JP2013544518A - 二重目的の授粉種スイカ - Google Patents

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Abstract

本出願は、植物育種、特にスイカの育種の分野に関する。小型二倍体赤色スイカ果実を産生する二倍体スイカ植物(およびこれらの植物に成長できる種子)が提供される。1.8kg未満の平均重量を有する小型二倍体スイカ果実も提供される。

Description

発明の分野
本発明は、スイカの育種およびスイカの改良の分野に関する。非常に小型の二倍体果実を産生する新規な二倍体スイカ植物(2n=2x=22)およびそのような植物に成長できる種子が提供される。二倍体スイカ植物は、好ましくは三倍体スイカ(2n=3x=33)産生での授粉種として適することによって、その結果その授粉種は、三倍体植物(受粉後に三倍体種なしスイカ果実を産生する)の雌花に花粉を授粉し、かつ/または授粉種植物自体に小型(「ミニ」または1人分サイズ)の食用二倍体果実を提供するために十分な生存花粉を提供するという二重目的を有する。
発明の背景
種なしスイカ(Citrullus lanatus (Thunb.) Matsum. And Nak.)の産生は、二倍体雄性親植物からの花粉を用いて四倍体(2n=4x=44)雌性親植物の花を受粉させることを伴う。二倍体の花粉を用いた四倍体の花の受粉は、三倍体である雑種F1種子につながる(Kihara, 1951, Proceedings of American Society for Horticultural Science 58: 217-230;Eigsti 1971, Hort Science 6: 1-2)。これらのF1種子から成長した三倍体雑種植物は、染色体不均衡が原因で不稔性花粉を産生するので、自家不稔性である(Fehr, 1987)。したがって、三倍体雑種は、スイカ果実を産生するために二倍体授粉種によって受粉する必要がある。したがって、三倍体植物は、果実産生のために授粉種植物と混植(interplant)される。三倍体雑種植物を受粉させた後に産生する「種子なし」果実は、多くの場合、正確には種なしではなく、いくつかの未熟で小型の色の淡い種子を含むおそれがあり、その種子は食べられる。
最適な種なしスイカ着果のために、十分な生存花粉が必要である。植物は、一般に、三倍体植物2〜4株毎に授粉種1株の比で植えられる。三倍体植物および授粉種は、別々の畝に植えられる(例えば授粉種1畝および三倍体2〜4畝)か、または畝内に混植される(例えば同じ畝に三倍体植物2〜3株に授粉種植物1株を植える)か、または三倍体の畝間の狭い畝に混植する(US2006/0168701表2参照)。授粉種植物に産生した果実は、好ましくは三倍体雑種の果実と異なる果皮模様を有し、その結果、これらは容易に識別することができる。今日まで一般に、専用授粉種植物に産生した果実は収穫されないかまたは廃棄され、種なし三倍体果実だけが販売されている。
近年、その季節にわたり十分な雄花および十分な生存花粉を提供して三倍体果実の収量を増加させる、いくつかの専用授粉種植物が開発された。これらの専用授粉種には、例えば品種PolimaxおよびJenny(Nunhems)、Sidekick(Harris Morin)、Companion(Seminis)およびスーパー授粉種SP−1およびSP−4(Syngenta)が挙げられる。これらの専用授粉種は、その栄養成長タイプに基づき、標準的なつるの長さ、例えばJennyおよびSP−1およびSP−4、または「コンパクトな」つるの長さ、例えばCompanionもしくはSidekick、のいずれか2種類に分類することができる。
市場性の高い二倍体果実を産生する授粉種もあれば、食用および市販に適さない果実を産生するものもある。Dittmar(2006, MSc Thesis North Carolina State University, Horticultural Science, Characterization of diploid watermelon pollenizers and utilization for optimal triploid watermelon production and effects of halosulfuron post and post-dir on watermelon)は、それらの果実の潜在的市場性について異なる授粉種を評価し、Mickeylee、SF800、MiniPool、JennyおよびPinnacleが潜在的に販売されうる果実の品質を有すると結論した。これらの平均果実重量は、それぞれ5.1kg、10.7kg、3.9kg、3.3kgおよび2.9kgであった(Dittmar 2006、上記)。最小の二倍体果実は、Sidekick(1.0kg、寸法12.3×11.9cm(果長:果径)、Dittmar 2006、上記)およびSP−1(2.0kg、寸法17.5×15.4cm(果長:果径)(Dittmar 2006、上記)によって産生されるが、これらのどちらも市場性の高い果実を産生しない。Sidekickの果実は、非常に品質の低い桃色の果肉であり、SP−1の果実は、白色の果肉であり、ブリックス値が低い。市場性のない果実のせいで、これらの授粉種は「収穫不可能な授粉種」であると言われている。
US2009/0288183(Gold Seed Co. LLC)は、2型糖尿病患者用に低糖分を有する「二重目的低糖分スイカ」と呼ばれる小型果実を産生する、「Escort-4」と呼ばれる授粉種を記載している。その果実は、平均重量4.0lb(1.8kg)および果長5〜7インチ(12.7〜17.7cm)×果径4〜5インチ(10.1〜12.7cm)の大きさを有すると言われている。Escort-4の果実は、Sangria(Syngenta Inc.)などの市販の二倍体品種よりも約1/3低い糖含量を有すると言われている。
平均果実重量が2.0kg未満、好ましくは1.8kgまたは1.7kg未満、より好ましくは1.6、1.5、1.4、1.3、1.0、0.9、0.8、0.7kg以下、いっそうより好ましくは約0.65kg以下、例えば0.6kg、0.5kg、0.4kgまたは0.3kg以下などの小型食用(すなわち市場性の高い)二倍体果実を産生する二重目的スイカ授粉種を提供することが、本発明の目的である。一態様では、その果実は、好ましくは赤色の果肉であり、より好ましくは39以上のRHSレーティングを有する濃赤色の果肉である(桃赤色またはコーラルレッドまたは黄赤色ではない)。別の態様では、果実の平均ブリックスは少なくとも約7.5%以上である。
平均果実重量が0.9kg未満、例えば0.8kg、0.7kg、0.65kg、0.6kg、0.5kg、0.4kgまたは0.3kg以下などであるが、0.25kgよりも大きな小型食用(すなわち市場性の高い)二倍体果実を産生する二重目的スイカ授粉種を提供することが、本発明のさらなる目的である。一態様では、果実は、好ましくは赤い果肉であり、より好ましくは39以上のRHSレーティングを有する濃赤色の果肉である(桃赤色またはコーラルレッドまたは黄赤色ではない)。別の態様では、果実の平均ブリックスは少なくとも約7.5%以上である。
全般的な定義
「含む」という動詞およびその活用型は、その非限定的な意味で、その語に続く項目が含まれるが、具体的に言及されていない項目は除外されないことを意味するために使用される。加えて、不定冠詞「a」または「an」による要素の言及は、その文脈が、一つの要素および要素のうち一つだけがあることを明らかに必要としない限り、その要素の一つよりも多くが存在する可能性を除外しない。不定冠詞「a」または「an」は、したがって普通は「少なくとも一つ」を意味し、例えば「a plant」は、いくつかの細胞植物なども表す。同様に、「a fruit」または「a plant」は、複数の果実および植物も表す。
