JP2014005535A - 固体燃料の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、固体燃料の燃焼について、不完全燃焼まで含めた必要な条件について模擬した燃焼実験を行い、燃焼速度と燃焼効率、発熱量を評価する方法を提供する。
【解決手段】固体燃料周囲の燃焼条件を加熱装置、酸素分圧、送風量によって制御した燃焼実験と、燃焼に伴い発生したCO、CO2とO2の変化ついてガス分析を行い、そのガス分析結果に基づいて、燃焼速度と燃焼効率と発熱量を定量評価する方法である。また、固体燃料の評価を、必要な条件について模擬した燃焼実験を行い、燃焼速度と燃焼効率、発熱量をガス測定によって求め、燃焼速度の実験結果から、固体燃料固有の活性化エネルギーと頻度因子を決定するとともに、その精度を、数値流体力学の手法を用いて、高める方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体燃料の評価方法に関し、特に固体燃料の燃焼性に関わる燃焼速度と燃焼効率と発熱量を、燃焼時に発生するガスの測定から、より正確、簡便に求めることを可能にする方法に関する。また、本発明は、固体燃料の評価方法に関し、特に固体燃料の燃焼性に関わる燃焼速度と、その燃焼速度を決定する固体燃料固有の化学反応に関する頻度因子と活性化エネルギー、ならびに、燃焼効率を、燃焼時に発生するガスの測定と数値流体力学の手法を組み合わせることにより、より精度よく定量的に求めることを可能にする方法に関する。
石炭やバイオマス及びそれらの乾留物であるチャーやコークスといった固体燃料の燃焼による熱エネルギーは、製鉄プロセスや発電、高温バーナー等の重要なエネルギー源として広く活用されている。これら固体燃料の燃焼性は種々のプロセスの条件において、生産性や効率に大きく影響することから、固体燃料を評価する方法は重要である。
従来、燃料の評価方法の一つとしてJISM8814に定められた発熱量の測定方法があるが、実際に運用するためには補正が必要(特許文献1、2)となることが開示されている。補正が必要となる理由は完全には明らかではないが、JISM8814に定められた発熱量の評価方法が完全燃焼による発熱量を求めているのに対し、実際にはしばしば不完全燃焼となるため、発熱量が減少することが挙げられている。
このような不完全燃焼の度合いは燃焼効率として解析する方法があり、発生したガス中のCOとCO2の分率[CO],[CO2]から求めるηCO=[CO2]/([CO]+[CO2])で表される度合いによって変化する。
その他の燃料の評価方法としては、着火温度や燃焼速度を熱天秤を用いて求めることが複数提示されている。熱天秤による着火温度の評価や燃焼速度はプロセスの設計やモデル化において非常に重要な因子であり、熱天秤を用いた実験方法の改善方法も提案されている(非特許文献1)が、測定装置の制約により実際のプロセス内と同様の昇温速度は電熱による加熱で実現することは困難であり、さらに実プロセス同様の高速の気体の送風量下での燃焼は重量減少測定そのものに影響するため、実験には不適であった。
また、燃焼速度が速い場合には、単位時間あたりに反応炉や燃焼器、燃焼環境で燃焼させることが可能になる燃料量が多くなることで、エネルギーや生産効率が高まると考えられている。一方、燃焼速度が速い場合には燃料のガス化速度は速いが不完全燃焼を起こす可能性が高くなり、結果的に発熱量が低下する。このような条件で燃焼する場合の燃焼バーナーでは補助燃焼が必須であるが、焼結プロセス内での炭材の燃焼などでは補助燃焼が行えない燃焼環境も多い。また、固体燃料の実際の利用では、しばしば、着火温度に関係なく高温の反応炉や燃焼器、燃焼環境に投入されることで、非常に高い温度で燃焼することがある。
したがって、固体燃料を評価するにあたり、プロセスとは独立した、燃料自体の燃焼速度と燃焼効率および発熱量を求める必要がある。
このような目的において、固体燃料の燃焼を燃焼によって発生したガスから解析する手法が提案されている(非特許文献2、3)。これらの手法では高温に均熱しておいた電気炉内に炭材を落下させて急速加熱を模擬することや、炭材を炉内に予め充填し、不活性ガス雰囲気下で加熱した後に酸素を送り込むことで着火する手法が取られている。これらの手法は、着火温度と無関係に設定した炉温による燃焼温度と燃焼速度の関係を求めることができるが、炭材の温度測定に課題があり、したがって発熱量を求めることは出来なかった。さらに、電気炉内で炭材が受ける真の気体の送風量を計測することは容易ではない。また、発生ガスが高温の電気炉を通る際に、過剰に二次反応を起こすことで炭材自体の燃焼とそのηCOの評価を行うことは容易ではなかった。
また、固体燃料の温度測定に課題があった。落下状態の固体燃料の燃焼温度を測定することは容易ではない。充填状態の固体燃料の燃焼温度測定を行った場合でも、燃焼に伴う固体燃料の減少とともに、温度が変化するために正確な温度測定は困難である。固体燃料の燃焼速度は燃焼の総括反応であるC+O→COの化学反応に支配され、その反応速度kは反応の頻度因子をA、固体燃料の活性化エネルギーをEa、燃焼温度をT、気体定数をRとした場合、k=Aexp(−Ea/RT)のアレニウス型で示される。このような反応は一般的に反応温度の大小に大きく影響を受ける。また、仮に、燃焼温度Tを求めることができた場合でも、反応の頻度因子Aには、固体燃料の化学反応の固有の頻度因子が含まれるほか、燃焼雰囲気の酸素分圧、ガス送風量の影響を受ける。したがって、新たな実験手法を含めて、一定の燃焼温度における燃焼速度kを測定できたとしても、固体燃料の本質的な頻度因子と活性化エネルギーを求めることはできず、特定の燃焼条件下の燃焼速度として理解することしかできなかった。さらに、燃焼速度にかかわる炭材の固有値として、頻度因子と活性化エネルギーのいずれが変化したために、燃焼速度に影響したのかといった、精度の高い解析は困難であった。
特開平10−288301号公報 特開2010−96482号公報
鉄と鋼,72(1986)1537 Fuel,81(2002)727 化学工学会監修 「燃焼・ガス化技術の基礎と応用」(2009)
