JP2014006578A - 市場リスク予測装置、市場リスク予測方法及び市場リスク予測プログラム - Google Patents

市場リスク予測装置、市場リスク予測方法及び市場リスク予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】市場価格の変動を説明する複数の確率過程モデルの中から、所定の評価基準に従い最も説明力の有る確率過程モデルを選択すると共に、当該選択した確率過程モデルを利用して複数先の時点までの市場リスクを予測する。
【解決手段】市場リスク予測装置は、過去の時系列データについて、サンプル数、パラメータ算出基準時点を変化させつつ、複数の確率過程モデルのパラメータを決定する。決定したパラメータを使用して、サンプル数別、パラメータ算出基準時点別、信頼区間別に、各確率過程モデルによる予測値を算出する。過去の時系列データと確率過程モデルによる予測値について、一致する時点どうしで比較し、両者の適合度合を評価する。当該評価は、2つの評価方法を組み合わせて行う。最も適合度合の優れている確率過程モデル、サンプル数、信頼区間の組み合わせを選択し、選択した組み合わせを使用して、将来の市場リスクを予測する。
【選択図】図1

Description

所定資産の価格変動リスクを予測すると共に、予測した価格変動リスクを経営目標達成のための手段として利用する技術に関する。
外国為替、コモディティ、先物取引及び金融派生商品等の金融商品は、価格変動リスクを有し、金融商品を利用する者は市場リスクに曝されることとなる。
一方、多くの企業は、市場から材料(価格変動リスクを備えているため、一種の金融商品と考えることができる)を購入し、購入した材料を製品に加工し、加工した製品を売却することによって、利益を計上する。つまり、材料の購入費が変動すれば、企業の利益も変動し、特に、総費用の中で材料費の占める割合が大きい企業では、材料費の変動の大きさによっては、利益を計上するどころか損失を計上する場合もある。
他方、企業は、上記のような価格変動リスクを回避する目的で、購入予定である材料全量の価格を固定化し、市場リスクから解放されることも可能であるが、そうすることによるリスクヘッジのコストは大きく、結果として企業の利益を圧迫することにもなる。
従って、企業の利益を安定化させると共に、利益をなるべく大きくするために重要なことは、企業が曝されている市場リスクの大きさを適切に予測し、当該予測された市場リスクに基づき経営計画を立案・実行することである。なお、上記材料費は、航空会社・電力会社などにおける燃料費に置き換えて考えることもでき、資源開発会社等では営業収益に置き換えて考えることもできる。
話題は少し変わるが、将来の需要予測を行う分野において、適切な予測モデルを構築し、精度の高い予測を行うための技術開発が盛んに行われている。例えば、特許文献1では、複数の予測モデルを用意した上で、将来のデータを複数予測し、予測された複数の将来データの中から最適であるデータを選択するデータ予測方法が提案されている。
また、特許文献1では、既に予測された複数の予測データと過去の時系列データとの誤差を算出することによって、最適である予測モデルを自動的に選択するデータ予測方法も提案されている。
特開2001−14295号
しかしながら、上記の従来技術においては、作業時点(現在時点)から1つ先の時点までしか時系列データの予測できないという問題点が有る。
また、上記の従来技術においては、採用する予測データを選択するための評価対象とする過去データを算出したモデルと予測データを算出するモデルとが一致しないため、過去と未来とで採用されるモデルに一貫性が無く、ユーザの納得性が低いという問題点が有る。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、市場価格の変動を説明する複数の確率過程モデルの中から、所定の評価基準に従い最も説明力の有る確率過程モデルを選択すると共に、当該選択した確率過程モデルを利用して複数先の時点までの市場リスクを予測可能な市場リスク予測装置、市場リスク予測方法及び市場リスク予測プログラムを提案することを目的とする。
開示する市場リスク予測装置の一形態は、所定資産の価格について、予測基準時点から所定期間の取り得る範囲を予測する市場リスク予測装置であって、前記所定資産の価格に関する過去の時系列データを記憶する過去データ記憶手段と、前記所定資産の価格に関する時間的変動を記述する複数の確率過程モデルに関するデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データであって、前記各確率過程モデルに関するパラメータの算出を行うための基準時点であるパラメータ算出基準時点以前の該時系列データを用いて、前記パラメータの算出に使用する前記時系列データの個数及び前記パラメータ算出基準時点毎に、前記パラメータを算出するモデルパラメータ算出手段と、複数の信頼区間において、前記モデルパラメータ算出手段により算出された前記パラメータを前記各確率過程モデルに適用し、前記パラメータ算出基準時点から前記所定期間後までの前記所定資産の価格に関する上限値及び下限値を算出する評価基礎データ算出手段と、前記パラメータの算出に使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている度合いである収束度合を算出する収束度合算出手段と、前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値とどの程度乖離しているかを示す度合いである乖離度合を算出する乖離度合算出手段と、前記収束度合及び前記乖離度合に基づいて、前記所定資産の過去における価格の時間的変動について最も説明力が高い、前記確率過程モデル、前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間の組み合わせを抽出する最適モデル抽出手段と、前記最適モデル抽出手段により抽出された前記組み合わせを用いて、前記所定資産の価格について、前記予測基準時点から所定期間後までの前記上限値又は下限値を算出する予測データ算出手段と、を有することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記確率過程モデルが、幾何ブラウン運動型モデル及び平均回帰型モデルであって、前記モデルパラメータ算出手段が、前記幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、前記平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記パラメータ算出基準時点における、該パラメータ算出基準時点に前記所定期間を加算した時点の前記所定資産の価格に関する証券アナリストによる予想値を記憶するアナリスト予想値記憶手段を有し、前記確率過程モデルが、第一の幾何ブラウン運動型モデル、第二の幾何ブラウン運動型モデル、第一の平均回帰型モデル及び第二の平均回帰型モデルであって、前記モデルパラメータ算出手段が、前記第一の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、前記第二の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンドを算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散を算出し、前記第一の平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出し、前記第二の平均回帰型モデルについては、前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データの長期的な回帰水準を算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散及び回帰速度を算出することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記収束度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている時点数を集計し、集計した前記時点数を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、集計対象となる時点数のうち前記全ての前記パラメータ算出基準時点について集計した前記時点数が占める割合として、前記収束度合を算出することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記乖離度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データと前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値との差の絶対値を積算し、積算した前記差の絶対値を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、前記全てのパラメータ算出基準時点について集計した前記差の絶対値を集計対象となる時点数で除した値として、前記乖離度合を算出することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記最適モデル抽出手段が、前記収束度合算出手段により算出された前記収束度合のうち、最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差を比較し、前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が所定の閾値より大きい場合、前記最も良い算出結果に対応する前記組み合わせを抽出し、前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が前記所定の閾値より小さい場合、前記最も良い算出結果及び前記2番目に良い算出結果に対応する前記組み合わせに関し、前記乖離度合算出手段により算出された前記乖離度合を比較し、該乖離度合が小さい方の前記組み合わせを抽出することを特徴とする。
