JP2014005410A - 重合液、この重合液から得られた導電性ポリマーフィルム及び電極体 - Google Patents

重合液、この重合液から得られた導電性ポリマーフィルム及び電極体 Download PDF

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Abstract

【課題】環境負荷が小さく、経済性にも優れる上に、電気化学的活性に優れた導電性ポリマーを与えることが可能な電解重合用の重合液を提供する。
【解決手段】本発明の重合液は、100〜80質量%の水と0〜20質量%の有機溶媒とから成る溶媒と、3位と4位に置換基を有するチオフェンから成る群から選択された少なくとも一種のモノマーと、支持電解質としての、カルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体及びその塩から成る群から選択された少なくとも一種の化合物と、を含むことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、環境負荷が小さく、経済性にも優れる上に、電気化学的活性に優れた導電性ポリマーを与える電解重合用の重合液に関する。本発明はまた、この重合液から得られた導電性ポリマーフィルム及び該フィルムを備えた電極体に関する。
チオフェン類から誘導された導電性ポリマーは、導電性に優れ、様々な電気化学的用途に適しており、帯電防止フィルム、電極材料に加えて、固体電解コンデンサ、太陽電池、表示素子、センサー等の幅広い分野において応用が検討されてきた。特に、3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、3,4−エチレンジオキシチオフェンを「EDOT」と表し、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を「PEDOT」と表わす。)等の3位と4位に置換基を有するチオフェンから誘導された導電性ポリマーは、高い電導度と環境耐久性とを有するため、その応用が頻繁に検討されてきた。
例えば、特許文献1(特開平2−15611号公報)は、固体電解コンデンサにおいて真の陰極として作用する導電性ポリマー層のために、EDOT等の3位と4位に置換基を有するチオフェンから誘導されたポリマーを使用することを提案している。また、非特許文献1(Solar Energy Materials & Solar Cells 94(2010)623−628)は、陽極上にPEDOTのポリスチレンスルホン酸塩から成る正孔取り出し層(以下、ポリスチレンスルホン酸を「PSS」と表し、PEDOTのポリスチレンスルホン酸塩を「PEDOT:PSS」と表す。)を形成し、次いで光電変換層と陰極とを積層した有機薄膜太陽電池を開示している。さらに、非特許文献2(Electrochemistry 71,No.11(2003)944−946)は、色素増感太陽電池における陽極として、PEDOT:PSSの導電性ポリマー層を備えた電極を選択し、I/I 酸化還元対を含む電解液中でのサイクリックボルタモグラムを測定し、Pt電極のものと比較した結果を報告している。PEDOT:PSSの導電性ポリマー層を備えた電極のサイクリックボルタモグラムには、Pt電極のサイクリックボルタモグラムに認められるI からIへの還元波が認められていない。
これらの導電性ポリマーは、電解重合法又は化学重合法により得ることができるが、電解重合法によると、少量のモノマーから機械的強度に優れた導電性ポリマーフィルムが短時間で導電性基体上に形成される。基体上に形成された導電性ポリマーフィルムは、基体から剥離された形態でも使用され、基体上に配置されたままの形態でも使用される。
ところで、電解重合のための重合液には、通常、モノマーと、支持電解質と、これらを溶解するための溶媒とが含まれているが、3位と4位に置換基を有するチオフェン(以下、3位と4位に置換基を有するチオフェンを「置換チオフェン」と表わす。)の電解重合は、エタノール、アセトニトリル等の有機溶媒を含む重合液を用いて行われるのが通常である。置換チオフェンの水に対する溶解性が極めて低い上に、チオフェンの酸化ポテンシャルが水の酸化ポテンシャルより高く、重合が水により抑制されると考えられるからである。例えば、特許文献2(特開平1−313521号)の実施例9〜14,18〜22では、溶媒としてのアセトニトリルとモノマーとしてのEDOTとを含む重合液を使用した電解重合によりPEDOTを得ている。また、特許文献3(特開平2−58818号公報)の実施例4では、溶媒としてのアセトニトリルと支持電解質としてのボロジサリチル酸ジisoプロピルアンモニウムとモノマーとしての3,4−ジメチルチオフェンとを含む重合液を使用した電解重合により固体電解コンデンサを得ている。この文献はまた、有機溶媒に対する溶解度が低いボロジサリチル酸アンモニウムを支持電解質とし、有機溶媒に水を添加することにより調製した重合液からは、熱安定性の点で問題を有する重合膜が得られることを記載している。
しかしながら、有機溶媒の使用は、水溶媒の使用に比較して、一般に環境負荷を増大させ、経済的にも不利である。さらに、有機溶媒の中には人体に有害なものも多く、可燃性溶媒を使用した電解重合の場合には電気火花による火災を防止する措置をとる必要がある。そのため、水に難溶である置換チオフェンの重合においても、環境負荷が小さく、経済性に優れた水を溶媒とするのが好ましく、支持電解質も水溶媒に溶解するものを使用するのが好ましい。
出願人はこれまで環境負荷が小さく経済性にも優れる電解重合用の重合液の検討を重ねてきた。そして、特許文献4(WO2011/108254A1公報)及び本願出願時には未公開であるPCT/JP2012/55284において、置換チオフェンとボロジサリチル酸及びボロジサリチル酸塩から成る群から選択された支持電解質と水を主体とした溶媒とを含む重合液を用いた電解重合により、意外にも熱安定性に優れた緻密なポリマーが電極上に形成されることを報告した。出願人はさらに、本願出願時には未公開であるPCT/JP2012/58761、PCT/JP2012/58762において、上記重合液を用いた電解重合により得られた導電性基体とこの上に積層された導電性ポリマーとを備えた電極体が、耐熱性に優れた色素増感太陽電池及び有機薄膜太陽電池のために好適であることを報告した。チオフェンの重合が水により抑制されると考えられており、また、特許文献3は重合液に対する水の添加がポリマーフィルムの耐熱性を低下させることを記載しているが、これらのことを考慮すると、上記重合液から熱安定性に優れた緻密なポリマーが得られたことは驚くべきことである。
