JP2014009831A - 二重管およびその製造方法 - Google Patents

二重管およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014009831A
JP2014009831A JP2012145099A JP2012145099A JP2014009831A JP 2014009831 A JP2014009831 A JP 2014009831A JP 2012145099 A JP2012145099 A JP 2012145099A JP 2012145099 A JP2012145099 A JP 2012145099A JP 2014009831 A JP2014009831 A JP 2014009831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
tube
double
channel
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012145099A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinnosuke Maeta
信之介 前多
Tomohiro Maruyama
智弘 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2012145099A priority Critical patent/JP2014009831A/ja
Publication of JP2014009831A publication Critical patent/JP2014009831A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

【課題】内管と外管により形成される内側流路と外側流路との熱交換性能が過剰となることなく熱交換性能を適正に調節可能な二重管を提供すること。
【解決手段】外管22と内管21とを備え、内管21の内側に内側流路23が形成されるとともに、外管22と内管21との間に外側流路24が形成され、かつ、管長手方向の直交方向に折曲された折曲部25と管長手方向に沿う直線部26とを備えた二重管20であって、内管21には、折曲部25の位置に、外側流路24として外管22との間に螺旋状の螺旋状流路24aを形成する螺旋状溝部21aが形成されているとともに、直線部26の位置において外側流路24として外管の内周との間に環状の環状流路24bが形成されていることを特徴とする二重管とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、内管の内部と、内管と外管との間とに、それぞれ流路を有した二重管およびその製造方法に関する。
従来、空調装置の冷凍サイクルの一部の配管に二重管を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の二重管は、内管と外管とを備え、内管には、その外周のほぼ全長に亘って螺旋状溝が形成され、この螺旋状溝により内管と外管との間の外側流路が形成されている。
また、この二重管は、空調装置の冷凍サイクルにおいて、凝縮器からの高温高圧の液相冷媒が前記外側流路を通って蒸発器に供給され、蒸発器で低温低圧となったガス状の冷媒が、内管の内側の内側流路を通って圧縮機に供給されるようになっている。
したがって、冷媒が二重管を通過する際に、外側流路を通る高温高圧の液相冷媒と、内側流路を通る低温低圧のガス状の冷媒とで熱交換され、凝縮器からの液相冷媒は低温化が促進され、蒸発器からのガス状冷媒は、加熱されて過加熱度を持ったガス状冷媒となる。
また、内管に螺旋状溝を形成する場合、従来、溝付け工具を用い、内管の外周側から先端がボール状となった治具を軸心側に押し付けて、内管の外周面を内側に凹ませ、この状態で、内管を、軸心を中心に回転させながら管長手方向に移動させることにより、外周に螺旋状溝を形成している。
特許第4350079号公報
しかしながら、上述の従来技術では、内管のほぼ全長に亘って螺旋状溝が形成されていたため、二重管が長くなった場合、螺旋状溝が必要以上に長くなり、熱交換が過剰に成され、以下の2点が懸念される。
1)圧縮機に過剰に過熱度がとれた冷媒が流入することで、圧縮機の吐出温度が上がり、信頼性が悪化する。
2)凝縮器からの液相冷媒量が多くなることで冷凍サイクルの循環冷媒量が増えてしまう。
特に、車両前部のエンジンルームに凝縮器や圧縮機が搭載され、蒸発器が車両後部の後席用の空調ユニットに搭載されている場合などには、これらを接続する二重管の長さが長くなる。
