JP2014005773A - 内燃機関の三面合せ部のシール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッド等による圧縮によりFIPGが圧壊されたり剥離したりする虞れを低減し、これにより潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関外へ漏出する虞れを低減する。
【解決手段】シリンダブロック12と、シリンダヘッド14と、これらの間に介装されるガスケット16と、チェーンカバー18とを有する内燃機関10の三面合せ部22の空隙に液体パッキン30が充填された内燃機関の三面合せ部のシール構造。シリンダブロック及びシリンダヘッドは、それぞれ互いに隣接してチェーンカバーの側へ突出する第一及び第二の突出部24、26を有し、チェーンカバー18の接合部18Aは、二つの突出部を受け入れる凹部28を有し、二つの突出部の互いに反対の側の面は、先端へ向かうにつれて他方に近づくよう傾斜する傾斜面24A、26Aをなし、接合部の凹部28は、傾斜面と当接する傾斜した当接面28A、28Bを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関に係り、更に詳細には内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとチェーンカバーとの接合領域により郭定される、いわゆる三面合せ部のシール構造に係る。
自動車等の車両に搭載される内燃機関に於いては、チェーンカバーがその外周の接合部にてシリンダブロック及びシリンダヘッドの前端に接合するよう取付けられている。チェーンカバー内にはカムシャフトを駆動するためのチェーンやスプロケットが収容され、これらには潤滑オイルが循環供給される。
チェーンカバーはシリンダブロック及びシリンダヘッドの両方を跨いで延在し、チェーンカバーの接合部はシリンダブロック及びシリンダヘッドの両方の前端に接合されるので、これらの部分はいわゆる三面合せ部を郭定する。この三面合せ部は、チェーンカバー内の潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関外へ漏出することが防止されるよう、シールされる必要がある。
特に、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間にはガスケットが介装され、三面合せ部にはガスケットの端部が存在する。そのため三面合せ部は、一般に、シリンダブロック等の間の空隙が液体パッキン(FIPG、液体ガスケットとも呼ばれ、本明細書に於いてはFIPGという)にて充填されることによりシールされており、従来種々のシール構造が提案されている。例えば下記の特許文献1には、三面合せ部に於けるシリンダブロックの上面及びシリンダヘッドの下面に面取り部が形成され、ガスケットが面取り部の内縁部より突出し、シリンダブロック等の間の空隙がFIPGにて充填されるシール構造が開示されている。
特開2004−68672号公報
〔発明が解決しようとする課題〕
内燃機関の運転及び停止が繰り返されると、シリンダブロックやシリンダヘッドの昇温及び降温が繰り返し発生し、それに伴ってシリンダヘッド等が膨張、収縮する。よって、FIPGがシリンダヘッド等によって繰り返し圧縮されるため、FIPGが圧壊されたり剥離したりすることに起因して潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関外へ漏出することがある。上記特許文献1に記載されたシール構造によってもFIPGの圧壊や剥離を効果的に抑制することができない。
本発明は、内燃機関の三面合せ部の従来のシール構造に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものである。そして本発明の主要な課題は、シリンダヘッド等による圧縮によりFIPGが圧壊されたり剥離したりする虞れを低減し、これにより潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関外へ漏出する虞れを低減することである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
上述の主要な課題は、本発明によれば、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間に介装されるガスケットと、前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に接合部にて接合されるチェーンカバーと、を有する内燃機関の三面合せ部のシール構造であって、前記シリンダブロックの端面と、前記シリンダヘッドの端面と、前記ガスケットの端部と、前記チェーンカバーの前記接合部とにより形成される三面合せ部の空隙に液体パッキンが充填された内燃機関の三面合せ部のシール構造に於いて、前記シリンダブロックの端面は前記シリンダヘッドに隣接して前記チェーンカバーの側へ突出する第一の突出部を有し、前記シリンダヘッドの端面は前記シリンダブロックに隣接して前記チェーンカバーの側へ突出する第二の突出部を有し、前記接合部は前記第一及び第二の突出部を受け入れる凹部を有し、前記第一の突出部の前記シリンダヘッドとは反対の側の面及び前記第二の突出部の前記シリンダブロックとは反対の側の面の少なくとも一方は、先端へ向かうにつれて他方の面に近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、前記凹部は、前記第一及び第二の突出部の前記反対の側の面と当接する二つの当接面を有し、前記一方の面の前記傾斜面と当接する当接面は前記一方の面の前記傾斜面と同一の方向に傾斜している、ことを特徴とする内燃機関の三面合せ部のシール構造(請求項1の構成)によって達成される。
