JP2014018919A - ロボットアーム - Google Patents
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Abstract
【課題】各リンクにおける可動部の重量を低減して、各リンクが高速に動作するのを可能にする。
【解決手段】ロボットアーム100は、基台1と、基台1に関節J1を介して旋回可能に連結されたリンク11と、リンク11に関節J2を介して旋回可能に連結されたリンク12と、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる駆動源21A,21Bと、を備える。また、ロボットアーム100は、関節J2を駆動してリンク12を旋回させる駆動源22A,22Bと、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる駆動源23A,23Bと、を備える。駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、基台1に配置されている。
【選択図】図2
【解決手段】ロボットアーム100は、基台1と、基台1に関節J1を介して旋回可能に連結されたリンク11と、リンク11に関節J2を介して旋回可能に連結されたリンク12と、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる駆動源21A,21Bと、を備える。また、ロボットアーム100は、関節J2を駆動してリンク12を旋回させる駆動源22A,22Bと、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる駆動源23A,23Bと、を備える。駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、基台1に配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、少なくとも二関節を有するロボットアームに関する。
近年、様々な工業製品の組み立て等の作業に利用される多関節型のロボットアームにおいて、ワークのピッキングや搬送の高速化による作業効率改善に対する要求が高まっている。
これに対して非特許文献1及び2には、生物の持つ筋肉に類似した弾性要素を含むアクチュエータを用いることによって関節のまわりに作用させるトルクと剛性とを独立に変えれば、弾性を利用した柔軟かつ俊敏な動作への応用が期待できることが示されている。
また特許文献1には、2つの関節と2つのリンクとを有してなるロボットアームが開示されている。ロボットアームは、各関節に対して独立にトルクを作用させるための1対の第1及び第2アクチュエータと、2つの関節にまたがってトルクを作用させる1対の第3アクチュエータとからなる、合計3対6個のアクチュエータを備えている。一対の第1及び第2アクチュエータは、生物における単関節筋に相当し、一対の第3アクチュエータは、生物における二関節筋に相当する。ここで対を成す2つのアクチュエータは、拮抗するように配置されている。
このように、特許文献1では、2つのリンクから成るロボットアームは、生物の肢における基本構成である3対6筋に対応した3種類のアクチュエータ、即ち第1単関節筋、第2単関節筋、二関節筋に相当する駆動源を備えている。これにより、アームの先端における出力の方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になることが知られている。
Minayori Kumamoto,Toru Oshima,Tomohisa Yamamoto:Control properties induced by the existence of antagonistic pairs ofbi-articular muscles,Human Movement Science 13 (1994)611-634
「ヒューマノイド工学」熊本水頼編著、東京電機大学出版局
ロボットアームの駆動源として、最も一般的に使用されるのが回転モータである。ロボットアームの動作を高速化するためには、駆動源の出力を増大させなければならない。しかしながら、回転モータの出力に比例してその重量も増大するため、このような回転モータをリンクに搭載すると、それに伴って可動部重量が増加し、結果的に動作の高速化が十分に達成できない。
また、特許文献1に開示されたロボットアームにおいては、第2関節に対して独立にトルクを発生させる駆動源や、2つの関節にまたがってトルクを作用させる駆動源がリンクに搭載されている。その結果、可動部重量は大きくなり、動作の高速化の妨げになるという問題があった。
そこで、本発明は、各リンクを高速に動作することが可能となるロボットアームを提供することを目的とする。
本発明のロボットアームは、基台と、前記基台に第1関節を介して旋回可能に連結された第1リンクと、前記第1リンクに第2関節を介して旋回可能に連結された第2リンクと、前記第1関節を駆動して前記第1リンクを旋回させる第1駆動源と、前記第2関節を駆動して前記第2リンクを旋回させる第2駆動源と、前記第1及び第2関節を同時に駆動して前記第1及び第2リンクを同時に旋回させる第3駆動源と、を備え、前記第1、第2及び第3駆動源は、前記基台に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1、第2及び第3駆動源が共に基台に配置される。従って、出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンクを高速に駆動することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るロボットアームの概略構成を示す説明図である。ロボットアーム1000は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム1000は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21と、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22と、を備えている。また、ロボットアーム1000は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23を備えている。これら駆動源22,23,24は、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源22,22,23として出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
駆動源21は、生物の肢における第1単関節筋と等価な作用をし、弾性力を伴うトルクを出力し、リンク11の関節J1に対して作用させる。駆動源22は、生物の肢における第2単関節筋と等価な作用をし、弾性力を伴うトルクを出力し、リンク12の関節J2に対して作用させる。駆動源23は、生物の肢における二関節筋と等価な作用をし、弾性力を伴うトルクを出力し、リンク11の関節J1、及びリンク12の関節J2の両方に対して作用させる。
更に、ロボットアーム1000は、駆動力伝達機構30を備えている。駆動力伝達機構30は、駆動源23により関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23の駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構30は、駆動源22により関節J2を駆動する際に、駆動源22の駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構30は、伝達部31と、差動機構部32とを有している。伝達部31は、リンク12と駆動源23とを接続するように設けられている。差動機構部32は、リンク11と伝達部31の間に設けられる。
差動機構部32は、第1の入出力部C1、第2の入出力部C2及び差動入出力部Dを有している。第1の入出力部C1は伝達部31に、第2の入出力部C2はリンク11に、差動入出力部Dは駆動源22に接続される。詳しくは後述するが、差動機構部32はリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3としたときに、差動入出力部Dの回転角度θ2’がθ3−θ1に比例するように構成されている。即ち、差動機構部32は、差動入出力部Dの回転角度θ2’がリンク11に対するリンク12の相対的な旋回角度θ2に比例するように構成されている。
差動機構部32は、不図示の1個または2個の中心歯車M1,M2(太陽歯車または環状歯車)、中心歯車M1,M2の周囲を自転しつつ公転可能な不図示の遊星歯車P、及び遊星歯車Pを支持する不図示のキャリアTを有して構成されている。この場合、第1の入出力部C1、第2の入出力部C2及び差動入出力部Dに対応する部材に、中心歯車M1,M2、遊星歯車P、キャリアTのいずれかを割り当てることによって差動機構部32が実現できる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例1に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図2(a)はロボットアームの上面図、図2(b)はロボットアームの側面図である。
以下、本発明の実施例1に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例1に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図2(a)はロボットアームの上面図、図2(b)はロボットアームの側面図である。
ロボットアーム100は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム100は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21A,21Bと、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22A,22Bと、を備えている。また、ロボットアーム100は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23A,23Bを備えている。これら駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bとして出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
ここで、第1駆動源である駆動源21A,21Bは各々その出力軸7A,7Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源21A,21Bは関節J1に対して第1単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第2駆動源である駆動源22A,22Bは各々その出力軸8A,8Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源22A,22Bは、関節J2に対して第2単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク12の関節J2に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第3駆動源である駆動源23A,23Bは各々その出力軸9A,9Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源23A,23Bは、関節J1と関節J2の両方にまたがる二関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1とリンク12の関節J2の両方に弾性力を伴うトルクを作用させる。
駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは内蔵する弾性要素を介することによって、弾性力を伴うトルクを出力軸から出力する。出力軸のまわりの弾性(回転角に応じた復元トルクの発生)は非線形な特性であるか、または可変である。これにより関節のまわりのトルクと剛性とを独立に変えることが可能となり、その結果、リンク12の先端における出力方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になる。また弾性を利用した俊敏な動作にも応用ができる。駆動源が弾性を有することにより、他の駆動源が出力するトルクなど外的な力が出力軸に作用した場合には、その大きさに応じてその駆動源は逆駆動される。本実施例1では、駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、電動式の回転モータである。
更に、ロボットアーム100は、駆動力伝達機構130Aを備えている。駆動力伝達機構130Aは、駆動源23Aにより関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23Aの駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構130Aは、駆動源22Aにより関節J2を駆動する際に、駆動源22Aの駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
更に、ロボットアーム100は、駆動力伝達機構130Bを備えている。駆動力伝達機構130Bは、駆動源23Bにより関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23Bの駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構130Bは、駆動源22Bにより関節J2を駆動する際に、駆動源22Bの駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構130Aは、伝達部131Aと、差動機構部132Aと、を有している。伝達部131Aは、リンク12と駆動源23Aとを接続するように設けられている。差動機構部132Aは、リンク11と伝達部131Aとの間に設けられる。駆動力伝達機構130Bは、伝達部131Bと、差動機構部132Bと、を有している。伝達部131Bは、リンク12と駆動源23Bとを接続するように設けられている。差動機構部132Bは、リンク11と伝達部131Bとの間に設けられる。
本実施例1においては、駆動源23A,23Bを基台1上に固定したので、駆動源23A,23Bからリンク12(関節J2)に対して、伝達部131A,131Bを介してトルクと回転の伝達を行う。また駆動源22A,22Bも基台1上に固定したので、伝達部131A,131Bとリンク11との間に設けた差動機構部132A,132Bを介してトルクと回転の伝達を行う。
なお伝達部131Aと伝達部131Bとの構成、及び差動機構部132Aと差動機構部132Bとは同一で対を成し、ロボットアームにおいて、両者は上下対称に配置されている。以降、伝達部131A、差動機構部132Aについてのみ詳細に説明し、伝達部131B、差動機構部132Bについては、同一符号を付して説明を省略する。
伝達部131Aは、軸部材である伝達軸41と、第1伝達機構部である伝達機構部42とにより構成される。伝達軸41はリンク11上において、回動中心線Z0に垂直な回転中心線X2aのまわりに回転可能であるように支持されている。またリンク11と伝達軸41は、一体となって回動中心線Z0のまわりに回動可能である。伝達軸41の一端は差動機構部132Aに接続され、他端とリンク12との間には、伝達機構部42が接続される。
次に差動機構部132Aの構成について説明する。図3は差動機構部132Aの構成を示す説明図であり、図3(a)は差動機構部132Aの上面図、図3(b)は差動機構部132Aの側面図である。
差動機構部132Aは、基台1上の関節J1の回動中心線Z0上に固定された第1関節回動軸13に支持される。差動機構部132Aは、第1の歯車51〜第8の歯車58を有して構成される。第1の歯車51〜第8の歯車58はすべて傘歯車である。また第6の歯車56は第1の入出力部C1に対応し、第8の歯車58は第2の入出力部C2に対応し、第1の歯車51は差動入出力部Dに対応する。差動入出力部Dである第1の歯車51は、第2駆動源である駆動源22Aの出力軸8Aに取り付けられ、回動中心線Z0に垂直な回転中心線X1aのまわりに回転が可能である。
図4(a)に第2の歯車52,53の側面図を示す。第2の歯車52と第3の歯車53は同一形状同一寸法であり、歯車52(53)は、環状の内歯52a(53a)と外歯52b(53b)とを有している。図3に示したように、第2の歯車52の外歯は第1の歯車51の上部において、また第3の歯車53の外歯は第1の歯車51の下部において、それぞれ第1の歯車51と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。
第4の歯車54−1,54−2と、第5の歯車55−1,55−2は同一形状同一寸法であり、共に回転支持部材43に回転可能に支持される。これらの歯車から成るユニットの構成を図5に示す。図5(a)はユニットの上面図、図5(b)はユニットの側面図である。回転支持部材43は円筒状であり、回動中心線Z0上に設けられた第1関節回動軸13の周囲に回転可能である。回転支持部材43の上部と下部において、第4の歯車54−1,54−2と第5の歯車55−1,55−2とが側方に回転可能に支持される。第4の歯車54−1,54−2と第5の歯車55−1,55−2とは各々軸対称に複数(本実施例1では2つ)配置するのが望ましい。第4の歯車54−1,54−2と第5の歯車55−1,55−2とは自転、及び回転支持部材43と一体となって回動中心線Z0のまわりに公転が可能である。
また図3に示したように、第4の歯車54−1,54−2は、第2の歯車52の内歯と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達され、第5の歯車55−1,55−2は、第3の歯車53の内歯と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。
図4(b)に第6の歯車56の側面図を示す。第6の歯車56と第7の歯車57とは同一形状同一寸法であり、歯車56(57)は、環状の内歯56a(57a)と外歯56b(57b)とを有している。図3に示したように、第6の歯車56の内歯は、第4の歯車54−1,54−2と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達され、第7の歯車57の内歯は、第5の歯車55−1,55−2と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。また、第6の歯車56は、第3駆動源である駆動源23Aの出力軸9Aに取り付けられ、回動中心線Z0のまわりに回転駆動される。
第2の歯車52、第3の歯車53、第6の歯車56、及び第7の歯車57は、いずれも回転支持部材43のまわりに回転可能に取り付けられている。なお回転支持部材43は上下2部材に分割して作成し、各々に第2の歯車52、及び第3の歯車53の挿入取り付けを行い、その後に一体化すれば組み立て上の都合がよい。
第8の歯車58は、伝達軸41の関節J1寄りの一端に取り付けられ、上部において第6の歯車56の外歯と、下部において第7の歯車57の外歯と直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。第8の歯車58は伝達軸41と一体的に回転中心線X2aのまわりに回転(自転)が可能であり、さらに回動中心線Z0のまわりに回動(公転)が可能である。
図3(c)は伝達軸41が図3(a)の状態から回動中心線Z0のまわりに110°回動(公転)した状態を示しており、この状態においても第1の歯車51と第8の歯車58は接触することはなく、出力軸8Aから伝達軸41へのトルクと回転の伝達が可能である。図3(a)及び図3(b)に示した回転中心線X1aと、回転中心線X2aが180°の位置関係にある状態を中心にして、伝達軸41の回動可能な範囲は±110°以上である。
次に伝達機構部42について説明する。第1伝達機構部である伝達機構部42は、第8の歯車58の自転に伴う伝達軸41の回転を関節J2に伝達してリンク12を旋回させる。具体的に説明すると、伝達機構部42は、図2に示したように、第9の歯車59と第10の歯車60から成る。第9の歯車59と第10の歯車60は共に傘歯車であり歯数は等しいものとする。第9の歯車59は伝達軸41の関節J2寄りの一端に取り付けられる。また第10の歯車60はリンク12の関節J2に取り付けられ、第9の歯車59と噛み合う。伝達軸41より第9の歯車59、第10の歯車60、リンク12の順でトルクと回転が伝達される。
本実施例1では、第1の入出力部C1としての第6の歯車56が中心傘歯車であり、第2の入出力部C2としての第8の歯車58の支持部(リンク11上の軸受部)がキャリアである。また、第8の歯車58が遊星傘歯車である。差動入出力部Dとしては、第8の歯車58の自転に連動する第1の歯車51が割り当てられている。
つまり、第6の歯車56は、第3駆動源23Aの出力軸9Aの回転に伴って回転する中心傘歯車である。また、第8の歯車58は、中心傘歯車である第6の歯車56に噛合する遊星傘歯車である。
また、軸部材である伝達軸41の一端は、第8の歯車58の回転中心に固定されている。伝達軸41は、第8の歯車58の公転に伴ってリンク11と一体に旋回するようにリンク11に支持されている。
本実施例1では、差動機構部132Aは、第2駆動源である駆動源22Aの出力軸8Aの回転を伝達軸41に伝達する第2伝達機構部である伝達機構部33を有している。この伝達機構部33は、第1の歯車51、第2の歯車52、第3の歯車53、第4の歯車54−1,54−2、第5の歯車55−1,55−2、第7の歯車57を有している。つまり、伝達機構部33は、駆動源22Aの出力軸8Aの回転を、第6の歯車56及び第8の歯車58に伝達することで、伝達軸41に伝達する。
次に本実施例1によるロボットアーム100の駆動力伝達機構130Aの動作について詳細に説明する。基準となるある角度(例えば図2(a)において、回動中心線Z0より水平左方向)からのリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3とする。このとき、第1の入出力部C1に対応する第6の歯車56の回転角度はθ3、第2の入出力部C2に対応する第8の歯車58の回動(公転)角度はθ1となる。また、第2の歯車52と第6の歯車56との歯数が等しく、第3の歯車53の内歯と第7の歯車57の内歯との歯数が等しいものとする。また、第1の歯車51の歯数をz1、第2の歯車52と第3の歯車53の外歯の歯数をz2、第6の歯車56と第7の歯車57の外歯の歯数をz3、第8の歯車58の歯数をz4とする。差動入出力部Dに対応する第1の歯車51の回転角度θ2’は次式(1)で表される。ただし比例係数α=(z2・z4)/(z1・z3)である。また角度θ1,θ3の符号は、図2(a)において時計回りを+、角度θ2’は図2(a)または図3を右側面方向から見た時に時計回りを+とする。
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(1)
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(1)
即ち差動入出力部Dの回転角度θ2’は、リンク12の旋回角度θ3とリンク11の旋回角度θ1との差に比例する。また、第2単関節筋である駆動源22Aの駆動量に相当するリンク11に対するリンク12の相対的な実際の旋回角度はθ2=θ3−θ1である。従って、差動入出力部Dの回転角度θ2’は第2単関節筋である駆動源22Aの駆動量に相当する角度θ2に比例する。このように上記の式(1)を満足する差動入出力部Dに第2駆動源である駆動源22Aを接続し、比例係数αを乗じた量の駆動を行えば、実質的に第2単関節筋と等価な動作が可能となる。以下に具体例を示す。
[第1の動作]
まず第2単関節筋に相当する駆動源22Aのみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。また、二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
