JP2014003753A - 充放電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能な充放電システムを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る充放電システム1は、電力変換部30によってDC−AC変換し、トランス40を介して電力変換部50によってAC−DC変換して蓄電装置2を充電する。一方、電力変換部50によってDC−AC変換し、電力変換部30によってAC−DC変換して蓄電装置2の放電を行う。電力変換部30,50はそれぞれ、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、当該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有する。そして、充放電システム1は、制御部60からの制御電圧を絶縁する絶縁電源70と、絶縁された制御電圧を、充電時には電力変換部30のスイッチング素子に供給し、放電時には電力変換部50の4つのスイッチング素子に供給するように切り換える切換部80とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の一実施形態に係る充放電システム1は、電力変換部30によってDC−AC変換し、トランス40を介して電力変換部50によってAC−DC変換して蓄電装置2を充電する。一方、電力変換部50によってDC−AC変換し、電力変換部30によってAC−DC変換して蓄電装置2の放電を行う。電力変換部30,50はそれぞれ、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、当該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有する。そして、充放電システム1は、制御部60からの制御電圧を絶縁する絶縁電源70と、絶縁された制御電圧を、充電時には電力変換部30のスイッチング素子に供給し、放電時には電力変換部50の4つのスイッチング素子に供給するように切り換える切換部80とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電装置(例えば、バッテリ)を充電すると共に、当該蓄電装置に蓄えられた電力を利用可能にするための充放電システムに関するものである。
環境に配慮した車両として、電気自動車やハイブリッド車などの電動車両が実用化されている。電気自動車では、車両外部の電源(例えば、電源コンセント)から車載の蓄電装置(例えば、バッテリ)を充電可能になっている。例えば、自宅や共用施設などに設けられた電源コンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより充電を行う。一方、ハイブリッド車でも、同様に、車両外部の電源から車載の蓄電装置を充電可能にしたプラグインハイブリッド車が実用化されている。
近年、車載の蓄電装置を、車載機器だけでなく、他の電気機器に給電する移動用、災害用又は非常用の電源として利用することが期待されており、車載の蓄電装置に蓄えられた電力を車両の充電口、充電ケーブルを介して放電可能にすることが要望されている。すなわち、充放電システムを車両に搭載することが要望されている。特許文献1には、この種の充放電システムとして双方向コンバータ1が開示されている。
特許文献1に開示の双方向コンバータ1は、AC/DC変換部2AとDC/DC変換部2Bとを含む交流/直流変換部2を備えている。DC/DC変換部2Bは、フルブリッジ型のスイッチング素子SW31〜SW34及び整流素子によって構成されたDC/AC変換部と、トランス22と、フルブリッジ型のスイッチング素子SW41〜SW44及び整流素子によって構成されたAC/DC変換部と、コンデンサ26Cとを備えている。この双方向コンバータ1では、バッテリ充電時には、AC/DC変換部2AがPFC機能を有する同期整流回路として機能し、DC/AC変換部SW31〜SW34がインバータ回路として機能し、AC/DC変換部SW41〜SW44が整流回路として機能する。一方、バッテリ放電時には、AC/DC変換部SW41〜SW44がインバータ回路として機能し、DC/AC変換部SW31〜SW34が整流回路として機能し、AC/DC変換部2Aがインバータ回路として機能する。
ところで、この種の双方向コンバータ1では、フルブリッジ型のスイッチング素子は、制御部から供給される制御電圧によって駆動されることとなるが、この制御電圧は、例えばトランスを含む絶縁電源によって絶縁及び増幅された後に、スイッチング素子に供給されることとなる。そして、絶縁電源は、AC/DC変換部2A、DC/AC変換部SW31〜SW34、及び、AC/DC変換部SW41〜SW44ごとにそれぞれ設けられる。これらのトランスを含む絶縁電源は比較的大きいため、複数の絶縁電源を備える双方向コンバータ1は比較的大型となってしまう。
