JP2014016244A - タイヤ空気圧監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡易にセンサユニットからの情報信号に基づき、そのセンサユニットを備えたタイヤの取り付け位置を特定することにある。
【解決手段】位相差検出部21を通じて両受信アンテナ12a,12b間で受信した情報信号Siの位相差に応じた信号Sd(検出値)が検出される。この信号Sdは、各受信アンテナ12a,12bの受信信号を混合することで得られる。車載制御装置11は、この信号Sdに基づき、情報信号Siの送信元が前輪及び後輪の何れに対応するセンサユニットであるかを判断する。さらに、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるRSSI情報に基づき、情報信号Siの送信元が上記判断した前輪又は後輪のうち何れのセンサユニットであるかを判断する。
【選択図】図3

Description

この発明は、タイヤ空気圧監視システムに関する。
従来、車両に搭載されるシステムとして、各タイヤの空気圧を監視するタイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)が知られている。
従来のTPMSは、各タイヤに取り付けられるセンサユニットと、車両に搭載される受信機と備える。センサユニットは、タイヤの空気圧を検出し、その検出結果を含む情報信号を無線送信する。受信機は、受信した情報信号に基づきタイヤの空気圧を監視し、タイヤの空気圧が低下した旨判断したとき警告を行う。
特許文献1に記載のTPMSは、受信機において情報信号の送信元(センサユニットの取り付け位置)を特定可能に構成されている。詳しくは、図7に示すように、受信機100は、一対の受信アンテナ102a,102bと、各受信アンテナ102a,102bに対応するコンバータ103a,103b及び混合器104a,104bと、局部発振回路105と、CPU106と、を備える。
一対の受信アンテナ102a,102bは、受信した同一の情報信号に特定の位相差が生じるように配置されている。コンバータ103a,103bは対応する受信アンテナ102a,102bからの受信信号における周波数を低減(ダウンコンバート)したうえで混合器104a,104bに出力する。局部発振回路105は、自ら生成したLo信号を各混合器104a,104bに出力する。
各混合器104a,104bは、局部発振回路105からのLo信号と、コンバータ103a,103bからの受信信号とを混合して中間周波数を有する中間周波数信号を生成し、その中間周波数信号をCPU106に出力する。CPU106は、各混合器104a,104bからの中間周波数信号をサンプリングすることで、各受信アンテナ102a,102bを通じて受信した信号の波形及び位相差を認識する。CPU106は、この位相差に基づき、情報信号の送信元を特定する。よって、当該TPMSにおいては、空気圧が低下したタイヤの位置を特定したうえでの警告が可能となる。
特開2009−29209号公報
上記特許文献1に記載のTPMSにおいては、CPU106は各混合器104a,104bからの中間周波数信号をそれぞれサンプリングする必要があった。このため、タイヤの位置特定に係るCPU106の処理負担が大きくなっていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡易にセンサユニットからの情報信号に基づき、そのセンサユニットを備えたタイヤの取り付け位置を特定できるタイヤ空気圧監視システムを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、車両の各タイヤに装着されるとともに、タイヤの空気圧情報を含む情報信号を無線送信するセンサユニットと、何れかの前記センサユニットから送信された情報信号を、互いに位相差を有するように受信する位置に設けられる複数の受信アンテナと、前記各受信アンテナを通じて受信した信号の前記位相差に応じた絶対値である検出値を検出する位相差検出手段と、前記各センサユニットとの距離のうち少なくとも何れかが異なる位置に設けられるとともに、前記センサユニットにリクエスト信号を無線送信する車載送信部と、前記センサユニットにおいて受信した前記リクエスト信号の受信信号強度を検出する信号強度検出手段と、前記受信した情報信号に含まれる空気圧情報に基づき、タイヤの空気圧が閾値以下となったときユーザに対して警告を行う車載制御装置と、を備え、前記車載制御装置は、前記情報信号を受信したとき、前記位相差検出手段を通じた前記検出値、並びに前記信号強度検出手段を通じた前記リクエスト信号の受信信号強度に基づき前記情報信号の送信元が何れのセンサユニットであるかを判断することで、前記センサユニットの取り付け位置を特定したうえで前記警告を行うことをその要旨としている。
同構成によれば、センサユニットが取り付けられるタイヤの位置によって、位相差検出手段による検出値は異なる。また、車載送信部は各センサユニットとの距離のうち少なくとも何れかが異なる位置に設けられる。よって、センサユニット毎に信号強度検出手段を通じて検出されるリクエスト信号の受信信号強度が異なる。