本明細書に使用するような「植物」という用語には、植物全体またはその任意の部分もしくは派生物であって、好ましくはそれが得られた植物と同じ遺伝的構造を有するもの、例えば植物器官(例えば、収穫されたまたは未収穫の果実、葉など)、植物細胞、植物プロトプラスト、植物全体が再生できる植物細胞培養物または植物組織培養物、植物カルス、植物細胞塊、植物移植物、その植物に成長できる種子、その植物によって産生される種子、実生、植物中の無傷な植物細胞、植物クローンもしくはミクロ繁殖体(micropropagation)、または植物部分、例えば植物挿木、胚、花粉、胚珠、果実(例えば収穫された組織または器官)、花、葉、クローン繁殖植物、根、茎、根端、接木(接穂および/または根茎)などが含まれる。発根前後の実生、挿木などの任意の発育段階も含まれる。
したがって、三倍体植物または授粉種植物などのスイカ植物は、本明細書において接木されていない植物だけでなく、ウリまたはカボチャ根茎、別のスイカ根茎、トランスジェニック根茎などの異なる植物の根茎を有する植物も包含することが理解されている。
本明細書に使用するような「品種」または「栽培品種」という用語は、所与の遺伝子型または遺伝子型の組合せに起因する特徴の発現により定義することができる、公知の最低ランクの単一植物分類群内の植物集合体を意味する。
「アレル(一つまたは複数)」という用語は、特定ローカスでの遺伝子の任意の一つまたは複数の代替形態を意味し、そのアレルの全ては、特定ローカスでの一つの形質または特徴と関係する。生物の二倍体細胞では、所与の遺伝子のアレルは、染色体の特定位置、すなわちローカス(locus、複数はloci)に位置する。相同染色体ペアの各染色体上に一つのアレルが存在する。二倍体植物種は、特定ローカスに多数の異なるアレルを含みうる。これらは、その遺伝子の同一アレル(ホモ接合性)または二つの異なるアレル(ヘテロ接合性)でありうる。
「ローカス」という用語は、例えば遺伝子または遺伝子マーカーが見出される、染色体上の一つまたは複数の特定場所または部位を意味する。
「二倍体植物」は、本明細書において2nと呼ばれる2組の染色体を有する、植物、栄養植物部分(一つもしくは複数)、または二倍体植物に成長できる種子を表す。
「三倍体植物」は、本明細書において3nと呼ばれる3組の染色体を有する、植物、栄養植物部分(一つもしくは複数)、または三倍体植物に成長できる種子を表す。
「四倍体植物」は、本明細書において4nと呼ばれる4組の染色体を有する、植物、栄養植物部分(一つもしくは複数)、または四倍体植物が成長できる種子を表す。
「授粉種植物」または「授粉種」は、三倍体植物に着果を誘導するための授粉種として適している、(同系繁殖または雑種の)二倍体植物、またはその部分(例えばその花粉または接穂)を表す。したがって、授粉種植物は、適切な昼間時間帯および適切な時期に、例えば少なくとも雌性三倍体植物のピーク開花期に、適切な量の花粉を産生することによって、三倍体植物の良好な着果(および三倍体果実の良好な収量)につながることができる。三倍体果実の良好な収量は、例えば授粉種としてPolimax(Nunhems製)を使用した場合に獲得可能な収量に匹敵する収量である(例えば実施例3参照)。
「二重目的授粉種」は、授粉種植物自体に(自家受粉により)食用二倍体果実も産生する授粉種植物であって、三倍体(種なし)スイカ産生における授粉種として使用するためにも適する授粉種植物を表す。この定義は、その植物が三倍体果実産生における授粉種として実際に使用されているかどうかには依存せず、すなわちその植物は、単独で二倍体果実の産生にも使用することができる。
「食用」という用語は、本明細書において、ヒトの食用として、特に果肉の生食用として市場性の高い果実を表す。果実は、収穫時に少なくとも良好な、好ましくは非常に良好な香味特性(すなわち味および匂い)を有する。良好な香味特性を有するために、果実は、好ましくは少なくとも約7.5%以上の平均レベルの総可溶性固形物を有する。良好な果肉色もまた、ヒトの食用としての市場性に重要な基準である。果肉色が少なくとも39以上の平均RHSレーティングを有することが、赤色果肉の果実のための一態様である。赤色果肉の果実が1(白色)〜10(濃赤色)のスケールで測定される場合、その果実は、少なくとも7以上の平均レーティングを有する。
「雑種三倍体植物」は、雄性二倍体親を雌性四倍体親と他家受精することから得られる雑種三倍体種子から成長した三倍体植物である。
「種なし果実」は、成熟した種子が全くまたはほとんど入っていない三倍体果実である。果実には、一つまたは複数の小さな食べられる白色胚珠が入っている場合がある。種なし果実を産生する植物を、本明細書において「種なし」と呼ぶ場合がある。
「混植」は、同じ圃場に播種または移植された2種類以上の種子および/または移植物の組合せ、特に(三倍体植物での種なし果実の産生および授粉種植物での二倍体果実の産生のために)三倍体雑種植物と同じ圃場に授粉種を播種および/または移植することを表す。例えば、授粉種は、別々の畝に植えられるか、または同じ畝に(例えば各畝内の盛土に)三倍体植物と混植されるかのいずれかでありうる。授粉種は、三倍体の畝間に植えることもできる。播種の前に授粉種と三倍体雑種の種子を混ぜ合せてランダム播種を行ってもよい。三倍体雑種植物および/または授粉種植物の移植物は、異なる植物の根茎を含む場合もある。適切な根茎は、当技術分野において公知である。三倍体雑種植物と授粉種植物が一つの根茎に一緒に接木される方法も包含されている。
「植える」または「植えられた」は、機械または手で圃場に播種すること(直まき)または実生(小植物)を移植することを表す。
「栄養繁殖体」は、例えばin vitro繁殖または接木法(接穂を使用)による、栄養組織からの植物の繁殖体を表す。
「栄養タイプ」または「成長タイプ」または「つるタイプ」は、(平均)節間長、主づるの(平均)長さ、最短分枝および最長分枝の(平均)長さ、一次分枝の平均数などの、植物系統または品種の栄養部分の成長特徴の組合せを表す。三つの栄養タイプ、すなわち「正常/標準つるタイプ」「コンパクトつるタイプ」およびこれら二つの間の「中間つるタイプ」に分類することができる。
「コンパクトつるタイプ」は、平均節間長約4.0〜6.5cm、特に平均節間長6.5もしくは6.0cm以下、例えば5.0、4.5もしくは4.0cm以下および/または平均最長分枝約170cm以下、好ましくは160cm、好ましくは150cmもしくは145cm以下、好ましくは140もしくは130cm以下を有する栄養タイプの植物または植物系統または品種を表す。コンパクトつるタイプの例は、CompanionおよびSidekickである(米国特許第7,314,79号)。
「標準つるタイプ」は、6.5cmよりも長い平均節間長、好ましくは約7、8、9、10、11もしくは12cm以上および/または平均最長枝225cm以上、例えば230cm、250cm、300cm、350cm(もしくはそれよりも長い)以上を有する栄養型の植物または植物系統または品種を表す。例は、品種Ace、Jenny、SP−1、SP−4である。
