JP2013543147A - マルチコアファイバにおけるクロストークを低減するための技術 - Google Patents

マルチコアファイバにおけるクロストークを低減するための技術 Download PDF

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Abstract

光ファイバは、共通のクラッド領域内に配置される二つ以上のコア領域を備える。コア領域のそれぞれは、ファイバの長さ方向に沿う少なくとも一つの光モードからなるそれぞれの光の伝播を導くように構成される。コアは、隣接するコア間のクロスカップリングが、配置されるファイバ内に生じる揺らぎによって影響されるファイバの配置で、ファイバの隣接するコアのモード間のクロストークを実質的に防止するコア構成によって共通のクラッド領域内に配列される。

Description

本出願は2010年10月12日に出願された米国仮特許出願第61/392,472号の優先権の利益を請求し、それは本出願の出願人に保有され、かつそれらの全てが参照のためにここに引用される。
本出願は2010年12月2日に出願された同時係属の米国特許出願第12/959,184号の一部継続出願であって、それは本出願の出願人に保有され、かつそれらの全てが参照のためにここに引用される。
米国特許出願第12/949,184号は以下の米国仮出願特許の優先権の利益を請求し、そのすべては本出願の出願人に保有され、かつそれらの全てが参照のためにここに引用される。
2009年12月 2日に出願された米国特許仮出願第61/265,997号
2010年 3月 5日に出願された米国特許仮出願第61/311,177号
2010年 3月16日に出願された米国特許仮出願第61/314,165号
2010年10月12日に出願された米国特許仮出願第61/392,472号
本発明は一般に光ファイバの装置、および方法、詳細にはマルチコアファイバにおけるクロストークを解析するための改良された手法に関する。
マルチコアファイバはますます重要な技術となりつつある。マルチコアファイバは長年研究されているが、現在はファイバあたりの容量を著しく増加させる方策がほとんど残っていないものの一つとして関心の復活が見られつつある。特に、マルチコアファイバはコスト、およびファイバの過密が問題となるいくつかの短尺の相互接続を含むいくつかのシステムにおいて小型化において潜在的に大きな改善をもたらす。同時に、高度な変調形式があるとしても、需要は中核のリンクをファイバあたりの容量の原理的な制限に追いやっている。
マルチコアファイバは大容量を搬送可能であることは明らかであるが、数多くの技術的なハードルが克服されなければ、標準的な多ファイバによる解決法と幅広く競い合うことが出来ないであろう。マルチコアのコスト、および能力を多ファイバによる解決法と比較するとき、クロストークは明らかに起こり得るマルチコアの不利な点である。クロストークはマルチコアファイバのコア密度に著しい制約をもたらす。したがって、クロストークを低いレベルに保持することが高密度を達成するために極めて重要であってよい。
低クロストークのマルチコアファイバ設計が積極的に研究されている。マルチコアファイバは低いクロストークを有するように設計することが可能であるが、通常、他の重要なパラメータである:有効断面積、コア密度、およびカットオフとのトレードオフに置かれる。非線形性、およびコア密度が究極の容量の規模に著しい制限を強いることになり、信号の処理量、したがって伝送された情報を再生するために必要な電力消費量をも決定する。したがって、非線形性が低い低クロストークを達成するための戦略は、このように大きな関心事である。
正確なクロストークモデルは、低クロストークマルチコア伝送リンクの開発における重要な構成要素である。クロストークモデルは開発されているが、これらのモデルは信頼性がないことが証明されている。具体的には、モデル化されたクロストークの挙動と実際のファイバから得られる測定結果との間に大きな質的不一致が存在している。
したがって、そのようなファイバのクロストークを評価するための改良されたモデル、および技術のみならず、コア間のクロストークによりよく対処するための改良されたマルチコアファイバ設計に対する必要性がいまだ存在する。
本発明の一態様は、光ファイバに向けられ、そこにおいて二つ以上のコア領域が共通のクラッド領域内に配される。コア領域のそれぞれは、少なくとも一つの光モードからなる個々の光伝送をファイバの長さ方向に沿って導くように構成される。コアは、隣接するコアの間のクロスカップリングが、ファイバの曲げ、ファイバの方向性の変動、プリフォームに由来する変動、線引きによって誘発される変動、応力によって誘発される変動、熱的に誘発される変動、化学的に誘発される変動、および配置したファイバ中に生じる放射線によって誘発される変動などの揺らぎによって影響されるファイバの配置において、ファイバの隣接するコアのモード間のクロストークを実質的に防止するコア構成にしたがって共通のクラッド領域内に配列される。「プリフォームに由来する変動によって」とは、屈折率プロファイルの変動を意味し、それは屈折率の変動、寸法の変動なども含んでいる。
本発明の他の態様は揺らぎにさらされるマルチコアファイバのコアの間の平均的なクロストーク<|dU|>を評価するための技術を提供する。単位長さLあたりの蓄積されるクロストークは、
Figure 2013543147
としてモデル化される。ここで、λは波長であり、Cは結合係数であり、Δβは二つのモードの伝播定数の間の長さを平均化した不整合であり、かつSffは揺らぎの長さが変化する部分により誘発される位相の不整合のパワースペクトル密度である。
本発明の更なる態様は、隣接するコアの間のクロスカップリングが配置されるファイバに生じる不規則な曲げの揺らぎによって影響されるファイバの配置において、ファイバの隣接するコアのモードの間のクロストークを防止するように構成される回転、あるいはねじれを備えるマルチコア光ファイバに向けられる。
本発明の更なる態様は、隣接するコアの間のクロスカップリングが配置されるファイバに生じる不規則な曲げの揺らぎによって影響されるファイバの配置において、ファイバの隣接するコアのモード間のクロストークを促進、あるいは最適化するように構成される回転、あるいはねじれ、あるいはコア設計を有するマルチコア光ファイバに向けられる。
曲げの結果としてマルチコアファイバの二つ以上のコアの間に生じ得る断続的な位相の整合を図解する図である。 典型的な伝送リンクの図を示し、そこにおいてマルチ子ファイバが第一の終端、および第二の終端の間の接続性を提供するために用いられる。 一対の隣接するコアの間の相対屈折率への曲げの方向性の変化の影響を図解する図、および如何に方向性のドリフトが不規則な断続的共振結合に至るかを示す。 図4A及び4Bは、クロストークの曲げ依存性を図解する一対のグラフを示す。 図4A及び4Bは、クロストークの曲げ依存性を図解する一対のグラフを示す。 図5A乃至5Cは、三つの例について、曲げが多い切片、および曲げが管理された切片の相対的なクロストークの蓄積を比較する一連のグラフである。 図5A乃至5Cは、三つの例について、曲げが多い切片、および曲げが管理された切片の相対的なクロストークの蓄積を比較する一連のグラフである。 図5A乃至5Cは、三つの例について、曲げが多い切片、および曲げが管理された切片の相対的なクロストークの蓄積を比較する一連のグラフである。 三つの曲げが多い切片、および二つの曲げが管理された切片について、単純なパワー結合マトリックスの計算例のグラフを示す。 図7A乃至7Cは、如何にクロストークが屈折率の不整合とともに二つの独立した揺らぎに依存するかを図解する一連のグラフを示す。 図7A乃至7Cは、如何にクロストークが屈折率の不整合とともに二つの独立した揺らぎに依存するかを図解する一連のグラフを示す。 図7A乃至7Cは、如何にクロストークが屈折率の不整合とともに二つの独立した揺らぎに依存するかを図解する一連のグラフを示す。 図8A乃至8Cは、屈折率対1550nmにおける三つのほぼ等しいステップインデックスファイバの寸法の要因を図解する一連のグラフを示す。 屈折率対1550nmにおける三つのほぼ等しいステップインデックスファイバの寸法の要因を図解する一連のグラフを示す。 屈折率対1550nmにおける三つのほぼ等しいステップインデックスファイバの寸法の要因を図解する一連のグラフを示す。 図9A、9Bは、如何にして曲げによる揺らぎ、およびその他の独立した揺らぎがパワースペクトル密度を形成するように結合するかを図解する一対のグラフを示す。 図9A、9Bは、如何にして曲げによる揺らぎ、およびその他の独立した揺らぎがパワースペクトル密度を形成するように結合するかを図解する一対のグラフを示す。 マルチコアファイバーリンクにおけるクロストークを解析するためにいろいろと述べられた本発明の態様による一般的な技術のフローチャートである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。 緩やかなドリフト、および短尺の変動により特徴付けられる揺らぎの結果であるパワースペクトル密度を比較する一連のグラフである。
本発明の態様はマルチコアファイバの伝送リンクにおけるクロストークの挙動を解析し、モデル化するための技術に向けられる。
以下に述べられるように、初期のクロストークモデルはファイバの曲げ、および他の揺らぎの影響を適切に説明することに失敗したということがわかっている。本発明の態様により、マルチコアリンクは一連の個々の切片に分割される。それぞれ個々の切片に蓄積されたクロストークは、切片の揺らぎの統計データ全体にわたって結合モード方程式を平均化することによりモデル化される。次いで、リンク全体のクロストークは個々の切片の蓄積されたクロストークを連結させることによって計算が可能である。
