JP2014013021A - 風力発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定められた設置領域内に、電力を効率よく得られるよう垂直軸型風力発電装置を配置した風力発電設備の提供。
【解決手段】 外側発電装置を隣り合う外側発電装置の間を2D〜4Dの距離だけ離間して設置し、一個の内側発電装置ではこれを外側発電装置の内側に配置してしかも一辺部発電装置および他辺部発電装置のうち少なくとも一方から6D〜12Dの距離だけ離間して設置し、複数個の内側発電装置では、これらを一辺部発電装置および他辺部発電装置の少なくとも一方から6D〜12Dの距離だけ離間して設置した構成の風力発電設備。
【選択図】 図1

Description

本発明は、垂直軸型風力発電装置を定められた設置領域内に配置するようにした風力発電設備に関する。
複数個の垂直軸型風力発電装置(以下単に「風力発電装置」と称する)を備えた風力発電設備(発電プラント)として、下記特許文献1に記載された技術が提案されている。
この風力発電設備では、風力発電装置の設置間隔を、風力発電装置どうしが接触しないよう、しかもできるだけ密に配置しており、風力発電装置をこのように配置することによって、防風と発電の双方の効果を得られるようにしている。
特開2005−127170号公報
上記従来の発電設備では、風力発電装置を密に配置することで防風効果は得られる。しかしながら、従来の発電設備では、風力発電装置どうしを単に接触しないように密に配置しているだけであり、或る風力発電装置がその周囲に配置された風力発電装置から受ける風の流れの影響は考慮されていない。このため、風力発電装置の個数の割に得られる電力は少ない。
そこで本発明は、定められた設置領域内に、電力を効率よく得られるよう垂直軸型風力発電装置を配置した風力発電設備の提供を目的とする。
本発明は、直径Dの風車を備える垂直軸型風力発電装置が、定められた設置領域内に複数個立設されている風力発電設備であって、前記垂直軸型風力発電装置は、前記設置領域内に形成した仮想の矩形線を形成する各辺上に配置される複数個の外側発電装置と、前記矩形線の内側に配置される内側発電装置とを備え、前記外側発電装置は、頂点部発電装置と、一辺部発電装置と、他辺部発電装置とを備え、前記頂点部発電装置は、前記矩形線における各頂点位置に配置され、前記一辺部発電装置は、前記矩形線を形成する一の各辺上に配置され、前記一の各辺上の頂点部発電装置に対し各々2D〜4Dの距離だけ離間して配設されるとともに、前記一の各辺上に互いに2D〜4Dの距離だけ離間して複数個設けられ、前記他辺部発電装置は、前記矩形線を形成する他の各辺上に配置され、前記他の各辺上の頂点部発電装置に対し各々2D〜4Dの距離だけ離間して一又は、複数個設置され、前記内側発電装置は、前記複数個の一辺部発電装置の間に、該一辺部発電装置から6D〜12Dの距離だけ離間した位置に一又は複数個設置された状態、又は他辺部発電装置の間に他辺部発電装置から6D〜12Dの距離だけ離間した位置に一又は複数個設置された状態のうち、少なくとも一方の状態を満足するように設置されていることを特徴としている。
上記構成において、風力発電設備が矩形線の一辺に直交する方向から風を受けた場合では、或る一辺部発電装置(外側発電装置であり垂直軸型風力発電装置である)に対し、これに隣り合う一辺部発電装置を2Dの距離だけ離間した位置に設置していることで、隣り合う一辺部発電装置どうしが受ける風についての影響が解消されるから、隣り合う一辺部発電装置どうしの発電量の比の低下が抑制される。
風力発電設備が矩形線の他辺に直交する方向から風を受けた場合では、或る他辺部発電装置(外側発電装置であり垂直軸型風力発電装置である)に対し、これに隣り合う他辺部発電装置を2Dの距離だけ離間した位置に設置していることで、隣り合う他辺部発電装置どうしが受ける風についての影響が解消されるから、隣り合う他辺部発電装置どうしの発電量の比の低下が抑制される。
また、風力発電設備が矩形線の一辺に直交する方向から風を受けた場合では、一辺部発電装置から風下側に6D〜12Dの距離だけ離間した位置に内側発電装置(垂直軸型風力発電装置)を設置していることで、風上側にある一辺部発電装置の存在によって低下した風速が回復して、一辺部発電装置の電力量に対する内側発電量の電力量の比の低下が抑制される。
風力発電設備が矩形線の他辺に直交する方向から風を受けた場合では、他辺部発電装置から風下側に6D〜12Dの距離だけ離間した位置に内側発電装置(垂直軸型風力発電装置)を設置していることで、風上側にある他辺部発電装置の存在によって低下した風速が回復して、他辺部発電装置に対する発電量の比の低下が抑制される。
さらに、内側発電装置が複数個あって、内側発電装置どうしが風上から風下へ向けて6D〜12Dの距離だけ離間して設置されていることで、風上側にある内側発電装置の存在によって低下した風速が回復して、内側発電装置どうしの発電量の比の低下が抑制される。
本発明の風力発電設備によれば、外側発電装置を隣り合う外側発電装置の間を2D〜4Dの距離だけ離間して設置し、一個の内側発電装置ではこれを外側発電装置の内側に配置してしかも一辺部発電装置および他辺部発電装置のうち少なくとも一方から6D〜12Dの距離だけ離間して設置し、複数個の内側発電装置では、これらを一辺部発電装置および他辺部発電装置の少なくとも一方から6D〜12Dの距離だけ離間して設置しているから、垂直軸型風力発電装置を、効率よくその発生電力が得られるよう、設置領域内に配置することができる。
本発明の風力発電設備の一実施形態を概念的に表した平面図であり、(a)は風力発電設備が一方向Xから風を受けた場合の平面図、(b)は風力発電設備が一方向Xに直交する他方向Yから風を受けた場合の平面図である。 同各風力発電装置の概略構成を表し、(a)は側面図、(b)は平面図である。 同風力発電装置における風の影響範囲を概念的に表し、(a)は隣り合う風力発電装置の並び方向に対して直交する方向から風を受けた場合での影響範囲を表す平面図、(b)は隣り合う風力発電装置の並び方向で風を受けた場合での影響範囲を表す平面図である。 同図1の風力発電設備との発電量の比を比較するための平面図である。 本発明の他の実施形態を表す風力発電設備の平面図である。 本発明の他の実施形態を表す風力発電設備の平面図である。 本発明の他の実施形態を表す風力発電設備の平面図である。 本発明の他の実施形態を表す風力発電設備の平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る風力発電設備を、図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態における風力発電設備1は、例えばビルの屋上等の、定められた平坦な設置領域2に設置された複数個の垂直軸型風力発電装置(以下単に「風力発電装置」と称する)3から構成されている。この風力発電設備1は、できるだけ少ない個数の風力発電装置3で、できるだけ高発電効率を確保しようとする設備である。
