JP2014001677A - 原動機システム - Google Patents
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Abstract
【課題】原動機の出力が比較的低い場合に、加圧吸気から効率良く廃熱を回収する。
【解決手段】原動機システム1は、原動機3と、過給機システム4と、掃気の廃熱を回収する廃熱回収装置6とを備える。過給機システム4は、第1過給機41と、第2過給機42とを備える。第1過給機41の最大圧縮比に対応する排気流量は、所定の閾値出力時の原動機3からの排気の流量に等しい。原動機システム1では、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合、原動機3からの排気の全量が第1過給機41へと供給される。また、原動機3の運転出力が閾値出力よりも高い場合、運転出力と閾値出力との差に基づいて原動機3からの排気の一部が第2過給機42に供給され、残りの排気が第1過給機41に供給される。これにより、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合に、過給機システム4から原動機3に供給される掃気から効率良く廃熱を回収することができる。
【選択図】図1
【解決手段】原動機システム1は、原動機3と、過給機システム4と、掃気の廃熱を回収する廃熱回収装置6とを備える。過給機システム4は、第1過給機41と、第2過給機42とを備える。第1過給機41の最大圧縮比に対応する排気流量は、所定の閾値出力時の原動機3からの排気の流量に等しい。原動機システム1では、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合、原動機3からの排気の全量が第1過給機41へと供給される。また、原動機3の運転出力が閾値出力よりも高い場合、運転出力と閾値出力との差に基づいて原動機3からの排気の一部が第2過給機42に供給され、残りの排気が第1過給機41に供給される。これにより、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合に、過給機システム4から原動機3に供給される掃気から効率良く廃熱を回収することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、原動機システムに関する。
従来より、ランキンサイクルを利用して原動機の廃熱からエネルギーを回収する技術が知られている。例えば、特許文献1では、内燃機関の排熱を、水よりも沸点が高い熱媒により回収し、当該熱媒と有機流体とを熱交換させて有機流体を蒸発させ、蒸発した有機流体によりタービンを駆動して発電を行う排熱回収発電装置が開示されている。
一方、特許文献2では、低圧段ターボチャージャーおよび高圧段ターボチャージャーを備える2段過給システムにおいて、2つの高圧段ターボチャージャーを並列配置する技術が開示されている。当該2段過給システムでは、エンジンの低速領域および中速領域では、低圧段ターボチャージャーと、1つの高圧段ターボチャージャーが作動する。また、エンジンの高速高負荷領域では、2つの高圧段ターボチャージャーが作動する。具体的には、エンジンからの排気が二等分されて2つの高圧段タービンに供給され、低圧段ターボチャージャーからの吸気も二等分されて2つの高圧段コンプレッサに供給される。このように、エンジンの高速高負荷領域において、高圧段タービンを通過する排気の流量、および、高圧段コンプレッサを通過する吸気の流量が半分になることにより、高圧段タービンおよび高圧段コンプレッサの作動線が高効率領域側に移動する。ただし、エンジンの低速領域および中速領域におけるエンジン性能の改善は考慮されていない。
ところで、過給機付き原動機を備える原動機システムにおいて、過給機システムで加圧された吸気(加圧吸気)から廃熱を回収しようとすると、原動機の出力が低い場合、過給機システムから原動機へと供給される加圧吸気の圧力も低いため、加圧吸気の廃熱から回収されるエネルギーが小さくなってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、原動機の出力が比較的低い場合に、加圧吸気から効率良く廃熱を回収することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、原動機システムであって、原動機と、第1過給機および第2過給機を備え、吸気を加圧して前記原動機に供給する過給機システムと、前記過給機システムにて加圧された吸気である加圧吸気を前記原動機へと導く流路である加圧吸気路と、前記加圧吸気流路上に設けられ、前記加圧吸気路を流れる前記加圧吸気を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張機と、前記膨張機にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプと、前記原動機からの排気を前記過給機システムへと導く排気路と