JP2014003529A - Fsk復調器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】FSK変調された変調波の同相成分及び直交成分が入力されるとともに、これら両成分に基づき検波信号を生成する論理回路70と、検波信号と信号レベルの判定閾値との比較を通じて変調波に含まれるデータを示すデータ信号を生成する判定回路80と、を備えるFSK復調器において、論理回路70は、第1の時刻における変調波と、第1の時刻と異なる第2の時刻における変調波との位相差に対して、検波信号が固有の値となるように、位相差に基づき検波信号を生成するための算出式を変更するFSK復調器。
【選択図】図1
Description
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のFSK復調器において、前記論理回路は、前記第1の時刻の変調波と、前記第2の時刻の変調波との位相差が90°となるように、前記第1及び第2の時刻の変調波を取得することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のFSK復調器において、前記論理回路は、デジタル信号を処理するデジタル回路であって、アナログ信号である変調波の同相成分及び直交成分をデジタル信号に変換するアナログデジタルコンバータを備え、前記アナログデジタルコンバータは、デジタル信号に変換した変調波の同相成分及び直交成分を前記論理回路に入力することを要旨とする。
<FSK復調器の構成>
図1に示すように、FSK復調器1は、アンテナ10と、局部発振器20と、位相器30と、第1及び第2の混合器(ミキサ)41,42と、第1及び第2のローパスフィルタ(LPF)51,52と、第1及び第2のアナログデジタルコンバータ(A/Dコンバータ)61,62と、論理回路70と、判定回路80とを備えている。
次に、論理回路70の作用について説明する。2つのベクトルの内積が正となるとき両ベクトルのなす角は、90°以内であり、2つのベクトルの内積が負となるとき両ベクトルのなす角は、90°より大きくなることが周知である。すなわち、図2(b)に示すように、過去の時刻における変調波s(k−p)と現在の時刻における変調波s(k)との内積(条件式A)の正負と、図2(a)に示すように過去の時刻における変調波s(k−p)を90°位相回転させたものと現在の時刻における変調波s(k)との内積(条件式B)の正負とから、過去の時刻における変調波s(k−p)と現在の時刻における変調波s(k)との位相差θがどの範囲にあるかを容易に求めることができる。位相差θの判定結果は、次のようになる。
(条件X)条件式A<0且つ条件式B≧0のとき、90°<位相差θ≦180°。
(条件Y)条件式A<0且つ条件式B<0のとき、−180°<位相差θ<−90°。
以上から、位相差θと検波信号v(t)との関係は図3のグラフで表される。図3に示すように、位相差θに対して検波信号v(t)が固有の値となる。このため、例えば、検波信号v(t)がノイズの影響を受けても、判定回路80は、検波信号v(t)の信号レベルの判定を正確に行うことができる。また、図3に示すように、位相差θの変化に対して検波信号v(t)は連続値となる。このため、仮にノイズの影響があっても、判定回路80は、検波信号v(t)の信号レベルの判定を行いやすい。
(1)過去の時刻における変調波s(t−p)と現在の時刻における変調波s(t)との位相差θに基づき、検波信号v(t)の算出式が変化するように論理回路70を組んだ。詳述すると、条件W、すなわち、0°≦位相差θ≦90°のとき、及び条件Z、すなわち、−90°≦位相差θ<0°のとき、論理回路70は、過去の時刻における変調波s(t−p)を90°位相回転させたrot(90°)s(t−p)と現在の時刻における変調波s(t)との内積を、現在の時刻における変調波s(t)の大きさの二乗で除して求められるものを検波信号v(t)として出力する。条件X、すなわち、90°<位相差θ≦180°のとき、論理回路70は、過去の時刻における変調波s(t−p)を90°位相回転させたrot(90°)s(t−p)と現在の時刻における変調波s(t)との内積を、現在の時刻における変調波s(t)の大きさの二乗で除し、その全体を2から引くことにより求められるものを検波信号v(t)として出力する。条件Y、すなわち、−180°<位相差θ<−90°のとき、論理回路70は、過去の時刻における変調波s(t−p)を90°位相回転させたrot(90°)s(t−p)と現在の時刻における変調波s(t)との内積を、現在の時刻における変調波s(t)の大きさの二乗で除し、その全体をマイナス2から引くことにより求められるものを検波信号v(t)として出力する。このように、位相差θに応じて出力する検波信号v(t)の算出式を変更することより、位相差θに対して検波信号v(t)が固有の値となる。このため、検波信号v(t)がノイズの影響を受けても、判定回路80は、検波信号v(t)の信号レベルの判定を正確に行うことができる。また、位相差θの変化に対して検波信号v(t)は連続値となる。このため、仮にノイズの影響があっても、判定回路80は、検波信号v(t)の信号レベルの判定を行いやすい。