「中間つるタイプ」は、上記と同義の標準つるタイプとコンパクトつるタイプの間に入る、栄養型の植物または植物系統または品種を表す。それは、平均節間長10.5cm未満、例えば10、9、8、7、6もしくは5cm以下、好ましくは約6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5もしくは9.0cm以下および/または平均最長分枝約220cm以下を有する。最長分枝は、平均で好ましくは約175〜220cm、例えば好ましくは約175、180、185、190、195、200、205、210、215または220cmである。
この文書にわたり、「平均(average)」および「平均(mean)」は互換的に使用され、算術平均を表す。
詳細な説明
本発明は、種Citrullus lanatusの植物(およびそのような植物に成長する種子)であって、三倍体スイカ産生における授粉種として適し、二倍体であり、収穫時に(すなわち成熟時に)平均重量2.0kg未満、好ましくは1.8kg未満、より好ましくは1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.0kg以下、より好ましくは0.9、0.8、0.7、0.65kg以下、例えば0.6、0.5、0.4、0.35、0.3または0.25kg以下を有する市場性の高い二倍体果実を産生する植物を提供する。さらなる一態様では、平均果実サイズは、約0.9kg以下(0.8、0.7、0.65、0.6、0.5、0.4kgなど)であるが、0.25kgよりも大きい。本発明の植物系統または雑種の平均果実重量などの平均果実特徴を決定するために、いくつかの植物系統または雑種を一か所で成長させ、3、4、5またはそれよりも多い果実を同系統の2、3株、またはそれよりも多い植物から収穫し、例えば重量を測定する。参照植物系統(公知の授粉種など)を、比較として同じ場所で成長させることができる(例えば同じ試験で、または同じ環境条件で)。本発明による平均果実重量は、一態様では、好ましくは0.65kg未満、より好ましくは約0.6、0.5、0.4、0.3または0.25kg以下である。別の態様では、平均果実サイズは0.65kg未満であるが、0.25kgよりも大きい。
果実の直径は変動しうるが、好ましくは、平均果長は12cm未満、より好ましくは約11.5または11cm以下、例えば10.5、10.0、9.5、9.0、8.5または8.0cm以下であり、一方で平均果径は好ましくは11、10.5または10cm未満、例えば9.5、9.0、8.5、8.0cm以下である。したがって、平均果実寸法の範囲は、8.0〜12.0cmの範囲の平均長×8.0〜11cmの平均径を有する。好ましくは、少なくとも果長は平均で12cm未満、好ましくは11.5cm未満、より好ましくは約11cm以下である。好ましくは、果長および果径の両方は、平均で約11cm以下である。一態様では、平均長×平均径は10×11cm以下である。一態様では、平均果実寸法は、果長および果径の両方について10.5cm以下である。これらの寸法は、特に、平均で0.65kg未満の二倍体果実重量のために包含される。より重い二倍体果実(例えば1.8kg未満であるが0.65kgよりも重い)のために、平均長17cm以下(16、15、14、13、12cmなど)および平均径15cm以下、14、13、12cmなど)のような、より大きな寸法も本明細書に包含される。
授粉種植物に産生する果実、すなわち果肉は、成熟すると食べられる。本発明による二倍体植物の成熟果実の果肉の色は、一態様では赤色であり、RHSミニカラーチャート値(Royal Horticultural Society mini color chart)39以上、特に39〜41の間を有する。また、果実の合計可溶性固形物の平均パーセント(%TTS;本明細書においてブリックス度、または°Brixとも呼ばれる)は、成熟時に少なくとも約7.5%、好ましくは少なくとも約8%または8.5%、より好ましくは少なくとも約9%または9.5%、およびいっそうより好ましくは少なくとも約10%、10.5%、11%、11.5%、12%、12.5%、13%以上である。平均TSSは、例えば実施例に記載されたように屈折計を使用して決定することができる。本発明による授粉種植物によって産生される二倍体果実の平均TSSパーセンテージは、従来の育種技法により、例えば本明細書に提供された植物を高いTSSを含むスイカ植物と交配し、より高いTSS値を有する果実を産生するが小さな果実サイズを維持している後代(例えば1回または複数回の自殖および/または戻し交配集団により入手可能)を選抜することにより増加させることができる。
上述のように、本発明による二倍体果実は食用であり、すなわちその果実がヒトの食用として高い市場性になる果実の品質特徴を有する。これは、その果実が良好な香味特性(異臭なしなど)を有することを意味する。果物が少なくとも良好な香味特性を有するために、少なくとも約7.5度の最小平均ブリックスが望まれる。香味特性は、訓練を受けた試験パネルが、果実の官能特性を評価するための公知の方法を使用して判定およびスコア付けする(例えば悪い、良い、非常に良いなど)ことができる(Karen L. Bett, Ch 13, Fresh-Cut Fruits and Vegetables, Science, Technology, and Market; Edited by Olusola Lamikanra, CRC Press 2002, Print ISBN: 978-1-58716-030-1)。良好な香味についての選抜には、試験パネルが苦味および他の不快な香味、例えばキャラメル臭などがないものを選抜することが含まれる。好ましくは、良好な香味特性を有するスイカ品種(例えばAllsweet、Crimson Sweet)のチェックが試験に含まれる。
果実は、好ましくは、「裂果」と言われているものになり易くてもならず、かつ/または好ましくはSP−1に存在するような同じ脆弱(brittle)遺伝子を含有してもならない。SP−1(国際公開公報第03/075641号に記載)のようなスーパー授粉種は、脆弱な果実を着果するが、そのことから、その果実(特に果肉)に生鮮食品としての市場性がなくなる(もっとも、果実に入っている種子は収穫および市販することができる)。裂果は望まれない果実品質の性質であることから、耐裂果性は、一般に育種時に選抜される(例えば圃場観察で、および/または例えば加圧試験もしくは他の試験を使用して)。Haikun et al. 2010, Acta Hort. (ISHS) 871:223-230も参照されたい)。
果実の他の特徴を、従来の育種法(ずっと下を参照されたい)によって導入し、それよって、本発明による小型食用二倍体果実を産生する授粉種と組合せることができる。例えば、増加または減少した果皮厚、増加または減少した果皮の脆弱さ、様々な皮/果皮の色(例えば淡緑色;濃緑色;緑色地に細、中または太い縞;灰色タイプ;斑点ありまたはなし;鮮黄色)および果皮面(例えば溝ありまたは滑らかな表面)、果肉の構造/果肉の硬さ、種々の果実の形(長球形、楕円形、塊状(blocky)、球状または球形)、より高いブリックス含量、より高いリコピンおよび/またはビタミン含量、種々の糖:酸比、非常に良好な果実香味などを有する上記の小型食用果実を産生する植物を選抜することができる。小型食用果実と赤色以外の別の果肉色との組合せも可能であり、例えば黄色果肉または橙色果肉または白色果肉についての遺伝的決定因子を、例えば別の色タイプとの戻し交配育種によって導入してもよい。果実の特徴についての遺伝子を記載しているGuner and Wehner 2004, Hort Science 39(6): 1175-1182の特に1180〜1181ページを参照されたい。一般的に重要な育種目標は、早生、高い果実収量、高い果実内部品質(十分に均一な色、高い糖度、適正な糖:酸比、良好な香味、高いビタミンおよびリコピン含量、硬い肉質、繊維の少ない肉質、空洞、果皮の壊死、尻腐れ症またはクロスステッチ状裂皮などの不良なし、ならびに良好な果皮特徴および耐裂果性)である。