上記の構成によれば、シリンダブロック及びシリンダヘッドの端面はそれぞれ互いに隣接してチェーンカバーの側へ突出する第一及び第二の突出部を有し、チェーンカバーの接合部は第一及び第二の突出部を受け入れる凹部を有している。第一及び第二の突出部の互いに反対の側の面の少なくとも一方は、先端へ向かうにつれて他方の面に近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、接合部の凹部は、第一及び第二の突出部の反対の側の面と当接する二つの当接面を有している。そして一方の面の傾斜面と当接する当接面は一方の面の傾斜面と同一の方向に傾斜している。
よって、内燃機関の運転によりシリンダブロック及びシリンダヘッドの温度が上昇し、それらが膨張する場合にも、少なくとも一方の突出部の傾斜面が接合部の凹部の当接面と当接していることにより、当該突出部の膨張が抑制される。従って、FIPGがシリンダヘッド等によって圧縮される度合を低減することができ、これによりFIPGの圧壊や剥離に起因して潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関外へ漏出する虞れを低減することができる。
また、少なくとも一方の突出部はその傾斜面が凹部の当接面を押圧する反力を受けることより他方の突出部に対し押圧され、これによりガスケットが二つの突出部の間にて圧縮される。従って、潤滑オイルが第一及び第二の突出部とガスケットとの間を経て内燃機関外へ漏出する虞れを低減することができる。
また本発明によれば、上記の構成に於いて、前記第一の突出部の前記シリンダヘッドとは反対の側の面は、先端へ向かうにつれて前記シリンダヘッドに近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、前記第二の突出部の前記シリンダブロックとは反対の側の面は、先端へ向かうにつれて前記シリンダブロックに近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、前記接合部の前記凹部の二つの当接面は、前記第一及び第二の突出部の対応する傾斜面と同一の方向に傾斜しているよう構成される(請求項2の構成)。
上記の構成によれば、第一及び第二の突出部の両方の互いに反対の側の面は、先端へ向かうにつれて互いに近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、接合部の凹部は、第一及び第二の突出部の傾斜面と当接する二つの当接面を有している。そして、それらの当接面は対応する傾斜面と同一の方向に傾斜している。
よって、第一及び第二の突出部の一方しか傾斜面を有していない場合に比して、突出部の膨張の抑制や二つの突出部の間に於けるガスケットの圧縮を効果的に行わせることができる。従って、FIPGの圧壊や剥離に起因する潤滑オイルの漏出の虞れや第一及び第二の突出部とガスケットとの間を経て生じる潤滑オイルの漏出の虞れを一層効果的に低減することができる。
また本発明によれば、上記の構成に於いて、前記ガスケットは前記第一及び第二の突出部の間にも介装されているよう構成される(請求項3の構成)。
上記の構成によれば、ガスケットが第一及び第二の突出部の間に介装されていない場合に比して、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間にてFIPGをガスケットの端部まで確実に充填させることができる。また、シリンダブロック及びシリンダヘッドの温度が上昇してそれらが膨張する場合に、FIPGがガスケットの端部より剥離する虞れを低減することができる。
また本発明によれば、上記の構成に於いて、前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に沿って前記接合部の厚さ方向に見て、前記傾斜面は、前記接合部へ向けて膨出する断面形状を有するよう構成される(請求項4の構成)。
上記の構成によれば、傾斜面が平面状をなしている場合に比して、傾斜面及び当接面の平行度合等の寸法精度が低くても、傾斜面及び当接面を確実に互いに当接させることができ、これにより内燃機関の製造コストを低減することができる。
また本発明によれば、上記の構成に於いて、前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に沿って前記接合部の厚さ方向に見て、前記傾斜した当接面は、他方の当接面へ向けて膨出する断面形状を有するよう構成される(請求項5の構成)。
