JP2014001869A - 熱交換器及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Takuya Matsuda
拓也 松田
Tadashi Ariyama
正 有山
Sachihiko Satake
祥彦 佐竹
Wataru Suzuki
渉 鈴木
Takashi Nakajima
崇志 中島
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Abstract

【課題】伝熱性能、量産性等を確保することができる熱交換器を提供する。
【解決手段】所定の間隔で配設され、その間を流体が流れるアルミニウムを含む金属製の複数の板状フィン1と、板状フィン1の配設方向に沿って冷媒が管内を流れるように板状フィン1に挿入されるアルミニウムを含む金属製の複数の扁平伝熱管2とを備え、板状フィン1の扁平伝熱管と接合する側の面にロウ材9が被覆されているものである。
【選択図】図1

Description

この発明は熱交換器及び冷凍サイクル装置に関するものである。特にフィンと伝熱管とを組み合わせて構成するフィンチューブ型の熱交換器等に関するものである。
例えば、扁平管の平面部を水平に配置し、平面部と平面部との間にフィンを配置したコルゲートフィンチューブ型熱交換器が広く普及している(例えば特許文献1参照)。ここで、例えば特許文献1に開示されている熱交換器では、フィンから空気流の下流側へ突出する突出部を有しており、その突出部には切り欠きが設けられている。熱交換器で発生した凝縮水は、空気流の下流側に集まり、切り欠きから下方へ落下する。しかし、凝縮水が切り欠きから落下するのは、凝縮水が自重で落下できる程度の大きさまで成長したときである。このため、しばらく凝縮水が熱交換器に滞留することがあり、その結露水が通風抵抗となって熱交換性能を低下させている。
そこで、排水性を向上させるために、フィンを平面部と平面部との間からはみ出させ、そのはみ出し部分を介して結露水が下方へ流れるようにし、凝縮水に対する熱交換器の排水性を向上させた熱交換器がある(例えば特許文献2参照)。
特開2010−214379号公報(図1) 特許第0416613号公報(図1)
しかしながら、例えば、熱交換器の小型化がさらに進む状況下において、小型化により、凝縮水に対する熱交換器の排水性はさらに低下する可能性が高くなる。このため、さらなる排水性の向上が求められている。また、例えば熱交換に係る空気の温度が約2度以下、冷媒の蒸発温度が0度以下となる熱交換器に着霜が生じる環境下において、コルゲートフィンチューブ型熱交換器を使用すると、空気中の絶対湿度量が多い風上側のフィン、扁平管等に着霜が生じ易くなる。このため、通風抵抗が増大し風量が低下して熱交換性能が低下してしまう。また、霜を溶かす除霜運転においても、フィン上に凝縮水が滞留して、滞留した凝縮水が基点となり霜が生じ易くなってしまう。
例えば、コルゲートフィンチューブ型熱交換器は、例えばアルミニウム製のコルゲートフィンとアルミニウム製の扁平管とをロウ付け接合して製造する。アルミニウム製のコルゲートフィンをロウ付けすると、焼きなまされることにより、フィンの耐力が大幅に低下して、フィン座屈強度が低下し、フィンが倒れ易くなる。フィン倒れが生じると、空気の通風抵抗が増大して風量が低下して熱交換性能が低下してしまう。
また、例えば、オールアルミニウム製の熱交換器は、素材のアルミニウム合金に加え、ろう材が予めクラッドされたアルミニウムブレージングシートを用いた炉内ろう付けによる接合が量産に適する。そして、アルミ二ウムフィンに切り欠きを備え、鉛直に切り起こしたフィンカラーを有し、その切り欠き部に扁平管を挿入する方式のフィンチューブ熱交換器の検討も進められている。しかしながら、フィンチューブ熱交換器の炉中ロウ付けの方式については詳しく言及されていなかった。
そこで、本発明は、伝熱性能、量産性等を確保した熱交換器を提供することを目的とするものである。
本発明に係る熱交換器は、所定の間隔で配設され、その間を流体が流れるアルミニウムを含む金属製の複数の板状フィンと、フィンの配設方向に沿って冷媒が管内を流れるように板状フィンに挿入されるアルミニウムを含む金属製の複数の扁平伝熱管とを備え、板状フィンの扁平伝熱管と接合する側の面にロウ材が被覆されているものである。
本発明によれば、板状フィンの扁平伝熱管と接合する側の面にロウ材を被覆することで、板状フィンの扁平伝熱管との接合部分に形成するフィンカラーにおいて、扁平伝熱管とフィンカラーとの接触点を基点に長いフィレットを形成することができる。このため、扁平伝熱管内を流れる冷媒の熱を効率よく板状フィンに伝えることができる。
