JP2014012458A - 制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】所定期間にわたる車両の動作を容易に把握することができる制御システムを提供する。
【解決手段】エンジン回転数をモニタすることにより、エンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかを判定する。不揮発性メモリ21gには、エンジンが駆動状態にある場合と、停止状態にある場合とに分けられて、それぞれエンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値が記憶される。さらに、不揮発性メモリ21gには、総走行距離積算値、総走行距離に対するエンジン走行距離の割合(距離比率)が記憶される。そして、これらの各値が表示部に表示される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両の駆動源の動作に関する情報を表示部に表示させる制御を行う制御システムに関する。
従来、駆動源の駆動により走行する車両の所定期間にわたる動作を把握するために、車両の駆動源の動作に関する情報を表示画面に表示させる制御システムとして、例えば特許文献1に記載されるものがあった。
この特許文献1の制御システムによれば、エンジンとモータを駆動源とするハイブリッド車両を運転中に、表示画面に表示された誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン始動があった場合には、エンジンを始動した位置を表すエンジン始動位置マークを誘導経路上に表示する。これにより、運転者に不要な運転操作に対する注意を促し、燃料消費量の増加を抑制したエコ運転を意識し易くしている。
特開2009−298271号公報
しかしながら、特許文献1に記載の制御システムのように、モータ走行区間において、エンジン始動位置マークを誘導経路上に表示するだけでは、単に取得した所定期間の駆動源に関連した情報を単発的にそのまま表示することになり、所定期間にわたる車両の動作を容易に把握することができない。例えば、所定期間にわたる、駆動源に関連した累積的な動作を容易に把握することは困難であるため、エコ運転を効果的に意識することができなかった。
そこで、本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、所定期間にわたる車両の動作を容易に把握することができる制御システムを提供することを目的とする。
第1の観点では、本発明は、駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報を所定期間にわたって取得し、取得した所定期間の前記情報に基づいて前記駆動源の動作に関する割合的情報を表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第1の観点による制御システムでは、表示された割合的情報を確認することにより、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作を容易に把握できる。例えば、単に取得した所定期間の情報をそのまま表示する構成に比べて顕著な効果を奏する。
例えば、車両等の表示部に割合的情報を表示し、割合的情報を、所定期間における、駆動源に関連した累積的な動作に関する割合とする構成とすれば、車両の運転者等は、表示された割合的情報を確認することで、所定期間における、駆動源に関連した累積的な情報を容易に把握することができる。なお、表示部は、車両に設けたものでもよいし、車両内あるいは車両外に存在する、スマートフォン等の携帯端末等やパソコン等でもよい。
第2の観点では、本発明は、第1の観点よる発明において、前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、前記駆動源が所定のエコ状態にあるかの情報を備え、前記割合的情報は、前記所定のエコ状態にあるかの情報に基づく情報としたことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第2の観点による制御システムでは、車両の運転者等は、表示部に表示された割合的情報を確認することにより、所定期間における、所定のエコ状態にある場合と前記所定のエコ状態にない場合とに基づく割合を把握することが可能になる。
第3の観点では、本発明は、第2の観点よる発明において、前記所定のエコ状態にあるかの情報に基づき、前記所定のエコ状態にあった場合が該所定のエコ状態になかった場合に比べどの程度徳をしていたかを示す利得情報を前記表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第3の観点による制御システムでは、車両の運転者等は、表示部に表示された利得情報を確認することにより、単なる割合的表示のみの場合に比べ、直接的にどのくらい徳をしたかが分かり、本装置の購入検討対象者に対しては、購入のインセンティブになる。また、さらなるエコ運転を意識し易くなる。
第4の観点では、本発明は、第3の観点よる発明において、前記利得情報は、前記所定のエコ状態にない場合の前記駆動源におけるエネルギー消費に関する情報を用いて算出することを特徴とする制御システムを提供する。
上記第4の観点による制御システムでは、当該車両の駆動源のエネルギー消費に基づいた、より的確な利得情報を確認することができる。例えば、所定のエコ状態にない場合の駆動源におけるエネルギー消費に関する情報を予め学習などによって求めておくことにより、所定のエコ状態にあるかの情報に基づき、利得情報を容易に表示することができる。例えば、エコ状態にない場合の駆動源におけるエネルギー消費に関する情報として、アイドリング時の燃料消費量を予め学習しておき、車両としてアイドリングストップ車を用いた場合の利得情報を算出して、表示部に表示させる構成等とするとよい。
第5の観点では、本発明は、第1から第4のいずれかの観点よる発明において、前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、前記駆動源を複数備えるハイブリッド車両の動作に関する情報を所定期間にわたって取得し、取得した所定期間の前記情報に基づいて前記複数の駆動源の動作による消耗度合いに関連する情報を前記駆動源ごとに求め、前記割合的情報として、当該駆動源ごとに求めた情報に基づく情報を前記表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第5の観点による制御システムでは、所定期間にわたる、複数の駆動源の駆動により走行する車両の動作を容易に把握できる。例えば、単に取得した所定期間の情報をそのまま表示する構成に比べて顕著な効果を奏する。
例えば、車両等の表示部に割合的情報として、消耗度合いに関連する情報に基づく情報を表示し、割合的情報を、所定期間における、複数の駆動源に関連した累積的な動作に関する割合とする構成とすれば、車両の運転者等は、表示された割合的情報を確認することで、所定期間における、複数の駆動源に関連した累積的な消耗度合いに関連する情報を容易に把握することができる。
例えば、表示部をハイブリッド車内の運転者が視認可能な位置に設置すれば、例えば車のメンテナンスを行っている店舗等に停車した際に、駆動源ごとに求めた情報に基づく割合的情報を見て、駆動源ごとに関連する部分のメンテナンスが必要か否かを容易に判断できる。例えば自宅のパソコンの表示部に表示するように構成すれば、自宅のパソコン画面(通常、車載機器の画面より大きいので視認性がよりよい)でメンテナンスの要否を確認することも可能となる。
第6の観点では、本発明は、第5の観点よる発明において、前記消耗度合いに関連する情報として、ある駆動源に固有の箇所の消耗度合いと、別の駆動源に固有の箇所の消耗度合いに関連する情報を備えることを特徴とする制御システムを提供する。
上記第6の観点による制御システムでは、表示された割合的情報を確認することにより、駆動源毎に固有の箇所の消耗度合いに関連する情報が反映された情報を把握することができる。例えば、駆動源毎に固有の箇所の消耗度合いとして、エンジンオイルやタイミングベルトなどの消耗度合いが挙げられる。
第7の観点では、本発明は、第5の観点よる発明において、前記消耗度合いに関連する情報として、一駆動源のみに関連する消耗度合いと、すべての駆動源に関連する消耗度合いに関連する情報を備えることを特徴とする制御システムを提供する。
上記第7の観点による制御システムでは、表示された割合的情報を確認することにより、一駆動源のみに関連する消耗度合いと、すべての駆動源に関連する消耗度合いに関連する情報とが反映された情報を把握することができる。例えば、一駆動源のみに関連する消耗度合いに関連する情報としてエンジンでの走行距離が挙げられ、すべての駆動源に関連する消耗度合いに関連する情報としてトリップメータ値(走った距離)が挙げられ、これらの比率を割合的情報とすることにより、すべての駆動源に対するエンジンの使用比率を把握することが可能になる。
