JP2014004545A - 粉砕機及び粉砕物の生産方法 - Google Patents

粉砕機及び粉砕物の生産方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014004545A
JP2014004545A JP2012142721A JP2012142721A JP2014004545A JP 2014004545 A JP2014004545 A JP 2014004545A JP 2012142721 A JP2012142721 A JP 2012142721A JP 2012142721 A JP2012142721 A JP 2012142721A JP 2014004545 A JP2014004545 A JP 2014004545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
roll body
pin
crushed
rolls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012142721A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Aiyone
勇二 相米
Koji Tsukada
浩二 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Industrial Machinery Systems Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Industrial Machinery Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Industrial Machinery Systems Co Ltd filed Critical Furukawa Industrial Machinery Systems Co Ltd
Priority to JP2012142721A priority Critical patent/JP2014004545A/ja
Publication of JP2014004545A publication Critical patent/JP2014004545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C4/00Crushing or disintegrating by roller mills
    • B02C4/28Details
    • B02C4/30Shape or construction of rollers
    • B02C4/305Wear resistant rollers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

【課題】ロール本体の摩耗をより確実に抑制するとともに、粉砕対象物を粉砕することにより得られる粉砕物の粒度のばらつきを抑制する。
【解決手段】粉砕機は、回転しながら互いの協働により粉砕対象物40を加圧して粉砕する一対のロール10を有する。一対のロール10の各々は、ロール本体11と、ロール本体11の周面より突出した複数の突起部(ピン状部材12)と、を有する。突起部は、ロール本体11よりも耐摩耗性が高い材質により構成されている。ロール本体11の周面のうち突起部の非形成領域に凹部30が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉砕機及び粉砕物の生産方法に関する。
互いに平行に配置された一対のロールの間の領域(ロールギャップ)に鉱石等の粉砕対象物を供給し、これらロールの協働により粉砕対象物を粉砕する粉砕機が知られている。このような粉砕機においては、ロールの表面と粉砕対象物との間に高い圧力が作用するため、ロールの摩耗が問題となる。
そこで、ロールの耐久性を高めるために、特許文献1等に記載されるように、円筒状のロール本体の表面に、ロール本体の材料よりも硬い耐摩耗性のピン状部材(超硬ピンなどと称される)を複数設ける場合がある。
表面に複数のピン状部材を有する一対のロールによって粉砕対象物を粉砕することにより、ロール本体の表面における複数のピン状部材どうしの間の領域には、粉砕された粉砕対象物からなる粉砕物の層(以下、セルフライニング層)が被着される。これにより、ロール本体の表面をピン状部材及びセルフライニング層により保護し、ピン状部材及びセルフライニング層が粉砕対象物を直接加圧するようにできる。したがって、ピン状部材が一定限度まで摩耗するまでの間、ロール本体を保護しながら粉砕対象物を粉砕することができる。
また、特許文献2には、粉砕機のロールの表層部を複数のセグメントにより構成し、これらセグメントをロールの中心部に対して脱着自在にすることが記載されている。
