JP2014019309A - プレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ周方向の重量分布を均一化できるプレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法を提供すること。
【解決手段】このプレキュア更生タイヤ1は、プレキュアトレッド2と、台タイヤ3と、プレキュアトレッド2および台タイヤ3を接着するクッションゴム4とを備える。また、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有する。また、台タイヤ3が、台タイヤ3の一部を切除して成ると共に、台タイヤ3の軽点を形成する切除部5を有する。また、プレキュアトレッド2の重点と、台タイヤ3の軽点とがタイヤ周方向の同位置に配置される。
【選択図】図3

Description

この発明は、プレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法に関し、さらに詳しくは、タイヤ周方向の重量分布を均一化できるプレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法に関する。
プレキュア更生タイヤは、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用されるタイヤであり、トラック・バス用のタイヤとして用いられている。このプレキュア更生タイヤは、使用済みのタイヤのトレッドゴムをバフ処理により切除して台タイヤを形成し、新品時のトレッドパターンを有する加硫済みのプレキュアトレッドを台タイヤに接着して構成されている。
ここで、台タイヤは、上記のように使用済みタイヤから取得されるため、少なからず偏心している。また、台タイヤのバフ工程にて、不均一なバフ処理が施されることにより、ベルト層の外側のゴムゲージがタイヤ周方向に不均一となる場合もある。このため、台タイヤは、通常、その周方向の重量バランスが不均一である。
一方で、従来のプレキュア更生タイヤでは、タイヤ周方向の重量分布を向上させるべき要求がある。かかる課題に関する従来のプレキュア更生タイヤとして、特許文献1、2に記載される技術が知られている。
特開2009− 6583号公報 特開2007−62248号公報
この発明は、タイヤ周方向の重量分布を均一化できるプレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかるプレキュア更生タイヤは、プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤであって、プレキュアトレッドが、タイヤ周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有し、前記台タイヤが、前記台タイヤの一部を切除して成ると共に前記台タイヤの軽点を形成する切除部を有し、且つ、前記プレキュアトレッドの重点と、前記台タイヤの軽点とがタイヤ周方向の同位置に配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかるプレキュア更生タイヤは、プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤであって、プレキュアトレッドが、タイヤ周方向の重量分布を有することにより少なくとも一つの軽点を有し、前記台タイヤが、前記台タイヤの一部を切除して成ると共に前記台タイヤの重点を形成する切除部を有し、且つ、前記プレキュアトレッドの軽点と、前記台タイヤの重点とがタイヤ周方向の同位置に配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかるプレキュア更生タイヤの製造方法は、プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤの製造方法であって、周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有する前記プレキュアトレッドを用い、且つ、前記台タイヤの一部を切除して前記台タイヤの軽点を形成する切除ステップと、前記台タイヤの軽点と前記プレキュアトレッドの重点とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつ前記プレキュアトレッドを前記クッションゴムを介して前記台タイヤに貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップと、前記プレキュアトレッド、前記台タイヤおよび前記クッションゴムから成る組立体を加硫する加硫ステップとを備えることを特徴とする。
また、この発明にかかるプレキュア更生タイヤの製造方法は、プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤの製造方法であって、周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有する前記プレキュアトレッドを用い、且つ、前記台タイヤの一部を切除して前記台タイヤの重点を形成する切除ステップと、前記台タイヤの重点と前記プレキュアトレッドの軽点とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつ前記プレキュアトレッドを前記クッションゴムを介して前記台タイヤに貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップと、前記プレキュアトレッド、前記台タイヤおよび前記クッションゴムから成る組立体を加硫する加硫ステップとを備えることを特徴とする。
