JP2014000720A - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエータ基板2とキャップ部材3との間の熱膨張差によりノズル8の位置が変化することや、アクチュエータ基板2が破損することを防止する。
【解決手段】本発明の液体噴射ヘッド1は、長手方向に複数のチャンネル6が配列するチャンネル列7を有するアクチュエータ基板2と、板厚方向に貫通する貫通窓11にアクチュエータ基板2と装着され、アクチュエータ基板2と接着剤5を介して接合されるキャップ部材3と、複数のノズル8が配列するノズル列9を有し、アクチュエータ基板2の側面SPに接着されるノズルプレート4とを備える。アクチュエータ基板2はその長手方向の一方端Taとチャンネル列7の一方端Ta側の端部に位置するチャンネル6aとの間に第一緩衝溝10aを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液滴を吐出して被記録媒体に記録する液体噴射ヘッド、この液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料(以下、液体という。)を液体タンクから供給管を介してチャンネルに導き、チャンネルに充填される液体に圧力を印加してチャンネルに連通するノズルから液体を吐出する。液体の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜を形成する。
図10は、この種の液体噴射ヘッド(インクジェットヘッド101)の分解斜視図である(特許文献1の図1)。インクジェットヘッド101は、液滴を吐出するための吐出口111を設けたノズルプレート112と、液体を押し出すポンプ機能を有するチャンバが複数配列するアクチュエータ110と、中央部に貫通窓を備え、アクチュエータ110が挿入されて接着剤により固定されるノズルキャップ113とを備える。インクジェットヘッド101は、更に、アクチュエータ110の各チャンバに液体を供給する流路116と、アクチュエータ110に駆動信号を伝達するフレキシブル基板117と、フレキシブル基板117に駆動信号を供給する回路基板115と、ノズルキャップ113及び回路基板115を固定するベース部材114とを備える。
図11は、組み立て後のインクジェットヘッド101の断面模式図である(特許文献1の図2)。アクチュエータ110の液体吐出側がノズルキャップ113の開口部に挿入され、ノズルプレート112はアクチュエータ110の吐出面及びノズルキャップ113の吐出側の外表面に接着剤により貼り付けられる。また、ノズルキャップ113と流路116及びベース部材114とは接着剤119により接着され、固定される。なお、121は弾性部材、120は温度センサー、122は熱伝導樹脂である。図11において、ノズルキャップ113の開口部の内壁面とアクチュエータ110の挿入部の外表面との間に隙間が存在するが、この隙間は、通常、接着剤119により埋め立てられている。
ここで、アクチュエータ110は圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックスが使用され、ノズルキャップ113は金属材料、たとえばステンレスやアルミニウムが使用される。接着剤119としては硬化後の硬度の高い高硬度材料や硬化後の硬度の低い低硬度材料が使用される。低硬度材料を使用すれば、アクチュエータ110とノズルキャップ113の熱膨張差に伴う応力がアクチュエータ110に加わることを低減させることができる。しかし、硬化後の硬度が低硬度の接着剤119を使用すると、液体として溶剤系インクを使用したときに接着剤119が溶剤系インクにより溶解してノズルキャップ113からアクチュエータ110が剥がれてしまう等の不具合が発生する。そこで、ノズルキャップ113とアクチュエータ110の間は硬化後の硬度の高い高硬度の接着剤119を使用し、液体として溶剤系インクを使用しても接着剤119が劣化しないようにする。
しかし、高硬度の接着剤119を使用してノズルキャップ113とアクチュエータ110を接着すると、ノズルキャップ113とアクチュエータ110の熱膨張差による応力がアクチュエータ110に直接印加され、アクチュエータ110が変形する。アクチュエータ110としてPZTセラミックスを使用しノズルキャップ113として熱伝導性の高いアルミニウムやステンレスを使用した場合、PZTセラミックスの線膨張係数は4〜9×10-6/℃であり、アルミニウムの線膨張係数は24×10-6/℃であり、ステンレスの線膨張係数は12〜19×10-6/℃である。そのため、接着剤119を加熱して硬化させた後に冷却したときの温度変化や駆動の際の温度変化に伴ってアクチュエータ110に応力が印加され、アクチュエータ110に接着したノズルプレート112の寸法が変化し、ノズルの位置ずれが発生する。また、高硬度の接着剤は高温で硬化するので、冷却後の熱膨張差によりアクチュエータ110にクラックが入る、あるいはアクチュエータ110が破壊するなどの不具合が発生する。
特許文献2では、このような不具合を防止するために、PZTセラミックスの線膨張係数と略同等の線膨張係数を有するスペーサをアクチュエータ基板に積層して接着し、アクチュエータ基板の変形を抑えている。スペーサとして、例えば厚さ0.1mm〜1.5mmの石英板やアルミナ板(Al23)を使用する。このスペーサをアクチュエータ基板に積層して接着することにより、ノズルキャップとアクチュエータ基板の熱膨張差に基づいてアクチュエータ基板に応力が加わっても、アクチュエータ基板の変形を抑えることができる。そのために、高温で硬化する高硬度の接着剤を使用することができ、溶剤系インクに対する接着剤の耐性を向上させることができる、と記載されている。
特許文献3には、1サイクルで駆動することが可能な液体噴射ヘッドが記載されている。液体噴射ヘッドは、PZTの圧電材料からなるアクチュエータ基板と、その上に接合されるカバープレート基板と、アクチュエータ基板及びカバープレート基板の端面に接合されるノズルプレートを備えている。アクチュエータ基板の表面には同じ形状の複数の吐出溝が所定のピッチで並列して形成される。各吐出溝はその上部がカバープレート基板により覆われて各チャンネルを構成する。各チャンネルは、液体を吐出するための吐出チャンネルと液体を吐出しないダミーチャンネルとが交互に所定のピッチで配列し、端部に位置するダミーチャンネルとアクチュエータ基板の端部との間には溝が形成されていない。
特許文献4にはアクチュエータと流路部材の間に緩衝部材を設置した液体噴射ヘッドが記載されている。液体噴射ヘッドは、アクチュエータに形成される溝の容積を圧電体の電歪効果により瞬間的に変化させて溝に充填される液体を吐出する。液体の吐出速度はアクチュエータが持つ固有振動の影響を受け、この固有振動は、アクチュエータと流路部材やベース部材との間に介在する接着剤の硬度の変化や厚さのむらによって変化する。そこで、アクチュエータと流路部材やベース部材との間に緩衝部材を設置してアクチュエータの振動が流路部材やベース部材の影響を受けないようにし、液体の吐出速度のばらつきによる液滴の着弾地点がずれることを防止する。そして、アクチュエータとノズルキャップとして機能するベース部材との間には間隙を設けてアクチュエータの振動がベース部材に伝達されない構造としている。