本発明の実施の形態1における熱交換器の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る板状フィン1の材料構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る扁平伝熱管2と板状フィン1との接合部分を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフィレット長さと熱伝達率との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフィンの座屈強度を解析した結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器を凝縮器として使用した場合の扁平伝熱管2から板状フィン1への熱伝導される熱流ベクトルを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hとフィン効率との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る同一ファン入力当たりの熱交換量と切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hとの関係を表す図である。 本発明の実施の形態2における板状フィン1の平面図である。 本発明の実施の形態3における冷凍サイクル装置の構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における熱交換器の構成を示す図である。図1は本実施の形態の熱交換器の一部を拡大して示している。本実施の形態の熱交換器は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)製の板状フィン1と扁平伝熱管2とを組み合わせて構成するフィンチューブ型の熱交換器である。複数の扁平伝熱管2は、管内に流す冷媒の流路方向とは直交する方向(図1における段方向)に、一定間隔をおいて平行に配列している。また、複数の板状フィン1は冷媒の流路方向(扁平伝熱管2の並び方向と直交する方向)で一定間隔に平行に配列(積層)している。
扁平伝熱管2は、断面形状の一部が曲線となっている扁平状の伝熱管である。扁平伝熱管2は、図1に示す列方向に並んだ複数の冷媒流路4を有しており、例えば熱交換器を通過する空気と熱交換をさせるための冷媒が流れる。
また、板状フィン1は、扁平伝熱管2を流れる冷媒の熱を効率よく空気等に伝えるための平板状(矩形状)のフィンである。ここで、本実施の形態においては、アルミニウム製の板状フィン1の積層方向のピッチFpはFp=0.0016m(1.6mm)である。また、フィン厚みFtはFt=0.0001m(0.1mm)である。空気の流れ通過方向のフィン幅WはW=0.018m(18mm)、熱交換器の段方向に隣接する伝熱管の中心の距離DpはDp=0.015mである。これらの具体的な値は一例であって、異なった値であってもよい。
板状フィン1は段方向に延びる2つの辺のうちの一辺側を切り欠いて形成した切り欠き部(扁平伝熱管2の挿入孔)を有している。その切り欠き部の縁を板面に対して鉛直に切り起こすことによりフィンカラー10を形成している。そして、後述するように、切り欠き部に挿入された扁平伝熱管2とフィンカラー10とをロウ付け接合して、板状フィン1と扁平伝熱管2とを固定している。また、板状フィン1において、段方向に延びる2つの辺の切り欠きを有する側には、図1(b)に示すように、スリット3などを切り起こし等により形成している。切り欠きを有していない側はスリット3などを形成せずフラット部とする。ここで、本実施の形態では切り欠きを有していない側にスリット3を形成しているが、例えばルーバーなどを切り起こしで形成するようにしてもよい。
図2は本発明の実施の形態1に係る板状フィン1の材料構成を説明するための図である。図2に示すように、アルミニウム製の板状フィン1は、例えば素材(芯材)のアルミニウム合金(A3000系)の片面に、ロウ材(A4000系)9をクラッドしたクラッドフィンを用いる。そして、ロウ材9側が扁平伝熱管2と接するように切り起こしにより後述するフィンカラー10を形成する。板状フィン1にクラッド(被覆)されたロウ材9は、圧延加工により強固に芯材に接合されており、剥がれ落ちることはない。例えば、扁平伝熱管2側にロウ材を塗布、または、コーティングしたものを挿入する場合、板状フィンのフィンカラーと扁平伝熱管が擦れ合うので、塗布、またはコーティングしたロウ材の場合は剥がれ落ちる場合がある。また、扁平伝熱管は押し出し成型するのでロウ材をクラッドするのは困難である。例えば、扁平伝熱管にクラッドができた場合でも、側面部にはクラッドできたとしても、頂部にはクラッドできない。