同図に示すように、風力発電設備1は、設置領域2内に形成した仮想の矩形線4上に配置された外側発電装置5と、矩形線4の内側(外側発電装置5の内側)に配置された内側発電装置6とを備える。本実施形態において、外側発電装置5は複数個の風力発電装置3からなり、内側発電装置6は1個の風力発電装置3からなる。なお、各風力発電装置3の構成は同一であり、具体的構成は後述する。
矩形線4は、一方向Xで対向する線分である二辺と、一方向Xに直交する方向で対向する線分である他方向Yの二辺とから構成され、一方向Xで対向する二辺はそれぞれ長さの等しい長辺41であり、他方向Yで対向する二辺はそれぞれ長さの等しい短辺42である。
外側発電装置5は、頂点部発電装置51と、長辺部発電装置(例えば、一辺部発電装置に相当する)52と、短辺部発電装置(例えば、他辺部発電装置に相当する)53とから構成されている。頂点部発電装置51は、矩形線4の各頂点位置43に設置される。したがって、頂点部発電装置51は、合計4個設けられている。
長辺部発電装置52は、各長辺41上にあって、他方向Yに離間した頂点部発電装置51の間に配置されている。本実施形態では、長辺部発電装置52は、各長辺41上に、等しい所定間隔を置いて5個ずつ配置されている。また、頂点部発電装置51に他方向Yで隣り合う長辺部発電装置52は、頂点部発電装置51から所定間隔を置いて配置されている。各長辺41上に配置された長辺部発電装置52どうしは、一方向Xで対向する位置に配置されている。
各長辺41上に配置された長辺部発電装置52どうしが、一方向Xで対向する位置に配置されているとは、長辺部発電装置52は、矩形線4における短辺42の中心どうしを結ぶ線分である中心線に対して対称な位置に配置されている、ということである。
短辺部発電装置53は、本実施形態では、各短辺42上に1個ずつ配置されている。頂点部発電装置51と短辺部発電装置53とは一方向Xに所定間隔を置いて配置されている。各短辺42上に配置された短辺部発電装置53どうしは、他方向Yで対向する位置に配置されている。
各短辺42上に配置された短辺部発電装置53どうしが、他方向Yで対向する位置に配置されているとは、短辺部発電装置53は、矩形線4における長辺41の中心どうしを結ぶ線分である中心線に対して対称な位置に配置されている、ということである。
内側発電装置6は、本実施形態では1個設けられ、矩形線4の長辺41の中心に配置された長辺部発電装置52どうしの間で、且つ短辺部発電装置53どうしの間に配置されている。換言すれば、内側発電装置6は、長辺部発電装置52とは一方向Xに所定間隔を置いて配置され、且つ短辺部発電装置53とは他方向Yに所定間隔を置いて配置されている。なお、これら所定間隔については後述する。
ここで図2を参照して、前記風力発電装置3の構成について詳述する。風力発電装置3は、支柱31と、支柱31の上端部に取付けられ風力によって垂直軸線回りに回転する風車32と、風車32に接続され風車32の回転力を駆動源とする発電機33とを備える。
支柱31は、設置領域2内に垂直方向に立設される。風車32は回転方向において等間隔に配置された複数枚(本実施形態では三枚)の翼321と、各翼321を径方向外方端に支持するアーム322と、翼321の回転中心に配置されたロータ323とを備えている。翼321は水平方向断面が翼形状に形成され、垂直方向(鉛直方向)には直線状のブレードになっている。風車32の中心を同心にした翼弦線上の点の軌跡(図2において仮想線で示す)が、風車32の風車直径Dである。
前述したように、外側発電装置5を構成する風力発電装置3、および内側発電装置6を構成する風力発電装置3は、それぞれ同一の構成である。そして、各風力発電装置3は、設置領域2の表面から翼321までの高さを略同一にして、設置領域2に設置されている。
この風力発電装置3では、周速比は次式で求められる。
λ=R・ω/V∞
ここで、λ:周速比、R:回転半径(D/2)、ω:回転速度、V∞:一様流風速、である。なお、本実施形態では、λ=2.0の風力発電装置3を用いた。
電気学会論文誌B Vol.123(2003),No.12(P1488−1494 堀内ら)の「風力発電用の直線翼垂直軸型風車の流れ分析」の論文に基づき、発明者が鋭意研究した結果によれば、風力発電装置3の風車32の回転による風速の低下あるいは風の乱れは、図3(a)に示すように、或る方向性をもった風向きWに対して直交する方向には、風力発電装置3の中心位置(風車32の回転中心)を基準にすると、その風向きWに直交する方向である左右方向で、それぞれ1Dずつ、合計2Dの距離の範囲内で発生すると考えられる。
換言すれば、図3(a)に示すように、2個の風力発電装置3を並べた場合で、風力発電装置3を並べた方向に直交する方向からの風向きWの風があった場合を想定すると、隣り合う風力発電装置3を2D以上の距離だけ離間させることで、隣り合う風力発電装置3どうしが受ける影響が解消できると考えられる。
また、同論文に基づいた研究結果によれば、図3(b)に示すように、風向きWに沿う方向では、風力発電装置3の中心を基準にしてその上流側(風上側)には1D、下流側(風下側)には5Dの距離の範囲内では、風車32の回転により風速の低下あるいは風の乱れが発生することが考えられる。
換言すれば、図3(b)に示すように、2個の風力発電装置3を並べた場合で、風力発電装置3を並べた方向に沿う方向での風向きWの風があった場合を想定すると、風力発電装置3どうしを6D以上の距離だけ離間させることで、一つ上流側の風力発電装置3からその下流側の風力発電装置3が受ける影響が解消できると考えられる。
そこで、本実施形態の風力発電設備1は、一方向Xからの風7と、これに直交する他方向Yからの風8との想定のもと、図1で示すように、矩形線4における長辺41上、短辺42上にそれぞれ外側発電装置5を配置し、矩形線4の内側に内側発電装置6を配置し、外側発電装置5および内側発電装置6に風力発電装置3を用いた。
具体的に、長辺部発電装置52は、各長辺41上に、等しい所定間隔である2Dを置いて配置されている。頂点部発電装置51に他方向Yで隣り合う長辺部発電装置52は、頂点部発電装置51から所定間隔である2Dを置いて配置されている。頂点部発電装置51と短辺部発電装置53とは一方向Xに所定間隔である2Dを置いて配置されている。内側発電装置6は、長辺部発電装置52とは一方向Xに所定間隔である2Dを置いて配置され、且つ短辺部発電装置53とは他方向Yに所定間隔である6Dを置いて配置されている。
換言すれば、内側発電装置6は、対向する短辺部発電装置53どうしを結ぶ長辺41に平行な線分上にあって、短辺42上に配置した短辺部発電装置53から、6Dを置いて配置されている。なお、この場合、内側発電装置6は、各短辺42上に配置した短辺部発電装置53のそれぞれから(何れの短辺部発電装置53からも)、6Dを置いて配置されている。
