JP2014018275A - 防寒用靴中敷 - Google Patents
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Abstract
【課題】積雪、氷結を伴う屋外寒冷地で、長靴、ブーツ、ゴム長、等の靴底に入れて、使用時即温性と共に保温性を維持し、又繰り返しの使用でも復元し、所謂、ヘタリのない防寒用靴中敷を提供する。
【解決手段】低温でも、柔軟性を維持、また、発泡成形や後加工性に優れ、繰り返しの圧縮復元性、撥水性、低温での柔軟性維持可能な材質としてポリエチレン樹脂を規定し、そのポリエチレン樹脂に発泡性ガスを加え、回転ダイスを用いて、発泡倍率が20〜60倍のチューブ状発泡ネットを作成する。発泡ガス成分を置換後、積層して5〜15mmとし、外周部を靴底形状に合わせて圧着、熱融着、切断する。
【選択図】図3
【解決手段】低温でも、柔軟性を維持、また、発泡成形や後加工性に優れ、繰り返しの圧縮復元性、撥水性、低温での柔軟性維持可能な材質としてポリエチレン樹脂を規定し、そのポリエチレン樹脂に発泡性ガスを加え、回転ダイスを用いて、発泡倍率が20〜60倍のチューブ状発泡ネットを作成する。発泡ガス成分を置換後、積層して5〜15mmとし、外周部を靴底形状に合わせて圧着、熱融着、切断する。
【選択図】図3
Description
本発明は、積雪、氷結を伴う寒冷地で、外出時用いられる長靴、ブーツ、ゴム長等の靴底に入れて用いる保温の為のポリエチレン発泡ネットからなる靴中敷に関するものである。
冬季、外気温が下がり、降雪後の積雪や氷結が生ずる寒冷地では、外出時、長靴、ブーツ、或いは深雪時は、ゴム長等、防水機能を有する履物を履いて体を保護している。これらの防水履物は、一般にはラテックスからなるゴム、或いは低温でも柔軟性を有するポリオレフィン系のエラストマー、ウレタンなどから一体型で作られ、歩行時の足首や足の動きに追従出来る様、又脱着時の容易性の確保、更に最近ではデザイン的観点から、出来るだけ薄く作られる様になって来ている。
この為、これらの防水履物は、履物自体が保温性より防水機能を主体としていることから、身に着ける際は、厚手の靴下を重ね着したり、市販の靴中敷を敷いたりして、足先での体温を維持することが一般的である。ここで、保温用に厚手の靴下を重ね着すると、足自体が大きくなり、履物へ足を入れるのが難しくなり、又、履いたままでの歩行、作業は動き難く、好ましくない。
一方、市販されている各種の靴中敷は、主に用途別に大きく5つに分けられ、夫々の目的に合わせて選択されている様である。即ち、1つ目は、昔から用いられて来た靴の大きさに自分の足をフィットさせる為の、所謂、敷き皮と言われる詰め物、2つ目は、特開2004−041385、特開2003−21205や特開2001−149110に見られる様な、水虫や白癬菌防止や消臭を目的とした靴中敷、3つ目は、特開2003−21205や特開2001−149110に見られる様に、外反母趾対策や矯正、足のツボ押しを含む健康促進を目的とした靴中敷、そして4つ目は、特開2007−190346や特開2008−289380に見られる様な通気、蒸れ防止を目的とした靴中敷が、提案され使用されて来ている。
そして、5つ目の保温を目的とした靴中敷として、特開2000−136476では、ステッキ縫合の不織布を用い、更に炭素化繊維を含有する方法が提案されているが、素材のみの提案で、寒冷地での靴中敷としての最低厚さの指定や使用方法がなく、現実的ではない。
また、特開2004−008558では、辛子成分で有るカプサイシンをアクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂の水エマルジョンをバインダーとして靴中敷に固着させる方法が提案されている。一般にカラシ成分であるカプサイシンは、脂溶解性で、発熱、発汗作用が有るのは口経摂取の場合であり、または防犯用は、皮膚への浸透での刺激を目的としている。この発明での実施例を見ても、3日目以降に保温性に差が認められ顕著になって来ていることから、人体の脂質が溶出接触し始めて効果が現れるもので、成分の流出で靴下の汚れ、臭いの移行等が考えられ余り好ましくはない。