そこで、本発明は、小型化が可能な充放電システムを提供することを目的としている。
本願発明者らは、特許文献1に記載の双方向コンバータ1では、バッテリ充電時には、AC/DC変換部SW41〜SW44を整流回路として機能させることから、AC/DC変換部SW41〜SW44のスイッチング素子に駆動電圧を供給する必要がなく、一方、バッテリ放電時には、DC/AC変換部SW31〜SW34を整流回路として機能させることから、DC/AC変換部SW31〜SW34のスイッチング素子に駆動電圧を供給する必要がないことに着目し、すなわち、DC/AC変換部SW31〜SW34のスイッチング素子とAC/DC変換部SW41〜SW44のスイッチング素子とを同時に駆動することがないことに着目し、DC/AC変換部SW31〜SW34の絶縁電源と、AC/DC変換部SW41〜SW44の絶縁電源とを共通化することを見出した。
そこで、本発明の充放電システムは、第1のシステム入出力端子対に供給される電力によって第2のシステム入出力端子対に接続される蓄電装置を充電すると共に、蓄電装置に蓄えられた電力を第1のシステム入出力端子対へ放電する充放電システムであって、(a)第1のシステム入出力端子対に電気的に接続された第1の入出力端子対と、第2の入出力端子対と、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、当該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有し、充電時には、該4つのスイッチング素子によって、該第1の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該4つの整流素子によって、該第2の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第1の電力変換部と、(b)第1の電力変換部の第2の入出力端子対間に接続された一次側コイルを有するトランスと、(c)トランスの二次側コイルに接続された第1の入出力端子対と、第2のシステム入出力端子対に電気的に接続された第2の入出力端子対と、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、当該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有し、充電時には、該4つの整流素子によって、該第1の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該4つのスイッチング素子によって、該第2の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第2の電力変換部と、(d)第1の電力変換部の4つのスイッチング素子、又は、第2の電力変換部の4つのスイッチング素子の導通状態を制御する制御電圧を生成する制御部と、(e)制御部からの制御電圧を絶縁する絶縁電源と、(f)絶縁電源によって絶縁された制御電圧を、充電時には第1の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給し、放電時には第2の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給するように切り換える切換部とを備える。
この充放電システムによれば、切換部によって、絶縁電源によって絶縁された制御電圧を、充電時には第1の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給し、放電時には第2の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給するように切り換えるので、第1の電力変換部の絶縁電源と第2の電力変換部の絶縁電源とを共通化することができる。したがって、絶縁電源の数を減らすことができ、充放電システムの小型化が可能となる。