また、開示する市場リスク予測装置の一形態は、上記構成に加え、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における、前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報と予定する利益額から導出される前記所定資産に関する計画変動費情報とを関連付けて記憶する利益計画記憶手段と、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における、前記所定資産のヘッジ取引に関する価格情報を記憶するヘッジ価格記憶手段と、前記利益計画記憶手段に記憶される前記計画変動費情報を前記購入計画数量情報で除し、前記利益額を確保するための上限費用である許容価格情報を算出する許容価格算出手段と、前記予測データ算出手段により算出された前記上限値から前記許容価格情報を控除した値を、該上限値から前記ヘッジ取引に関する価格情報を控除した値で除して、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ比率を算出するヘッジ比率算出手段と、前記ヘッジ比率算出手段により算出された前記最適なヘッジ比率を、前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報に掛けて、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ数量を算出するヘッジ数量算出手段と、を有することを特徴とする。
開示する市場リスク予測装置は、市場価格の変動を説明する複数の確率過程モデルの中から、所定の評価基準に従い最も説明力の有る確率過程モデルを選択すると共に、当該選択した確率過程モデルを利用して複数先の時点までの市場リスクを予測することができる。
本実施の形態に係る市場リスク予測装置の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る第一の幾何ブラウン運動型モデルのパラメータ推定方法を説明する図である。 本実施の形態に係る第一の平均回帰型モデルのパラメータ推定方法を説明する図である。 本実施の形態に係る第二の幾何ブラウン運動型モデルのパラメータ推定方法を説明する図である。 本実施の形態に係る第二の平均回帰型モデルのパラメータ推定方法を説明する図である。 本実施の形態に係る確率統計モデルのパラメータ推定で用いるサンプル数の違いによる予測値の違いを説明する図である。 本実施の形態に係る確率統計モデルのパラメータ推定で用いるサンプル数の違いによる予測値の違いを説明する図である。 本実施の形態に係るモデルパラメータ算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る収束度合算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る収束度合算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る乖離度合算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る乖離度合算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る最適モデル抽出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る最適モデル抽出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る予測データ算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る許容価格算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係るヘッジ比率算出手段による処理を説明する図である。 本実施の形態に係る市場リスク予測装置のハードウエア構成例を示す図である。 本実施の形態に係る市場リスク予測装置による市場リスク算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態に係る市場リスク予測装置による最適ヘッジ数量算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態に係る市場リスク予測装置による最適ヘッジ数量算出処理の一例を説明する図である。
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る市場リスク予測装置の概要)
本実施の形態に係る市場リスク予測装置100は、確率過程モデル270を使って、予測基準時点250から所定期間260経過するまでの間における所定資産480の価格の取り得る範囲を予測する。確率過程モデル270は、少なくとも幾何ブラウン運動型モデル2種類、平均回帰型モデル2種類の中から、所定の選択基準に従い上記予測に最も適したモデルが選択される。
一方、市場リスク予測装置100は、会社の予算(計画した利益)に含まれる価格変動リスクの最小化と当該利益の最大化との均衡を保たせる観点から、当該価格変動リスクが存在する資産480に関する最適なヘッジ数量380を算出する。最適なヘッジ数量380は、確率過程モデル270を使って予測した資産480の価格の取り得る範囲に関する情報を利用する。
(本実施の形態に係る市場リスク予測装置の動作原理)
図1乃至17を用いて、本実施の形態に係る市場リスク予測装置100の動作原理について説明する。図1は、市場リスク予測装置100の機能ブロック図である。図1で示すように、市場リスク予測装置100は、過去データ記憶手段110、モデルデータ記憶手段120、モデルパラメータ算出手段130、評価基礎データ算出手段140、収束度合算出手段150、乖離度合算出手段160、最適モデル抽出手段170、予測データ算出手段180、アナリスト予想値記憶手段190、利益計画記憶手段200、ヘッジ価格記憶手段210、許容価格算出手段220、ヘッジ比率算出手段230、ヘッジ数量算出手段240を有する。
過去データ記憶手段110は、所定の資産480の価格に関する時系列データを記憶している。ここで、資産480とは、鉄、銅、アルミなど金属類であっても、原油、天然ガスなど燃料類であっても良く、あるいは通貨など金融資産であっても良い。
モデルデータ記憶手段120は、資産480の価格の時間的変動を記述するための確率過程モデル(統計モデル)270に関するデータを記憶している。ここで、確率過程モデル270に関するデータとは、モデル270の特徴を規定するパラメータやモデル270の出力値を得るためのデータなどである。また、モデルデータ記憶手段120は、複数の確率統計モデル270に関するデータを記憶している。
ここで、モデルデータ記憶手段120に記憶される確率過程モデル270について説明する。モデルデータ記憶手段120には、少なくとも2つの幾何ブラウン運動型モデル2710、2720と2つの平均回帰型モデル2730、2740に関するデータが記憶されている。
幾何ブラウン運動型モデル2710、2720によって市場価格は、
dP(t)=μP(t)dt+σP(t)dB(t)…(式1)
または、dlnP(t)=(μ−σ/2)dt+σdB(t)…(式2)
と表される。そして、(式2)の解析解は、
lnP(t)=lnP(0)+(μ−σ/2)t+σB(t)…(式3)
と表すことができる。ここで、(式3)の平均は、
E[lnP(t)]=(μ−σ/2)t…(式4)、
(式3)の分散は、
Var[lnP(t)]=σt…(式5)
とそれぞれ表される。
幾何ブラウン運動型モデルは、「価格の変動は、一定の傾向を示す部分及びランダムに変動する部分から構成されている」との立場から、資産価格についての振る舞いをモデル化したものである。
一方、平均回帰型モデル2730、2740によって市場価格は、
dlnP(t)=a(b−lnP(t))dt+σdB(t)…(式6)
と表される。そして、(式6)の解析解は、
lnP(t)=e−atlnP(0)+(1−e−at)b+σe−at asdB(s)…(式7)
と表すことができる。ここで、(式7)の平均は、
E[lnP(t)]=e−atlnP(0)+(1−e−at)b…(式8)、
(式7)の分散は、
Var[lnP(t)]=σ(1−e−2at)/2a…(式9)
とそれぞれ表される。
平均回帰型モデルは、「価格はランダムな動き方をしながらも、将来的には一定の均衡水準に収束して行く」との立場から、資産価格についての振る舞いをモデル化したものである。