本発明は、上述の従来の問題に着目して成されたもので、内管と外管により形成される内側流路と外側流路との熱交換性能が過剰となることなく適正に調節可能な二重管およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために本発明は、外管と内管とを備え、前記内管の内側に内側流路が形成されるとともに、前記外管と内管との間に外側流路が形成され、かつ、管長手方向の直交方向に折曲された折曲部と管長手方向に沿う直線部とを備えた二重管であって、
前記内管には、前記折曲部の位置に、前記外側流路として前記外管との間に螺旋状の螺旋流路を形成する螺旋状溝部が形成されているとともに、前記直線部の位置において前記外側流路として前記外管の内周との間に環状の環状流路が形成されていることを特徴とする二重管とした。
本発明では、二重管の折曲部の内管に螺旋状溝部を備えていることにより二重管を折曲して折曲部を形成しても、外側流路が潰れることなく螺旋の溝部分により螺旋流路が形成され、外側流路を確保できる。
そして、内管の螺旋状溝部は、少なくとも二重管の折曲部に形成され、二重管の直線部には環状の直線流を形成しているため、内管の全長に亘って螺旋状溝部を形成したものと比較して、熱交換性能を抑えることができる。
このように、本発明の二重管では、外側流路に螺旋状流路と環状流路とを形成するとともに、両者の配分を調節することにより、二重管における熱交換性能を調節することが可能である。
図1は実施の形態の二重管を用いた車両用空調装置を示す全体図である。 図2は実施の形態の二重管を用いた車両用空調装置における二重管の配管状態を示す図であって(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 図3は実施の形態の二重管を示す側面図であり、(a)は内管を示し、(b)は外管を示している。 図4は実施の形態の二重管の断面図であり、(a)は図5のS4a−S4a線の位置である折曲部の断面を示し、(b)は図5のS4b−S4b線の位置である直線部の断面を示している。 図5は実施の形態の二重管を示す斜視図である。 図6は実施の形態の二重管の端部の断面図である。 図7は実施の形態の二重管の製造方法を説明する断面図である。
以下に、本発明の実施の形態の二重管およびその製造方法について図面に基づいて説明する。
(実施の形態)
まず、実施の形態の二重管を備えた車両用空調装置の構成について説明する。
この車両用空調装置は、図2に示す車両MBの後席用のもので、車両MBの後部に配置された空調ユニットACUを備え、かつ、図1に示す冷媒流路11に、圧縮機12、凝縮器13、減圧器14、蒸発器15を順に配置した冷凍サイクル10を備えている。
圧縮機12は、図2に示す車両MBのエンジンルームERに配置されてエンジン(図示省略)により駆動され、図1に示す蒸発器15から低圧冷媒を吸入し、高温高圧に圧縮して吐出する。
凝縮器13は、エンジンルームER(図2参照)に配置されて、圧縮機12により高温高圧に圧縮された冷媒を、外気との熱交換により冷却して液化する。なお、凝縮器13には、リキッドタンク13aが設けられ、内部には、冷媒を濾過するフィルタ(図示省略)が設けられている。
減圧器14は、蒸発器15の直前に配置され、凝縮器13から送られる高圧の液状冷媒を減圧して低温・低圧の液状冷媒とする。
蒸発器15は、空調ユニットACU内に配置され、空調ユニットACU内を流れる車室空気と熱交換を行うことで、低温・低圧の液状冷媒を蒸発させて、低温・低圧のガス冷媒とするものであり、これにより車室空気を冷却して車室の冷房を行う。
なお、空調ユニットACUには、ブロワモータ16、加熱器17が設けられ、送風の温度を任意に調節可能となっている。
そして、冷媒流路11において、凝縮器13と蒸発器15とを結ぶ流路11aおよび蒸発器15と圧縮機12とを結ぶ流路11bの一部に二重管20が用いられている。
すなわち、二重管20は、図2に示すように、エンジンルームERと空調ユニットACUとを接続する部分に用いられており、この部分の配管を1本にすることにより、配管配索の簡略化を図っている。
次に、二重管20の構造を説明する。
この二重管20は、図3(a)に示す内管21と、図3(b)に示す外管22とにより形成されている。両管21,22は、例えば、アルミニウム管が用いられ、図4に示すように、内管21を外管22に挿入することにより、内管21の内側に内側流路23が形成され、内管21と外管22との間に外側流路24が形成されている。
そして、図1に示すように、内側流路23は、蒸発器15と圧縮機12とを結ぶ流路11bが接続され、外側流路24は、凝縮器13と減圧器14および蒸発器15とを結ぶ流路11aが接続されている。