本発明の更なる態様により、個々の切片、およびその中に蓄積されるクロストークは選択される揺らぎの基準によって分類される。この分類がいずれの揺らぎ、あるいは複数の揺らぎがクロストークの蓄積に支配的であるかを決定することを可能にする。例えば、以下に述べられるように、本発明の一実施例により、マルチコアリンクの個々の切片は、“曲げが管理された”配置、あるいは“曲げが多い”配置を備えるように分類される。記述される技術を適用することにより、これらの二つの形式の切片のいずれがクロストークの蓄積に支配的であるかを決定し、それによってクロストークを低減するためにリンクに適切な改良を加えることが可能である。代わりに、所望のファイバ用途によってクロストークを強調、あるいは加えるように修正するためにクロストーク情報を使用することも出来るかもしれない。
本発明の態様により、以下に述べられるように、これら、および他の技術が共通のクラッド領域内に配置される二つ以上コアを備えるファイバを提供するために使われ、その場合において、それぞれのコアは、少なくとも一つの光モードからなる個々の光伝送をファイバの長さ方向に沿って導くように構成され、かつその場合において、隣接するコアの間のクロスカップリングが、配置したファイバ中に生じる揺らぎによって影響されるファイバの配置において、ファイバの隣接するコアのモード間のクロストークを実質的に防止するコア構成にしたがってコアが共通のクラッド領域内に配列される。
本発明の更なる態様により、上記ファイバは単位長さLあたりの|dU|の蓄積をモデル化するために以下の関係を用いて具現化される。
Figure 2013543147
ここで、λは波長であり、Cは結合係数であり、Δβは隣接するコアのモードの伝播定数の間の長さを平均化した不整合であり、かつSffは前記揺らぎの長さが変化する部分により誘発される位相の不整合のパワースペクトル密度である。
本発明の上記態様、および実施例が、他と同様に、以下に詳細に、かつ付属する図面により記述される。目下の議論は以下のように体系化される。
セクション1
1.1 曲げに誘発された位相整合
1.2 解析的なアプローチ
1.3 固定的な不規則な曲げ加工の結果
セクション2
2.1 セクション2の序文
2.2 結合モデル、および曲げの統計データ
2.3 結合モードモデルの揺らぎ
2.4 他の揺らぎがない異なる曲げ形態
2.5 曲げが多い切片、および曲げが管理された切片における蓄積
2.51 例1:100kmの長距離への適用
2.52 例2:10kmのPONへの適用
2.52 例3:意図的な屈折率の不整合がないファイバ
2.6 他の揺らぎ
2.7 線引き中の全ファイバ断面の寸法のドリフト
2.8 屈折率プロファイルの変動と結合した曲げ
2.9 セクション2の一般的な技術
2.10 セクション2の結論
セクション3
3.1 緩やかな変動
3.2 緩やかな変動:数値例
3.3 緩やかでない変動:回転
3.4 速い回転、およびクロストークの低減
3.5 一般的な技術
セクション1は米国特許出願第12/959,184号から取られていて、その内、本出願は一部継続であって、曲げの結果として二つ以上のコアの間に生じ得る断続的な位相整合を解析し、モデル化するための枠組みを提供するために結合モード方程式を用いるための技術を記述する。
曲げはクロストークにおいて極めて重要な役割を果たすとして示され、実験と以前の計算との間の大きな不一致を説明するものである。ファイバ切片の平均的なクロストークは、ファイバの長さ方向に沿う回転を含む曲げ半径、および方向性の統計データと関連する。
セクション2において、解析的な枠組みが曲げに誘発される揺らぎ、および追加的な不規則な揺らぎの両方を考慮に入れて記述される。記述される枠組みは現実のリンクに対するクロストークの十分、かつ正確な評価を可能にする。
セクション1、および2を補完するセクション3において、本発明の更なる態様がマルチコアファイバ、および技術に関連して議論され、その場合において伝播定数βの揺らぎδβは非常に緩やかに変化する。
セクション1
1.1 曲げを誘発された位相整合
曲げの結果として二つ以上のコアの間に生じ得る断続的な位相整合を解析し、モデル化するための枠組みを提供するために結合モード方程式を用いるための技術がここに記述される。
図1は、曲げの結果として二つ以上のコアの間に生じ得る断続的な位相整合を図解する図である。曲げの方向がふらつくことによって、曲げの揺らぎが位相整合を変化する。曲げが十分にきつければ、つまり
Figure 2013543147
であれば、一対の隣接するコアのそれぞれの対についてねじりの周期ごとに位相整合が一回、あるいは二回実現される。
図1において、マルチコアファイバ100は、円筒102の周囲に巻かれるときに一定の半径の曲げにさらされる。三つのコア領域104a、104b、および104cがファイバ100について描かれる。図解のために、ファイバ100はねじれた領域を含み、外側のコア104a、および104cは、一般にらせん構成で中心部コア104bに巻き付き、その間の距離は実質的に保持されると仮定される。
マルチコアファイバ100のねじれは、コア104a、104b、および104cの曲げ方向に周期的な変化を生じさせる。図1に示されるように、コア104a、104b、および104cのねじり角は、θ≒−π/2からθ≒0まで、次いでθ≒πまで増加するにつれて、それぞれのコア領域の有効モード屈折率のずれがある。具体的には、ゼロ曲げプロファイル110と共振曲げプロファイル110’との間にずれがあり、そこではコア104a、104b、および104cに対するそれぞれの屈折率110a、110b、および110cは新たな屈折率110a’、110b’、および110c’までずらされる。曲げがゼロのプロファイル110においては、位相の不整合は一列に並んでいない有効モード屈折率のバー112a、112b、および112cによって示される。共振曲げプロファイル110’においては、屈折率プロファイルのずれが有効モード屈折率のバー112a’、112b’、および112c’を移動させて一列に並べ、クロストークを生じる位相整合を示す。
1.2 解析的なアプローチ
結合モード伝播は三つの部分を備えるとして考えることが好都合である。
Figure 2013543147
結合がCにより、曲げによる揺らぎがBにより与えられ、かつ製造上の変動などを含む揺らぎのないモード有効屈折率がAにより与えられる。これらは一般に非常に異なる特性を備える。
Aはゆっくりと変動する(>〜100m)対角行列であって、意図的に変動させない場合は〜10−5から〜10−4のオーダー、意図的に歪める場合には〜10−3までのオーダーの屈折率差である。
Bは速く変動する対角行列であって、屈折率差〜γncorea/Rbendで、〜10−6から〜10−3の範囲になり得る。
Cはゆっくりと変動する(>〜100m)非対角行列であって、一般に<<10−6の大きさである。
さらに、Aの屈折率差は短尺である変動を備えるが、接合の間隔に対応して長尺に対しても引き続き高い相関性を備えるであろう。
もし、短いファイバ切片全体にわたって転送行列U(z,z)の解析的、あるいは統計的結果を得ることが可能であれば、長距離モデルはこれらの短い切片行列の連結として表せる:
Figure 2013543147
個々の行列U(zp+1,z)は、Aが非常に長い範囲の相関関係を備えるとしても、Bの統計データにほぼ無相関であり得る。したがって、連結モデルにおいて、連結が管理可能であるように、個々の行列U(zp+1,z)はB全体にわたる統計データの平均によって表すことができる。
Cは小さく、A+Bは対角行列であり、したがって積分可能であるので、自然なアプローチは
Figure 2013543147
Figure 2013543147
Figure 2013543147
Aが[z,z]の間隔zにわたってほぼ一定であれば、
Figure 2013543147
間隔が高次の項を省略するに十分なだけ小さければ、転送行列U(z,z)は
Figure 2013543147
Figure 2013543147
この間隔全体にわたって誘発されるクロストークは等しくないn、およびmについて
|Umnである。
Figure 2013543147
Figure 2013543147
Figure 2013543147
3.固定的な不規則な曲げ加工の結果
コア間の揺らぎのない不整合は、
Figure 2013543147
として書くことが出来る。あるいは伝播定数の不整合として
Figure 2013543147
したがって対角でない転送行列の要素はフーリエ変換に似始める:
Figure 2013543147
ここで
Figure 2013543147
は、|z−z|よりも小さい相関関係のある長さを備える固定的な不規則なプロセスであると仮定する。したがって
Figure 2013543147
Figure 2013543147
Figure 2013543147
ここで、Rffは不規則なプロセスfの自己相関関数であり、Sffはそのパワースペクトル密度(PSD)である。これがマルチコアファイバを製造し、配置するための方法を決定付ける:つまりファイバ設計、回転の作用、および間隔[z、z]におけるクロストークについての上記の表現が、低いクロストークが望まれるのであれば小さい、あるいは高いクロストークが望まれるのであれば大きいように曲げの統計データを選択する。また、望まれるのであれば、ファイバの対m、nに対応する異なる要素が可能な限り接近しているように最適化することも出来る。
