JP2014011846A - 電力変換器の主回路構造 - Google Patents

電力変換器の主回路構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2014011846A
JP2014011846A JP2012145772A JP2012145772A JP2014011846A JP 2014011846 A JP2014011846 A JP 2014011846A JP 2012145772 A JP2012145772 A JP 2012145772A JP 2012145772 A JP2012145772 A JP 2012145772A JP 2014011846 A JP2014011846 A JP 2014011846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
power converter
negative
main circuit
positive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012145772A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Ushiki
良治 牛木
Norimi Urushibara
法美 漆原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Mito Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Mito Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Mito Engineering Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2012145772A priority Critical patent/JP2014011846A/ja
Publication of JP2014011846A publication Critical patent/JP2014011846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】電力変換器の主回路構造として、幅広構造の平板導体はそれ自体の取付け固定部から導体端部までの幅が広くなることに伴い、導体端部(特にその角部)が振動の影響を最も受け振動に対して脆弱になるため、それを防ぐためには導体端部(角部)に振動抑制部品等を取り付ける必要があった。特に、鉄道車両等の車載用の電力変換器では、車両等の運行により発生する振動による影響は顕著で、そのため電力変換器の信頼性の面及び保守や部品点数の増加によるコスト面等に問題があった。
【解決手段】本発明は、上記課題を解決するために、電力変換器の主回路配線の半導体素子を接続する導体としてインダクタンス低減に概ね影響を及ぼさない平板導体を採用し、該平板導体はその角部を少なくとも1か所以上鈍角形状とする構造である。また、その鈍角形状の採用により元の角部形状から空いたスペース部分に、接地端子台、接地抵抗器等の部品を配置するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両用の電力変換器など電力変換器一般の実装構造、特に電力変換器の主回路構造に関する。
本発明が属する技術分野の背景技術として、特開2007−49848号公報(特許文献1)がある。この公報には、「半導体素子を接続する導体と直流電圧を平滑するコンデンサとの間のインダクタンスを低減し、取扱いが簡単な電力変換器の主回路構造を提供する。」([要約]参照)と記載されている。
従来、電力変換器の配線は、細長い導体バーや電線が使用されることが一般的であり、このような構成では、配線のインダクタンスが大きいため、半導体素子をオン/オフした際の電流や電圧の跳ね上がりが大きいという問題があった。このため、半導体素子を保護するために大容量のスナバ回路等を接続する必要があり、装置の小型化、軽量化、低コスト化の障害となっていた。
ところで、配線のインダクタンスを低減するには、電流の経路である導体をできるだけ平らな板状の平板導体とし、かつ往路と復路の平板導体をできるだけ近接して配置する平行平板状にすれば良いことが知られている。これは、往路と復路がつくる磁束の変化が互いに相殺し、見かけ上の磁束の変化が概ね無くなるからであり、この原理を利用して、半導体素子のスイッチ動作時に問題となる転流インダクタンスを低減する技術が知られている。
また、電流の経路を妨げぬように上記平板導体を幅広構造にして、例えばこの平板導体を固定する部分から導体端部までの幅を広くした場合、導体端部、特に導体角部においては電流が集中しにくく、この導体角部がインダクタンスに対してほぼ影響を及ぼさないことが知られている。