特開2009−143210号公報 特開2003−182080号公報 特開2010−131941号公報 特会2011−126254号公報
溶剤系インクに対して耐性のある高硬度の接着剤は高温での硬化処理を必要とする。そのため、キャップ部材とアクチュエータ基板とをこの種の接着剤により接着すると、アクチュエータ基板の特に長手方向に大きな応力が加わり、ノズルの位置ずれが発生しやすくなる。また、この長手方向の大きな応力によりアクチュエータ基板にクラックや割れが発生しやすくなる。そのため、接着剤の硬化温度を高くすることができない、という課題があった。
特許文献2では、アクチュエータ基板にアクチュエータ基板と同等の線膨張係数を有するスペーサを接着してアクチュエータ基板を補強し、ノズルキャップが膨張してもスペーサによってアクチュエータ基板が変形することを抑制する。これにより、硬化温度の高い高硬度の接着剤を使用することができる。しかし、スペーサを付加することによりアクチュエータ基板周辺の容積が増大し、重量も増加する。更に、部品点数及び製造工数も増加してコスト高となる。
また、特許文献4の構造のように、ノズルキャップとアクチュエータとの間のノズルプレート側に隙間が存在すると、この隙間に液体が滞留する。ノズルプレートは薄いポリイミド樹脂を使用するので半透明である。そのため、この隙間に滞留する液体が外部から見えてしまい、外観上好ましくない。これを防ぐために隙間に接着剤を充填すると、アクチュエータ基板とキャップ部材が接着剤により固定され、キャップ部材の膨張や収縮に伴ってアクチュエータ基板が変形し、ノズルの位置ずれが発生しやすくなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、アクチュエータ基板が温度変化してもノズルの位置ずれが発生し難い液体噴射ヘッド、液体噴射装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液体噴射ヘッドは、長手方向に複数のチャンネルが配列するチャンネル列を有し、複数の前記チャンネルが側面に開口するアクチュエータ基板と、板厚方向に貫通する貫通窓を有し、前記貫通窓に前記側面が前記貫通窓の開口面と略平行に装着され、前記アクチュエータ基板と接着剤を介して接合されるキャップ部材と、長手方向に複数のノズルが配列するノズル列を有し、複数の前記ノズルと複数の前記チャンネルとがそれぞれ連通して前記側面に接着されるノズルプレートと、を備え、前記アクチュエータ基板は、その長手方向の一方端と前記チャンネル列の前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第一緩衝溝を有することとした。
また、複数の前記チャンネルは前記アクチュエータ基板の長手方向に所定のピッチで配列し、前記第一緩衝溝と前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間の距離は前記ピッチとは異なることとした。
また、前記第一緩衝溝は、前記チャンネルとは形状が異なることとした。
また、前記第一緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが短いこととした。
また、前記第一緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが長いこととした。
また、前記第一緩衝溝は、前記アクチュエータ基板の板厚方向に貫通することとした。
また、前記側面は前記キャップ部材の外表面と面一に設置され、前記ノズルプレートは前記外表面に延在して接着され、前記ノズルプレートの側において、前記貫通窓の内壁面と前記アクチュエータ基板の外表面との間は前記接着剤が充填されることとした。
また、前記アクチュエータ基板は、前記チャンネルに充填される液体に圧力を印加する圧電体基板と前記圧電体基板の上面に接合されるカバープレートとを備え、前記チャンネル列は前記圧電体基板の前記上面に設置され、前記第一緩衝溝は前記圧電体基板に設置されることとした。
また、前記カバープレートは、前記圧電体基板の側の表面に前記第一緩衝溝に対向する第二緩衝溝を有し、前記上面に前記チャンネル列を覆い端面が前記側面と面一に接合されることとした。
また、前記第二緩衝溝は前記カバープレートの板厚方向に貫通することとした。
また、前記アクチュエータ基板は、その長手方向の他方端と前記チャンネル列の前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第三緩衝溝を有することとした。
また、複数の前記チャンネルは前記アクチュエータ基板の長手方向に所定のピッチで配列し、前記第三緩衝溝と前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間の距離は前記ピッチとは異なることとした。
また、前記第三緩衝溝は、前記チャンネルとは形状が異なることとした。
また、前記第三緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが短いこととした。
また、前記第三緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが長いこととした。
また、前記第三緩衝溝は、前記アクチュエータ基板の板厚方向に貫通することとした。
また、前記アクチュエータ基板は、前記チャンネルに充填される液体に圧力を印加する圧電体基板と前記圧電体基板の上面に接合されるカバープレートとを備え、前記圧電体基板は、前記上面に前記チャンネル列が設置され、前記上面の長手方向の他方端と前記チャンネル列の前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第三緩衝溝を有し、前記カバープレートは、前記圧電体基板の側の表面に前記第一緩衝溝及び前記第三緩衝溝にそれぞれ対向する第二緩衝溝及び第四緩衝溝を有し、前記上面に前記チャンネル列を覆い端面が前記側面と面一に接合されることとした。
また、前記接着剤はショア硬度が80°を下回らないこととした。
また、前記圧電体基板は圧電セラミックス材料からなり、前記キャップ部材は金属材料又はプラスチック材料からなることとした。
本発明の液体噴射装置は、上記いずれかに記載の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、圧電体基板の上面に、前記上面の長手方向に配列する複数のチャンネルからなるチャンネル列を形成するチャンネル形成工程と、前記上面の長手方向の一方端と前記チャンネル列の前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に前記チャンネルとは形状の異なる第一緩衝溝を形成する緩衝溝形成工程と、前記チャンネル列を覆って前記上面にカバープレートを接合し、前記複数のチャンネルが側面に開口するアクチュエータ基板を形成するカバープレート接合工程と、前記側面にノズルプレートを接着するノズルプレート接着工程と、キャップ部材の貫通窓に前記側面を前記貫通窓の開口面と略平行に装着し、前記アクチュエータ基板と前記キャップ部材とを接着剤を介して接合するキャップ部材接合工程と、を備えることとした。
