JP2017090324A - ガスサンプリング装置、ガス分析装置、ガスサンプリング方法及びガス分析方法 - Google Patents

ガスサンプリング装置、ガス分析装置、ガスサンプリング方法及びガス分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼中の固体燃料から生じるガスを用いた固体燃料の燃焼性の評価精度を向上させること。
【解決手段】加熱機構により加熱された固体燃料の表層から生じるガスを採取するガスサンプリング装置であって、表面に上記固体燃料を装填する試料皿と、上記試料皿の上部において上記試料皿に接触及び離反可能に設けられ、一端が封止され、上記試料皿と対向する側面にガス採取孔を有するガス採取管と、を備えるガスサンプリング装置が提供される。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体燃料の燃焼時において固体燃料表層から生じるガスを採取または分析するための、ガスサンプリング装置、ガス分析装置、ガスサンプリング方法及びガス分析方法に関する。
近年、高品質な石炭資源の枯渇および高騰に対応するため、従来は用いられていなかった低品質で多様な資源を焼結プロセス等の種々のプロセスに用いる状況が増えている。例えば、焼結鉱製造工程に用いられる固体燃料は粉コークスが主体であったが、新規炭材を元に作製されたチャーまたはバイオマス等の異なる燃料の使用が検討されている(非特許文献1および2参照)。また、火力発電においても、瀝青炭もしくは亜瀝青炭、または亜瀝青炭の中でも低品質とされる炭材の使用が検討されている(非特許文献3参照)。
上記のような低品質の固体燃料を既存のプロセスで用いるためには、低品質の固体燃料と従来用いられてきた高品質の固体燃料との、プロセス、生産性および環境負荷物質発生量等への影響の差異を明らかにすることが望まれる。その際、例えば、焼結鉱製造工程用の固体燃料についての評価には、鍋試験と呼ばれる小型試験または実機試験などの大規模実験が必要とされていた。しかし、大規模実験は時間および金銭的に高コストであるので、多種の燃料の評価には適していない。また、大規模実験における焼結工程では複雑な焼結反応が発生し、種々の要因が重なる。そのため、生産性への影響があるという結果が得られたとしても、それが固体燃料そのものに起因するか否かの判断が容易でなく、また、焼結工程に適した燃料の解析が必ずしも容易でない。また、PCI(Pulverized Coal Injection;微粉炭吹き込み)および火力発電向けの固体燃料においても同様の問題があり、特に、燃焼開始時に発生する初期発生ガスを正確に解析することは、燃焼器の設計上および操業上きわめて重要である(非特許文献4参照)。例えば、各種燃焼プロセスにおいて、より高効率の燃焼を指向した場合に、燃焼開始時に発生するガス種およびその比率によって、着火温度または要求される酸素量等が変わる。したがって、燃焼開始時に発生するガス種およびその比率の知見は、燃焼器の設計および操業条件の最適化において有用である。しかし、このような初期発生ガスを正確に解析するための確定した手法はなく、また、多種多様なガス種を同時に定量することは困難であった。さらには、低品質の石炭を用いた場合、自然発火の問題がある。この自然発火性を評価するためには、石炭の低温での初期反応を捉える必要がある。しかし、石炭の低温での初期反応は、実際には非常に遅い反応であり、その変化や発生物は極めて小さい。この初期反応を捉えるために、種々の解析手法が提案されている。例えば、非特許文献3には固体燃料と酸素の初期反応を酸素吸着量によって捉える手法が開示されている。
上述したように、燃焼性が高く、自然発火の可能性が存在する低品質の固体燃料を既存のプロセスに用いるためには、これらの固体燃料の燃焼性を精緻に評価することが求められる。
このような固体燃料の燃焼性を評価する手法として、例えば、下記特許文献1においては、この燃焼温度の違いによる燃焼状態の変化に着目し、燃焼温度毎の燃焼の差異を、固体燃料から発生したガスによって精密に解析する方法が提案されている。また、非特許文献4には、落下式電気炉(Drop Tube Furnace)に関する技術が開示されている。さらに、非特許文献4および5には、固体燃料周囲の雰囲気をモデル化し燃焼速度を推定する方法が示されている。
特開2014−005535号公報
鉄鋼協会 高温プロセス部会シンポジウム「低炭素焼結技術原理の創生」研究会 中間報告 2011年9月 「ふぇらむ」、日本鉄鋼協会、2012年、Vol.17、No.8、p.565−572 第52回 燃焼シンポジウム P202「石炭の低温酸化反応性とその評価方法」2014年12月 燃焼・ガス化技術の基礎と応用、化学工学会、2009年11月 水谷幸夫、「燃焼工学」、第3版、2002年 「鉄と鋼」、日本鉄鋼協会、1980年、Vol.66、No.1、p.1801
上記特許文献1に開示された技術では、燃焼時に発生するCOやCOの分率およびそれに伴う燃焼時の発熱量は固体燃料ごとに比較可能である。しかし、燃焼温度が高くなるにつれて、燃料表面の化学反応の速度によって律速される反応律速段階から燃料周囲の物質移動速度に律速される拡散律速段階に遷移することにより、固体燃料以外の燃焼条件による影響が生じる。この影響により、燃焼性の差が極めて小さくなるので、燃焼性を精度高く評価することは困難であった。すなわち、固体燃料固有の特性の評価ができなくなっている。
また、上記非特許文献3に開示された技術では、吸着量が極めて少ないために、重量変化ではなく酸素濃度の変化に基づいて測定を行っているが、燃焼によって発生するガスの種類は不明であった。
以上から、炭材等の低品質な固体燃料についてその燃焼性を評価するために、燃焼中の表層のガスを正確に実測するための手法の開発が望まれる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、固体燃料の燃焼性の評価精度を向上させることが可能な、新規かつ改良されたガスサンプリング装置、ガス分析装置、ガスサンプリング方法及びガス分析方法を提供することにある。
本発明者らは、燃焼時の固体燃料表面近傍のガスを安定して分析するという課題に対し、種々検討を行い、ガス採取管の振動を防止し、安定したガスのサンプリングを図る方法に関してさらに検討をし、以下に要約される発明に至った。すなわち、本発明の要旨は以下(1)〜(9)のとおりである。