特に電力変換器においては、半導体素子側の正側導体および負側導体を、直流平滑用コンデンサ側接続端子と平行になるよう折り曲げ、導体の幅を広く確保しながら、半導体素子側端子および直流平滑用コンデンサ側端子を接続可能とする構造が用いられている。
そしてまた、同様に背景技術として、特開2000−69766号公報(特許文献2)及び特開2011−135769号公報(特許文献3)がある。両者は共に、直流平滑用コンデンサとインバータ部分を接続する配線インダクタンスの低減を図るものであり、またその時に、平板上の導体の角部分は電流分布が少なく及ぼす影響が少ないことから、該角部分を削り取って丸みをつけた構造にする技術に関するものである。これにより、装置の小型化、軽量化を図るようにしたものである。
しかしながら、これらの技術は、インダクタンスを低減することや装置の小型軽量化には寄与するところ、一方で、平板導体は幅広構造であり、該平板導体自体を特定箇所で取付け固定することから、該固定部分から導体端部(中でも導体角部)までの幅(距離)が広くなってしまい、特に該固定部分から遠い導体角部はその幅(距離)が大きくなり振動に対して著しく弱くなることが懸念される。それを回避するために、導体端部(導体角部)に対し振動抑制部品を取り付ける等の対策が採られた。特に、鉄道車両等の車載用電力変換器にあっては、車両等の運行により発生する振動による影響は顕著であり、そのため電力変換器の信頼性の面及び保守や部品点数の増加によるコスト面等で問題となっていた。
また、幅広構造で導体幅が大きくなることにより、接地端子台の収納場所が作業者から離れた場所になるため、組立や保守等の取り扱いが困難となり、さらに、接地抵抗器等の部品をユニット内部に収納できないためにユニット外部に収納しなければならず、装置の小型化、軽量化、低コスト化の障害となっていた。
特開2007−49848号公報 特開2000−69766号公報 特開2011−135769号公報
上記背景技術で示した技術は、インダクタンスを低減することには寄与するが、一方で、平板導体を幅広構造としたことで該平板導体自体の取付け固定部から導体端部までの幅が広くなることに伴い、導体端部(中でも導体角部)が振動の影響を最も受け振動に対して著しく弱くなるため、それを防ぐためには導体端部(導体角部)に対し振動抑制部品等を取り付ける必要があった。特に、鉄道車両等の車載用電力変換器にあっては、車両等の運行により発生する振動による影響は顕著であり、そのため電力変換器の信頼性の面及び保守や部品点数の増加によるコスト面等で問題となっていた。
また、幅広構造で導体幅が大きくなることにより、接地端子台の収納場所が作業者から離れた場所になるため、組立や保守等の取り扱いが困難となり、さらに、接地抵抗器等の部品を変換器ユニットの内部に収納できないため、それらを変換器ユニットの外部に収納しなければならず、装置の小型化、軽量化、低コスト化の障害となっていた。
本発明は、上記課題を解決するために、電力変換器の主回路配線の半導体素子を接続する導体としてインダクタンス低減に概ね影響を及ぼさない平板導体を採用し、該平板導体はその角部を少なくとも1か所以上鈍角形状とする構造のものである。また、その鈍角形状とすることにより元の角部形状から空いたスペース部分に、接地端子台、接地抵抗器等の部品を配置するものである。
以上のとおり、本発明によれば、インダクタンス低減に概ね影響を及ぼすことなく、導体端部(中でも導体角部)の振動強度を向上させ、振動抑制部品を不要とすることにより、電力変換器の安定性、安全性等を高めその信頼性を向上させることができ、併せて、組立てや保守等の取扱いを容易にし振動抑制部品も不要となり、コストを削減することができる。
また、導体角部の鈍角形状により元の角部形状から空いたスペースに接地端子台、接地抵抗器等の部品を配置することにより、装置全体の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
車両用電力変換器に搭載されるパワーユニットの構成図の例(平面図)である。 車両用電力変換器に搭載されるパワーユニットの構成図の例(正面図)である。 車両用電力変換器に搭載されるパワーユニットの構成図の例(右側面図)である。 鉄道車両の構成図の例である。 パワーユニットの主回路図の例である。 パワーユニットの主回路構成図の例(右側面図)である。 パワーユニットの主回路構成図の例(正面図)である。 パワーユニットの主回路構成図の例(平面図)である。 パワーユニットの正側導体図の例(正面図)である。 パワーユニットの負側導体図の例(正面図)である。 パワーユニットの交流側導体図の例(正面図)である。 パワーユニットの正側導体図の例(平面図)である。 パワーユニットの負側導体図の例(平面図)である。 パワーユニットの正側導体従来品の電流分布図の例(平面図)である。
車両用電力変換器を鉄道車両に取り付けた状態の一例を図4に示す。パワーユニットの平面図を図1、その正面図を図2、その右側面図を図3、パワーユニット主回路の回路図を図5、に示す。