更には、特開2004−254923では、靴を履いて歩く時の運動ネルギ−を変換し蓄熱する機能を有する靴中敷が提案されている。この技術は、歩行時の繰り返し運動エネルギーを熱エネルギーに変換するために、バネ特性の発現機構と、熱を発するためのエネルギー損失の発現機構という相反する二つの発現機構を海島相に形成してなり、バネ発現機構を有する海相と熱を発するためのエネルギー損失の発現機構を有する島相とを形成した材料を使用することを特徴とする。しかし、靴中敷としての一般的厚さは3〜5mm程度で有り、この厚さでの運動エネルキーとしての蓄熱取り出しは難しいと思われる。
この様に5つ目で示される寒冷地での使用で、靴底からの寒さを防止し保温を目的とする靴中敷の提案は非常に少なく、僅かにアイデア的なものが提案されているに過ぎない。この為、積雪や氷結時に、長靴等の防水履物に足を入れた際に、即温的に暖かく感じ、歩行時或いは長時間作業時、継続して暖かさを感じ、圧縮によるヘタリがなく、比較的長期間使用出来る、安価な、寒冷地仕様の履物に実際的に用いることの出来る防寒用靴中敷が求められていた。
本発明では、積雪、氷結を伴う屋外寒冷地で、長靴、ブーツ、ゴム長等の靴底に入れて、使用時即温性と共に保温性を維持し、又繰り返しの使用でも復元し、所謂、ヘタリのない防寒用靴中敷を提供することを課題とする。
上記、本発明の課題は、発泡倍率が20〜60倍で、積層した厚さが5〜15mmのポリエチレン発泡ネット積層体からなる靴中敷により達成される。
本発明のポリエチレン発泡ネットからなる靴中敷は、靴底からの冷気を防ぎ、保温性を確実に維持出来、通気性、形状の変形追従性が有り、各人の足の形状に応じてフィットさせることが出来、従来には見られない画期的な寒冷地仕様の防寒用靴中敷であると言える。
a:ポリエチレン発泡ネット
b:発泡ストランド
c:靴底型熱融着板(上型)
d:熱融着板の圧着方向
e:靴底型熱融着板(下型)
f:賦形されたポリエチレン発泡ネット靴中敷
g:ポリエチレン発泡ネット靴中敷の熱融着された外周部
h:黒作業用市販ゴム長靴
i:評価対象者の足
j:市販ウレタン発泡靴中敷
m:圧雪面
A:長靴外底
B:靴中敷の下、(長靴内側底との間)
C:靴中敷の上、(評価対象者の足下)
b:発泡ストランド
c:靴底型熱融着板(上型)
d:熱融着板の圧着方向
e:靴底型熱融着板(下型)
f:賦形されたポリエチレン発泡ネット靴中敷
g:ポリエチレン発泡ネット靴中敷の熱融着された外周部
h:黒作業用市販ゴム長靴
i:評価対象者の足
j:市販ウレタン発泡靴中敷
m:圧雪面
A:長靴外底
B:靴中敷の下、(長靴内側底との間)
C:靴中敷の上、(評価対象者の足下)
本発明の材質としてはポリエチレンを使用する。一般にプラスチックは、Tg以下では固体としての挙動を示し、剛性が高くなり、割れ易くなる。そこで汎用樹脂の低温での柔軟性の判断指標とされるTgを比較すると、ポリエチレンが約−120℃、ポリプロピレンが−10〜−20℃、ポリ塩化ビニールで70〜85℃、ポリスチレンで75〜85℃を示すことから、ポリエチレンが低温でも、柔軟性を維持出来ると判断した。また、発泡成形や後加工性に優れ、繰り返しの圧縮復元性、撥水性、低温での柔軟性維持を勘案し、本発明では、材質としてポリエチレンを規定した。
本発明においては、一般的には低密度ポリエチレン(LDPE)を主体に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等も用いることが出来、発泡状態を良好に保つ様、これらポリエチレンを組み合わせたり、ポリプロピレン等のポリオレフィン類やポリオレフィン系エラストマー等を配合することも可能である。
また、実際の発泡ネットを生産する際、可塑剤、帯電防止剤、着色用の顔料、染料等の他、発泡助剤、発泡核剤等を必要に応じて配合する必要がある。更には、芳香剤、脱臭剤、抗菌剤等を所望に応じて配合することも可能で、機能を付与した靴中敷を作成することも出来る。
また、実際の発泡ネットを生産する際、可塑剤、帯電防止剤、着色用の顔料、染料等の他、発泡助剤、発泡核剤等を必要に応じて配合する必要がある。更には、芳香剤、脱臭剤、抗菌剤等を所望に応じて配合することも可能で、機能を付与した靴中敷を作成することも出来る。
