JP5879177B2 - 原動機システム - Google Patents

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Description

本発明は、原動機システムに関する。
従来より、原動機システムでは、過給機付き原動機の効率を向上させて原動機システムの燃費を向上させるために、過給器で加圧された吸入空気(圧縮空気)を冷却し、冷却後の圧縮空気を原動機に供給している。舶用原動機の場合、船外から取り込んだ海水等により上記気体の冷却が行われることが多く、冷却に利用された海水等は船外へと排出される。
一方、特許文献1では、車両用のエンジンに係る廃熱を熱源とする廃熱利用装置が開示されている。当該廃熱利用装置では、圧縮空気の熱を熱源とする熱交換器と、エンジンの冷却液の熱を熱源とするもう1つの熱交換器とが設けられる。
特開2008−8224号公報
ところで、圧縮空気の冷却にはエネルギーが使用される。例えば、舶用原動機の場合、海水等を船外から取り込んで排出する装置を駆動するための燃料が必要となる。このため、原動機システムの燃費が低下してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、原動機システムの燃費を向上することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、原動機システムであって、原動機、および、吸気を加圧して前記原動機に供給する過給機を備える過給機付き原動機と、前記過給機付き原動機の廃熱を回収する廃熱回収装置と、前記過給機による加圧前の吸気を冷却する吸気冷却装置とを備え、前記廃熱回収装置が、前記過給機付き原動機の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張器と、前記膨張器にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプとを備え、前記吸気冷却装置が、気体状の作動流体を加圧する圧縮機と、前記圧縮機からの前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、前記凝縮器にて液化された前記作動流体を膨張させて温度を低下させる膨張器と、前記膨張器からの前記作動流体により前記吸気を冷却しつつ前記作動流体を気化させる熱交換器とを備え、前記吸気冷却装置において、前記熱交換器からの前記作動流体が前記圧縮機に導かれ、前記吸気冷却装置の前記圧縮機が、前記廃熱回収装置の前記膨張器に機械的に接続され、前記廃熱回収装置の前記膨張器にて回収された機械的エネルギーにより駆動され、前記廃熱回収装置の前記作動流体と前記吸気冷却装置の前記作動流体とが同一の共通作動流体であり、前記廃熱回収装置の前記凝縮器と前記吸気冷却装置の前記凝縮器とが同一の共通凝縮器であり、前記原動機システムが、前記廃熱回収装置の前記膨張器から送出された前記共通作動流体と、前記吸気冷却装置の前記圧縮機から送出された前記共通作動流体とを合流させ、前記共通凝縮器へと導く合流部と、前記共通凝縮器からの前記共通作動流体を分岐させて前記廃熱回収装置の前記熱交換器および前記吸気冷却装置の前記膨張器へと導く分岐部とをさらに備える
請求項に記載の発明は、請求項に記載の原動機システムであって、前記廃熱回収装置の前記膨張器が、前記廃熱回収装置の前記熱交換器にて気化された前記作動流体により回転するタービンであり、前記機械的エネルギーが、前記タービンにて発生する回転力である。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の原動機システムであって、前記過給機付き原動機の他の廃熱を回収する他の廃熱回収装置をさらに備え、前記他の廃熱回収装置が、前記過給機付き原動機の前記他の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張器と、前記膨張器にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプとを備え、前記吸気冷却装置の前記膨張器と前記熱交換器との間から分岐し、前記他の廃熱回収装置の前記凝縮器を経由し、前記吸気冷却装置の前記熱交換器と前記圧縮機との間に戻る分岐流路が設けられ、前記分岐流路を流れる前記共通作動流体により、前記他の廃熱回収装置の前記凝縮器における前記作動流体の凝縮が行われる。