JP2014016618A - 光フィルター、光フィルター装置、および分析機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の光フィルター1は、互いに対向配置された第1基板2および第2基板3と、第1基板2の第2基板3側に設けられた第1ミラー4Aおよび第1電極6Aと、第2基板3の第1基板2側に設けられた第2ミラー4Bおよび第2電極6Bと、を備え、第1ミラー4Aと第2ミラー4Bとが配線10A,10Bを介して接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明によれば、基板同士を貼り合わせるのと同時に第1配線及び第2配線が接続されるので、簡単な工程で製造可能な光フィルターとなる。
本発明によれば、第1ミラー及び第2ミラーに帯電する電荷を外部接続端子から解放することができる。
本発明によれば、一般的に基板の中央部に配置されるミラーと、基板の周縁部に配置される外部接続端子とを、配線を介して確実に接続することができる。また、基板上における各部材の設計自由度が高まる。
本発明によれば、第1配線および第2配線の接続部位に、内部に弾性体を有するバンプ構造が形成されていることとしたので、配線同士の接続を確実且つ良好に行える。
本発明によれば、第1ミラー及び第2ミラーがそれぞれ導電膜を含んで構成されていることとしたので、ミラー同士を短絡させた構成とすることで、ミラー同士の電位差をなくすことができる。
本発明によれば、誘電体膜の表面に電荷が帯電するのを抑制することが可能となる。
本発明によれば、各ミラーにそれぞれ接続する外部接続端子同士を接続していた配線を切断した残留部が形成されていることとしたので、後述する製造時において、各ミラーにそれぞれ接続する外部接続端子同士が配線によって接続されていたことになる。これにより、製造時に各ミラーの帯電に起因する貼り付きをなくすことができる。
本発明によれば、光フィルターを透過した光を受光素子にて受光することで電気信号を生成することのできる光フィルター装置が得られる。
本発明によれば、測定対象物から反射した光が光フィルターに入射され、駆動回路部にて光フィルターのミラー間のギャップを制御し、ギャップが制御された光フィルターを透過した光を受光素子にて受光し、受光素子にて受光量に応じた電気信号を生成し、測定回路部にて生成された電気信号から透過した光の光量を測定する分析機器が得られる。これにより、光フィルターのミラー間のギャップを制度よく制御することができる。
本発明によれば、接合領域に形成した第1配線及び第2配線を介して第1ミラーと第2ミラーとを接続させることとしたので、基板同士の接合と同時に配線同士を確実に接続させることができ、これによってミラー同士の電気的な接続が実現される。また、その接続状態を光フィルター完成後の状態においても確保することができる。
本発明によれば、第1配線及び第2配線同士が接続される部位にバンプ構造を形成したことから、各配線同士の接続信頼性を高めることが可能となる。
本発明によれば、第1基板及び第2基板同士を接合させた後に、第1ミラー及び第2ミラー同士を接続していた配線を切断することとしたので、各ミラーが電気的に分離され、それぞれ独立した電位を与えることが可能になる。これにより、ミラー同士のギャップをより精度よく制御することができる。
本発明によれば、各ミラーにそれぞれ接続する外部接続端子を設けることとしたので、ミラー毎に独立した電位を与えることが可能となる。これにより、ミラー同士のギャップを精度よく制御することができる。
図1は、本発明の第1実施形態である光フィルターを示す断面図、図2は、光フィルターを構成する第1基板2を接合面2b側からみた平面図、図3は、光フィルターを構成する第2基板3を接合面3a側から見た示す平面図である。
光フィルター1は、第1基板2と、第1基板2に対向した状態で接合された第2基板3とを備えている。
第1基板2には、図1及び図2に示すように、第2基板3と対向する側の接合面2bの中央部に設けられた平面視円形状のミラー4A(第1ミラー)と、第1基板2のミラー4Aの周囲に設けられたほぼ円環状の電極6Aと、第1基板2内かつ電極6Aの外周部とほぼ対応する位置にエッチング(選択除去)により形成された薄肉の円環状のダイアフラム部8と、電極6Aの周囲に設けられた接合用金属膜9Aと、ミラー4Aから第1電極6Aよりも外側の接合領域(ダイアフラム部8と平面視で重ならない領域)まで引き出された第1配線10Aと、少なくともその接続部11aが第1電極6Aから上記接合領域まで引き出された基板間導通配線11Aとが設けられている。
このガラスとしては、具体的には、ソーダガラス、結晶化ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス、無アルカリガラス等が好適に用いられる。
このように、第1基板2及び第2基板3を共に光透過性を有する材料とすることにより、電磁波のうち所望の波長帯域の電磁波や可視光線を入射光として用いることができる。