特開平5−168960号公報 特表平8−501731号公報
ところで、ピン状部材は、その基端側がロール本体に嵌め込まれているため、ピン状部材の基端部の周囲におけるロール本体の肉厚が十分でないと、ピン状部材からロール本体に作用する応力によってロール本体が破損する可能性がある。このため、ロールの軸方向端部などのように、ピン状部材の周囲におけるロール本体の肉厚を確保しにくい部位には、ピン状部材を設置できない場合がある。
また、硬い材質のピン状部材はコストが高いため、ロールにおけるピン状部材の設置数をなるべく減らしたいという要求がある場合がある。
本発明者は、上記のような理由によりピン状部材を十分な配置密度で設置できずに、隣り合うピン状部材どうしの間隔が広がりすぎてしまった場合に、以下のような問題が生じることを見出した。
すなわち、隣り合うピン状部材どうしの間隔が広がりすぎると、その領域においてはピン状部材によりセルフライニング層を保持しにくくなる。よって、その領域において、セルフライニング層の層厚を十分に確保できない場合がある。
その結果、その領域においてはロール本体が直接的に粉砕対象物を加圧することとなって、ロール本体の摩耗が進行しやすいという問題がある。
更に、その領域においてロールギャップが局所的に広がることから、粉砕対象物を粉砕することにより得られる粉砕物の粒度がばらついてしまうという問題もある。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、ロールの摩耗をより確実に抑制できるとともに、粉砕対象物を粉砕することにより得られる粉砕物の粒度のばらつきを抑制することが可能な粉砕機および粉砕物の生産方法を提供する。
本発明は、回転しながら互いの協働により粉砕対象物を加圧して粉砕する一対のロールを有し、
前記一対のロールの各々は、
ロール本体と、
前記ロール本体よりも耐摩耗性が高い材質により構成され、前記ロール本体の周面より突出した複数の突起部と、
を有し、
前記ロール本体の周面のうち前記突起部の非形成領域に凹部が形成されている粉砕機を提供する。
この粉砕機によれば、ロールは、ロール本体の周面より突出した複数の突起部を有するため、ロール本体の周面における突起部どうしの間の領域に粉砕対象物からなるセルフライニング層を被着させることができる。また、ロール本体の周面のうち突起部の非形成領域に凹部が形成されているので、凹部内に粉砕対象物を充填させることができる。よって、凹部内の粉砕対象物と一体化するように、凹部上にセルフライニング層を形成し易くなる。つまり、凹部内に充填される粉砕対象物をセルフライニングの起点とすることができる。なぜなら、凹部内に充填された粉砕対象物の表面は、一般的に平滑に形成されるロール本体の表面に比べて面粗度が高く、セルフライニング層との接触面積が多い。そのため、ロール本体に対するセルフライニング層の被着性よりも、凹部内の粉砕対象物に対するセルフライニング層の被着性の方が良好だからである。よって、ロール本体の周面にほぼ均一な層厚でセルフライニング層を形成しやすい。その結果、ロール本体の摩耗をより確実に抑制できるとともに、粉砕物の粒度のばらつきを抑制できる。
また、本発明は、回転する一対のロールの協働により粉砕対象物を加圧して粉砕する工程を有し、
前記一対のロールの各々は、
ロール本体と、
前記ロール本体よりも耐摩耗性が高い材質により構成され、前記ロール本体の周面より突出した複数の突起部と、
を有し、
前記ロール本体の周面のうち前記突起部の非形成領域に凹部が形成され、
前記粉砕する工程は、
前記一対のロールにより前記粉砕対象物を加圧して粉砕する過程で、前記ロール本体の周面における前記複数の突起部どうしの間の領域と、前記凹部内と、に前記粉砕対象物からなるセルフライニング層を被着させる工程と、
前記セルフライニング層を被着させる工程に引き続き、前記一対のロールにより前記粉砕対象物を加圧して粉砕することによって粉砕物を生産する工程と、
を含む粉砕物の生産方法を提供する。
本発明によれば、ロール本体の摩耗をより確実に抑制することができるとともに、粉砕対象物を粉砕することにより得られる粉砕物の粒度のばらつきを抑制することができる。
第1の実施形態に係る粉砕機のロールの模式的な部分断面図である。 第1の実施形態に係る粉砕機の模式的な正面断面図である。 第1の実施形態に係る粉砕機のロールの一部分を示す模式的な斜視図である。 第1の実施形態に係る粉砕機のロールのセグメントを示す図である。 第2の実施形態に係る粉砕機のロールの一部分を示す模式的な斜視図である。 第2の実施形態に係る粉砕機のロールの模式図である。 第3の実施形態に係る粉砕機のロールの模式図である。 凹部の形状のバリエーションを示す図である。 比較例に係る粉砕機のロールの一部分を示す模式的な斜視図である。 比較例に係る粉砕機のロールの模式的な部分断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る粉砕機のロール10の模式的な部分断面図である。図2は第1の実施形態に係る粉砕機の模式的な正面断面図である。図1及び図2は、ロール10の軸方向に対して直交する断面である。図3は第1の実施形態に係る粉砕機のロール10の一部分を示す模式的な斜視図である。図4は第1の実施形態に係る粉砕機のロール10のセグメント20を示す図である。