二重管20は、図2(a)に示すように、エンジンルームER側から空調ユニットACUに延在させるのにあたり、図示を省略した車載部品との干渉を回避するために、図5にも示すように、管長手方向の直交方向に折曲された折曲部25が複数個所に形成されている。
これら折曲部25は、外管22に内管21を挿入して二重管20を形成し、両管21,22の管長手方向の相対位置を位置決めした後に、折曲加工して形成される。また、二重管20の折曲部25どうしの間、および両端部には、管長手方向に沿って延在された直線部26が設けられている。
内管21は、図3(a)に示すように、螺旋状溝部21aが形成されている。この螺旋状溝部21aは、内管21の管長手方向の一部の外周に形成された多条の螺旋溝により形成されており、二重管20の折曲部25が形成される位置に形成されている。この螺旋状溝部21aの峰部は、図4(a)に示すように、外管22の内周に当接、あるいは極めて近接されている。したがって、内管21と外管22との間の外側流路24は、折曲部25の位置では、螺旋状溝部21aの溝部分に沿って形成された螺旋状流路24aにより形成されている。
また、内管21において、二重管20の直線部26の位置には、図3(a)に示す内管21の加工前の一定径の円筒である素管210(図7参照)の状態から拡径させた第2拡径部21bが形成されている。この第2拡径部21bと外管22との間には、外側流路24として、図4(b)に示す環状の環状流路24bが形成されている。この環状流路24bでは、その径方向の幅寸法(断面積)は、第2拡径部21bにより素管210(図7参照)の状態よりも大径に形成されているため、素管210のまま用いた場合の幅寸法よりも小さな寸法(断面積)に形成され、外側流路24の全体の体積が低く抑えられている。
なお、螺旋状流路24aは、少なくとも折曲部25に設けられており、この螺旋状流路24aが形成される管長手方向の範囲は、折曲部25よりも広い範囲、すなわち、直線部26の一部まで設けられる場合もある。したがって、環状流路24bは、直線部26の全長に満たない管長手方向の範囲に設けられる場合もある。すなわち、螺旋状流路24aおよび環状流路24bの配分は、後述する必要な熱交換性能により決定される。
次に、二重管20の端部の構造を説明する。
内管21は、図3(a)に示すように、管長手方向の両端部に、第2拡径部21bよりも拡径されて、図6に示すように外管22の内周に当接し、外側流路24の管長手方向端部を塞ぐ第1拡径部21c,21cが形成されている。なお、第1拡径部21cの外周には、シール材27が装着されている。
そして、外管22の管長手方向両端部が、図6に示すように、第1拡径部21cの管長手方向外側端部にかしめることで、内管21に対して固定されている。
さらに、図5に示すように、内管21は、管長手方向両端部に、外管22よりも管長手方向に延在された延長部21dを備え、この延長部21dの先端部が接続ブラケット30にロウ付けあるいは接着により固定されている。この延長部21dは、内管21の素管210(図7参照)の状態である。なお、一方の接続ブラケット30は、空調ユニットACUに取り付けられ、もう一方の接続ブラケット30は、エンジンルームER内にて車体に固定される。
また、外管22の外側流路24にはアウタパイプ28の一端が接続され、このアウタパイプ28の他端は、接続ブラケット30に結合されている。
なお、第2拡径部21bは、外側流路24の環状流路24bの流路断面積が、アウタパイプ28の流路断面積よりも大きな寸法となるように設定されている。
(二重管の製造方法)
次に、二重管20の製造方法を説明する。
(内管成形工程)
内管21は、いわゆるハイドロフォーム成形により成形する。
すなわち、図7に示すように、上型101と下型102との間に、内管21の元となる素管210を挿入する。この素管210は、押出成形による円筒状のものである。
両型101,102には、螺旋状溝部21aを成形する螺旋状溝成形部101a,102a、第1拡径部21cを成形する第1拡径成形部101c,102c、第2拡径部21bを成形する第2拡径成形部101b,102bが形成されている。
そして、素管210の一端を塞ぎ、他端から充填ノズル200により水などの流体を充填して内圧Pをかけて素管210を外径方向に膨らませて両型101,102の各成形部101a〜101c、102a〜102cの形状に成形し、内管21を成形する。
(内管挿入工程)
内管21の第1拡径部21cの外周にシール材27を装着し、また、外管22には、アウタパイプ28を接続する位置に穴を開口した上で、外管22に内管21を挿入する。なお、外管22にも押出成型品を用いている。
(折曲工程)
そして、両管21,22の管長手方向の位置決めを行って二重管20を形成した後、二重管20を各折曲部25の位置で、管長手方向に直交する方向に所定の角度だけ折曲する曲げ加工を行なう。