果皮厚は、取扱いおよび輸送時の損傷に影響する特徴である(薄すぎるまたは脆弱すぎる果皮)が、薄い果皮が、消費者にとって望ましい場合もある。一態様では、果実は、平均果皮厚(側部で測定)が少なくとも約0.2cm、0.3cm、0.4cmであるが、0.5cm未満、より好ましくは0.4cm以下のような薄い果皮を有する。したがって、一態様では、その果皮は、SP−4果実の果皮よりも厚いが、Polimaxの果皮よりも薄く、場合によりSidekick果実の果皮よりも薄い。ある態様に関して、より厚い果皮が望ましい場合があり、0.5cm以上、例えば0.6および0.7cmの果皮を有する小型果実も本明細書に包含される。薄い果皮を有する果実および厚い果皮を有する果実の両方で、果実の果皮は、好ましくは容易に割れない(すなわち耐裂果性である)。
本発明の一態様では、果実は、好ましくは、国際公開公報第03/075641号の13および14ページに記載されたような脆弱な果皮および/または爆発しやすい果皮も有さず、すなわち果実は90〜140g/mm2の範囲の圧力下で割れない。
二倍体果実の果肉の硬さは、好ましくは少なくとも約0.8(実施例1での平均硬度(kg))、より好ましくは少なくとも約0.9、1.0、またはそれよりも大きい。より硬い果肉をもつスイカと交配し、より硬い果肉であるが果実のサイズは増加しないものについて選抜することによって、果肉の硬さを増加させることができる。極度に硬い果肉を有する果実を産生する植物は、例えば、US2006/0005284に記載されている。
本明細書に提供される二倍体植物は、授粉種として適しており、これは、日中の適度な時間に、そして適切な期間、三倍体雑種に着果を誘導するために十分な花粉を産生し、例えばPolimaxを授粉樹(pollinator)として使用した場合に得られる収量に少なくとも匹敵する(平均)三倍体果実収量につながることを意味する。しかし、本発明による植物は、三倍体果実産生のための授粉種として販売または市場販売する必要はなく、三倍体果実産生での授粉種として使用する必要もない。それらは、それ自体、単に二倍体果実産生のために市場販売および/または使用することもできる。
一態様では、授粉種植物は、好ましくは三倍体雑種の開花期の適切な時点で多数の雄花、好ましくは開花初日から15日目に少なくとも約35個の開花した雄花、および/または22日目に少なくとも約30個の開花した雄花を産生するものの、利用可能な雄花が、良好な三倍体着果につながるために十分な花粉を産生する限り、三倍体着果の決定に雄花の数は重要ではない。授粉種植物は二倍体果実産生のためにも使用されるので、その二重目的を確実にするために、十分な雌花も受粉種によって産生されなければならない。
実施例の表3から分かるように、計数を行った3週間にわたり多数の開花した雄花および雌花が存在した。開花日(区画内の株の50%超が雄/雌花を有する日)に、11系統の授粉種は平均で12.6個の開花した雄花および3.9個の開花した雌花を有した。各系統は、一般にSP−4およびPolimaxよりも有意に多数の開花した雄花を有した。開花初日から15および22日目に、全ての系統は、Sidekick、SP−4およびPolimaxよりも有意に多数の開花した雄花を産生し、全てが15日目に少なくとも35個の開花した雄花および22日目に少なくとも30個の開花した雄花を有した。しかし、雄花の数が実施例に提供された雑種よりも有意に少ないという事実にもかかわらず、Polimaxは三倍体雑種のための非常に良好な授粉種である。Polimaxは、15日目および20日目に約18個だけ開花した雄花を有した。したがって、本発明による授粉種は、実施例の表3よりも少ない数の雄花を有する場合があり、例えばPolimaxと大体同じ数の開花した雄花を有する植物が本明細書に包含され、すなわち開花初日から15日目および/または22日目に少なくとも約15、18、20、25、30、またはそれよりも多い開花した雄花を有する授粉種も、本発明の一態様である。
開花した雌花の数も良好であったが、それは、その授粉種が実際に二重目的に適すること、すなわち三倍体雑種の授粉および果実産生ならびに/または二倍体植物自体の授粉および果実産生(授粉種植物の自家受粉によって産生された果実)に適することを示した。
本発明の一態様では、授粉種植物は、二重目的の授粉種植物である。特に、開花から22日目の開花した雄花の平均数は、少なくとも15、18、20、25または30個以上である。
一態様では、本発明による授粉種植物は、雑種二倍体(F1二倍体)であり、放任受粉(OP)されない。
本発明のなおさらなる一態様では、二重目的授粉種植物は、例えば品種San Juan(在来種子)から産生される「種食用スイカ」または「コンフェクショナリー(confectionary)」タイプではない。これらのタイプのスイカは、食用または種子油の産生用に種子を収穫するために産生され、果実は、軟らかい種皮をもつ大型の黒または赤色の食用種子を産生する。例えばZhang 1996, Cucurbit Genetics Cooperative Report 19:66-67(文献24)およびZhang and Wang, 1990, Cucurbit Genetics Cooperative Report 13:43-44(文献16)を参照されたい。対照的に、本発明による二倍体果実に産生する種子は、小型(好ましくはトマト種子のサイズから中型種子のサイズであるが、大型ではない)であり、種子の収穫および種子の食用に適さない。本発明の一態様では、二倍体果実の種子は、平均で長さが5mm以下であり、例えば長さが4mm、3.5mm、3mm、2.5mm、2mm、1.5mmまたは1mm以下である。
二重目的授粉種植物は、非常に小型の食用果実を産生するだけでなく、多数の市場性の高い果実を産生する。一態様では、本発明による植物は、成熟時に1株あたり平均で少なくとも約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個またはそれよりも多い果実、より好ましくは少なくとも25個の果実、より好ましくは少なくとも約27、28、29、30、35個またはそれよりも多い果実を産生する。
本発明による授粉種植物は、通常の育種技法を用いて、コンパクトつるタイプ、標準つるタイプ、または最も好ましくは「中間」つるタイプなどの様々なつるタイプと組合せることができる。例えば本発明による授粉種を、標準つるタイプと交配することができ、中間つるタイプを有する後代を選抜することができる。
本明細書記載の授粉種植物に成長できる種子を提供することも本発明の目的であることが理解されている。授粉種植物の実生、接穂および根茎、ならびに細胞および組織も本明細書に包含される。そのような植物部分は、本発明による二重目的授粉種植物を産生するための遺伝的決定因子を含む。したがって、同じ環境条件で成長した場合、授粉種植物の実生、接穂および根茎、ならびに細胞および組織から得られた植物全体は、本発明による授粉種植物の全ての生理学的および形態学的特徴を有する。
上記の本発明による授粉種植物から入手可能な複数の二倍体スイカ果実および/またはそれらの果実中に存在する種子を提供することが、本発明のさらなる一目的である。したがって、一態様では、パッケージされた果実全体もしくは果実部分および/または加工された果実もしくは果実部分などの、収穫された二倍体果実が提供される。
