JP2014015338A - セメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法 - Google Patents

セメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法 Download PDF

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昭宏 吉永
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Abstract

【課題】 セメント原料を原料予熱装置から効率よく排出できるようにして、原料予熱装置の熱効率を向上させ、消費電力を低減する。
【解決手段】 粉粒状のセメント原料3を排ガス2で予熱し、排ガス2中に混合されたセメント原料3をサイクロン11〜14、30によって分離捕集するセメント原料予熱装置10において、サイクロン11〜14、30のうち、最上段及び最下段に配置されるサイクロン30、11が、円筒部16と、円筒部16の下部に連結する上部コーン17と、上部コーン17の下部に連結し、下部に排出口18が形成された下部コーン19と、円筒部16に連結する下部を有し、上部に出口部20を有する内筒21とを備え、下部コーン19の排出口18から上部コーン17の下端までの高さH1は、上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定された構成。
【選択図】 図6

Description

本発明は、粉粒状のセメント原料を焼成炉、造粒炉又は造粒焼成炉の排ガスを利用して予熱し、排ガス中に混合されたセメント原料を多段に配置されるサイクロンによって分離捕集するセメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法に関する。
上記セメント原料予熱装置の従来の一例として、図10に示す最上段及び最下段に設けられるサイクロン1が、それ以外のサイクロンよりも排ガス2中に混合されたセメント原料3を高効率で捕集できるようにしたものがある。(例えば、特許文献1参照。)。この最上段及び最下段に設けられるサイクロン1は、所謂コマ型サイクロンであり、円筒部4と、この円筒部4の下端に結合する逆円錐状の胴体部5とを備えている。そして、この胴体部5の略中央部に反転上昇部5aが形成され、この反転上昇部5aよりも上側に上部コーン5bが形成され、反転上昇部5aよりも下側に下部コーン5cが形成されている。そして、上部コーン5bの下端内径D1と、内筒6の内径dとは、D1≧dの関係がある。
上記のように構成されたコマ型サイクロン1によると、排ガス2及びこの排ガス2中に混合されたセメント原料3は、入口ダクト7から流入して円筒部4の内周面から逆円錐状の上部コーン5bの内周面に沿って旋回しながら下降する。そして、排ガス2は、反転上昇部5a付近で反転して上昇して内筒6内に吸引されて、この内筒6を通って上方に排出される。
そして、排ガス2中に混合されたセメント原料3は、円筒部4の内周面から逆円錐胴体部5の内周面に沿って旋回しながら下降して、下部コーン5cの下端に形成された排出口5dを通って下方に排出される。
特開平10−87355号公報
しかし、図10に示すコマ型サイクロン1では、このサイクロン1内で旋回するセメント原料3の粒子に働く遠心力、重力、及び流体力を含む力を考慮していないので、例えば入口ダクト7から流入するセメント原料3が混合する排ガス2の入口流速が比較的大きい場合は、セメント原料3の粒子が、上部コーン5bの下端部(反転上昇部5a)付近で旋回しながら滞留し、下部コーン5c内に流下せずに再飛散することがある。その結果、セメント原料3をサイクロン1の排出口5dから効率よく排出することができず、この原料予熱装置の熱効率が大きく低下し、消費電力が嵩むことが考えられる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、セメント原料を効率よく予熱すると共に、原料予熱装置から効率よく排出できるようにして、原料予熱装置の熱効率を向上させ、消費電力を低減することができるセメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法を提供することを目的としている。
本発明に係るセメント原料予熱装置は、粉粒状のセメント原料を焼成炉、造粒炉又は造粒焼成炉の排ガスを利用して予熱し、排ガス中に混合されたセメント原料を多段に配置されるサイクロンによって分離捕集するセメント原料予熱装置において、多段に配置されるサイクロンのうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンが、入口ダクトを有する円筒部と、この円筒部の下部に連結する略逆円錐台状の上部コーンと、この上部コーンの下部に連結し、排出口が下部に形成されている略逆円錐状の下部コーンと、前記円筒部の中心に下部が挿入する状態で前記円筒部に連結し、出口部として形成された上部が前記円筒部から上方に突出する内筒とを備え、前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係るセメント原料予熱装置によると、排ガス中に混合されたセメント原料の粒子は、入口ダクトからサイクロン内に流入し、旋回しながらサイクロン内を流下して排出口から下方に排出される。そして、排ガスは、サイクロン内で旋回して内筒の出口部から上方に排出される。