図3は本発明の実施の形態1に係る熱交換器の製造方法を説明するための図である。図3(a)に示すように、板状フィン1を成形するフィン打ち工程を実施してスリット3、フィンカラー10等を形成する。その後、図3(b)に示すように、扁平伝熱管2を板状フィン1の切り欠き部に挿入する。ここで、扁平伝熱管2の断面形状は扁平又は楔型形状としているので、扁平伝熱管2を板状フィン1の切り欠き部に隙間なく挿入することができる。
次に、熱交換器の板状フィン1と扁平伝熱管2とをロウ付け接合する。不活性雰囲気(N2 )中で、非腐食性フラックスを用いてトンネル炉で連続的にロウ付け接合する。炉内で約600度に到達すると、扁平伝熱管2と接合する面にクラッドしたロウ材9が溶け、扁平伝熱管2とフィンカラー10との間に後述するフィレット11が形成される。例えば、棒ロウ材を扁平伝熱管2と板状フィン1との間に置いてロウ付けする場合(置きロウ方式)もあるが、棒ロウ材を置くという工程が増えるため、量産性には不向きである。
図4は本発明の実施の形態1に係る扁平伝熱管2と板状フィン1との接合部分を示す図である。図4に示すように、フィレット11は扁平伝熱管2とフィンカラー10との接触点を基点に形成される。各断面の板状フィン1(フィンカラー10)と扁平伝熱管2との間には、フィレット長さが1.5mm以上形成される。1.5mm以上のフィレット長さが形成されることで、扁平伝熱管2内を流れる冷媒の熱が効率よく板状フィン1に伝わる。
図5は本発明の実施の形態1に係るフィレット長さと熱伝達率との関係を示す図である。扁平伝熱管2と板状フィン1のフィンカラー10のフィレット長さが周方向に変化したときの熱伝達率のグラフである。本実施の形態の熱交換器では、クラッドフィンであることから、ほぼ全周にロウ付け接合がなされる。
ここで、板状フィン1のロウ材9のクラッド率について説明する。クラッド率とは、ここでは、板状フィン1の板厚全体に対するロウクラッド部分の厚さの割合であるものとする。本実施の形態では、クラッド率を5〜15%としている。クラッド率を5〜15%とすることで、ロウ材9はフィンカラー10と扁平伝熱管2間のクリアランスを埋める最適な量となり、周方向へのロウ付け性が良好となる。周方向のロウ付け率を80%以上確保することができれば、管外熱伝達率に及ぼす影響は小さい。クラッド率を5%より小さくするとロウ材9の量が不足する。このため、周方向へのロウ付け率が80%より小さくなり、管外熱伝達率が小さくなり、伝熱性能が低下してしまう。一方、クラッド率を15%より大きくすると、ロウ材9の量が多すぎて芯材へのエロージョン(侵食)が発生してしまう可能性がある。よって、クラッド率が5〜15%のフィンとすることで、ロウ付けによる熱交換性能が最適となる。
ここで、板状フィン1の組成について説明する。芯材においてMn(マンガン)を0.8〜2.0mass%(質量パーセント)、Si(シリコン)を0.01〜1.0mass%、Zn(亜鉛)を0.5〜4.0mass%含有する。また、ロウ材9においてSiを6〜13mass%を含有する。芯材中のMnは、芯材の強度を向上させることができるが、伝熱性能を悪化させる可能性がある。そこで、Mnの含有範囲を0.8〜2.0mass%とすることが好ましく、強度と伝熱性能を両立させることができる。Mnの含有率が0.8mass%未満では、強度を向上させる効果が小さく、ロウ付け後に熱交換器の曲げ工程、輸送中等でのフィン座屈が発生してしまう。また、Mnの熱伝導率λは0.7W/mKであり、Alは237W/mKである。このため、Mnの含有率が2.0mass%を超えると、フィンの熱伝導率が175W/mK以下になり、伝熱性能が大きく悪化しまう。よって、Mnの含有範囲は0.8〜2.0mass%が最適となる。また、芯材中のZnは、芯材の電位を卑にして犠牲陽極効果を高める。Znの含有範囲を0.5〜4.0mass%とすることが好ましい。Znの含有率が0.5mass%未満ではその効果が小さく、4.0mass%を超えると、芯材自体の自己耐食性が悪化し、粒界腐食感受性も増加する。よって、Znの含有範囲は0.5〜4.0mass%が最適となる。一方、ロウ材9中のSiは、ロウ材9の融点を下げ、溶融ロウの流動性を高める。Siの含有範囲を6〜13mass%とすることが好ましい。Siの含有率が6mass%未満ではその効果が小さく、13mass%を超えると、融点が急激に高くなり、製造時の加工性も低下する。よって、Siの含有範囲は6〜13mass%が最適となる。
次に本発明の実施の形態1における板状フィン1の座屈強度について説明する。熱交換器を製造するときにロボットアームで挟んだり、作業者が手で掴む作業がある。また、配置効率を向上させるために、L字曲げ、コの字曲げを行い、空調機に搭載される。これらのハンドリング、曲げ作業時では板状フィン1の列方向に荷重が加わる。ここで、アルミニウム製の板状フィン1、アルミニウム製の扁平伝熱管2をロウ付け接合することで、焼きなまされて板状フィン1の耐力が低下し、フィンの座屈強度が低下してしまう。フィンの座屈強度が低下すると、フィン倒れが生じてしまい、通風抵抗が増大し、風量が低下して熱交換性能が低下する。