また、前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さを短く形成することとした。
また、前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さを長く形成することとした。
また、前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりも深く形成することとした。
また、前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりも浅く形成することとした。
また、前記キャップ部材接合工程は、前記ノズルプレートを接着したアクチュエータ基板を前記貫通窓に嵌挿し、前記ノズルプレートの側の前記貫通窓の内壁面と前記アクチュエータ基板の外表面との間に前記接着剤を充填し硬化する工程であることとした。
また、前記ノズルプレートは前記側面よりも外形が大きいこととした。
また、前記カバープレート接合工程は、前記カバープレートの前記圧電体基板の側の表面に第二緩衝溝を形成し、前記第二緩衝溝を前記第一緩衝溝に対向させて前記カバープレートを前記上面に接合する工程であることとした。
また、前記緩衝溝形成工程は、前記圧電体基板に前記第一緩衝溝を形成すると同時に前記カバープレートに第二緩衝溝を形成する工程であることとした。
本発明の液体噴射ヘッドは、長手方向に複数のチャンネルが配列するチャンネル列を有し、複数のチャンネルが側面に開口するアクチュエータ基板と、板厚方向に貫通する貫通窓を有し、側上記面が貫通窓に貫通窓の開口面と略平行に装着され、アクチュエータ基板と接着剤を介して接合されるキャップ部材と、長手方向に複数のノズルが配列するノズル列を有し、複数のノズルと複数のチャンネルとがそれぞれ連通して側面に接着されるノズルプレートと、を備える。アクチュエータ基板は、その長手方向の一方端とチャンネル列の一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第一緩衝溝を有する。これにより、アクチュエータ基板とキャップ部材との間の熱膨張差によりアクチュエータ基板の長手方向に応力が印加された場合でも、第一緩衝溝がこの応力を緩和し、ノズルの位置ずれを抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドのノズルプレートを除去した吐出側の正面模式図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッドのノズルプレートを除去した吐出側の正面模式図である。。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法を表す工程図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの各製造工程の説明図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドのノズルプレート接着工程の説明図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドのキャップ部材接合工程の説明図である。 従来公知のインクジェットヘッドの分解斜視図である。 従来公知のインクジェットヘッドの断面模式図である。
<液体噴射ヘッド>
(第一実施形態)
図1は本発明の液体噴射ヘッド1の説明図であり、図1(a)が液体噴射ヘッド1の模式的な分解斜視図であり、図1(b)が部分AAの縦断面模式図であり、図1(c)が液体噴射ヘッド1の上面模式図である。
図1に示すように、液体噴射ヘッド1はアクチュエータ基板2とキャップ部材3とノズルプレート4とを備える。アクチュエータ基板2はその長手方向(y方向)に複数のチャンネル6が配列するチャンネル列7を有し、複数のチャンネル6が側面SPに開口する。キャップ部材3は、その板厚方向(x方向)に貫通する貫通窓11を有し、貫通窓11にアクチュエータ基板2の側面SPが貫通窓11の開口面と略平行に装着され、アクチュエータ基板2と接着剤5を介して接合される。ノズルプレート4は、その長手方向に複数のノズル8が配列するノズル列9を有し、複数のノズル8と複数のチャンネル6とがそれぞれ連通して側面SPに接着される。更に、アクチュエータ基板2は、その長手方向(y方向)の一方端Taとチャンネル列7の一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間に第一緩衝溝10aを有する。また、アクチュエータ基板2は、その長手方向の他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tcの側の端部に位置するチャンネル6cとの間に第三緩衝溝10cを有する。
これにより、アクチュエータ基板2とキャップ部材3との間の熱膨張差に基づいて、アクチュエータ基板2の長手方向(y方向)に応力が印加される場合に、この応力は第一緩衝溝10aにより緩和され、側面SPのy方向の位置ずれ、すなわちノズル8の位置ずれが抑制され、アクチュエータ基板2の破損も確実に防止できる。本実施形態ではアクチュエータ基板2の他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tc側の端部に位置するチャンネル6cとの間にも第三緩衝溝10cを設置したので、ノズル8の位置ずれが一層効果的に抑制される。
更に、図1(b)に示すように、アクチュエータ基板2の側面SPはキャップ部材3の外表面(キャップ部材3の+x側の表面)と面一に設置され、ノズルプレート4は側面SPからキャップ部材3の外表面にかけて延在して接着される。ノズルプレート4側において、貫通窓11の内壁面ISとアクチュエータ基板2の外表面GP(アクチュエータ基板2の±z側の表面)との間は接着剤5が充填される。このように、キャップ部材3の外表面とアクチュエータ基板2の側面SPとの間の隙間に接着剤5を充填したのでこの間隙に液体が滞留せず、外観上の不具合を防止することができる。また、ノズルプレート4をアクチュエータ基板2の側面SPからキャップ部材3の外表面まで延在させたので、アクチュエータ基板2とキャップ部材3を接着剤5により接着する際に接着剤5がノズルプレート4の外表面側に滲み出すこともない。
なお、本発明においてはキャップ部材3の外表面とアクチュエータ基板2の側面SPとを面一に設置することや、ノズルプレート4の外形を側面SPよりも大きく形成することに代えて、ノズルプレート4をアクチュエータ基板2の側面SPと同じ外形、あるいは側面SPよりも小さな外形としてもよいし、側面SPを貫通窓11の内部側に引込めても、また外部側に突出させてもよい。
