JP2014004183A - 空気注入式の枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】場所ごとに高さ調節を容易に行うことができる空気注入式の枕を提供する。
【解決手段】クッションバッグ10におけるそれぞれの空気室11〜15の内部に、連通気泡を有する多孔質の弾性材料からなる空気室膨張材40を充填した。空気注入口IN〜INを開けた状態で、クッションバッグ10の外面における空気室11〜15を形成する部分に圧力を加えて、空気室IN〜INをその内部に充填された空気室膨張材40とともに押し潰した際には、空気室11〜15の内部に存在する空気が空気注入口IN〜INから排出される。一方、空気室11〜15が押し潰された状態から前記圧力を取り除いた際には、空気室膨張材40が膨張して空気室11〜15を膨張させ、空気注入口IN〜INから空気室11〜15へと空気が自然流入する。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気を注入することにより、場所ごとに高さを調節することが可能とした空気注入式の枕に関する。
枕は、それを使用する人に合ったものを使用しなければ、体調や健康が害されるおそれがある。例えば、低すぎる枕は、顎が上がって首の頸椎周辺の交感神経にストレスがかかった状態を生じやすく、不眠症や吐き気や目まいや頭痛などの原因となる。一方、高すぎる枕は、首の背面側の筋肉が緊張した状態を生じやすく、首の痛みや肩凝りの原因となる。このため、自分に合った枕をオーダーメイドする人もいる。しかし、オーダーメイドの枕は、汎用の枕に比べてかなり高価である。また、せっかく高いお金を払って枕をオーダーメイドしたにもかかわらず、一ヶ月程度でその枕が合わなくなることもある。頸椎の状態や筋肉の緊張具合など、人の身体は、日々変化している。このため、体調や健康を保つためには、定期的に枕の高さを調節する必要がある。ところが、従来の枕は、ビーズやパイプチップや蕎麦殻などの粒状物や、綿や羽根などの繊維状物や、低反発発泡ポリウレタン製マットなどの塊状物をクッション材として内部に収容する構造のものであったため、その高さ調節を定期的に行うことは困難であった。
このような実状に鑑みてか、これまでには、内部空間が複数の空気室に仕切られたクッションバッグからなる空気注入式の枕が提案されている(例えば特許文献1〜3)。この空気注入式の枕は、それぞれの空気室に空気を独立して注入できるようになっており、それぞれの空気室に注入する空気の量を調節することにより、その高さを場所(空気室)ごとに調節できる構造となっている。しかし、従来の空気注入式の枕は、それぞれの空気室に空気を注入する際に、それぞれの空気室に独立して設けられた空気注入口に口を付けて空気(息)を吹き込むか、その空気注入口に手動ポンプなどを接続して空気を注入する必要があり、空気室に注入する空気の量を容易に調節できるものとはなっていなかった。特に、多数の空気室が設けられている場合には、煩わしい空気注入作業を多数回行わなければならず、非常に手間を要していた。
実公昭34−020446号公報 実開昭51−135016号公報 実開昭52−048516号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、それぞれの空気室への空気注入作業を容易に行うことができ、枕使用者の身体の状態に応じて場所ごとに高さ調節を容易に行うことができる空気注入式の枕を提供するものである。
上記課題は、
内部空間が複数の空気室に仕切られて該複数の空気室に空気を注入するための空気注入口が空気室ごとに設けられたクッションバッグを備え、
前記複数の空気室に注入する空気の量を空気室ごとに独立して調節することにより、その高さを場所ごとに調節できる構造とした空気注入式の枕であって、
クッションバッグにおけるそれぞれの空気室の内部に、連通気泡を有する多孔質の弾性材料からなる空気室膨張材が充填され、
一の空気注入口を開けた状態で、クッションバッグの外面における前記一の空気注入口に接続された一の空気室を形成する部分に圧力を加えて、前記一の空気室をその内部に充填された一の空気室膨張材とともに押し潰した際には、前記一の空気室の内部に存在する空気が前記一の空気注入口から排出されるようにするとともに、
