JP2014003518A - 原稿照明装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

原稿照明装置、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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信昭 小野
Kazuhiro Akatsu
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Abstract

【課題】色度むらを低減し、薄型化及び省スペース化を図るとともに、対向して照射される光束の比率を制御して照射領域の明暗の不均衡を低減することが可能な原稿照明装置を提供する。
【解決手段】原稿面の主走査方向をX方向、副走査方向をZ方向、原稿面に垂直な方向をY方向として、
導光体43は、光源41からの光が入射するXY平面に平行な入射端面43aと、入射端面に平行に対向し該入射端面から入射した光を出射する出射端面43bと、入射端面及び出射端面を連結しXZ面に平行に配置された対向する2面43c、43dを含む側面とを有し、
導光体43のX方向の長さdx、Y方向の長さdy、Z方向の長さdzが、dx>dz>dyの関係を満たし、
読取領域の中心Pを通ってY方向に延びる軸に対し、Z方向に対向する各側から読取領域に光を照射する第1光束出射部と第2光束出射部とが配置された原稿照明装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿照明装置、画像読取装置及び画像形成装置に関し、特に、デジタル複写機やイメージスキャナ等に使用される原稿照明装置、該原稿照明装置を備えた画像読取装置及び画像形成装置に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)の開発が活発に行われており、LED素子の明るさは急激に高まっている。LEDは、一般的に長寿命,高効率,高耐G性,単色発光などの利点を有しており、多くの照明分野への応用が期待されている。その用途の一つとして、デジタル複写機やイメージスキャナのような画像読取装置に使用される原稿照明装置がある。さらに、白色発光型のLED素子における発光スペクトルは可視域の波長帯をカバーしており、カラー画像読取装置の原稿照明装置にも使用することができる。
また、LEDを光源とすることで省エネルギー化を実現することができるため、LEDを用いた多種多様な原稿照明装置、これを備えた画像読取装置が提案されている。照明効率が高いほど省エネルギー効果が高いため、LED光源を用いた照明効率の高い読取照明系を提供することは、環境面からも重要である。
LED素子の発光面から放出する光束を効率よく画像読取部を照明するため、導光体(導光板)や反射部材等を用いて拡散光束を適度に集束して照明する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1、2及び3には、LED光源から発した光の進行方向に拡大するように配置された反射板からなる反射板対を用いて、あるいは光源からの入射面よりも出射面の走査方向及び副走査方向と直交する高さ方向の幅が大きくなるようなテーパ形状の導光体を用いて光を伝搬させる照明系が記載されている。
特許文献4には、LED光源から発した光束をコの字型の反射部材と平面反射板を用いた照射系が記載されており、特許文献5には、光源から発した光束を導光体に入射させ、光源と導光体とを原稿側に向けた照明系が記載されている。
導光体の材料としては、光透過性が高くかつ熱に対しても安定なものが望ましく、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンポリマーなどの樹脂が用いられる。導光体は主に射出成型によって量産されるため、厚さが数ミリ以上の部材となるものが大半であり、これを備えた装置の薄型化には限界がある。
一方、光源に用いられる白色LEDとしては、(1)青色発光LEDチップと蛍光体を用いた構造、(2)紫外発光LEDチップと蛍光体を用いた構造、(3)3原色のLED(赤色・緑色・青色)チップを配置した構造、が代表的なものとして知られている。これらのうち、(1)の構造のLEDが現状、最も発光効率が高いことからLED照明系の光源として多用されている。しかしながら、この方式は、実際には赤と緑の発光色を混ぜているわけではないので、やや青白い光になってしまうという欠点がある。また、一般に青色LEDから発した光束が蛍光物質を通過する距離は放射角により異なるため放射角により色度が変化する。
図13は、市販されている上記(1)のタイプの白色LEDの色度分布計測結果である。
