JP2013543052A - 電気製鋼所から発生するダストの再資源化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気製鋼所から発生するダストの再資源化方法の提供。
【解決手段】本発明は、第2次製錬電気製鋼所の炉を由来とする、電気製鋼所から発生するダストの再資源化方法に関する。本方法では、電気炉で製錬された後に回収されたダストの一部を酸化ナトリウム源及び炭素源の存在下で凝集させてペレットを形成し、得られたペレットをスクラップとともに電気炉へ投入する。
【選択図】図2

Description

本発明は、製鋼ダスト、特に電気製鋼ダストの処理技術の分野に関する。
電気製鋼ダストは、電気製鋼所における第2次製錬炉の排ガスの灰を捕捉するためのバグフィルターによって回収される。これらの製鋼所には、通常、回収されたスクラップが供給される。そのスクラップの組成は、特に自動車カーカス(軟鋼及びステンレス鋼、クロム鋼、リン鋼、カドミウム鋼及び/若しくは電気亜鉛めっき鋼、合金鋼、並びに、銅ケーブル及びその接続部が混じった鋼鉄、鉛蓄電池、プラスチック(PVC、PE、PP、PTFE、PVDF等)、又は、塗料からなる)の組成や、建設業から生じるスクラップ(軟鋼、亜鉛メッキ鋼、リン鋼、鉱物廃棄物(コンクリート、ケイ素アルミニウム廃棄物)が混じった鋼鉄、又は、塗料)の組成を反映している。
製鋼ダストは、亜鉛、鉄、鉛、銅、マンガン、クロム、カドミウム、塩素及びフッ素等の元素を様々に変動する量で含む。どのようなものであるかは、使用されるスクラップの品質によって異なる。
典型的な製鋼ダストの組成は以下のように示される。
Figure 2013543052
このようにダスト中の亜鉛及び鉛の含有量が高いことが、鋼鉄1トン当たり15〜20gもの大量のダスト、すなわち世界全体で年間、数100万トンものダストが発生することと相まって、ダストの再資源化の検討を促している。
過去50年間、このような再資源化を目的として多くの方法が研究されており、これらは酸又はアルカリによる乾式冶金法又は湿式冶金法を利用したものであるが、回転炉で炭素を用いて還元/酸化を行うウェルツ法を除いては、大きな成功を収めることはなかった。ウェルツ法の成功は、その簡便さに加え、亜鉛酸化物及び鉛酸化物(60%Zn及び10%Pb)である半製品が製造されることによるものである。
特許文献1には、製鋼ダスト、特に電気製鋼ダストを処理するための様々な方法が検討されている。その他、特許文献2〜9にも電気製鋼ダストの処理又は再資源化の方法が記載されている。
しかし、電気製鋼ダストは塩素及びフッ素の2種類の元素を多く含んでいるため、これら各方法においては、かなりの量の塩素及びフッ素を含む金属の混合物が回収されることになる。だが、塩素及びフッ素は、亜鉛製錬所の酸浸出設備に対して有害である。実際に、塩化物及びフッ化物は酸性媒体中で腐食性が非常に高く、また、塩化物及びフッ化物が引き起こす化学工学的問題に加え、電気分解した場合にアノードにおいて塩素及びフッ素が放出されるのも好ましくない。
(鉄と結合した亜鉛)/(電気製鋼ダスト中の全亜鉛)の割合にも問題がある。この割合は製鋼所によって25%〜75%と異なっている。実際に、鉄と結合してフェライト(ZnFe)の形態となった亜鉛は、紅亜鉛鉱(ZnO)の形態の亜鉛よりも移動性が低く、従来の硫酸浸出(25%HSO)によって得られる亜鉛収率は、電気製鋼ダストに応じて、25%〜85%と異なっている。亜鉛フェライトは低温での攻撃に対して抵抗性を示すため、好ましい亜鉛収率(>92%)を得るためには高温(90/95℃)で硫酸浸出を行う必要があるが、これによって直ちに鉄が可溶化する。
ZnFe+HSO→ZnSO+Fe(SO+H
そこで、Zn/Fe分離を行うには、pH>4まで中和することにより、鉄を、非常に濾過しにくい針鉄鉱(水酸化物)として、又は、濾過しやすいがかさ高く扱いにくいジャロサイトとして沈殿させる必要がある。このように、ダストが大量のフェライトを含んでいると、収率が低くなったり、取り除くべき残渣の問題が生じたりする。