上記した制御部は、(d1)第1の電力変換部の4つのスイッチング素子、又は、第2の電力変換部の4つのスイッチング素子のうちのローサイドの2つのスイッチング素子の導通状態を制御する第1の制御電圧、(d2)ハイサイドの一方のスイッチング素子の導通状態を制御する第2の制御電圧、及び、(d3)ハイサイドの他方のスイッチング素子の導通状態を制御する第3の制御電圧を生成し、上記した絶縁電源は、(e1)第1の制御電圧を絶縁する第1の絶縁電源と、(e2)第2の制御電圧を絶縁する第2の絶縁電源と、(e3)第3の制御電圧を絶縁する第3の絶縁電源とを有し、上記した切換部は、(f1)第1の絶縁電源によって絶縁された第1の制御電圧を、充電時には第1の電力変換部のローサイドの2つのスイッチング素子に供給し、放電時には第2の電力変換部のローサイドの2つのスイッチング素子に供給するように切り換える第1の切換部と、(f2)第2の絶縁電源によって絶縁された第2の制御電圧を、充電時には第1の電力変換部のハイサイドの一方のスイッチング素子に供給し、放電時には第2の電力変換部のハイサイドの一方のスイッチング素子に供給するように切り換える第2の切換部と、(f3)第3の絶縁電源によって絶縁された第3の制御電圧を、充電時には第1の電力変換部のハイサイドの他方のスイッチング素子に供給し、放電時には第2の電力変換部のハイサイドの他方のスイッチング素子に供給するように切り換える第3の切換部とを有していてもよい。
例えば、スイッチング素子がトランジスタである場合、トランジスタのゲート駆動電圧はエミッタ又はソース電位を基準とする。そのため、フルブリッジ回路では、ハイサイドのスイッチング素子とローサイドのスイッチング素子とで駆動電圧の基準電位が異なり、ハイサイドの2つのスイッチング素子の駆動電圧の基準電位も異なるので、ローサイドのスイッチング素子用、ハイサイドの一方のスイッチング素子用、及び、ハイサイドの他方のスイッチング素子用の少なくとも3つの絶縁電源が必要となる。
この充放電システムによれば、第1〜第3の切換部を備えているので、絶縁電源の数を3つも減らすことができ、充放電システムの更なる小型化が可能となる。
また、上記した充放電システムは、第1のシステム入出力端子対に電気的に接続された第1の入出力端子対と、第1の電力変換部の第1の入出力端子対に接続された第2の入出力端子対とを有し、充電時には、該第1の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該第2の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第3の電力変換部を更に備えていてもよい。
本発明によれば、充放電システムの小型化が可能である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、本発明の一実施形態に係る充放電システムを示す回路図である。図1に示す充放電システム1は、例えば、電気自動車やプラグインハイブリッド車両などの電動車両に搭載され、車載バッテリの充放電を行うものであり、第1のシステム入出力端子対T1,T2が車両の充電口であり、第2のシステム入出力端子対T3,T4がバッテリ2に接続される。なお、バッテリ充電の際には、車両外部の電源(例えば、自宅や共用施設などに設けられた電源コンセント)が、充電ケーブル等を介して第1のシステム入出力端子対T1,T2に接続され、バッテリ放電の際には、第1のシステム入出力端子対T1,T2に交流電力が生成されることとなる。
この充放電システム1は、ノイズフィルタ10と、AC/DC変換部(第3の電力変換部)20と、コンデンサ25と、DC/AC変換部(第1の電力変換部)30と、トランス40と、AC/DC変換部(第2の電力変換部)50と、コンデンサ55と、制御部60と、AC/DC変換部20用の絶縁電源71,72,73と、DC/AC変換部30及びAC/DC変換部50用の絶縁電源74,75,76と、切換部81,82,83とを備えている。なお、絶縁電源74,75,76が特許請求の範囲に記載の第1〜第3の絶縁電源に相当し、これらの絶縁電源74,75,76を含む絶縁電源70が特許請求の範囲に記載の絶縁電源に相当する。また、切換部81,82,83が特許請求の範囲に記載の第1〜第3の切換部に相当し、これらの切換部81,82,83を含む切換部80が特許請求の範囲に記載の切換部に相当する。
ノイズフィルタ10は、第1のシステム入出力端子対T1,T2に供給される商用交流電力のノイズを除去するためのものである。ノイズが除去された交流電力は、AC/DC変換部20の第1の入出力端子対20T1,20T2へ供給される。
AC/DC変換部20は、バッテリ充電時にはPFC機能を有する整流回路として機能し、バッテリ放電時にはインバータ回路として機能する。AC/DC変換部20は、コンデンサ21と、インダクタ22a,22bと、第1〜第4のn型トランジスタ(スイッチング素子)23a〜23d及び第1〜第4のダイオード(整流素子)24a〜24dを含むフルブリッジ回路とによって構成されている。なお、第1〜第4のトランジスタ23a〜23dとしては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-SemiconductorField Effect Transistor)等の大電力用トランジスタを用いることができる。本実施形態では、第1〜第4のトランジスタ23a〜23dとしてIGBTを用いた場合を例示する。