色度変化は放射角中央付近においてほぼ零であるが、放射角が大きい領域では大きくなっている。このような、色度変化が大きい領域の光束を原稿照明光に用いると読取原稿の色むらの原因となる。
LEDから放射された光束を拡散板等で拡散させると色むら解消に効果的であるが、過度に拡散させると照明効率が低下して省エネ化に反するという問題がある。別の手段としては、導光体の長さ(光進行方向)を長くし、内部の反射回数を増加(光源の虚像の数を増加)させることにより、導光体出射光束の色の混色が進むように作用するため、照明光の色度の平坦化対策、色むら抑制になりうる。
特許文献1、2及び3に記載の画像読取装置において、反射板対を用いて光を伝搬させる照明系は、反射板の反射面をアルミコート或いはアルミの鏡面加工にする必要があるためコストが高くなるとともに、アルミの反射率が90%程度であるため反射を繰り返すたびに光量の減衰が大きくなるという問題がある。また、反射板の組付けを精度良く行わないと照明系の光学特性が劣化することから、組付工数がかかるなどの問題がある。
こられの文献に記載の照明系は、反射板対又は導光体をテーパ形状にしているため、光入射側では薄く出射側では厚い形状となり、容積を占有するという問題がある。また、テーパ形状であることにより、LED光源から発した光束の集光作用を有している。このため、反射板対や導光体から発した光のうち、原稿面に向かって進む光束量が減少し、対向側の反射板で反射して原稿面にむかう光束量との差異が大きくなり、比が拡大する。
これを解消するために、反射板対や導光体の前方と前方下部の2箇所に反射板を配置させる必要が生じ、省スペースが難しくなるとともに、コスト高の要因にもなる。
特許文献4に記載の画像読取装置では、コの字型の反射部材と平面反射板を用い、コの字の開口側下部にLED光源を配置しているため、光源の上部に開口を確保するためコの字型部材の高さを広げる必要があり、高さ方向の省スペース化が図れないという問題がある。
特許文献5に記載の原稿読取装置では、光源と導光体とを原稿側に向けるために水平方向に対し斜めに配置しており、鉛直方向(高さ方向)の省スペース化が図れないという問題がある。
一方、上述したテーパ構造の導光方式は集光作用を有するため、反射を繰り返すごとに次の反射点までの距離が長くなる。つまり、同じ導光体長の非テーパ構造(平行構造)の導光方式と比較すると、内部反射回数が少ない。このため、テーパ構造の導光方式で反射回数を稼ぐためには導光体の反射板対の間隔を狭めるか、導光体の長さを長くする必要がある。このため、やはり省スペース化が困難になるとともに、配置誤差感度が高まるなどの問題を生じる。
以上のように、LEDという優れた発光素子を用いた照明装置は提案されているものの、上述したような、色むらの低減、装置の薄型化や省スペース化、さらに対向して照射される光束の比率を制御して明暗の不均衡を低減することが可能な原稿照明装置は実現されていないのが現状である。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、色度むらを低減し、薄型化及び省スペース化を図るとともに、対向して照射される光束の比率を制御して照射領域の明暗の不均衡を低減することが可能な原稿照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿照明装置は、
原稿に光を照射するための光源と、該光源から出射された光を前記原稿の読取領域に導く導光体及び反射部材を有する照明光学系と、前記原稿から反射された光を結像する結像光学系と、前記原稿の画像を読み取る画像読取素子とを少なくとも備える画像読取装置の原稿照明装置において、
原稿面の主走査方向をX方向、副走査方向をZ方向、原稿面に垂直な方向をY方向として、
前記導光体は、前記光源からの光が入射するXY平面に平行な入射端面と、前記入射端面に平行に対向し該入射端面から入射した光を出射する出射端面と、前記入射端面及び前記出射端面を連結しXZ面に平行に配置された対向する2面を含む側面とを有し、
前記導光体のX方向の長さdx、Y方向の長さdy、Z方向の長さdzが、dx>dz>dyの関係を満たし、
前記読取領域の中心を通ってY方向に延びる軸に対し、Z方向に対向する各側から前記読取領域に光を照射する第1光束出射部と第2光束出射部とが配置されたことを特徴とする原稿照明装置である。
本発明の原稿照明装置によれば、色度むらを低減し、薄型化及び省スペース化を図るとともに、対向して照射される光束の比率を制御して照射領域の明暗の不均衡を低減することが可能な原稿照明装置を提供することができる。