特開平2−15611号公報 特開平1−313521号 特開平2−58818号公報 WO2011/108254A1公報
Solar Energy Materials & Solar Cells 94(2010)623−628 Electrochemistry 71,No.11(2003)944−946
上述したように、電解重合用の重合液の溶媒として環境負荷が小さく経済性にも優れる水を使用するのが好ましく、支持電解質も水溶媒に溶解するものを使用するのが好ましいが、置換チオフェンの水に対する溶解性が極めて低い上に、チオフェンの酸化ポテンシャルが水の酸化ポテンシャルより高く、重合が水により抑制されると考えられているため、これまで十分な検討がなされてこなかった。
そこで、本発明の目的は、置換チオフェンの電解重合のための重合液であって、環境負荷が小さく、経済性にも優れる上に、電気化学的活性に優れた導電性ポリマーを与える重合液を提供することである。
発明者らは、ボロジサリチル酸及び/又はボロジサリチル酸塩以外の、カルボン酸及びヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体及びこれらの塩を支持電解質とした重合液について、鋭意検討した。その結果、溶媒として100〜80質量%の水と0〜20質量%の有機溶媒とから成る溶媒を選択し、支持電解質として特定範囲のカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体及びその塩を選択した電解重合用の重合液により、上記目的が達成されることを発見した。
したがって、本発明はまず、100〜80質量%の水と0〜20質量%の有機溶媒とから成る溶媒と、置換チオフェンから選択された少なくとも一種のモノマーと、支持電解質としての、式(I)
Figure 2014005410
{式中、X及びYは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、式(II)〜式(VI)
Figure 2014005410
(式(II)において、mは0〜4の整数を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、mが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、又は、mが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、
式(III)において、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、
式(IV)において、nは1又は2を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、nが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、又は、nが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、
式(V)及び式(VI)において、R、R、R及びR10は、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素、カルボキシ基又はヒドロキシ基を表わす。)
で表わされるいずれかの基を表わす。}で表されるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択された少なくとも一種の化合物(但し、ボロジサリチル酸及びボロジサリチル酸塩から成る群から選択された化合物のみからなる場合を除く)と、を含むことを特徴とする、上記モノマーの電解重合のための重合液に関する。100〜80質量%の水と0〜20質量%の有機溶媒とから成る溶媒を、以下「水リッチ溶媒」と表わす。
上記式(I)で表されるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択された化合物を支持電解質とすると、水を主溶媒とした重合液から、安定で電気化学的活性に優れた導電性ポリマーが形成される。水リッチ溶媒において、水と有機溶媒との合計量は100質量%である。水リッチ溶媒中の水の含有量は、80質量%以上であればよいが、90質量%以上であるのが好ましく、95質量%以上であるのがより好ましく、100質量%であるのが特に好ましい。水リッチ溶媒における有機溶媒の含有量が増加すると、ポリマー粒子が緻密に充填された導電性ポリマーフィルムが電解重合により電極上に形成されにくくなり、有機溶媒の含有量が溶媒全体の20質量%を超えると、得られた導電性ポリマーフィルムの安定性が低下する。
上記支持電解質は、式(I)においてXとYとが同一であるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択されているのが好ましく、さらに、ボロジ蓚酸、ボロジマロン酸、ボロジコハク酸、ボロジアジピン酸、ボロジマレイン酸、ボロジグリコール酸、ボロジ乳酸、ボロジヒドロキシイソ酪酸、ボロジリンゴ酸、ボロジ酒石酸、ボロジクエン酸、ボロジフタル酸、ボロジサリチル酸、ボロジヒドロキシ安息香酸、ボロジマンデル酸、ボロジベンジル酸及びこれらの塩から成る群から選択されているのが好ましい。これらの化合物はホウ酸と対応するカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸との脱水反応により容易に合成することができ、或いは市販されているため入手しやすく、安定性に優れるからである。また、上記支持電解質が式(I)においてXとYとが異なるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択される場合には、X及びYの一方が−C(=O)−C(=O)−であるのが好ましい。