従って、車載制御装置は、検出値及びリクエスト信号の受信信号強度に基づき情報信号の送信元が何れのセンサユニットであるかを判断できる。上記構成によれば、上記背景技術に記載の構成のように各受信アンテナを通じた受信信号をそれぞれサンプリングする必要がないため、より簡易にタイヤの取り付け位置が特定可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記リクエスト信号はユーザによって所持される電子キーからの応答信号を要求するものであることをその要旨としている。
一般的な電子キーシステムが搭載されている車両においては、車両から電子キーに対して応答信号を要求するべくリクエスト信号が送信される。上記構成によれば、電子キーシステムにおける車載送信部を利用して、センサユニットの位置判断が可能となる。よって、より簡易にタイヤ空気圧監視システムを構成することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記位相差検出手段は、前記各受信アンテナを通じて受信した前記情報信号の振幅をそれぞれ一定とする振幅変更手段と、前記振幅変更手段を通じて振幅が一定とされた前記情報信号を混合する混合器と、前記混合器において混合された信号のうち交流成分を除去することで生成した直流成分からなる前記検出値を前記車載制御装置に出力するローパスフィルタと、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、簡易に、位相差に応じた絶対値である検出値を検出する位相差検出手段を構成することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記位相差検出手段は、前記各受信アンテナを通じて受信した前記情報信号の振幅をそれぞれ一定とする振幅変更手段と、前記振幅変更手段を通じて振幅が一定とされた前記情報信号を合成する合成器と、を備えることをその要旨としている。
同構成によれば、簡易に、位相差に応じた絶対値である検出値を検出する位相差検出手段を構成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記複数の受信アンテナのうち少なくとも1つを車両の天井内に設置することをその要旨としている。
同構成によれば、受信アンテナを車両の天井内に設置することで、受信アンテナが天井に反射した電波を受けることが抑制される。よって、センサユニットからの直接の電波と、天井に反射した電波とが混合することに伴う、受信する情報信号の位相への影響を抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記情報信号は複数のフレームから構成され、前記車載制御装置は、前記情報信号を受信すると、その情報信号のフレーム毎に前記検出値を認識し、複数の前記検出値に基づき、前記情報信号の送信元を判断することをその要旨としている。
同構成によれば、車載制御装置は、複数の検出値に基づき、情報信号の送信元が何れのセンサユニットであるかを判断する。ここで、タイヤの回転に応じて位相差は変化する。このように、位相差がある範囲でばらついた場合であっても、複数の検出値を統計的にみることで、例えばバラツキの中心値に基づき、正確にタイヤの位置特定を行うことができる。
本発明によれば、タイヤ空気圧監視システムにおいて、より簡易にセンサユニットからの情報信号に基づき、そのセンサユニットを備えたタイヤの取り付け位置を特定することができる。
本発明の一実施形態におけるタイヤ空気圧監視システム及び電子キーシステムの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態における受信アンテナの設置位置を示した車両の上面図。 本発明の一実施形態におけるUHF受信部の具体的構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態における(a),(b)は各センサユニットと各受信アンテナとの距離差に応じた位相差等を示す表。 本発明の一実施形態における車載制御装置の処理手順を示すフローチャート。 他の実施形態における位相差検出部等の構成を示すブロック図。 背景技術における受信機の構成を示すブロック図。
以下、本発明にかかるタイヤ空気圧監視システムを具体化した一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。本実施形態においては、車両には電子キーシステムが搭載されている。
(センサユニットの構成)
図1に示すように、車両1の各タイヤのバルブ部分にはセンサユニット30a〜30dが設けられている。具体的には、図2に示すように、右前輪FRにはセンサユニット30aが設けられ、左前輪FLにはセンサユニット30bが設けられる。また、右後輪RRにはセンサユニット30cが設けられ、左後輪RLにはセンサユニット30dが設けられる。センサユニット30a〜30dは、車両1にUHF(Ultra High Frequency)帯の情報信号を無線送信する。