つまり、サイクロン内で浮遊した状態で旋回する粒子には、外向きの遠心力と、内向きの流体力と、重力とを含む力が作用し、遠心力が流体力よりも大きい場合には、粒子は、下降しながら上部コーンの傾斜内面に向かって半径方向外側に向かって移動する。そして、粒子が上部コーンの傾斜内面に当接する状態では、遠心力、内向きの流体力、及び重力を含む合力において、下向きの力が上向きの力よりも大きいか否かによって、粒子が上下のいずれの方向に移動するかが決定される。
理論的には、粒子の旋回速度は、粒子の自由渦の中心に向かうに従って大きくなる。よって、例えば上部コーンの下端に向かうに従って粒子の旋回流速が大きくなる。ここで、粒子の旋回流速が大きいために、粒子に働く上向きの力が、下向きの力以上であるときは、上向き及び下向きの力がバランスする位置で粒子が旋回しながら上部コーン内で滞留することになる。しかし、粒子の旋回流速が小さくなり、粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなれば、粒子は、上部コーンの傾斜内面を旋回しながら流下して、下部コーンの排出口から排出される。
本発明は、下部コーンの排出口から上部コーンの下端までの高さについて、上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定したことによって、粒子を、この上部コーンの下端から下部コーンの上部を形成する拡径部内に流下させることができる。そして、下部コーンの拡径部内に流下した粒子は、旋回の半径が大きくなって、旋回流速が小さくなり、これによって、粒子に働く上向きの力が小さくなる。その結果、粒子に働く下向きの力が上向きの力よりも更に大きくなり、下部コーンの排出口から効率よく排出される。
そして、多段に配置されるサイクロンのうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンに本発明を適用することによって、セメント原料予熱装置全体での、セメント原料の排出効率を高めることができる。
この発明に係るセメント原料予熱装置において、前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く遠心力、重力、及び流体力を含む力と、前記上部コーンの傾斜内面の傾斜角度とに基づいて設定するとよい。
上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる位置での、下部コーンの排出口から上部コーンの下端までの高さは、上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く遠心力、重力、及び流体力を含む力と、上部コーンの傾斜内面の傾斜角度とに基づいて決まるので、これらの力及び傾斜角度に基づいて当該高さを正確に設定することができる。
この発明に係るセメント原料予熱装置において、前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記入口ダクトに流入する排ガス中に混合されたセメント原料の入口流速に基づいて設定するとよい。
セメント原料の粒子に働く遠心力は、入口ダクトに流入する排ガス中に混合されたセメント原料の入口流速によって決まるので、このセメント原料の入口流速に基づいて下部コーンの排出口から上部コーンの下端までの高さを正確に設定することができる。
この発明に係るセメント原料予熱装置の最上段の前記サイクロンにおいて、前記入口ダクトに流入するセメント原料の入口流速が13〜20m/Sであるときの、前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、前記円筒部の内径の1.57倍以上の寸法に設定するとよい。
このように、最上段のサイクロンにおいて、セメント原料の入口流速が13〜20m/Sであるときの、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さを、円筒部の内径の1.57倍以上の寸法に設定することによって、サイクロンに流入するセメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができる。
そして、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さを、円筒部の内径の1.57倍未満の寸法に設定すると、サイクロン内の排ガスと、セメント原料とを効率よく分離することができず、セメント原料が上部コーン内で旋回しながら滞留してしまうことになり、セメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができない。
この発明に係るセメント原料予熱装置の最下段の前記サイクロンにおいて、前記入口ダクトに流入するセメント原料の入口流速が13〜20m/Sであるときの、前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、前記円筒部の内径の2.0倍以上の寸法に設定するとよい。