この発明にかかるプレキュア更生タイヤおよびプレキュア更生タイヤの製造方法によれば、タイヤ周方向の重量分布を均一化できる利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかるプレキュア更生タイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した更生タイヤのトレッド部を示す平面図である。 図3は、図1に記載したプレキュア更生タイヤを示す説明図である。 図4は、図1に記載したプレキュア更生タイヤを示す説明図である。 図5は、図1に記載したプレキュア更生タイヤの製造方法を示すフローチャートである。 図6は、図3に記載したプレキュア更生タイヤの台タイヤの切除部を示す説明図である。 図7は、この発明の実施の形態にかかるプレキュア更生タイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[プレキュア更生タイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかるプレキュア更生タイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。なお、符号CLは、タイヤ赤道面を示している。
プレキュア更生タイヤ1は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用されるタイヤであり、例えば、トラック、バスなどの重荷重用タイヤに用いられる。
このプレキュア更生タイヤ1は、プレキュアトレッド2と、台タイヤ3と、プレキュアトレッド2および台タイヤ3を接着するクッションゴム4とを備える。プレキュアトレッド2は、材料段階にて加硫済みのトレッドゴムであり、プレキュア更生タイヤ1のトレッド部を構成する。このプレキュアトレッド2は、板状構造あるいは環状構造(スプライス部を有さない構造)を有し、その外周面にプレキュア更生タイヤ1の新品時のトレッドパターンを有する。台タイヤ3は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを切除して、その表面をバフ処理した部材である。クッションゴム4は、材料段階にてシート状の未加硫ゴムであり、プレキュアトレッド2と台タイヤ3との接着に用いられる。
また、プレキュア更生タイヤ1は、一般的な構成要素として、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、複数のベルトプライ141〜144を積層して成るベルト層14と、トレッド部を構成するトレッドゴム15と、左右のサイドウォール部を構成するサイドウォールゴム16、16と、左右のビード部を構成するリムクッションゴム17、17とを備える。これらの構成要素のうち、トレッドゴム15は、主としてプレキュアトレッド2から成り、他の構成要素は、台タイヤ3に含まれる。
図2は、図1に記載した更生タイヤのトレッド部を示す平面図である。同図は、リブおよびブロックから成る一般的なトレッドパターンを示している。なお、符号Tは、タイヤ接地端を示している。
図2に示すように、プレキュア更生タイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22に区画されて成る複数の陸部31〜33とをトレッド面に備える。なお、各陸部31〜33は、リブであっても良いし、ラグ溝に区画されたブロック列であっても良い。
例えば、図2の構成では、プレキュア更生タイヤ1が、4本の周方向主溝21、22と、5列の陸部31〜33とを備えている。また、これらの周方向主溝21、22および陸部31〜33がタイヤ赤道面CLを中心として左右対称に配置されて、左右対称なトレッドパターンが形成されている。また、タイヤ赤道面CL上にあるセンター陸部31が、タイヤ周方向に連続するリブとなっている。
また、センター陸部31が、複数の切欠部311および複数のサイプ312を有し、これらの切欠部311およびサイプ312が、左右の周方向主溝21、21に沿ってタイヤ周方向に所定間隔で配置されている。また、左右のセカンド陸部32、32が、複数の細溝321をそれぞれ有し、これらの細溝321が、タイヤ周方向に所定間隔をあけて配置されてセカンド陸部32をタイヤ幅方向に貫通している。これにより、各セカンド陸部32、32が、これらの細溝321によりタイヤ周方向に分断されたブロック列となっている。また、各セカンド陸部32、32が、複数の切欠部322および複数のサイプ323をそれぞれ有し、これらの切欠部322およびサイプ323が、左右の周方向主溝21、22に沿ってタイヤ周方向に所定間隔で配置されている。
また、左右のショルダー陸部33、33が、タイヤ周方向に連続するリブとなっている。また、各ショルダー陸部33、33が、複数かつ非貫通のラグ溝331を有し、これらのラグ溝331が、タイヤ幅方向外側のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に所定間隔で配置されている。各ショルダー陸部33、33が、複数のサイプ332を有し、これらのサイプ332が、隣り合うラグ溝331、331間に所定間隔をあけて配置されている。また、各ショルダー陸部33、33が、複数の切欠部333および複数のサイプ334を有し、これらの切欠部333およびサイプ334が、最外周方向主溝22に沿ってタイヤ周方向に所定間隔で配置されている。
[タイヤ周方向の重量分布の均一化]
一般的なプレキュア更生タイヤは、使用済みのタイヤのトレッドゴムをバフ処理により切除して台タイヤを形成し、新品時のトレッドパターンを有する加硫済みのプレキュアトレッドを台タイヤに接着して製造される。