まず第2単関節筋に相当する駆動源22Aのみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。また、二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源22Aの出力軸8Aより発生するトルクと回転は、第1の歯車51より、第2の歯車52、第4の歯車54−1,54−2、第6の歯車56へと順次伝達される。第6の歯車56と共に、駆動源23Aの出力軸9Aは逆駆動される。また第1の歯車51より、第3の歯車53、第5の歯車55−1,55−2、第7の歯車57へも順次伝達される。これらの2つの経路で伝達されるトルクの大きさは等しい。最後に第6の歯車56と第7の歯車57からそれぞれ第8の歯車58にトルクと回転が伝達される。両トルクは伝達軸41に対し、回転中心線X2aまわりの同一回転方向に作用する。即ち図3において矢印Aで示すように、伝達軸41を自転させるトルクとなる。また両トルクは回動中心線Z0まわりには互いに逆回転方向に作用する。その結果相殺し、伝達軸41を公転させるトルクとはならない。その結果、トルクと回転は伝達軸41より伝達機構部42の第9の歯車59、第10の歯車60へ伝達され、図6(a)に示すようにリンク12が旋回する。
この動作においては、リンク12のみが旋回し(旋回角度θ3)、リンク11は旋回せず(旋回角度θ1=0)、実際に第2単関節筋のみを動作させたと仮定した場合と矛盾のない結果となる。
[第2の動作]
次に二関節筋に相当する駆動源23Aのみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21A、及び第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
次に二関節筋に相当する駆動源23Aのみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21A、及び第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
駆動源23Aの出力軸9Aより発生するトルクと回転は、第6の歯車56より第8の歯車58へと伝達される。このトルクは第6の歯車56と噛合う第8の歯車58の上側のみに作用する。その結果、図3に矢印Aで示すように、伝達軸41を回転中心線X2aのまわりに自転させるトルクとなる。また同時に図3(a)及び図3(c)に矢印Bで示すように、伝達軸41を回動中心線Z0のまわりに公転させるトルクとなる。
伝達軸41を自転させるトルクは、伝達機構部42の第9の歯車59、第10の歯車60へ伝達され、図6(b)に示すようにリンク12が旋回する。また伝達軸41を公転させるトルクによりリンク11も旋回する。またリンク11に作用するトルクと回転により、駆動源21Aの出力軸7Aは逆駆動される。またトルクと回転は、第6の歯車56より第4の歯車54−1,54−2、第2の歯車52、第1の歯車51へも順次伝達され、駆動源22Aの出力軸8Aも逆駆動される。
この動作においては、リンク12は旋回し(旋回角度θ3)、リンク11も旋回する(旋回角度θ1)ので、実際に二関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。ただし旋回角度θ1及び旋回角度θ3は、駆動源21A及び駆動源22Aが生じる弾性によって決まる。
[第3の動作]
次に第1単関節筋に相当する駆動源21Aのみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。また、二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
次に第1単関節筋に相当する駆動源21Aのみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。また、二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源21Aは、出力軸7Aから出力したトルクをリンク11の関節J1に直接作用させ、図6(c)で示すようにリンク11を旋回させる。このとき、伝達軸41を回転中心線X2aのまわりに自転させる図3に矢印Aで示すトルクは作用せず、回動中心線Z0のまわりに公転させる矢印Bで示すトルクのみが作用する。その結果、伝達軸41は回動中心線Z0のまわりに公転し、それに伴って第6の歯車56、第7の歯車57、及び第8の歯車58もすべて一体となって、回動中心線Z0のまわりに回動する。第6の歯車56と共に、駆動源23Aの出力軸9Aは逆駆動される。また第1の歯車51、第2の歯車52、及び第3の歯車53は回転せず、第4の歯車54−1、54−2と第5の歯車55−1、55−2は自転しながら、回転支持部材43とともに回動中心線Z0のまわりを公転する。
この動作においては、リンク11が旋回し(旋回角度θ1)、リンク12も一体的に旋回するので(旋回角度θ3はθ1に等しい)、実際に第1単関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。
以上、駆動源21A、駆動源22A、駆動源23A及び駆動力伝達機構130Aの動作について説明したが、対を成す駆動源22B、駆動源23B、駆動源21B及び駆動力伝達機構130Bの動作もこれと同一である。
また、本実施例1における差動機構部132A,132Bは、伝達軸41の回動に関わらず、回転速度比Rは一定に保たれ、位置や速度に誤差が生じることはない。
(実施例2)
以下、本発明の実施例2に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例2に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図7(a)はロボットアームの上面図、図7(b)はロボットアームの側面図である。なお、本実施例2においては、差動機構部232A,232Bを除く構成は、上記実施例1と同一である。
以下、本発明の実施例2に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例2に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図7(a)はロボットアームの上面図、図7(b)はロボットアームの側面図である。なお、本実施例2においては、差動機構部232A,232Bを除く構成は、上記実施例1と同一である。
ロボットアーム200は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム200は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21A,21Bと、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22A,22Bと、を備えている。また、ロボットアーム200は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23A,23Bを備えている。これら駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bとして出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
ここで、第1駆動源である駆動源21A,21Bは各々その出力軸7A,7Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源21A,21Bは関節J1に対して第1単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第2駆動源である駆動源22A,22Bは各々その出力軸8A,8Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源22A,22Bは、関節J2に対して第2単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク12の関節J2に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第3駆動源である駆動源23A,23Bは各々その出力軸9A,9Bから弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源23A,23Bは、関節J1と関節J2の両方にまたがる二関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1とリンク12の関節J2の両方に弾性力を伴うトルクを作用させる。
駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは内蔵する弾性要素を介することによって、弾性力を伴うトルクを出力軸から出力する。出力軸のまわりの弾性(回転角に応じた復元トルクの発生)は非線形な特性であるか、または可変である。これにより関節のまわりのトルクと剛性とを独立に変えることが可能となり、その結果、リンク12の先端における出力方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になる。また弾性を利用した俊敏な動作にも応用ができる。駆動源が弾性を有することにより、他の駆動源が出力するトルクなど外的な力が出力軸に作用した場合には、その大きさに応じてその駆動源は逆駆動される。本実施例2では、駆動源21A,21B,22A,22B,23A,23Bは、電動式の回転モータである。
更に、ロボットアーム200は、駆動力伝達機構230Aを備えている。駆動力伝達機構230Aは、駆動源23Aにより関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23Aの駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構230Aは、駆動源22Aにより関節J2を駆動する際に、駆動源22Aの駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
更に、ロボットアーム200は、駆動力伝達機構230Bを備えている。駆動力伝達機構230Bは、駆動源23Bにより関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23Bの駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構230Bは、駆動源22Bにより関節J2を駆動する際に、駆動源22Bの駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構230Aは、伝達部231Aと、差動機構部232Aと、を有している。伝達部231Aは、リンク12と駆動源23Aとを接続するように設けられている。差動機構部232Aは、リンク11と伝達部231Aとの間に設けられる。駆動力伝達機構230Bは、伝達部231Bと、差動機構部232Bと、を有している。伝達部231Bは、リンク12と駆動源23Bとを接続するように設けられている。差動機構部232Bは、リンク11と伝達部231Bとの間に設けられる。
本実施例2においても、駆動源23A,23Bを基台1上に固定したので、駆動源23A,23Bからリンク12(関節J2)に対して、伝達部231A,231Bを介してトルクと回転の伝達を行う。また駆動源22A,22Bも基台1上に固定したので、伝達部231A,231Bとリンク11との間に設けた差動機構部232A,232Bを介してトルクと回転の伝達を行う。
なお伝達部231Aと伝達部231Bとの構成、及び差動機構部232Aと差動機構部232Bとは同一で対を成し、ロボットアームにおいて、両者は上下対称に配置されている。以降、伝達部231A、差動機構部232Aについてのみ詳細に説明し、伝達部231B、差動機構部232Bについては、同一符号を付して説明を省略する。
伝達部231Aは、軸部材である伝達軸41と、第1伝達機構部である伝達機構部42とにより構成される。伝達軸41はリンク11上において、回動中心線Z0に垂直な回転中心線X2aのまわりに回転可能であるように支持されている。また第1のリンク11と伝達軸41は、一体となって回動中心線Z0のまわりに回動可能である。伝達軸41の一端は差動機構部232Aに接続され、他端とリンク12との間には、伝達機構部42が接続される。