本実施形態に係る粉砕機は、それぞれ回転しながら互いの協働により粉砕対象物40(図2)を加圧して粉砕する一対のロール10を有している。すなわち、粉砕機は、いわゆるダブルロール型粉砕機である。一対のロール10の各々は、ロール本体11と、それぞれロール本体11の周面より突出した複数の突起部(例えば、ピン状部材12)と、を有する。突起部は、ロール本体11よりも耐摩耗性が高い材質により構成されている。ロール本体11の周面のうち突起部の非形成領域に凹部30が形成されている。以下、詳細に説明する。
一対のロール10は、それぞれ円柱状に形成されている。図2に示すように、一対のロール10は、各々の中心軸10aの軸方向(図2の紙面に対する法線方向)が互いに平行となるように配置されている。一対のロール10の中心軸10aは、例えば水平に配置され、且つ、互いに同じ高さに配置されている。一対のロール10間の領域すなわちロールギャップ41に、例えば鉱石等の粉砕対象物40が供給されるようになっている。粉砕対象物40は、例えば、図示しないホッパー等により流下案内されて、ロールギャップ41に供給される。粉砕対象物40は、ロールギャップ41において一対のロール10により加圧されることにより粉砕されて粉砕物42となり、ロールギャップ41から流下する。
一対のロール10は、図示しないモータ等のアクチュエータによりそれぞれの中心軸10a周りに回転駆動されるようになっている。一対のロール10の回転方向は、それらの上方から供給される粉砕対象物40を粉砕した後、粉砕物42を下方に押し出す方向である。すなわち図2において、左側のロール10の回転方向は時計回り、右側のロール10の回転方向は反時計回りとなっている。
なお、一対のロール10は、例えば、油圧シリンダ等の図示しないアクチュエータによって、中心軸10aが相互に近づく方向に加圧されていても良い。
上記のように、ロール10は、ロール本体11と、複数のピン状部材12と、を有する。ロール本体11は、円柱状に形成されている。ピン状部材12は、ロール本体11に嵌め込み固定され、且つ、ロール本体11の周面より突出している。
本実施形態の場合、ロール本体11は、中心部15と、中心部15の周囲に位置する表層部16と、を有している。中心部15は、例えば、円柱状に形成されている。表層部16は、例えば、円筒状に形成されている。中心部15と表層部16とは、互いに同軸に配置され、且つ、相互に一体化されている。
表層部16は、ロール本体11の周方向において相互に分割された複数のセグメント20からなる分割構造をなしている。すなわち、複数のセグメント20を、中心部15の周面上に、当該中心部15の周方向において相互に隣接させて装着することにより、表層部16が構築されている。セグメント20の各々は、ボルトなどの図示しない止着部材によって中心部15に対して脱着自在に装着されている。
図3に示すように、セグメント20の本体部であるセグメント本体20aには、その表裏を貫通する止着孔21が形成されている。止着孔21を通して中心部15に対して止着部材を固定することによって、セグメント20が中心部15に装着されている。
なお、セグメント20は、当該セグメント20を中心部15に対して位置決めできるように、例えば、ロール10の軸方向に対して直交する断面形状が台形状などに形成されている。また、中心部15の周面には、セグメント20と嵌め合いになるような凹凸が形成されている。
セグメント20が一定の基準よりも劣化した場合(例えば、ピン状部材12が一定限度以上に摩耗した場合など)は、セグメント20を交換することにより、ロール10を引き続き使用することができる。
各セグメント20において、ロール本体11の周面の一部分ずつを構成する弧状の面を外側表面22と称することとする(図3、図4参照)。
図4(a)はセグメント20の外側表面22を正視した図、図4(b)は図4(a)のA−A矢視断面図、図4(c)はセグメント20を図4(a)の矢印B方向に見た図である。図4(a)においては、凹部30の配置を分かりやすくするために、凹部30の形成箇所に網掛けを施している。
図4(a)に示すように、外側表面22を正面視した形状は、例えば、矩形状となっている。外側表面22は、例えば、その長手方向(図4(a)の左右方向)がロール本体11の軸方向と一致し、短手方向(図4(a)の上下方向)がロール本体11の周方向と一致するようになっている。
