JP2014000755A - 画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写効率が高い画像記録方法。
【解決手段】インクを中間転写体に付与することで中間画像を記録する中間画像記録工程、中間画像が記録された中間転写体10を加熱する中間画像加熱工程、及び、加熱された中間画像を記録媒体18に転写する転写工程を有する画像記録方法であって、インクが、融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物を含有し、転写工程における、中間画像が転写される記録媒体の温度が、化合物の前記融点より低い。
【選択図】図1

Description

本発明は画像記録方法に関する。
中間転写体にインクを付与することで中間画像を記録し、この中間画像を記録媒体に転写して画像を記録する方法(以下、「中間転写型画像記録方法」ともいう)が知られている。近年では、高速記録への需要の高まりに伴い、速い転写速度においても高いレベルの画質の画像が得られるような中間転写型画像記録方法が検討されている。中間転写型画像記録方法において、得られる画像の画質に大きく影響するのが、中間転写体に形成された中間画像を記録媒体に転写する際の転写効率である。従来、この転写効率を改善するために、樹脂粒子を含有するインクを用いる方法が検討されている(特許文献1)。特許文献1には、最低造膜温度が50℃以上の樹脂粒子を含有するインクを用い、転写する際に、前記最低造膜温度以上に加熱することで、転写効率を改善することが開示されている。
特開平7−32721号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の樹脂粒子を含有するインクを用い、速い転写速度で記録した場合、高いレベルの画質の画像が得られなかった。
したがって、本発明の目的は、速い転写速度で記録しても、得られる画像の画質が高いような、転写効率の高い画像記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる画像記録方法は、インクを中間転写体に付与することで中間画像を記録する中間画像記録工程、前記中間画像が記録された中間転写体を加熱する中間画像加熱工程、及び、前記加熱された中間画像を記録媒体に転写する転写工程を有し、前記インクが、融点が前記中間転写体の加熱温度以下である化合物を含有し、前記転写工程における、前記中間画像が転写される前記記録媒体の温度が、前記化合物の前記融点より低いことを特徴とする。
本発明によれば、転写効率が高い画像記録方法を提供することができる。
本発明に用いられる記録装置の構成の一例を示す模式図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。本発明者らは先ず、樹脂粒子を含有するインクを用いる中間転写型画像記録方法において、高い転写効率を得るために必要な特性を検討した。詳細を以下に示す。
本発明者らが検討したところ、中間転写型画像記録方法において、転写効率に大きく影響するのは中間画像の状態であることが分かった。先ず、中間転写体上の中間画像が記録媒体と接触する際には、中間画像が「液体状態」であることが重要であることを見出した。これは、中間画像が液体状態であることで、記録媒体と中間画像とが接触した際に、中間画像の液体成分が記録媒体に吸収されるため、密着性が高まるからであると考えられる。しかしながら、中間画像が液体状態のままでは、中間画像が中間転写体から記録媒体に転写される際に、中間画像の一部のみが転写される現象(転写別れ)が起きてしまう。これは、中間画像が一体化していないことが原因である。そこで、中間画像が中間転写体から記録媒体に転写される際には、中間画像が「固体状態」であることで、上記転写別れの発生を抑制することが可能であることを見出した。
以上の通り、高い転写効率を得るためには、中間転写体上の中間画像が記録媒体と接触し、中間転写体から記録媒体に転写される際に、中間画像が「液体状態」から「固体状態」へと変化するようにすることが重要であることが分かった。
本発明者らは、先ず、インク中の樹脂に着目して検討を行った。しかしながら、樹脂は分子の大きい化合物であるため、記録媒体との接触から転写というごく短い間に状態変化を起こすことが難しいことが分かった。
そこで、中間転写型画像記録方法に用いることが可能なインク材料と、中間転写型画像記録方法における各工程を工夫することを検討した結果、本発明の構成に至った。
本発明の画像記録方法は、先ず、中間画像が記録された中間転写体を加熱する工程を有し、かつ、インクが中間転写体の加熱温度以下の融点を有する化合物を含有することを特徴とする。この構成によって、転写前の中間転写体上の中間画像を液体状態とすることができる。更に、本発明の画像記録方法は、転写工程における、中間画像が転写される記録媒体の温度が、インク中の前記化合物の融点より低いことを特徴とする。この構成によって、液体状態で記録媒体と接触した中間画像の温度が急激に低くなり、固体状態に変化させることができる。以上のメカニズムのようにして、本発明の効果を達成することが可能となる。
[画像記録方法]
本発明の画像記録方法は、インクを中間転写体に付与することで中間画像を記録する中間画像記録工程(A)と、中間画像が記録された中間転写体を加熱する中間画像加熱工程(B)と、中間画像を記録媒体に転写する転写工程(C)とを有する。
