JP2014011111A - ガス遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮断電流の大きさに応じてパッファ室の排気量を可変とすることで、パッファ室内の圧力と接点部の開極速度を確保して、中小電流でも大電流でも優れた遮断性能を発揮する。
【解決手段】パッファ室5は絶縁性ガス16のガス流12cを発生させる。ガス流12cの下流側に可動ロッド22に排気穴22aを設ける。排気穴22aは可動ロッド22内を流れるガス流12bを排気する。可動ロッド22にはガス流12bを受けて移動するフローガイド21を配置する。フローガイド21は移動により排気穴22aを開閉する。フローガイド21の端部にはバネ20を設置する。バネ20はフローガイド21が排気穴22aを閉塞する方向にフローガイド21を付勢する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態はガス遮断器に関するものである。
電流遮断機能を有する開閉装置として、ガス絶縁開閉器が知られている。ガス絶縁開閉器には、その使用目的や必要とされる機能に応じて、負荷開閉器、断路器、遮断器など、様々な機器が存在する。例えば、72kV以上の高電圧送電系統の保護用開閉器にはパッファ室を有するガス遮断器、いわゆるパッファ形ガス遮断器が広く使用されている。
パッファ室とは、パッファシリンダおよびパッファピストンからなる容積可変な空間であり、高圧のガス流を発生させるものである。一般的にガス遮断器は、通電時には固定接点部および可動接点部の接触状態を保つことで通電を行い、電流遮断時には可動接点部を固定接点部から開離させて両接点部間にアークプラズマを発生させる。このとき、パッファ室では、遮断動作の初期から中期にかけて、室内にアークプラズマの熱エネルギーを取り込み、パッファシリンダが可動接点部と連動することでパッファ室内に存在する絶縁性ガスを圧縮し、高圧のガス流を発生させる。そして、遮断動作の後半ではパッファ室は発生させたガス流をアークプラズマに吹き付け、アークプラズマを消弧する。
以上のようなガス遮断器の従来技術としては、遮断動作初期に生じた熱ガス流をパッファ室の圧縮エネルギーとして利用する方式(特許文献1)や、パッファ室を軸方向に2分割し、分割した空間のうちアークプラズマの放電領域に近い方の空間の容積を限定することで、大電流遮断時にアークプラズマへの高い吹付け圧力を獲得する方式(特許文献2)などが提案されている。
特公平7−97466号公報 特公平7−109744号公報
パッファ形ガス遮断器の電流遮断過程において、高圧のガス流を吹き付けた以降は、パッファ室が高圧状態を維持することは望ましくない。なぜなら、遮断動作の終盤でもパッファ室が高圧状態だと、パッファシリンダの移動速度が遅くなり、パッファシリンダと連動する可動接点部の移動速度つまり接点部同士の開極速度が遅くなって、遮断性能が低下するからである。
このため、パッファ室は、ガス流の下流側に排気部を設けて、絶縁性ガスを吹き付けた後、排気部からパッファ室内の高圧ガスを排気するようになっている。特に大電流遮断時には、電流値が大きいほどアークプラズマの熱エネルギーが大きいので、それを取り込むパッファ室内のガス圧も大きくなる。その結果、パッファ室がガス流をアークプラズマに吹き付けた後も、パッファ室内のガス圧は下がり難い。したがって、大きな電流を遮断するガス遮断器では、ガス流をアークプラズマに吹き付けた後、パッファ室外部へ高圧ガスを多量に排気する必要があり、排気部の排気面積を大きく設定している。
しかし、中小電流遮断時のアークプラズマの熱エネルギーは、大電流遮断時のそれに比べて低いので、パッファ室内のガス圧は、大電流遮断時ほどは高くはならない。したがって、大電流遮断時に対応して排気部の排気面積を大きく設定した場合、パッファ室内のガス圧が所望の高さに達することが困難となって、アークプラズマに対するガス流の吹き付け力が弱まるおそれがある。
すなわち、中小電流遮断時にはパッファ室の排気量が大きいと、パッファ室内のガス圧が高くならず、遮断性能が低下する可能性がある。また、大電流遮断時にはパッファ室の排気量が小さいと、接点部の開極速度が遅くなって、やはり遮断性能が低下するおそれがある。そこで従来から、大電流でも中小電流でも優れた遮断性能を発揮することができるガス遮断器の開発が待たれていた。