前記一の空気室が押し潰された状態から前記圧力を取り除いた際には、前記一の空気室膨張材が膨張して前記一の空気室を膨張させ、前記一の空気注入口から前記一の空気室へと空気が自然流入するようにしたことを特徴とする空気注入式の枕
を提供することによって解決される。
これにより、前記一の空気注入口を開いて前記一の空気室へ空気を自然流入させ、前記一の空気室が所望の高さとなったときに前記一の空気注入口を閉じるという簡単な作業だけで、前記一の空気室の高さを調節することが可能になる。この際、前記一の空気注入口には、口を付けて空気(息)を吹き込む必要もないし、手動ポンプなどの道具を用いる必要もない。クッションバッグに多数の空気室が設けられている場合であっても、その簡単な空気注入作業を繰り返すだけでよい。また、全ての空気室が押し潰された状態で全ての空気注入口を開いてそれぞれの空気室に空気を自然流入させ、全ての空気室にそれ以上空気が入らなくなったときに全ての空気注入口を閉じれば、枕の各部の高さを枕使用者の身体の状態に応じた高さに容易に調節することができる。
ただし、空気注入口に口を付けて空気を吹き込んだり、手動ポンプなどの道具を用いて各空気室の高さ調節を行う使用態様を、本発明の技術的範囲から除外しない。「前記一の空気室が押し潰された状態から前記圧力を取り除いた際には、前記一の空気室膨張材が膨張して前記一の空気室を膨張させ、前記一の空気注入口から前記一の空気室へと空気が自然流入するようにした」という記載は、「前記一の空気室が押し潰された状態から前記圧力を取り除いた際に、前記一の空気注入口から前記一の空気室へと空気が自然流入する(自然流入できる)」という意味に過ぎない。すなわち、空気注入式の枕における実際の空気室の高さ調節の方法は問わない。最初に、各空気室に空気を自然流入させることよって各空気室の高さの粗調節を行い、その後、手動ポンプなどの道具を用いて各空気室の高さの微調節を行うこともできる。この場合でも、枕の各部の高さ調節に要する手間を削減することができる。
本発明の空気注入式の枕において、それぞれの空気室に充填する空気室膨張材は、連通気泡を有する多孔質の弾性材であれば特に限定されない。空気室膨張材に連通気泡を有する多孔質であることが要求される理由は、その空気室膨張材が充填された空気室の全体に空気が行き渡るようにするためである。また、空気室膨張材に弾性が要求される理由は、空気室を押し潰している圧力が無くなった際に、空気室膨張材の弾性によって該空気室膨張材が収容された部分のクッションバッグが内側から押し広げられるようにするためである。このような素材としては、各種のものがあるが、例えばスポンジが好適である。スポンジとしては、ポリウレタンなどの合成樹脂を発泡成形して作られたものを好適に採用することができるが、天然スポンジを採用することもできる。
本発明の空気注入式の枕において、クッションバッグにおける複数の空気室の形状や配置は特に限定されないが、以下のように、5つの空気室に仕切ると好ましい。すなわち、クッションバッグの内部空間が、枕使用者の後頭部中央部分を支持するための第一の空気室と、枕使用者の後頭部右上部分を支持するための第二の空気室と、枕使用者の後頭部左上部分を支持するための第三の空気室と、枕使用者の後頭部右下部分を支持するための第四の空気室と、枕使用者の後頭部左下部分を支持するための第五の空気室とに仕切られた構造とする。これにより、枕使用者の身体の状態に応じて臨機応変に、枕の高さを細かくかつ容易に調節することが可能になる。
以上のように、本発明によって、それぞれの空気室への空気注入作業を容易に行うことができ、枕使用者の身体の状態に応じて場所ごとに高さ調節を容易に行うことができる空気注入式の枕を提供することが可能になる。
本発明の空気注入式の枕を示した平面図である。 図1に示す空気注入式の枕におけるクッションバッグを上面側と下面側に二分する水平面で切断した状態を示した断面図である。 図1に示す空気注入式の枕におけるクッションバッグを図2におけるY−Y面で切断した状態を示した断面図である。 図1に示す空気注入式の枕におけるカバーを示した平面図である。 空気注入口を開けた状態でクッションバッグに圧力を加えて空気室をその内部に充填された空気室膨張材とともに押し潰すことにより、その空気室の内部に存在する空気を空気注入口から排出している状態を示した模式断面図である。 図5に示す状態からクッションバッグに加えていた圧力を取り除くことにより、空気室膨張材を膨張させて空気室を膨張させ、空気注入口から空気室へと空気を自然流入させている状態を示した模式断面図である。