例えば、低クロストークのための設計を考えるとき、プリフォーム設計はすでに制約があり(Cm,n、およびΔβm、nが固定されるように)、かつ曲げのプロファイルRbend(z)の統計データはケーブル化、および設置する条件によって決定されると仮定することが出来る。したがって、クロストークを低減する、あるいは実質的に無くすための一つのアプローチは、コア間の位相不整合が十分に大きく、かつクロストークが十分に低いようにプリフォーム設計を最適化することである。したがって、回転のプロファイルθ(z)はSff(Δβm,n)を以下のように最小化するように設計することが出来る。
Figure 2013543147
これらの結果はクロストーク特性を決定するために、製造されたファイバを特徴付けるための方法をも示唆する:コアのある特定の対は、配置条件の範囲の全体にわたって他よりもより高いクロストークを有する傾向があろう。なぜならこれらのコアはより位相整合しているからである。これらのコアは製造時期で特定が可能であり、それらの特定のクロストークに基づいて用途に合わせて選択することが出来る。式(9.7)は実際の配置条件におけるクロストークの評価を可能にする曲げの試験条件の組を設計するために使用できる。
通常のマルチコアファイバにおいては、最も近い隣接するコアはすべて同一の間隔aを備え、したがって変位角θm,nである最も近くに隣接するコアm,nに対して
Figure 2013543147
fは固定であると仮定したので、その自己相関関数、およびPSDは通常のマルチコアファイバの、最も近くに隣接する対のすべてに対して同一である。
この導出は三つの近似を満足するための間隔Δz=z−zを選択することに依存する。
1. Δz>>fの相関長さ、
2. Δzは十分に小さく、多重結合の事象は間隔内で無視でき、かつ
3. Δz<<はA、およびCにおける長さの変動。
三つの条件すべてが厳密に適合しないとしても、例えば多重結合の事象がfの相関長さ内で完全には無視できなければ、この近似が有用な傾向を与えるであろうと信じられている。
セクション2
2.1 セクション2の序文
セクション2は、断続的な結合を引き起こすことが出来る他の形式の不規則な揺らぎを含むように一般化し、したがってマルチコアファイバが配置される一般的な設定でのクロストーク蓄積のより現実的なモデルを提供する解析的な枠組みを記述する。不規則性が十分な長さにわたって位相の一貫性を損なうので、パワー結合の原動力が結合モードの形成から生じる。全体的なクロストークは主として最大の揺らぎによって決定される。
ここに記述されるモデルは、所与のリンクにおいてどの程度まで揺らぎの管理が必要であるかについての理解に到達するために有用であり、一般に実際的なクロストークの低いリンクを達成するために有用である。以前のアプローチと違って、ここに記述されるモデルは、如何にパワー結合がファイバ設計、ケーブル化、およびその他の要因に依存するかを定量的に記述するための枠組みを提供する。
記述されるモデル、および解析的な技術は、大きく現実的に重要な基本的な問題に対する解答を提供する。例えば、記述されるモデル、および技術はクロストークが伝送ファイバの(セクション2.2で定義されるように)曲げが多い切片に、あるいは、例えば、埋められたファイバ切片のようなもっと長く、よりまっすぐな切片に主として蓄積するのかを決定するために使える。本発明の更なる態様は、回転、あるいはねじれ、あるいは隣接するコア間のクロスカップリングが配置されるファイバ中に生じる不規則な曲げの揺らぎによって影響されるファイバの配置において、ファイバの隣接するコアのモード間のクロストークを促進、あるいは最適化するように構成されるコア設計を備えるマルチコア光ファイバに向けられる。
以下の記述において、マルチコア光ファイバリンクに曲げによって誘発された揺らぎを解析し、モデル化するための枠組みが最初に提示される。次いで、この枠組みは他の形式の揺らぎを含むように一般化される。さらに、数多くの例が提示される。
2.2 結合モデル、および曲げの統計データ
現実世界の光ファイバリンクは一般に非常に異なる曲げ条件を備える複数の切片からなる。リンク切片の大半は、埋設されたケーブルからなるそれのように、かなり長く、注意深く曲げが管理されて実質的に真っ直ぐな構成で敷かれ得る。本記述において、これらの形式の切片は”曲げが管理された” 切片として参照される。一般に、曲げが管理された切片は1kmよりもはるかに大きな長さを備え、さらに”ゆるやかな”曲げ、すなわち半径が10cmよりもはるかに大きな曲げを備える。
一般に、光ファイバリンクは曲げが注意深く管理されない一つ以上のリンク切片をも含む。これらの切片は、例えば、トランスミッタ、あるいはレシーバに、あるいはその近くに短い切片を含み、そこでは切片はたるみを小さくまとめて格納するためにきつくコイルにされねばならないかもしれない、障害物の周囲に曲げられねばならないかもしれない、下手な扱いによってよじれさせられるかもしれない、かつ類似のことがあるかもしれない。比較的ゆるやかな曲げですら質的にクロストークを変化させるので、これらの曲げは重大である。本記述において、これらの形式の切片は” 曲げが多い”として参照される。一般に、曲げが多い切片は1kmよりもはるかに短い長さを備え、さらに”きつい”曲げ、すなわち半径が10cmよりもはるかに小さな曲げを備えるかもしれない。
図2は例示的な伝送リンク200の図を示し、そこではマルチコアファイバ210が第一の終端220と第二の終端230との間の接続を提供するために使われる。マルチコアファイバ210は三つの切片からなる:第一の終端220にある短い、曲げが多い切片210a;第一の終端220と第二の終端230とを接続する曲げが管理された切片210b;および第二の終端230にある第二の短い、曲げが多い切片210c。
ここで使われるように、用語“曲げの方向”はファイバコアに対して相対的なファイバの曲げの方向について言及する。典型的なマルチコアファイバリンクにおいては、曲げの方向は固定的ではなく、むしろファイバの長さ方向に沿って不規則に揺れ動く。
図3は隣接するコアの対の間の相対屈折率への曲げの方向の変化の影響を図解する図、およびいかにして方向の揺れ動きが不規則で断続的な共振結合につながるかを示す。
図3は所与の伝搬方向310の周りに疑似らせん形の経路を進行するマルチコアファイバ300を示す。ファイバの断面300a−dに示されるように、ファイバ300は二つのコア301、および302を含む。さらに断面300a−dに示されるように、伝搬方向310の周りに疑似らせん形の経路を進行するので、ファイバの中心を長手方向に通る仮想平面に相対的なコア301、および302の角度位置に変化がある。
図3の下側に、三つの相対屈折率プロファイル320、321、および322が示され、ファイバ300が疑似らせん形の経路に沿って進行するときのコア301(棒320a、3321a、322a)、およびコア302(棒320b、321b、322b)の相対屈折率を図解する。
揺らぎのないファイバ(断面300a、屈折率プロファイル320)は結合を妨げる二つのコアの間の屈折率の不整合を備える。ファイバのそれぞれの曲がりは、屈折率プロファイルの曲げに誘発された傾き、あるいはずれとしてここに言及される屈折率プロファイルの揺らぎを引き起こす。曲げに誘発された傾きの量は曲げの方向性の関数として変化する。
断面300b、300c、および屈折率プロファイル321に示されるように、ファイバの曲げが屈折率プロファイルのずれを生じさせることが可能であり、それは隣接するコアの間の屈折率の差を増大させる結果となり、これらの点においてクロストークが相対的に減少するであろう。
しかし、断面300d、および屈折率プロファイル322に示されるように、ファイバの曲げが、隣接するコアに屈折率が整合した配列に至らせられる屈折率のずれを生じさせることが可能である。効率よく、位相整合した結合はこれらの屈折率が整合する点で生じ、クロストークはこれらの点で相対的に増加するであろう。
曲げの方向性はファイバの長さ方向に沿って不規則に揺れ動くので、隣接するコアのそれぞれの対の間の曲げに誘発される相対屈折率のずれは振動する。ほんのわずかの屈折率不整合よりも大きい曲げに誘発される屈折率プロファイルのずれを有する不規則な曲げの揺らぎを備えるリンクにおいて、方向性の揺れ動きは対になったコアの配列を断続的にさせる。対になったコアのそれぞれは、方向性の揺れ動きの一回転毎に(すなわち、2π毎に)二回位相が整合した共振結合を経験する。したがって、結合への障壁(すなわち、方向性の揺れ動きによって作られた屈折率の不整合)は十分に大きな不規則に長さが変化する揺らぎによって克服される。
曲げの方向性の変化は一般にセンチメータで測定される。それに対して、光リンクは一般にキロメータで測定される全長を備える。以下に述べられるように、センチメータ尺度の曲げの揺らぎの詳細が光リンクに蓄積される全体のクロストークに重大な影響を与える。
しかし、記述される曲げに誘発される揺らぎは不規則であり、現実のシステムにおいて明確には選択、あるいは測定されない。したがって、本発明の態様により、細かな曲げを平均化してしまうことを可能にするために、リンクは中間的な長さの(例えば、おおよそ10m代の長さを有する)切片の連結としてモデル化される。
これらの切片の連結は転送行列の掛け算として書かれる。
Figure 2013543147
式2.01において、ν(0)は、リンクの出発点における局部モード係数のベクトルである;ν(L)はリンクの長さLにわたる局部モード係数のベクトルである;T(L,0)は切片化されていないリンクの転送行列である;かつ、T...Tは切片化されたリンクの一連の転送行列であって、それぞれの転送行列は個々の切片に対応する。
