JP2014016425A - 偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び液晶表示装置 - Google Patents

偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス表示装置や液晶表示装置に用いた場合、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化が抑制された偏光板を提供する。
【解決手段】λ/4位相差フィルム、偏光子、及び、面内に複屈折率を有する光透過性基材が、この順に積層された偏光板であって、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材と上記λ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化が、0.6%以下であることを特徴とする偏光板。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及び液晶表示装置に関する。
従来、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置等の画像表示装置には、外光反射による表示画像のコントラスト(明所コントラスト)低下を防止するために、有機EL素子の視認側に偏光板(円偏光板)が積層されている。
このような有機EL表示装置は、一般に、観測者側から保護層、偏光子、λ/4位相差フィルム及び有機EL素子の順に積層された構成を有し、偏光子としては、従来、ポリビニルアルコール(PVA)又はその誘導体のフィルムにヨウ素や二色性染料を吸着させ、一軸延伸加工を施したものが一般的に用いられている。
また、円偏光板は、例えば、液晶表示装置のマルチドメイン方式を用いた垂直配向(VA)モードにおける配向乱れが表示に影響し、表示品位が低下することを防ぐ方法としても使用されている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、このような円偏光板を表示装置の最表面で使用するには強度の面でも問題があった。そのため、偏光子の視認側に積層される保護層は、光学機能層を積層した光学積層体の光透過性基材として使用される。
このような偏光子の視認側に積層される保護層(光透過性基材)としては、従来、セルロース系フィルム、特にトリアセチルセルロース(TAC)フィルムが用いられていた(例えば、特許文献2参照)。これは、セルロースエステルは、透明性、光学等方性に優れ、面内にほとんど位相差を持たない(面内にほとんど複屈折を有さない)ため、入射直線偏光の振動方向を変化させることが極めて少なく、表示装置の表示品質への影響が少ない等の利点に基づくものである。
しかしながら、セルロースエステルフィルムは、コスト的には不利な素材であり、また、耐湿性、耐熱性が充分でないため、湿度変化に対する寸法変化が大きく、セルロースエステルフィルムを偏光子の保護層として用いた場合、セルロースエステルフィルムが膨張・収縮して、液晶セル全体がカールし、表示品位が低下するという課題が生じた。これは、近年のノートパソコン用LCD、携帯端末用LCD、携帯電話用LCDの薄型化の中で、液晶セルのガラス板が、従来0.5〜1mm厚であったものが、0.5mm厚未満のガラス板の採用が進んでいるためである。表示装置が有機ELであった場合、外光反射防止の目的で設置される円偏光板は、片側のみであるため、このカールはさらに問題となる。
このような問題点に対し、例えば、偏光子の保護層として、耐湿性、耐熱性に優れる環状オレフィンポリマー(COP)フィルムを用いることで、湿度に対する寸法変化を小さくすることができることが知られている。また、シクロオレフィンポリマーを用いたλ/4位相差フィルムを偏光子の観測者側の保護層として使用することで、出射側の偏光が円偏光になるために、サングラスをかけた状態で表示画面が見えなくなるという不具合を解消できる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、このようなCOPフィルムを偏光子の保護層とした円偏光板を有機EL表示装置用いると、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認しつつ、該表示装置を表示画面の外周方向に回転させた場合、表示画像に色差が生じるという問題があった。
特開2001−343653号公報 特開2003−149438号公報 特開2011−113018号公報
本発明は、上記現状に鑑み、有機エレクトロルミネッセンス表示装置や液晶表示装置に用いた場合、外光反射を防止し、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化が抑制された偏光板、該偏光板を用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、λ/4位相差フィルム、偏光子、及び、面内に複屈折率を有する光透過性基材が、この順に積層された偏光板であって、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材と上記λ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化率が、0.6%以下であることを特徴とする偏光板である。
本発明の偏光板は、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の面内における遅相軸と、λ/4位相差フィルムの面内における遅相軸とが直交していることが好ましい。
また、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材は、リタデーションが3000nm以上であることが好ましい。
また、上記λ/4位相差フィルムは、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート及びアクリルからなる群より選択されるいずれか1種を材料とすることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明の偏光板を備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置でもある。
また、本発明は、上記本発明の偏光板を備え、バックライト光源が白色発光ダイオードであることを特徴とする液晶表示装置でもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、λ/4位相差フィルム、偏光子及び保護層としての光透過性基材がこの順に積層されて構成された偏光板において、光透過性基材を面内に複屈折率を有するものとするとともに、該光透過性基材とλ/4位相差フィルムの湿度変化に対する寸法変化率を所定の範囲内に制御することで、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(有機EL表示装置)や液晶表示装置(LCD)に用いた場合、外光反射を防止し、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、λ/4位相差フィルム、偏光子、及び、面内に複屈折率を有する光透過性基材が、この順に積層された偏光板であり、このような構成の本発明の偏光板は、円偏光板として機能するものである。
本発明の偏光板において、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材と上記λ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化率が、0.6%以下である。0.6%を超えると、本発明の偏光板を有機EL表示装置やLCDに用いた場合、湿度変化による本発明の偏光板の寸法変化が大きくなり、カールが発生してしまう。上記寸法変化率の好ましい上限は0.3%であり、より好ましい上限は0.1%である。
なお、本明細書において、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材と上記λ/4位相差フィルムの寸法変化率とは、それぞれ所定の大きさ(例えば、5mm×20mm)に切り出したフィルムサンプルに対して、所定の荷重条件(例えば、150mN/mm)にて、30℃0%RHの状態から、30℃90%RHに変化させたときの寸法変化率のことであり、以下の式により算出される。
Figure 2014016425