原稿照明装置の一実施形態に係る概略構成を示す断面図である。 光源を構成する発光素子の配置の一例を示す平面図である。 光源を構成する発光素子の配置の一例を示す断面図である。 発光素子の一例を光放射方向から見た模式図である。 テクスチャの各種の例を示す斜視図である。 Z方向にピッチを変化させたテクスチャの模式図である。 第2の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を示す断面図である。 第3の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を示す断面図である。 第4の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を示す断面図である。 第5の実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 第6の実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 画像形成装置の一実施形態に係る概略構成を示す断面図である。 放射角と色度変化との関係を示す特性図である。
以下、本発明に係る原稿照明装置、該原稿照明装置を備える画像読取装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成の断面図を図1に示す。
本実施態様に係る原稿照明装置は、コンタクトガラス12上に載置された原稿に光を照射するための光源41と、光源41から出射された光を前記原稿の読取領域に導く導光体43及び反射部材45を有する照明光学系と、前記原稿から反射された光を結像する結像光学系と、前記原稿の画像を読み取る画像読取素子とを少なくとも備える画像読取装置の原稿照明装置である。
原稿照明装置は、原稿面の主走査方向をX方向、副走査方向をZ方向、原稿面に垂直な方向をY方向として、導光体43は、光源41からの光が入射するXY平面に平行な入射端面43aと、入射端面43aに平行に対向し入射端面43aから入射した光を出射する出射端面43bと、入射端面43a及び出射端面43bを連結しXZ面に平行に配置された対向する2面(43c、43d)を含む側面とを有し、導光体43のX方向の長さdx、Y方向の長さdy、Z方向の長さdzが、dx>dz>dyの関係を満たし、読取領域の中心Pを通ってY方向に延びる軸に対し、Z方向に対向する各側から前記読取領域に光を照射する第1光束出射部と第2光束出射部とが配置されている。
本実施態様において、前記第1光束出射部が光源41及び導光体43であり、前記第2光束出射部が反射部材45である。
光源41から出射した光は、導光体43の入射端面43aより導光体内部に入射し、導光体側面で反射・屈折しながら伝搬していく。導光体43の材料としては、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリカーボネート、ゼオネックス((登録商標)日本ゼオン株式会社製)などが用いられる。導光体内を伝搬した光束は出射端面43bから放射される。
導光体43をXZ平面に対して傾斜配置させた構成よりも、原稿面と垂直なY方向に厚みを低減させることができ、これにより装置を薄型化・小型化することができる。
また、導光体43の大きさとして、dx>dz>dyの関係を持たせることにより、導光体43自体の薄型化を実現する。
導光体43の大きさは、dxの値は原稿のサイズに応じて適宜設定されるが、通常数百ミリ程度であり、dyの値は0.3〜1mm、dzの値は数ミリ〜数十ミリである。
図1に示すように、基板42は保持部材(図示せず)により基板42上に保持されている。導光体43の各面は平坦平面であり、入射端面43a、出射端面43bはXY平面に平行であり、側面43c及び43dはXZ面に平行である。
光の進行方向における長さが同じのテーパ構造の導光体と比較すると、内部反射回数を増やすことが出来るので、導光体41内部での光のミキシング効果が高くなり、原稿読取領域における色度ばらつきの低減に寄与する。
導光体43の出射端面43bからの放射光のうち放射角中央(Z方向)の光束の進行方向には反射部材45が配置されており、反射部材45で反射された光束はコンタクトガラス12を介し、コンタクトガラスの上面(原稿面)32に載置される原稿(非図示)を照明する。
反射部材45には、平面或いはX方向周りに曲率を有するアルミ製ミラー、アルミ蒸着ミラーが用いられる。曲率を有する反射部材の場合、曲率を適宜最適化することで原稿照射面の読み取り領域を効率的に照明することができる。一方、導光体43の出射端面43bからの放射光のうち放射角の大きい領域の光束の一部は直接原稿面32を照射する。
ミラーを対向配置した導光方式と比較すると、部品の組み付け誤差が緩和されるので経時安定性、環境変化に対する安定性が向上する。また、ミラー面での反射減衰が無いため光利用効率が高い。さらに、アルミ蒸着の工数が少なくてすむため製造コストの低減が可能となる。