上記の構成によれば、当接面が平面状をなしている場合に比して、傾斜面及び当接面の平行度合等の寸法精度が低くても、傾斜面及び当接面を確実に互いに当接させることができ、これにより内燃機関の製造コストを低減することができる。
また本発明によれば、上記の構成に於いて、前記第一及び第二の突出部の先端部の互いに対向する面は、前記第一及び第二の突出部の先端へ向かうにつれて互いに離れる方向へ傾斜しているよう構成される(請求項6の構成)。
上記の構成によれば、第一及び第二の突出部の先端部の間にFIPGを確実に充填することができ、先端部の互いに対向する面が傾斜していない場合に比して、突出部の間に於けるガスケット及びFIPGによるシール性を向上させることができる。
また、突出部が熱膨張し、それらの突出部がそれぞれ当接面に対する押圧力の反力によって互いに近づく方向へ押圧されても、FIPGが突出部の先端部の間にて過剰に圧縮される虞れを低減することができる。従って、先端部の互いに対向する面が互いに離れる方向へ傾斜していない場合に比して、突出部の先端部の間に於けるFIPGの圧壊や剥離に起因して潤滑オイルが三面合せ部を経て内燃機関の外へ漏出する虞れを低減することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記の構成に於いて、第一及び第二の突出部の先端部の互いに対向する面は傾斜しておらず、ガスケットの端部は第一及び第二の突出部の先端部より突出しているよう構成される。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記の構成に於いて、第一及び第二の突出部の先端部の互いに対向する面は先端へ向かうにつれて互いに離れる方向へ傾斜しており、ガスケットの端部は傾斜部の内縁より突出しているよう構成される。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記の構成に於いて、第一及び第二の突出部の互いに反対の側の傾斜面の傾斜角の大きさは同一であるよう構成される。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記の構成に於いて、第一及び第二の突出部の突出量は同一であるよう構成される。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記の構成に於いて、第一及び第二の突出部はチェーンカバーの接合部の厚さ以上の延在長さを有するよう構成される。
本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第一の実施形態が適用された内燃機関を示す正面図である。 図1の線II−IIに沿う拡大断面図である。 図2の線III−IIIに沿う拡大断面図である。 本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第二の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。 本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第三の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。 本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第四の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。 チェーンカバーにフランジ部が設けられた内燃機関に適用された本発明による三面合せ部のシール構造の修正例を示す図2と同様の拡大断面図である。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。
[第一の実施形態]
図1は本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第一の実施形態が適用された内燃機関を示す正面図、図2は図1の線II−IIに沿う拡大断面図である。
これらの図に於いて、10は内燃機関を全体的に示しており、内燃機関10は図には示されていない複数のボルトにより互いに他に対し固定された軽合金製のシリンダブロック12及びシリンダヘッド14を含んでいる。シリンダブロック12とシリンダヘッド14との間には例えばステンレス鋼板製のガスケット16が介装され、ガスケット16によりシリンダブロック12の上面12Aとシリンダヘッド14の下面14Aとの間がシールされている。なお、図2に於いて、16Aはガスケット16の端部に設けられ畝状をなすビードを示している。
また、内燃機関10はシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の一端の側に配置された金属製のチェーンカバー18を含んでいる。チェーンカバー18は平断面で見て実質的に浅いU形の断面形状を有し、両側部に接合部18Aを備えている。チェーンカバー18は、接合部18Aにてシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の端面12B及び14Bの両側部に当接するよう、図には示されていない複数のボルトによりシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の一端に取り付けられている。なお、端面12B及び14Bは一平面をなすよう互いに整合している。