第8の観点では、本発明は、第1から第7のいずれかの観点よる発明において、前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、当該車両の位置情報に関連づけた車両の動作に関する情報を備え、前記割合的情報として、前記位置情報に基づいて地図上に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第8の観点による制御システムでは、表示された割合的情報を確認することにより、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作を当該車両の位置情報に関連づけて地図上で容易に把握できる。割合的情報が、例えば所定のエコ状態にあるかの情報に基づく情報であれば、車両の位置に合わせて地図上に前記所定のエコ状態に関連した情報をリアルタイムに表示することができる。
第9の観点では、本発明は、第1から第8のいずれかの観点よる発明において、前記割合的情報は、距離または時間の割合に関する情報であって、現在の前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報とともに、前記割合的情報を前記表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第9の観点による制御システムでは、割合的情報が、馴染みやすい距離または時間の割合に関する情報であり、加えて、現在の駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報も表示するので、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作をより容易に把握することができる。
第10の観点では、本発明は、第5の観点よる発明において、前記ハイブリッド車両は、前記駆動源としてエンジン及びエンジン以外の駆動源により走行する車両であって、前記ハイブリッド車両の動作に関する情報として、前記エンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかのエンジン状態情報を含み、前記エンジン状態情報に応じて、前記各駆動源の動作による消耗度合いに関連する情報を求めて、それぞれ独立して累積的に記憶手段に記憶し、前記記憶手段の記憶内容を所定のタイミングで読み出して前記表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする制御システムを提供する。
上記第10の観点による制御システムでは、記憶手段には、エンジンが駆動状態にある場合と、停止状態にある場合とに分けられて、対応する駆動源の動作による消耗度合いに関連した情報が累積的に記憶されるので、表示された記憶内容を確認することにより、各駆動源に関連した消耗度合いを正確に把握することができる。記憶手段の記憶内容は、例えば一定の時間間隔で自動的に、或いは手動操作により読み出されて表示部に表示されるような構成とするとよい。
第11の観点では、本発明は、第10の観点よる発明において、前記エンジン状態情報は、所定期間に亘って前記エンジンの駆動に関する値をモニタして取得することを特徴とする制御システムを提供する。
上記第11の観点による制御システムでは、エンジンの駆動に関する値をモニタすることにより、エンジン及びエンジン以外の駆動源により走行する車両の走行時の全期間においてエンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかを容易に判定することができる。エンジンの駆動に関する値として例えばエンジン回転数を挙げることができる。
第12の観点では、本発明は、第8の観点よる発明において、前記車両の位置情報に関連づけた車両の動作に関する情報は、車両の走行軌跡を示す情報であり、前記割合的情報は、前記走行軌跡の表示形態の違いによって示すように前記表示部の地図上に表示させることを特徴とする制御システムを提供する。
上記第12の観点による制御システムでは、割合的情報を確認することにより、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作を、地図上における走行軌跡の表示形態の違いによって容易に把握することができる。例えば、所定のエコ状態にあるか等の割合的情報に基づいて、地図上にリアルタイムに表示される走行軌跡を異なる表示形態にするように構成するとよい。
第13の観点では、本発明は、コンピュータに上記第1から第12のいずれかの観点における制御システムとしての各機能を実現させるためのプログラムを提供する。
本発明の制御システムによれば、所定期間における駆動源の動作に関する割合的情報を表示部に表示させるので、表示された割合的情報を確認することにより、所定期間にわたる車両の動作を容易に把握することが可能になる。また、所定期間にわたる、駆動源に関連した累積的な情報を容易に把握することができるので、エコ運転や、複数の駆動源の動作による部品等の消耗度合いを効果的に意識することが可能になる。
実施例1に係る車搭載用の表示装置の車両内設置状態を示す模式図である。 実施例1に係る車搭載用の表示装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施例1に係る表示装置の情報表示態様の一例を示す表示画面図である。 実施例1に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施例2に係る表示装置の情報表示態様の一例を示す表示画面図である。 実施例2に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 図6の続きのフローチャートである。 実施例3に係る車搭載用の表示装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施例3に係る表示装置の情報表示態様の一例を示す表示画面図である。 実施例3に係る表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 実施例4に係るパソコンの電気的構成を示すブロック図である。 実施例4に係る表示装置側の表示制御処理を示すフローチャートである。 実施例4のパソコン側の制御処理を示すフローチャートである。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
−実施例1−
図1は、本発明の制御システムの実施例1に係る車搭載用の表示装置の車両内設置状態を示す模式図である。
図1に示すように、車両内のダッシュボード10には、センターコンソール11が組み込まれており、そのセンターコンソール11の左側には、車両ECUに接続されたコネクタ12が設置されている。また、センターコンソール11の上側には、本実施例の特徴を成す車搭載用の表示装置20が設置されている。そして、コネクタ12には、OBDIIアダプタ13が着脱自在に接続され、OBDIIアダプタ13の出力側がケーブル14を介して表示装置20に接続されている。
なお、表示装置20は、駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報を所定期間にわたって取得し、取得した所定期間の前記情報に基づいて駆動源の動作に関する割合的情報を表示部に表示させる制御を行う制御システムの一態様である。なお、表示装置20は、本例のように車両に設けたものでもよいし、車両内或いは車両外に存在する、スマートフォン等の携帯端末等やパソコン等でもよい。
図2は、実施例1に係る車搭載用の表示装置20の電気的構成を示すブロック図である。
図1に示した表示装置20は、本実施例の表示制御を行う制御部21と、表示駆動回路31と、ドットマトリクス構成から成るLCD等の表示部32とを備えている。
制御部21は、入出力インターフェイス21a、CPU21b、ROM21c、RAM21d、グラフィックチップ21e、グラフィックメモリ21f、及び不揮発性メモリ21gを備え、これらのモジュールがシステムバスを経由して接続されている。
入力インターフェイス21aは、駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報をOBDIIアダプタ13を介して車両ECUから取得し、システムバスへ出力する回路である。図示はしないが、車両ECUには、エンジン回転数センサや距離センサなどの各種センサが接続されており、制御部21の入力インターフェイス21aが、エンジン回転数センサ及び距離センサで検出されたエンジン回転数と車速の現在値をOBDIIアダプタ13を介して取得する。
CPU21bは、ROM21cに格納されている制御プログラムを実行し、本実施例の表示装置20の動作全体を制御する。その際に、RAM21dをワークエリアとして使用する。不揮発性メモリ21gは、総走行記憶領域、エンジン走行記憶領域、ゼロ燃費走行記憶領域、及び距離比率記憶領域を備え、それぞれ後述する、総走行距離積算値、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値、及び距離比率の各値を記憶する。そして、これら各記憶領域の記憶内容が所定のタイミングで読み出されて表示部32の画面に表示されるようになっている。