(1)加熱機構により加熱された固体燃料の表層から生じるガスを採取するガスサンプリング装置であって、表面に上記固体燃料を装填する試料皿と、上記試料皿の上部において上記試料皿に接触及び離反可能に設けられ、一端が封止され、上記試料皿と対向する側面にガス採取孔を有するガス採取管と、を備えるガスサンプリング装置。
(2)上記ガス採取管は石英管である、(1)に記載のガスサンプリング装置。
(3)上記ガス採取管の外径は2mm以下であり、かつ、上記ガス採取管の内径は0.1mm以下である、(1)または(2)に記載のガスサンプリング装置。
(4)上記試料皿は、雰囲気ガスが流通する反応管の内部に設けられる、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置。
(5)上記加熱機構は、赤外線加熱ランプである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置。
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置と、上記ガスサンプリング装置により採取されたガスの種類および濃度を逐次的に分析するガス分析器と、を備える、ガス分析装置。
(7)上記ガス分析器は、飛行時間型質量分析装置またはフーリエ変換赤外分光度計である、(6)に記載のガス分析装置。
(8)固体燃料が装填された試料皿の上部において、一端が封止され上記試料皿と対向する側面にガス採取孔を有するガス採取管を、上記試料皿に接触させて配置し、上記固体燃料を加熱し、加熱された上記固体燃料の表層から生じるガスを、上記ガス採取孔を通じて上記ガス採取管内に採取する、ガスサンプリング方法。
(9)(8)に記載のガスサンプリング方法を用いて採取されたガスの種類および濃度を逐次的に分析する、ガス分析方法。
以上説明したように本発明によれば、固体燃料の燃焼性の評価精度を向上させることが可能である。
従来の燃焼速度測定に係る手法を用いて評価した結果を示すグラフである。 本実施形態に係るガス分析装置の構成を示す図である。 同実施形態に係るガス採取部の平面図および正面図を示す図である。 コークスの燃焼による表層ガスの分析結果の一例を示すグラフである。 チャーの燃焼による表層ガスの分析結果の一例を示すグラフである。 シリカ製キャピラリーをガス採取管として用いた場合の表層ガスの分析結果の一例を示すグラフである。 ガス採取管を試料皿に固定しなかった場合の表層ガスの分析結果の一例を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.ガス分析装置の概要及び構成>
[1.1.背景]
本発明の一実施形態に係るガス分析装置は、固体燃料の燃焼性の評価指標の一つである燃焼速度を精度高く算出するために、燃焼中の固体燃料の表層のガスを適切にサンプリングするとともに、サンプリングされたガスを精度高く測定することを可能とするものである。以下、本実施形態に係るガス分析装置を開発するに至った背景について説明する。
石炭やその乾留物といった固体燃料の中でも低品質の炭材を資源として用いるために、燃焼条件(燃焼温度、酸素分圧、ガス流速)を制御し、より短時間で微量の固体燃料の燃焼性を精緻に解析する手法が求められてきた。このような固体燃料の燃焼性の評価に用いられる指標の一つが、固体燃料の燃焼速度である。固体燃料の燃焼速度は、例えば非特許文献4、5に示されているように、燃焼温度約1000℃以下の温度域において燃料表面の化学反応の速度によって律速される反応律速段階、及び燃焼温度約1000℃以上の温度域において燃料周囲の物質移動速度に律速される拡散律速段階の二段階に分けられる。例えば、焼結鉱製造工程においては、一般的に燃焼雰囲気は1200℃を超えると考えられており、また、火力発電に用いられる石炭バーナーでは、燃焼雰囲気は1500℃を超えるとされている。つまり、実際の燃焼雰囲気は拡散律速段階が主体である。
この燃焼速度については、燃焼温度が高くなるにつれて燃焼速度の差が極めて小さくなるという性質がある。具体的には、例えば、燃焼開始温度が600℃程度であるような燃焼性が高い固体燃料と、燃焼開始温度が800℃程度であるような燃焼性が低い固体燃料の間では、約1000℃以下の燃焼温度において各々の燃焼速度には明確な差異がある。一方、1000℃を超える拡散律速領域においては、これらの固体燃料の間では、燃焼速度はほぼ同等として評価されるということがあった。
また、燃焼開始温度が低い固体燃料を用いた場合、例えば800℃以下の低温において拡散律速領域に到達することにより、当該固体燃料の燃焼性が高いことを判断することはできるが、実際のプロセスにおいて用いられる1200℃または1500℃の燃焼温度域においては、燃焼開始温度が低い固体燃料と燃焼開始温度が高い固体燃料との間では燃焼速度の上ではほとんど差がつかない。
図1は、従来の燃焼速度測定に係る手法を用いて評価した結果を示すグラフである。燃焼時に発生したガスを燃焼管後端にて全量回収し、その総量を用いる従来手法の燃焼速度測定に係る手法方法では、図1に示すように、燃焼温度1000℃以上の領域において、測定される燃焼速度はコークスとチャーで差異は極めて少ないことが明らかである。したがって上述したように従来手法の燃焼速度決定方法では、焼結プロセス内での固体燃料の燃焼性の差異を明確化できなかった。そのため、これらの固体燃料についての燃焼性の判断が困難であった。
しかし、これらの固体燃料を実プロセス、もしくは実プロセスに近い大型試験で燃焼させた場合には、見かけの燃焼性が同一であると評価される一方で、生産性等に明確な影響がみられた。このように、燃焼開始温度の違いによる燃焼性について、測定上燃焼速度がほぼ同等と評価される理由は従来から知られており、固体燃料の品質の差異が解析困難となる一つの原因とされている。例えば、非特許文献4、5に示される燃焼速度の評価値の一つである活性化エネルギーについて、拡散律速領域における活性化エネルギーは、それぞれ40kJ/mol、および57.1kJ/molと表記されており、これらの活性化エネルギーの値は一致していないなど、測定方法は確立されていない。したがって、固体燃料の燃焼速度を精度高く解析するために、固体燃料の表層のガスを精度高く分析するための手法の開発が望まれる。すなわち、見かけの燃焼速度によって求められた活性化エネルギーではなく、燃料ごとに異なり得る燃焼時の表層ガス分布を燃焼についての直接的な情報として得ることが、燃料の燃焼性の知見をより正確に得るために重要であると考えた。