ここで、台タイヤは、上記のように使用済みタイヤから取得されるため、少なからず偏心している。また、台タイヤのバフ工程にて、不均一なバフ処理が施されることにより、ベルト層の外側のゴムゲージがタイヤ周方向に不均一となる場合もある。このため、台タイヤは、通常、その周方向の重量バランスが不均一となっている。
さらに、プレキュアトレッドと台タイヤとをクッションゴムを介して接着する構成では、クッションゴムがタイヤ周方向の重量分布に影響を与え得る。例えば、台タイヤに貼り付けられたクッションゴムのスプライス部にて、タイヤ重量が部分的に増加あるいは減少することにより、タイヤ周方向の重量分布が不均一となる。
そこで、このプレキュア更生タイヤ1は、タイヤ周方向の重量分布を向上させるために、以下の構成を採用している。
図3および図4は、図1に記載したプレキュア更生タイヤを示す説明図である。これらの図において、図3は、タイヤ赤道面CLを境界とする片側領域のタイヤ子午線方向の拡大断面図を示している。また、図4は、後述する追加加工後における台タイヤ3の重量分布と、プレキュアトレッド2の重量分布とのタイヤ周方向の位置関係を示している。
このプレキュア更生タイヤ1では、図4に示すように、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に重量分布を有することにより複数の軽点Pk_bn(n=自然数)および複数の重点Pj_bn(n=自然数)を有する。
軽点とは、測定対象の周方向位置のうち単位区間あたりの重量が軽い側にピーク値をとる位置をいう。また、重点とは、測定対象の周方向位置のうち単位区間あたりの重量が重い側にピーク値をとる位置をいう。また、軽点および重点は、測定対象の静止時における軽点および重点というものとする。なお、軽点および重点の測定方法については、後述する。
例えば、図4の構成では、また、プレキュアトレッド2が、ピッチバリエーション構造を有するトレッドパターンを備えている。このため、プレキュアトレッド2が、トレッドパターンの特性に起因して、タイヤ周方向に周期的な重量分布を有している。具体的には、トレッドパターンのピッチ配列に起因して、4つの軽点Pk_bn1〜Pk_bn4と4つの重点Pj_b1〜Pj_b4とがタイヤ周方向に交互に現れている。
かかるピッチバリエーション構造を有するトレッドパターンでは、左右のショルダー陸部33のラグ溝331が複数種類の配置間隔および溝幅にてプレキュアトレッド2の周方向に配置される。このため、隣り合うラグ溝331、331のゴム量が周方向に向かうに連れて変化するため、プレキュアトレッド2の周方向の重量分布に偏りが生じ得る。なお、ピッチバリエーション構造では、走行時に発生するノイズの周波数が分散してパターンノイズが低減される効果がある。
なお、図4の構成では、プレキュアトレッド2が、リングトレッドであり、周方向に連続する環状構造している。かかる構成では、プレキュアトレッド2がスプライス部(周方向端部の接合位置)を有さないため、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4が、主としてプレキュアトレッド2のパターン要素に依存して形成される。
しかし、これに限らず、プレキュアトレッド2が板状構造を有し、周方向の両端部を相互に接合して配置されても良い。かかる構成では、プレキュアトレッド2のスプライス部に、重量分布の不均一が生じ得る。例えば、プレキュアトレッド2が台タイヤ3の外周面に貼り付けられたときに、プレキュアトレッド2のスプライス部に重量の不均一が生じ得る。具体的には、プレキュアトレッド2の周方向端部が相互にラップして配置されることにより、その位置に重点が生じ、あるいは、プレキュアトレッド2の周方向端部が相互に離間して配置されることにより、その位置に軽点が生じ得る。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、図3に示すように、台タイヤ3が、台タイヤ3の一部を切除して成る切除部5を有する。この切除部5は、例えば、台タイヤ3を構成するゴム材料を部分的に切削加工して成る切り欠き、あるいは、後述するバフ研磨加工(図6参照)により形成される。
また、切除部5は、台タイヤ3の周方向の所定の位置を部分的に減肉して、台タイヤ3の軽点および重点を形成する。すなわち、切除部5により削り落とされた位置(台タイヤ3の全周に渡って切除部5が形成される場合には、大きく削り落とされた位置)に、台タイヤ3の軽点が形成される。また、切除部5は、切除部5の削り残し位置(台タイヤ3の全周に渡って切除部5が形成される場合には、大きく削り残された位置)に、台タイヤ3の重点が形成される。したがって、台タイヤ3の軽点および重点が、切除部5により人工的に形成される。このため、これらの軽点および重点は、台タイヤ3の外周面を一様にバフ加工したときの軽点および重点とは、異なる。
また、切除部5により形成された台タイヤ3の軽点は、プレキュアトレッド2のいずれか1つの重点に対してタイヤ周方向の同位置に配置される。また、切除部5により形成された台タイヤ3の重点は、プレキュアトレッド2のいずれか1つの軽点に対してタイヤ周方向の同位置に配置される。これにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が均一化される。
