JP2014014560A - 清掃装置 - Google Patents

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公祐 竹内
Fuminori Makino
史紀 牧野
Tetsuya Mita
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Abstract

【課題】より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供すること。
【解決手段】床面SFを清掃する回転ブラシ10と、回転ブラシ10を支持するフレーム20と、床面SF上でフレーム20を移動させる、フレーム20に取り付けられる3つのオムニホイール31−1、31−2、31−3と、3つのオムニホイール31−1、31−2、31−3を制御する制御部40と、を備え、オムニホイール31−1と31−2とを結ぶ線分L1と、回転ブラシ10の回転軸10Xとの距離D1が、回転ブラシ10が描く円の半径Rより小さく、制御部40は、壁際を清掃する際に、フレーム20を壁に沿って移動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、被清掃面と交差する回転軸を有する回転ブラシを備えた清掃装置に関する。
従来、ジンバル機構を介してロボット本体に取り付けられる二つの回転ブラシを備えた全方向移動床磨きロボットが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
この床磨きロボットは、電動モータを用いてそれら二つの回転ブラシの回転方向とそれぞれの回転軸の床面に対する傾斜角とを制御し、その回転方向とその傾斜角とに応じて変化するそれら二つの回転ブラシと床面との間の摩擦反力を利用することによって床面を磨きながら所望の方向に移動することができる。
布施 嘉裕、外2名、「全方向移動床磨きロボットへの非干渉PID制御の適用」、2009年7月、日本ロボット学会誌、Vol.27 No.6 p.679-684
しかしながら、非特許文献1の床磨きロボットは、二つの回転ブラシのみでロボット本体を支持するため、姿勢が不安定になりやすいという問題がある。
また、非特許文献1の床磨きロボットは、二つの回転ブラシと床面との間の摩擦反力のみを利用することによって移動するため、回転ブラシの消耗度合い、床面の凹凸、及び床面の摩擦係数等の変化の影響を受け易いという問題がある。
上述の問題に鑑み、本発明は、より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係る清掃装置は、被清掃面を清掃する回転ブラシと、前記回転ブラシを支持するフレームと、前記被清掃面上で前記フレームを移動させる、前記フレームに取り付けられる少なくとも2つの駆動輪を含む移動機構と、前記移動機構を制御する制御部と、を備え、前記少なくとも2つの駆動輪のうちの2つの駆動輪を結ぶ線分の少なくとも1つと、前記回転ブラシの回転軸との距離が、前記回転ブラシが描く円の半径より小さく、前記制御部は、壁際の被清掃面を清掃する際に、前記移動機構を制御して前記フレームを壁に沿って移動させる。
上述の手段により、本発明は、より安定的でより高い走行制御性を有する清掃装置を提供することができる。
第一実施例に係る清掃装置の概略図である。 オムニホイールの典型例を示す図である。 図1の清掃装置の機能ブロック図である。 図1の清掃装置における回転ブラシと支持体との位置関係の説明図である。 図1の清掃装置による壁際清掃の例を示す図である。 第二実施例に係る清掃装置の概略図である。 メカナムホイールの典型例を示す図である。 図6の清掃装置における回転ブラシと支持体との位置関係の説明図である。 図6の清掃装置による壁際清掃の例を示す図である。 第三実施例に係る清掃装置の概略図である。 図10の清掃装置の機能ブロック図である。 図10の清掃装置における回転ブラシと支持体との位置関係の説明図である。 図10の清掃装置による壁際清掃の例を示す図である。 回転ブラシの別の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の第一実施例に係る清掃装置100の概略図であり、図1(A)は、上面図を示し、図1(B)は、図1(A)の矢印IB方向から見た側面図を示し、図1(C)は、図1(A)の矢印IC方向から見た側面図を示す。
清掃装置100は、主に、回転ブラシ10、フレーム20、支持体30、及び制御部40で構成される。なお、図1(A)中の点線は、透視部分を示す。
回転ブラシ10は、被清掃面(床面)SFを清掃する部材であり、被清掃面SFと交差する回転軸10Xを有するポリッシング用の回転ブラシである。また、回転ブラシ10は、主に、ブラシ部11、ブラシ保持部12、及び回転駆動部13で構成される。
本実施例において、ブラシ部11は、上面視で円形であり、例えば、天然繊維、化学繊維、スポンジ、ゴム等で形成される。なお、ブラシ部11の上面視は、矩形、楕円形、多角形等の他の形状であってもよい。
ブラシ保持部12は、ブラシ部11を保持するための部材であり、ブラシ部11と共に回転する。
回転駆動部13は、ブラシ保持部12を回転させるための部材であり、例えば電動モータを含み、その駆動軸がブラシ保持部12に結合され、その非回転部(本体部)がフレーム20に接続される。
フレーム20は、回転ブラシ10を支持する部材であり、主に、平板部21及び支持体取付部25で構成される。
平板部21は、回転ブラシ10の本体部に接続される。本実施例において、平板部21は、上面視で円形であり、円の中心が回転ブラシ10の回転軸10Xの位置と一致する。