前記工程(A)における、インクの中間転写体への付与手段としては、インクジェット方式を用いることが好ましい。特に、インクに熱エネルギーを作用させて記録ヘッドの吐出口からインクを吐出させる方式がより好ましい。
前記工程(B)における中間転写体を加熱する加熱する方法としては、加熱ヒーターを設ける方法が挙げられる。加熱温度は、用いる化合物に応じて設定することが好ましいが、80℃以下であることが更に好ましい。
前記工程(C)においては、中間転写体に記録された中間画像に記録媒体を接触させ、中間転写体から記録媒体へと転写する。これにより、記録媒体に画像を記録することができる。本発明において、記録媒体としては、一般的な印刷に用いられる紙だけでなく、布、プラスチック、フィルムなども広く包含される。本発明の画像記録方法に用いる記録媒体は、所望のサイズに予めカットされたものであってもよい。また、ロール状に巻かれたシートを用い、画像記録後に所望のサイズにカットされるものであってもよい。
中間画像を記録媒体に転写する際には、例えば加圧ローラーなどを使用し、中間転写体と記録媒体の両側から加圧することが好ましい。加圧することで、転写効率を向上することができる。このとき、多段階に加圧してもよい。
また、上述の通り、近年では、高速記録への需要の高まりに伴い、速い転写速度においても高い転写効率を達成することが求められる。したがって、本発明において、転写速度は1.0m/秒以上であることが好ましく、2.0m/秒以上であることが更に好ましい。
前記工程(A)の前又は後に、液体組成物を中間転写体に付与する工程を有してもよい。液体組成物には、インクの成分(色材や樹脂など)を析出・凝集させるような反応剤を含有することができる。液体組成物の中間転写体への付与手段としては、インクジェット方式や、ローラーコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法などの塗布方式などが挙げられる。特に、塗布方式を用いることが好ましい。反応剤としては、具体的には、多価金属イオンや有機酸などが挙げられる。
前記工程(C)の前に、記録した中間画像に含まれる過剰な液体成分を減少させる工程を有してもよい。液体成分を減少させる方法としては、従来用いられている方法を何れも使用することができる。具体的には、加熱する方法、低湿の空気を送風する方法、減圧する方法、吸収体を接触させる方法、及び、これらの方法を複数組み合わせた方法などが挙げられる。この工程と、上記工程(B)を同時に行ってもよい。
前記工程(C)の後に、画像が転写された記録媒体を、ローラーなどで加圧する工程を有してもよい。加圧することで、画像の平滑性を高めることができる。また、画像が転写された記録媒体をローラーで加圧する際に、更に、ローラーを加熱しておくことが好ましい。加熱したローラーで加圧することで、画像の堅牢性を高めることができる。
前記工程(C)の後に、中間転写体の表面を洗浄する工程を有してもよい。中間転写体を洗浄する方法としては、従来用いられている方法を何れも使用することができる。具体的には、洗浄液をシャワー状にして中間転写体に付与する方法、濡らしたモルトンローラを中間転写体に当接させて払拭する方法、洗浄液面に中間転写体を接触させる方法、ワイパーブレードで中間転写体の残留物を払拭する方法、各種エネルギーを中間転写体に付与する方法、及び、これらの方法を複数組み合わせた方法などが挙げられる。
図1は、本発明の画像記録方法に用いられる画像記録装置の一例を示す模式図である。図1に示す画像記録装置において、中間転写体10は、回転可能なドラム形状の支持部材12と、支持部材12の外周面上に配設された表層部材11とを備える。表層部材11は、例えば、シリコーンゴムとPETシートを構成材料として有する層状の部材である。この表層部材11は、両面粘着テープなどにより支持部材12の外周面上に固定されている。中間転写体10(支持部材12)は、回転軸13を中心として矢印方向(図の反時計回り)に回転駆動する。そして、中間転写体10の回転と同期して、中間転写体10の周囲に配置された各構成が作動するように構成されている。液体組成物を中間転写体に付与する工程を有する場合は、塗布ローラー14などによって、液体組成物を中間転写体10に塗布してもよい。インクは、インクジェット方式の記録ヘッド15から付与され、所望の画像がミラー反転した中間画像が中間転写体10に記録される。そして、中間画像が形成された中間転写体を加熱ヒーター17によって、所定の温度に加熱する。このとき、中間画像に含まれる過剰な液体成分を減少させる工程として、送風装置16を有してもよい。次いで、加圧ローラー19を用いて、記録媒体18と中間転写体10を接触させることで、記録媒体18に中間画像が転写される。中間転写体の表面を洗浄する工程として、クリーニングユニット20を有してもよい。
<インク>
本発明の画像記録方法に用いるインクは、融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物を含有する。
(融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物)