この折曲部25の位置では、内管21に螺旋状溝部21aが形成されていることにより、螺旋状溝部21aの峰部が外管22の内周面に当接し、図4(a)に示すように、両者21,22の間には、螺旋状流路24aが確保される。
(外管かしめ工程)
次に、外管22の管長手方向両端部をかしめる。
すなわち、専用の治具を用いるなどして、外管22の管長手方向端部を図6に示すようにかしめて、外管22と内管21とを固定する。
その後、アウタパイプ28を外管22に接続し、接続箇所をロウ付けなどにより固定するとともにシールし、さらに、内管21およびアウタパイプ28に接続ブラケット30を固定し、二重管20の製造を終える。
(実施の形態の作用)
次に、実施の形態の作用を説明する。
実施の形態の二重管20を備えた車両用空調装置では、エンジンルームER内の凝縮器13で凝縮された高温高圧の液相冷媒が、二重管20の外側流路24を通って、車両MBの後部の空調ユニットACUに設けられた減圧器14および蒸発器15に供給される。また、蒸発器15で蒸発して低温低圧のガス状となった冷媒が、二重管20の内側流路23を通って、エンジンルームER内の圧縮機12に吸入される。
したがって、二重管20では、外側流路24と内側流路23とで熱交換され、外側流路24を流れる高温高圧の冷媒が冷却され、蒸発器15における冷却性能が向上する。
さらに、エンジンルームER側と車両MBの後部の空調ユニットACUとを結ぶ長い経路に二重管20を用いており、二重管20の全長に亘ってその内管21に螺旋状溝を形成した場合、内管21に沿って外側流路24を流れる冷媒との熱交換量が過剰になるおそれがある。
それに対し、本実施の形態では、螺旋状流路24aが二重管20の折曲部25の周辺のみに形成されており、折曲部25の間の直線部26には、螺旋状流路24aを形成していない。このように、螺旋状流路24aが、二重管20の一部にしか設定されていないため、熱交換性能が過剰になるのを抑制することができる。すなわち、本実施の形態では、螺旋状流路24aと環状流路24bとの配分を任意に設定することにより、空調ユニットACUに求められる最適の熱交換性能に設定することができる。
ここで、従来技術の問題について説明を加える。
従来、内管の螺旋状溝は、内管を外周側から溝付け工具により内側に凹ませて形成している。このため、内管の一部のみに螺旋状溝を形成した場合、螺旋状溝の峰部の位置の外径と、螺旋状溝を形成しない部分の外径とが同径となる。よって、この内管を外管に挿入し、螺旋状溝の峰部を外管の内周に当接させると、螺旋状溝が形成されない部分の外周が外管の内周に当接され、両者の間に外側流路を形成することができない。したがって、従来技術では、内管の一部のみに螺旋状溝を形成した二重管を形成することができなかった。
それに対し、本実施の形態では、上述のように、外側流路として螺旋状流路24aと環状流路24bとを備えた二重管20を形成することができる。
しかも、直線部26には、内管21に第2拡径部21bを形成し、外側流路24の断面積を抑えている。したがって、直線部26の内管21の外径を、素管210のままで用いるものと比較して、冷凍サイクル10に必要な冷媒量を抑えることができる。
(実施の形態の効果)
以上説明した実施の形態の二重管およびその製造方法は、以下に列挙する効果を奏する。
a)実施の形態の二重管は、外管22と内管21とを備え、内管21の内側に内側流路23が形成されるとともに、外管22と内管21との間に外側流路24が形成され、かつ、管長手方向の直交方向に折曲された折曲部25と管長手方向に沿う直線部26とを備えた二重管20であって、
内管21には、折曲部25の位置に、外側流路24として外管22との間に螺旋状の螺旋状流路24aを形成する螺旋状溝部21aが形成されているとともに、直線部26の位置において外側流路24として外管の内周との間に環状の環状流路24bが形成されていることを特徴とする。
したがって、二重管20の内側流路23と外側流路24とで熱交換を行う場合に、螺旋状流路24aでは環状流路24bに比べ、熱交換が促進される。このように、二重管20は、熱交換性能が異なる螺旋状流路24aと環状流路24bとを備えているため、両者24a,24bの配分を調節することにより、螺旋状流路24aのみとした場合よりも熱交換性能を低く抑えることができ、熱交換性能が過剰となることなく熱交換性能を適正に調節可能である。
また、螺旋状溝部21aは、二重管20の折曲部25に設定していることにより、二重管20を折曲させても、外側流路24が潰れることが無く確保できる。
b)実施の形態の二重管は、内管21の管長手方向両端部には、外管22の内周に当接するまで拡径されて外側流路24を外部と区画する第1拡径部21cが形成されていることを特徴とする。