なお、上記式において、「30℃90%RH環境下での寸法」及び「30℃0%RH環境下での寸法」とは、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材及び上記λ/4位相差フィルムを、それぞれ30℃90%RH環境下及び30℃0%RH環境下で保持したときの、遅相軸方向と該遅相軸方向に直交する方向との所定の2点間の長さの平均値である。
また、上記寸法変化率の測定時の上記フィルムサンプルへの荷重条件は、ある程度の荷重をかけて上記フィルムサンプルの寸法の測定を安定させるための条件である。ただし、上記荷重条件は、フィルムサンプルに荷重をかけることでの弾性変形、塑性変形がおきない程度で、フィルムサンプル雰囲気の条件が寸法変化に直接反映されるような緩やかな条件で荷重をかければよい。
本発明の偏光板では、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交していることが好ましい。なお、上記「面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交している」とは、本発明の偏光板を平面視したときに、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の面内における屈折率が大きい方向(遅相軸方向)と、λ/4位相差フィルムの面内における屈折率が大きい方向(遅相軸方向)とが成す角度が90°±30°の場合を意味する。
上記光透過性基材及びλ/4位相差フィルムの遅相軸とは、通常、作製時に延伸された方向である。このように延伸処理が施されて製造された光透過性基材及びλ/4位相差フィルムは、内部応力が残存しているため、該内部応力に起因した反りが発生しやすい。しかしながら、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交していると、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の内部応力と、λ/4位相差フィルムの内部応力とによる反りの発生が打ち消し合わされて、反りの発生を好適に抑制することができる。更に、このように上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交していることで、本発明の偏光板を有機EL表示装置に配置する場合、その方向については特に限定されない。
一方、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交していない場合、本発明の偏光板を特定の方向を限定して有機EL表示装置及びLCDに配置することが好ましい。なお、上記「面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが直交していない」とは、本発明の偏光板を平面視したときに、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸と、λ/4位相差フィルムの遅相軸とが成す角度が上述した直交している場合を外れる場合を意味する。
すなわち、本発明の偏光板を平面視したときに上記面内に複屈折率を有する光透過性基材の遅相軸とλ/4位相差フィルムの遅相軸とが成す鋭角同士を結んだ直線と、有機EL表示装置及びLCDの表示画面の長辺方向とが平行とならないように、本発明の偏光板を配置して有機EL表示装置及びLCDとすることが好ましい。このように本発明の偏光板を配置することで、上述した内部応力に起因して反りが発生しやすい方向の長さがより短くなり、上記内部応力に起因した反りをより少なくすることができる。
本発明の偏光板を構成するλ/4位相差フィルムは、直線偏光を円偏光に変換する機能を有するフィルムであり、上述した湿度に対する寸法変化率を満たすものであれば特に限定されないが、画像表示装置分野で一般に採用されている各種高分子物質の一軸延伸フィルムを用いることができる。
上記λ/4位相差フィルムを構成する材料としては、具体的には、例えば、PVA、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、セルロース系樹脂、ポリカーボネート及びアクリル等が挙げられる。なかでも、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート及びアクリルからなる群より選択されるいずれか1種を材料が好適である。
上記λ/4位相差フィルムがCOPフィルムである場合、上記λ/4位相差フィルムの湿度変化に対する寸法変化率が極めて小さくなる。このため、上記COPを材料とするλ/4位相差フィルムと、上記面内に複屈折率を有する光透過性基材とで偏光子を挟持することで、本発明の偏光板は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びLCDに用いた場合、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を極めて高度に防止できる。
上記COPフィルムの市販品としては、具体的には、例えば、ノルボルネンフィルム(NB)、ZEONOR(商品名: 日本ゼオン社製)、ARTON(商品名:JSR社製)、エスシーナ(商品名:積水化学工業社製)等が挙げられる。
上記λ/4位相差フィルムの厚みとしては特に限定されないが、5〜200μmであることが好ましい。5μm未満であると、力学特性の異方性が顕著となり、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、200μmを超えると、λ/4位相差フィルムが非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記λ/4位相差フィルムの厚さのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記偏光子は、上記λ/4位相差フィルムと上記面内に複屈折率を有する光透過性基材とで挟持されており、特定の振動方向をもつ光のみを透過する機能を有する偏光子であれば特に限定されず、例えば、PVA系フィルム等を延伸し、ヨウ素や二色性染料等で染色したPVA系偏光子;PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系偏光子;コレステリック液晶を用いた反射型偏光子;薄膜結晶フィルム系偏光子等が挙げられ、なかでも、PVA系偏光子が好ましく用いられる。
上記PVA系偏光子としては、例えば、PVA系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性物質を吸着させて一軸延伸したものが挙げられる。なかでも、PVA系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適に用いられる。
このような偏光子の厚さとしては特に制限されず、一般的に、1〜100μm程度である。
上記面内に複屈折率を有する光透過性基材としては、上記湿度に対する寸法変化率を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、アクリル、ポリエステル等からなる基材が挙げられる。なかでも、コスト及び機械的強度において有利なポリエステル基材であることが好適である。なお、以下の説明では、面内に複屈折率を有する光透過性基材をポリエステル基材として説明する。
上記ポリエステル基材は、リタデーションが3000nm以上であることが好ましい。3000nm未満であると、本発明の偏光板を用いた有機EL表示装置及びLCDの表示画像を、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認しつつ、該有機EL表示装置及びLCDを表示画面の外周方向に回転させた場合、表示画像に色差が生じることがある。一方、上記ポリエステル基材のリタデーションの上限としては特に限定されないが、3万nm程度であることが好ましい。3万nmを超えると、膜厚が相当に厚くなるため好ましくない。
上記ポリエステル基材のリタデーションは、薄膜化の観点から、5000〜25000nmであることが好ましい。より好ましい範囲は、7000〜2万nmである。
なお、上記リタデーションとは、ポリエステル基材の面内において最も屈折率が大きい方向(遅相軸方向)の屈折率(nx)と、遅相軸方向と直交する方向(進相軸方向)の屈折率(ny)と、ポリエステル基材の厚み(d)とにより、以下の式によって表わされるものである。