ここで、外側発電装置5および内側発電装置6の配置の仕方について述べる。なお、以下の説明において、一方向Xからの風7に直交するする方向(他方向Yからの風8に沿う方向)の風力発電装置3の並びを「行」と称し、他方向Yからの風8に直交する方向(一方向Xからの風7に沿う方向)の風力発電装置3の並びを「列」と称する。
まず、外側発電装置5の配置について述べる。本実施形態では、矩形線4の各頂点位置43には、風力発電装置3を設置するものとする。また、図3(a)で示したように、或る方向性をもった風向きWに対して直交する方向については、風力発電装置3どうしを少なくとも2Dの距離だけ離間させることで、風力発電装置3どうしが受ける影響が解消できると考えられることから、外側発電装置5を構成する風力発電装置3どうしは、2Dの距離だけ離間させて配置した。
次に、内側発電装置6の配置について述べる。図3(b)で示したように、或る方向性をもった風向きWに沿う方向については、風力発電装置3どうしを少なくとも6Dの距離だけ離間させることで、風力発電装置3どうしが受ける影響が解消できると考えられる。このことから、本実施形態では、内側発電装置6は、短辺部発電装置53とは他方向Yに所定間隔である6Dを置いて配置した。また、本実施形態では、内側発電装置6は、1個だけ設けられている。
内側発電装置6の設置個数Nについて説明する。上述したように、風力発電装置3を6Dの距離だけ離間させることで、一つ上流側の風力発電装置3から、その風力発電装置3の一つ下流側の風力発電装置3が受ける影響を解消できると考えられる。そこで、風力発電設備1に或る方向性(例えば行方向に沿う方向の風)をもった風向きの風が吹き付けた場合を考えると、内側発電装置6の個数は、設置する設置個数Nとして、矩形線4の一辺、または他辺の長さをLとした場合、下記式(1)を用いて求められる。
N=Int.(L/6D)−1 ……(1)
ここで、記号Int.(a)は、実数aを超えない最大の整数と定義する。
上記式(1)を用いて、行、列のそれぞれにおいて、内側発電装置6を何個設置することができるか(可能か)が計算できる。
本実施形態では、行においては、一辺の長さL=2D×6であるから、
N=Int.(2D×6/6D)−1=1個
となる。列においては、他辺の長さL=2D×2であるから、
N=Int.(2D×2/6D)−1=0個
である。
本実施形態である三行七列のマトリックスでは、短辺42の長さは4Dであるから、上記計算結果が示すように、内側発電装置6の設置という観点からは、列方向(一方向X)に沿う方向では、列方向に設置できる内側発電装置6は0個である。すなわち上記式(1)から、一つ上流側の風力発電装置3とその下流側の風力発電装置3との間には12Dの距離がないことが分る。このため、内側発電装置6を列方向に設置することを、実質的には考えないこととする。実質的に考えないとは、行方向で内側発電装置6を設置すれば、必然的に列方向にも内側発電装置6が設置されることになるが、列方向の視点に立つと、効率のよい内側発電装置6としては扱われない、という意味合いである。
これに対して、行方向(他方向Y)に沿う方向では、上記式から内側発電装置6を1個設置できる。そしてその設置は、短辺部発電装置53から6Dの距離だけ離間させることができる。具体的には、内側発電装置6は、両側の短辺部発電装置53からそれぞれ6Dの距離だけ、長辺41に沿って離間した位置(両側の短辺部発電装置53の中間に位置)に配置される。
次に、風力発電設備1の発電量比について、図4を利用して、例えばX方向の風7について検討する。前述の論文に基づき鋭意研究した結果によれば、二行目の風力発電装置3に至る風速は、一行目の各風力発電装置3に吹付ける風の風速のほぼ0.6倍と考えられる。そして、発電量比は風速の3乗に比例すると考えられることから、二行目の風力発電装置3の発電量比は、一行目の風力発電装置3の0.63=0.22倍となり、三行目の風力発電装置3の発電量比は、(0.623=0.05倍となる、と考えられる。そして図示しないが、四行目の風力発電装置3の発電量比は、(0.633=0.01倍となる、と考えられる。
四行目の風力発電装置3の発電量比は、(0.633=0.01倍であると、四行目以降に風力発電装置3を配置しても、四行目以降の風力発電装置3の発電量は、一行目の風力発電装置3の発電量に対して、ほとんど期待できないことになる。このように、図4に示した風力発電設備1のように、マトリックス状(格子状)に密になるよう風力発電装置3を配置しても、上述したように一行目の風力発電装置3に比べて、二行目、三行目の風力発電装置3の発電量比は順次小さくなり、風力発電設備1全体として期待する発電効率が得られたとしても、非効率な風力発電装置3を設置していることになる。以上の説明は行方向についてであるが、列方向についても同様であるから、その説明は省略する。
具体的に、図4の風力発電設備1における風力発電装置3の1個当りの発電量比を計算すると、次の通りである。まず、この発電設備1は、21個(台)の風力発電装置3を備える。そして、発電設備1に対して、一方向Xからの風7を想定すると、風力発電設備1の発電量比は、次のようにして計算される。
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×7=7.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×7=1.54
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×7=0.35
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、8.89となる。これを風力発電装置3の数である21個で除すると、風力発電装置3における1個当りの発電量比は0.42(0.42/1個)となる。
他方向Yからの風8を想定した場合では、風力発電設備1の発電量比は、次のようにして計算される。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×3=3.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×3=0.66
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×3=0.15
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.01×3=0.03
(五列目以降の風力発電装置3の発電量比は、0.00とする)
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、3.84となる。これを21個で除すると、風力発電装置3の、1個当りの発電量比は0.18(0.18/1個)となる。