本発明は、固体燃料の評価を、必要な条件について模擬した燃焼実験を行い、燃焼速度と燃焼効率、発熱量をガス測定によって求め、実施する方法を提供する。
また、固体燃料の評価を、必要な条件について模擬した燃焼実験を行い、燃焼速度と燃焼効率、発熱量をガス測定によって求め、燃焼速度の実験結果から、固体燃料固有の活性化エネルギーと頻度因子を決定するとともに、その精度を、数値流体力学の手法を用いて、高める方法を提供する。
本発明者らは、固体燃料の評価を必要な燃焼条件下で行うための燃焼実験手法と、数値流体力学の手法について種々検討し、燃焼温度、酸素分圧、及び気体の送風量を制御可能で、燃焼速度、活性化エネルギー、頻度因子、燃焼効率、及び発熱量を測定可能な下記〔1〕〜〔13〕の特徴を持つ燃焼実験手法を開発した。
本発明の要旨は以下〔1〕〜〔13〕のとおりである。
〔1〕製鉄プロセスに用いる炭素を主体とする固体燃料の評価方法であって、
前記固体燃料を、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度をT(K)、酸素分圧をPO2(kPa)、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量をV(m3/s)として、表面温度T、酸素分圧PO2、送風量Vの少なくともいずれかを可変変数として、固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う工程と、
前記固体燃料の燃焼実験によって発生し雰囲気ガス中に混合したガスの分率を測定する工程と、
前記固体燃料の燃焼実験により発生し雰囲気ガス中に混合したガスのうち、CO2の分率を[CO2]、COの分率を[CO]として、式(1)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOと、
ηCO=[CO2]/([CO]+[CO2]) (1)
単位時間あたりのCOとCO2の合計発生量([CO]+[CO2])×V(m3/s)とから、気体定数R(Pa m3-1mol-1)と、ガス温度T(K)と、ガス圧力P(Pa)とを用いて、式(2)から求められる燃焼速度r(mol/s)と、
r=([CO]+[CO2])×V×P/RT (2)
を同時に求める工程と、
前記燃焼効率ηCOと前記燃焼速度rから前記固体燃料の燃焼性を評価する工程と、
からなることを特徴とする固体燃料の評価方法。
〔2〕製鉄プロセスに用いる炭素を主体とする固体燃料の評価方法であって、
前記固体燃料を、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度をT(K)、酸素分圧をPO2(kPa)、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量をV(m3/s)として、表面温度T、酸素分圧PO2、送風量Vの少なくともいずれかを可変変数として、固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う工程と、
前記固体燃料の燃焼実験によって発生し雰囲気ガス中に混合したガスの分率を測定する工程と、
前記固体燃料の燃焼実験により発生し雰囲気ガス中に混合したガスのうち、COの分率を[CO]、COの分率を[CO]として、
式(1)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOと、
ηCO=[CO]/([CO]+[CO]) (1)
単位時間あたりのCOとCOの合計発生量([CO]+[CO])×V(m/s)、気体定数R(Pa m−1mol−1)、ガス温度T(K)、ガス圧力P(Pa)を用いて、式(2)から求められる燃焼速度r(mol/s)と、
r=([CO]+[CO])×V×P/RT (2)
を同時に求める工程と、
前記燃焼速度rを前記固体燃料の表面積Sで除して単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を求める工程と、
前記固体燃料の頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)を、単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を燃焼温度T(K)の関数として定義した式(6)により、求める工程と、
K=Aexp(Ea/RT) (6)
前記求めた頻度因子Aと活性化エネルギーEaを用いて、前記燃焼実験の燃焼温度T、酸素分圧PO2、送風量V(m/s)を初期値として、数値流体力学の計算を行いCO、COの発生ガス量をそれぞれ[CO]Calと[COCalとして算出する工程と、
式(7)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOCalと、
ηCOCal=[COCal/([CO]Cal+[COCal) (7)
式(2)から求められる燃焼速度rCal(mol/s)と、
Cal=([CO]Cal+[COCal)×V×P/RT (8)
を同時に算出する工程と、
前記燃焼速度rCalを前記固体燃料の表面積Sで除して数値流体力学の計算により算出されたガスにより推定される単位面積当たりの燃焼速度KCal(mol/m/s)を算出する工程と、
燃焼実験で発生したCO、COガスの定量値[CO]、[CO]及び個体燃料の燃焼効率ηCO及び単位面積当たりの燃焼速度Kについて、数値流体力学の計算によって算出された[CO]Cal、[COCal、ηCOCal、及びKCalと、各々、比較する工程と、
からなることを特徴とする固体燃料の評価方法。
〔3〕前記比較した定量値と算出値の差が5%以内として、頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)の精度を評価することを特徴とする〔2〕に記載の固体燃料の評価方法。
〔4〕前記比較した定量値と算出値の差が1%以内として、頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)の精度を評価することを特徴とする〔2〕に記載の固体燃料の評価方法。