例えば、図3の構成では、台タイヤ3が、左右のショルダー部に切除部5をそれぞれ有している。また、図4に示すように、これらの切除部5により台タイヤ3の周方向の重量分布が調整されて、4つの軽点Pk_a1〜Pk_a4および4つの重点Pj_a1〜Pj_a4が形成されている。また、これらの軽点Pk_a1〜Pk_a4および4つの重点Pj_a1〜Pj_a4が、対応するプレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4に対してタイヤ周方向の同位置にそれぞれ配置されている。これにより、プレキュアトレッド2のタイヤ周方向の重量分布と、台タイヤ3のタイヤ周方向の重量分布とが、重点および軽点の配置に関して相互に逆位相となっている。これにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が効率的に均一化されている。
なお、このプレキュア更生タイヤ1では、図3に示すように、切除部5が、タイヤ接地端Tよりもタイヤ幅方向外側に形成されることが好ましい。例えば、図3の構成では、切除部5が、タイヤ接地端Tおよびベルト層14の最大幅位置よりもタイヤ幅方向外側からバットレス部に渡って形成されている。また、切除部5が、台タイヤ3に残存するタイヤ新品時のトレッドゴム15のみに対して(サイドウォールゴム16やベルトクッションゴムに掛からないように)形成されている。これにより、切除部5によるタイヤ接地形状への影響が低減されている。
タイヤ接地端Tとは、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大幅位置をいう。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
また、図4の構成では、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に周期的なトレッドパターンを有し、また、トレッドパターンの1つの周期に少なくとも1組の重点および軽点をそれぞれ有している。一方で、台タイヤ3が、プレキュアトレッド2のすべての重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4に対応する位置に、切除部5により形成された軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4をそれぞれ有している。かかる構成では、プレキュアトレッド2のタイヤ周方向の重量分布と、台タイヤ3のタイヤ周方向の重量分布とが、重点および軽点の配置に関して相互に逆位相となる点で好ましい。
しかし、これに限らず、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4(あるいは軽点Pk_b1〜Pk_b4)と、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4(あるいは重点Pj_a1〜Pj_a4)との関係のみが、相互に逆位相となるように調整されても良い。例えば、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4と台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4とが相互に逆位相となる関係を有し、且つ、プレキュアトレッド2の軽点Pk_b1〜Pk_b4と台タイヤ3の重点Pj_a1〜Pj_a4とがタイヤ周方向に相互に異なる位置にある、あるいは、台タイヤ3が必要な重点Pj_a1〜Pj_a4を有していない構成が想定される。
また、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4(あるいは軽点Pk_b1〜Pk_b4)の一部と、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4(あるいは重点Pj_a1〜Pj_a4)の一部との関係のみが、相互に逆位相となるように調整されても良い。
このとき、(1)台タイヤ3が、プレキュアトレッド2のトレッドパターンの各周期にある重点Pj_b1〜Pj_b4のうち25[%]以上の重点に対応する位置に、切除部5により形成された軽点Pk_a1〜Pk_a4をそれぞれ有すれば足りる。あるいは、(2)台タイヤ3が、プレキュアトレッド2のトレッドパターンの各周期にある軽点Pk_b1〜Pk_b4のうち25[%]以上の軽点に対応する位置に、切除部5により形成された重点Pj_a1〜Pj_a4をそれぞれ有すれば足りる。また、(3)台タイヤ3が、プレキュアトレッド2のトレッドパターンの各周期にある重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4のうち25[%]以上の重点および軽点に対応する位置に、切除部5により形成された軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4をそれぞれ有すれば足りる。これらにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が適正に均一化される。
また、図4の構成では、台タイヤ3の重量分布の振幅が、プレキュアトレッド2の重量分布の振幅よりも小さくなっている。これは、図3に示すように、切除部5の大きさに上限があることに起因する。しかし、これに限らず、台タイヤ3の重量分布の振幅とプレキュアトレッド2の重量分布の振幅とが同一となるように、切除部5が形成されることが好ましい。これにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が効果的に均一化される。
[プレキュア更生タイヤの製造方法]
図5は、図1に記載したプレキュア更生タイヤの製造方法を示すフローチャートである。以下、図5のフローチャートに沿って、プレキュア更生タイヤ1の製造工程について説明する。