本発明では、導電性ポリマーを製造するためのモノマーとして、置換チオフェン、すなわち、3位と4位に置換基を有するチオフェンから成る群から選択された化合物を特に限定無く使用することができる。チオフェン環の3位と4位の置換基は、3位と4位の炭素と共に環を形成していても良い。特にモノマーがEDOTであると、可視光の透過性(透明性)に優れ、特に高い電導度と電気化学的活性を有する導電性ポリマーが得られるため好ましい。
本発明の重合液を用いた電解重合により、導電性基体上に安定で電気化学的活性に優れた導電性ポリマーフィルムが形成される。基体上に形成された導電性ポリマーフィルムは、基体から剥離された形態で使用され、また、基体上に配置されたままの形態で電極体として使用される。したがって、本発明はまた、少なくとも表面に導電性部分を有する基体を本発明の重合液に導入して電解重合を行うことにより得られた導電性ポリマーフィルムを提供し、さらに、少なくとも表面に導電性部分を有する基体と、該基体の導電性部分の上に積層された導電性ポリマーフィルムと、を備えた電極体であって、上記導電性ポリマーフィルムが、上記基体を本発明の重合液に導入して電解重合を行うことによって形成されたものであることを特徴とする電極体を提供する。
本発明の電極体は、優れた電気化学的活性を有するため、少なくとも表面に導電性部分を有する陽極と、該陽極の導電性部分の上に積層された正孔取り出し層と、該正孔取り出し層上に積層された正孔輸送体と電子輸送体とを含む光電変換層と、該光電変換層上に積層された陰極と、を備えた有機薄膜太陽電池において、上記陽極と上記正孔取り出し層とから成る構成要素として好適に使用することができる。
本発明の電極体はまた、酸化種を還元種に変換する触媒能に優れるため、光増感剤としての色素を含む半導体層を有する陰極と、該陰極の半導体層上に積層された対を成す酸化種と還元種とを含む電解質層と、該電解質層上に積層された上記酸化種を上記還元種に変換する触媒として作用する導電性ポリマー層を有する陽極と、を備えた色素増感太陽電池において、上記陽極として好適に使用することができる。
本発明の、置換チオフェンモノマーと、水リッチ溶媒と、上記式(I)で表わされる特定範囲のホウ素錯体及びその塩から成る群から選択された支持電解質と、を含む電解重合用の重合液は、水を主溶媒として使用しているため、環境負荷が小さく、経済性にも優れる重合液である。また、この重合液を用いた電解重合により得られた導電性ポリマーフィルム及び電極体は、高い電気化学的活性を示す。
ボロジ蓚酸アンモニウムとEDOTとを含む重合液から得た電極体についての硫酸ナトリウム水溶液中でのサイクリックボルタモグラムである。 PEDOT:PSSを含むスラリーから得た電極体についての硫酸ナトリウム水溶液中でのサイクリックボルタモグラムである。 ボロジ蓚酸アンモニウムとEDOTとを含む重合液から得た電極体についてのI/I 酸化還元対を含む電解液中でのサイクリックボルタモグラムを、PEDOT:PSSを含むスラリーから得た電極体及び白金電極のサイクリックボルタモグラムと比較した図である。
(1)重合液
本発明の電解重合用の重合液は、水リッチ溶媒と、置換チオフェンから選択されたモノマーと、特定範囲のホウ素錯体及び/又はその塩から選択された支持電解質と、を必須成分として含む。本発明の重合液では、環境負荷が小さく、経済的にも優れる水を主溶媒として使用する。本発明の重合液には、水に加えて、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸メチルなどの有機溶媒が含まれていてもよいが、溶媒全体の80質量%以上が水である。水は溶媒全体の90質量%以上であるのが好ましく、溶媒全体の95質量%以上であるのがより好ましく、溶媒が水のみから成るのが特に好ましい。水リッチ溶媒における有機溶媒の含有量が増加すると、ポリマー粒子が緻密に充填された導電性ポリマーフィルムが電解重合により電極上に形成されにくくなり、有機溶媒の含有量が溶媒全体の20質量%を超えると、得られた導電性ポリマーフィルムの安定性が低下する。
本発明の重合液では、モノマーとして、置換チオフェン、すなわち、3位と4位に置換基を有するチオフェンから選択されたモノマーを使用する。チオフェン環の3位と4位の置換基は、3位と4位の炭素と共に環を形成していても良い。使用可能なモノマーの例としては、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジエチルチオフェンなどの3,4−ジアルキルチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェンなどの3,4−ジアルコキシチオフェン、3,4−メチレンジオキシチオフェン、EDOT、3,4−(1,2−プロピレンジオキシ)チオフェンなどの3,4−アルキレンジオキシチオフェン、3,4−メチレンオキシチアチオフェン、3,4−エチレンオキシチアチオフェン、3,4−(1,2−プロピレンオキシチア)チオフェンなどの3,4−アルキレンオキシチアチオフェン、3,4−メチレンジチアチオフェン、3,4−エチレンジチアチオフェン、3,4−(1,2−プロピレンジチア)チオフェンなどの3,4−アルキレンジチアチオフェン、チエノ[3,4−b]チオフェン、イソプロピルチエノ[3,4−b]チオフェン、t−ブチル−チエノ[3,4−b]チオフェンなどのアルキルチエノ[3,4−b]チオフェンが挙げられる。モノマーとして、単独の化合物を使用しても良く、2種以上の化合物を混合して使用しても良い。特に、EDOTを使用するのが好ましい。
本発明の重合液では、式(I)
Figure 2014005410
で表わされる、脂肪族、脂環式又は芳香族のカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体及びその塩から選択された化合物を支持電解質として使用する。
式(I)において、X及びYは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、以下の式(II)〜式(VI)で表わされる基を表わす。
Figure 2014005410