1.枕の概要
本発明の空気注入式の枕の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の空気注入式の枕を示した平面図である。図2は、図1に示す空気注入式の枕におけるクッションバッグ10を上面側と下面側に二分する水平面で切断した状態を示した断面図である。図3は、図1に示す空気注入式の枕におけるクッションバッグ10を図2におけるY−Y面で切断した状態を示した断面図である。図4は、図1に示す空気注入式の枕におけるカバー20を示した平面図である。図5は、空気注入口IN〜INを開けた状態でクッションバッグ10に圧力を加えて空気室11〜15をその内部に充填された空気室膨張材40とともに押し潰すことにより、その空気室11〜15の内部に存在する空気を空気注入口IN〜INから排出している状態を示した模式断面図である。図6は、図5に示す状態からクッションバッグ10に加えていた圧力を取り除くことにより、空気室膨張材40を膨張させて空気室11〜15を膨張させ、空気注入口IN〜INから空気室11〜15へと空気を自然流入させている状態を示した模式断面図である。
本実施態様の枕は、図1に示すように、クッションバッグ10と、クッションバッグ10を収容するためのカバー20とで構成している。枕の形状は、特に限定されない。本実施態様の枕においては、クッションバッグ10及びカバー20の下縁(枕使用者の首を支持する側の縁部)中央部を、クッションバッグ10及びカバー20の上縁側に向かって湾曲して形成している。このため、枕は、枕使用者の首を支持する部分が枕の上縁側に窪んだ、平面視勾玉状のものとなっており、枕使用者の首の背面におけるカーブ形状に沿わせやすく、枕使用者の首が持ち上げられ過ぎることのない形態となっている。また、クッションバッグ10の下縁左部と下縁右部(下縁中央部の両脇の下側に膨出した部分)で、枕使用者の首の側面を両側から適度にサポートして首を安定させ、枕使用者に快適な安心感を与えることも可能となっている。枕の寸法も特に限定されないが、本実施態様の枕においては、その縦長を47cmとし、その横長を65cmとしている。
2.クッションバッグ
クッションバッグ10は、図2に示すように、その中間部(点P,点P10,点P12,点P13,点P,点P15,点P14,点P11,点Pで囲まれた部分)における内部空間が複数の空気室11〜15に仕切られた構造となっている。本実施態様の枕においては、枕使用者の後頭部中央部分を支持するための第一の空気室11と、枕使用者の後頭部右上部分を支持するための第二の空気室12と、枕使用者の後頭部左上部分を支持するための第三の空気室13と、枕使用者の後頭部右下部分を支持するための第四の空気室14と、枕使用者の後頭部左下部分を支持するための第五の空気室15とに仕切った構造としている。図2に示すように、クッションバッグ10における空気室11〜15の内部(同図における二点鎖線で囲まれた領域)には空気室膨張材40が充填されている。一方、クッションバッグ10における左縁部(点P12,点P13,点P16で囲まれた部分)及び右縁部(点P14,点P15,点P17で囲まれた部分)は、それぞれ第一の固体室16及び第二の固体室17となっている。固体室16,17には、固形のクッション材30として収容される。
クッションバッグ10は、例えば、それぞれ別体からなる袋体を互いに接合することにより、その内部空間が空気室11〜15や固体室16,17に仕切られた構造(それぞれの袋体が空気室11〜15や固体室16,17を形成する構造)としたものであってもよい。しかし、この場合には、袋体を接合する手間を要するし、クッションバッグ10の接合強度に難が生じるおそれもある。このため、クッションバッグ10は、その上面側を形成するシート(通常、熱可塑性樹脂シート)と、その下面側を形成するシート(通常、熱可塑性樹脂シート)との周縁を互いに溶着して袋状とする際に、空気室11〜15及び固体室16,17の境界に沿った箇所も互いに溶着するようにすると好ましい。これにより、一度の溶着成形により、クッションバッグ10の内部空間を所望の形状に仕切ることができるし、その強度を高めることもできる。