次に差動機構部232Aの構成について説明する。図8は、差動機構部232Aの構成を示す説明図である。差動機構部232Aは、基台1上の関節J1の回動中心線Z0上に設けられる。差動機構部232Aは、中心傘歯車である第1の歯車61、遊星傘歯車である第2の歯車62、第2伝達機構部である回転継手機構63から構成される。第1の歯車61と第2の歯車62は傘歯車であり、その歯数は等しい。また回転継手機構63は、第1回転軸64と第2回転軸65を連結した等速ジョイントである。ここで第1の歯車61は、第1の入出力部C1に対応し、第2の歯車62は、第2の入出力部C2に対応する。回転継手機構63の第1回転軸64は差動入出力部Dに対応し、第2駆動源である駆動源22Aの出力軸8Aに取り付けられ、回動中心線Z0に垂直な回転中心線X1aのまわりに回転が可能である。また第2回転軸65は第2の歯車62に取り付けられる。
第1の歯車61は、第3駆動源である駆動源23Aの出力軸9Aに取り付けられ、回動中心線Z0のまわりに回転駆動される。第2の歯車62は、伝達軸41の関節J1寄りの一端に取り付けられ、上部において第1の歯車61と噛み合い、トルクと回転が伝達される。第2の歯車62は伝達軸41と一体的に回転中心線X2aのまわりに回転(自転)が可能であり、さらに回動中心線Z0のまわりに回動(公転)が可能である。
次に伝達機構部42について説明する。伝達機構部42の構成は、図2に示した実施例1と同一であり、第9の歯車59と第10の歯車60から成る。伝達軸41より第9の歯車59、第10の歯車60、リンク12の順でトルクと回転が伝達される。
本実施例2では、第1の入出力部C1としての第1の歯車61が中心傘歯車M1であり、第2の入出力部C2としての第2の歯車62の支持部(リンク11上の軸受部)がキャリアTである。また、第2の歯車62が遊星傘歯車Pである。差動入出力部Dとしては、第2の歯車62の自転に連動する回転継手機構63の第1回転軸64が割り当てられている。
つまり、第1の歯車61は、第3駆動源23Aの出力軸9Aの回転に伴って回転する中心傘歯車である。また、第2の歯車62は、中心傘歯車である第1の歯車61に噛合する遊星傘歯車である。
また、軸部材である伝達軸41の一端は、第2の歯車62の回転中心に固定されている。伝達軸41は、第2の歯車62の公転に伴ってリンク11と一体に旋回するようにリンク11に支持されている。
本実施例2では、第2伝達機構部である回転継手機構63が、第2駆動源である駆動源22Aの出力軸8Aの回転を、第2の歯車62を介して伝達軸41に伝達する。
次に本実施例2によるロボットアーム200の駆動力伝達機構230Aの動作について詳細に説明する。基準となるある角度(例えば図7(a)において、回動中心線Z0より水平左方向)からのリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3とする。
このとき、第1の入出力部C1に対応する第1の歯車61の回転角度はθ3、第2の入出力部C2に対応する第1の歯車62の回動(公転)角度はθ1となる。また、第1の歯車62の回転(自転)角度はθ3−θ1となる。回転継手機構63を介することによって、差動入出力部Dである第1回転軸64の回転角度θ2’は、第2回転軸65に接続された第1の歯車62の回転角度に一致するので、次式(2)で表される。ただし本実施例2においては、比例係数αは1である。
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(2)
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(2)
即ち差動入出力部Dの回転角度θ2’は、リンク12の旋回角度θ3とリンク11の旋回角度θ1との差に比例(本実施例2においては一致)する。また、第2単関節筋である駆動源22Aの駆動量に相当するリンク11に対するリンク12の相対的な実際の旋回角度はθ2=θ3−θ1である。従って、差動入出力部Dの回転角度θ2’は、第2単関節筋である駆動源22Aの駆動量に相当する角度θ2に比例(本実施例2においては一致)する。このように上記の式(2)を満足する差動入出力部Dに第2駆動源である駆動源22Aを接続すれば、実質的に第2単関節筋と等価な動作が可能となる。以下に具体例を示す。
[第1の動作]
まず第2単関節筋に相当する駆動源22Aのみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
まず第2単関節筋に相当する駆動源22Aのみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源22Aの出力軸8Aより発生するトルクと回転は、回転継手機構63を介して第1の歯車62、伝達軸41に伝達される。さらに、トルクと回転は、伝達軸41より伝達機構部42の第9の歯車59、第10の歯車60へ伝達され、図9(a)に示すように、リンク12が旋回する。またトルクと回転は第1の歯車62より第1の歯車61へ伝達され、駆動源23Aの出力軸9Aが逆駆動される。
この動作においては、リンク12のみが旋回し(旋回角度θ3)、リンク11は旋回せず(旋回角度θ1=0)、実際に第2単関節筋のみを動作させたと仮定した場合と矛盾のない結果となる。
[第2の動作]
次に二関節筋に相当する駆動源23Aのみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21A及び第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
次に二関節筋に相当する駆動源23Aのみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21A及び第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
駆動源23Aの出力軸9Aより発生するトルクと回転は、第1の歯車61より第2の歯車62へと伝達される。このトルクは第1の歯車61と噛合う第2の歯車62の上側のみに作用する。その結果、図8に矢印Aで示すように、伝達軸41を回転中心線X2aのまわりに自転させるトルクとなる。また同時に伝達軸41を回動中心線Z0のまわりに公転させるトルクとなる。
伝達軸41を自転させるトルクは、伝達機構部42の第9の歯車59、第10の歯車60へ伝達され、図9(b)に示すように、リンク12が旋回する。また伝達軸41を公転させるトルクによりリンク11も旋回する。またリンク11に作用するトルクと回転により、駆動源21Aの出力軸7Aは逆駆動される。またトルクと回転は、第1の歯車62より回転継手機構63に伝達され、駆動源22Aの出力軸8Aも逆駆動される。
この動作においては、リンク12は旋回し(旋回角度θ3)、リンク11も旋回する(旋回角度θ1)ので、実際に二関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。ただし旋回角度θ1及び旋回角度θ3は、駆動源21A及び駆動源22Aが生じる弾性によって決まる。
[第3の動作]
次に第1単関節筋に相当する駆動源21Aのみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
次に第1単関節筋に相当する駆動源21Aのみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22Aはトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23Aはトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源21Aは、出力軸7Aから出力したトルクをリンク11の関節J1に直接作用させ、図9(c)に示すように、リンク11を旋回させる。このとき、伝達軸41を回転中心線X2aのまわりに自転させる図8に矢印Aで示すトルクは作用せず、回動中心線Z0のまわりに公転させるトルクのみが作用する。その結果、伝達軸41は回動中心線Z0のまわりに公転するが自転はしない。
この動作においては、リンク11が旋回し(旋回角度θ1)、リンク12も一体的に旋回する(旋回角度θ3が旋回角度θ1に等しい)ので、実際に第1単関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。
以上、駆動源21A、駆動源22A、駆動源23A及び駆動力伝達機構230Aの動作について説明したが、対を成す駆動源22B、駆動源23B、駆動源21B及び駆動力伝達機構230Bの動作もこれと同一である。
また本実施例2において、回転継手機構63は等速ジョイントとしたが、等速性のない一般的なユニバーサルジョイントにおいては、回転速度比Rが一定(等速)であるのは2軸が180°の位置関係である場合に限られる。それ以外では軸の回転に伴い回転速度比Rが変動する。そのため、これを補正する複雑な制御を行わない限り、アーム先端の位置や速度に誤差が生じるという問題がある。しかし、本実施例2における差動機構部232A、232Bは、伝達軸41の回動に関わらず、回転速度比Rは一定に保たれ、位置や速度に誤差が生じることはない。
また、本実施例2において、差動機構部232A,232Bに使用した等速ジョイントは、第1回転軸64と第2回転軸65が180°の関係である位置を中心に、回動可能な範囲がせいぜい±18°程度である。
これに対して、上記実施例1の差動機構部132A,132Bの回動可能な範囲は、図3(c)により説明したように±110°以上である。従って、ロボットアームの動作範囲を拡大できる効果は上記実施例1の方が高い。
また、実施例1及び実施例2において、駆動源21A,21B、駆動源22A,22B及び駆動源23A,23Bのそれぞれについて、対を成す2つの駆動源の発生するトルクの和によって各関節J1,J2の角度を制御する。この場合、両トルクを関節まわりに互いに逆方向に、即ち拮抗するように作用させながら制御することにより、伝達部231A,231Bが持つバックラッシュの影響を除去し、各関節角度制御における精度を高めることができる。ただしバックラッシュの影響の除去が不要である場合には、必ずしも駆動源及び駆動力伝達機構は対を成す構成とする必要はなく、以下に説明する実施例3〜実施例5のように単一でよい。
(実施例3)
以下、本発明の実施例3に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施例3に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図10(a)はロボットアームの上面図、図10(b)はロボットアームの側面図である。
以下、本発明の実施例3に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施例3に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図10(a)はロボットアームの上面図、図10(b)はロボットアームの側面図である。
ロボットアーム300は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム300は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21と、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22と、を備えている。また、ロボットアーム300は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23を備えている。これら駆動源21,22,23は、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源21,22,23として出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