本発明の靴中敷では、発泡倍率が20〜60倍のポリエチレン発泡ネットを積層させて形成する。
ここで、ポリエチレンを発泡させる為の発泡成分としては、一般にブタンやペンタン、等の石油炭化水素系ガスが用いられる。発泡成分としてこれらガス以外に炭酸ガス(CO2)、窒素ガス(N2)等の不活性ガスを用いたり、或いはADCA(Azodicarboamide)に代表される化学発泡剤を用いる場合は、発泡倍率を上げるため、可塑化時のポリエチレンの粘性を上げる必要があり、架橋剤を配合したり、或いは電子線を用いて架橋させることも可能である。
ここで、ポリエチレンを発泡させる為の発泡成分としては、一般にブタンやペンタン、等の石油炭化水素系ガスが用いられる。発泡成分としてこれらガス以外に炭酸ガス(CO2)、窒素ガス(N2)等の不活性ガスを用いたり、或いはADCA(Azodicarboamide)に代表される化学発泡剤を用いる場合は、発泡倍率を上げるため、可塑化時のポリエチレンの粘性を上げる必要があり、架橋剤を配合したり、或いは電子線を用いて架橋させることも可能である。
次に発泡ネットの製法について述べると、一般的にはチューブ状に発泡ネットを作るのに、二重円周上に数箇所の吐出穴を有する回転ダイスを取り付けた単軸混練押出機を用いる。ポリエチレンを原料に、単軸混練押出機で、約200℃前後で可塑化後、押出機の途中から発泡ガス成分を注入して成形する。ここで、ポリエチレンの配合樹脂組成、発泡用ガス成分により、ネットの触感性を左右する発泡体の発泡セル構造が、独立気泡か連通気泡かが決まるが、それには関係なく、本発明の靴中敷は生産することが出来る。
また、混練押出機へのポリエチレンの供給量に対する発泡ガス成分、ブタンやペンタンの配合率、供給量及びダイスからの発泡ネットの引取り速度を変えることで、所望の発泡倍率と発泡ネットを形作るストランド径の太さを変えることが出来る。
また、混練押出機へのポリエチレンの供給量に対する発泡ガス成分、ブタンやペンタンの配合率、供給量及びダイスからの発泡ネットの引取り速度を変えることで、所望の発泡倍率と発泡ネットを形作るストランド径の太さを変えることが出来る。
本発明では、ポリエチレン発泡ネットの発泡倍率を20〜60倍に規定している。ここで、発泡倍率が20倍未満では、靴中敷とした場合、足を入れるスペースが確保されるものの、比較的堅い触感となり、断熱性、保温性が比較的に小さくなり好ましくない。一方、発泡倍率が60倍を超えると、靴中敷とした場合、触感は良くなるものの、繰り返しの圧縮で破損し易く復元性が低下し、又当初は足を入れるスペースも少なく好ましくない。従って、本発明のポリエチレン発泡ネットの規定発泡倍率は20〜60倍であり、好ましくは40〜55倍、更に望ましくは45〜50倍が最適で有る。
ここで、ポリエチレン発泡ネットの1本当たりのストランド径に付いて述べると、一般的には2.0〜6.0mmΦが好ましい。引取り速度を上げての生産となる2.0mmΦ未満では、ストランドが切れ易く、ネットを広げた時空間が多くなり、直接靴底に足が接することになり好ましくない。一方、引取り速度を下げ、発泡倍率を上げてストランド径を6.0mmΦを越えるようにすると、嵩高くなり、ネットとしての拡大は出来なくなり、また足を入れるスペースも少なくなり好ましくない。さらに好ましいストランド径は、3.0〜4.5mmΦで、最も好ましくは3.5〜4.0mmΦで、発泡倍率にもよるが、最も弾力性が有り触感性が良く、保温用の靴中敷として最適と言える。
この様にして生産されたチュープ状のポリエチレン発泡ネットは、内含されている発泡ガス成分が大気と置換される迄、1〜2週間養生させる。その後の加工工程で、チューブ状のポリエチレン発泡ネットを平らに押さえそのまま二重に積層したまま、各種サイズで左右の足底形状になる様、外周部を熱圧着、溶着させて切り取り防寒用の靴中敷製品とする。
この様にして生産されたチュープ状のポリエチレン発泡ネットは、内含されている発泡ガス成分が大気と置換される迄、1〜2週間養生させる。その後の加工工程で、チューブ状のポリエチレン発泡ネットを平らに押さえそのまま二重に積層したまま、各種サイズで左右の足底形状になる様、外周部を熱圧着、溶着させて切り取り防寒用の靴中敷製品とする。