本発明において、融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物は、記録媒体に画像として記録された際に、固体状態で存在することが好ましい。したがって、記録媒体が常温(25℃)で保存することを考えると、常温で固体である化合物であることが好ましい。また、中間転写体の加熱温度は、装置のサイズや消費電力の観点、更に、中間転写体に用いる材料の観点から、80℃以下であることが好ましい。即ち、本発明においては、融点が25℃以上80℃以下である化合物を用いることが好ましい。更には、融点が30℃以上70℃以下である化合物を用いることが好ましい。具体的には、トリメチロールプロパン(融点:58℃)、1,6−ヘキサンジオール(融点:42℃)、尿素誘導体を用いることが好ましい。尿素誘導体としては、1,1−ジエチル尿素が挙げられる。
本発明において、融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物の含有量は、インク全質量を基準として、3質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
(樹脂)
本発明の画像記録方法に用いるインクは、更に樹脂を含有してもよい。本発明において、樹脂は親水性モノマーと疎水性モノマーとからなる共重合体であることが好ましい。親水性モノマーとしては、α,β−不飽和カルボン酸及びその塩が挙げられ、疎水性モノマーとしてはα,β−不飽和カルボン酸のエステル化合物やアリール基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物が挙げられる。
樹脂は色材として顔料を用いる場合には、顔料分散剤として含有されてもよい。また、反応液を用いる場合は、樹脂は、反応液と接触することにより、凝集することが好ましい。
樹脂の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、1,000以上50,000以下であることが好ましい。樹脂の含有量は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。また、インク全質量に対する、融点が中間転写体の加熱温度以下である化合物の含有量(質量%)が、樹脂の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.50倍以上20.00倍以下であることが好ましい。
(色材)
画像記録方法に用いるインクは、更に色材を含有してもよい。本発明において、色材としては顔料及び染料が挙げられる。顔料及び染料は従来公知のものを何れも使用することができる。本発明においては、画像の耐水性の観点から、顔料を用いることが好ましい。色材の含有量(質量%)としては、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下が好ましく、更には1.0質量%以上10.0質量%以下とするのがより好ましい。
本発明において、色材として顔料を用いる場合、顔料の分散方法としては、分散剤として樹脂を用いる樹脂分散タイプの顔料(樹脂分散剤を使用した樹脂分散顔料、顔料粒子の表面を樹脂で被覆したマイクロカプセル顔料、顔料粒子の表面に樹脂を含む有機基が化学的に結合した樹脂結合顔料)や顔料粒子の表面に親水性基を導入した自己分散タイプの顔料(自己分散顔料)が挙げられる。無論、分散方法の異なる顔料を併用することも可能である。具体的な顔料としては、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましい。また、顔料は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、インクに使用する顔料が前記樹脂分散タイプの顔料であるときは、樹脂を分散剤として用いる。分散剤として用いる樹脂は親水性部位と疎水性部位を共に有することが好ましい。具体的には、アクリル酸やメタクリル酸などカルボキシル基を有するモノマーを用いて重合したアクリル樹脂;ジメチロールプロピオン酸などアニオン性基を有するジオールを用いて重合したウレタン樹脂などが挙げられる。また、分散剤として用いる樹脂の酸価は50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下であることが好ましい。また、分散剤として用いる樹脂のGPCにより得られるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上15,000以下であることが好ましい。また、インク中の樹脂分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下、更には、0.2質量%以上4.0質量%以下であることが好ましい。また、樹脂分散剤の含有量(質量%)が、顔料の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.1倍以上1.0倍以下であることが好ましい。
(水性媒体)
本発明のインクは、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、従来、一般的に用いられているものを何れも用いることができる。例えば、アルコール類、グリコール類、アルキレン基の炭素原子数が2乃至6のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール類、含窒素化合物類、含硫黄化合物類などが挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