このように、21個の風力発電装置3を、マトリックス状に密になるように配置しても、期待する発電量比が得にくいことは明らかである。
同様に、図1(a),(b)に示した本実施形態の風力発電設備1の発電量比を計算すると、次のようになる。なお、図1に示した本実施形態は、図4に示した風力発電設備において斜線を施した風力発電装置3を省いた形態である。図1(a)で示すように、一方向Xからの風7に対しては、
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×7=7.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×3=0.66
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×3+0.22×4=1.03
となる。風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、8.69となる。図1の場合では、17個の風力発電装置3を設置しているから、風力発電装置3の1個当りの発電量比は0.51(0.51/1個)となる。
つまり、本実施形態における風力発電設備1のように、マトリックス状に密になるよう風力発電装置3を配置する場合に比べて、所定の風力発電装置3を間引いて、所定の位置のみに内側発電装置6を設置したほうが、1個当りの発電量比が大きくなることがわかる。
同様にして、図1(b)に示すように、他方向Yからの風8を想定すると、風力発電設備1の発電量比は、次のようにして計算される。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×3=3.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×2=0.44
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×2=0.10
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1+0.01×2=1.02
(五列目、六列目の風力発電装置3の発電量比は0.00とする)
七列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
となるから、風力発電設備1全体の発電量比の合計は、5.56となる。これを17個で除すると、風力発電装置3の、1個当りの発電量比は0.33(0.33/1個)となる。
つまり、本実施形態における風力発電設備1のように、マトリックス状に密になるよう風力発電装置3を配置する場合に比べて、所定の交点位置のみに風力発電装置3を設置したほうが、風力発電設備1全体としても、1個当りとしても、発電量比が大きくなる。
以上のように、外側発電装置5と内側発電装置6の間のエリアで風力が回復することを利用して、内側発電装置6を密に配置するのではなく、上記設置個数の計算および設置位置割出の手順に従って、風力発電装置3を選択的に配置することで、風力発電設備1全体として、風力発電装置3の個数(配置)に無駄がなく、しかも期待する発電効率が得られる。
特に、本実施形態において、他方向Yからの風8を想定した場合では、風上から四列目の内側発電装置6と、一列目、七列目の短辺部発電装置53との間が6Dの距離だけ離間している。このため、四列目の内側発電装置6が設置されたエリアでは、風力が回復しているから、四列目の内側発電装置6の発電量比は1になると考えられる。
そして、内側発電装置6の風下には、内側発電装置6から6Dの距離を置いて短辺部発電装置53があるから、頂点部発電装置51の発電量は期待できなくても、この短辺部発電装置53の発電量比を1として、短辺部発電装置53を働かせることができる。したがって、風力発電設備1全体として、風力発電装置3の個数(配置)に無駄がなく、しかも期待する発電効率が得られる。
なお、翼321の直径であるDの値としては、設置領域2の広さや求める電力量の大きさ等を考慮して決められる。例えば、D=0.6,1.6,1.8,3.0m等、所望に応じて決定される。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても同様である。
図5は別の実施形態を表している。本実施形態における風力発電設備1は、複数個の外側発電装置5および複数個の内側発電装置6を備える。外側発電装置5は、矩形線4における各頂点位置43に配置される頂点部発電装置51を有し、また、外側発電装置5は、それぞれの短辺42上に、2Dの間隔を置いた位置に互いに対向するよう配置されるとともに頂点部発電装置51から2Dの距離だけ離間した4個(短辺42毎に2個)の短辺部発電装置53を有する。さらに、外側発電装置5は、長辺41上にそれぞれ2Dの間隔を置いた位置に互いに対向するよう配置され頂点部発電装置51から2Dの距離だけ離間した16個(長辺41毎に8個)の長辺部発電装置52を有する。
本実施形態における内側発電装置6の個数を求めるために、N=Int.(L/6D)−1を用いると、行においては、一辺の長さL=2D×9であるから、
N=Int.(2D×9/6D)−1=2個
となる。列においては、他辺の長さL=2D×3であるから、
N=Int.(2D×3/6D)−1=0個
となる。
つまり、本実施形態では、矩形線4の内側に、一つの行方向には内側発電装置6を2個だけ配置することができる。そして、上記計算結果が示すように、内側発電装置6の設置という観点からは、列方向(一方向X)に沿う方向では、列方向に設置できる内側発電装置6は0個である。これは、一つ上流側の風力発電装置3とその下流側の風力発電装置3との間には、12Dの距離がないことを意味する。このため、内側発電装置6を列方向に設置することを、実質的には考えないこととする。
図5の場合では、矩形線4の内側には、2本の行がある。このため、内側発電装置6は、二行目および三行目の双方に2個ずつ、合計4個だけ配置できる。そして、各内側発電装置6は、短辺部発電装置53から6Dの距離だけ離間して設置されている。しかも、各行に配置した2個の内側発電装置6は、互いにY方向(行方向)に6Dの距離だけ離間している。
ここで、図5に示した本実施形態における風力発電設備1の発電量比(各行、各列に設置した風力発電装置3の発電量比)を求める。図示しないが、はじめに、比較のために、四行十列の交点位置すべてに風力発電装置を設置した場合の、風力発電設備の発電量比を求める。一方向Xからの風7に対しての発電量比は、次のようになる。
一行目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×10=10.0
二行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×10=2.20