F1種子(ならびにこれらの種子から成長したF1植物およびそのF1植物を自家受粉することによって産生した果実)を産生させるために、本明細書記載の授粉種植物を別のスイカ植物と交配すること、および/または本発明による植物を自殖することによって入手可能な種子などの、本発明による植物の後代も、本明細書に提供される。
さらに、本発明による植物の植物細胞、細胞培養物または組織培養物、ならびに本発明による植物またはその後代の根茎、接穂、移植物および栄養繁殖体が提供される。
一局面では、本発明による植物の種子の代表的な試料は、アクセッションナンバー……(WH9306)、またはアクセッションナンバーNCIMB41773(WH9307)、またはアクセッションナンバー……(WH9308)、またはアクセッションナンバー……(WH9309)、またはアクセッションナンバー……(WH9311)、またはアクセッションナンバー……(WH9313)、またはアクセッションナンバー……(WH9317)、またはアクセッションナンバー……(WH9318)、またはアクセッションナンバー……(WH9319)、またはアクセッションナンバー……(WH9320)、またはアクセッションナンバー……(WH9321)で寄託されている。
したがって、小型食用果実を産生するための遺伝的決定因子を有する植物は、寄託された種子から入手可能である。例えば、この表現型を有する他の二倍体授粉種または他の二倍体(放任受粉もしくは同系繁殖系統、または雑種二倍体)を作出するために、小型食用果実を産生するための遺伝的決定因子(すなわち遺伝子の組合せ)を他のスイカ植物に導入することができる。これは、育種法における親系統として、すなわち別のスイカ植物との交配における雄親または雌親として、本発明による授粉種を使用することによって行うことができる。(非限定的に)循環選抜、系統育種、戻し交配育種、同系繁殖系の開発、雑種検定、マーカーアシスト育種などの公知の育種法を、単独でまたは組合せて使用することができる。例えばコルヒチン処理を用いて、四倍体の開発のために二倍体も使用することができる。次に、小さな果実寸法および果実重量、少なくとも7.5%のブリックス、ならびに全てが本明細書記載の二重目的授粉種の特徴を有する後代が選抜される。
本発明による小型食用果実を産生する二重目的授粉種植物を開発するための出発点として他のスイカ植物を使用してもよい。例えばSidekick(米国特許第7,314,979号)および/もしくはSP−1(国際公開公報第03/075641号)および/またはGunerおよびWehner(2004, HortScience 39(6):1175-1182)に記載された「tomato seed」突然変異体(遺伝子ts)を有し、Cucurbit Genetics Cooperativeの遺伝子キュレーターから入手可能なスイカ植物などの小型果実の栽培品種もしくは系統を出発材料として使用し、二倍体果実での果実品質の特徴(例えば高いブリックス、良好な香味)、小型の果実サイズ(例えば小型の果実寸法および例えば重量0.9kg未満)および小型の種子サイズ、ならびに本明細書記載の授粉種の特徴(例えば多雄花性)について選抜することができる。
小型の種子サイズについての選抜は、8mm以下、好ましくは7mm、6mm、またはより好ましくは5.0mm以下、好ましくは4.5mm以下、例えば約4.0mm、3.5mm、3.0mm、2.5mmまたは1.5mmまたは1.0mm以下の種子長の平均種子長について選抜することを包含する。
一態様では、本発明による二倍体二重目的授粉種を産生させるための育種法であって:
a)二倍体スイカ植物の育種集団を提供すること、および
b)小型の果実サイズ、小型の種子サイズ、高いブリックス、良好な果肉の色および授粉種特徴(全てが本出願にわたり記載されている)について後代を選抜すること
を含む方法が提供される。
この方法によって入手可能な植物が、本明細書に包含される。上述のように、育種集団は、少なくとも1種類、好ましくは2種類の小型果実の親を使用すること、ならびにこれらを交配してF1およびさらなる後代世代(F2など)を発生させることによって提供することができる。例えば、本明細書に提供される植物の一つ(例えばWH9307)がステップa)で使用され、別のスイカ植物と交配される。次に、少なくともb)に記載された特徴について後代世代が選抜される。
一態様では、本発明による授粉種植物を別のスイカ植物と交配すること、および前記交配のF1種子を収穫することから得られる、一つまたは複数の雑種植物が提供される。次に、F1種子をF1植物に成長させ、自家受粉または姉妹受粉(sib-pollinate)させてF2種子を産生させることができる。初回交配に使用された親の一つまたは複数の特徴(例えば耐病性および果実サイズ)が異なる場合、F2集団はこれらの形質(一つまたは複数)について分離し、育成者はこの後代世代および/またはさらなる後代世代(F3、F4など)から、所望の形質(例えば小型果実サイズおよび耐病性)を併せもつ植物を選抜することができる。または、F1を反復親(例えば、形質が導入されるべき本発明による授粉種)に戻し交配してもよく、またはF1を自殖し、関心がもたれる形質について分離しているF2集団を産生させ、関心がもたれる形質を有する、選抜されたF2植物をその反復親に戻し交配してもよい。
したがって、小型二倍体果実についての遺伝的決定因子を維持しながら、本発明による授粉種植物に存在しない一つまたは複数の形質を本発明による授粉種植物に導入することができる。例えば、上記の他の果実特徴(例えば、より濃赤色の果肉の色、より高いブリックス、より硬い果肉、異なる果肉色など)を導入することができ、または高収量、耐病性遺伝子、ストレス耐性遺伝子(例えば水ストレス耐性)など、真菌、細菌、ウイルス病、ネコブセンチュウおよび/もしくは害虫に対する耐性についての一つまたは複数のQTLなどの任意の他の形質を導入してもよい。例えば、Fusarium萎凋病(Fusarium oxysporum fsp. niveum品種0、品種1および/または品種2、および/または品種3、および/または発生しうる他の新品種)、炭疽病(Colletotrichum lagenarium品種1〜7、または他の新品種)、つる枯病、うどんこ病、Verticillium萎凋病、果実汚斑細菌病、パパイヤリングスポットウイルス(PRSV)、スイカモザイクウイルス(WMV)またはズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)に対する耐性である。
Fusarium萎凋病品種0および1に対する耐性は、多数の市販品種に存在し、品種2に対する耐性もPI296341およびPI271769に確認されており、SP−4(米国特許第7,550,652号)にも存在する。品種1に対する炭疽病耐性は、例えばSP−4に存在し、品種2に対する耐性はAU-Sweet Scarlet(AW−82−50CS)(育成者:Alabama Agric. Expt. Station, Auburn University)に存在する。Crimson Sweetは、Ar−1遺伝子を有し、その遺伝子は、炭疽病品種1および3に対する耐性を提供する。耐つる枯病性も、Plant Introduction系統に見出される。
二倍体および三倍体スイカ果実を一圃場に産生させるための方法であって:
(a)本発明による二倍体授粉種植物および三倍体雑種植物を一圃場に混植すること、