シリンダヘッド14の上方にはシリンダヘッドを覆う金属製のシリンダヘッドカバー20が配置され、図には示されていない複数のボルトによりシリンダヘッド14に取り付けられている。シリンダヘッドカバー20はチェーンカバー18の上方にも延在してチェーンカバーを覆っている。図には示されていないが、チェーンカバー18及びシリンダヘッドカバー20は、シリンダブロック12及びシリンダヘッド14の端面との間の空間21にカムシャフトを駆動するためのチェーン、スプロケット等を収容している。チェーン等は潤滑オイル供給装置により循環供給される潤滑オイルにより潤滑される。
シリンダブロック12の端面12B、シリンダヘッド14の端面14B、ガスケット16の端部、チェーンカバー18の接合部18Aは、いわゆる三面合せ部22を郭定している。図3は図2の線III−IIIに沿う拡大断面図であり、シリンダブロック12の端面12B及びシリンダヘッド14の端面14Bに沿って接合部18Aの厚さ方向に見た断面図として三面合せ部22を示している。
図3に示されている如く、シリンダブロック12の端面12Bはシリンダヘッド14に隣接してチェーンカバー18の側へ突出する第一の突出部24を有している。同様に、シリンダヘッド14の端面14Bはシリンダブロック12に隣接してチェーンカバー18の側へ突出する第二の突出部26を有している。第一の突出部24及び第二の突出部26の突出量は互いに同一であり、突出部24及び26はチェーンカバー18の接合部18Aの厚さと実質的に同一の幅(図2の紙面に垂直な方向の長さ)を有している。
特に、第一の実施形態に於いては、第一の突出部24のシリンダヘッド14とは反対の側の面24Aは、先端へ向かうにつれてシリンダヘッド14に近づく方向へ傾斜する平面状の傾斜面をなしている。同様に、第二の突出部26のシリンダブロック12とは反対の側の面26Aは、先端へ向かうにつれてシリンダブロック12に近づく方向へ傾斜する平面状の傾斜面をなしている。傾斜面24A及び26Aはそれぞれ端面12B及び14Bに対し互いに同一の角度にて傾斜している。
各接合部18Aは第一の突出部24及び第二の突出部26を受け入れる凹部28を有し、凹部28は接合部18Aの厚さ方向の全体に亘り延在している。各接合部18Aの凹部28は、第一の突出部24の傾斜面24A及び第二の突出部26の傾斜面26Aと当接する二つの平面状の当接面28A及び28Bを有している。これらの当接面28A及び28Bは、それぞれ対応する傾斜面24A及び26Aと同一の方向に同一の角度にて傾斜し、これにより対応する傾斜面と平面接触にて密接するようになっている。
ガスケット16は第一の突出部24及び第二の突出部26の先端近傍までこれらの突出部の間にも延在している。チェーンカバー18、第一の突出部24、第二の突出部26、ガスケット16の端部により郭定される空間には、例えば常温加硫型シリコンゴムシール剤よりなるFIPG30が充填されている。
図3に於いて、32はチェーンカバー18の接合部18Aをシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の一端に取付けるための図には示されていないボルトの中心線の上下方向の位置を示している。図3に示されている如く、これらのボルトは少なくとも第一の突出部24の上方及び第二の突出部26の下方に設定される。
なお、第一の突出部24、第二の突出部26、凹部28の寸法及び形状は、当接面28A及び28Bがそれぞれ傾斜面24A及び26Aに当接しても、接合部18Aの当接面18AAが端面12B及び14Bよりごく僅かに隔置されるよう設定されている。従って、接合部18Aの当接面18AAが端面12B及び14Bに当接するまでチェーンカバー18を取り付けるためのボルトが締め付けられると、当接面28A及び28Bがそれぞれ傾斜面24A及び26Aに対し押圧される。ただし、第一の突出部24、第二の突出部26、凹部28の寸法及び形状は、当接面28A及び28Bがそれぞれ傾斜面24A及び26Aに当接すると、接合部18Aの当接面18AAが端面12B及び14Bに当接するよう設定されていてもよい。
この第一の実施形態に於いて、内燃機関10の運転によりシリンダブロック12やシリンダヘッド14の温度が上昇すると、それらは黒の矢印にて示されている如く熱膨張により変形する。そのため第一の突出部24及び第二の突出部26も熱膨張するが、それらの膨張は接合部18Aの当接面28A及び28Bによって抑制される。従って、FIPG30がシリンダブロック12やシリンダヘッド14の熱膨張による変形によって過剰に圧縮されたり移動されたりする虞れを低減することができる。よって、FIPG30の圧壊や剥離に起因して空間21内の潤滑オイルがFIPG30のシール部を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを低減することができる。