式(II)において、mは0〜4の整数を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、mが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環(シクロペンタン又はシクロヘキサン)を形成しても良く、又は、mが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環(シクロペンタン又はシクロヘキサン)を形成しても良い。式(II)で表わされる基を有する式(I)で表わされるホウ素錯体の例としては、マロナトオキサラトホウ酸、グリコラトオキサラトホウ酸、ラクタトオキサラトホウ酸、オキサラトタルタラトホウ酸、オキサラトサリチラトホウ酸、ボロジ蓚酸、ボロジマロン酸、ボロジコハク酸、ボロジアジピン酸、ボロジシクロペンタン−1,1−ジカルボン酸、ボロジシクロヘキサン−1,1−ジカルボン酸、ボロジシクロペンタン−1,2−ジカルボン酸、ボロジシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸が挙げられる。
式(III)において、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わす。式(III)で表わされる基を有する式(I)で表わされるホウ素錯体の例としては、ボロジマレイン酸が挙げられる。
式(IV)において、nは1又は2を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、nが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環(シクロペンタン又はシクロヘキサン)を形成しても良く、又は、nが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環(シクロペンタン又はシクロヘキサン)を形成しても良い。式(IV)で表わされる基を有する式(I)で表わされるホウ素錯体の例としては、グリコラトオキサラトホウ酸、ラクタトオキサラトホウ酸、オキサラトタルタラトホウ酸、ボロジグリコール酸、ボロジ乳酸、ボロジヒドロキシイソ酪酸、ボロジリンゴ酸、ボロジ酒石酸、ボロジクエン酸、ボロジ−1−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸、ボロジ−1−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、ボロジ−2−ヒドロキシシクロペンタンカルボン酸、ボロジ−2−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、ボロジマンデル酸、ボロジベンジル酸が挙げられる。
式(V)及び式(VI)において、R、R、R及びR10は、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素、カルボキシ基又はヒドロキシ基を表わす。式(V)又は式(VI)で表わされる基を有する式(I)で表わされるホウ素錯体の例としては、オキサラトサリチラトホウ酸、ボロジフタル酸、ボロジサリチル酸、ボロジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。
塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ブチルアンモニウム塩などのアルキルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、ジブチルアンモニウム塩などのジアルキルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリブチルアンモニウム塩などのトリアルキルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩などのテトラアルキルアンモニウム塩を例示することができる。
但し、ボロジサリチル酸及びボロジサリチル酸塩から成る群から選択された化合物のみからなる支持電解質を含む重合液は、本発明の重合液の範囲から除かれる。
これらの支持電解質のアニオンが、以下に示す電解重合の過程でドーパントとして導電性ポリマーフィルム中に含まれる。
支持電解質は、式(I)においてXとYとが同一であるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択されているのが好ましく、さらに、ボロジ蓚酸、ボロジマロン酸、ボロジコハク酸、ボロジアジピン酸、ボロジマレイン酸、ボロジグリコール酸、ボロジ乳酸、ボロジヒドロキシイソ酪酸、ボロジリンゴ酸、ボロジ酒石酸、ボロジクエン酸、ボロジフタル酸、ボロジサリチル酸、ボロジヒドロキシ安息香酸、ボロジマンデル酸、ボロジベンジル酸及びこれらの塩から成る群から選択されているのが好ましい。これらの化合物はホウ酸と対応するカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸との脱水反応により容易に合成することができ、或いは市販されているため入手しやすく、安定性に優れるからである。また、上記支持電解質が式(I)においてXとYとが異なるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択される場合には、X及びYの一方が−C(=O)−C(=O)−であるのが好ましい。このようなホウ素錯体及びその塩の例としては、マロナトオキサラトホウ酸、グリコラトオキサラトホウ酸、ラクタトオキサラトホウ酸、オキサラトタルタラトホウ酸、オキサラトサリチラトホウ酸及びこれらの塩が挙げられる。
支持電解質は、単独の化合物を使用しても良く、2種以上の化合物を使用しても良く、重合液に対する飽和溶解量以下の濃度で且つ電解重合のために充分な電流が得られる量で使用され、好ましくは10mM以上、特に好ましくは30mM以上の濃度で使用される。2種以上の化合物が支持電解質として使用される場合には、各化合物の合計量が好ましくは10mM以上、特に好ましくは30mM以上の濃度で使用される。