外側表面22には、その短手方向における両端間に亘って延在する一対のリブ23が形成されている。一対のリブ23は、外側表面22の長手方向において互いに離間している。なお、上記の止着孔21は、外側表面22の長手方向において、リブ23よりも外側に配置されている。
ピン状部材12は、耐摩耗性に優れており、超硬ピンなどと称されるものである。ピン状部材12は、セグメント本体20aの母材よりも耐摩耗性が高い材質により構成されている。なお、セグメント本体20aは、及び、ピン状部材12は、それぞれ例えば金属により構成されている。
ピン状部材12は、セグメント20の外側表面22において規則的に配置されている。ピン状部材12は、例えば、図4(a)に示すように格子状に配置されている。より具体的には、例えば、ピン状部材12は、千鳥格子状に配置されている。
セグメント本体20aには、ピン状部材12を固定するための固定穴24が形成されている。ピン状部材12は、その一端側(基端側)の部分が固定穴24に嵌め込まれて、セグメント本体20aに対して固定されている。すなわち、ピン状部材12は、その一端側の部分がロール本体11に嵌め込まれて、該ロール本体11に対して固定されている。
固定穴24に対するピン状部材12の固定方法は、例えば、焼き嵌め固定、圧入固定、接着固定、ろう付け固定、ねじ固定などが挙げられる。
ピン状部材12は、例えば、その他端側(先端側)の端部がセグメント20の外側表面22より露出した状態となっている。なお、ピン状部材12において、外側表面22から露出している部位の形状は、本実施形態の場合、例えば、半球状となっている。ただし、当該部位の形状は特に限定されない。例えば、円柱状でも良いし、その他の突起形状でも良い。ピン状部材12は、例えば、一対のリブ23の間の領域に配置されている。
複数のピン状部材12を有する一対のロール10を連続的に回転させながら、粉砕対象物40の粉砕を行うことにより、ロール本体11の周面には粉砕された粉砕対象物40からなる粉砕物42の層、すなわちセルフライニング層50(図1)が被着される。
より具体的には、セルフライニング層50は、複数のピン状部材12の間に保持される。セルフライニング層50は、例えば、ピン状部材12の先端部が僅かに露出する程度の厚さに形成される。
セルフライニング層50が形成されることにより、ロール本体11の周面(外側表面22)をピン状部材12及びセルフライニング層50により保護し、ピン状部材12及びセルフライニング層50が粉砕対象物40を直接加圧するようにできる。したがって、ピン状部材12が一定限度まで摩耗するまでの間、ロール本体11を保護しながら粉砕対象物40を粉砕することができる。
ここで、ピン状部材12をロール本体11の周方向におけるセグメント20の端に近づけすぎると、そのピン状部材12の周囲におけるセグメント本体20aの肉厚を十分に確保できず、粉砕時或いは焼き嵌め時にピン状部材12から加わる応力によってセグメント本体20aが破損する可能性がある。
このため、ピン状部材12が固定される固定穴24とセグメント20の端との間の距離はある程度以上の十分な距離を確保する必要がある。つまり、ロール本体11の周方向におけるセグメント20の端部には、ピン状部材12を配置することが困難である。したがって、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍においては、ピン状部材12の配置密度が低くなる。
そこで、本実施形態では、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍におけるピン状部材12の配置密度の不足に起因するセルフライニング性の低下(詳細後述)を補うために、凹部30を形成している。凹部30は、ロール本体11の周方向におけるセグメント20の端部において、外側表面22に形成されている。したがって、各セグメント20を中心部15に取り付けた状態では、凹部30は、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍において、セグメント20の外側表面22に形成されている。これにより、詳細は後述するように、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍におけるセルフライニング性を十分に確保することができる。よって、ロール本体11の周面に、均一な層厚で、粉砕対象物40からなるセルフライニング層50を形成することができる。
より具体的には、複数の凹部30が、隣り合うセグメント20どうしの境界部に沿って、ロール10の軸方向において並んで配置されている。より具体的には、例えば、ピン状部材12と凹部30とが千鳥格子状に配置されている。
本実施形態の場合、凹部30の形状は、例えば半球状となっている。このため、凹部30の開口形状、すなわち外側表面22を正視したときの凹部30の形状は、例えば、円形である。この場合、凹部30の深さは、凹部30の開口径のおよそ1/2程度であることが好ましい一例である。