本実施形態のガス遮断器は、このような課題を解決するためになされたものである。本実施形態のガス遮断器の目的は、遮断電流の大きさに応じてパッファ室の排気量を可変とすることで、パッファ室内の圧力と接点部の開極速度を確保して、中小電流でも大電流でも優れた遮断性能を発揮することができるガス遮断器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本実施形態のガス遮断器は、絶縁性ガスを充填した密閉容器内に一対の接点部を対向して配置し、前記絶縁性ガスのガス流を発生させる容積可変なるパッファ室を有し、通電時には両接点部の接触状態を保つことで通電を行い、電流遮断時には両接点部を開離させて両接点部間にアークプラズマを発生させ、前記パッファ室にて発生した前記ガス流を前記アークプラズマに吹き付けて消弧するように構成されたガス遮断器において、
(1)前記ガス流を前記アークプラズマの発生空間から排気するための排気部と、
(2)前記ガス流を受けて移動するように配置し、その移動により前記排気部を開閉するフローガイドと、
(3)前記フローガイドが前記排気部を閉塞する方向に前記フローガイドに付勢力を与えるバネ、
が設けられたことを特徴とするものである。
第1の実施形態の遮断動作初期を示す断面図。 第1の実施形態の大電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。 第1の実施形態の中小電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。 第2の実施形態の遮断動作初期を示す断面図。 第2の実施形態の大電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。 第2の実施形態の中小電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。 第3の実施形態の遮断動作初期を示す断面図。 第3の実施形態の大電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。 第3の実施形態の中小電流遮断時の遮断動作中期を示す断面図。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。図1は遮断動作初期で開極直後の状態を示す。図2及び図3は遮断動作中期を示し、図2は大電流遮断時であり、図3は中小電流遮断時である。なお、下記の図に示した各部品は基本的に同軸円筒形状であると考えてよい。また、下記の実施形態はいずれもパッファ室を有するガス遮断器である。
(構成)
図1〜図3に示すように、ガス遮断器には、接地された金属あるいは碍子等からなる密閉容器15が設けられている。密閉容器15内には絶縁性ガス16が充填されている。近年普及しているガス遮断器では絶縁性ガス16として、六フッ化硫黄ガス(以下、SF6ガス)が用いられることが多い。SF6ガスはアークを消滅させる消弧性能ならびに電気絶縁性能に優れており、特に高電圧送電系統に用いられる電流の開閉装置に広く使用されている。
密閉容器15内には中空の可動アーク接触子1および中実の固定アーク接触子2が対向して配置されている。可動アーク接触子1は中空の可動ロッド22の先端に一体的に取り付けられている。可動ロッド22には図示しない駆動装置が連結されている。可動ロッド22は駆動装置から駆動力を受けて図面の左右方向に移動する。
可動アーク接触子1は可動ロッド22と一体的に移動することで、固定アーク接触子2と接離動作を行う。ガス遮断器の通常運転時では可動アーク接触子1の内部に固定アーク接触子2が挿入接触して、接触子1、2は通電状態にある。また、ガス遮断器の電流遮断時には可動アーク接触子1が水平方向に移動して固定アーク接触子2から開離する。接触子1、2が開離するとき、可動アーク接触子1および固定アーク接触子2間の空間には高温のアークプラズマ17が発生する。アークプラズマ17が発生する空間をアーク空間と呼ぶ。
可動アーク接触子1の外側には、この可動アーク接触子1と同軸にパッファシリンダ4が配置されている。パッファシリンダ4は可動アーク接触子1と連動するようになっている。パッファシリンダ4において固定アーク接触子2と対向する端面には開口部4aが形成されている。パッファシリンダ4の開口部4aを取り囲むようにして絶縁ノズル3が固定されている。
絶縁ノズル3は可動アーク接触子1および固定アーク接触子2を覆うように構成されている。絶縁ノズル3およびパッファシリンダ4は可動アーク接触子1に固定されている。このため、絶縁ノズル3およびパッファシリンダ4は可動アーク接触子1と一体的に移動するようになっている。パッファシリンダ4の内面および可動アーク接触子1の外面にはパッファピストン19が摺動自在に設置されている。図示しないがパッファピストン19の端部は密閉容器15の内壁面に固定されている。