本発明の重合液には、水リッチ溶媒、置換チオフェンから選択されたモノマー、及び上記特定範囲の支持電解質に加えて、本発明に悪影響を与えない範囲内で他の添加物が含まれていても良い。好適な添加物として、ニトロベンゼン及び/又はニトロベンゼン誘導体が挙げられる。これらは、電解重合を促進する作用がある。ニトロベンゼン誘導体としては、ニトロフェノール、ニトロベンジルアルコール、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、ジニトロベンゼン、ニトロアニソール、ニトロアセトフェノンを例示することができ、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、及びこれらの混合物が好ましい。
好適な添加物としてさらに、水溶性のノニオン界面活性剤が挙げられる。モノマーがノニオン界面活性剤のミセル中に濃縮されるため、速やかに電解重合が進行し、高電導度を示すポリマーが得られる。その上、ノニオン界面活性剤自体はイオン化せず、上記特定範囲の支持電解質のアニオンによるポリマーへのドーピングを阻害することが無い。
ノニオン界面活性剤としては、公知の水溶性のノニオン界面活性剤を特に限定無く使用することができる。例としては、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンベンジルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン付加アルキルフェノールホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレン付加スチリルフェノールホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレン付加ベンジルフェノールホルムアルデヒド縮合物、アルキンジオール、ポリオキシアルキレン付加アルキンジオール、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。また、例えば2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのような分散効果が高いアルキンジオールと他のノニオン界面活性剤、好ましくは、ポリオキシエチレン(9)ノニルフェニルエーテル分岐型のようなポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとの組み合わせを重合液において使用すると、重合液におけるモノマーの含有量を大幅に増加させることができるため好ましい。
重合液の調製は、モノマーの含有量に応じて、以下のような方法により行う。モノマーが飽和溶解量以下の量である場合には、重合液製造用の容器に、水リッチ溶媒、モノマーとしての置換チオフェン、上述した特定範囲の支持電解質、及び、場合により他の添加物を導入し、手作業により或いは機械的な攪拌手段を使用して各成分を水リッチ溶媒に溶解させることにより、重合液を調製する。モノマーが飽和溶解量を超える量である場合には、すなわち、重合液製造用の容器に、水リッチ溶媒、モノマーとしての置換チオフェン、上述した特定範囲の支持電解質、及び、場合により他の添加物を導入して攪拌・均一化した後静置するとモノマーが相分離する場合には、液に超音波照射を施して相分離したモノマーを重合液中に油滴として分散させることにより重合液を調製することができる。水リッチ溶媒に飽和溶解量を超える量のモノマーを添加した液に超音波照射を施してモノマーを油滴として分散させ、次いで得られた液に支持電解質を添加することにより、本発明の重合液を得ることもできる。重合液における各成分が安定であれば、調製時の温度に制限は無い。なお、本明細書において、「超音波」とは10kHz以上の周波数を有する音波を意味する。
超音波照射のために、超音波洗浄機用、細胞粉砕機用等として従来から知られている超音波発振器を特に限定なく使用することができる。モノマー油滴が水リッチ溶媒に安定に分散している液を超音波照射により得るためには、相分離しているモノマーを数μm以下の直径を有する油滴にする必要があり、そのためには、少なくとも機械的作用が強い数百nm〜数μmのキャビテーションを発生させることができる15〜200kHzの周波数の超音波を相分離液に照射する必要がある。超音波の出力は、4W/cm以上であるのが好ましい。超音波照射時間には厳密な制限はないが、2〜10分の範囲であるのが好ましい。照射時間が長いほど、モノマー油滴の凝集が阻害され、解乳化までの時間が長期化する傾向にあるが、超音波照射時間が10分以上では、油滴の凝集阻害効果が飽和する傾向が認められる。異なる周波数及び/又は出力を有する超音波を用いて複数回の照射を行うことも可能である。飽和溶解量を超えるモノマーの含有量は、超音波照射により解乳化が抑制された分散液が得られる量であれば良く、モノマーの種類ばかりでなく、支持電解質の種類と量、超音波照射条件によっても変化する。
ノニオン界面活性剤を併用する場合には、重合液製造用の容器に、水リッチ溶媒、モノマー、上記特定範囲の支持電解質、ノニオン界面活性剤、及び場合により他の添加物を導入し、手作業により或いは機械的な攪拌手段を使用して或いは超音波を照射して各成分を水リッチ溶媒に溶解させることにより、重合液を調製する。また、重合液製造用の容器に、水リッチ溶媒、モノマー、ノニオン界面活性剤、及び場合により他の添加物を導入して、各成分を水リッチ溶媒に溶解させた液を調製した後、電解重合直前に、この液に上記特定範囲の支持電解質を添加して溶解させても良い。
(2)電解重合
本発明の重合液を用いた電解重合により、安定で電気化学的活性の高い導電性ポリマーが形成される。本発明の重合液を用いた電解重合は、さまざまな用途における導電性ポリマーフィルム及びこれを備えた電極体の形成のために実施される。得られた電極体は特に有機薄膜太陽電池及び色素増感太陽電池のために好適である。以下、太陽電池のための電極体の形成と、太陽電池以外の一般的な用途のための導電性ポリマーフィルム及び電極体の形成と、に分けて説明する。
(a)一般的な用途のための導電性ポリマーフィルム及び電極体の形成