ここで、上記の(式1)乃至(式9)において、P(t)は時刻tにおける市場価格、μは市場価格のトレンド(ドリフト)、σは市場価格の分散、B(t)はブラウン運動、aは回帰速度、bは長期的な回帰水準(長期均衡)をそれぞれ表している。
アナリスト予想値記憶手段190は、過去の時点における資産480の価格に対する証券アナリストの将来見通し320を記憶している。ここで、証券アナリストの将来見通し320は、一人の証券アナリストの見通しであっても良く、複数の証券アナリストの見通しの平均値であっても良い。
モデルパラメータ算出手段130は、過去データ記憶手段110に記憶される資産480の価格に関する時系列データを使って、モデルデータ記憶手段120に記憶される確率過程モデル270のパラメータを算出(推定)する。より具体的には、モデルパラメータ算出手段130は、モデルパラメータの算出基準時点となるパラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データを使って、確率過程モデル270のパラメータを算出する。ここで以後、モデルパラメータの推定に使用する時系列データをサンプルといい、所定個数をサンプル数290という場合もある。
例えば、図2で示すように、第一の幾何ブラウン運動型モデル2710のパラメータμ、σを算出する場合、モデルパラメータ算出手段130は、パラメータ算出基準時点280以前の所定個数の時系列データから母集団のパラメータを推定する。
また、図3で示すように、第一の平均回帰型モデル2730のパラメータa、b、σを算出する場合、モデルパラメータ算出手段130は、パラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データと一次回帰式(Y=αX+β+σε)から母集団のパラメータを推定する。
ここで、モデルデータ記憶手段120には、第二の幾何ブラウン運動型モデル2720、第二の平均回帰型モデル2740に関するデータも記憶されている。第二の幾何ブラウン運動型モデル2720とは、アナリスト予想値記憶手段190に記憶されるアナリスト見通しに基づいてパラメータμの値を推定し、パラメータσのみをパラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データと回帰式から推定するモデルである。
例えば、図4で示すように、第二の幾何ブラウン運動型モデル2720のパラメータμ、σを算出する場合、モデルパラメータ算出手段130は、アナリスト予想値記憶手段190に記憶されるアナリスト見通し320に基づいてパラメータμの値を推定する。続いて、モデルパラメータ算出手段130は、確率過程モデル270を回帰式に変換した上で、パラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データと回帰式から母集団のパラメータσを推定する。
一方、第二の平均回帰型モデル2740とは、アナリスト予想値記憶手段190に記憶されるアナリスト見通し320に基づいてパラメータbの値を推定し、パラメータa、σをパラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データと回帰式から推定するモデルである。
例えば、図5で示すように、第二の平均回帰型モデル2740のパラメータa、b、σを算出する場合、モデルパラメータ算出手段130は、アナリスト予想値記憶手段190に記憶されるアナリスト見通し320に基づいてパラメータbの値を推定する。続いて、モデルパラメータ算出手段130は、確率過程モデル270を一次回帰式(Y=αX+σε)に変換した上で、パラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データと回帰式から母集団のパラメータa、σを推定する。
上記のように、確率統計モデル270のパラメータ推定に、証券アナリストの将来見通しを織り込むことによって、証券アナリストが公表した将来見通しが市場参加者の売買行動に与える影響を確率統計モデル270による将来予測に織り込むことができる。
また、モデルパラメータ算出手段130が確率過程モデル270のパラメータを推定する場合、サンプル数290が変われば、推定されるパラメータも変わり、それに伴い確率過程モデル270の出力値も変化することになる。つまり、サンプル数(過去データの抽出期間)290の違いにより、確率過程モデル270で予測する将来の価格変動リスクの大きさが変動する。
例えば、図6で示すような相対的に少ないサンプル数290を用いて確率過程モデル270のパラメータを推定した場合と図7で示すような相対的に多いサンプル数290を用いて確率過程モデル270のパラメータを推定した場合とでは、確率過程モデル270の出力値が異なる。
そこで、モデルパラメータ算出手段130は、確率過程モデル270のパラメータ推定の際、サンプル数290を変化させ、各サンプル数290における確率過程モデル270のパラメータを推定する。
例えば、図8で示すように、モデルパラメータ算出手段130は、一つのパラメータ算出基準時点280毎に、サンプル数290を2、3、…、100、101、…と変えて、それぞれのサンプル数290毎に確率過程モデル270のパラメータ(μ、σ)又は(a、b、σ)を推定する。
評価基礎データ算出手段140は、モデルパラメータ算出手段130が算出したモデルパラメータ及びモデルデータ記憶手段120を参照し、確率過程モデル270毎、パラメータ算出基準時点280毎、サンプル数290毎に、複数の信頼区間300に対応する確率過程モデル270によって、パラメータ算出基準時点280から所定期間260後までの資産480の価格の取り得る上限値490及び下限値500を算出する。ここで、「複数の信頼区間に対応する確率過程モデル270によって」とは、例えば、信頼区間300を1σ(68.3%)、2σ(95.4%)、又は3σ(99.7%)のそれぞれに設定した確率過程モデル270によってという意味である。
例えば、図9では、t<0の期間のデータがモデルパラメータ算出手段130の処理対象となるデータ区間で、t>0の期間のデータが評価基礎データ算出手段140により算出されたデータ区間となる。そして、評価基礎データ算出手段140による出力値は、表示形式を(時点t、上限値490、下限値500)とすると、(1、108、96.5)(2、110、113)、…、(L、125、99)となる。
収束度合算出手段150は、基準時点280から所定期間260後において、同時点のデータについて、過去データ記憶手段110に記憶される時系列データが、評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490から下限値500の中に収まっている度合(収束度合)1510を算出する。
例えば、図9で示すように、収束度合算出手段150は、各時点t(1、2、…、L(100))において、過去データが、評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490から下限値500の中に収まっている回数を計数し、計数した回数を総時点数Lで除し収束度合(収束率)1510を算出する。
収束度合算出手段150は、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎に、全てのパラメータ算出基準時点280を通じた収束度合(例えば、平均値)1510を算出する。
例えば、図10で示すように、収束度合算出手段150は、パラメータ算出基準時点280がt、t+1、…、t+Eであるときの収束率の平均を算出し、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎の収束率を算出する。図10で、収束度合算出手段150は、パラメータ算出基準時点280がt乃至t+Eにおける収束度合1510について、85%、80%、…、95%を単純平均し、収束度合1510を85%と算出する。
乖離度合算出手段160は、基準時点280から所定期間260後において、同時点のデータについて、過去データ記憶手段110に記憶される時系列データが、評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490又は下限値500からどの程度乖離しているかを示す指標である乖離度合1610を算出する。
例えば、図11で示すように、乖離度合算出手段160は、各時点tにおいて、過去データと評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490又は下限値500との差の絶対値を積算し、積算した数値を総時点数Lで除すことによって乖離度合1610を算出する。図11で、乖離度合算出手段160は、信頼区間2σの場合、各時点tにおける過去データとモデル270が出力したデータとの差の絶対値9、1、…、23を積算し、積算値を総時点数L(100)で除し、乖離度合1610を9.3と算出する。
乖離度合算出手段160は、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎に、全てのパラメータ算出基準時点280を通じた乖離度合(例えば、平均値)1610を算出する。