更に、複数のチャンネル6はアクチュエータ基板2の長手方向に所定のピッチで配列し、第一緩衝溝10aと一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間の距離は上記ピッチとは異なるように設置することができる。同様に、第三緩衝溝10cと他方端Tcの側の端部に位置するチャンネル6cとの間の距離は上記ピッチとは異なるように設置することができる。また、第一又は第三緩衝溝10a、10cの形状をチャンネル6の形状とは異なるように形成する。例えば、第一又は第三緩衝溝10a、10cをチャンネル列7の各チャンネル6と並列に設置し、その深さ(z方向)、長さ(x方向)又は幅(y方向)のいずれかをチャンネル6と異なるように形成する。第一又は第三緩衝溝10a、10cのz方向の深さを各チャンネル6の深さよりも深く形成すれば、側面SPに開口する各チャンネル6の開口部の位置変化を一層抑制することができる。また、少なくとも側面SPに第一又は第三緩衝溝10a、10cが開口するように形成すれば、各チャンネル6の側面SPに開口する開口部の位置変化を抑制することができる。即ち、第一又は第三緩衝溝10a、10cのチャンネル方向(x方向)の長さをチャンネル6よりも短く形成しても、各チャンネル6の側面SPに開口する開口部の位置変化を抑制する効果を維持することができる。
また、第一緩衝溝10aは、y方向に配列する複数の溝でも構わない。具体的には、−y方向の最端溝であるチャンネル6aより−y方向側に複数の第一緩衝溝10aが形成されていても構わない。第一又は第三緩衝溝10a、10cがそれぞれ複数の溝である形状でも構わない。なお、複数の第一緩衝溝10aと単一の第三緩衝溝10cという組み合わせでも可能である。
なお、第一緩衝溝10a又は第三緩衝溝10cいずれか一方のみを形成してもよい。また、本発明は、図1に示すx方向に細長いチャンネル6の形状やアクチュエータ基板2の上面に開口する供給口12の位置や形状に限定されない。また、図1(c)に示すように、チャンネル列7の一方端Ta側や他方端Tc側の端部に位置するチャンネル6aやチャンネル6cはそれ自体が液滴を吐出するチャンネルではなく、隣接するチャンネル6との間の隔壁に電界を印加するために設けてある。この場合でも、チャンネル6aからチャンネル6cまでの各チャンネル6は等間隔の所定のピッチで設置される。以下において、液滴吐出用ではないが等間隔で設置されるチャンネルをチャンネル列7に含める。
また、アクチュエータ基板2に形成するチャンネル列7は2列以上であってもよい。例えば、2枚のアクチュエータ基板を積層して一体化し、2つのチャンネル列及びこれに対応する2つのノズル列を形成することができる。この場合に、一体化したアクチュエータ基板の一方端と2列のチャンネル列の一方端側の端部に位置するチャンネルとの間に第一緩衝溝を設置することができる。他方端側も同様に第三緩衝溝を設置することができる。
アクチュエータ基板2の隣接するチャンネル6の隔壁はPZT等の圧電体材料が使用される。本実施形態ではアクチュエータ基板2としてPZTセラミックスを使用し、隣接するチャンネル6の隔壁はz方向に分極処理が施されている。図1において、各チャンネル6はx方向に細長い形状を有し、上面にはチャンネル列7の各チャンネル6に液体を供給するための供給口12が開口する。キャップ部材3として金属材料、例えばステンレスやアルミニウム、あるいはプラスチック材料を使用することができる。ノズルプレート4として合成樹脂フィルム、例えばポリイミドフィルムを使用することができる。
アクチュエータ基板2に第一緩衝溝10aを設置してアクチュエータ基板2に印加される応力が緩和されることに伴い、高温で硬化する高硬度の接着剤5を使用することができる。例えば温度80℃〜100℃で硬化するエポキシ系樹脂を使用することが可能となる。高温で硬化させることが可能となったことに伴い、硬化後の硬度を高くすることができる。本実施形態において、接着剤5の硬化後のショア硬度は80°を下回らず、例えば85°〜90°とすることができ、溶剤系インクに対する耐性を向上させることができる。また、接着剤5は、硬化温度の上昇に伴って熱履歴の影響が低減する。アクチュエータ基板2とキャップ部材3とを接合した後に硬化温度よりも高い温度に晒されると、その熱履歴に応じてアクチュエータ基板2に加わる応力が変化し、ノズル8の位置ずれが発生する。本発明においては接着剤5の硬化温度を高くすることができるので、この熱履歴による影響を除去することができる。また、アクチュエータ基板2の長手方向の応力が緩和されるので、キャップ部材3の材料の選択幅を広げることができる。
液体噴射ヘッド1は次のように動作する。図示しない液体タンクから液体が図示しない流路を介して供給口12に供給され、更に、液体は供給口12から各チャンネル6に供給されて各チャンネル6に充填される。各チャンネルを離隔する隔壁はz方向に分極され、隔壁の表面には図示しない駆動電極が形成される。駆動信号が各チャンネル6の駆動電極に供給されると隔壁は厚みすべり変形してチャンネル6の容積が瞬間的に拡張し収縮する。チャンネル6の拡張の際に供給口12から液体を引き込み、収縮の際にノズル8から液滴を吐出する。
(第二実施形態)
図2は、本発明の第二実施形態にかかる液体噴射ヘッド1のノズルプレート4を除去した吐出側の正面模式図である。第一実施形態と異なる部分は、第一及び第三緩衝溝10a、10cがアクチュエータ基板2の上面に開口する点であり、その他の構成は第一実施形態と同様である。従って、以下、主に第一実施形態と異なる構成について説明する。
アクチュエータ基板2の側面SPとキャップ部材3の外表面とを面一にしてアクチュエータ基板2が貫通窓11に装着され、図示しないノズルプレートの側において貫通窓11の内壁面ISとアクチュエータ基板2の外表面GPとの間に接着剤5が充填されて一体的に構成される。更に、アクチュエータ基板2の一方端Taとチャンネル列7の一方端Ta側の端部に位置するチャンネル6aとの間であり、アクチュエータ基板2の上面(外表面GP)に開口する第一緩衝溝10aが形成される。同様に、他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tc側の端部に位置するチャンネル6cとの間であり、アクチュエータ基板2の上面(外表面GP)に開口する第三緩衝溝10cが形成される。
第一及び第三緩衝溝10a、10cは、アクチュエータ基板2を通常工程で形成した後に、円盤の外周部に研削粒子を付着させたダイシングブレードを用いて容易に形成することができる。なお、第一及び第三緩衝溝10a、10cはアクチュエータ基板2の上面とは反対側の下面に開口させて形成してもよいし、上面から下面にかけて貫通させて形成してもよい。また、第一及び第三緩衝溝10a、10cのいずれか一方のみを形成しても本発明の効果を奏することができる。
(第三実施形態)
図3は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図であり、図3(a)は液体噴射ヘッド1の部分分解斜視図であり、図3(b)は液体噴射ヘッド1のノズルプレート4を除去した吐出側の正面模式図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
液体噴射ヘッド1は、アクチュエータ基板2とキャップ部材3とノズルプレート4とを備える。アクチュエータ基板2は、チャンネル6に充填される液体に圧力を印加する圧電体基板2aと、圧電体基板2aの上面に接合されるカバープレート2bとを備える。圧電体基板2aの上面にはその長手方向(y方向)に配列する複数のチャンネル6からなるチャンネル列7が設置される。各チャンネル6は、圧電体基板2aのノズルプレート4側の側面SPからノズルプレート4とは反対側の後方端Tbの手前まで形成される。各チャンネル6は、側面SPに開口し、側面SP側では一定の深さを有し、後方端Tb側では漸次浅く形成される。隣接するチャンネル6は隔壁15により離隔され、各隔壁15の側面には各チャンネル6を駆動するための駆動電極13が形成される。圧電体基板2aの後方端Tb側の上面には電極端子14が形成され、駆動電極13に電気的に接続する。