本発明の態様により、個々の転送行列の統計データは曲げの統計データ全体にわたって平均化される結合モード方程式から導かれる。ここに本発明の例示的な実行結果が記述され、如何にして計算が実行されるかを明らかにする。他の技術が使われてもよいことも
十分理解されるであろう。
目下の例において、切片の長さより短い、すなわちz−zよりも短い相関関係のある長さである曲げをそれぞれの切片内で固定した不規則な過程であると考えることにより計算が簡単化され、ここでzは光ファイバリンクの長さ方向に沿う長手方向の距離を表す。
曲げを誘発された位相fの統計データから切片長さΔLに蓄積されるクロストークの基本的なパワー結合(すなわち、切片の長さΔL全体にわたってコアmからコアnに結合されるパワー)の式は、長さ、結合強度倍、曲げを誘発される位相関数のパワースペクトル密度(PSD)の積に等しい、あるいは実質的に等しい。
この関係が方程式2.02に説明される:
Figure 2013543147
ここでΔβm、n=(2π/λ)(Am、m−An,n)はコア間のわずかな屈折率不整合である。パワースペクトル密度Sff(Δβm、n)は、揺らぎのどれだけの部分が断続的な共振結合を生じさせるために十分な大きさであるかを決定、あるいは平均化するために、曲げの統計データを正確に考慮に入れる。
すべてのコアが同一の間隔aを備えるという単純な場合、
Figure 2013543147


ここでf(z)は蓄積される曲げ位相のフーリエ変換であり、z2−z1より短い相関関係のある長さを有する固定した過程としてモデル化される。
ここで、パワースペクトル密度は
Figure 2013543147
である。
結合モードモデルがパワー結合ダイナミックスを生じさせる:クロストークの連結は、行列の増加を行列要素の全体にわたって明確な合計として書き出すことにより一般形で書くことができる:
Figure 2013543147
個々の切片は相関関係にない。したがって、曲げの統計データは独立している。しかし、不規則なファイバの変動はより長い相関関係のある長さを備えるかもしれないということが留意されるべきである:
Figure 2013543147
10メータのオーダーの切片長さに対しては、屈折率の極めて小さな変動でさえも位相の一貫性を損なうために十分である。したがって、パワー結合だけが残る:
Figure 2013543147
Figure 2013543147
したがって、十分に長いリンクに対しては、不規則性が位相の一貫性を損なう。十分な長さのリンクについて、一貫した転送行列によるアプローチはパワー結合ダイナミックスに単純化し、式2.08に示されるように表現することが出来る:
Figure 2013543147
式2.08において、パワー結合行列M...の要素Mp、m、nは、上に記述される結合モードモデルを組み入れ、式(2.02)に説明されるように、曲げを含む、すなわち;
Figure 2013543147
2.3 結合モードモデルの揺らぎ
マルチコアファイバのクロストークは複屈折ファイバ、あるいは微小曲げの偏光に類似している。結合の揺らぎは結合モードモデルの枠内で生じるが、最終的に解析は揺らぎの統計データにより決定される係数を有するパワー結合という結果になる。ここに用いられる結合モード方程式は
Figure 2013543147
ここで、νは局部モード係数のベクトルであり、Cはコア間の結合係数の(非対角)行列である。相対有効屈折率の項(すなわち、個々のコアに固有なモードの有効屈折率)の対角行列は二つの対角行列A、およびBに分割される。行列Aは長さとともに変動する揺らぎ成分によって占められる。行列Bは長さによって変動しないそれぞれの相対有効屈折率を備える揺らぎ成分によって占められ、それゆえに固定した不規則な過程としてモデル化出来る。
同様に、
Figure 2013543147
であって、
ここでTは上に記述された転送行列である。
不規則な長さによって変動する曲げによる揺らぎはマルチコアファイバクロストークモデルにおいて非常に重要であるということが、発明者によってここに明らかにされている。曲げによる揺らぎは、大きな曲げ半径、例えばおおよそ1メータのオーダーに対してでも、式(2.10a)、および(2.10b)の他の項を容易に圧することが出来る。
曲げによる揺らぎはを含むことは、それが非常に大きいので本質的なことであるが、他のいろいろな揺らぎもまた重要である。例えば、コアのサイズのばらつきはクロストークの重要な要因であると示唆されてきている。それぞれのコアの局部的なモードの有効屈折率は、応力、温度、長手方向のドーパントプロファイルの変化、および曲によって揺らぎ得る。
一軸性の張力のようなすべてのコアに共通する揺らぎは、一次レベルでクロストークに影響しないであろうということが理解されよう。したがって、隣接するコア間の最大の微分屈折率を生じるような項は行列Bに含まれるべきである。
短い切片のクロストークの計算は以下のように実行できる。Aは間隔全体にわたってほぼ一定であるという近似を用い、かつ伝播定数の不整合Δβm、n=(2π/λ)(Am、m−An,n)を定義することで、
Figure 2013543147
かつ、n≠mに対して
Figure 2013543147
fが固定した不規則な経過であると仮定できるのであれば:
Figure 2013543147
かつ
Figure 2013543147
と示される。
ここでSffはパワースペクトル密度であり、自己相関関数のフーリエ変換であって、
Figure 2013543147
である。
ここで、式(2.14)は、Bは曲げに加えて他の揺らぎを含んでもよいと仮定する。式(2.12)、および(2.15)から、Bが統計的に独立した揺らぎの合計
Figure 2013543147
であるならば、Rffはそれぞれの揺らぎに対して自己相関の積
Figure 2013543147
であることが明らかである。その結果、fのPSDは独立した揺らぎのPSDの畳み込みである。
もちろん、すべての物理的に異なる揺らぎが統計的に相関がないわけではない。例えば、曲げは、ねじれに誘発される歪、被覆への吸収による加熱などと相関があるかもしれない。ここで、われわれはファイバの線引き中にもたらされる屈折率プロファイルの変動は曲げのゆらぎと無関係であると仮定しよう。このことは、強調されたクロストークが望まれるのであれば、曲げ特性を管理することがコアの屈折率の不整合を扱うよりもより効果的であるということを示唆する。
2.4 他の揺らぎがない異なる曲げ形態
ここで、マルチコア光ファイバリンクが、数多くの曲げが多い切片、および曲げが管理された切片を備えるが、それ以外の揺らぎを備えないとしてモデル化される事例が考察される。ここで用いられるように、用語“曲げ形態”は、一般に曲げが多い切片、および曲げが管理された切片の両方について言及するとして使われる。
平均化したクロストークは隣接するコアのモード間の有効屈折率差、および不規則な曲げの統計データの関数である。このセクションでは、曲げは、半径がR、かつ方向性がθであるBに含まれる揺らぎだけである:
Figure 2013543147
現実のファイバの疑似らせん形状をとらえるために、曲率、および曲げの方向性が以下の式(2.19)、および(2.20)によって生成された:
Figure 2013543147
Figure 2013543147
ここでg、およびgは、二乗余弦インパルス応答の長さがそれぞれL、およびLであるガウス分布ホワイトノイズをフィルタにかけることにより生成される。パワースペクトル密度は、サイズが変動し、相関長さがg1、およびg2である多くの異なる場合について計算されていて、ここでKは一定の回転、正弦波で変化する回転率、あるいはほとんどゼロである回転を含む。
図4A、および4Bはクロストークの曲げ依存性を図解する一組のグラフ410、420を示す。具体的には、4A、および4Bは二つの場合について、パワースペクトル密度Sff(y軸)、および屈折率不整合(x軸)の間の関係を示す。図4A、および4Bに示されるプロットで、曲げ半径は多様なコア間隔aとして与えられる。典型的にはa〜30−40ミクロンであり、プロットされた最大の曲げ半径は〜1mである。
図4Aはほぼ一定の曲率半径を有する切片に対してこの関係を図解していて、すなわち曲げ半径は比較的明確な2.0210=gRbである。図4Bはより可変の曲率半径を備える切片に対してこの関係を図解していて、すなわち曲げ半径0.1210=gRbに比較的大きなずれがある。
曲げ半径のわずかな変動は、ファイバが如何にしてケーブル化されるかに依存して非常に異なるであろうということが留意されるべきである。したがって、図4A、および4Bに図解される範囲のいずれかの端部が現実的であるかもしれない。しかし、コスト、小ささ、その他への影響はさらに研究を必要とするであろう。
重要な結論は、完全に均一なファイバに対してさえもクロストークの蓄積が曲げが多い切片(図4A)、および曲げが管理された切片(図4B)で非常に異なる比率で生じるということである。比率の違いは一般的な屈折率の不整合に依存する大きさのオーダー、あるいはそれ以上であり得る。
大きな屈折率の不整合を与えるためにコアを意図的に歪めることがクロストークを低減するであろうということがすでに提案されている。ここで説明している結果は、現実的な曲げを有するファイバの展開し、桁違いのクロストーク低減を達成することのために、この戦略を組み入れることを許す。曲げの条件が、隣接するコア間に低い屈折率の不整合を有するファイバに対してさえもクロストークに桁違いの差を作り、この場合、よりきつい曲げがより低いクロストークを与えることが出来るということに留意することもまた興味深いことである。