最下段のサイクロンは、最上段のサイクロンよりも排ガスの温度が高く設定されている場合があり、このような場合は、当該排ガスのガス粘性も増加している。このようにガス粘性が増加すると、セメント原料の粒子に働く流体力が大きくなり、内筒の入口に吸い込まれるセメント原料の吸出し流速が大きくなる。そのため、内筒の入口に吸い込まれるセメント原料の吸出し流速を小さくして、セメント原料がサイクロン内で旋回しながら滞留することを抑制する必要が有る。よって、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さ寸法を大きくして、内筒の下端と下部コーン傾斜内面との間隔を大きくする必要が有る。
ここで、入口ダクトから流入するセメント原料の入口流速が、最上段のサイクロンと略同一である場合、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さを、円筒部の内径の2.0倍以上の寸法に設定することで、最上段のサイクロンと同程度に、セメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができる。
そして、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さを、円筒部の内径の2.0倍未満の寸法に設定すると、サイクロン内の排ガスと、セメント原料とを効率よく分離することができず、セメント原料が旋回しながら上部コーン内で滞留しまうので、セメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができない。
この発明に係るセメント原料予熱装置において、前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、低温側よりも高温側に配置されたサイクロンほど、その高さ寸法を大きく設定するとよい。
このようにするのは、上記のように、高温側に配置されたサイクロンは、低温側に配置されたサイクロンと比較して、その内部の排ガスのガス粘性が増加して、セメント原料の粒子に働く流体力が大きくなり、内筒の入口部に吸い込まれるセメント原料の吸出し流速が大きくなる。そのため、内筒の入口に吸い込まれるセメント原料の吸出し流速を小さくして、セメント原料がサイクロン内で旋回しながら滞留することを抑制する必要が有る。よって、下部コーンの排出口から内筒の下端までの高さ寸法を大きくすることで、低温側から高温側まで配置された全てのサイクロンにおいて、セメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができる。
この発明に係るセメント原料予熱装置において、前記上部コーンの下部が、前記下部コーンの上部を形成する拡径部内に挿入されて連結し、この挿入されている部分が所定長さの挿入部として形成されているものとするとよい。
このようにすると、上部コーンの下部から流下して下部コーンの上部を形成する拡径部内に流入するセメント原料の一部が、この拡径部の半径方向外側に向かって移動し、しかる後に、拡径部の傾斜内面で跳ね返って半径方向内側に向かって移動して来るものを、この上部コーンの挿入部の外面に衝突させ、そして、下方の下部コーンの排出口に向かわせて排出することができる。これによって、上部コーンの下部から流下して下部コーンの上部を形成する拡径部内に流入するセメント原料の粒子が、当該上部コーンの下部に形成された開口内に逆流することを抑制できる。その結果、セメント原料の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口から排出することができる。
本発明に係るセメント原料の予熱方法は、粉粒状のセメント原料を焼成炉、造粒炉又は造粒焼成炉の排ガスを利用して予熱し、排ガス中に混合されたセメント原料を多段に配置されるサイクロンによって分離捕集するセメント原料の予熱方法において、多段に配置されるサイクロンのうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンが、
入口ダクトを有する円筒部と、この円筒部の下部に連結する略逆円錐台状の上部コーンと、この上部コーンの下部に連結し、排出口が下部に形成されている略逆円錐状の下部コーンと、前記円筒部の中心に下部が挿入する状態で前記円筒部に連結し、出口部として形成された上部が前記円筒部から上方に突出する内筒とを備え、前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さを、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定して、当該粒子を前記下部コーンの排出口に向かわせて排出することを特徴とするものである。
本発明に係るセメント原料の予熱方法は、本発明に係るセメント原料の予熱装置を使用して、セメント原料を予熱することができる。よって、本発明に係るセメント原料の予熱装置と同様の作用を奏する。
この発明に係るセメント原料予熱装置、及びセメント原料の予熱方法は、下部コーンの排出口から上部コーンの下端までの高さを、上部コーンの下端の傾斜内面に当接する排ガス中に混合されたセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる寸法以上に設定した構成である。従って、セメント原料が上部コーンの傾斜内面に沿って旋回しながら滞留することを抑制して、セメント原料を、下部コーンに確実に流下させると共に、下部コーンの上部を形成する拡径部の拡径効果によって、下部コーンの排出口から効率よく排出させることができる。