図6は本発明の実施の形態1に係るフィンの座屈強度を解析した結果を示す図である。図6では板状フィン1の列方向に荷重を加えたときの結果を示している。そして、図6(a)は本実施の形態のように、切り欠き部を有していない側にスリット3などを形成しなかった場合の結果である。比較例として、図6(b)には、従来のように、切り欠き部を有していない側にスリット3などを形成した場合の結果を示している。
例えば、図6(b)のフィンの座屈強度解析結果では、切り欠き部を有していない側に位置するスリット3を基点5にフィン倒れが生じている。一方、図6(a)では、切り欠き部を有していない側にスリット3などによる切り起こしがないので、応力が集中する箇所がなく、フィン倒れが生じておらず、フィン座屈強度が高い。
さらに伝熱性能について説明する。切り欠き部を有している側にはスリット3などの切り起こしがあるので、温度境界層が分断、更新されて伝熱性能が更新される。スリット3などを設けていない場合に比べて、はるかに伝熱性能を向上させることができる。
そして、本実施の形態の熱交換器では、切り欠き部を有していない側をスリット3等の切り起こしを設けずに平坦なフラット部とすることで、板状フィン1の座屈強度を向上させ、フィン倒れが生じ難くさせる。一方、切り欠き部を有している側はスリット3などの切り起こしを設けて伝熱を促進させるようにすることで、板状フィン1の座屈強度と伝熱性能との両立を確保することができる。
また、熱交換器の排水性について説明する。本実施の形態の熱交換器を蒸発器として使用する際、空気中の水分の凝縮水が板状フィン1上に発生する。凝縮水は空気の流速による押す力が多い場合は、風下側のフィン端部を沿って、重力により重力下方向に下降して排水される。空気の流速が低く、凝縮水が風下側に押されない場合でも、切り欠きが無い部分が排水路となる。空気中の水分の発生量は、風上側ほど空気中水分の絶対湿度量が多く、凝縮水が多く発生するので、より効率良く排水される。
例えば、熱交換器を蒸発器として使用する際、外気温が低く、着霜が生じるような環境下で、風上側(流体の上流側)で着霜が生じやすくなる。本実施の形態の熱交換器では、風上側はフラット部になっており、スリット3などの切り起こしを設けていないので、切り起こしによって霜が閉塞してしまうことがない。このため、風量低下を抑制でき、着霜時の熱交換器性能を確保することができる。
以上の説明のように、切り欠き部を有していない側をフラット部とし、切り欠き部を有している側にスリット3などを設けることで、板状フィン1の座屈強度が向上してフィン倒れを生じ難くすることができる。また、切り欠き部を有している側にはスリット3などの切り起こしを設けて伝熱促進させるようにすることができる。そして、切り欠き部を有していない側をフラット部とすることで、蒸発器として使用する際の凝縮水の排水性、着霜耐力を確保することができる。
図7は本発明の実施の形態1に係る熱交換器を凝縮器として使用した場合の扁平伝熱管2から板状フィン1への熱伝導される熱流ベクトルを示す図である。また、図8は本発明の実施の形態1に係る切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hとフィン効率との関係を示す図である。さらに、図9は、本発明の実施の形態1に係る同一ファン入力当たりの熱交換量と切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hとの関係を表す図である。次に本発明の実施の形態1の熱交換器において、特に有効な形状のパラメータについて説明する。切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hと伝熱性能の関係について説明する。
切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hを大きくするほどフィン効率は低下する。また、段ピッチDpを2で割った値Dp/2を超えると、図7に示すように、隣り合う扁平伝熱管2からの一様な熱流ベクトル6の等温線7を境に温度が低下して、フィン効率が大幅に低下する。また、切り欠き部の中心点(切り欠き部に扁平伝熱管2に合わせて形成された半円形の中心点)からフィン端部(切り欠き部を有していない空気の上流側となる長辺)までの距離hを大きくするほど、伝熱面積が増加する。一方、通風抵抗は切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hが増加するほど、増大してしまう。このため、図9に示すように、同一ファン入力当たりの熱交換量は段ピッチDpを2で割った値Dp/2を最大値とする特性になる。
