JP2014007312A - 薄膜多結晶型太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

薄膜多結晶型太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜かつ多結晶型太陽電池において、変換効率を従来例に比べて1.2倍以上にすることを目的とした非晶質と結晶層からなる薄膜太陽電池およびその製造方法を提供する。
【解決手段】基材201,W膜202上に、p型Si成膜層203aおよびn型Si成膜層206bを含み、かつ多結晶からなる半導体の積層膜204b、205b、206bを構成し、少なくとも基材201,W膜202と半導体の積層膜204b、205b、206bの間に、アモルファス相の半導体層203aを構成する薄膜型太陽電池を形成する。また、アモルファス相の半導体層203aの金属元素の含有率が1%以下であることが好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は薄膜多結晶型太陽電池に関するものである。
変換効率の高さから太陽電池市場の約90%を占有するに至っている結晶系シリコン太陽電池だが、ユーザーが導入コストを償却するのに未だ15〜20年の歳月を要している。そこで、製造原価の約50%を占めているシリコンの材料費を低減するべく、シリコン基板の厚さをできる限り薄くすることを目的として、薄膜太陽電池およびその製造方法に関する技術発明が幾つもなされてきた。
そのような薄膜太陽電池の中で、CVD法、スパッタリング法、または蒸着法等の薄膜工法を用いてシリコンを中心とした成膜層を順次積層し、所望の半導体層を形成した薄膜太陽電池は、各々の膜厚を数nm〜数μmと非常に薄く形成できることが一般に知られている。
特に、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンカーバイド(SiC)、等を用いた薄膜太陽電池は、薄膜工法による技術的な困難性から、単結晶あるいは多結晶層を形成することができず、通常、アモルファス相あるいは粒径約10nm程度の結晶粒からなる微結晶相で形成される。しかしこれらの相では、キャリアが相中を移動できるキャリア拡散長が非常に小さいため、結晶系太陽電池でよく用いられるPN接合を構成せず、p層(P型半導体)、i層(真性に近い半導体)、n層(N型半導体)で構成するpin接合型薄膜太陽電池を形成することが一般に知られている。
また、pin接合型太陽電池の構成上の特徴は、一般的に大きく3つある。1つ目は、pinあるいはnipの順番に成膜されること(i層が間に位置する)、2つ目はp層とn層の厚みは数nmから数十nmと非常に薄く、かつi層の厚みは数百nmから数μmと比較的厚く形成されること、3つ目はp層とn層はキャリア濃度が高濃度な導電性の高い半導体層であり、かつi層はキャリア濃度が低濃度である導電性の低い半導体層である。
そして、例えばシリコンの場合、微結晶相とアモルファス相で光の吸収係数が異なるため、アモルファス相である場合はi層の厚みを200から400nm程度とし、微結晶相である場合は2から4μm程度とすることが一般的に知られている。
なお近年では、低コスト化と変換効率向上の両立を目的として、pin接合型薄膜太陽電池のキャリア拡散長を大きくするための試みが、先人の多大なる努力で進められてきている。その1つの手段として、何らかの安価な工法で薄膜を結晶化し、結晶粒径を数nm〜10nm程度といった微結晶レベルではなく、結晶粒径を概ね100nm以上に大きく成長させることでキャリア拡散長を向上させ、低コスト化と変換効率向上の両立を図れる、薄膜かつ多結晶の構造が検討されている(以上、非特許文献1および2参照)。
その一例として、ガラスや石英などの基板上にアモルファス相を成膜した後に、薄膜を堆積した基板ごと熱処理することによって、結晶粒径を数百nm〜数μmまで大きくしてキャリア拡散長を向上させる試みが検討されている。併せて、デバイス構造としてもpin型でなくp+-nといった構成をしたpn型に近い構成の試みが検討されている(非特許文献3参照)。
以上のような背景から、薄膜かつ多結晶構造の太陽電池の従来例として、特許文献1に関する内容を図7および8を用いて説明する。
図7より、基板101上に、透明導電膜等の電極102を配置させ、その上にプラズマCVD法などにより、結晶化時の成核層とすべく、かつ構成する半導体層の中で最もドーピングレベルの高い高濃度の半導体層103aと、この層と隣接させつつ成核層よりもドーピングレベルの低い低濃度の半導体層104a、及び、半導体層103aとは電気的な極性の異なる比較的高濃度の半導体層105aを堆積する。次いで、ドーピングレベルが高いほど結晶化温度が低下する、すなわち、結晶化しやすい、という物理特性を活かして、例えば、段階的に到達温度を昇温させる加熱処理により、図8に示したように、まず高濃度の半導体層103aを結晶化させて成核層103bを形成する。