AC/DC変換部20の第1の入出力端子対20T1,20T2間にはコンデンサ21が接続されている。また、第1の入出力端子対の一方20T1は、インダクタ22aを介して、第1のトランジスタ23aのエミッタ及び第2のトランジスタ23bのコレクタに接続されており、第1の入出力端子対の他方20T2は、インダクタ22bを介して、第3のトランジスタ23cのエミッタ及び第4のトランジスタ23dのコレクタに接続されている。
第1のトランジスタ23aのコレクタは第2の入出力端子対の一方20T3に接続されており、第1のトランジスタ23aのエミッタは第2のトランジスタ23bのコレクタに接続されている。第2のトランジスタ23bのエミッタは第2の入出力端子対の他方20T4に接続されている。同様に、第3のトランジスタ23cのコレクタは第2の入出力端子対の一方20T3に接続されており、第3のトランジスタ23cのエミッタは第4のトランジスタ23dのコレクタに接続されている。第4のトランジスタ23dのエミッタは第2の入出力端子対の他方20T4に接続されている。
また、第1〜第4のダイオード24a〜24dのアノードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ23a〜23dのエミッタに接続されており、第1〜第4のダイオード24a〜24dのカソードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ23a〜23dのコレクタに接続されている。
このAC/DC変換部20の第2の入出力端子対20T3,20T4間には、コンデンサ25が電気的に接続されている。また、AC/DC変換部20の第2の入出力端子対20T3,20T4は、それぞれDC/AC変換部30の第1の入出力端子対30T1,30T2に接続されている。
AC/DC変換部30は、バッテリ充電時にはインバータ回路として機能し、バッテリ放電時には整流回路として機能する。AC/DC変換部30は、第1〜第4のn型トランジスタ(スイッチング素子)31a〜31dと、第1〜第4のダイオード(整流素子)32a〜32dとを含むフルブリッジ回路によって構成されている。なお、第1〜第4のトランジスタ31a〜31dとしては、IGBTやMOSFET等の大電力用トランジスタを用いることができる。本実施形態では、第1〜第4のトランジスタ31a〜31dとしてIGBTを用いた場合を例示する。
第1のトランジスタ31aのコレクタは第1の入出力端子対の一方30T1に接続されており、第1のトランジスタ31aのエミッタは第2のトランジスタ31bのコレクタに接続されている。第2のトランジスタ31bのエミッタは第1の入出力端子対の他方30T2に接続されている。同様に、第3のトランジスタ31cのコレクタは第1の入出力端子対の一方30T1に接続されており、第3のトランジスタ31cのエミッタは第4のトランジスタ31dのコレクタに接続されている。第4のトランジスタ31dのエミッタは第1の入出力端子対の他方30T2に接続されている。
第1のトランジスタ31aのエミッタ及び第2のトランジスタ31bのコレクタはトランス40の1次側コイルの一方の端子に接続されており、第3のトランジスタ31cのエミッタ及び第4のトランジスタ31dのコレクタはトランス40の1次側コイルの他方の端子に接続されている。
また、第1〜第4のダイオード32a〜32dのアノードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ31a〜31dのエミッタに接続されており、第1〜第4のダイオード32a〜32dのカソードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ31a〜31dのコレクタに接続されている。
ここで、車両に搭載される電気機器の接地電位はフローティング電位であり、車両外部の電源と車載バッテリ2とを絶縁する必要がある。トランス40は、車両外部の電源と車載バッテリ2とを絶縁するためのものである。トランス40の二次側コイルは、AC/DC変換部50の第1の入出力端子対50T1,50T2に接続されている。
AC/DC変換部50は、バッテリ充電時には整流回路として機能し、バッテリ放電時にはインバータ回路として機能する。AC/DC変換部50は、第1〜第4のn型トランジスタ(スイッチング素子)51a〜51d及び第1〜第4のダイオード(整流素子)52a〜52dを含むフルブリッジ回路によって構成されている。なお、第1〜第4のトランジスタ51a〜51dとしては、IGBTやMOSFET等の大電力用トランジスタを用いることができる。本実施形態では、第1〜第4のトランジスタ51a〜51dとしてIGBTを用いた場合を例示する。