2.5 曲げが多い、および曲げが管理された切片への蓄積
クロストークは曲げが多い切片により早く蓄積するが、これらは一般に通信リンクの非常に小さな部分を構成するであろう。われわれが上に提案したモデルは、主としてクロストークがリンクの曲げが多い部分に、あるいはもっと長い曲げが管理された部分に蓄積するのかという疑問に定量的に対処することをわれわれに可能にする。
以下の例は、Rbendがメータで見積もれるようにコア間隔a=42ミクロンを使用する。PSDはRbend/aのみの関数である。それは未加工の結合係数から曲げの影響と屈折率の不整合とを完全に分離するという結果は説得力がある。
図5A−5Cは、三つの例に対する曲げが多い切片、および曲げが管理された切片の相対的なクロストークの蓄積を比較する一連のグラフである。
2.51 例1:100kmの長距離への適用
図5Aに示されるグラフ510に対応する第一の例として、全長100kmを有するリンクがモデル化されている。100kmのうち、全長100mを有する切片は平均するとおおよそ4cmのいろいろな曲げ半径で曲げを加えられ、残り99.9kmの埋設されたフィアバの配置は曲げ半径35cmのほぼらせん状の曲線で非常によく制御(+/−20%以内)されていると仮定される。
それぞれの隣接するコアの対が2×10−4、あるいはより大きい屈折率の不整合を有するように同一でないコアが選択されると、図5Aは曲げが多い切片の蓄積の比率は曲げが管理された切片より〜47,000倍大きいことを表す。曲げが管理された切片は曲げが多い切片よりもわずか〜1000倍長いだけであるので、全体の蓄積は曲げが多い切片により容易に支配されるはずである。
2.52 例2:10kmPONへの適用
図5Bに示されるグラフ520に対応する第二の例において、比較のために全長10kmのPONがモデル化されるが、注意深く曲げを管理するための追加的な支出は省かれている。ここでも、曲げが多い切片の長さは、おおよそ5cmのいろいろな曲げ半径の100mであると仮定される。“曲げが管理された”部分はわずか曲げ半径53cmであるが、先の例:6.0210=gRbよりも大きな変動を備える。
隣接するコア間の屈折率の不整合がここでも2×10−4であるならば、図5Bは、曲げが多い切片の蓄積比率は、曲げが管理された切片の7倍より少ないが、曲げが管理された切片の長さは100倍長い。この場合、長さの比率がより小さいにもかかわらず、全体の蓄積は曲げが管理された切片により支配されるはずである。
2.53 例3:意図的な屈折率の不整合がないファイバ
図5Cに示されるグラフ530に対応する最後の例においては、コア間の意図的な屈折率の不整合がないファイバが考察される。製造のばらつきは、隣接するコア間の屈折率の不整合、おそらく典型的な屈折率の不整合が〜0.5×10−4の分布に導くであろう。
図5Cは、適切に規定される曲げ半径4cmが意図的に導入されるのであれば、クロストークは相対的に真っ直ぐな(半径〜1m)ファイバについてよりも小さく、半径がより変動的であるファイバの曲げが多い部分よりも約2倍小さい。したがって、歪なく製造されるファイバについては、“曲げが管理された”部分は、望ましい曲率半径を提供するようにケーブル内にらせん状に巻かれたファイバからなる。
図6は、三つの曲げが多い切片(帯601、603、および605)、および二つの曲げが管理された切片(帯602、および604)を備える単純なパワー結合行列の計算例のグラフ600を示す。
詳細には、図6の例は、図5A−5Cに示される値のようなパワースペクトル密度の値が、長尺全体にわたるクロストーク蓄積の平均を予測するために式(2.08)に入力され得る。パワー結合行列の直交要素が、切片の長さΔL=40m、かつ結合パラメータc=4.57×10−9と仮定して、長さに対してプロットされる。曲げのパラメータは例3(図5C、グラフ530)にしたがうが、それぞれ400mの三つの曲げが多い範囲(影部分)があり、残りの8kmは曲げを管理されている。
予期されるように、クロストーク蓄積の比率は曲げが多い部分では早いが、全体のクロストークはより長尺の曲げが管理されたファイバによって支配される。単純化のために、ここではすべての隣接する対は“代表的な”屈折率不整合を与えられる;より一般的には、この公式化において、それぞれのコアについて有効屈折率のずれは、長さ方向に沿う統計的に記述される曲げの定まらない長さの変動とともに生成され得る。
2.6 他の揺らぎ
式(2.02)を導くために使われる形式は、fが同じ状態を保ったままの不規則な過程である限り、曲げ以外の不規則に長さが変動する揺らぎに同じようによくあてはまる。われわれは、曲げの揺らぎだけでなく、すべての長さが変動するBに関してより一般的に揺らぎに誘発される位相関数fを簡単に規定する
Figure 2013543147
これが標準的なPSDの定義を用いて式(2)に加わる。
Figure 2013543147
ファイバモードの屈折率を揺るがせる多くの既知の物理的なメカニズムがあり、そのいくつかが上に述べられている。これらのメカニズムは、例えば、以下の一つ以上を含む:ファイバの曲げ、ファイバの方向性の変動、プリフォームに由来する変動、線引きに誘発される変動、応力に誘発される変動、熱的に誘発される変動、化学的に誘発される変動、および放射線に誘発される変動。
単純化のために、われわれは曲げ半径Rb、および方向性θを導入し、項Δnotherにその他すべての揺らぎを含む(純粋に幾何学的モデルにおいてはγ=1であるが、応力の修正を含むことができる)。
Figure 2013543147
図7A−7Cは、如何に(PSDに比例する)クロストークが、屈折率の不整合とともに二つの独立した揺らぎに依存するかを図解するシミュレーションの一連のグラフ710、720、730である。ラベルΔnother、およびΔnbendは二乗平均平方根の値を示す。このシミュレーションは三つのフィルタを通されたホワイトノイズ源を含む−曲げ半径に加えられるもの、方向性のねじれの比率へのもの、およびΔnotherである三番目のもの。
図2に模式的に述べられるように、断続的な共振結合の事象は極めてまれになるので、屈折率の不整合がすべての揺らぎよりも大きければ、クロストークは極めて小さくなる。このことは図7A−7Cにおいて明らかであって、揺らぎの大きさが増すにしたがって、PSDはΔnother、およびΔnbendに比例して広くなる。より大きな揺らぎもまた屈折率の不整合=0に対して屈折率を下げる方向に導く(これは、完全に共振するコアを表すので、屈折率のふらつきが位相整合を低減する)。直感的に、PSDの幅は主として揺らぎの大きい方によって決定される:Δnbendが大きい(もしくは正しい)とき、基本的に他の揺らぎの影響はない。これらの揺らぎは、屈折率不整合を相殺し、断続的な共振結合を生じるそれらの可能性において基本的に等しいということを実証する。相関長さは、揺らぎを生成するために使われるそれぞれの不規則な過程に対して1mのオーダーであると考えられ;詳細な結果はこの形態における相関長さに不感であった。
2.7 線引き中の全ファイバ断面の寸法の揺れ動き
考慮すべき一つの揺らぎは、線引き中の全ファイバ断面の寸法の揺れ動きである。寸法のばらつきを屈折率の不整合による揺らぎに変換させることは重要な意味をもたらす:つまり、いくつかの揺らぎは主としてすべてのコアの有効屈折率をいっしょにずらすが、微分したずれだけがクロストークの計算に加わる。図8A−8Cは、1550nmにおける三つのほとんど等しいステップインデックスファイバについて屈折率対寸法要因を図解する一連のグラフ810、820、および830である。コア間のわずかな有効屈折率差は10−4のオーダーである。寸法要因(〜20%)の大きなばらつきですら有効屈折率差(Am,m−An,n)の小さな(<<10−4)揺らぎにつながるように、寸法の勾配は相似である。このことは、すべてのコアに共通する寸法のばらつきは − 特に、少なくとも一つのより大きな揺らぎ(曲げ)が存在するので、クロストークに果たす役割はわずかである。このことは、コア寸法のばらつきについての最近の結果を明らかにする:クロストークに重大な影響を与えるために、これらのばらつきはそれぞれのコアに対して著しく異なっているべきで、すべてのコアが共通の寸法であってはならないであろう。
2.8 屈折率プロファイルの変動と結合した曲げ
更なる例において、曲げによる揺らぎは、屈折率プロファイルについての独立した揺らぎ、Δnpertと結合されると仮定される。
Figure 2013543147
単純化のために、Δnpertは二乗余弦FIRフィルタを通してガウス分布ホワイトノイズをフィルタにかけることにより、g1、およびg2のように、生成される(図中でラベルをつけた大きさは
Figure 2013543147
である)。
図9A、および9Bは、如何にして曲げによる揺らぎと他の独立した揺らぎとがパワースペクトル密度を形成するために結合するかを図解する結果のグラフ910、920を示す。それぞれの揺らぎは、図3に図解されるように基本的に屈折率の整合条件を広げる。一つの揺らぎが他よりもより大きいとき、それがパワースペクトル密度の幅を決定する。
屈折率プロファイルの揺らぎは、曲げによる揺らぎに加えてコア間の相対有効屈折率をずらす。これらの揺らぎは、曲げの揺らぎが大きければ(図9A)、ほとんど影響を及ぼさないが、曲げによる揺らぎが十分に小さければ(図9B)パワースペクトル密度を支配する。