また、第一の突出部24及び第二の突出部26が熱膨張すると、突出部24及び26はそれぞれ矢印Fea及びFebにて示されている如く接合部18Aの当接面28A及び28Bを押圧する。そして突出部24及び26はそれぞれ当接面28A及び28Bより押圧力Fea及びFebの反力Fra及びFrbを受けるので、突出部24及び26は互いに近づく方向へ押圧される。よって、それぞれ傾斜面24A及び26Aと当接面28A及び28Bとの間の密着性を高くすることができると共に、ガスケット16の端部をシリンダブロック12の上面12Aとシリンダヘッド14の下面14Aとの間にて圧縮することができる。従って、空間21内の潤滑オイルがガスケット16の端部とシリンダブロック12、シリンダヘッド14との間を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを効果的に低減することができる。
[第二の実施形態]
図4は本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第二の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。尚図4に於いて図1乃至図3に示された部材と同一の部材にはこれらの図に於いて付された符号と同一の符号が付されている。このことは後述の他の実施形態についても同様である。
この第二の実施形態に於いては、第一の突出部24の先端部に於けるシリンダブロック12の上面12Aには、傾斜面24Aとは逆方向へ傾斜する面取り部24Bが設けられている。同様に、第二の突出部26の先端部に於けるシリンダヘッド14の下面14Aには、傾斜面26Aとは逆方向へ傾斜する面取り部26Bが設けられている。面取り部12B及び14Bは互いに同一の幅を有し、ガスケット16は面取り部24B及び26Bの内縁部まで延在している。
この第二の実施形態の他の点は、上述の第一の実施形態と同様に構成されている。従って、第一の実施形態の場合と同様に、空間21内の潤滑オイルが三面合せ部22、特にFIPG30のシール部やシリンダブロック12とシリンダヘッド14との間を経て漏出する虞れを低減することができる。
特に、第二の実施形態によれば、第一の突出部24及び第二の突出部26の先端部の間の間隔を大きくすると共に、その間隔を突出部の先端に近づくほど大きくすることができる。よって、第一の実施形態の場合に比して、第一の突出部24及び第二の突出部26の先端部の間にFIPG30を確実に充填することができる。従って、第一の実施形態の場合に比して、突出部24及び26の間に於けるガスケット16及びFIPG30によるシール性を向上させることができる。
また、突出部24及び26が熱膨張し、それらの突出部がそれぞれ当接面28A及び28Bに対する押圧力の反力によって互いに近づく方向へ押圧されても、FIPG30が突出部24及び26の先端部の間にて過剰に圧縮される虞れを低減することができる。従って、面取り部24B、26Bが設けられていない場合に比して、突出部24及び26の先端部の間に於けるFIPG30の圧壊や剥離に起因して空間21内の潤滑オイルが三面合せ部22を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを効果的に低減することができる。
なお、面取り部24B及び26Bは平面状をなしているが、FIPG30へ向けて膨出するよう湾曲する曲面状をなしていてもよい。また、ガスケット16は面取り部24B及び26Bの内縁部まで延在しているが、ガスケット16の端部が面取り部24B及び26Bの内縁部より突出していてもよい。
[第三の実施形態]
図5は本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第三の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。
この第三の実施形態に於いては、図5に於いて誇張して示されている如く、接合部18Aの凹部28の当接面28A及び28Bは平面状をなしているが、突出部24及び26の傾斜面24A及び26Aは互いに離れる方向へ膨出するよう湾曲している。
この第三の実施形態の他の点は、上述の第一の実施形態と同様に構成されている。従って、第一及び第二の実施形態の場合と同様に、空間21内の潤滑オイルが三面合せ部22、特にFIPG30のシール部やシリンダブロック12とシリンダヘッド14との間を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを低減することができる。
特に、第三の実施形態によれば、傾斜面24A及び26Aは湾曲しているので、傾斜面24A、26A及び当接面28A、28Bの寸法公差を大きくすることができ、これによりシリンダブロック12等の加工コストを低減することができる。
なお、第一乃至第三の実施形態によれば、突出部24、26及び凹部28は、当接面28A、28Bがそれぞれ傾斜面24A、26Aに当接しても、接合部18Aの当接面18AAが端面12B、14Bよりごく僅か隔置される寸法及び形状に設定されている。そして、接合部18Aの当接面18AAが端面12B、14Bに当接するまでチェーンカバー18を取り付けるためのボルトが締め付けられると、当接面28A、28Bがそれぞれ傾斜面24A、26Aに対し押圧され、それらの間にプレロードが与えられる。