図4に示されるように、車両用電力変換器1Bは車体1Aの床下に取り付けられ、パワーユニット1Cはこの電力変換器1Bに内蔵されている。
上記パワーユニット1Cは、少なくとも1個の半導体素子1P、1N、平板導体3、4、5、少なくとも1個の直流平滑用コンデンサ2、冷却器8、絶縁端子台6、10、接地抵抗器7、フレーム9で構成されている。平板導体3、4、5は、主回路インダクタンス低減のため、正側導体、負側導体、交流側導体を薄い平板幅広形状としたもので、パワーユニット内でそれぞれを接近させた構造としている。半導体素子1Pおよび1Nが、図示しない制御装置によってオンオフ制御され、正側導体3および負側導体4間から供給される直流の電流を交流に変換して、交流側導体5に出力する。
本発明が適用される電力変換器の主回路の構成を、図1〜3、5を用いて説明する。図5は、2レベルの電力変換器の直流平滑用コンデンサとインバータの1相分のスイッチ回路の構成を説明する図である。電力変換器の主回路は、IGBT(正側)1P、IGBT(負側)1N、直流平滑用コンデンサ2、正側導体3、負側導体4、交流側導体5から構成される。IGBT(正側)1PのコレクタPCは、正側導体3に接続され、直流平滑用コンデンサ2の正側端子CPおよび入出力端子Pに接続される。IGBT(負側)1NのエミッタNEは、負側導体4に接続され、直流平滑用コンデンサ2の負側端子CNおよび入出力端子Nに接続される。IGBT(正側)1PのエミッタPEとIGBT(負側)1NのコレクタNCは交流側導体5および端子Mに接続される。接地抵抗器7は冷却器8および接地端子台6に接続される。
本発明は、少なくとも1個の半導体素子、少なくとも1個の直流電圧を平滑するコンデンサ、前記半導体素子の端子と前記コンデンサの端子間を接続し自らを特定箇所で取付け固定する少なくとも1枚の平板幅広形状を有する正側導体又は負側導体の少なくとも一方の平板導体、半導体素子の端子を交流側に接続する平板形状の交流側導体から構成され、正側導体および負側導体がそれぞれ半導体素子側部とコンデンサ側部で一体となる構造を有する電力変換器の主回路構造において、前記平板導体のうち少なくとも1枚が、前記自らを取付け固定する特定箇所から遠い方の少なくとも一方の角部を少なくとも1か所以上鈍角形状とする構造であることを特徴とする。ここで、鈍角形状を角丸めを有する形状としても何ら差し支えない。
また、本発明は、前記鈍角形状により元の角部形状から空いたスペースに、抵抗器、端子台等の部品を配置することを特徴とする。
本発明の実施の形態を図1〜3、5〜13に基づいて説明する。図6は、本発明に関する電力変換器の主回路構造を示した側面図である。本発明に関する電力変換器の主回路の構造は、IGBT(正側)1PとIGBT素子(負側)1Nと直流平滑用コンデンサ2とを、平板形状の正側導体3、負側導体4、交流側導体5を用いて接続して構成される。
IGBT(正側)1Pのエミッタ端子PEは、ボルトB2により交流側導体5に接続される。IGBT(正側)1Pのコレクタ端子PCは、ボルトB1により正側導体3に接続される。IGBT(負側)1Nのコレクタ端子NCは、ボルトB3により交流側導体5に接続される。IGBT(負側)1Nのエミッタ端子NEは、端子スペーサ13を介してボルトB4により負側導体4に接続される。直流平滑用コンデンサ2の正側端子CPは、ボルトB5により正側導体3に接続される。直流平滑用コンデンサ2の負側端子CNは、ボルトB6により負側導体4に接続される。接地抵抗器7はボルトB7によりフレーム9に固定される(図1)。
正側導体3、負側導体4、交流側導体5は、それぞれ互いに平行に配置され、それぞれの導体同士は接近しかつ等間隔に配置される。
正側導体3には、隣接する導体との絶縁をとるための絶縁材11が施される。負側導体4には、隣接する導体との絶縁をとるための絶縁材12が施される。
ここで、正側導体3、負側導体4は途中で折り曲げることで、半導体接続部および直流平滑用コンデンサ2接続部でそれぞれ平行に配置している。また、正側導体3と負側導体4は、直流平滑用コンデンサ2接続側端部で各々90°曲げにし、外部入出力端子P、Nとしている。交流側導体5は、端部を90°曲げにし、外部入出力端子Mとしている。IGBT(正側)1Pのコレクタ端子をPC、エミッタ端子をPEと称する。同様にIGBT(負側)1Nのコレクタ端子をNC、エミッタ端子をNEと称する。また、直流平滑用コンデンサ2の正側端子をCP、負側端子をCNと称する。さらに、正側導体3の外部入出力端子をP、負側導体4の外部入出力端子をN、交流側導体5の外部入出力端子をMと称する。
図7は図6の左側から見た正面図、図8は同じく図6の上方から見た平面図である。正側導体3は、IGBT(正側)1Pのコレクタ端子PCと外部入出力端子P、直流平滑用コンデンサ2端子CPをそれぞれ接続する。負側導体4は、IGBT(負側)1Nのエミッタ端子NEと端子N、直流平滑用コンデンサ2端子CNをそれぞれ接続する。交流側導体5は、IGBT(正側)1Pのエミッタ端子PEとIGBT(負側)1Nのコレクタ端子NCおよび図示しない交流負荷を接続する。