ピン状部材12と凹部30との間にはクリアランスが存在している。換言すれば、固定穴24との凹部30との間にはクリアランスが存在している。これにより、ピン状部材12と凹部30との間の領域におけるセグメント本体20aの機械的強度を確保することができる。
また、セグメント本体20aに対するピン状部材12の嵌め込み深さよりも、凹部30が浅い。換言すれば、固定穴24の深さよりも凹部30の深さの方が浅い。このため、凹部30をロール本体11の周方向におけるセグメント20の端部近傍に形成しても、セグメント本体20aの機械的強度を十分に確保することができる。
ここで、比較例について説明する。
図9は比較例に係る粉砕機のロール110の一部分を示す模式的な斜視図である。図10はロール110の模式的な部分断面図である。図10はロール110の軸方向に対して直交する断面である。
図9に示すように、比較例のロール110は、ロール本体11に(セグメント20に)凹部30が形成されていない点で、本実施形態のロール10と相違する。比較例に係る粉砕機では、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍において、ピン状部材12の配置密度の不足に起因して、セルフライニング性が低下する場合がある。
すなわち、例えば図10に示すように、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍において、セルフライニング層50の層厚が局所的に薄くなってしまったり、セルフライニング層50が局所的に欠落してしまったりする。
その結果、比較例に係る粉砕機では、セルフライニング層50の層厚が十分でない領域において、ロール本体11が直接的に粉砕対象物40を加圧することとなって、ロール本体11の摩耗が進行しやすいという問題がある。更に、その領域においてロールギャップ41が局所的に広がることから、粉砕対象物40を粉砕することにより生産される粉砕物42の粒度がばらついてしまう(粒度が大きい粉砕物42が生産される)という問題もある。
これに対して、本実施形態では、ロール本体11の周面のうちピン状部材12の非配置領域(突起部の非形成領域)に凹部30が形成されている。このため、凹部30内に粉砕対象物40を充填させ保持させることができる。そして、凹部30内の粉砕対象物40と一体化するように、凹部30上にセルフライニング層50を形成し易くなる。つまり、凹部30内に充填された粉砕対象物40をセルフライニングの起点とすることができる。なぜなら、凹部30内に充填された粉砕対象物40の表面は、一般的に平滑に形成されるロール本体11の表面に比べて面粗度が高く、セルフライニング層50との接触面積が多い。そのため、ロール本体11に対するセルフライニング層50の被着性よりも、凹部30内の粉砕対象物に対するセルフライニング層50の被着性の方が良好だからである。よって、ロール本体11の周面にほぼ均一な層厚でセルフライニング層50を形成しやすい。その結果、ロール本体11の摩耗をより確実に抑制できるとともに、粉砕物42の粒度のばらつきを抑制できる。
次に、本実施形態に係る粉砕物の生産方法を説明する。この生産方法は、回転する一対のロール10の協働により粉砕対象物40を加圧して粉砕する工程を有する。ロール10については、上述したとおりである。粉砕対象物40を加圧して粉砕する工程は、一対のロール10により粉砕対象物40を加圧して粉砕する過程で、ロール本体11の周面における複数の突起部(ピン状部材12)どうしの間の領域と、凹部30内と、に粉砕対象物40からなるセルフライニング層50を被着させる工程を含む。粉砕対象物40を加圧して粉砕する工程は、更に、セルフライニング層50を被着させる工程に引き続き、一対のロール10により粉砕対象物40を加圧して粉砕することによって粉砕物42を生産する工程を含む。
以上のような第1の実施形態によれば、ロール本体11の周面のうちピン状部材12の非配置領域に凹部30が形成されているので、ピン状部材12の非配置領域におけるセルフライニング性が向上する。このため、粉砕物42の粒度のばらつきを抑制できるとともに、ピン状部材12の非配置領域におけるロール本体11の摩耗も抑制できる。
また、ロール本体11の表層部16は、ロール本体11の周方向において相互に分割された複数のセグメント20からなり、凹部30は、複数のセグメント20のうち隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍において、セグメント20の表面に形成されている。これにより、ロール本体11の表層部16がセグメント化された粉砕機において、隣り合うセグメント20どうしの境界部近傍におけるセルフライニング性を向上させることができる。
また、複数の凹部30が隣り合うセグメント20どうしの境界部に沿って並んで配置されているので、隣り合うセグメント20どうしの境界部におけるより広い範囲において、セルフライニング性を向上させることができる。