固体燃料の表層ガスを精度高く分析する手法として、例えば、非特許文献6には、表層のガス分布の実測方法として、直接採取方法に関する技術が開示されている。しかしながら、本発明者らは、ガス吸引量が多い場合またはガス採取管の外径が太い場合、固体燃料の燃焼場を乱し、また、ガスを採取する試料表面からガス採取管までの距離が不正確となる問題があることを明らかにした。また、本発明者らは、ガス採取管の外径を細くするとガス採取管に振動が生じることにより、ガスを安定的に採取することが困難となり、ガスの分析結果に影響が生じることを明らかにした。
以上の点を踏まえて、本発明者らは、低品質でありながら燃焼性が良い炭材についてその燃焼性を評価するために、燃焼時の固体燃料の表層のガスを高感度に分析するためのガス分析装置を開発した。以下、本実施形態に係るガス分析装置の構成およびガス分析装置によるガスの分析方法について説明する。
[1.2.ガス分析装置の構成]
図2は、本実施形態に係るガス分析装置1の構成を示す図である。図2を参照すると、ガス分析装置1は、固体燃料の燃焼によって発生したガスを採取するためのガス採取部2、およびガス採取部2において採取されたガスを分析するためガス分析部3を備え、さらにガス採取部2において生じたガスを採取し、ガス分析部3へ採取したガスを供給するためのガス採取管10を有する。なお、本実施形態において、ガス採取部2およびガス採取管10がガスサンプリング装置としての機能を有する。以下、ガスの流れに沿って、ガス採取部2、ガス採取管10、ガス分析部3の順に説明する。
なお、本実施形態において燃焼性の評価の対象となる固体燃料とは、炭素を主体とする、燃焼によって熱エネルギーを放出する物質である。例えば、固体燃料とは、石炭やバイオマス及びそれらの乾留物であるチャーやコークスなどをいう。
(ガス採取部の構成)
図3は、本実施形態に係るガス採取部2の平面図および正面図を示す図である。図3を参照すると、ガス採取部2は、ガス採取部2は、反応管20、試料皿21、台座22、加熱機構23、雰囲気ガス導入管24、および測温機構25を備える。
反応管20は、外気と燃焼雰囲気を遮断するための管である。反応管20を形成する材質は、後述する加熱機構23の加熱手法の種類に応じて決定される。本実施形態に係る反応管20は、石英管により形成される。反応管20の端部には、反応管20内の雰囲気を保持するために密閉し、かつ、加熱による反応管20の損傷を防止するための部材(例えば密閉用のプラグ等)が適宜設けられる。なお、反応管のサイズは、規定されるものではないが、気流の制御の目的からは、内径100mm以下、長さ1000mm以下であることが好ましく、より望ましくは内径40mm以下、長さ500mm以下であることがさらに好ましい。一方、最小サイズとしては固体燃料を含む試料皿21の出し入れと局所の加熱が可能なサイズ以上である必要があり、内径1mm以上、長さ10mm以上であることが好ましい。
また、本実施形態に係る反応管20はT字型の枝付石英管により形成され、反応管20の両端には、ステンレス製の配管継手またはクイックカップリング等の密閉部材が設けられる。当該密閉部材は、水冷等により冷却されつつ、O−リングを反応管20との間に挟み込むことにより反応管20内の雰囲気を密閉する。反応管20の枝配管は、反応管20の本体の側面からX軸方向に配設され、枝配管の内部には、ガス採取管10が挿入されて設けられる。反応管20の枝配管の端部には、反応管20の内部の雰囲気を密閉しつつ、ガス採取管10が3次元方向に移動できるような機構が設けられる。例えば、枝配管の端部には、フレキシブル継手が設けられる。
試料皿21は、加熱機構23により加熱される固体燃料を装填して載置するための皿である。試料皿21に装填される固体燃料はバルク状または粉体である。当該固体燃料のサイズは限定されるものではないが、例えば、固体燃料のサイズは、反応管4内を流通する雰囲気ガスの流れを阻害しない程度であり、また、加熱機構23により加熱可能である領域(例えば加熱機構23がランプ加熱装置である場合、ランプ加熱装置のスポット領域)と同程度以下のサイズが望ましい。例えば、本発明者らは、本実施形態に係る反応管20の内径は40mm、および長さは500mmである場合、試料皿21に装填される固体燃料のサイズが直径10mm以下、厚み6mm以下であれば、雰囲気ガスの流れを阻害せず、かつ固体燃料の燃焼温度の制御が適切に行うことができることを確認している。試料皿21のサイズは、反応管20のサイズ、および固体燃料のサイズに応じて適宜決定される。台座22は、試料皿21を固定するための台である。本実施形態において台座22は、例えばアルミナにより形成される。この台座22は、後述する加熱機構23が試料皿21に装填された固体燃料を加熱するのに適した位置に試料皿21が配置されるように、反応管20内に設けられる。
加熱機構23は、試料皿21に装填された固体燃料を加熱して燃焼させるための機構である。本実施形態に係る加熱機構23は、例えば赤外線ランプ加熱装置により実現されてもよい。また、固体燃料をピンポイントに加熱するために、ランプ加熱装置には、照射した光を反射集光するための水冷ミラーが設置されることが好ましい。より効率的に加熱するためには、水冷ミラーを調整して反応管の中心位置に集光できるように、集光点の高さおよび位置が調節可能であることが好ましい。また、加熱機構23がランプ加熱装置に限らず、他の加熱装置により実現される場合において、加熱機構23は、加熱温度を制御する制御部を加熱機構23の内部または外部に有する。本実施形態において加熱機構23は内部に不図示の制御部を有するものとする。