図6〜8において、便宜上、半導体素子接続部においてはIGBT(正側)1PおよびIGBT(負側)1Nに近い方の導体を下層、遠い方を上層と称することにする。同じく、直流平滑用コンデンサ2接続部においては直流平滑用コンデンサ2に近い方の導体を下層、遠い方を上層と称することにする。
図6〜8の半導体素子接続部において、最下層に正側導体3を配置し、正側導体3をボルトB1にてIGBT(正側)1Pのコレクタ端子PCに接続する。ここで正側導体3には、絶縁材11が外表面についており、負側導体4および交流側導体5との絶縁を確保している。ボルトB1は導体でできており、コレクタ端子PCと正側導体3を電気的に接続する一方、機械的に支持する役目を果たす。
図6〜8の半導体接続部において、最下層に交流側導体5を配置し、交流側導体5をボルトB2にてIGBT(正側)1Pのエミッタ端子PEに、ボルトB3にてIGBT(負側)1Nのコレクタ端子NCに接続する一方、機械的に支持する役目を果たす。
図6〜8の半導体接続部において、交流側導体5と正側導体3の上層に負側導体4を配置し、負側導体4をボルトB4にて端子スペーサ13を介してIGBT(負側)1Nのエミッタ端子NEに接続する。ここで、負側導体4には、絶縁材12が外表面についており、正側導体3および交流側導体5との絶縁を確保している。ボルトB4と端子スペーサ13は導体でできており、エミッタ端子NEと負側導体4を電気的に接続する一方、機械的に支持する役目を果たす。
図7(正面図)と同じ方向から見た正側導体3の形状を、図9を用いて説明する。正側導体3は、上端部がZ形状に折り曲げられた平板状の形状を有し、IGBT(正側)1Pのコレクタ端子PCを接続するボルトB1のための穴H1を3か所、外部入出力端子Pを接続する図示しないボルトのための穴H2を有し、さらに上端で手前に折り曲げられた折り曲げ部M1、外部入出力端子Pを設けるための折り曲げ部M2が設けられている。
図7(正面図)と同じ方向から見た負側導体4の形状を、図10を用いて説明する。負側導体4は、上端部がZ形状に折り曲げられた平板状の形状を有し、IGBT(負側)1Nのエミッタ端子NEを接続するボルトB4のための穴H3を3か所、外部入出力端子Nを接続する図示しないボルトのための穴H4を有し、さらに上端で手前に折り曲げられた折り曲げ部M3、外部入出力端子Nを設けるための折り曲げ部M4が設けられている。
図7(正面図)と同じ方向から見た交流側導体5の形状を、図11を用いて説明する。交流側導体5は、上下端部がそれぞれZ形状に折り曲げられた平板状の形状を有し、IGBT(正側)1Pのエミッタ端子PEを接続するボルトB2のための穴H5を3か所、IGBT(負側)1Nのコレクタ端子NCを接続するボルトB3のための穴H6を3か所有し、外部入出力端子Mを設けるため、手前に折り曲げられた曲げ部M5が設けられている。
図8(平面図)と同じ方向から見た正側導体3の形状を、図12を用いて説明する。正側導体3は、上端部に奥方向に折り曲げられた曲げ部M6、下端部に手前方向に折り曲げられた曲げ部M7を有する平板形状であり、コンデンサ2の正側端子CPを接続するボルトB5のための穴H7と、コンデンサ2の負側端子CNのボルトB6を避ける穴H8を有している。また、正側導体3の左右手前側(図面上は左右下側)の角部をそれぞれ2か所ずつ鈍角形状としている。
図8(平面図)と同じ方向から見た負側導体4の形状を、図13を用いて説明する。負側導体4は、上端部に奥方向に折り曲げられた曲げ部M8、下端部に手前方向に折り曲げられた曲げ部M9を有する平板状の形状を有しており、コンデンサ2の正側端子CPを接続するボルトB5のための切り欠きH11と、コンデンサ2の負側端子CNを接続するボルトB6のための穴H10を有している。また、負側導体4の左右手前側(図面上は左右下側)の角部をそれぞれ2か所ずつ鈍角形状としている。
また、図10には図示しなかったが、負側導体4の平面図の形状においても、その左右下側の角部に適宜鈍角形状を設けることができる。
交流側導体5には図示しない負荷が接続され、一般には負荷は高インダクタンスを持っているが、この部分のインダクタンスは、半導体素子がスイッチングする際の転流には関わらないため、交流側導体5の端子部のインダクタンスを低減することはあまり意味がない。そのため、この部分の端子形状は、この部分を流れる電流による温度上昇にさしつかえがないこと、およびボルト接続にさしつかえがない範囲で任意に設定する。このような構成とすることにより、装置の限られた幅の中で、導体間の絶縁距離を確保した上で、転流に関連する正側および負側導体のインダクタンスを全体として低減することができる。