AC/DC変換部50の第1の入出力端子対の一方50T1は、第1のトランジスタ51aのエミッタ及び第2のトランジスタ51bのコレクタに接続されており、第1の入出力端子対の他方50T2は、第3のトランジスタ51cのエミッタ及び第4のトランジスタ51dのコレクタに接続されている。
第1のトランジスタ51aのコレクタは第2の入出力端子対の一方50T3に接続されており、第1のトランジスタ51aのエミッタは第2のトランジスタ51bのコレクタに接続されている。第2のトランジスタ51bのエミッタは第2の入出力端子対の他方50T4に接続されている。同様に、第3のトランジスタ51cのコレクタは第2の入出力端子対の一方50T3に接続されており、第3のトランジスタ51cのエミッタは第4のトランジスタ51dのコレクタに接続されている。第4のトランジスタ51dのエミッタは第2の入出力端子対の他方50T4に接続されている。
また、第1〜第4のダイオード52a〜52dのアノードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ51a〜51dのエミッタに接続されており、第1〜第4のダイオード52a〜52dのカソードは、それぞれ第1〜第4のトランジスタ51a〜51dのコレクタに接続されている。
このAC/DC変換部50の第2の入出力端子対50T3,50T4間には、コンデンサ55が電気的に接続されている。また、AC/DC変換部50の第2の入出力端子対50T3,50T4は、それぞれ第2のシステム入出力端子対T3,T4に接続されている。
また、AC/DC変換部20の第1〜第4のトランジスタ23a〜23d、DC/AC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31d、及び、AC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51d各々のゲートは、制御部60に接続されている。制御部60は、これらのトランジスタにおけるコレクタ−エミッタ間の導通状態を制御する制御電圧(又は制御電流)を生成する。これらの制御電圧は、絶縁電源71〜76に供給される。
絶縁電源71〜73は、例えばトランスを有しており、制御部60からの制御電圧を絶縁及び増幅し、AC/DC変換部20の第1〜第4のトランジスタ23a〜23dのゲートへ供給する。具体的には、絶縁電源71は、AC/DC変換部20のローサイドの第2及び第4のトランジスタ23b,23dの導通状態を制御する制御電圧を絶縁及び増幅する。また、絶縁電源72は、AC/DC変換部20のハイサイドの一方の第1のトランジスタ23aの導通状態を制御する制御電圧を絶縁及び増幅する。また、絶縁電源73は、AC/DC変換部20のハイサイドの他方の第4のトランジスタ23dの導通状態を制御する制御電圧を絶縁及び増幅する。
一方、絶縁電源74〜76(すなわち、これらを含む絶縁電源70)は、例えばトランスを有しており、制御部60からの制御電圧を絶縁及び増幅し、切換部81〜83へ供給する。具体的には、絶縁電源74は、DC/AC変換部30のローサイドの第2及び第4のトランジスタ31b,31d、又は、AC/DC変換部50のローサイドの第2及び第4のトランジスタ51b,51dの導通状態を制御する制御電圧(第1の制御電圧)を絶縁及び増幅する。また、絶縁電源75は、DC/AC変換部30のハイサイドの一方の第1のトランジスタ31a、又は、AC/DC変換部50のハイサイドの一方の第1のトランジスタ51aの導通状態を制御する制御電圧(第2の制御電圧)を絶縁及び増幅する。また、絶縁電源76は、DC/AC変換部30のハイサイドの他方の第4のトランジスタ31d、又は、AC/DC変換部50のハイサイドの他方の第4のトランジスタ51dの導通状態を制御する制御電圧(第3の制御電圧)を絶縁及び増幅する。
切換部81〜83(すなわち、これらを含む切換部80)は、絶縁電源74〜76によって絶縁された制御電圧を、充電時にはAC/DC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31dのゲートへ供給し、放電時にはAC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51dのゲートへ供給するように切り換える。具体的には、切換部81は、絶縁電源74によって絶縁された制御電圧を、充電時にはAC/DC変換部30のローサイドの第2及び第4のトランジスタ31b,31dのゲートに供給し、放電時にはAC/DC変換部50のローサイドの第2及び第4のトランジスタ51b,51dのゲートに供給するように切り換える。また、切換部82は、絶縁電源75によって絶縁された制御電圧を、充電時にはAC/DC変換部30のハイサイドの一方の第1のトランジスタ31aのゲートに供給し、放電時にはAC/DC変換部50のハイサイドの一方の第1のトランジスタ51aのゲートに供給するように切り換える。また、切換部83は、絶縁電源76によって絶縁された制御電圧を、充電時にはAC/DC変換部30のハイサイドの他方の第4のトランジスタ31dのゲートに供給し、放電時にはAC/DC変換部50のハイサイドの他方の第4のトランジスタ51dのゲートに供給するように切り換える。