また、形状パラメータが座屈強度に及ぼす影響について説明する。切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hが大きいほど、曲げモーメントが大きくなるので、座屈強度は低下する。ここで、熱交換器をL字、コ字状に曲げるときに、応力によって倒れが生じないように必要な座屈強度は、切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hがDp/2以下であれば確保することができる。
そして、形状パラメータが排水性に及ぼす影響について説明する。切り欠き部の中心点からフィン端部までの距離hを、2R(図2に示すRの2倍。扁平伝熱管2の短尺側の長さ)以上確保することで、凝縮水を滞留させずに排水することができる。同様に2R以上確保することで、着霜が生じやすい風上側の前縁部の距離が大きくとれ、伝熱管から温度差が大きくなり、着霜量が減少し、着霜耐力を確保することができる。
また、伝熱管とフィンは異なった材料を用いていることが多いが、扁平伝熱管2と板状フィン1に銅、アルミニウム等、同じ材料を用いることで、板状フィン1と扁平伝熱管2のロウ付けが可能となり、板状フィン1と扁平伝熱管2との接触熱伝達率が飛躍的に向上し、熱交換能力が大幅に向上する。また、リサイクル性も向上させることができる。
また、扁平伝熱管2と板状フィン1とを密着させるため、炉中ロウ付けを行う場合、板状フィン1に親水材を塗布するのに後処理で行うことで、前処理の場合のロウ付け中の親水材の焼け落ちを防ぐことができる。
実施の形態2.
図10は本発明の実施の形態2における板状フィン1の平面図である。実施の形態1では、板状フィン1の切り欠き部を有していない側にはスリット3などの切り起こしを形成せずフラット部とした。実施の形態2では、凹凸状のリブ8を形成するようにしたものである。凹凸状のリブ8を形成することで、列方向の荷重に対してのフィン座屈強度が向上し、実施の形態1の熱交換器(板状フィン1)よりもフィン倒れが生じ難くなる。
図10(a)は気体の流れ方向に一定の角度θを傾斜させるように形成した直線状の凹凸状のリブ8を設けたものである。また、図10(b)は切り欠き部の中心点を中心とする円弧状のリブ8を設けたものである。さらに、図10(c)は切り欠き部の中心点を中心とする円弧状のリブ8である。図10(c)では、フィン先端部付近で分断されている。
実施の形態3.
図11は本発明の実施の形態3における冷凍サイクル装置の構成を示す図である。図11の冷凍サイクル装置は、圧縮機100、凝縮器200、膨張弁300及び蒸発器400を配管接続して冷媒回路(冷媒循環回路)を構成している。ここで、温度の高低、圧力の高低については、特に絶対的な値との関係で高低等が定まっているものではなく、装置内の冷媒等における状態、動作等において相対的に定まるものとする。
圧縮機100は冷媒を吸入し、圧縮して高温・高圧の状態にして吐出する。ここで、例えばインバータ回路等により回転数を制御し、冷媒の吐出量を調整できるタイプの圧縮機で構成するとよい。熱交換器となる凝縮器200は、例えば送風機(図示せず)から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液状の冷媒にする(凝縮液化させる)ものである。
また、膨張弁(減圧弁、絞り装置)300は、冷媒を減圧して膨張させるものである。例えば電子式膨張弁等の流量制御手段で構成するが、例えば、感温筒を有する膨張弁、毛細管(キャピラリ)等の冷媒流量調節手段等で構成してもよい。蒸発器400は、空気等との熱交換により冷媒を蒸発させて気体(ガス)状の冷媒にする(蒸発ガス化させる)ものである。
ここで、蒸発器400、凝縮器200の少なくとも一方に、実施の形態1、2において説明した、扁平伝熱管2を有する熱交換器を用いることができる。これにより、伝熱性能を向上させることができる。伝熱性能が向上することにより、エネルギー効率がよく、省エネルギーの冷凍サイクル装置を得ることができる。
次に、冷凍サイクル装置の各構成機器における動作等を、冷媒回路を循環する冷媒の流れに基づいて説明する。まず、圧縮機100は、冷媒を吸入し、圧縮して高温・高圧の状態にして吐出する。吐出した冷媒は凝縮器200へ流入する。凝縮器200は、送風機500から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮液化させる。凝縮液化した冷媒は膨張弁300を通過する。膨張弁300は、通過する凝縮液化した冷媒を減圧する。減圧した冷媒は蒸発器400に流入する。蒸発器400は、例えば熱負荷(熱交換対象)との熱交換により冷媒を蒸発ガス化する。蒸発ガス化した冷媒を圧縮機100が吸入する。ここでは蒸発器400において熱負荷と熱交換を行っているが、熱負荷を過熱する場合には凝縮器200で行うようにしてもよい。
実施の形態4.