国際公開第99/53108号 欧州特許第441,051号明細書 欧州特許第453,151号明細書 欧州特許第1,439,237号明細書 仏国特許発明第2,757,540号明細書 国際公開第98/01590号 国際公開第01/06299号 国際公開第2005/059038号 米国特許第5,942,198号明細書
従って、水溶性の塩化ナトリウム及びフッ化ナトリウムの形成を促すことにより、水洗後の電気製鋼ダストの塩素及びフッ素の含有量を顕著に減少させることが、本発明の目的の一つである。
また、酸浸出時に鉄が可溶化するのを最小限にするために、ダスト中に存在する亜鉛フェライトの量をできるだけ抑えることも、本発明の目的の一つである。
また、電気製鋼ダスト中の亜鉛及び鉛の濃度を高くすることによって電気製鋼ダストを再資源化することも、本発明の目的の一つである。
これらの目的は、以下に示す本発明に係る方法を行うことによって達成される。
従って、本発明は、鋼鉄生産に使用される電気炉において、電気製鋼ダスト(electric steelmill dust:ESD)の一部を凝集させて再利用することによって上記ダストを処理する方法に関する。本発明に係る方法は、特に、製鋼所排ガスを処理するために設けられたバグフィルターの出口でESDの一部を回収し、回収したESDを酸化ナトリウム源及び炭素源を用いて凝集させ、圧縮したESDを上記電気炉へ再投入することにある。この新規な熱処理の終了時に再利用されなかったESDは水洗することができ、この場合、有利である。
従来の鋼鉄生産プロセスを模式的に表す。 本発明の方法を模式的に表す。 本発明の方法の特定の実施形態の一つを模式的に表す。
(発明の詳細な説明)
図1は、「第2次製錬」電気製鋼所と呼ばれる電気製鋼所において従来の方法で行われるプロセスを示す。このプロセスでは、回収されたスクラップを電気炉(1)において添加剤(石灰とフッ素)の存在下、通常1200℃〜1600℃の温度で製錬する。このプロセスではスラグが除去され、鋼鉄が回収される。鋼鉄生産中に生成したガスは、粒子及び/又はダストを含むので、大気へ放出する前に浄化する必要がある。このため、ガスに含まれるダストを保持するバグフィルター(2)を利用する。著しくコストがかかる乾式冶金処理及び/又は湿式冶金処理を必要とする限り、電気製鋼ダストの再資源化効果は低い。従って、電気製鋼ダストの大部分は、産業廃棄物(第1種)の貯蔵に適した処分場に貯蔵されるか、あるいは、ウェルツ法によって再処理される。
本発明の目的は、ダストの生成量を低減させ、それによりこのような廃棄物の貯蔵環境に与え得る影響を抑えながら、より効率的かつより安価に電気製鋼ダストを再資源化することである。
よって、本発明は、電気製鋼所の第2次製錬炉から発生する電気製鋼ダストの再資源化方法であって、バグフィルター(12)で回収されたダストの一部を酸化ナトリウム源及び炭素源の存在下で凝集させてペレットを形成し、得られたペレットを電気炉(11)へ投入する方法に関する。
本発明の方法によれば、バグフィルター(12)で回収されたダスト量の約30重量%〜約75重量%、好ましくは約40重量%〜約60重量%を酸化ナトリウム源及び炭素源の存在下で凝集させる。残りのダストは、洗浄して水溶性の塩化物及びフッ化物を除去した後に貯蔵することができるが、該洗浄を施す場合、有利である。「酸化ナトリウム源及び炭素源の存在下で凝集させる」とは、ESDを酸化ナトリウム源と炭素源のみを用いて凝集させることを意味すると解される。
酸化ナトリウム源はNaOH又はNaCOから選択される。これは、高アルカリ性である酸化ナトリウムは、高温下、水又は二酸化炭素が存在しない状態でのみ存在し、また、高温下では水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムは分解して酸化ナトリウムとなるからである。
2NaOH→NaO+H
NaCO→NaO+CO
実用的な観点から、高温下での水素の放出は望ましくないため、酸化ナトリウム源は炭酸ナトリウムであることが好ましい。酸化ナトリウム源の使用量は、凝集させるダストの重量に対して約1重量%〜約5重量%、好ましくは約3重量%〜約4重量%であるのが有利である。単なる目安として、炭酸ナトリウムを使用する場合、通常、溶液の状態、例えば約250g/lの濃度の溶液の状態で使用する。