支持体取付部25は、支持体30をフレーム20に取り付けるための部材である。
支持体30は、床面SFに回転ブラシ10のブラシ部11が接触するよう床面SF上でフレーム20を支持する部材である。
本実施例において、支持体30は、回転ブラシ10の周りに配置される駆動輪としての3つのオムニホイール31−1、31−2、31−3を含む。オムニホイール31−1、31−2、31−3は、回転するブラシ部11が描く円の外側に配置され、且つ、回転ブラシ10の回転軸10Xを中心とする円の円周上に等間隔(120度間隔)に配置される。また、オムニホイール31−1、31−2、31−3は、個別の回転モータ(図示せず。)によって独立に回転駆動される。なお、オムニホイール31−1、31−2、31−3は、以下では、集合的にオムニホイール31としても参照される。
「オムニホイール」とは、ホロノミックな全方向移動を可能にするホイールであり、例えば、回転方向に沿って複数のフリーローラが配置されたホイールである。
図2は、オムニホイールの典型例を示す図であり、図2(A)がオムニホイールWHの回転軸WX方向から見た図を示し、図2(B)が図2(A)の矢印IIB方向から見た図を示す。
図2(A)及び図2(B)で示すように、オムニホイールWHは、2つ1組のホイールを有し、それら2つのホイールのそれぞれには、矢印AR1で示す回転方向に沿って円周上に6つの樽型のフリーローラFRが等間隔(60度間隔)に配置される。また、一方のホイールにおけるフリーローラFRの配置と他方のホイールにおけるフリーローラFRの配置との間には30度の位相差が存在する。なお、フリーローラFRのそれぞれの回転軸FXは、オムニホイールWHの回転軸WXに垂直である。
この構成により、オムニホイールWHは、自身が回転することによって、矢印AR1で示す回転方向の回転力を床面SFに伝達し、床面SFからの摩擦反力を受けながら、矢印AR1で示す方向に転動する。一方、オムニホイールWHは、フリーローラFRが回転する方向に力が加えられた場合には、フリーローラFRを受動的に回転させるようにする。そのため、オムニホイールWHは、その回転軸方向にも移動することができる。その結果、オムニホイールWHによって支持される物体は、オムニホイールWHの転動方向と交差する方向にも移動することができる。
なお、本実施例では、オムニホイール31のそれぞれは、図1に示すように、2つ1組のホイールのそれぞれにおいて、回転方向に沿う円周上に3つのフリーローラを有する。
本実施例では、支持体30は、回転ブラシ10による床面SFの清掃中に、回転ブラシ10と床面SFとの間の摩擦反力によって床面SFに対してフレーム20が回転するのを防止する回転防止機構としても機能する。
具体的には、支持体30は、フレーム20が床面SFに対して回転ブラシ10の回転方向とは反対の方向に回転するのを防止するように、支持体30を構成するオムニホイール31の少なくとも一つで回転駆動力を発生させる。
また、本実施例では、支持体30は、床面SF上でフレーム20を移動させる移動機構としても機能する。
具体的には、支持体30を構成するオムニホイール31のそれぞれは、フレーム20及び回転ブラシ10を所望の方向に移動させるように回転駆動力を発生させる。
制御部40は、清掃装置100の動きを制御するための部材であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータである。
制御部40は、例えば、入力部(図示せず。)を介して入力される操作者の指示に応じた方向に、或いは、各種情報に基づいて自動的に導き出した方向に清掃装置100を進行させるために、移動機構による移動を制御する。
具体的には、制御部40は、オムニホイール31のそれぞれの回転方向及び回転駆動力を制御することによってオムニホイール31のそれぞれが床面SFから受ける摩擦反力を制御する。
ここで、図3を参照しながら、制御部40の詳細について説明する。なお、図3は、清掃装置100の機能ブロック図の一例であり、制御部40は、回転ブラシ10、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれに有線又は無線で接続される。
制御部40は、移動制御部41及び記憶部42を備え、移動制御部41が担う機能に対応するプログラムをROMから読み出してRAM上に展開する。そして、制御部40は、記憶部42に記憶された情報に基づいて、移動制御部41が担う機能に対応する処理をCPUに実行させる。
記憶部42は、各種情報を記憶するための装置であり、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体であって、清掃対象となる床面SFの形状や大きさ等を記憶する清掃マップ420を記憶する。
清掃マップ420は、好適には、清掃対象となる床面SF毎に記憶部42に予め記憶される情報であるが、レーザセンサ等を用いて清掃装置100が清掃開始前或いは清掃中に自動的に生成するものであってもよい。
回転ブラシ10、オムニホイール31−1、31−2、31−3はそれぞれ、回転モータRM0〜RM3、回転検出器RS0〜RS3を有する。
回転検出器RS0は、回転モータRM0による回転ブラシ10の回転の状態(回転方向、回転角度、回転速度等である。)を検出するための装置である。
同様に、回転検出器RS1〜RS3は、回転モータRM1〜RM3によるオムニホイール31−1、31−2、31−3の回転の状態(回転方向、回転角度、回転速度等である。)を検出するための装置である。
回転検出器RS0〜RS3は、例えば、レゾルバ、エンコーダ等であって、その検出値を回転状態情報として所定のサンプリング周期で繰り返し制御部40に対して出力する。