ステップST1では、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムが切除され、粗バフ加工が施されて、台タイヤ3が取得される(粗バフ加工ステップ)。この粗バフ加工は、タイヤに内圧を付与した状態で行われる。また、台タイヤ3の領域のうちタイヤ接地端Tに対応する位置よりもタイヤ幅方向内側の領域(図3参照)にて、プレキュアトレッド2のゲージに応じた必要十分なバフ処理が施される。これにより、タイヤ接地領域内におけるプレキュアトレッド2との接着面が適正に確保される。一方で、タイヤ接地端Tに対応する位置よりもタイヤ幅方向外側の領域では、後述する台タイヤ3の追加加工(ステップST5)における切除部5の加工代を見込んで、粗めのバフ処理が施される。
ステップST2では、台タイヤ3のタイヤ周方向にかかる重量分布が計測される。この計測では、非接触式の過電流式変位センサが用いられ、ステップST1にて取得された台タイヤ3について、ベルト層14からクッションゴム4の外周面までのゴムゲージが測定される。そして、このゴムゲージが、台タイヤ3の全周に渡って測定されて、台タイヤ3のタイヤ周方向にかかる重量分布として取得される。
ステップST3では、プレキュアトレッド2の周方向の重量分布と、計測ステップST2での計測結果とに基づいて、後述する切除ステップST5における台タイヤ3の切除量が算出される(切除量算出ステップ)。具体的には、プレキュアトレッド2の重量分布と、計測ステップST2にて取得された台タイヤ3の重量分布との差が算出されて、プレキュアトレッド2の重量分布に対して逆位相となる台タイヤ3の重量分布を実現するために必要な台タイヤ3の切除量(切除部5の深さHおよび幅W)が算出される。また、必要に応じて、台タイヤ3に対して加工可能な切除量が必要に応じて考慮される。
ステップST4では、台タイヤ3が保持装置(図示省略)に装着されて保持される。かかる保持装置としては、既存の保持装置が採用され得る。
ステップST5では、台タイヤ3を保持装置で保持した状態で、台タイヤ3に追加加工が行われて切除部5が形成される(切除ステップ)。このとき、ステップST3での算出結果が用いられて、切除部5の深さHおよび幅Wが調整される。これにより、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4が適正に形成される。なお、この追加加工は、例えば、NC加工(Numerical Control machining)方式を採用するバフ研磨処理装置を用いて行っても良いし、熟練した作業員が手作業により行っても良い。
ステップST6では、プレキュアトレッド2が台タイヤ3に貼り付けられる(プレキュアトレッド貼付ステップ)。具体的には、まず、台タイヤ3を保持装置で保持した状態で、台タイヤ3の外周面の全周に渡ってクッションゴム4が貼り付けられる。その後に、プレキュアトレッド2がクッションゴム4を介して台タイヤ3に貼り付けられる。このとき、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4と、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4とがタイヤ周方向の同位置となるように、両者が位置決めされて貼り付けられる。
なお、プレキュアトレッド2が環状構造を有する構成では、プレキュアトレッド2が専用の拡縮径装置(図示省略)により拡径および縮径されて台タイヤ3の外周に嵌め合わされて配置される。一方、プレキュアトレッド2が板状構造を有する場合には、プレキュアトレッド2が台タイヤ3を一周して巻き付けられ、固定部材(図示省略)によりプレキュアトレッド2の周方向端部が仮止めされて固定される。なお、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4と、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4とは、タイヤ中心角にして±5[deg]の範囲内にあれば、タイヤ周方向の同位置に配置されているといえる。
また、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4は、既知の情報に基づいて取得されても良いし、その都度計測して取得されても良い(図示省略)。例えば、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1〜Pj_b4および軽点Pk_b1〜Pk_b4の位置は、プレキュアトレッド2の成形時にて発生する余剰ゴム量(トレッドパターンを成形する金型により押し出されたゴム材料の体積)を観察することにより、容易に取得できる。
ステップST7では、加硫工程が行われる(加硫ステップ)。この加硫工程では、プレキュアトレッド2、台タイヤ3およびクッションゴム4から成る組立体Yが加硫缶(図示省略)に収容されて、加硫缶内の空気が真空吸引され、その後に、加熱および加圧が行われて、クッションゴム4が加硫される。その後に、プレキュア更生タイヤ1(図1参照)が加硫缶から取り出される。
[台タイヤの切除部の具体例]
図6は、図3に記載したプレキュア更生タイヤの台タイヤの切除部を示す説明図である。同図は、単体の台タイヤ3のショルダー部の平面図を示している。
上記のように、このプレキュア更生タイヤ1では、台タイヤ3がショルダー部に切除部5を有し(図3参照)、この切除部5により、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4(図4参照)が形成されている。