圧電体基板2aは、その長手方向の一方端Taとチャンネル列7の一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間に第一緩衝溝10aを有する。第一緩衝溝10aは、圧電体基板2aの厚み方向に貫通し、チャンネル方向(x方向)の長さはチャンネル6よりも短い。圧電体基板2aは、更にその長手方向の他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tcの側の端部に位置するチャンネル6cとの間に第三緩衝溝10cを有する。カバープレート2bは各チャンネル6に液体を供給するための供給口12を備え、各チャンネル6及び第一及び第二緩衝溝10a、10cの上面を覆うように圧電体基板2aの上面に接合される。圧電体基板2aとカバープレート2bとはノズルプレート4側の端面を面一に接合されて側面SPを構成する。
圧電体基板2aはPZTセラミックスを使用することができる。カバープレート2bは、圧電体基板2aと同じPZTセラミックスを使用することができる。また、圧電体基板2aと異なる他の材料を使用することができる。他の材料を使用する場合は、圧電体基板2aと同等の線膨張係数の材料を使用することが望ましい。圧電体基板2aはその厚さ方向に予め分極処理が施される。キャップ部材3、ノズルプレート4及び接着剤5によりキャップ部材3とアクチュエータ基板2とを一体的に構成する点については第一実施形態と同様なので説明を省略する。
液体噴射ヘッド1をこのように構成すれば、アクチュエータ基板2の内部にチャンネル列7を容易に設置することができる。また、アクチュエータ基板2の後方端Tb近傍の電極端子14はフレキシブル基板等を介して回路基板等に電気的に接続することができる。また、圧電体基板2aの側面SP側の一方端Ta及び他方端Tcに第一及び第三緩衝溝10a、10cを形成したことにより、アクチュエータ基板2とキャップ部材3との熱膨張差によりアクチュエータ基板2に加わる応力が緩和され、ノズル8の位置ずれを抑制することができる。
なお、本発明において第一緩衝溝10aは圧電体基板2aの板厚方向に貫通するものに限定されず、チャンネル6と同様に貫通しない形状であってもよいし、チャンネル方向(x方向)においてチャンネル6よりも長い形状であってもよい。また、各チャンネル6の形状や配置は図3に示すものに限定されず、側面SPから後方端Tbに亘って設置されるものであってもよいし、液体を吐出する吐出チャンネルと液体を吐出しないダミーチャンネルが交互に配置されるものであってもよい。
(第四実施形態)
図4は、本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッド1のノズルプレート4を除去した液体吐出側の正面模式図である。本実施形態ではカバープレート2bに第二及び第四緩衝溝10b、10dが形成される点が第三実施形態と異なり、その他の構成は第三実施形態と同様である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図4(a)は、第一〜第四緩衝溝10a〜10dがアクチュエータ基板2の内部に閉じて形成される場合である。アクチュエータ基板2は、チャンネル6に充填される液体に圧力を印加する圧電体基板2aと、圧電体基板2aの上面に接合されるカバープレート2bを備える。圧電体基板2aは、その上面にチャンネル列7が設置され、上面の長手方向の一方端Taとチャンネル列7の一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間にチャンネル6とは形状の異なる第一緩衝溝10aを有し、長手方向の他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tcの側の端部に位置するチャンネル6cとの間にチャンネル6とは形状の異なる第三緩衝溝10cを有する。
カバープレート2bは、圧電体基板2aの側の表面に第一緩衝溝10a及び第三緩衝溝10cにそれぞれ対応する第二緩衝溝10b及び第四緩衝溝10dを有し、圧電体基板2aの上面にチャンネル列7を覆い圧電体基板2aの吐出側の側面SPと面一に接合される。第一及び第三緩衝溝10a、10cの板厚方向の深さはチャンネル6の深さよりも深い。
このように、圧電体基板2aに第一及び第三緩衝溝10a、10cを設置することに加えて、これら緩衝溝にそれぞれ対応するようにカバープレート2bに第二及び第四緩衝溝10b、10dを設置した。これにより、カバープレート2bとキャップ部材3との間の熱膨張差による長手方向(y方向)の応力が緩和され、ノズル8の位置ずれを効果的に抑制することができる。なお、本実施形態ではカバープレート2bに第二緩衝溝10b及び第四緩衝溝10dを設置したが、これに代えて、第二緩衝溝10b又は第四緩衝溝10dのいずれか一方としてもノズル8の位置ずれを抑制する効果を奏することができる。
図4(b)は、第一〜第四緩衝溝10a〜10dがアクチュエータ基板2の外表面GPに開口する場合である。第一及び第三緩衝溝10a、10cは圧電体基板2aの板厚方向(z方向)に貫通する。第二及び第四緩衝溝10b、10dはカバープレート2bの板厚方向(z方向)に貫通する。その結果、第一及び第二緩衝溝10a、10bと第三及び第四緩衝溝10c、10dはアクチュエータ基板2の下面から上面にかけて貫通する。これにより、アクチュエータ基板2とキャップ部材3との間の熱膨張差による長手方向の応力が緩和され、ノズル8の位置ずれを効果的に抑制することができる。
<液体噴射装置>
(第五実施形態)
図5は本発明の第五実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給し、液体噴射ヘッド1、1’から液体を排出する流路部35、35’と、流路部35、35’に液体を供給する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。各液体噴射ヘッド1、1’は複数のヘッドチップを備え、各ヘッドチップは複数のチャンネルを備え、各チャンネルに連通するノズルから液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’は既に説明した第一〜第四実施形態のいずれかを使用する。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を吐出する液体噴射ヘッド1、1’と、液体噴射ヘッド1、1’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド1、1’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39を備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することできる。
なお、本実施形態は、移動機構40がキャリッジユニット43と被記録媒体44を移動させて記録する液体噴射装置30であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を2次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