移動制御部41は、清掃装置100を自律的に動作させるための機能要素である。移動制御部41は、記憶部42から読み出した清掃マップ420と逆運動学とに基づいて、回転ブラシ10、オムニホイール31―1、31−2、31−3のそれぞれの目標回転状態(目標回転速度、目標回転方向等)を決定する。そして、移動制御部41は、決定した目標回転状態に関する情報を含む制御信号を、制御対象としての、回転ブラシ10、オムニホイール31―1、31−2、31−3のそれぞれに対して出力する。
また、移動制御部41は、制御対象のそれぞれが出力する回転状態情報を所定のサンプリング周期で受信し、制御対象のそれぞれが目標回転状態となるように制御する。
このように、移動制御部41は、清掃装置100の回転を防止するために、或いは、清掃装置100を特定の方向に移動させるために、所定の推進力を発生させる。
例えば、移動制御部41は、最初に、清掃装置100の目標移動速度を達成するために必要なオムニホイール31のそれぞれの目標回転方向及び目標回転速度を決定する。その後、移動制御部41は、オムニホイール31のそれぞれの現在の回転方向及び回転速度を取得して目標回転方向における目標回転速度との差を算出する。その後、移動制御部41は、その差に基づいて、オムニホイール31のそれぞれの目標回転速度を達成するために必要な回転駆動力をオムニホイール31のそれぞれについて算出する。
その後、移動制御部41は、目標回転速度を達成するために必要な回転駆動力に関する情報を含む制御信号をオムニホイール31のそれぞれに対して送信し、オムニホイール31のそれぞれでその回転駆動力を発生させる。
このように、移動制御部41は、清掃装置100の回転を防止するために、或いは、清掃装置100を目標移動速度で移動させるために必要な移動機構による推進力をオムニホイール31で発生させる。
ここで、図4を参照しながら、清掃装置100における回転ブラシ10と支持体30との位置関係について説明する。なお、図4は、回転ブラシ10のブラシ部11と支持体30のオムニホイール31−1、31−2、31−3の上面図であり、図の明瞭化のため、清掃装置100の他の部分の図示を省略している。
線分L1は、回転軸10Xから見たオムニホイール31―1上の最外点の1つP1と、回転軸10Xから見たオムニホイール31―2上の最外点の1つP2とを結ぶ線分である。同様に、線分L2は、オムニホイール31―2上の最外点の1つP3と、オムニホイール31―3上の最外点の1つP4とを結ぶ線分であり、線分L3は、オムニホイール31―3上の最外点の1つP5と、オムニホイール31―1上の最外点の1つP6とを結ぶ線分である。
線分L1、L2、L3は、回転軸10Xからの距離D1、D2、D3が何れも、回転するブラシ部11が描く円の半径Rよりも小さい。すなわち、ブラシ部11は、回転するブラシ部11が描く円における、回転軸10Xから見て線分L1、L2、L3のそれぞれの外側に突出する斜線領域A1、A2、A3に含まれる部分を有する。この構成により、清掃装置100は、オムニホイール31を壁に接触させることなく、斜線領域A1〜A3の何れかに含まれるブラシ部11の部分を用いて壁際を清掃することができる。
図5は、清掃装置100による壁際清掃の例を示す図であり、図5(A)は、清掃装置100が、ブラシ部11を矢印AR2で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR3で示す方向に壁Wに沿って移動する状態を示す。
このとき、移動制御部41は、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR31、AR32、AR33で示す方向にオムニホイール31−1、31−2、31−3を回転させる。なお、矢印AR31、AR32、AR33は、オムニホイール31−1、31−2、31−3が矢印AR31、AR32、AR33の方向に回転することを意味するのみであり、矢印AR31、AR32、AR33の方向に転動することを意味しない。すなわち、清掃装置100が床面SFに対して回転することを意味しない。
具体的には、移動制御部41は、オムニホイール31−2が発生させる駆動力の図の左向きの成分とオムニホイール31−3が発生させる駆動力の図の右向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、オムニホイール31−2が発生させる駆動力の図の上向きの成分とオムニホイール31−3が発生させる駆動力の図の上向きの成分とが加算されるようにする。さらに、移動制御部41は、オムニホイール31−2による駆動力とオムニホイール31−3による駆動力の合力(上向きの力)の大きさと、オムニホイール31−1による上向きの駆動力の大きさとが等しくなるようにする。清掃装置100の回転を防止するためである。
その結果、オムニホイール31−1、31−2、31−3は、全体として矢印AR3を向く推進力を発生させ、清掃装置100を回転させることなく壁Wに沿って矢印AR3の方向に移動させる。なお、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100の進行方向(矢印AR3で示す方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100が移動する際の抵抗とはならない。
図5(B)は、清掃装置100が、ブラシ部11を矢印AR4で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR5で示す方向に壁際に沿って移動する状態を示す。
