JP7165674B2 - 中空コア光ファイバー用のケーブル化構成 - Google Patents

中空コア光ファイバー用のケーブル化構成 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年4月7日に出願され、引用することにより本明細書の一部をなす、米国仮特許出願第62/482,900号の利益を主張する。
本発明は、中空コア光ファイバーに関し、より詳細には、中空コア光ファイバーの特定の組合せ及び構成、並びに特定の用途に最適な関連する外側ケーブル構造に関する。
中空コア光ファイバーは、センシング、通信、より高出力の光パルス伝送等において飛躍的な性能の向上を提供する強力な技術プラットフォームである。実際に、そのレイテンシーが真空における光波の伝播に略等しい限り、中空コア光ファイバーは、データセンター、高頻度株取引通信リンク、分散コンピューティング環境、高性能コンピューティング等に対して魅力的な解決法を提供する。例えば、株取引用途では、中空コア光ファイバーは、取引コンピューターの間のデータ伝送時間の短縮を可能にして、取引プログラムがプログラムされた取引トランザクションをより迅速に完了することができるようにするものとして、企図される。
厳密な低レイテンシー要件を満たすことができる中空コアファイバーの開発において相当な進歩があったが、こうしたファイバーの現場配置は、中空コアファイバーが本質的にマルチモードであるという事実によってもたらされるマルチパス干渉(MPI)によって損なわれることがわかった。さらに、高次モード(HOM)及び表面モードの屈折率が、空気の屈折率とは著しく異なるため、これらのHOMは、ファイバー内の摂動によって異なるように影響を受ける(したがって、MPIの原因である)。MPIの存在により、伝送された信号を回復不可能にする出力変動がもたらされる。実際に、こうしたファイバーを「ケーブル化する」行為(「ケーブル化」は、保護材の複数の層でファイバー(又はファイバーの集まり)を覆う製造プロセスを指す)により、(時に)破局的な劣化が発生することがわかった。ケーブル構造体自体によってファイバーに与えられる摂動に、1つ以上の故障メカニズムが関連することが明らかである。
したがって、本技術分野において、信号干渉の影響に起因して信号伝送を劣化させない中空コア光ファイバー及び好適なケーブル構造の組合せを提供することが依然として必要とされている。より詳細には、個々の中空コア光ファイバーに沿ったMPIの存在を最小限にする中空コア光ファイバーケーブルアセンブリを提供することが依然として必要とされている。
本発明は、本技術分野におけるニーズに対処し、中空コア光ファイバーと特定の用途に対して最適である外側ケーブル構造体との特定の組合せ及び構成を確認することに関する。
本発明の1つ以上の実施形態によれば、具体的には、特定の中空コアファイバー設計に対してMPIの原因を理解して、それにより、モード結合の影響を(例えば、基本モード損失に過度に影響を与えることなくHOM損失を増大させることにより)低減させるか、又は代替的に、最小限の(許容可能な)モード混合を示すように設計されたファイバー構成において追加のモード混合を発生させないケーブル構造体を設計して、1つ以上の個々の中空コア光ファイバーを備える光ケーブルが設計される。
本発明の様々な実施形態は、高複屈折中空コア光ファイバー、高次モード(HOM)抑制中空コア光ファイバー、又は、(HOM、偏光モード、表面モード等を含む)望ましくないモードを最小限にすることができる、これらのタイプのファイバーの様々な組合せを含む、種々のタイプの中空コア光ファイバーを利用することができる。そして、これらの様々な実施形態は、モード混合(又は、モード混合の影響)を更に低減させるか、又は追加の混合を発生させない、選択されたケーブル設計と対にされる。いくつかの実施形態において、選択されたケーブルは、ケーブル化ファイバーに沿って存在する摂動を最小限にするように構成することができる。他の実施形態では、選択されたケーブルは、望ましくないモードを優先的に減衰させ、したがってMPIを低減させる、所定レベルの摂動を(例えば、曲げ誘起(bend-induced)摂動を使用して)導入するように構成することができる。具体的なケーブル設計は、例えば、スロットコアケーブル、ルースバッファーケーブル、タイトバッファーケーブル及びルース-タイトバッファーケーブルから選択される。これらのタイプのケーブルの各々の具体的なパラメーターは、モード混合に関連する問題に対処するように所与の用途に対して特に構成される。例えば、撚り合わされたケーブルに沿ったファイバー曲げは、ファイバー内のモード混合(曲げ誘起摂動)に影響を与えるパラメーターであり、ケーブル構成内のファイバーのピッチ長、ピッチ半径及びピッチ角によって定義される。