例えば、図12で示すように、乖離度合算出手段160は、基準時点280がt、t+1、…、t+Eであるときの乖離度合1610の平均を算出することによって、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎の乖離度合1610を算出する。図12で、乖離度合算出手段160は、パラメータ算出基準時点280がt乃至t+Eにおける乖離度合1610について、9.3、8.5、…、6.5を単純平均し、乖離度合1610を9.8と算出する。
最適モデル抽出手段170は、収束度合算出手段150が算出した収束度合1510及び乖離度合算出手段160が算出した乖離度合1610に基づいて、資産480の過去の価格変動について、最も説明力の有る確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出する。
より具体的には、最適モデル抽出手段170は、収束度合算出手段150が算出した収束度合1510のうち最も良い結果と2番目に良い結果とを比較し、両者の差が所定の閾値310以上である場合、最も良い結果に対応する確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出する。一方、両者の差が所定の閾値310以下である場合、乖離度合算出手段160が算出した乖離度合1610であって、収束度合1510の最も良い結果及び2番目に良い結果に対応する乖離度合1610を比較し、乖離度合1610が小さい方に対応する確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出する。
ここで、2つの収束度合1510の差が所定の閾値310以下である場合、収束の度合は同程度であり、1つの指標1510でモデル270の説明力の高低は判断できないため、別の指標1610によるモデル270の評価を行うものである。
例えば、図13で示すように、最適モデル抽出手段170は、収束度合算出手段150が算出した収束度合1510のうち最も良い結果83.0%と2番目に良い結果81.9%とを比較し、所定の閾値310と比較する。そして、83.0%と81.9%との差が所定の閾値(例えば、1%)310より大きい場合、最適モデル抽出手段170は、収束度合1510が「83.0%」に対応するモデルA・サンプル数100の組み合わせを抽出する。なお、モデルAは、確率過程モデル270及び信頼区間300の組み合わせである。
一方、83.0%と81.9%との差が所定の閾値(例えば、1.5%)310より小さい場合、例えば、図14で示すように、最適モデル抽出手段170は、収束度合1510が「83.0%」、「81.9%」となった確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせに対応する乖離度合1610「9.8」と「9.2」とを比較し、小さい方の「9.2」に対応するモデルB・サンプル数50の組み合わせを抽出する。なお、モデルBは、確率過程モデル270及び信頼区間300の組み合わせである。
ここで、所定資産480の将来価格は、確率過程モデル270が示す範囲に必ずしも収まらない。換言すれば、どのような確率過程モデル270を使用したとしても、所定資産480の将来価格の変動範囲を完全に予測することは出来ない。これは、過去データから確率過程モデル270のパラメータを推定することの限界(統計処理の限界)でもある。
一方で、所定資産480の価格変動範囲を把握したいユーザは、所定資産480の将来価格(実績値)が予測した価格変動範囲内になるべく収まり、かつ、予測した価格変動範囲の上限値又は下限値と所定資産480の将来価格(実績値)との乖離が小さいことを希望する。
従って、市場リスク予測装置100は、「所定資産480の将来価格が予測した価格変動範囲内に収ま」るか否かの評価を行うために、収束度合算出手段150による処理を行う。また、市場リスク予測装置100は、「予測した価格変動範囲の上限値490又は下限値500と所定資産480の将来価格との乖離が小さい」か否かの評価を行うために、乖離度合算出手段160による処理を行う。そして、ユーザの上記希望を最も満たす確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出するために、最適モデル抽出手段170による処理を行う。
予測データ算出手段180は、所定資産480の価格について、最適モデル抽出手段170により抽出された確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを用いて、予測基準時点(現在)250から所定期間260後までの取り得る値の上限値490又は下限値500を算出する。
具体的には、予測データ算出手段180は、最適モデル抽出手段170が抽出した確率過程モデル270及びサンプル数290、並びにパラメータ算出基準時点280を予測基準時点250と指定し、モデルパラメータ算出手段130にモデルパラメータを算出させる。そして、予測データ算出手段180は、モデルパラメータ算出手段130が算出したモデルパラメータを対応する確率過程モデル270に適用し、信頼区間を最適モデル抽出手段170が抽出した信頼区間300として、予想上限値490又は予想下限値500を算出する。
例えば、図15で示すように、予測データ算出手段180は、最適モデル抽出手段170が抽出した確率過程モデル270「A」及びサンプル数290「100」、並びにパラメータ算出基準時点280をTと指定し、モデルパラメータ算出手段130にモデルパラメータを推定させる。そして、予測データ算出手段180は、算出されたモデルパラメータを対応する確率過程モデル270に適用し、最適モデル抽出手段170が抽出した信頼区間300に設定して、時点T=1乃至Lにおける予想上限価格490を110、113、…、130又は予想下限価格500を95、96、…、99.5と算出する。
利益計画記憶手段200は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点における、売上(営業収益)、利益、固定費、所定資産480の価格変動リスクに連動しない変動費、所定資産480の価格変動リスクに連動する変動費340などに関する情報を記憶している。ここで、所定資産480の価格変動リスクに関するヘッジ取引を行うことによって、所定資産480に係る支出が固定化されているものについては、固定費に含まれる。従って、所定資産480の価格変動リスクに連動する変動費340に含まれるのは、未ヘッジ分の所定資産480の購入費用の計画値に該当する。また、利益計画記憶手段200は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点における、所定資産480の購入計画数量330と上記情報とを関連付けて記憶している。
例えば、図16で示すように、利益計画記憶手段200は、月別に、売上、利益、固定費、市場価格に連動しない変動費、市場価格に連動する変動費340、購入計画数量330を互いに関連付けて記憶している。
ヘッジ価格記憶手段210は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点における、所定資産480のヘッジ取引に関する価格情報350を記憶している。ここで、ヘッジ取引とは、フォワード取引、スワップ取引、オプション取引など所定資産480の価格変動リスクをヘッジする取引の全てが含まれる概念である。また、価格情報350とは、フォワード取引、スワップ取引であれば、市場又は店頭で取引される当該取引の売値であり、オプション取引であれば、オプションの行使価格にプレミアムを加えたものである。
許容価格算出手段220は、時点を一致させた上で、利益計画記憶手段200に記憶される所定資産480の価格変動に連動する変動費340を、所定資産480に関する購入計画数量330で除すことによって、計画利益を確保するための所定資産480に関する上限購入単価である許容価格情報360を算出する。図16で示すように、「所定資産480の価格変動に連動する変動費340」=「月別許容価格360」×「月別購入計画数量330」という関係になっているので、許容価格算出手段220は、「月別許容価格330」について、「所定資産の価格変動に連動する変動費340」を「月別購入計画数量360」で除して算出する。
ヘッジ比率算出手段230は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点において、予測データ算出手段180が算出した上限値から許容価格算出手段220が算出した許容価格情報360を控除した値を算出する。また、ヘッジ比率算出手段230は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点において、予測データ算出手段180が算出した上限値からヘッジ価格記憶手段210に記憶されるヘッジ価格350を控除した値を算出する。そして、ヘッジ比率算出手段230は、前者の値を後者の値で除し、予測基準時点250から所定期間が経過する時点における、所定資産480に関する最適なヘッジ比率370を算出する。
例えば、図17で示すように、上限価格が2960ドル/トン、許容価格360が2300ドル/トン、ヘッジ価格350が1950ドル/トンである場合、ヘッジ比率算出手段230は、(2960−2300)/(2960−1950)×100%を計算し、最適なヘッジ比率370として約65.3%を算出する。