ここで、第1駆動源である駆動源21は、その出力軸7から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源21は関節J1に対して第1単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第2駆動源である駆動源22は、その出力軸8から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源22は、関節J2に対して第2単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク12の関節J2に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第3駆動源である駆動源23は、その出力軸9から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源23は、関節J1と関節J2の両方にまたがる二関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1とリンク12の関節J2の両方に弾性力を伴うトルクを作用させる。
駆動源21,22,23は、内蔵する弾性要素を介することによって、弾性力を伴うトルクを出力軸から出力する。出力軸のまわりの弾性(回転角に応じた復元トルクの発生)は非線形な特性であるか、または可変である。これにより関節のまわりのトルクと剛性とを独立に変えることが可能となり、その結果、リンク12の先端における出力方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になる。また弾性を利用した俊敏な動作にも応用ができる。駆動源が弾性を有することにより、他の駆動源が出力するトルクなど外的な力が出力軸に作用した場合には、その大きさに応じてその駆動源は逆駆動される。本実施例3では、駆動源21,22,23は、電動式の回転モータである。
更に、ロボットアーム300は、駆動力伝達機構330を備えている。駆動力伝達機構330は、駆動源23により関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23の駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構330は、駆動源22により関節J2を駆動する際に、駆動源22の駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構330は、リンク機構部である平行リンク機構331と、差動機構部332と、を有している。平行リンク機構331は、リンク12と駆動源23との間に設けられている。差動機構部332は、基台1上の関節J1の回動中心線Z0上に固定された第1関節回動軸13に支持される。
本実施例3においても、駆動源23を基台1上に固定したので、駆動源23からリンク12(関節J2)に対して、平行リンク機構331を介してトルクと回転の伝達を行う。また駆動源22も基台1上に固定したので、平行リンク機構331とリンク11との間に設けた差動機構部332を介してトルクと回転の伝達を行う。
平行リンク機構331は、関節J1において差動機構部332を構成する第2回転体としての第8の歯車358に一体的に突設された第1の伝達リンク341と、関節J2においてリンク12より側方に突設された第2の伝達リンク342とを有している。また、平行リンク機構331は、伝達リンク341と伝達リンク342とを連結する第3の伝達リンク343を有している。
伝達リンク343はリンク11に平行に設けられ、その両端は伝達リンク341及び伝達リンク342の先端に回動可能に接続される。平行リンク機構331の動作により、リンク12の旋回と、差動機構部332の第1の入出力部C1である第8の歯車358の回転が連動する。
次に差動機構部332の構成について説明する。図11(a)は、差動機構部332の側断面図である。差動機構部332は、第1の歯車351〜第9の歯車359を有して構成される。第7の歯車357、第8の歯車358及び第9の歯車359は平歯車であり、第1伝達機構部である第5の歯車355は、平歯車部及び傘歯車部を備える。その他の歯車351,352−1,352−2,353−1,353−2,356はすべて傘歯車である。
第7の歯車357は、差動入出力部Dに対応し、第1の歯車351とともに円筒状の軸365に取り付けられ、図10に示した第1関節回動軸13のまわりに回転が可能である。第8の歯車358は、第1の入出力部C1に対応し、第6の歯車356とともに円筒状の軸366に取り付けられ、第1関節回動軸13のまわりに回転が可能である。
第5の歯車355は、第2の入出力部C2に対応し、リンク11の関節J1に取り付けられ、軸366の周囲に回転が可能である。また第4の歯車354は、図10に示すように、支柱367−1,367−2によって基台1に固定される。
第2の歯車352−1,352−2と、第3の歯車353−1,353−2は、共に第1回転体である回転支持体371に支持される。図11(b)に回転支持体371の上面図を示す。回転支持体371は、円筒状の中心軸368、環状部材369、及び環状部材369の側面を貫き中心軸368と直交するように結合する軸370−1,370−2で構成され、第1関節回動軸13まわりに回転可能である。
第2の歯車352−1,352−2と第3の歯車353−1,353−2は、軸370−1,370−2まわりに回転可能に支持される。なお、第2の歯車と第3の歯車は、軸対称に複数(本実施例3では2つ)配置するのが望ましい。このような構成により、第2の歯車352−1,352−2と第3の歯車353−1,353−2は自転し、かつ回転支持体371と一体となって回動中心線Z0まわりに公転が可能である。
第1の歯車351と第6の歯車356は、同一形状同一寸法であり、第1の歯車351は、第2の歯車352−1,352−2の下部において、直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。また、第6の歯車356は、第2の歯車352−1,352−2の上部において、直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。また、第4の歯車354は、第3の歯車353−1,353−2の下部において、また、第5の歯車355は、第3の歯車353−1,353−2の上部において、それぞれ直交して噛み合う。
図10(b)に示すように、差動入出力部Dに対応する第7の歯車357は、駆動源22の出力軸8に取り付けられた第9の歯車359と噛み合いトルクと回転が伝達される。また第1の入出力部C1に対応する第8の歯車358は、駆動源23の出力軸9に取り付けられた第10の歯車360と噛み合いトルクと回転が伝達される。また第2の入出力部C2に対応する第5の歯車355の平歯車部は、駆動源21の出力軸7に取り付けられた第11の歯車361と噛み合いトルクと回転が伝達される。
本実施例3では、第1の入出力部C1として中心歯車M1である第6の歯車356と一体回転する第8の歯車358が割り当てられている。また、第2の入出力部C2としてキャリアTである回転支持体371に連動する第5の歯車355が割り当てられている。また、差動入出力部Dとして中心歯車M2である第1の歯車351と一体回転する第7の歯車357が割り当てられている。
また、本実施例3では、第1の歯車351、第7の歯車357、第9の歯車359及び軸365により、第2伝達機構部である伝達機構部372が構成されている。
以上、第3駆動源である駆動源23の出力軸9の回転に伴い、出力軸9の回転が第10の歯車360、第8の歯車358、第6の歯車356、第2の歯車352−1,352−2に伝達されることで、第1回転体である回転支持体371が回転する。
そして、第1伝達機構部である第5の歯車355は、駆動源23の出力軸9の回転に伴う回転支持体371の回転を、関節J1に伝達してリンク11を旋回させる。
また、リンク機構部である平行リンク機構331は、第2回転体である第8の歯車358とリンク12とに接続されており、第8の歯車358の回転によりリンク12を旋回させる。
一方、第2伝達機構部である伝達機構部372は、駆動源22の出力軸8の回転を、第2の歯車352−1,352−2に伝達することで、第6の歯車356及び軸366を介して第8の歯車358に伝達し、リンク12を旋回させる。
次に本実施例3によるロボットアーム300の駆動力伝達機構330の動作について詳細に説明する。基準となるある角度(例えば図10(a)において、回動中心線Z0より水平左方向)からのリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3とする。このとき、第1の入出力部C1に対応する第8の歯車358の回転角度はθ3、第2の入出力部C2に対応する第5の歯車355の回転角度はθ1となる。さらに、差動入出力部Dに対応する第7の歯車357の回転角度θ2’は、次式(3)で表される。ただし本実施例3においては、比例係数αは−1である。また角度θ1,θ3,θ2’の符号は、図10(a)において、時計回りを+とする。
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(3)
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(3)
即ち差動入出力部Dの回転角度θ2’は、リンク12の旋回角度θ3とリンク11の旋回角度θ1との差に比例(本実施例3においては比例係数α=−1)する。また、第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当するリンク11に対するリンク12の相対的な実際の旋回角度はθ2=θ3−θ1である。従って、差動入出力部Dの回転角度θ2’は、第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当する角度θ2に比例(本実施例3においては比例係数α=−1)する。このように上記の式(3)を満足する差動入出力部Dに駆動源22を接続し、比例係数αを乗じた量の駆動を行えば、実質的に第2単関節筋と等価な動作が可能となる。以下に具体例を示す。
[第1の動作]
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
第2駆動源である駆動源22の出力軸8より発生するトルクと回転は、第9の歯車359より、第7の歯車357、第1の歯車351、第2の歯車352−1,352−2、第6の歯車356、第8の歯車358へ順次伝達される。第1の伝達リンク341を一体的に回動させる。その結果、第1の伝達リンク341が第8の歯車358と一体的に回動することにより、平行リンク機構331が動作し、リンク12が旋回する。また、トルクと回転は第8の歯車358から第10の歯車360へも伝達され、第3駆動源である駆動源23の出力軸9が逆駆動される。
この動作においては、リンク12のみが旋回し(旋回角度θ3)、リンク11は旋回せず(旋回角度θ1=0)、実際に第2単関節筋のみを動作させたと仮定した場合と矛盾のない結果となる。
[第2の動作]
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
駆動源23の出力軸9より発生するトルクと回転は、第10の歯車360より第8の歯車358へ伝達され、第1の伝達リンク341を一体的に回動させる。その結果、平行リンク機構331が動作し、リンク12が旋回する。
またトルクと回転は第6の歯車356へと伝達される。このトルクは第6の歯車356と噛合う第2の歯車352−1,352−2の上側のみに作用する。その結果、第2の歯車352−1,352−2を自転させるトルクとなると同時に、回動中心線Z0のまわりに公転させるトルクとなり、回転支持体371が回転する。その結果、第3の歯車353−1,353−2が自転しつつ公転し、これによりトルクと回転は第5の歯車355へ伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。
またトルクと回転は第5の歯車355より第11の歯車361に伝達され、駆動源21の出力軸7が逆駆動される。またトルクと回転は、第2の歯車352−1,352−2より第1の歯車351、第7の歯車357、第9の歯車359へも順次伝達され、駆動源22の出力軸8も逆駆動される。
この動作においては、リンク12は旋回し(旋回角度θ3)、リンク11も旋回する(旋回角度θ1)ので、実際に二関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。ただし旋回角度θ1及び旋回角度θ3は、駆動源21及び駆動源22が生じる弾性によって決まる。
[第3の動作]