また、ピン状部材12と凹部30との間にクリアランスが存在するので、凹部30を形成したことによるロール本体11(具体的には例えばセグメント本体20a)の機械的強度の低下を抑制することができる。
また、ピン状部材12の一端側がロール本体11に嵌め込み固定されている場合に、ロール本体11に対するピン状部材12の嵌め込み深さよりも凹部30が浅い。よって、凹部30を形成したことによるロール本体11(具体的には例えばセグメント本体20a)の機械的強度の低下を抑制することができる。
〔第2の実施形態〕
図5は第2の実施形態に係る粉砕機のロール10の一部分を示す模式的な斜視図である。図6は第2の実施形態に係る粉砕機のロール10の模式図である。このうち図6(a)は側面図、図6(b)は図6(a)のC−C矢視断面図である。図6(a)においては、凹部30の配置を分かりやすくするために、凹部30の形成箇所に網掛けを施している。図6(a)にはセルフライニング層50を示していないが、図6(b)にはセルフライニング層50を示している。
上記の第1の実施形態では、ロール本体11が、複数のセグメント20からなる表層部16と、中心部15と、を有する例を説明した。これに対し、第2の実施形態では、図5に示すように、ロール本体11がセグメント20を有していない。
ロール10の軸方向における端部にピン状部材12を設けると、ロール10の軸方向における端部にてロール10の機械的強度が不足するため、ロール10の軸方向における端部にはピン状部材12を設けることが困難である。
そこで、本実施形態では、図5及び図6に示すように、ロール10の軸方向における端部に凹部30が形成されている。
より具体的には、例えば、ロール10の軸方向の端部において、複数の凹部30が、ロール10の周方向に沿って並んで配置されている。より具体的には、例えば、ピン状部材12と凹部30とが千鳥格子状に配置されている。
第2の実施形態によれば、図6(b)に示すように、ロール10の軸方向の端部においてもセルフライニング層50を容易に形成することができる。
〔第3の実施形態〕
図7は第3の実施形態に係る粉砕機のロール10の模式図である。このうち図7(a)は側面図、図7(b)は図7(a)のC−C矢視断面図、図7(c)は図7(a)のD−D矢視断面図である。図7(a)においては、凹部30の配置を分かりやすくするために、凹部30の形成箇所に網掛けを施している。図7(a)にはセルフライニング層50を示していないが、図7(b)及び図7(c)にはセルフライニング層50を示している。
耐摩耗性が高いピン状部材12は高価なものであるため、ロール10におけるピン状部材12の設置数をなるべく減らしたいという要求がある。
そこで、本実施形態では、上記の第2の実施形態と比べてピン状部材12の配置密度を低下させているとともに、ピン状部材12どうしの間の領域にも凹部30を形成している。より具体的には、例えば、ピン状部材12と凹部30とが千鳥格子状に配置されている。
第3の実施形態によれば、ロール10のコストを抑制しつつ、図7(b)及び(c)に示すように、ロール本体11の周面にセルフライニング層50を均一に形成することができる。
次に、図8を参照して、凹部30の形状のバリエーションについて説明する。
図8(a)及び(b)は、それぞれ凹部30の断面形状を示している。上記の各実施形態では、凹部30の内空領域の形状が半球状である例を説明した(図8(a)参照)。ただし、凹部30の内空領域の形状は、図8(b)に示すように円柱状であっても良い。
また、図8(c)〜(f)は、それぞれ凹部30の開口形状のバリエーションを示す。図8(c)〜(f)の各図においては、凹部30の配置を分かりやすくするために、凹部30の形成箇所に網掛けを施している。
上記の各実施形態では、凹部30の開口形状が円形である例を説明した。これに対し、図8(c)〜(e)の各図では、凹部30の開口形状がスリット状である例を示している。
凹部30は、例えば、図8(c)に示すように、ロール本体11の周面に沿って直線状に延在している(凹部30がI字型である)ことが挙げられる。凹部30の延在方向は任意である。例えば、図8(c)に示す凹部31のようにロール本体11の周方向に延在していても良いし、凹部32のようにロール本体11の軸方向に延在していても良い。
また、凹部30の開口形状がスリット状となっている場合の他の変形例として、図8(d)に示すように、十字型の形状の凹部33を形成しても良い。また、図示は省略するが、L字型やT字型などの凹部33を形成しても良い。更には、図8(d)に示す複数の凹部33の対向する端部どうしを相互に連結して複数の凹部33を一体化しても良い。
また、凹部30の開口形状がスリット状となっている場合の更に他の変形例として、図8(e)に示す凹部34のように、波形或いは弧状等の曲線状に延在する凹部30を形成しても良い。