図1の下側に拡大して示すように、センサユニット30a〜30dは、空気圧センサ36と、CPU(Central Processing Unit)31と、送信回路32と、受信回路33と、メモリ35とを備える。不揮発性のメモリ35には、各センサユニット30a〜30dに固有のセンサユニットIDコード(識別コード)が記憶されている。
空気圧センサ36は、タイヤの空気圧を検出するとともに、その検出結果をCPU31に出力する。CPU31は、空気圧センサ36からの検出結果に基づきタイヤの空気圧を認識する。
受信回路33は、自身の受信アンテナ33aを通じてリクエスト信号Srqを受信すると、その受信したリクエスト信号Srqを復調し、その復調したリクエスト信号SrqをCPU31に出力する。
また、受信回路33はRSSI検出回路33bを備える。RSSI検出回路33bは、受信したリクエスト信号SrqのRSSI(Received Signal Strength Indicator)を検出し、その検出結果をCPU31に出力する。
CPU31は、リクエスト信号Srqを認識すると、RSSI情報と、メモリ35に記憶されるセンサユニットIDコードと、空気圧情報とを含む情報信号Siを生成し、それを送信回路32に出力する。送信回路32は、情報信号SiをUHF帯の電波に変調し、その変調した信号を送信アンテナ32aを介して無線送信する。正確には、情報信号Siは、互いに同一内容の複数のフレームから構成される。各フレームには、センサユニットIDコードと、タイヤの空気圧情報と、加速度情報とが含まれている。
(電子キーの構成)
電子キー40は、コンピュータユニットによって構成される電子キー制御部41と、LF(low frequency)帯の無線信号を受信するLF受信部42と、UHF帯の無線信号を送信するUHF送信部43とを備える。
電子キー制御部41は、不揮発性のメモリ11aを備え、同メモリ11aには電子キー40に固有のキーIDコードが記憶されている。
LF受信部42は、受信アンテナ42aを介して車両1から送信されるLF帯の無線信号であるリクエスト信号Srqを受信する。そして、LF受信部42は、このリクエスト信号Srqを復調し、その復調した信号を電子キー制御部41へ出力する。
電子キー制御部41は、LF受信部42からのリクエスト信号Srqを認識すると、メモリ11aに記憶されたキーIDコードを含むレスポンス信号SresをUHF送信部43へ出力する。UHF送信部43は、レスポンス信号Sresを変調し、これを送信アンテナ43aを介してUHF帯の無線信号として送信する。
(車両の構成)
図1に示すように、車両1は、車載制御装置11と、UHF受信部20と、一対の受信アンテナ12a,12bと、インジケータ15と、イグニッションスイッチ18と、LF送信部5と、UHF受信部20と、ドアロック装置7と、ロックスイッチ8とを備える。
車載制御装置11は、不揮発性のメモリ11aを備える。メモリ11aには、電子キー40と同一のキーIDコード、並びに各センサユニット30a〜30dに固有のセンサユニットIDコードが記憶されている。イグニッションスイッチ18は、車両1のイグニッションの状態に応じた信号を車載制御装置11に出力する。
車載制御装置11は、一定周期毎にリクエスト信号Srqを生成し、それをLF送信部5に送信する。LF送信部5は、車載制御装置11からリクエスト信号Srqが入力されると、そのリクエスト信号SrqをLF帯に変調し、これをLF送信アンテナ5R,5Lを介して無線信号として車外に送信する。このLF送信アンテナ5R,5Lは車載送信部に相当する。
図2に示すように、LF送信アンテナ5R,5Lは、車外側のドアハンドルの内部に設けられる。詳しくは、右側LF送信アンテナ5Rは運転席に対応する車外側のドアハンドルに内蔵され、左側LF送信アンテナ5Lは助手席に対応する車外側のドアハンドルに内蔵される。右側LF送信アンテナ5Rは、各右輪FR,RRと、各左輪FL,RLとの距離が異なる位置に設けられる。本例では、右側LF送信アンテナ5Rは各右輪FR,RRに対して近く、各左輪FL,RLに対して遠く位置する。
右側LF送信アンテナ5Rは両右輪FR,RRに対応するセンサユニット30a,30cを含む範囲にまでリクエスト信号Srqを送信する。左側LF送信アンテナ5Lは両左輪FL,RLに対応するセンサユニット30b,30dを含む範囲にまでリクエスト信号Srqを送信する。
ロックスイッチ8は、車外側のドアハンドルの表面に操作可能に設けられるとともに、押し操作されると、その旨の操作信号を車載制御装置11に出力する。
図1に示すように、UHF受信部20は、自身の受信アンテナ12a,12bを通じてレスポンス信号Sresを受信すると、この信号を復調し、これを車載制御装置11へ出力する。車載制御装置11は、レスポンス信号Sresに含まれるキーIDコードと、メモリ11aに記憶されるキーIDコードとの照合を行う。
車載制御装置11は、キーIDコードの照合が成立した状態において、ロックスイッチ8が操作された旨認識すると、ドアロック装置7を通じて車両ドアの施解錠状態を切り替える。
図2に示すように、第1の受信アンテナ12aは左後輪RLの前方に設置され、第2の受信アンテナ12bは第1の受信アンテナ12aの右側であって車両幅方向(図中の左右方向)の略中央に設置されている。例えば、第1の受信アンテナ12aはリヤピラー(Cピラー)に内蔵され、第2の受信アンテナ12bは車両の天井に内蔵される。すなわち、両受信アンテナ12a,12bは前輪FL,FRよりも後輪RL,RRに近い位置に設けられている。