これらパッファシリンダ4とパッファピストン19とからパッファ室5が構成される。パッファ室5は、可動アーク接触子1に連動するパッファシリンダ4の移動によって室内の容積が可変であり、通電動作時には容積が増大し、電流遮断時には容積が減少するようになっている。パッファ室5は、容積が増大するとき、アーク空間からパッファシリンダ4の開口部4aを抜けて室内に流れ込む絶縁性ガス16のガス流12aを発生させる(図1に図示)。
また、パッファ室5は、容積が減少するとき、内部に存在する絶縁性ガス16を圧縮してパッファシリンダ4の開口部4aからアーク空間へ流れ出る絶縁性ガス16のガス流12cを発生させる(図2、図3に図示)。パッファ室5から流れ出たガス流12cは、アーク空間を通過して、ガス流12b、12dに分かれる。
一方のガス流12dは、アーク空間から固定アーク接触子2と絶縁ノズル3との間を抜けて密閉容器15内の空間へ放散する。もう一方のガス流12bは、アーク空間から可動アーク接触子1の先端部を抜けて可動ロッド22内部に入り込み、可動ロッド22内部を流れる。可動ロッド22の中央部にはガス流12bの排気部として排気穴22aが開口されている。つまり排気穴22aはパッファ室5から流れ出るガス流12cの下流側に位置している。排気穴22aは可動ロッド22の内部とパッファピストン19の背面側の空間とを連通させる。
可動ロッド22内の図中左端部にはバネ20が固定されている。バネ20の自由端部(図中の右端部)にはフローガイド21が設置されている。フローガイド21はバネ20の弾性力を受けて固定アーク接触子2側の方向つまり図中の右方向に付勢される。フローガイド21は可動ロッド22の内壁面に摺動自在に配置されている。
フローガイド21の右端部はアーク空間から可動ロッド22内に流れ込んだガス流12bを受けるようになっている。また、フローガイド21は可動ロッド22の排気穴22aを内側から閉塞可能であり、フローガイド21が左右方向に移動することによって排気穴22aを開閉するようになっている。排気穴22aの排気面積はフローガイド21の移動量によるが、フローガイド21の移動量はガス流12bのガス圧およびガス流量とバネ20の付勢力とのバランスによって決まる。
すなわち、ガス流12bのガス圧およびガス流量が大きければ、フローガイド21はガス流12bに強く押されてバネ20の付勢力に抗して大きく移動し、排気部22aを広く開放する。また、ガス流12bのガス圧およびガス流量が小さければ、フローガイド21を押し込むガス流12bの力は弱くなる。したがって、バネ20の付勢力を受けてフローガイド21の移動量は短くなり、排気部22aの排気面積は小さくなる。
(遮断動作)
以上の構成を有するガス遮断器の遮断過程について説明する。ガス遮断器が遮断動作を開始すると、可動ロッド22は図示しない駆動装置からの駆動力を受けて図1〜図3の左方向に移動する。可動ロッド22に連動して可動アーク接触子1が固定アーク接触子2から離れる方向に移動する。図1〜図3中の点線矢印13が電流遮断時の可動ロッド22およびパッファシリンダ4の移動方向である。
遮断動作初期の時点では可動アーク接触子1と固定アーク接触子2とが開極した直後、固定アーク接触子2と可動アーク接触子1の間にアークプラズマ17が発生する。アークプラズマ17の熱エネルギーによって高熱のガス流12aが発生する(図1に図示)。ガス流12aはアークプラズマ17が発生したアーク空間からパッファシリンダ4の開口部4aを通ってパッファ室5内部に流れ込む。
ガス遮断器の遮断動作が進むにつれて、パッファ室5内部の容積が減って室内の絶縁性ガス16を圧縮する。このような機械的な圧縮に加えて、開口部4aからガス流12aが流入することで、パッファ室5内の絶縁性ガス16はガス圧が急速に上昇する。そして、電流零点に近づくとき、パッファ室5内の絶縁性ガス16は高圧のガス流12cとなって開口部4aからアーク空間へと流れ出る。ガス流12cは絶縁ノズル3と可動アーク接触子1との間を通過してアークプラズマ17へ高速に吹き付けられる。アークプラズマ17はガス流12cが吹き付けられることにより消滅し、電流を遮断する。
アークプラズマ17に吹付けられたガス流12cはアークプラズマ17により高温となった後、ガス流12b、12dに分かれてアーク空間から排気される。このうち、ガス流12dは固定アーク接触子2と絶縁ノズル3との間を抜けて密閉容器15内の空間へ放散する。一方、ガス流12bは可動アーク接触子1の先端部から可動ロッド22内部に流れ込み、可動ロッド22の排気穴22aを抜け、パッファピストン19の背面側へと流れていき、最終的には密閉容器15内の空間へ放散する。
(作用効果)