このように、外側流路24の端部と外部との区画を、内管21の第1拡径部21cを利用することにより、この区画に別部材を用いるものと比較して、部品点数を減らし、コストダウンおよび重量軽減を図ることが可能となる。また、部品点数を減らすことにより、ロウ付けなどの部品どうしの結合構造も減らすことができ、より構造および製造手間の簡略化を図ることが可能となる。
加えて、本実施の形態では、第1拡径部21cに外管22をかしめた上、シール材27を装着しているため、ロウ付け箇所の削減を図ることも可能である。
c)実施の形態の二重管は、内管21の環状流路24bを形成する部位の少なくとも一部に、内管21の成形前の素管210の状態から拡径して環状流路24bの径方向寸法を狭める第2拡径部21bが形成されていることを特徴とする。
したがって、環状流路24bを形成する部分には、内管21に第2拡径部21bを設けているため、外側流路24の流路断面積も任意に設定可能であり、外側流路24における流量を制限することが可能である。これにより、車両用空調装置の冷凍サイクル10に適用した場合には、必要な冷媒量を減らすことが可能となる。
特に、本実施の形態では、螺旋状流路24aを形成しない直線状部分の全てに第2拡径部21bを形成したため、その一部に第2拡径部21bを設けた場合よりも冷媒量を、いっそう減らすことが可能である。
d)実施の形態の二重管では、第2拡径部21bは、環状流路24bの流路断面積を、外側流路24に接続される外部流路としてのアウタパイプ28の流路断面積よりも大きくする外径寸法に設定されていることを特徴とする。
したがって、外側流路24において流路断面積が絞られることが無く、冷媒の円滑な流通が可能である。よって、冷凍サイクル10において所望の冷却性能を確保できる。
e)実施の形態の二重管の製造方法は、螺旋状溝部21aを成形する螺旋状溝成形部101a,102aを備えた成形型としての上型101および下型102内に、内管21を形成する元となる素管210を設置し、素管210の内側に内圧を付与し、素管210を拡径方向に変形させて内管21を成形する内管成形工程を備えていることを特徴とする。
すなわち、実施の形態では、成形型としての上型101および下型102を用い、いわゆるハイドロフォーム成形により内管21を成形するため、螺旋状溝部21aを形成しない直線部26では、外管22よりも小径として、外側流路24の環状流路24bを形成することが可能である。
そして、内管21を押出成形による円筒状の素管210から成形するため、製造コストを抑えることができる。また、実施の形態では、外管22も、押出成型品を用いているため、これによっても製造コストを低く抑えることができる。
f)実施の形態の二重管の製造方法は、成形型としての両型101,102には、第1拡径部21cと第2拡径部21bとを成形する第1拡径成形部101c,102cおよび第2拡径成形部101b,102bが形成されていることを特徴とする。
したがって、内管21の成形時に、螺旋状溝部21aと同時に、第1拡径部21cと第2拡径部21bを形成することができ、製造の簡略化を図ることができる。
g)実施の形態の二重管の製造方法は、内管21を外管22に挿入し、螺旋状溝部21aを二重管20において折曲部25を形成する位置に配置した上で、二重管20を折曲させて折曲部25を形成することを特徴とする。
したがって、折曲部25には、螺旋状溝部21aが配置されているため、二重管20を折曲しても、外側流路24が潰れることなく、螺旋状流路24aが確保される。
h)実施の形態の二重管を備えた車両用空調装置は、冷媒を吸入し圧縮して吐出する圧縮機12、冷媒を冷却して液化する凝縮器13、冷媒を低温低圧とする減圧器14、冷却対象空間である車室と熱交換を行って冷媒を蒸発させる蒸発器15、を冷媒流路11に有した冷凍サイクル10を備え、
冷媒流路11において、冷媒を凝縮器13から蒸発器15に送る流路11aの少なくともに一部に二重管20の外側流路24が用いられているとともに、冷媒を蒸発器15から圧縮機12に送る流路11bの少なくともに一部に二重管20の内側流路23が用いられていることを特徴とする。
したがって、凝縮器13を通過した高温高圧の冷媒と、蒸発器15を通過した低温低圧の冷媒とで熱交換が行われ、冷凍サイクル10の冷却性能が向上する。
しかも、螺旋状溝部21aは、内管21の一部のみに形成しているため、内管21の全体に螺旋状流路を設けたものと比較して、熱交換性能を低く抑えることができ、熱交換性能が過剰となることなく適正に調節可能である。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、内管および外管の素材として、アルミニウムを示したが、他の金属素材を用いてもよい。なお、内管には、熱伝導性が高い素材を用いるのが好ましい。