このとき、図6に示すように、台タイヤ3の切除部5が、タイヤ周方向に形成された帯状のバフ加工部から成ることが好ましい。また、この切除部5の幅Wがタイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4が形成される。具体的には、切除部5の幅Wが極大値(W=Wk)をとる位置に台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)が形成され、また、切除部5の幅Wが極小値(W=Wj)をとる位置に台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)が形成される。
同時に、上記の切除部5の深さH(図3参照)が、タイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、台タイヤ3の軽点Pk_a1〜Pk_a4および重点Pj_a1〜Pj_a4が形成される。具体的には、切除部5の深さHが極大値をとる位置に台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)が形成され、また、切除部5の深さHが極小値をとる位置に台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)が形成される。
上記のバフ加工は、既存のバフ加工装置により容易に実現できる。また、切除部5の幅Wおよび深さHの双方を調整することにより、切除部5の形成範囲が適正化される。具体的には、切除部5が、タイヤ接地端Tよりもタイヤ幅方向外側の領域、且つ、台タイヤ3に残存するタイヤ新品時のトレッドゴム15のみに形成されるように、切除部5の幅Wおよび深さHの双方が調整される。
[効果]
以上説明したように、このプレキュア更生タイヤ1は、プレキュアトレッド2と、台タイヤ3と、プレキュアトレッド2および台タイヤ3を接着するクッションゴム4とを備える(図1参照)。また、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)を有する(図4参照)。また、台タイヤ3が、台タイヤ3の一部を切除して成ると共に、台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)を形成する切除部5を有する(図3および図4参照)。また、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)と、台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置される。
かかる構成では、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)と、台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置されることにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に周期的に変化するトレッドパターンを有すると共に1つの周期に少なくとも1つの重点Pj_b1〜Pj_b4をそれぞれ有する(図4参照)。また、台タイヤ3が、プレキュアトレッド2のトレッドパターンの各周期にある重点Pj_b1〜Pj_b4のうち25[%]以上の重点に対応する位置に軽点Pk_a1〜Pk_a4をそれぞれ有する。これにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が適正に均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、台タイヤ3がタイヤ接地端Tよりもタイヤ幅方向外側に切除部5を有する(図3参照)。これにより、切除部5によるタイヤ接地形状への影響が低減されるので、タイヤの耐偏摩耗性が向上する利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、切除部5がタイヤ周方向に形成された帯状のバフ加工部から成ると共に切除部5の幅Wがタイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、切除部5の幅Wが極大値をとる位置に台タイヤ3の軽点が形成される(図6参照)。これにより、既存のバフ加工装置を用いて切除部5を容易に形成できる利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、切除部5がタイヤ周方向に形成された帯状のバフ加工部から成ると共に、切除部5の深さHがタイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、切除部5の深さHが極大値をとる位置に台タイヤ3の軽点が形成される(図3参照)。これにより、既存のバフ加工装置を用いて切除部5を容易に形成できる利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に連続する環状構造を有すると共に、タイヤ周方向に周期的な重量分布を有する(図4参照)。板状構造を有するプレキュアトレッド2を備える構成では、スプライス部におけるタイヤ周方向の重量変化が生じ得る。これに対して、環状構造を有するプレキュアトレッド2を備える構成では、かかる課題が生じないので、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が効率的に均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1では、プレキュアトレッド2が、タイヤ周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの軽点Pk_b1(Pk_b2〜Pk_b4)を有する(図4参照)。また、台タイヤ3が、台タイヤ3の一部を切除して成ると共に、台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)を形成する切除部5を有する(図3および図4参照)。また、プレキュアトレッド2の軽点Pk_b1(Pk_b2〜Pk_b4)と、台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置される。
