JP2014015124A - ステアリング装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラックシャフトおよびピニオンシャフトの歯打音を小さくすることが可能なステアリング装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ステアリング装置は、ハウジング30に取り付けられた外輪51、ピニオンシャフト13に圧入された内輪52、および外輪51と内輪52との間に配置された転動体53を有し、ハウジング30に対してピニオンシャフト13を回転可能な状態で支持する4点接触玉軸受50を有する。ピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50は、内輪52が圧入される前のピニオンシャフト13の外径である圧入前ピニオン外径とピニオンシャフト13に圧入される前の内輪52の内径である圧入前内輪内径との差である圧入締代から、ピニオンシャフト13に圧入される前の4点接触玉軸受50のラジアル隙間である圧入前ラジアル隙間を減じた値である内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、ピニオンシャフトおよびピニオンシャフトに取り付けられた4点接触玉軸受を有するステアリング装置およびその製造方法に関する。
特許文献1のステアリング装置は、ハウジング、ピニオンシャフト、および4点接触玉軸受を有する。ハウジングは、ピニオンシャフトの一部分および4点接触玉軸受を収容する。4点接触玉軸受は、ハウジングに対するピニオンシャフトの回転が可能な状態でピニオンシャフトを支持する。4点接触玉軸受は、内輪、外輪、および複数の転動体を有する。内輪は、ピニオンシャフトに固定される。外輪は、ハウジングに固定される。複数の転動体は、内輪と外輪との間に配置される。
特開2007−186185号公報
特許文献1は、4点接触玉軸受のラジアル隙間に関する具体的な内容を開示していない。一方、軸受の技術分野においては、4点接触玉軸受のラジアル隙間を正隙間として形成する技術が慣用技術として用いられている。このため、特許文献1の4点接触玉軸受は、ラジアル隙間として正隙間を有すると考えられる。
他方、本発明者は、4点接触玉軸受によりピニオンシャフトを支持する従来のステアリング装置において、次の問題が存在することを試験等により新たに見出した。
従来のステアリング装置は、車両に大きな振動が発生する状況において、ピニオンシャフトおよびラックシャフトの噛合部分における歯打音が大きくなる。なお、車両に大きな振動が発生する状況としては、例えば、車両が悪路を走行している状況が挙げられる。
本発明者は、歯打音が大きくなる理由を次のように推測した。従来のステアリング装置は、4点接触玉軸受により得られるピニオンシャフトの支持剛性が低いため、車両の振動にともないラックシャフトからピニオンシャフトに入力される振動により、ピニオンシャフトが軸方向において振動する。このため、ラックシャフトおよびピニオンシャフトの振動に起因する歯打音が大きくなる。
本発明は、上記課題を解決するため、ラックシャフトおよびピニオンシャフトの歯打音を小さくすることが可能なステアリング装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
(1)第1の手段は、請求項1に記載のステアリング装置すなわち、ハウジングと、前記ハウジング内に収容されたピニオンシャフトと、前記ハウジングに取り付けられた外輪、前記ピニオンシャフトに圧入された内輪、および前記外輪と前記内輪との間に配置された複数の転動体を有し、前記ハウジングに対する前記ピニオンシャフトの回転が可能な状態で前記ピニオンシャフトを支持する4点接触玉軸受とを備えたステアリング装置において、前記ピニオンシャフトおよび前記4点接触玉軸受は、前記内輪が圧入される前の前記ピニオンシャフトの外径である圧入前ピニオン外径と前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記内輪の内径である圧入前内輪内径との差である圧入締代から、前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記4点接触玉軸受のラジアル隙間である圧入前ラジアル隙間を減じた値である内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれるステアリング装置を有する。