そして、このように、セメント原料をセメント原料予熱装置内に適切な時間だけ滞留させて通過させることができるので、セメント原料を効率よく予熱することができ、しかも、原料予熱装置から効率よく排出できるので、原料予熱装置の熱効率を向上させ、消費電力を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るセメント原料予熱装置の概略的な構成を示す系統図である。 図1に示すセメント原料予熱装置の最上段(第5段目)のサイクロンを示す縦断面図である。 図2に示すサイクロンの平面図である。 図2におけるA−A断面図である。 図2に示すサイクロンの内部空間で旋回する排ガスとセメント原料を示す図である。 図2に示すサイクロンが備える上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く力を示す図である。 図2に示すサイクロンにおいて、入口流速に応じて決まる上部コーン下端の高さ及び上部コーンの下端内径を説明するための図であり、(a)は、入口速度が低速の場合を説明するための図、(b)は、入口速度が中速の場合を説明するための図、(c)は、入口速度が高速の場合を説明するための図である。 図2に示すサイクロンにおいて、旋回するセメント原料の半径方向内側に向かう速度と、内筒の下端の高さH2との関係を説明するための図である。 図2に示すサイクロンにおいて、上部コーンの下部から下部コーンの上部内に流下するセメント原料の粒子の流れを説明するための図である。 従来のセメント原料予熱装置の最上段及び最下段に設けられているサイクロンを示す縦断面図である。
以下、本発明に係るセメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法の一実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。図1に示すように、このセメント原料予熱装置は、仮焼炉PCを有するセメント原料予熱装置10で構成される、いわゆるサスペンションプレヒータ方式(SP方式)のものである。このセメント原料予熱装置10は、C1〜C5で示す多段(図1では一例として5段のものを示す)のサイクロン11、12、13、14、30によって構成されている。第4段目のサイクロン14と第5段目のサイクロン30との間の通路T1に原料投入部35が設けられている。第1段目のサイクロン11には、ロータリキルン31から約1100℃の排ガス2が通路T2、仮焼炉PC、及び通路T11を介して導かれ、このサイクロン11では、セメント原料3を捕集する際には、原料3の仮焼により、約900℃まで温度が低下する。約900℃に温度が低下した排ガス2は、第2段目のサイクロン12に通路T3を介して導かれ、このサイクロン12では、約750℃まで温度が低下する。約750℃の排ガス2は第3段目のサイクロン13に通路T4を介して導かれ、このサイクロン13では、約600℃まで温度が低下する。約600℃の排ガス2は第4段目のサイクロン14に通路T5を介して導かれ、このサイクロン14では、約450℃まで温度が低下する。約450℃の排ガス2は、第5段目のサイクロン30に通路T1を介して導かれ、その通路T1の途中で原料投入部35から粉粒状のセメント原料3が投入される。セメント原料3と共に第5段目のサイクロン30に導入された排ガス2は、約310℃まで温度が低下し、系外に排出される。
そして、第5段目のサイクロン30で捕集されたセメント原料3は、通路T6で導かれ、第3段目のサイクロン13から第4段目のサイクロン14に通路T5を介して導かれる排ガス2中に混入され、第4段目のサイクロン14で排ガス2と分離される。分離されたセメント原料3は、通路T7で導かれ、第2段目のサイクロン12から第3段目のサイクロン13に通路T4を介して導かれる排ガス2中に混入され、第3段目のサイクロン13で排ガス2と分離される。分離されたセメント原料3は、通路T8で導かれ、第1段目のサイクロン11から第2段目のサイクロン12に排ガス2を導く通路T3に供給されて、この通路T3内で混入され、第2段目のサイクロン12で排ガス2から分離される。分離されたセメント原料3は、通路T9で導かれて仮焼炉PCに導入され、仮焼炉PCに導入された原料3は、ロータリキルン31から仮焼炉PCに通路T2を介して導入される排ガス2中に混入される。そして、この原料3及び排ガス2は、通路T11を介して第1段目のサイクロン11に導入され、原料3は、第1段目のサイクロン11で排ガス2と分離されて通路T10を介してロータリキルン31に導入される。
図2及び図3は、図1に示すセメント原料予熱装置10における最上段(第5段目)のサイクロン30を示している。この最上段サイクロン30は、リンデン型、例えば半リンデン型の入口ダクト15を有する円筒部16と、この円筒部16の下部に連結する上部を有する略逆円錐台状の上部コーン17と、この上部コーン17の下部が挿入する状態で当該下部に連結する上部(拡径部25)を有し、排出口18が下部に形成されている略逆円錐状の下部コーン19と、円筒部16の中心に下部が挿入する状態でこの円筒部16に連結し、出口部20として形成された上部が円筒部16から上方に突出する内筒21とを備えている。