平均的な曲げ半径が小さいとき(図9A)、曲げによる揺らぎは大きく、かつ小さな製造上の変動は基本的に重要でない − 共振結合の条件が十分に不鮮明になり、更なる揺らぎはほとんど差を作らない。それに対して、曲げがほとんど除かれているならば(図9B)、結合共振をずらす他のどれよりも長さが変動することによる揺らぎが必然的にパワースペクトル密度の形を支配する。このことが、低クロストークのマルチコアファイバのための屈折率不整合戦略は、長さの変動による揺らぎ(曲げ、および他のもの)の支配的な源を低減する何らかの組合せ、および揺らぎに耐えるに十分大きい屈折率不整合の値を選択することにより成功できるということを明確に示唆する。
必然的に、この例において生成された特定の形式のノイズはパワースペクトル密度の形に影響する。図9Bの曲線はΔnpertを生成するために使われる任意のFIRフィルタの選択からそれらの形をとる。一つの重要な選択は、曲げ、およびその他の揺らぎの両方が長さ〜10mの中で多くの変動を有し、かつ距離において長さによる強い相関関係がないという形態に焦点を置くことであった。したがって、スペクトルが滑らかで、狭い特性がないので、それゆえに畳み込みは単純で滑らかな解釈(interpretation)を備える。当然、いくつかの場合にはより構造化されたPSDを生成する、表現形式に多種多様なノイズ処理を数学的に差し込むことが出来る。より関心がある可能性は、どのような変動が現実のマルチコアファイバに適切であるかを決定するために、ファイバの変動の最近の高分解能測定を利用することである。
2.9 セクション2の一般的な技術
図10は、マルチコアファイバリンクのクロストークを解析するための本発明の多様な記述された態様による一般的な技術1000のフローチャートである。技術1000は以下からなる:
箱1001:マルチコアファイバリンクを複数の中間的な長さの切片に分割する。
箱1002:それぞれ個々の切片に対して、揺らぎなしに隣接するコア間の結合のためにモード係数の個別のベクトルを導き出す。
箱1003:それぞれ個々の切片について、揺らぎの統計データのそれぞれの組を生成する。
箱1004:それぞれ個々の切片について、切片の揺らぎの統計データ全体にわたって平均化された結合モードモデルから導かれる転送行列の統計データのそれぞれの組によって形成されるそれぞれ個々の転送行列を導き出し、その場合においてそれぞれ個々の転送行列の統計データの組が、結合強度、および揺らぎに誘発される位相関数のパワースペクトル密度を反映する。
箱1005:それぞれ個々の切片について、切片のモード係数のそれぞれのベクトルに切片のそれぞれの転送行列を掛け合わせる。
箱1006:それにより、リンクによって示されるクロストークが個々の転送行列の連結としてモデル化される。
2.10 セクション2の結論
統計的な手法は、曲げ半径、回転、ファイバのねじれなどにおける不規則なセンチメータ規模の変動の跡を失うことなく、長距離全体にわたる平均的なクロストークを計算することをわれわれに可能にする。
この手法は現実の混成の径間に適用され、同一のファイバが径間の異なる部分で非常に異なる曲げを見る。クロストークの蓄積は曲げの管理の程度の関数として研究された:一つの例が、低クロストークのマルチコアファイバにおいて、クロストークの蓄積は注意深く曲げを管理され、ほぼ真っ直ぐに保持された切片で非常に低くされ、したがって全体のクロストークは曲げが多い切片によって支配され得るということを示した。あまり効果的に曲げを管理されていない他の例においては、全体のクロストークは曲げが管理された切片によって支配されていた。第三の例において、われわれは意図的に比較的かたく、規則的な曲げを形成するようにケーブル化することがクロストークを低減できるということを示した。曲げについてのわれわれの理解は、現実のリンクにおける低いクロストークを達成することにわれわれをより近づけている。
揺らぎのあるマルチコアファイバにおけるクロストークに関するわれわれの統計的モデルを一般化して、われわれは曲げ、および他の独立した揺らぎとの組み合わせを詳細に調べてきている。パワースペクトル密度がシミュレートされ、揺らぎがコアの揺らぎがない屈折率の不整合を超えるファイバの一部分として直感的に考えられる。複数の揺らぎがこの形態に共存するとき、その最大のものがクロストークへの影響を決定する。このことが低クロストーク設計への直接的な妥当性を有する:隣接するコアに意図的に歪めた有効屈折率を有する低クロストークファイバを設計するときに、その意図的な歪みの量は微分屈折率に対するすべての揺らぎに抗するのに十分であるべきである。曲げの管理は、それが主要な揺らぎであれば役立つが、他の重要な揺らぎの元は同様に管理される必要があるかもしれない。
本発明は、クロストークを低減するためにマルチコアファイバのコア間の有効屈折率差を意図的に提供する一般的な方策に関連する。計算は、有効な設計を達成するために長さの変動による揺らぎが考慮されねばならないということを示す。長さの変動による揺らぎはいくつかの物理的なメカニズムによってもたらされる。曲げに誘発される屈折率の揺らぎが計算されていて、十分に大きくて重要であるが、有効屈折率の揺らぎは温度、ひずみ、ねじれ、屈折率プロファイルのばらつき(線引き中に誘発されるものを含む)、その他によって誘発され得る。
長さの変動による揺らぎを考慮することは、修正された方策が低クロストークファイバを作るために必要とされることを示す:揺らぎによって引き起こされる微分有効屈折率のずれよりも大きな意図的な屈折率の不整合を提供しなければならない。この条件は二つの主たる重要性を有する。
1.屈折率差は揺らぎがないとする解析から結論されるよりも実質的に大きくなければならない。
2.長さが変動することによる揺らぎを隣接するコア間の相対有効屈折率まで低減するために手段が講じられる。これらの手段は異なるメカニズムに対応し、多くの異なる形態をとってよい。それらは技術的に知られているが、マルチコアファイバにおけるクロストークという状況で新規の方法である。曲げの例において、揺らぎを低減することは、設置中のきつい曲げを回避すること、そのような曲げを回避するためにファイバをケーブル化することなどである。熱に起因する揺らぎの場合には、低減はケーブル設計、あるいはファイバの被覆中に折率プロファイルの変動の場合には、低減はファイバの異なる領域の相対的な粘性を管理すること、線引き中のファイバの張力を変えることなどを含んでよい。歪の場合には、低減はマルチコアプリフォームの幾何学的な組み立て、異なるプリフォーム要素の材料構成、ファイバ被覆の設計、およびケーブル化、線引き条件などを含んでよい。
セクション3
3.1 緩やかな変動
本発明のさらなる態様は、伝播定数βの揺らぎδβが非常に緩やかに変動するマルチコアファイバ、および技術に向けられる。変動の程度がまったく無視できる場合には、以下に説明し、議論される積分においてδβを定数として扱うことが可能である。
統計的な平均は確率分布pδβを用いて直接的に計算が可能である:
Figure 2013543147
この表現が単純に評価されるのであれば、zにおける積分が2πδ(b)を与え、したがって
Figure 2013543147
である。
これは、擬似固定的な制限の中では、緩やかな断続的位相整合の過程の間にいかにしばしば位相整合(δβ=0)が達成されるかを評価する確率密度にクロストークが比例するということである。これが先の詳細な計算の直感を補強する:コア間に意図的な屈折率の不整合があれば、その不整合は、不規則な揺らぎが決定論的な要素を無効に出来ない場合にのみクロストークを抑制するであろう。確率密度pδβ(0)は単位が1/δβである。系統的な屈折率の不整合がなければ、pδβ(b)は一般的にb=0におけるピーク値を有し、δβにおける広がり(あるいは、不規則な屈折率の揺らぎΔneff=Δβλ/2πにおける対応する広がり)Δβ全体の逆数に比例する:
Figure 2013543147
もちろん、変化の程度がまったくゼロであれば、エルゴード性を仮定することは出来ない;すなわち、統計的な平均は長尺全体にわたってすら実際のクロストークとは著しく異なるかもしれない。また、これらの公式の基礎となる過程に反して相関関係にある長さはLよりももっと大きいであろう。しかし、δβが比率b’でふらつくのであれば、
Figure 2013543147
Figure 2013543147
Figure 2013543147
である。
b’が小さければ、確率分布をサンプリングする関数はデルタに似たものである。したがって
Figure 2013543147
であり、ふたたび
Figure 2013543147
へと導く。
b’の実際の値は、サンプリング関数が確率分布を分解できるように十分に小さいのであれば、なくなるということが注目される。定数b‘であるこのモデルにおいて、Lは相関長さよりもあまり大きくないように選ばれるので、単一の切片はエルゴード的ではないであろう。しかし、これら多くの切片を連結することはpδβ(b)に比例して多くの異なるbの値を抽出するであろう。その場合、実際に測定されるクロストークは適度に統計的な平均に近似してよい。
3.2 緩やかな変動:数値例
先に提示された多くのパワースペクトル密度(PSD)の計算は、まさに議論される緩やかな変動の形態を説明する。
図11は、屈折率の揺らぎが一定の曲げ半径、および緩やかな方向性のふらつきによる単純な場合について、クロストークの位相整合要因がパワースペクトル密度(線1011a−1015a)として計算され、擬似固定的な近似(線1011b−1015b)と比較されるグラフ1010を示す。