(2)第2の手段は、請求項2に記載のステアリング装置の製造方法すなわち、ステアリング装置の製造方法であって、前記ステアリング装置は、ハウジングと、前記ハウジングに収容されたピニオンシャフトと、前記ハウジングに取り付けられた外輪、前記ピニオンシャフトに圧入された内輪、および前記外輪と前記内輪との間に配置された複数の転動体を有し、前記ハウジングに対する前記ピニオンシャフトの回転が可能な状態で前記ピニオンシャフトを支持する4点接触玉軸受とを備え、前記ステアリング装置の製造方法は、前記4点接触玉軸受を前記ピニオンシャフトに圧入する工程であって、前記内輪が圧入される前の前記ピニオンシャフトの外径である圧入前ピニオン外径と前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記内輪の内径である圧入前内輪内径との差である圧入締代から、前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記4点接触玉軸受のラジアル隙間である圧入前ラジアル隙間を減じた値である内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる関係の前記ピニオンシャフトおよび前記4点接触玉軸受を用いる軸受圧入工程を含むステアリング装置の製造方法を有する。
本発明者は、内輪変形代とピニオンシャフトのトルクとの関係、および内輪変形代とピニオンシャフトの振動強度との関係を確認する試験を実施した。なお、ピニオンシャフトのトルクは、ピニオンシャフトが所定回転速度で回転するときにピニオンシャフトに作用するトルクを示す。また、ピニオンシャフトの振動強度は、ラックシャフトが所定の振幅で振動するときの振動強度を示す。
内輪変形代が22μm以下の範囲においては、内輪変形代が大きくなるにつれてピニオンシャフトのトルクが緩やかに増加する。一方、内輪変形代が22μmよりも大きい範囲においては、内輪変形代が大きくなるにつれてピニオンシャフトのトルクが急激に増加する。すなわち、内輪変形代に対するピニオンシャフトのトルクの変化を示す曲線は、内輪変形代が22μmの点において変曲点を有する。
本発明者は、以上の事項から、内輪変形代が22μm以下の範囲に含まれる設計を採用することにより、内輪変形代が22μmよりも大きい範囲に含まれる設計を採用する場合と比較して、ピニオンシャフトのトルクが大幅に小さくなることを見出した。
内輪変形代が8μm以上の範囲においては、内輪変形代が小さくにつれてピニオンシャフトの振動強度が緩やかに増加する。一方、内輪変形代が8μm未満の範囲においては、内輪変形代が小さくにつれてピニオンシャフトの振動強度が急激に増加する。すなわち、内輪変形代に対するピニオンシャフトの振動強度の変化を示す曲線は、内輪変形代が8μmの点において変曲点を有する。
本発明者は、以上の事項から、内輪変形代が8μm以上の範囲に含まれる設計を採用することにより、内輪変形代が8μm未満の範囲に含まれる設計を採用する場合と比較して、ピニオンシャフトの振動強度が大幅に小さくなることを見出した。
そして、第1の手段のステアリング装置および第2の手段のステアリング装置の製造方法は、以上の点を踏まえて、内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる構成を有する。このため、ピニオンシャフトの振動強度が小さくなることにより、ラックシャフトおよびピニオンシャフトの歯打音が小さくなる。また、ピニオンシャフトのトルクが小さくなることにより、操舵のために必要なエネルギーの増加が抑制される。
本発明は、ラックシャフトおよびピニオンシャフトの歯打音を小さくすることが可能なステアリング装置およびその製造方法を提供する。
実施形態のステアリング装置の構成を示す構成図。 実施形態のステアリング装置について、ラックアンドピニオン機構の平面構造を示す平面図。 実施形態のステアリング装置に関する断面図であり、図1のZ1−Z1の断面構造を示す断面図。 実施形態のステアリング装置に関する断面図であり、図3の4点接触玉軸受およびその周辺の拡大構造を示す断面図。 実施形態の4点接触玉軸受のラジアル隙間およびアキシャル隙間を測定する方法に関する断面図であり、(a)は4点接触玉軸受のラジアル隙間を測定する方法を示す断面図、(b)は4点接触玉軸受のアキシャル隙間を測定する方法を示す断面図。 実施形態のステアリング装置のピニオンシャフトのトルクを測定する装置の構成を示す構成図。 実施形態のステアリング装置のピニオンシャフトの振動強度を測定する装置の構成を示す構成図。 実施形態のステアリング装置について、内輪変形代と、回転トルクおよびピニオン軸振動との関係を示すグラフ。 実施形態のステアリング装置について、内輪変形代と圧入後ラジアル隙間との関係を示すグラフ。 実施形態のステアリング装置について、圧入後ラジアル隙間と、回転トルクおよびピニオン軸振動との関係を示すグラフ。 実施形態のステアリング装置の製造方法を示すフローチャート。
図1および図2を参照して、ステアリング装置1の構成について説明する。なお、ピニオンシャフト13の中心軸は、ピニオンシャフト13が自転するときの回転中心軸を示す。また、ラックシャフト14の中心軸は、ラックシャフト14の長手方向に平行する中心軸を示す。