、前記排気路上に設けられた流量調節部を制御する流量制御部とを備え、前記第1過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が所定の閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量以上、かつ、前記原動機が連続最大出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量未満であり、前記流量制御部により前記流量調節部が制御されることにより、前記原動機の運転出力が前記閾値出力以下の場合、前記原動機からの排気の全量が前記第1過給機へと供給され、前記運転出力が前記閾値出力よりも高い場合に、前記原動機からの排気の一部が前記第2過給機に供給される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の原動機システムであって、前記第1過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が前記閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量に等しい。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の原動機システムであって、前記第2過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が連続最大出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量と、前記原動機が前記閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量との差に等しい。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の原動機システムであって、前記運転出力が前記閾値出力よりも高い場合に、前記流量制御部により前記第2過給機に供給される排気の流量が制御されることにより、前記第2過給機の圧縮比が前記第1過給機の圧縮比に等しくなる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の原動機システムであって、前記膨張機が、前記熱交換器にて気化された前記作動流体により回転するタービンである。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の原動機システムであって、船舶の主機システムである。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の原動機システムであって、前記閾値出力が、前記原動機の常用出力に等しい。
本発明では、原動機の出力が比較的低い場合に、加圧吸気から効率良く廃熱を回収することができる。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る原動機システム1の構成を示す図である。原動機システム1は、船舶の主機システムとして利用される。原動機システム1は、過給機付き原動機2と、過給機付き原動機2の廃熱を回収する廃熱回収装置6とを備える。
過給機付き原動機2は、2ストロークエンジンである舶用原動機3(以下、単に「原動機3」という。)と、過給機システム4とを備える。原動機3と過給機システム4とは、掃気路31および排気路32により接続される。原動機3からの排気は、排気路32により過給機システム4に導かれる。過給機システム4は、原動機システム1の外部から吸気路43を介して供給された吸気(空気)を、原動機3から供給された排気を利用して加圧し、圧縮する。過給機システム4にて加圧された吸気である加圧吸気は、掃気路31を介して原動機3に供給される。掃気路31は、過給機システム4にて生成された加圧吸気(以下、「掃気」という。)を原動機3へと導く流路である加圧吸気路である。
過給機システム4は、それぞれがターボチャージャーである第1過給機41および第2過給機42を備える。第1過給機41は、第1タービン411と、第1タービン411に機械的に接続される第1コンプレッサ412とを備える。第2過給機42は、第2タービン421と、第2タービン421に機械的に接続される第2コンプレッサ422とを備える。
吸気路43は、第1コンプレッサ412に接続される第1吸気路431と、第2コンプレッサ422に接続される第2吸気路432とを備える。掃気路31は、第1掃気路311と、第2掃気路312とを備える。第1掃気路311は、第1コンプレッサ412と原動機3とを接続する。第2掃気路312は、第2コンプレッサ422と第1掃気路311とを接続する。第2掃気路312は、第1コンプレッサ412と原動機3との間の合流部315において第1掃気路311に合流する。