このとき、移動制御部41は、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR51、AR52、AR53で示す方向にオムニホイール31−1、31−2、31−3を回転させる。なお、矢印AR51、AR52、AR53は、オムニホイール31−1、31−2、31−3が矢印AR51、AR52、AR53の方向に回転することを意味するのみであり、矢印AR51、AR52、AR53の方向に転動することを意味しない。すなわち、清掃装置100が床面SFに対して回転することを意味しない。
具体的には、移動制御部41は、オムニホイール31−2が発生させる駆動力の図の右向きの成分とオムニホイール31−3が発生させる駆動力の図の左向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、オムニホイール31−2が発生させる駆動力の図の下向きの成分とオムニホイール31−3が発生させる駆動力の図の下向きの成分とが加算されるようにする。さらに、移動制御部41は、オムニホイール31−2による駆動力とオムニホイール31−3による駆動力の合力(下向きの力)の大きさと、オムニホイール31−1による下向きの駆動力の大きさとが等しくなるようにする。清掃装置100の回転を防止するためである。
その結果、オムニホイール31−1、31−2、31−3は、全体として矢印AR5を向く推進力を発生させ、清掃装置100を回転させることなく壁Wに沿って矢印AR5の方向に移動させる。なお、オムニホイール31−1、31−2、31−3のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100の進行方向(矢印AR5で示す方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100が移動する際の抵抗とはならない。
以上の構成により、清掃装置100は、オムニホイール31によるホロノミックな全方位移動が可能なため、二つのオムニホイールの間の領域A1〜A3の何れかに含まれるブラシ部11の部分を壁に接近又は接触させながら壁際に沿って移動することができ、壁際の清掃を効率的に実行することができる。
また、清掃装置100は、オムニホイール31のそれぞれの回転状態情報を継続的に取得するので、オドメトリを用いて自己位置を逐次推定することができる。
また、清掃装置100は、支持体30を用いてフレーム20を支持するので、姿勢が安定しやすく、ブラシ部11に過度の負担をかけることもない。
また、清掃装置100は、1つの回転ブラシ10を利用する構成であるため、複数の回転ブラシを利用する構成に比べ小型、軽量、低コストであり、また、電力消費を低減させることができる。
また、清掃装置100は、本実施例では、清掃マップ420に基づいて自律的に移動しながら床面SFの清掃を行うロボット型の清掃装置である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、清掃装置100は、フレーム20等から延びるコードに取り付けられた操作部を用いて操作者が手動で操作するものであってもよく、無線通信を介して操作者が遠隔操作するものであってもよい。
また、清掃装置100は、自律移動や障害物回避のための周辺監視センサを備えていてもよい。周辺監視センサは、例えば、超音波センサ、赤外線センサ、レーザレーダ等である。周辺監視センサの監視範囲は、清掃装置100のホロノミックな全方向移動を支援するため、360度の全周囲であることが望ましい。
なお、清掃装置100は、ブラシ部11を時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら壁Wに沿って移動してもよい。
次に、図6〜図9を参照しながら、本発明の第二実施例に係る清掃装置100Aについて説明する。
図6は、本発明の第二実施例に係る清掃装置100Aの概略上面図である。なお、図6中の点線は、透視部分を示す。
清掃装置100Aは、矩形の平板部21Aと、平板部21Aに取り付けられる4つのメカナムホイール31A−1〜31A−4の形をとる支持体30Aとを備える点で、円形の平板部21と、3つのオムニホイール31とを備える清掃装置100と相違するが、その他の点で共通する。
そのため、第一実施例と同じ構成要素を同じ参照番号を用いて参照しながら、上述の相違点を詳細に説明する。なお、平板部21Aの上面形状は、矩形に限定されるものではなく、円形、楕円形、多角形等の他の形状であってもよい。
本実施例では、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、共通の回転軸を有するメカナムホイール31A−1、31A−2と、別の共通の回転軸を有するメカナムホイール31A−3、31A−4とを含む。また、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、それら2つの回転軸が互いに平行となるように配置され、且つ、回転するブラシ部11が描く円の外側に配置される。また、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、個別の回転モータ(図示せず。)によって独立に回転駆動される。なお、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、以下では、集合的にメカナムホイール31Aとしても参照される。
「メカナムホイール」とは、ホロノミックな全方向移動を可能にするホイールであり、例えば、回転方向に沿って複数のフリーローラが配置されたホイールである。
図7は、メカナムホイールの典型例を示す図であり、図7(A)がメカナムホイールMWHの回転軸MWX方向から見た図を示し、図7(B)が図7(A)の矢印VIIB方向から見た図を示す。