すなわち、グラフィックチップ21eは、CPU21bからの表示指令に応じて、順次、表示画像信号を生成してグラフィックメモリ21fに一旦描画しておき、所定の表示タイミング毎に表示駆動回路31へ送る。表示駆動回路31は、グラフィックチップ21eからの表示画像信号に基づいて、表示部32に画像を表示する。具体的には、グラフィックチップ21eは、RGBのカラー信号等に変換した表示画像信号を、表示駆動回路31内のXドライバ及びYドライバへ出力する。そして、表示画像信号が、XドライバとYドライバによって各々の同期信号に同期して表示部32の各画素に送られ、XドライバとYドライバとの交点部分の画素が表示状態となる。さらに、Xドライバ及びYドライバを一定時間で走査することにより、ドットマトリクス構成の表示部32の画面に1枚分の表示画像が表示されるようになっている。
本実施例では、表示装置20が搭載される車両として、駆動源を複数備えるハイブリッド車両を例にとって説明する。本実施例のハイブリッド車両は、駆動源としてエンジンとモータにより走行する車両である。そして、表示装置20は、車両ECUからOBDIIアダプタ13を介して、ハイブリッド車両の動作に関する情報として例えば距離パルスやエンジン回転数などを所定期間にわたって取得する。ここで、距離パルスは、車両ECUに接続されている走行距離センサから発生されるパルス信号であり、走行距離センサは、車輪の回転数に対応するパルス数を発生する。エンジン回転数は、車両ECUに接続されているクランク角センサからの信号を基に車両ECUによって計測される。
そして、制御部21は、車両ECUから取得した所定期間にわたる、距離パルスやエンジン回転数などの情報に基づいてエンジンとモータの動作による消耗度合いに関連する情報をこれら駆動源毎に求める。消耗度合いに関連する情報とは、本実施例においては、エンジンが駆動状態にあるときの累積的な走行距離(エンジン走行距離積算値)と、エンジンが停止状態にあるとき、つまりモータ駆動走行と惰性走行による累積的な走行距離(ゼロ燃費走行距離積算値)である。さらに、制御部21は、割合的情報として、これら消耗度合いに関連する情報に基づく情報を求める。消耗度合いに関連する情報に基づく情報とは、本実施例においては、エンジン走行距離積算値にゼロ燃費走行距離積算値を加算した総走行距離積算値に対するエンジン走行距離積算値の比率(距離比率)である。
制御部21は、上述した、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値、総走行距離積算値、及び比率の各情報を、例えば図3に示すように表示部32に表示させる制御を行う。
図3は、実施例1に係る表示装置の情報表示態様の一例を示す表示画面図である。
図3に示す例では、表示部32の画面中央部やや右寄りに項目表示域33を配置している。さらに、項目表示域33の右側には数値表示域34、左側には画像表示域35をそれぞれ配置し、表示部32の画面の右上隅部には時刻表示域36を配置している。
項目表示域33内には、下から順に「走行距離」、「エンジン」、「0燃費」、「比率」というように各項目が文字表示された文字エリア33a、33b、33c、33dを設けている。また、数値表示域34内には、下から順に数値エリア34a、34b、34c、34dを設けている。文字エリア33a、33b、33c、33dと数値エリア34a、34b、34c、34dとはそれぞれ対応した位置に配している。
そして、数値エリア34a、34b、34cには、「km」という距離の単位を固定的に表示し、その単位の左隣に、総走行距離積算値、エンジン走行距離積算値、及びゼロ燃費走行距離積算値の各数値をそれぞれ表示する。さらに、数値エリア34dには「%」という比率の単位を固定的に表示し、その単位の左隣に距離比率の数値を表示する。また、画像表示域35には、例えばエンジン回転数の状態を示すアニメーションの動画像を公知の表示制御方法によって表示し、時刻表示域36には現在時刻を表示する制御を行う。
次に、上述したような表示態様を実現するための、本実施例の表示装置20の表示制御処理について、図4を参照して説明する。図4は、実施例1に係る表示装置の表示制御処理の一例を示すフローチャートであり、この表示制御処理は、ROM21cに記憶されている制御プログラムをCPU21bが実行することにより実現される。
まず、制御部21のCPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオン状態になると(ステップS11)、処理を開始してステップS12へ進む。なお、イグニッションスイッチの状態、つまりイグニッションスイッチのオン/オフ状態は、例えばOBDIIアダプタ13のCPUが、車両ECUでやり取りされる信号のうちイグニッションスイッチがオン状態である場合とオフ状態である場合とで異なる状態になる信号を監視することで可能になる。
ステップS12では、CPU21bは、初期表示処理を行う。この初期表示処理は、現時点で、不揮発性メモリ21g内の総走行記憶領域、エンジン走行記憶領域、ゼロ燃費走行記憶領域、及び距離比率記憶領域の各記憶領域に記憶されている内容を読み出して、表示部32に表示する処理である。これによって、表示部32の画面の数値エリア34a、34b、34c、34dには、直前走行時の最終表示値である、総走行距離積算値、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値、及び距離比率の各数値がそれぞれ表示される。この初期表示処理による表示態様は、図3に示すようなものとなる。
次のステップS13において、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUから距離パルスを取得し、この距離パルスの数をカウントする。そして、CPU21bは、100m相当の距離パルスをカウントしたら(ステップS14)、車両が100m走行したと判断して、処理をステップS15へ進める。
ステップS15では、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからエンジン回転数を取得し、続くステップS16において、この取得したエンジン回転数がゼロか否かを判定する。エンジン回転数がゼロでない場合、CPU21bは、当該ハイブリッド車両がエンジンで駆動していると判断し、処理をステップS17へ進める。
ステップS17では、CPU21bは、エンジン走行記憶領域に記憶されている現在のエンジン走行距離積算値を読み出し、その値に0.1を加算した値をエンジン走行記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。続くステップS18では、CPU21bは、総走行記憶領域に記憶されている現在の総走行距離積算値を読み出し、その値に0.1を加算した値を総走行記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。ここで、ステップS17及びステップS18における加算値0.1は、数値エリア34bに表示されるエンジン走行距離積算値、及び数値エリア34aに表示される総走行距離積算値の表示単位が「km」であり、これに対応する車両の100m走行分の距離を示す値である。続いて、CPU21bは、ステップS19において、総走行距離積算値に対するエンジン走行距離積算値の比率である距離比率を演算し、ステップS20において、この演算した距離比率の値を距離比率記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。
次のステップS21では、CPU21bは、更新された、総走行記憶領域の総走行距離積算値、エンジン走行記憶領域のエンジン走行距離積算値、及び距離比率記憶領域の距離比率の各値に、それぞれ数値エリア34a、34b、34dの表示内容を更新する。
続いて、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し(ステップS22)、イグニッションスイッチがオフ状態でなければ、処理をステップS13へ戻す。
その後、CPU21bは、車両の走行中、エンジン回転数がゼロでない期間において、ステップS13からステップS22の処理を繰り返し実行する。そして、ステップS16において、エンジン回転数がゼロであると判定すると、CPU21bは、当該ハイブリッド車両がエンジン停止状態であって、モータで駆動している、或いは惰性で走行していると判断し、処理をステップS23へ進める。
ステップS23では、CPU21bは、ゼロ燃費走行記憶領域に記憶されている現在のゼロ燃費走行距離積算値を読み出し、その値に0.1を加算した値をゼロ燃費走行記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。さらにステップS24において、CPU21bは、総走行記憶領域に記憶されている現在の総走行距離積算値を読み出し、その値に0.1を加算した値を総走行記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。ここで、ステップS23及びステップS24における加算値0.1は、数値エリア34cに表示されるゼロ燃費走行距離積算値、及び数値エリア34aに表示される総走行距離積算値の表示単位が「km」であり、これに対応する車両の100m走行分の距離を示す値である。