また、空調ユニットの設置位置は、実施の形態で示した位置に限定されるものではない。例えば、車室の前部や中間部に配置されたものにも適用することができる。したがって、二重管の形状、すなわち、折曲部の数や折曲角度、直線部の長さなど、車両に応じ任意に設定することができる。
さらに、二重管を適用する空調装置として、本実施の形態では、車両用のものを示したが、その用途は車両用に限定されるものではない。
また、螺旋状溝は、本実施の形態では、3条のものを示したが、3条以外にも、1条、2条以上の複数とすることができる。
また、第2拡径部は、実施の形態では、直線部において螺旋状溝が形成されていない部分の全長に亘って形成した例を示したが、これに限定されるものではなく、その一部に形成してもよい。
また、実施の形態では、空調ユニットに、加熱器を備えたものを示したが、これに限定されず、加熱器を設けずに冷房および送風が可能なものを用いることもできる。
10 冷凍サイクル
11 冷媒流路
12 圧縮機
13 凝縮器
14 減圧器
15 蒸発器
20 二重管
21 内管
21a 螺旋状溝部
21b 第2拡径部
21c 第1拡径部
22 外管
23 内側流路
24 外側流路
24a 螺旋状流路
24b 環状流路
25 折曲部
26 直線部
101 上型(成形型)
101a,102a 螺旋状溝成形部
101b,102b 第2拡径成形部
101c,102c 第1拡径成形部
102 下型(成形型)
210 素管
ACU 空調ユニット

Claims (7)

  1. 外管と内管とを備え、前記内管の内側に内側流路が形成されるとともに、前記外管と内管との間に外側流路が形成され、かつ、管長手方向の直交方向に折曲された折曲部と管長手方向に沿う直線部とを備えた二重管であって、
    前記内管には、前記折曲部の位置に、前記外側流路として前記外管との間に螺旋状の螺旋流路を形成する螺旋状溝部が形成されているとともに、前記直線部の位置において前記外側流路として前記外管の内周との間に環状の環状流路が形成されていることを特徴とする二重管。
  2. 請求項1に記載の二重管において、
    前記内管の管長手方向両端部には、前記外管の内周に当接するまで拡径されて前記外側流路を外部と区画する第1拡径部が形成されていることを特徴とする二重管。
  3. 請求項1または請求項2に記載の二重管において、
    前記内管の前記環状流路を形成する部位の少なくとも一部に、前記内管の成形前の素管の状態から拡径して前記環状流路の径方向寸法を狭める第2拡径部が形成されていることを特徴とする二重管。
  4. 請求項3に記載の二重管において、
    前記第2拡径部は、前記環状流路の流路断面積を、前記外側流路に接続される外部流路の流路断面積よりも大きくする外径寸法に設定されていることを特徴とする二重管。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の二重管の製造方法であって、
    前記螺旋状溝部を成形する螺旋状溝成形部を備えた成形型内に、前記内管を形成する元となる素管を設置し、前記素管の内側に内圧を付与し、前記素管を拡径方向に変形させて前記内管を成形する内管成形工程を備えていることを特徴とする二重管の製造方法。
  6. 請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の二重管を製造する請求項5に記載の製造方法であって、
    前記成形型には、前記第1拡径部と前記第2拡径部との少なくとも一方を成形する拡径成形部が形成され、前記内管成形工程において、前記螺旋状溝部と同時に、前記第1拡径部と前記第2拡径部との少なくとも一方を形成することを特徴とする二重管の製造方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の二重管の製造方法において、
    前記内管を前記外管に挿入し、前記螺旋状溝部を前記二重管において前記折曲部を形成する位置に配置した上で、前記二重管を折曲させて前記折曲部を形成することを特徴とする二重管の製造方法。
JP2012145099A 2012-06-28 2012-06-28 二重管およびその製造方法 Pending JP2014009831A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012145099A JP2014009831A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 二重管およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012145099A JP2014009831A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 二重管およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014009831A true JP2014009831A (ja) 2014-01-20