ステアリング装置1は、ステアリング本体10、アシスト装置20、ハウジング30、およびラックシャフト支持装置40を有する。ステアリング装置1は、ステアリングホイール2の操作をアシスト装置20によりアシストする電動パワーステアリング装置としての構成を有する。
ステアリング本体10は、コラムシャフト11、インターミディエイトシャフト12、ピニオンシャフト13、ラックシャフト14、ラックアンドピニオン機構15、タイロッド16、およびナックル17を有する。ステアリング本体10は、ステアリングホイール2の操舵角の変形に応じて車輪3の転舵角を変化させる。
ラックアンドピニオン機構15は、ピニオンシャフト13のピニオンギヤ13Aおよびラックシャフト14のラックギヤ14Aを有する(図2参照)。ピニオンギヤ13Aは、ピニオンシャフト13の中心軸に対して傾斜した形状の歯すじを有する。ラックギヤ14Aは、ラックシャフト14の中心軸に対して傾斜した形状の歯すじを有する。ラックギヤ14Aは、ピニオンギヤ13Aに噛み合わせられる。ピニオンギヤ13Aおよびラックギヤ14Aは、噛合部分において互いに平行する。
アシスト装置20は、アシストモーター21、ウォームシャフト22、およびウォームホイール23を有する。アシストモーター21は、ウォームシャフト22に連結されている。ウォームシャフト22は、ウォームホイール23に噛み合わせられる。ウォームシャフト22は、コラムシャフト11に固定される。
図3を参照して、ハウジング30内の構成について説明する。
以下では、ピニオンシャフト13の軸方向を「軸方向ZA」とする。軸方向ZAにおいて、ピニオンシャフト13の基端部分から先端部分に向かう方向を「先端方向ZA1」とする。軸方向ZAにおいて、先端方向ZA1とは反対方向を「基端方向ZA2」とする。また、ピニオンシャフト13の径方向を「径方向ZB」とする。また、ピニオンシャフト13の周方向を「周方向ZC」とする。
ハウジング30は、ハウジング本体31、針軸受34、プラグ35、オイルシール36、および4点接触玉軸受50を有する。ハウジング30は、ハウジング本体31のシャフト収容部分32の内部において、針軸受34、プラグ35、オイルシール36、および4点接触玉軸受50が取り付けられた構成を有する。
ハウジング本体31は、シャフト収容部分32およびヨーク収容部分33を有する。ハウジング本体31は、同一の金属材料によりシャフト収容部分32およびヨーク収容部分33が一体的に形成された構造を有する。
シャフト収容部分32は、収容空間32A、開口部分32B、および軸受支持部分32Cを有する。シャフト収容部分32は、収容空間32Aにおいて、ピニオンシャフト13の一部分、およびラックシャフト14の一部分を収容する。シャフト収容部分32は、開口部分32Bにおいて、ピニオンシャフト13とのクリアランスをオイルシール36によりシールする。シャフト収容部分32は、ピニオンシャフト13においてピニオンギヤ13Aとオイルシール36との間の部分(以下、「軸受圧入部分13B」)を4点接触玉軸受50により支持する。シャフト収容部分32は、ピニオンシャフト13の先端部分を針軸受34により支持する。シャフト収容部分32は、軸受支持部分32Cにおいて、4点接触玉軸受50の外輪51の先端方向ZA1側の端面を支持する。
ヨーク収容部分33は、シャフト収容部分32と連続して形成される。ヨーク収容部分33は、収容空間33Aおよび開口部分33Bを有する。ヨーク収容部分33は、収容空間33Aにおいて、ラックシャフト支持装置40を収容する。
ラックシャフト支持装置40は、サポートヨーク41、プラグ42、およびヨーク押付機構(図示略)を有する。ラックシャフト支持装置40は、ラックシャフト14をピニオンシャフト13に向けて押し付けることによりラックシャフト14を支持する。
プラグ42は、サポートヨーク41およびヨーク押付機構よりも開口部分33B側に位置する。プラグ42は、開口部分33Bを閉塞する。
サポートヨーク41は、ラックシャフト14が同シャフト14の軸方向に向けて移動するとき、ラックシャフト14に対して摺動可能な状態でラックシャフト14を支持する。サポートヨーク41は、ヨーク押付機構によりラックシャフト14に押し付けられる。
図4を参照して、4点接触玉軸受の構成について説明する。
4点接触玉軸受50は、1個の外輪51、1個の内輪52、9個の転動体53、1個の保持器54、2個のシール部材55、およびグリース(図示略)を有する。
外輪51は、金属材料により形成される。外輪51は、平面視において円環形状に形成される。外輪51は、ハウジング30のシャフト収容部分32に対してすきま嵌めされる。外輪51は、ハウジング30の軸受支持部分32Cおよびプラグ35により軸方向ZAにおいて挟まれる。外輪51は、第1外輪軌道面51Aおよび第2外輪軌道面51Bを有する。外輪51は、基端方向ZA2側に第1外輪軌道面51Aが位置し、先端方向ZA1側に第2外輪軌道面51Bが位置する構成を有する。
