JP2013545964A - 生物学的サンプルから成分を抽出するための抽出デバイス及び方法 - Google Patents

生物学的サンプルから成分を抽出するための抽出デバイス及び方法 Download PDF

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Abstract

生物学的サンプル(112)から少なくとも一つの成分を抽出するため、具体的には植物標本から代謝物質を抽出するための抽出デバイス(110)が開示される。抽出デバイス(110)は、サンプル(112)の第一の側面(122)と接触するように適合された少なくとも一つの液体充填器(116)を有する。液体充填器(116)は、抽出液(128)、具体的には少なくとも一種の溶媒をサンプル(112)の第一の側面(122)に適用するように適合される。抽出デバイス(110)はさらに、サンプル(112)の第二の側面(124)と接触するように適合された少なくとも一つのサンプリングデバイス(118)を有する。サンプリングデバイス(118)は、抽出液(128)と成分とを含むサンプル流体(126)を収集するように適合される。
【選択図】図1

Description

本発明は、生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するための抽出デバイス及び方法に関する。さらに、本発明は、抽出デバイスと生物学的サンプルとを含む抽出システムに関する。本発明による抽出デバイス、抽出システム及び方法は、好ましくは、トランスジェニック植物系統の開発等の植物の開発の分野、並びに肥料、殺有害生物剤、除草剤、成長エンハンサ、及び他の化合物の開発等、化合物並びに植物及び植物エンティティに対する処理方法の開発の分野において使用される。さらに、本発明は、一つ又は複数の外的影響がいくつかの植物に与える潜在的影響を検出するため、及び/又は毒物学的又は薬剤学的影響等、いくつかの植物又は植物の部分の潜在的影響を検出するために、使用されて良い。その上、本発明は、植物育種分野におけるトランスジェニック植物系統の開発のため等、植物バイオテクノロジーの分野において使用されて良い。
植物生物学、殺有害生物剤及び肥料の開発の分野、並びに毒物学の分野では、植物の生化学的成分の評価及び特に植物の代謝の研究が、広範囲で使用されるツールとなっている。したがって、特にある種の植物及び植物エンティティに対する処理の開発の分野では、植物の代謝、特にマーカーとして使用されているある種の代謝物質は、色、植物の成長、植物の体積又は根の体積等、植物の外部の信号を単に観察することに加えて又はそれ代えて、これらの処理に対する植物の反応への重要な洞察を提供することができる。同様に、植物育種又は作物改良のためのトランスジェニック植物系統の特性化及び開発の分野では、植物の代謝が、植物の成長、発達又は最終収量を含む表現型を単に観察することに加えて又はそれに代えて、植物の発達又は潜在性能への重要な洞察を提供することができる。したがって、ある種の代謝物質マーカーを評価することによって、表現型の変化のような外部の兆候が利用可能になるよりずっと以前に、植物の発達及び/又は反応を予測することさえも可能となる。さらに例えば、ある種の代謝物質マーカーの増減を、他の知られている処理における代謝の増減と比較することによって、ある種の化合物による処置等、当該の処理の植物への効果、例えば発達又はパフォーマンスを予測することができる。ある種の代謝物質反応を分類することによって、処理がクラスタ化され、類似する効果を有する新しい処理が、単に類似する代謝物質のパターンを探索することによって見出され得る。
これら全ての研究のために、植物サンプルから代謝物質を抽出するための信頼性のあるデバイス及び方法が必要とされる。通例、植物の葉からのサンプル等、植物本体からサンプルを切断することによって、植物のサンプルが採取される。サンプルは、例えば、粉砕するか、圧潰するか、又はサンプルの外部構造を分解するのに適した他の技術によって、適切な容器の中で分解される。一種又は複数種の溶媒が、抽出されるべき植物の成分を溶解させるために加えられる。最後に、一つ又は複数の成分を含有する溶媒が、ろ過及び/又は遠心分離法等によって、サンプルから分離される。一つ又は複数の成分を含有するこれらの溶媒がさらに、分光法、化学分析、質量分析、ガスクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、又は列挙された方法の組合せによる等、典型的な分析方法によって評価されて良い。
しかしながら、これらの知られている、サンプルから一つ又は複数の成分を抽出するための方法は、いくつかの点でサンプルに対して不利であり且つ有害である。したがって、サンプルの調製にはかなりの時間がかかり、酸化又は他の化学反応等によってサンプルの成分が変化するのに十分な時間、放置される。さらに、サンプルを残存する植物から切断することが、植物に応力を与えること等によって植物のサンプル自体を変化させ、それゆえ、代謝物質反応の結果を潜在的にゆがめる可能性がある。
それゆえ、本発明の目的は、知られているデバイス及び方法の欠点を少なくとも部分的には回避する、生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するためのデバイス及び方法を提供することにある。具体的には、サンプル調製に時間がかかることなく、サンプル及び/又は残存する生物学的エンティティ自体に与える影響を最小にする、速やかで信頼性のある抽出方法が提供されるべきである。
この問題は、独立クレームによる、生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するための抽出デバイス及び方法によって解決される。単独で、又は他の好ましい実施形態のうちの一つもしくは複数と組み合わせて実現され得る、本発明の好ましい実施形態が、従属クレームにおいて開示される。
以下において、用語「有する(have)」、「含む(contain)」及び「備える(comprise)」、並びにそれらの文法的変異が、非排他的方法で使用される。したがって、「AはBを有する」、「AはBを含む」及び「AはBを備える」という表現は、AはBのみから構成され、他のいかなる成分又は組成物を持たない場合と、Aは、Bの他に一つ又は複数の他の成分又は組成物を含む場合との両方を包含することができる。
本発明の第一の態様では、生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するための抽出デバイスが開示される。この開示において使用するように、抽出デバイスは、好ましくは一種又は複数種の液体溶媒及び/又は気体溶媒を使用することによって、少なくとも一つの成分を抽出するのに好適な任意の装置又は装置の組合せを備えることができる。
本明細書で使用するような用語「生物学的サンプル」は、好ましくは、全ての生体源からの生体材料を含むサンプルに言及することができる。生体材料が代謝物質を含むことが理解されよう。
生物学的サンプルは、生物又は生命体から採取され得る任意のサンプル、好ましくは植物から採取され得るサンプルを含むことができる。生物学的サンプルは、好ましくは生細胞を含むことができる。サンプルは、好ましくは担体要素を供給する必要なしに、生物又は生命体の自立部分等、生物又は生命体の完全な又は全体の部分を含むことができることが好ましい。したがって、生物学的サンプルは、好ましくは、生物又は生命体の一部のみから構成されて良い。好ましい実施形態として、生物又は生命体の一部分が、調整又は処理のさらなるステップなしに、無傷の部分として生物又は生命体から直接採取される。本明細書で使用するように、用語「調整すること」及び処理することは、具体的には、抽出デバイスを使用して生物学的サンプルから成分を抽出する前に、例えば生物学的サンプルを凍結又は凍結乾燥することによって生物学的サンプルを保存する手段として理解されて良い。したがって、好ましくは、生物学的サンプルは、植物から採取されて良く、少なくとも一つの成分を抽出する前に生物学的サンプルを凍結又は凍結乾燥する何らかの中間ステップを行うことなく、本発明による抽出デバイス及び/又は本発明による抽出方法を使用することによって、抽出プロセスを受けることができる。
さらなる実施形態では、生物又は生命体から直接採取された、生物又は生命体の一部分は、依然として組織培養による増殖を受けることができる。好ましくは、少なくとも一つの成分の抽出処理の少なくとも最初は、生物学的サンプルは、依然として生きており、又は生細胞等の生命体を含む。したがって、好ましくは、少なくとも一つの成分の抽出処理の少なくとも最初は、生物学的サンプルから採取された細胞培養及び/又は組織培養の増殖等によって、生物学的サンプル又はその一部分を再生することが、依然として可能である。
抽出デバイスを使用することによって生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出する前に、生物の一部分は、さらなる操作を受けることができる。より好ましくは、生物の一部分のサイズが、抽出前に、抽出デバイスの大きさに対して調節されて良い。したがって、具体的には、生物学的サンプルのサイズ及び/又は寸法は、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の抽出デバイスのサンプル空間の寸法等、抽出デバイスに適合されて良い。生物学的サンプルのサイズ及び/又は寸法を適合させるために、切断プロセス等、任意の知られている方法が使用されて良い。
非限定的な例として、葉、幹、茎、根、貯蔵根、枝、花部、花、果実序、果実、穂、穂軸、種子、又は植物から採取される他のサンプルが列挙され得る。
好ましい一実施形態では、生物学的サンプルは、栽培箱又は温室のような制御された環境の中で成長する植物の無傷の一部分であって良く、又はその一部分を含んで良い。
別の好ましい実施形態では、生物学的サンプルは、栽培箱又は温室のような制御された環境における土壌又水耕システムの中で成長する植物の無傷の一部分であって良く、又はその一部分を含んで良い。
別の好ましい実施形態では、生物学的サンプルは、田畑の中で成長する植物の無傷の一部分であって良く、又はその一部分を含んで良い。田畑は、植物が、それらの反応もしくはパフォーマンスを監視するために非生物的もしくは生物的ストレスを植物に与える特殊な栽培体制のもとで栽培される試験田畑か、又は植物が、後に収穫するために農家によって栽培される通常の田畑のいずれであっても良い。
別の好ましい実施形態では、生物学的サンプルは、育種集団に属する植物の無傷の一部分であっても良いし、それを含んでも良い。
別の好ましい実施形態では、生物学的サンプルは、トランスジェニック植物に属する植物の無傷の一部分であっても良いし、それを含んでも良い。
本明細書で使用するように、用語「植物」は、広範囲の単子葉植物又は双子葉植物、好ましくは、トウモロコシ、小麦、ライ麦、オート麦、ライ小麦、米、大麦、ソルガム、サトウキビ、大豆、ピーナッツ、綿、菜種及び菜種油、マニホット、コショウ、ヒマワリ及びマンジュギク、砂糖大根、ナス科作物(ジャガイモ、タバコ、ナス及びトマト等)、ソラマメ属、エンドウ、アルファルファ、低木植物(コーヒー、カカオ、ティー)、ヤナギ属、木(油ヤシ、ココナツ)、多年生牧草、並びに飼料作物のような植物に言及することができる。飼料作物は、限定はしないが、ウィートグラス、クサヨシ(Canarygrass)、ブロムグラス、ワイルドライグラス、イチゴツナギ(Bluegrass)、オーチャードグラス、アルファルファ、サルフォイン、バーズフットトレフォイル、タチオランダゲンゲ(Alsike Clover)、ムラサキツメクサ(Red Clover)、及びスイートクローバーを含む。より好ましくは、本明細書で使用する「植物」は、米、大豆、トウモロコシ、綿、菜種油、小麦、砂糖大根及びサトウキビに言及する。
少なくとも一つの成分は、生物学的サンプル内に存在する可能性がある任意の成分を含むことができる。好ましくは、少なくとも一つの成分が、一種又は複数種の代謝物質を含むことができる。したがって、好ましくは、抽出デバイスは、好ましくは選択的に、好ましくは高度選択性を有して、植物標本から一種又は複数種の代謝物質を抽出するために使用されて良く、又は適合されて良い。