〔5〕前記固体燃料は炭材であり、前記燃焼実験により発生するガスは、該炭材から発生する熱による反応以外の外部加熱炉の炉壁温度の影響を受けないことを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔6〕前記燃焼は、不完全燃焼であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔7〕前記燃焼効率ηCOと燃焼速度rを用いて、燃焼による発熱量を式(3)および式(4)の熱化学反応式
C+(1/2)O2→CO +110kJ/mol (3)
CO+(1/2)O2→CO2+282kJ/mol (4)
で示される炭素1mol当量あたりの熱化学反応から、単位時間あたりの発熱量Q(kJ/s)を以下の式(5)によりを求めることを特徴とする〔1〕〜〔6〕の何れか1項に記載の固体燃料の評価方法。
Q(kJ/s)=r×ηCO×282(kJ/mol)+r×(1−ηCO)×110(kJ/mol) (5)
〔8〕固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う装置が、外気と燃焼雰囲気を分割するための石英管と、ランプ加熱装置を用いて構成されていることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔9〕前記石英管は、両端部が密閉され、かつ雰囲気ガスの流通が可能な構成であることを特徴とする〔8〕に記載の固体燃料の評価方法。
〔10〕固体燃料に熱伝対を埋設して固体燃料の温度を測定し、固体燃料の熱伝対埋設位置の温度と表面の温度の差を補正して、固体燃料の表面温度を測定することを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔11〕固体燃料を前記石英管内の支持台上に載せて、固体燃料の上面が反応管の中心付近に位置するようにすることを特徴とする〔8〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔12〕石英管内の雰囲気ガスの酸素分圧を一旦ゼロにした後に、加熱装置によって固体燃料を所定の温度まで加熱してから、石英管内に所定の酸素分圧を有する雰囲気ガスを流通させて、燃焼を開始させ、燃料実験を行うことを特徴とする〔7〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
〔13〕固体燃料の表面温度、流通ガスの酸素分圧及び単位時間当たりの送風量を制御し、これらを可変変数として、燃焼実験を行い、燃焼温度と、燃焼によって発生するCO,COの濃度(分率)及び酸素分圧の変化を測定し、燃焼効率ηCOと燃焼速度r(単位時間当たりのCO+CO発生のC当量)及び発熱量を求めて、固体燃料の評価を行うことを特徴とする〔12〕に記載の固体燃料の評価方法。
〔14〕実際の燃焼実験により損耗した固体燃料の形状と、数値流体力学の手法によって推定される固体試料の損耗状態及びその形状を比較することを特徴とする〔2〕に記載の固体燃料の評価方法。
本発明は、固体燃料の評価を、実際の利用を想定した不完全燃焼まで含めた、燃焼条件下で行うことにより、より有効な燃焼速度、燃焼効率、及び発熱量を測定可能な方法を提供することが可能となり、石炭やその乾留物等を用いる発電や工業プロセスにおける固体燃料の有効活用が期待される。
本発明で用いる実験装置の構成を示す模式図である。 燃焼実験にて得られる測定結果の一例を示す図である。 燃焼実験を行った実施例1の結果であり、それぞれ、(a)予熱温度800℃、(b)予熱温度1200℃、(C)予熱温度1400℃の場合を示す図である。 燃焼実験を行った実施例2における燃焼速度を示す図である。 燃焼実験を行った実施例2におけるηCOを示す図である。 燃焼実験を行った実施例2における発熱量を示す図である。 無次元化した燃焼速度から活性化エネルギーを求めるための図である。 CFD燃焼モデルによる燃焼速度の予測を示す図である。 燃焼実験によって確認された炭材の損耗を示す図である。
本発明で用いる実験装置の構成を図1に示す。実験装置は、燃焼反応部1と燃焼によって発生したガスを測定するためのガス測定部2からなる。
本発明で評価する固体燃料とは、炭素を主体とする物質で、燃焼によって熱エネルギーを提供する物のことであり、たとえば、石炭やバイオマス及びそれらの乾留物であるチャーやコークスなどをいう。
固体燃料を評価する目的で、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行うためには、燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度と、酸素分圧及び、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量を制御する必要がある。したがって、本発明にて用いる実験装置の燃焼反応部は、燃焼条件としての燃焼温度T(K)と酸素分圧PO2(kPa)と燃焼に必要な気流の送風量V(m3/s)を制御できる構成となっている。
燃焼反応部1は、燃焼温度制御のための加熱装置3と、外気と燃焼雰囲気を分割するための反応管4が必要である。加熱装置による燃焼雰囲気の加熱の手法は限定されるものではないが、発明者らは、ランプ加熱装置と燃焼雰囲気を閉じ込める石英管とを用いて構成した。
加熱装置3として、ランプ加熱装置に限らず小型電気炉を用いることも可能であるが、ランプ加熱装置の方が定点に集光して固体燃料のみを加熱できることから、また急速加熱もできることから、燃焼効率の測定の精度を向上する上で望ましい。後述する実験手順に記している通り、燃焼温度を制御するために固体燃料を予熱する。一般的な小型電気炉を用いた場合には、1000℃まで予熱するために10〜20分程度必要であるが、ランプ加熱によれば高々1分程度で予熱が可能である。予熱中の雰囲気の変動等によって固体燃料の損耗が起きることは固体燃料の燃焼評価において望ましくないので、より短時間で予熱が可能であるランプ加熱装置の使用が有効である。