内輪52は、金属材料により形成される。内輪52は、平面視において円環形状に形成される。内輪52は、ピニオンシャフト13に圧入される。内輪52は、ピニオンシャフト13およびピニオンシャフト13に取り付けられた内輪止め輪13Cにより軸方向ZAにおいて挟まれる。内輪52は、第1内輪軌道面52Aおよび第2内輪軌道面52Bを有する。内輪52は、基端方向ZA2側に第1内輪軌道面52Aが位置し、先端方向ZA1側に第2内輪軌道面52Bが位置する構成を有する。
転動体53は、金属材料により形成される。転動体53は、球形状を有する。転動体53は、外輪51および内輪52の間の空間56内に位置する。転動体53は、平面視において周方向ZCに等間隔に位置する。各転動体53は、第1外輪軌道面51A、第2外輪軌道面51B、第1内輪軌道面52A、および第2内輪軌道面52Bの4点に接触する。
保持器54は、樹脂材料により形成される。保持器54は、平面視において円環形状に形成される。保持器54は、空間56内に位置する。保持器54は、転動体53の一部を収容する収容部分(図示略)が形成される。保持器54は、収容部分に転動体53を収容することにより周方向ZCにおいて転動体53を等間隔に保持する。
シール部材55は、軸方向ZAにおいて、外輪51の端部および内輪52の端部に固定される。シール部材55は、外輪51および内輪52の間の空間56を閉塞する。シール部材55は、芯金およびゴムシール(ともに図示略)を有する。シール部材55は、金属製の芯金にゴムシールが密着した構造を有する。シール部材55は、芯金が外輪51に固定され、ゴムシールがピニオンシャフト13に接触する構成を有する。シール部材55は、空間56に塵埃等の異物が侵入することを抑制する。
グリースは、空間56内に充填される。グリースは、シール部材55により空間56の外部に漏れることが抑制される。グリースは、外輪51に対する転動体53の転がり、および内輪52に対する転動体53の転がりを円滑にする。
ピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50の各寸法関係を以下に示す。
(A)4点接触玉軸受50の内輪52が圧入される前の軸受圧入部分13Bの外径(以下、「圧入前ピニオン外径」)…φ20mm。
(B)軸受圧入部分13Bに内輪52が圧入される前の内輪52の内径(以下、「圧入前内輪内径」)…φ20mm。
(C)圧入前ピニオン外径および圧入前内輪内径は、しまり嵌めの関係となる。
(D)軸受圧入部分13Bに内輪52が圧入される前の4点接触玉軸受50のラジアル隙間(以下、「圧入前ラジアル隙間GR」)…正隙間。
(E)軸受圧入部分13Bに内輪52が圧入される前の4点接触玉軸受50のアキシャル隙間(以下、「圧入前アキシャル隙間GA」)…正隙間。
なお、圧入前ラジアル隙間GRは、外輪51および内輪52の一方を固定した状態において外輪51および内輪52の他方が4点接触玉軸受50の径方向に移動することが可能な量を示す。圧入前ラジアル隙間GRは、例えば図5(a)に示されるように、内輪52を固定した状態において、4点接触玉軸受50の径方向に力FRを外輪51に加えたときの外輪51の移動量として測定される。
圧入前アキシャル隙間GAは、外輪51および内輪52の一方を固定した状態において外輪51および内輪52の他方が4点接触玉軸受50の軸方向に移動することが可能な量を示す。圧入前アキシャル隙間GAは、例えば図5(b)に示されるように、外輪51を固定した状態において、4点接触玉軸受50の軸方向に力FAを内輪52に加えたときの内輪52の移動量として測定される。
図4を参照して、4点接触玉軸受50の動作について説明する。
ステアリングホイール2(図1参照)の操作にともないピニオンシャフト13が回転するとき、ピニオンギヤ13Aおよびラックギヤ14Aの噛合部分の径方向ZBの分力および軸方向ZAの分力がラックギヤ14Aからピニオンシャフト13に加えられる。このため、4点接触玉軸受50は、外輪51に対して内輪52が径方向ZBおよび軸方向ZAに移動する。これにより、4点接触玉軸受50において転動体53は、外輪51の1点および内輪52の1点に接触する。したがって、外輪51および内輪52に対する転動体53の摩擦力が小さくなるため、外輪51および内輪52に対する転動体53のすべりが抑制される。
ところで、車両が悪路を走行するとき、車輪3を介してラックシャフト14(ともに図1参照)が振動する。ピニオンシャフト13は、ピニオンギヤ13Aおよびラックギヤ14A(ともに図2参照)の噛合部分を介してラックシャフト14の振動が入力される。このとき、ピニオンシャフト13は、ピニオンギヤ13Aおよびラックギヤ14Aの噛合部分の軸方向ZAの分力により、軸方向ZAに振動する力が加えられる。そして、ピニオンシャフト13が軸方向ZAに振動する場合、ラックシャフト14およびピニオンシャフト13の振動に起因する歯打音が大きくなる。なお、車両の悪路走行時にラックシャフト14の振動に起因してピニオンシャフト13に入力される力は、操舵時のピニオンシャフト13の回転にともないピニオンシャフト13およびラックシャフト14の噛合部分からピニオンシャフト13に入力される力よりも小さい。