また、ロール本体11の表層部16が複数のセグメント20からなる場合において、図8(f)に示す凹部35のように、隣り合うセグメント20間にまたがって配置されていても良い。すなわち、図8(f)の例では、凹部35は、隣り合うセグメント20のうちの一方のセグメント20に形成された半割凹部35aと、他方のセグメント20に形成された半割凹部35bとが合わさることによって形成されているため、隣り合うセグメント20間にまたがっている。
10 ロール
10a 中心軸
11 ロール本体
12 ピン状部材
15 中心部
16 表層部
20 セグメント
20a セグメント本体
21 止着孔
22 外側表面
23 リブ
24 固定穴
30、31、32、33、34、35 凹部
35a、35b 半割凹部
40 粉砕対象物
41 ロールギャップ
42 粉砕物
50 セルフライニング層
110 ロール

Claims (11)

  1. 回転しながら互いの協働により粉砕対象物を加圧して粉砕する一対のロールを有し、
    前記一対のロールの各々は、
    ロール本体と、
    前記ロール本体よりも耐摩耗性が高い材質により構成され、前記ロール本体の周面より突出した複数の突起部と、
    を有し、
    前記ロール本体の周面のうち前記突起部の非形成領域に凹部が形成されている粉砕機。
  2. 前記ロール本体は、
    中心部と、
    前記中心部の周囲に位置する表層部と、
    を有し、
    前記表層部は、前記ロール本体の周方向において相互に分割された複数のセグメントからなり、
    前記複数のセグメントの各々が前記中心部に対して脱着自在となっており、
    前記凹部は、前記複数のセグメントのうち隣り合うセグメントどうしの境界部近傍において、前記セグメントの表面に形成されている請求項1に記載の粉砕機。
  3. 複数の前記凹部が、隣り合うセグメントどうしの境界部に沿って並んで配置されている請求項2に記載の粉砕機。
  4. 前記凹部が、隣り合うセグメント間にまたがって配置されている請求項2又は3に記載の粉砕機。
  5. 前記突起部と前記凹部との間にクリアランスが存在する請求項1乃至4の何れか一項に記載の粉砕機。
  6. 前記凹部は、前記ロールの軸方向における端部に配置されている請求項1乃至5の何れか一項に記載の粉砕機。
  7. 前記凹部は、複数の前記突起部どうしの間の領域に配置されている請求項1乃至6の何れか一項に記載の粉砕機。
  8. 前記突起部は、ピン状部材であり、その一端側が前記ロール本体に嵌め込み固定されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の粉砕機。
  9. 前記ロール本体に対する前記ピン状部材の嵌め込み深さよりも、前記凹部が浅い請求項8に記載の粉砕機。
  10. 前記凹部は、半球状、円柱状、又はスリット状である請求項1乃至9の何れか一項に記載の粉砕機。
  11. 回転する一対のロールの協働により粉砕対象物を加圧して粉砕する工程を有し、
    前記一対のロールの各々は、
    ロール本体と、
    前記ロール本体よりも耐摩耗性が高い材質により構成され、前記ロール本体の周面より突出した複数の突起部と、
    を有し、
    前記ロール本体の周面のうち前記突起部の非形成領域に凹部が形成され、
    前記粉砕する工程は、
    前記一対のロールにより前記粉砕対象物を加圧して粉砕する過程で、前記ロール本体の周面における前記複数の突起部どうしの間の領域と、前記凹部内と、に前記粉砕対象物からなるセルフライニング層を被着させる工程と、
    前記セルフライニング層を被着させる工程に引き続き、前記一対のロールにより前記粉砕対象物を加圧して粉砕することによって粉砕物を生産する工程と、
    を含む粉砕物の生産方法。
JP2012142721A 2012-06-26 2012-06-26 粉砕機及び粉砕物の生産方法 Pending JP2014004545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012142721A JP2014004545A (ja) 2012-06-26 2012-06-26 粉砕機及び粉砕物の生産方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012142721A JP2014004545A (ja) 2012-06-26 2012-06-26 粉砕機及び粉砕物の生産方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014004545A true JP2014004545A (ja) 2014-01-16

Family