実際には、本発明の例示的な実施形態は、少なくとも1本の中空コア光ファイバーを備える光ファイバーケーブルアセンブリを構成する方法の形態をとる。この例示的な実施形態は、最終的なケーブルアセンブリにおいて許可される最大の許容可能なMPIレベルを求めることと、MPIを求められた最大許容可能レベル未満で維持するために好適な中空コアファイバー及びケーブル構成を選択することとを含む。選択された中空コアファイバー構成がモード混合に敏感であり、したがってMPIを許容可能な範囲内で示す可能性が低い場合、本方法は、MPIを低減させるために十分な摂動を意図的に発生させるケーブル設計を選択することを含む。ファイバーのMPIが許容可能な範囲内にある場合、本方法は、MPIを求められた最大許容可能レベル未満で維持するケーブル設計を選択することを実施する。これは、モード混合を抑制するようにファイバー上の摂動を低減させるケーブル設計を選択することを含む。
本発明の他の実施形態及び態様並びに更なる実施形態及び態様は、以下の考察の過程の間に、かつ添付図面を参照することにより、明らかとなろう。
ここで図面を参照する。
中空コア光伝送ファイバーに沿ったマルチパス干渉(MPI)の発生を示す図である。 例示的な中空コア光ファイバーの概略図である。 偏光選択的中空コアファイバーとして構成された、代替的な中空コア光ファイバーの概略図である。 この場合は一対のシャントコアを含む、例示的なモード抑制中空コア光ファイバーの概略図である。 この場合は6つのシャントコアの組を含む、モード抑制中空コア光ファイバーの代替構成の概略図である。 この場合は各ファイバーを包囲するためにルースチューブバッファーを使用する、ケーブル構造体内の中空コア光ファイバーの組の例示的な断面図である。 代替ケーブル構造体、この場合はスロットコアケーブルの断面図である。 図7の構造体で使用される例示的なスロットコアの等角図である。 周囲のケーブル構造体によって中空コア光ファイバー内で発生させる曲げ誘起摂動の量を求めるために使用される、ピッチ長、ピッチ半径及びピッチ角のパラメーターを示す簡易線図である。 モードの交差結合により、検出される信号の波長による大きい変動がもたらされることを示す伝送スペクトルの図である。 図10のケーブル化ファイバーを通して伝送される信号のビット誤り率(BER)を示す図である。 代替的なファイバー構成の場合のケーブル化ファイバー対スプール巻(spooled)ファイバーの伝送スペクトルにおける線形性の向上を示す図である。 図12のこの特定の構成でのケーブル化がBERをBTB構成に非常に類似する値までいかに向上させるかを示す図である。 ファイバーの波長に応じたピークツーピーク伝送変動を示す図である。 本発明による中空コア光ファイバーとケーブル構造体との最適な組合せを決定する際にたどることができるステップの組を示すフローチャートである。
詳細に後述するように、本発明は、様々なタイプの中空コア光ファイバー及びケーブル化構造体の特性を評価することと、所与の用途に特に好適である、ファイバータイプとケーブル構造体との最適な組合せを決定することとに関する。例えば、(中空コアファイバーの様々な構成の場合のように)「空気」コアに沿った光信号光の伝送は、標準的なシリカコア光ファイバーに関連する伝送速度より30%高い伝送速度を提供する。上述したように、この特徴は、低レイテンシー通信リンクに依存する高頻度取引会社に特に適用される。低レイテンシーはまた、何千ものサーバーを相互接続するために何百キロメートルもの光ケーブルが使用される、データセンター/スーパーコンピューター応用にも適用される。
これらの中空コアファイバーを封入するために使用されるケーブルの特定の構造は、それらの性能に、時に、特定のデータ伝送レート仕様を満たすことができない段階まで影響を与えることがわかった。本発明の1つの目標は、最終的なケーブルアセンブリが低レイテンシー応用で使用されるのに許容可能であるように信号劣化を最小限にする、適切な中空コアファイバー及びケーブルの組合せを決定することである。所与の中空コアファイバーがその「裸ファイバー」形態では所与の仕様を上回るが、ケーブル内に包装されると同じ試験に不合格になる可能性がある限り、ファイバー及びケーブル構造体の組合せが、共生構成要素としてよりよく理解されかつ設計されることが重要である。
ケーブル化中空コアファイバーの不十分な性能の重要な原因は、ファイバーに加えられかつモード混合を発生させる、ケーブルが生成する摂動から存在すると考えられる。本発明は、この問題を、複数のモードの伝播をサポートしない、より具体的には、望ましくないモードがファイバーに沿って伝播する際にそうしたモードを(おそらくは、シングルモード性の維持を確実にする特定のケーブル構造体により)迅速に減衰させる、中空コアファイバーを注意深く設計すること、又は、望ましくないモード(例えば、高次モード(HOM)、偏光依存モード又は表面モード)の高い減衰を有していない可能性がある中空コアファイバーを利用し、そうしたモードを許容可能なレベルまで低減させることができるケーブル構造体を生成することのいずれかを含む解決法を提供して、対処する。望ましくないモードの迅速な減衰を有するように設計されるファイバーの場合、ケーブルは、モード混合を最小限にする(すなわち、摂動を制御する)ように設計されるべきである。