第1の実施形態の作用効果は次の通りである。ガス遮断器が遮断動作を行うと、フローガイド21は遮断動作による慣性力と排気されるガス流12bを受けて、バネ20の縮む向きに移動する。このとき、フローガイド21の外周部が排気穴22aからずれて、排気穴22aを開放する。アークプラズマ17へ吹き付けられるガス流12cのガス圧や流量は、パッファシリンダ4の移動速度が同一であれば遮断電流値に依存し、アーク空間から排気されるガス流12b、12dのガス圧や流量はガス流12cのガス圧力や流量に比例する。
したがって、遮断電流値が大きければガス流12bのガス圧や流量は大きくなり、反対に、遮断電流値が小さいとガス流12bのガス圧や流量は小さくなる。すなわち、ガス流12bのガス圧や流量は大電流遮断時の方が中小電流遮断時よりも大きくなる。このため、フローガイド21の移動量は大電流遮断時の方が中小電流遮断時よりも長くなる。したがって、フローガイド21の移動による排気穴22aの排気面積は大電流遮断時の方が中小電流遮断時よりも大きくなる。
つまり、図2に示すように、大電流を遮断する場合には、フローガイド21が長く移動して排気部22aを大きく開放して、ここから多量のガス流12bを排気する。したがって、パッファ室5からガス流12cをアークプラズマ17へ吹き付けてこれを消弧した後、可動ロッド22内を流れるガス流12bを、排気穴22aから排気することができる。その結果、固定アーク接触子2から可動アーク接触子1をスムーズに開離させることができ、両接触子1、2を速やかに開極させて、優れた遮断性能を発揮することができる。
また、図3に示すように、中小電流を遮断する場合は、ガス流12bのガス圧および流量が小さいのでフローガイド21はバネ20を強く押すことなく、排気穴22aを半分程度開放するにとどまり、ガス流12bの排気量を抑えることができる。したがって、パッファ室5内に取り込むアークプラズマ17の熱エネルギーが低いことでパッファ室5の圧力が高まるまでに時間がかかったとしても、パッファ室5の排気量が小さいので、パッファ室5内のガス圧を高圧に保つことが可能である。その結果、中小電流遮断時でアークプラズマ17の熱エネルギーが低くても、パッファ室5からアークプラズマ17へのガス流12cの吹き付け力を確保することができ、優れた遮断性能を発揮することができる。
以上の第1の実施形態によれば、遮断電流の大きさに応じて排気穴22aの排気面積を変えることでパッファ室5の排気量を調整可能である。したがって、大電流遮断時には、排気穴22aの排気量を大きくしてアーク接触子1、2の開極速度を確保して、優れた遮断性能を維持することができる。また、中小電流遮断時には、排気穴22aの排気量を小さくしてパッファ室5からの吹き付け力を確保して、遮断性能を発揮することができる。このような第1の実施形態では、遮断電流の大きさに左右されることなく、広範囲の遮断電流を安定して遮断することが可能であり、信頼性の向上に寄与することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図4〜図6を用いて説明する。図4は遮断動作初期で開極直後の状態を示す。図5及び図6は遮断動作中期を示し、図5は大電流遮断時であり、図6は中小電流遮断時である。なお、第1の実施形態と同一の部材に関しては同一符号を付して説明は省略する。
(構成)
第2実施形態では、図4〜図6に示すように、パッファピストン19において可動アーク接触子1の外面に接する部分を軸方向に伸ばして、閉塞板23が一体的に設けられる。閉塞板23は遮断動作初期の段階で、可動ロッド22の排気穴22aを外側から閉塞するように構成されている。
(作用効果)
フローガイド21は可動ロッド22の内周面に図中の左右方向に摺動するため、設計上や組立上の誤差などを要因として、フローガイド21の側縁部と可動ロッド22の内周面との間に隙間が生じることがある。そこで、第2の実施形態では、パッファピストン19に一体的に閉塞板23を設けることにより、遮断動作初期の段階では可動ロッド22の排気穴22aを閉塞して、フローガイド21の側縁部と可動ロッド22の内周面との間に隙間が生じることが防ぐことができる。このため、遮断動作初期の段階で、排気穴22aからガス流12bがリークすることがない。したがって、パッファ室5からアーク空間へ流出するガス流12cの力が弱まることがなく、アークプラズマ17を確実に消弧することができる。