グラフ1010は、メータあたり1.0回転のゆっくりとした方向性のふらつきを有する曲げの揺らぎに対するPSDの計算と疑似固定的な近似との比較を提供する。いくつかの曲げ半径が示され、それぞれの場合の曲率は完全に一定であると仮定される。PSDの計算において、長さ40mの不規則に生成された方法が用いられ、16回の繰り返しがばらつきを滑らかにするために平均化された。疑似固定的な公式のために、b∝cos(θ)である確立密度関数を導くべく、曲げの方向θは一様に分布させられると仮定された:
Figure 2013543147
Figure 2013543147
ここで、aはコアの間隔であり、γは純粋に幾何学的な(γ=1)曲げによる揺らぎモデルに対する応力補正を含んでよい。擬似固定的な式(破線1011b−1015b)はPSDの計算を非常によく近似するということが見られよう。破線の分布〜/sin(θ)はゼロ確率までの急な落ち込みを伴う確率密度が無限であるピークを備える。相関長さ、およびスペクトル評価の方法は有限の分解能を備えるので、これらの特性はPSDの計算により、必然的に滑らかにされる。曲線の形は、明確な半径を有する曲げの揺らぎの特徴を示している。もっと現実的なリンクは曲げ半径の不確実さ、およびその他のファイバの変動の元を含むであろう、また、よりベル型の曲線を備えてよい。
3.3 緩やかでない変動:回転(spin)
緩やかな変動は、現実の通信用ファイバのクロストークにおいて重要な役割を果たすようであると信じられている。さらに、プリフォームの変動は非常に長尺のファイバにのみ現れるであろうということが高い確度で信じられている。ファイバの曲率の変動、および(曲げによる揺らぎの調子を変える)不規則な方向性の揺れ動きは、寸法が1mのオーダーのときに起こり易く、それは1/Δβに比較して遅い。しかし、もっと短い尺度の変動を有する揺らぎの例を構築することも困難ではない。ここに記述されるPSDの体系的な記述は両方の場合をカバーする。
目下の議論の目的のために、用語”回転させられたファイバ”は、ファイバが線引きされるにつれて、ファイバがその長手方向の軸の周りに回転させられる工程を用いて製造される光ファイバを参照する。(線引きされるファイバをプリフォームに相対的に回転させる、線引き中にプリフォームを回転させる、あるいは線引きされるファイバとプリフォームの両方を回転させることによって、回転させられたファイバを製造することも可能であろう。)用語”ねじられたファイバ”は、総称的に回転による揺らぎ、曲げ、回転、および類似のことにさらされるファイバを参照する。線引き中(回転)、および線引き後(ねじれ)に誘発される回転は応力によって著しく異なり得るが、曲げの方向性の点から見て類似の記述を備える傾向がある。以下の例は回転させられたファイバに焦点を合わせる。目下の議論のいくつか、あるいはその全ては、他の形式のねじられるが、しかし更なる応力による揺らぎを伴うファイバにも当てはまるということが理解されよう。
図12は、回転させられたファイバについて一定の半径の曲げによる揺らぎについて計算されたクロストークを図解するグラフ1020を示す。回転の割合は、10ターン/mの決定的な部分プラス1ターン/mの不規則な揺れ動きを備える。PSDの線1021a−1023aは曲げによる揺らぎの周期性に関連してきれいな構造を明瞭に示し、かつ擬似固定的な近似(線1021b−1023b)とは実質的に異なる。回転の周期がΛである完全に周期的な工程は、λ/Λ=0.155×10−4である屈折率不整合の倍数において別々のPSDサンプルを備えるであろう。プロットの上の格子線はこの量によって間隔をあけられ、PSDの主要なピークはこれらの屈折率不整合の値のところで減少する。
曲率と回転の割合の両方にいくらかのばらつきがあるとしても、きれいな構造は残る。Rbend、および回転の割合がゆっくり揺れ動く限り、このゆれ動きよりも短い長さの規模では一定であるように見える;このことは、局部的には
Figure 2013543147
であり、かつ、PSDは周期Λspinで擬似周期性を反映する。
図13のグラフ1030において、同様の計算が、曲げ半径にかなりの不規則な変動がある場合について繰り返される。パワースペクトル密度が実線1031−1033によって示される。ここで曲率は(キャプションに示されているように)わずかな値1/R0bendプラス標準偏差1/R0bendである不規則な要素に等しい。不規則な曲率の変動が曲げによる大きな揺らぎの原因となり得るので、ここではPSDの尾部はより大きい。系にはさらに不規則性があるので、PSDの曲線は一般的にはより滑らかである。しかし、主要なピークは、λ/Λの倍数で減少する擬似周期性構造を依然として明確に示す。
高度に構造化されたスペクトルは、システムの性能のために潜在的に重要な因果関係を備える。ファイバは、曲げによる揺らぎに加えて、(〜1kmの尺度での)長さで一定である不規則なプリフォームの揺らぎδβを備えるものとしてモデル化され得る。曲げによる揺らぎは異なるコアの対、およびファイバのそれぞれのkm毎に対して統計的に同一であってよいが、それぞれのコアの対、およびそれぞれ接合されたファイバは異なるδβnmを備える。高度に構造化されたPSDは、毎回PSDが異なる不規則なδβnmでサンプルを抽出され、全体のクロストークが非常に異なり、したがってコア対の間から、あるいは一つのファイバから接合(されたほとんど同一のファイバ)へのクロストークの大きな変動があるということを意味する。このことは、製造の許容範囲が極めて良好であっても:δβnmの値が屈折率の精度〜10−5に制御されてもあてはまる。
3.4 速い回転、およびクロストークの低減
図12、および13に示される結果は、ファイバを回転させることによってクロストークの低減が首尾よく達成されているということを直ちに意味するものではない。例えば、同じ曲げ半径(カラー)の実線(回転させられた)、および点線(回転させられていない)曲線を比較することで、あるときは回転がクロストークを増加させ、あるときは減少させるということが見られる。それに対して、図14は、曲げに誘発される屈折率の揺らぎの大きさと比較して仮定の回転(100ターン/メータ)が早い類似の計算のグラフ1040を示す。図14にパワースペクトル密度は実線1041a−1044aによって示され、かつ疑似固定の近似は点線1041b−1044bによって示される。
この速いの回転の割合に対して、準周期性は、PSDのピークは屈折率の不整合軸上で単位δβで2π/Λ回転、あるいはλ/Λ回転だけ間隔が開けられるということを意味する。1550nmの波長に対して、これは1.55×10−4である。計算されたクロストークは、屈折率の不整合がこれらのピークから離れて保持されるならば、回転による大きさのオーダーによって抑制される。例えば、屈折率の不整合10−4を目標とし、屈折率の不整合を精度〜0.5×10−4に制御することが可能である。
図14のグラフ1040に図解される計算は、曲げによる揺らぎだけが含まれるという意味で理想化されている。図15、および16に、曲げのない揺らぎが含まれ、かつ曲げ半径そのものまで不規則に長さが変動する要素について計算が繰り返されている。その結果から、曲げのない揺らぎがあまりにも大きくない限り、回転させられたクロストーク(図15の実線1051a−1054a、および図16の1061a−1064a)は回転されないクロストーク(図15の点線1051b−1054b、および図16の1061b−1064b)以下の大きさのオーダーまで低下する。また、曲げのない揺らぎがより大きければ、屈折率の不整合は大きなクロストーク抑制の形態に引き続きあるようによりしっかりと制御されねばならない。
次いで、曲げがなく、長さが変動する屈折率の揺らぎを低減する、非常に短く、明確な回転周期(例えば、<≦〜2cm、<≦〜1cm、あるいは他の適当な周期)の回転を生成し、かつ、隣接するコア間の屈折率の不整合がλ/Λ回転の倍数のところに生じるPSDのピークの間に落ちるように整えることにより、クロストーク抑制の成功が同時に達成できる。好ましくは、屈折率の不整合はおおよそ0.5λ/Λ回転、あるいは1.5λ/Λ回転であってよい。回転の割合と屈折率の不整合、および曲げのない揺らぎの許容範囲との間にはトレードオフの関係がある。より高い回転の割合はこれらの許容範囲を緩めるが、過剰な回転の割合は製造上の問題、曲げ損失に似た損失、あるいは他の困難につながるかもしれない。
3.5 実施例
さて、ここに説明される本発明の一つ以上の態様を取り入れた数多くの実施例が議論される。本発明の態様、および実施は、単独に、あるいはお互いに組み合わせて、あるいは他の技術の教えるところと組み合わせて採用されてよい。
ここに議論されるように、本発明の態様、および実行は共通のクラッド領域内に配される二つ以上のコア領域を備えるマルチコアファイバを提供するために用いることが可能であって、その場合において、それぞれのコア領域は、少なくとも一つの光モードからなるそれぞれの光伝送をファイバの長さに沿って導くように構成される。隣接するコア間のクロスカップリングが配置されたファイバ内に発生する揺らぎによって影響されるファイバの配置において、コアは、ファイバ内の隣接するコアのモード間のクロストークを実質的に防止するコア構成により、共通のクラッド領域内に配列される。
本発明の更なる態様により、以下の関係がマルチコアファイバの単位長さLあたりのクロストーク|dU|の蓄積をモデル化するために使われる:
Figure 2013543147
ここで、λは波長であり、Cは結合係数であり、Δβは隣接するモードの伝播定数の間の長さを平均化した不整合であり、かつSffは前記揺らぎの長さが変動する部分により誘発される位相の不整合のパワースペクトル密度である。