次に、この第1の比較例の充放電システム1Xの動作を説明する。
(バッテリ充電時)
(バッテリ充電時)
まず、バッテリ充電時、制御部60によって生成されたAC/DC変換部20の第1〜第4のトランジスタ23a〜23dのための制御電圧が、絶縁電源71〜73によって絶縁及び増幅されてAC/DC変換部20に供給される。また、制御部60によって生成されたDC/AC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31dのための制御電圧が、絶縁電源74〜76によって絶縁及び増幅され、切換部81〜83によってDC/AC変換部30へ供給される。
すると、AC/DC変換部20は、例えば、第1及び第3のトランジスタ23a,23cをオフ状態とし、交流電圧の半周期ごとに第2のトランジスタ23bと第4のトランジスタ23dとを交互にスイッチング制御することによって、第1の入出力端子対20T1,20T2に供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を第2の入出力端子対20T3,20T4へ出力する。
このとき、第2のトランジスタ23bをオン状態とし、第4のトランジスタ23dをオフ状態とする半周期では、交流電圧の位相と交流電流の位相とを合わせるように、第2のトランジスタ23bをPWM制御する。同様に、第2のトランジスタ23bをオフ状態とし、第4のトランジスタ23dをオン状態とする半周期では、交流電圧の位相と交流電流の位相とを合わせるように、第4のトランジスタ23dをPWM制御する。これにより、AC/DC変換部20は、PFC機能を有する整流回路として機能することとなる。
次に、AC/DC変換部30は、インバータとして機能することによって、具体的には、第1及び第4のトランジスタ31a,31dと第2及び第3のトランジスタ31b,31cとを交互にスイッチング制御することによって、第1の入出力端子対30T1,30T2に供給される直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を第2の入出力端子対30T3,30T4へ出力する。
次に、AC/DC変換部50は、第1〜第4のトランジスタ51a〜51dをオフ状態とし、第1〜第4のダイオード52a〜52dによって、第1の入出力端子対50T1,50T2に供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を第2の入出力端子対50T3,50T4へ出力する。
(バッテリ放電時)
(バッテリ放電時)
一方、バッテリ放電時、制御部60によって生成されたAC/DC変換部20の第1〜第4のトランジスタ23a〜23dのための制御電圧が、絶縁電源71〜73によって絶縁及び増幅されてAC/DC変換部20に供給される。また、制御部60によって生成されたAC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51dのための制御電圧が、絶縁電源74〜76によって絶縁及び増幅され、切換部81〜83によってAC/DC変換部50へ供給される。
すると、AC/DC変換部50は、インバータとして機能することによって、具体的には、第1及び第4のトランジスタ51a,51dと第2及び第3のトランジスタ51b,51cとを交互にスイッチング制御することによって、第2の入出力端子対50T3,50T4に供給される直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を第1の入出力端子対50T1,50T2へ出力する。
次に、DC/AC変換部30は、第1〜第4のトランジスタ31a〜31dをオフ状態とし、第1〜第4のダイオード32a〜32dによって、第2の入出力端子対30T3,30T4に供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を第1の入出力端子対30T1,30T2へ出力する。
次に、AC/DC変換部20は、インバータとして機能することによって、具体的には、第1及び第4のトランジスタ23a,23dと第2及び第3のトランジスタ23b,23cとを交互にスイッチング制御することによって、第2の入出力端子対20T3,20T4に供給される直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を第1の入出力端子対20T1,20T2へ出力する。