なお、遮断動作の中期以降は、パッファシリンダ4の移動により閉塞板23は排気穴22aから外れる。そのため、大電流遮断時にせよ中小電流遮断時にせよ、閉塞板23が排気穴22aからのガス流12bの排気を阻害することがなく、適切な開口面積で排気穴22aが開いて、適量の排気量を確保することができる。このような第2の実施形態では、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることに加えて、前段で述べたように遮断動作初期におけるガス流12bのリークを防止して遮断性能をいっそう高めることができるといった作用効果が得ることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図7〜図9を用いて説明する。図7は遮断動作初期で開極直後の状態を示す。図8及び図9は遮断動作中期を示し、図8は大電流遮断時であり、図9は中小電流遮断時である。なお、第1及び第2の実施形態と同一の部材に関しては同一符号を付して説明は省略する。
(構成)
第3実施形態では、図7〜図9に示すように、フローガイド21の先端部には、直方体状に切り欠かれた凹部24が形成されている。
(作用効果)
第3の実施形態は、第1の実施形態の持つ作用効果に加えて、次のような独自の作用効果を持つ。すなわち、第3の実施形態においては、フローガイド21の先端部中央に凹部24を形成したので、ガス流12bを受け取り易い。このため、ガス流12bが発生する遮断動作の中期以降、バネ20の圧縮効果を高めることが可能となる。
したがって、大電流遮断時にバネ20の圧縮量を大きくすることができ、大電流遮断時と中小電流遮断時とで、フローガイド21の移動量の差を大きくすることができる。これにより、大電流遮断時であれば、排気穴22aの排気面積が大きくなり排気量が増大して、接触子1、2同士をスムーズに開極させることができる。また、中小電流遮断時であれば、排気穴22aの排気面積が小さく排気量が減少して、パッファ室5からのガス流12cの吹き付け力の低下を防ぐことができる。このような第3の実施形態によれば、広範囲の遮断電流をより安定して遮断することができるといった独自の作用効果を得ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、バネやフローガイド、さらには排気部たる排気穴などの形状や材質、配置箇所や配置数などは適宜変更可能であって、様々な形態で実施可能である。例えば、フローガイドに形成される凹部の形状としては、可動ロッド内を流れるガス流が当たる面積を大きくすれば良いので、直方体状に限らず半円状に凹んでいてもよく、その数も複数としてフローガイドの表面全体に均一に設けるようにしてもよい。
また、排気部およびそれを開閉するフローガイドの配置箇所についても、可動アーク接触子を含む可動接点部に限定されるものではなく、固定接点側に設けるようにしてもよい。さらに発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うこともできる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…可動アーク接触子
2…固定アーク接触子
3…絶縁ノズル
4…パッファシリンダ
5…パッファ室
12a…アーク空間からパッファ室へ向かうガス流
12b、12d…排気されるガス流
12c…パッファ室からアーク空間へ吹き付けられるガス流
13…電流遮断時の可動ロッドおよびパッファシリンダの移動方向
15…密閉容器
16…絶縁性ガス
17…アークプラズマ
19…パッファピストン
20…バネ
21…フローガイド
22…可動ロッド
23…閉塞板
24…凹部

Claims (3)

  1. 絶縁性ガスを充填した密閉容器内に一対の接点部を対向して配置し、前記絶縁性ガスのガス流を発生させる容積可変なるパッファ室を有し、通電時には両接点部の接触状態を保つことで通電を行い、電流遮断時には両接点部を開離させて両接点部間にアークプラズマを発生させ、前記パッファ室にて発生した前記ガス流を前記アークプラズマに吹き付けて消弧するように構成されたガス遮断器において、
    前記ガス流を前記アークプラズマの発生空間から排気するための排気部と、
    前記ガス流を受けて移動するように配置し、その移動により前記排気部を開閉するフローガイドと、
    前記フローガイドが前記排気穴を閉塞する方向に前記フローガイドに付勢力を与えるバネ、が設けられたことを特徴とするガス遮断器。
  2. 電流遮断時の初期に前記排気部を閉じる閉塞板が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のガス遮断器。
  3. 前記フローガイドにおいて前記ガス流を受ける部分に凹部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のガス遮断器。
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