より詳細には、ケーブル化中空コアファイバーにおける問題の原因は、上述したようにMPIからもたらされる。図1は、MPIが発生している例示的な中空コア光ファイバー伝送ラインを示す。図示するように、基本(LP01)モードで伝播している光信号が、図1において位置A、B及びCに示す他のファイバーモード(例えば、HOM、表面モード)に結合するとき、MPIが生じる。伝送ラインに沿った後の時点で、これらの「他モード化」信号は、(ランダムフェージングが発生する場合)基本モードに再度結合する可能性がある。このプロセスは、ファイバーのエンドポイント終端まで伝送ラインにわたって繰り返す。迂回した信号が再度基本モード信号に結合されるとき、それらを分離し、望ましくない信号複製を除去することが不可能である、ということに留意することが重要である。
伝播信号の一部が望ましくないモードのうちの1つに結合されると、異なるモードの位相及び/又は群速度の相違がある場合、その位相及び/又は振幅は(元の信号に対して)遅延する可能性がある。この遅延により、信号と望ましくない信号複製との間に干渉がもたらされる。さらに、望ましくないモード(複数の場合もある)の信号は、基本モードで伝播している信号と望ましくないモードで伝播している信号とにおける損失が異なる場合、優先的に減衰させることができる。代替モードの全てを通して伝播する信号が、ランダムな減衰遅延及び位相シフトを有する限り、信号伝送中に多くの代替モード及び再結合事象があるため、伝送ラインの遠端の終端に達する信号は、決定的歪みではなく、追加の「雑音」を示すことを考慮することができる。異なるモードの分散マルチパス干渉によってもたらされる強度雑音は、IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 15, No. 8, August 2003で出版された「Measurement of multipath interference in the coherent crosstalk region」と題する論文において、S. Ramachandran他によって記載されている。その著作に示されているように、MPIの存在は、狭線幅掃引波長源によりファイバーの減衰スペクトルを測定することによって検出することができる。
したがって、MPIの存在は、ケーブル化中空コア伝送ファイバーの届く範囲及び帯域幅の両方に影響を与える。本技術分野において既知であるように、伝送リンクにおいて最小ビット誤り率を提供するMPIの許容可能なレベルは、ビットレート、信号フォーマット、送受信器の性質及び所望のシステムマージンを含む多くの要素によって決まる。
したがって、中空コアファイバーにおいてMPIに関連する問題は、信号対雑音比(SNR)の漸進的な変化に関して記述し、以下の3つの段階に分割することができる。すなわち、(1)図1において点A、B及びCとして示す、代替モード(複数の場合もある)への結合と、(2)図1において長さa、b及びcとして示す、代替モード(複数の場合もある)に沿った伝播と、(3)図1において点A’、B’及びC’として示す、基本モード信号の元の経路に戻る再結合とである。SNR劣化に関して、望ましくないモード(複数の場合もある)への初期結合により、基本モードにおいて主信号経路に沿って伝播する残りの信号出力が低減する。代替経路に沿った望ましくないモード(複数の場合もある)の続く伝播は、SNRに直接影響を与えない。最後に、代替経路に沿って伝播する信号を基本モードの主信号経路内に再導入することは、上述したように雑音を増大させる、共伝播モード間のコヒーレントクロストークをもたらし、(信号出力を雑音出力に直接変えるため)SNR劣化の主な原因とみなされる。
結合メカニズムが相互的であることも留意されるべきである。すなわち、基本モードから他のモードに結合する状況(例えば、位相整合)がある場合、他のモードから戻る光を結合する状況もまた存在する(すなわち、第1の段階及び第3の段階が常に同時に発生する)。
中空コア光ファイバーは、従来のシリカコアファイバーとは非常に異なる方法でこれらの問題の全てを受ける。中空コア光ファイバーでは、基本モードと他の望ましくないモード(HOM及び表面モード両方)との間の屈折率の差は、従来のシリカファイバーの場合よりはるかに大きい。結果として、中空コア光ファイバーでは、従来の中実コアより多くの環境依存位相シフトがある可能性があり、望ましくないモードのより高い減衰を必要とする。
この全てを考慮して、本発明の目標は、最小のSNR及び損失劣化を有するファイバー及びケーブルの組合せを設計することである。これは、詳細に後述するように、以下のいずれかによって達成することができる。すなわち、(1)基本モードと他のモードとの結合を低減させること(すなわち、上で定義したように、MPIの第1の段階及び第3の段階の低減)、又は、(2)代替経路に沿った(すなわち、上で定義したように、第2の段階中に)伝播損失を増大させることである。第1の手法は、本発明の原理に従って、摂動を最小限にするようにケーブルを設計し、及び/又は、望ましくないモードへの結合を低減させるように、望ましくないモードから基本モードを完全に分離するように中空コアファイバーを設計することにより、達成することができる。ファイバー設計によるかケーブル設計によるかに関わらず、望ましくないモードに結合される光の量は、許容可能なレベルまで低減する。第2の手法は、望ましくないモードにおける光を、許容可能に低レベルの光が基本モードに再度結合されるように抑制するように、ファイバー設計又はケーブル設計のいずれかによって実現することができる。