ヘッジ数量算出手段240は、予測基準時点250から所定期間が経過する時点において、利益計画記憶手段200に記憶される所定資産480の購入計画数量330に、ヘッジ比率算出手段230が算出したヘッジ比率370を掛けて、所定資産480に関する最適なヘッジ数量380を算出する。ヘッジ数量算出手段240が算出したヘッジ数量380に応じたヘッジ取引を行うことによって、未ヘッジ部分は市場価格が上昇しても、想定の上限価格を上回らないので、ヘッジ済み部分と未ヘッジ部分の加重平均価格は、許容価格360を上回らない。
ここで、最適ヘッジ数量380とは、計画予算や計画利益を達成するための必要最低限のヘッジ数量であり、「必要以上にリスクを取らない」かつ「取り得る限界までリターンを追求する」最も合理的なヘッジ数量である。
(本実施の形態に係る市場リスク予測装置のハードウエア構成)
図18を用いて、市場リスク予測装置100のハードウエア構成例について説明する。図18は、市場リスク予測装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。
図18で示すように、市場リスク予測装置100は、CPU(Central Processing Unit)390、ROM(Read-Only Memory)400、RAM(Random
Access Memory)410、補助記憶装置420、通信I/F430、入力装置440、表示装置450、記録媒体I/F460を有する。
CPU390は、ROM400に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM410に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、市場リスク予測装置100全体を制御する。ROM400は、CPU390が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM410は、CPU390でROM400に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
補助記憶装置420は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。補助記憶装置420は、過去データ記憶手段110、モデルデータ記憶手段120、アナリスト予想値記憶手段190、利益計画記憶手段200、ヘッジ価格記憶手段210を含み、例えば、HDD(Hard
Disc Drive)やフラッシュメモリなどである。
通信I/F430は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなど通信ネットワークに接続し、通信機能を提供する他装置とデータの授受を行うためのインタフェースである。
入力装置440は、キーボードなど市場リスク予測装置100にデータ入力を行うための装置である。表示装置(出力装置)450は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、市場リスク予測装置100が有する機能をユーザが利用する際や各種設定を行う際のユーザインタフェースとして機能する装置である。記録媒体I/F460は、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリなどの記録媒体470とデータの送受信を行うためのインタフェースである。
市場リスク予測装置100が有する各手段は、CPU390が、ROM400又は補助記憶装置420に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、市場リスク予測装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F430を介して外部サーバから本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F460を介して記録媒体470から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、市場リスク予測装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る市場リスク予測装置による処理例)
図19乃至図21を用いて、市場リスク予測装置100による処理例について説明する。
(1)市場リスク予測装置100による市場リスク算出処理
ここでは図19を用いて、市場リスク予測装置100による市場リスク算出処理について説明する。つまり、モデルパラメータ算出手段130、評価基礎データ算出手段140、収束度合算出手段150、乖離度合算出手段160、最適モデル抽出手段170及び予測データ算出手段180による一連の処理の流れについて説明する。図19は、市場リスク予測装置100による市場リスク算出処理の一例を示すフローチャートである。
S10でモデルパラメータ算出手段130が、過去データ記憶手段110に記憶される時系列データを使って、モデルデータ記憶手段120に記憶される確率過程モデル270のパラメータを算出する。より具体的には、モデルパラメータ算出手段130は、パラメータ算出基準時点280以前の所定個数290の時系列データを使って、確率過程モデル270のパラメータを算出する。
図2で示すように、モデルパラメータ算出手段130は、第一の幾何ブラウン運動型モデル2710のパラメータμ、σについて、サンプル数290を変化させつつ、時系列データから母集団のパラメータを推定する。
また、図3で示すように、モデルパラメータ算出手段130は、第一の平均回帰型モデル2730のパラメータa、b、σをについて、サンプル数290を変化させつつ、時系列データと一次回帰式(Y=αX+β+σε)から母集団のパラメータを推定する。
また、図4で示すように、モデルパラメータ算出手段130は、第二の幾何ブラウン運動型モデル2720のパラメータμ、σについて、サンプル数290を変化させつつ、アナリスト見通し320に基づいてパラメータμの値を推定する。そして、モデルパラメータ算出手段130は、確率過程モデル270を回帰式に変換した上で、時系列データと回帰式から母集団のパラメータσを推定する。
また、図5で示すように、モデルパラメータ算出手段130は、第二の平均回帰型モデル2740のパラメータa、b、σについて、サンプル数290を変化させつつ、アナリスト見通し320に基づいてパラメータbの値を推定する。そして、モデルパラメータ算出手段130は、確率過程モデル270を一次回帰式(Y=αX+σε)に変換した上で、時系列データと回帰式から母集団のパラメータa、σを推定する。
S20で評価基礎データ算出手段140が、S10で算出したモデルパラメータ及びモデルデータ記憶手段120を参照し、モデル270毎、基準時点280毎、サンプル数290毎に、複数の信頼区間300に対応するモデル270によって、基準時点280から所定期間260後までの資産480の価格の取り得る上限値490及び下限値500を算出する。
例えば、図9において表示形式を(時点t、上限値490、下限値500)とした場合、評価基礎データ算出手段140による出力値は(1、108、96.5)(2、110、113)、…、(L、125、99)となる。
S30で収束度合算出手段150が、基準時点280から所定期間260後において、同時点のデータについて収束度合1510を算出する。
例えば、図9で示すように、収束度合算出手段150は、各時点t(1、2、…、L(100))において、過去データが、評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490から下限値500の中に収まっている回数を計数し、計数した回数を総時点数Lで除し収束度合1510を算出する。
S40で収束度合算出手段150が、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎に、全ての基準時点280を通じた収束度合1510を算出する。
例えば、図10で示すように、収束度合算出手段150は、基準時点280がt、t+1、…、t+Eであるときの収束率の平均を算出し、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎の収束率を算出する。図10で、収束度合算出手段150は、パラメータ算出基準時点280がt乃至t+Eにおける収束度合1510について、85%、80%、…、95%を単純平均し、収束度合1510を85%と算出する。
S50で乖離度合算出手段160が、基準時点280から所定期間260後において、同時点のデータについて、乖離度合1610を算出する。
例えば、図11で示すように、乖離度合合算出手段160は、各時点tにおいて、過去データと評価基礎データ算出手段130が算出した上限値490との差の絶対値を積算し、積算した数値を総時点数Lで除すことによって乖離度合1610を算出する。図11で、乖離度合算出手段160は、信頼区間2σの場合、各時点tにおける過去データとモデル270が出力した上限値490との差の絶対値9、1、…、23を積算し、積算値を総時点数L(100)で除し、乖離度合1610を9.3と算出する。
S60で乖離度合算出手段160が、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎に、全ての基準時点280を通じた乖離度合1610を算出する。
