JP2014012480A - 宇宙機の結合分離機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工衛星などの宇宙機と打上げ用ロケットなどとの結合を解除・分離する際の発生衝撃を低減したクランプバンド方式の結合分離機構を提供する。
【解決手段】宇宙機と打上げ用ロケットとの結合フランジ部に装着したクランプバンド2の両端部を両端三つ折れ対称リンク機構11他からなる拘束解除機構1を介してボルト結合し締め付ける。宇宙機の分離時には、折畳まれた前記リンク機構を基台バックプレート部に押し付けて拘束している拘束解除ネジ軸を駆動モーターと減速機構により徐々に緩めてリンク機構を起立させ、その両端部の拡幅微動によりクランプバンドの張力を徐々に解放した後、拘束解除ネジ軸上のネジ形成部と前記リンク機構中央部のネジ穴との勘合が離脱して、前記リンク機構の両端折畳み部が瞬時に展開・伸展してクランプバンドが解放され、ロケット側の分離部構体本体部に保持される構成・機能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、人工衛星や探査機などの宇宙機を打上げ用ロケットに搭載・結合し、軌道上で分離する用途などに使用される、分離時の発生衝撃を低減した結合分離機構に関するものである。
人工衛星や探査機などの宇宙機を打上げ用ロケットの上段部に搭載・結合して打上げ、軌道上で分離するための結合分離機構の多くは、宇宙機側及びロケット側の対向する結合端部が共に円環状で外周に向けて楔形断面を有するフランジ形状をなし、両者を重ね合わせた後、その外周楔型断面部に勘合するV字型の溝を内面側に形成したセグメントをその内周側に連続的に取り付けた金属製クランプバンドを巻き付けて装着し、その両端部を結合ボルトとナットで締め付けることにより、宇宙機をロケット側に結合固定する。
宇宙機の分離時にはクランプバンド両端結合ボルトを火工品(爆薬)カッターで切断することにより、クランプバンドによる締め付け力と拘束を瞬時に解放する。
火工品を使用する理由は、クランプバンドの締め付けに要する力が一般的に大きいため結合ボルトの強度も大きく、また宇宙機分離時の機械的干渉や姿勢外乱などを回避するためにも大きな切断力と拘束解除力を瞬時に発生する手段が必要なためである。
この方式は、比較的簡単な構成で信頼性の高い結合分離機構が得られるため、多くの宇宙システムなどで使用されてきた。
しかしながら、クランプバンド締め付けによる歪エネルギーが瞬時に解放されて発生する衝撃が火工品自体の発生衝撃よりも大きくなることが一般的であり、宇宙機搭載機器への影響などが問題になることも少なくない。
人工衛星などの大型化傾向に伴い、クランプバンドの締め付け力と発生衝撃も増大するため、その分離衝撃の低減は重要な課題になっている。
このため、火工品による場合でもボルトカッターを使用せずにピンプラー方式を採用したり、電動によるラッチ機構解除方式などにより、クランプバンドの張力を瞬時に解放することを避けて発生衝撃を緩和することを狙った拘束解除方式も考案されている。 しかしながら、バンド解放速度の抑制と分離時の動的干渉回避のための瞬時解放機能要求との両立をはじめ、分離時の各部挙動の安定性や対称性、結合・解除の確実性と信頼性、組立整備性などにおいて課題もある。
特許公開 2011−168189 特許公開 2011−168176 特許公開 2006−290065 特許公開 2003−182699 特許公開 2000−153800
RUAG News Letter "Payload Adapters with Low Shock Separation Systems" http://www.ruag.com/de/Space/Products/Launcher_Structures_Separation_Systems/Adapters_Separation_Systems/PAS_with_low_shock.pdf
人工衛星などの宇宙機と打上げ用ロケットなどとの結合を解除・分離する際の発生衝撃を低減する拘束解除機構を有するクランプバンド方式の結合分離機構を提供する。
宇宙機と打上げ用ロケットとの結合フランジ部に装着したクランプバンドの両端部と、「両端三つ折れ対称リンク機構」などからなる拘束解除機構の両端部とを一対のバンド締め付けボルトにより結合して、ナットでクランプバンドを締め付ける。