三行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×10=0.50
四行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×10=0.10
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、12.80となる。これを40個で除すると、風力発電装置の、一個当りの発電量比は0.32(0.32/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量比は、次のようになる。
一列目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×4=0.04
(五列目以降は計上しない)
であるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、5.12となる。これを40個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.13(0.13/1個)となる。
次に、図5に示した本実施形態の風力発電設備1の場合を、同様にして求める。一方向Xからの風7に対しての発電量比は、次のようになる。
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×10=10.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6+0.01×4=6.04
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、17.12となる。これを28個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.61(0.61/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量比は、次のようになる。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×2=0.44
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×2=0.10
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2+0.01×2=2.02
(五列目、六列目は計上しない)
七列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
(八列目、九列目は計上しない)
十列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
であるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、10.56となる。これを28個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.38(0.38/1個)となる。
風力発電装置3を図5の配置とすれば、一方向Xからの風7、および他方向Yからの風8の何れを想定した場合でも、各行各列の交点位置すべてに風力発電装置を設置した場合の風力発電設備に比べて、発電量比が大きくなる。つまり、風力発電設備1全体の発電量が大きくなる。
特に、内側発電装置6は、行に沿って互いに6Dの距離だけ離間し、しかもその行に配置した短辺部発電装置53どうしも6Dの距離だけ離間している。このため、内側発電装置6は、他方向Yからの風8に対して、その発電量比として1を担保でき、その行に配置した短辺部発電装置53もまた、発電量比として1を担保できる。したがって、風力発電設備1全体として、風力発電装置3の個数(配置)に無駄がなく、しかも期待する発電効率が得られる。
図6は、さらに別の実施形態を示している。本実施形態の風力発電設備1では、外側発電装置5は、設置領域2内に形成した仮想の矩形線4が、一方向Xで対向する二辺と、一方向Xに直交する方向で対向する他方向Yの二辺とから構成されている。そして、一方向Xに沿う二辺が短辺42とされ、他方向Yに沿う二辺が長辺41とされている。
本実施形態では、外側発電装置5が、頂点部発電装置51と、短辺部発電装置53と、長辺部発電装置52とから構成されている。頂点部発電装置51は、矩形線4の4個の各頂点位置43に配置されている。短辺部発電装置53は、各短辺42に互いに2Dの距離だけ離間して配置され、頂点部発電装置51とその頂点部発電装置51に最も近い短辺部発電装置53とは、2Dの距離だけ離間して配置されている。短辺部発電装置53は各短辺42に7個だけ設けられている。長辺部発電装置51は、各長辺41に互いに2Dの距離だけ離間して配置され、頂点部発電装置51とその頂点部発電装置51に最も近い長辺部発電装置51とは、2Dの距離だけ離間して配置されている。長辺部発電装置51は各長辺41に8個だけ設けられている。
また、内側発電装置6は、五行目、四列目、および七列目に配置され、五行目に6個、四列目に6個、七列目に6個だけ設けられるとともに、五行目、四列目、および七列目の二つの交点位置にそれぞれ1個ずつ設けられることで、合計20個設けられている。また、隣り合う内側発電装置6は互いに2Dの距離だけ離間して配置されている。短辺部発電装置53とその短辺部発電装置53に最も近い内側発電装置6とは、2Dの距離だけ離間して配置されている。長辺部発電装置51とその長辺部発電装置51に最も近い内側発電装置6とは、2Dの距離だけ離間して配置されている。
本実施形態における内側発電装置6の個数を求めるに、N=Int.(L/6D)−1を用いて次のように行う。すなわち、行においては、一辺の長さL=2D×9であるから、
N=Int.(2D×9/6D)−1=2個
となる。列においては、他辺の長さL=2D×8であるから、
N=Int.(2D×8/6D)−1=1個
である。
本実施形態では、二行目〜八行目にそれぞれ2個ずつ配置でき、二列目〜九列目にそれぞれ1個ずつ内側発電装置6が配置できる。なお、内側発電装置6を二行目〜八行目にそれぞれ2個ずつ、二列目〜九列目にそれぞれ1個ずつ配置すると、図6のように、五行目、四列目、および七列目にそれぞれ内側発電装置6が密に並ぶ状態となる。
ここで、本実施形態における風力発電設備1の発電量比を求める。図示しないが、比較のために、九行十列の交点位置すべてに風力発電装置を設置した場合の、風力発電設備の発電量比を求める。一方向Xからの風7に対しての発電量は、次のようになる。
一行目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×10=10.0
二行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×10=2.20