(その他の成分)
本発明のインクは、上記の成分以外にも必要に応じて常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。更に、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂などの種々の添加剤を含有してもよい。
<中間転写体>
本発明において、中間転写体は、液体組成物及びインクを保持し、中間画像が記録される基材となる。中間転写体は、例えば、それ自体をハンドリングして必要な力を伝達するための支持部材と、中間画像が記録される表層部材とを備えるものが挙げられる。尚、支持部材と表層部材は一体となっていてもよい。
中間転写体の形状としては、シート形状、ローラー形状、ドラム形状、ベルト形状、無端ウエブ形状などを挙げることができる。また、中間転写体のサイズは、記録可能な記録媒体のサイズに合わせて適宜設定することができる。中間転写体を構成する支持部材は、その搬送精度や耐久性の観点から、ある程度の強度を有することが要求される。支持部材の材質としては、金属、セラミックス、樹脂などが好ましい。なかでも、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが好ましい。これらの材質で支持部材を構成すると、転写時の加圧に耐えうる剛性や寸法精度を確保できるとともに、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上させることができる。尚、これらの材質は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中間転写体を構成する表層部材は、紙などの記録媒体に中間画像を圧着させて転写させるため、ある程度の弾性を有することが要求される。例えば、記録媒体として紙を用いる場合を想定すると、JIS K6253に準拠した表層部材のデュロA硬度(デュロメータ タイプA硬度)は、10〜100であることが好ましく、20〜60であることが更に好ましい。
<液体組成物>
上述の通り、本発明においては、インクの成分(色材や樹脂など)を析出・凝集させるような反応剤を含有する液体組成物を中間転写体に付与する工程を有してもよい。反応剤としては、従来公知の化合物を用いることができるが、中でも、多価金属イオン及び有機酸から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。また、複数の種類の反応剤を液体組成物に含有させることも好ましい。
多価金属イオンの具体例としては、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、及びZn2+などの二価の金属イオン;Fe3+、Cr3+、Y3+、及びAl3+などの三価の金属イオンなどを挙げることができる。本発明において、前記多価金属イオンは水酸化物、塩化物などの塩の形態で液体組成物に添加することができ、解離して生じるイオンとして用いられてもよい。本発明において、多価金属イオンの含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、3質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
また、有機酸の具体例としては、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸などを挙げることができる。本発明において、有機酸の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、3質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
また、液体組成物には、水性媒体及びその他の化合物を含有することが可能である。水性媒体、その他の化合物としては、上記インクに使用可能なものとして挙げたものと同様のものを使用することができる。
本発明において、液体組成物は、インクで記録した画像に影響を及ぼさないために、無色、乳白色、又は白色であることが好ましい。そのため、可視光の波長域である400nm乃至800nmの波長域における最大吸光度と最小吸光度の比(最大吸光度/最小吸光度)が1.0以上2.0以下であることが好ましい。これは、可視光の波長域において、吸光度のピークを実質的に有さないか、有していてもピークの強度が極めて小さいことを意味する。更に、本発明において、液体組成物は色材を含有しないことが好ましい。吸光度は、非希釈の液体組成物を用いて、日立ダブルビーム分光光度計U−2900(日立ハイテクノロジーズ製)によって測定すればよい。尚、このとき、液体組成物を希釈して吸光度を測定してもよい。これは、液体組成物の最大吸光度と最小吸光度の値は共に希釈倍率に比例するため、最大吸光度と最小吸光度の比(最大吸光度/最小吸光度)の値は希釈倍率に依存しないからである。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[インクの調製]
<樹脂水溶液の調製>
(樹脂水溶液P1の調製)