リタデーション(Re)=(nx−ny)×d
また、上記リタデーションは、例えば、王子計測機器社製KOBRA−WRによって測定(測定角0°、測定波長589.3nm)することができる。
また、二枚の偏光板を用いて、ポリエステル基材の配向軸方向(主軸の方向)を求め、配向軸方向に対して直交する二つの軸の屈折率(nx、ny)を、アッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR−4T)によって求める。ここで、より大きい屈折率を示す軸を遅相軸と定義する。ポリエステル基材の厚みd(nm)は、電気マイクロメータ(アンリツ社製)を用いて測定し、単位をnmに換算する。屈折率差(nx−ny)と、フィルムの厚みd(nm)との積より、リタデーションを計算することもできる。
なお、屈折率は、アッベ屈折率計や、エリプソメーターを用いて測定することもできるし、分光光度計(島津製作所社製のUV−3100PC)を用いて、上記ポリエステル基材上に光学機能層を設けて光学積層体とした場合、該光学機能層の波長380〜780nmの平均反射率(R)を測定し、得られた平均反射率(R)から、以下の式を用い、屈折率(n)の値を求めてもよい。
光学機能層の平均反射率(R)は、易接着処理のない50μm厚PET上にそれぞれの原料組成物を塗布し、1〜3μmの厚さの硬化膜にし、PETの塗布しなかった面(裏面)に、裏面反射を防止するために測定スポット面積よりも大きな幅の黒ビニールテープ(例えば、ヤマトビニールテープNo200−38−21 38mm幅)を貼ってから各硬化膜の平均反射率を測定した。ポリエステル基材の屈折率は、測定面とは反対面に同様に黒ビニールテープを貼ってから測定を行った。
R(%)=(1−n)/(1+n)
また、光学積層体となった後に光学機能層の屈折率を測定する方法としては、各層の硬化膜をカッターなどで削り取り、粉状態のサンプルを作製し、JIS K7142(2008)B法(粉体又は粒状の透明材料用)に従ったベッケ法(屈折率が既知のカーギル試薬を用い、上記粉状態のサンプルをスライドガラスなどに置き、そのサンプル上に試薬を滴下し、試薬でサンプルを浸漬する。その様子を顕微鏡観察によって観察し、サンプルと試薬の屈折率が異なることによってサンプル輪郭に生じる輝線;ベッケ線が目視で観察できなくなる試薬の屈折率を、サンプルの屈折率とする方法)を用いることができる。
ポリエステル基材の場合は、方向によって屈折率が異なるので、ベッケ法ではなく、光学機能層の処理面に上記黒ビニールテープを貼ることで、平均反射率を測定し求めることができる。
なお、本発明では、上記nx−ny(以下、Δnとも表記する)は、0.05以上であることが好ましい。上記Δnが0.05未満であると、上述したリタデーション値を得るために必要な膜厚が厚くなってしまうことがある。一方、上記Δnは、0.25以下であることが好ましい。0.25を超えると、ポリエステル基材を過度に延伸する必要が生じるため、ポリエステル基材が裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。
以上の観点から、上記Δnのより好ましい下限は0.07、より好ましい上限は0.15である。なお、上記Δnが0.15を超えると、耐湿熱性試験でのポリエステル基材の耐久性が劣ることがある。耐湿熱性試験での耐久性が優れることから、上記Δnの更に好ましい上限は0.12である。
なお、上記(nx)としては、1.66〜1.78であることが好ましく、より好ましい下限は1.68、より好ましい上限は1.73である。また、上記(ny)としては、1.55〜1.65であることが好ましく、より好ましい下限は1.57、より好ましい上限は1.62である。
上記nx及びnyが上記範囲にあり、かつ、上述したΔnの関係を満たすことで、好適な反射防止性能及び明所コントラストの向上を図ることができる。
上記ポリエステル基材を構成する材料としては、上述したリタデーションを充足するものであれば特に限定されないが、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルが挙げられる。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを例示することができる。
また、ポリエステル基材に用いられるポリエステルは、これらのポリエステルの共重合体であってもよく、上記ポリエステルを主体(例えば80モル%以上の成分)とし、少割合(例えば20モル%以下)の他の種類の樹脂とブレンドしたものであってもよい。上記ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートが力学的物性や光学物性等のバランスが良いので特に好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易であるからである。本発明においてはPETのような、汎用性が極めて高いフィルムであっても、表示品質の高い有機EL表示装置を作製することが可能な、偏光板を得ることができる。更に、PETは、透明性、熱又は機械的特性に優れ、延伸加工によりリタデーションの制御が可能であり、固有複屈折が大きく、膜厚が薄くても比較的容易に大きなリタデーションが得られる。
上記ポリエステル基材を得る方法としては、上述したリタデーションを充足する方法であれば特に限定されないが、例えば、材料の上記PET等のポリエステルを溶融し、シート状に押出し成形された未延伸ポリエステルをガラス転移温度以上の温度においてテンター等を用いて横延伸後、熱処理を施す方法が挙げられる。
上記横延伸温度としては、80〜130℃が好ましく、より好ましくは90〜120℃である。また、横延伸倍率は2.5〜6.0倍が好ましく、より好ましくは3.0〜5.5倍である。上記横延伸倍率が6.0倍を超えると、得られるポリエステル基材の透明性が低下しやすくなり、延伸倍率が2.5倍未満であると、延伸張力も小さくなるため、得られるポリエステル基材の複屈折が小さくなり、リタデーションを3000nm以上とできないことがある。
また、本発明においては、二軸延伸試験装置を用いて、上記未延伸ポリエステルの横延伸を上記条件で行った後、該横延伸に対する流れ方向の延伸(以下、縦延伸ともいう)を行ってもよい。この場合、上記縦延伸は、延伸倍率が2倍以下であることが好ましい。上記縦延伸の延伸倍率が2倍を超えると、Δnの値を上述した好ましい範囲にできないことがある。
また、上記熱処理時の処理温度としては、100〜250℃が好ましく、より好ましくは180〜245℃である。
上述した方法で作製したポリエステル基材のリタデーションを3000nm以上に制御する方法としては、延伸倍率や延伸温度、作製するポリエステル基材の膜厚を適宜設定する方法が挙げられる。具体的には、例えば、延伸倍率が高いほど、延伸温度が低いほど、また、膜厚が厚いほど、高いリタデーションを得やすくなり、延伸倍率が低いほど、延伸温度が高いほど、また、膜厚が薄いほど、低いリタデーションを得やすくなる。
上記ポリエステル基材の厚みとしては、20〜500μmの範囲内であることが好ましい。20μm未満であると、上記ポリエステル基材のリタデーションを3000nm以上にできず、また、力学特性の異方性が顕著となり、裂け、破れ等を生じやすくなり、工業材料としての実用性が著しく低下することがある。一方、500μmを超えると、ポリエステル基材が非常に剛直であり、高分子フィルム特有のしなやかさが低下し、やはり工業材料としての実用性が低下するので好ましくない。上記ポリエステル基材の厚さのより好ましい下限は50μm、より好ましい上限は300μmであり、更により好ましい上限は150μmである。
また、上記ポリエステル基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、84%以上であるものがより好ましい。なお、上記透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、本発明において、上記ポリエステル基材には本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、及び火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
上記ポリエステル基材は、上記偏光子側と反対側の面上に光学機能層が積層され、光学積層体を構成していることが好ましい。