三行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×10=0.50
四行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×10=0.10
(五行目以降は計上しない)
となるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、12.80となる。これを90個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.14(0.14/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量は、次のようになる。
一列目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×9=9.0
二列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×9=1.98
三列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×9=0.45
四列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×9=0.09
(五列目以降は計上しない)
であるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、11.52となる。これを90個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.13(0.13/1個)となる。
次に本実施形態の風力発電設備1の場合を、同様にして求める。一方向Xからの風7に対しての発電量比は、次のようになる。
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×10=10.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.01×4=0.04
五行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6=6.0
(六行目〜八行目は計上しない)
九行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6=6.0
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、23.12となる。これを54個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.43(0.43/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量比は、次のようになる。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×9=9.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×3=0.66
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×3=0.15
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6+0.01×3=6.03
(五列目および六列目は計上しない)
七列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6=6.0
(八列目および九列目は計上しない)
十列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6=6.0
であるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、27.84となる。これを54個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.52(0.52/1個)となる。
これらの結果から、図6のように風力発電装置3を設置する場合もまた、九行十列の線分の交点位置の全てに風力発電装置3を配置した場合に比べて、高効率の発電が行える。
上記各実施形態では、隣り合う外側発電装置5どうしの離間距離を2Dとした場合で説明した。しかしながらこれに限定されず、2D以上の距離だけ離れていれば、隣り合う外側発電装置5どうしには前述した影響は解消されているから、効率のよい発電ができる。
図7は、さらに別の実施形態を表している。上記各実施形態では、外側発電装置5(短辺部発電装置53、長辺部発電装置52)どうしが2Dの距離だけ等間隔で設置されている場合の例であった。しかしながら、図7に示す実施形態では、矩形線4の行間隔は4Dの距離として等間隔で四行に設定され、列間隔は4Dの距離と2Dの距離を混在させてなる。
外側発電装置5は、各頂点位置43に配置した頂点部発電装置51と、長辺部発電装置52と、短辺部発電装置53とから構成されている。隣り合う外側発電装置5が、互いに2Dの距離だけ離間して配置された風力発電装置3と、互いに4Dの距離だけ離間して配置された風力発電装置3とからなる。また、内側発電装置6は、6個設けられている。
このような態様であっても、N=Int.(L/6D)−1の式を用いて、内側発電装置6の個数が設定される。本実施形態における内側発電装置6の個数を求めるために、N=Int.(L/6D)−1の式を用いると、行においては、一辺の長さL=(3×4+2×3)D=18Dであるから、
N=Int.(18D/6D)−1=2個
となる。列においては、他辺の長さL=4D×3=12Dであるから、
N=Int.(12D/6D)−1=1個
である。
本実施形態では二行目〜三行目に二個ずつ、互いに8Dの距離だけ離間させて内側発電装置6を設置し、三列目および四列目に内側発電装置6を1個ずつ設置した構成を選択している。
図7のように風力発電装置3を設置する場合もまた、四行七列の線分の交点位置の全てに風力発電装置3を配置した場合に比べて、風7,8に対して高効率の発電が行える。
ここで、本実施形態における風力発電設備1の発電量比を求める。図示しないが、比較のために、四行七列の交点位置すべてに風力発電装置を設置した場合の、風力発電設備の発電量を求める。一方向Xからの風7に対しての発電量は、次のようになる。
一行目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×7=7.0
二行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×7=1.54
三行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×7=0.35