ここで、図2に、従来の充放電システムの回路図を示す。この従来の充放電システム1Xは、充放電システム1において、切換部81〜83を備えず、絶縁電源77〜79を更に備える点で本実施形態と相違する。このように、従来の充放電システム1Xでは、DC/AC変換部30用の絶縁電源74〜76に加え、AC/DC変換部50用の絶縁電源77〜79を備えていた。これらのトランスを含む絶縁電源は比較的大きいため、複数の絶縁電源を備える充放電システム1Xは比較的大型となってしまう。
そこで、本願発明者らは、充放電システム1Xでは、バッテリ充電時には、AC/DC変換部50を整流回路として機能させることから、AC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51dに駆動電圧を供給する必要がなく、一方、バッテリ放電時には、DC/AC変換部30を整流回路として機能させることから、DC/AC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31dに駆動電圧を供給する必要がないことに着目し、すなわち、DC/AC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31dとAC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51dとを同時に駆動することがないことに着目し、DC/AC変換部30の絶縁電源74〜76と、AC/DC変換部50の絶縁電源77〜79とを共通化することを見出した。
本実施形態の充放電システム1によれば、切換部80によって、絶縁電源74〜76によって絶縁及び増幅された制御電圧を、充電時にはDC/AC変換部30の第1〜第4のトランジスタ31a〜31dに供給し、放電時にはAC/DC変換部50の第1〜第4のトランジスタ51a〜51dに供給するように切り換えるので、DC/AC変換部30用の絶縁電源74〜76とAC/DC変換部50用の絶縁電源77〜79とを共通化することができる。したがって、絶縁電源の数を減らすことができ、充放電システムの小型化が可能となる。
ところで、トランジスタのゲート駆動電圧はエミッタ又はソース電位を基準とする。そのため、フルブリッジ回路では、ハイサイドのトランジスタとローサイドのトランジスタとで駆動電圧の基準電位が異なり、ハイサイドの2つのトランジスタの駆動電圧の基準電位も異なるので、ローサイドのトランジスタ用、ハイサイドの一方のトランジスタ用、及び、ハイサイドの他方のトランジスタ用の少なくとも3つの絶縁電源が必要となる。本実施形態の充放電システム1によれば、3つの絶縁電源74〜76に対応して3つの切換部81〜83を備えているので、絶縁電源の数を3つも減らすことができ、充放電システムの更なる小型化が可能となる。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、AC/DC変換部(第3の電力変換部)20、DC/AC変換部(第1の電力変換部)30、及び、AC/DC変換部(第2の電力変換部)を備え、AC/DC変換を行う充放電システムを例示したが、本発明の特徴は、AC/DC変換部(第3の電力変換部)20を備えず、DC/DC変換を行う充放電システムにも適用可能である。この種のDC/DC変換型の充放電システムは、例えば急速充電を行う場合(充電)や、系統電源(商用電源)との連携を行うPCSに車載バッテリを接続する場合(放電)に適用されることが検討されている。
また、本実施形態では、車両外部の電源と車両の充電口とを充電ケーブルで接続することにより車載バッテリの充電を行う手法を例示したが、本発明の特徴はこの手法に限定されない。例えば、近年、充電ケーブルを用いない非接触充電手法が注目されている。本発明の充放電システムは、このような非接触充電手法にも適用可能である。この場合、トランスの二次側を車両に搭載し、一次側を車両外部に設ければよい。
また、本実施形態では、車載バッテリ等の充放電を行う大電力系の充放電システムを例示したが、携帯端末等のバッテリの充放電を行う小電力系の充放電システムにも適用可能である。
1,1X…充放電システム、T1,T2…第1のシステム入出力端子対、T3,T4…第2のシステム入出力端子対、2…バッテリ、10…ノイズフィルタ、20…AC/DC変換部(第3の電力変換回路)、20T1,20T2…第1の入出力端子対、20T3,20T4…第2の入出力端子対、21…コンデンサ、22…トランス、22a,22b…インダクタ、23a〜23d…第1〜第4のトランジスタ、24a〜24d…第1〜第4のダイオード、25…コンデンサ、30…DC/AC変換部(第1の電力変換部)、30T1,30T2…第1の入出力端子対、30T3,30T4…第2の入出力端子対、31a〜31d…第1〜第4のトランジスタ(スイッチング素子)、32a〜32d…第1〜第4のダイオード(整流素子)、40…トランス、50…AC/DC変換部(第2の電力変換部)、50T1,50T2…第1の入出力端子対、50T3,50T4…第2の入出力端子対、51a〜51d…第1〜第4のトランジスタ(スイッチング素子)、52a〜52d…第1〜第4のダイオード(整流素子)、55…コンデンサ、60…制御部、70,71〜73,77〜79…絶縁電源、74〜76…絶縁電源(第1〜第3の絶縁電源)、80…切換部、81〜83…切換部(第1〜第3の切換部)。