ここで図2を参照すると、そこでは、図2は、典型的な従来技術による中空コアファイバー10の基本的な特徴を示す概略断面図を示す。特に、図2に示す中空コアファイバーは、セル構造を備え、そこでは、個々のセルCは、セル空間Sとセル空間を取り囲むセル壁Wとを含む。個々のセルは、実質的に同様の名目寸法、セル壁厚さ及び化学組成である。セルは、この例では、ハニカムパターンであるように示されているが、他の幾何学的形状及びパターンを有するセルは除外されない。隣接するセルは、概して、セル壁において接続され、実質的に均一の格子間隔(隣接するセルの中心の間の実質的に同様の名目間隔)を有する格子パターン(時に、セル格子又はセルのウェブとも呼ぶ)で分散されている。格子パターンは、概して、均一かつ規則的である。考察を容易にするために、セル格子を備えるセルは、以降、定形セルと呼ぶことにする。
セル格子は、所定の半径距離まで拡張する内側クラッドとして機能し、クラッドの外縁部は、別の外側クラッド(図示せず)に包囲されるか又は封入される。セル格子において所定の規則的パターンで配置された意図的に省略された定形セルの連続したグループが、中空コア12を構成する。中空コア12のサイズ及び形状は、それぞれ、省略されたセルの数及び配置によって決まる。中空コアの寸法及び形状は、多くの場合、欠損セルの数(13セル、17セル、19セル、33セル等)に関して述べられる。中空コアは、この例では、セル格子の中心に配置されたおよそ六角形であるが、異なる形状及び/又は配置は除外されない。例えば、中空コアは、円形であり、セル格子構造体内に対称に又は非対称に配置することができる。中空コアで伝送される光は、中空コアの外側のセルマトリックスの周期的構造からもたらされる光子バンドギャップによって中空コア内に閉じ込められかつそこで案内される(半導体結晶における電子バンドギャップと同様の概念)。
中空コアは、主に単一の、好ましくは基本モードをサポートする伝送導波路として機能するが、中空コア内に、信号モード又は望ましくないモードであり得る1つ以上のHOMを含む他のモードも存在する可能性がある。図2に示す中空コアファイバーの例では、中空コア12は、コアを通過する一方又は両方の直交軸に沿った反射対称を示すように配置される。しかしながら、所望の伝送特性、例えば、好ましい偏光モード、高次モード(HOM)等の望ましくないコアモードの選択的損失等を選択的に与えるために、異なる反射対称を有する中空コアが使用されてきた。
特に、図3は、偏光選択的中空コア光ファイバー20の概略断面図を示す。図2のファイバー10と同様に、内側クラッドがセル格子を備える。より具体的には、セル格子は、セル空間Sとセル壁Wとを有するセルを含む。セルは、セル壁において接続され、図2に関して記載したものと同様の格子パターンで分散されている。セル格子は、およそ三角形格子、矩形格子、ハニカム格子又は他の既知の格子パターンとすることができる、規則的なパターンのセルを有する。セル格子において所定の矩形パターンに配置された意図的に省略された規則的なセルの連続したグループが、中空コア22を構成する。中空コア領域におけるセルの省略は、コアの周囲の格子構造を維持しながら、コア領域においてのみ格子構造体の連続性を局所的に中断する。コア領域の周囲のセルのパターンは、理想的な(例えば三角形)パターンに対応するか、又は、歪みパターン(例えば、コアの拡大によって歪む三角形格子)を有することができる。
偏光選択的中空コア光ファイバー20の場合、セル格子における定形セルの所定の組が、この図では陰影がつけられて示されている異なるタイプのセル(複数の場合もある)24(明確にするために1つのみに符号が付されている)の対応する組に置き換えられる。置き換えられたセル(「漏れセル(leakage cell)」とも呼ぶ)は、概して、名目格子場所において定形セルに置き換わる。漏れセルは、少なくとも1つの物理的及び/又は化学的態様において定形セルとは異なる。例えば、図3に示す実施形態において、漏れセル24は、異なる形状及びサイズである。より具体的には、このグループにおける漏れセルは、定形セルの名目寸法に対して(図を参照すると)垂直方向につぶされるか又は圧縮されている。代替的に、漏れセルは、定形セルをそれらの名目上の寸法から拡張することによって生成することができる。漏れセルは、概して格子パターンを中断しないが、特に、漏れセルの物理的寸法が定形格子セルから実質的に異なる場合、格子パターンに歪みをもたらす可能性がある。
変形態様では、漏れセルは、コア-クラッド界面とクラッドの外縁部との間の線分に沿って配置されることが多い。例えば、漏れセルは、線分の上に中心を置くことができ、又は、線分に(片側又は両側で)単に接触することができる。漏れセルは、この例(図3)に示すように、ファイバーの1つの対称軸に沿って配置することができる。しかしながら、他の分布又はパターンを使用して、わずかに例を挙げれば偏光状態、モードの選択的抑制、HOM抑制等の所望の伝送特性を達成することができる。