ここで、本例では、両アンテナ12a,12b間の距離が400mm〜600mmであって、ホイールベースLwh(前後輪間距離)が2600mm〜2900mmであるとする。そして、第1の受信アンテナ12aと右前輪FRとの距離を距離L1とし、第2の受信アンテナ12bと右前輪FRとの距離を距離L2とし、第1の受信アンテナ12aと左前輪FLとの距離を距離L3とし、第2の受信アンテナ12bと左前輪FLとの距離を距離L4とする。同様に、第1の受信アンテナ12aと右後輪RRとの距離を距離L5とし、
第2の受信アンテナ12bと右後輪RRとの距離を距離L6とし、第1の受信アンテナ12aと左後輪RLとの距離を距離L7とし、第2の受信アンテナ12bと左後輪RLとの距離を距離L8とする。この場合、各距離差ΔL1〜ΔL4は以下のようになる。
ΔL1=|L1−L2|≒50mm・・・・・・(1)
ΔL2=|L3−L4|≒50mm・・・・・・(2)
ΔL3=|L5−L6|≒500mm・・・・・(3)
ΔL4=|L7−L8|≒500mm・・・・・(4)
すなわち、上記各式に示すように、両受信アンテナ12a,12bに対する各後輪RR,RLの距離差ΔL3,ΔL4(500mm)は、各前輪FR,FLの距離差ΔL1,ΔL2(50mm)より大きくなる。この距離差の違いに基づき後述する位相差が生じる。
次に、UHF受信部20の構成について詳述する。
図3に示すように、UHF受信部20は、両受信アンテナ12a,12bを通じて受信した情報信号Siの位相差を検出する位相差検出部21と、第1の受信アンテナ12aを通じて受信した信号をデジタル信号に変換する信号復調部25と、を備える。
信号復調部25は、増幅器26と、混合器27aと、局部発振器27bと、バンドパスフィルタ28と、検波器29とを備える。
増幅器26は第1の受信アンテナ12aを通じて受信された情報信号Siを増幅し、その増幅した信号S1を混合器27aに出力する。局部発振器27bは自ら生成した信号Sloを混合器27aに出力する。混合器27aは局部発振器27bからの信号Slo及び増幅器26からの信号S1を混合することで、中間周波数(IF;Intermediate Frequency)に変換した信号Sifをバンドパスフィルタ28に出力する。バンドパスフィルタ28は、信号Sifのうち、情報信号Siの周波数に対応した周波数を選択的に通過させ、その通過した信号S2を検波器29に出力する。検波器29は信号S2を検波し、その検波した信号S3(デジタル信号)を車載制御装置11へ出力する。これと同様に、信号復調部25は、上記レスポンス信号Sresも復調する。
一方、位相差検出部21は、増幅器22a,22bと、混合器23と、ローパスフィルタ24とを備える。
第1の受信アンテナ12a及び混合器23間の信号線の長さ、及び第2の受信アンテナ12b及び混合器23間の信号線の長さは、それぞれ「nλ」に設定される。nは自然数であって、λは波長である。これにより、信号線の長さに伴う両受信アンテナ12a,12b間での受信信号の位相差への影響を抑制できる。
増幅器22aは第1の受信アンテナ12aを通じて受信された情報信号Siを一定レベルに増幅し、その増幅した信号Sαを混合器23に出力する。増幅器22bは第2の受信アンテナ12bを通じて受信された情報信号Siを一定レベルに増幅し、その増幅した信号Sβを混合器23に出力する。すなわち、増幅器22a,22bは振幅変更手段に相当する。両信号Sα,Sβの振幅は同一とされる。また、信号Sα,Sβは以下の式で表される。
Sα=Asin(ωt+θ)・・・・・・(5)
Sβ=Asin(ωt+θ+Δθ)・・・(6)
両信号Sα,Sβ間の位相差Δθは、上述した両受信アンテナ12a,12bに対する各輪FR,FL,RR,RLの距離差ΔL1〜ΔL4に伴い発生する。混合器23は両信号Sα,Sβを混合して信号Scを生成し、その信号Scをローパスフィルタ24に出力する。この信号Scは以下の式で表される。
Sc=Sα・Sβ=Asin(ωt+θ)sin(ωt+θ+Δθ)・・(7)
上記式(7)を加法定理を用いて展開すると、以下の式が導出される。
Sc=−A/2[cos(2ωt+2θ+Δθ)]+A/2[cos(Δθ)]・・・(8)
上記式(8)における第一項が倍波成分(交流成分)であって、第二項が直流成分である。この直流成分は、両信号Sα,Sβ間の位相差Δθに応じた絶対値(検出値)となる。ローパスフィルタ24は、信号Scのうち倍波成分(交流成分)を除去し、直流成分を通過させた信号Sdを車載制御装置11に出力する。
(前後輪判断に係る作用)
車載制御装置11は、ローパスフィルタ24からの信号Sd(直流成分)に基づき位相差Δθを認識する。図4(a),(b)の表に示すように、位相差Δθに基づき、情報信号Siの送信元が前輪FR,FL及び後輪RR,RLの何れに対応するセンサユニット30a〜30dであるかを特定可能である。