空気室11〜15や固体室16,17の形状は、特に限定されない。本実施態様の枕においては、図2に示すように、第一の空気室11は、点P,P,P,P,Pで囲まれた略五角形状を為している。また、第二の空気室12は、点P,P10,P,Pで囲まれた略四角形状を為している。さらに、第三の空気室13は、点P,P,P,P11で囲まれた略四角形状を為している。さらにまた、第四の空気室14は、点P,P13,Pで囲まれた略三角形状を為している。そして、第五の空気室15は、点P,P,P15で囲まれた略三角形状を為している。これにより、枕使用者に合った高さに容易に調節することができるように、空気室11〜15をコンパクトに配置することができる。一方、第一及び第二の固体室16,17は、略半円状としている。
また、図2に示すように、第一の空気室11には、第一の空気注入路11aを介して第一の空気注入口INが設けられており、矢印A,Aに示すように、第一の空気注入口INから第一の空気室11まで空気を導入することができるようになっている。また、第二の空気室12には、第二の空気注入路12aを介して第二の空気注入口INが設けられており、矢印Bに示すように、第二の空気注入口INから第二の空気室12まで空気を導入することができるようになっている。さらに、第三の空気室13には、第三の空気注入路13aを介して第三の空気注入口INが設けられており、矢印Cに示すように、第三の空気注入口INから第三の空気室13まで空気を導入することができるようになっている。さらにまた、第四の空気室14には、第四の空気注入路14aを介して第四の空気注入口INが設けられており、矢印Dに示すように、第四の空気注入口INから第四の空気室14まで空気を導入することができるようになっている。そして、第五の空気室15には、第五の空気注入路15aを介して第五の空気注入口INが設けられており、矢印Eに示すように、第五の空気注入口INから第五の空気室15まで空気を導入することができるようになっている。
このように、空気室11〜15ごとに空気注入口IN〜IN及び空気注入路11a〜15aを独立して設けることにより、注入する空気の量を空気室11〜15ごとに独立して調節して、枕の高さを場所ごとに調節することが可能になる。枕の使用時において、空気注入口IN〜INは、栓などの閉塞手段(図示省略)で塞がれる。本実施態様の枕において、浮き輪やビニールプールなどの空気注入口に用いられるのと同様の栓18(図5又は図6を参照)で、空気注入口IN〜INを塞ぐようにしている。
空気室11〜15に充填する空気室膨張材40は、既に述べた通り、連通気泡を有する多孔質の弾性材であれば特に限定されないが、本実施態様の枕においては、ポリウレタンなどの合成樹脂を発泡成形したスポンジを採用している。このように、空気室11〜15に空気膨張材40を充填することにより、空気注入口IN〜INに口を付けて息を吹き込んだり、ポンプを接続したりしなくても、空気室11〜15に空気を供給することが可能になる。すなわち、図5に示すように、空気注入口IN〜INを開けた状態で、クッションバッグ10の本体10aの外面を手で押さえ付けるなどして圧力を加え、空気室11〜15を空気室膨張材40とともに押し潰した際には、空気室11〜15の内部に存在する空気が空気注入口IN〜INから排出されるようにするとともに、図6に示すように、前記圧力を取り除いた際には、空気室膨張材40が膨張して空気室11〜15も膨張し、空気注入口IN〜INから空気室11〜15へと空気が自然流入するようにすることができる。したがって、枕の高さを簡単な作業で場所ごとに容易に調節することができる。図5及び図6の例では、空気注入路11a〜15aには空気室膨張材40を充填していないが、この部分にも空気室膨張材40(空気注入路膨張材)を充填してもよい。