次に成核層103bに隣接させている低濃度の半導体層104a、および比較的高濃度の半導体層105aを結晶化させて、多結晶層104b、105bを形成し、基板101上に、薄膜かつ多結晶構造である半導体の積層膜106を形成して、キャリア拡散長の向上による変換効率の向上を図っている。
なお、図9の模式図で示したように、通常、太陽電池としての高い開放電圧を得るためには、半導体の積層膜107の構成として、積層膜の両端に高濃度のp型半導体層108、もしくはn型半導体層109を配置する、もしくはp型半導体層の表面108f近傍、およびn型半導体層の表面109f近傍のドーピングレベルを高濃度に構成することが必要となる。
従って、その後工程で積層膜全体を結晶化させた場合、積層膜全体の中で両端に配置する高濃度の半導体層108、109が最も結晶化しやすくなり、その結果、半導体の積層膜106は、両端の層が結晶化された状態で電極102等の異種物質と接触し、半導体と金属からなる界面を形成していた。
特許第3822238号公報
薄膜太陽電池の基礎と応用 小長井誠、オーム社 太陽電池の基礎と応用 小長井誠、近藤道雄、山口真史著 倍風館 University of New South Walls論文Prog.Photovolt:Res Appl.2009;17:576−573
しかしながら、前記従来の構成では、両端の層が結晶化された半導体層が、直接、電極と接触していたため、半導体と金属の界面が形成され、表面でのキャリアの再結合頻度を大きくさせ、変換効率が低いという課題が発生していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、薄膜かつ多結晶型太陽電池において、変換効率を従来例に比べて1.2倍以上にすることを目的とした非晶質と結晶層からなる薄膜太陽電池および製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、基材上に、p型およびn型を含み、かつ多結晶からなる半導体の積層膜を構成し、少なくとも基材と該半導体の積層膜の間に、かつ該半導体の積層膜と隣接する配置にアモルファス相の半導体層を構成する。
また、基材に、第1のアモルファス相からなる半導体層を形成する第1の工程と、その上層に、p型およびn型を含む第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜を形成する第2の工程と、少なくとも半導体層に熱エネルギーを与えて、第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜を結晶に相変態させる第3の工程で形成する。
本構成によって、pin接合型薄膜層で構成した太陽電池において、変換効率を従来例に比べて1.2倍以上を実現できる、非晶質と結晶層からなる薄膜多結晶型太陽電池および製造方法を提供することができる。
以上のように、本発明の非晶質と結晶層からなる薄膜太陽電池および製造方法によれば、従来例に比べてセル変換効率で1.2倍以上に向上することが可能な、薄膜多結晶型太陽電池および製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1における結晶化前の太陽電池の構成を示す模式図 本発明の実施の形態1における結晶化後の太陽電池の構成を示す模式図 本発明の実施の形態1における断面TEM画像を示す図 本発明の実施の形態1における薄膜多結晶型太陽電池の構成を示す模式図 本発明の実施の形態2における結晶化前の太陽電池の構成を示す模式図 本発明の実施の形態2における結晶化後の太陽電池の構成を示す模式図 従来例における結晶化前の太陽電池の構成を示す模式図 従来例における結晶化後の太陽電池の構成を示す模式図 一般的なpin型薄膜太陽電池の構成を示す模式図 一般的なpn型薄膜太陽電池の構成を示す模式図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜3は、本発明実施の形態1による、非晶質と結晶層からなる薄膜多結晶太陽電池および製造方法の模式図である。
(太陽電池の構成と製造方法)
図1は、本発明の実施の形態1における結晶化前の太陽電池の構成を示す模式図である。図1を参照しながら、本実施の形態に係る太陽電池の製造方法を説明する。
まず、厚さ約400から1000μmの耐熱性のガラス基板201上に、下地金属としてのW膜202(タングステン膜)を約100から1000nmの厚さで形成する。そして、B(ボロン)をドープしたアモルファス相からなる、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203a(これを「第1の半導体成膜層としてのp型Si層203」と称する場合もある)を厚さ約5から50nmの範囲で形成する。