上記光学機能層は、ハードコート性能を有するハードコート層であることが好ましく、該ハードコート層は、硬度が、JIS K5600−5−4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、H以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましい。
上記ハードコート層は、上記光学積層体の表面のハードコート性を担保する層であり、例えば、紫外線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂と光重合開始剤とを含有するハードコート層用組成物を用いて形成されたものであることが好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、アクリレート系の官能基を有する化合物等の1又は2以上の不飽和結合を有する化合物を挙げることができる。1の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等を挙げることができる。2以上の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等及びこれらをエチレンオキサイド(EО)等で変性した多官能化合物、又は、上記多官能化合物と(メタ)アクリレート等の反応生成物(例えば多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートエステル)等を挙げることができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量(数平均分子量300〜8万、好ましくは400〜5000)のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も上記電離放射線硬化型樹脂として使用することができる。なお、この場合の樹脂とは、モノマー以外のダイマー、オリゴマー、ポリマー全てを含む。
本発明における好ましい化合物としては、3以上の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。このような化合物を用いると形成するハードコート層の架橋密度を高めることができ、塗硬度を良好にできる。
具体的には、本発明においては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエステル多官能アクリレートオリゴマー(3〜15官能)、ウレタン多官能アクリレートオリゴマー(3〜15官能)等を適宜組み合わせて用いることが好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂は、溶剤乾燥型樹脂(熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)と併用して使用することもできる。溶剤乾燥型樹脂を併用することによって、塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。上記電離放射線硬化型樹脂と併用して使用することができる溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、製膜性、透明性や耐候性の観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
また、上記ハードコート層用組成物は、熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
上記光重合開始剤としては特に限定されず、公知のものを用いることができ、具体例には、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、アシルホスフィンオキシド類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
上記光重合開始剤としては、上記電離放射線硬化型樹脂がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることが好ましい。また、上記電離放射線硬化型樹脂がカチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、上記光重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることが好ましい。
本発明において用いる開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する電離放射線硬化型樹脂の場合は、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが、電離放射線硬化型樹脂との相溶性、及び、黄変も少ないという理由から好ましい。
上記ハードコート層用組成物にける上記光重合開始剤の含有量は、上記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。1質量部未満であると、第1の本発明の光学積層体におけるハードコート層の硬度を上述した範囲とすることができないことがあり、10質量部を超えると、塗設した膜の深部まで電離放射線が届かなくなり内部硬化が促進されず、目標であるハードコート層の表面の鉛筆硬度3H以上が得られないおそれがあるためである。
上記光重合開始剤の含有量のより好ましい下限は2質量部であり、より好ましい上限は8質量部である。上記光重合開始剤の含有量がこの範囲にあることで、膜厚方向に硬度分布が発生せず、均一な硬度になりやすくなる。
上記ハードコート層用組成物は、溶剤を含有していてもよい。
上記溶剤としては、使用する樹脂成分の種類及び溶解性に応じて選択して使用することができ、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合溶媒であってもよい。
特に本発明においては、ケトン系の溶媒でメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのいずれか、又は、これらの混合物を少なくとも含むことが、樹脂との相溶性、塗工性に優れるという理由から好ましい。
上記ハードコート層用組成物中における原料の含有割合(固形分)として特に限定されないが、通常は5〜70質量%、特に25〜60質量%とすることが好ましい。
上記ハードコート層用組成物には、ハードコート層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、ブロッキングを防止する、屈折率を制御する、防眩性を付与する、粒子やハードコート層表面の性質を変える等の目的に応じて、従来公知の有機、無機微粒子、分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤等を添加していてもよい。
また、上記ハードコート層用組成物は、光増感剤を混合して用いてもよく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等が挙げられる。
上記ハードコート層用組成物の調製方法としては各成分を均一に混合できれば特に限定されず、例えば、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー、ミキサー等の公知の装置を使用して行うことができる。
また、上記ハードコート層用組成物を上記光透過性基材上に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の公知の方法を挙げることができる。
上記光透過性基材上に上記ハードコート層用組成物を塗布して形成した塗膜は、必要に応じて加熱及び/又は乾燥し、活性エネルギー線照射等により硬化させることが好ましい。
上記活性エネルギー線照射としては、紫外線又は電子線による照射が挙げられる。上記紫外線源の具体例としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源が挙げられる。また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
なお、上記ハードコート層の好ましい膜厚(硬化時)は0.5〜100μm、より好ましくは0.8〜20μm、カール防止性やクラック防止性が特に優れるので、もっとも好ましくは2〜10μmの範囲である。上記ハードコート層の膜厚は、断面を電子顕微鏡(SEM、TEM、STEM)で観察し、任意の10点を測定した平均値(μm)である。ハードコート層の膜厚は、このほかの方法として、厚さ測定装置ミツトヨ社製のデジマチックインジケーターIDF−130を用いて任意の10点を測定し、平均値を求めてもよい。