Claims (3)
- 第1のシステム入出力端子対に供給される電力によって第2のシステム入出力端子対に接続される蓄電装置を充電すると共に、前記蓄電装置に蓄えられた電力を前記第1のシステム入出力端子対へ放電する充放電システムであって、
前記第1のシステム入出力端子対に電気的に接続された第1の入出力端子対と、第2の入出力端子対と、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有し、充電時には、該4つのスイッチング素子によって、該第1の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該4つの整流素子によって、該第2の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第1の電力変換部と、
前記第1の電力変換部の第2の入出力端子対間に接続された一次側コイルを有するトランスと、
前記トランスの二次側コイルに接続された第1の入出力端子対と、前記第2のシステム入出力端子対に電気的に接続された第2の入出力端子対と、フルブリッジ回路を構成する4つのスイッチング素子と、該4つのスイッチング素子にそれぞれ並列に接続された4つの整流素子とを有し、充電時には、該4つの整流素子によって、該第1の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該4つのスイッチング素子によって、該第2の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第2の電力変換部と、
前記第1の電力変換部の4つのスイッチング素子、又は、前記第2の電力変換部の4つのスイッチング素子の導通状態を制御する制御電圧を生成する制御部と、
前記制御部からの制御電圧を絶縁する絶縁電源と、
前記絶縁電源によって絶縁された制御電圧を、充電時には前記第1の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給し、放電時には前記第2の電力変換部の4つのスイッチング素子に供給するように切り換える切換部と、
を備える、充放電システム。 - 前記制御部は、前記第1の電力変換部の4つのスイッチング素子、又は、前記第2の電力変換部の4つのスイッチング素子のうちのローサイドの2つのスイッチング素子の導通状態を制御する第1の制御電圧、ハイサイドの一方のスイッチング素子の導通状態を制御する第2の制御電圧、及び、ハイサイドの他方のスイッチング素子の導通状態を制御する第3の制御電圧を生成し、
前記絶縁電源は、前記第1の制御電圧を絶縁する第1の絶縁電源と、前記第2の制御電圧を絶縁する第2の絶縁電源と、前記第3の制御電圧を絶縁する第3の絶縁電源とを有し、
前記切換部は、前記第1の絶縁電源によって絶縁された第1の制御電圧を、充電時には前記第1の電力変換部のローサイドの2つのスイッチング素子に供給し、放電時には前記第2の電力変換部のローサイドの2つのスイッチング素子に供給するように切り換える第1の切換部と、前記第2の絶縁電源によって絶縁された第2の制御電圧を、充電時には前記第1の電力変換部のハイサイドの一方のスイッチング素子に供給し、放電時には前記第2の電力変換部のハイサイドの一方のスイッチング素子に供給するように切り換える第2の切換部と、前記第3の絶縁電源によって絶縁された第3の制御電圧を、充電時には前記第1の電力変換部のハイサイドの他方のスイッチング素子に供給し、放電時には前記第2の電力変換部のハイサイドの他方のスイッチング素子に供給するように切り換える第3の切換部とを有する、
請求項1に記載の充放電システム。 - 前記第1のシステム入出力端子対に電気的に接続された第1の入出力端子対と、前記第1の電力変換部の第1の入出力端子対に接続された第2の入出力端子対とを有し、充電時には、該第1の入出力端子対に供給される交流電力を直流電力に変換して該直流電力を該第2の入出力端子対へ出力し、放電時には、該第2の入出力端子対に供給される直流電力を交流電力に変換して該交流電力を該第1の入出力端子対へ出力する第3の電力変換部を更に備える、請求項1又は2に記載の充放電システム。
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