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、前記廃熱回収装置の前記熱交換器が、前記過給機にて加圧された吸気である加圧吸気を前記原動機へと導く流路に設けられ、前記廃熱回収装置の前記熱交換器において利用される前記熱源が、前記加圧吸気の廃熱である。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、前記廃熱回収装置の前記膨張器に機械的に接続され、前記廃熱回収装置の前記膨張器により回収された機械的エネルギーを電気に変換する発電機をさらに備える。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、前記過給機付き原動機が、舶用原動機である。
本発明では、原動機システムの燃費を向上することができる。
第1の実施の形態に係る原動機システムの構成を示す図である。 原動機システム1のT−S線図である。 掃気温度と廃熱回収装置の回収動力および吸気冷却装置の使用動力との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係る原動機システムの構成を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る原動機システム1の構成を示す図である。原動機システム1は、船舶の主機システムとして利用される。原動機システム1は、舶用原動機である過給機付き原動機2を備え、過給機付き原動機2は、2ストロークエンジンである原動機3と、吸気を加圧して原動機3に供給するターボチャージャである過給機4とを備える。原動機システム1は、さらに、過給機4による加圧前の吸気を冷却する吸気冷却装置5と、過給機付き原動機2の廃熱を回収する廃熱回収装置6とを備える。
原動機3と過給機4とは、掃気路31および排気路32により接続される。過給機4は、タービン41およびコンプレッサ42を備え、タービン41は、原動機3から排気路32を介して送り込まれた排気により回転する。タービン41の回転に利用された排気は、原動機システム1の外部に排出される。コンプレッサ42は、タービン41にて発生する回転力を利用して(すなわち、タービン41の回転を動力として)、原動機システム1の外部から吸気路43を介して取り込んだ吸気(空気)を加圧して圧縮する。コンプレッサ42により加圧された吸気である加圧吸気(以下、「掃気」という。)は、掃気路31上に設けられた熱交換器62(いわゆる、インタークーラ)にて冷却された後、掃気路31により原動機3へと導かれて供給される。このように、過給機4では、排気を利用して吸気を加圧し、掃気が生成される。
廃熱回収装置6は、作動流体が流れる配管61と、熱交換器62と、膨張器63と、凝縮器64と、ポンプ65と、合流部66と、分岐部67とを備える。熱交換器62、膨張器63、合流部66、凝縮器64、ポンプ65および分岐部67は、配管61によりこの順に接続される。作動流体としては、様々な流体が用いられてよく、本実施の形態では、R245faのような代替フロン等の有機媒体が作動流体として用いられ、廃熱回収装置6において、いわゆる有機ランキンサイクル(ORC:Organic Rankine Cycle)が行われる。
廃熱回収装置6の熱交換器62は、上述のように掃気路31において、掃気路31内を流れる掃気の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化させる。膨張器63は、熱交換器62にて気化された作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する。換言すれば、廃熱回収装置6は、過給機付き原動機2の掃気の廃熱を回収する廃熱回収装置である。本実施の形態では、膨張器63として、熱交換器62にて気化された作動流体により回転する蒸気タービンが利用される。
当該蒸気タービンの軸は吸気冷却装置5および発電機81に機械的に接続されており、熱交換器62から配管61を介して送り込まれる作動流体の蒸気により蒸気タービンが駆動されることにより、吸気冷却装置5が駆動されるとともに発電機81において発電が行われる。換言すれば、膨張器63により回収された機械的エネルギーは、吸気冷却装置5の駆動に利用されるとともに、発電機81により電気に変換される。