また、第1基板2及び第2基板3を共に半導体材料、例えばシリコンで形成すれば、入射光として近赤外線を用いることができる。
一方、誘電体多層膜における低屈折率層を形成する材料としては、例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、酸化ケイ素(SiO2)等が用いられる。
導電膜16の材料としては、例えばITOやその他の透明導電膜や、薄い金属膜などが挙げられる。このような導電膜16が誘電体多層膜4,4の表面全体を覆うことで、後述する製造時において基板2,3同士を接合させる際にミラー4A,4Bが帯電するのを防ぐことができる。そして、これら導電膜16には、配線10A、10Bがそれぞれ接続されている。
図示しない通電回路により第1電極6Aと第2電極6Bとの間に電圧が印加されると、第1電極6Aと第2電極6Bとが互いに逆極性に帯電して、両者の間にクーロン力(静電引力)が発生する。このとき、図示しない検出回路がダイアフラム部8の変位状態を検出し、その検出結果に基づき、図示しない制御手段が通電回路の駆動を制御する。
一方、図1に示すように、光フィルター1の上方から第1のギャップG1に向けて光Lが照射されると、光Lは、第1基板2、ミラー4Aを透過して、第1のギャップG1に入射する。
したがって、第1電極6Aと第2電極6Bとの間に印加される電圧を変更することにより、第1のギャップG1を変更(すなわち干渉条件を変更)すれば、光フィルター1を透過する光の波長を変更することができる。
まず、光フィルター1を形成するにあたって、図5(a)に示すように所定の加工が施された第1基板2及び第2基板3を用意する。第1基板2にはダイアフラム部8を形成しておき、第2基板3には第1凹部5及び第2凹部7を予め形成しておく。
基板2,3同士を位置合わせする際、第1配線10Aの接続部10aと第2配線10Bの接続部10bとを平面視で一致させるとともに、図示しない基板間導通配線11Aの接続部11aと基板間導通配線11Bの接続部11bとにおいても平面視で一致させるようにする。
次に、本発明の第2実施形態について図6〜図8を用いて説明する。図6は、第2実施形態の光フィルターを示す断面図、図7は、第2実施形態の光フィルターを構成する第1基板を接合面側から示す平面図、図8は第2基板を接合面側から示す平面図である。
次に、本発明の第3実施形態について図9および図10を用いて説明する。図9は、第3実施形態の光フィルターを示す断面図、図10(a)は、第3実施形態の光フィルターを構成する第1基板を接合面側から示す平面図、図10(b)は第2基板を接合面側から示す平面図である。
図9に示すように、可動ミラー4Aは、第1配線10Aのバンプ接続部21及び第2配線10Bの接続部10bを介して第2基板3側の電極パッド14bに接続している。一方、第1基板2に設けられた第1電極6Aは、基板間導通配線11Aのバンプ接続部22および基板間導通配線11Bの接続部11bを介して第2基板3側の電極パッド14aと接続している。
本実施形態では、ガラスウェハW1,W2を用いて複数の光フィルター1を一括して形成する。ガラスウェハW1,W2は、個片化後に光フィルター1の第1基板2あるいは第2基板3となる部分である。なお、図11(a),(b)には、フィルタ領域A(1つの光フィルター1と対応する領域)を拡大して示している。
この測色機器30は、光フィルター31(本発明の光フィルター1)と受光素子32とを備える光フィルター装置33および駆動回路部34と測定回路部35とを備える回路部36を備える。受光素子32としては、例えば、フォトダイオードなどを用いることができる。また、回路部36は、増幅回路部を有していても良い。この測色機器30(分析機器)は、測定対象物Mから反射した光が光フィルター31に入射され、駆動回路部34にて光フィルター31の第1ミラーおよび第2ミラー間のギャップを制御し、ギャップが制御された光フィルター31を透過した光を受光素子32にて受光し、受光素子32にて受光量に応じた電気信号を生成し、測定回路部35にて生成された電気信号から透過した光の光量を測定する。なお、光源40は、測色機器30に内蔵されていてもよい。
また、先の各実施形態における光フィルターは、例えば測色センサ、光通信センサ、ガスセンサ等への応用が可能である。
Claims (17)
- 互いに対向配置された第1基板および第2基板と、
前記第1基板の前記第2基板側に設けられた第1ミラーおよび第1電極と、
前記第2基板の前記第1基板側に設けられた第2ミラーおよび第2電極と、を備え、
前記第1ミラーと前記第2ミラーとが配線を介して接続されていることを特徴とする光フィルター。 - 前記第1ミラーから前記第1基板の接合領域まで引き出された第1配線と、
前記第2ミラーから前記第2基板の接合領域まで引き出された第2配線とを有し、