<液体噴射ヘッドの製造方法>
図6は本発明に係る液体噴射ヘッド1の基本的な製造方法を表す工程図である。図6に示すように、まず、チャンネル形成工程S1において、圧電体基板2a(図3を参照)の上面に、その長手方向に配列する複数のチャンネル6からなるチャンネル列7を形成する。次に、緩衝溝形成工程S2において、圧電体基板2aの上面の長手方向の一方端Taとチャンネル列7の一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間にチャンネル6aとは形状の異なる第一緩衝溝10aを形成する。なお、本発明においてはチャンネル形成工程S1と緩衝溝形成工程S2の順序は問わない。したがって、緩衝溝形成工程S2の後にチャンネル形成工程S1を行ってもよいし、チャンネル形成工程S1と緩衝溝形成工程S2を交互に行ってもよい。
次に、カバープレート接合工程S3において、チャンネル列7を覆って圧電体基板2aの上面にカバープレート2bを接合し、複数のチャンネル6が圧電体基板2aの側面SPに開口するアクチュエータ基板2を形成する。なお、カバープレート2bには必要に応じて第一緩衝溝10aに対応する第二緩衝溝10b(図4(a)を参照)を形成しておく。次に、ノズルプレート接着工程S4において、アクチュエータ基板2の側面SPにノズルプレート4を接着する。次に、キャップ部材接合工程S5において、キャップ部材3の貫通窓11に側面SPを貫通窓11の開口面と略平行に装着し、アクチュエータ基板2とキャップ部材3とを接着剤5を介して接合する。
このように、アクチュエータ基板2の一方端Taとチャンネル列7の一方端Ta側の端部に位置するチャンネル6aとの間に第一緩衝溝10aを形成する。これにより、アクチュエータ基板2とキャップ部材3との間の熱膨張差に基づいてアクチュエータ基板2の長手方向に印加される応力が緩和され、ノズルプレート4に形成したノズル8の位置ずれを抑制することができる。また、チャンネル形成工程S1と緩衝溝形成工程S2とを連続して行うことができるので、製造工程を大きく増加させることがない。
なお、上記製造工程に代えて、チャンネル形成工程S1→カバープレート接合工程S3→緩衝溝形成工程S2→ノズルプレート接着工程S4→キャップ部材接合工程S5の順とすることができる。つまり、アクチュエータ基板2を形成した後に一方端Taとチャンネル6aとの間に第一緩衝溝10aを形成する(図4(b)又は図2を参照)。第一緩衝溝10aはダイシングブレード等を用いて容易に形成することができる。また、チャンネル形成工程S1→緩衝溝形成工程S2→カバープレート接合工程S3→キャップ部材接合工程S5→ノズルプレート接着工程S4の順とすることができる。
(第六実施形態)
図7〜図9は本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法を説明するための図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。なお、以下の説明においては圧電体基板2aの長手方向の一方端Taとチャンネル列7の一方端Ta側の端部に位置するチャンネル6aとの間、及び他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tc側の端部に位置するチャンネル6cとの間のそれぞれに第一及び第三緩衝溝10a、10bを形成する例について説明する。
図7(a)は、チャンネル形成工程S1の説明図である。PZTセラミックス等からなる圧電体基板2aの上面TPに、ダイシングブレード16を用いて複数のチャンネル6からなるチャンネル列7を形成する。各チャンネル6はx方向に細長く、圧電体基板2aの側面SPに開口し、圧電体基板2aの長手方向であるy方向に所定のピッチで配列する。各チャンネル6は、圧電体基板2aの上面TPからの深さが300μm〜400μmであり、チャンネル幅及び隔壁15の厚さ(y方向)が40μm〜100μmである。圧電体基板2aは予め厚み方向(z方向)に分極処理が施されている。
図7(b)は、緩衝溝形成工程S2の説明図である。チャンネル形成工程S1と同様に、圧電体基板2aの一方端Taとチャンネル列7の一方端Ta側の端部に位置するチャンネル6aとの間にダイシングブレード16を用いて第一緩衝溝10aを形成する。同様に、圧電体基板2aの他方端Tcとチャンネル列7の他方端Tc側の端部に位置するチャンネル6cとの間にダイシングブレード16を用いて第三緩衝溝10cを形成する。第一及び第三緩衝溝10a、10cは、各チャンネル6とは形状を異にする。例えば、第一及び第三緩衝溝10a、10cのチャンネル方向(x方向)の長さをチャンネル6の長さよりも長く形成する、あるいは短く形成する。熱膨張差により応力が印加される圧電体基板2aは図示しないキャップ部材3の貫通窓11に挿入される側面SPの近傍領域なので、第一及び第三緩衝溝10a、10cのチャンネル方向の長さはチャンネルの長さよりも短く形成しても応力緩衝効果を奏することができる。また、第一及び第三緩衝溝10a、10cの深さをチャンネル6の深さよりも浅く形成してもよいし、深く形成してもよいし、上面から下面に貫通させてもよいが、チャンネル6よりも深く形成すれば応力緩和効果が一層大きくなる。
また、第一及び第三緩衝溝10a、10cの幅をチャンネル6の幅よりも広く形成してもよいし、狭く形成してもよい。この場合は、チャンネル6を形成するチャンネル形成工程S1で用いるダイシングブレード16と幅の異なるダイシングブレード16を用いて第一又は第三緩衝溝10a、10cを形成する緩衝溝形成工程S2を行うことができる。あるいは、チャンネル6を形成するチャンネル形成工程S1で用いるダイシングブレード16をそのまま用いて、例えば最初に第一緩衝溝10aの一部を形成し、次にダイシングブレード16をy方向に変位させ、残りの第一緩衝溝10aを形成することができる。この場合の緩衝溝形成工程S2の工程数は2回に限られず、複数回の工程数でも構わない。
なお、本実施形態ではチャンネル形成工程S1と緩衝溝形成工程S2を便宜上分離して説明しているが、これを、まず第一緩衝溝10aを形成し(緩衝溝形成工程S2)、次に同じダイシングブレード16を用いて各チャンネル6a〜6cを形成し(チャンネル形成工程S1)、次に同じダイシングブレード16を用いて第三緩衝溝10cを形成してもよい(緩衝溝形成工程S2)。あるいは、第一及び第三緩衝溝10a、10cを形成し(緩衝溝形成工程S2)、同じダイシングブレード16を用いて各チャンネル6a〜6cを形成してもよい(チャンネル形成工程S1)。チャンネル形成工程S1と緩衝溝形成工程S2を同じダイシングブレード16を用いて行えば、ダイシングブレードやダイシング装置を変更する必要がないので各溝工程の時間を短縮することができる。
図7(c)は、カバープレート接合工程S3の説明図である。カバープレート2bを圧電体基板2aのチャンネル列7と第一及び第三緩衝溝10a、10cが形成される上面TPにこれらを覆うようにして接着剤を介して接合し、アクチュエータ基板2を形成する。カバープレート2bの圧電体基板2a側の表面には第一緩衝溝10aに対応する第二緩衝溝10bと第三緩衝溝10cに対応する第四緩衝溝10dを形成し、圧電体基板2aに接合する際に第二緩衝溝10bを第一緩衝溝10aに連通させ、第四緩衝溝10dを第三緩衝溝10cに連通させる。