なお、加熱機構23は、ランプ加熱装置に限らず電気炉により実現されてもよいが、以下の点から、加熱機構23はランプ加熱装置により実現されることが好ましい。まず、ランプ加熱装置は、定点に集光して固体燃料のみを加熱できることにおいて有利である。また、ランプ加熱装置は急速加熱もできることから、燃焼時の温度の精度を向上させることにおいてランプ加熱装置を用いることが望ましい。さらに、固体燃料の燃焼時の表層ガスの分布を分析する目的においては、電気炉を用いた場合、燃焼雰囲気への外熱の影響が大きくなる。そのため、表層ガスの分布への外熱の影響(例えば、直接伝熱、輻射)によるCOからCOへの二次燃焼を考慮する必要がある。また、後述するガス分析方法に記している通り、燃焼温度を精度高く制御するために固体燃料が予熱される。ここで、一般的な電気炉を用いた場合、1000℃まで予熱するために10〜20分程度必要であるが、ランプ加熱装置を用いた場合、高々1分程度で予熱が可能である。長時間にわたる予熱により雰囲気が変動している状態において固体燃料が燃焼されると、固体燃料の損耗が生じる。これにより、ガス採取時の表層のより近傍の燃焼性に関する情報が失われやすいので、特に固体燃料の燃焼のガスの空間分布の情報を得るためには、望ましくない。したがって、加熱機構23は、より短時間で固体燃料の予熱が可能であるランプ加熱装置により実現されることが好ましい。一方で、燃焼初期発生の微量ガスを測定する目的においては、場の均熱を制御しやすい電気炉を加熱機構23として使用することも有効である。
また、加熱機構23を実現する装置の種類に応じて、反応管20の材質を適切に選択することが好ましい。例えば、加熱機構23としてランプ加熱装置が用いられる場合、燃焼雰囲気の制御を妨げない石英管を反応管20として用いることが有効である。一方で、加熱機構23として電気炉等の電熱装置を用いた場合、反応管20として耐熱性の高い石英管またはムライト管を用いることが有効である。
雰囲気ガス導入管24は、雰囲気ガスを反応管20の外部から内部に導入するための部材である。本実施形態に係る雰囲気ガス導入管24は、反応管20の両端の少なくともいずれかに設けられた配管継手に支持される。また、雰囲気ガス導入管24の反応管20側の端部には、雰囲気ガスの気流の制御のために、ハニカム構造体が設けられることが好ましい。これにより、固体燃料の燃焼制御が容易となる。
なお、雰囲気ガス導入管24を通じて反応管20の内部に供給される雰囲気ガスの酸素分圧および単位時間あたりの流量は、不図示の制御機構により制御される。具体的には、大気、アルゴンまたは酸素等により構成される混合気、または窒素ガスの流量を上記の制御機構を実現するマスフローコントローラにより制御することにより、上記の複数のガスが混合された雰囲気ガスの酸素分圧および単位時間あたりの流量が調整される。
測温機構25は、固体燃料の表層の温度を測定するための機構である。本実施形態に係る測温機構25は、サーモグラフィー装置により実現されることが好ましい。これは、本実施形態に係るガス分析装置1を用いた燃焼反応の分析上、燃焼温度の測定は従来手法に見られるような炉内温度ではなく、燃焼反応に対する直接情報である固体燃料の表層の温度を測定することがより有効であるからである。したがって、燃焼している固体燃料の表層を直接サーモグラフィーを用いて測温することが、より効果的である。なお、固体燃料の表層近傍に設置した熱電対を用いて固体燃料の温度を測定することも可能であるが、燃焼により固体燃料の表層部分が損耗することで、熱電対が固体燃料から離反してしまい、固体燃料の温度を測定することが困難となる。なお、非特許文献5には、固体燃料の内部に熱電対を埋め込むことが開示されているが、固体燃料の表層と内部との温度が実際は解離するため、必ずしも有効ではない。測温機構25により取得された温度に関する情報は、加熱機構23に送出される。これにより、加熱機構23は固体燃料の燃焼温度を制御することができる。
固体燃料を評価する目的で、燃焼バーナーを用いて燃焼するとき、または焼結機内の熱源として燃焼するときの固体燃料の燃焼を模擬した燃焼実験を行うためには、燃焼条件のうち、固体燃料の表面温度と、酸素分圧及び、固体燃料表面に送り込まれる燃焼に必要な雰囲気ガスの単位時間あたりの送風量を制御する必要がある。したがって、本実施形態に係るガス採取部2は、上述した加熱機構23、測温機構25、および雰囲気ガス導入管24に供給される雰囲気ガスの酸素分圧および流量を制御する不図示の制御装置により、燃焼条件としての燃焼温度、酸素分圧、および燃焼に必要な気流の流量を制御することができる。
(ガス採取管)
ガス採取管10は、燃焼により固体燃料の表層から生じたCOおよびCOガス、並びに未燃焼のOガス等を採取し、ガス分析部3に供給するための管である。ガス採取管10は、反応管20の枝配管の内部に挿入されており、試料皿21の上部において試料皿21の上面と略水平方向に渡されるように設けられる。また、ガス採取管10は、後述するXYZステージ31による制御により、3次元方向に移動可能である。ガス採取管10は、XYZステージ31によって試料皿21に対して接触または離反可能に設けられる。また、ガス採取管10の端部のうち、反応管20内に収容される端部は封止されており、また他端は、ガス分析部3に採取したガスを流通させるガス搬送管30の一端と接続される。
ガス採取管10によるガス採取量は微量とすることが好ましい。これは、燃焼の雰囲気を乱さないためである。固体燃料の表層で生じるガスの採取方法として、例えば非特許文献6に直接採取方法に関する技術が開示されている。当該文献では、外径6mm、内径4mmのアルミナ管、もしくは外径1.2mm、内径0.8mmの白金管の開口端を燃焼している試料表面近傍に位置させて、ガスを吸引サンプリングして、分析する方法が開示されている。
しかしながら、本発明者らは、ガスの採取量が多い場合やガス採取管10の外径が太い場合、燃焼場を乱したり、ガスを採取する固体燃料表層からの距離が不正確となったりするため、分析結果に再現性がないことを確認した。そのため、本実施形態に係るガス採取管10の外径を細くすることが望ましい。これにより、固体燃料の表層から生じるガスを採取する際に、Oや燃焼により生じたガスの流れを阻害せず、また、加熱によるガス採取管10の温度についての影響を極小化することができる。
一方、本発明者らは、ガス採取管10の外径を細くしすぎるとガス採取管10に振動が発生するため、安定したガスサンプリングができなくなり、ガス分析値に影響を及ぼすことを明らかにした。具体的には、ガス採取管10の外径はより細い方が燃焼環境を乱さないため有効であるが、細くすることでガス流れに対して物理的に振動するため、ガス採取管10を通じて採取されるガスの結果が乱れることを確認した。そのため、一般的なGCMS(Gas Chromatography Mass Spectroscopy;ガスクロマトグラフィー質量分析計)等に使用されるシリカ系のキャピラリーチューブを用いた場合、適切な実験ができないことがあった。