図3に示す22は、リンデン部である。そして、図4に示すように、このリンデン部22の底面の水平方向に対する角度θ1は、45〜55°であり、傾斜リンデン部を形成している。また、図2に示す上部コーン17の角度θ2は、水平方向に対して例えば約69°以上であり、下部コーン19の角度θ3は水平方向に対して例えば約65°以上である。
図5は、図2に示すサイクロン30の内部空間で旋回する排ガス2とセメント原料3を示している。この図から分かるように、排ガス2は、サイクロン30の内部空間で旋回しながら流下して、上部コーン17の下端部付近で上昇して内筒21を通って上方に排出される。そして、排ガス2に混合されたセメント原料3は、サイクロン30の内部空間で旋回しながら流下して、下部コーン19の排出口18から下方に排出される。
図6は、図2に示すサイクロン30が備える上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子3に働く力を示す図である。つまり、図6は、下部コーン19の排出口18から上部コーン17の下端までの高さH1(図2参照)を決定する根拠を説明するための図である。つまり、当該高さH1は、上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子に働く下向きの力(m・g・sinθ2)が、上向きの力((m・(v/r)−FR)・cosθ2)よりも大きくなる高さ寸法以上に設定されている。
ただし、mは、粒子の質量、gは、重力加速度、θ2は、上部コーン17の傾斜内面23の傾斜角度、vは、旋回する粒子の円周方向の速度、rは、粒子の旋回半径であり、上部コーン17の下端の内径D1の1/2である。そして、FRは、粒体に対して旋回の中心方向に働く流体力である。そして、図6に示すm・gは、粒体に働く重力方向の力、m・(v/r)は、粒体に働く遠心力、FRは、粒体に働く流体力である。
図7は、図2に示す最上段のサイクロン30において、入口流速v1に応じて決まる上部コーン17の下端の高さH1及び上部コーン17の下端内径D1を説明するための図である。図7(a)は、入口流速v1が低速(13〜15m/s)の場合を説明するための図、図7(b)は、入口流速v1が中速(約18m/s)の場合を説明するための図、図7(c)は、入口流速v1が高速(約20m/s)の場合を説明するための図である。
これら図7(a)〜図7(c)から分かるように、入口流速v1が低速、中速、高速となるに従って、排出口18から下部コーン19の下端までの高さ寸法H1が、大きくなるように設定されている。そして、高さ寸法H1の大きさに応じて上部コーン17の下端内径D1も、幾何学的条件によって決まるので、大きくなっている。入口流速v1が低速、中速、高速となるに従って、上部コーン17の下端内径D1が、0.54〜0.57D、約0.68D、約0.78Dとなる。
このように、上部コーン17の下端内径D1、及び高さ寸法H1を、入口流速v1の大きさに応じて設定するのは、図6に示すように、入口流速v1が大きいときに、上向きの力((m・(v/r)−FR)・cosθ2)が大きくならないようにして、下向きの力(m・g・sinθ2)と略等しいか、若しくはそれよりも小さくなるようにするためである。つまり、入口流速v1が異なる場合であっても、(v(旋回速度)/r(旋回半径))を一定の大きさにするためである。
ただし、入口流速v1と、上部コーン17の下端内径D1との関係は、実機を使用した実験によって得られたものである。
次に、上記のように構成されたセメント原料予熱装置10、及びセメント原料の予熱方法の作用を説明する。図2に示すセメント原料予熱装置10によると、図5に示すように、排ガス2中に混合されたセメント原料3の粒子は、入口ダクト15からサイクロン30内に流入し、旋回しながらサイクロン30内を流下して排出口18から下方に排出される。そして、排ガス2は、サイクロン30内で旋回して内筒21の出口部20から上方に排出される。
つまり、サイクロン30内で浮遊した状態で旋回する粒子には、外向きの遠心力(m・(v/r)と、内向きの流体力FRと、重力m・gとを含む力が作用し、遠心力が流体力よりも大きい場合には、粒子は、下降しながら上部コーン17の傾斜内面23に向かって(半径方向外側に向かって)移動する。
そして、粒子が上部コーン17の傾斜内面23に当接する状態では、遠心力、内向きの流体力、及び重力を含む合力において、下向きの力(m・g・sinθ2)が上向きの力((m・(v/r)−FR)・cosθ2)よりも大きいか否かによって、粒子が上下のいずれの方向に移動するかが決定される。
理論的には、粒子の旋回流速vは、粒子の自由渦の中心に向かうに従って大きくなる。よって、例えば上部コーン17の下端に向かうに従って粒子の旋回流速vが大きくなる。ここで、粒子の旋回流速vが大きいために、粒子に働く上向きの力が、下向きの力以上であるときは、上向き及び下向きの力がバランスする位置で粒子が旋回しながら上部コーン17内で滞留することになる。しかし、粒子の旋回流速vが小さいために、粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大いときは、粒子は、上部コーン17の傾斜内面23を旋回しながら流下して、下部コーン19を通ってその排出口18から排出される。