凝縮器64は、膨張器63にて膨張させた作動流体を凝縮して液化させる。ポンプ65は、凝縮器64にて液化された作動流体を加圧しつつ熱交換器62へと送出する昇圧ポンプである。
吸気冷却装置5は、作動流体が流れる配管51と、冷却器58と、膨張器53と、熱交換器52と、圧縮機55とを備える。以下の説明では、吸気冷却装置5の熱交換器52および膨張器53と、廃熱回収装置6の熱交換器62および膨張器63とを区別するために、吸気冷却装置5の熱交換器52および膨張器53を「吸気側熱交換器52」および「吸気側膨張器53」といい、廃熱回収装置6の熱交換器62および膨張器63を「掃気側熱交換器62」および「掃気側膨張器63」という。
吸気冷却装置5の冷却器58、吸気側膨張器53、吸気側熱交換器52、圧縮機55は、配管51によりこの順に接続される。配管51の両端は、上述の合流部66および分岐部67を介して廃熱回収装置6の配管61に接続される。吸気冷却装置5は、合流部66と、凝縮器64と、ポンプ65と、分岐部67と、配管61の合流部66と分岐部67との間の部位とを廃熱回収装置6と共有し、廃熱回収装置6の凝縮器64およびポンプ65が吸気冷却装置5の凝縮器およびポンプとしても利用される。吸気冷却装置5の作動流体は、廃熱回収装置6の作動流体と同一であり、本実施の形態では、R245faのような代替フロン等の有機媒体が作動流体として用いられる。
換言すれば、廃熱回収装置6の作動流体と吸気冷却装置5の作動流体とは同一の共通作動流体であり、廃熱回収装置6の凝縮器と吸気冷却装置5の凝縮器とは同一の共通凝縮器である。また、廃熱回収装置6のポンプと吸気冷却装置5のポンプとは同一の共通ポンプであり、当該共通ポンプにより、凝縮器64にて液化された作動流体が加圧されつつ廃熱回収装置6の掃気側熱交換器62および吸気冷却装置5の吸気側膨張器53へと送出される。
吸気冷却装置5の圧縮機55は、吸気側熱交換器52から導かれた気体状の作動流体を加圧する。圧縮機55は、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63に機械的に接続され、掃気側膨張器63にて回収された機械的エネルギーにより駆動される。具体的には、圧縮機55は、掃気側膨張器63である蒸気タービンの軸に機械的に接続され、当該蒸気タービンにて発生する上述の機械的エネルギーである回転力により駆動される。
圧縮機55から送出された作動流体は、配管51を介して合流部66へと導かれ、合流部66にて掃気側膨張器63から送出された作動流体と合流する。圧縮機55から送出された作動流体の圧力は、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63から送出された作動流体の圧力とほぼ同じである。合流部66にて合流した作動流体は、配管61により合流部66から凝縮器64へと導かれる。
凝縮器64では、吸気冷却装置5の圧縮機55からの作動流体、および、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63からの作動流体が凝縮されて液化される。凝縮器64から送出された作動流体は、ポンプ65により加圧され、分岐部67により分岐されて、吸気冷却装置5の吸気側膨張器53、および、廃熱回収装置6の掃気側熱交換器62へと導かれる。分岐部67から吸気冷却装置5の吸気側膨張器53へと導かれる作動流体は、分岐部67と吸気側膨張器53との間に配置される冷却器58により冷却される。
吸気側膨張器53は、凝縮器64にて液化された作動流体を膨張させて作動流体の温度を低下させる。本実施の形態では、吸気側膨張器53として膨張弁が利用される。吸気側熱交換器52は、過給機4へと吸気を導く流路である吸気路43上に設けられる。吸気側熱交換器52では、吸気側膨張器53からの低温の作動流体により、吸気路43内を流れる吸気を冷却する。吸気側熱交換器52では、作動流体が気化し、上述のように、配管51により圧縮機55へと導かれる。