本発明者らは、種々検討の結果、ガス採取管10として比較的高い強度を有する石英管を用い、当該ガス採取管10を、固体燃料を装填している試料皿21の上部に渡し、ガス採取孔11をガス採取管10の側面のうち試料皿21に対向する側面に設けることで、極めて安定してガス採取が可能であることを確認した。なお、石英管をガス採取管10として採用した理由について、強度の観点以外については後述する。
また、本実施形態に係るガス採取管10は、ガスの採取量を微小量とするために、ガス採取管10の内径を細くすることが望ましい。これは、内径が太い場合、採取したガスがガス分析器に到達するまでに時間を要するために、リアルタイム性が低下し、表層ガス分布測定の精度の低下するためである。
さらに、ガス採取管10の側面に設けられるガス採取孔11の孔径を小さくすることが好ましい。孔径が小さい方が、微小な領域の測定が可能であるからである。例えば、石英管をガス採取管10の材質として用いた場合、通常0.1mm程度が一般的な加工での作成可能な孔径であった。なお、この孔径の大きさによっては、固体燃料の燃焼による影響を受けることもある。例えば、孔径がある程度小さい場合、固体燃料に含まれる灰分等がガス採取孔11に目詰まりする可能性があり、一方、孔径がある程度大きい場合、固体燃料自体がガス採取管10に吸い込まれる可能性がある。そこで、本発明者らは、ガス採取孔11の孔径を、供する固体試料の粒子径より小さくし、灰分等による目詰まりに対しては、ガス採取管10自体を交換することにより対応可能であることを確認した。
また、ガス採取管10は、高い燃焼温度において、十分な剛性を有することが求められる。本観点から、ガス採取管10の材質として、石英管の他に、アルミナ管および白金管も適用することが可能である。加工性の観点から、ガス採取管10を石英管により構成する方が容易である。また、加熱機構23が赤外線加熱の手法を用いる場合、透明の材質である石英管をガス採取管10として用いることが好ましい。さらに、白金管は、各種燃焼反応に対し触媒的効果を示すことが知られている。この場合、白金管は燃焼反応において不活性ではないため、触媒反応を考慮する必要がある場合において白金管をガス採取管10として用いることは好ましくない。したがって、石英管をガス採取管10として用いることが好ましい。
以上の観点から、本発明者らは、本実施形態において、外径が2mm以下、かつ内径が0.1mm以下の石英管をガス採取管10として用いることが好ましいと判断した。なお、本発明者らはサンプルガスとしてCOをガス採取管10に吹き付けた場合、後述するガス分析器33においてガスの吹き付け後から1秒以内で検知することが可能であることを確認した。
(ガス分析部の構成)
以上、ガス採取部2の構成について説明した。次に、再び図2に戻り、ガス分析部3の構成について説明する。図1を参照すると、ガス分析部3は、XYZステージ31、ガス流量制御器32、ガス分析器33、およびポンプ34を備える。ガス流量制御器32、ガス分析器33、およびポンプ34はガス搬送管30により接続されており、ガス搬送管30はXYZステージ31に支持されている。
ガス搬送管30は、複数のステンレス管および継手により構成される。ガス搬送管30の一端は、上述したようにガス採取管10と接続されており、ガス搬送管30は、ガス採取管10から流通したガスを搬送させる。ガス搬送管30とガス採取管10は溶接により接続されてもよい。ガス搬送管30はXYZステージ31により支持され、XYZステージ31の制御によりガス搬送管30は3次元方向に移動できる。ガス採取管10は、ガス搬送管30の移動に付随して移動される。なお、本実施形態に係るガス搬送管30の内径は、ガス採取管10の内径と同じであることが好ましい。例えば、ガス採取管10の内径が0.1mmであれば、ガス搬送管30の内径も0.1mmである。
ガス流量制御器32は、ポンプ34による吸引によりガス搬送管30の内部を流通するガスの流量を制御する装置である。ガス流量制御器32は、例えばマスフローコントローラにより実現される。ガス流量制御器32により、ガス採取管10により採取されるガスの採取量が制御される。本実施形態においては、ガスの採取量が微量となるようにガス流量制御器32がガスの採取量を制御することが好ましい。同じ燃焼条件であっても、ガスの採取量を増加させた場合、ガスの採取量が多くなりすぎることにより固体燃料の表層以外から生じたガスも採取されるためである。また、ガスの採取量を微量とすることで、燃焼の雰囲気の乱れを抑制することができる。
ガス分析器33は、ガス搬送管30の内部を流通するガスを逐次的に分析する装置である。本実施形態に係るガス分析器33は、例えば、質量分析器であることが好ましい。これは、ガスの採取量が微量であっても高感度で分析することが可能であり、かつ、測定間隔を短くすることが可能であるので、短時間における燃焼反応の解析が可能となる。より具体的には、ガス分析器33として飛行時間型質量分析装置を用いた場合、ガスの採取量が極めて微量であってもガスの分析が可能であることを、本発明者らは確認した。具体的には、ガスの採取量が10ml/min程度であっても、本実施形態に係るガス分析器33はガスの分析が可能であった。
なお、ガス分析器33は、一般的なセンサ、例えば酸素センサにより実現されてもよいが、酸素センサでは、安定した分析のために、分析対象ガス濃度を通常1分程度保持する必要がある。そのため、リアルタイム性の追求においては、酸素センサの使用は不利となる。また、ガス分析器33は、FTIR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy;フーリエ変換赤外分光)法を用いたFTIR装置であってもよい。しかし、FTIR法では酸素を測定することができないため、燃焼反応の解析においては不利である。ただし、FTIR法により測定可能であるガス種のみを分析する場合、ガス分析器33は、FTIR法を用いた装置であってもよい。
<2.ガス分析方法>
次に、本実施形態に係るガス分析装置を用いた実験手順について以下に示す。まず、固体燃料を任意の粒径に破砕し、破砕された固体燃料を試料皿21に装填する。なお、本実験で用いられる固体燃料は、試料皿21内に収まるように加圧成型してバルク状に加工されたものであってもよい。