本発明によると、図2に示す下部コーン19の排出口18から上部コーン17の下端までの高さH1は、上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定されている。これによって、粒子を、この上部コーン17の下端から下部コーン19の上部を形成する拡径部25内に流下させることができる。そして、下部コーン19の拡径部25内に流下した粒子3は、旋回の半径が大きくなって、旋回流速が小さくなり、これによって、粒子に働く上向きの力が小さくなる。その結果、粒子3に働く下向きの力が上向きの力よりも更に大きくなり、下部コーン19の排出口18から効率よく排出される。
そして、多段に配置されるサイクロン11〜14のうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンに本発明を適用することによって、セメント原料予熱装置10全体での、セメント原料3の排出効率を高めることができる。
従って、図1に示すセメント原料予熱装置10、及びセメント原料の予熱方法によると、セメント原料3が上部コーン17の傾斜内面23に沿って旋回しながら滞留することを抑制して、セメント原料3を、下部コーン19に確実に流下させると共に、下部コーン19の上部を形成する拡径部25の拡径効果によって、下部コーン19の排出口18から効率よく排出させることができる。
そして、このように、セメント原料3をセメント原料予熱装置10内に適切な時間だけ滞留させて通過させることができるので、セメント原料3を効率よく予熱することができ、しかも、原料予熱装置10から効率よく排出できるので、原料予熱装置10の圧損及び消費電力を低減することができる。
また、図6に示すように、上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子に働く下向きの力(m・g・sinθ2)が、上向きの力((m・(v/r)−FR)・cosθ2)よりも大きくなる位置での、下部コーン19の排出口18から上部コーン17の下端までの高さH1は、上部コーン17の下端の傾斜内面23に当接するセメント原料3の粒子に働く遠心力、重力、及び流体力を含む力と、上部コーン17の傾斜内面23の傾斜角度θ2とに基づいて決まるので、これらの力及び傾斜角度θ2に基づいて当該高さH1を正確に設定することができる。
更に、図7に示すように、セメント原料3の粒子に働く遠心力は、入口ダクト15に流入する排ガス2中に混合されたセメント原料3の入口流速v1によって決まるので、このセメント原料3の入口流速v1に基づいて下部コーン19の排出口18から上部コーン17の下端までの高さH1を正確に設定することができる。
そして、この実施形態のセメント原料予熱装置10は、図9に示すように、上部コーン17の下部が、下部コーン19の上部を形成する拡径部25内に挿入されて連結し、この挿入されている部分が所定長さの挿入部26として形成されている。そして、この下部コーン19の天壁27が水平に形成されている。なお、図2に示すように、上部コーン17にも天壁28が形成されている。
このようにすると、図9に示すように、上部コーン17の下部から流下して下部コーン19の上部を形成する拡径部25内に流入するセメント原料3の一部が、この拡径部25の半径方向外側に向かって移動し、しかる後に、拡径部25の傾斜内面24で跳ね返って半径方向内側に向かって移動して来るものを、この上部コーン17の挿入部26の傾斜外面に衝突させ、そして、下方の下部コーン19の排出口18に向かわせて排出することができる。
これによって、上部コーン17の下部から流下して下部コーン19の上部を形成する拡径部25内に流入するセメント原料3の粒子が、当該上部コーン17の下部に形成されている開口内に逆流することを抑制できる。その結果、セメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができる。
次に、図7(a)〜図7(c)に示す最上段のサイクロン30において、入口流速v1が低速、中速、高速の13〜20m/sであるときに、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径Dの1.57倍以上の寸法に設定したことについて説明する。
このように、最上段のサイクロン30において、セメント原料3の入口流速v1が13〜20m/Sであるときに、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径の1.57倍以上の寸法に設定することによって、サイクロン30に流入するセメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができる。
そして、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径の1.57倍未満の寸法に設定すると、サイクロン30内の排ガス2と、セメント原料3とを効率よく分離することができず、セメント原料3が上部コーン17内で旋回しながら滞留してしまうことになり、セメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができない。
次に、最下段のサイクロン11において、入口流速v1が低速、中速、高速の13〜20m/sであるときの下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径Dの2.0〜2.4倍、好ましくは約2.2倍の寸法に設定することについて説明する。この最下段のサイクロン11は、当該高さH2以外は、図2に示す最上段のサイクロン30と同等の構成であり、同等部分を同一の図面符号を使用して説明する。