図7(A)及び図7(B)で示すように、メカナムホイールMWHは、矢印AR6で示す回転方向に沿って円周上に12個の樽型のフリーローラMFRが等間隔(30度間隔)に配置される。また、フリーローラMFRのそれぞれの回転軸MFXは、メカナムホイールMWHの回転軸MWXとの間に45度の角度を形成する。
この構成により、メカナムホイールMWHは、自身が回転することによって、矢印AR6で示す回転方向の回転力を床面SFに伝達するが、フリーローラMFRが回転する方向に力が加えられた場合には、フリーローラMFRを受動的に回転させるようにする。そのため、メカナムホイールMWHは、その回転軸MWXと45度の角度を形成する方向にも大きな抵抗を受けることなく移動することができる。
ここで、図8を参照しながら、清掃装置100Aにおける回転ブラシ10と支持体30との位置関係について説明する。なお、図8は、回転ブラシ10のブラシ部11と支持体30のメカナムホイール31A−1〜31A−4の上面図であり、図の明瞭化のため、清掃装置100Aの他の部分の図示を省略している。
線分L4は、回転軸10Xから見たメカナムホイール31A―1上の最外点P7と、回転軸10Xから見たメカナムホイール31A―2上の最外点P8とを結ぶ線分である。同様に、線分L5は、メカナムホイール31A―3上の最外点P9と、メカナムホイール31A―4上の最外点P10とを結ぶ線分である。
線分L4、L5は、回転軸10Xからの距離D4、D5が何れも、回転するブラシ部11が描く円の半径Rよりも小さい。すなわち、ブラシ部11は、回転するブラシ部11が描く円における、回転軸10Xから見て線分L4、L5のそれぞれの外側に突出する斜線領域A4、A5に含まれる部分を有する。この構成により、清掃装置100Aは、メカナムホイール31Aを壁に接触させることなく、斜線領域A4及びA5の何れかに含まれるブラシ部11の部分を用いて壁際を清掃することができる。
図9は、清掃装置100Aによる壁際清掃の例を示す図であり、図9(A)は、清掃装置100Aが、ブラシ部11を矢印AR7で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR8で示す方向に壁Wに沿って移動する状態を示す。
このとき、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1〜31A−4のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR81〜AR84で示す方向にメカナムホイール31A−1〜31A−4を回転させる。なお、矢印AR81〜AR84は、メカナムホイール31A−1〜31A−4が矢印AR81〜AR84の方向に回転することを意味するのみであり、矢印AR81〜AR84の方向に転動することを意味しない。すなわち、清掃装置100が床面SFに対して回転することを意味しない。
具体的には、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1が発生させる駆動力の図の左向きの成分とメカナムホイール31A−3が発生させる駆動力の図の右向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1が発生させる駆動力の図の上向きの成分とメカナムホイール31A−3が発生させる駆動力の図の上向きの成分とが加算されるようにする。さらに、移動制御部41は、メカナムホイール31A−2が発生させる駆動力の図の右向きの成分とメカナムホイール31A−4が発生させる駆動力の図の左向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、メカナムホイール31A−2が発生させる駆動力の図の上向きの成分とメカナムホイール31A−4が発生させる駆動力の図の上向きの成分とが加算されるようにする。
その結果、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、全体として矢印AR8を向く推進力を発生させ、清掃装置100Aを回転させることなく壁Wに沿って矢印AR8の方向に移動させる。なお、メカナムホイール31A−1〜31A−4のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100Aの進行方向(矢印AR8で示す方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100Aが移動する際の抵抗とはならない。
図9(B)は、清掃装置100Aが、ブラシ部11を矢印AR9で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR10で示す方向に壁Wに沿って移動する状態を示す。
このとき、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1〜31A−4のそれぞれに対して制御信号を出力し、図の矢印AR101〜AR104で示す方向にメカナムホイール31A−1〜31A−4を回転させる。なお、矢印AR101〜AR104は、メカナムホイール31A−1〜31A−4が矢印AR101〜AR104の方向に回転することを意味するのみであり、矢印AR101〜AR104の方向に転動することを意味しない。すなわち、清掃装置100が床面SFに対して回転することを意味しない。