Family

ID=50106697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012145099A Pending JP2014009831A (ja) 2012-06-28 2012-06-28 二重管およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014009831A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105115193A (zh) * 2015-10-10 2015-12-02 常州精励汽车科技有限公司 一种汽车用空调回热器
KR101742085B1 (ko) * 2016-10-07 2017-05-31 아신유니텍 (주) 누설 방지 기능이 향상된 이중 주름 튜브
KR20190019602A (ko) * 2017-08-18 2019-02-27 조한용 이중 파이프
CN110296078A (zh) * 2018-03-21 2019-10-01 翰昂汽车零部件有限公司 压缩器
WO2023008182A1 (ja) * 2021-07-29 2023-02-02 住友理工株式会社 二重管式熱交換器およびその製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63217197A (ja) * 1987-03-06 1988-09-09 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器
JP2002318015A (ja) * 2001-04-17 2002-10-31 Orion Mach Co Ltd 冷凍装置
JP2006132905A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Denso Corp 冷凍サイクル
JP2007175756A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Denso Corp 二重管の製造方法
JP2007225117A (ja) * 2007-05-30 2007-09-06 Denso Corp 二重管構造
JP2007327706A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Denso Corp 溝付き管、二重管、およびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63217197A (ja) * 1987-03-06 1988-09-09 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器
JP2002318015A (ja) * 2001-04-17 2002-10-31 Orion Mach Co Ltd 冷凍装置
JP2006132905A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Denso Corp 冷凍サイクル
JP2007175756A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Denso Corp 二重管の製造方法
JP2007327706A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Denso Corp 溝付き管、二重管、およびその製造方法
JP2007225117A (ja) * 2007-05-30 2007-09-06 Denso Corp 二重管構造

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105115193A (zh) * 2015-10-10 2015-12-02 常州精励汽车科技有限公司 一种汽车用空调回热器
KR101742085B1 (ko) * 2016-10-07 2017-05-31 아신유니텍 (주) 누설 방지 기능이 향상된 이중 주름 튜브
KR20190019602A (ko) * 2017-08-18 2019-02-27 조한용 이중 파이프
WO2019035675A3 (ko) * 2017-08-18 2019-04-11 조한용 이중 파이프