又、この際同様に、チューブ状のポリエチレン発泡ネットの片側を平らに押さえそのまま二重に積層したまま湾曲形状に熱圧着、溶着させて切り取り、チューブの反対側をそのまま輪切りにすることで、保温用の発泡ネット靴下とすることが出来る。同様に、チューブ状のポリエチレン発泡ネットを約200〜300mmの一定間隔で輪切りにすることでレッグウォーマーとして、保温用の応用製品としても製作することも可能である。
本発明の発泡ネットからなる防寒用靴中敷を生産するための好ましい1態様は、例えば以下の通りである。
原料として、低密度ポリエチレン100重量部、収縮防止剤3.2重量部、発泡核剤としての気泡調整剤1.4重量部を配合し、ヘンシェルミキサーで均一に混合し、樹脂組成物を準備する。
外径36mmΦで、その外周、内周側に各々均等に30個の0.6mm□の吐出口を設けた回転ダイスを、50mmΦ単軸押出機の先端に取り付ける。この単軸押出機の温度を180〜220℃に設定し、先の樹脂組成物を供給し、可塑化を促す。続いて、可塑化された樹脂組成物中へ、発泡用のガス成分としてブタンを6〜8重量部圧入し、均一に溶解させ、先端の回転ダイスから発泡ストランドを押し出す。
回転ダイスからは、発泡倍率40〜50倍、径3.0〜4.0mmΦの発泡したストランドが外周、内周各々30本回転により拠り合わせながら吐出され、ストランドの重なった部分が溶着し、約80mmΦのチューブ状の発泡ネットが連続して成形される。
この様にして連続して成形されるチューブ状の発泡ネットを、引き巻き取り装置で巻き取り、発泡ネット中の残留ブタンガスと大気が置換するまで、約1週間以上養生させる。発泡ネット中のガス成分が大気と置換した後、巻物としての発泡ネットを、靴中敷形状にするための工程に入る。
原料として、低密度ポリエチレン100重量部、収縮防止剤3.2重量部、発泡核剤としての気泡調整剤1.4重量部を配合し、ヘンシェルミキサーで均一に混合し、樹脂組成物を準備する。
外径36mmΦで、その外周、内周側に各々均等に30個の0.6mm□の吐出口を設けた回転ダイスを、50mmΦ単軸押出機の先端に取り付ける。この単軸押出機の温度を180〜220℃に設定し、先の樹脂組成物を供給し、可塑化を促す。続いて、可塑化された樹脂組成物中へ、発泡用のガス成分としてブタンを6〜8重量部圧入し、均一に溶解させ、先端の回転ダイスから発泡ストランドを押し出す。
回転ダイスからは、発泡倍率40〜50倍、径3.0〜4.0mmΦの発泡したストランドが外周、内周各々30本回転により拠り合わせながら吐出され、ストランドの重なった部分が溶着し、約80mmΦのチューブ状の発泡ネットが連続して成形される。
この様にして連続して成形されるチューブ状の発泡ネットを、引き巻き取り装置で巻き取り、発泡ネット中の残留ブタンガスと大気が置換するまで、約1週間以上養生させる。発泡ネット中のガス成分が大気と置換した後、巻物としての発泡ネットを、靴中敷形状にするための工程に入る。
ここでは、巻物の発泡ネットを解き放し、チューブを軽く平らの平板状に挟むことにより、必然的に二枚のネットを重ねた状態として供給する。続いて、各寸法(S、M、L)の靴底の外周形状で5〜8mm幅の上下熱圧着用熱板プレスで、150℃前後で短時間圧着すると共に、その外周部を切り離す。このことにより、足接地部は二枚重ねの発泡ネットで、発泡ネットの外周部のみが靴底型で熱融着した靴中敷となる。
各寸法(S、M、L)の靴底一形状で成形した発泡ネットの靴中敷の半分を裏返すことで、左右一対の防寒用靴中敷として製品化することが出来る。
各寸法(S、M、L)の靴底一形状で成形した発泡ネットの靴中敷の半分を裏返すことで、左右一対の防寒用靴中敷として製品化することが出来る。
実施例1〜2、比較例1〜4
原料樹脂として、低密度ポリエチレン:LDPE(G109:住友化学(株)製)100重量部と、収縮防止剤(ACTIVEX325:日本ベーリンガー(株)製)3.0重量部、気泡調整剤(EE275:永和化成(株)製)1.5重量部、及び発泡核剤(ファインセルマスターPO208K:大日精化工業(株)製)1.0重量部を配合し、ヘンシェルミキサーで均一となる様混合し、樹脂組成物とした。