原動機システム1は、第1圧力センサ313と、第2圧力センサ314とを備える。第1圧力センサ313は、第1コンプレッサ412と合流部315との間において、第1コンプレッサ412から第1掃気路311へと供給される掃気の圧力を測定する。第2圧力センサ314は、第2コンプレッサ422と合流部315との間において、第2コンプレッサ422から第2掃気路312へと供給される掃気の圧力を測定する。
排気路32は、第1排気路321と、第2排気路322とを備える。第1排気路321は、原動機3と第1タービン411とを接続する。第2排気路322は、分岐部324にて第1排気路321から分岐して第2タービン421に接続される。第2排気路322上には、流量制御部72により制御される調節弁323が設けられる。調節弁323は、第2排気路322を流れる排気の流量を調節する流量調節部である。調節弁323が閉じられた状態では、原動機3からの排気の全量が、第1排気路321を介して第1タービン411へと導かれる。調節弁323が開かれた状態では、排気の一部が、第2排気路322を介して第2タービン421へと導かれる。第1タービン411および第2タービン421にそれぞれ供給される排気の流量は、調節弁323の開度が制御されることにより制御される。
第1タービン411は、原動機3から第1排気路321を介して供給された排気により回転する。第1コンプレッサ412は、第1タービン411にて発生する回転力を利用して(すなわち、第1タービン411の回転を動力として)、第1吸気路431を介して導かれた吸気を圧縮して掃気を生成する。第1コンプレッサ412にて生成された掃気は、第1掃気路311を介して原動機3へと供給される。
第2タービン421は、原動機3から第2排気路322を介して供給された排気により回転する。第2コンプレッサ422は、第2タービン421にて発生する回転力を利用して(すなわち、第2タービン421の回転を動力として)、第2吸気路432を介して導かれた吸気を圧縮して掃気を生成する。第2コンプレッサ422にて生成された掃気は、第2掃気路312により第1掃気路311へと導かれ、合流部315にて第1コンプレッサ412からの掃気と合流して原動機3へと供給される。第1タービン411および第2タービン421の回転に利用された排気は、原動機システム1の外部に排出される。
廃熱回収装置6は、作動流体が流れる配管61と、熱交換器62と、膨張機63と、凝縮器64と、ポンプ65とを備える。熱交換器62、膨張機63、凝縮器64およびポンプ65は、配管61により接続される。作動流体としては、様々な流体が用いられてよく、本実施の形態では、R245faのような代替フロン等の有機媒体が作動流体として用いられ、廃熱回収装置6において、いわゆる有機ランキンサイクル(ORC:Organic Rankine Cycle)が行われる。
熱交換器62は、第1掃気路311上において合流部315と原動機3との間に配置され、第1掃気路311を流れる掃気を熱源として作動流体を加熱して気化させる。一方、第1掃気路311内の掃気は、熱交換器62内の作動流体により冷却された後、原動機3へと導かれる。換言すれば、熱交換器62は、掃気を冷却するいわゆるインタークーラである。
膨張機63は、熱交換器62により気化された作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する。本実施の形態では、膨張機63として、熱交換器62にて気化された作動流体により回転するタービンが利用される。当該タービンの軸は発電機8に接続されており、熱交換器62から配管61を介して送り込まれる作動流体の飽和蒸気によりタービンが駆動されることにより、発電機8において発電が行われる。凝縮器64は、膨張機63にて膨張させた作動流体を凝縮して液化させる。ポンプ65は、凝縮器64にて液化された作動流体を加圧しつつ熱交換器62へと送出する昇圧ポンプである。
原動機システム1では、流量制御部72による調節弁323の制御に係る原動機3の運転出力の閾値(以下、「閾値出力」という。)が予め設定されている。閾値出力は、原動機3の100%出力よりも低く、0%出力よりも高い。100%出力とは、原動機3の連続最大出力(MCO:Maximum Continuous Output)を意味し、0%出力とは、原動機3が停止して出力が0である状態を意味する。閾値出力は、好ましくは、原動機3の常用出力(CSO:Continuous Service Output)に等しく、本実施の形態では、85%出力である。
原動機システム1では、第1過給機41の最大圧縮比に対応する流量、すなわち、第1コンプレッサ412にて所定の最大圧縮比が実現される際の第1タービン411における排気の流量は、原動機3が閾値出力(85%出力)にて運転される場合に原動機3から排出される排気の流量に等しい。また、第2過給機42の最大圧縮比に対応する流量、すなわち、第2コンプレッサ422にて所定の最大圧縮比が実現される際の第2タービン421における排気の流量は、原動機3が100%出力にて運転される場合の原動機3からの排気の流量と、原動機3が閾値出力にて運転される場合の原動機3からの排気の流量との差に等しい。