例えば、図12で示すように、乖離度合算出手段160は、基準時点280がt、t+1、…、t+Eであるときの乖離度合1610の平均を算出することによって、確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせ毎の乖離度合1610を算出する。図12で、乖離度合算出手段160は、基準時点280がt乃至t+Eにおける乖離度合1610について、9.3、8.5、…、6.5を単純平均し、乖離度合1610を9.8と算出する。
S70で最適モデル抽出手段170が、S40で算出した収束度合1510及びS60で算出した乖離度合1610に基づいて、資産480の過去の価格変動について、最も説明力の有るモデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出する。
例えば、図13で示すように、最適モデル抽出手段170は、S40で算出した収束度合1510のうち最も良い結果83.0%と2番目に良い結果81.9%とを比較し、所定の閾値310と比較する。そして、83.0%と81.9%との差が所定の閾値(例えば、1%)310より大きい場合、最適モデル抽出手段170は、収束度合1510が「83.0%」に対応するモデルA・サンプル数100の組み合わせを抽出する。
一方、83.0%と81.9%との差が所定の閾値(例えば、1.5%)310より小さい場合、図14で示すように、最適モデル抽出手段170は、収束度合1510が「83.0%」、「81.9%」となったモデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせに対応する乖離度合1610「9.8」と「9.2」とを比較し、小さい方の「9.2」に対応するモデルB・サンプル数50の組み合わせを抽出する。
S80で予測データ算出手段180が、資産480の価格について、S70で抽出されたモデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを用いて、予測基準時点250から所定期間260後までの取り得る値の上限値490又は下限値500を算出する。
例えば、図15で示すように、予測データ算出手段180は、最適モデル抽出手段170が抽出した確率過程モデル270「A」及びサンプル数290「100」、並びにパラメータ算出基準時点280をTと指定し、モデルパラメータ算出手段130にモデルパラメータを推定させる。そして、予測データ算出手段180は、算出されたモデルパラメータを対応する確率過程モデル270に適用し、最適モデル抽出手段170が抽出した信頼区間300に設定して、時点T=1乃至Lにおける予想上限価格490を110、113、…、130又は予想下限価格500を95、96、…、99.5と算出する。
資産480の価格変動範囲を把握したいユーザは、資産480の将来価格(実績値)が予測した価格変動範囲内になるべく収まり、かつ、予測した価格変動範囲の上限値490又は下限値500と資産480の将来価格(実績値)との乖離が小さいことを希望する。
上記ニーズに応えるために、市場リスク予測装置100は、「所定資産480の将来価格が予測した価格変動範囲内に収ま」るか否かの評価を行うために、収束度合算出手段150により評価の基礎となるデータを算出し、最適モデル抽出手段170によって評価処理を行う。
また、市場リスク予測装置100は、「予測した価格変動範囲の上限値490又は下限値500と資産480の将来価格との乖離が小さい」か否かの評価を行うために、乖離度合算出手段160により評価の基礎となるデータを算出し、最適モデル抽出手段170によって評価処理を行う。
このような処理を行うことによって、ユーザの上記希望を最も満たす確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを抽出し、資産480の価格変動範囲を予想することができる。
(2)市場リスク予測装置100による最適ヘッジ数量算出処理
ここでは図20及び図21を用いて、市場リスク予測装置100による最適ヘッジ数量算出処理について説明する。つまり、許容価格算出手段220、ヘッジ比率算出手段230、ヘッジ数量算出手段240による一連の処理の流れについて説明する。図20は、市場リスク予測装置100による最適ヘッジ数量算出処理の一例を示すフローチャートである。
S110で許容価格算出手段220が、時点を一致させた上で、利益計画記憶手段200に記憶される変動費340を購入計画数量330で除すことによって、許容価格情報360を算出する。
例えば、図21で示すように、時点1において、許容価格算出手段220は、計画変動費340「2,500,000」をヘッジ対象数量330「1,000」で除して、許容価格情報360「2,500」を算出する。
また、時点3において、許容価格算出手段220は、計画変動費340「1,620,000」をヘッジ対象数量330「600」で除して、許容価格情報360「2,700」を算出する。
また、時点6において、許容価格算出手段220は、計画変動費340「1,300,000」をヘッジ対象数量330「500」で除して、許容価格情報360「2,600」を算出する。
S120で予測データ算出手段180が、所定資産480の価格について、S70で抽出された確率過程モデル270、サンプル数290及び信頼区間300の組み合わせを用いて、予測基準時点250から所定期間260後までの取り得る値の上限値490又は下限値500を算出する。
例えば、図21で示すように、時点1において、予測データ算出手段180は、予想上限値490「2,700」を算出する。
また、時点3において、予測データ算出手段180は、予想上限値490「2,800」を算出する。
また、時点6において、予測データ算出手段180は、予想上限値490「2,800」を算出する。
S130で市場リスク予測装置100が、基準時点250から期間260が経過する時点における、資産480のヘッジ価格情報350を取得し、ヘッジ価格記憶手段210へ記憶させる。ここで、ヘッジ価格情報350は、フォワード取引、スワップ取引であれば、市場又は店頭で取引される当該取引の売値であり、オプション取引であれば、オプションの行使価格にプレミアムを加えた価格である。
S140でヘッジ比率算出手段230が、基準時点250から所定期間260が経過する時点において、S120で算出した予想上限値490からS110で算出した許容価格情報360を控除した値を算出する。また、S140でヘッジ比率算出手段230が、基準時点250から所定期間260が経過する時点において、S120で算出した予想上限値490からヘッジ価格記憶手段210に記憶されるヘッジ価格350を控除した値を算出する。続けてS140でヘッジ比率算出手段230が、前者の値を後者の値で除し、基準時点250から所定期間260が経過する時点における資産480に関する最適ヘッジ比率370を算出する。
例えば、図21で示すように、時点1において、ヘッジ比率算出手段230は、(予想上限値490「2,700」−許容価格情報360「2,500」)/(予想上限値490「2,700」−ヘッジ価格350「2,200」)を計算し、最適ヘッジ比率370「40%」を算出する。
また、時点3において、ヘッジ比率算出手段230は、(予想上限値490「2,800」−許容価格情報360「2,700」)/(予想上限値490「2,800」−ヘッジ価格350「2,200」)を計算し、最適ヘッジ比率370「16.6…%」を算出する。
また、時点6において、ヘッジ比率算出手段230は、(予想上限値490「2,800」−許容価格情報360「2,600」)/(予想上限値490「2,800」−ヘッジ価格350「2,200」)を計算し、最適ヘッジ比率370「33.3…%」を算出する。
さらに、S140でヘッジ数量算出手段240が、基準時点250から所定期間260が経過する時点において、資産480の購入計画数量330に、S140で算出した最適ヘッジ比率370を掛けて、資産480に関する最適ヘッジ数量380を算出する。
例えば、図21で示すように、時点1において、ヘッジ数量算出手段240は、最適ヘッジ比率370「40%」に未ヘッジ分の購入計画数量330「1,000」を掛けて、最適ヘッジ数量380「400」を算出する。
また、時点3において、ヘッジ数量算出手段240は、最適ヘッジ比率370「16.6…%」に未ヘッジ分の購入計画数量330「600」を掛けて、最適ヘッジ数量380「100」を算出する。
また、時点6において、ヘッジ数量算出手段240は、最適ヘッジ比率370「33.3…%」に未ヘッジ分の購入計画数量330「500」を掛けて、最適ヘッジ数量380「166.6…」を算出する。
ヘッジ数量算出手段240が算出した最適ヘッジ数量380に応じたヘッジ取引を行うことによって、未ヘッジ部分は市場価格が上昇しても、想定の上限価格を上回らないので、ヘッジ済み部分と未ヘッジ部分の加重平均価格は、許容価格360を上回らない。
(総括)
確率過程モデル270を用いて将来の市場価格の振れ幅を予測する場合、使用する確率過程モデル270をどれにするか、モデルパラメータの推定に使用するサンプル数290を幾つにするか、信頼区間300をどの程度に設定するかの判断基準が明確に分からないという問題点があった。