次に、試料皿21を反応管20の台座22に配置し、反応管20の両端を配管継手およびクイックカップリング等を用いて密閉する。この際、ガス採取管10をXYZステージ31を用いて再現性よく配置することが望まれる。そのためには、まず、試料皿21を設置する前に試料皿21の直上中心においてガス採取管10のガス採取孔11の位置決めを行い、決定したガス採取孔11の位置に対応するXYZステージ値を特定する。そして、試料皿21の設置前にガス採取管10を退避させた後、試料皿21を台座22に配置し、その後ガス採取管10を先に特定したXYZステージ値に移動させる。この際、XYZステージ31のZ方向の微調整により、ガス採取管10を試料皿21に接触させて固定することが好ましい。例えば、試料皿21が凹状のような縁を有する形状である場合、ガス採取管10を試料皿21の縁に接触させるように固定することがより好ましい。さらに、ガス採取管10を試料皿21の縁に対して押圧するように接触させることがより好ましい。これにより、気流が存在する燃焼中の測定においても、当該気流によるガス採取管10の振動が生じにくくなるため、固体燃料表層から生じるガスを安定してサンプリングすることが可能である。
なお、燃焼時の固体燃料の最表面の情報を取得する目的において、試料皿21の上面まで固定燃料が充填され、かつ、ガス採取管10が試料皿21の縁に接触するように固定される。そのため、固体試料表面とガス採取孔11との距離は可能な限り小さいことが好ましく、当該距離は、具体的には1mm以下であり、より好ましくは、0.1mm以下である。
次に、反応管20の内部に雰囲気ガスを導入する。まず、任意の酸素分圧の雰囲気ガスを反応管20の内部に流通し、ガス漏れが無いことを確認する。ガス漏れが無いことを確認したのち、各装置(本実施形態では測温機構24およびガス分析器33等)による測定および分析を開始する。続いて、加熱機構23によるランプ加熱を行い、固体燃料の燃焼を開始する。この際、燃焼温度は加熱機構23により制御される。燃焼開始後、任意の時間が経過した後に加熱機構23の加熱ランプを消灯し、燃焼した固体燃料を自然冷却し、ガス分析器33による分析結果を確認しながら燃焼によるガスの発生が終息するのを待つ。
なお、反応管20の内部に雰囲気ガスを導入する前に、窒素ガスなどの不活性ガスを反応管20の内部に流通させて反応管20の内部をパージし、酸素分圧をガス分析器33の検出限界以下まで低下させることが好ましい。この場合、不活性ガスを反応管20の内部に満たした状態で加熱機構23によって固体燃料を任意の温度まで加熱させたのちに、規定の酸素分圧の雰囲気ガスを反応管20の内部に流通させて、固体燃料の燃焼を開始させる。これにより、燃焼開始時から固体燃料の燃焼温度が目標温度に達しているため、燃焼時の温度を一定に保つことが可能である。したがって、目標温度における固体燃料の燃焼性の評価精度をより高めることができる。
<3.まとめ>
以上、本実施形態に係るガス分析装置1およびガス分析装置1を用いたガス分析方法について、詳細に説明した。本発明によれば、燃焼時の固体燃料の表層のガス種を安定して連続的に定量することが可能となるので、燃焼速度が速い(つまり燃焼性の高い)固体燃料の初期発生ガス、および低温燃焼における微量発生ガスの測定データを得ることができ、より幅広い燃焼速度を持つ固体燃料の評価が可能となる。したがって、固体燃料の燃焼性についてより精度高く評価することが可能となる。
次に、本発明者らが行った実験について説明する。これらの実験における条件等は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した例であり、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施形態に係るガス分析装置1を用いて、低温において燃焼性が異なるふたつの固体燃料(コークス、チャー)を用いて表層ガス分布の差異を分析し、本実施形態に係るガス分析装置1の有効性について評価した。
焼結プロセス内の燃焼温度は一般的に1200℃であるため、本実施例において固体燃料の燃焼温度は1200℃として設定した。また、雰囲気ガスの導入開始後約100秒を経過してから固体燃料の加熱を開始した。なお、固体燃料を加熱する加熱機構23として、ランプ加熱装置を用いた。雰囲気ガスの酸素分圧は21kPaであり、雰囲気ガスのガス流量は10L/minとした。本実施例においてガス分析器33として質量分析器を用い、当該質量分析器によりCO、COおよびOの濃度の測定を行った。また、燃焼時の固体燃料の実際の燃焼温度は、測温機構25であるサーモグラフィーにより実測された。
本実施例では、燃焼時の固体燃料の差異を明確化するために、発明したガス分析方法を用いて、燃焼時における各固体燃料の表層の酸素濃度の差異について評価した。
コークスの燃焼による表層ガスの分析結果の一例を図4に示す。まず、加熱によりコークスの燃焼温度が上昇するとともに、燃焼反応が開始され、COおよびCOが発生するとともに、Oが消費されることが確認された。
続いて、チャーの燃焼による表層ガスの分析結果の一例を図5に示す。本手法による分析結果のうち、実験開始後100〜150秒の間は、燃焼を開始した初期段階における、各固体燃料の表面のガス分布を示すと考えられる。本結果においては、Oが周辺雰囲気より低下していることがわかる。これは、燃焼によりOが消費されたためである。図4と図5との比較から、本発明によれば、チャーの表層におけるOの濃度が、コークスの表層より低下していることが明らかとなった。図1に示したように、焼結プロセスが行われる1200℃付近では、従来のガス分析によって得られた反応速度は、差異がみられないが、一方で、焼結プロセスの燃焼進行を示す指標であるFFS(Flame Front Speed)は、燃料としてコークスとチャーのそれぞれを用いた場合では違いがあることがわかっている。この違いは、本発明によって明らかにされた図4と図5に示す分析結果の差異に由来するものであると考えられる。
一方、高燃焼性の固体燃料はより短時間で燃焼が完了するので発熱性が低下する。よって、チャーを固体燃料として用いた場合には焼結歩留まりが低下したものと考えられる。
以上まとめると、コークスはチャーに対し、焼結プロセス内の発熱量が大きく、歩留がより大きいことが明らかとなった。一方でFFSについては、チャーがコークスよりも早いことが明らかとなった。これらの結果から、本実施形態に係るガス分析装置1を用いることにより、拡散律速段階に相当する燃焼温度域における固体燃料の燃焼性の評価が可能であることが示された。