宇宙機の分離時には、折畳まれた前記リンク機構を基台バックプレート部に押し付けて拘束している拘束解除ネジ軸を駆動モーターと減速機構により徐々に緩めてリンク機構を起立させ、その両端部の拡幅微動によりクランプバンドの張力と周辺構造を含む歪エネルギーを徐々に解放することで拘束解除時の発生衝撃を抑制した後、クランプバンド張力が低減ないし消失した段階で拘束解除ネジ軸上のネジ形成部と前記リンク機構中央部のネジ穴との勘合が離脱して、ネジ部のない軸径縮小部をガイドに後者がクランプバンドの拡張復元力によりスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構の両側折畳み部が瞬時に展開・伸展してクランプバンドが解放され、バンドの拡張復元力やその外周部に装着された退避用バネ力により宇宙機側から引き離されてロケット側の分離部構体本体部に保持される構成・機能とする。
本発明の結合分離機構によれば、クランプバンドの結合・締め付けとその拘束解除の手段として、「両端三つ折れ対称リンク機構」とそれを折畳んで拘束固定する拘束解除ネジ軸を駆動モーターと減速機構により緩めて解除する方式の拘束解除機構を採用したことにより、比較的簡単な構成でクランプバンドの確実な結合と締め付けが可能な上、クランプバンドの拘束解除時にはその張力と周囲の歪エネルギーが事前に徐々に解放されるようバンドが弛緩されることにより、火工品によるボルトカッター方式に比べて拘束解除時の発生衝撃を大幅に低減でき、宇宙機搭載機器などへの悪影響を回避できる。
さらにそれに続くクランプバンド両端部の瞬時解放機能とそれらをリンク機構で繋いだ状態での離脱ガイド機能により、クランプバンドの解放離脱時の周辺部との動的干渉の回避も両立させることができる。
前記の拘束解除機構の装着時にはクランプバンド両端金具と本拘束解除機構の両端部とをボルト結合してナットでクランプバンドを締め付ける平易な方法で作業性も良く、拘束解除機構内部のリンク機構の固定状況なども目視確認できる利点がある。
宇宙機側とロケット側の対向する結合部とクランプバンドとのインタフェースは従来と基本的に変わらないため互換性も高い。
また、火工品方式と異なり取扱いが安全である上、拘束解除機構の実機での作動確認も可能であり、その後のリンク機構などの再設定も容易なため、信頼性と運用性の高い結合分離機構を得ることができる。
本発明による結合分離機構の基本構成を示す平面図 (結合拘束固定状態) 本発明による結合分離機構のクランプバンド張力弛緩開始時の作動形態図 本発明による結合分離機構のクランプバンド拘束解除時の作動形態図 本発明による結合分離機構のクランプバンド解放退避時の作動形態図 本発明による結合分離機構の側方視及び一部断面図 本発明による結合分離機構の艤装形態を示す全体図
本発明による宇宙機の結合分離機構の基本構成を図1及び図5に、その作動形態を図2、図3、図4に、艤装形態を図6に示す。
人工衛星や探査機などの宇宙機9と、その打上げ用ロケット上段搭載部8に設置された分離部構体本体部7の対向する結合部91、71が円環状で楔型断面を有するフランジ形状をなし、両者に勘合するV字型溝部を内面に有するVブロック・セグメント21をその内側に連続装着した金属製クランプバンド2を巻き付けて、締め付けボルトで結合する方式の結合分離機構において、拘束解除ネジ軸12で拘束固定された拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raとクランプバンド両端金具22L,22Rとを2式のクランプバンド締め付けボルト3とナット31により各々結合してクランプバンド2を締め付け、拘束解除用駆動モーター4及び減速機構5と共に基台6を介して分離部構体本体部7に対して、取付位置の微調整が可能な手段であるボルト長穴などを通して装着・固定する。
拘束解除機構1は、中央引張リンク要素111の両側に一対の圧縮リンク要素112L,112Rと両端引張リンク要素113L,113Rを各々リンク要素結合ピン114で連結した「両端三つ折れ対称リンク機構」11と拘束解除ネジ軸12から構成される。
該リンク機構11の両側を三つ折りに畳んだ状態で基台6のバックプレート部61に押し付け、該バックプレート部61に設けた軸受け穴61aにおいてその頭部を引張ストッパー部121により軸引張方向に拘束されて支持された拘束解除ネジ軸12上のリンク拘束固定用ネジ形成部122と中央引張リンク要素111中心部のリンク拘束固定用メネジ穴111aとのネジ結合部を締め付け、前記の折畳んだリンク機構11を前記バックプレート部61との間に挟んでその垂直方向から押さえ付ける形で拘束し固定する。