本明細書で使用する用語「代謝物質」は、代謝経路の酵素に対する基質、そのような経路の中間体、又は代謝経路によって得られる生成物等、小分子化合物に言及する。代謝経路は、当技術分野で良く知られており、種の間で変わる可能性がある。好ましくは、前記経路は、少なくともクエン酸回路、呼吸鎖、光合成、光呼吸、糖分解、糖新生、ヘキソース一リン酸経路、酸化的ペントースリン酸経路、還元的ペントースリン酸経路、脂肪酸の生産物及びβ酸化、尿素サイクル、アミノ酸生合成経路、プロテアソーム分解等のタンパク質分解経路、アミノ酸分解経路、以下の生合成又は分解:脂質、ポリケチド(例えば、フラボノイド及びイソフラボノイドを含む)、イソプレノイド(例えば、テルペン、ステロール、ステロイド、カロチノイド、キサントフィルを含む)、炭水化物、フェニルプロパノイド及び誘導体、アルカロイド、ベンゼノイド、インドール、インドール−硫黄化合物、ポルフィリン、アントシアン、植物ホルモン等のホルモン、ビタミン、補欠分子族又は電子担体等の共同因子、リグニン、グルコシノレート、プリン、ピリミジン、ヌクレオシド、ヌクレオチド及びtRAN、ミクロRNA(miRNA)又はmRNA等の関連分子、を含む。したがって、小分子化合物の代謝物質は、好ましくは、以下の化合物群:アルコール、アルカン、アルケン、アルキン、芳香族化合物、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、エステル、アミン、イミン、アミド、シアン化物、アミノ酸、ペプチド、チオール、チオエステル、リン酸エステル、硫酸エステル、チオエーテル、スルホキシド、エーテル、又は上述の化合物の組合せもしくは誘導体、からなる。代謝物質間の小分子は、正常な細胞機能、臓器機能、又は植物の発育、成長もしくは健康に必要な一次的代謝物質であって良い。その上、小分子代謝物質は、基本的な生態学的機能を有する二次的代謝物質、例えば有機体がその環境に適合することを可能にする代謝物質をさらに含む。さらに、代謝物質は、前記一次的及び二次的代謝物質に限定されず、人工的小分子化合物をさらに包含する。前記人工的小分子化合物は、有機体によって処理されるか又は吸収される、細胞外に供給された小分子から導出されるが、上述のような一次的又は二次的代謝物質ではない。例えば、人工的小分子化合物は、植物の代謝経路によって、肥料、殺有害生物剤、除草剤、又は成長エンハンサから等、広範囲の様々な化合物から得られる代謝生成物であって良い。その上、代謝物質は、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、及びRNA又はDNA等のポリヌクレオチドをさらに含む。より好ましくは、代謝物質は、50Da(Dalton)から30,000Da、最も好ましくは30,000Da未満、20,000Da未満、15,000Da未満、10,000Da未満、8,000Da未満、7,000Da未満、6,000Da未満、5,000Da未満、4,000Da未満、3,000Da未満、2,000Da未満、1,000Da未満、500Da未満、300Da未満、200Da未満、100Da未満までの分子量を有する。しかしながら、好ましくは、代謝物質は、少なくとも50Daの分子量を有する。最も好ましくは、本発明による代謝物質は、50Daから1,500Daまでの分子量を有する。
抽出デバイスは、少なくとも一つの液体充填器を有する。本発明で使用するように、液体充填器は、サンプルの第一の側面と接触するように適合され、サンプルの第一の側面に抽出液を適用するように適合された任意の装置又は装置の組合せであって良い。液体充填器とサンプルとの間の接触は、直接的であっても良いし、間接的であっても良い。いかなる形においても、接触は、抽出液がサンプルに、好ましくは圧力下で、好ましくは抽出液の少なくとも一部をサンプルの内部に押し込むことによって、好ましくは、サンプルの一つ又は複数の表面を貫くこと、例えば植物の葉の一つ又は複数の表面を貫くこと等によってサンプルを通り抜けるように適用できるようにあるべきである。抽出液を供給するのに適した液体充填器又は液体充填器の一つ又は複数のオリフィスがサンプルの一つ又は複数の表面と直接接触している直接接触の代替として、好ましくは、液体充填器によって供給される抽出液が、サンプルの一つ又は複数の表面に向けて案内され、それにより抽出液が適用の方向に垂直な方向に横に広がることが少なくとも部分的には回避される接触である間接接触が、提供されて良い。したがって、少なくとも一つのOリング又は他の封止エレメント等、一つ又は複数の封止エレメントが液体充填器とサンプルの表面との間に介在することによって、間接接触がもたらされて良い。直接接触であれ、間接接触であれ、いずれの場合にも、液体充填器は、サンプルの少なくとも一つの表面に抽出液を供給するように適合されるべきである。
抽出液は、任意の流体媒体、即ち、以下に標的成分と名付けられる少なくとも一つの成分を抽出、好ましくは選択的に抽出するのに好適であり得る少なくとも一つの液体媒体及び/又は気体媒体であっても良いし、それを含んでも良い。サンプルから一つの成分を正確に抽出すること以外に、二種以上の代謝物質の組合せ等、成分の組合せが抽出されて良い。好ましくは、抽出液は、水性溶媒及び/又は非水溶媒等、少なくとも一つの溶媒を含む。好ましくは、溶媒は、水等の水性溶媒;又は無水溶媒、例えば有機溶媒、好ましくは、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールもしくはアセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシドもしくはN,N−ジメチルホルムアミド等の1個から6個の炭素原子の残りのアルキルを有する一種もしくは複数種のアルキルアルコール、又は例えばクロロホルム、塩化メチレン(ジクロロメタン)、四塩化炭素、ジクロロエタン(特にクロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素)等のハロゲン化溶媒、又は例えばヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘプタン、他等の脂肪族溶媒、又は例えばトルエン、ベンゼン等の芳香族溶媒、又は例えばtert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;又は好ましくは、HF、HI、HCI、BF、BCl、HBr、HClO、HSO、HPO、とりわけHI、HCl、HBr、HClOから選択される無機酸等の無機溶媒;又はギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等の有機酸;及び/又は、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、もしくは炭酸アンモニウムから選択される塩基、から選択されて良い。さらに、列挙された溶媒及び/又は他の溶媒の組合せが使用されて良い。
上述のように、抽出液は、一種又は複数種の溶媒を含んで良い。二種以上の溶媒が使用される場合は、溶媒は、同時に(一定の混合比又は例えば勾配に応じて変化する混合比を用いる等)、及び/又は異なる時間に使用しても良いし、遅延させても良い。二種以上の溶媒が同時に使用される場合、特に、二種以上の溶媒の混合物が使用されて良い。したがって、好ましい実施形態では、抽出液は、少なくとも二種の溶媒の混合物を含むことができる。溶媒の混合物を使用する抽出は、一般に、欧州特許第1446209号明細書によって知られる。したがって、抽出デバイスは、二種以上の溶媒の混合物を含有する抽出液を供給するように適合されて良い。抽出デバイスは、抽出液として使用されるため又は抽出液の成分として使用されるために、一種、二種、もしくは三種以上の溶媒を貯蔵するための一つ又は複数の液体容器を備えることができる。さらに、抽出デバイスは、二種以上の溶媒を好ましくは所定の混合比において(例えば、特にバッチモードの使用に対して又は勾配モードの使用に対して)混合するための一つ又は複数の混合ユニットを備えることができる。
好ましくは、少なくとも一種の混合物が、少なくとも一種の水性溶媒及び少なくとも一種の非水溶媒を含むことができる。特に、混合物は、少なくとも一種の水等の水性溶媒と、少なくとも一種のアルキルアルコール等の非水溶媒とを含むことができる。より好ましくは、混合物は、メタノールと水とを、好ましくは50Vol−%:50Vol−%〜90Vol−%:10Vol−%の混合比で、及びより好ましくは80Vol−%:20Vol%の混合比で含む。別の実施形態では、抽出液は、少なくとも二種の溶媒の混合物を含んで良く、少なくとも二種の溶媒は、非水溶媒であり、特に非水溶媒は、アルキルアルコール及びハロゲン化溶媒の群から選択されて良い。好ましくは、抽出液は、好ましくは20Vol%:80Vol%〜60Vol%:40Vol%の混合比で、及びより好ましくは40Vol%:60Vol%の混合比で、メタノール及びジクロロメタンの二種の溶媒の混合物を含むことができる。
上記で略述したように、少なくとも二種の溶媒が、生物学的サンプルの第一の側面に同時に及び/又は遅延を伴って適用されて良い。したがって、本発明の一実施形態では、サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するために、二種以上の溶媒を含有する少なくとも一種の抽出液が、生物学的サンプルの第一の側面に適用されて良い。代替又は追加として、さらなる実施形態では、本発明による抽出デバイス及び/又は方法が、少なくとも一種の第一の抽出液及び少なくとも一種の第二の抽出液等、少なくとも二種の異なる種類の抽出液を第一の側面に後で供給するように適合されて良い。各抽出液は、好ましくは、溶媒の混合物等、一種、二種又は三種以上の溶媒を含むことができる。液体供給管路が、少なくとも二種の異なる抽出液を備えられて良い。好ましくは、少なくとも二種の異なる抽出液が、後で、同じサンプルの第一の側面に適用される。より好ましくは、第一の抽出液が少なくとも二種の溶媒を含んで良く、一方の溶媒は非水溶媒であり、他方の溶媒は水性溶媒であり、第二の抽出液が二種の非水溶媒を含んで良い。より好ましくは、第一の抽出液が単相性の極性溶媒混合物であり、第二の抽出液が単相性の非極性溶媒混合物である。第一の抽出液は、メタノールと水とを、好ましくは50Vol−%:50Vol−%〜90Vol−%:10Vol−%の混合比で、及びより好ましくは80Vol−%:20Vol%の混合比で含んで良く、第二の抽出液は、好ましくは、メタノールとジクロロメタンとを好ましくは20Vol−%:80Vol−%〜60Vol%:40Vol%及びより好ましくは40Vol%:60Vol%の混合比で含んで良い。したがって、第一の抽出液は、メタノールと水とを、80Vol−%:20Vol−%の混合比で含んで良く、第二の抽出液は、メタノールとジクロロメタンとを40Vol−%:60Vol−%の混合比で含んで良い。
少なくとも一種の第一の抽出液及び少なくとも一種の第二の抽出液等、少なくとも二種の抽出液が後で使用される場合、本発明による抽出デバイス及び/又は方法は、抽出プロセスの少なくとも一つの第一の段階と、抽出プロセスの少なくとも一つの第二の段階とを実施するように適合されて良く、第一の段階の間に第一の抽出液が生物学的サンプルの第一の側面に適用され、第二の段階の間に第二の抽出液が生物学的サンプルの第一の側面に適用される。これら少なくとも二つの段階は、分離性であって良い。したがって、第一の段階が実施され、第一の段階が終了した後、直ちに、又は少なくとも一つの休止もしくは停止を実施した後で、第二の抽出液が第一の側面に適用されて良く、休止中、抽出液は第一の側面に適用されない。しかしながら、他の実施形態が実行可能である。したがって、少なくとも一つの中間段階の間に、第一の段階と第二の段階とが重なることすら可能である。したがって、第二の段階は、第一の段階が依然として行われているときに開始することができる。中間段階の間、第一の抽出液及び第二の抽出液の両方が、生物学的サンプルの第一の側面に適用されて良い。