JP2020531789A (ja) * 2017-08-18 2020-11-05 ハン ヨン チョ 二重管
US10982796B2 (en) 2017-08-18 2021-04-20 Han Yong Cho Dual pipe
KR102403434B1 (ko) 2017-08-18 2022-05-27 조한용 이중 파이프
CN110296078A (zh) * 2018-03-21 2019-10-01 翰昂汽车零部件有限公司 压缩器
JP2019167953A (ja) * 2018-03-21 2019-10-03 ハンオン システムズ 圧縮機
US11073152B2 (en) 2018-03-21 2021-07-27 Hanon Systems Compressor capable of preventing a reducer from being damaged
WO2023008182A1 (ja) * 2021-07-29 2023-02-02 住友理工株式会社 二重管式熱交換器およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1438545B1 (en) Finned tube for heat exchangers, heat exchanger, process for producing heat exchanger finned tube, and process for fabricating heat exchanger
US9669499B2 (en) Double-wall pipe, method of manufacturing the same and refrigerant cycle device provided with the same
US7887099B2 (en) Compound tube and method of producing the same
US7886420B2 (en) Method of manufacturing double pipe
JP5202030B2 (ja) 二重管式熱交換器
JP2014009831A (ja) 二重管およびその製造方法
KR20100011918A (ko) 공기조화시스템용 내장형 열교환기 조립체
EP2425193B1 (en) Heat exchanger
JP2006162241A (ja) 二重管、その製造方法、およびそれを備える冷凍サイクル装置
JP2006132905A (ja) 冷凍サイクル
JP2004156900A (ja) 管対管熱交換アセンブリ
US20190353427A1 (en) Double-tube internal heat exchanger
JP2016095132A (ja) 二重管の製造方法
US9446486B2 (en) Internal heat exchanger for a motor vehicle air-conditioning system
JP5898892B2 (ja) 中間熱交換器
EP2431698A1 (en) Heat exchanger especially for an air conditioning system of a vehicle
CN110612426B (zh) 一种用于加热、通风、空调和制冷系统的热传递管
WO2015004156A1 (en) Heat exchanger and method of manufacturing a heat exchanger
KR20160083440A (ko) 냉장고 열교환기용 다중관
KR101797177B1 (ko) 열교환기용 이중관의 제조방법 및 그에 의해 제작된 이중관
JP2003202195A (ja) 熱交換器用フィン付き管、熱交換器、熱交換器用フィン付き管の製造方法および熱交換器の製造方法
US3133430A (en) Refrigerating system with continuous integral closed circuit refrigerantconducting tubing
AU2002339744B2 (en) Finned tube for heat exchangers, heat exchanger, process for producing heat exchanger finned tube, and process for fabricating heat exchanger
KR20120083596A (ko) 이중관의 연결구조
KR101699473B1 (ko) 냉장 및 냉동기용 열교환기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151208