宇宙機の分離時には、駆動電力供給系統41からの供給電力により、拘束解除用駆動モーター4が起動し、減速機構5を介して拘束解除ネジ軸12を徐々に緩めることによって、折畳まれたリンク機構11が徐々に起立するのに伴い、その両端部が拡幅微動してクランプバンドの張力とバンドを含む周辺構造の歪エネルギーが徐々に解放される。
バンド張力が十分解放される拡幅移動量に対応するリンク機構の起立位置まで拘束解除ネジ軸12が回転して緩められると、中央引張リンク要素中心部のリンク拘束固定用メネジ穴111aと拘束解除ネジ軸上のリンク拘束固定用ネジ形成部122との勘合が離脱して両者の拘束が解除されるように拘束解除ネジ軸12上のリンク拘束固定用ネジ形成部122の終端部の位置を設定した構成とする。
ネジ結合部を離脱した中央引張リンク要素111は、そのメネジ穴111a部が拘束解除ネジ軸12上のネジ部のない軸径が縮小したスライドガイド部123に沿ってクランプバンドの拡張復元弾性力によってスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構11の両側で折畳まれた圧縮リンク要素112L, 112Rと両端引張リンク要素113L,113Rが瞬時に展開・伸展することにより、クランプバンド両端部が該リンク機構11を介して繋がった状態で対称性のある運動軌跡を描いてクランプバンド2が解放・離脱される。 解放されたクランプバンドは、自身の拡張復元弾性力やその外周に装着された離脱退避用バネの力によって引き離されてロケット側の分離部構体本体部7のクランプバンド退避保持具72に保持される。
拘束解除ネジ軸12の頭部方向への軸移動を防止するため、スライドストッパー62を基台6に装着する。
駆動電力供給系統41からの電力供給は、クランプバンドの解放・離脱に必要な時間まで継続するよう設定する。
解放後のクランプバンド両端間距離の増加量は、圧縮リンク要素112L, 112Rの単体両端の結合ピン間距離の約4倍となり、必要な増加量はそのピン間距離により設定できる。
拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raとクランプバンド両端金具22L,22Rとの相対姿勢は、前者がクランプバンド締め付けボルト3の軸周りに相対的に回動可能なため、拘束解除機構1や駆動モーター及び減速機構をその固定部63で取り付けた基台6は、分離部構体本体部7側の傾斜側壁部に沿って傾斜させ、取付け用台座64を介してコンパクトに装着・固定することも可能である。
拘束解除機構1の初期組立時や作動確認試験を実施した場合の再組立時において、両端三つ折れ対称リンク機構11を折畳んで拘束解除ネジ軸12で拘束固定する際は、駆動モーター4と減速機構5を締め付け方向に逆回転作動させる方法の他、駆動モーター及び減速機構をその固定部63で緩めてスライドさせることなどにより、拘束解除ネジ軸12側と減速機構5側を駆動軸カップリング51の連結部において切り離した状態で拘束解除ネジ軸12側の結合端部124やネジ軸頭部側の締め付けツール穴125を利用して手動工具で回転して締め付ける方法による。
本発明の実施例を図1、図5及び図6に示す。
他の実施例として、Vブロック・セグメントをその内側に連続装着した金属製クランプバンド方式に限らず、同様なV字型溝加工を内周に施した金属リング方式にも適用可能である。
減速機構5は、駆動モーター4や拘束解除ネジ軸12と回転軸が一直線上に揃う本実施例のような「同軸型」が艤装上もコンパクトになるが、他の形式でも可能である。
拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raにおいて、クランプバンド締め付けボルト3の頭部を保持し、かつ締め付けトルクに対する回り止め機能のある勘合形状を施すことによって、前記ボルト3をナット31で締め付ける際の作業性が向上する。
拘束解除ネジ軸12の頭部の締め付けツール穴125は、これに勘合する六角レンチなどの締め付け工具に対応した形状とする。
締め付け作業に伴い、拘束解除ネジ軸12側と減速機構5側との結合を脱着するため、駆動モーター及び減速機構固定部63側と基台6側の一方の固定ボルト穴部を駆動軸方向に長穴形状にすることにより、両者が相対的にスライド可能となる。