そこで、市場リスク予測装置100は、確率過程モデル270を用いて将来の市場価格の振れ幅を予測する場合、確率過程モデル270、モデルパラメータの推定に使用するサンプル数290、信頼区間300を明確な基準の下に選定することができ、予測の前提条件及び予測結果に対するユーザの納得性が高い。
また、企業業績を構成する価格変動要因が大きければ、利益(収益及び/又は費用)の振れ幅が大きくなり、大きな利益を計上できる余地が有る一方、大きな損失を被るリスクにも曝されてしまうという問題点が有った。一方で、企業業績の価格変動リスクを回避する目的で、当該価格変動リスクの全てを固定化し、価格変動リスクから企業業績を解放させることも可能であるが、リスクヘッジのコストは大きく、結果として企業の利益を圧迫することになるという問題点もあった。
そこで、市場リスク予測装置100は、算出した価格変動リスクを利用することによって、計画予算や計画利益を達成するための必要最低限のヘッジ数量を算出し、「必要以上にリスクを取らない」かつ「取り得る限界までリターンを追求する」最も合理的なヘッジ数量を算出することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
100 市場リスク予測装置
110 過去データ記憶手段
120 モデルデータ記憶手段
130 モデルパラメータ算出手段
140 評価基礎データ算出手段
150 収束度合算出手段
160 乖離度合算出手段
170 最適モデル抽出手段
180 予測データ算出手段
190 アナリスト予想値記憶手段
200 利益計画記憶手段
210 ヘッジ価格記憶手段
220 許容価格算出手段
230 ヘッジ比率算出手段
240 ヘッジ数量算出手段
250 予測基準時点
260 所定期間
270 確率過程モデル
280 パラメータ算出基準時点
290 時系列データの個数(サンプル数)
300 信頼区間
310 所定の閾値
320 アナリスト予想値
330 (未ヘッジ分)購入計画数量情報
340 計画変動費情報
350 ヘッジ取引に関する価格情報(ヘッジ価格)
360 許容価格情報
370 最適ヘッジ比率
380 最適ヘッジ数量
390 CPU
400 ROM
410 RAM
420 補助記憶装置
430 通信I/F
440 入力装置
450 表示装置
460 記録媒体I/F
470 記録媒体
480 所定の資産
490 予想上限価格
500 予想下限価格
1510 収束度合
1610 乖離度合
2710 第一の幾何ブラウン運動型モデル
2720 第二の幾何ブラウン運動型モデル
2730 第一の平均回帰型モデル
2740 第二の平均回帰型モデル


Claims (15)

  1. 所定資産の価格について、予測基準時点から所定期間の取り得る範囲を予測する市場リスク予測装置であって、
    前記所定資産の価格に関する過去の時系列データを記憶する過去データ記憶手段と、
    前記所定資産の価格に関する時間的変動を記述する複数の確率過程モデルに関するデータを記憶するモデルデータ記憶手段と、
    前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データであって、前記各確率過程モデルに関するパラメータの算出を行うための基準時点であるパラメータ算出基準時点以前の該時系列データを用いて、前記パラメータの算出に使用する前記時系列データの個数及び前記パラメータ算出基準時点毎に、前記パラメータを算出するモデルパラメータ算出手段と、
    複数の信頼区間において、前記モデルパラメータ算出手段により算出された前記パラメータを前記各確率過程モデルに適用し、前記パラメータ算出基準時点から前記所定期間後までの前記所定資産の価格に関する上限値及び下限値を算出する評価基礎データ算出手段と、
    前記パラメータの算出に使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている度合いである収束度合を算出する収束度合算出手段と、
    前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値とどの程度乖離しているかを示す度合いである乖離度合を算出する乖離度合算出手段と、
    前記収束度合及び前記乖離度合に基づいて、前記所定資産の過去における価格の時間的変動について最も説明力が高い、前記確率過程モデル、前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間の組み合わせを抽出する最適モデル抽出手段と、
    前記最適モデル抽出手段により抽出された前記組み合わせを用いて、前記所定資産の価格について、前記予測基準時点から所定期間後までの前記上限値又は下限値を算出する予測データ算出手段と、を有することを特徴とする市場リスク予測装置。
  2. 前記確率過程モデルが、幾何ブラウン運動型モデル及び平均回帰型モデルであって、
    前記モデルパラメータ算出手段が、
    前記幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、
    前記平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出することを特徴とする請求項1に記載の市場リスク予測装置。
  3. 前記パラメータ算出基準時点における、該パラメータ算出基準時点に前記所定期間を加算した時点の前記所定資産の価格に関する証券アナリストによる予想値を記憶するアナリスト予想値記憶手段を有し、
    前記確率過程モデルが、第一の幾何ブラウン運動型モデル、第二の幾何ブラウン運動型モデル、第一の平均回帰型モデル及び第二の平均回帰型モデルであって、
    前記モデルパラメータ算出手段が、
    前記第一の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、
    前記第二の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンドを算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散を算出し、
    前記第一の平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出し、
    前記第二の平均回帰型モデルについては、前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データの長期的な回帰水準を算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散及び回帰速度を算出することを特徴とする請求項1に記載の市場リスク予測装置。
  4. 前記収束度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている時点数を集計し、集計した前記時点数を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、集計対象となる時点数のうち前記全ての前記パラメータ算出基準時点について集計した前記時点数が占める割合として、前記収束度合を算出することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の市場リスク予測装置。
  5. 前記乖離度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データと前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値との差の絶対値を積算し、積算した前記差の絶対値を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、前記全てのパラメータ算出基準時点について集計した前記差の絶対値を集計対象となる時点数で除した値として、前記乖離度合を算出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の市場リスク予測装置。
  6. 前記最適モデル抽出手段が、前記収束度合算出手段により算出された前記収束度合のうち、最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差を比較し、
    前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が所定の閾値より大きい場合、前記最も良い算出結果に対応する前記組み合わせを抽出し、
    前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が前記所定の閾値より小さい場合、前記最も良い算出結果及び前記2番目に良い算出結果に対応する前記組み合わせに関し、前記乖離度合算出手段により算出された前記乖離度合を比較し、該乖離度合が小さい方の前記組み合わせを抽出することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載の市場リスク予測装置。
  7. 前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における、前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報と予定する利益額から導出される前記所定資産に関する計画変動費情報とを関連付けて記憶する利益計画記憶手段と、