漏れセルは、クラッド層の特性を局所的に変更する。漏れセルは、まとめてクラッド層に漏れ経路を提供するように設計されている。漏れ経路は、図3に示すように、コア-クラッド界面からクラッドを横切って外側クラッドまで延在することができる。ファイバーは、漏れ経路に沿って合わせて「ジッパーが閉じられる(zipped)」ように見える。より具体的には、クラッド領域において互いに十分に近接して位置決めされた1つ以上の漏れセルは、コアモードのうちのいくつかに対してそれらをクラッドに選択的に結合することにより、1つ以上の連続した漏れ経路を提供し、選択されたコアモードの外側クラッド境界への光学的結合を提供する。図3は、一種の漏れ経路を示すが、他のあり得るオプションは除外されない。これらの変形のうちの任意のものにおいて、生成された漏れ経路に望ましくない摂動を与えないクラッド構造が望ましい(例えば、スロットコアケーブル構成又はルースチューブバッファー)。
図2及び図3に示す基本的な中空コア光ファイバー構造体以外に、望ましくない高次モードを抑制する構成を開発する努力が拡大されてきた。特に、コアを包囲し中心コア領域からHOMを外部結合する(out-couple)ように機能する更なる中空領域(「シャントコア」又は単に「シャント」と呼ばれることが多い)を組み込む、様々なタイプの中空コアファイバーが開発された。図4に、この構成の基本設計を示す。そこでは、HOM抑制中空コアファイバー40が、シリカガラスの相互接続ウェブに孔(空隙)のセルマトリックス構造を有する。図2及び図3に示す構成と同様に、ウェブにおける個々のセル(マトリックスセル)は、概して、ウェブを通して均一の名目厚さを有するセル壁(境界)において、隣接するセルと接続する。典型的な中空コアファイバーにおいて、セルは、孔の間に均一な名目間隔があって(結晶における格子間隔に実質的に類似する)規則的な周期的配置で(ファイバーの軸に対して垂直な2次元の物理的空間断面で)分散される。セル格子は、三角形格子、矩形格子、ハニカム格子又は他の既知の格子パターンに近似することができる、規則的パターンのセルを有する。
上述した構成と同様に、ファイバー40の中心連続領域にはセルマトリックス構造体がなく、中空コア42を画定している。中空コア42は、ファイバー40の長さに沿って延在する。中空コア42のサイズ(直径)は、コア領域において連続的に欠損しているセルの数(例えば、19セル又は7セルコア等)によって決まる。コアの具体的な幾何学的形状(例えば、楕円形、長円形、円形又は六角形コア形状)は、特定の用途に対して所望の必要とされる偏光及び伝送特性に従って決定することができる。中空コア42を除き、モード抑制中空コア光ファイバー40は、中空コア42を包囲するように配置された1つ以上の中空領域44を含み、ファイバーの長さに沿ってもまた延在する。更なる1つ以上の中空領域は、コアと比較して概してサイズが小さく、この文脈ではシャントコア(複数の場合もある)又は単にシャントと呼ばれることが多い。図4の構成は、中心中空コア領域42と一対のシャント44-1及び44-2との配置に基づいて、時に「3コア(tri-core)」と呼ばれる。図5は、代替構成(時に「7コア(hepta-core)ファイバー」と呼ばれる)を示し、ここでは、中空コア光ファイバー50は、中心中空コア領域52と、中心中空コア52を包囲するように配置された6つの別個のシャント(54-1、54-2、...、54-6として符号が付されている)とを含む。他の構成が可能である。HOMの減衰の所望のレベルは、交差結合光が好ましくは信号のレベルの-15dB未満、より好ましくは-30dB未満であるように、光結合の量によって決まる。典型的な中空コアファイバーでは、これは、7.5dB/kmを超える、又はより好ましくは1dB/mを超えるHOM減衰で達成することができる。場合によっては、40dB/mを超えるHOM減衰が必要とされる。
MPIはまた、既知の表面モードにかつ既知の表面モードから結合することによってももたらされる可能性があり、すなわち、伝播する光がコアを包囲するガラス領域内で優勢である。表面モード結合の性質は、HOM及び偏光結合と同様である。モードは異なる伝播定数を有するため、結合を引き起こすように位相整合を提供するために摂動が必要とされ、結合の強度は結合係数及び摂動の大きさによって決まる。表面モードの場合、摂動の空間的周期は、従来のファイバーにおいてマイクロベンディングをもたらす周期と同様である。MPIをもたらす多くの関連モードに対して、摂動長尺度は、数百ミクロンから数ミリメートル、数センチメートルまで及ぶ。許容可能なレベルのMPIを維持するために、表面モード減衰は、0.1dB/mより大きくなければならないが、場合によっては、減衰は0.3dB/mを超えるべきである。
こうしたファイバーがモード混合に敏感であり、すなわち、ファイバーに対する様々なタイプのわずかな摂動(温度変動、曲げ、マイクロベンディング、空間的に変化する歪み等)が、望ましくないモードが再度現われ、MPIを増大させるように、ファイバーの幾何学的形状を変化させるのに十分である可能性がある。この可能性がある場合、本発明の実施形態は、ファイバーに対して摂動をほとんど又は全く与えないケーブル構成(例えば、スロットケーブル)の利用を可能にする。敏感性の程度に応じて、他のケーブル構成(ルースバッファー又はルース-タイトバッファー等)が十分である場合がある。これらのファイバー及びケーブルの組合せのうちの様々なものについて詳細に後述する。