具体的には、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1が発生させる駆動力の図の右向きの成分とメカナムホイール31A−3が発生させる駆動力の図の左向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、メカナムホイール31A−1が発生させる駆動力の図の下向きの成分とメカナムホイール31A−3が発生させる駆動力の図の下向きの成分とが加算されるようにする。さらに、移動制御部41は、メカナムホイール31A−2が発生させる駆動力の図の左向きの成分とメカナムホイール31A−4が発生させる駆動力の図の右向きの成分とが相殺されるようにする。また、移動制御部41は、メカナムホイール31A−2が発生させる駆動力の図の下向きの成分とメカナムホイール31A−4が発生させる駆動力の図の下向きの成分とが加算されるようにする。
その結果、メカナムホイール31A−1〜31A−4は、全体として矢印AR10を向く推進力を発生させ、清掃装置100Aを回転させることなく壁Wに沿って矢印AR10の方向に移動させる。なお、メカナムホイール31A−1〜31A−4のそれぞれが発生させる駆動力の方向は、清掃装置100Aの進行方向(矢印AR10で示す方向)と一致しないが、フリーローラの存在により、清掃装置100Aが移動する際の抵抗とはならない。
以上の構成により、清掃装置100Aは、メカナムホイール31Aによるホロノミックな全方位移動が可能なため、領域A4又はA5に含まれるブラシ部11の部分を壁に接近又は接触させながら壁際に沿って移動することができ、壁際の清掃を効率的に実行することができる。また、清掃装置100Aは、清掃装置100による上述の他の効果を同様に実現させることができる。
なお、清掃装置100Aは、ブラシ部11を時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら壁Wに沿って移動してもよい。
次に、図10〜図13を参照しながら、本発明の第三実施例に係る清掃装置100Bについて説明する。
図10は、本発明の第三実施例に係る清掃装置100Bの概略図であり、図10(A)は、上面図を示し、図10(B)及び図10(C)は、図10(A)の一点鎖線を含む鉛直面による断面を矢印XBC方向から見た側断面図を示す。なお、図10(B)は、回転ブラシ10の回転軸10Xを鉛直軸に対して第1方向に角度αだけ傾斜させた状態を示す。また、図10(C)は、回転ブラシ10の回転軸10Xを鉛直軸に対して第1方向とは逆の第2方向に角度βだけ傾斜させた状態を示す。なお、図10(A)中の点線は、透視部分を示す。
清掃装置100Bは、フレーム20Bが、リング部21B、シャフト部22B、及び支持体取付部25Bで構成され、リング部21B及びシャフト部22Bが1自由度の傾斜機構を構成する点で清掃装置100と相違する。具体的には、リング部21Bは、シャフト部22Bを介して回転ブラシ10の本体部に傾斜可能に接続され、二点鎖線で示す傾斜軸22BX周りに回転ブラシ10を傾斜させる。
また、清掃装置100Bは、リング部21Bに取り付けられる、駆動輪としての2つのオムニホイール31B−1、31B−2と、1つの従動輪31B−3とで構成される支持体30Bを備える。
なお、清掃装置100Bは、その他の点で清掃装置100と共通する。そのため、第一実施例と同じ構成要素を同じ参照番号を用いて参照しながら、上述の相違点を詳細に説明する。
オムニホイール31B−1、31B−2は、回転するブラシ部11が描く円の外側に配置され、傾斜軸22BXに平行な共通の回転軸を備え、個別の回転モータ(図示せず。)によって独立に回転駆動される。
従動輪31B−3は、オムニホイール31B−1、31B−2に対し、傾斜軸22BXの反対側に配置され、且つ、オムニホイール31B−1、31B−2のそれぞれとの距離が等しくなるように配置されるキャスターである。また、従動輪31B−3は、オムニホイール31B−1、31B−2と同様、回転するブラシ部11が描く円の外側に配置される。従動輪31B−3は、フレーム20Bの移動方向又は回転方向に合わせて向きを変えることができ、オムニホイール31B−1、31B−2によるフレーム20Bの移動を補助する。
ここで、図11を参照しながら、清掃装置100Bにおける制御部40の詳細について説明する。なお、図11は、清掃装置100Bの機能ブロック図の一例であり、制御部40は、移動機構としての回転ブラシ10、移動機構としてのオムニホイール31B−1、31B−2、及び、傾斜機構としてのシャフト部22Bのそれぞれに有線又は無線で接続される。また、シャフト部22Bは、傾斜モータTM1、傾斜検出器TS1を有する。
傾斜検出器TS1は、傾斜モータTM1によるシャフト部22Bの傾斜の状態(回転ブラシ10のリング部21Bに対する傾斜方向、傾斜角度、傾斜速度等である。)を検出するための装置である。傾斜検出器TS1は、例えば、レゾルバ、エンコーダ等であって、その検出値を傾斜状態情報として所定のサンプリング周期で繰り返し制御部40に対して出力する。
移動制御部41は、記憶部42から読み出した清掃マップ420と逆運動学とに基づいて、回転ブラシ10、オムニホイール31B―1、31B−2のそれぞれの目標回転状態(目標回転速度、目標回転方向等)、及び、シャフト部22Bの目標傾斜状態(目標傾斜角度、目標傾斜方向等)を決定する。そして、移動制御部41は、決定した目標回転状態及び目標傾斜状態に関する情報を含む制御信号を回転ブラシ10、オムニホイール31B―1、31B−2、シャフト部22Bのそれぞれに対して出力する。
そして、移動制御部41は、制御対象である回転ブラシ10、シャフト部22B、オムニホイール31B−1、31B−2のそれぞれが出力する回転状態情報及び傾斜状態情報を所定のサンプリング周期で受信し、制御対象のそれぞれが目標回転状態及び目標傾斜状態となるように制御する。