図4(a)の例においては、情報信号Siの送信周波数が315MHzで、波長λが952mmである。この場合には、位相差閾値Th1は、例えば、「0」に設定される。図4(b)の例においては、情報信号Siの送信周波数が433MHzで、波長λが693mmである。この場合には、位相差閾値Th1は、例えば、「0.4」に設定される。
ここで、両受信アンテナ12a,12b間の位相差Δθは、情報信号Siの伝搬距離の差に起因するものであるため、距離差ΔL1〜ΔL4が大きくなるにつれて大きくなる。このため、上記前輪FR,FLに対応する距離差ΔL1,ΔL2(50mm)と、上記後輪RR,RLに対応する距離差ΔL3,ΔL4(500mm)との差を大きくすることで、
図4(a),(b)の表に示すように、前後輪間での位相差Δθの差を大きくすることができる。
車載制御装置11は、信号Sdに基づき「COSΔθ」を認識する。この「COSΔθ」は、位相差Δθに応じた絶対値となる。
車載制御装置11は、「COSΔθ」が位相差閾値Th1以下のとき情報信号Siの送信元が後輪RR,RL(正確にはそれらに対応するセンサユニット、以下同様)であると判断し、「COSΔθ」が位相差閾値Th1より大きいとき情報信号Siの送信元が前輪FR,FLであると判断する。
(左右輪判断に係る作用)
さらに、車載制御装置11は、上記前後輪判断が完了すると、右側LF送信アンテナ5Rのみを通じてリクエスト信号Srqを送信する。
車載制御装置11は、このリクエスト信号Srqに対する情報信号Siを、UHF受信部20を通じて受信すると、その情報信号Siに含まれるRSSI情報を認識する。車載制御装置11は、このRSSI情報に基づき、RSSIが強度閾値Th2を超える旨判断すると、右輪FR,RRに対応するセンサユニット30a,30cであると特定する。この強度閾値Th2は、右側LF送信アンテナ5Rから各右輪FR,RRまでの距離に応じたRSSIに設定されている。
一方、車載制御装置11は、このRSSI情報に基づき、RSSIが強度閾値Th2以下である旨判断すると、左輪FL,RLに対応するセンサユニット30b,30dであると特定する。
よって、車載制御装置11は、上記前後輪判断及び左右輪判断を通じて情報信号Siの送信元となるタイヤの位置を判断し、そのタイヤの位置にセンサユニットIDコードを登録する。このセンサユニットIDコードの登録は、全てのセンサユニット30a〜30dについて実行される。
全てのセンサユニットIDコードの登録が完了した後に、例えば、車載制御装置11は、受信した情報信号Siに含まれるタイヤの空気圧がメモリ11aに記憶される閾値以下である旨判断すると、その情報信号Siに含まれるセンサユニットIDコードに対応するタイヤの取り付け位置を特定したうえでインジケータ15を通じて低空気圧の警告を行う。よって、ユーザは車内において何れのタイヤの空気圧が低下したかを認識することができる。このセンサユニットIDコードの登録は、例えば車両イグニッションがオン状態とされた後の走行開始時に実行される。
なお、複数のセンサユニット30a〜30dからの情報信号Siを同時に受信した場合には、車載制御装置11は信号Sdに基づきセンサユニットIDコードを認識できない。このとき、車載制御装置11は信号復調部25からの信号S3及び、位相差検出部21からの信号Sdを破棄する。
以下、図5のフローチャートを参照しつつ、車載制御装置11がタイヤの位置を判断するにあたって実行する処理について説明する。このフローチャートは、車両のイグニッションがオン状態に切り替えられると実行される。本例では、情報信号Siの送信周波数が433MHzの場合に対応した位相差閾値Th1に設定されている。また、このフローチャートと並行して、車載制御装置11は信号復調部25を通じて認識したセンサユニットIDコードの照合を実行している。
車載制御装置11は、情報信号Siの受信を待つ(S101でNO)。車載制御装置11は、情報信号Siを受信すると(S101でYES)、位相差Δθに応じたCOSΔθが位相差閾値Th1を超えるか否かを判断する(S102)。本例では、図4(b)を参照して、位相差閾値Th1が0.4に設定される。
車載制御装置11は、「COSΔθ」が位相差閾値Th1を超える旨判断すると(S102でYES)、情報信号Siの送信元が前輪FR,FLである旨判断する(S103)。
つぎに、車載制御装置11は、右側LF送信アンテナ5Rを通じてリクエスト信号Srqを送信した後(S104)、受信した情報信号Siに含まれるRSSI情報のRSSIが強度閾値Th2を超えるか否かを判断する(S105)。
車載制御装置11は、上記ステップS103を経て、RSSIが強度閾値Th2を超える旨判断すると(S105でYES)、情報信号Siの送信元が右前輪FRであると判断する(S106)。そして、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるセンサユニットIDコードを右前輪FRに登録する(S107)。
車載制御装置11は、上記ステップS103を経て、RSSIが強度閾値Th2以下である旨判断すると(S105でNO)、情報信号Siの送信元が左前輪FLであると判断する(S108)。そして、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるセンサユニットIDコードを左前輪FLに登録する(S107)。