空気室11〜15への空気室膨張材40の充填方法は、特に限定されない。例えば、空気室11〜15となる箇所に空気室膨張材40を配した状態で、クッションバッグ10の上面側を形成するシートと、その下面側を形成するシートとを互いに溶着するようにしてもよいが、空気室膨張材40に厚みがある場合には難しい。このため、クッションバッグ10の上面と下面を形成するシートを互いに溶着してクッションバッグ10の内部空間を空気室11〜15に仕切った後、空気室膨張材40を入れるようにすると好ましい。具体的には、クッションバッグ10に空気室膨張材充填口を設けておき、その空気室膨張材充填口から空気室膨張材40を充填した後、空気室膨張材充填口を溶着などにより塞ぐ方法である。空気室膨張材40は、圧縮することができるため、空気室膨張材充填口を大きく設けなくても、空気室11〜15へ充填することができる。この他、ノズルなどを利用して前記空気室膨張材充填口などから空気室11〜15に未硬化状態の空気室膨張材40を充填する方法などもある。
空気室膨張材40の空隙率は、特に限定されないが、小さすぎると、空気室11〜15に空気を導入する際に、空気が空気室11〜15の全体に行き渡るまでに時間を要するようになる。このため、空気室膨張材40の空隙率は、通常、50%以上とされる。空気室膨張材40の空隙率は、60%以上であると好ましく、70%以上であるとより好ましく、80%以上であるとさらに好ましい。一方、空気室膨張材40の空隙率を大きくしすぎると、空気室膨張材40の弾性が弱まり、空気室11〜15に空気を導入する際に、空気室11〜15が膨張しにくくなるおそれがある。このため、空気室膨張材40の空隙率は、通常、99%以下とされる。空気室膨張材40の空隙率は、98%以下であると好ましく、97%以下であるとより好ましい。
空気室11〜15の最大高さ(空気室膨張材40を限界まで空気室11〜15の内部で限界まで膨張させたときの空気室11〜15の高さ)は、特に限定されない。しかし、空気室11〜15の最大高さが低すぎると、枕の各部の高さを調節できる範囲が狭くなってしまう。このため、空気室11〜15の最大高さは、通常、20mm以上とされる。空気室11〜15の最大高さは、30mm以上であると好ましく、40mm以上であるとより好ましい。一方、空気室11〜15の最大高さを高くしすぎても、枕の用途ではあまり意味を為さない。このため、空気室11〜15の最大高さは、100mm以下とされる。
空気注入口IN〜INや、空気注入路11a〜15aの配置は、特に限定されない。本実施態様の枕においては、図2に示すように、エアバッグ10の本体10aの上縁に沿って帯状に設けた突片10bに、空気注入口IN〜INを集約して配置している。第一の空気注入口INは、突片10bの中央部に、第二の空気注入口INは、突片10bにおける第一の空気注入口INの左側に、第三の空気注入口INは、突片10bにおける第一の空気注入口INの右側に、第四の空気注入口INは、突片10bにおける第二の空気注入口INの左側に、第五の空気注入口INは、突片10bにおける第三の空気注入口INの右側にそれぞれ設けている。また、第一の空気注入路11aは、第二の空気室12と第三の空気室13との間に、第四の空気注入路14aは、第一の空気室11及び第二の空気室12の左側に、第五の空気注入路15aは、第一の空気室11及び第三の空気室13の右側にそれぞれ設けている。第二の空気注入路12aは、第二の空気注入口INと第二の空気室12とを直結する形で、第三の空気注入路13aは、第三の空気注入口INと第三の空気室13とを直結する形でそれぞれ設けている。
空気注入路11a〜15aのうち、第一の空気注入路11aは、図2に示すように、第一の空気注入口INから第一の空気室11に近づくに連れて幅が広くなる(点Pと点Pの距離よりも点Pと点Pの距離が長くなる)ように形成している。そして、第一の空気注入路11aにおける下端中央部は、クッションバッグ10の上面と下面とが互いに固着された固着部11bとしている。このため、クッションバッグ10の中間部における中心近傍が最も低くなるようにして、枕使用者の後頭部中央部分から後頭部上側部分に至るまでを低い位置で支持することが可能となっている。固着部11bは、クッションバッグ10の上面と下面を互いに接着することにより設けてもよい。本実施態様の枕においては、クッションバッグ10の上面と下面における所定箇所を互いに溶着してクッションバッグ10の内部空間を複数の空気室11〜15及び固体室16,17に仕切る際に、第一の空気注入路11aの下端中央部も溶着することにより、固着部11bを設けている。これにより、固着部11bを効率的に形成することができる。第一の空気注入口INから導入された空気は、矢印A,Aに示すように、第一の空気導入路11aの下端部近傍で二手に分かれて第一の空気室11に導入される。