(b)三倍体雑種植物の花に二倍体授粉種植物の花粉を受粉させること、および二倍体授粉種植物の花に二倍体授粉種植物の花粉を受粉させること、
(c)三倍体雑種植物に産生した果実を収穫すること、および場合により二倍体授粉種植物に産生した果実を収穫すること
を含む方法も提供される。
本発明の一態様では、二倍体果実および/または三倍体果実は、食用であり、赤色果肉、白色果肉、橙色果肉または黄色果肉である。
さらなる一態様では、二倍体果実の果皮は、黄色または(劣性遺伝子goによりコントロールされる)鮮黄色ではない(Barham 1965, Proc Ameri Soc Hort Sci 67: 487-489)。
一圃場での混植は、授粉種および三倍体の播種または移植のいずれかによって行うことができる。当技術分野で公知の様々な混植法を用いることができ、様々な比の授粉種:三倍体雑種を用いることができる。例えば少なくとも2畝毎、少なくとも3畝毎または少なくとも4畝毎の三倍体に1畝の授粉種植物が存在しうるが、他の混植方法を用いてもよい。
公知の三倍体雑種品種などの任意の三倍体雑種を使用することができる。
受粉は、普通はミツバチによって行われ、十分な野生ミツバチが自然に存在しない場合、ミツバチの巣箱を圃場に用意することができる。受粉は、手作業でまたは機械的手段で行うこともできる。成熟時の収穫は、手で行うまたは機械化することができる。
二倍体果実は、二倍体果実がより小さな果実サイズであることに基づき、および/またはその代わりに異なる果皮パターンによって、三倍体果実と区別することができる。一態様では、本発明による二倍体果実の果皮は、黄色または鮮黄色ではない。好ましくは、収穫された二倍体および三倍体果実は、異なる容器に入れられる。したがって一態様では、本発明による小型二倍体果実のみを含む容器が提供される。任意のタイプの容器、例えばボール箱、ボックスなどを使用することができる。
1.8kg、1.7kg、1.0kg、0.9kg、0.8kg、0.7kg未満、好ましくは0.65kg以下の(しかし一態様では0.25kgよりも大きな)平均重量を有する小型二倍体食用スイカ果実を産生させるための方法であって:
(a)本発明による植物、すなわち本明細書記載の授粉種を成長させること、
(b)前記植物の雌花に前記植物の花粉を受粉させること、
(c)前記植物に産生した果実を収穫すること
を含む方法も提供される。
したがって、本発明による二倍体植物の自家受粉によって、小型食用二倍体果実が産生する。他のスイカ植物が存在しない状態で本発明による授粉種を圃場内で成長させることができ、小型二倍体果実を収穫し、輸送のために容器に入れることができる。ステップ(b)は、昆虫受粉させることまたは任意の他の受粉手段によって行うことができる。
一態様では、1.8kg、1.7kg、1.0kg、0.9kg、0.8kg、0.7kg未満または0.65kg以下の(しかし一態様では0.25kgよりも大きな)平均重量を有する小型食用二倍体果実を産生することのできる二倍体授粉種植物(またはその植物に成長できる種子)が提供され、その際、前記小型果実を産生するための遺伝因子を含有する種子の代表的な試料は、アクセッションナンバー……(WH9306)、またはアクセッションナンバーNCIMB41773(WH9307)、またはアクセッションナンバー……(WH9308)、またはアクセッションナンバー……(WH9309)、またはアクセッションナンバー……(WH9311)、またはアクセッションナンバー……(WH9313)、またはアクセッションナンバー……(WH9317)、またはアクセッションナンバー……(WH9318)、またはアクセッションナンバー……(WH9319)、またはアクセッションナンバー……(WH9320)、またはアクセッションナンバー……(WH9321)で寄託されている。
特に、授粉種雑種WH9307は、本発明による前記小型食用果実を産生するための遺伝因子を含み、種子の代表的な試料は、アクセッションナンバーNCIMB41773で寄託されている。したがって、本明細書において本発明による授粉種の種子寄託物に言及する場合、この授粉種が、本発明による代表的な植物と呼ばれるが、他の雑種または系統の種子も適しており、WH9307またはその後代(またはこれらのいずれかの部分)への言及がなされる場合、本明細書において挙げられた他の雑種または系統が等しく意味される。
一態様では、1.8kg、1.7kg、1.0kg、0.9kg、0.8kg、0.7kg未満または0.65kg以下の(しかし一態様では0.25kgよりも大きな)平均重量を有する小型食用二倍体果実を産生することのできる二倍体授粉種植物を雄親または雌親として(好ましくは雄親として)有する雑種スイカ種子が提供され、その際、前記小型二倍体果実を産生するための遺伝因子を含有する種子の代表的な試料は、アクセッションナンバー……(WH9306)、またはアクセッションナンバーNCIMB41773(WH9307)、またはアクセッションナンバー……(WH9308)、またはアクセッションナンバー……(WH9309)、またはアクセッションナンバー……(WH9311)、またはアクセッションナンバー……(WH9313)、またはアクセッションナンバー……(WH9317)、またはアクセッションナンバー……(WH9318)、またはアクセッションナンバー……(WH9319)、またはアクセッションナンバー……(WH9320)、またはアクセッションナンバー……(WH9321)で寄託されている。
一態様では、1.8kg、1.7kg、1.0kg、0.9kg、0.8kg、0.7kg未満または0.65kg以下の(しかし一態様では0.25kgよりも大きな)平均重量を有する小型二倍体果実を産生することのできる、花粉ドナーとしての二倍体授粉種植物(ここで、前記小型果実を産生するための遺伝因子を含有する種子の代表的な試料は、アクセッションナンバー……(WH9306)、またはアクセッションナンバーNCIMB41773(WH9307)、またはアクセッションナンバー……(WH9308)、またはアクセッションナンバー……(WH9309)、またはアクセッションナンバー……(WH9311)、またはアクセッションナンバー……(WH9313)、またはアクセッションナンバー……(WH9317)、またはアクセッションナンバー……(WH9318)、またはアクセッションナンバー……(WH9319)、またはアクセッションナンバー……(WH9320)、またはアクセッションナンバー……(WH9321)で寄託されている)と、別のスイカ植物の雌花とが他家受粉した果実が提供される。他方のスイカ植物は、好ましくは三倍体雑種であり、その果実は、三倍体であり、好ましくは種なしである。
一態様では、1.8kg、1.7kg、1.0kg、0.9kg、0.8kg、0.7kg未満または0.65kg以下の(しかし一態様では0.25kgよりも大きな)平均重量を有する小型食用二倍体果実を産生することのできる二倍体授粉種植物を自家受粉させることによって産生した二倍体果実および/または同系繁殖二倍体種子が提供され、ここで、前記小型二倍体果実を産生させるための遺伝因子を含有する種子の代表的な試料は、アクセッションナンバー……(WH9306)、またはアクセッションナンバーNCIMB41773(WH9307)、またはアクセッションナンバー……(WH9308)、またはアクセッションナンバー……(WH9309)、またはアクセッションナンバー……(WH9311)、またはアクセッションナンバー……(WH9313)、またはアクセッションナンバー……(WH9317)、またはアクセッションナンバー……(WH9318)、またはアクセッションナンバー……(WH9319)、またはアクセッションナンバー……(WH9320)、またはアクセッションナンバー……(WH9321)に寄託されている。