次いで、B(ボロン)をドープしたアモルファス相からなる、第2の半導体成膜層であるp型Si成膜層204a(これを「第2の半導体成膜層としてのp型Si層204」と称する場合もある)を厚さ約50から300nmの範囲で形成する。続けて、第3の半導体成膜層であるi型Si成膜層205a(これを「第3の半導体成膜層としてのi型Si層205」と称する場合もある)を厚さ約1000nmから10000nmの範囲で形成し、P(リン)をドープしたアモルファス相からなる、第4の半導体成膜層であるn型Si成膜層206a(これを「第4の半導体成膜層としてのn型Si層206」と称する場合もある)を厚さ約50から300nmの範囲で順に形成する。このような工程で多層構成の半導体積層207aを形成した。
また、p型Si成膜層203a,204a及びn型Si成膜層206aのドープ濃度は、1×1018乃至5×1021atom/cm2の範囲で調整し、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203aのドープ濃度は、第2の半導体成膜層としてのp型Si成膜層204aのドープ濃度よりも約5倍高い値で形成した。
なお、W膜202、p型Si成膜層203a及び204a、i型Si成膜層205a、n型Si成膜層206aはスパッタリング法により形成したが、このとき、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203aは、成膜時の圧力を1.0Pa以上25.0Pa以下の範囲で成膜し、第2の半導体成膜層であるp型Si成膜層204a、i型Si成膜層205aおよびn型Si成膜層206aは0.005Pa以上1.0Pa未満の範囲で成膜を実施した。
その後、そのガラス基板201上の半導体積層207aに対して、H2ガスを含有したAr及びN2ガス雰囲気中で、トーチ式大気圧プラズマ法により半導体積層207a表面を超高速にプラズマ処理することで、図2の模式図に示すような、半導体積層(結晶化後の積層体)207bを形成した。また、この時の半導体積層207bのTEM画像を図3に示す。
図2および図3における半導体積層207bが、図1における半導体積層207aと異なる点は、第2の半導体成膜層であるp型Si成膜層204a、i型Si成膜層205aおよびn型Si成膜層206aが結晶化して、それぞれp型Si成膜層204b、i型Si成膜層205bおよびn型Si成膜層206bと、相変態している点である。
そしてこの時、図3からも明らかなように、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203aはアモルファス相のままである。
次いで、ガラス基板201上の半導体積層207bに対して、H2Oガスを用いた高圧水蒸気法により、高圧下でH2O雰囲気処理を実施した(図示せず)。
さらに、第1の表面電極としてのITO膜208を厚さ約100から2000nmで形成し、その上にAgペーストをパターニングしつつ塗布し、所定の温度でAgペースト中の有機物を乾燥させ、第2の表面電極としてのAg電極209を形成して、薄膜多結晶型太陽電池を作製した。この構造を図4に示す。
最後に、ソーラーシミュレーターを用いて、1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の特性を測定した。
なお、半導体積層207aをトーチ式大気圧プラズマ法により結晶化させる際は、約100から500℃のヒーター上に基材を載置した状態で、大気圧下にてAr、N2およびH2ガス雰囲気にて約5から50kWの電力を投入したDCトーチ式のプラズマ発生装置(図示せず)にてガス温度で数千℃の大気圧プラズマを生成する。そしてこのプラズマを、半導体積層207aの表面に概ね1秒以下の時間オーダーでプラズマを照射することで、ガラス基板201に熱ダメージを与えることなく、結晶化した半導体積層207bを形成した。
以上のような、製造方法にて作製した太陽電池は、従来例よりも1.20倍高い変換効率を示した。
(実施の形態2)
図4及び図5は、本発明実施の形態2に係る非晶質と結晶層からなる薄膜多結晶太陽電池および製造方法の模式図である。
図4および図5において、図1および図2と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
(太陽電池の構成)
図5および図6において、図1および図2と異なる点は、第4の半導体成膜層であるn型Si成膜層206a上に、更に、第5の半導体成膜層であるn型Si成膜層210aを厚さ約5から50nmの範囲で形成し、多層構成の半導体積層211aを形成した点である。これを図5に示す。