そしてステップS21へ進んで、CPU21bは、更新された、総走行記憶領域の総走行距離積算値、及びゼロ燃費走行記憶領域のゼロ燃費走行距離積算値の各値に、それぞれ数値エリア34a、34cの表示内容を更新する。
その後、CPU21bは、車両の走行中にエンジン回転数がゼロである期間において、ステップS13からステップS16までの処理、並びにステップS23、ステップS24、ステップS21、ステップS22の処理を順次繰り返し実行する。
以上のように、本実施例では、エンジンとモータで駆動するハイブリッド車両の走行中において、エンジンの駆動に関する値としてエンジン回転数をモニタし、エンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかを判断する。そして、その判断に応じて、各駆動源の動作による消耗度合いに関連する情報としてエンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値をそれぞれ求める。さらに、エンジン走行距離積算値にゼロ燃費走行距離積算値を加算した総走行距離積算値を求め、割合的情報として、総走行距離積算値に対するエンジン走行距離積算値の比率(距離比率)を求める。そして、これら各値をそれぞれ独立して不揮発性メモリに記憶し、その記憶内容を読み出して表示部32に表示させる制御を行う。
本実施例によれば、次のような利点を奏する。
(1)表示部32の画面には、割合的情報として距離比率が表示されるので、車両購入時から現在までの期間など所定期間にわたる、複数の駆動源に関連した累積的な消耗度合いに関連する情報として、総走行距離に対するエンジンでの走行距離の割合や、総走行距離に対するエンジン以外(モータや惰性)での走行距離が割合がどの程度であるのかを、容易に把握することができる。すなわち、表示された距離比率を確認することにより、エンジンやモータ毎に固有の箇所の消耗度合いに関連する情報が反映された情報を把握することができる。これにより、例えば車のメンテナンスを行っている店舗等に当該ハイブリッド車両を停車した際に、表示部32の画面の「比率」や「走行距離」という項目の数値を見るだけで、エンジンオイルやタイミングベルトなど駆動源毎に関連する部分のメンテナンスが必要か否かを容易に判断できる。また、表示部32の画面を例えば自宅のパソコンの表示部に表示するように構成すれば、自宅のパソコンの視認性の良い画面でメンテナンスの要否を確認することも可能となる。
(2)不揮発性メモリ21gには、エンジンが駆動状態にある場合(エンジン走行距離記憶領域)と、停止状態にある場合(ゼロ燃費走行距離記憶領域)とに分けられて、対応する駆動源の動作による消耗度合いに関連した情報として、それぞれエンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値が記憶される。これにより、表示されたこれら記憶内容を確認することにより、各駆動源に関連した部品の消耗度合いを正確に把握することができる。
この点について、従来、車両のトリップメータでは、モータだけで走行する走行モードと、エンジンだけで走行する走行モードと、走行状態に応じて適宜にエンジンを駆動してエンジンとモータで走行する走行モードとの総走行距離しか表示されないため、実際にエンジンで走行した分の距離が不明であった。例えば、エンジンオイルの交換走行距離を5000kmとした場合、2割がモータ或いは惰性で走行していると仮定すると、トリップメータの表示が5000kmを示していても、実際には4000km走行と同等になる。その他の部品、例えばタイミングベルトなどの部品にも同様のことが言える。
(3)割合的情報として距離比率は、所定期間における、エコ状態にある場合(ゼロ燃費走行距離積算値)とエコ状態にない場合(エンジン走行距離積算値)とに基づく割合としても把握することができる。これにより、表示された距離比率を確認することにより、エコ状態の度合いを把握することができ、エコ運転の意識を高めることが可能である。
(4)割合的情報が、馴染みやすい距離の割合に関する比率であり、加えて、現在の駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、総走行距離積算値や、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値も表示するので、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作をより容易に把握することができる。
(5)エンジンの駆動に関する値としてエンジン回転数をモニタすることにより、エンジン及びモータにより走行する車両の走行時の全期間においてエンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかを容易に判定することができる。これにより、総走行距離積算値や、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値の各値を簡易且つ正確に表示することができる。
−実施例2−
割合的情報として、上記実施例1では、エンジン回転数をモニタすることで、総走行距離に対するエンジン走行距離の割合(距離の割合)を表示するようにしたが、実施例2では、アイドリングストップ車を使用して、エンジン回転数をモニタすることで、走行時間に対するアイドリングストップ時間の割合(時間の割合)を表示する。
本実施例では、表示装置20が搭載される車両として、エンジンのみで駆動するアイドリングストップ車両を使用し、表示装置20の配置及び構成は、図1及び図2で説明したものと同様である。但し、不揮発性メモリ21gは、走行時間記憶領域、アイドリングストップ時間記憶領域、節約燃料量記憶領域、及び時間比率記憶領域を備え、それぞれ後述する、走行時間積算値、アイドリングストップ時間積算値、節約燃料量積算値、及び時間比率の各値を記憶する。
また、アイドリングストップ車である本実施例の車両は、予め定められたアイドリングストップ導入条件が成立した場合にエンジンを停止し、その後、所定のアイドリングストップ解除条件が成立した場合にエンジンを再始動するような制御を行う。アイドリングストップ導入条件及びアイドリングストップ解除条件は公知のものである。
図5は、実施例2に係る表示装置の情報表示態様の一例を示す表示画面図であり、図3と共通の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5に示す情報表示態様が図3に示すものと異なる点は、項目表示域33内には、下から順に「走行時間」、「アイドリングストップ時間」、「節約燃料量」、「比率」というように各項目が文字表示された文字エリア33e、33f、33g、33hを設けている。また、数値表示域34内には、下から順に数値エリア34e、34f、34g、34hを設け、文字エリア33e、33f、33g、33hと数値エリア34e、34f、34g、34hとはそれぞれ対応した位置に配している。
そして、数値エリア34e、34fには「min」の単位を固定的に表示し、その単位の左隣に、走行時間積算値、及びアイドリングストップ時間積算値の各数値をそれぞれ表示する制御を行う。さらに、数値エリア34g、34hにはそれぞれ「ml(ミリリットル)」、「%」の単位を固定的に表示し、その単位の左隣にそれぞれ節約燃料量積算値、時間比率の数値を表示する制御を行う。
次に、上述したような表示態様を実現するための、本実施例の表示装置20の表示制御処理について、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は、実施例2に係る表示装置の表示制御処理の一例を示すフローチャートであり、この表示制御処理は、ROM21cに記憶されている制御プログラムをCPU21bが実行することにより実現される。
まず、制御部21のCPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオン状態になると(ステップS31)、処理を開始してステップS32へ進む。なお、イグニッションスイッチのオン/オフ状態の監視は、実施例1で説明したものと同様である。
ステップS32では、CPU21bは、初期表示処理を行う。この初期表示処理は、現時点での、不揮発性メモリ21g内の走行時間記憶領域、アイドリングストップ時間記憶領域、節約燃料量記憶領域、及び時間比率記憶領域の各記憶領域に記憶されている内容を読み出して、表示部32に表示する処理である。これによって、表示部32の画面の数値エリア34e、34f、34g、34hには、直前走行時の最終表示値である、走行時間積算値、アイドリングストップ時間積算値、節約燃料量積算値、及び時間比率の各数値がそれぞれ表示される。この初期表示処理による表示態様は、図5に示すようなものとなる。
続いて、CPU21bは、ステップS33以降のルーチンとステップS41以降のルーチンを並行して実行する。