固体燃料の燃焼効率は、燃焼によって発生したCOガスの二次燃焼(CO+(1/2)O2→CO2)と密接に関係する。小型電気炉を用いた場合には、電気炉が炉壁および炉壁を通じて雰囲気を加熱するため、炉壁や雰囲気温度が炭材の発熱量とは無関係に一定の温度となる。その結果、固体燃料の燃焼によって発生したCOガスの二次燃焼は、固体燃料自身の発熱以外の、炉壁や雰囲気温度による二次燃焼の効果が大きくなり、結果的に固体燃料の燃焼場における二次燃焼と電気炉の加熱による二次燃焼を分けて評価することが困難となる。
ランプ加熱は、固体燃料をピンポイントで加熱可能である。ランプ加熱は、物質固有の光吸収率に従い、加熱対象の物質の種類により加熱の効率が異なる。極めて光吸収率の低い気体、雰囲気ガスは加熱されず、温度上昇は無視できる程度となる。また、燃焼雰囲気を分割するための反応管として、吸収率の低い石英管を用いることで、高温に加熱された固体燃料に対し、反応管を低温に保つことができる。用いる固体燃料と、構成する石英管と、導入される雰囲気ガス種とにより結果は異なることが考えられるが、発明者らは、一般的な出力2000W程度のランプ加熱装置を用い、グラファイトを固体燃料として、1400℃程度まで加熱できる強度で光を照射した場合でも、ランプ直下の石英管が200℃以下で、雰囲気ガスは100℃以下に保たれていることを確認した。このように、ランプ加熱により、燃焼実験により発生するガスが、固体燃料から発生する熱による反応以外の外部加熱炉の炉壁温度の影響を受けない状態で、燃焼実験が可能となる。
なお、固体燃料をピンポイントに加熱する目的では、ランプ加熱装置には、照射した光を反射集光するための水冷ミラーを設置することが望ましい。水冷ミラーを調整して反応管の中心位置に集光できるように、集光点の高さ、位置を調節することが有効である。また、いずれの加熱装置であっても温度制御のために出力をコントロール可能な制御器5を接続する。
加熱装置の種類により、反応管4の中でも燃焼雰囲気を制御できる部分と反応管の材質は変わってくる。加熱装置としてランプ加熱を用いる場合は、燃焼雰囲気の制御を妨げない石英管が有効である。加熱装置として電熱装置を用いた場合には、耐熱性の高い石英管やムライト管が有効である。さらに図1に示すような反応管4の両端については、雰囲気制御のための密閉保持と加熱による損傷防止のための対策を行うことが望ましい。発明者らは反応管の両端にステンレス製支持体を用い、水冷で冷却しつつO−リングで密閉保持した石英管によって反応管を構成した。なお、石英管で構成する部分のサイズは、規定されるものではないが、気流の制御の目的からは、内径100mm以下、長さ1000mm以下であることが有効で、より望ましくは内径40mm以下、長さ500mm以下であることが望ましい。一方、最小サイズとしては固体燃料の出し入れと局所の加熱が可能なサイズ以上である必要があり、内径1mm以上、長さ10mm以上である必要がある。
燃焼反応が起こる反応管4内には、酸素分圧を制御した雰囲気ガス7を送風する。発明者らは、大気もしくは混合気もしくは窒素ガスを複数マスフローコントローラーで制御し送風することで、反応管4内の酸素分圧の制御が可能であることを確認している。なお、反応管4の雰囲気ガス7の流入部に整流を目的としたハニカムを配置することも、固体燃料8の燃焼を行う気流を制御する目的では有効である。
実際の燃焼実験は、上記の例で構成された反応管4内に配置された固体燃料8を加熱装置3にて加熱して行う。評価する固体燃料8の使用量は反応管内に収まる量であれば規定されるものではないが、反応管内に送風される雰囲気ガスの流れを阻害しない程度であることが望ましい。また、加熱装置の加熱可能な範囲内に収まる程度のサイズであることが、燃焼温度を制御する目的では望ましい。発明者らは内径40mm、長さ500mmの反応管を用い、ランプ加熱装置にて加熱を行った際に、厚さ5mm、直径10mm、重量1g程度の固体燃料を用いることで、雰囲気ガスの流れを阻害せず、燃焼温度の制御が容易であることを確認した。1mg〜1kgの範囲内であれば問題ない。一方、固体燃料の量が1mg未満である場合には、現在の技術では測温、燃焼時の発生ガスの検出に問題があり、本発明法による評価には不適である。この時の燃焼温度の測定・制御のための温度測定は、熱電対による直接測温のほか、放射熱測定や二色温度計による測定、サーモグラフィーによる測定が有効である。発明者らは熱電対による直接測定を行い、固体燃料8の中央に埋設したR熱電対9に接続した温度測定器10によって、燃焼温度の測定が可能であることを確認した。さらに固体燃料8への挿入位置から燃焼時の表面温度の測定を行うことも可能である。なお、固体燃料の熱伝導度が高いものであれば、埋設位置で測定された温度を表面燃焼温度として用いることも可能であるが、より正確に測定するためには、予め固体燃料の表面に熱電対を貼りつけた場合と埋設位置での温度差を測定しておき、埋設位置の温度を補正することも有効である。発明者らは厚さ5mm、直径10mmの円盤型のグラファイト材質の固体燃料を用いて行った実験の検討により、表面に貼り付けた熱電対の温度と円盤中央部、深さ2.5mmの位置の中心位置に埋設した場合で温度差が約50℃あることを確認し、補正を行い固体燃料の評価に用いた。また、燃焼時の温度により石英管(反応管4)を損傷しないよう、図1に示されるように台形支持台11の上に載せることも有効である。発明者らは上面の幅10mm、長さ30mm、下面の幅15mm、長さ40mm、高さ10mm程度のアルミナ製の台形支持台を作製し、その上面にのせて高さを調整し、ペレット上面が反応管のほぼ中心に位置するように設置した。
図1の反応管4内を流通した雰囲気ガス8は燃焼によって発生したガスを搬送し、後段のガス測定部2を通じた後、排気される。
ここで、ガス測定手法は特に規定されないが、目的の測定値を得るために、ガス送風量計12とCO/CO2の分別測定ができるガス分析器13は必須である。特にガス分析器13については、高速の繰り返し測定が可能で、時間分解測定ができる赤外分光装置や質量分析装置、酸素センサーを用いることが有効である。さらにガス測定の精度のためには気圧計14を接続することが望ましい。なお、各測定装置の接続の順序は問わない。
上記例にて構成された装置を用いた第一の実験手順について以下に示す。