図2は、上述の原動機システム1のT−S線図である。図2の横軸は比エントロピを示し、縦軸は温度を示す。図2中の点911から点912,913,914,915を経由して点911に戻る線910は廃熱回収装置6に対応し、点921から点922,915,911,923,924を経由して点921に戻る線920は吸気冷却装置5に対応する。線910のうち点911〜913は掃気側熱交換器62に対応し、点913〜914は掃気側膨張器63に対応し、点914から点915を経由して点911に至る部位は凝縮器64およびポンプ65に対応する。また、線920のうち点921〜922は圧縮機55に対応し、点922から点915,911を経由して点923に至る部位は凝縮器64、ポンプ65および冷却器58に対応し、点923〜924は吸気側膨張器53に対応し、点924から点921に至る部位は吸気側熱交換器52に対応する。
原動機システム1では、上述のように、吸気冷却装置5により冷却された吸気が過給機4に供給される。これにより、原動機システム1の吸気量が増加するとともに原動機3の効率が向上し、原動機3の燃費を向上することができる。また、原動機システム1では、廃熱回収装置6により過給機付き原動機2の廃熱から機械的エネルギーが回収され、当該機械的エネルギーが吸気冷却装置5の駆動に利用される。このため、吸気冷却装置5の燃料消費量を低減することができる。その結果、原動機システム1の燃費を向上することができる。
上述のように、原動機システム1では、吸気冷却装置5の圧縮機55が、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63に機械的に接続され、掃気側膨張器63にて回収された機械的エネルギーにより駆動される。これにより、廃熱回収装置6により回収された機械的エネルギーを電気に変換して、当該電気により吸気冷却装置5を駆動する場合に比べ、変換によるエネルギーロスが生じないため、廃熱回収装置6による回収エネルギーを、吸気冷却装置5の駆動に効率良く利用することができる。また、掃気側膨張器63が、掃気側熱交換器62にて気化された作動流体により回転する蒸気タービンであるため、廃熱回収装置6において比較的大きい廃熱を容易に回収することができる。
さらに、原動機システム1は、廃熱回収装置6に機械的に接続される発電機81をさらに備えるため、吸気冷却装置5の駆動に必要なエネルギーよりも大きい機械的エネルギーが廃熱回収装置6により回収される場合等、廃熱回収装置6により回収される機械的エネルギーのうち吸気冷却装置5の駆動に利用されないエネルギー(以下、「余剰エネルギー」という。)を電気に変換し、当該電気を原動機システム1が配置される船内の様々な用途に容易に利用することができる。すなわち、廃熱回収装置6により回収された機械的エネルギーの用途の選択の自由度を向上することができる。なお、発電機81により余剰エネルギーから変換された電気は、そのまま使用されてもよく、蓄積されて必要に応じて使用されてもよい。
原動機システム1では、吸気冷却装置5の作動流体と廃熱回収装置6の作動流体とが同一の共通作動流体であり、吸気冷却装置5の凝縮器と廃熱回収装置6の凝縮器とが同一の共通凝縮器(すなわち、凝縮器64)である。このため、原動機システム1の小型化を実現することができる。
図3は、原動機システム1における掃気温度と廃熱回収装置6により回収される動力、および、所定の掃気温度を実現するために吸気冷却装置5により使用される動力との関係を示す図である。図3の横軸は掃気温度を示し、縦軸は動力を示す。図3中の実線93は、廃熱回収装置6による回収動力を示し、破線94は、吸気冷却装置5による使用動力を示す。実線93および破線94は、吸気冷却装置5による冷却前の吸気温度が45℃であり、凝縮器64における作動流体の凝縮温度が38℃であり、吸気側熱交換器52における作動流体の蒸発温度が38℃であるという条件にて行われたシミュレーション結果を示す。
図3から、掃気温度を45℃未満とするためには、吸気冷却装置5により吸気を冷却する必要があることがわかる。また、吸気冷却装置5の使用動力を廃熱回収装置6の回収動力により全て賄うという条件下では、掃気温度は約7〜8℃まで低下させることができることがわかる。原動機システム1では、掃気温度を約7〜8℃よりも大きくする場合、廃熱回収装置6の回収動力が吸気冷却装置5の使用動力よりも大きいため、余剰の動力が生じる。当該余剰の動力は、発電機81による発電に使用される。なお、掃気温度を約7〜8℃未満にする場合には、吸気冷却装置5を駆動するために、廃熱回収装置6の回収動力に他の動力を追加する必要がある。