また、p型Si成膜層203a、204aおよびn型Si成膜層206a、210aのドープ濃度は、1×1018乃至5×1021atom/cm2の範囲で調整し、第5の半導体成膜層としてのn型Si成膜層210aのドープ濃度は、第4の半導体成膜層としてのn型Si成膜層206aのドープ濃度よりも約5倍高い値で形成した。
なお、W膜202、p型Si成膜層203aおよび204a、i型Si成膜層205a、n型Si成膜層206aおよび210aはスパッタリング法により形成したが、このとき、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203aおよび第5の半導体成膜層としてのn型Si成膜層210aは、成膜時の圧力を1.0Pa以上25.0Pa以下の範囲で成膜し、第2の半導体成膜層であるp型Si成膜層204aおよび第4の半導体成膜層であるn型Si成膜層206a、i型Si成膜層205aは0.005Pa以上1.0Pa未満の範囲で成膜を実施した。
その後、そのガラス基板201上の半導体積層211aに対して、H2ガスを含有したArおよびN2ガス雰囲気中で、トーチ式大気圧プラズマ法により半導体積層211aの表面を超高速にプラズマ処理することで、図6の模式図に示すような、半導体積層211bを形成した。
図6における半導体積層211bが、図5における半導体積層211aと異なる点は、第2の半導体成膜層であるp型Si成膜層204a、i型Si成膜層205aおよび第4の半導体成膜層であるn型Si成膜層206aが結晶化して、それぞれp型Si成膜層204b、i型Si成膜層205bおよびn型Si成膜層206bと、相変態している点である。
そしてこの時、第1の半導体成膜層としてのp型Si成膜層203aおよび第5の半導体成膜層としてのn型Si成膜層210aはアモルファス相のままである。
次いで、実施の形態1と同様に、高圧下でH2O雰囲気処理、ITO膜およびAg電極形成を実施し、ソーラーシミュレーターを用いて、1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の特性を測定した。
以上のような、製造方法にて作製した太陽電池は、従来例よりも1.28倍高い変換効率を示した。
以上のように、本実施の形態により、半導体積層膜の基板側表面、もしくは両面に半導体のアモルファス相を構成することで、半導体と金属の界面にヘテロ構造のパシベーション膜を形成でき、おそらく半導体と電極界面でのキャリアの再結合を抑制できたことにより、従来例よりも変換効率を向上させることができた。
またこのような構造を実現するためには、本実施の形態のように、半導体層の成膜条件を工夫して結晶化し難い膜を所望の配置に形成することで、一般には、ドーパントが高濃度ほど結晶化温度が低くなる傾向を著しく抑制することができる。その結果、半導体積層膜を一度に熱処理するという簡便な工法を用いつつも、所望の半導体層を選択的にアモルファス相のままで維持させることが可能となったために実現した構造である。
なお、本実施の形態における積層体に対し、ラマン分光分析法により結晶化率(470cm-1の面積比に対する、520および500cm-1の面積比より算出)を算出した結果、大気圧プラズマ法により結晶化した積層膜の結晶化率が95%以上であることも確認できている。
なお、本実施の形態では、半導体層の形成にスパッタリング法を用いたが、蒸着法およびCVD法を用いても本実施の形態と近い効果が得られると考えられるが、成膜速度および設備コストといった生産性の観点を鑑みると、スパッタリング法もしくは蒸着法がより好ましい。
なお、本実施の形態では、pin型太陽電池の場合のみ、その効果を示したが、pn型太陽電池の場合においても、例えば、図10で示したように構成してもよい。すなわち、太陽電池としての高い開放電圧を得るためには、半導体の積層膜120の構成として、積層膜の両端に高濃度のp+型半導体層121b、若しくは、n+型半導体層123bを配置し、その間に低濃度のp-型半導体層122bを配置する構造にするなどしてもよい。特にキャリアの拡散長が結晶型太陽電池ほど大きく無い場合では、一般にpin型と非常に類似した構造とするため、pn型太陽電池においてもpin型太陽電池の場合と同等の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、積層体の結晶化および層中のドーパントの活性化を目的として、積層体を大気圧プラズマ法により熱処理しているが、フラッシュランプアニール、レーザーアニール等の他の急速加熱工法を用いても本実施の形態と近い効果が得られると考えられる。しかし、フラッシュランプアニールは所望の赤外線を積層体全面へ同時照射することから、層中に熱が篭りやすく、結晶化率の均一性が悪化しやすい、あるいは基板からの膜剥がれが発生しやすいといった課題があり、また、レーザーアニールは、大気圧プラズマの照射面先が約20から50mm2であるのに対し、照射面積が数十μm2と桁違いに小さく、熱処理速度に課題があるため、大気圧プラズマ法による熱処理が、より好ましい。