ステップS33以降のルーチンにおいて、まずステップS33では、CPU21bは、CPU21b自身に内蔵されるタイマ1を使用して車両の走行時間の計測を開始する。そして、CPU21bは、時間計測値が例えば1分経過したと判断したら(ステップS34)、ステップS35へ進んで、不揮発性メモリ21g内の走行時間記憶領域に記憶されている現在の走行時間積算値を読み出し、その値に0.1を加算した値を走行時間記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。次のステップS36では、CPU21bは、走行時間記憶領域に記憶されている走行時間積算値を表示部32の数値エリア34eに表示させて、数値エリア34eの表示内容を更新する。さらに、ステップS37において、CPU21bはタイマ1の計測値をリセットする。
その後、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオフ状態になるまで(ステップS38)、ステップS33からステップS38までの処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS41以降のルーチンにおいて、まずステップS41では、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからエンジン回転数の状態を取得する。そして、CPU21bは、エンジン回転数がゼロか否かを判定し(ステップS42)、エンジン回転数がゼロになったら、イグニッションスイッチがオン状態である最中にエンジン回転数がゼロになったので車両がアイドリングストップ状態に入ったものと判断し、処理をステップS43へ進める。
ステップS43では、CPU21b自身に内蔵されているタイマ2を使用して、当該アイドリングストップの開始から解除までの時間(アイドリングストップ時間)の計測を開始する。
次のステップS44では、CPU21bは、続けて車両ECUからのエンジン回転数の状態をモニタして(ステップS44)、エンジン回転数がゼロか否かを判定する(ステップS45)。そして、エンジン回転数がゼロでなくなったら、CPU21bはアイドリングストップが解除されたと判断し、処理をステップS46へ進める。
ステップS46では、タイマ2によるアイドリングストップ時間の計測を終了する。そして、ステップS47において、CPU21bは、不揮発性メモリ21g内のアイドリングストップ時間記憶領域から現在のアイドリングストップ時間積算値を読み出し、その値にタイマ2によって計測したアイドリングストップ時間を加算する。そして、その加算値をアイドリングストップ時間記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。
次のステップS48では、CPU21bは、走行時間記憶領域とアイドリングストップ時間記憶領域に記憶されている現在の走行時間積算値とアイドリングストップ時間積算値を読み出し、走行時間積算値に対するアイドリングストップ時間積算値の比率(時間比率)を演算する。そして、その演算値を時間比率記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。
続くステップS49において、CPU21bは、アイドリングストップ時の節約燃料量を次式により演算する。
節約燃料量=アイドリング時の単位時間当たりの燃料流量×アイドリングストップ時間
ここで、アイドリング時の単位時間当たりの燃料流量は、予め当該車両のアイドリングストップ機能をオフにし、エンジンをアイドリング状態してそのときの単位時間値当たりの燃料流量を計測し、その計測値を例えば不揮発性メモリ21gに記憶しておき、CPU21bが本ステップの処理において読み出して使用する。
さらに、同ステップS49では、CPU21bは、節約燃料量記憶領域に記憶されている節約燃料量積算値を読み出し、その値に上記演算した節約燃料量を加算する。そして、その加算値を節約燃料量記憶領域に上書きしてその記憶内容を更新する。
続くステップS50では、CPU21bは、アイドリングストップ時間記憶領域、節約燃料量記憶領域、及び時間比率記憶領域に記憶されている各値を、それぞれ表示部32の数値エリア34f、34g、34hに表示させて、これら数値エリアの表示内容を更新する。そしてステップS51において、CPU21bはタイマ2の計測値をリセットする。
その後のステップS51において、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオフ状態になるまで(ステップS52)、ステップS41からステップS52までの処理を繰り返し実行する。
本実施例によれば、次のような利点を奏する。
(1)表示部32の画面には、割合的情報として時間比率が表示されるので、車両購入時から現在までの期間など所定期間にわたる、駆動源に関連した累積的な動作に関する割合として、走行時間に対してエンジンが停止していた時間(アイドリングストップ時間)の割合がどの程度であるのかを、容易に把握することができる。
(2)また、表示部32の画面には、アイドリングストップ時の節約燃料量が表示される。この節約燃料量は、アイドリングストップ状態にあった場合(所定のエコ状態にあった場合)がそうでなかった場合(所定のエコ状態になかった場合)に比べどの程度徳をしていたかを示す利得情報であり、車両の運転者等は、表示部に表示された利得情報を確認することにより、単なる割合的表示のみの場合に比べ、直接的にどのくらい徳をしたかが分かり、本装置の購入検討対象者に対しては、購入のインセンティブになる。また、さらなるエコ運転を意識し易くなる。
(3)節約燃料量は、アイドリング時のエンジンにおける燃料消費量を用いて算出するので、当該車両のアイドリング時のエネルギー消費に基づいた、より的確な利得情報を確認することができる。また、アイドリング時のエンジンにおける燃料消費量は、当該車両のアイドリング時の単位時間当たりの燃料流量を予め学習して求めておくので、利得情報を容易に算出して表示することができる。
(4)割合的情報が、馴染みやすい時間の割合に関する比率であり、加えて、駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、走行時間積算値や、アイドリングストップ時間積算値、節約燃料量積算値も表示するので、所定期間にわたる、駆動源の駆動により走行する車両の動作をより容易に把握することができる。
(5)エンジンの駆動に関する値としてエンジン回転数をモニタすることにより、エンジンにより走行する車両の走行時の全期間においてエンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかを容易に判定することができる。これにより、走行時間積算値や、アイドリングストップ時間積算値、節約燃料量積算値の各値を簡易且つ正確に表示することができる。
−実施例3−
本実施例は、表示装置20が搭載される車両として、エンジンとモータを駆動源とするハイブリッド車両を例にとり、車両位置に対応する地図案内画像を表示装置20の画面に表示するカーナビゲーション機能に本発明を適用するものである。
図8は、実施例3に係る車搭載用の表示装置20の電気的構成を示すブロック図であり、図2と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施例3に係る車搭載用の表示装置20は、図2に示した構成において、制御部21内に、システムバスに接続されるGPSインターフェイス21fとカードインターフェイス21iを追加した構成を成している。そして、GPSインターフェイス21fにはGPS受信機40が接続され、カードインターフェイス21iには、道路地図データが格納されたメモリカード50が接続されている。 GPS受信機40は、複数のGPS衛星から送信される電波を受信して当該車両の現在位置情報(緯経度など)を生成しGPSインターフェイス21fへ出力する。なお、図2に示した不揮発性メモリ21gは本実施例では設けないものとする。
図9は、実施例3に係る表示装置20の情報表示態様の一例を示す表示画面図である。
図9に示すように、表示部32の表示画面には、当該ハイブリッド車両の現在位置周辺の道路地図と共に、車両の現在位置近辺を示す破線円マーク60aと車両の現在位置地点及び進行方向を示す三角マーク60bとから成るポインタ60が道路地図上に重ねて表示され、一目で車両の現在位置が確認できるようになっている。そして、車両が移動するに伴い、車両の現在位置が走行道路地図上にあるように地図全体がスクロールされる。
図9の例では、当該ハイブリッド車両の現在位置は幹線道路61上へ侵入した辺りにあり、車両が表示地図の上方へ向けて走行中であることが判るが、さらに、車両が現在位置に至るまでにどのような経路を走行してきたのかが判るように、走行中にリアルタイムに走行軌跡が表示される。すなわち、当該ハイブリッド車両は、迂回道路62、63を経由して幹線道路61へ侵入したことが、画面に表示された走行軌跡によって確認することができる。
その際に、本実施例に特徴的なことは、当該車両の位置情報に関連づけた車両の動作に関する情報としての走行軌跡が、燃料消費がゼロの区間とそうでない区間とで色分けにより表示形態を変えていることである。