ところで、掃気の廃熱を回収するシステムが設けられない舶用原動機システム(以下、「比較例の原動機システム」という。)では、掃気の冷却に使用された海水等は、廃熱を回収されることなく船外へ排出される。これに対し、本実施の形態に係る原動機システム1では、掃気の廃熱を回収して吸気冷却装置5の駆動に利用することができる。これにより、過給機付き原動機2の廃熱を効率良く利用することができ、原動機システム1の燃費を向上することができる。
図4は、第2の実施の形態に係る原動機システム1aの構成を示す図である。原動機システム1aでは、過給機付き原動機2の掃気の廃熱を回収する廃熱回収装置6に加えて、過給機付き原動機2の他の廃熱を回収する他の廃熱回収装置7をさらに備える。以下の説明では、2つの廃熱回収装置を容易に区別するために、廃熱回収装置6および廃熱回収装置7をそれぞれ「第1廃熱回収装置6」および「第2廃熱回収装置7」という。原動機システム1aのその他の構成は、図1に示す原動機システム1とほぼ同様であり、以下の説明では同符号を付す。本実施の形態では、第2廃熱回収装置7は、過給機付き原動機2のジャケット水の廃熱を回収するが、ジャケット水以外の廃熱(例えば、過給機付き原動機2からの排気の廃熱)が第2廃熱回収装置7により回収されてもよい。
図4に示すように、第2廃熱回収装置7は、作動流体が流れる配管71と、ジャケット熱交換器72と、膨張器73と、凝縮器74と、ポンプ75とを備える。ジャケット熱交換器72、膨張器73、凝縮器74およびポンプ75は、配管71によりこの順に接続される。作動流体としては、様々な流体が用いられてよく、本実施の形態では、第1廃熱回収装置6と同様に、R245faのような代替フロン等の有機媒体が作動流体として用いられ、第2廃熱回収装置7において、いわゆる有機ランキンサイクルが行われる。
第2廃熱回収装置7のジャケット熱交換器72は、ジャケット水が流れる流路83において、ジャケット水の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化させる。膨張器73は、ジャケット熱交換器72にて気化された作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する。本実施の形態では、膨張器73として、ジャケット熱交換器72にて気化された作動流体により回転する蒸気タービンが利用される。当該蒸気タービンの軸は発電機82に機械的に接続されており、ジャケット熱交換器72から配管71を介して送り込まれる作動流体の蒸気により蒸気タービンが駆動されることにより、発電機82において発電が行われる。換言すれば、ジャケット熱交換器72により回収された機械的エネルギーは、発電機82により電気に変換される。凝縮器74は、膨張器73にて膨張させた作動流体を凝縮して液化させる。ポンプ75は、凝縮器74にて液化された作動流体を加圧しつつジャケット熱交換器72へと送出する昇圧ポンプである。
原動機システム1aでは、吸気冷却装置5の配管51上に分岐部57と合流部56とが設けられ、分岐部57と合流部56とが、配管51から分岐する分岐流路である分岐配管59により接続される。分岐部57は、吸気側膨張器53と吸気側熱交換器52との間に位置し、合流部56は、吸気側熱交換器52と圧縮機55との間に位置する。分岐配管59は、分岐部57にて配管51から分岐し、第2廃熱回収装置7の凝縮器74を経由し、合流部56にて配管51へと戻る。
原動機システム1aでは、吸気冷却装置5の吸気側膨張器53により低温とされ、分岐部57にて分岐された作動流体(すなわち、吸気冷却装置5および第1廃熱回収装置6の共通作動流体)が、分岐配管59により第2廃熱回収装置7の凝縮器74へと導かれる。凝縮器74では、分岐配管59を流れる低温の共通作動流体により、第2廃熱回収装置7の作動流体の凝縮が行われる。
このように、凝縮器74において、外部環境(例えば、過給機付き原動機2が配置される主機室の気温)よりも低い温度にて作動流体の凝縮が行われることにより、第2廃熱回収装置7における廃熱の回収効率を向上することができる。また、吸気側熱交換器52における吸気の冷却に使用されない余剰の冷熱エネルギーを、第2廃熱回収装置7において作動流体の凝縮に利用することにより、第1廃熱回収装置6により回収されたエネルギーを、より効率良く利用することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