図2は、過給機システム4の作動特性を示す図である。図2の横軸は、原動機3が閾値出力にて運転される場合に原動機3から過給機システム4に供給される排気の流量を基準として、各運転出力時に原動機3から過給機システム4に供給される排気の流量を示す。具体的には、閾値出力時の原動機3からの排気流量に対する各運転出力時の排気流量の割合を示す。したがって、横軸の1.0の位置は、運転出力が閾値出力である状態を示す。図2の縦軸は、過給機システム4の圧縮比を示す。
実線91は、原動機3からの排気の全量が過給機システム4の第1過給機41に供給された場合の第1過給機41の作動特性を示す。具体的には、実線91は、第1タービン411における排気流量と、第1コンプレッサ412における圧縮比との関係を示す。本実施の形態では、閾値出力時における第1コンプレッサ412の圧縮比(すなわち、最大圧縮比)は、約4.0である。図2では、過給機が1台のみ設けられた原動機システム(以下、「比較例の原動機システム」という。)における当該過給機の作動特性を、破線92にて併せて示す。比較例の原動機システムの過給機(以下、「比較例の過給機」という。)では、最大圧縮比に対応する流量が、100%出力時における原動機からの排気の流量に等しい。比較例の過給機では、最大圧縮比は第1過給機41と同様に約4.0であり、閾値出力時における圧縮比は、最大圧縮比よりも小さい約3.5である。
本実施の形態に係る原動機システム1では、流量制御部72により、原動機3の運転出力に基づいて調節弁323の開度が制御される。具体的には、原動機3の運転出力が閾値出力(85%出力)以下の場合、調節弁323が閉じられ、原動機3からの排気の全量が第1過給機41へと供給される。このため、過給機システム4では、第1過給機41が図2中における実線91に示す作動特性にて稼働する。
図3は、原動機3の運転出力と、廃熱回収装置6に接続された発電機8による出力との関係を示す図である。図3中の横軸は原動機3の運転出力を示し、縦軸は発電機8による出力を示す。図3中の実線94および実線96は、原動機システム1の発電機8による出力を示す。図3では、比較例の原動機システムの発電機による出力を、破線95にて併せて示す。
本実施の形態に係る第1過給機41の圧縮比は、閾値出力以下の各運転出力において(すなわち、横軸が1.0以下の範囲において)、図2中の実線91および破線92にて示すように、比較例の過給機の圧縮比よりも常に大きい。このため、熱交換器62における熱負荷は、比較例の原動機システムの熱交換器における熱負荷よりも大きくなる。その結果、閾値出力以下の各運転出力において、原動機システム1の発電機8による出力は、図3中の実線94および破線95にて示すように、比較例の原動機システムの発電機による出力よりも常に高くなる。例えば、閾値出力時における発電機8の出力は、比較例の原動機システムの発電機による出力の約1.3倍である。このように、本実施の形態に係る原動機システム1では、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合に(すなわち、原動機3の出力が比較的低い場合に)、過給機システム4から原動機3に供給される掃気から効率良く廃熱を回収することができる。また、原動機システム1では、上述のように、閾値出力以下の各運転出力において、第1過給機41の圧縮比が比較例の過給機の圧縮比よりも大きいため、原動機3のエンジン性能も向上される。
一方、原動機3の運転出力が閾値出力よりも高い場合、運転出力と閾値出力との差に基づいて、流量制御部72により調節弁323の開度が制御され、原動機3からの排気の一部が第2過給機42に供給され、残りの排気が第1過給機41に供給される。原動機システム1では、第1圧力センサ313から出力される掃気の圧力と、第2圧力センサ314から出力される掃気の圧力とが等しくなるように、流量制御部72により、第2過給機42に供給される排気の流量が制御される。換言すれば、流量制御部72による制御により、第2過給機42の第2コンプレッサ422における圧縮比が、第1過給機41の第1コンプレッサ412における圧縮比に等しくなる。
図2中の実線93は、運転出力が閾値出力よりも高い場合の過給機システム4の作動特性を示す。具体的には、閾値出力よりも高い各運転出力において、合流部315と熱交換器62との間における掃気の圧力を、吸気路43により過給機システム4に供給される吸気の圧力で除算した値を示す。当該掃気の圧力は、第1コンプレッサ412から供給された掃気と、第2コンプレッサ422から供給された掃気とが合流した後の掃気の圧力である。図2に示すように、100%出力時の過給機システム4の圧縮比は約4.0であり、破線92にて示される比較例の過給機の圧縮比に等しい。したがって、100%出力時における原動機システム1の発電機8の出力は、図3に示すように、比較例の原動機システムの発電機の出力におよそ等しい。
また、運転出力が、閾値出力(85%出力)よりも高く、かつ、100%出力未満の出力範囲では、過給機システム4の圧縮比は、図2の実線93および破線92にて示すように、比較例の過給機の圧縮比よりも小さい。したがって、原動機システム1の発電機8の出力は、図3の実線96および破線95にて示すように、比較例の原動機システム1の発電機の出力よりも小さい。