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源21の出力軸7より発生するトルクと回転は、第11の歯車361より第5の歯車355へと伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。
また、第5の歯車355に噛み合う第3の歯車353−1,353−2が自転しつつ公転し、回転支持体371が回転するので、第2の歯車352−1,352−2も自転しつつ公転する。さらにトルクと回転は、第2の歯車352−1,352−2より第6の歯車356、第8の歯車358へ伝達され、第1の伝達リンク341を一体的に回動させる。その結果、平行リンク機構331が動作し、リンク12も旋回する。
またトルクと回転は、第8の歯車358から第10の歯車360へも伝達され、駆動源23の出力軸9が逆駆動される。
この動作においては、リンク11が旋回し(旋回角度θ1)、リンク12も一体的に旋回する(旋回角度θ3が旋回角度θ1に等しい)ので、実際に第1単関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。
(実施例4)
以下、本発明の実施例4に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図12は、本発明の実施例4に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図12(a)はロボットアームの上面図、図12(b)はロボットアームの側面図である。
以下、本発明の実施例4に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図12は、本発明の実施例4に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図12(a)はロボットアームの上面図、図12(b)はロボットアームの側面図である。
ロボットアーム400は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム400は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21と、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22と、を備えている。また、ロボットアーム400は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23を備えている。これら駆動源21,22,23は、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源21,22,23として出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
ここで、第1駆動源である駆動源21は、その出力軸7から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源21は関節J1に対して第1単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第2駆動源である駆動源22は、その出力軸8から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源22は、関節J2に対して第2単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク12の関節J2に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第3駆動源である駆動源23は、その出力軸9から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源23は、関節J1と関節J2の両方にまたがる二関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1とリンク12の関節J2の両方に弾性力を伴うトルクを作用させる。
駆動源21,22,23は、内蔵する弾性要素を介することによって、弾性力を伴うトルクを出力軸から出力する。出力軸のまわりの弾性(回転角に応じた復元トルクの発生)は非線形な特性であるか、または可変である。これにより関節のまわりのトルクと剛性とを独立に変えることが可能となり、その結果、リンク12の先端における出力方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になる。また弾性を利用した俊敏な動作にも応用ができる。駆動源が弾性を有することにより、他の駆動源が出力するトルクなど外的な力が出力軸に作用した場合には、その大きさに応じてその駆動源は逆駆動される。本実施例4では、駆動源21,22,23は、電動式の回転モータである。
更に、ロボットアーム400は、駆動力伝達機構430を備えている。駆動力伝達機構430は、駆動源23により関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23の駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構430は、駆動源22により関節J2を駆動する際に、駆動源22の駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構430は、リンク機構部である平行リンク機構431と、差動機構部432と、を有している。平行リンク機構431は、リンク12と駆動源23との間に設けられている。差動機構部432は、基台1上の関節J1の回動中心線Z0上に固定された第1関節回動軸13に支持される。
本実施例4においても、駆動源23を基台1上に固定したので、駆動源23からリンク12(関節J2)に対して、平行リンク機構431を介してトルクと回転の伝達を行う。また駆動源22も基台1上に固定したので、平行リンク機構431とリンク11との間に設けた差動機構部432を介してトルクと回転の伝達を行う。
平行リンク機構431は、関節J2においてリンク12より側方に突設された伝達リンク442を有している。また、平行リンク機構431は、関節J1において差動機構部432の第2回転体である第5の歯車455と伝達リンク442とを連結する伝達リンク443を有している。
伝達リンク443はリンク11に平行に設けられ、その両端は第5の歯車455の端部及び伝達リンク442の先端に回動可能に接続される。平行リンク機構431の動作により、リンク12の旋回と、差動機構部432の第1の入出力部C1である第5の歯車455の回転が連動する。
次に差動機構部432の構成について説明する。図13(a)は、差動機構部432の側断面図である。本実施例4における差動機構部432の構成は、第1の入出力部C1と第2の入出力部C2が逆になっている点を除き、図11に示した上記実施例3と同一である。
差動機構部432は、第1の歯車451〜第9の歯車459を有して構成される。第7の歯車457、第8の歯車458及び第9の歯車459は平歯車であり、第2回転体である第5の歯車455は、平歯車部及び傘歯車部を備える。その他の歯車451,452−1,452−2,453−1,453−2,456はすべて傘歯車である。
第7の歯車457は、差動入出力部Dに対応し、第1の歯車451とともに円筒状の軸465に取り付けられ、図12に示した第1関節回動軸13のまわりに回転が可能である。第8の歯車458は、第2の入出力部C2に対応し、第6の歯車456とともに円筒状の軸466に取り付けられ、第1関節回動軸13のまわりに回転が可能である。
第5の歯車455は、第1の入出力部C1に対応し、端部に伝達リンク442が接続され、軸466まわりに回転が可能である。また第4の歯車454は、図12に示すように、支柱467−1,467−2によって基台1に固定される。
第2の歯車452−1,452−2と、第3の歯車453−1,453−2は、共に第1回転体である回転支持体471に支持される。図13(b)に回転支持体471の上面図を示す。回転支持体471は、円筒状の軸468、環状部材469、及び環状部材469の側面を貫き軸468と直交するように結合する軸470−1,470−2で構成され、第1関節回動軸13まわりに回転可能である。
第2の歯車452−1,452−2と第3の歯車453−1,453−2は、軸470−1,470−2まわりに回転可能に支持される。なお、第2の歯車と第3の歯車は、軸対称に複数(本実施例4では2つ)配置するのが望ましい。このような構成により、第2の歯車452−1,452−2と第3の歯車453−1,453−2は自転し、かつ回転支持体471と一体となって回動中心線Z0まわりに公転が可能である。
第1の歯車451と第6の歯車456は、同一形状同一寸法であり、第1の歯車451は、第2の歯車452−1,452−2の下部において、直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。また、第6の歯車456は、第2の歯車452−1,452−2の上部において、直交して噛み合い、トルクと回転が伝達される。また、第4の歯車454は、第3の歯車453−1,453−2の下部において、また、第5の歯車455は、第3の歯車453−1,453−2の上部において、それぞれ直交して噛み合う。
図12(b)に示すように、差動入出力部Dに対応する第7の歯車457は、駆動源22の出力軸8に取り付けられた第9の歯車459と噛み合いトルクと回転が伝達される。また第2の入出力部C2に対応する第8の歯車458は、駆動源21の出力軸7に取り付けられた第10の歯車460と噛み合いトルクと回転が伝達される。また第1の入出力部C1に対応する第5の歯車455の平歯車部は、駆動源23の出力軸9に取り付けられた第11の歯車461と噛み合いトルクと回転が伝達される。
本実施例4では、第1の入出力部C1としてキャリアTである回転支持体471に連動する第5の歯車455が割り当てられている。また、第2の入出力部C2として中心歯車M1である第6の歯車456と一体回転する第8の歯車458が割り当てられている。また、差動入出力部Dとして中心歯車M2である第1の歯車451と一体回転する第7の歯車457が割り当てられている。
また、本実施例4では、第6の歯車456、軸466及び第8の歯車458により、第1伝達機構部である伝達機構部481が構成されている。また、本実施例4では、第1の歯車451、第7の歯車457、第9の歯車459及び軸465により、第2伝達機構部である伝達機構部482が構成されている。
以上、第3駆動源である駆動源23の出力軸9の回転に伴い、出力軸9の回転が第11の歯車461に伝達されることで、第2回転体である第5の歯車455が回転する。
リンク機構部である平行リンク機構431は、第2回転体である第5の歯車455とリンク12とに接続されており、第5の歯車455の回転によりリンク12を旋回させる。
また、第2回転体である第5の歯車455の回転に伴って、第1回転体である回転支持体471が回転し、第2の歯車452−1,452−2の自転及び公転により第1伝達機構部である伝達機構部481の第6の歯車456が回転する。これにより、伝達機構部481の第8の歯車458が回転し、リンク11が旋回する。このように、第1伝達機構部である伝達機構部481は、第1回転体である回転支持体471の回転を関節J1に伝達してリンク11を旋回させる。
一方、伝達機構部482は、駆動源22の出力軸8の回転を、第2の歯車452−1,452−2に伝達することで、第1回転体である回転支持体471を回転させ、第2回転体である第5の歯車455を回転させて、平行リンク機構431を動作させる。このように、第2伝達機構部である伝達機構部482は、駆動源22の出力軸8の回転を第2回転体である第5の歯車455に伝達して、リンク12を旋回させる。
次に本実施例4によるロボットアーム400の駆動力伝達機構430の動作について詳細に説明する。基準となるある角度(例えば図12(a)において、回動中心線Z0より水平左方向)からのリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3とする。このとき、第2の入出力部C2に対応する第8の歯車458の回転角度はθ1、第1の入出力部C1に対応する第5の歯車455の回転角度はθ3となる。さらに差動入出力部Dに対応する第7の歯車457の回転角度θ2’は次式(4)で表される。ただし本実施例4においては、比例係数αは1である。また角度θ1,θ3,θ2’の符号は、図12(a)において時計回りを+とする。