光源41は、複数の発光素子41aが保持部材46により基板42上に取り付けられてなる。発光素子41aの配置関係、及び取付け方法について、図2、3及び4により説明する。
図2及び3は、基板42上に発光素子41aとしてサイドビュータイプのLEDチップを主走査方向に複数配置した例である。サイドビュータイプのLEDチップの光放射方向はZ方向(紙面の垂直方向)であり、実装された基板42はXZ面に平行に配置される。
このような構成とすることにより、主走査方向に光を伝搬させて原稿面を照射するライトガイド方式の照明系と比べて光利用効率が高く、省エネ化、低コスト化、長寿命化を図ることができる。
図2及び3に示すように、発光素子41aのX方向の配列間隔は、規則的かつ不均一となっている。
基板42上に実装された複数の発光素子(LED)41aは、X方向中央部のチップ間距離L2よりも周辺部のチップ間距離L1を狭くしている。これは、照明光学系で原稿を均一に照明したとしても、結像光学系の画角によるCOS4乗則により画面周辺で照度が低下するためである。LED41aの配列間隔を不均一とし、COS4乗則の逆数となるような光量分布に構成することにより、後述する画像読取素子(撮像素子)上での照度均一性を改善させることができる。
図4に示すように、発光素子41aが、蛍光体47と青色発光LED素子(図示せず)とを有する白色LEDである。青色発光LED素子が蛍光体47で覆われた構造である。
蛍光体47の大きさとしては、例えば、X方向が2〜3mm、Y方向が0.2〜0.8mmのものが用いられる。
白色LEDとすることにより、紫外発光LEDチップと蛍光体を用いた構造や、3原色のLEDチップを配置した構造よりも発光効率が高くなり、省エネルギー化を図ることができる。
このような構成とすることにより、発光素子41aの高さを低くかつ発光面の厚みも低減することができ、導光体43をも薄くすることがでる。これにより導光体43内での反射回数が多くなるので、発光した光の拡散効果が高くなる。さらに発光素子41aが擬似白色LEDの場合には、青色と黄色のミキシング効果が高くなり、原稿読取面32での色度ムラが低減し、原稿が浮いた位置であってもこの効果が得られる。
光源41と導光体43が薄いことに加え、基板42がXZ面に平行に配置されているため、装置の薄型化を実現することができる。
導光体43は、XZ面に平行に配置された側面43c、43dの少なくともいずれかに、内部を伝搬する光の一部を取り出す光取出部44を有する。第1光束出射部が導光体43であり、前記第1光束出射部からの光束は、導光体43の出射端面43bから放射された光束の一部及び光取出部44から出射した光束からなる。
光取出部44は、凹凸構造を有するテクスチャ構造領域である。テクスチャ構造が形成されることにより、導光体内伝搬光束が、該テクスチャ構造領域が形成された側面(本実施形態では43c)と外部(空気)との境界で全反射する条件から逸らすことができ、光取出部(テクスチャ構造領域)44から導光体内伝搬光束の一部を取り出し、原稿面を照明する光束の一部として利用することができる。
テクスチャ構造領域の例を図5及び図6に示す。
図5に示すように、テクスチャの形状としては、例えば、球状(a)、コーン状(b)、ピラミッド状(c)、プリズム状(d)、シリンダ状(e)とすることができる。図5は規則的な配置の例を示したが、図6(A)及び図6(B)に示すようにZ方向に凹凸のピッチを変化させた構造とすることもできる。
図6に示すようなテクスチャとすることにより、矢印で示すように領域ごとの光線の指向性を制御することができ、照明効率を向上させることができ、省エネルギー化にも寄与する。
また、導光体43から出射する光束のうち、反射部材45を介して原稿面に向かう光束(第2光束出射部から出射される第2光束)と、反射部材45を介さずに原稿面に向かう光束(第1光束出射部から出射される第1光束)との照度の比率を制御できるので、凹凸のある原稿面を照明する場合であっても、照射領域内の明暗のアンバランスを低減することができる。
光取出部44のテクスチャ構造は図5に示したものに限らず、平坦面以外の面(例えば、粗し面、拡散面など)は全てテクスチャに該当するものとする。
なお、本実施形態において、導光体43とコンタクトガラス12間には光源41(LED41a)からの直接放射光束や導光体43から漏洩した光束が原稿面32に向かうのを遮光するために、適宜カバー部材等を配置してもよい。
また、原稿面32における更なる色度ばらつき低減、照度分布のリップル低減、フレア防止のために、導光体43及び反射部材45からなる照明光学系とコンタクトガラス12との間に拡散シート等を配置してもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を図7に示す。