絶縁材11、12の支持方法としては、正側導体3、負側導体4に接着、もしくは適当な支持材により支持される。また、必要に応じて正側導体3、負側導体4なども他の支持物で支持されても良い。絶縁材11、12は、導体間隔が十分に広い場合、あるいは電圧が低い場合など、電気的絶縁距離が十分に取れる場合にはこれを省略しても良い。
本発明における正側導体について、その角部が直角形状の場合の電流分布(シミュレーションによる解析)を図14に示す。電流が流れるルートは一般的に最短距離であり、端子から距離のある導体角部には電流は流れにくく、インダクタンスに対して概ね影響を及ぼさないことは、背景技術でも示したように公知である。したがって、このように電流が流れにくい導体角部を削除し鈍角形状としても、電流の経路を妨げることはなく、インダクタンスに対して概ね影響を及ぼすこともない。
そして、平板導体を固定する部位から最も離れた導体角部が振動に対して最も影響を受ける部分であるところ、このように導体角部を鈍角形状とすることにより、その振動強度を向上させることが可能となり、当該電力変換器の安定性、安全性等を高めその信頼性を向上させることができる。併せて、組立てや保守等の取扱いを容易にし振動抑制部品も不要となり、コストを削減することができる。特に、鉄道車両等の車載用電力変換器のような振動による影響が顕著なものにおいては、その効果は大きい。
併せて、導体角部の鈍角形状により元の角部形状から空いたスペースに、接地用端子、接地抵抗器などの部品を配置することが可能となるので、装置全体の小型化、軽量化、低コスト化に寄与するものでもある。
また、図6〜8に示す実施形態の電力変換器の構成、導体の順番、導体の形状、導体の数、端子部の形状等はいずれも一例であり、本発明がこの一例のみに縛られるものでないことは当業者に明らかである。そして、正側と負側の平板導体をそれぞれ平行に配置し、導体角部を1箇所以上鈍角形状とするという基本ルールを適用すれば、どのような主回路構成であっても、図6〜8に示す実施形態と同じ効果を得ることができる。そしてまた、図6〜8に示す実施形態は、2レベル電力変換器の1相分に相当するが、同じような構成を多レベル、あるいは多相の構成を有する電力変換器にも適用可能であることも当業者に明らかである。
1A 鉄道車両車体部
1B 鉄道車両用電力変換器
1C 鉄道車両用電力変換器用パワーユニット
1P IGBT(正側導体接続側)
1N IGBT(負側導体接続側)
2 直流平滑コンデンサ
3 正側導体
4 負側導体
5 交流側導体
6 接地端子台
7 接地抵抗器
8 冷却器
9 フレーム
10 交流側端子台
11 絶縁材(正側導体部)
12 絶縁材(負側導体部)
13 IGBT接続部スペーサ(負側導体接続側)
P 正側入出力端子
N 負側入出力端子
M 交流側入出力端子
PC 正側IGBTのコレクタ端子
PE 正側IGBTのエミッタ端子
NC 負側IGBTのコレクタ端子
NE 負側IGBTのエミッタ端子
CP 直流平滑コンデンサ正側端子
CN 直流平滑コンデンサ負側端子
B1 正側導体をIGBTに接続するためのボルト
B2 交流側導体をIGBTに接続するためのボルト(正側IGBT)
B3 交流側導体をIGBTに接続するためのボルト(負側IGBT)
B4 負側導体をIGBTに接続するためのボルト
B5 正側導体を直流平滑コンデンサに接続するためのボルト
B6 負側導体を直流平滑コンデンサに接続するためのボルト
B7 接地抵抗器を筺体に固定するためのボルト
H1 正側導体取付穴
H2 正側導体取付穴
H3 負側導体取付穴
H4 負側導体取付穴
H5 交流側導体取付穴
H6 交流側導体取付穴
H7 負側導体穴部
H8 負側導体穴部
H9 負側導体穴部
H10 負側導体穴部
H11 負側導体穴部
H12 負側導体穴部
M1 正側導体曲げ部
M2 正側導体曲げ部
M3 負側導体曲げ部
M4 負側導体曲げ部
M5 交流側導体曲げ部
M6 正側導体曲げ部
M7 正側導体曲げ部
M8 負側導体曲げ部
M9 負側導体曲げ部

Claims (3)

  1. 少なくとも1個の半導体素子、少なくとも1個の直流電圧を平滑するコンデンサ、前記半導体素子の端子と前記コンデンサの端子間を接続し自らを特定箇所で取付け固定する少なくとも1枚の平板幅広形状を有する正側導体又は負側導体である少なくとも一方の平板導体、半導体素子の端子を交流側に接続する平板形状の交流側導体から構成され、正側導体および負側導体がそれぞれ半導体素子側部とコンデンサ側部で一体となる構造を有する電力変換器の主回路構造において、
    前記平板導体のうち少なくとも1枚が、前記自らを取付け固定する特定箇所から遠い方の少なくとも一方の角部を少なくとも1か所以上鈍角形状とする構造であることを特徴とする電力変換器の主回路構造。
  2. 請求項1記載の電力変換器の主回路構造において、
    少なくとも2枚の正側導体及び負側導体を成す平板導体の幅を等しくすることを特徴とする電力変換器の主回路構造。
  3. 請求項1又は2記載の電力変換器の主回路構造において、