従って、当接面28A、28Bと傾斜面24A、26Aとの間の密着性を高くすることができる。また、シリンダヘッド14等が熱膨張する際の突出部24及び26の膨張の拘束やシリンダブロック12とシリンダヘッド14との間に於けるガスケット16の端部の圧縮を効果的に行わせることができる。
また、第一乃至第三の実施形態によれば、傾斜面24A及び26Aは互いに同一の角度にて傾斜し、これに対応して当接面28A及び28Bも互いに同一の角度にて傾斜している。従って、これらの傾斜角が異なる場合に比して、シリンダヘッド14等の温度が上昇した状況に於いて突出部24、26及び接合部18Aに不自然な内部応力が発生する虞れを低減することができる。
なお、突出部24及び26の傾斜面24A及び26Aの両方が互いに離れる方向へ膨出するよう湾曲しているが、傾斜面24A及び26Aの一方のみが互いに離れる方向へ膨出するよう湾曲していてもよい。また、突出部24及び26の傾斜面24A及び26Aが平面状をなし、接合部18Aの凹部28の当接面28A及び28Bの両方又は一方が膨出するよう湾曲していてもよい。更に、傾斜面24A、26A及び当接面28A、28Bの両方が膨出するよう湾曲していてもよい。
[第四の実施形態]
図6は本発明による内燃機関の三面合せ部のシール構造の第四の実施形態を示す図3と同様の拡大断面図である。
この第四の実施形態に於いては、第二の突出部26の傾斜面26A及びこれに当接する凹部28の当接面28Bは、上述の第一乃至第三の実施形態の場合と同様に平面状にて傾斜している。しかし、第一の突出部24の下面24A及びこれに当接する凹部28の下側の当接面28Aは、シリンダブロック12の端面12Bに垂直に延在している。この第四の実施形態の他の点は、上述の第一の実施形態と同様に構成されている。
この第四の実施形態に於いて、内燃機関10の運転によりシリンダブロック12やシリンダヘッド14の温度が上昇すると、それらは黒の矢印にて示されている如く熱膨張により変形する。そのため、第一の突出部24及び第二の突出部26も熱膨張するが、第二の突出部26の膨張は接合部18Aの当接面28Bによって抑制される。従って、FIPG30がシリンダブロック12やシリンダヘッド14の熱膨張による変形によって過剰に圧縮されたり移動されたりする虞れを低減することができる。よって、FIPG30の圧壊や剥離に起因して空間21内の潤滑オイルがFIPG30のシール部を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを低減することができる。
また、第二の突出部26が熱膨張すると、突出部26は矢印Febにて示されている如く接合部18Aの当接面28Bを押圧する。そして突出部26は当接面28Bより押圧力Febの反力Frbを受けるので、突出部26は突出部24に近づく方向へ押圧される。また、矢印Feaにて示されている如く、突出部26はガスケット16を介して突出部24を押圧し、突出部24は当接面28Aより押圧力Feaの反力Fraを受ける。
よって、それぞれ下面24A及び傾斜面26Aと当接面28A及び28Bとの間の密着性を高くすることができると共に、ガスケット16の端部をシリンダブロック12の上面12Aとシリンダヘッド14の下面14Aとの間にて圧縮することができる。従って、空間21内の潤滑オイルがガスケット16の端部とシリンダブロック12、シリンダヘッド14との間を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを低減することができる。
従って、第一乃至第三の実施形態の場合と同様に、空間21内の潤滑オイルが三面合せ部22、特にFIPG30のシール部やシリンダブロック12とシリンダヘッド14との間を経て内燃機関10の外へ漏出する虞れを低減することができる。
特に、第四の実施形態によれば、第一の突出部24の下面24A及び凹部28の下側の当接面28Aは傾斜面でなくてよいので、シリンダブロック12の第一の突出部24の加工コストを低減することができる。
尚、第四の実施形態に於いては、第二の突出部26のみが傾斜面を有しているが、第一の突出部24のみが傾斜面を有するよう修正されてもよい。その場合にも第四の実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができ、また第二の突出部26の加工コストを低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば第一乃至第三の実施形態に於いては、傾斜面24A、26A及び当接面28A、28Bはそれぞれ互いに同一の角度にて傾斜しているが、これらの傾斜角は異なっていてもよい。また、上述の各実施形態に於いては、第一の突出部24及び第二の突出部26の突出量は同一であるが、これらは異なっていてもよい。