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(4)
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(4)
即ち差動入出力部Dの回転角度θ2’は、リンク12の旋回角度θ3とリンク11の旋回角度θ1との差に比例(本実施例4においては比例係数α=1)する。また第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当するリンク11に対するリンク12の相対的な実際の旋回角度はθ2=θ3−θ1である。従って、差動入出力部Dの回転角度θ2’は、第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当する角度θ2に比例(本実施例4においては比例係数α=1)する。このように上記の式(4)を満足する差動入出力部Dに駆動源22を接続し、比例係数αを乗じた量の駆動を行えば、実質的に第2単関節筋と等価な動作が可能となる。以下に具体例を示す。
[第1の動作]
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源22の出力軸8より発生するトルクと回転は、第9の歯車459より、第7の歯車457、第1の歯車451へ伝達される。第1の歯車451に噛み合う第2の歯車452−1,452−2が自転しつつ公転し、回転支持体471が回転するので、第3の歯車453−1,453−2も自転しつつ公転する。さらにトルクと回転は第5の歯車455へ伝達され、その結果、平行リンク機構431が動作し、リンク12が旋回する。またトルクと回転は、第5の歯車455より第11の歯車461へ伝達され、駆動源23の出力軸9が逆駆動される。
この動作においては、リンク12のみが旋回し(旋回角度θ3)、リンク11は旋回せず(旋回角度θ1=0)、実際に第2単関節筋のみを動作させたと仮定した場合と矛盾のない結果となる。
[第2の動作]
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
駆動源23の出力軸9より発生するトルクと回転は、第11の歯車461より第5の歯車455へと伝達される。その結果、平行リンク機構431が動作し、リンク12が旋回する。また、第5の歯車455と噛合う第3の歯車453−1,453−2が自転しつつ公転し、回転支持体471が回転するので、第2の歯車452−1,452−2が自転しつつ公転する。これにより、トルクと回転は第6の歯車456から第8の歯車458へ伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。
また、トルクと回転は、第8の歯車458より第10の歯車460へ伝達され、駆動源21の出力軸7が逆駆動される。また、トルクと回転は、第2の歯車452−1,452−2より第1の歯車451、第7の歯車457、第9の歯車459へも順次伝達され、駆動源22の出力軸8も逆駆動される。
この動作においては、第2リンク12は旋回し(旋回角度θ3)、リンク11も旋回する(旋回角度θ1)ので、実際に二関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。ただし旋回角度θ1及び旋回角度θ3は、駆動源21及び駆動源22が生じる弾性によって決まる。
[第3の動作]
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源21の出力軸7より発生するトルクと回転は、第10の歯車460より第8の歯車458へと伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。また、トルクと回転は、第8の歯車458より第6の歯車456へ伝達される。第6の歯車456に噛み合う第2の歯車452−1,452−2が自転しつつ公転し、回転支持体471が回転するので、第3の歯車453−1,453−2も自転しつつ公転し、第5の歯車455が回転する。その結果、平行リンク機構431が動作し、リンク12も旋回する。またトルクと回転は、第5の歯車455より第11の歯車461へ伝達され、駆動源23の出力軸9が逆駆動される。
この動作においては、リンク11が旋回し(旋回角度θ1)、第2リンク12も一体的に旋回する(旋回角度θ3が旋回角度θ1に等しい)ので、実際に第1単関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。
(実施例5)
以下、本発明の実施例5に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施例5に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図14(a)はロボットアームの上面図、図14(b)はロボットアームの側面図である。
以下、本発明の実施例5に係るロボットアームについて図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施例5に係るロボットアームの構成を示す説明図であり、図14(a)はロボットアームの上面図、図14(b)はロボットアームの側面図である。
ロボットアーム500は、基台1と、基台1に第1関節である関節J1を介して旋回可能に連結された第1リンクであるリンク11と、リンク11に第2関節である関節J2を介して旋回可能に連結された第2リンクであるリンク12と、を備えている。なお、リンク12の先端は、目的とする作業に応じて不図示のエンドエフェクタが取り付け可能に構成されている。
ロボットアーム500は、関節J1を駆動してリンク11を旋回させる第1駆動源である駆動源21と、関節J2を駆動してリンク11を旋回させる第2駆動源である駆動源22と、を備えている。また、ロボットアーム500は、関節J1,J2を同時に駆動してリンク11,12を同時に旋回させる第3駆動源である駆動源23を備えている。これら駆動源21,22,23は、基台1に固定して配置されている。従って、駆動源21,22,23として出力の大きい駆動源を使用した場合であっても、可動部の重量の増加はなく、各リンク11,12を高速に駆動することが可能となる。
ここで、第1駆動源である駆動源21は、その出力軸7から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源21は関節J1に対して第1単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第2駆動源である駆動源22は、その出力軸8から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源22は、関節J2に対して第2単関節筋と等価な作用をする。即ちリンク12の関節J2に対して弾性力を伴うトルクを作用させる。
第3駆動源である駆動源23は、その出力軸9から弾性力を伴うトルクを出力する。駆動源23は、関節J1と関節J2の両方にまたがる二関節筋と等価な作用をする。即ちリンク11の関節J1とリンク12の関節J2の両方に弾性力を伴うトルクを作用させる。
駆動源21,22,23は、内蔵する弾性要素を介することによって、弾性力を伴うトルクを出力軸から出力する。出力軸のまわりの弾性(回転角に応じた復元トルクの発生)は非線形な特性であるか、または可変である。これにより関節のまわりのトルクと剛性とを独立に変えることが可能となり、その結果、リンク12の先端における出力方向の制御や、剛性の大きさと方向の制御が容易になる。また弾性を利用した俊敏な動作にも応用ができる。駆動源が弾性を有することにより、他の駆動源が出力するトルクなど外的な力が出力軸に作用した場合には、その大きさに応じてその駆動源は逆駆動される。本実施例5では、駆動源21,22,23は、電動式の回転モータである。
更に、ロボットアーム500は、駆動力伝達機構530を備えている。駆動力伝達機構530は、駆動源23により関節J1,J2を駆動してリンク11,12を旋回させる際に、駆動源23の駆動量に応じた旋回角度でリンク12を基台1に対して旋回させる。また、駆動力伝達機構530は、駆動源22により関節J2を駆動する際に、駆動源22の駆動量に応じた旋回角度でリンク12をリンク11に対して旋回させる。
駆動力伝達機構530は、リンク機構部である平行リンク機構531と、差動機構部532と、を有している。平行リンク機構531は、リンク12と駆動源23との間に設けられている。差動機構部532は、基台1上の関節J1の回動中心線Z0上に固定された第1関節回動軸13からオフセットした位置に設けられている。
本実施例5においても、駆動源23を基台1上に固定したので、駆動源23からリンク12(関節J2)に対して、平行リンク機構531を介してトルクと回転の伝達を行う。また駆動源22も基台1上に固定したので、平行リンク機構531とリンク11との間に設けた差動機構部532を介してトルクと回転の伝達を行う。
平行リンク機構531は、関節J1において差動機構部532の第2回転体としての第8の歯車558と一体的に突設された第1の伝達リンク541と、関節J2においてリンク12より側方に突設された第2の伝達リンク542と、を有している。また、平行リンク機構531は、第1の伝達リンク541と第2の伝達リンク542とを連結する第3の伝達リンク543を有している。第3の伝達リンク543は、リンク11に平行に設けられ、その両端は第1の伝達リンク541の先端及び第2の伝達リンク542の先端に回動可能に接続される。
次に差動機構部532の構成について説明する。図15(a)は、差動機構部532の側面図であり、図15(b)は、差動機構部532の下面図である。差動機構部532は、第1の歯車551〜第6の歯車556を有して構成される。これらの歯車551〜556はすべて平歯車である。
第1の入出力部C1に対応する第6の歯車556は、第4の歯車554とともに軸560に取り付けられている。さらに回転支持体571を構成し、第2の入出力部C2に対応する第5の歯車555が、軸560に対して回転可能に取り付けられている。
また、第4の歯車554の下方には、差動入出力部Dに対応する第1の歯車551が設けられている。これらの歯車はいずれも図示しない支持手段によって、関節J1の回動中心線Z0からオフセットした回動中心線Z0’のまわりに回転が可能であるように支持されている。
図16(a)は、回転支持体571の側面図であり、図16(b)は、回転支持体571の下面図である。第1回転体としての回転支持体571は、第5の歯車555と、第5の歯車555と一体化された環状部材561と、環状部材561の下面から鉛直に設けた軸562−1,562−2,563−1,563−2とを有して構成される。
第2の歯車552−1,552−2は、軸562−1,562−2に対して、第3の歯車553−1,553−2は、軸563−1、563−2に対して回転可能に支持される。第2の歯車552−1の上部と第3の歯車553−1の下部、及び第2の歯車552−2の上部と第3の歯車553−2の下部は噛み合っている。第2の歯車552−1,552−2と第3の歯車553−1,553−2は自転し、かつ回転支持体571すべて一体となって軸560まわりに回転(公転)が可能である。なお、第2の歯車と第3の歯車は、軸対称に複数(本実施例5では2つ)配置するのが望ましい。
第1の歯車551は、第2の歯車552−1,552−2の下部において、また第4の歯車554は、第3の歯車553−1,553−2の上部において噛み合い、トルクと回転が伝達される。第1の歯車551、第4の歯車554、第2の歯車552−1,552−2、第3の歯車553−1,553−2の歯数は、すべて等しいとする。
図14(b)に示すように、差動入出力部Dに対応する第1の歯車551は、駆動源22の出力軸8に取り付けられ、トルクと回転が伝達される。また第1の入出力部C1に対応する第6の歯車556は、駆動源23の出力軸9に取り付けられ、トルクと回転が伝達される。さらに第6の歯車556は、第1関節回動軸13に対して回転可能な第2回転体としての第8の歯車558と噛み合う。第8の歯車558の歯数は、第6の歯車556の歯数の2倍であるとする。第8の歯車558には、平行リンク機構531を構成する第1の伝達リンク541が取り付けられる。