具体的には、例えば図9の例に示すように、迂回道路62では、当該ハイブリッド車両が比較的高速で走行したことなどでエンジンで走行するモードとなり、その結果、迂回道路62には、燃料が消費される区間を示す青色のライン状走行軌跡が連続的に表示されている。その後、迂回道路63へ侵入すると、車両が比較的低速で走行したことなどでエンジン以外で走行するモード(モータや惰性)となり、その結果、迂回道路63には、燃料が消費されない区間を示す赤色のライン状走行軌跡が連続的に表示されている。そして、迂回道路62から幹線道路61へ侵入して車両の速度を上げると、再びエンジン走行モードとなり、幹線道路61には、車両の現在位置を示すポインタ60の三角マーク60bを含む走行軌跡が青色で表示されている。
以上のような情報表示態様によれば、次のような利点を奏する。
(1)燃料が消費される区間と燃料が消費されない区間とに色分けされた走行軌跡を確認することにより、所定期間にわたる、エンジンまたはエンジン以外で走行する車両の動作を地図上における走行軌跡の表示色の違いによって容易に把握することができると共に、エコ状態の度合いも容易に把握することができる。
(2)運転者等が表示部32の画面に表示されている道路地図上において、割合的情報として、燃料が消費されてエコ状態にない区間である青色の走行軌跡に対する、燃料消費がゼロのエコ状態にある区間である赤色の走行軌跡の長さの割合をリアルタイムに把握することができ、エコ運転を効果的に意識させることが可能になる。
次に、上述したような表示態様を実現するための、本実施例の表示装置20の表示制御処理について、図10を参照して説明する。図10は、実施例3に係る表示装置の表示制御処理の一例を示すフローチャートであり、この表示制御処理は、ROM21cに記憶されている制御プログラムをCPU21bが実行することにより実現される。
まずステップS61では、CPU21bは、表示装置20の電源スイッチがオン状態になったか否かを判定し、表示装置20の電源スイッチがオン状態になれば、処理を開始して、現在位置表示ルーチン(ステップS62からステップS67までの処理)と走行軌跡表示ルーチン(ステップS71からステップS76までの処理)を並行して実行する。
現在位置表示ルーチンでは、CPU21bは、まずステップS62において、GPSインターフェイス21fを介してGPS受信機40から当該ハイブリッド車両の現在位置情報として例えば緯経度データを取得する。続くステップS63では、CPU21bは、取得した経緯度データに基づいて、カードインターフェイス21iを介してメモリカード50から車両の現在位置の周辺を含む道路地図データを取得する。
次のステップS64では、CPU21bは、取得した道路地図データを表示部32の画面に表示させると共に、車両の現在位置を示すポインタ60の破線円マーク60aを当該道路地図上に重ねて表示部32の画面に表示させる。続くステップS65において、CPU21bは、後述の走行軌跡表示データを作成するために、上記取得した現在位置情報をRAM21dの走行軌跡記憶領域に記憶させる。
その後、CPU21bは、所定時間(例えば200ms)が経過するまでの間に、表示装置20の電源スイッチがオフ状態になったか否かを判定し(ステップS66、ステップS67)、オフ状態でなければ、処理をステップS62へ戻し、ステップS62からステップS67までの処理を繰り返し実行する。このように、CPU21bは、所定時間毎に現在位置情報を取得して、道路地図上に車両の現在位置に対応したポインタ60を表示させ、また現在位置情報を走行軌跡記憶領域に記憶する制御を行う。
一方、走行軌跡表示ルーチンでは、CPU21bは、まずステップS71において、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオン状態であるか否かを判定する。イグニッションスイッチがオン状態になると、CPU21bは処理をステップS72へ進めて、エンジン回転数を取得する。
次のステップS73では、CPU21bは、取得したエンジン回転数がゼロであるか否かを判定する。エンジン回転数がゼロでなければ、CPU21bは、当該ハイブリッド車両がエンジンで駆動し燃料を消費する走行モードに入ったと判断してステップS74へ処理を進める。
ステップS74では、CPU21bは青色の走行軌跡表示データを作成する。ここで、走行軌跡表示データとは、少なくとも、当該表示データが表示される際の位置を示す経緯度の位置データと、当該表示データの表示色を示す色データと、当該データの表示形状を示す形状データとを有する表示用のデータである。具体的には、まず、RAM21dの走行軌跡記憶領域に記憶されている現在位置情報つまり現地点での経緯度データを読み出す。このとき、当該車両が未だ移動していない状態であった場合は、走行軌跡記憶領域には現地点での経緯度データである1つだけのデータのみが記録されている。そして、CPU21bは、この現地点での経緯度データを位置データとし、色データを青色に設定し、形状データを三角マーク60bの三角形状に設定した走行軌跡表示データを作成する。さらに、CPU21bは、走行軌跡記憶領域内の現在位置情報を、作成した青色の走行軌跡表示データに置き換える。
続くステップS75では、CPU21bは、走行軌跡記憶領域内の上記走行軌跡表示データを表示部32の画面の道路地図上に表示させる。このとき、上記走行軌跡表示データの表示される位置は、道路地図上に表示される現在位置を示すポインタ60の三角マーク60bの位置に対応するので、車両が未だ移動していない状態であった場合には、走行軌跡としては、ポインタ60の破線円マーク60a内に青色の三角マーク60bのみが車両の現在位置に対応して表示される。
その後、CPU21bは、OBDIIアダプタ13を介して車両ECUからイグニッションスイッチの状態を取得し、イグニッションスイッチがオフ状態でなければ(ステップS76)、処理をステップS72へ戻す。このとき、当該車両が移動し始めて、走行軌跡記憶領域内に2つのデータが記録されていたとすると、この2つのデータのうち最新データは、現在位置情報つまり現地点での経緯度データであり、2番目に新しいデータは、青色の三角マーク60bを表示している上記の走行軌跡表示データである。
その際のステップS74において青色の走行軌跡表示データを作成する処理では、最新データである現在位置情報が、上述したように青色の三角マーク60bを表示するための走行軌跡表示データに置き換えられる。それと同時に、今まで青色の三角マーク60bを表示していた2番目の走行軌跡表示データは、位置データと色データを変えずに、形状データだけを三角形状から所定幅及び所定長さのライン形状に変えた走行軌跡表示データに置き換えられる。
そして、ステップS75の表示処理では、CPU21bは、上記2番目の走行軌跡表示データに対応したライン状走行軌跡の先頭が、最新の走行軌跡表示データに対応した三角マーク60bの後尾に接続されるように表示される。このとき、三角マーク60bは、車両の進行方向を頂点に向けた状態に表示される。これは、CPU21bが例えば、走行軌跡記憶領域に記憶されている最新データを含む複数の走行軌跡表示データの位置データに基づいて、車両の進行方向を推定するものとする。
さらに、車両の移動が進み、走行軌跡記憶領域内に3つのデータが記録されていたとすると、この3つのデータのうち最新データは、現在位置情報つまり現地点での経緯度データであり、2番目に新しいデータは上記青色の三角マーク60bを表示している走行軌跡表示データであり、3番目のデータは、三角マーク60bの後尾に接続された青色のライン状走行軌跡を表示するための走行軌跡表示データである。
その際、ステップS74の青色の走行軌跡表示データを作成する処理では、最新データと2番目に新しいデータは上記同様に処理され、3番目の走行軌跡表示データは、位置データ、色データ及び形状データを変えることなく、2番目のライン状走行軌跡の後尾に接続される青色のライン状走行軌跡を表示するための走行軌跡表示データになる。
車両の移動が進むに従って、走行軌跡記憶領域内のデータの数が増えていき、上記同様の処理が行われる。すなわち、走行軌跡記憶領域内の最新データは、常に、現地点での青色の三角マーク60bを表示するための走行軌跡表示データになり、2番目に新しいデータは現地点での三角マーク60bの後尾に接続されるライン形状走行軌跡を表示するための走行軌跡表示データになる。それ以降の古いデータは、順次、データの新しいライン状走行軌跡の後尾に接続される青色のライン状走行軌跡を表示するための走行軌跡表示データとなる。
このように、車両がエンジン駆動によって移動するに伴い、表示部32の画面に表示されている道路地図上には、例えば、図9の幹線道路61や迂回道路62に示すような一連の青色の走行軌跡が表示される。
そして、CPU21bがステップS73の判定処理を行って、エンジン回転数がゼロになったと判定した場合は、エンジン以外で走行し燃料消費がゼロになる走行モードつまりモータや惰性で走行するモードに入ったと判断し、処理をステップS77へ進める。ステップS77では、CPU21bは、赤色の走行軌跡表示データを作成して走行軌跡記憶領域に記憶させ、さらにステップS75において、走行軌跡記憶領域内の赤色の走行軌跡表示データを表示部32の画面の道路地図上に表示させる。この一連の処理は、走行軌跡表示データの色データの設定が青色から赤色に変更されるだけあり、その他の処理は、上述した青色の走行軌跡表示データについて説明したものと同様である。
このように、車両がエンジン以外の駆動源によって移動するに伴い、表示部32の画面に表示されている道路地図上には、例えば、図9の迂回道路63に示すような一連の赤色の走行軌跡が表示される。