車載制御装置11は、「COSΔθ」が位相差閾値Th1以下である旨判断すると(S102でNO)、情報信号Siの送信元が後輪RR,RLである旨判断する(S109)。この場合にも、車載制御装置11は、右側LF送信アンテナ5Rを通じてリクエスト信号Srqを送信した後(S104)、受信した情報信号Siに含まれるRSSI情報のRSSIが強度閾値Th2を超えるか否かを判断する(S105)。
車載制御装置11は、上記ステップS109を経て、RSSIが強度閾値Th2を超える旨判断すると(S105でYES)、情報信号Siの送信元が右後輪RRであると判断する(S106)。そして、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるセンサユニットIDコードを右後輪RRに登録する(S107)。
車載制御装置11は、上記ステップS109を経て、RSSIが強度閾値Th2以下である旨判断すると(S105でNO)、情報信号Siの送信元が左後輪RLであると判断する(S108)。そして、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるセンサユニットIDコードを左後輪RLに登録する(S107)。以上のように、各取り付け位置にセンサユニットIDコードを登録する。
なお、位相差検出部21は位相差検出手段に相当し、RSSI検出回路33bは信号強度検出手段に相当する。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)位相差検出部21を通じて両受信アンテナ12a,12b間で受信した情報信号Siの位相差Δθに応じた信号Sd(検出値)が検出される。この信号Sdは、各受信アンテナ12a,12bの受信信号を混合することで得られる。車載制御装置11は、この信号Sdに基づき、情報信号Siの送信元が前輪FR,FL及び後輪RR,RLの何れに対応するセンサユニット30a〜30dであるかを判断する。
さらに、車載制御装置11は、情報信号Siに含まれるRSSI情報に基づき、情報信号Siの送信元が上記判断した前輪FR,FL又は後輪RR,RLのうち何れのセンサユニット30a〜30dであるかを判断する。
上記構成によれば、上記背景技術に記載の構成のように各受信アンテナを通じた受信信号をそれぞれサンプリングする必要がないため、より簡易に位相差Δθに基づきタイヤの取り付け位置が識別可能となる。
(2)位相差検出部21を混合器23及びローパスフィルタ24等にて簡易に構成することができる。
(3)位相差検出部21による位相差Δθの検出及び信号復調部25による復調を同時に行うことができる。よって、位相差Δθ(正確には「COSΔθ」)の検出が復調に影響を及ぼすことがない。
(4)第2の受信アンテナ12bは車両の天井に内蔵される。本構成によって、天井(具体的には車室内側の面)での情報信号Si(電波)の反射によって、情報信号Siの位相差に影響がでることが抑制される。詳しくは、各輪FR,FL,RR,RLに装着されるセンサユニット30a〜30dから放出された電波は車両側面を沿うように回折し、ガラス材でなる窓にて更に回折して車室内に入っていく。窓で回折する際、回折する角度が小さいほど強い電波となる。従って、天井方向に比較的強い電波が回折し、シート面方法には比較的弱い電波が回折する。例示したCピラーはその中間に位置するので、天井方向に回折した電波よりも弱い電波が伝播してくることになる。天井方向に伝搬した電波は天井で反射するため天井での反射損失を見込んでも、窓で回折してCピラーに直接伝搬する電波に対し無視できない電力となる。上記実施形態では、伝搬してくる電波の位相を問題にするため、天井で反射した電波は窓で回折してピラーに直接伝搬する電波と異なる位相となる。従って、それらの混合波(情報信号Si)は窓で回折してピラーに直接伝搬する電波とは異なる位相となる。
この点、第2の受信アンテナ12bを、上記のような反射した電波の影響が少ない場所、すなわち、天井に内蔵することで、単純にタイヤからの距離に基づき計算される位相差を得ることができる。
(5)一般的な電子キーシステムが搭載されている車両1においては、車両1から電子キー40に対して応答信号を要求するべくリクエスト信号Srqが送信される。上記構成によれば、電子キーシステムにおけるLF送信部5を利用して、センサユニット30a〜30dの位置判断が可能となる。よって、より簡易にタイヤ空気圧監視システムを構成することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、図5のフローチャートのステップS104において、車載制御装置11は、右側LF送信アンテナ5Rのみからリクエスト信号Srqを送信していたが、左側LF送信アンテナ5Lのみからリクエスト信号Srqを送信してもよい。この場合、ステップS106及びステップS108の判断が反対となる。
また、車載制御装置11は、各送信アンテナ5R,5Lから順にリクエスト信号Srqを送信して、2回に亘って、ステップS105,S106,S108の処理判断を行ってもよい。