拘束解除ネジ軸12の締め付けツール穴125への締め付け工具のアクセスが可能なようにスライドストッパー62には開孔部などを設ける。
拘束解除ネジ軸12の駆動初期段階には、駆動モーターの回転速度自体も落とすことにより、さらに微速でクランプバンドの張力を解放するための速度制御機能を駆動モーターの駆動電力供給系統41に付加することもできる。
人工衛星や探査機などの宇宙機とその打上げ用ロケット上段搭載部との結合と分離のために使用する他、宇宙機相互間やそれらの構成要素間での結合・分離のためにも利用できる。 また宇宙機に限らず、広く地上のシステムなどにも応用可能である。
1 拘束解除機構
11 両端三つ折れ対称リンク機構
111 中央引張リンク要素
111a リンク拘束固定用メネジ穴
112L 圧縮リンク要素(左側)
112R 圧縮リンク要素(右側)
113L 両端引張リンク要素(左側)
113R 両端引張リンク要素(右側)
113La リンク機構端部結合金具(左側)
113Ra リンク機構端部結合金具(右側)
114 リンク要素結合ピン
12 拘束解除ネジ軸
121 頭部引張ストッパー部
122 リンク拘束固定用ネジ形成部
123 スライドガイド部
124 駆動軸カップリング結合端部
125 締め付けツール穴
2 クランプバンド
21 Vブロック・セグメント
22L,22R クランプバンド両端金具
3 クランプバンド締め付けボルト(左右一対)
31 クランプバンド締め付けナット(左右一対)
4 拘束解除用駆動モーター
41 駆動電力供給系統
5 減速機構
51 駆動軸カップリング
6 基台
61 バックプレート部
61a 軸受け穴
62 スライドストッパー
63 駆動モーター及び減速機構固定部
64 分離部構体本体取付け用台座
7 分離部構体本体部
71 ロケット側結合フランジ部
72 クランプバンド退避保持具
8 ロケット上段搭載部
9 宇宙機
91 宇宙機側結合フランジ部
宇宙機と打上げ用ロケットとの結合フランジ部に装着したクランプバンドの両端部と、「両端三つ折れ対称リンク機構」からなる拘束解除機構の両端部とを一対のバンド締め付けボルトにより結合して、ナットでクランプバンドを締め付ける。
宇宙機の分離時には、折畳まれた前記リンク機構を基台バックプレート部に押し付けて拘束している拘束解除ネジ軸を駆動モーターと減速機構により徐々に緩めてリンク機構を起立させ、その両端部の拡幅微動によりクランプバンドの張力と周辺構造歪エネルギーを徐々に解放することで拘束解除時の発生衝撃を抑制した後、クランプバンド張力が低減ないし消失した段階で拘束解除ネジ軸上のネジ形成部と前記リンク機構中央部のネジ穴との勘合が離脱して、ネジ部のない軸径縮小部をガイドに後者がクランプバンドの拡張復元力によりスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構の両側折畳み部が瞬時に展開・伸展してクランプバンドが解放され、バンドの拡張復元力やその外周部に装着された退避用バネ力により宇宙機側から引き離されてロケット側の分離部構体本体部に保持される構成・機能とする。
人工衛星や探査機などの宇宙機を打上げ用ロケットの上段部に搭載・結合して打上げ、軌道上で分離するための結合分離機構の多くは、宇宙機側及びロケット側の対向する結合端部が共に円環状で外周に向けて楔形断面を有するフランジ形状をなし、両者を重ね合わせた後、その外周楔型断面部に嵌合するV字型の溝を内面側に形成したセグメントをその内周側に連続的に取り付けた金属製クランプバンドを巻き付けて装着し、その両端部を結合ボルトとナットで締め付けることにより、宇宙機をロケット側に結合固定する。
宇宙機と打上げ用ロケットとの結合フランジ部に装着したクランプバンドの両端部と、「両端三つ折れ対称リンク機構」他からなる拘束解除機構の両端部とを一対のバンド締め付けボルトにより結合し、ナットでクランプバンドを締め付ける。
宇宙機の分離時には、折畳まれた前記リンク機構を基台バックプレート部に押し付けて拘束している拘束解除ネジ軸を駆動モーターと減速機構により徐々に緩めてリンク機構を起立させ、その両端部の拡幅微動によりクランプバンドの張力と周辺構造の歪エネルギーを徐々に解放することで拘束解除時の発生衝撃を抑制した後、クランプバンド張力が低減ないし消失した段階で拘束解除ネジ軸上のネジ形成部と前記リンク機構中央部のネジ穴との螺合部係脱し、ネジ部のない軸径縮小部をガイドに後者がクランプバンドの拡張復元力によりスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構の両側折畳み部が瞬時に展開・伸展してクランプバンドが解放され、バンドの拡張復元力やその外周部に装着された退避用バネ力により宇宙機側から引き離されてロケット側の分離部構体本体部に保持される構成・機能とする。