圧電体基板2aとカバープレート2bを接合した後に、液体吐出側の端面を研削して圧電体基板2aの端面とカバープレート2bの端面とを面一とする側面SPを形成する。なお、カバープレート2bはPZTセラミックスを使用し、圧電体基板2aとの間に熱膨張差に基づく応力の発生を抑制する。また、カバープレート2bとして他の材料、例えばPZTセラミックスと同等の線膨張係数を有するマシナブルセラミックス等を使用することができる。また、カバープレート2bに第二及び第四緩衝溝10b、10dを形成しない場合であっても、後に接合する図示しないキャップ部材3とアクチュエータ基板2との間の熱膨張差に基づく長手方向(y方向)の応力を低減させる効果を有する。
図8は、ノズルプレート接着工程S4の説明図であり、図8(a)が正面模式図であり、図8(b)が断面模式図である。アクチュエータ基板2の側面SPにノズルプレート4を接着剤により接着する。ノズルプレート4の外形はアクチュエータ基板2の側面SPの外形よりも大きく形成する。ノズルプレート4としてポリイミドフィルムを使用することができる。側面SPにはチャンネル列7の各チャンネルが開口する。ノズルプレート4には予め各チャンネルに対応する位置にレーザー光を用いて複数のノズル8からなるノズル列9を形成する。ノズルプレート4を側面SPに接着する際に各ノズル8を各チャンネル6の開口部に位置合わせを行う。なお、ノズルプレート4を側面SPに接着する前にノズル列9を形成することに代えて、ノズルプレート4を側面SPに接着した後に、各チャンネル6の開口部にノズル8を形成してもよい。また、ノズルプレート4の外形を側面SPの外形よりも大きく形成することに代えて、ノズルプレート4の外形と側面SPの外形を等しく、あるいはノズルプレート4の外形を側面SPの外形よりも小さく形成することができる。
図9は、キャップ部材接合工程S5の説明図であり、図9(a)が正面模式図であり、図9(b)が断面模式図である。ノズルプレート4を接着したアクチュエータ基板2をキャップ部材3の貫通窓11に嵌挿し、貫通窓11の内壁面ISとノズルプレート4の側のアクチュエータ基板2の外表面GPとの間に接着剤5を充填し、加熱して硬化する。接着剤5は高硬度のエポキシ系接着剤を使用した。例えば、80℃〜100℃に加熱して接着剤5を硬化させる。昇温および冷却は徐々に行ってアクチュエータ基板2、キャップ部材3及びノズルプレート4の膨張及び収縮を均一化する。加熱することにより接着剤5は軟化し、貫通窓11の内壁面ISとアクチュエータ基板2の外表面GPとの間、及びノズルプレート4とキャップ部材3の間に浸み込む。
このように、アクチュエータ基板2に第一緩衝溝10a〜第四緩衝溝10dを設けたことにより、高温硬化型の接着剤5を使用することが可能となり、液体に対する耐性を向上させることができる。具体的には、接着剤5のショア硬度を80°〜90°、例えば85°〜90°とすることができ、液体として溶剤系インクを使用することが可能となる。また、高温硬化型の接着剤5を使用することができるので、熱履歴による応力のばらつきに基づくノズル8の位置変化を低減し、安定させることができる。
なお、本実施形態においてはアクチュエータ基板2の側面SPの長手方向の両端部に第一及び第二緩衝溝10a、10bと第三及び第四緩衝溝10c、10dを形成したが、これに代えて、第一及び第二緩衝溝10a、10b又は第三及び第四緩衝溝10c、10dをいずれか一方に形成しても本発明の作用効果を奏することができる。また、第一緩衝溝10aと第三緩衝溝10cを圧電体基板2aに形成せず、第二緩衝溝10bと第四緩衝溝10dをカバープレート2bに形成することも可能である。
また、本実施形態とは異なり、チャンネル形成工程S1→カバープレート接合工程S3→緩衝溝形成工程S2の順に製造することができる。つまり、圧電体基板2aの上面にカバープレート2bを接合してアクチュエータ基板2を形成した後に、アクチュエータ基板2の長手方向の一方端Taとチャンネル列7の当該一方端Taの側の端部に位置するチャンネル6aとの間にチャンネル6とは形状の異なる第一緩衝溝10aを形成する(緩衝溝形成工程S2)。つまり、緩衝溝形成工程S2において、圧電体基板2aに第一緩衝溝10aを形成すると同時にカバープレート2bに第二緩衝溝10bを形成することができ、製造方法が簡単となる。
1 液体噴射ヘッド
2 アクチュエータ基板
2a 圧電体基板
2b カバープレート
3 キャップ部材
4 ノズルプレート
5 接着剤
6、6a、6c チャンネル
7 チャンネル列
8 ノズル
9 ノズル列
10a 第一緩衝溝、10b 第二緩衝溝、10c 第三緩衝溝、10d 第四緩衝溝
11 貫通窓
12 供給口
13 駆動電極
14 電極端子
15 隔壁
16 ダイシングブレード
30 液体噴射装置
SP 側面、TP 上面、GP 外表面、Ta 一方端、Tb 後方端、Tc 他方端
IS 内壁面

Claims (29)

  1. 長手方向に複数のチャンネルが配列するチャンネル列を有し、複数の前記チャンネルが側面に開口するアクチュエータ基板と、
    板厚方向に貫通する貫通窓を有し、前記貫通窓に前記側面が前記貫通窓の開口面と略平行に装着され、前記アクチュエータ基板と接着剤を介して接合されるキャップ部材と、
    長手方向に複数のノズルが配列するノズル列を有し、複数の前記ノズルと複数の前記チャンネルとがそれぞれ連通して前記側面に接着されるノズルプレートと、を備え、
    前記アクチュエータ基板は、その長手方向の一方端と前記チャンネル列の前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第一緩衝溝を有する液体噴射ヘッド。
  2. 複数の前記チャンネルは前記アクチュエータ基板の長手方向に所定のピッチで配列し、前記第一緩衝溝と前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間の距離は前記ピッチとは異なる請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記第一緩衝溝は、前記チャンネルとは形状が異なる請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記第一緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが短い請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記第一緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが長い請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記第一緩衝溝は、前記アクチュエータ基板の板厚方向に貫通する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記側面は前記キャップ部材の外表面と面一に設置され、
    前記ノズルプレートは前記外表面に延在して接着され、