四行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×7=0.07
となるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、8.96となる。これを28個で除すると、風力発電装置の、一個当りの発電量比は0.32(0.32/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量は、次のようになる。
一列目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×4=0.04
(五列目以降は計上しない)
であるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、5.12となる。これを28個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.18(0.18/1個)となる。
次に本実施形態の風力発電設備1の場合を、同様にして求める。一方向Xからの風7に対しての発電量比は、次のようになる。
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×7=7.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×4=0.88
二行目と三行目の間の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×3+0.01×4=3.04
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、13.12となる。これを24個で除すると、風力発電装置の、一個当りの発電量比は0.55(0.55/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量比は、次のようになる。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1+0.05×2=1.10
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×1+0.01×2=0.24
五列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
七列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
であるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、10.22となる。これを24個で除すると、風力発電装置の、一個当りの発電量比は0.43(0.43/1個)となる。
図7のように風力発電装置3を設置する場合もまた、四行七列の線分の交点位置の全てに風力発電装置3を配置した場合に比べて、高効率の発電が行える。
本発明の風力発電設備1では、隣り合う外側発電装置5どうしの離間距離は、2.5D、3D、3.5Dとする等、設置領域2の平面形状や所望する発電量に応じて任意に設定することが可能である。
また、図6、図7の実施形態で示したように、内側発電装置6は、行に沿って互いに6Dの距離だけ離間させる場合に限らず、6Dの距離さえ確保すれば、行方向で隣り合う風力発電装置3には前述した影響は解消されているから、効率のよい発電ができる。具体的に、行方向で隣り合う風力発電装置3の離間距離は、7D,8D,9D,10D,11Dであってもよい。行方向で隣り合う風力発電装置3の離間距離は、さらに細かく7.5D,8.5D,9.5D,10.5D,11.5D等、設置領域2の平面形状や所望する発電量に応じて任意に設定することが可能である。
図8に示すように、一例として、隣り合う外側発電装置5の離間間隔を3Dとして、行方向に12個の外側発電装置5を配置した場合、行においては、一辺(長辺)の長さL=3D×11=33Dであるから、
N=Int.(33D/6D)−1=4個
列においては、他辺(短辺)の長さL=3D×3=9Dであるから、
N=Int.(9D/6D)−1=0個
となる。
本実施形態における風力発電設備1の発電量比を求める。図示しないが、比較のために、四行十二列の交点位置すべてに風力発電装置を設置した場合の、風力発電設備の発電量を求める。一方向Xからの風7に対しての発電量は、次のようになる。
一行目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×12=12.0
二行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×12=2.64
三行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×12=0.6
四行目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×12=0.12
となるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、15.36となる。これを48個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.32(0.32/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量は、次のようになる。
一列目の風力発電装置の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.22×4=0.88
三列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.05×4=0.20
四列目の風力発電装置の合計の発電量比=0.01×4=0.04
(五列目以降は計上しない)
であるから、風力発電設備全体では、発電量比の合計は、5.12となる。これを48個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.11(0.11/1個)となる。
次に本実施形態の風力発電設備1の場合を、同様にして求める。一方向Xからの風7に対しての発電量比は、次のようになる。
一行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×12=12.0
二行目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×6=1.32
三行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×4+0.05×2=4.10
四行目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×6+0.22×4+0.01×2=6.90
となるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、24.32となる。これを36個で除すると、風力発電装置の、一個当りの発電量比は0.68(0.68/1個)となる。
他方向Yからの風8に対しての発電量比は、次のようになる。
一列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×4=4.0
二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=0.22×2=0.44
三列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1+0.05×2=1.10
四列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1+0.01×2=1.02
五列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
六列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
七列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
八列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
九列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
十列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×1=1.0
(十一列目は計上しない)
十二列目の風力発電装置3の合計の発電量比=1.0×2=2.0
であるから、風力発電設備1全体では、発電量比の合計は、14.56となる。これを36個で除すると、風力発電装置の、1個当りの発電量比は0.40(0.40/1個)となる。
この場合でも、風力発電設備1全体として、風力発電装置3の個数(配置)に無駄がなく、しかも期待する発電効率が得られる。
上記各実施形態では、一方向Xで対向する辺を長辺とし、他方向Yで対向する辺を短辺に設定した場合で説明した。しかしながら、矩形線の各辺の長さが全て等しく、内角が全て90°の場合で、外側発電装置と内側発電装置とで風力発電設備を構成することもできる。この場合、内側発電装置は、それぞれ対向する二辺上に配置した外側発電装置(但し、頂点部発電装置を除いた他辺部発電装置)の少なくとも一方側の外側発電装置から、6D〜12Dの距離だけ離間させる。
上記のように、本発明の風力発電設備では、外側発電装置の一辺部発電装置は、他方向で対向する二辺の各中心どうしを結ぶ中心線に対して対称位置に配置され、外側発電装置の他辺部発電装置は、一方向で対向する二辺の各中心どうしを結ぶ中心線に対して対称位置に配置されている。内側発電装置は、対向する一辺部発電装置どうしを結ぶ線分上であって他辺に平行な線分上、あるいは対向する他辺部発電装置どうしを結ぶ線分上であって一辺に平行な線分上に配置されている。しかも内側発電装置は、一辺部発電装置、あるいは他辺部発電装置のうちの何れかから6D〜12Dの距離だけ離間して配置されている。
本発明の風力発電設備では、風力発電装置の設置について、設置位置シュミレーションソフトを用いて行うことが可能である。該シュミレーションソフトを用いた風力発電装置の設置手順は、該シュミレーションソフトを搭載した制御装置が、一例として、次の手順で行う。
(1).設置領域上に、マトリックスを形成する行線と列線とを、2D〜4Dのピッチで設ける。
(2).設置領域上で最も外側となる行線と列線の交点(「最外交点」と称す)を探しだして、その交点全てを「設置」と判断(認定)する。(外側発電装置の設置判断)
(3).最も外側の行線と列線に対して内側にある行線と列線の各交点について、「設置」か「非設置」かを、判断する。(内側発電装置の設置判断)
内側発電装置の設置判断の判断手法として、次の条件(手順)とする。すなわち、
(3)−1.各行、各列について内側発電装置を設置可能な個数の計算を行う。具体的には、各行、各列について上記式(1)を用いて個数計算を行う。
(3)−2.各行上の交点がその行の最外交点から6D〜12Dの距離だけ離間するかどうかを判断する。
交点どうしが離間するのであれば、設置候補点とし、離間しないのでれば、設置不能点とする。
(3)−3.各列上の交点がその列の最外交点から6D〜12Dの距離だけ離間するかどうかを判断する。
交点どうしが離間するのであれば設置候補点とし、離間しないのでれば設置不能点とする。
(3)−4.N(行におけるN)の個数の内側発電装置を行上の設置候補点に設置する。
但し、Nが複数個の場合は、設置候補点どうしを6D〜12Dの距離だけ離間させる。
(3)−5.N(列におけるN)の個数の内側発電装置を列上の設置候補点に設置する。
但し、Nが複数個の場合は、設置候補点どうしを6D〜12Dの距離だけ離間させる。
上記(3)−4、(3)−5のうち少なくとも一方の条件を満足する交点に風力発電装置を設置する。
1…風力発電設備、2…設置領域、3…風力発電装置、4…矩形線、5…外側発電装置、6…内側発電装置、7,8…風、32…風車、41…長辺、42…短辺、43…頂点位置、51…頂点部発電装置、52…短辺部発電装置53…長辺部発電装置、321…翼、D…直径

Claims (1)

  1. 直径Dの風車を備える垂直軸型風力発電装置が、定められた設置領域内に複数個立設されている風力発電設備であって、
    前記垂直軸型風力発電装置は、前記設置領域内に形成した仮想の矩形線を形成する各辺上に配置される複数個の外側発電装置と、前記矩形線の内側に配置される内側発電装置とを備え、
    前記外側発電装置は、頂点部発電装置と、一辺部発電装置と、他辺部発電装置とを備え、
    前記頂点部発電装置は、前記矩形線における各頂点位置に配置され、
    前記一辺部発電装置は、前記矩形線を形成する一の各辺上に配置され、前記一の各辺上の頂点部発電装置に対し各々2D〜4Dの距離だけ離間して配設されるとともに、前記一の各辺上に互いに2D〜4Dの距離だけ離間して複数個設けられ、
    前記他辺部発電装置は、前記矩形線を形成する他の各辺上に配置され、前記他の各辺上の頂点部発電装置に対し各々2D〜4Dの距離だけ離間して一又は、複数個設置され、
    前記内側発電装置は、
    前記複数個の一辺部発電装置の間に、該一辺部発電装置から6D〜12Dの距離だけ離間した位置に一又は複数個設置された状態、又は他辺部発電装置の間に他辺部発電装置から6D〜12Dの距離だけ離間した位置に一又は複数個設置された状態のうち、少なくとも一方の状態を満足するように設置されていることを特徴とする風力発電設備。
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