ここで、図12を参照しながら、清掃装置100Bにおける回転ブラシ10と支持体30Bとの位置関係について説明する。なお、図12は、回転ブラシ10のブラシ部11と支持体30Bのオムニホイール31B−1、31B−2、及び従動輪31B−3の上面図であり、図の明瞭化のため、清掃装置100Bの他の部分の図示を省略している。
線分L6は、回転軸10Xから見たオムニホイール31B―1上の最外点P11と、回転軸10Xから見たオムニホイール31B―2上の最外点P12とを結ぶ線分である。
線分L6は、回転軸10Xからの距離D6が、回転するブラシ部11が描く円の半径Rよりも小さい。すなわち、ブラシ部11は、回転するブラシ部11が描く円における、回転軸10Xから見て線分L6の外側に突出する斜線領域A6に含まれる部分を有する。この構成により、清掃装置100Bは、オムニホイール31B−1、31B−2を壁に接触させることなく、斜線領域A6に含まれるブラシ部11の部分を用いて壁際を清掃することができる。
図13は、清掃装置100Bによる壁際清掃の例を示す図であり、図13(A)は、清掃装置100Bが、ブラシ部11を矢印AR11で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR12で示す方向に壁Wに沿って移動する状態を示す。
このとき、オムニホイール31B−1、31B−2は、清掃装置100Bの姿勢を保つように制御される。
また、移動制御部41は、回転ブラシ10及びシャフト部22Bのそれぞれに対して制御信号を出力し、回転ブラシ10を回転軸10Xの周りで所定の回転速度で反時計回りに回転させながら、回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜軸22BXの周りで角度αだけ傾斜させる(図10(B)参照。)。その結果、移動機構としての回転ブラシ10のブラシ部11は、その外側の一部と床面SFとの間に点線で示す高摩擦領域HF1を形成する。ブラシ部11は、高摩擦領域HF1のところでその回転方向(反時計回り)と反対向き(時計回り)の摩擦反力を局所的に発生させることによって図の上向きの推進力を発生させる。なお、ブラシ部11は、傾斜させられた場合であっても、少なくともブラシ部11の底面の大部分が床面SFと接触したままであり、少なくともブラシ部11の底面の大部分で床面SFを磨くことができる。また、高摩擦領域HF1のところで発生する摩擦反力は、基本的には、回転軸10Xの傾斜軸22BX周りの傾斜角が大きくなるにつれて増大する。一方で、ブラシ部11の回転は、その傾斜角の変化による影響をほとんど受けることはない。高摩擦領域HF1のところで発生する摩擦反力が増大する分、高摩擦領域HF1以外の領域のところで発生する摩擦反力が減少するためである。
なお、オムニホイール31B−1、31B−2は、図13(A)に示すように、それぞれの回転軸が壁Wに沿う方向となるように配置される。そのため、オムニホイール31B−1、31B−2は、壁Wに沿った図の上向きの推進力をブラシ部11が発生させた場合であっても、フリーローラが回転する方向に推進力が加えられるため、清掃装置100Bは、壁Wに沿って図の上向きに円滑に移動することができる。
このように、支持体30Bは、壁Wに沿う方向への清掃装置100Bの移動を許容しながら、壁Wに近づく方向及び壁Wから遠ざかる方向への清掃装置100Bの移動を抑制或いは防止する。
図13(B)は、清掃装置100Bが、ブラシ部11を矢印AR13で示すように反時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら、矢印AR14で示す方向に壁Wに沿って移動する状態を示す。
このとき、オムニホイール31B−1、31B−2は、清掃装置100Bの姿勢を保つように制御される。
また、移動制御部41は、回転ブラシ10及びシャフト部22Bのそれぞれに対して制御信号を出力し、回転ブラシ10を回転軸10Xの周りで所定の回転速度で反時計回りに回転させながら、回転ブラシ10の回転軸10Xを傾斜軸22BXの周りで角度βだけ傾斜させる(図10(C)参照。)。その結果、移動機構としての回転ブラシ10のブラシ部11は、その外側の一部と床面SFとの間に点線で示す高摩擦領域HF2を形成する。ブラシ部11は、高摩擦領域HF2のところでその回転方向(反時計回り)と反対向き(時計回り)の摩擦反力を局所的に発生させることによって図の下向きの推進力を発生させる。なお、ブラシ部11は、傾斜させられた場合であっても、少なくともブラシ部11の底面の大部分が床面SFと接触したままであり、少なくともブラシ部11の底面の大部分で床面SFを磨くことができる。また、高摩擦領域HF2のところで発生する摩擦反力は、基本的には、回転軸10Xの傾斜軸22BX周りの傾斜角が大きくなるにつれて増大する。一方で、ブラシ部11の回転は、その傾斜角の変化による影響をほとんど受けることはない。高摩擦領域HF2のところで発生する摩擦反力が増大する分、高摩擦領域HF2以外の領域のところで発生する摩擦反力が減少するためである。
この場合も、オムニホイール31B−1、31B−2は、図13(B)に示すように、それぞれの回転軸が壁Wに沿う方向となるように配置される。そのため、オムニホイール31B−1、31B−2は、壁Wに沿った図の下向きの推進力をブラシ部11が発生させた場合であっても、フリーローラが回転する方向に推進力が加えられるため、フリーローラを受動的に回転させる。その結果、オムニホイール31B−1、31B−2によって支持される清掃装置100Bは、壁Wに沿って図の下向きに円滑に移動することができる。
このように、支持体30Bは、壁Wに沿う方向への清掃装置100Bの移動を許容しながら、壁Wに近づく方向及び壁Wから遠ざかる方向への清掃装置100Bの移動を抑制或いは防止する。