上述の原動機システム1,1aでは、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63として蒸気タービン以外のもの、例えば、スクリューエキスパンダー、ベーン式エキスパンダー、往復ピストン式エキスパンダーが利用されてもよい。第2廃熱回収装置7の膨張器73も同様に、蒸気タービン以外の様々な膨張器が利用されてよい。吸気冷却装置5では、吸気側膨張器53として膨張弁以外の様々な膨張器が利用されてよい。また、吸気側膨張器53として蒸気タービンやエキスパンダーが利用され、吸気側膨張器53においても機械的エネルギーの回収が行われてよい。
原動機システム1,1aでは、廃熱回収装置6は必ずしも発電機81に接続される必要はない。この場合、廃熱回収装置6により回収された機械的エネルギーのうち、吸気冷却装置5の駆動に使用されない余剰エネルギーは、例えば、圧縮空気として蓄積されて様々な用途に使用される。
原動機システム1,1aでは、廃熱回収装置6により回収された機械的エネルギーが吸気冷却装置5の駆動に利用されるのであれば、当該機械的エネルギーの全てが、吸気冷却装置5の駆動に使用される必要はなく、吸気冷却装置5の駆動に必要な動力の全てを当該機械的エネルギーで賄う必要もない。本願の関連技術に係る原動機システムでは、吸気冷却装置5の圧縮機55は、必ずしも、廃熱回収装置6の掃気側膨張器63に機械的に接続される必要はない。例えば、掃気側膨張器63に機械的に接続されて駆動される発電機81により発電が行われ、発電機81にて得られた電力により吸気冷却装置5が駆動されてもよい。
本願の関連技術に係る原動機システムでは、吸気冷却装置5と廃熱回収装置6とは、凝縮器64、ポンプ65および配管61の一部を共有する必要はなく、両装置の作動流体も同一である必要はない。吸気冷却装置5は、廃熱回収装置6の凝縮器64およびポンプ65(すなわち、掃気側凝縮器および掃気側ポンプ)とは別の吸気側凝縮器および吸気側ポンプを配管51上に備え、吸気冷却装置5では吸気側作動流体が使用され、廃熱回収装置6では吸気側作動流体とは別の掃気側作動流体が使用されてもよい。
原動機3は、2ストロークエンジンである必要はなく、4ストロークエンジンが原動機3として利用されてもよい。この場合も、上記実施の形態と同様に、過給機4にて加圧された吸気である加圧吸気(すなわち、給気)の廃熱が、廃熱回収装置6により機械的エネルギーとして回収され、当該機械的エネルギーが吸気冷却装置5の駆動に利用されることにより、原動機3に供給される空気の冷却に要する燃料を低減することができる。その結果、原動機システムの燃費を向上することができる。
廃熱回収装置6では、加圧吸気の廃熱が回収される必要はなく、加圧吸気以外の過給機付き原動機2の廃熱(例えば、過給機付き原動機2からの排気の廃熱)が回収されてもよい。すなわち、廃熱回収装置6の熱交換器62は、過給機付き原動機2の様々な廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化させる。
原動機システム1,1aは、船舶の主機システム以外の様々な用途に使用されてよい。すなわち、過給機付き原動機2は、舶用原動機には限定されない。
上記実施形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1,1a 原動機システム
2 過給機付き原動機
3 原動機
4 過給機
5 吸気冷却装置
6 (第1)廃熱回収装置
7 第2廃熱回収装置
31 掃気路
52 吸気側熱交換器
53 吸気側膨張器
55 圧縮機
56 合流部
57 分岐部
59 分岐配管
62 掃気側熱交換器
63 掃気側膨張器
64 凝縮器
65 ポンプ
72 ジャケット熱交換器
73 膨張器
74 凝縮器
75 ポンプ
81,82 発電機

Claims (6)

  1. 原動機システムであって、
    原動機、および、吸気を加圧して前記原動機に供給する過給機を備える過給機付き原動機と、
    前記過給機付き原動機の廃熱を回収する廃熱回収装置と、
    前記過給機による加圧前の吸気を冷却する吸気冷却装置と、
    を備え、
    前記廃熱回収装置が、
    前記過給機付き原動機の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、