原料樹脂として、低密度ポリエチレン:LDPE(G109:住友化学(株)製)100重量部と、収縮防止剤(ACTIVEX325:日本ベーリンガー(株)製)3.0重量部、気泡調整剤(EE275:永和化成(株)製)1.5重量部、及び発泡核剤(ファインセルマスターPO208K:大日精化工業(株)製)1.0重量部を配合し、ヘンシェルミキサーで均一となる様混合し、樹脂組成物とした。
外径32mmΦの丸ダイスの外周及び内周に、各々均等間隔に25個の0.6mm□の吐出孔を設けた回転ダイスを先端に取り付けた50mmΦ単軸押出機(中谷機械(株)製)を用い、180〜220℃に設定し、先の樹脂組成物を供給しながら、発泡ガス成分としてブタンとペンタンの併用ガスを3〜8重量部圧入し、チューブ状のポリエチレン製発泡ネットを押出成形した。
ここで、発泡ガス成分のブタンの圧入量、回転ダイスの温度、及びダイスからのチューブ状発泡ネットの引き取り速度を変えることにより、発泡倍率を17倍〜62倍、ネットの発泡ストランド径を2.5〜4.2mmΦまで変化させて、実施例、比較例用のチューブ状発泡ネットを作成した。
ここで、発泡ガス成分のブタンの圧入量、回転ダイスの温度、及びダイスからのチューブ状発泡ネットの引き取り速度を変えることにより、発泡倍率を17倍〜62倍、ネットの発泡ストランド径を2.5〜4.2mmΦまで変化させて、実施例、比較例用のチューブ状発泡ネットを作成した。
この様に作成した図1に示すチューブ状発泡ネットについて、内部の発泡ガス成分、残留ブタンを大気と置換する様に1週間放置してから、次の加工工程に用いた。チューブ状発泡ネットをそのまま軽く平板状に押さえ、図2に示す様に外周部が靴底形状となる様な熱融着板上型cを下型eへ圧着しd、切り離し、靴中敷fとして賦形した。
その結果、試作評価用に作成された靴中敷で、発泡倍率17倍、62倍、43倍及び52倍で、靴中敷として成形した際の積層厚さが、夫々6mm、15mm、4.5mm及び16mmの各サンプルを比較例1〜4とし、発泡倍率42倍、56倍、夫々の積層厚さが12mm、15mmの各サンプルを実施例1、2とした。
その結果、試作評価用に作成された靴中敷で、発泡倍率17倍、62倍、43倍及び52倍で、靴中敷として成形した際の積層厚さが、夫々6mm、15mm、4.5mm及び16mmの各サンプルを比較例1〜4とし、発泡倍率42倍、56倍、夫々の積層厚さが12mm、15mmの各サンプルを実施例1、2とした。
これら実施例及び比較例の各サンプルに付いて、実用評価として人が靴底に入れて使用した場合を想定し、室温(15℃)で、0.5Kg/cm2荷重を1週間掛けた後、外し、元の成形時の積層厚さに比べての復元性を測定した。
又、客観的な触感性や足挿入時のスペース、及び足挿入後の保温性等に付いて、体重60〜95Kgの男性5名に実際的に、長靴底に試作評価用の実施例、比較例の靴中敷を挿入して履いてもらい、アンケートとして回答その結果を表1に示した。
表1の結果から、本発明の実施例1、2については、復元性、触感性、挿入スペース、保温性の各項目について、客観的感覚として全て良好な結果が得られたが、比較例1〜4については、何等かの不適が示された。
又、客観的な触感性や足挿入時のスペース、及び足挿入後の保温性等に付いて、体重60〜95Kgの男性5名に実際的に、長靴底に試作評価用の実施例、比較例の靴中敷を挿入して履いてもらい、アンケートとして回答その結果を表1に示した。
表1の結果から、本発明の実施例1、2については、復元性、触感性、挿入スペース、保温性の各項目について、客観的感覚として全て良好な結果が得られたが、比較例1〜4については、何等かの不適が示された。
触感性
○:柔らかく最適
△:やや硬い
×:硬く不適
足挿入スペース
○:最適
×:きつく不適
保温性
○:速温性有り最適
×:少なく不適
繰返しヘタリ性
○:弾力復元性維持最適
×:復元し難く、ヘタリ有り不適
○:柔らかく最適
△:やや硬い
×:硬く不適
足挿入スペース
○:最適
×:きつく不適
保温性