このような問題に対して、本発明者は、ピニオンシャフト13の軸方向ZAの振動が小さくなる圧入前ピニオン外径、圧入前内輪内径および圧入前ラジアル隙間GRの寸法関係を測定試験により新たに見出した。
圧入前ピニオン外径、圧入前内輪内径、および圧入前ラジアル隙間GRの寸法関係は、圧入前ピニオン外径と圧入前内輪内径との圧入締代から、圧入前ラジアル隙間GRを減じた値(以下、「内輪変形代」)に基づいて設定される。詳細には、内輪変形代は、8μm以上かつ22μm以下の範囲に設定されることが好ましい。この理由は、以下のとおりである。
本発明者は、内輪変形代と回転トルクとの関係について、図6に示されるトルク測定装置60により測定した。本発明者は、内輪変形代とピニオン軸振動との関係について、図7に示される振動測定装置70により測定した。なお、回転トルクは、ピニオンシャフト13が所定回転速度で回転するときに4点接触玉軸受50に起因してピニオンシャフト13に作用するトルクを示す。また、ピニオン軸振動は、ラックシャフト14(図1参照)が所定の振幅で振動するときのピニオンシャフト13の軸方向ZAの振動強度を示す。
図6に示されるように、トルク測定装置60は、固定治具61、トルクメーター62、回転ユニット63、および測定装置本体64を有する。トルク測定装置60は、ステアリングホイール2(図1参照)を操作したときのピニオンシャフト13の回転速度を再現した状態において、4点接触玉軸受50により支持されたピニオンシャフト13に作用するトルクを測定する。
固定治具61は、収容部分61Aおよびトッププラグ61Bを有する。固定治具61は、収容部分61Aにピニオンシャフト13の一部分および4点接触玉軸受50を収容する。固定治具61は、トッププラグ61Bにより4点接触玉軸受50を挟み込む。
トルクメーター62は、ピニオンシャフト13および回転ユニット63を連結する。トルクメーター62は、ピニオンシャフト13に作用したトルクに応じた信号を測定装置本体64に出力する。
回転ユニット63は、回転シャフト63Aおよび回転ホイール63Bを有する。回転ユニット63は、回転シャフト63Aの端部に回転ホイール63Bが固定された構成を有する。なお、回転ホイール63Bは、ステアリングホイール2(図1参照)を模したものである。
トルク測定装置60による回転トルクの測定方法について説明する。
作業者は、回転ユニット63を回転することによりステアリングホイール2を操作したときのピニオンシャフト13の回転速度を再現する。このとき、測定装置本体64は、トルクメーター62の信号に基づいて回転トルクを算出する。なお、回転トルクは、ピニオンシャフト13が回転し始めるとき、変動が大きい。そして、回転トルクは、ピニオンシャフト13が1回転したとき等、ある程度回転したとき、変動が小さくなる。測定装置本体64は、回転ユニット63の回転時において回転トルクの変動が小さくなるとき、すなわちトルクメーター62の信号が安定したとき、トルクメーター62の信号に基づいて回転トルクを取得する。
図7に示されるように、振動測定装置70は、支持台71、取付カバー72、加速度センサー73、および測定装置本体74を有する。振動測定装置70は、ラックシャフト14の往復運動にともなうピニオンシャフト13の軸方向ZAの振動強度を測定する。
支持台71は、ハウジング30を支持する。取付カバー72は、ピニオンシャフト13の基端方向ZA2の端部においてボルト(図示略)により固定される。加速度センサー73は、取付カバー72の側面に固定される。
振動測定装置70によるピニオン軸振動の測定方法について説明する。
振動測定装置70は、ラックシャフト14の軸力が1.5kN、ラックシャフト14の往復運動の周波数が14Hzの条件でラックシャフト14を往復運動させる。そして、加速度センサー73は、ラックシャフト14の往復運動にともないピニオンシャフト13の軸方向ZAの振動に応じた信号を測定装置本体74に出力する。測定装置本体74は、加速度センサー73の信号に基づいてピニオン軸振動を算出する。
なお、回転トルクおよびピニオン軸振動の測定においては、作業者は、互いに異なる複数の内輪変形代を予め用意する。そして、作業者は、複数の内輪変形代について、回転トルクおよびピニオン軸振動を測定する。また、作業者は、1つの内輪変形代についての回転トルクおよびピニオン軸振動を次のように測定する。すなわち、作業者は、同一の内輪変形代となるピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50を予め複数個を用意する。そして、作業者は、同一の内輪変形代における回転トルクの平均値およびピニオン軸振動の平均値を算出する。これら回転トルクの平均値およびピニオン軸振動の平均値が図8および図9のグラフの値として採用される。