さらに、生物学的サンプルの第一の側面に適用される少なくとも一種の抽出液の内容物及び/又は組成物は、抽出プロセスを通して一定であって良い。 別の実施形態では、生物学的サンプルの第一の側面に適用される少なくとも一種の抽出液の内容物及び/又は組成物は、抽出プロセスにわたって変化して良い。そのときに、少なくとも一種の抽出液の組成物の段階的又は連続的変化が実行可能である。したがって、抽出液の少なくとも一つの成分の内容物の時間的変動及び/又は時間的勾配が実現されて良い。一例として、抽出液に含有される少なくとも一種の溶媒の内容物が、ある期間にわたって段階的又は連続的に増減することができる。
上記で略述したように、抽出デバイス及びより具体的には液体充填器は、一種又は複数種の溶媒の内容物等、抽出液の一種又は複数種の成分の内容物を制御すること等によって、少なくとも一種の抽出液の組成物を制御するように適合された少なくとも一つの抽出液供給ユニット等、少なくとも一つの液体供給デバイスを備えることができる。さらに、少なくとも一つの液体供給デバイスは、所定の変動計画等によって、少なくとも一種の抽出液の組成物を時間と共に変化させるように適合されて良い。液体供給デバイスは、好ましくは、適切な溶媒を貯蔵するための二つ以上の供給容器に主供給管路を接続するための弁等、抽出液の組成物を調整するための一つ、二つ又は三つ以上の弁を備えることができ、それにより、適切な弁を調整することによって抽出液の組成物を制御することが可能になる。弁は、好ましくは、電子制御可能及び/又はコンピュータ制御であって良い。好ましくは、液体供給デバイスは、少なくとも一つのデータ処理デバイス、例えば、所定の計画又はプログラムによって抽出液の組成物を制御するように適合されて良いマイクロコントローラ等、制御ユニットを備えることができる。制御ユニットは、好ましくは、抽出液の組成物を制御するために、少なくとも一つのソフトウェア制御のプログラムを実行するように適合されて良い。
少なくとも一種の抽出液の液体供給は、抽出デバイスの一部であることができる。したがって、抽出デバイスは、一つ又は複数のオリフィス、一つ又は複数の液体導管、圧力下で抽出液を供給するための一つ又は複数のポンプ、抽出液の補給液を貯蔵することができる一つ又は複数の貯留器等の供給源、又は列挙されたエレメント及び/又は他のエレメントの任意の組合せを含むことができる。一種又は複数種の抽出液を同時に供給することによる等、少なくとも一種の抽出液を一ステップで供給する可能性以外に、同種又は異種のいくつかの抽出液が、いくつかステップを有する手順を提供すること等によって、後で供給されて良く、ステップのそれぞれにおいて新しい抽出液が供給される。
抽出デバイスはさらに、少なくとも一つのサンプリングデバイスを有する。本発明で使用するようなサンプリングデバイスは、サンプルの第二の側面と接触するように適合され、少なくとも一種の抽出液及び少なくとも一つの成分を含むサンプル流体を収集するように適合された、任意の装置及び/又は装置の組合せを備えることができる。したがって、抽出デバイスは、抽出液の少なくとも一部を、サンプルの少なくとも一部を通り過ぎた後、及び少なくとも一つの標的成分を吸収及び/又は溶解する等で集めた後で収集するように適合されて良い。したがって、以下において、サンプル流体という用語は、少なくとも一種の抽出液及び少なくとも一つの標的成分を含む、任意の種類の液体及び/又は気体状の流体に対して使用される。
液体充填器と同様に、サンプリングデバイスは、サンプルの第二の側面と直接又は間接に接触するように適合されて良い。したがって、サンプリングデバイスは、第二の側面と直接接触するように適合され得る、サンプル流体を収集するように適合された一つ又は複数のサンプリングオリフィスを備えることができる。代替として、少なくとも一つの封止エレメント及び/又はサンプル液体をサンプリングデバイスに案内するように適合された案内エレメント等、一つ又は複数のエレメントが、サンプリングデバイスと第二の側面との間に介挿されて良い。やはり、一つ又は複数のOリングが、サンプル流体がサンプリングデバイスによって収集されることなくサンプルを離れることを防ぐために使用されて良い。
サンプル流体が収集される第二の側面は、好ましくは、第一の側面とは異なることができる。したがって、第二の側面は、好ましくは、サンプルの、第一の側面と対向する側面であって良い。したがって、サンプルが植物の葉又は葉の一部である場合、第一の側面が葉の上側を含み、一方第二の側面が葉の下側を含んで良く、又はその反対であって良い。好ましくは、第一の側面及び第二の側面は、抽出液が液体充填器からサンプリングデバイスまで直線的にサンプルを通過することができるように、互いに対向している。しかしながら、他の幾何学的形状及び実施形態が可能である。
液体充填器及びサンプリングデバイスは、好ましくは、少なくとも一つの接続機構によって接続される。好ましくは、この接続機構は、機械的接続を備えることができる。接続機構は、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の距離を変化させるように、且つ液体充填器とサンプリングデバイスとの間に配置されるサンプルにクランプ力を加えるように適合されて良い。
液体充填器とサンプリングデバイスとの間の距離を変化させるように適合された接続機構は、いくつか方法で実現され得る。したがって、接続機構は、手動又は自動で距離を変化させるように適合された少なくとも一つのアクチュエータを備えることができる。したがって、接続機構は、一つ又は複数の案内レール、一つ又は複数の案内棒、一つ又は複数のリニアアクチュエータ、一つ又は複数の平行移動段等の段、一つ又は複数の枢動エレメント、又は列挙されたエレメント及び/又は他のエレメントの組合せ等、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の相対位置及び/又は相対的な向きを変更するように適合された一つ又は複数の案内エレメントを備えることができる。
好ましくは、接続機構は、液体充填器とサンプリングデバイスとの間に介挿され得る少なくとも一つのヒンジを有する。この少なくとも一つのヒンジは、液体充填器とサンプリングデバイスを、少なくとも一つの枢動軸周りに、互いに対して枢動させるように適合されて良い。
代替又は追加として、接続機構は、液体充填器とサンプリングデバイスとの相対運動、好ましくは直線的相対運動を可能にする少なくとも一つのレールエレメントを有することができる。本明細書で使用するように、相対運動という用語は、液体充填器が静止してサンプリングデバイスが動かされる場合、液体充填器が動かされてサンプリングデバイスが静止する場合、及び液体充填器及びサンプリングデバイスが共に動かされる場合のいずれにも言及することができる。
さらに、本明細書で使用するように、レールエレメントという用語は、相対運動を案内するように適合された任意のエレメントに言及することができる。最も好ましくは、レールエレメントは、少なくとも一つの案内棒を有することができる。少なくとも一つの案内棒は、全体的に又は部分的に液体充填器の一部であって良く、且つ/又は全体的に又は部分的にサンプリングデバイスの一部であって良く、且つ/又は全体的に又は部分的に単独のコンポーネントで形成されて良く、又は抽出デバイスの単独のコンポーネントの一部であって良い。案内棒は、円形又は非円形の断面を有して良く、少なくとも一本の長い棒であって良く、又はそれを含んで良い。サンプリングデバイス及び/又は液体充填器は、少なくとも一つの案内棒又は少なくとも一つの案内棒の一部を収納することができる一つ又は複数の止まり穴又は貫通穴等、一つ又は複数の孔又は穴を含有することができる。そのときに、案内棒は、少なくとも一つの穴もしくは孔の内部に固定されて良く、又は少なくとも一つの孔もしくは穴の内部で動くことができる。
一実施形態では、好ましくは、上述のレールエレメントに関連して、液体充填器及び/又はサンプリングデバイスが生物学的サンプルに押印力を与えるスタンプとして作用することができるように、接続機構が設計されて良い。したがって、一実施形態では、サンプリングデバイスが生物学的サンプルを受けるアンビルとして作用し、且つ液体充填器が生物学的サンプルを第一の側面から押印するスタンプとして作用することができ、又はその反対も可能である。押印動作又は押印運動は、上述の接続機構、好ましくはレールエレメント、より好ましくは一つ又は複数の案内棒もしくは他の種類の案内レールによって支持又は案内されて良い。
接続機構はさらに、少なくとも一つのばねエレメントを有することができる。本明細書で使用するように、ばねエレメントという用語は、伸縮ばね、コイルばね、タン(tongue)、エラストマーばねエレメント、又は列挙されたばねエレメントのうちの二つ以上の組合せ等、少なくとも部分的に弾性特性を有する任意のエレメントに言及することができる。ばねエレメントは、液体充填器とサンプリングデバイスとを分離する分離力を加えるように適合されて良い。したがって、少なくとも一つのばねエレメントが液体充填器とサンプリングデバイスとの間に配置されて良く、液体充填器及び/又はサンプリングデバイスに少なくとも一つの分離力を加え、それにより生物学的サンプルを介挿するために液体充填器とサンプリングデバイスとの間に空間を開けるために、液体充填器とサンプリングデバイスとを押し開くことができ、又は押し開くように試みることができる。したがって、少なくとも一つのばねエレメントは、少なくとも一つの案内棒等、上述の少なくとも一つの随意のレールエレメントを全体的又は部分的に取り巻く少なくとも一つのコイルばねを備えることができる。
液体充填器とサンプリングデバイスとの間の距離の変動は、液体充填器とサンプリングデバイスとの相対位置が一又は複数の次元で変化するのを包含することができる。したがって、距離の変動は、列挙されたエレメントの間の距離の、一次元又は多次元における変化を包含することができ、且つ/又は液体充填器とサンプリングデバイスとが少なくとも一つの回転軸周りに、互いに対して回転するのを包含することができる。代替又は追加として、距離の変動は、液体充填器とサンプリングデバイスとの直線的な相対運動を包含することができ、液体充填器及びサンプリングデバイスが共に動くことができるか又は、液体充填器かサンプリングデバイスのいずれかが動くことができる。
ひとたびサンプルがこれらのエレメントの間でクランプされると、クランプ力は、液体充填器及び/又はサンプリングデバイスによってサンプルに加えられる任意の力を包含することができる。好ましくは、接続機構は、サンプルの厚さとは無関係に、圧力をサンプルに均一にかけることを可能にするように適合される。均一にという用語は、抽出デバイスによってサンプルに加えられるクランプ力及び/又は圧力が、クランプ力が加えられる任意の面積の中で同じか又は少なくとも同様である任意の状況を含むことができる。20%まで、好ましくは10%以下、最も好ましくは5%以下の圧力の変動が容認可能であり、本発明で使用する、均一にという用語のもとでやはり要約することができる。加えられる圧力がサンプルの厚さとは無関係である、言及された実施形態は、いくつか方法で達成され得る。第一に、この独立性は、0から30mmまで(即ち、0mmより大で30mm以下)のサンプルの厚さ、好ましくは0から20mmまで(即ち、0mmより大で20mm以下)のサンプルの厚さ、好ましくは0から10mmまで(即ち、0mmより大で10mm以下)のサンプルの厚さ、及び最も好ましくは0から5mmまで(即ち、0mmより大で5mm以下)のサンプルの厚さの受け入れ範囲等、サンプル厚さの一定の受け入れ範囲内で適用され得る。サンプルの厚さとは無関係に均一に圧力を加えることは、例えば、上で列挙された案内エレメントのうちの一つ又は複数等、適切な案内エレメントを、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の距離に適合させるために設けることによって達成され得る。したがって、距離を変化させるための一つ又は複数の直線的な段が設けられて良く、且つ/又はサンプリングデバイスと液体充填器とが、パイプトング(pipe tong)のチョップ(chop)又は顎が互いに接続される方式で、互いに接続されて良く、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の直線的距離及び角度を同時に適合させることが可能になる。圧力を均一に加えることをもたらすように適合された他の接続機構が、可能である。