以上の構成により、清掃装置100Bは、回転ブラシ10による推進力により、領域A6に含まれるブラシ部11の部分を壁Wに接近又は接触させながら壁際に沿って移動することができ、壁際の清掃を効率的に実行することができる。
また、清掃装置100Bは、非ホロノミックな全方向移動を行うため、周辺監視センサの監視範囲を、オムニホイール31B−1、31B−2の回転軸の方向に限定してもよい。これにより、周辺監視センサの小型化、低コスト化が可能となる。
また、清掃装置100Bは、移動のために回転ブラシ10による推進力を利用する点、及び、全方向移動が非ホロノミックである点を除き、清掃装置100、100Aによる上述の他の効果を同様に実現させることができる。
なお、清掃装置100Bは、ブラシ部11を時計回りに回転させ床面SFを清掃しながら壁Wに沿って移動してもよい。この場合、移動制御部41は、回転軸10Xの傾斜方向を上述の実施例とは逆の方向にすればよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例において、清掃装置は、直線状の壁際に沿って清掃を行うために直線状に移動するが、曲線状の壁際に沿って清掃を行うために曲線状に移動してもよい。
また、上述の実施例では、回転ブラシ10のブラシ部11は、ブラシ保持部12の平坦な下面に所定の植え込み角度で植え込まれる毛を有する。所定の植え込み角度は、例えば、下面に対して垂直に植え込まれる場合を0度とすると、最大で15度である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
図14は、回転ブラシの別の実施例10Aを示す側断面図であり、回転ブラシ10Aは、ブラシ部11A、ブラシ保持部12A、及び回転駆動部13で構成される。なお、図14では、図の明瞭化のため、清掃装置における回転ブラシ10A以外の図示を省略する。
ブラシ部11Aは、ブラシ保持部12Aの平坦な下面に植え込まれる第1ブラシ部11A1と、ブラシ保持部12Aの側面に植え込まれる第2ブラシ部11A2とを有する。ブラシ保持部12Aの側面は、その側面に所定の植え込み角度(例えば最大15度である。)で植え込まれる第2ブラシ部11A2の毛が床面SFに向かって斜め下方に伸びるように構成される。本実施例では、ブラシ保持部12Aは、その側面が床面SFに対して角度γを形成するようにテーパ付きディスクの形を有する。
この構成により、回転ブラシ10Aは、壁際を清掃する際に第2ブラシ部11A2の先端を壁に接触させたとしても、壁Wとブラシ保持部12との間の隙間CLを維持でき、ブラシ保持部12が壁と接触するのを確実に防止できる。
なお、回転ブラシ10Aでは、第1ブラシ部11A1と第2ブラシ部11A2との間に毛の無い部分が存在するが、第1ブラシ部11A1と第2ブラシ部11A2との間が毛で埋められていてもよい。
10、10A・・・回転ブラシ 10X・・・回転軸 11、11A・・・ブラシ部 11A1・・・第1ブラシ部11A1・・・第2ブラシ部 12、12A・・・ブラシ保持部 13・・・回転駆動部 20・・・フレーム 21、21A・・・平板部 21B・・・リング部 22・・・シャフト部 22B・・・傾斜軸 25、25B・・・支持体取付部 30、30A、30B・・・支持体 31、31B−1、31B−2・・・オムニホイール 31A・・・メカナムホイール 31B−3・・従動輪 40・・・制御部 41・・・移動制御部 42・・・記憶部 100、100A、100B・・・清掃装置 420・・・清掃マップ RM0〜RM3・・・回転モータ RS0〜RS3・・・回転検出器 SF・・・床面 TM1・・・傾斜モータ TS1・・・傾斜検出器

Claims (6)

  1. 被清掃面を清掃する回転ブラシと、
    前記回転ブラシを支持するフレームと、
    前記被清掃面上で前記フレームを移動させる、前記フレームに取り付けられる少なくとも2つの駆動輪を含む移動機構と、
    前記移動機構を制御する制御部と、を備え、
    前記少なくとも2つの駆動輪のうちの2つの駆動輪を結ぶ線分の少なくとも1つと、前記回転ブラシの回転軸との距離が、前記回転ブラシが描く円の半径より小さく、
    前記制御部は、壁際の被清掃面を清掃する際に、前記移動機構を制御して前記フレームを壁に沿って移動させる、
    清掃装置。
  2. 前記フレームは、前記駆動輪の転動方向と交差する方向に移動可能である、
    請求項1に記載の清掃装置。
  3. 前記2つの駆動輪は、前記回転ブラシが描く円の外側にある、
    請求項1又は2に記載の清掃装置。
  4. 前記少なくとも2つの駆動輪は、3つのオムニホイールである、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の清掃装置。
  5. 前記少なくとも2つの駆動輪は、4つのメカナムホイールである、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の清掃装置。
  6. 前記回転ブラシの回転軸と前記被清掃面との間の角度を変化させる傾斜機構を更に備え、
    前記制御部は、前記傾斜機構により前記回転ブラシを前記移動機構として機能させ、
    前記少なくとも2つの駆動輪は、2つのオムニホイールであり、
    前記傾斜機構の傾斜軸と前記オムニホイールの回転軸とが平行である、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の清掃装置。
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