本発明の一局面では、本発明による植物および本発明による果実は、WH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320、WH9321、またはこれらのいずれかの後代から入手可能である。
したがって、本発明による植物(例えば寄託された種子)から得られた(に由来する)または入手可能な(派生可能な)植物には、自殖、交配、戻し交配、循環選抜、倍加半数体産生、マーカーアシスト選抜、クローン繁殖体、トランスフォーマントなどの育種法によって得られた植物が含まれ、それによって、派生した植物は、本発明による小型食用果実を産生する。
本発明の別の局面では、WH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320、WH9321、またはこれらのいずれかの後代の本質的に全ての形態学的および/または生理学的特徴を有する植物が提供される。生理学的および形態学的特徴の代表例を表1〜5に提供する。
WH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320またはWH9321を用いたさらなる育種によって得られた、前記植物の後代植物も提供され、ここで、前記後代植物は、前記植物の本質的に全ての生理学的および形態学的特徴を有する。
本明細書において、本質的に全ての生理学的および形態学的特徴には、本明細書の説明および実施例にわたり記載された、少なくとも小型の食用果実および二重目的授粉種の特徴が含まれる。
植物全体に再生または成長した場合に、WH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320またはWH9321の本質的に全ての形態学的および/または生理学的特徴を有する植物部分(例えば果実、組織、細胞、細胞培養物、栄養繁殖体、花粉など)も提供される。
WH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320またはWH9321のいずれかから派生した植物であって、列挙されたWH植物とは異なる一つまたは二つの生理学的および/または形態学的特徴を有し、その他の点ではWH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320またはWH932と呼ばれる植物の本質的に全ての生理学的および/または形態学的特徴を有し、WH植物とさらに育種することおよび/またはWH9306、WH9307、WH9308、WH9309、WH9322、WH9313、WH9317、WH9318、WH9319、WH9320またはWH9321と呼ばれる植物集団からの天然突然変異体もしくは誘発突然変異体もしくは体クローン変異体を選択することにより入手可能な植物も提供される。
寄託情報
本出願者(1人または複数)は、実施例に言及された雑種授粉種および親同系繁殖系の少なくとも2500個の種子の寄託をNunhems B.V.に維持している。本出願者は、2010年11月12日に雑種WH9307をNCIMBにアクセッションナンバーNCIMB41773で寄託した。本出願の係属中、請求が行われたとき、特許商標庁長官によりその権利があると決定された者に対し、この寄託物の利用を可能にする。
37C.F.R.§1.808(b)に従うことを条件として、一つまたは複数の寄託物の公衆への提供可能性に関して寄託者によって課せられている制限の全てが、特許が付与されたとき、American Type Culture Collection(ATCC), 10801 University Boulevard, Manassas, Va. 20110またはNational Collections of Industrial、Food and Marine Bacteria(NCIMB), 23St. Machar Drive, Aberdeen, Scotland, AB24 3RY, United Kingdomへの少なくとも2500個の種子の寄託物の利用可能性を与えることによって、取消不能の条件で撤回される。寄託は、30年間、または最新の請求から5年、または特許の権利行使可能期間のいずれか長い方の期間維持され、その期間中に生存性がなくなったならば再寄託される。本出願者は、本出願に関する本特許の下にまたは植物品種保護法(7USC2321以下参照)の下に付与されたいかなる権利も放棄しない。
以下の非限定的な実施例は、本発明による二倍体授粉種および小型食用二倍体果実の産生を説明している。実施例に特に述べない限り、例えばMaynard 2001, Watermelons - Characteristics, Production and Marketing, ASHS Press;Mark J. Bassett(編)1986 Breeding Vegetable Crops, AVI Publishing Company中のMohr H.C. Watermelon Breedingに記載されているような従来のスイカ育種方法が使用される。
実施例
実施例1 − 育種の歴史
雑種についての育種は、1985年の施設育種系統およびこれらと品種Allsweetとの交配にさかのぼる。選抜された自家受粉植物をTomato Seed OP(Sugar Babyの突然変異体;ts遺伝子)と戻し交配し、赤色果肉および小型種子について選抜を行った。赤色果肉、小型種子および作物学的形質全般についてさらなる自家受粉植物を選抜した。選抜植物を多雄花の系統と交配し、続いて数回の自殖、ならびに多雄花および小型赤色果実の産生についての選抜を行った。
実施例2 − 授粉種の特徴
2.1 − 材料および方法
圃場試験は、イタリア(Sant'Agata Bolognese-BO)で行った。2010年4月7日に種子を蒔き、2010年5月21日に圃場に移植した(畝内100cm間隔、畝間250cm)。その区画は1畝あたり植物10株を含んでいた。2010年7月26/27日に果実を収穫し、評価に供した。
2.1.1 開花
開花日(1日目=2010年6月24日)、ならびに開花日から8、15および22日後(8日目=2010年7月2日、15日目=2010年7月9日、22日目=2010年7月16日)に、1系統あたり3株について雄花および雌花の開花数を計数した。1系統あたり3株の平均数を計算した。
2.1.2 果実
1)平均果実数:成熟時(7月26/27日)に2株の植物から収穫された果実の合計数を計数し、平均果実数を決定した。
2)平均果実重量:成熟時に2株からランダムに収穫された、1系統あたり3個の果実の平均重量
3)ブリックス:値は、果実3個について果実の中心部と果皮の間から回収された三つの読取りの平均である;K71901ポータブル屈折計モデルRLC ATC0-18%(OPTECH)を使用してブリックス度(°)で表現。
4)果肉の構造(果肉の硬さ):値は、3個の果実の読取りの平均であり;果実加圧試験機FT011(Cientec Instrumentos)を使用してkg単位で表現。
5)果肉の色:Royal Horticultural Societyミニカラーチャート(http://www.rhs.org.uk/Plants/RHS-Publications/RHS-colour-charts)を使用して評価。
2.1.3 他の果実特徴
果実3個について測定を行った:
1)果長(cm)、FRT−cm_Lとして表示
2)赤道部果径(cm)、FRT−cm_Dとして表示