さらに、こうしたファイバーがモード混合に敏感であり、すなわち、ファイバーに対する様々なタイプのわずかな摂動(温度変動、マイクロベンディング、曲げ等)が、望ましくないモードが再度現われるように、ファイバーの幾何学的形状を変化させるのに十分である可能性がある。この可能性がある場合、本発明の実施形態は、望ましくないモードを減衰させ、MPIを低減させるように、ファイバーに対して制御されたレベルの摂動を与えるケーブル構成の利用を可能にする。これらのファイバー及びケーブルの組合せのうちの様々なものについて詳細に後述する。
代替的に、望ましくないモードを除去するように構成されるこうしたファイバーが、モード混合に敏感でない場合もある可能性がある。例えば、(図3に示すような)高複屈折中空コアファイバーは、通常、摂動によって影響を受けず、そのシングルモード(及び単一偏光)動作を維持する。これらの状況では、ケーブル自体の具体的な構造はそれほど重大ではなく、様々なタイプのケーブル化(タイトバッファーを含む)を使用することができる。しかしながら、HOMの抑制によって、伝播する基本モードの損失を望ましくないレベルまで増大させることにもなる場合、中空コアファイバーに摂動を意図的に発生させるケーブル構成(例えば、曲げ誘起摂動を提供するケーブル構成)が好ましい代替形態である場合がある。
本発明の1つ以上の他の代替実施形態によれば、中空コア光ファイバーは、(望ましくないモードへの結合を除去しようとする代わりに)望ましくないモードを減衰させ、したがって、モード混合を最小限にするのに役立つようにケーブル構造体に対する要件を低減させるように構成される。特に、これらの代替実施形態の1つ以上の具体的な構成は、図4及び図5に示すような、コアの周囲に配置された1つ以上のシャントコア(主コアより直径が小さい)を含む中空コアファイバーを使用することからなる。上述したように、所望の基本モードの損失が著しいものではないことを確実にするために、シャントコアを含むこれらのファイバーを注意深く構成する必要がある。このファイバー設計は、望ましくないモードの損失を増大させるように曲げ誘起摂動を更に含む。これらの場合では、HOM損失を増大させるケーブル構造体を利用するケーブル構造を利用することが好ましい。
上述したように、ケーブル化中空コア光ファイバーで発生する摂動の量は、最終的なケーブル構造におけるファイバー自体に対する誘導応力の形態によって制御することができる。そして、誘導応力の制御は、主に、ケーブル自体の設計によって達成される。例えば、中空コアファイバーは、ルースチューブバッファーケーブル構造、又はタイトバッファーケーブル構造、又は更には2つの組合せ(時に、ルース-タイトバッファーと呼ばれる)内に収容することができる。具体的には、中空コアファイバーに対する摂動の可能性を最小限にするように構成された、1つのケーブル設計例は、「スロットコア」ケーブルである。実際には、完成したケーブル内の中空コアファイバーに対して、ルースチューブバッファー又はスロットコアケーブルはほとんど又は全く摂動を生成せず、一方で、ルース-タイト又はタイトバッファーは、より大きい量の摂動を生成することが知られている。
図6は、4本の中空コアファイバー72(具体的に、72-1、72-2、72-3及び72-4として示す)の組を収容する例示的なケーブル70の断面図である。各ファイバー72は、完成した(被覆された)ファイバーの上に付与されるバッファー層74によって包囲される。「タイトバッファー」構成では、バッファー層74を形成する材料は、密に付与され、ファイバーの上の被覆とバッファーの内径との間に空隙を残さない。ファイバー72上のバッファー74の具体的な「気密性」は、バッファー材料選択と、被覆されたファイバーの上に「タイトバッファー」を付与するために使用される製造プロセスとによって制御することができる。
一方、「ルースチューブ」バッファーは、設計及び製造プロセスにより、被覆されたファイバーとバッファーの内径との間に空隙が存在するようにすることによって達成される。図6の具体的な例示は、中空コアファイバー72-1とその関連するバッファー74-1との間のこうした間隙「g」を示す。この空隙は、湿気又は水の侵入を防止するために防水ゲル又は膨張性化合物で充填することができ、これは中空コアファイバーケーブルの屋外設置に必要であることが多い。「ルース-タイト」バッファーは、特定のタイプの「ルースチューブ」バッファーであるとみなされ、間隙の量は幾分か低減し、それにより、中空コアファイバーに対する摂動の量を制御する。
図7は、本発明の応用に有用なスロットコアケーブルの断面図を示し、そこでは、中空コアファイバー自体が感知する摂動を最小限にすることが望まれる。図8は、スロットコアケーブルの等角図である。スロットコア80は、複数のスロット82を備え、各スロット内に別個の中空コアファイバー84が配置されるように構成することができる。より多心のケーブルの場合、各スロット内に2つ以上の個々のファイバーを配置することができる。詳細に後述するように、このケーブル構成により、中空コアファイバーに対する最小の量の摂動が可能になる。ルースチューブケーブル構造と同様に、スロットケーブル内の自由空間は、完成したケーブルが屋外(又は「湿気のある」屋内)設置で使用されるように意図される場合、防水ゲル又は膨張性化合物で充填することができる。