−実施例4−
本実施例は、上記実施例3の図9で示したような地図上の色別の走行軌跡を、車両内あるいは車両外に存在するパソコンの画面にも履歴情報として同様に表示できるように構成したものである。
本実施例の車搭載用の表示装置20の電気的構成は、図8に示したものと同様であり、異なる点は、現在位置情報が記憶される走行距離記憶領域をRAM21dだけでなく、メモリカード50内にも備えている点である。ここで、メモリカード50は、USB端子を有し、このUSB端子を介して接続機器と着脱自在に装着されてデータの入出力が行われるものとする。
本実施例に用いるパソコンは、図11に示すようなインターネット接続環境を備えた一般的な構成であるので、詳細な構成は省略する。図11は、実施例4に係るパソコンの電気的構成を示すブロック図である。
パソコン100は、図11に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、キーボートやマウス等の操作部104、ハードディスク等の補助記憶部105、グラフィックメモリ106、グラフィックチップ107、表示部108、入出力部109、及び通信制御部110を備え、これらのモジュールがシステムバスを経由して接続されている。そして、通信制御部110がインターネット120を経由して、地図提供サービスの事業者が運営する地図提供サーバ121に接続されている。また、入出力部109には、メモリカード50が着脱可能にUSB接続されるようになっている。
次に、本実施例の表示装置20側の表示制御処理について、図12を参照して説明する。図12は、実施例4に係る表示装置20側の表示制御処理を示すフローチャートであり、図10と共通の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施例の表示装置20側の制御処理が図10で説明した実施例3の制御処理と異なる点は、図12に示すように、現在位置表示ルーチンにおけるステップS65の処理内容を変更した点と、走行軌跡表示ルーチンにおいて新たにステップS81を追加した点である。
本実施例のステップS65では、CPU21bは、取得した現在位置情報である経緯度データを、RAM21d内の走行軌跡記憶領域と、メモリカード50内の走行軌跡記憶領域とに記憶させる。そして、ステップS81では、CPU21bは、取得したエンジン回転数をメモリカード50の走行軌跡記憶領域に記憶させる。そのとき、メモリカード50の走行軌跡記憶領域に既に記憶されている最新の経緯度データに関連づけてエンジン回転数を記憶する。これにより、メモリカード50の走行軌跡記憶領域には、経緯度データとそのときのエンジン回転数データとがセットになった履歴データが蓄積されていくことになる。すなわち、履歴データは、経緯度データとそのときのエンジン回転数データとから成るセットデータが時系列で配列したものとなる。
次に、本実施例のパソコン100側の表示制御処理について、図13を参照して説明する。図13は、実施例4のパソコン100側の表示制御処理を示すフローチャートである。
パソコン100の補助記憶部105には、本実施例の表示制御処理を行うための専用アプリケーションソフトとして地図表示用プログラムが予めインストールされているものとする。
まず、CPU101は、ステップS91において、メモリカード50が入出力部109に装着されたか否かを判定し、装着されたら地図表示用プログラムを起動する(ステップS92)。これによって、CPU101が以下の各ステップの処理を実行する際には、地図表示用プログラムを用いて行うことになる。
次のステップS93において、CPU101は、通信制御部110を介して、インターネット120上の地図提供サーバ121に通信接続する。続くステップS94では、CPU101は、メモリカード50から、表示画面1ページ分の最新の履歴データを読み出しRAM103に記憶させ、処理をステップS95へ進める。なお、所定個数の履歴データ(たとえば、運送業等を想定し、法定労働時間の半分に相当する4時間分のデータ(200msごと記録される場合、1秒間に5個×60秒×60分×4時間の個数の履歴データ)を表示画面1ページ分の履歴データとする。
ステップS95では、CPU101は、RAM103に記憶した履歴データのうちの経緯度データを地図提供サーバ121へ送信して、この経緯度データ周辺の地図データを要求する。そして、続くステップS96において、CPU101は、地図提供サーバ121から送られてきたビットマップ地図画像データをダウンロードし、このデータをグラフィックチップ107を用いてグラフィックメモリ106に展開させる。このビットマップ地図画像データには、表示スクロール用のボタン情報や表示終了用のボタン情報も含まれているものとする。そして、CPU101は、処理をステップS97へ進める。
ステップS97では、CPU101は、上記取り込んだ履歴データを基に走行軌跡表示データを作成する。この作成処理は次のようなものである。上述したように履歴データは、経緯度データとそのときのエンジン回転数データとから成るセットデータが時系列で配列されている。まず、各セットデータにおいて、エンジン回転数データがゼロである場合はエンジン回転数データを赤色の表示色データに置き換え、またエンジン回転数データがゼロでない場合はエンジン回転数データを青色の表示色データに置き換える。さらに、各セットデータにそれぞれ表示形状データを加える。これは、取得した全ての履歴データのうち最新のセットデータについては三角状とし、その他のセットデータは所定幅且つ所定長さのライン形状とする。その結果、各セットデータは、経緯度データである位置データと、赤色又は青色の表示色データと、表示形状データで構成される走行軌跡表示データとなる。
次のステップS98では、CPU101は、グラフィックメモリ106に展開中のビットマップ地図画像データに、ステップS97で作成した走行軌跡表示データを重畳する。具体的には、公知の処理によりビットマップ地図画像データにおける緯度と経度に対応した座標に、走行軌跡表示データの各位置データを一致させる。そして、各表示色データ及び表示形状データに基づく走行軌跡画像をビットマップ地図画像に重ねた表示画像をグラフィックメモリ106に描画する。ここで、走行軌跡画像の先端は、車両の走行方向を頂点に向けた三角形状となる。車両の走行方向は、取得した1ページ分の履歴データのうち最新の位置データを含む複数の位置データを基にCPU101が推定するものとする。
そして、CPU101は、処理をステップS99へ進めて、表示処理を行う。この表示処理では、CPU101は、グラフィックチップ107に指示して、グラフィックメモリ106に展開中の表示画像を表示部108の画面に表示する処理を行う。その結果、1ページ分の履歴データに対応する色別の走行軌跡が道路地図上に描画された図9に示すような画像が表示部108の画面に表示される。このとき、走行軌跡の先端は、走行方向を頂点に向けた三角形状となり、その後尾が連続したライン形状となる。但し、図9に示したようなポインタ60の破線円形マーク60aは表示されないのは勿論である。
そして、CPU101は、ステップS100へ処理を進め、表示スクロール用ボタンが操作された否かを判定する。操作されたならば、CPU101は処理をステップS94へ進めて、メモリカード50から次の1ページ分の履歴データを取り込み、その後のステップS95からステップS100までの処理を繰り返し実行する。
その後、ステップS101で表示終了用のボタンが押下されたら、CPU101は、処理をステップS101へ進めて地図提供サーバ121との通信を遮断し、本処理を終了する。
以上のように本実施例では、色別の走行軌跡の履歴を調べることができるようになるので、この履歴情報を分析することにより、エコ運転の意識を一層強めることが可能になる。
−変形例−
(1)実施例1及び実施例2において、表示部32の画面に表示される各項目の数値は、一定の時間間隔で自動的に表示されるようにしたが、手動操作により運転者等の必要に合わせて適宜に表示されるような構成であってもよい。
(2)実施例1では、総走行距離積算値、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値、及び距離比率の各値を表示するようにしたが、これら全てを表示する必要はなく、例えば距離比率だけを表示する構成であっても構わない。このように構成しても実施例1の主要な利点を享受することができる。
(3)実施例2では、走行時間積算値、アイドリングストップ時間積算値、及び節約燃料量積算値の各値を表示するようにしたが、これら全てを表示する必要はなく、例えば時間比率だけを表示する構成であっても構わない。このように構成しても実施例2の主要な利点を享受することができる。
(4)実施例3では、走行軌跡の表示形態として、所定幅及び所定長さの連続的なライン表示としたが、これに限定されず、位置データ毎に表示される間欠的なドット表示等であっても構わない。また、走行軌跡の表示形態として、燃料消費がゼロの区間とそうでない区間とで異なる色で色分けして表示したが、異なる模様で表示するなど、他の表示形態であってもよい。