3)果皮の厚さ(cm)、花痕部、RND−cm_BEとして表示
4)果皮の厚さ(cm)、果実側部、RND−cm_Sとして表示。
果皮の厚さは、果実の外縁から白色の中果皮と着色した内果皮の間の境界まで測定する。
2.2 − 結果
2.2.1 − 果実特徴
表1に、本発明による授粉種が非常に小型の赤色食用果実を産生したことを示す。
Figure 2013544518
表1から分かるように、本発明による二倍体授粉種は、非常に小型で赤色果肉の食用果実を産生した。表1での果実重量は、Sidekick、SP−4およびPolimaxなどの市販の授粉種よりも有意に小さい。
Figure 2013544518
表2に、本発明による授粉種が、市販の授粉種よりも平均して小さな果実寸法を有することを示す。果長は、平均で11.33cm以下であり、一方Sidekickでは平均果長は12cmである。直径も、わずか10.17cm以下というように、Sidekickでの11.33cmよりも小さい。したがって、11.33×10.17cm以下という果実寸法(例えば9.67×8.67cmまで小さくさえある)は、Sidekickでの12.00×11.33cmよりも有意に小さい。
表3に、果実の2点で測定された、1系統あたりの平均果皮厚を示す。薄い果皮は、食用のために有利である。
Figure 2013544518
本発明による授粉種は、0.30から0.47cmの間の、薄いものの良好な果皮厚を有する。その果皮は、また、裂け易くもなく、果実に良好な取扱い性を与える。果実は、脆弱な果皮または爆発しやすい果皮も有さない。
本発明による全ての授粉種の果実の果皮模様は、Crimson Sweetタイプの果皮模様(中縞またはネット状)であるが、標準的な育種法を用いて小型の果実サイズを他の果皮色と組合せることもできる。
2.2.2 − 開花特徴
Figure 2013544518
2.2.3 − 栄養タイプ
これらの雑種は、長さ113.5から180.0cmの間になる最長の分枝および長さ57.0から80.0cmの間になる最も短分枝(の平均/授粉種系統)を伴う、比較的コンパクトな成長タイプを有する。授粉種1系統あたりの一次分枝の平均数は、3から3.5の間であった。授粉種1系統のあたりの30cmおよび90cmでの二次分枝の平均数は、56.0から88.5の間(30cm位置)および77.5から144.0cmの間であった。節間長は、系統に応じて平均で4.3から5.3の範囲であった。葉の長さおよび幅も比較的コンパクトであり、葉の幅は7.1から9.4cmの間であり、長さは7.8から9.1cmの間であった。
実施例3 − 本発明による授粉種の使用
3.1 − 試験の設定
授粉種WH9317x、WH9318x、WH9320xおよびWH9321xを使用して、三倍体雑種品種「Fashion」での三倍体果実の産生について3回の試験をスペインで実施した。
試験1:
場所:温室
試験面積:3600m2
移植日:2010年3月19日
収穫日:2010年6月16日
スキーム:授粉種および三倍体は別々の畝に、三倍体1畝と授粉種1畝と交互になるようにした。畝間は3メートル、畝内の株間距離は1メートルであった。
試験2:
場所:露地
試験面積:2500m2
移植日:2010年3月24日
収穫日:2010年7月6日
スキーム:授粉種および三倍体を同じ畝に混植し、授粉種が総株数の25%を構成するようにした。畝間の距離は3メートルであり、畝内の株間距離は1メートルであった。
試験3:
場所:露地
試験面積:1500m2
移植日:2010年3月20日
収穫日:2010年7月2日
スキーム:授粉種および三倍体を同じ畝に混植し、授粉種が総株数の25%を構成するようにした。畝間の距離は2メートルであり、畝内の株間距離は1.8メートルであった。
3.2 − 試験の結果
Figure 2013544518

平均値:それぞれ試験1、試験2および試験3の面積60m2、90m2および30m2から収穫された、市場性の高い三倍体果実(>2.5kg)全部の平均重量
Figure 2013544518

Claims (21)

  1. 二倍体である植物であって、0.9kg未満の平均重量を有する食用二倍体果実を該果実の成熟時に産生する、Citrullus lanatus種の植物。
  2. 0.65kg以下の平均果実重量を該果実の成熟時に有する、請求項1記載の植物。
  3. 果実の合計可溶性固形物(TSS)の平均パーセントが、少なくとも約8%、好ましくは少なくとも約9%、より好ましくは少なくとも約10%である、請求項1または2記載の植物。
  4. 果肉が、39以上のRHSカラーチャートレーシングを有する赤色を有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の植物。
  5. 開花22日目に少なくとも30個の雄花を産生する、請求項1〜4のいずれか一項記載の植物。
  6. 1株あたり少なくとも10個の平均果実数を産生する、請求項1〜5のいずれか一項記載の植物。
  7. 果実が、該果実の成熟時に10cm×11cm以下の平均果長×果径を有する、請求項1〜6のいずれか一項記載の植物。
  8. 0.9kg未満の果実重量を該果実の成熟時に有する、請求項1〜7のいずれか一項記載の植物から入手可能な二倍体スイカ果実。
  9. 0.65kg以下の平均果実重量を該果実の成熟時に有する、請求項8記載の二倍体スイカ果実。
  10. 請求項8記載の複数の果実を含む容器。
  11. 請求項1記載の植物を雄親または雌親として有する、スイカ植物または種子。
  12. 請求項1記載の植物の移植物または栄養繁殖体。
  13. 請求項1記載の植物に成長できる種子または移植物。
  14. アクセッションナンバーNCIMB41773で寄託された種子から入手可能な、請求項1記載の植物。
  15. 二倍体スイカ果実および三倍体スイカ果実を一圃場に産生させるための方法であって:
    (a)請求項1記載の二倍体授粉種植物および三倍体雑種スイカ植物を一圃場に混植すること、
    (b)三倍体雑種植物の花に二倍体授粉種植物の花粉を受粉させること、および二倍体授粉種植物の花に二倍体授粉種植物の花粉を受粉させること、
    (c)三倍体雑種植物に産生した果実を収穫すること、および場合により二倍体授粉種植物に産生した果実を収穫すること
    を含む方法。
  16. 0.9kg未満の平均重量を有する食用二倍体スイカ果実を産生させるための方法であって:
    (a)請求項1記載の植物を成長させること、
    (b)該植物の雌花に該植物の花粉を受粉させること、
    (c)該植物に産生した果実を収穫すること
    を含む方法。
  17. 0.9kg未満の平均重量を有する小型果実を産生するための遺伝因子が、アクセッションナンバーNCIMB41773で寄託された種子から入手可能である、請求項16記載の方法。
  18. 小型果実を産生するための遺伝因子を含有する種子の代表的な試料が、アクセッションナンバーNCIMB41773で寄託されている、0.9kg未満の平均重量を有する該小型食用果実を産生する二倍体スイカ授粉種植物。
  19. 種子の代表的な試料がアクセッションナンバーNCIMB41773で寄託されている、自家受粉で0.9kg未満の食用果実を産生することのできる、二倍体スイカ系統の種子。
  20. 請求項1記載の植物の植物細胞、胚珠、花粉、根茎または接穂。
  21. 雑種である、請求項1〜7のいずれか一項記載の植物。
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