JP2014019167A - チルト式ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被駆動側カム15aの内側面に、凸部39cを覆う状態で被着した緩衝部材21cの四隅部に、それぞれ平板状の覆い部66、66を設ける。これら各覆い部66、66により、前記凸部39cの前後両側面の上下両端寄り部分を覆い、この凸部39cの前後両側面の上下両端寄り部分と、固定側ブラケットに設けた上下方向長孔の前後両側縁とが金属同士で直接衝合する事を防止する。
【選択図】図1
Description
(1) 調節レバー(チルトレバー)の操作に基づいて、車体側に支持固定された固定側ブラケットに設けた1対の支持板部同士の間隔を拡縮し、これら両支持板部による、ステアリングコラムに固設した変位側ブラケットを挟持する力を調節する機能。
(2) 衝突事故の際に、ステアリングホイールがそれまで保持されていた位置よりも上方に変位する(跳ね上がる)のを防止する機能。
この図6〜11のうちの図6〜10は特許文献2に記載された構造を、図11は特許文献3に記載された構造を、それぞれ表している。これら両構造同士の間には、多少の相違はあるが、本発明との関係で特に意味のある相違ではない。そこで、以下、図6〜11により、前記従来構造に就いて説明する。この従来構造のチルト式ステアリング装置は、ステアリングコラム6aと、ステアリングシャフト5aと、変位側ブラケット12と、固定側ブラケット13と、調節ロッド14と、被駆動側カム15と、駆動側カム16と、調節レバー17と、受ブラケット18と、揺動腕19と、係合部20と、緩衝部材21a、21bとを備える。
このうちのステアリングコラムは、幅方向に配置されたチルト軸を中心として揺動変位する。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定する。
又、前記変位側ブラケットは、前記ステアリングコラムの一部に、このステアリングコラムの本体部分よりも上方又は下方に突出する状態で設けられたもので、幅方向に貫通する通孔を備える。
又、前記固定側ブラケットは、金属製で、前記変位側ブラケットを幅方向両側から挟持する1対の支持板部、及び、これら両支持板部の互いに整合する位置にそれぞれ設けられた、前記チルト軸を中心とする部分円弧状の上下方向長孔を備える。そして、車体に対し支持固定される。
又、前記調節ロッドは、前記両上下方向長孔及び前記通孔を幅方向に貫通した状態で設けられている。そして、基端部を一方の上下方向長孔に係合させると共に、先端部を他方の上下方向長孔を形成した支持板部の外側面から突出させている。
又、前記被駆動側カムは、金属製で、内側面に上下方向に長い凸部を突設している。そして、この凸部と他方の上下方向長孔とを係合させる事によりこの他方の上下方向長孔に、この他方の上下方向長孔に沿った変位を可能に、且つ、前記調節ロッドを中心とする回転を抑えた状態で係合させている。そして、外側面に、周方向に関する凹凸面である被駆動側カム面を形成している。
又、前記駆動側カムは、前記調節ロッドの先端部にこの調節ロッドを中心とする回転を可能に、且つ、この調節ロッドの先端側への変位を抑えられた状態で支持されている。又、内側面に、周方向に関する凹凸面である駆動側カム面を形成している。そして、この駆動側カム面と前記被駆動側カム面とを係合させる事により、軸方向寸法を拡縮させるカム装置を構成している。
又、前記調節レバーは、前記駆動側カムを回転駆動する為、基端部にこの駆動側カムを結合している。
又、前記受ブラケットは、内面に雌側ギヤを設けた、前記上下方向長孔に沿った方向に長く、前方又は後方に開口した凹溝を備える。そして、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面に固設されている。
又、前記揺動腕は、前期他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面の一部に、前記調節ロッドを中心とする揺動変位を可能に支持されている。そして、一端部に前記雌側ギヤと係脱可能な雄側ギヤを設けている。
又、前記係合部は、前記揺動腕と前記調節レバーとの間に設けられている。そして、前記カム装置の軸方向寸法を拡げた状態で前記雌側ギヤと前記雄側ギヤとを係合させ、このカム装置の軸方向寸法を縮めた状態でこれら両ギヤ同士の係合を外す方向に前記揺動腕を回動させる。
更に、前記緩衝部材は、前記被駆動側カムを構成する金属材料及び前記固定側ブラケットを構成する金属材料よりも軟質の材料により造られている。そして、前記緩衝部材は、前記凸部の上下両端面を覆う形状を有するもので、前記被駆動側カムの内側面に、この凸部を覆う状態で被着されている。
この様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記凸部の前後両側面の上下両端部にそれぞれ凹部を形成する事により、この凸部の前後方向の幅寸法を、上下両端部で上下方向中間部よりも狭くする。又、前記覆い部を、前記緩衝部材の前後両端縁部の上下両端部に設ける。そして、この緩衝部材を前記凸部に被着した状態で前記各覆い部を前記各凹部と係合させ、この凸部の前後方向両側面の上下方向中間部を、これら各覆い部よりも前後方向に突出させない。