図7に示すように、光取出部(テクスチャ構造領域)44が形成される面は、第1の実施形態に示した側面43cに限定されず、側面43dであってもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を図8に示す。
図8に示すように、光取出部(テクスチャ構造領域)44が形成された領域に反射部材48を形成してもよい。反射部材48を設けることにより、光取出部から原稿面32に向かわせる光線数が増加できるので、光利用効率を向上させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る原稿照明装置の概略構成を図9に示す。
図9に示すように、本実施形態に係る原稿照明装置は、複数の光源及び照明系を備え、前記第1光束出射部が、第1の光源41、並びに第1の光源41から出射された光を導光する第1の照明光学系を構成する導光体43及び反射部材45であり、前記第2光束出射部が、第2の光源51、並びに第2の光源51から出射された光を導光する第2の照明光学系を構成する導光体53及び反射部材55である。
なお、第1の光源41及び第2の光源は、第1の実施形態で説明した光源41と同様である。また、第1の照明光学系及び第2の照明光学系は、読取領域の中心Pを通ってY方向に延びる軸に対しZ方向に対称な構成であり、第1の実施形態で説明した照明光学系において、導光体43に光取出部44が形成されていることを除いて同様である。
原稿読取領域は、第1の光束(第1の導光体43の出射端面43bから出射した光束、及び第1の反射部材45で反射された光束)と、第2の光束(第2の導光体53の出射端面53bから出射した光束、及び第2の反射部材55で反射された第2の光束)とによって両側から照明される。
各々の導光体の出射端面からの出射光束のうち放射角中央近傍の光束を反射部材により原稿面32側に反射させることにより、読取領域の主要照明光として用いている。つまり、図13に示したような放射角が大きく色度変化が大きい光束は照明光に用いないことで、原稿読取領域における色度ばらつきを低減させることができる。なお、実施形態1で説明したのと同様に、導光体のX、Y、Z方向の寸法がdx>dz>dyの関係を満たすこともこの作用に寄与している。
第1の照明光学系と第2の照明光学系は、読取領域の中心Pを通ってY方向に延びる軸に対しZ方向に対向して配置されるとともに、Y方向に同じ高さに配置されている。
これにより段差を無くすことができ、Y方向の厚みを低減させた構成とすることができ、装置の薄型化・小型化を図ることができる。
第4の実施形態の原稿照明装置によれば、反射部材を読み取り領域を挟んで導光体の出射面に対向する位置に配置した照明方式よりも、導光体出射端面から反射部材を介して原稿面32に向かう光線の光路長を短くすることができるので光利用効率を向上させることができる。さらに、光源及び照明光学系を両側に配置することができるので、照度の増大にも対応でき、対向照射比率の設計自由度も向上する。
(第5の実施形態)
本実施形態に係る画像読取装置の概略構成の断面図を図10に示す。
図10に示す本実施形態の画像読取装置は、第1光束出射部61及び第2光束出射部62からなる原稿照明装置18と、第1の反射ミラー19と、第2の反射ミラー20と、第3の反射ミラー21と、結像光学系(レンズ)16と、画像読取素子(CCD)17とから構成されている。
原稿からの反射光は第2の反射ミラー20と第3の反射ミラー21により結像光学系16に導かれ、原稿の像が画像読取素子17上に結像される。
原稿照明装置18と第1の反射ミラー19を含む第1の走行体14は、走査速度Vで走査し、第2の反射ミラー20と第3の反射ミラー21を含む第2の走行体15は、走査速度V/2で走査し、原稿33の原稿面32をスキャンして読み取る。
本実施態様の画像読取装置は、原稿33を主走査方向(X方向)にライン状に読取り、副走査方向(Z方向)にもスキャンしながら原稿を読取る装置を実現することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態に係る画像読取装置の概略構成の断面図を図11に示す。
図11に示す本実施形態の画像読取装置は、第1光束出射部61及び第2光束出射部62からなる原稿照明装置18と、第1の反射ミラー19と、結像光学系(レンズ)16と、画像読取素子(CCD)17とから構成され、これらがひとつの筐体内に一体に保持されている。
上記の第5の実施形態の画像読取装置よりも走査機構が簡略化され、装置をY方向に薄型化することができる。また、同一筐体により一体化することで、読取装置を副走査方向に走査させたときに相対位置の変動が少なくなり、原稿読取り位置のズレも少なくなるため、誤差を見込んで照射の対象となる読取領域を副走査方向に拡大する必要がなく、照明特性の照度や平坦性を保証すべき副走査方向の幅が短くなり、照明光学系に要求されるスペックの基準が緩くなり、コストを低減することができ、さらに省エネルギー化を実現できる。