ID=50102785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012142721A Pending JP2014004545A (ja) 2012-06-26 2012-06-26 粉砕機及び粉砕物の生産方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014004545A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104525309A (zh) * 2014-12-30 2015-04-22 成都建筑材料工业设计研究院有限公司 抗磨密排装甲辊面

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08501731A (ja) * 1993-07-20 1996-02-27 マシーネンファブリーク ケッペルン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト とくに摩耗性の強い材料を粉砕するためのロールプレス
US20120048976A1 (en) * 2009-04-20 2012-03-01 Hofmann Engineering Pty Ltd. Pressure roller
WO2012052110A1 (de) * 2010-09-29 2012-04-26 Maschinenfabrik Köppern Gmbh & Co. Kg Walzenpresse

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08501731A (ja) * 1993-07-20 1996-02-27 マシーネンファブリーク ケッペルン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト とくに摩耗性の強い材料を粉砕するためのロールプレス
US20120048976A1 (en) * 2009-04-20 2012-03-01 Hofmann Engineering Pty Ltd. Pressure roller
WO2012052110A1 (de) * 2010-09-29 2012-04-26 Maschinenfabrik Köppern Gmbh & Co. Kg Walzenpresse

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104525309A (zh) * 2014-12-30 2015-04-22 成都建筑材料工业设计研究院有限公司 抗磨密排装甲辊面

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8833687B2 (en) Crushing roll with edge protection
RU2555412C2 (ru) Дробильное тело и способ его изготовления
AU2015296352A1 (en) Roller and pressing apparatus thereof
US7510135B2 (en) Grinding roll
JP2007511358A (ja) 粒状材料を加圧粉砕するための粉砕ローラ
CN102257580A (zh) 护孔环
US9718063B2 (en) Press roll for a roll press
CA2866949C (en) Press roller for a roller press
CN103945945A (zh) 辊子耐磨表面的插件布置
JP4746029B2 (ja) 竪型粉砕機のための粉砕ローラ
WO2015123773A1 (en) Roller and replaceable surface segments for roller
JP2014004545A (ja) 粉砕機及び粉砕物の生産方法
US20170348695A1 (en) Secondary shredder
JP6578110B2 (ja) 粉砕ローラ及び粉砕機
CN219150267U (zh) 研磨辊、包括其的研磨组件及用于研磨辊的边缘环节段
CN115501942A (zh) 研磨辊和包括该研磨辊的研磨组件
WO2022192496A1 (en) Spur wheel scraper
KR102392240B1 (ko) 분리형 분쇄 롤러 조립체
US20170348696A1 (en) Secondary shredder
KR200370559Y1 (ko) 고추분쇄기용 분쇄롤
CN205700814U (zh) 单段锤式破碎机转子部件的锤盘结构

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20150403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160531