かかる構成では、プレキュアトレッド2の軽点Pk_b1(Pk_b2〜Pk_b4)と、台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置されることにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1の製造方法は、周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)を有するプレキュアトレッド2を用いる(図4参照)。また、プレキュア更生タイヤ1の製造方法は、台タイヤ3の一部を切除して台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)を形成する切除ステップST5と、台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)とプレキュアトレッド2の重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつプレキュアトレッド2をクッションゴム4を介して台タイヤ3に貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップST6と、プレキュアトレッド2、台タイヤ3およびクッションゴム4から成る組立体Yを加硫する加硫ステップST7とを備える(図5参照)。
かかる構成では、プレキュアトレッド2の重点Pj_b1(Pj_b2〜Pj_b4)と、台タイヤ3の軽点Pk_a1(Pk_a2〜Pk_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置されることにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1の製造方法は、台タイヤ3の一部を切除して台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)を形成する切除ステップST5と、台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)とプレキュアトレッドの軽点Pk_b1(Pk_b2〜Pk_b4)とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつプレキュアトレッド2をクッションゴム4を介して台タイヤ3に貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップST6と、プレキュアトレッド2、台タイヤ3およびクッションゴム4から成る組立体Yを加硫する加硫ステップST7とを備える(図5参照)。
かかる構成では、プレキュアトレッド2の軽点Pk_b1(Pk_b2〜Pk_b4)と、台タイヤ3の重点Pj_a1(Pj_a2〜Pj_a4)とがタイヤ周方向の同位置に配置されることにより、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が均一化される利点がある。
また、このプレキュア更生タイヤ1の製造方法は、粗バフ加工により台タイヤ3を取得する粗バフ加工ステップST1と、粗バフ加工された台タイヤ3の周方向の重量分布を計測する計測ステップST2と、プレキュアトレッド2の周方向の重量分布と計測ステップST2での計測結果とに基づいて切除ステップST5における台タイヤ3の切除量を算出する切除量算出ステップST3とを備える(図5参照)。これにより、切除ステップST5における台タイヤ3の切除量が適正化されて、プレキュア更生タイヤ1のタイヤ周方向の重量分布が効果的に均一化される利点がある。
図7は、この発明の実施の形態にかかるプレキュア更生タイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、1ピッチバリエーションのトレッドパターンを有するタイヤサイズ205/85R16のプレキュア更生タイヤが製造され、このプレキュア更生タイヤについて、タイヤ周方向の重量分布に関する評価が行われた(図7参照)。この評価は、従来例を基準とした指数評価(100)により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
実施例1〜8のプレキュア更生タイヤ1は、図1〜図3の構成を有している。また、実施例1〜3は、図4の構成を有し、台タイヤ3が、バフ研磨加工された切除部5をタイヤ全周に渡って有することにより(図6参照)、プレキュアトレッド2の重点および軽点に対して逆位相となる軽点および重点をそれぞれ有している。また、一方、実施例5、7は、台タイヤ3が、プレキュアトレッド2の重点および軽点に対して逆位相となる軽点のみあるいは重点のみを有している(図示省略)。具体的には、実施例5では、プレキュアトレッド2の重点に対応する位置にのみ、台タイヤ3の切除部5(切り欠き)が部分的に加工されて軽点が形成されている。また、実施例7では、プレキュアトレッド2の軽点に対応する位置にのみ、台タイヤ3の切除部5(切り欠き)が部分的に加工されて重点が形成されている。同様に、実施例4、6、8では、台タイヤ3が、プレキュアトレッド2の重点および軽点に対して逆位相となる重点および軽点のうちの一部のみを有している。