前記接合領域において前記第1配線および前記第2配線同士が接続されていることを特徴とする請求項1記載の光フィルター。 - 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーのいずれか一方が外部接続端子に接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の光フィルター。
- 互いに対向配置された第1基板および第2基板と、
前記第1基板の前記第2基板側に設けられた第1ミラーおよび第1電極と、
前記第2基板の前記第1基板側に設けられた第2ミラーおよび第2電極と、を備え、
前記第1ミラーと前記第2ミラーとがそれぞれ外部接続端子に接続されていることを特徴とする光フィルター。 - 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーが、配線を介して前記外部接続端子とそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項4記載の光フィルター。
- 前記第1配線および前記第2配線の接続部位に、内部に弾性体を有するバンプ構造が形成されていることを特徴とする請求項2または3記載の光フィルター。
- 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーが導電膜を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の光フィルター。
- 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーが、透光性を有する前記導電膜と、誘電体膜との積層構造を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の光フィルター。
- 前記外部接続端子に接続していた配線を切断した残留部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の光フィルター。
- 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の光フィルターと、
前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、を備えていることを特徴とする光フィルター装置。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の光フィルターと、
前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、
前記光フィルターの第1ミラーと第2ミラーとのギャップを駆動する駆動回路部と、
前記受光素子によって生成される電気信号から、透過した前記光の光量を測定する測定回路部と、を備えることを特徴とする分析機器。 - 第1基板および第2基板の対向面側に第1ミラーあるいは第2ミラーを形成する工程と、
前記第1ミラーおよび前記第2ミラーの周囲に電極を形成する工程と、
前記第1ミラーおよび前記第2ミラーに接続する配線を形成する工程と、
前記第1基板および前記第2基板を接合する工程と、を備え、
前記第1基板および前記第2基板を接合する工程において、前記第1ミラーと前記第2ミラーとを前記配線を介して接続させることを特徴とする光フィルターの製造方法。 - 前記第1ミラーおよび前記第2ミラーに接続する配線を形成する工程において、前記第1ミラーから前記第1基板の接合領域まで引き出して第1配線を形成するとともに、前記第2ミラーから前記第2基板の接合領域まで引き出して第2配線を形成し、
前記第1基板および前記第2基板を接合する工程において、前記第1配線と前記第2配線とを接続させることを特徴とする請求項12記載の光フィルターの製造方法。 - 前記第1配線または前記第2配線を形成する際に、
後の前記第1基板および前記第2基板を接合する工程において前記第1配線および前記第2配線同士が接続される部位に、内部に弾性体を有するバンプ構造を形成することを特徴とする請求項13記載の光フィルターの製造方法。 - 前記第1基板および前記第2基板を接合させた後に、前記配線を切断することを特徴とする請求項12または13記載の光フィルターの製造方法。
- 第1基板および第2基板の対向面側に第1ミラーあるいは第2ミラーを形成する工程と、
前記第1ミラーおよび前記第2ミラーの周囲に電極を形成する工程と、
前記第1ミラーおよび前記第2ミラーに接続する配線を形成する工程と、
前記第1基板および前記第2基板を接合する工程と、を備え、
前記第1基板および前記第2基板を接合する工程において、前記配線に電位を入力した状態で前記第1基板および前記第2基板を接合させることを特徴とする光フィルターの製造方法。 - 前記第1基板および前記第2基板のいずれか一方に、前記第1ミラーおよび前記第2ミラーに接続する一対の外部接続端子を形成し、これら前記一対の外部接続端子を介して前記第1ミラーおよび前記第2ミラーに電位を入力することを特徴とする請求項16記載の光フィルターの製造方法。
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