上記ハードコート層用組成物中に帯電防止剤を含有させることで、上記ハードコート層に帯電防止性能を付与することがでる。
上記帯電防止剤としては従来公知のものを用いることができ、例えば、第4級アンモニウム塩等のカチオン性帯電防止剤や、スズドープ酸化インジウム(ITO)等の微粒子や、導電性ポリマー等を用いることができる。
上記帯電防止剤を用いる場合、その含有量は、全固形分の合計質量に対して1〜30質量%であることが好ましい。
また、上記光学積層体は、上記ハードコート層上に更に低屈折率層を有することが好ましい。
上記低屈折率層としては、好ましくは1)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ又はフッ化マグネシウムの薄膜等のいずれかで構成される。フッ素系樹脂以外の樹脂については、上述したバインダー樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
また、上述したシリカは、中空シリカ微粒子であることが好ましく、このような中空シリカ微粒子は、例えば、特開2005−099778号公報の実施例に記載の製造方法にて作製できる。
これらの低屈折率層は、その屈折率が1.47以下、特に1.42以下であることが好ましい。
また、低屈折率層の厚みは限定されないが、通常は10nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すれば良い。
上記フッ素系樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物又はその重合体を用いることができる。重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、電離放射線で硬化する官能基、熱硬化する極性基等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、重合体とは、上記のような反応性基などを一切もたないものである。
上記電離放射線で硬化する官能基を有する重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーを広く用いることができる。より具体的には、フルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)を例示することができる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するものとしては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、α−トリフルオロメタクリル酸メチル、α−トリフルオロメタクリル酸エチルのような、分子中にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物;分子中に、フッ素原子を少なくとも3個持つ炭素数1〜14のフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基又はフルオロアルキレン基と、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物等もある。
上記熱硬化する極性基として好ましいのは、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の水素結合形成基である。これらは、塗膜との密着性だけでなく、シリカ等の無機超微粒子との親和性にも優れている。熱硬化性極性基を持つ重合性化合物としては、例えば、4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド等の各樹脂のフッ素変性品等が挙げられる。
上記電離放射線で硬化する官能基と熱硬化する極性基とを併せ持つ重合性化合物としては、アクリル又はメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類、完全又は部分フッ素化ビニルエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルケトン類等を例示することができる。
また、フッ素系樹脂としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。
上記電離放射線硬化性基を有する重合性化合物の含フッ素(メタ)アクリレート化合物を少なくとも1種類含むモノマー又はモノマー混合物の重合体;上記含フッ素(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種類と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの如き分子中にフッ素原子を含まない(メタ)アクリレート化合物との共重合体;フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンのような含フッ素モノマーの単独重合体又は共重合体など。これらの共重合体にシリコーン成分を含有させたシリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体も用いることができる。この場合のシリコーン成分としては、(ポリ)ジメチルシロキサン、(ポリ)ジエチルシロキサン、(ポリ)ジフェニルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシロキサン、アルキル変性(ポリ)ジメチルシロキサン、アゾ基含有(ポリ)ジメチルシロキサン、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、アルキル・アラルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、メチル水素シリコーン、シラノール基含有シリコーン、アルコキシ基含有シリコーン、フェノール基含有シリコーン、メタクリル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が例示される。なかでも、ジメチルシロキサン構造を有するものが好ましい。
更には、以下のような化合物からなる非重合体又は重合体も、フッ素系樹脂として用いることができる。すなわち、分子中に少なくとも1個のイソシアナト基を有する含フッ素化合物と、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基のようなイソシアナト基と反応する官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物とを反応させて得られる化合物;フッ素含有ポリエーテルポリオール、フッ素含有アルキルポリオール、フッ素含有ポリエステルポリオール、フッ素含有ε−カプロラクトン変性ポリオールのようなフッ素含有ポリオールと、イソシアナト基を有する化合物とを反応させて得られる化合物等を用いることができる。
また、上記したフッ素原子を持つ重合性化合物や重合体とともに、上記に記載したような各バインダー樹脂を混合して使用することもできる。更に、反応性基等を硬化させるための硬化剤、塗工性を向上させたり、防汚性を付与させたりするために、各種添加剤、溶剤を適宜使用することができる。
上記低屈折率層の形成においては、低屈折率剤及び樹脂等を添加してなる低屈折率層用組成物の粘度を好ましい塗布性が得られる0.5〜5mPa・s(25℃)、好ましくは0.7〜3mPa・s(25℃)の範囲のものとすることが好ましい。可視光線の優れた反射防止層を実現でき、かつ、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ、密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。
樹脂の硬化手段は、後述するハードコート層における硬化手段と同様であってよい。硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加されることが好ましい。
上記光学積層体の製造方法としては、例えば、上述した方法でポリエステル基材上に形成したハードコート層用塗膜を形成し、必要に応じて乾燥させた後、上記ハードコート層用塗膜を硬化させてハードコート層を形成する。そして、必要に応じて上記低屈折率層を上記ハードコート層上に公知の方法で形成することで上記光学積層体を製造することができる。