一般に、抽出液の供給の方向に直角に交わる生物学的サンプルの面積等、抽出デバイスを使用することによって抽出液が適用され得るサンプルの面積であるサンプリング面積は、広範囲にわたって変化することができる。したがって、サンプリング面積は、1mmから50cmまで、好ましくは5mmから10cmまでの範囲に入ることができる。しかしながら、他のサンプリング面積が実現されて良い。
上記で略述したように、液体充填器とサンプリングデバイスとは、いくつか方法で接続されて良い。最も好ましくは、抽出デバイスは、一つ又は複数のグリッパー(gripper)を備える。したがって、液体充填器及びサンプリングデバイスは、単独で、又は一つもしくは複数の他のエレメントと組み合わせて、サンプルを把持するためのグリッパー又はペンチ(pincer)を形成することができる。本発明で使用するように、グリッパー又はペンチは、液体充填器とサンプリングデバイスとの間でサンプルを把持し、クランプ力をサンプルに加えるように適合された任意のエレメントを備えることができる。したがって、グリッパー又はペンチは、以下の形状:グリッパー、ペンチ、トング、プライヤ、ハサミ、キャリパー、パイプトング、クランプ、好ましくはねじクランプ及び/又はバークランプ;ピンセット、のうちの一つ又は複数を含むことができる。他の実施形態が可能である。少なくとも一つのグリッパーが、液体充填器及び/又はサンプリングデバイスに一体化されて良く、且つこれらのエレメントのうちの一方又は両方の一部であって良く、あるいはエレメントの一方又は両方が、少なくとも一つのグリッパーの一部であって良い。代替又は追加として、少なくとも一つのグリッパーが、液体充填器及び/又はサンプリングデバイスに作用することができる個別のエレメントであることができる。したがって、グリッパーは、液体充填器をサンプリングデバイスに、又はその反対に、押しつけ、且つ/又は液体充填器及び/又はサンプリングデバイスを生物学的サンプルに押しつけるように適合されたクランプ力を与えることができる。
抽出デバイスは、好ましくは、手持ち式デバイスであって良い。本発明の中で、手持ち式デバイスという用語は、一人の人によって、好ましくは片手で保持及び/又は担持されるように適合された任意のデバイスを含むことができる。抽出デバイスが、液体充填器及びサンプリングデバイス以外にさらなるエレメントを備える場合、液体充填器及びサンプリングデバイス、好ましくはグリッパー又はペンチを備える少なくとも一部が、手持ち式デバイスとなるように設計されるべきである。液体供給源、ポンプ又は他の部品等、抽出デバイスの他の部品は、少なくとも部分的に手持ち式デバイスに一体化されることの代替又は追加として、定置式の実験室コンポーネント等、定置式コンポーネントとなるように設計されて良い。手持ち式デバイスは、好ましくは、5×10mmを超えず、好ましくは1×10mm、最も好ましくは0.5×10mmを超えない体積を有することができる。
上記で略述したように、サンプルの第一の側面即ちそこに抽出液が適用される側面、及び第二の側面即ちそこからサンプル流体が収集される側面はそれぞれ、サンプルの表面の一つ又は複数の位置を含むことができる。好ましくは、第一及び第二の側面は、サンプルの対向する側面である。このことは、抽出液が、液体充填器からサンプリングデバイスまで、好ましくは直線的に通り過ぎることができることを意味する。この直線は、好ましくはサンプルの第一の側面及び/又は第二の側面の表面に本質的に垂直であって良く、垂直な方位から好ましくは20°以内、好ましくは10°以内だけの偏差を含む。サンプルの表面は、単純な平坦な表面であって良い。代替又は追加として、サンプルの表面は、圧潰又は粉砕されたサンプルにおけるように、でこぼこ、さらには定形のない表面を含んで良い。最も好ましくは、サンプルは、植物の葉及び/又は葉の一部等、正常な状態の植物の無傷な部分である。
上記で略述したように、液体充填器及び抽出デバイスはそれぞれ、第一の側面又は第二の側面と直接的又は間接的に接触することができる。したがって、液体充填器は、サンプルの第一の側面に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第一の封止エレメントを備えることができる。封止エレメントは、抽出液を供給するように適合された液体充填器の少なくとも一つのオリフィスから等、液体充填器から第一の側面まで抽出液を案内するように適合された任意のエレメントを備えることができる。好ましくは、少なくとも一つの第一の封止エレメントが、少なくとも一つのOリングを備えることができる。
液体充填器は、少なくとも一つの液体供給管路及び少なくとも一つのオリフィスを備えることができる。液体供給管路は、少なくとも一種の抽出液を少なくとも一つのオリフィスに供給するように適合されて良い。液体供給管路はそれ自体、少なくとも一種の抽出液の補給液を保持することができる貯留槽を備えることができる。代替又は追加として、供給管路は、抽出液を供給するための少なくとも一つの液体供給源に直接的又は間接的に接続されるように適合されて良い。少なくとも一つのオリフィスが、好ましくはサンプルの第一の側面と面することができる、液体充填器の少なくとも一つの表面内に任意の種類の開口を備えることができる。この少なくとも一つの開口は、単純な穴の形状、ノズル、一列の穴、格子状の穴、配列状の穴、又は任意の他の形状等、任意の幾何学的形状を有することができる。したがって、少なくとも一つのオリフィスが、抽出液が通り抜けることができる一つ又は複数の穿孔を有する少なくとも一枚の穴あき板を備えることができる。少なくとも一つのオリフィスは、好ましくは、少なくとも一つのOリングによる等、少なくとも一つの随意の第一の封止エレメントによって完全に取り巻かれて良い。少なくとも一つの封止エレメントは、好ましくは、少なくとも部分的に、柔軟及び/又は変形可能であることができる。したがって、少なくとも一つの第一の封止エレメントは、ゴム等、エラストマー材料を含むことができる。この柔軟及び/又は変形可能な特性が、サンプルの表面の形状を液体充填器の形状に適合させるのを助けることができる。
上記で略述したように、抽出デバイスは、サンプルの第二の側面に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第二の封止エレメント、具体的には少なくとも一つのOリングをさらに備えることができる。少なくとも一つの第二の封止エレメントは、少なくとも一つの第一の封止エレメントと同じ方法で組み入れられて良い。したがって、第一の封止エレメントの上述の随意の特性が、少なくとも一つの第二の封止エレメントに当てはまる。
抽出デバイスは、好ましくは、サンプル流体を収集するように適合された少なくとも一つのサンプル開口を有する。サンプル流体のこの収集は、サンプル流体の任意の受け入れを含むことができ、受け入れは、方向性のある方式であって良く、又は方向性のない方式であって良い。液体充填器の少なくとも一つのオリフィスと同様に、サンプル開口は、任意の形状及び/又は幾何学的配置を有することができる。好ましくは、少なくとも一つのサンプル開口は、液体充填器のオリフィスより大きな直径又は等価な直径を有することができる。オリフィスと同様に、開口は、円形、多角形又は任意の他の形状等、任意の幾何学的形状を有することができる。少なくとも一つの開口は、単一の開口、又は一列及び/又は格子状及び/又は配列状の開口等、複数の開口を含むことができる。このことが、第二の封止エレメントが存在しない実施形態に対するのと同様に、第二の封止エレメントが使用される一実施形態に当てはまる。少なくとも一つの開口は、一定の直径を有する開口を備えることができ、又は好ましくは、第二の側面からのサンプル流体の収集を支援するために、円錐及び/又は漏斗の形状等、サンプル流体の流れの方向に変化する形状を有する開口を備えることができる。
液体充填器は、好ましくは、サンプルの第一の側面に押しつけられるように適合された環状の第一の封止エレメントを有することができる。サンプリングデバイスは、サンプルの第二の側面に押しつけられるように適合された環状の第二の封止エレメントを有することができる。第一及び第二の封止エレメントはそれぞれ、液体充填器又はサンプリングデバイスに接続されて良く、且つ/又はそれらの一部であって良く、あるいは液体充填器及び/又はサンプリングデバイスとは無関係に取り扱われ得る個別のエレメントであって良い。第一及び第二の封止エレメントは、好ましくは、サンプルが間にある状態で、サンプルの対向する両面に互いに押しつけられるように適合され、それによりサンプル内に抽出面積が作り出されるように配列されて良い。しかしながら、他の実施形態が可能である。
サンプリングデバイスは、好ましくは、少なくとも一つのサンプリング容器を有することができ、サンプル流体をサンプリング容器内に少なくとも部分的に案内するように適合されて良い。このサンプリング容器は、一つ又は複数のサンプリング容器を備えることができ、サンプリングデバイスの恒久的な一部であって良く、又は着脱可能であるように適合されて良い。好ましくは、サンプリング容器は、着脱可能にサンプリングデバイス内に配置される。したがって、抽出デバイス及び好ましくはサンプリングデバイスは、少なくとも一つのサンプリング容器に、好ましくは形状係合接続(form-fit connention)及び/又は圧力嵌め接続(force-fit connection)によって、好ましくは置換可能に接続するように適合され得る一つ又は複数の接続エレメント及び/又は容器(receptacle)を備えることができる。
サンプル流体をサンプリング容器内に少なくとも部分的に案内するために、サンプリングデバイスは、サンプル流体を直接的及び/又は間接的にサンプリング容器内に導くサンプル流体管路等、一つ又は複数の案内を備えることができる。したがって、サンプリング容器は、少なくとも一つの随意のサンプル開口に接続されて良い。上記で略述したように、好ましくは、少なくとも一つの案内エレメントが、少なくとも一つの漏斗を備えることができる。
サンプリング容器は、好ましくは、少なくとも一つの不活性材料を有する。これらの不活性の特性は、好ましくはサンプル流体に関連し、最も好ましくは抽出液内に含まれる少なくとも一種の溶媒等、抽出液に関連する。したがって、好ましくは、不活性材料は、サンプル流体及び好ましくは抽出液が、不活性材料の化学的組成物を変化させず、且つ/又は不活性材料から一つ又は複数の成分を抽出するように選択される。最も好ましくは、少なくとも一つの不活性材料が、ガラス、石英、セラミック材料、フッ素樹脂材料、具体的にはPTFEから選択される。しかしながら、列挙された材料及び/又は他の材料の組合せが、異なる材料の選択と同様に、可能である。
サンプリングデバイスはさらに、サンプリング容器内部のガス圧力を調整するように適合された、少なくとも一つの圧力調整エレメントを備えることができる。したがって、少なくとも一つの圧力調整エレメントが、サンプリング容器内部のガス圧力を、特定の、周囲圧力等の所定の圧力に調整するように適合されて良い。したがって、圧力バランス、好ましくはサンプリング容器の内部と周囲の外気との間の圧力バランスが、達成され得る。好ましくは、少なくとも一つの圧力調整エレメントが、少なくとも一つの弁及び/又は逃がし開口を備えることができる。
サンプリングデバイスはさらに、サンプリング容器の少なくとも一つの内部空間をガス、特に不活性ガスにさらすように適合された、少なくとも一つのガス入口を有することができる。したがって、サンプリング容器は、好ましくは酸化等、不要の反応からサンプル流体を保護するために、一種又は複数種の予め規定されたガスで部分的又は完全に満たされて良い。したがって、少なくとも一種の不活性ガスが、窒素及び/又はアルゴン等の不活性ガスを含むことができる。サンプリングデバイスの壁うちの一つ又は複数の中に少なくとも一つのオリフィス及び/又はノズルを設けること等によって、少なくとも一つのガス入口が、少なくとも部分的にサンプリングデバイスの一部であることができる。追加又は代替として、サンプリングデバイスの少なくとも一つのガス入口が、サンプリング容器の内部空間内に延びるガスチューブの一端を設けること等によって、サンプリングデバイス等、抽出デバイスの他の部品の一部であるガス入口を含むことができる。ガス入口は、ガスを供給するために、建物の一部である供給管路及び/又はガスシリンダ等、一つ又は複数のガス管路に接続されて良い。減圧弁及び/又は他のエレメント等、さらなるエレメントが設けられて良い。