従来例のプレキュア更生タイヤは、図1〜図3の構成において、台タイヤ3が切除部5を有していない。
試験結果に示すように、実施例1〜5のプレキュア更生タイヤ1では、タイヤ周方向の重量分布が適正に均一化されることが分かる。
1 プレキュア更生タイヤ、2 プレキュアトレッド、3 台タイヤ、4 クッションゴム、5 切除部、11 ビードコア、12 ビードフィラー、13 カーカス層、14 ベルト層、141〜144 ベルトプライ、15 トレッドゴム、16 サイドウォールゴム、17 リムクッションゴム、21、22 周方向主溝、31〜33 陸部、331 ラグ溝、311、322、333 切欠部、312、323、332、334 サイプ、321 細溝

Claims (10)

  1. プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤであって、
    プレキュアトレッドが、タイヤ周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有し、前記台タイヤが、前記台タイヤの一部を切除して成ると共に前記台タイヤの軽点を形成する切除部を有し、且つ、
    前記プレキュアトレッドの重点と、前記台タイヤの軽点とがタイヤ周方向の同位置に配置されることを特徴とするプレキュア更生タイヤ。
  2. 前記プレキュアトレッドが、タイヤ周方向に周期的に変化するトレッドパターンを有すると共に1つの周期に少なくとも1つの重点をそれぞれ有し、且つ、
    前記台タイヤが、前記プレキュアトレッドのトレッドパターンの各周期にある重点のうち25[%]以上の重点に対応する位置に前記軽点をそれぞれ有する請求項1に記載のプレキュア更生タイヤ。
  3. 前記台タイヤがタイヤ接地端よりもタイヤ幅方向外側に前記切除部を有する請求項1または2に記載のプレキュア更生タイヤ。
  4. 前記切除部がタイヤ周方向に形成された帯状のバフ加工部から成ると共に前記切除部の幅がタイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、前記切除部の幅が極大値をとる位置に前記台タイヤの軽点が形成される請求項1〜3のいずれか一つに記載のプレキュア更生タイヤ。
  5. 前記切除部がタイヤ周方向に形成された帯状のバフ加工部から成ると共に、前記切除部の深さがタイヤ周方向に向かうに連れて増減することにより、前記切除部の深さが極大値をとる位置に前記台タイヤの軽点が形成される請求項1〜4のいずれか一つに記載のプレキュア更生タイヤ。
  6. 前記プレキュアトレッドが、タイヤ周方向に連続する環状構造を有すると共に、タイヤ周方向に周期的な重量分布を有する請求項1〜5のいずれか一つに記載のプレキュア更生タイヤ。
  7. プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤであって、
    プレキュアトレッドが、タイヤ周方向の重量分布を有することにより少なくとも一つの軽点を有し、
    前記台タイヤが、前記台タイヤの一部を切除して成ると共に前記台タイヤの重点を形成する切除部を有し、且つ、
    前記プレキュアトレッドの軽点と、前記台タイヤの重点とがタイヤ周方向の同位置に配置されることを特徴とするプレキュア更生タイヤ。
  8. プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤの製造方法であって、
    周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有する前記プレキュアトレッドを用い、且つ、
    前記台タイヤの一部を切除して前記台タイヤの軽点を形成する切除ステップと、
    前記台タイヤの軽点と前記プレキュアトレッドの重点とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつ前記プレキュアトレッドを前記クッションゴムを介して前記台タイヤに貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップと、
    前記プレキュアトレッド、前記台タイヤおよび前記クッションゴムから成る組立体を加硫する加硫ステップとを備えることを特徴とするプレキュア更生タイヤの製造方法。
  9. プレキュアトレッドと、台タイヤと、前記プレキュアトレッドおよび前記台タイヤを接着するクッションゴムとを備えるプレキュア更生タイヤの製造方法であって、
    周方向に重量分布を有することにより少なくとも一つの重点を有する前記プレキュアトレッドを用い、且つ、
    前記台タイヤの一部を切除して前記台タイヤの重点を形成する切除ステップと、
    前記台タイヤの重点と前記プレキュアトレッドの軽点とをタイヤ周方向の同位置に配置しつつ前記プレキュアトレッドを前記クッションゴムを介して前記台タイヤに貼り付けるプレキュアトレッド貼付ステップと、
    前記プレキュアトレッド、前記台タイヤおよび前記クッションゴムから成る組立体を加硫する加硫ステップとを備えることを特徴とするプレキュア更生タイヤの製造方法。
  10. 粗バフ加工により前記台タイヤを取得する粗バフ加工ステップと、
    前記粗バフ加工された前記台タイヤの周方向の重量分布を計測する計測ステップと、
    前記プレキュアトレッドの周方向の重量分布と前記計測ステップでの計測結果とに基づいて前記切除ステップにおける前記台タイヤの切除量を算出する切除量算出ステップとを備える請求項8または9に記載のプレキュア更生タイヤの製造方法。
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