また、上記ハードコート層用塗膜の乾燥の方法としては特に限定されないが、一般的に30〜120℃で3〜120秒間乾燥を行うとよい。
上記ハードコート層用塗膜を硬化させる方法としては、構成成分に応じて公知の方法を適宜選択すればよい。例えば、含有するバインダー樹脂成分が紫外線硬化型のものであれば、塗膜に紫外線を照射することにより硬化させればよい。
上記紫外線を照射する場合は、紫外線照射量が80mJ/cm以上であることが好ましく、100mJ/cm以上であることがより好ましく、130mJ/cm以上であることが更に好ましい。
上記光学積層体は、上記ポリエステル基材と光学機能層との間にプライマー層を有することが好ましい。
このようなプライマー層を構成する材料としては特に限定されず、従来、光学積層体のプライマー層として用いられている公知の材料を用いることができる。
また、上記プライマー層の屈折率としては特に限定されず、1.47〜1.63程度であることが好ましく、また、上記プライマー層の膜厚としては、例えば、10〜160nm程度であることが好ましい。
上記プライマー層は、上述した材料と、必要に応じて光重合開始剤及び他の成分とを溶媒中に混合分散させて調製したプライマー層用組成物を用いて形成することができる。
上記混合分散は、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー等の公知の装置を使用して行うとよい。
上記溶媒としては、水が好ましく用いられ、水溶液、水分散液或いは乳化液等の水性塗液の形態で使用されることが好ましい。また、多少の有機溶媒を含んでもよい。
上記有機溶媒としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル)等が挙げられる。
上記その他の成分としては特に限定されず、例えば、レベリング剤、有機又は無機微粒子、光重合開始剤、熱重合開始剤、架橋剤、硬化剤、重合促進剤、粘度調整剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防汚剤、スリップ剤、屈折率調整剤、分散剤等が挙げられる。
上記プライマー層用組成物は、総固形分が3〜20%であることが好ましい。3%未満であると、残留溶剤が残ったり、白化が生じるおそれがある。20%を超えると、プライマー層用組成物の粘度が高くなり、塗工性が低下して表面にムラやスジが出たり、所望の膜厚が得られないおそれがある。上記固形分は、4〜10%であることがより好ましい。
上記プライマー層用組成物の上記ポリエステル基材への塗布は、任意の段階で実施することができるが、ポリエステル基材の製造過程で実施するのが好ましく、更には配向結晶化が完了する前のポリエステル基材に塗布することが好ましい。
ここで、結晶配向が完了する前のポリエステル基材とは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向又は横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配向フィルム、更には縦方向及び横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向又は横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を含むものである。なかでも、未延伸フィルム又は一方向に配向せしめた一軸延伸フィルムに、上記プライマー層用組成物の水性塗液を塗布し、そのまま縦延伸及び/又は横延伸と熱固定とを施すのが好ましい。
上記プライマー層用組成物をポリエステル基材に塗布する際には、塗布性を向上させるための予備処理としてポリエステル基材表面にコロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を施すか、あるいはプライマー層用組成物と共にこれと化学的に不活性な界面活性剤を併用することが好ましい。
上記プライマー層用組成物の塗布方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単独又は組合せて用いることができる。なお、塗膜は必要に応じポリエステル基材の片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
また、上述したように、上記プライマー層の屈折率と厚みを上記特定の範囲としたことで、上記プライマー層による干渉縞防止性能が発現する。
このような屈折率が特定の関係を有するプライマー層やハードコート層は、上述したハードコート層用組成物やプライマー層用組成物に、高屈折率微粒子や低屈折率微粒子を含有させて屈折率を調整した組成物を用いて形成することが好ましい。
上記高屈折率微粒子としては、例えば、屈折率が1.50〜2.80の金属酸化物微粒子等が好適に用いられる。上記金属酸化物微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン(TiO、屈折率:2.71)、酸化ジルコニウム(ZrO、屈折率:2.10)、酸化セリウム(CeO、屈折率:2.20)、酸化錫(SnO、屈折率:2.00)、アンチモン錫酸化物(ATO、屈折率:1.75〜1.95)、インジウム錫酸化物(ITO、屈折率:1.95〜2.00)、燐錫化合物(PTO、屈折率:1.75〜1.85)、酸化アンチモン(Sb、屈折率:2.04)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO、屈折率:1.90〜2.00)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO、屈折率:1.90〜2.00)及びアンチモン酸亜鉛(ZnSb、屈折率:1.90〜2.00)等が挙げられる。なかでも、酸化錫(SnO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、インジウム錫酸化物(ITO)、燐錫化合物(PTO)、酸化アンチモン(Sb)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)及びアンチモン酸亜鉛(ZnSb)は、導電性金属酸化物であり、微粒子の拡散状態を制御し、導電パスを形成することで、帯電防止性を付与できるという利点がある。
また、上記低屈折率微粒子としては、例えば、屈折率が1.20〜1.45のものが好適に用いられる。このような低屈折率微粒子としては、従来公知の低屈折率層に用いられている微粒子を用いることができ、例えば、上述した中空シリカ微粒子や、LiF(屈折率1.39)、MgF(フッ化マグネシウム、屈折率1.38)、AlF(屈折率1.38)、NaAlF(氷晶石、屈折率1.33)及びNaMgF(屈折率1.36)等の金属フッ化物微粒子が挙げられる。
上記高屈折率微粒子及び上記低屈折率微粒子の含有量としては特に限定されず、例えば、ハードコート層用組成物に添加する樹脂成分の硬化物の、予め測定した屈折率の値との加重平均で、形成するハードコート層の屈折率が上述した関係を満たすよう、その他の成分との関係で適宜調整すればよい。
なお、上記ハードコート層は、上述の方法で形成したプライマー層上に上記ハードコート層用組成物を塗布してハードコート層用塗膜を形成し、必要に応じて乾燥させた後、上記ハードコート層用塗膜を硬化させて形成できる。
上記光学積層体は、硬度が、JIS K5600−5−4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、HB以上であることが好ましく、H以上であることがより好ましい。
また、上記光学積層体は、全光線透過率が80%以上であることが好ましい。80%未満であると、有機EL表示装置に装着した場合において、色再現性や視認性を損なうおそれがある他、所望のコントラストが得られないおそれがある。上記全光線透過率は、90%以上であることがより好ましい。
上記全光線透過率は、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7361に準拠した方法により測定することができる。
また、上記光学積層体は、ヘイズが1%以下であることが好ましい。1%を超えると、所望の光学特性が得られず、上記光学積層体を有機EL表示表面に設置した際の視認性が低下する。
上記ヘイズは、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定することができる。