この関係、およびここに議論される他のことは、数多くの異なるパラメータを制御することによりクロストークを低減、あるいは実質的に除去するために使われ、そのパラメータは以下の一つ以上を含む:コア構成、ファイバの配置、曲げの管理、回転、あるいはねじり、他の揺らぎの管理、および類似のもの。
したがって、本発明の実施例は以下を含む:
実施例1:コアは、低いパワースペクトル密度とするために、十分に大きい隣接コア間の位相不整合を生じるように構成される。いくつかの例が以上に説明されている。有効な屈折率の揺らぎは10−5から10−4のオーダーであろう。したがって、コア間の十分に大きい屈折率の不整合は10−4から5×10−4のオーダーであると期待される。クロストーク低減の量は、揺らぎの大きさ、および揺らぎの確率分布の形状に依存する。屈折率の不整合を有しない同様のファイバと比較してクロストークを10から100倍低減することが可能であるかもしれないと考えられている。
実施例2:ファイバの配置は、しきい値以下に揺らぎを低減するように構成される。実施例1のように、クロストーク低減の量は揺らぎの大きさ、および揺らぎの確率分布の形状に依存する。屈折率の不整合を有しない同様のファイバと比較してクロストークを10から100倍低減することが可能であるかもしれないと考えられている。
実施例3:十分に低いΔβを有するファイバにおいて、ファイバの配置は、隣接するコア間のクロストークを低くするために十分に大きい揺らぎとなるように構成される。現在は、クロストーク低減の量は不明であるが、意図的な揺らぎを有しない同様のファイバと比較して2から10倍のオーダーのクロストーク低減であると期待される。
実施例4:コアは、隣接するコア間の位相整合の事象の確率を最小にする構成に配列される。実施例4は、実施例1−3を考察するための代わりの方法である。
実施例5:ファイバは緩やかな揺らぎの変動があるように配置される。”緩やかな”変動は、〜10cm、あるいはもっと長い尺度で生じる変動を含む。その代わりに、変動の長さの尺度が揺らぎの大きさによって分割される波長よりも長ければ”緩やかな”変動を備えるものとして特徴付けることが出来る。
実施例6:配置されるファイバは、ファイバの曲げ、ファイバの方向性の変動、プリフォームに由来する変動、線引きによって誘発される変動、応力によって誘発される変動、熱的に誘発される変動、化学的に誘発される変動、および放射線に誘発される変動の少なくとも一つによってもたらされる揺らぎを備えるように構成される。
本発明の更なる態様がマルチコアファイバを提供し、その場合、隣接するコア間のクロスカップリングが配置されるファイバ内に生じる不規則な曲げによる揺らぎに影響されるファイバの配置において、ファイバ内の隣接するコアのモード間のクロストークを防止するように構成される回転による揺らぎを備えるようにファイバが配置される。
本発明のこの態様による実施例は以下のいくつか、あるいはすべてを含む:
実施例7:回転による揺らぎは短く、明確な周期Λ回転を有し、その場合に隣接するコア間の屈折率の不整合はλ/Λ回転のいずれの整数倍にも近くない。“短い”周期の例は実施例8、および9に説明される。回転の割合がその平均よりもはるかに小さい範囲で変動するのであれば、周期は“明確”である。明確な周期の例は、その長さに沿ういずれの場所でも回転の割合がその平均値の25%以内であるファイバである。
実施例8:回転の周期が10cmよりも小さい、例えば、おおよそ2cmよりも大きくない。
実施例9:回転の周期がおおよそ1cmよりも大きくない。
実施例10:隣接するコア間の屈折率の不整合がおおよそ0.5λ/Λspinである。
実施例11:隣接するコア間の屈折率の不整合がおおよそ1.5λ/Λspinである。
実施例12:ファイバに対する曲げの変動以外の長さの変動による屈折率の揺らぎが最小化される。
実施例13:長さの変動による、曲げのない揺らぎはλ/Λspinよりも著しく小さい。“λ/Λspinよりも著しく小さい”は、例えば、屈折率の不整合の標準偏差はλ/Λspinの25%よりも小さいということを意味することができる。
上記の説明は当業者が本発明を実施することを可能にするであろう詳細を含むが、事実上前記説明は例示的なものであり、これらの教えるところの利益を有する当業者にはそれらの多くの修正、および変形が明らかであろうということが認識されるべきである。したがって、本発明はここに付加される請求の範囲によってのみ規定され、かつ請求の範囲は従来技術によって認められる限り広く解釈されるものであると意図される。

Claims (20)

  1. マルチコア光ファイバであって、
    共通のクラッド領域内に配置された二つ以上のコア領域を備え、前記コア領域のそれぞれが、前記ファイバの長さ方向に沿う少なくとも一つの光モードからなるそれぞれの光の伝播を導くように構成され、
    配置される前記ファイバ内に生じる揺らぎによって隣接する前記コア間のクロスカップリングが影響を受けるファイバの配置で、前記ファイバ内の隣接するコアのモード間のクロストークが生じるコアの構成にしたがって前記共通のクラッド領域内に前記コアが配列される、マルチコア光ファイバ。
  2. 前記クロストーク|dU|が実質的に
    Figure 2013543147
    で表される関係に基づいて単位長さL毎に蓄積し、
    ここで、λは波長であり、Cは結合係数であり、Δβは隣接するコアの前記モードの伝播定数の間の長さを平均化した不整合であり、かつSffは前記揺らぎの長さが変動する部分により誘発される位相の不整合のパワースペクトル密度である、請求項1に記載のファイバ。
  3. 前記パワースペクトル密度が低くなるように、前記隣接するコア間の位相の不整合が十分に大きくなるよう、前記コアがさらに構成される、請求項2に記載のファイバ。
  4. 前記ファイバの配置内に生じる前記揺らぎが、クロストークをしきい値以下に低減するように構成される、請求項3に記載のファイバ。
  5. 選択される水準以下のΔβを備える前記ファイバにおいて、前記隣接するコア間で所望のクロストークとなるために、揺らぎが十分に大きくなるように前記ファイバの配置が構成される、請求項2に記載のファイバ。
  6. 前記所望のクロストークが低い、請求項5に記載のファイバ。
  7. 前記所望のクロストークが指定の長さに沿って高い、請求項5に記載のファイバ。
  8. 前記隣接するコア間で位相整合の事象の確率を最小にする構成に前記コアが配列される、請求項1に記載のファイバ。
  9. 前記揺らぎが緩やかに変化するように前記ファイバが配置される、請求項8に記載のファイバ。
  10. 前記配置されるファイバが、
    前記記ファイバの曲げ、
    伝播軸の周囲のファイバの方向性の変動、
    プリフォームに起因する変動、
    線引きに誘発される変動、
    応力に誘発される変動、
    熱的に誘発される変動、
    化学的に誘発される変動、および
    放射線に誘発される変動
    の少なくとも一つに起因する揺らぎを備えるように構成される、請求項1に記載のファイバ。
  11. 揺らぎにさらされるマルチコアファイバのコア間の平均のクロストーク|dU|を評価する方法であって、
    単位長さL毎に蓄積されるクロストークを
    Figure 2013543147
    としてモデル化し、
    ここで、λは波長であり、Cは結合係数であり、Δβは2つのモードの伝播定数の間の長さを平均化した不整合であり、かつSffは前記揺らぎの長さが変化する部分により誘発される位相の不整合のパワースペクトル密度である、クロストークを評価する方法。
  12. 前記揺らぎが
    前記ファイバの曲げ、
    伝播軸の周囲のファイバの方向性の変動、
    プリフォームに起因する変動、
    線引きに誘発される変動、
    応力に誘発される変動、
    熱的に誘発される変動、
    化学的に誘発される変動、および
    放射線に誘発される変動
    の少なくとも一つに起因する、請求項11に記載の方法。
  13. マルチコア光ファイバであって、
    共通のクラッド領域内に配置された二つ以上のコア領域を備え、前記コア領域のそれぞれが、前記ファイバの長さ方向に沿う少なくとも一つの光モードからなるそれぞれの光の伝播を導くように構成され、
    前記ファイバが、配置されるファイバ内に生じる揺らぎによって隣接するコア間のクロスカップリングが影響を受けるファイバの配置で、前記ファイバ内の前記隣接するコアのモード間のクロストークをもたらすように構成される回転による揺らぎを備える、マルチコア光ファイバ。
  14. 前記回転による揺らぎが、短く、かつ明確な周期Λspinを備え、かつ前記隣接するコア間の屈折率の不整合がλ/Λspinの整数倍のいずれにも近くない、請求項13に記載のファイバ。
  15. 前記回転の周期が、おおよそ2cmよりも大きくない、請求項14に記載のファイバ。
  16. 前記回転の周期が、おおよそ1cmよりも大きくない、請求項14に記載のファイバ。
  17. 前記隣接するコア間の屈折率の不整合が、おおよそ0.5λ/Λspinである、請求項14に記載のファイバ。
  18. 前記隣接するコア間の屈折率の不整合が、おおよそ1.5λ/Λspinである、請求項14に記載のファイバ。
  19. 曲げによる変動以外の、前記ファイバへの長さの変動による屈折率の揺らぎが最小化される、請求項13に記載のファイバ。
  20. 曲げがなく、長さの変動による揺らぎがλ/Λspinよりも著しく小さい、請求項19に記載のファイバ。
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