そして、ステアリング装置1においては、内輪変形代の変化にともない回転トルクおよびピニオン軸振動が図8に示されるグラフのように変化する。なお、図8の曲線L11は、内輪変形代の変化にともなう回転トルクの推移を示す。図8の曲線L12は、内輪変形代の変化にともなうピニオン軸振動の推移を示す。
図8に示されるように、曲線L11は、内輪変形代が増加するにつれて回転トルクが増加する。曲線L11は、内輪変形代が22μmよりも大きい範囲において内輪変形代が増加するにつれて回転トルクが緩やかに増加する。曲線L11は、内輪変形代が22μm以下の範囲において内輪変形代が増加するにつれて回転トルクが急激に増加する。すなわち、曲線L11は、内輪変形代が22μmの点において変曲点を有する。
本発明者は、以上の事項から、内輪変形代が22μm以下の範囲に含まれる設計を採用することにより、内輪変形代が22μmよりも大きい範囲に含まれる設計を採用する場合と比較して、回転トルクが大幅に小さくなることを新たに見出した。また、本発明者は、内輪変形代が22μm以下の範囲に含まれる設計を採用することにより、圧入前ピニオン外径のばらつきおよび圧入前内輪内径のばらつきにより内輪変形代がばらつく場合において、内輪変形代が22μmよりも大きい範囲と比較して、回転トルクのばらつきが小さくなることを新たに見出した。
曲線L12は、内輪変形代が減少するにつれてピニオン軸振動が増加する。曲線L12は、内輪変形代が8μm以上の範囲において内輪変形代が減少するにつれてピニオン軸振動が緩やかに増加する。曲線L12は、内輪変形代が8μm未満の範囲において内輪変形代が減少するにつれてピニオン軸振動が急激に増加する。すなわち、曲線L12は、内輪変形代が8μmの点において変曲点を有する。
本発明者は、以上の事項から、内輪変形代が8μm以上の範囲に含まれる設計を採用することにより、内輪変形代が8μm未満の範囲に含まれる設計を採用する場合と比較して、ピニオン軸振動が大幅に小さくなることを新たに見出した。また、本発明者は、内輪変形代が8μm以上の範囲に含まれる設計を採用することにより、圧入前ピニオン外径のばらつきおよび圧入前内輪内径のばらつきにより内輪変形代がばらつく場合において、内輪変形代が8μm未満の範囲と比較して、ピニオン軸振動のばらつきが小さくなることを新たに見出した。
このように、ステアリング装置1においては、以上の点を踏まえて、内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれるように設定する。このため、ピニオン軸振動が小さくなることにより、ラックシャフト14およびピニオンシャフト13(ともに図1参照)の振動に起因する歯打音が小さくなる。また、回転トルクが小さくなることにより、操舵のために必要なエネルギーの増加が抑制される。このため、操舵時にアシスト装置20のアシストモーター21(ともに図1参照)の電流量が小さくなる。また、回転トルクおよびピニオン軸振動のばらつきが小さくなることにより、ステアリング装置1の製品毎の性能のばらつきが小さくなる。
なお、図9に示されるように、内輪変形代は、軸受圧入部分13Bに内輪52を圧入した状態において圧入前ラジアル隙間GRに相当する隙間(以下、「圧入後ラジアル隙間GP」)と相関を有する。このため、圧入後ラジアル隙間GPは、図9に示される内輪変形代および圧入後ラジアル隙間GPとの関係を示すグラフに基づいて内輪変形代から算出される。なお、図9のグラフは、シミュレーションにより予め算出される。
図9の直線SLは、内輪変形代が小さくなるにつれて圧入後ラジアル隙間GPが増加する関係を示す。直線SLにおいて、内輪変形代が8μmのとき、圧入後ラジアル隙間GPは、−2μmに相当する。また、直線SLにおいて、内輪変形代が22μmのとき、圧入後ラジアル隙間GPは、−13μmに相当する。
そして、図8のグラフは、内輪変形代を圧入後ラジアル隙間GPに変更した場合、図10に示されるグラフとなる。図10において、曲線L21は、圧入後ラジアル隙間GPの変化に対する回転トルクの推移を示す。曲線L22は、圧入後ラジアル隙間GPの変化に対するピニオン軸振動の推移を示す。
曲線L21は、圧入後ラジアル隙間GPが小さくなるにつれて回転トルクが増加する。曲線L21は、圧入後ラジアル隙間GPが−13μm以上の範囲において圧入後ラジアル隙間GPが減少するにつれて回転トルクが緩やかに増加する。曲線L21は、圧入後ラジアル隙間GPが−13μm未満の範囲において圧入後ラジアル隙間GPが減少するにつれて回転トルクが急激に増加する。すなわち、曲線L21は、圧入後ラジアル隙間GPが−13μmの点において変曲点を有する。