また、上述の各実施形態に於いては、突出部24及び26はチェーンカバー18の接合部18Aの幅と実質的に同一の長さを有しているが、突出部24及び26の長さは接合部18Aの幅と異なっていてもよい。また、突出部24及び26はそれぞれシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の一端の全幅に亘り延在していてもよい。
また、上述の各実施形態に於いては、ガスケット16の端部は突出部24及び26の先端より内方に位置しているが、ガスケット16は突出部24及び26の先端より外方へ突出していてもよい。また、第二の実施形態に於いて、ガスケット16の端部は面取り部24B及び26Bの内縁部と突出部24及び26の先端との間に位置していてもよい。これらの修正例によれば、上述の各実施形態の場合に比して、FIPG30とガスケット16の端部との接触面積を大きくし、それらの間の密着性を向上させることができる。
また、上述の第二乃至第四の実施形態に固有の構成が、任意の組合せにて採用されてもよい。また、図7に修正例として図示されている如く、本発明のシール構造はフランジ部18Bにてシリンダブロック12及びシリンダヘッド14の端面に接合されるよう構成されたチェーンカバー18を有する内燃機関に適用されてもよい。
10…内燃機関、12…シリンダブロック、14…シリンダヘッド、16…ガスケット、18…チェーンカバー、20…シリンダヘッドカバー、22…三面合せ部、24…第一の突出部、24A…傾斜面(下面)、26…第二の突出部、26A…傾斜面(上面)、28…凹部、28A,28B…当接面、30…FIPG

Claims (6)

  1. シリンダブロックと、シリンダヘッドと、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの間に介装されるガスケットと、前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に接合部にて接合されるチェーンカバーと、を有する内燃機関の三面合せ部のシール構造であって、前記シリンダブロックの端面と、前記シリンダヘッドの端面と、前記ガスケットの端部と、前記チェーンカバーの前記接合部とにより形成される三面合せ部の空隙に液体パッキンが充填された内燃機関の三面合せ部のシール構造に於いて、
    前記シリンダブロックの端面は前記シリンダヘッドに隣接して前記チェーンカバーの側へ突出する第一の突出部を有し、
    前記シリンダヘッドの端面は前記シリンダブロックに隣接して前記チェーンカバーの側へ突出する第二の突出部を有し、
    前記接合部は前記第一及び第二の突出部を受け入れる凹部を有し、
    前記第一の突出部の前記シリンダヘッドとは反対の側の面及び前記第二の突出部の前記シリンダブロックとは反対の側の面の少なくとも一方は、先端へ向かうにつれて他方の面に近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、
    前記凹部は、前記第一及び第二の突出部の前記反対の側の面と当接する二つの当接面を有し、前記一方の面の前記傾斜面と当接する当接面は前記一方の面の前記傾斜面と同一の方向に傾斜している、
    ことを特徴とする内燃機関の三面合せ部のシール構造。
  2. 前記第一の突出部の前記シリンダヘッドとは反対の側の面は、先端へ向かうにつれて前記シリンダヘッドに近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、
    前記第二の突出部の前記シリンダブロックとは反対の側の面は、先端へ向かうにつれて前記シリンダブロックに近づく方向へ傾斜する傾斜面をなしており、
    前記接合部の前記凹部の二つの当接面は、前記第一及び第二の突出部の対応する傾斜面と同一の方向に傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の三面合せ部のシール構造。
  3. 前記ガスケットは前記第一及び第二の突出部の間にも介装されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の三面合せ部のシール構造。
  4. 前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に沿って前記接合部の厚さ方向に見て、前記傾斜面は、前記接合部へ向けて膨出する断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の内燃機関の三面合せ部のシール構造。
  5. 前記シリンダブロック及び前記シリンダヘッドの端面に沿って前記接合部の厚さ方向に見て、前記傾斜した当接面は、他方の当接面へ向けて膨出する断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の内燃機関の三面合せ部のシール構造。
  6. 前記第一及び第二の突出部の先端部の互いに対向する面は、前記第一及び第二の突出部の先端へ向かうにつれて互いに離れる方向へ傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の内燃機関の三面合せ部のシール構造。
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