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体(酸価150、重量平均分子量8,000、ガラス転移温度95℃)を用いて、樹脂の含有量が20.0質量%の水溶液を調製し、水酸化カリウム水溶液で中和した樹脂水溶液P1を得た。
(樹脂水溶液P2の調製)
メタクリル酸ベンジル−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体(酸価170、重量平均分子量9,000、ガラス転移温度39℃)を用いて、樹脂の含有量が20.0質量%の水溶液を調製し、水酸化カリウム水溶液で中和した樹脂水溶液P2を得た。
(樹脂水溶液P3の調製)
スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体(酸価130、重量平均分子量7,000、ガラス転移温度80℃)を用いて、樹脂の含有量が20.0質量%の水溶液を調製し、水酸化カリウム水溶液で中和した樹脂水溶液P3を得た。
<顔料分散体の調製>
(顔料分散体1の調製)
カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット製)10部、樹脂水溶液P1 15部、純水75部を混合し、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填し、水冷しつつ、5時間分散処理を行った。この分散液を遠心分離して、粗大粒子を除去した後、顔料の含有量が10.0質量%の顔料分散体1を得た。
(顔料分散体2の調製)
樹脂水溶液P1にかえてP2を用いた以外は顔料分散体1と同様にして、顔料の含有量が10.0質量%の顔料分散体2を得た。
<染料水溶液の調製>
C.I.ダイレクトブラック195を用いて、染料の含有量が10.0質量%である染料水溶液を調製した。
<インクの調製>
表1に示した各成分を混合し、十分撹拌して分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。
[液体組成物の調製]
グルタル酸30部、グリセリン5部、水酸化カリウム5部、及びアセチレノールE100(界面活性剤:川研ファインケミカル製)1部、イオン交換水59部を混合し、十分撹拌した。その後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、液体組成物を調製した。
[転写効率の評価]
上記で得られたインク及び液体組成物をインクカートリッジに充填し、表2の組合せで図1の画像記録装置に装着した。先ず、上記で得られた液体組成物を、塗布ローラーを用いて、中間転写体に塗布した。そして、液体組成物を塗布した中間転写体に、インクジェット方式の記録ヘッドから、インクを吐出し、記録デューティが100%の中間画像(2cm×2cmのベタ画像)を記録した。尚、上記画像記録装置では、解像度600dpi×600dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に3.5ng(ナノグラム)のインク滴を8ドット付与する条件を、記録デューティが100%であると定義される。次いで、中間画像を形成した中間転写体を75℃に加熱した。更に、加圧ローラーを用いて、転写速度100mm/秒で常温(25℃)の記録媒体に中間画像を転写した。この一連の工程を25回繰り返した後、中間転写体の表面に残存している中間画像の割合、即ち、転写残存率(%)を算出した。具体的に、転写残存率は、中間転写体を支持部材から外し、表面を画像で取り込み、中間画像が記録された面積に占める、転写されずに中間転写体に残存した中間画像の面積の割合を算出することで得た。そして、この転写残存率から、転写効率を評価した。評価基準は以下の通りである。本発明においては下記の評価基準において、A〜Bが許容できるレベルとし、Cは許容できないレベルとした。評価結果を表2に示す。
A:転写残存率が10%以下であり、転写効率が高かった
B:転写残存率が10%より大きく15%以下であり、転写効率がある程度高かった
C:転写残存率が15%より大きく、転写効率が低かった。

Claims (4)

  1. インクを中間転写体に付与することで中間画像を記録する中間画像記録工程、前記中間画像が記録された中間転写体を加熱する中間画像加熱工程、及び、前記加熱された中間画像を記録媒体に転写する転写工程を有する画像記録方法であって、
    前記インクが、融点が前記中間転写体の加熱温度以下である化合物を含有し、
    前記転写工程における、前記中間画像が転写される前記記録媒体の温度が、前記化合物の前記融点より低いことを特徴とする画像記録方法。
  2. 前記化合物が、トリメチロールプロパン及び/又は1,6−ヘキサンジオールである請求項1に記載の画像記録方法。
  3. 前記インクが更に樹脂を含有し、前記トリメチロールプロパン及び前記1,6−ヘキサンジオールの含有量(質量%)が、樹脂の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.50倍以上20.00倍以下である請求項2に記載の画像記録方法。
  4. 前記転写する前の前記記録媒体の温度が、30℃未満である請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像記録方法。
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