曲線L22は、圧入後ラジアル隙間GPが大きくなるにつれてピニオン軸振動が増加する。曲線L22は、圧入後ラジアル隙間GPが−2μm以下の範囲において圧入後ラジアル隙間GPが増加するにつれてピニオン軸振動が緩やかに増加する。曲線L22は、圧入後ラジアル隙間GPが−2μmよりも大きい範囲において圧入後ラジアル隙間GPが増加するにつれてピニオン軸振動が急激に増加する。すなわち、曲線L22は、圧入後ラジアル隙間GPが−2μmの点において変曲点を有する。したがって、ステアリング装置1においては、圧入後ラジアル隙間GPが−13μm以上かつ−2μm以下の範囲に含まれる構成であることが好ましい。
図11を参照して、ステアリング装置1の製造方法について説明する。また、図11を参照する以下の説明において、符号が付されたステアリング装置1に関する各構成要素は、図2に記載された各構成要素を示す。
ステアリング装置1の製造方法は、シャフト寸法測定工程(ステップS1)、軸受寸法測定工程(ステップS2)、組み合わせ工程(ステップS3)、軸受圧入工程(ステップS4)、およびハウジング収容工程(ステップS5)を有する。
シャフト寸法測定工程において、作業者は、複数のピニオンシャフト13について圧入前ピニオン外径を測定する。そして、作業者は、圧入前ピニオン外径をパーソナルコンピューター(以下、「パソコン」)に入力する。
軸受寸法測定工程において、作業者は、複数の4点接触玉軸受50について圧入前内輪内径および圧入前ラジアル隙間GR(図5参照)を測定する。そして、作業者は、圧入前内輪内径および圧入前ラジアル隙間GRをパソコンに入力する。
組み合わせ工程において、作業者は、複数のピニオンシャフト13および複数の4点接触玉軸受50の中から内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれるピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50の組み合わせを選択する。組み合わせ工程においては、パソコンに記憶されたプログラムに基づいて内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれるピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50の組み合わせが行われる。
軸受圧入工程において、作業者は、組み合わせ工程において選択したピニオンシャフト13に組み合わせ工程において選択した4点接触玉軸受50を圧入する。そして、作業者は、内輪止め輪13Cをピニオンシャフト13に取り付ける。
ハウジング収容工程は、ハウジング準備工程およびシャフト挿入工程を有する。ハウジング準備工程において、作業者は、ハウジング30に針軸受34を取り付ける。シャフト挿入工程において、作業者は、ハウジング準備工程の後、ハウジング30のシャフト収容部分32にピニオンシャフト13および4点接触玉軸受50の組立体を挿入する。そして、作業者は、ハウジング30にプラグ35およびオイルシール36を取り付ける。
本実施形態のステアリング装置1は、以下の効果を奏する。
(1)ステアリング装置1は、内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる構成を有する。この構成によれば、回転トルクおよびピニオン軸振動がともに大幅に小さくなる。したがって、ラックシャフト14およびピニオンシャフト13の歯打音が小さくなる。
(2)ステアリング装置1の製造方法は、組み合わせ工程を有する。この構成によれば、組み合わせ工程により内輪変形代の大きさを調整する。このため、内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれるように、圧入前ピニオン外径、圧入前内輪内径、および圧入前ラジアル隙間が予め設定された構成と比較して、圧入前内輪内径の寸法精度および圧入前ピニオン外径の寸法精度を低くすることができる。
本発明は、上記実施形態とは別の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・実施形態の4点接触玉軸受50は、単一部材の外輪51を有する。一方、変形例の4点接触玉軸受50は、4点接触玉軸受50の軸方向に2分割された外輪51を有する。
・実施形態の4点接触玉軸受50は、単一部材の内輪52を有する。一方、変形例の4点接触玉軸受50は、4点接触玉軸受50の軸方向に2分割された内輪52を有する。
・実施形態の4点接触玉軸受50は、9個の転動体53を有する。一方、変形例の4点接触玉軸受50は、9個以外の個数となる複数の転動体53を有する。
・実施形態の4点接触玉軸受50は、2個のシール部材55を有する。一方、変形例の4点接触玉軸受50は、1個のシール部材55を有する。また、別の変形例の4点接触玉軸受50は、シール部材55を有していない。
・実施形態のステアリング装置1は、コラムアシスト型の電動パワーステアリング装置としての構成を有する。一方、変形例のステアリング装置は、ラックパラレル型、ピニオンアシスト型、デュアルピニオンアシスト型、またはラック同軸型の電動パワーステアリング装置としての構成を有する。