固体室16,17に充填するクッション材30は、第一の固体室16及び第二の固体室17にそれぞれ設けられた第一のクッション材充填口16a及び第二のクッション材充填口17aから充填される。クッション材充填口16a,17aは、ファスナーなどにより閉塞可能な構造となっている。固体室16,17に収容するクッション材30としては、ビーズやパイプチップや蕎麦殻などの粒状物や、綿や羽根などの繊維状物や、低反発発泡ポリウレタン製マットなどの塊状物などが例示される。本実施態様の枕においては、多数のビーズをクッション材30として固体室16,17に収容している。クッション材30として使用するビーズには、通常、ポリエチレンやポリプロピレンやポリウレタンなどの樹脂粒子、又はこれらの樹脂を発泡させた発泡樹脂粒子などが使用される。
クッション材30として使用するビーズの粒径は、特に限定されないが、小さすぎると、小さすぎると、クッション材30がクッション材充填口16a,17aから漏れやすくなるおそれがある。このため、クッション材30として使用するビーズの粒径は、通常、0.1mm以上とされる。クッション材30として使用するビーズの粒径は、0.3mm以上であると好ましく、0.5mm以上であるとより好ましい。一方、クッション材30として使用するビーズの粒径が大きすぎると、枕の左縁部及び右縁部の感触が悪くなるおそれがある。このため、クッション材30として使用するビーズの粒径は、通常、5mm以下とされる。クッション材30として使用するビーズの粒径は、4mm以下であると好ましく、3mm以下であるとより好ましい。
クッションバッグ10における固体室16,17が設けられた左縁部及び右縁部の高さ(固体室16,17にクッション材30を収容した状態であって、クッションバッグ10に負荷がかかっていないときにおける最も高くなっている場所の厚さ。以下同じ。)は、図3に示すように、クッションバッグ10における空気室11〜15が設けられた中間部よりも高く(厚く)される。これにより、枕使用者の頭部を枕の中間部に保持することができる。クッションバッグ10の左縁部及び右縁部の高さ(厚さ)は、通常、クッションバッグ10の中間部の高さ(最も高く(厚く)なった部分の高さ(厚さ)。以下同じ。)よりも10mm以上高くされる。クッションバッグ10の左縁部及び右縁部は、中間部よりも15mm以上高くすると好ましく、20mm以上高くするとより好ましい。一方、クッションバッグ10の左縁部及び右縁部を高くしすぎると、枕使用者が頭部に拘束感を強く感じるようになるおそれがある。このため、クッションバッグ10の左縁部及び右縁部は、通常、中間部よりも50mm以上、好ましくは40mm以上、高くならないようにする。
3.カバー
カバー20は、図1に示すように、クッションバッグ10を内部に収容するためのものとなっており、枕の通気性及び肌触りを向上させるためのものとなっている。カバー20は、クッションバッグ10に倣った袋状となっており、クッションバッグ10よりも一回り大きな寸法とされる。クッションバッグ10は、カバー20の下面側に設けられたクッションバッグ挿入口(図示省略)などからカバー20の内部へと挿入される構造となっている。カバー20には、一般的な枕のカバーに用いられる各種の素材を用いることができる。カバー20は、その全体が同じ素材で形成されたものであってもよいが、図4に示すように、その上面における左縁部22(網掛けハッチングで示した部分)及び右縁部23(網掛けハッチングで示した部分)を、その上面における中間部21(点Q,Q,Q,Q,Q,Q,Qで囲まれる部分)よりも柔らかい素材(剛軟度の小さい素材)で形成してもよい。これにより、固体室16,17に充填されたクッション材30の感触を伝わりやすくするとともに、空気室11〜17のゴワゴワ感が伝わりにくくすることができる。