(第7の実施形態)
本実施形態に係る画像形成の概略構成の断面図を図12に示す。
図12に示す本実施形態の画像形成装置は、フルカラー複写機であり、画像形成装置1の装置本体2内の中央部にはカラー画像を形成するための画像形成部3が設けられている。
この画像形成部3は、等間隔に離間させて水平向きに並列に配設された4つのドラム状の感光体4、感光体4の外周面を一様に帯電する帯電ローラ5、帯電ローラ5により帯電された各感光体4の外周面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する露光装置6、静電潜像にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として顕像化する現像装置7、感光体4上のトナー像が順次転写される中間転写ベルト8、中間転写ベルト8上へのトナー像の転写後に感光体4上に残留したトナーを除去するクリーニング装置9、中間転写ベルト8上に転写されたトナー像を記録媒体Sに転写させる転写ローラ10等により構成されている。
なお、4つの感光体4上にはそれぞれ異なる色のトナー像(Y;イエロー、M;マゼンタ、C;シアン、K;ブラック)が形成され、これらの各色のトナー像が中間転写ベルト8上に転写されることにより、中間転写ベルト8上ではカラーのトナー像が形成され、このカラーのトナー像が記録媒体Sに転写される。
装置本体2の上部には、原稿照明装置18による照明対象物である原稿を自動送りするADF11と、原稿照明装置18による照明対象物である原稿が載置されるコンタクトガラス12と、ADF11で自動送りされた原稿又はコンタクトガラス12上に載置された原稿を読取る画像読取装置13とが配置されている。
画像読み取り装置13は、コンタクトガラス12と平行に2:1の速度で走行可能な第1・第2走行体14、15、レンズ16、画像読取部であるCCD17等により構成されている。第1走行体14には、コンタクトガラス12上に載置された原稿、又は、ADF11で搬送される原稿の原稿面を照明するための照明装置18と、原稿面で反射されて読取光軸に沿って進行する読取光を反射させる第1ミラー19とが搭載されている。第2走行体15には、第1ミラー19で反射された光をさらに反射させる第2ミラー20と第3ミラー21とが搭載されている。第1〜第3ミラー19、20、21で順次反射された読取光の進行方向前方には、レンズ16とCCD17とが配置されている。
装置本体2の下部には、記録媒体Sを収納する複数段、例えば4段の用紙カセット24が設けられている。これらの用紙カセット24内に収納された記録媒体Sはピックアップローラ25とフィードローラ26とにより一枚ずつ分離給紙され、分離給紙された記録媒体Sは装置本体2内に設けられた用紙搬送路27に沿って搬送される。この用紙搬送路27上には、レジストローラ28、転写ローラ10、定着装置29、排紙ローラ30等が配置されている。
このような構成において、画像読取装置13での読み取り結果に応じて露光装置6の半導体レーザから各色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の画像データに応じたレーザ光が出射され、そのレーザ光が帯電ローラ5により一様に帯電された各感光体4の外周面を露光することにより静電潜像が形成される。この静電潜像に対して各現像装置7から各色のトナーが供給されることにより、各色のトナー像が形成される。各感光体4上のトナー像は、感光体4と同期して移動する中間転写ベルト8上に順次転写され、中間転写ベルト8上にはカラートナー像が形成される。
一方、画像形成部3での画像形成動作開始にあわせ、用紙カセット24内からは、記録媒体Sの分離給紙が開始され、分離給紙されて用紙搬送路27上を搬送された記録媒体Sは間欠的に回転駆動するレジストローラ28により、中間転写ベルト8と転写ローラ10との間の転写位置へ送り込まれる。
次にレジストローラ28が回転駆動され、記録媒体Sが中間転写ベルト8と転写ローラ10との間に送り込まれることにより、中間転写ベルト8上のカラートナー像が記録媒体S上に転写される。記録媒体S上に転写されたカラートナー像は、記録媒体Sが定着装置29を通過する過程で記録媒体Sに定着され、カラートナー像が定着された記録媒体Sは排紙ローラ30によって排紙トレイ31上に排紙される。
本実施形態の画像形成装置において、原稿照明装置18及び画像読取装置13は、上記各実施形態で説明したものを搭載することができる。