なお、実験が進行すると、試料皿21内の固体燃料の燃焼が進行し損耗することにより、固体燃料の表面がガス採取孔11から遠ざかる。このことを利用して、固体燃料の表層の位置情報、および変化する表層の位置におけるガスに関する情報を取得することが可能である。例えば、燃焼の進行度合いが線形的であると仮定すれば、ガス採取孔11から試料面までの距離を、ガス濃度分布から推定することが可能である。例えば、図4に示した例では、固体燃料の厚さは4mmであるので、燃焼開始時刻を固体燃料の表面の位置(0mm)に、また、燃焼終了時刻を固体燃料の底面の位置(4mm)に対応させることにより、燃焼時刻を固体燃料の燃焼位置情報に変換して評価することも可能である。
また、より精度を求める場合には、ガス濃度分布とサーモグラフィーで測定した燃焼表面の温度変化と、ガス採取孔11から試料面までの距離とを相関させることもできる。これにより、固体燃料の表面からの深さにおける燃焼温度およびガス分布について推定することができる。
(実施例2)
本実施形態に係るガス採取管10によるガスの採取方法の有効性を示すために、種々の固体燃料を各温度において加熱した際における、ガス採取管10の有無によるガスの検出精度について評価した。本実施例においては、固体燃料として、揮発分量が5%以下である無煙炭AおよびB、揮発分量が約20%である瀝青炭CおよびD、並びに揮発分量が45%以上である褐炭EおよびFを用いた。これらの固体燃料を、150℃、200℃および300℃の各温度において加熱した。なお、本実施例においては、比較例として、反応管20の内部からガス採取管10を取り除いたガス分析装置1を用意した。具体的には、比較例においては反応管20の枝配管に設けられているガス採取管10が取り除かれており、枝配管の端部にはガス搬送管30が継手等により接続されている状態である。この状態では、反応管20の内部に導入された雰囲気ガスは、反応管20の枝配管の端部からガス搬送管30へと流れる。実施例および比較例において固体燃焼の燃焼により生じたガスは、ガス搬送管30を通じてガス分析器33に送られる。ガス分析器33が各燃焼温度についてガス(特にCOガス)を検出可能であったか否かについて、実施例および比較例についてそれぞれ評価した。なお、雰囲気ガスの酸素分圧は21kPaであり、雰囲気ガスのガス流量は10L/minとした。
結果を表1および表2に示す。まず、表1に示したように、ガス採取管10が設けられていない反応管20から排出されたガスについて、いずれの炭種からも吸着されていたと考えられるHOを検出した(表示せず)が、燃焼により固体燃料から生じるCOガスは、C、D、E、Fの石炭では200℃以上からにおいて、また、A、Bの石炭では300℃からにおいてのみ検出された。
一方、表2に示したように、ガス採取管10を通して採取したガスについて、質量分析器(ガス分析器33)は、150℃で加熱した場合においてFの石炭からガスの発生を確認した。またわずかであるが、加熱温度200℃以上においても石炭A、BにおいてCOガスが検出された。
燃焼初期のCOガスがより低温において多量に発生する場合は、固体燃料が自然発火性を有する可能性が高いため、Fの石炭は自然発火性を有することが考えられる。上記の結果を鑑みると、従来から行われているような反応管の内部から単純にガスを採取するサンプリング方法では、石炭Fの自然発火性を明らかにすることは困難であったが、本実施形態に係るガス分析装置を用いたサンプリング方法によれば、Fが最も自然発火性が高いことを明らかにすることができた。これは、ガス採取管10が固体燃料の表層に生じる僅かなガスをサンプリングすることができるので、低温における初期発生ガスをより鋭敏に検出できたからであると考えられる。つまり、ガス採取管10を固体燃料の表層に近接させるように設けることにより、初期発生ガスが採取可能であり、自然発火性の評価が可能であることが示された。
Figure 2017090324
Figure 2017090324
(実施例3)
本実施形態に係るガス採取管10の材質、および固定方法の有効性を示すために、本実施形態に係るガス分析装置1において、本実施例として、ガス採取管10として石英管を用い、かつ、試料皿21に固定した場合について評価した。一方、本比較例として、一般的なシリカ製のキャピラリーをガス採取管10として用いた場合、および、ガス採取管10として石英管を用いたがガス採取管10を試料皿21に固定しなかった場合について評価した。本実施例で用いられた固体燃料はコークスである。石英管は外径1.0mmのものを、また、シリカ製のキャピラリーは外径0.5mmのものを用いた。評価のプロセスについては、上述した実施例1と同様である。具体的には、雰囲気ガスの導入開始後約100秒を経過してからコークスの加熱を開始した。雰囲気ガスの酸素分圧は21kPaであり、雰囲気ガスのガス流量は10L/minとした。採取したガスについて、ガス分析器33によりCO、COおよびOの濃度の測定を行った。
本実施例に係る表層ガスの分析結果の一例は図4に先に示した通りであり、再現性も確認された。したがって、本分析結果から、燃焼によって消費されたO、並びに発生したCOおよびCOの空間分布およびその定量解析が可能であることが明らかになった。例として、図4では炭材最表層にCOの高い領域が部分的に存在することがわかる。また、表層付近におけるO濃度の最低値を読み取ることで、各種の炭材の燃焼性の評価が可能である。
一方、シリカ製キャピラリーをガス採取管10として用いた場合の表層ガスの分析結果の一例を図6に示す。この結果には再現性がなく、実験ごとに、燃焼の進行に伴うガス検出量が大きく変化して安定せず、図4に示すような安定的なガス検出量の変化とならなかった。そのため、十分な信頼性をもって、O、CO、CO等の空間分布の評価ができなかった。加えて図6に示したように、O濃度が周囲雰囲気(約21%)よりも高い値を示す場合があり、異常値が検出されやすいという問題があると考えられる。
また、石英管をガス採取管10として用いたが試料皿に固定しなかった場合の表層ガスの分析結果の一例を図7に示す。ガス採取管10を試料皿に固定しなかった場合においても、上記の図3に示すような分析結果が得られることもあった。しかし、ほとんどの場合において、図7に示すように、分析値が大きく変動するような結果が得られ、分析の再現性が確保できなかった。