最下段のサイクロン11は、図1に示すように、最上段のサイクロン30よりも排ガス2の温度が高く設定されており、当該排ガス2のガス粘性も増加している。このようにガス粘性が増加すると、セメント原料3の粒子に働く流体力FRが大きくなり、内筒21の入口に吸い込まれるセメント原料3の吸出し流速v3が大きくなる(図8参照)。そのため、内筒21の入口に吸い込まれるセメント原料3の吸出し流速v3を小さくして、セメント原料3が傾斜内面23に粒子が到達せずにサイクロン11内で旋回しながら滞留することを抑制する必要が有る。よって、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さ寸法H2を大きくして、内筒21の下端と、下部コーン19の傾斜内面24との間隔H3を大きくする必要が有る。
なお、吸出し流速v3が大きくなると、セメント原料3がサイクロン11内で旋回しながら滞留する可能性が高くなるのは、吸出し流速v3が大きくなると、セメント原料3の粒子に働く流体力が大きくなり、上部コーン17の傾斜内面23に粒子が到達しなくなるからである。
そして、内筒21の下端と、下部コーン19の傾斜内面24との間隔H3を大きくすることによって、吸出し流速v3を小さくできるのは、以下の記載の通りである。図8に示す内筒21の出口部20から排出される排ガス2の流量Qは、予め設定されており一定である。そして、内筒21の入口部から流入する排ガス2の流量Qは、Q(一定)=π・D2・H3・v3の式で求められるので、間隔H3を大きくすることによって吸出し流速v3を小さくすることができる。
ただし、D2は、内筒21の入口部29の内径、H3は、内筒21の下端と下部コーン19の傾斜内面24との間隔、v3は、排ガス2の吸出し流速である。
よって、セメント原料3の入口ダクト15から流入する入口流速v1(13〜20m/s)、及び内筒21の出口部20から流出する出口流速v2(15〜20m/s)が、最上段のサイクロン30と略同一である場合、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径の2.0倍以上、好ましくは2.2倍の寸法に設定することで、最上段のサイクロン30と同程度に、セメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができる。
そして、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2を、円筒部16の内径の2.0倍未満の寸法に設定すると、サイクロン11内の排ガス2と、セメント原料3とを効率よく分離することができず、セメント原料3が旋回しながら上部コーン17内で滞留しまうので、セメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができない。
要は、上記のように、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さH2は、低温側(最上段側)よりも高温側(最下段側)に配置されたサイクロンほど、その高さ寸法を大きく設定することが好ましい。
このようにするのは、上記のように、高温側に配置された最下段のサイクロン11は、低温側に配置された最上段のサイクロン30と比較して、その内部の排ガス2のガス粘性が増加して、セメント原料3の粒子に働く流体力FRが大きくなり、内筒21の入口部29に吸い込まれるセメント原料3の吸出し流速v3が大きくなる。そのため、内筒21の入口部29に吸い込まれるセメント原料3の吸出し流速v3を小さくして、セメント原料3がサイクロン11内で旋回しながら滞留することを抑制する必要が有る。よって、下部コーン19の排出口18から内筒21の下端までの高さ寸法H2を大きくすることで、低温側から高温側まで配置された全てのサイクロン11〜14において、セメント原料3の粒子を所定の高い捕集効率で捕集して、効率よく排出口18から排出することができる。
ただし、上記実施形態では、図9に示すように、上部コーン17の下端部を挿入部26として形成したが、この挿入部26を省略してもよい。
そして、上記実施形態では、図3に示すように、リンデン型、例えば半リンデン型の入口ダクト15としたが、これ以外の型式の入口ダクトとしてもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、サイクロンを5段設置する場合について説明したが、5段以外の複数段、例えば4段としてもよい。また、本発明をロータリキルンを用いたセメント焼成装置に適用した例を示したが、ロータリキルン以外の流動層造粒炉、噴流層造粒炉、流動層造粒焼成炉を用いたセメント焼成装置にも適用することができる。
更に、上記実施形態では、図1に示すように、最上段サイクロン30及び最下段サイクロン11の両方に本発明を適用したが、これに代えて、最上段サイクロ14ン又は最下段サイクロン11に本発明を適用してもよい。
そして、上記実施形態では、図6に示すように、下向きの力を(m・g・sinθ2)とし、上向きの力を((m・(v/r)−FR)・cosθ2)として説明したが、旋回するセメント原料3に働く力として上記以外の力が作用するときは、これらの力を考慮して、下向きの力及び上向きの力を決定することが必要である。