本発明の重合液中に導入する作用極(導電性ポリマーフィルムの基体)としては、少なくとも表面に導電性部分を有する材料が使用され、得られる導電性ポリマーフィルム及び電極体の用途に応じて適宜選択される。例えば、白金、ニッケル、チタン、鋼、カーボン等の導電体の板、箔、網、焼結体、発泡体等を作用極とすることができる。また、透明で絶縁性のガラス又はプラスチックの表面にスズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)などの半導体セラミックスの蒸着層を設けた透明基体を作用極とすることもできる。モノマーとしてEDOTを使用すると、この透明基体の使用により、透明なPEDOTフィルムを備えた透明電極を得ることができる。また、得られる電極体を固体電解コンデンサとして使用する場合には、アルミニウム箔、タンタル箔、ニオブ箔、チタン箔のような弁金属箔、好適にはアルミニウム箔、に化学的或いは電気化学的な手法によりエッチング処理を施して拡面し、さらに、アジピン酸アンモニウム水溶液、リン酸アンモニウム水溶液等を用いて化成処理し、得られた酸化皮膜上に化学重合膜等の導電層を設けた基体が、作用極として使用される。対極としては、白金、ニッケルなどの板を用いることができる。
電解重合は、本発明の重合液を用いて、定電位法、定電流法、電位掃引法のいずれかの方法により行われる。定電位法による場合には、モノマーの種類に依存するが、飽和カロメル電極に対して1.0〜1.5Vの電位が好適であり、定電流法による場合には、モノマーの種類に依存するが、1〜10000μA/cmの電流値が好適であり、電位掃引法による場合には、モノマーの種類に依存するが、飽和カロメル電極に対して0〜1.5Vの範囲を5〜200mV/秒の速度で掃引するのが好適である。電解重合により、導電性ポリマーフィルムが好ましくは0.001〜50μmの厚みで基体上に形成される。重合温度には厳密な制限がないが、一般的には10〜60℃の範囲である。重合時間は、一般的には0.6秒〜10時間の範囲である。
極めて透明度の高いPEDOTフィルムを得るためには、定電流法による重合を、5〜500μA/cm、好ましくは10〜100μA/cmの電流値で、0.6〜120秒間、好ましくは6〜60秒間行うのが好ましい。この条件の電解重合により、0.001〜0.05μm、好ましくは0.003〜0.035μmの厚さの極めて透明度が高いPEDOTフィルムが得られる。
電解重合により、上述した特定範囲のホウ素錯体のアニオンをドーパントとして含む導電性ポリマー層が作用極の導電性部分の上に形成される。電解重合後の導電性ポリマーフィルムを水、エタノール等で洗浄し、乾燥することにより、電気化学的活性に優れた導電性ポリマーフィルムを基体上に得ることができる。固体電解コンデンサを得る場合には、形成された導電性ポリマー層を水、エタノール等で洗浄し、乾燥した後、カーボンペースト、銀ペースト等により導電性ポリマー層上に導電層(見かけの陰極)を形成する。
本発明の導電性ポリマーフィルムは、基体との接着性に優れるため、基体上に配置されたままの形態で電極体として使用することもでき、比較的厚い導電性ポリマーフィルムは基体から剥離して使用することもできる。
基体として上述した透明基体を使用し、透明なPEDOTフィルムを基体上に形成すると、基体上に配置されたままの形態で、高い電導度と高い電気化学的活性とを有する透明電極が電極体として得られる。この透明電極は有機エレクトロルミネッセンス装置、タッチパネル式ディスプレー等の各種電子機器の構成要素として好適に使用することができる。また、PEDOTフィルムを基体から剥離して導電性透明フィルムとし、自立性で可撓性の透明電極として好適に使用することができる他、絶縁性のプラスチックトレーやプラスチックシートの上に透明性の高いPEDOTフィルムを貼付することにより、これらの外観に影響を与えることなく帯電を防止することができる。
(b)太陽電池のための電極体の形成
作用極の種類、形状及び大きさは、用途に応じて適宜選択される。
少なくとも表面に導電性部分を有する陽極と、該陽極の導電性部分の上に積層された正孔取り出し層と、該正孔取り出し層上に積層された正孔輸送体と電子輸送体とを含む光電変換層と、該光電変換層上に積層された陰極と、を備えた有機薄膜太陽電池において、陽極と正孔取り出し層とからなる構成要素として使用される電極体を得る場合には、作用極として、有機薄膜太陽電池において使用される陰極より仕事関数が大きい導電性部分を少なくとも表面に有する基体が選択される。例えば、仕事関数が大きい金、銀、コバルト、ニッケル、白金などの金属層のほか、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)などの半導体セラミックス層を少なくとも表面に有する基体を作用極とすることができる。導電性部分は、単層であっても良く、異なる仕事関数を有する複数の層であっても良い。
この重合工程で得られる導電性ポリマー層は透明性に優れるため、光学ガラス、石英ガラス、無アルカリガラスなどの透明で絶縁性のガラス基板、又は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアクリレートなどの透明で絶縁性のプラスチック基板の表面に酸化インジウム、ITO、IZO、酸化スズ、ATO、FTO、酸化亜鉛、AZOなどの透明導電層を蒸着又は塗布により設けた透明基体を作用極として使用するのが好ましい。
光増感剤としての色素を含む半導体層を有する陰極と、該陰極の半導体層上に積層された対を成す酸化種と還元種とを含む電解質層と、該電解質層上に積層された上記酸化種を上記還元種に変換する触媒として作用する導電性ポリマー層を有する陽極と、を備えた色素増感太陽電池において、陽極として使用される電極体を得る場合には、作用極として、少なくとも表面に導電性部分を有する基体を使用することができ、導電性部分は、単層であっても良く、異なる種類の複数の層を含んでいても良い。例えば、白金、金、ニッケル、チタン、鋼、ロジウム、ルテニウムなどの導電体の板或いは箔を作用極として使用することができる。しかしながら、この重合工程で得られる導電性ポリマー層は透明性に優れるため、光学ガラス、石英ガラス、無アルカリガラスなどの透明で絶縁性のガラス基板、又は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアクリレートなどの透明で絶縁性のプラスチック基板の表面に酸化インジウム、ITO、IZO、酸化スズ、ATO、FTO、酸化亜鉛、AZOなどの透明導電層を蒸着又は塗布により設けた透明基体を作用極として使用するのが好ましい。この他、上述のガラス基板又はプラスチック基板の上に、白金、ニッケル、チタン、ロジウム、ルテニウムなどの金属膜を蒸着又は塗布により設けた基体を作用極とすることもできる。