図9は、撚り線ケーブル内に、ケーブル内の中空コアファイバーの曲げ誘起摂動を制御するためにいかにファイバー曲げを設計することができるかを示す、簡易線図である。ここでは、単一の中空コア光ファイバー100が、シリンダー110の周囲に1回撚り合わされている(巻き付けられている)ものとして示されている。ファイバー自体は、ルースチューブバッファー、タイトバッファー又はスロットコア内に収容することができる。シリンダー110は、完成したケーブル構造に必要な機械的強度を提供するために必要な直径の中心強度部材とすることができ、シリンダー110の周囲に撚り合わされた(巻き付けられた)複数のバッファー付き中空コア光ファイバーの間に必要な空間がある。シリンダー110は、典型的には、エポキシ-ガラス又はアラミド-ガラスの複合材又は中実鋼線材を含む。
上述したように、本発明の1つ以上の実施形態は、基本モードの出力レベルが許容できないレベル未満に低下しないように、最終的なアセンブリに存在するモード混合の量を制御するために、ケーブル構造体によって提供される中空コア光ファイバーの特定の曲げ誘起摂動を利用することができる。中空コアファイバーの曲げ誘起摂動は、ケーブル構造内のファイバーのピッチ長p、ピッチ半径r及びピッチ角φを制御することによって達成される。所与のケーブル構成におけるピッチ角φは、
Figure 0007165674000001
として表される。さらに、中空コア光ファイバーの曲げ半径α及び曲率半径βは、以下のように示される。
Figure 0007165674000002
ピッチ半径rを有する所与のケーブル構成では、含まれる中空コアファイバーに対する摂動は、ピッチ長pを低減させることによって増大させることができ、それにより、ピッチ角φが増大する。ピッチ角φが増大すると、ファイバーの曲げ半径αが低減し、それにより、最終的なケーブル構造体内の中空コアファイバーの曲率半径βが増大する。中空コアファイバーに対する曲げ誘起摂動は、所与のケーブル構造に対してピッチ長pを増大させることによって低減させることができる。
図10~図14に、MPI及びケーブル化の影響を示す。図10は、掃引波長源を使用して生成された伝送スペクトルである。上述したように、モードの交差結合によって、検出信号の波長により大きい変動がもたされる。この例では、裸ファイバー(曲線BF)が、波長に応じて非常にわずかな変動を示し、一方、ケーブル化ファイバーは、全体的な伝送における著しい低減と大きい波長変動とを示す。図11は、ケーブル化ファイバーを通して伝送される信号のビット誤り率(BER)を示す。伝送が比較的低い変動(すなわち、数dB)を有する1530nmの波長では、BERはバックトゥーバック(back-to-back)(BTB)値と同様であり、一方で、約5dBを超える波長変動により著しいBERペナルティがもたらされる。この例では、裸ファイバーが十分に機能するが、ケーブル化により、MPIをもたらし伝送を劣化させる過度の摂動が引き起こされた。
図12及び図13は、適切なケーブル化が、スプール巻ファイバーと比較してその伝送特性を向上させることができることを論証する代替例を示す。この例では、ファイバーは、偏光依存効果(群遅延時間差-DGD)に敏感であり、スプールに対する過巻及びマクロベンディングによって摂動が起こるが、適切なケーブル化により望ましくない偏光効果が除去される。特に、図12は、ケーブル化ファイバー対スプール巻ファイバーに対する伝送スペクトルにおける線形性の向上を示す。図13は、この特定の構成でのケーブル化により、BERがBTB構成に非常に類似する値まで向上することを示す。
図14は、過巻及びマクロベンディングの両方を含むように裸でスプールに巻かれたときに、摂動に対して比較的頑強であり、許容可能な性能を有するファイバーの波長に応じたピークツーピーク伝送変動を示す。ケーブル化の後、性能は本質的に変化しないことが明らかである。信号伝送リンクに対して、約10%、場合によっては最大20%のピークツーピーク変動が許容可能である。
上述したように、本発明の態様は、特定の中空コアファイバー設計に対してMPIの原因を理解して具体的に構成される1本以上の個々の中空コア光ファイバーを備える光ケーブルを提供し、次いで、ファイバー構成における許容できない量のモード混合を補償するか、又は代替的に、最小の(許容可能な)モード混合を示すように設計されたファイバー構成において追加のモード混合を発生させないケーブル構造体を設計することに関する。
図15は、これらの要件を満たす特定の中空コア光ファイバー構成及びケーブル構造体を選択する際にたどることができるステップの例示的な組を概説するフローチャートである。プロセスは、ステップ200において、特定の応用に必要なシステム要件の組を定義することにより開始する。例えば、MPIの所定レベルは、駆動設計パラメーターのうちの1つとすることができる。これが確立されると、プロセスにおける次のステップは、この応用及びシステム要件に最適である適切なタイプの中空コア光ファイバーを決定することである(ステップ210)。1つの特定の方法では、この時点で、マルチモード化を維持するが、望ましくないモードへの結合を除去するように定義される中空コアファイバー設計を選択する(フローチャートにおいて要素220として示す)か、又は、シャントコアを含めること等によりモード抑制であるように形成される中空コアファイバーを選択する(フローチャートにおいて要素230として示す)かを判断することができる。