上記光学積層体は、上記光学機能層がハードコート層である場合、ポリエステル基材上に、例えば、上述したハードコート層用組成物を使用してハードコート層を形成することにより製造することができる。また、上記光学機能層が上記ハードコート層上に低屈折率層が積層された構造の場合、光透過性基材上に、上述したハードコート層用組成物を使用してハードコート層を形成した後、上述した低屈折率層用組成物を使用してハードコート層上に低屈折率層を形成することにより製造することができる。
上記ハードコート層用組成物及びハードコート層の形成方法、低屈折率層用組成物及び低屈折率層の形成方法については、上述したのと同様の材料、方法が挙げられる。
本発明の偏光板は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いることができ、このような本発明の偏光板を用いてなる有機エレクトロルミネッセンス表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置は、自己発色することにより視認性が高く、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れ、応答速度が速く、また、温度変化による影響が少ない、更に、視野角が大きいなどの利点を有する。
また、本発明の有機EL表示装置は、本発明の偏光板を備えるため、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化が抑制されたものとなる。
本発明の有機EL表示装置としては、有機EL素子上に本発明の偏光板が積層された構成が挙げられる。
上記有機EL素子としては特に限定されず、例えば、陽極/有機EL層/陰極の積層構造が挙げられ、上記有機EL層としては、発光層、電子とホール(正孔)の注入層及び輸送層からなる構成が挙げられる。
このような本発明の有機EL表示装置を構成する有機EL素子や有機EL層としては、従来公知のものが挙げられる。
また、本発明の偏光板は、バックライト光源が白色発光ダイオード(白色LED)である液晶表示装置に用いることができる。このような本発明の偏光板を備え、バックライト光源が白色LEDである液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
上記白色LEDとは、蛍光体方式、すなわち化合物半導体を使用した青色光又は紫外光を発する発光ダイオードと蛍光体を組み合わせることにより白色を発する素子のことである。なかでも、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色発光ダイオードは、連続的で幅広い発光スペクトルを有していることから、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合の色味変化の改善に有効であるとともに、発光効率にも優れる。また、消費電力の小さい白色LEDを広汎に利用可能になるので、省エネルギー化の効果も奏することが可能となる。
本発明の偏光板は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置又は液晶表示装置に用いた場合、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化が抑制されたものとなる。
このため、本発明の偏光板は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置及び液晶表示装置(LCD)に好適に使用することができる。
以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例のみに限定されるものではない。
なお、文中、「部」又は「%」とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
実施例及び比較例で作製した光透過性基材及びλ/4位相差フィルムの寸法変化率及びリタデーションは、以下のようにして測定した。
(寸法変化率測定)
熱機械的分析装置(SII社製 TMA/SS6000)と、湿度発生用循環槽(THERMO社製 PHOENIX II C25P)とを用いて測定した。具体的には、光透過性基材及びλ/4位相差フィルムから5mm×20mmのフィルムサンプルを切り出し、該フィルムサンプルに対して、荷重条件150mN/mmにて、30℃0%RH環境化に300min保持した時の寸法と、30℃90%RH環境下に300min保持した時の寸法とを測定し、それらの値から下記式にて寸法変化率を算出した。測定方向は、遅相軸方向と、遅相軸方向に直交する方向とし、平均値としている。
Figure 2014016425
(リタデーションの測定)
リタデーション値が1000nm未満の光透過性基材のリタデーションは、王子計測機器社製KOBRA−WRを用いて測定した。
リタデーション値が1000nmをこえる光透過性基材のリタデーションは、次のようにして測定した。
まず、延伸後の光透過性基材を、二枚の偏光板を用いて、光透過性基材の配向軸方向を求め、配向軸方向に対して直交する二つの軸の波長590nmに対する屈折率(nx、ny)を、アッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR−4T)によって求めた。ここで、より大きい屈折率を示す軸を遅相軸と定義する。光透過性基材の厚みd(nm)は、電気マイクロメータ(アンリツ社製)を用いて測定し、単位をnmに換算した。屈折率差(nx−ny)と、フィルムの厚みd(nm)の積より、リタデーションを計算した。
(λ/4位相差フィルムAの作製)
シクロオレフィンポリマーを用いたλ/4位相差フィルムとして、日本ゼオン社製ゼオノアを用いたλ/4位相差フィルムAを用意した。λ/4位相差フィルムAのリタデーション=140nm、膜厚=50μm、寸法変化率=0.001%であった。
(λ/4位相差フィルムBの作製)
プレキシイミド8813(ダイセル・エポニック社製)60質量部、及び、スタイラックAS83(旭化成社製)40質量部を、二軸押出機を用いて混練し、ガラス転移温度130℃、重量平均分子量115,000の熱可塑性樹脂組成物を得た。この熱可塑性樹脂組成物を、単軸押出機を用いて280℃でコートハンガータイプのTダイから溶融押出を行い、温度110℃の冷却ロール上に吐出して、フィルム化した。このフィルムを延伸温度126℃で自由端一軸延伸して、λ/4位相差フィルムBを得た。λ/4位相差フィルムBのリタデーション=140nm、膜厚=100μm、寸法変化率=0.44%であった。
(λ/4位相差フィルムCの作製)
ビスフェノール成分としてビスフェノールAからなるポリカーボネイト(帝人化成社製 C−1400)を、塩化メチレンを溶剤として、固形分濃度が15%になるように溶解後、ガラス上に流延し、乾燥させた。得られたフィルムを160℃で1.15倍に延伸し、λ/4位相差フィルムCを得た。λ/4位相差フィルムCのリタデーション=140nm、膜厚=55μm、寸法変化率=0.06%であった。
(λ/4位相差フィルムDの作製)
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製CAP504−0.2)を、塩化メチレンを溶剤として固形分濃度が15%になるように溶解後、ガラス上に流延し、乾燥させた。得られたフィルムを150℃で1.5倍に延伸し、λ/4位相差フィルムDを得た。λ/4位相差フィルムDのリタデーション=140nm、膜厚=110μm、Δn=0.0013、寸法変化率=0.78%であった。
(λ/4位相差フィルムEの作製)
セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製CAB381−0.1)を、塩化メチレンを溶剤として固形分濃度が15%になるように溶解後、ガラス上に流延し、乾燥させた。得られたフィルムを150℃で1.2倍に延伸し、λ/4位相差フィルムEを得た。λ/4位相差フィルムEのリタデーション=140nm、膜厚=140μm、Δn=0.001、寸法変化率=0.64%であった。
(λ/4位相差フィルムFの作製)
プレキシイミド8813(ダイセル・エポニック社製)10質量部、及び、セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製CAB381−0.1)90質量部を、塩化メチレンを溶剤として固形分濃度が15%になるように溶解後、ガラス上に流延し、乾燥させた。得られたフィルムを140℃で1.2倍に延伸し、λ/4位相差フィルムFを得た。λ/4位相差フィルムFのリタデーション=140nm、膜厚=150μm、Δn=0.00093、寸法変化率=0.56%であった。