サンプリングデバイスはさらに、周辺光がサンプリング容器に入るのを防止するように適合されて良い。このことは、サンプリング容器及び/又はサンプリングデバイスの他の部品の対応する特性によって達成され得る。したがって、サンプリング容器は、少なくとも部分的に、紫外光等、周辺光の少なくとも一部をフィルタリングする透明でない又は不透明な材料で作られて良い。追加又は代替として、サンプリング容器は、サンプリングデバイス内部の容器内に収納されて良く、それにより少なくとも部分的に周辺光から保護され、且つ/又は少なくとも一つの遮蔽エレメントを使用すること等によって、サンプリングデバイスによって任意の他の方向の周辺光から遮蔽され得る。この周辺光からの保護はさらに、光酸化又は光化学反応等、サンプル流体内部の不要な反応を防止することができる。
サンプリング容器は、好ましくは、少なくとも一つの施錠エレメントによって施錠可能なボトル及び/又はバイアル等、施錠可能な容器であって良い。好ましくは、少なくとも一つの施錠エレメントは、蓋及び/又はキャップを備えることができる。したがって、少なくとも一つのサンプリング容器は、ねじキャップボトル(screw-cap bottle)及び/又はスナップ蓋ボトル(snap-on-lid bottle)を備えることができる。他の種類のサンプリング容器が可能である。
サンプリングデバイスは、好ましくは、少なくとも一つのサンプルテンパリング(tempering)エレメントを有し、サンプルテンパリングは、サンプル流体をテンパリングする、特に冷却するように適合される。本明細書で使用するように、テンパリングエレメントは、サンプル流体の温度を、好ましくは固定されて良く又は所定の時間特性を有して良い少なくとも一つの所定の温度に制御、好ましくは調整するように適合された任意の装置又は装置の組合せを備えることができる。少なくとも一つの所定の温度は、周辺温度より低いことも、周辺温度より高いこともあり、又は周辺温度であっても良い。好ましくは、上記で略述したように、サンプルテンパリングエレメントは、サンプル流体を冷却するように適合される。サンプル流体を冷却することがさらに、サンプル流体が不要に化学反応するのを防止することができる。冷却は、サンプル流体が依然として気体状態及び/又は液体状態にあるように適合されて良い。代替として、冷却は、サンプル流体が凍結する程度であって良い。
上記で略述したように、サンプリングデバイスは、サンプルを離れるサンプル流体を案内するように適合されて良い一つ又は複数の案内エレメントを備えることができる。好ましくは、サンプリングデバイスは、サンプル流体を受けるための少なくとも一つの漏斗を有する。この漏斗は、第二の側面上のより広い面積からサンプル流体を収集し、サンプル流体をこのより広い面積からより狭い液体チャネル及び/又はサンプリング容器内に案内するように適合されて良い。
抽出デバイスはさらに、サンプル流体をろ過するために、少なくとも一つのフィルタエレメントを有することができる。このフィルタエレメントは、固体の成分等、サンプル流体の一種又は複数種の成分を保持するように適合されて良い。したがって、葉、幹、茎、根、貯蔵根、枝、花部、花、果実序、果実、穂、穂軸、種子、又は植物の任意の他の部分の固体部分等、サンプルの骨格の成分が保持されて良く、一方、サンプル流体内に含有される液体成分は、通過することを許容されて良い。好ましくは、少なくとも一つのフィルタエレメントは、少なくとも一つのフリットフィルタエレメント又はセラミックフィルタエレメントを備えることができる。しかしながら、他のフィルタエレメントが可能である。フィルタエレメントは、任意の方法で、抽出デバイスの上又は内部に配置されて良い。したがって、フィルタエレメントは、少なくとも一つの随意のサンプル開口、少なくとも一つの随意の漏斗、少なくとも一つのサンプル開口から少なくとも一つのサンプリング容器まで通じる少なくとも一つのチャネル、及び/又は少なくとも一つのサンプリング容器の一部であって良く、又はそれらと接続されて良い。好ましくは、少なくとも一つのフィルタエレメントは、メッシュ、スクリーン、ふるい、網、一つ又は複数の穿孔を有する穴あき板からなる群から選択されて良い。
さらに、抽出デバイスは、成分を吸収するように、且つ好ましくは成分を濃縮及び/又は枯渇させるように適合された少なくとも一つの吸収材料を有することができる。この吸収材料は、好ましくは、サンプル流体の流体経路内及び/又はサンプル流体又はその一部を収集するように適合されたサンプリング容器内に吸収材料を配置すること等によって、サンプル流体から一つ又は複数の成分を吸収するように適合されて良い。
上記で略述したように、液体充填器は、少なくとも一つの加圧エレメントを有することができる。この加圧エレメントは、抽出液を加圧状態で、即ち標準圧力より高い圧力下で供給するように適合されて良い。したがって、好ましくは、抽出液の圧力は、1バールから20バールの範囲内、好ましくは2バールから8バールの範囲内にあって良い。加圧エレメントは、抽出デバイス内に、好ましくは液体充填器内に一体化されて良い。代替又は追加として、少なくとも一つの加圧エレメントは、外部圧力源等、一つ又は複数の外部エレメントを備えることができる。好ましくは、加圧エレメントは、抽出液を圧力下で供給するために、一つ又は複数のポンプ及び/又は加圧供給エレメントを備えることができる。
抽出デバイス及び最も好ましくは液体充填器は、一つ又は複数の弁、好ましくは抽出液の圧力及び/又は流れを制御するように適合された一つ又は複数の弁をさらに備えることができる。したがって、少なくとも一つの弁が、抽出液を供給するために供給管路内に設けられて良い。少なくとも一つの弁は、抽出液の流れをスイッチオン又はスイッチオフするように適合されて良い。代替又は追加として、少なくとも一つの弁は、抽出液の流れ及び/又は圧力を無段階で又は二段階以上で調整するように適合されて良い。やはり代替又は追加として、少なくとも一つの弁は、抽出液が液体充填器から供給管路に逆流するのを防止することができる。したがって、好ましくは、少なくとも一つの弁は、少なくとも一つの背圧弁を備えることができる。
抽出デバイス及び好ましくは液体充填器はさらに、抽出液をテンパリングするように適合された、少なくとも一つの抽出液テンパリングエレメントを有することができる。テンパリングという用語に関して、サンプル流体をテンパリングすることに関して上記で略述したものと同じことが当てはまる。したがって、テンパリングは、室温より高いか、低いか、又は同じであって良い。したがって、テンパリングエレメントは、加熱エレメント及び/又は冷却エレメントを備えることができる。サンプルテンパリングエレメントの場合のように、抽出液テンパリングエレメントは、したがって、一つ又は複数の加熱及び/又は冷却のパイプ及び/又はコイル、一つ又は複数の抵抗性ヒータ、一つ又は複数のペルチェ素子及び/又は他のテンパリングエレメントを備えることができる。したがって、抽出液テンパリングエレメントは、抽出液の温度を少なくとも一つの所定の温度又は温度範囲に制御するように適合されて良い。
サンプリングデバイス、好ましくはサンプリング容器及び/又は随意のフィルタエレメント等のサンプリングデバイスの別の部分がさらに、サンプル流体を少なくとも部分的に調整するように適合されて良い。したがって、サンプリングデバイスは、成分を吸収するように、且つ好ましくは成分を濃縮及び/又は枯渇させるように適合された少なくとも一つの吸収材料を有することができる。しかしながら、他の種類のサンプル調整及び/又はサンプル濃縮及び/又はサンプル枯渇が可能である。吸収材料は、例えばサンプリング容器及び/又はフィルタエレメントの一部であって良く、且つ/又は、フィルタエレメントの下の場所等の、フィルタエレメントとサンプリング容器との間の場所等、サンプリングデバイスの任意の他の場所に配置されて良い。
サンプル流体の調整は、好ましくは、サンプル流体が通過する一つ又は複数の吸収材料を使用することによる濃縮及び/又は枯渇を含むことができる。したがって、サンプリングデバイスは、サンプル流体が押されて、フィルタエレメント及び/又はサンプリング容器の中に配置されるか、又は任意の他の方法で配置された吸収材料を通るように適合されて良い。固相抽出(SPE)と同様に、一種又は複数種の分子が、脂質等の吸収材料に張り付くことができる。他の種類の分子は、吸収材料を通り過ぎることができ、サンプリング容器に到達することができる。したがって、一つ又は複数の吸収材料を使用することによって、サンプリングデバイスは、サンプル流体の二つ以上の画分に分離するように適合されて良い。一つ又は複数のこれらの画分は、さらなる使用に関して重要である。したがって、さらなる分析等のために、吸収材料を通り過ぎてサンプリング容器に到達したサンプル流体の画分が使用されて良く、且つ/又は吸収材料によって吸収されたサンプル流体の画分が使用されて良い。したがって、吸収された画分を含む吸収材料は、吸収材料によって吸収された脂質を分析するため等、さらなる使用のために吸収材料から画分を分離するために、一種又は複数種の溶媒と共に処理されて良い。
一つ又は複数の化学材料が、例えば一つ又は複数の分析反応を実施するため及び/又はサンプル調整のために、サンプリング容器内、及び/又は吸収材料内、及び/又はフィルタエレメント内、及び/又はほぼフィルタエレメントとサンプリング容器との間等のサンプリングデバイスの任意の他の場所の中等、サンプリングデバイス内に含まれて良い。したがって、一種又は複数種の緩衝化学薬品が含まれて良い。したがって、サンプリングデバイス及び好ましくはサンプリング容器は、好ましくは成分を安定化させるために、サンプル流体及び/又は成分と反応するように適合された少なくとも一種の試薬を有することができる。
本発明のさらなる態様では、生物学的サンプルから少なくとも一つの成分を抽出するための方法が開示される。方法は、好ましくは、上で開示した実施形態のうちの一つ又は複数による抽出デバイスを使用することによって実施され得る。その結果、方法の好ましい実施形態に関して、上述の抽出デバイスが参照されて良い。しかしながら、他の種類の抽出デバイス及び/又は他のデバイスが使用されることが可能である。
方法は、好ましくは、植物標本から一種又は複数種の代謝物質を抽出するために使用されて良い。しかしながら、本発明による方法の他の使用、即ち他の種類の標的成分の抽出が、他の種類の生物学的サンプル(例えば、海藻)等、植物標本以外のサンプルを使用することと共に、可能である。
方法は、少なくとも一つの液体充填器をサンプルの第一の側面に接触させるステップを含む。少なくとも一種の抽出液、具体的には少なくとも一種の溶媒が、液体充填器を使用することによってサンプルの第一の側面に適用される。さらなる方法のステップでは、サンプルの第二の側面と接触する少なくとも一つのサンプリングデバイスが使用される。抽出液及び成分を含むサンプル流体が、サンプリングデバイスを使用することによって収集される。サンプルは、好ましくは、液体充填器とサンプリングデバイスとの間でクランプされて良い。
本発明のさらなる態様では、生物学的サンプルから、具体的には植物標本から少なくとも一種の代謝物質を抽出するための方法が開示される。この方法では、上で開示した実施形態のうちの一つ又は複数による抽出デバイスが使用される。したがって、この方法の好ましい実施形態に関しては、上で開示したような抽出デバイスを参照されたい。
要約すると、以下の項目が、本発明の中で特に好ましい。