要素220からの経路をたどり、選択されたファイバーは、モード混合に対するその敏感性を判断するように評価される(判断点240)。ファイバーがモード混合に敏感である場合、ファイバーに対してほとんど又は全く摂動を与えないケーブル構造体(例えば、スロットコアケーブル、ルースバッファーケーブル)が選択される(ステップ250)。判断点240に戻り、ファイバーがモード混合に対して敏感でない場合、タイトバッファーケーブルを選択することができる(ステップ260)。
フローチャートにおける要素230に戻ると、モード抑制中空コアファイバー設計を使用するように判断されると、設計プロセスにおける次のステップは、望ましくないモードにどれくらいの損失が見つかるかを確認すること(ステップ270)と、損失の量が許容可能であるか否かを判断すること(判断点280)とである。損失が許容可能である場合、任意の好適なケーブル構造体を採用することができる(ステップ300)。しかしながら、望ましくないモードにおける損失の量が低すぎる場合、ファイバーに沿って摂動を導入することができるケーブル構造が適切な選択である(ステップ290)。
図15において概説した方法は単に例示的であり、判断プロセスに他の様々な考慮事項を追加することができることが理解されるべきである。例えば、ファイバー及びケーブルの選択される組合せは、他のファイバーパラメーターを劣化させるべきではない(すなわち、大量のDGD又は過剰な量の基本モード損失を発生させるべきではない)。全体的な高結合は、ファイバー長に沿って単調に分散される比較的低い局所結合から発生する可能性があり、結合プロセスは通常相互的であるため、光は、基本モードと望ましくないモードとの間で連続的に結合される。これにより、中心入射(すなわち、突合せ結合)の場合であっても、又は、中空コアファイバーケーブルの最遠終端にモードフィルターが存在する場合であっても、MPIのようなペナルティがもたらされる可能性がある。この場合、所望のクロストークレベルを達成するために、モード結合を低減させるべきであり、又は、追加の望ましくないモードの損失メカニズムを導入するべきである。

Claims (5)

  1. 少なくとも1本の中空コア光ファイバーを備える光ファイバーケーブルアセンブリを構成する方法であって、
    最終的なケーブルアセンブリにおいて許可される最大の許容可能なマルチパス干渉(MPI)レベルを求めることと、
    前記MPIレベルを前記求められた最大許容可能レベル未満で維持するために好適な中空コアファイバー構成を選択することと、
    前記選択された中空コアファイバー構成が望ましくないモードへの結合を最小化する場合、前記選択された中空コアファイバーのモード混合に対する敏感性を決定し、前記選択された中空コアファイバーがモード混合に敏感である場合、前記ファイバーを摂動させないケーブル設計を選択し、前記選択された中空コアファイバーがモード混合に敏感でない場合、最小損失のためのケーブル設計を選択すること、又は、
    前記選択された中空コアファイバー構成が望ましくないモードを減衰する場合、望ましくないモードにおける前記損失を評価し、前記損失が許容可能でない場合、モード混合敏感性が存在する場合に前記MPIを前記最大許容可能レベル未満に低減させるために十分な摂動を前記ファイバー上で意図的に発生させるケーブル設計を選択し、望ましくないモードにおける前記損失が許容可能である場合、前記MPIレベルを前記求められた最大許容可能レベル未満で維持するケーブル設計を選択することと、
    を含む、方法。
  2. 前記中空コアファイバー構成を選択するステップは、偏光維持中空コア光ファイバーとモード抑制中空コア光ファイバーとからなる群から中空コアファイバーを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ケーブル設計を選択するステップは、スロットコア、ルースチューブ、ルース-タイトバッファー、タイトバッファーからなる群からケーブルを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記摂動を意図的に発生させるケーブル設計を選択するステップは、曲げ誘起摂動をもたらすケーブル設計を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記曲げ誘起摂動は、前記ケーブル構成アセンブリ内の前記中空コアファイバーのピッチ長p、ピッチ半径r及びピッチ角φを制御することによって求められ、所与のケーブルアセンブリにおける前記ピッチ角φは、
    Figure 0007165674000003
    として表され、前記中空コア光ファイバーの曲げ半径α及び曲率半径βは、以下のように示される、
    Figure 0007165674000004
    請求項4に記載の方法。
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