本発明の一実施形態によれば、酸化ナトリウム源の代わりに炭酸カリウムを用いる。すなわち、バグフィルター(12)で回収されたダストの一部を炭酸カリウム及び炭素源の存在下で凝集させてペレットを形成する。炭酸カリウムの使用量は、通常、上述の酸化ナトリウム源の使用量と同程度である。
炭素源は、粉炭、重油、ピッチ、おがくず、又は、これらの混合物から選択してもよい。本発明の方法を行う上では、炭素源として粉炭が好ましい。炭素源の使用量は、凝集させるダストの重量に対して約10重量%〜約20重量%であるのが有利である。
酸化ナトリウム源及び炭素源の存在下でのダストの凝集は、当業者に周知の技術によって行ってもよい。例えば、バグフィルターから回収したダストと酸化ナトリウム源と炭素源とを2軸スクリュー式ミキシングスクリューで混合し、得られた混合物をペレタイザーによってペレットにする。混合物は供給スクリューによってペレタイザーに供給し、約150〜200barの圧力下で凝集させる。
このようにして得られたペレットをスクラップとともに電気炉(13)へ投入する。この場合、加熱開始時にダストの飛散を抑えるためにるつぼの底部に投入するのが好ましい。投入するペレットの割合は、スクラップの重量に対して約1重量%〜約2重量%である。
スクラップの製錬により生成したダストは、冷却後、従来の方法でバグフィルター(12)に捕捉されるが、この回収されるダストの量が多くなるのは明らかである(約30%〜40%の増加)。しかし、この増加量は、既存の濾過設備を改良しなくても許容できる範囲である。このように回収されたダストの一部(すなわちバグフィルターで回収されたダストの量の約30重量%〜約75重量%、好ましくは約40重量%〜約60重量%)は上述のように再利用され、残りは包装されて貯蔵される。
図3に示す本発明の方法の一変形例によると、再利用されない一部のダスト(換言すると、貯蔵されるダスト)、すなわち、バグフィルターで回収されたダストの約25重量%〜約70重量%は、ユニット(14)で水洗処理される。
上記水洗処理では、
a)固体濃度約250g/l〜約1000g/lとなるように通常約15分間〜約1時間、水に上記ダストを混合し、
b)上記混合により得られた「生成物」を、例えばフィルタープレス、好ましくはメンブレンプレートを備えたフィルタープレスによって加圧濾過(通常約15bar)し、
c)得られた(ダスト)残渣を向流濾過によってダスト1トン当たり約0.2〜約0.6mの割合の水で最終水洗し、
d)得られたダストを乾燥させ、
e)場合によっては、搬送及び最終的な出荷を容易にするために、得られた最終生成物を添加物を加えずにペレット化することができる。
この変形例はESDの塩素及びフッ素の含有量を減少させるのに特に有利である。
一実施形態によると、工程c)において、続けてpHを約8〜9の値に調整してもよく、この場合、溶液中の微量のPb及びCdは、NaSを添加して、それぞれPbS及びCdSとして沈殿させることによって取り除かれる。この際、洗浄水をカートリッジフィルターやサンドフィルター等で濾過することが望ましい。
上記水洗を行うのに必要な各種装置及び技術は、当業者の一般知識の範囲内である。
本発明に係る方法によって、不溶性の塩化物及びフッ化物(大部分はPbCl及びCaF)の形成を抑えることができ、さらに、存在する鉄の量を減少させたり、及び/又は、ヘマタイトの形成を促進することでフェライトの形成を防いだりすることができる。
上記塩化物及びフッ化物は、炉の上部で捕捉される排ガス中で塩化水素酸及びフッ化水素酸を、高アルカリ性かつ高反応性の酸化物であるNaO、又は、KOによって中和することで生成される。この中和によって、NaCl及びNaFの形成、又は、KCl及びKFの形成が他の塩化物及びフッ化物を妨げるほど促進される。そのため、再利用された電気製鋼ダスト(ESD)は、水洗後、ESD組成物の総重量に対してCl含有量が<0.05重量%、F含有量が<0.01重量%である。
また、本発明に係る方法によって、電気製鋼ダストの鉛及び亜鉛の含有量を多くすることもできる。
本発明を下記実施例を用いて説明するが、この実施例は例証を目的としたものにすぎない。
電気炉の出口でバグフィルターに捕捉されたESDのサンプルについて半工業的試験を行った。このサンプルは以下の組成を有する。
Figure 2013543052