固体燃料8にR熱電対9を埋設し、反応管4の中央に配置後、反応管4の前後を配管継手およびクイックカップリング等で接続し密閉する。任意の酸素分圧の雰囲気ガスを流通してガス漏れが無いことを確認してから、各測定装置の測定を開始する。続いて任意の出力によるランプ加熱を行い、固体燃料8の燃焼を開始する。燃焼開始後、任意の時間が経過した後に加熱装置3の加熱ランプを消灯し、燃焼した固体燃料8を自然冷却し、ガス分析器13による計測値を確認しながら燃焼ガスの発生が終息するのを待つ。
次に、温度制御を容易にするため、第一の実験手順とは異なる第二の実験手順について示す。固体燃料8にR熱電対9を埋設し、反応管4の中央に配置後、反応管4の前後を配管継手およびクイックカップリング等で接続し密閉する。窒素ガスなどの不活性ガスを反応管4内に流通してガス漏れがないことを確認してから、反応管内4をパージし酸素分圧をガス分析器13で検知されない程度まで低下させる。その後、加熱装置3によって固体燃料8を任意の温度まで加熱したのちに、任意の酸素分圧の雰囲気ガスを流通させて、燃焼を開始する。燃焼開始後、任意の時間が経過した後に加熱装置3の加熱ランプを消灯し、燃焼した固体燃料8を自然冷却しガス分析器13による計測値を確認しながら燃焼ガスが終息するのを待つ。
上記、第一、第二のいずれの実験手順においても所定のガス分析が可能であるが、発明者らは、第二の実験手順の方がより、燃焼温度、酸素分圧の制御が容易であることを確認した。上記第二の実験手順にて得られるガス分析結果の例を図2に示す。上段図が、酸素分圧の推移である。実験開始後、窒素ガスによるパージにより酸素分圧は一旦低下する。ガス分析器の読取からは、図2の上段図の酸素分圧の変化を示す実線のうち、21に示すポイントから酸素分圧が低下する。ガス分析器13の読み取りで酸素が検出されなくなったところで、加熱装置3によって固体燃料8を加熱する。この際、図2の下段図の細い実線で示される燃焼温度の変化を示す温度読み取り値について、22に示すポイントで所定の温度になる様に、加熱装置3の出力制御を行う。続いて、図2の上段図に示したように、任意の酸素分圧の雰囲気ガスを流通させることで、固体燃料8の燃焼が開始され、図2の下段図の灰色太線、黒色太線で示されるようにCO、CO2の発生がガス分析器13によって検出される。同時に、固体燃料8内の温度測定値が図2の下段図の細い実線で示されるように読み取られ、各燃焼温度ごとの燃焼時発生ガス濃度(分率)が検出可能となる。
次に、実験結果から固体燃料の燃焼効率と燃焼速度と発熱量を求める手順を示す。
第一に、燃焼効率ηCOは、発生したCOとCO2の比率から求める。簡易的には、ガス分析値の出力値の比率を直接確認することも可能であるが、より正確には、発生濃度(分率)を定量して用いる。発明者らは濃度(分率)既知のCO、CO2ガスによって予め検量線を作成し、発生ガスの濃度(分率)を見積もった。発生COの分率を[CO]、CO2の分率を[CO2]とすると、ηCOは式(1)
ηCO=[CO2]/([CO]+[CO2]) (1)
から求める。ηCOは、[CO]が0のときに1となり、完全燃焼であることを示す。ηCOが1未満は、不完全燃焼を起こしていることを示し、ηCOが0に近づくにつれて不完全燃焼の度合いが増し、発熱量が低下することを示す。
第二に、燃焼速度r(mol/s)は、単位時間あたりのCOとCO2の合計発生量を([CO]+[CO2])×V(m3/s)として、気体定数R(Pa m3-1mol-1)と、ガス温度T(K)と、ガス圧力P(Pa)とを用いて、式(2)、
r=([CO]+[CO2])×V×P/RT (2)
から求める。なお、燃焼前後で固体燃料の実際の質量を測定し、ガス分析による燃焼速度から求まる質量減少量と比較することも有効である。
第三に、発熱量を求める。上記の燃焼効率ηCOと燃焼速度rを組み合わせて求める。このとき、燃焼に伴う発熱量は式(3)、式(4)
C+(1/2)O2→CO +110kJ/mol (3)
CO+(1/2)O2→CO2+282kJ/mol (4)
で示される炭素1mol当量あたりの熱化学反応によって明らかであることから、単位時あたりの発熱量Q(kJ/s)は、以下の式(5)
Q(kJ/s)=r×ηCO×282(kJ/mol)+r×(1−ηCO)×110(kJ/mol)(5)
により求められる。
燃焼効率ηCOが1に近ければ近いほど、完全燃焼して固体燃料の燃焼性はよいと評価できる。また、燃焼速度rは速いほど固体燃料の燃焼性はよいと評価できる。燃焼効率ηCOが高く、また燃焼速度rが速いほど、燃焼の結果得られる発熱量は大きくなる。
最後に、実験的に求めた燃焼速度rから、固体燃料固有の燃焼における化学反応の活性化エネルギーEaと頻度因子Aを求め、数値流体力学の手法を用いて精度向上する手順を示す。
第一に、燃焼速度r(mol/s)を無次元化するため固体燃料の表面積S(m)によって除して、単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を求める。ここで表面積Sは燃焼実験前後の表面積実測値の平均値を用いることが望ましい。
第二に、燃焼速度Kを、活性化エネルギーEaと頻度因子Aを使ったアレニウス型
K=Aexp(−Ea/RT) (6)
の化学反応速度によって解析する。アレニウス型の化学反応解析手法は問わないが、発明者らは燃焼温度Tの逆数を横軸にとり、燃焼速度の対数を縦軸にとって、図7を作図し、各燃焼速度を直線で結べる領域で3分割することが有効であることを確認している。ここで3分割された領域のうち燃焼温度1000K以下の化学反応律速段階を対象として、固体燃料固有の活性化エネルギーEaと頻度因子Aを求める。なお、1000Kを超える領域は、通常、固体燃料周囲の酸素拡散律速による燃焼速度の遅れが起きていることを示しており、固体燃料以外の燃焼条件による影響が大きいため固体燃料の燃焼評価に用いない。