なお、画像読取装置13はスキャナ装置として独立に動作させることも可能である。
1 画像形成装置
12 コンタクトガラス
13 画像読取装置
14 第1の走行体
15 第2の走行体
16 結像光学系(レンズ)
17 画像読取素子(CCD)
18 原稿照明装置
19,20,21 反射ミラー
32 コンタクトガラス上面(原稿面)
33 原稿
41 発光素子(LEDチップ)
42 基板
43 導光体
43a 入射端面
43b 出射端面
43c,43d 側面
44 取出領域(テクスチャ構造領域)
45 反射部材
46 保持部材
47 蛍光体
48 取出領域の反射部材
61 第1光束出射部
62 第2光束出射部
P 読取中心
特開2008−209879号公報 特開2009−177394号公報 特開2009−198893号公報 特開2009−020379号公報 特開2009−009144号公報

Claims (13)

  1. 原稿に光を照射するための光源と、該光源から出射された光を前記原稿の読取領域に導く導光体及び反射部材を有する照明光学系と、前記原稿から反射された光を結像する結像光学系と、前記原稿の画像を読み取る画像読取素子とを少なくとも備える画像読取装置の原稿照明装置において、
    原稿面の主走査方向をX方向、副走査方向をZ方向、原稿面に垂直な方向をY方向として、
    前記導光体は、前記光源からの光が入射するXY平面に平行な入射端面と、前記入射端面に平行に対向し該入射端面から入射した光を出射する出射端面と、前記入射端面及び前記出射端面を連結しXZ面に平行に配置された対向する2面を含む側面とを有し、
    前記導光体のX方向の長さdx、Y方向の長さdy、Z方向の長さdzが、dx>dz>dyの関係を満たし、
    前記読取領域の中心を通ってY方向に延びる軸に対し、Z方向に対向する各側から前記読取領域に光を照射する第1光束出射部と第2光束出射部とが配置されたことを特徴とする原稿照明装置。
  2. 第1光束出射部が前記光源及び前記導光体からなり、第2光束出射部が前記反射部材からなり、
    前記導光体は、XZ面に平行に配置された前記側面に、内部を伝搬する光の一部を取り出す光取出部を有し、
    前記第1光束出射部からの光束は、前記導光体の前記出射端面から放射された光束の一部及び前記光取出部から出射した光束からなり、前記第2光束出射部からの光束は、前記反射部材で反射された光束からなることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明装置。
  3. 前記光取出部は、凹凸構造を有するテクスチャ構造領域であることを特徴とする請求項2に記載の原稿照明装置。
  4. 複数の前記光源及び前記照明系を備え、
    前記第1光束出射部が、第1の光源と、該第1の光源から出射された光を導光する第1の照明光学系を構成する導光体及び反射部材とからなり、
    前記第2光束出射部が、第2の光源と、該第2の光源から出射された光を導光する第2の照明光学系を構成する導光体及び反射部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明装置。
  5. 前記第1の照明光学系と前記第2の照明光学系は、Y方向に同じ高さに配置されていることを特徴とする請求項4に記載の原稿照明装置。
  6. 前記光源が、X方向に複数配列された発光素子を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の原稿照明装置。
  7. 前記発光素子のX方向の配列間隔が、規則的かつ不均一であることを特徴とする請求項6に記載の原稿照明装置。
  8. 前記発光素子が、蛍光体と青色発光LED素子とを有する白色LEDであることを特徴とする請求項6または7に記載の原稿照明装置。
  9. 前記白色LEDが、サイドビュータイプの発光素子であることを特徴とする請求項8に記載の原稿照明装置。
  10. 前記発光素子が実装される基板が、XZ面に平行に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の原稿照明装置。
  11. 請求項1から10のいずれかの原稿照明装置を備えることを特徴とする画像読取装置。
  12. 前記光源と、前記照明光学系と、前記結像光学系と、前記画像読取素子とが、同一の筐体に保持されてなることを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
  13. 請求項11または12に記載の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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