・上記実施形態において、論理回路70は、条件W〜条件Zのいずれの場合においても、検波信号v(t)の分母、すなわち除算値は、現在の時刻における変調波s(t)の大きさの二乗としたが、過去の時刻における変調波s(t−p)の大きさの二乗であってもよい。このように構成した場合であれ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。また、現在の時刻における変調波s(t)の大きさと過去の時刻における変調波s(t−p)の大きさとの積であってもよい。この場合、例えば、条件W及び条件Zにおける検波信号v(t)の分母項は、次の(式18)で表される。
・上記実施形態では、過去の時刻における変調波を90°位相回転させたが、必ずしも90°の位相回転に限るものではない。
Claims (6)
- FSK変調された変調波の同相成分及び直交成分が入力されるとともに、これら両成分に基づき検波信号を生成する論理回路と、前記検波信号と信号レベルの判定閾値との比較を通じて前記変調波に含まれるデータを復調する判定回路と、を備えるFSK復調器において、
前記論理回路は、第1の時刻における変調波と前記第1の時刻と異なる第2の時刻における変調波との位相差に対して前記検波信号が固有の値となるように、前記位相差に基づき前記検波信号を生成するための算出式を変更するFSK復調器。 - 請求項1に記載のFSK復調器において、
前記算出式は、前記位相差が0°以上90°以下である場合、及び−90°以上0°未満である場合には、前記第1の時刻における変調波に対し所定量の位相回転させたものと前記第2の時刻における変調波との内積を、前記第1の時刻における変調波の大きさの二乗、又は、前記第2の時刻における変調波の大きさの二乗、又は、前記第1の時刻及び前記第2の時刻における変調波の大きさの積である除算値で除するものであり、
前記位相差が90°より大きく180°以下である場合には、前記第1の時刻における変調波に対し所定量の位相回転させたものと前記第2の時刻における変調波との内積を、前記除算値で除し、その除した結果を2から引いたものであり、
前記位相差が−180°より大きく−90°未満である場合には、前記第1の時刻における変調波に対し所定量の位相回転させたものと前記第2の時刻における変調波との内積を、前記除算値で除し、その除した結果をマイナス2から引いたものであるFSK復調器。 - 請求項1又は2に記載のFSK復調器において、
前記論理回路は、前記第1の時刻の変調波と前記第2の時刻の変調波との内積の正負、及び前記第1の時刻における変調波を90°位相回転させたものと前記第2の時刻の変調波との内積の正負に基づき、前記第1の時刻の変調波と前記第2の時刻の変調波との位相差を判定するFSK復調器。 - 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のFSK復調器において、
前記論理回路は、前記第1の時刻の変調波と、前記第2の時刻の変調波との位相差が90°となるように、前記第1及び第2の時刻の変調波を取得するFSK復調器。 - 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のFSK復調器において、
前記論理回路は、前記第2の時刻の変調波の一つ前に取得した変調波を前記第1の時刻の変調波として前記検波信号を求めるFSK復調器。 - 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のFSK復調器において、
前記論理回路は、デジタル信号を処理するデジタル回路であって、
アナログ信号である変調波の同相成分及び直交成分をデジタル信号に変換するアナログデジタルコンバータを備え、
前記アナログデジタルコンバータは、デジタル信号に変換した変調波の同相成分及び直交成分を前記論理回路に入力するFSK復調器。
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