ESDと、250g/lの濃度の炭酸ナトリウム溶液(80〜400l/hでポンプにより供給)と、粉炭(100〜200kg/h)とを2軸スクリューで混合してペレットを調製する。上記混合物は供給スクリューによってペレタイザーに供給し、約150〜200barの圧力下で凝集させてペレットを形成する。
その後、これらのペレットをスクラップとともに電気炉へ投入する(スクラップの重量に対して約1.5重量%の割合のペレット)。ペレットを加熱して下記反応を行う。
スクラップ及び製錬浴における酸化物の還元:
Fe+3C→2Fe+3CO
ZnO+C→Zn+CO
ZnFe+4C→Zn+2Fe+4CO
PbO+C→Pb+CO
製錬浴の上部の排ガス中に気化した金属の酸化:
2Fe+3/2O→Fe
Zn+1/2O→ZnO
Pb+1/2O→PbO
ZnO+Fe→ZnFe
スクラップの製錬により発生し、冷却後にバグフィルターに捕捉されたダストは、分析の結果、下記組成を有することがわかった。
Figure 2013543052
上記プロセスの物質収支から、ESDの質量が、鋼鉄1t当たり約20kg(ダストを再利用しない方法)から鋼鉄1t当たり約14kg(本発明に係る方法)へと著しく減少することがわかる。
更に、このESDを低温で硫酸浸出させると、92%〜94%の亜鉛が可溶化する。この結果は、鉄成分がフェライトとはならずヘマタイトとなっており、そのためにFe/ZnO再結合が部分的でしかないことを示している。このように再結合が部分的でしかないことは、下記反応スキーム:
NaO+ZnO→NaZnO
に示されるように、使用可能な過剰量の酸化ナトリウムによって亜鉛酸ナトリウムが形成されることにより説明される。上記亜鉛酸ナトリウムの形成は、亜鉛フェライトの形成:
ZnO+Fe→ZnFe
と競合する。
従って、ペレット化処理中に炭酸ナトリウムを添加すると、亜鉛酸塩の形成が促進され、亜鉛フェライトの形成が抑えられる。
よって、塩素及びフッ素の中和に加えて、NaO源(この場合はNaCO)を用いたペレット化を行うことによって、不溶性亜鉛の割合を低減させ、さらに、炭酸塩の酸化炭素への分解により還元能を付与することができる。また、存在するダイオキシン(環状有機塩素化合物)の量が減少することも特筆される。実際、NaOによる塩素の消費により、ダイオキシンの形成に利用される塩素が抑えられる。
その後、「再利用された」ESDは、
・固体濃度約1000g/lとなるように約30分間、水に上記ESDを混合し、
・混合により得られた「生成物」をメンブレンプレートを備えたフィルタープレスによって約15barで加圧濾過し、
・向流濾過によってESD1トン当たり約0.5mの割合の水で最終水洗し、
・得られたESDを乾燥させる
ことによって洗浄される。
洗浄後の質量収率は88%であり、ESDは下記組成を有する。
Figure 2013543052
この種の生成物は、プラントでの硫黄湿式冶金による亜鉛生産に使用できる限り、再資源化が可能である。
更に、洗浄水(pH=8.5)は以下の特性を有する。
Figure 2013543052
上記洗浄水は、場合によっては安全な硫化及び最終濾過を行った後、pH調整(HCl又はCOを使用)を行ってから海へ放出することができる。

Claims (17)

  1. 電気製鋼所の第2次製錬炉から発生する電気製鋼ダストの再資源化方法であって、
    バグフィルター(12)で回収されたダストの一部を酸化ナトリウム(NaO)源及び炭素源の存在下で凝集させてペレットを形成し、
    得られたペレットをスクラップとともに電気炉(11)で加熱してから前記バグフィルター(12)で回収する方法。
  2. 前記バグフィルター(12)で回収され、前記ペレットの形成に使用されるダストの量は、回収されたダストの総量に対して約30重量%〜約75重量%、好ましくは約40重量%〜約60重量%である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸化ナトリウム源はNaOH又はNaCOから選択され、その使用量は、凝集させるダストの重量に対して約1重量%〜約5重量%、好ましくは約3重量%〜約4重量%である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記酸化ナトリウム(NaO