    前記鈍角形状により元の角部形状から空いたスペースに、抵抗器、端子台等の部品を配置することを特徴とする電力変換器の主回路構造。
JP2012145772A 2012-06-28 2012-06-28 電力変換器の主回路構造 Pending JP2014011846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012145772A JP2014011846A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 電力変換器の主回路構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012145772A JP2014011846A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 電力変換器の主回路構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014011846A true JP2014011846A (ja) 2014-01-20

Family

ID=50108092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012145772A Pending JP2014011846A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 電力変換器の主回路構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014011846A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016140138A (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 株式会社Ihi 電力変換装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016140138A (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 株式会社Ihi 電力変換装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8947899B2 (en) Split laminated DC bus structure
JP6397795B2 (ja) 電力変換装置
US10374523B2 (en) Power conversion device
JPWO2014208450A1 (ja) 電力変換装置
US10091903B2 (en) Power conversion device having bus bar with improved vibration resistance
JP6352740B2 (ja) 電力変換装置
US10951128B2 (en) Main circuit wiring member and power conversion device
GB2539761A (en) Power converter and railway vehicle
US10367425B2 (en) Matrix converter
WO2019026339A1 (ja) 電力変換装置および電力変換装置を搭載した車両
JP4538474B2 (ja) インバータ装置
JP4488978B2 (ja) 電力変換器の主回路構造
JP5931778B2 (ja) 電力変換モジュール結線用のバスバーアッセンブリ
JP7088112B2 (ja) 電力変換装置
US10284111B2 (en) Power conversion apparatus having connection conductors having inductance which inhibits ripple current
JP2003018860A (ja) 電力変換装置
JP5550572B2 (ja) 電力変換装置
JP3864938B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ、およびそれを用いた車載駆動用インバータ回路、ならびにその車載駆動用インバータ回路を搭載した自動車。
JP2014011846A (ja) 電力変換器の主回路構造
JP2014011339A (ja) 半導体モジュールの接続構造およびその接続構造が適用された半導体モジュール
JP4424918B2 (ja) 電力変換装置
AU2016217603B2 (en) Circuit module and inverter device using same
JP6518186B2 (ja) 電力変換器用筐体および筐体付の電力変換器
JP2019062739A (ja) 電力変換装置
JPH11313485A (ja) 電力変換器の主回路構造