    前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における、前記所定資産のヘッジ取引に関する価格情報を記憶するヘッジ価格記憶手段と、
    前記利益計画記憶手段に記憶される前記計画変動費情報を前記購入計画数量情報で除し、前記利益額を確保するための上限費用である許容価格情報を算出する許容価格算出手段と、
    前記予測データ算出手段により算出された前記上限値から前記許容価格情報を控除した値を、該上限値から前記ヘッジ取引に関する価格情報を控除した値で除して、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ比率を算出するヘッジ比率算出手段と、
    前記ヘッジ比率算出手段により算出された前記最適なヘッジ比率を、前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報に掛けて、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ数量を算出するヘッジ数量算出手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一に記載の市場リスク予測装置。
  8. 所定資産の価格について、予測基準時点から所定期間の取り得る範囲を予測する市場リスク予測装置における市場リスク予測方法であって、
    モデルパラメータ算出手段が、前記所定資産の価格に関する過去の時系列データを記憶する過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データであって、前記所定資産の価格に関する時間的変動を記述する複数の確率過程モデルに関するデータを記憶するモデルデータ記憶手段に記憶される前記各確率過程モデルに関するパラメータの算出を行うための基準時点であるパラメータ算出基準時点以前の該時系列データを用いて、前記パラメータの算出に使用する前記時系列データの個数及び前記パラメータ算出基準時点毎に、前記パラメータを算出するステップと、
    評価基礎データ算出手段が、複数の信頼区間において、前記モデルパラメータ算出手段により算出された前記パラメータを前記各確率過程モデルに適用し、前記パラメータ算出基準時点から前記所定期間後までの前記所定資産の価格に関する上限値及び下限値を算出するステップと、
    収束度合算出手段が、前記パラメータの算出に使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている度合いである収束度合を算出するステップと、
    乖離度合算出手段が、前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間毎に、全ての前記パラメータ算出基準時点を通じて、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値とどの程度乖離しているかを示す度合いである乖離度合を算出するステップと、
    最適モデル抽出手段が、前記収束度合及び前記乖離度合に基づいて、前記所定資産の過去における価格の時間的変動について最も説明力が高い、前記確率過程モデル、前記使用する時系列データの個数及び前記信頼区間の組み合わせを抽出するステップと、
    予測データ算出手段が、前記最適モデル抽出手段により抽出された前記組み合わせを用いて、前記所定資産の価格について、前記予測基準時点から所定期間後までの前記上限値又は下限値を算出するステップと、を含むことを特徴とする市場リスク予測方法。
  9. 前記確率過程モデルが、幾何ブラウン運動型モデル及び平均回帰型モデルであって、
    前記モデルパラメータ算出手段が、
    前記幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、
    前記平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出することを特徴とする請求項8に記載の市場リスク予測方法。
  10. 前記確率過程モデルが、第一の幾何ブラウン運動型モデル、第二の幾何ブラウン運動型モデル、第一の平均回帰型モデル及び第二の平均回帰型モデルであって、
    前記モデルパラメータ算出手段が、
    前記第一の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンド及び分散を算出し、
    前記第二の幾何ブラウン運動型モデルについては、前記パラメータ算出基準時点における、該パラメータ算出基準時点に前記所定期間を加算した時点の前記所定資産の価格に関する証券アナリストによる予想値を記憶するアナリスト予想値記憶手段に記憶される前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データのトレンドを算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散を算出し、
    前記第一の平均回帰型モデルについては、前記所定資産の価格に関する時系列データの分散、回帰速度及び長期的な回帰水準を算出し、
    前記第二の平均回帰型モデルについては、前記証券アナリストによる予想値を使用して前記所定資産の価格に関する時系列データの長期的な回帰水準を算出すると共に、該所定資産の価格に関する時系列データの分散及び回帰速度を算出することを特徴とする請求項8に記載の市場リスク予測方法。
  11. 前記収束度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データが、前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値及び下限値の中に収まっている時点数を集計し、集計した前記時点数を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、集計対象となる時点数のうち前記全ての前記パラメータ算出基準時点について集計した前記時点数が占める割合として、前記収束度合を算出することを特徴とする請求項8乃至10の何れか一に記載の市場リスク予測方法。
  12. 前記乖離度合算出手段が、一の前記使用する時系列データの個数、前記信頼区間及び前記パラメータ算出基準時点について、前記過去データ記憶手段に記憶される前記時系列データと前記評価基礎データ算出手段により算出された前記上限値又は前記下限値との差の絶対値を積算し、積算した前記差の絶対値を全ての前記パラメータ算出基準時点について集計し、前記全てのパラメータ算出基準時点について集計した前記差の絶対値を集計対象となる時点数で除した値として、前記乖離度合を算出することを特徴とする請求項8乃至11の何れか一に記載の市場リスク予測方法。
  13. 前記最適モデル抽出手段が、前記収束度合算出手段により算出された前記収束度合のうち、最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差を比較し、
    前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が所定の閾値より大きい場合、前記最も良い算出結果に対応する前記組み合わせを抽出し、
    前記最も良い算出結果と2番目に良い算出結果との差が前記所定の閾値より小さい場合、前記最も良い算出結果及び前記2番目に良い算出結果に対応する前記組み合わせに関し、前記乖離度合算出手段により算出された前記乖離度合を比較し、該乖離度合が小さい方の前記組み合わせを抽出することを特徴とする請求項8乃至12の何れか一に記載の市場リスク予測方法。
  14. 許容価格算出手段が、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報と予定する利益額から導出される前記所定資産に関する計画変動費情報とを関連付けて記憶する利益計画記憶手段に記憶される前記計画変動費情報を前記購入計画数量情報で除し、前記利益額を確保するための上限費用である許容価格情報を算出するステップと、
    ヘッジ比率算出手段が、前記予測データ算出手段により算出された前記上限値から前記許容価格情報を控除した値を、該上限値から前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産のヘッジ取引に関する価格情報を記憶するヘッジ価格記憶手段に記憶される該価格情報を控除した値で除して、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ比率を算出するステップと、
    ヘッジ数量算出手段が、前記ヘッジ比率算出手段により算出された前記最適なヘッジ比率を、前記所定資産に関する未ヘッジ分の購入計画数量情報に掛けて、前記予測基準時点から所定期間が経過する時点における前記所定資産に関する最適なヘッジ数量を算出するステップと、を含むことを特徴とする請求項8乃至13の何れか一に記載の市場リスク予測方法。
  15. コンピュータに、請求項8乃至14の何れか一に記載の市場リスク予測方法を実行させるための市場リスク予測プログラム。


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