電解重合の対極としては、白金、ニッケルなどの板を用いることができる。
電解重合は、調製工程により得られた重合液を用いて、定電位法、定電流法、電位掃引法のいずれかの方法により行われる。定電位法による場合には、モノマーの種類に依存するが、飽和カロメル電極に対して1.0〜1.5Vの電位が好適であり、定電流法による場合には、モノマーの種類に依存するが、1〜10000μA/cm、好ましくは5〜500μA/cm、より好ましくは10〜100μA/cmの電流値が好適であり、電位掃引法による場合には、モノマーの種類に依存するが、飽和カロメル電極に対して−0.5〜1.5Vの範囲を5〜200mV/秒の速度で掃引するのが好適である。
重合温度には厳密な制限がないが、一般的には10〜60℃の範囲である。重合時間は重合液の組成や電解重合条件に依存して変化するが、一般的には0.6秒〜2時間、好ましくは1〜10分、特に好ましくは2〜6分の範囲である。また、作用極として透明基体を使用する場合には、光電変換層に十分量の光を照射するために、透明基体と導電性ポリマー層の両方を透過する光の透過率が約80%以上、好ましくは約85%以上であるのが好ましい。
電解重合により、上述した特定範囲のホウ素錯体のアニオンをドーパントとして含む導電性ポリマー層が作用極の導電性部分の上に形成される。電解重合後の導電性ポリマー層を水、エタノール等で洗浄し、乾燥することにより、電気化学的活性に優れ、色素増感太陽電池の電解質層中の酸化種を還元種に変換する還元触媒能に優れた導電性ポリマー層が基体上に密着性良く形成された電極体を得ることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定されない。
(a)電極体の作成
実施例1
ガラス容器に蒸留水50mLを導入し、この液にEDOTを0.105g(濃度0.0148M)添加し、25℃で60分間攪拌し、全てのEDOTが水に溶解した液を得た。次いで、この液に、ボロジ蓚酸アンモニウムを0.08M、p−ニトロフェノールを0.1Mの濃度で溶解させ、重合液を得た。
得られた重合液に、作用極としての1cmの面積を有するITO電極、対極としての4cmの面積を有する白金メッシュ、及び参照電極としての銀−塩化銀電極を導入し、100μA/cmの条件で定電流電解重合を1分間行った。重合後の作用極をメタノールで洗浄した後、150℃で30分間乾燥し、ITO電極上にPEDOT層(ドーパント:ボロジ蓚酸アニオン)が形成された電極体を得た。
実施例2
実施例1において調製した重合液に、厚さ100μmのTi箔で構成された2.25cmの面積を有するTi電極を作用極として、5cmの面積を有するSUSメッシュを対極として、それぞれ導入し、100μA/cmの条件で定電流電解重合を3分間行った。重合後の作用極をメタノールで洗浄した後、150℃で30分間乾燥し、Ti電極上にPEDOT層(ドーパント:ボロジ蓚酸アニオン)が形成された電極体を得た。
比較例1
1cmの面積を有するITO電極上に、市販のPEDOT:PSS水性分散液(商品名バイトロンP、スタルク社製)の100μLをキャストし、5000rpmの回転数で30秒間スピンコートを行った。次いで、150℃で30分間乾燥し、ITO電極上にPEDOT:PSS層が形成された電極体を得た。
比較例2
厚さ100μmのTi箔で構成された2.25cmの面積を有するTi電極に、市販のPEDOT:PSS水性分散液(商品名バイトロンP:スタルク社製)の225μLをキャストし、5000rpmの回転数で30秒間スピンコートを行った。次いで、150℃で30分間乾燥し、Ti電極上にPEDOT:PSS層が形成された電極体を得た。
(b)硫酸ナトリウム電解液における電気化学的応答の評価
実施例1及び比較例1の電極体の正孔輸送能をサイクリックボルタモグラムにより評価した。電解液としての1Mの硫酸ナトリウムを溶解した水溶液に、作用極としての実施例1又は比較例1の電極体、対極としての4cmの面積を有する白金メッシュ、及び参照電極としての銀−塩化銀電極を導入し、走査電位範囲を−0.5〜+0.5Vとし、走査速度を10mV/sとして評価した。
図1及び図2に、実施例1及び比較例1の電極体のサイクリックボルタモグラムを示す。サイクリックボルタモグラムにおける電気化学的応答が大きいほど正孔輸送能に優れていると判断することができる。
比較例1のPEDOT:PSS層を有する電極体は、電流応答が著しく小さく、電気化学的活性に乏しいものであった。これに対し、実施例1のPEDOT層を有する電極体は、電流応答が大きく、電気化学的活性に優れていた。この結果より、本発明の電極体は、正孔輸送能に優れ、有機薄膜太陽電池における構成要素、すなわち、陽極と正孔取り出し層とが一体化した構成要素として好適であると判断された。
(c)I/I 電解液における電気化学的応答の評価
実施例2及び比較例2の電極体について、I/I 電解液における電気化学的応答をサイクリックボルタモグラムにより評価した。
10mMのヨウ化リチウム、1mMのヨウ素、1Mのテトラフルオロホウ酸リチウムをアセトニトリルに溶解させた電解液に、作用極としての実施例2又は比較例2の電極体、対極としての4cmの面積を有する白金メッシュ、及び参照電極としての銀−塩化銀電極を導入し、走査電位範囲を−0.8〜+0.8Vとし、走査速度を10mV/sとして評価した。
図3に、実施例2及び比較例2の電極体のサイクリックボルタモグラムを、これらの電極体の製造において基体として使用したTi電極、及び、Ti電極上にスパッタ法により1cmの面積のPt層を設けたPt電極のサイクリックボルタモグラムと比較して示す。
Ti電極のサイクリックボルタモグラムには、明瞭な酸化還元波が認められなかった。また、比較例2のPEDOT:PSS層を有する電極体のサイクリックボルタモグラムには、非特許文献2の報告と同様に、I からIへの還元波が認められなかった。これに対し、実施例2のPEDOT層を有する電極体及びPt電極のサイクリックボルタモグラムには、2対の酸化還元波が明瞭に認められた。負電位側の酸化還元波がI /Iに対応する酸化還元波であり、正電位側の酸化還元波がI/I に対応する酸化還元波である。色素増感太陽電池においては、銀−塩化銀電極に対して−0.2V付近に認められるI からIへの還元波が特に重要である。Iの十分な再生が必要だからである。図3に示す結果より、実施例2のPEDOT層を有する電極体は、これまでに色素増感太陽電池の陽極として検討されてきたPEDOT:PSS層を有する比較例2の電極体と比較して、I をIに変換する触媒能に優れており、色素増感太陽電池用としてPt電極を代替しうる電極体であることがわかった。