本発明の非晶質と結晶層からなる薄膜太陽電池および製造方法は、従来例に比べてセル変換効率で1.2倍以上に向上することが可能な、薄膜多結晶型太陽電池および製造方法を有し、薄膜太陽電池等のエネルギー分野および電池分野の用途にも適用できる。
201 ガラス基板
202 W膜
203 第1の半導体成膜層としてのp型Si層
204 第2の半導体成膜層としてのp型Si層
205 第3の半導体成膜層としてのi型Si層
206 第4の半導体成膜層としてのn型Si層
208 ITO膜
209 Ag電極
207a,207b,211a,211b 半導体積層

Claims (15)

  1. p型およびn型を含み、多結晶からなる半導体の積層膜を基材上に形成してなり、
    前記基材と前記半導体の積層膜の間で、かつ、前記半導体の積層膜と隣接してアモルファス相の半導体層を構成する、薄膜多結晶型太陽電池。
  2. 前記アモルファス相の半導体層は、金属元素の含有率が1%以下である、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  3. 前記アモルファス相の半導体層の主元素は、半導体の積層膜に隣接する層の主元素と同じである、請求項1または2に記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  4. 前記基材は、導電性を有する基材、或いは、表面に導電性を有する層を形成した基材である、請求項1〜3の何れか一項に記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  5. 多結晶粒径の粒度分布におけるD50の値は、50nm以上である、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  6. 前記アモルファス相の半導体層は、膜厚が1nm乃至100nmの範囲にある、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  7. 前記アモルファス相の半導体層は、ドーパント濃度が、1×1018から1×1021atom/cm3の範囲にある、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  8. 前記アモルファス相の半導体層は、
    内部に含有される1nm乃至20nmの大きさの空孔密度が、多結晶からなる半導体の積層膜の内部に含有される該空孔密度よりも大きい、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  9. 前記アモルファス相の半導体層は、
    膜密度が、多結晶からなる半導体の積層膜の膜密度よりも小さい、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  10. 前記アモルファス相の半導体層は、
    ドーパント濃度が、少なくとも半導体の積層膜の隣接する層のドーパント濃度よりも大きい、請求項1記載の薄膜多結晶型太陽電池。
  11. 基材に第1のアモルファス相からなる半導体層を形成する第1の工程と、
    前記半導体層の上層にp型およびn型を含む第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜を形成する第2の工程と、
    前記半導体層に熱エネルギーを与えて、前期第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜を結晶に相変態させる第3の工程と、
    からなる薄膜多結晶型太陽電池の製造方法。
  12. 前記第1のアモルファス相からなる半導体層、及び、前記第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜は、CVD法、スパッタリング法、蒸着法の何れかで形成される、請求項11記載の薄膜多結晶型太陽電池の製造方法。
  13. 前記第1のアモルファス相からなる半導体層を、前記第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜よりも高い圧力下で形成させる、請求項11または12に記載の薄膜多結晶型太陽電池の製造方法。
  14. 前記第1のアモルファス相からなる半導体層を、前記第2のアモルファス相からなる半導体層の積層膜よりも基材温度が低い状態で形成させる、請求項11または12に記載の薄膜多結晶型太陽電池の製造方法。
  15. 前記第3の工程は、大気圧プラズマ、フラッシュランプアニール、あるいはレーザーアニールによる急速加熱工法である、請求項10〜14の何れか一項に記載の薄膜多結晶型太陽電池の製造方法。
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