第三に、求めた頻度因子Aと活性化エネルギーEaについて、数値流体力学の手法を用いて精度確認を行う。燃焼ガス反応解析によって求めた活性化エネルギーEaと頻度因子Aのうち、特に頻度因子Aについては複数の要因が影響することから、固体燃料の燃焼を、数値流体力学(Computational Fluid Dynamics:CFD)の手法によってモデル化し、実験で求められる固体燃料固有の基礎的パラメータ(A,Ea)が、燃焼条件と独立して求められていることを確認する。
CFDモデルにおいて用いる手法は限定されないが、汎用的なCFD計算と化学反応解析を取り扱うことができる米国Fluent Inc.社のFLUENTを用いることで、燃焼モデルを構築し、解析が可能であることを確認している。FLUENTをはじめとしたCFDモデラーは、有限体積法を応用し、計算対象となるモデルを、メッシュと呼ばれる基本構造と境界条件によって再現するため、開発装置の反応管全体を実サイズに基づき、メッシュによって再現し、ガスインプット、ガスアウトプット、ガス−グラファイト界面、ガス−アルミナベース界面、反応管外壁を境界条件として、燃焼実験に用いた初期値を入力する。
本発明の実際の計算における初期値は、燃焼条件としてガスのインプットの送風量、PO2、PH2O、加熱装置のランプ強度による燃焼温度を入力する。さらに、固体燃料の情報としては、実験によって求めたA,Eaを入力した。なお、発生したCOガスの二次燃焼について、文献値に基づく反応速度定数を入力した。
FLUENTを用いることで、これら上記燃焼条件と固体燃料の初期値に基づき、伝熱と流体力学及び、化学反応速度論の基礎的な物理式を各メッシュごとに計算し、メッシュによって離散化された各セル内の情報を計算し足し合わせることで、モデル全体の数値解が得られる。このような計算を繰り返すことにより、モデル全体の数値と境界条件の差分が最も小さくなる収束解によって、計算結果が示される。
FLUENTを用いた燃焼ガス反応解析のモデルについて、インプットすべき初期値に対する、計算結果の妥当性について検討を行った。標準的なモデルとしてCFD計算モデルにはグラファイトのEaとA及び、燃焼ガス反応解析実験の燃焼条件をインプットして得られた燃焼発生ガス中のCO、CO2の発生量および比率について、グラファイトペレットの燃焼ガス反応解析実験結果と比較することで、解析し、CFDモデルに入力されたEaとAの精度確認を行う。
比較結果は実験、モデル計算とも精度よく行うことで5%以内になることを確認している。より望ましくは1%以内であるが、そのためには、前段の工程における、燃焼実験の回数を増やすこと、モデル計算の精度向上のためメッシュ数を増加させることなどが有効である。
(実施例1)
本発明で用いる実験装置によって、固体燃料としてグラファイトペレット(高純度化学研究所社製:C>99.99%、φ10mm、厚さ5mm)を用いて、焼結機内の熱源として燃焼する際の燃料としての評価をする目的で燃焼実験を行った。焼結機内の燃焼条件について、グラファイトペレットの表面温度と、酸素分圧及び、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量を制御し、以下の手順で燃焼実験を行った。
焼結機内の燃焼温度の違いを考慮し、予熱温度が(a)800℃、(b)1200℃、(c)1400℃における燃焼実験中のペレット温度の変化を調べた。他の燃焼条件は、焼結機内を模擬する目的で、送風量を10−2/min、燃焼時切り替えガスは大気(酸素分圧=21kPa)とした。ガス分析は、燃焼によって発生するCO、CO2と、酸素分圧の変化について測定を行った。
結果を各予熱温度のごとに、図3(a)予熱800℃、図3(b)予熱1200℃、図3(c)予熱1400℃として示す。図3(a)〜(c)の各図は、下段図に、燃焼実験の進行に伴う、燃焼温度およびガス分析したガスの濃度(分率)の実測値の時間変化を示す。いずれの実験においても、グラファイトペレットの燃焼に伴うCOとCO2の発生が確認された。図3(a)〜(b)各図の上段図に、実測値から求めたηCOと燃焼速度のC当量CRと酸素分圧PO2の時間変化を示す。ηCOとCRは各々、CO、CO2の測定結果から求めた。ηCOは、発生ガスの各タイミングの濃度(分率)比率(ηCO=[CO2]/([CO]+[CO2])として算出した。燃焼速度のC当量CRは、単位時間あたりの発生CO+CO2のC当量をr=([CO]+[CO2])×V×P/RTから算出しCR(mg/s)とした。
図3に示す各燃焼実験結果から、グラファイトペレットの燃焼を評価する目的で、ペレット温度、ηCO、CRのガス切り替え後30〜90sの間の平均値を求めた。ガス切り替え後30〜90sにおけるペレット温度は、燃焼温度を意味する。各平均値を、燃焼前の予熱温度ごとに表1に示すとともに、図3(a)〜(c)の各図に数値を表記する。予熱温度が高くなるに連れ、燃焼温度が高くなった。また、ηCO、CR共に燃焼温度の上昇に伴い増加することが分かった。
以上から、グラファイトペレットの燃焼においては、より高温で燃焼させた場合に、表1のCR値に示されるように燃焼速度が増加する。また、表1のηCOに示されるように燃焼効率も増大することが分かった。したがって、グラファイトペレットを燃料として用いる場合には、より高温で用いることが、燃焼速度と燃焼効率の両面で有効であることがわかった。
(実施例2)
固体燃料として、炭素含有量がほぼ同一で、完全燃焼した際の発熱量が約8000kJ/molと見積もられる、炭材A、Bについて、焼結機内の熱源として燃焼する際の燃料としての評価をする目的で燃焼実験を行った。焼結機内の燃焼条件について、表面温度は焼結機内の温度バラツキを想定して800〜1800Kとし、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量を、10−2/min、燃焼時切り替えガスを大気(酸素分圧=21kPa)とした。燃焼によって発生するCO、CO2のガス分析と、酸素分圧の変化について測定を行い、各燃焼温度における炭材A及びBの燃焼速度r、ηCO、発熱量を求めた。得られた燃焼速度r、燃焼効率ηCO、発熱量を、それぞれ、図4、図5、図6に示す。
図4に示すように、燃焼速度rの比較においては、炭材Bが、全温度域において若干上回った。燃焼温度1300 K以上での差異は小さかった。