また、第2の入出力部C2に対応する第5の歯車555は、駆動源21の出力軸7に取り付けられた第7の歯車557と噛み合い、トルクと回転が伝達される。さらに第5の歯車555は、リンク11に取り付けられ、一体的に第1関節回動軸13まわりに回転可能な第9の歯車559と噛み合う。第5の歯車555の歯数と第9の歯車559の歯数は等しいものとする。
本実施例5では、第1の入出力部C1として中心歯車M1である第4の歯車554と一体回転する第6の歯車556が割り当てられている。また、第2の入出力部C2としてキャリアTである回転支持体571を構成する第5の歯車555が割り当てられている。また、差動入出力部Dとして中心歯車M2である第1の歯車551が割り当てられている。
また、本実施例5では、第9の歯車559が第1伝達機構部として機能する。また、第1の歯車551、第2の歯車552−1,552−2、第3の歯車553−1,553−2、第4の歯車554、第6の歯車556により、第2伝達機構部としての伝達機構部580が構成されている。
以上、第3駆動源である駆動源23の出力軸9の回転に伴い、出力軸9の回転が第6の歯車556に伝達されることで、第2回転体である第8の歯車558が回転する。
リンク機構部である平行リンク機構531は、第2回転体である第8の歯車558とリンク12とに接続されており、第8の歯車558の回転によりリンク12を旋回させる。
また、第3駆動源である駆動源23の出力軸9の回転に伴って、第1回転体である回転支持体571が回転する。第1伝達機構部である第9の歯車559が回転支持体571の回転をリンク11の関節J1に伝達することにより、リンク11を旋回させる。
一方、伝達機構部580は、駆動源22の出力軸8の回転を、第6の歯車556に伝達することで、第2回転体である第8の歯車558に伝達し、平行リンク機構531を動作させる。このように、第2伝達機構部である伝達機構部580が、駆動源22の出力軸8の回転を第2回転体である第8の歯車558に伝達して、リンク12を旋回させる。
次に本実施例5によるロボットアーム500の駆動力伝達機構530の動作について詳細に説明する。基準となるある角度(例えば図14(a)において、回動中心線Z0より水平左方向)からのリンク11の旋回角度をθ1、リンク12の旋回角度をθ3とする。このとき、第1の入出力部C1に対応する第6の歯車556の回転角度は−2θ3、第2の入出力部C2に対応する第5の歯車555の回転角度は−θ1となる。さらに差動入出力部Dに対応する第1の歯車551の回転角度θ2’は次式(5)で表される。ただし本実施例5においては、比例係数αは1である。また角度θ1,θ3,θ2’の符号は、図14(a)において時計回りを+とする。
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(5)
θ2’=α(θ3−θ1)・・・・・・・・(5)
即ち差動入出力部Dの回転角度θ2’は、リンク12の旋回角度θ3とリンク11の旋回角度θ1との差に比例(本実施例5においては比例係数α=1)する。また、第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当するリンク11に対するリンク12の相対的な実際の旋回角度はθ2=θ3−θ1である。従って、差動入出力部Dの回転角度θ2’は、第2単関節筋である駆動源22の駆動量に相当する角度θ2に比例(本実施例5においては比例係数α=1)する。このように上記の式(5)を満足する差動入出力部Dに駆動源22を接続し、比例係数αを乗じた量の駆動を行えば、実質的に第2単関節筋と等価な動作が可能となる。以下に具体例を示す。
[第1の動作]
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
まず第2単関節筋に相当する駆動源22のみがトルクを発生するものとする。また、第1単関節筋に相当する駆動源21はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源22の出力軸8より発生するトルクと回転は、第1の歯車551より、第2の歯車552−1,552−2、第3の歯車553−1,553−2、第4の歯車554、第6の歯車556、第8の歯車558へ順次伝達される。その結果、第1の伝達リンク541が第8の歯車558と一体的に回動することにより平行リンク機構531が動作し、リンク12が旋回する。また、第6の歯車556が接続された駆動源23の出力軸9は逆駆動される。
この動作においては、リンク12のみが旋回し(旋回角度θ3)、リンク11は旋回せず(旋回角度θ1=0)、実際に第2単関節筋のみを動作させたと仮定した場合と矛盾のない結果となる。
[第2の動作]
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
次に二関節筋に相当する駆動源23のみがトルクを発生し、第1単関節筋に相当する駆動源21及び第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに弾性力のみ生じる場合の動作について説明する。
駆動源23の出力軸9より発生するトルクと回転は、第6の歯車556より第8の歯車558へ伝達され、第1の伝達リンク541を一体的に回動させる。その結果、平行リンク機構531が動作し、リンク12が旋回する。
また、トルクと回転は、第6の歯車556より第4の歯車554、第3の歯車553−1,553−2、第2の歯車552−1,552−2、第1の歯車551に伝達され、駆動源22の出力軸8が逆駆動される。
また、第3の歯車553−1,553−2を回動中心線Z0’のまわりに公転させるトルクによって、回転支持体571が回転する。トルクと回転は、さらに第5の歯車555より第9の歯車559に伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。
また、トルクと回転は、第5の歯車555より第7の歯車557に伝達され、駆動源21の出力軸7も逆駆動される。
この動作においては、第2リンク12は旋回し(旋回角度θ3)、リンク11も旋回する(旋回角度θ1)ので、実際に二関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。ただし旋回角度θ1及び旋回角度θ3は、駆動源21及び駆動源22が生じる弾性によって決まる。
[第3の動作]
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
次に第1単関節筋に相当する駆動源21のみがトルクを発生するものとする。また、第2単関節筋に相当する駆動源22はトルクを発生せずに十分に大きな弾性力(高剛性)のみ生じるものとする。二関節筋に相当する駆動源23はトルク及び弾性力を発生しないもの(自由状態)とする。これらの場合の動作について説明する。
駆動源21の出力軸7より発生するトルクと回転は、第7の歯車557より第5の歯車555及び第9の歯車559へと伝達され、リンク11を一体的に旋回させる。
さらに、第5の歯車555と一体的に回転支持体571が回転し、第2の歯車552−1,552−2が自転しつつ公転する。このトルクと回転は、第3の歯車553−1,553−2、第4の歯車554、第6の歯車556、第8の歯車558に順次伝達され、第1の伝達リンク541を一体的に回動させる。その結果、平行リンク機構531が動作し、リンク12も旋回する。また、第6の歯車556が接続された駆動源23の出力軸9は逆駆動される。
この動作においては、リンク11が旋回し(旋回角度θ1)、第2リンク12も一体的に旋回する(旋回角度θ3が旋回角度θ1に等しい)ので、実際に第1単関節筋のみを動作させた場合と矛盾のない結果となる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
差動機構部において、入出力部C1,C2、及び差動入出力部Dを、1個又は2個の中心歯車M1,M2(太陽歯車又は環状歯車)、中心歯車M1,M2の周囲を自転しつつ公転可能な遊星歯車P、及び遊星歯車Pを支持するキャリアTを割り当てた。これらの割り当て方法は、上記実施例1〜5に限られるものではなく、その組み合わせを変えることによっても同等の機能を有する差動機構部を実現できる。さらに各実施例1〜5における歯車の代わりに、その他の回転伝達部材、例えば駆動ローラを用いることもできる。
また各実施例1〜5において説明した第1〜第3の動作は、それぞれ第1駆動源、第2駆動源、第3駆動源がそれぞれ単独で動作する場合の一例であったが、複数の駆動源が同時に動作することも可能である。このような動作においては、ある駆動源が出力軸にトルクを発生させると同時に、他の駆動源によっても同じ出力軸にトルクが加えられる場合がある。このように出力軸に複数のトルクが作用する場合、出力軸はこれらのトルクの和によって回転駆動される。
1…基台、11…リンク(第1リンク)、12…リンク(第2リンク)、21A,21B…駆動源(第1駆動源)、22A,22B…駆動源(第2駆動源)、23A,23B…駆動源(第3駆動源)、100…ロボットアーム、130A,130B…駆動力伝達機構
Claims (4)
- 基台と、
前記基台に第1関節を介して旋回可能に連結された第1リンクと、
前記第1リンクに第2関節を介して旋回可能に連結された第2リンクと、
前記第1関節を駆動して前記第1リンクを旋回させる第1駆動源と、
前記第2関節を駆動して前記第2リンクを旋回させる第2駆動源と、
前記第1及び第2関節を同時に駆動して前記第1及び第2リンクを同時に旋回させる第3駆動源と、を備え、
前記第1、第2及び第3駆動源は、前記基台に配置されていることを特徴とするロボットアーム。 - 前記第3駆動源により前記第1及び第2関節を駆動する際に、前記第3駆動源の駆動量に応じた旋回角度で前記第2リンクを前記基台に対して旋回させ、前記第2駆動源により前記第2関節を駆動する際に、前記第2駆動源の駆動量に応じた旋回角度で前記第2リンクを前記第1リンクに対して旋回させる駆動力伝達機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のロボットアーム。
- 前記第2及び第3駆動源が回転モータであり、
前記駆動力伝達機構は、
前記第3駆動源の出力軸の回転に伴って回転する中心傘歯車と、
前記中心傘歯車に噛合する遊星傘歯車と、
前記遊星傘歯車に一端が固定され、前記遊星傘歯車の公転に伴って前記第1リンクと一体に旋回するように前記第1リンクに支持された軸部材と、
前記遊星傘歯車の自転に伴う前記軸部材の回転を前記第2関節に伝達して前記第2リンクを旋回させる第1伝達機構部と、
前記第2駆動源の出力軸の回転を前記軸部材に伝達する第2伝達機構部と、
を有することを特徴とする請求項2に記載のロボットアーム。 - 前記第2及び第3駆動源が回転モータであり、
前記駆動力伝達機構は、
前記第3駆動源の出力軸の回転に伴って回転する第1回転体及び第2回転体と、
前記第1回転体の回転を前記第1関節に伝達して前記第1リンクを旋回させる第1伝達機構部と、
前記第2回転体と前記第2リンクとに接続され、前記第2回転体の回転により前記第2リンクを旋回させるリンク機構部と、
前記第2駆動源の出力軸の回転を前記第2回転体に伝達する第2伝達機構部と、を有することを特徴とする請求項2に記載のロボットアーム。
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JP2012160256A JP2014018919A (ja) | 2012-07-19 | 2012-07-19 | ロボットアーム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017217415A1 (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント | 関節ユニット |
-
2012
- 2012-07-19 JP JP2012160256A patent/JP2014018919A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017217415A1 (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント | 関節ユニット |
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