本発明による宇宙機の結合分離機構の基本構成を図1及び図5に、その作動形態を図2、図3、図4に、艤装形態を図6に示す。
人工衛星や探査機などの宇宙機9と、その打上げ用ロケット上段搭載部8に設置された分離部構体本体部7の対向する結合部91、71が円環状で楔型断面を有するフランジ形状をなし、両者に嵌合するV字型溝部を内面に有するVブロック・セグメント21をその内側に連続装着した金属製クランプバンド2を巻き付けて、締め付けボルトで結合する方式の結合分離機構において、拘束解除ネジ軸12で拘束固定された拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raとクランプバンド両端金具22L,22Rとを2式のクランプバンド締め付けボルト3とナット31により各々結合してクランプバンド2を締め付け、拘束解除用駆動モーター4及び減速機構5と共に基台6を介して分離部構体本体部7に対して、取付位置の微調整が可能な手段であるボルト長穴などを通して装着・固定する。
拘束解除機構1は、中央引張リンク要素111の両側に一対の圧縮リンク要素112L,112Rと両端引張リンク要素113L,113Rの各端部を各々リンク要素結合ピン114で枢結した「両端三つ折れ対称リンク機構」11と拘束解除ネジ軸12から構成される。
該リンク機構11の両側を三つ折りに畳んだ状態で基台6のバックプレート部61に押し付け、該バックプレート部61に設けた軸受け穴61aにおいてその頭部を引張ストッパー部121により軸引張方向に拘束されて支持された拘束解除ネジ軸12上のリンク拘束固定用ネジ形成部122と中央引張リンク要素111中心部のリンク拘束固定用メネジ穴111aとの螺合部を締め付け、前記の折畳んだリンク機構11を前記バックプレート部61との間に挟んでその垂直方向から押さえ付ける形で拘束し固定する。
宇宙機の分離時には、駆動電力供給系統41からの供給電力により、拘束解除用駆動モーター4が起動し、減速機構5を介して拘束解除ネジ軸12を徐々に緩めることによって、折畳まれたリンク機構11が徐々に起立するのに伴い、その両端部が拡幅微動してクランプバンドの張力とバンドを含む周辺構造の歪エネルギーが徐々に解放される。
バンド張力が十分解放される拡幅移動量に対応するリンク機構の起立位置まで拘束解除ネジ軸12が回転して緩められると、中央引張リンク要素中心部のリンク拘束固定用メネジ穴111aと拘束解除ネジ軸上のリンク拘束固定用ネジ形成部122との螺合部係脱し、両者の拘束が解除されるように拘束解除ネジ軸12上のリンク拘束固定用ネジ形成部122の終端部の位置を設定した構成とする。
螺合部を離脱した中央引張リンク要素111は、そのメネジ穴111a部が拘束解除ネジ軸12上のネジ部のない軸径が縮小したスライドガイド部123に沿ってクランプバンドの拡張復元弾性力によってスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構11の両側で折畳まれた圧縮リンク要素112L,112Rと両端引張リンク要素113L,113Rが瞬時に展開・伸展することにより、クランプバンド両端部が該リンク機構11を介して繋がった状態で対称性のある運動軌跡を描いてクランプバンド2が解放・離脱される。 解放されたクランプバンドは、自身の拡張復元弾性力やその外周に装着された離脱退避用バネの力によって引き離されてロケット側の分離部構体本体部7のクランプバンド退避保持具72に保持される。
拘束解除ネジ軸12の頭部方向への軸移動を防止するため、スライドストッパー62を基台6に装着する。
駆動電力供給系統41からの電力供給は、クランプバンドの解放・離脱に必要な時間まで継続するよう設定する。
解放後のクランプバンド両端間距離の増加量は、圧縮リンク要素112L,112Rの単体両端の結合ピン間距離の約4倍となり、必要な増加量はそのピン間距離により設定できる。
拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raとクランプバンド両端金具22L,22Rとの相対姿勢は、前者がクランプバンド締め付けボルト3の軸周りに相対的に回動可能なため、拘束解除機構1や駆動モーター及び減速機構をその固定部63で取り付けた基台6は、分離部構体本体部7側の傾斜側壁部に沿って傾斜させ、取付け用台座64を介してコンパクトに装着・固定することも可能である。
拘束解除機構1の初期組立時や作動確認試験を実施した場合の再組立時において、両端三つ折れ対称リンク機構11を折畳んで拘束解除ネジ軸12で拘束固定する際は、駆動モーター4と減速機構5を締め付け方向に逆回転作動させる方法の他、駆動モーター及び減速機構をその固定部63で緩めてスライドさせることなどにより、拘束解除ネジ軸12側と減速機構5側を駆動軸カップリング51の連結部において切り離した状態で拘束解除ネジ軸12側の結合端部124やネジ軸頭部側の締め付けツール穴125を利用して手動工具で回転して締め付ける方法による。
本発明の実施例を図1、図5及び図6に示す。
他の実施例として、Vブロック・セグメントをその内側に連続装着した金属製クランプバンド方式に限らず、同様なV字型溝加工を内周に施した金属リング方式にも適用可能である。
減速機構5は、駆動モーター4や拘束解除ネジ軸12と回転軸が一直線上に揃う本実施例のような「同軸型」が艤装上もコンパクトになるが、他の形式でも可能である。
拘束解除機構1の端部結合金具113La,113Raにおいて、クランプバンド締め付けボルト3の頭部を保持し、かつ締め付けトルクに対する回り止め機能のある嵌合形状を施すことによって、前記ボルト3をナット31で締め付ける際の作業性が向上する。
拘束解除ネジ軸12の頭部の締め付けツール穴125は、これに嵌合する六角レンチなどの締め付け工具に対応した形状とする。
締め付け作業に伴い、拘束解除ネジ軸12側と減速機構5側との結合を脱着するため、駆動モーター及び減速機構固定部63側と基台6側の一方の固定ボルト穴部を駆動軸方向に長穴形状にすることにより、両者が相対的にスライド可能となる。
拘束解除ネジ軸12の締め付けツール穴125への締め付け工具のアクセスが可能なようにスライドストッパー62には開孔部などを設ける。
拘束解除ネジ軸12の駆動初期段階には、駆動モーターの回転速度自体も落とすことにより、さらに微速でクランプバンドの張力を解放するための速度制御機能を駆動モーターの駆動電力供給系統41に付加することもできる。

Claims (1)

  1. 宇宙機と打上げ用ロケットを結合する円環状の楔型断面フランジ部に装着されるV字型内面溝部を有するクランプバンド、一対のクランプバンド締め付けボルトにより前記クランプバンドの両端金具にその両端部を各々結合される「両端三つ折れ対称リンク機構」と拘束解除ネジ軸からなる拘束解除機構、拘束解除用駆動モーター、減速機構及び基台から構成され、
    前記拘束解除機構は、中央引張リンク要素の左右に一対の圧縮リンク要素と両端引張リンク要素が互いにピン結合され、その両側を三つ折りに畳んだ状態で、前記基台のバックプレート部に設けた軸受け穴にその頭部を軸方向拘束支持された拘束解除ネジ軸上のネジ形成部と前記中央引張リンク要素中心部に設けたメネジ穴とのネジ結合部で締め付けることにより、前記リンク機構をその垂直方向から該バックプレート部に押さえ付けて拘束固定し、
    拘束解除時には前記ネジ軸が駆動モーターにより減速機構を介して徐々に緩められて該リンク機構が起立開始することにより、その両端部が拡幅微動してクランプバンドの張力が徐々に解放された後、中央引張リンク要素中心部のメネジ穴と拘束解除ネジ軸上のネジ形成部との勘合が離脱し、ネジ部のない軸径縮小部をガイドに中央引張リンク要素がクランプバンドの拡張復元弾性力によってスライドするのに伴い、前記の両端三つ折れ対称リンク機構の両側折畳み部が瞬時に展開・伸展することにより、クランプバンド両端部が該リンク機構を介して繋がった状態でバンドが解放され、クランプバンドの拡張復元弾性力やその外周に装着された退避用バネ力によって引き離されてロケット側の分離部構体本体部に保持される構成と機能により、
    クランプバンドの拘束解除時の発生衝撃を低減した上、その後の瞬時解放・離脱とスライドガイドに沿った対称性のある退避運動によりクランプバンド分離時の動的干渉の回避を両立させたことを特徴とする結合分離機構。
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