以上のように、本発明に係るセメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法は、セメント原料を効率よく予熱すると共に、原料予熱装置から効率よく排出できるようにして、原料予熱装置の熱効率を向上させ、消費電力を低減することができる優れた効果を有し、このようなセメント原料予熱装置及びセメント原料の予熱方法に適用するのに適している。
2 排ガス
3 セメント原料
10 セメント原料予熱装置
11 最下段のサイクロン
12、13、14 サイクロン
30 最上段のサイクロン
15 入口ダクト
16 円筒部
17 上部コーン
18 排出口
19 下部コーン
20 内筒の出口部
21 内筒
22 リンデン部
23、24 傾斜内面
25 拡径部
26 挿入部
27、28 天壁
29 内筒の入口部
31 ロータリキルン
35 原料投入部

Claims (8)

  1. 粉粒状のセメント原料を焼成炉、造粒炉又は造粒焼成炉の排ガスを利用して予熱し、排ガス中に混合されたセメント原料を多段に配置されるサイクロンによって分離捕集するセメント原料予熱装置において、
    多段に配置されるサイクロンのうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンが、
    入口ダクトを有する円筒部と、この円筒部の下部に連結する略逆円錐台状の上部コーンと、この上部コーンの下部に連結し、排出口が下部に形成されている略逆円錐状の下部コーンと、前記円筒部の中心に下部が挿入する状態で前記円筒部に連結し、出口部として形成された上部が前記円筒部から上方に突出する内筒とを備え、
    前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定されていることを特徴とするセメント原料予熱装置。
  2. 前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く遠心力、重力、及び流体力を含む力と、前記上部コーンの傾斜内面の傾斜角度とに基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載のセメント原料予熱装置。
  3. 前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さは、前記入口ダクトに流入する排ガス中に混合されたセメント原料の入口流速に基づいて設定されることを特徴とする請求項1又は2記載のセメント原料予熱装置。
  4. 最上段の前記サイクロンにおいて、
    前記入口ダクトに流入するセメント原料の入口流速が13〜20m/Sであるときの、前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、前記円筒部の内径の1.57倍以上の寸法に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のセメント原料予熱装置。
  5. 最下段の前記サイクロンにおいて、
    前記入口ダクトに流入するセメント原料の入口流速が13〜20m/Sであるときの、前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、前記円筒部の内径の2.0倍以上の寸法に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のセメント原料予熱装置。
  6. 前記下部コーンの排出口から前記内筒の下端までの高さは、低温側よりも高温側に配置されたサイクロンほど、その高さ寸法を大きく設定したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のセメント原料予熱装置。
  7. 前記上部コーンの下部が、前記下部コーンの上部を形成する拡径部内に挿入されて連結し、この挿入されている部分が所定長さの挿入部として形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のセメント原料予熱装置。
  8. 粉粒状のセメント原料を焼成炉、造粒炉又は造粒焼成炉の排ガスを利用して予熱し、排ガス中に混合されたセメント原料を多段に配置されるサイクロンによって分離捕集するセメント原料の予熱方法において、
    多段に配置されるサイクロンのうち、最上段及び最下段の両方又はいずれか一方に配置されるサイクロンが、
    入口ダクトを有する円筒部と、この円筒部の下部に連結する略逆円錐台状の上部コーンと、この上部コーンの下部に連結し、排出口が下部に形成されている略逆円錐状の下部コーンと、前記円筒部の中心に下部が挿入する状態で前記円筒部に連結し、出口部として形成された上部が前記円筒部から上方に突出する内筒とを備え、
    前記下部コーンの排出口から前記上部コーンの下端までの高さを、前記上部コーンの下端の傾斜内面に当接するセメント原料の粒子に働く下向きの力が、上向きの力よりも大きくなる高さ寸法以上に設定して、当該粒子を前記下部コーンの排出口に向かわせて排出することを特徴とするセメント原料の予熱方法。
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