(5)実施例4では、メモリカード50中の走行軌跡記憶領域から履歴データをパソコン100に取り込む際に、最新のものから順に取り込んだが、住所などの場所や、日付を指定し取り込むように構成することも可能である。
(6)実施例では、総走行距離積算値、エンジン走行距離積算値、ゼロ燃費走行距離積算値、及び距離比率の各値や走行時間積算値、アイドリングストップ時間積算値、及び節約燃料量積算値を表示することとしたが、これらとともに、平均燃費や瞬間燃費を表示するようにするとよい。平均燃費は、本機の取り付け後からの平均の燃費、前回給油時からの平均の燃費、今回のエンジン始動時からの平均の燃費のいずれかまたは複数を表示するとよい。瞬間燃費は平均燃費よりも短い時間での燃費とするとよく、例えば1秒間の間の平均燃費とするとよい。さらには、平均燃費として、モータとエンジンの両者を合わせた全体の走行範囲で計算した(例えば、モータとエンジンの走行距離(全走行距離)を燃料使用量で除した値である)全平均燃費とともに、エンジンでの走行範囲でのみで計算した(例えば、エンジン走行距離を燃料使用量で除した値である)エンジン走行平均燃費を表示するとよい。この燃費を気にしながら走行する事で全体的な燃費の向上を図ることができる。またハイブリッド車ではないエンジンのみの車両との燃費の比較をエンジン走行平均燃費を見て行うことができる。例えば、図3や図5の画像表示域35を燃費表示域に変更し、上から順に、瞬間燃費、全平均燃費、エンジン走行平均燃費を並べて表示するとよい。
(7)実施例3,4に示した「現在位置情報」に代えて、「GPS情報(たとえばNMEA形式の情報)」を記憶するようにしてもよい。NMEA形式の情報には、たとえばGPS情報には時刻情報や移動経度情報が含まれる。たとえば、最新の履歴データからさかのぼって履歴データに連続性を有する範囲を特定し、その連続性を有する範囲の履歴データを「表示画面1ページ分」の履歴データとする構成とするとよい。履歴データに連続性を有する範囲としては、履歴データのGPS情報に含まれる時刻情報に連続性を有する範囲とするとよい。時刻情報に連続性を有するとする部分は、たとえば、連続する2つの履歴データの時刻情報の時刻の開きが数分以内(たとえば5分以内)の範囲にある部分とする。
このようにすることで、時刻の開きが数分以内の範囲にあるなど、時刻情報に連続性を有するとする部分でありかつ最新の履歴データに関する部分の全体を表示画面1ページに表示させることができる。したがって運転者が最近連続して運転した範囲を1ページの範囲に表示させ、一目で、地図上の赤と青の割合によって、エコ運転の度合いなどを、パソコンの比較的大きな画面で容易に確認することができる。
なお、履歴データに連続性を有しない履歴データからさらに履歴データに連続性を有する範囲を特定する処理を繰り返し、履歴データに連続する範囲に番号とその時刻範囲を付した選択ボタンを画面に表示し、ユーザによって選択されたボタンに表示した時刻範囲の履歴データに関する部分の全体を表示画面1ページに表示する構成をさらに備えるようにするとよい。また、複数のボタンを同時に選択可能に表示して、選択された複数のボタンに対応する履歴データに関する部分の全体を表示画面1ページに表示するように構成してもよい。このようにすれば、ユーザが見たい時刻の連続性を有する部分の履歴データについての割合を表示画面1ページとして容易に一目で確認できる。
(8)実施例4において、「表示画面1ページ分」の履歴データは、メモリカード50に記憶されたすべての履歴データとしてもよい。また、スクロールに加えて、地図縮尺変更機能を備えるようにしてもよい。このようにすれば、メモリカード50内のすべての履歴データについての割合を一目で表示画面1ページで確認できる。また必要に応じて見たい場所を拡大させたり、スクロールして表示させたりできる。
(9)実施例4において、履歴データのエンジン回転数データがゼロである場合はエンジン回転数データを赤色の表示色である緯度経度データであることを指定し、エンジン回転数データがゼロでない場合はエンジン回転数データを青色の表示色である緯度経度データであることを指定して表示画面1ページ分の地図とその地図上に指定した色で描画された指定した緯度経度間を線で結んだ画像とを重ねた表示用データを地図提供サーバへ要求し、地図提供サーバから表示画面1ページ分の地図とその地図上に指定した色で描画された指定した緯度経度間を線で結んだ画像とを重ねた表示用データを取得して、表示する処理としてもよい。スクロールや拡大縮小(縮尺の変更)は地図提供サーバの提供する機能を利用するようにしてもよい。
20 表示装置
21b CPU
21c ROM
21d RAM
21e グラフィックチップ
21f グラフィックメモリ
21g 不揮発性メモリ
40 GPS受信機
50 メモリカード

Claims (13)

  1. 駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報を所定期間にわたって取得し、取得した所定期間の前記情報に基づいて前記駆動源の動作に関する割合的情報を表示部に表示させる制御を行うこと
    を特徴とする制御システム。
  2. 前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、前記駆動源が所定のエコ状態にあるかの情報を備え、
    前記割合的情報は、前記所定のエコ状態にあるかの情報に基づく情報としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記所定のエコ状態にあるかの情報に基づき、前記所定のエコ状態にあった場合が該所定のエコ状態になかった場合に比べどの程度徳をしていたかを示す利得情報を前記表示部に表示させる制御を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記利得情報は、前記所定のエコ状態にない場合の前記駆動源におけるエネルギー消費に関する情報を用いて算出すること
    を特徴とする請求項3に記載の制御システム。
  5. 前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、前記駆動源を複数備えるハイブリッド車両の動作に関する情報を所定期間にわたって取得し、取得した所定期間の前記情報に基づいて前記複数の駆動源の動作による消耗度合いに関連する情報を前記駆動源ごとに求め、前記割合的情報として、当該駆動源ごとに求めた情報に基づく情報を前記表示部に表示させる制御を行うこと
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の制御システム。
  6. 前記消耗度合いに関連する情報として、ある駆動源に固有の箇所の消耗度合いと、別の駆動源に固有の箇所の消耗度合いに関連する情報を備えること
    を特徴とする請求項5に記載の制御システム。
  7. 前記消耗度合いに関連する情報として、一駆動源のみに関連する消耗度合いと、すべての駆動源に関連する消耗度合いに関連する情報を備えること
    を特徴とする請求項5に記載の制御システム。
  8. 前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報として、当該車両の位置情報に関連づけた車両の動作に関する情報を備え、
    前記割合的情報として、前記位置情報に基づいて地図上に表示させる制御を行うこと
    を特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の制御システム。
  9. 前記割合的情報は、距離または時間の割合に関する情報であって、
    現在の前記駆動源の駆動により走行する車両の動作に関する情報とともに、前記割合的情報を前記表示部に表示させる制御を行うこと
    を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の制御システム。
  10. 前記ハイブリッド車両は、前記駆動源としてエンジン及びエンジン以外の駆動源により走行する車両であって、
    前記ハイブリッド車両の動作に関する情報として、前記エンジンが駆動状態にあるか停止状態にあるかのエンジン状態情報を含み、
    前記エンジン状態情報に応じて、前記各駆動源の動作による消耗度合いに関連する情報を求めて、それぞれ独立して累積的に記憶手段に記憶し、
    前記記憶手段の記憶内容を所定のタイミングで読み出して前記表示部に表示させる制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の制御システム。
  11. 前記エンジン状態情報は、所定期間に亘って前記エンジンの駆動に関する値をモニタして取得することを特徴とする請求項10に記載の制御システム。
  12. 前記車両の位置情報に関連づけた車両の動作に関する情報は、車両の走行軌跡を示す情報であり、
    前記割合的情報は、前記走行軌跡の表示形態の違いによって示すように前記表示部の地図上に表示させることを特徴とする請求項8に記載の制御システム。
  13. コンピュータに請求項1から12のいずれかに記載の制御システムとしての各機能を実現させるためのプログラム。
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