○:速温性有り最適
×:少なく不適
繰返しヘタリ性
○:弾力復元性維持最適
×:復元し難く、ヘタリ有り不適
実施例3、比較例5〜7
次に、より実用的な防寒用靴中敷としての評価を行った。具体的には、図4に示す様に、市販の一般的黒作業用ゴム長靴h(寸法26.6cmEEE:輸入品)のみを比較例5とし、この長靴に市販のウレタン発泡靴中敷j(寸法26cmEE:ネット通販品)を挿入したものを比較例6、厚さt=8mm、発泡倍率47倍のポリエチレン発泡シートを靴中敷形状に試験用にカットしたものを挿入したものを比較例7として、先の実施例1の本発明の発泡ネット靴中敷を挿入したものを実施例3として、長靴外底A、靴中敷の下B、靴中敷の上Cに温度センサー、計測器(4チャンネルデジタル温度計MD7A:シロ産業(株)製)を入れ、屋外での圧雪m実使用時の温度変化を測定した。
又、同様評価対象物に付いて、5日間、日常的(6時間以上)装着した後の厚さを測定し、復元性を調べた。これらの結果を表−2に示す。
この結果から、市販のウレタン発泡靴中敷の方が、復元性、所謂、ヘタリが良いものの、本発明の発泡ネット靴中敷は、寒冷地での装着直後から、又経時後の保温性は著しく優れていることが、示された。
次に、より実用的な防寒用靴中敷としての評価を行った。具体的には、図4に示す様に、市販の一般的黒作業用ゴム長靴h(寸法26.6cmEEE:輸入品)のみを比較例5とし、この長靴に市販のウレタン発泡靴中敷j(寸法26cmEE:ネット通販品)を挿入したものを比較例6、厚さt=8mm、発泡倍率47倍のポリエチレン発泡シートを靴中敷形状に試験用にカットしたものを挿入したものを比較例7として、先の実施例1の本発明の発泡ネット靴中敷を挿入したものを実施例3として、長靴外底A、靴中敷の下B、靴中敷の上Cに温度センサー、計測器(4チャンネルデジタル温度計MD7A:シロ産業(株)製)を入れ、屋外での圧雪m実使用時の温度変化を測定した。
又、同様評価対象物に付いて、5日間、日常的(6時間以上)装着した後の厚さを測定し、復元性を調べた。これらの結果を表−2に示す。
この結果から、市販のウレタン発泡靴中敷の方が、復元性、所謂、ヘタリが良いものの、本発明の発泡ネット靴中敷は、寒冷地での装着直後から、又経時後の保温性は著しく優れていることが、示された。
本発明のポリエチレン発泡ネットからなる防寒用靴中敷は、一般的に生産されているりんご、メロン等の果実を保護する為の発泡ネットキャップの生産ラインを用いて、チューブ状の発泡ネットを作り、後加工で、靴中敷形状に外周部を熱圧着、溶着、切断することで、容易に生産することが出来る。
又、チューブ状のポリエチレン発泡ネットの溶着形状、切断方法を工夫することで、容易に保温用の靴下やレッグウォーマーも可能である。
ここで、厚さ、寸法、等を変えて男性用、女性用、子供用、他、品揃えすることで寒冷地仕様の防寒、防水履物用に提供することが出来、更には、芳香剤、脱臭剤、抗菌剤、等を諸望に応じて配合することで、機能を付与した防寒用靴中敷、等も提供することが可能である。
又、チューブ状のポリエチレン発泡ネットの溶着形状、切断方法を工夫することで、容易に保温用の靴下やレッグウォーマーも可能である。
ここで、厚さ、寸法、等を変えて男性用、女性用、子供用、他、品揃えすることで寒冷地仕様の防寒、防水履物用に提供することが出来、更には、芳香剤、脱臭剤、抗菌剤、等を諸望に応じて配合することで、機能を付与した防寒用靴中敷、等も提供することが可能である。
Claims (1)
- 発泡倍率が20〜60倍で、積層した厚さが5〜15mmのポリエチレン発泡ネット積層体からなる靴中敷。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012157321A JP2014018275A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 防寒用靴中敷 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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