先ず、前記被駆動側カム15aの内側面に形成した金属製の凸部39cと、前記上下方向長孔35bの前側縁62及び後側縁63との間には、図4に示す様に、前記各覆い部66、66が存在する。従って、前記凸部39cと前記前側縁62及び後側縁63とが直接当接する事はないので、金属同士の直接衝突に基づき、不快な振動や異音が発生する事はない。尚、本例の構造は、前記凸部39c及び前記緩衝材21cの形状が前後対象であるので、組み付け方向を規制しなくても、上述の作用・効果を得られる。
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 ハウジング
12 変位側ブラケット
13 固定側ブラケット
14 調節ロッド
15、15a 被駆動側カム
16 駆動側カム
17 調節レバー
18 受ブラケット
19 揺動腕
20 係合部
21a、21b、21c 緩衝部材
22 アウタコラム
23 インナコラム
24 抑えブロック
25 ハウジング
26 支持管
27 インナシャフト
28 アウタシャフト
29 出力軸
30 側板部
31 杆部
32 通孔
33 取付板部
34a、34b 支持板部
35a、35b 上下方向長孔
37 鍔部
38 雄ねじ部
39a、39b、39c 凸部
40a、40b、40c 円孔
41a、41b、41c 突出部
42 被駆動側カム面
43a、43b 貫通孔
44 駆動側カム面
45 ナット
46 スラスト軸受
47 カム装置
48 保持凹部
49 凹溝
50 雌側ギヤ
51 鉤片
52 保持孔
53 センタリングばね
54 雄側ギヤ
55 突片
56 係止段部
57 弾性係止片
58 スリーブ
59 エネルギ吸収部材
60 第一緩衝板
61 第二緩衝板
62 前側縁
63 後側縁
64 凹部
65 凹孔
66 覆い部
Claims (2)
- 幅方向に配置されたチルト軸を中心として揺動変位するステアリングコラムと、このステアリングコラムの内側に回転自在に支持されて、このステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、前記ステアリングコラムの一部に、このステアリングコラムの本体部分よりも上方又は下方に突出する状態で設けられ、幅方向に貫通する通孔を備えた変位側ブラケットと、この変位側ブラケットを幅方向両側から挟持する1対の支持板部、及び、これら両支持板部の互いに整合する位置にそれぞれ設けられた、前記チルト軸を中心とする部分円弧状の上下方向長孔を備え、車体に対し支持固定される、金属製の固定側ブラケットと、これら両上下方向長孔及び前記通孔を幅方向に貫通した状態で設けられ、基端部を一方の上下方向長孔に係合させると共に、先端部を他方の上下方向長孔を形成した支持板部の外側面から突出させた調節ロッドと、内側面に突設した上下方向に長い凸部と前記他方の上下方向長孔とを係合させる事によりこの他方の上下方向長孔に、この他方の上下方向長孔に沿った変位を可能に、且つ、前記調節ロッドを中心とする回転を抑えた状態で係合させた、外側面に周方向に関する凹凸面である被駆動側カム面を形成した、金属製の被駆動側カムと、前記調節ロッドの先端部にこの調節ロッドを中心とする回転を可能に、且つ、この調節ロッドの先端側への変位を抑えられた状態で支持された、内側面に周方向に関する凹凸面である駆動側カム面を形成し、この駆動側カム面と前記被駆動側カム面とを係合させる事により、軸方向寸法を拡縮させるカム装置を構成する駆動側カムと、この駆動側カムを回転駆動する為、基端部にこの駆動側カムを結合した調節レバーと、内面に雌側ギヤを設けた、前記上下方向長孔に沿った方向に長く、前方又は後方に開口した凹溝を備え、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板部の外側面に固設された受ブラケットと、前記他方の上下方向長孔を設けた支持板の外側面の一部に、前記調節ロッドを中心とする揺動変位を可能に支持された、一端部に前記雌側ギヤと係脱可能な雄側ギヤを設けた揺動腕と、この揺動腕と前記調節レバーとの間に設けられて、前記カム装置の軸方向寸法を拡げた状態で前記雌側ギヤと前記雄側ギヤとを係合させ、このカム装置の軸方向寸法を縮めた状態でこれら両ギヤ同士の係合を外す方向に前記揺動腕を回動させる係合部と、前記被駆動側カムを構成する金属材料及び前記固定側ブラケットを構成する金属材料よりも軟質の材料により造られて、前記被駆動側カムの内側面に、前記凸部を覆う状態で被着された緩衝部材とを備え、この緩衝部材は、この凸部の上下両端面を覆う形状を有するものであるチルト式ステアリング装置に於いて、前記緩衝部材の一部に、少なくとも前記凸部の前側面の上下両端寄り部分を覆い、この凸部の前側面の上下両端寄り部分と前記他方の上下方向長孔の前側内側縁とが金属同士で直接衝合する事を防止する覆い部を設けた事を特徴とするチルト式ステアリング装置。
- 前記凸部の前後両側面の上下両端部にそれぞれ凹部を形成する事により、この凸部の前後方向の幅寸法を、上下両端部で上下方向中間部よりも狭くしており、前記覆い部は、前記緩衝部材の前後両端縁部の上下両端部に設けられていて、この緩衝部材を前記凸部に被着した状態で前記各覆い部は前記各凹部と係合し、この凸部の前後方向両側面の上下方向中間部は、これら各覆い部よりも前後方向に突出しない、請求項1に記載したチルト式ステアリング装置。
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