・実施形態のステアリング装置1は、アシスト装置20を有する。一方、変形例のステアリング装置1は、アシスト装置20を有していない。
・実施形態のステアリング装置1は、ラックシャフト支持装置40を有する。一方、変形例のステアリング装置1は、ラックシャフト支持装置40を有していない。
・実施形態のステアリング装置1の製造方法は、組み合わせ工程を有する。一方、変形例のステアリング装置1の製造方法は、組み合わせ工程を有していない。
・実施形態のステアリング装置1の製造方法は、シャフト寸法測定工程(ステップS1)の後に軸受寸法測定工程(ステップS2)を行う。一方、変形例のステアリング装置1の製造方法は、軸受寸法測定工程の後にシャフト寸法測定工程を行う。
1…ステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…車輪、10…ステアリング本体、11…コラムシャフト、12…インターミディエイトシャフト、13…ピニオンシャフト、13A…ピニオンギヤ、13B…軸受圧入部分、13C…内輪止め輪、14…ラックシャフト、14A…ラックギヤ、15…ラックアンドピニオン機構、16…タイロッド、17…ナックル、20…アシスト装置、21…アシストモーター、22…ウォームシャフト、23…ウォームホイール、30…ハウジング、31…ハウジング本体、32…シャフト収容部分、32A…収容空間、32B…開口部分、32C…軸受支持部分、33…ヨーク収容部分、33A…収容空間、33B…開口部分、34…針軸受、35…プラグ、36…オイルシール、40…ラックシャフト支持装置、41…サポートヨーク、42…プラグ、50…4点接触玉軸受、51…外輪、51A…第1外輪軌道面、51B…第2外輪軌道面、52…内輪、52A…第1内輪軌道面、52B…第2内輪軌道面、53…転動体、54…保持器、55…シール部材、56…空間、60…トルク測定装置、61…固定治具、61A…収容部分、61B…トッププラグ、62…トルクメーター、63…回転ユニット、63A…回転シャフト、63B…回転ホイール、64…測定装置本体、70…振動測定装置、71…支持台、72…取付カバー、73…加速度センサー、74…測定装置本体、ZA…軸方向、ZA1…先端方向、ZA2…基端方向、ZB…径方向、ZC…周方向、GA…圧入前アキシャル隙間、GR…圧入前ラジアル隙間、FA…力、FR…力、L11…曲線、L12…曲線、L21…曲線、L22…曲線、SL…直線。

Claims (2)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に収容されたピニオンシャフトと、
    前記ハウジングに取り付けられた外輪、前記ピニオンシャフトに圧入された内輪、および前記外輪と前記内輪との間に配置された複数の転動体を有し、前記ハウジングに対する前記ピニオンシャフトの回転が可能な状態で前記ピニオンシャフトを支持する4点接触玉軸受と
    を備えたステアリング装置において、
    前記ピニオンシャフトおよび前記4点接触玉軸受は、前記内輪が圧入される前の前記ピニオンシャフトの外径である圧入前ピニオン外径と前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記内輪の内径である圧入前内輪内径との差である圧入締代から、前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記4点接触玉軸受のラジアル隙間である圧入前ラジアル隙間を減じた値である内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる
    ステアリング装置。
  2. ステアリング装置の製造方法であって、
    前記ステアリング装置は、
    ハウジングと、
    前記ハウジングに収容されたピニオンシャフトと、
    前記ハウジングに取り付けられた外輪、前記ピニオンシャフトに圧入された内輪、および前記外輪と前記内輪との間に配置された複数の転動体を有し、前記ハウジングに対する前記ピニオンシャフトの回転が可能な状態で前記ピニオンシャフトを支持する4点接触玉軸受と
    を備え、
    前記ステアリング装置の製造方法は、
    前記4点接触玉軸受を前記ピニオンシャフトに圧入する工程であって、前記内輪が圧入される前の前記ピニオンシャフトの外径である圧入前ピニオン外径と前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記内輪の内径である圧入前内輪内径との差である圧入締代から、前記ピニオンシャフトに圧入される前の前記4点接触玉軸受のラジアル隙間である圧入前ラジアル隙間を減じた値である内輪変形代が8μm以上かつ22μm以下の範囲に含まれる関係の前記ピニオンシャフトおよび前記4点接触玉軸受を用いる軸受圧入工程を含む
    ステアリング装置の製造方法。
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