)源の代わりに炭酸カリウムを用いる、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記炭素源は、粉炭、重油、ピッチ、おがくず、又は、これらの混合物から選択され、その使用量は、凝集させるダストの重量に対して約10重量%〜約20重量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記炉(11)に投入する前記ペレットと前記スクラップの重量比は、約1:100〜約2:100である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ペレットを前記スクラップとともに加熱してから前記バグフィルター(12)で回収したダストの一部を水洗する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記電気製鋼ダストは、水洗後、前記電気製鋼ダストである組成物の総重量に対してCl含有量が<0.05重量%、F含有量が<0.01重量%である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記水洗処理では、
    a)固体濃度約250g/l〜約1000g/lとなるように水に前記ダストを混合し、
    b)前記混合により得られた生成物を加圧濾過し、
    c)得られた残渣を向流濾過によってダスト1トン当たり約0.2〜約0.6mの割合の水で最終水洗し、
    d)得られたダストを乾燥させる、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 電気製鋼所の第2次製錬炉から発生する電気製鋼ダストの塩素及びフッ素の含有量を減少させる方法であって、
    (i)バグフィルター(12)で回収されたダストの一部を酸化ナトリウム(NaO)源及び炭素源の存在下で凝集させてペレットを形成し、
    (ii)得られたペレットをスクラップとともに電気炉(11)で加熱してから前記バグフィルター(12)で回収し、
    (iii)回収されたダストの一部を水洗する方法。
  11. 前記バグフィルター(12)で回収され、前記ペレットの形成に使用されるダストの量は、回収されたダストの総量に対して約30重量%〜約75重量%、好ましくは約40重量%〜約60重量%である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記酸化ナトリウム源はNaOH又はNaCOから選択され、その使用量は、凝集させるダストの重量に対して約1重量%〜約5重量%、好ましくは約3重量%〜約4重量%である、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記酸化ナトリウム(NaO)源の代わりに炭酸カリウムを用いる、請求項10又は11に記載の方法。
  14. 前記炭素源は、粉炭、重油、ピッチ、おがくず、又は、これらの混合物から選択され、その使用量は、凝集させるダストの重量に対して約10重量%〜約20重量%である、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記炉(11)に投入する前記ペレットと前記スクラップの重量比は、約1:100〜約2:100である、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記水洗処理では、
    a)固体濃度約250g/l〜約1000g/lとなるように水に前記ダストを混合し、
    b)前記混合により得られた生成物を加圧濾過し、
    c)得られた残渣を向流濾過によってダスト1トン当たり約0.2〜約0.6mの割合の水で最終水洗し、
    d)得られたダストを乾燥させる、請求項10〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記電気製鋼ダストは、水洗後、前記電気製鋼ダストである組成物の総重量に対してCl含有量が<0.05重量%、F含有量が<0.01重量%である、請求項10〜16のいずれか1項に記載の方法。
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