比較例に示したような結果となる理由は定かではない。しかし種々の要因として、まず、シリカのように材質が剛直でない場合は、気流または燃焼による温度変化によりガス採取管10が振動しやすく、これによりガス採取孔11の位置が変動しやすいことにより、ガス採取量が安定しなかったためと考えられる。また、試料皿21にガス採取管10を固定しなかった場合も同様に、微小な振動の影響、またはガス採取孔11の位置が変動しやすいため、分析結果の再現性が得られなかったものと推定される。つまり、ガス採取管10を石英管により形成し、ガス採取管10を試料皿21に接触させて固定することにより、固体燃料の表層において生じるガスを安定的に採取することが可能であることが示された。
(実施例4)
本実施形態に係るガス分析装置1に用いられるガス採取管10の外径および内径の範囲の有効性を示すために、各種ガス採取管を用いて表層のガス測定を行った場合の分析結果の再現性について評価した。本実施例として、外径が2mm以下であり、かつ、内径が0.1mm以下であるガス採取管10を用いた。また、本比較例として、上述した外径および内径の条件を満たさないガス採取管を用いた。評価のプロセスについては、上述した実施例1と同様である。具体的には、雰囲気ガスの導入開始後約100秒を経過してからコークスの加熱を開始した。雰囲気ガスの酸素分圧は21kPaであり、雰囲気ガスのガス流量は10L/minとした。採取したガスについて、ガス分析器33によりCO、COおよびOの濃度の分析を行った。これらの分析について各5回行い、その再現性について評価した。なお、下記の表3における再現性の評価基準は、以下のとおりである。
分析結果の再現性:
◎:再現性が極めて高い
○:再現性が高い
×:再現性が低い、または再現性がない
すなわち、◎は、再現性が極めて高いことを示し、具体的には、分析結果の誤差が燃焼時発生COガス量で5%以内であったことを意味する。また、○は、再現性が高いことを示し、具体的には、分析結果の誤差が5%以上、20%未満であったことを意味する。また、×は、再現性が極めて低く、または再現性がないことを示し、具体的には、分析結果の誤差が20%以上であったことを意味する。
再現性の評価結果を表3に示す。実施例1〜4に示すように、外径が1mmまたは2mmであるガス採取管10を用いた場合、極めて良好な再現性を示すことが分かった。また、実施例5〜6に示すように、外径が0.5mmであるガス採取管10を用いた場合、ある程度再現性が高いことが示されたが、実施例1〜4に示した再現性の評価結果と比較して低いことが示された。これは、ガス採取管10の外径はより細い方が好ましいが、細すぎた場合において、ガス採取管10が振動しやすくなり、ガス採取管10によるガスの採取量が変動しやすいためである。一方、比較例1に示すように、外径が3mmであるガス採取管10を用いた場合、分析結果の再現性が低くなることが分かった。これは、反応管20内のガスの流れがガス採取管10により乱されやすいためである。以上の結果から、本実施形態に係るガス採取管10の外径は2mm以下であることが好ましいことが明らかとなった。
また、実施例1〜6に示すように、外径が2mm以下であり、かつ内径が0.1mm以下であるガス採取管10を用いた場合、分析結果の再現性が高くなることが分かった。一方で、比較例2に示すように、内径が0.2mmであるガス採取管10を用いた場合、分析結果の再現性が低くなることが分かった。これは、ガス採取管10の内径が大きくなると、固体燃料から生じる表層ガスがガス採取管10の内部を流通する速度が遅くなり、表層ガスの分布をリアルタイムに、かつ、より精度高く分析できないためである。上述したように、表層ガスの分布をリアルタイムに、かつ、より精度高く分析するためには、可能な限り少量のガスをガス採取管10の内部に流通することが好ましい。本実施例から、本実施形態に係るガス採取管10の内径は0.1mm以下であることが好ましいことが明らかとなった。
Figure 2017090324
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 ガス分析装置
2 ガス採取部
3 ガス分析部
10 ガス採取管
11 ガス採取孔
20 反応管
21 試料皿
22 台座
23 加熱機構
24 雰囲気ガス導入管
25 測温機構
30 ガス搬送管
31 XYZステージ
32 ガス流量制御器
33 ガス分析器
34 ポンプ

Claims (9)

  1. 加熱機構により加熱された固体燃料の表層から生じるガスを採取するガスサンプリング装置であって、
    表面に前記固体燃料を装填する試料皿と、
    前記試料皿の上部において前記試料皿に接触及び離反可能に設けられ、一端が封止され、前記試料皿と対向する側面にガス採取孔を有するガス採取管と、
    を備えるガスサンプリング装置。
  2. 前記ガス採取管は石英管である、請求項1に記載のガスサンプリング装置。
  3. 前記ガス採取管の外径は2mm以下であり、かつ、前記ガス採取管の内径は0.1mm以下である、請求項1または2に記載のガスサンプリング装置。
  4. 前記試料皿は、雰囲気ガスが流通する反応管の内部に設けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置。
  5. 前記加熱機構は、赤外線加熱ランプである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスサンプリング装置と、
    前記ガスサンプリング装置により採取されたガスの種類および濃度を逐次的に分析するガス分析器と、
    を備える、ガス分析装置。
  7. 前記ガス分析器は、飛行時間型質量分析装置またはフーリエ変換赤外分光度計である、請求項6に記載のガス分析装置。
  8. 固体燃料が装填された試料皿の上部において、一端が封止され前記試料皿と対向する側面にガス採取孔を有するガス採取管を、前記試料皿に接触させて配置し、
    前記固体燃料を加熱し、
    加熱された前記固体燃料の表層から生じるガスを、前記ガス採取孔を通じて前記ガス採取管内に採取する、ガスサンプリング方法。
  9. 請求項8に記載のガスサンプリング方法を用いて採取されたガスの種類および濃度を逐次的に分析する、ガス分析方法。
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