また、図4に示すように、カバー20の中間部21における上面に、クッションバッグ10(図2を参照)における空気室11〜15の形状を示すための目印(図4中の破線Q、破線Q及び破線Q)を設けてもよい。これら目印のうち、破線Qは、クッションバグ10における空気注入路11aの中心(第二の空気室12と第三の空気室13の境界)に沿って設けている。また、破線Q及び破線Qは、クッションバッグ10における線分P(第一の空気室11と第二の空気室12の境界、及び第一の空気室11と第三の空気室13の境界)に沿って設けている。このため、空気室11〜15に空気を注入する際に、どの空気室がどの範囲で高くなるのかをカバー20の外部から容易に認識することができるようになっている。これらの目印は、カバー20の外面にプリントすることなどにより設けてもよいが、カバー20の中間部21に縫い目を形成することにより目印を設けてもよい。
4.その他
クッションバッグ10の中間部(図2における点P,点P10,点P12,点P13,点P,点P15,点P14,点P11,点Pで囲まれた部分)に倣った平面形状を有するクッションマット(図示省略)を、クッションマット10の中間部の上面に重ねられた状態でカバー20の内部に収容してもよい。これにより、クッションバッグ10の中間部の感触が枕使用者の後頭部にさらに伝わりにくくすることができる。
10 クッションバッグ
10a 本体
10b 突片
11 第一の空気室
11a 第一の空気注入路
11b 固着部
12 第二の空気室
12a 第二の空気注入路
13 第三の空気室
13a 第三の空気注入路
14 第四の空気室
14a 第四の空気注入路
15 第五の空気室
15a 第五の空気注入路
16 第一の固体室
16a 第一のクッション材充填口
17 第二の固体室
17a 第二のクッション材充填口
18 栓
20 カバー
20a カバー本体
20b カバー突片
21 中間部
22 左縁部
23 右縁部
30 ビーズ(クッション材)
40 空気室膨張材
第一の空気注入口から第一の空気室に導入される空気の流れ
第一の空気注入口から第一の空気室に導入される空気の流れ
B 第二の空気注入口から第二の空気室に導入される空気の流れ
C 第三の空気注入口から第三の空気室に導入される空気の流れ
D 第四の空気注入口から第四の空気室に導入される空気の流れ
E 第五の空気注入口から第五の空気室に導入される空気の流れ
IN 第一の空気注入口
IN 第二の空気注入口
IN 第三の空気注入口
IN 第四の空気注入口
IN 第五の空気注入口

Claims (3)

  1. 内部空間が複数の空気室に仕切られて該複数の空気室に空気を注入するための空気注入口が空気室ごとに設けられたクッションバッグを備え、
    前記複数の空気室に注入する空気の量を空気室ごとに独立して調節することにより、その高さを場所ごとに調節できる構造とした空気注入式の枕であって、
    クッションバッグにおけるそれぞれの空気室の内部に、連通気泡を有する多孔質の弾性材料からなる空気室膨張材が充填され、
    一の空気注入口を開けた状態で、クッションバッグの外面における前記一の空気注入口に接続された一の空気室を形成する部分に圧力を加えて、前記一の空気室をその内部に充填された一の空気室膨張材とともに押し潰した際には、前記一の空気室の内部に存在する空気が前記一の空気注入口から排出されるようにするとともに、
    前記一の空気室が押し潰された状態から前記圧力を取り除いた際には、前記一の空気室膨張材が膨張して前記一の空気室を膨張させ、前記一の空気注入口から前記一の空気室へと空気が自然流入するようにしたことを特徴とする空気注入式の枕。
  2. 空気室膨張材がスポンジである請求項1記載の空気注入式の枕。
  3. クッションバッグの内部空間が、
    枕使用者の後頭部中央部分を支持するための第一の空気室と、
    枕使用者の後頭部右上部分を支持するための第二の空気室と、
    枕使用者の後頭部左上部分を支持するための第三の空気室と、
    枕使用者の後頭部右下部分を支持するための第四の空気室と、
    枕使用者の後頭部左下部分を支持するための第五の空気室と
    に仕切られた請求項1又は2記載の空気注入式の枕。
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