・上記実施形態においては、本来、電子キーシステムに利用されているLF送信部5がTPMSにも利用されていたが、電子キーシステムのLF送信部5とは別にTPMS専用のLF送信部を設けてもよい。この場合、TPMS専用のLF送信部の設置位置は、車外側のドアハンドルに限らず、例えばドア本体の内部であってもよい。
・位相差検出部21の構成は上記実施形態に限らない。例えば図6に示すように、位相差検出部60は、合成器61と、ALC(Automatic Level Control)機能付きの増幅器62,63とを備える。合成器61は3つの抵抗R1〜R3からなる。各受信アンテナ12a,12bと合成器61との間には、増幅器62,63が設けられている。各増幅器62,63は、各受信アンテナ12a,12bを通じて受信した受信信号を一定レベルの振幅に増幅し、その増幅した信号S10を合成器61に出力する。すなわち、各増幅器62,63は振幅変更手段に相当する。合成器61は各増幅器62,63からの信号S10を合成し、その合成した信号S11を車載制御装置11へ出力する。この信号S11のレベルは、位相差Δθに比例する。よって、車載制御装置11は位相差検出部60からの信号S11を通じて位相差Δθを認識することができる。
・上記実施形態においては、情報信号Siにおける特定のフレームについて「COSΔθ」を認識していた。しかし、車載制御装置11は、情報信号Siの各フレームについて「COSΔθ」を認識してもよい。そして、車載制御装置11は、「COSΔθ」の分布、すなわちバラツキの中心値に基づき情報信号Siの送信元を特定する。このように、「COSΔθ」のバラツキをみることで、タイヤの回転に伴う「COSΔθ」の誤差に関わらず、タイヤの位置に係る判断の精度が向上する。
・情報信号Si、リクエスト信号Srq及びレスポンス信号Sresの送信周波数は上記実施形態のものに限らない。
・上記実施形態においては、受信アンテナ12a,12bは2つであったが、受信アンテナは3つ以上設けられていてもよい。この場合、3つ以上の受信アンテナのうち選択された2つの受信アンテナの受信信号の位相差を検出する。この選択される2つの受信アンテナは、信号受信中に切り替えられる。このように、複数の位相差に基づき、タイヤの取り付け位置の判断を行うことで、より判断の精度が向上する。
・上記実施形態においては、両受信アンテナ12a,12bは後輪RL,RR側に設けられていたが、前輪FL,FR側に設けられていてもよい。また、例えば、両受信アンテナ12a,12bを図2の上下方向に並ぶように左輪FL,RL間、若しくは右輪FR,RR間に設けてもよい。この場合、図5のフローチャートにおいて、ステップS102の判断を経て左輪FL,RL及び右輪FR,RRの何れかであると判断される。また、ステップS105の判断を経て前輪FL,FR及び後輪RL,RRの何れかであると判断される。
・上記実施形態においては、イグニッションがオン状態とされた後に各タイヤの位置にセンサユニットIDコードが登録されていた。しかし、車載制御装置11は、当該センサユニットIDコードの登録を行わずに、情報信号Siの受信毎にタイヤの位置の判断を行ってもよい。
・上記実施形態においては、車載制御装置11は、位相差Δθを「COSΔθ」を通じて認識していたが、実際に「COSΔθ」に基づき位相差Δθを算出してもよい。
・上記実施形態においては、第1の受信アンテナ12aはCピラーに内蔵され、第2の受信アンテナ12bは車両の天井に内蔵されているが、両受信アンテナ12a,12bの設置位置はこれに限らず、例えば、両受信アンテナ12a,12bを天井に内蔵してもよい。
・上記実施形態においては、左右両側の車両ドアに送信アンテナ5R,5Lが内蔵されていたが、何れか一方の送信アンテナ5R,5Lを省略してもよい。
・上記実施形態におけるセンサユニット30a〜30dには、タイヤの加速度を検出する加速度センサが設けられていてもよい。CPU31は、リクエスト信号Srqを受信した場合のみならず、加速度センサの検出結果に基づき、タイヤが回転している旨判断すると、周期的に情報信号Siを無線送信する。
・上記実施形態においては、CPU31はリクエスト信号Srqを認識すると、送信回路32を通じて情報信号Siを無線送信していた。しかし、CPU31はリクエスト信号Srqを認識すると、リクエスト信号SrqのRSSIがRSSI閾値以上であるか否かを判断する。
CPU31はリクエスト信号SrqのRSSIがRSSI閾値以上である旨判断すると、情報信号Siを無線送信し、リクエスト信号SrqのRSSIがRSSI閾値未満である旨判断すると、情報信号Siを無線送信しない。
・上記実施形態においては、車載制御装置11は、LF送信部5を通じて、一定周期毎にリクエスト信号Srqを無線送信していた。しかし、車載制御装置11は、ロックスイッチ8が操作されたとき、リクエスト信号Srqを無線送信してもよい。