一方、図5に示す燃焼効率ηCOは炭材A、Bでの差異は大きく、特に1300Kを超える領域においては、炭材Bは不完全燃焼を起こしやすいことが判った。
さらに図6に示す発熱量については、1200K程度までは炭材Bの発熱量が大きいが、1300Kを超えた所で、炭材Aの発熱量が増大することが判った。
以上の結果から、完全燃焼を前提とした比較では不明であった、炭材A、Bの差異について、比較的低温の燃焼炉で用いる場合には炭材Bがより燃焼速度が速く、かつ、発熱量が多い、一方、高温の燃焼炉で用いる場合は炭材Aが発熱量の点で有利であるという評価が定量的に可能となった。
(実施例3)
本発明で用いる実験装置によって、固体燃料としてグラファイトペレット(高純度化学研究所社製:C>99.99%、φ10mm、厚さ5mm)の燃焼速度の評価を実施した。
燃焼条件を、燃焼温度:800〜1800 K、PO:21 kPa、HO:1 パーセント、送風量:10−2m3/minとして、各燃焼温度の燃焼速度r(mol/s)を求めた。
続いて、燃焼速度を無次元化するため固体燃料の表面積(m)によって除して、各燃焼速度における単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を求めた。
続いて、単位面積あたりの燃焼速度Kをアレニウス型
K=Aexp(−Ea/RT) (6)
の化学反応速度について、燃焼温度1000K以下の領域を対象に解析を行った。その結果、活性化エネルギーEaは178kJ/mol、頻度因子Aは4.4×10−4となった。
燃焼ガス反応解析実験の結果と、FLUENTを用いて構築したCFDモデルに燃焼条件として燃焼温度:1500 K、PO:21 kPa、HO:1 パーセント、送風量:10−2/minを、インプットし、固体燃料の活性化エネルギーEa,頻度因子Aをそれぞれ上記の178kJ/mol,4.4×10−4として入力して得られた、CFD計算の結果を表2に示す。
比較結果から、実験値と計算値の差異は5%以内となっており、モデルにインプットされたEaとAがほぼ正しかったことがわかった。
(実施例4)
CFDモデルによって得られた炭材表面の微視的な燃焼速度の計算結果について図8に示す。なお図8は右側から左側にガス流れがある状態で計算した結果について、燃焼速度が速いところから黒から白のコントラストによって表記した。
CFD計算の解析結果によれば、ガス流れによって炭材表面の燃焼速度には異方性があり、ガス流れと干渉する程度の炭材のサイズであれば、炭材の部位による燃焼速度の違いがあることを示している。より具体的には、ガス流れの前面部、特に右上と右下は4×10−4mol/m/s以上で他の領域より燃焼が速く、後方は2×10−4mol/m/s以下の領域がほとんどで燃焼速度が遅いという結果であった。
一方で、燃焼時間2分ごとの6段階(1)〜(6)とした実験の各段階における炭材の様子を捉えた写真を図9に示す。図9の黒色部分は燃焼ガス反応解析に用いた炭材であり、右から左への一方向のガス流れ下で燃焼を実施している。この一方向のガス流れの影響により、固体燃料の前方特に、右上と右下が、燃焼の進行により、優先的に損耗していた。この結果は燃焼に異方性があることを示しており、かつ、計算結果と同様の結果であった。これら結果から、燃焼実験とCFDモデルの双方の精度が確認できた。
1 燃焼反応部
2 ガス測定部
3 加熱装置
4 反応管(石英管)
5 制御部
6 密閉冷却部
7 雰囲気ガス
8 固体燃料
9 R熱電対
10 温度測定器
11 台形支持台
12 ガス送風量計
13 ガス分析器
14 気圧計
21 予熱前酸素分圧低下点
22 燃焼前予熱温度制御点

Claims (14)

  1. 製鉄プロセスに用いる炭素を主体とする固体燃料の評価方法であって、
    前記固体燃料を、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度をT(K)、酸素分圧をPO2(kPa)、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量をV(m3/s)として、表面温度T、酸素分圧PO2、送風量Vの少なくともいずれかを可変変数として、固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う工程と、
    前記固体燃料の燃焼実験によって発生し雰囲気ガス中に混合したガスの分率を測定する工程と、
    前記固体燃料の燃焼実験により発生し雰囲気ガス中に混合したガスのうち、
    CO2の分率を[CO2]、COの分率を[CO]として、式(1)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOと、
    ηCO=[CO2]/([CO]+[CO2]) (1)
    単位時間あたりのCOとCO2の合計発生量([CO]+[CO2])×V(m3/s)とから、気体定数R(Pa m3-1mol-1)と、ガス温度T(K)と、ガス圧力P(Pa)とを用いて、式(2)から求められる燃焼速度r(mol/s)と、
    r=([CO]+[CO2])×V×P/RT (2)
    を同時に求める工程と、
    前記燃焼効率ηCOと前記燃焼速度rから前記固体燃料の燃焼性を評価する工程と、
    からなることを特徴とする固体燃料の評価方法。
  2. 製鉄プロセスに用いる炭素を主体とする固体燃料の評価方法であって、
    前記固体燃料を、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度をT(K)、酸素分圧をPO2(kPa)、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量をV(m3/s)として、表面温度T、酸素分圧PO2、送風量Vの少なくともいずれかを可変変数として、固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う工程と、
    前記固体燃料の燃焼実験によって発生し雰囲気ガス中に混合したガスの分率を測定する工程と、
    前記固体燃料の燃焼実験により発生し雰囲気ガス中に混合したガスのうち、COの分率を[CO]、COの分率を[CO]として、