項目1: 少なくとも一つの成分を生物学的サンプルから抽出するため、具体的には代謝物質を植物標本から抽出するための抽出デバイスであって、少なくとも一つの液体充填器を有し、液体充填器がサンプルの第一の側面と接触するように適合され、且つ抽出液、具体的には少なくとも一種の溶媒をサンプルの第一の側面に適用するように適合され、抽出デバイスがさらに少なくとも一つのサンプリングデバイスを有し、サンプリングデバイスがサンプルの第二の側面と接触するように適合され、且つ抽出液と成分とを含むサンプル流体を収集するように適合される、抽出デバイス。
項目2: 液体充填器及びサンプリングデバイスが、少なくとも一つの接続機構によって接続され、接続機構が、液体充填器とサンプリングデバイスとの間の距離を変化させるように、且つ液体充填器とサンプリングデバイスとの間に配置されたサンプルにクランプ力を加えるように適合される、項目1に記載の抽出デバイス。
項目3: 接続機構が少なくとも一つのヒンジを有する、項目1又は2に記載の抽出デバイス。
項目4: 接続機構が液体充填器とサンプリングデバイスとの相対運動、好ましくは直線的相対運動を可能にする、少なくとも一つのレールエレメントを有する、項目2又は3に記載の抽出デバイス。
項目5: レールエレメントが少なくとも一つの案内棒を有する、項目1から4のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目6: 接続機構が少なくとも一つのばねエレメントを有し、ばねエレメントが、液体充填器とサンプリングデバイスとを分離する分離力を加えるように適合される、項目2から5のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目7: 手持ち式デバイスである、項目1から6のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目8: 液体充填器が、サンプルの第一の側面に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第一の封止エレメント、具体的には少なくとも一つのOリングを有する、項目1から7のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目9: サンプルの第二の側面に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第二の封止エレメント、具体的には少なくとも一つのOリングを有する、項目1から8のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目10: サンプリングデバイスが少なくとも一つのサンプリング容器を有し、サンプル流体をサンプリング容器内に少なくとも部分的に案内するように適合される、項目1から9のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目11: サンプリング容器が、サンプリングデバイス内に置換可能に配置される、項目1から10のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目12: サンプリングデバイスが、サンプリング容器内部のガス圧力を調整するように適合された少なくとも一つの圧力調整エレメントを有する、項目10又は11に記載の抽出デバイス。
項目13: サンプリングデバイスが、サンプリング容器の少なくとも一つの内部空間をガスに、具体的には不活性ガスにさらすように適合された少なくとも一つのガス入口を有する、項目10から12のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目14: サンプリングデバイスが少なくとも一つのサンプルテンパリングエレメントを有し、サンプルテンパリングエレメントがサンプル流体をテンパリングするように適合される、項目1から13のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目15: サンプリングデバイスが、サンプル流体を受けるために少なくとも一つの漏斗を有する、項目1から14のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目16: サンプル流体をろ過するために少なくとも一つのフィルタエレメントを有する、項目1から15のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目17: フィルタエレメントが、メッシュ、スクリーン、ふるい、網、一つ又は複数の穿孔を有する穴あき板からなる群から選択される、項目1から16のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目18: 液体充填器が少なくとも一つの加圧エレメントを有し、加圧エレメントが抽出液を加圧状態で供給するように適合される、項目1から17のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目19: 抽出デバイス、好ましくは液体充填器が、少なくとも一つの弁、好ましくは背圧弁を有する、項目1から18のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目20: 液体充填器が少なくとも一つの抽出液テンパリングエレメントを有し、抽出液テンパリングエレメントが抽出液をテンパリングするように適合される、項目1から19のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目21: サンプリングデバイスが、成分を吸収するように、且つ好ましくは成分を濃縮及び/又は枯渇させるように適合された少なくとも一つの吸収材料を有する、項目1から20のいずれか一項目に記載の抽出デバイス。
項目22: 項目1から21のいずれか一項目に記載の少なくとも一つの抽出デバイスを備える抽出システムであって、少なくとも一つの生物学的サンプル、好ましくは少なくとも一つの植物標本をさらに含み、生物学的サンプルが液体充填器とサンプリングデバイスとの間でクランプされる、抽出システム。
項目23: 生物学的サンプルが、生物又は生命体から、好ましくは無傷の部分、好ましくは植物又は植物の一部として採取されたサンプルを含む、項目22に記載の抽出システム。
項目24: 生物学的サンプルが生細胞を含む、項目22又は23に記載の抽出システム。
項目25: 好ましくは項目1から21のいずれか一項目に記載の抽出デバイスを使用することによって、少なくとも一つの成分を生物学的サンプルから抽出するため、具体的には少なくとも一種の代謝物質を植物標本から抽出するための方法であって、液体充填器がサンプルの第一の側面と接触し、抽出液、具体的には少なくとも一種の溶媒が、液体充填器を使用することによってサンプルの第一の側面に適用され、さらに少なくとも一つのサンプリングデバイスが使用され、サンプリングデバイスがサンプルの第二の側面と接触し、サンプル流体が抽出液を含み、成分がサンプリングデバイスを使用することによって収集される、方法。
本発明による抽出デバイス及び方法は、知られているデバイス及び方法に優る多数の利点を提供する。好ましくは、抽出デバイスは、田畑、温室又は栽培箱の中で栽培される植物に直接使用され得る。したがって、生物学的サンプルからの少なくとも一つの成分の抽出は、サンプル調製に関して作業することなく、又は極めてわずかな作業で行うことができる。したがって、抽出は、葉、幹、茎、根、貯蔵根、枝、花部、花、果実序、果実、穂、トウモロコシの穂軸、又は種子を残存する植物から取り除くことがない等、サンプルを残存する生物学的エンティティから分離することなく行うことさえ可能である。具体的には、抽出デバイスは、葉、幹、茎、根、貯蔵根、枝、花部、花、果実序、果実、穂、穂軸、又は種子の上に単にクランプされて良く、抽出は、植物を細かく切断することなく行うことができる。したがって、サンプル調製のための作業を大幅に削減すること以外に、サンプル調製のために費やされる時間を短縮し、サンプル調製によって植物等のサンプルに与えられるストレスが、大幅に削減され得る。このことは、サンプルがストレスに誘導されて不要に反応するのを防止することを助けることができる。
さらに、新しい活性薬剤を試験するときに一般的に実施されるように、多数のサンプルを試験するとき、各抽出に対するタクトタイム又はターンアラウンドタイムが、大幅に短縮され得る。したがって、多数の活性薬剤又は成分のマススクリーニングが、これらの活性薬剤を植物等の生物学的エンティティに適用することによって、及びさらなる研究及び/又は分析のためにこのエンティティから一種又は複数種の代謝物質を速やかに抽出することによって可能となる。その結果、様々な種類の処置に対する多数の代謝物質のプロファイルを含むデータベースが、本発明による方法及びデバイスを使用することによって構成され得る。
本発明をより十分に理解するために、好ましい実施形態の以下の説明を、添付図面と関連して参照されたい。しかしながら、本発明は、これらの実施形態に限定されない。実施形態において、図面における同一の参照番号は、同一及び/又は機能的に同等のエレメントに言及する。
本発明による抽出デバイスの第一の実施形態を示す断面図である。 本発明による抽出デバイスの第二の実施形態を示す部分図である。 本発明による抽出デバイスの第三の実施形態を示す断面図である。
図1では、本発明による好ましい抽出デバイス110の第一の実施形態の断面図を示す。抽出デバイス110は、植物の葉又は別のサンプル等、生物学的サンプル112から少なくとも一つの成分を抽出するために使用される。この実施形態及び以下の実施形態において、抽出デバイス110及び生物学的サンプル112が共同して、抽出システム又は抽出システムの部品を形成することができ、それは、図面において、参照番号によって別々に示されるものではない。さらに、本明細書では、生物学的サンプル及びサンプルという用語は、同義語として使用される。しかしながら、他の種類のサンプルが使用されて良いことを理解されたい。
本実施形態における抽出デバイス110は、トングのチョップとして液体充填器116とサンプリングデバイス118とを備えるトング114のように設計され、液体充填器116とサンプリングデバイス118とは、ヒンジ120によって接続され、それによりサンプル112を液体充填器116とサンプリングデバイス118との間でクランプすることが可能になる。液体充填器116は、サンプル112の第一の側面122と接触するように適合され、一方、本実施形態では、サンプリングデバイス118は、第一の側面122と対向する第二の側面124と接触するように適合され、それによりサンプル流体126及び/又は抽出液128がサンプル112を好ましくは直線的に通り過ぎることが可能になる。
液体充填器116は、抽出液をサンプルの第一の側面122に供給するように適合された液体供給管路130を備える。液体供給管路130は、サンプル112に面する少なくとも一つのオリフィス132に通じ、図1に示すように、オリフィスは、サンプル112に面する漏斗のような広がりを、随意に備えることができる。オリフィス132とサンプル112の第一の側面122との間に、Oリング等の第一の封止エレメント134が設けられて良い。好ましくは、この第一の封止エレメント134は、オリフィス132の全周に封止効果をもたらす。液体供給管路130は、抽出液貯留槽に接続されて良く、抽出液が、圧力下で供給され得る。
第二の側面124上に、サンプリングデバイス118は、サンプル112の第二の側面124に面する開口138を有する少なくとも一つのサンプリング容器136を備える。この開口138とサンプル112の第二の側面124との間に、やはり、開口138の全周に封止効果をもたらすことができる第二の封止エレメント140が設けられて良い。やはり、サンプル112の第二の側面124に面するサンプリング容器136のリムの上部に配置された一つ又は複数のOリング等、一つ又は複数のOリングが使用されて良い。