    前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張器と、
    前記膨張器にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、
    前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプと、
    を備え、
    前記吸気冷却装置が、
    気体状の作動流体を加圧する圧縮機と、
    前記圧縮機からの前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、
    前記凝縮器にて液化された前記作動流体を膨張させて温度を低下させる膨張器と、
    前記膨張器からの前記作動流体により前記吸気を冷却しつつ前記作動流体を気化させる熱交換器と、
    を備え、
    前記吸気冷却装置において、前記熱交換器からの前記作動流体が前記圧縮機に導かれ、
    前記吸気冷却装置の前記圧縮機が、前記廃熱回収装置の前記膨張器に機械的に接続され、前記廃熱回収装置の前記膨張器にて回収された機械的エネルギーにより駆動され、
    前記廃熱回収装置の前記作動流体と前記吸気冷却装置の前記作動流体とが同一の共通作動流体であり、
    前記廃熱回収装置の前記凝縮器と前記吸気冷却装置の前記凝縮器とが同一の共通凝縮器であり、
    前記原動機システムが、
    前記廃熱回収装置の前記膨張器から送出された前記共通作動流体と、前記吸気冷却装置の前記圧縮機から送出された前記共通作動流体とを合流させ、前記共通凝縮器へと導く合流部と、
    前記共通凝縮器からの前記共通作動流体を分岐させて前記廃熱回収装置の前記熱交換器および前記吸気冷却装置の前記膨張器へと導く分岐部と、
    をさらに備えることを特徴とする原動機システム。
  2. 請求項に記載の原動機システムであって、
    前記廃熱回収装置の前記膨張器が、前記廃熱回収装置の前記熱交換器にて気化された前記作動流体により回転するタービンであり、
    前記機械的エネルギーが、前記タービンにて発生する回転力であることを特徴とする原動機システム。
  3. 請求項1または2に記載の原動機システムであって、
    前記過給機付き原動機の他の廃熱を回収する他の廃熱回収装置をさらに備え、
    前記他の廃熱回収装置が、
    前記過給機付き原動機の前記他の廃熱を熱源として作動流体を加熱して気化する熱交換器と、
    前記熱交換器にて気化された前記作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張器と、
    前記膨張器にて膨張させた前記作動流体を凝縮して液化する凝縮器と、
    前記凝縮器にて液化された前記作動流体を前記熱交換器へと送出するポンプと、
    を備え、
    前記吸気冷却装置の前記膨張器と前記熱交換器との間から分岐し、前記他の廃熱回収装置の前記凝縮器を経由し、前記吸気冷却装置の前記熱交換器と前記圧縮機との間に戻る分岐流路が設けられ、前記分岐流路を流れる前記共通作動流体により、前記他の廃熱回収装置の前記凝縮器における前記作動流体の凝縮が行われることを特徴とする原動機システム。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、
    前記廃熱回収装置の前記熱交換器が、前記過給機にて加圧された吸気である加圧吸気を前記原動機へと導く流路に設けられ、
    前記廃熱回収装置の前記熱交換器において利用される前記熱源が、前記加圧吸気の廃熱であることを特徴とする原動機システム。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、
    前記廃熱回収装置の前記膨張器に機械的に接続され、前記廃熱回収装置の前記膨張器により回収された機械的エネルギーを電気に変換する発電機をさらに備えることを特徴とする原動機システム。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の原動機システムであって、
    前記過給機付き原動機が、舶用原動機であることを特徴とする原動機システム。
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