本発明の重合液から得られた導電性ポリマーフィルムを備えた電極体は、有機薄膜太陽電池と色素増感太陽電池の両方の構成要素として好適に使用される。本発明の重合液から得られた導電性ポリマーフィルム及び電極体はまた、固体電解コンデンサ、ポリマー電池、帯電防止フィルム、表示素子、センサー、電極材料等の幅広い分野に応用される。

Claims (8)

  1. 100〜80質量%の水と0〜20質量%の有機溶媒とから成る溶媒と、
    3位と4位に置換基を有するチオフェンからなる群から選択された少なくとも一種のモノマーと、
    支持電解質としての、式(I)
    Figure 2014005410
    {式中、X及びYは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、式(II)〜式(VI)
    Figure 2014005410
    (式(II)において、mは0〜4の整数を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、mが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、又は、mが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、
    式(III)において、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、
    式(IV)において、nは1又は2を表わし、R及びRは、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いメチル基;カルボキシ基及びヒドロキシ基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良いフェニル基;カルボキシ基;ヒドロキシ基;から成る群から選択された基を表わし、又は、nが1の場合には、RとRとがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、又は、nが2の場合には、各炭素と結合しているRがこれらと結合している炭素と共同してカルボキシ基、ヒドロキシ基、及びフェニル基から成る群から選択された少なくとも1個の基で置換されていても良い炭素原子数が5個又は6個の飽和環を形成しても良く、
    式(V)及び式(VI)において、R、R、R及びR10は、同一であっても異なっていても良く、互いに独立に、水素、カルボキシ基又はヒドロキシ基を表わす。)
    で表わされるいずれかの基を表わす。}
    で表されるホウ素錯体及びその塩から成る群から選択された少なくとも一種の化合物(但し、ボロジサリチル酸及びボロジサリチル酸塩から成る群から選択された化合物のみからなる場合を除く)と、
    を含むことを特徴とする、前記モノマーの電解重合のための重合液。
  2. 前記支持電解質が、ボロジ蓚酸、ボロジマロン酸、ボロジコハク酸、ボロジアジピン酸、ボロジマレイン酸、ボロジグリコール酸、ボロジ乳酸、ボロジヒドロキシイソ酪酸、ボロジリンゴ酸、ボロジ酒石酸、ボロジクエン酸、ボロジフタル酸、ボロジサリチル酸、ボロジヒドロキシ安息香酸、ボロジマンデル酸、ボロジベンジル酸及びこれらの塩から成る群から選択されている、請求項1に記載の重合液
  3. 前記溶媒が水のみから成る、請求項1又は2に記載の重合液。
  4. 前記モノマーが3,4−エチレンジオキシチオフェンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合液。
  5. 少なくとも表面に導電性部分を有する基体を請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合液に導入して電解重合を行うことにより得られた導電性ポリマーフィルム。
  6. 少なくとも表面に導電性部分を有する基体と、該基体の導電性部分の上に積層された導電性ポリマーフィルムと、を備えた電極体であって、
    前記導電性ポリマーフィルムが、前記基体を請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合液に導入して電解重合を行うことによって形成されたものであることを特徴とする電極体。
  7. 少なくとも表面に導電性部分を有する陽極と、該陽極の導電性部分の上に積層された正孔取り出し層と、該正孔取り出し層上に積層された正孔輸送体と電子輸送体とを含む光電変換層と、該光電変換層上に積層された陰極と、を備えた有機薄膜太陽電池において、前記陽極と前記正孔取り出し層とから成る構成要素として使用される、請求項6に記載の電極体。
  8. 光増感剤としての色素を含む半導体層を有する陰極と、該陰極の半導体層上に積層された対を成す酸化種と還元種とを含む電解質層と、該電解質層上に積層された前記酸化種を前記還元種に変換する触媒として作用する導電性ポリマー層を有する陽極と、を備えた色素増感太陽電池において、前記陽極として使用される、請求項6に記載の電極体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108101931A (zh) * 2017-12-19 2018-06-01 河南师范大学 一种双草酸硼酸铵盐[nhr1r2r3][bc4o8]及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108101931A (zh) * 2017-12-19 2018-06-01 河南师范大学 一种双草酸硼酸铵盐[nhr1r2r3][bc4o8]及其制备方法
CN108101931B (zh) * 2017-12-19 2019-10-29 河南师范大学 一种双草酸硼酸铵盐[nhr1r2r3][bc4o8]及其制备方法

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