サンプリング容器136は、サンプル112の第二の側面124から収集される抽出液128及び/又はサンプル流体126を受けるように適合される。サンプリング容器136は、任意の適切な材料又は材料の組合せで作られて良い。好ましくは、サンプリング容器136は、ガラス及び/又はテフロン(登録商標)等、不活性材料で作られる。しかしながら、他の種類の材料が可能である。容器142は、図1に記号的に示す少なくとも一つのサンプルテンパリングエレメント144を備えることができ、サンプルテンパリングエレメント144は、サンプリング容器136内部に収集された抽出液128及び/又はサンプル流体126をテンパリングするように適合されて良い。同様に、抽出液128は、図1に記号的に示す抽出液テンパリングエレメント146を使用すること等によって、テンパリングされた状態で供給され得る。しかしながら、他の種類のテンパリングエレメント144、146が可能であり、同様に、これらのテンパリングエレメント144、146の、図1に示す位置以外の場所も可能である。さらに、抽出デバイス110は、図1に記号的に示す少なくとも一つの加圧エレメント148を備えて良く、加圧エレメント148は、抽出液128を加圧状態で供給するように適合されて良い。
サンプリング容器136は、サンプリング容器136の内部空間152の内部のガス圧力を調整するように適合された、少なくとも一つの圧力調整エレメントをさらに備えることができる。代替又は追加として、サンプリング容器は、サンプリング容器136の内部空間152内に少なくとも一種のガスを適用するために少なくとも一つのガス入口154を備えて良く、ガス入口154は、圧力調整エレメント150と分離されて良く、又は図1のように圧力調整エレメント150と少なくとも部分的に同等であって良い。このガス入口154を経由して、不要な反応を防止するために、不活性ガス又は保護ガスが、内部空間152に供給されて良い。
抽出デバイス110及び好ましくはサンプリングデバイス118及び/又は抽出デバイス110の任意の他の場所が、一つ又は複数のフィルタエレメント156をさらに備えることができる。図1に示す好ましい実施形態では、このフィルタエレメント156は、例えば、第二の封止エレメント140のOリングの内部に配置されたフリット等、一つ又は複数のフリットを備えることができる。
さらに、抽出デバイス110は、図1に記号的に示すように、一つ又は複数の吸収材料158及び/又は試薬160をさらに備えることができる。したがって、一種又は複数種の特定の代謝物質を濃縮及び/又は枯渇させるように適合される吸収材料158が、使用されて良い。吸収材料158及び/又は試薬160は、フィルタエレメント156の一部であること及び/又はサンプリング容器136の一部であること及び/又はサンプリング容器136内に含まれること及び/又はフィルタエレメント156とサンプリング容器136との間に配置されること等、いくつか方法で配置されて良い。しかしながら、他の実施形態が可能である。
図1による抽出デバイス110を使用するために、葉、例えばトウモロコシの植物の葉等のサンプル112が、液体充填器116とサンプリングデバイス118との間でクランプされて良い。したがって、液体充填器116が第一の側面122に提供されても良く、サンプリングデバイス118が第二の側面124に提供されても良く、又はその反対がなされて良い。抽出液128は、好ましくは圧力下で、液体供給管路130を経由してオリフィス134に供給される。好ましくは、抽出液128は、好ましくは特定の、所定の温度において、一種又は複数種の溶媒を含むことができる。この温度は、冷温範囲から高温範囲までの所定の温度に制御可能であって良い。抽出液128は、ワクチン接種ピストルを使用することによる典型的なワクチン接種処置におけるように、十分な圧力を加えられてサンプル112を通り抜けることができる。抽出液128及び一つ又は複数の標的成分を含むサンプル流体126が、サンプリング容器136の内部で収集される。
圧力調整エレメント150を経由して、圧力調整が、サンプリング容器136の内部空間152内にもたらされ得る。この圧力調整は、質的並びに量的に、内部標準及び/又は外部標準等、所定の標準によって実施されて良い。圧力調整エレメント150は、好ましくは、能動弁及び/又は受動弁及び/又は制限キャピラリー等のキャピラリーを備えることができる。
サンプリング容器136は、好ましくは、酸化反応を防止するために、冷却可能であり且つ光及び/又は他の放射の侵入から保護され得る。さらに、サンプリング容器136は、ねじキャップ及び/又はスナップ止めキャップの容器を使用すること等によって、抽出の前後に緊密に閉止可能である。さらに、抽出処理そのものの間、第一の封止エレメント134及び第二の封止エレメント140は、サンプル112に対して緊密な封止をもたらすことができ、同時に、サンプリング容器136の封止をもたらすことができる。
液体充填器116とサンプリングデバイス118とを接続するように適合されたヒンジ120又は任意の他の接続機構162が、好ましくは、第一の封止エレメント134及び第二の封止エレメント140の上の圧力が、葉の厚さ等、サンプル112の厚さとは無関係に均一で等しいように設計されて良い。
フィルタエレメント156は、好ましくは、サンプル112の組織の残余がサンプリング容器136に入るのを防止するように適合されて良い。サンプリング容器136の内部に、数種のさらなる試薬160、好ましくはサンプル流体126、好ましくはサンプル112から抽出された一つ又は複数の成分、を安定させるように適合された試薬160が、供給されて良い。したがって、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)及び/又は珪藻土及び/又は他の試薬160が、サンプリング容器136内に含まれて良い。
図2に、本発明による抽出デバイス110の第二の実施形態を、図1に示す図と同様の図で示す。液体充填器116とサンプリングデバイス118との間の抽出面積だけを示す。抽出デバイス110の他のコンポーネントに対しては、上述の実施形態を参照されたい。
図2における抽出デバイス110は、図1による上述の実施形態に類似する方式で設計され得る液体充填器116を備える。したがって、上述の説明を参照されたい。しかしながら、図1の実施形態とは対照的に、この実施形態におけるサンプリングデバイス118は、サンプル流体126をサンプル112の第二の側面124のより広い面積から収集するための漏斗164を備える。この漏斗164は、サンプリング容器136と分離されて良く、又はサンプリング容器136の一部であって良く、又は図2に示す部品以外の他の部品を含むサンプリングデバイス118の他の部品の一部であって良い。その上端において、図1に示す実施形態と同様に、漏斗164は、少なくとも一つの第二の封止エレメント140を、少なくとも一つのフィルタエレメント156と共に備えることができる。漏斗164は、サンプル流体126をサンプリング容器136内に案内するように適合された一つ又は複数のアダプタ及び/又はポート166を備えることができる。さらに、サンプルテンパリングエレメント144、抽出液テンパリングエレメント146、加圧エレメント148、圧力調整エレメント150、ガス入口154、吸収材料158、又は試薬160等、図1に示すデバイスの好ましい実施形態が、図2に示す実施形態に適用されて良い。上で説明した図1の実施形態を参照されたい。
図3に、本発明による抽出デバイス110の第三の実施形態の断面図を示す。かなりの程度まで、上述の実施形態を参照することが可能である。
やはり、抽出デバイス110は、生物学的サンプル112の第一の側面と接触するように適合され、且つ抽出液を第一の側面122に適用するように適合された、液体充填器116を備える。さらに、この第三の実施形態における抽出デバイスはやはり、生物学的サンプル112の第二の側面124と接触するように適合され、且つ生物学的サンプル112を離れるサンプル流体126を収集するように適合されたサンプリングデバイス118を備える。
やはり、液体充填器116及びサンプリングデバイス118は、エレメント116と118との距離を変化させるように適合され、且つ液体充填器とサンプリングデバイス118との間に配置されたサンプル112にクランプ力を加えるように適合された接続機構162によって接続される。しかしながら、図3に示す実施形態では、接続機構は、ヒンジの代替又は追加として一つ又は複数のレールエレメント168を備える。レールエレメント168は、液体充填器116とサンプリングデバイスとの相対運動を可能にするように適合される。この実施形態では、直線運動が可能である。
図3に、一つのレールエレメント168の断面図を示す。図から分かるように、この実施形態では、レールエレメント186は、一つ又は複数の案内棒170を備える。したがって、一例として、二つ、三つ、又は四つ以上のレールエレメント168、好ましくは案内棒170が、設けられて良い。この実施形態では、案内棒170は、サンプリングデバイスの基板174内の止まり穴の中等、サンプリングデバイス118内の第一の孔172の中に固定して埋め込まれる。同様に、液体充填器116は、基板176内の貫通穴等、第二の孔178を有する基板176を備えて良く、貫通穴の中で基板176が案内棒170の上を滑動できるように、案内棒170が移動可能に収納される。図3から分かるように、案内棒170は、基板176全体を通して延びることができる。サンプリングデバイス118と反対の側面上に、液体充填器116がカバー板180を備えて良く、基板176の案内棒170に沿った相対運動が制限されるように、案内棒170は、ナット182又は別の種類の締結エレメントによって保持されて良い。カバー板180は、一つ又は複数のねじ184等、一つ又は複数の締結エレメントによって基板176に固定されて良い。
接続機構162はさらに、液体充填器116とサンプリングデバイス118とを分離する分離力を加えるように適合された一つ又は複数のばねエレメント186を備えることができる。図3に示す実施形態では、ばねエレメント186は、孔172、178の環状空間内に収容され、孔172、178の肩188、190に載る、案内棒170を取り巻く一つ又は複数のコイルばねを備えることができる。液体充填器116及びサンプリングデバイス118は、これらのエレメントを圧縮するトング114を使用することによって圧縮されて良く、それによりレールエレメント168によって規定されるこれらのエレメント116、118の相対運動が実施され、それによりクランプ力が生物学的サンプル112に加えられる。トング114によって与えられるクランプ力が弱められると、ばねエレメント186が、クランプ力に抗して力を与え、それにより生物学的サンプル112を取り外すため及び/又は取り替えるために、液体充填器116とサンプリングデバイス118との間の空間を広げる。
図3はさらに、抽出液128を生物学的サンプル112に供給するための供給システムの一実施形態の随意の詳細を示す。この実施形態では、前の実施形態におけるように、液体供給管路130への接続194を有する液体供給システム192を示す。さらに、液体供給システム192は、基板176内の弁容器198の中に挿入された弁筐体196を備えることができる。弁筐体196は、ばね202及びカバー板180によって下向きにクランプされ得るリム200を備えることができる。しかしながら、弁筐体196を固定するための他の機構が可能である。さらに、この実施形態における弁筐体196は、背圧弁204等、一つ又は複数の弁を備える。この実施形態では、背圧弁204は、ボール206とばね208とを備え、抽出液128が供給管路130に逆流するのを防止するように適合される。
生物学的サンプル112の第一の表面122に面する下端において、液体充填器116、この実施形態では好ましくは弁筐体196は、オリフィス132をもたらす一つ又は複数の穿孔を有する穴あき板210を備えることができ、オリフィスを通して抽出液が、生物学的サンプル112の第一の表面122に供給され得る。穴あき板210は、ねじ接続又は任意の他の接続機構によって、弁容器198に固定されて良い。
図3に示す実施形態はさらに、サンプリングデバイス116の潜在的な改変を示す。この実施形態では、漏斗164が、サンプリングデバイス118の基板174内に設けられる。生物学的サンプル112の第二の表面124に面する一端において、サンプリングデバイス118はやはり、一つ又は複数のフィルタエレメント156を有することができる。図3に示す実施形態では、フィルタエレメント156は、やはり一つ又は複数の穿孔を含むことができ、好ましくは基板118内にねじ込まれて良い、他の穴あき板212を有することができる。さらに、穴あき板212と生物学的サンプル112の第二の表面124との間に、メッシュ214又はふるいが載ることができ、さらなるフィルタエレメント156をもたらす。他の実施形態が可能である。