(光透過性基材Aの作製)
λ/4位相差フィルムAと同じ材料からなるフィルムを使用し、光透過性基材Aとした。
(光透過性基材Bの作製)
ポリエチレンテレフタレート材料を290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置にて、120℃で1分間予熱した後、120℃にて、延伸倍率4.5倍に延伸した後、その延伸方向とは90度の方向に延伸倍率1.5倍にて延伸を行い、リタデーション=7500nm、膜厚=75μm、Δn=0.10の光透過性基材Bを得た。光透過性基材Bの寸法変化率は、0.07%であった。
(光透過性基材Cの作製)
光透過性基材Bの延伸倍率を変更し、リタデーション=2800nm、膜厚75μm、Δn=0.037、寸法変化=0.06%の光透過性基材Cを得た。
(偏光子の作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.02/2/100の水溶液に30℃で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/5/100の水溶液に56.5℃で浸漬した。引き続き8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子を得た。延伸は、主に、ヨウ素染色およびホウ酸処理の工程で行い、トータル延伸倍率は5.3倍であった。
(実施例1)
偏光子の一方の面側に、λ/4位相差フィルムAを、その貼合面にコロナ処理を施した後、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、偏光子の吸収軸と、λ/4位相差フィルムAの遅相軸とのなす角度が45度となるように接着貼合した。次いで、偏光子のλ/4位相差フィルムAが積層された側とは反対側面に、光透過性基材Bを、その貼合面にコロナ処理を施した後、脂環式エポキシ化合物を含有する無溶剤の活性エネルギー線硬化型接着剤を介して、λ/4位相差フィルムAの遅相軸と、光透過性基材Bの遅相軸とのなす角度が90度となるように接着貼合し、円偏光板を作製した。
(実施例2)
λ/4位相差フィルムとして、λ/4位相差フィルムBを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(実施例3)
λ/4位相差フィルムとして、λ/4位相差フィルムCを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(実施例4)
光透過性基材として、光透過性基材Aを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(実施例5)
λ/4位相差フィルムAの遅相軸と、光透過性基材Bの遅相軸のなす角度が0度となるように設置した以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(実施例6)
光透過性基材として、光透過性基材Cを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(実施例7)
λ/4位相差フィルムとして、λ/4位相差フィルムFを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(比較例1)
λ/4位相差フィルムとして、λ/4位相差フィルムDを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
(比較例2)
λ/4位相差フィルムとして、λ/4位相差フィルムEを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、円偏光板を作製した。
実施例及び比較例で得られた円偏光板について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(色味変化評価)
Samsung社製 GALAXY S IIの有機EL表示装置上に設置された円偏光板を剥がし、その代わりに、実施例又は比較例で得られた円偏光板を、λ/4位相差フィルム側に、感圧式接着剤(P−3132、リンテック社製)を介して設置し、評価を実施した。すなわち、暗所にて、有機EL表示装置を白表示とし、偏光サングラス吸収軸と偏光板の吸収軸とのなす角度が0°(パラレルニコル)となる時と、90°(クロスニコル)となる時の正面色味を、輝度計BM−5(トプコン社製)にて測定し、色差Δu’v’を算出した。同時に、10人で観察を行い、下記の基準に従い、評価した。最多数の評価を観察結果としている。
◎:パラレルニコル時とクロスニコル時の色差がない。
色差Δu’v ’<0.03
○:パラレルニコル時とクロスニコル時の色差が少しあるが、実使用上問題ない。
0.03≦色差Δu’v ’<0.08
×:パラレルニコル時とクロスニコル時の色差がある。
色差Δu’v ’≧0.08
(カール評価)
Samsung社製 GALAXY S IIの有機EL表示装置上に設置された円偏光板を剥がし、その代わりに、実施例又は比較例で得られた円偏光板を、λ/4位相差フィルム側に、感圧式接着剤(P−3132、リンテック社製)を介して設置し、評価を実施した。すなわち、円偏光板付き有機EL表示装置を、30℃60%RHの条件化で、1週間放置した後にカール量を測定した。測定は、カールの凸面を水平台の上に置き、台からもっともカールの大きい端面までの高さを測定してカール値とした。カールは、カール値を有機ELインチサイズで割った値C/Sで示した。同時に、10人で点灯させた画像観察を行い、下記の基準に従い、評価した。最多数の評価を観察結果としている。
◎:表示品位の低下が見られない。
C/S<0.002
○:表示品位の低下が見られるが、実使用上問題ないレベル。
0.002≦C/S<0.005
×:表示品位が低下している。
C/S≧0.005
Figure 2014016425
表1に示したように、実施例に係る円偏光板は、光透過性基材及びλ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化率が小さいため、色味変化及びカールの評価が良好であり、反射率も小さなものであった。
一方、比較例に係る円偏光板は、λ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化率が大きく、カールの評価に劣っていた。
本発明の偏光板は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置や液晶表示装置に用いた場合、湿度変化に対する寸法変化を抑制してカールの発生を防止でき、偏光特性を有するサングラスをかけた状態で視認した場合であっても、色味変化が抑制されたものとなり、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置又は液晶表示装置に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. λ/4位相差フィルム、偏光子、及び、面内に複屈折率を有する光透過性基材が、この順に積層された偏光板であって、
    前記面内に複屈折率を有する光透過性基材と前記λ/4位相差フィルムの湿度に対する寸法変化率が、0.6%以下である
    ことを特徴とする偏光板。
  2. 面内に複屈折率を有する光透過性基材の面内における遅相軸と、λ/4位相差フィルムの面内における遅相軸とが直交している請求項1記載の偏光板。
  3. 面内に複屈折率を有する光透過性基材は、リタデーションが3000nm以上である請求項1又は2記載の偏光板。
  4. λ/4位相差フィルムは、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート及びアクリルからなる群より選択されるいずれか1種を材料とする請求項1、2又は3記載の偏光板。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の偏光板を備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 請求項1、2、3又は4記載の偏光板を備え、バックライト光源が白色発光ダイオードであることを特徴とする液晶表示装置。
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