・上記実施形態においては、図5のフローチャートのステップS104において、右側LF送信アンテナ5Rを通じてリクエスト信号Srqが送信されていた。しかし、当該フローチャートの開始時に、右側LF送信アンテナ5Rを通じてリクエスト信号Srqが送信されてもよい。この場合、ステップS104の処理は省略できる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜6の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記センサユニットは、前記信号強度検出手段の検出結果である信号強度情報を前記情報信号に含ませて送信し、前記車載制御装置は前記情報信号を受信すると、その情報信号に含まれる信号強度情報を通じて、前記リクエスト信号の信号強度を認識するタイヤ空気圧監視システム。
(ロ)請求項1〜6、上記(イ)の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、前記複数のセンサユニットは、複数の前輪又は複数の左輪に対応する第1のセンサユニット郡と、複数の後輪又は複数の右輪に対応する第2のセンサユニット郡とから構成され、前記車載制御装置は、前記情報信号を受信したとき、前記検出値に基づき、前記情報信号の送信元が前記第1及び第2のセンサユニット郡の何れであるかを判断し、さらに、前記信号強度検出手段を通じた前記リクエスト信号の受信信号強度に基づき前記情報信号の送信元が前記判断されたセンサユニット郡のうち何れのセンサユニットであるかを判断するタイヤ空気圧監視システム。
1…車両、11…車載制御装置、12a…第1の受信アンテナ、12b…第2の受信アンテナ、15…インジケータ、18…イグニッションスイッチ、20…UHF受信部、21,60…位相差検出部、22a,22b…増幅器、23…混合器、24…ローパスフィルタ、25…信号復調部、26…増幅器、27a…混合器、27b…局部発振器、28…バンドパスフィルタ、29…検波器、30a〜30d…センサユニット、31…CPU、32…送信回路、33…受信回路、36…空気圧センサ、61…合成器。

Claims (6)

  1. 車両の各タイヤに装着されるとともに、タイヤの空気圧情報を含む情報信号を無線送信するセンサユニットと、
    何れかの前記センサユニットから送信された情報信号を、互いに位相差を有するように受信する位置に設けられる複数の受信アンテナと、
    前記各受信アンテナを通じて受信した信号の前記位相差に応じた絶対値である検出値を検出する位相差検出手段と、
    前記各センサユニットとの距離のうち少なくとも何れかが異なる位置に設けられるとともに、前記センサユニットにリクエスト信号を無線送信する車載送信部と、
    前記センサユニットにおいて受信した前記リクエスト信号の受信信号強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記受信した情報信号に含まれる空気圧情報に基づき、タイヤの空気圧が閾値以下となったときユーザに対して警告を行う車載制御装置と、を備え、
    前記車載制御装置は、前記情報信号を受信したとき、前記位相差検出手段を通じた前記検出値、並びに前記信号強度検出手段を通じた前記リクエスト信号の受信信号強度に基づき前記情報信号の送信元が何れのセンサユニットであるかを判断することで、前記センサユニットの取り付け位置を特定したうえで前記警告を行うタイヤ空気圧監視システム。
  2. 請求項1に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
    前記リクエスト信号はユーザによって所持される電子キーからの応答信号を要求するものであるタイヤ空気圧監視システム。
  3. 請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
    前記位相差検出手段は、
    前記各受信アンテナを通じて受信した前記情報信号の振幅をそれぞれ一定とする振幅変更手段と、
    前記振幅変更手段を通じて振幅が一定とされた前記情報信号を混合する混合器と、
    前記混合器において混合された信号のうち交流成分を除去することで生成した直流成分からなる前記検出値を前記車載制御装置に出力するローパスフィルタと、を備えたタイヤ空気圧監視システム。
  4. 請求項1又は2に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
    前記位相差検出手段は、
    前記各受信アンテナを通じて受信した前記情報信号の振幅をそれぞれ一定とする振幅変更手段と、
    前記振幅変更手段を通じて振幅が一定とされた前記情報信号を合成する合成器と、を備えるタイヤ空気圧監視システム。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
    前記複数の受信アンテナのうち少なくとも1つを車両の天井内に設置するタイヤ空気圧監視システム。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のタイヤ空気圧監視システムにおいて、
    前記情報信号は複数のフレームから構成され、
    前記車載制御装置は、前記情報信号を受信すると、その情報信号のフレーム毎に前記検出値を認識し、複数の前記検出値に基づき、前記情報信号の送信元を判断するタイヤ空気圧監視システム。
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