    式(1)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOと、
    ηCO=[CO]/([CO]+[CO]) (1)
    単位時間あたりのCOとCOの合計発生量([CO]+[CO])×V(m/s)、気体定数R(Pa m−1mol−1)、ガス温度T(K)、ガス圧力P(Pa)を用いて、式(2)から求められる燃焼速度r(mol/s)と、
    r=([CO]+[CO])×V×P/RT (2)
    を同時に求める工程と、
    前記燃焼速度rを前記固体燃料の表面積Sで除して単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を求める工程と、
    前記固体燃料の頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)を、単位面積当たりの燃焼速度K(mol/m/s)を燃焼温度T(K)の関数として定義した式(6)により、求める工程と、
    K=Aexp(Ea/RT) (6)
    前記求めた頻度因子Aと活性化エネルギーEaを用いて、前記燃焼実験の燃焼温度T、酸素分圧PO2、送風量V(m/s)を初期値として、数値流体力学の計算を行いCO、COの発生ガス量をそれぞれ[CO]Calと[COCalとして算出する工程と、
    式(7)で定義される該固体燃料の燃焼の燃焼効率ηCOCalと、
    ηCOCal=[COCal/([CO]Cal+[COCal) (7)
    式(2)から求められる燃焼速度rCal(mol/s)と、
    Cal=([CO]Cal+[COCal)×V×P/RT (8)
    を同時に算出する工程と、
    前記燃焼速度rCalを前記固体燃料の表面積Sで除して数値流体力学の計算により算出されたガスにより推定される単位面積当たりの燃焼速度KCal(mol/m/s)を算出する工程と、
    燃焼実験で発生したCO、COガスの定量値[CO]、[CO]及び個体燃料の燃焼効率ηCO及び単位面積当たりの燃焼速度Kについて、数値流体力学の計算によって算出された[CO]Cal、[COCal、ηCOCal、及びと、各々、比較する工程と、
    からなることを特徴とする固体燃料の評価方法。
  3. 前記比較した定量値と算出値の差が5%以内として、頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)の精度を評価することを特徴とする請求項2に記載の固体燃料の評価方法。
  4. 前記比較した定量値と算出値の差が1%以内として、頻度因子A(mol/m/s)と活性化エネルギーEa(kJ/mol)の精度を評価することを特徴とする請求項2に記載の固体燃料の評価方法。
  5. 前記固体燃料は炭材であり、前記燃焼実験により発生するガスは、該炭材から発生する熱による反応以外の外部加熱炉の炉壁温度の影響を受けないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  6. 前記燃焼は、不完全燃焼であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  7. 前記燃焼効率ηCOと燃焼速度rを用いて、燃焼による発熱量を式(3)および式(4)の熱化学反応式
    C+(1/2)O2→CO +110kJ/mol (3)
    CO+(1/2)O2→CO2+282kJ/mol (4)
    で示される炭素1mol当量あたりの熱化学反応から、単位時間あたりの発熱量Q(kJ/s)を式(5)によりを求めることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
    Q(kJ/s)=r×ηCO×282(kJ/mol)+r×(1−ηCO)×110(kJ/mol) (5)
  8. 固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行う装置が、外気と燃焼雰囲気を分割するための石英管と、ランプ加熱装置を用いて構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  9. 前記石英管は、両端部が密閉され、かつ雰囲気ガスの流通が可能な構成であることを特徴とする請求項8に記載の固体燃料の評価方法。
  10. 固体燃料に熱伝対を埋設して固体燃料の温度を測定し、固体燃料の熱伝対埋設位置の温度と表面の温度の差を補正して、固体燃料の表面温度を測定することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  11. 固体燃料を前記石英管内の支持台上に載せて、固体燃料の上面が反応管の中心付近に位置するようにすることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  12. 石英管内の雰囲気ガスの酸素分圧を一旦ゼロにした後に、加熱装置によって固体燃料を所定の温度まで加熱してから、石英管内に所定の酸素分圧を有する雰囲気ガスを流通させて、燃焼を開始させ、燃料実験を行うことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の固体燃料の評価方法。
  13. 固体燃料の表面温度、流通ガスの酸素分圧及び単位時間当たりの送風量を制御し、これらを可変変数として、燃焼実験を行い、燃焼温度と、燃焼によって発生するCO,COの濃度(分率)及び酸素分圧の変化を測定し、燃焼効率ηCOと燃焼速度r(単位時間当たりのCO+CO発生のC当量)及び発熱量を求めて、固体燃料の評価を行うことを特徴とする請求項12に記載の固体燃料の評価方法。
  14. 実際の燃焼実験により損耗した固体燃料の形状と、前記数値流体力学の手法によって推定される固体試料の損耗状態及びその形状を比較することを特徴とする請求項2に記載の固体燃料の評価方法。
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