原動機システム1は、通常、100%出力よりも低い所定の出力、および、当該出力よりも低い出力にて運転される。このため、上記所定の出力を閾値出力として、流量制御部72による上述の排気流量の制御を行うことにより、使用頻度が高い閾値出力以下の出力範囲において、過給機システム4から原動機3に供給される掃気から効率良く廃熱を回収することができる。したがって、原動機システム1は、通常航海時に原動機3が所定の出力にて長時間運転され、入出港時等に通常航海時よりも低い出力にて原動機3が運転される舶用の原動機システムに特に適している。また、原動機システム1の閾値出力は、通常航海時の原動機3の出力である常用出力に等しくされることが好ましい。
原動機システム1では、上述のように、第2過給機42の最大圧縮比に対応する流量を、100%出力時の原動機3からの排気の流量と、閾値出力時の原動機3からの排気の流量との差に等しくすることにより、原動機3が100%出力にて運転される場合も、掃気から効率良く廃熱を回収することができる。
また、原動機システム1では、流量制御部72による制御により、第2過給機42の第2コンプレッサ422における圧縮比が、第1過給機41の第1コンプレッサ412における圧縮比に等しくなる。これにより、合流部315において第1コンプレッサ412からの掃気と第2コンプレッサ422からの掃気を容易に合流させることができる。なお、当該制御により、運転出力が閾値出力よりも高く、かつ、100%出力未満の出力範囲では、上述のように、過給機システム4の圧縮比は、比較例の過給機の圧縮比よりも小さくなる。しかしながら、原動機システム1では、常用出力よりも高い出力での長時間運転はあまり行われないため、当該出力範囲において廃熱回収装置6による廃熱の回収効率が多少低下しても実質的な影響はない。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第2掃気路312は、第1掃気路311に合流することなく、第1掃気路311と並行して熱交換器62を経由した後、原動機3に接続されてもよい。
原動機システム1では、廃熱回収装置6の膨張機63は、タービンには限定されず、例えば、膨張弁が膨張機63として利用されてよい。膨張機63は、必ずしも発電機8に接続される必要はなく、膨張機63からの出力は、原動機システム1が配置される船内の様々な用途に利用されてよい。また、廃熱回収装置6の作動流体は、有機媒体には限定されない。
閾値出力は、必ずしも原動機3の常用出力に等しくされる必要はなく、例えば、原動機3が、比較的高い頻度で常用出力よりも高い出力にて運転される場合、閾値出力は、常用出力よりも高い出力に等しくされてもよい。
第1過給機41の最大圧縮比に対応する流量は、当該流量以上、かつ、100%出力時の原動機3からの排気の流量未満であればよい。これにより、上述のように、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合に、過給機システム4から原動機3に供給される掃気から効率良く廃熱を回収することができる。廃熱の回収効率をより向上するという観点からは、第1過給機41の最大圧縮比に対応する流量が、閾値出力時の原動機3からの排気の流量に等しくされることが好ましい。また、第2過給機42の最大圧縮比に対応する流量は、例えば、100%出力時の原動機3からの排気の流量と、閾値出力時の原動機3からの排気の流量との差よりも大きい流量であってもよい。
第1コンプレッサ412および第2コンプレッサ422からの掃気の合流が比較的容易に行うことができる場合等、第2コンプレッサ422における圧縮比は、必ずしも第1コンプレッサ412における圧縮比に等しくされる必要はない。
原動機システム1では、過給機システム4が3台以上の複数の過給機を備えてもよい。当該構造の原動機システム1では、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合、原動機3からの排気の全量が第1過給機41へと供給され、原動機3の運転出力が閾値出力よりも高い場合、第1過給機41以外の各過給機にも、原動機3からの排気の一部が供給される。
原動機システム1では、掃気路31の熱交換器62と原動機3との間に、海水等により掃気を冷却する冷却装置が設けられてもよい。これにより、掃気をさらに冷却して原動機3の効率を向上することができる。また、メンテナンス等により廃熱回収装置6が停止される場合であっても、掃気を冷却することができる。
原動機3は、必ずしも2ストロークエンジンである必要はなく、4ストロークエンジンが原動機3として利用されてもよい。この場合も、上記実施の形態と同様に、原動機3の運転出力が閾値出力以下の場合に、過給機システム4により加圧された吸気である給気から、廃熱回収装置6により効率良く廃熱を回収し、回収動力を大きくすることができる。原動機システム1は、船舶の主機システム以外の用途に使用されてよく、過給機付き原動機2は、舶用原動機には限定されない。