上述した実施の形態1〜3で述べた熱交換器および冷凍サイクル装置に用いる冷媒については、例えば、HCFC(R22)やHFC(R116、R125、R134a、R14、R143a、R152a、R227ea、R23、R236ea、R236fa、R245ca、R245fa、R32、R41,RC318などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R407B、R407C、R407D、R407E、R410A、R410B、R404A、R507A、R508A、R508Bなど)、HC(ブタン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒の数種混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれら冷媒の数種の混合冷媒など、冷媒の種類に関わらず効果を奏することができる。また、冷凍機油に関しても、鉱油系、アルキルベンゼン油系、エステル油系、エーテル油系、フッ素油系など、冷媒と油とが溶ける、溶けない等、冷凍機油の種類に関わらず効果を奏することができる。
また、作動流体として、空気と冷媒との例を示したが、空気以外の他の気体、液体、気液混合流体を用いても、効果を奏することができる。
例えば、上述の実施の形態1等においては、空気調和装置の室内ユニットが有する熱交換器について説明したが、これに限定するものではない。空気調和装置の室外ユニットが有する熱交換器にも適用することができる。また、他の冷凍サイクル装置の蒸発器、凝縮器等に用いる熱交換器にも適用することができる。
1 板状フィン、2 扁平伝熱管、3 スリット、4 冷媒流路、5 基点、6 熱流ベクトル、7 等温線、8 リブ、9 ロウ材、10 フィンカラー、11 フィレット、100 圧縮機、200 凝縮器、300 膨張弁、400 蒸発器、500 送風機。

Claims (10)

  1. 所定の間隔で配設され、その間を流体が流れるアルミニウムを含む金属製の複数の板状フィンと、
    該フィンの配設方向に沿って冷媒が管内を流れるように前記板状フィンに挿入されるアルミニウムを含む金属製の複数の扁平伝熱管とを備え、
    前記板状フィンの前記扁平伝熱管と接合する側の面にロウ材が被覆されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記ロウ材の厚さを、前記板状フィン全体の板厚に対して5〜15%の厚さとすることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記板状フィンは、0.8〜2.0mass%のMn、0.01〜1.0mass%のSi及び0.5〜4.0mass%のZnを芯材に含み、かつ、6〜13mass%のSiを前記ロウ材に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。
  4. 前記板状フィンは、前記流体の流れにおいて下流側となる長辺部分を前記扁平伝熱管の長尺側の長さに対応して切り欠いた複数の切り欠き部を有し、
    前記複数の切り欠き部の間の領域には切り起こし部を設け、前記複数の切り欠き部と前記流体の流れにおいて上流側となる長辺との間の領域には切り起こし部を設けないようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記扁平伝熱管の短尺側の形状に合わせて前記切り欠き部に形成された半円形の中心点と前記流体の流れにおいて上流側となる長辺との距離をh、前記扁平伝熱管の短尺側の長さを2R及び前記扁平伝熱管の挿入間隔をDpとすると、
    2R≦h≦Dp/2
    を満たす関係にあることを特徴とする請求項4記載の熱交換器。
  6. 前記複数の切り欠き部と前記流体の流れにおいて上流側となる長辺との間の領域を平坦にすることを特徴とする請求項4又は5記載の熱交換器。
  7. 前記複数の切り欠き部と前記流体の流れにおいて上流側となる長辺との間の領域に凹凸状のリブを有することを特徴とする請求項4又は5記載の熱交換器。
  8. 前記リブは、前記扁平伝熱管の短尺側の形状に合わせて前記切り欠き部に形成された半円形の中心点を中心とする円弧状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の熱交換器。
  9. 前記リブは、前記流体の流れる方向に対して所定角度傾斜させた直線形状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の熱交換器。
  10. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、熱交換により前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、凝縮に係る冷媒を減圧させるための絞り装置と、減圧に係る冷媒と空気とを熱交換して前記冷媒を蒸発させる蒸発器とを配管接続して冷媒回路を構成し、
    前記蒸発器、前記凝縮器の少なくとも一方を請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱交換器とすることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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