図3における実施形態はさらに、サンプリング容器136の改変された収納を示す。したがって、図3に示す実施形態では、サンプリングデバイス118は、サンプリング容器136のための保持板216又は任意の他の保持エレメントを備えることができる。この実施形態では、保持板216は、基板174の下側、即ち生物学的サンプル112から離れて面する側に配置される。保持板216は基板174に固定されて良く、又はトング114によって基板174にクランプされて良い。保持板216は、肩218を備えることができ、肩の上に、サンプリング容器136のリム220が載ることができる。サンプリング容器136を保持する他の種類の容器が可能である。
抽出の例:
図3に示す実施形態による抽出デバイス110を用いて抽出プロセスを試験するために、以下の実験が実施された。
最初に、トウモロコシの葉が、図3に示すセットアップの、液体充填器116とサンプリングデバイス118との間にクランプされた。クランプ力を加えるために、トング114が、図3に示すように適用され、そこでは溶接トングが使用された。
さらなるステップでは、加圧されたエタノールが、抽出液128として適用された。エタノールを加圧するために、加圧エレメント148(図3に示さず)が使用された。この場合、グリースプレス(grease press)が、加圧エレメント148として使用された。
前で説明したように、サンプル流体126は、サンプリング容器136の中に収集された。サンプル流体126の詳細な分析は実施されなかったけれども、サンプル流体126は、目視で検査された。抽出液128として使用される無色のエタノールとは対照的に、サンプル流体126の緑色発色は、さらなる分析を行うことなく、裸眼で容易に検出可能である。サンプル流体126のこの発色は、トウモロコシの葉から、葉緑素が最も可能性が高く、一つ又は複数の他の成分の可能性もある少なくとも一つの成分が抽出されたことが明確に示された。
110 抽出デバイス
112 生物学的サンプル
114 トング
116 液体充填器
118 サンプリングデバイス
120 ヒンジ
122 第一の側面
124 第二の側面
126 サンプル流体
128 抽出液
130 液体供給管路
132 オリフィス
134 第一の封止エレメント
136 サンプリング容器
138 開口
140 第二の封止エレメント
142 容器
144 サンプルテンパリングエレメント
146 抽出液テンパリングエレメント
148 加圧エレメント
150 圧力調整エレメント
152 内部空間
154 ガス入口
156 フィルタエレメント
158 吸収材料
160 試薬
162 接続機構
164 漏斗
166 ポート
168 レールエレメント
170 案内棒
172 第一の孔
174 基板
176 基板
178 第二の孔
180 カバー板
182 ナット
184 ねじ
186 ばねエレメント
188 肩
190 肩
192 液体供給システム
194 接続
196 弁筐体
198 弁容器
200 リム
202 ばね
204 背圧弁
206 ボール
208 ばね
210 穴あき板
212 穴あき板
214 メッシュ
216 保持板
218 肩
220 リム

Claims (25)

  1. 少なくとも一つの成分を生物学的サンプル(112)から抽出するため、具体的には代謝物質を植物標本から抽出するための抽出デバイス(110)であって、少なくとも一つの液体充填器(116)を有し、前記液体充填器(116)が前記サンプル(112)の第一の側面(122)と接触するように適合され、且つ抽出液(128)、具体的には少なくとも一種の溶媒を前記サンプル(112)の前記第一の側面(122)に適用するように適合され、前記抽出デバイス(110)がさらに少なくとも一つのサンプリングデバイス(118)を有し、前記サンプリングデバイス(118)が前記サンプル(112)の第二の側面(124)と接触するように適合され、且つ前記抽出液(128)と前記成分とを含むサンプル流体(126)を収集するように適合される、前記抽出デバイス(110)。
  2. 前記液体充填器(116)及び前記サンプリングデバイス(118)が、少なくとも一つの接続機構(162)によって接続され、前記接続機構(162)が、前記液体充填器(116)と前記サンプリングデバイス(118)との間の距離を変化させるように、且つ前記液体充填器(116)と前記サンプリングデバイス(118)との間に配置された前記サンプル(112)にクランプ力を加えるように適合される、請求項1に記載の抽出デバイス(110)。
  3. 前記接続機構(162)が少なくとも一つのヒンジ(120)を有する、請求項2に記載の抽出デバイス(110)。
  4. 前記接続機構(162)が前記液体充填器(116)と前記サンプリングデバイス(118)との相対運動、好ましくは直線的相対運動を可能にする、少なくとも一つのレールエレメント(168)を有する、請求項2又は3に記載の抽出デバイス(110)。
  5. 前記レールエレメント(168)が少なくとも一つの案内棒(170)を有する、請求項4に記載の抽出デバイス(110)。
  6. 前記接続機構(162)が少なくとも一つのばねエレメント(186)を有し、前記ばねエレメント(186)が、前記液体充填器(116)と前記サンプリングデバイス(118)とを分離する分離力を加えるように適合される、請求項2〜5のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  7. 手持ち式デバイスである、請求項1〜6のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  8. 前記液体充填器(116)が、前記サンプル(112)の前記第一の側面(122)に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第一の封止エレメント(134)、具体的には少なくとも一つのOリングを有する、請求項1〜7のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  9. 前記サンプル(112)の前記第二の側面(124)に押しつけられるように適合された少なくとも一つの第二の封止エレメント(140)、具体的には少なくとも一つのOリングを有する、請求項1〜8のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  10. 前記サンプリングデバイス(118)が少なくとも一つのサンプリング容器(136)を有し、前記サンプル流体(126)を前記サンプリング容器(136)内に少なくとも部分的に案内するように適合される、請求項1〜9のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  11. 前記サンプリング容器(136)が、前記サンプリングデバイス(118)内に置換可能に配置される、請求項10に記載の抽出デバイス(110)。
  12. 前記サンプリングデバイス(118)が、前記サンプリング容器(136)内部のガス圧力を調整するように適合された少なくとも一つの圧力調整エレメント(150)を有する、請求項10又は11に記載の抽出デバイス(110)。
  13. 前記サンプリングデバイス(118)が、前記サンプリング容器(136)の少なくとも一つの内部空間(152)を、ガスに、具体的には不活性ガスにさらすように適合された少なくとも一つのガス入口(154)を有する、請求項10〜12のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  14. 前記サンプリングデバイス(118)が少なくとも一つのサンプルテンパリングエレメント(144)を有し、前記サンプルテンパリングエレメント(144)が前記サンプル流体(126)をテンパリングするように適合される、請求項1〜13のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  15. 前記サンプリングデバイス(118)が、前記サンプル流体(126)を受けるために少なくとも一つの漏斗(164)を有する、請求項1〜14のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  16. 前記サンプル流体(126)をろ過するために少なくとも一つのフィルタエレメント(156)を有する、請求項1〜15のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  17. 前記フィルタエレメント(156)が、メッシュ、スクリーン、ふるい、網、一つ又は複数の穿孔を有する穴あき板(212)からなる群から選択される、請求項16に記載の抽出デバイス(110)。
  18. 前記液体充填器(116)が少なくとも一つの加圧エレメント(148)を有し、前記加圧エレメント(148)が前記抽出液(128)を加圧状態で供給するように適合される、請求項1〜17のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  19. 前記抽出デバイス(110)、好ましくは前記液体充填器(116)が、少なくとも一つの弁、好ましくは背圧弁(204)を有する、請求項1〜18のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  20. 前記液体充填器(116)が少なくとも一つの抽出液(128)テンパリングエレメント(146)を有し、前記抽出液(128)テンパリングエレメント(146)が前記抽出液(128)をテンパリングするように適合される、請求項1〜19のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  21. 前記サンプリングデバイス(118)が、前記成分を吸収するように、且つ好ましくは前記成分を濃縮及び/又は枯渇させるように適合された少なくとも一つの吸収材料(158)を有する、請求項1〜20のいずれかに記載の抽出デバイス(110)。
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載の少なくとも一つの抽出デバイス(110)を備える抽出システムであって、少なくとも一つの生物学的サンプル(112)、好ましくは少なくとも一つの植物標本をさらに含み、前記生物学的サンプル(112)が前記液体充填器(116)と前記サンプリングデバイス(118)との間でクランプされる、前記抽出システム。
  23. 前記生物学的サンプル(112)が、生物又は生命体から、好ましくは無傷の部分、好ましくは植物又は植物の一部として採取されたサンプルを含む、請求項22に記載の抽出システム。
  24. 前記生物学的サンプル(112)が生細胞を含む、請求項22又は23に記載の抽出システム。
  25. 好ましくは請求項1〜21のいずれかに記載の抽出デバイス(110)を使用することによって、少なくとも一つの成分を生物学的サンプル(112)から抽出するため、具体的には少なくとも一種の代謝物質を植物標本から抽出するための方法であって、液体充填器(116)が前記サンプル(112)の第一の側面(122)と接触し、抽出液(128)、具体的には少なくとも一種の溶媒が、前記液体充填器(116)を使用することによって前記サンプル(112)の前記第一の側面(122)に適用され、さらに少なくとも一つのサンプリングデバイス(118)が使用され、前記サンプリングデバイス(118)が前記サンプル(112)の第二の側面(124)と接触し、サンプル流体(126)が前記抽出液(128)を含み、前記成分が前記サンプリングデバイス(118)を使用することによって収集される、前記方法。
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