上記実施形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 原動機システム
3 原動機
4 過給機システム
31 掃気路
32 排気路
41 第1過給機
42 第2過給機
62 熱交換器
63 膨張機
64 凝縮器
65 ポンプ
72 流量制御部
323 調節弁
3 原動機
4 過給機システム
31 掃気路
32 排気路
41 第1過給機
42 第2過給機
62 熱交換器
63 膨張機
64 凝縮器
65 ポンプ
72 流量制御部
323 調節弁
Claims (7)
- 原動機システムであって、
原動機と、
第1過給機および第2過給機を備え、吸気を加圧して前記原動機に供給する過給機システムと、
前記過給機システムにて加圧された吸気である加圧吸気を前記原動機へと導く流路である加圧吸気路と、
前記加圧吸気流路上に設けられ、前記加圧吸気路を流れる前記加圧吸気を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、
前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張機と、
前記膨張機にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、
前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプと、
前記原動機からの排気を前記過給機システムへと導く排気路と、
前記排気路上に設けられた流量調節部を制御する流量制御部と、
を備え、
前記第1過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が所定の閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量以上、かつ、前記原動機が連続最大出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量未満であり、
前記流量制御部により前記流量調節部が制御されることにより、前記原動機の運転出力が前記閾値出力以下の場合、前記原動機からの排気の全量が前記第1過給機へと供給され、前記運転出力が前記閾値出力よりも高い場合に、前記原動機からの排気の一部が前記第2過給機に供給されることを特徴とする原動機システム。 - 請求項1に記載の原動機システムであって、
前記第1過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が前記閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量に等しいことを特徴とする原動機システム。 - 請求項2に記載の原動機システムであって、
前記第2過給機の最大圧縮比に対応する流量が、前記原動機が連続最大出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量と、前記原動機が前記閾値出力にて運転される場合の前記原動機からの排気の流量との差に等しいことを特徴とする原動機システム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の原動機システムであって、
前記運転出力が前記閾値出力よりも高い場合に、前記流量制御部により前記第2過給機に供給される排気の流量が制御されることにより、前記第2過給機の圧縮比が前記第1過給機の圧縮比に等しくなることを特徴とする原動機システム。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の原動機システムであって、
前記膨張機が、前記熱交換器にて気化された前記作動流体により回転するタービンであることを特徴とする原動機システム。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の原動機システムであって、
船舶の主機システムであることを特徴とする原動機システム。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の原動機システムであって、
前記閾値出力が、前記原動機の常用出力に等しいことを特徴とする原動機システム。
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CN116146299A (zh) * | 2023-04-19 | 2023-05-23 | 中国航空工业集团公司金城南京机电液压工程研究中心 | 一种多品位能量回收利用系统 |
CN116146299B (zh) * | 2023-04-19 | 2023-07-14 | 中国航空工业集团公司金城南京机电液压工程研究中心 | 一种多品位能量回收利用系统 |
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