    前記ノズルプレートの側において、前記貫通窓の内壁面と前記アクチュエータ基板の外表面との間は前記接着剤が充填される請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記アクチュエータ基板は、前記チャンネルに充填される液体に圧力を印加する圧電体基板と前記圧電体基板の上面に接合されるカバープレートとを備え、
    前記チャンネル列は前記圧電体基板の前記上面に設置され、前記第一緩衝溝は前記圧電体基板に設置される請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記カバープレートは、前記圧電体基板の側の表面に前記第一緩衝溝に対向する第二緩衝溝を有し、前記上面に前記チャンネル列を覆い端面が前記側面と面一に接合される請求項8に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記第二緩衝溝は前記カバープレートの板厚方向に貫通する請求項9に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 前記アクチュエータ基板は、その長手方向の他方端と前記チャンネル列の前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第三緩衝溝を有する請求項1〜10のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  12. 複数の前記チャンネルは前記アクチュエータ基板の長手方向に所定のピッチで配列し、前記第三緩衝溝と前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間の距離は前記ピッチとは異なる請求項11に記載の液体噴射ヘッド。
  13. 前記第三緩衝溝は、前記チャンネルとは形状が異なる請求項11又は12に記載の液体噴射ヘッド。
  14. 前記第三緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが短い請求項11〜13のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  15. 前記第三緩衝溝は、前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さが長い請求項11〜13のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  16. 前記第三緩衝溝は、前記アクチュエータ基板の板厚方向に貫通する請求項11〜15のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  17. 前記アクチュエータ基板は、前記チャンネルに充填される液体に圧力を印加する圧電体基板と前記圧電体基板の上面に接合されるカバープレートとを備え、
    前記圧電体基板は、前記上面に前記チャンネル列が設置され、前記上面の長手方向の他方端と前記チャンネル列の前記他方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に第三緩衝溝を有し、
    前記カバープレートは、前記圧電体基板の側の表面に前記第一緩衝溝及び前記第三緩衝溝にそれぞれ対向する第二緩衝溝及び第四緩衝溝を有し、前記上面に前記チャンネル列を覆い端面が前記側面と面一に接合される請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  18. 前記接着剤はショア硬度が80°を下回らない請求項1〜17のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  19. 前記圧電体基板は圧電セラミックス材料からなり、前記キャップ部材は金属材料又はプラスチック材料からなる請求項1〜18のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  20. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
  21. 圧電体基板の上面に、前記上面の長手方向に配列する複数のチャンネルからなるチャンネル列を形成するチャンネル形成工程と、
    前記上面の長手方向の一方端と前記チャンネル列の前記一方端の側の端部に位置するチャンネルとの間に前記チャンネルとは形状の異なる第一緩衝溝を形成する緩衝溝形成工程と、
    前記チャンネル列を覆って前記上面にカバープレートを接合し、前記複数のチャンネルが側面に開口するアクチュエータ基板を形成するカバープレート接合工程と、
    前記側面にノズルプレートを接着するノズルプレート接着工程と、
    キャップ部材の貫通窓に前記側面を前記貫通窓の開口面と略平行に装着し、前記アクチュエータ基板と前記キャップ部材とを接着剤を介して接合するキャップ部材接合工程と、を備える液体噴射ヘッドの製造方法。
  22. 前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さを短く形成する請求項21に記載される液体噴射ヘッドの製造方法。
  23. 前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりもチャンネル方向の長さを長く形成する請求項21に記載される液体噴射ヘッドの製造方法。
  24. 前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりも深く形成する請求項21〜23のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  25. 前記緩衝溝形成工程は、前記第一緩衝溝を前記チャンネルよりも浅く形成する請求項21〜23のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  26. 前記キャップ部材接合工程は、前記ノズルプレートを接着したアクチュエータ基板を前記貫通窓に嵌挿し、前記ノズルプレートの側の前記貫通窓の内壁面と前記アクチュエータ基板の外表面との間に前記接着剤を充填し硬化する工程である請求項21〜25のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  27. 前記ノズルプレートは前記側面よりも外形が大きい請求項21〜26のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  28. 前記カバープレート接合工程は、前記カバープレートの前記圧電体基板の側の表面に第二緩衝溝を形成し、前記第二緩衝溝を前記第一緩衝溝に対向させて前記カバープレートを前記上面に接合する工程である請求項21〜27のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  29. 前記緩衝溝形成工程は、前記圧電体基板に前記第一緩衝溝を形成すると同時に前記カバープレートに第二緩衝溝を形成する工程である請求項21に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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