JP2013542453A - 疾患のバイオマーカーとしてのアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体 - Google Patents

疾患のバイオマーカーとしてのアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体 Download PDF

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Abstract

方法およびキットは、アルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体(ABPPC)を含むバイオマーカーを使用することによる虚血の診断または予後診断を提供する。
【選択図】図4

Description

政府の権利についての記述
本発明は、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって与えられた、NHLBIのプロテオミクス助成の政府支援によりなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
関連出願への相互参照
本出願は、2010年11月12日出願の米国仮出願番号61/412,931に基づく優先権を主張し、その全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、独特のアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体(ABPPC;albumin−bound protein/peptide complex)を含むバイオマーカーを使用した診断方法に関する。
血清アルブミンは、血清および血漿中で最も量の多いタンパク質であり、典型的には45〜50mg/mlで存在する。アルブミンは、細胞内空間においてタンパク質、脂質および小分子に結合する「分子スポンジ」として機能し(Millea,K.、Krull,I.Journal of Liquid Chromatography and Related Technologies 2003、26、2195〜2224;Anderson,N.L.、Anderson,N.G.Mol Cell Proteomics 2002、1、845〜867;Carter,D.C.、Ho,J.X.Adv Protein Chem 1994、45、153〜203)、ペプチドホルモン、血清アミロイドA、インターフェロン、グルカゴン、ブラジキニン、インスリンおよび連鎖球菌のプロテインGと会合を形成することが見出されているが(Peters,T.Jr.、All About Albumin;Academic Press:San Diego、1996; Baczynskyj,L.、Bronson,G.E.、Kubiak,T.M.Rapid Commun Mass Spectrom 1994、8、280〜286;Carter,W.A.Methods Enzymol 1981、78、576〜582;Sjobring,U.、Bjorck,L.、Kastern,W.JBiol Chem 1991、266、399〜405)、結合パートナーの広範囲のリスト、およびこれらのパートナーが疾患によって変化するかどうかは調査されてこなかった。以前の研究では、変性条件下で高分子量種を除去したときに、低分子量種の高い回収率が示されており、アルブミンなどのより大きなタンパク質がペプチドと結合していることがさらに確認されている(Tirumalai,R.S.、Chan,K.C.、Prieto,D.A.、Issaq,H.J.、Conrads,T.P.、Veenstra,T.D.Mol Cell Proteomics 2003、2、1096〜1103)。さらに、アルブミンは、血清中のパラオキシナーゼ1(Ortigoza−Ferado,J.、Richter,R.J.、Hornung,S.K.、Motulsky,A.G.、Furlong,C.E.Am J Hum Genet 1984、36、295〜305)、α−1−酸性糖タンパク質(Krauss,E.、Polnaszek,C.F.、Scheeler,D.A.、Halsall,H.B.、Eckfeldt,J.H.、Holtzman,J.L.JPharmacol Exp Ther 1986、239、754〜759)、クラステリン(Kelso,G.J.、Stuart,W.D.、Richter,R.J.、Furlong,C.E.、Jordan−Starck,T.C.、Harmony,J.A.Biochemistry 1994、33、832〜839)(パラオキシナーゼ1を介した間接的相互作用)およびアポリポタンパク質Eなどの少数の特定のタンパク質に結合することが報告されている。血清中のアルブミン結合ペプチド(30kDa未満)が研究されてきたが、その結合の程度は現在も不明である(Zhou,M.、Lucas,D.A.、Chan,K.C.; Issaq,H.J.、Petricoin,E.F.,3rd、Liotta,L.A.、Veenstra,T.D.、Conrads,T.P.Electrophoresis 2004、25、1289〜1298)。現在まで、虚血性疾患においてアルブミンに結合したタンパク質/ペプチドの包括的な研究は行われていない。
アルブミンは、その金属への結合を変更させる疾患によって変化することが見出されており、現在、虚血に対するバイオマーカーとして機能している。以前に心筋虚血に対するバイオマーカーとして特定されているアルブミンの修飾は、アルブミンのN末端N−アセチル化であり、これは、コバルトおよびニッケルに対してアルブミンの結合親和性を減少させる(Bar−Or,D.、Curtis,G.、Rao,N.、Bampos,N.、Lau,E.EurJBiochem 2001、268、42〜47; Takahashi,N.、Takahashi,Y.、Putnam,F.W.Proc Natl Acad Sci U S A 1987、84、7403〜7407; Chan,B.、Dodsworth,N.、Woodrow,J.、Tucker,A.、Harris,R.Eur JBiochem 1995、227、524〜528)。現時点での特許出願は(PCT国際出願のCrosby,P.A.M.、Deborah L:USA、2002; Bar−or,D.L.、Edward;PCT国際のWinkler,James V :US、2004)、虚血のためのアルブミンのこのN末端修飾の使用法を開示しており、アルブミンコバルト結合のための臨床アッセイ(ACBアッセイ)につなげている。N末端修飾に加えて、アルブミンの酸化が酸化ストレスのマーカーとして提案されている(Mera,K.、Anraku,M.、Kitamura,K.、Nakajou,K.、Maruyama,T.、Tomita,K.、Otagiri,M.Hypertens Res 2005、28、973〜980)。腎障害および末期腎疾患の患者におけるアルブミンのMALDI−TOF分析(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型)は、疾患に伴ってアルブミンの分子量(MW)の増加を示す(Thornalley,P.J.、Argirova,M.、Ahmed,N.、Mann,V.M.、Argirov,O.、Dawnay,A.Kidney Int 2000、58、2228〜2234)。最後に、アルブミンの脂肪酸輸送機能は、アテローム性動脈硬化症および糖尿病において修飾される(Muravskaya,E.V.、Lapko,A.G.、Muravskii,V.A.Bull Exp Biol Med 2003、135、433〜435)。糖尿病患者において、アルブミンの脂肪酸に対する結合能力は増加しており、アテローム性動脈硬化症患者においてこの能力は減少している。結論として、アルブミンが疾患に伴って変化しているという証拠は明らかである。虚血性疾患におけるアルブミンと特定のタンパク質/ペプチド複合体(ABPPC)との結合の変更は特定されていない。虚血性疾患におけるそのような新規なABPPC複合体の特定は、虚血性疾患を診断する方法のための新たなバイオマーカーをもたらすであろう。
虚血性イベントにおける血清、血漿または他の体液中のアルブミンに対するタンパク質および/またはペプチドの結合の変更は、虚血性疾患を診断するために使用されていない。この取り組みは、虚血患者において質量範囲を排除することなく、インタクトなタンパク質、分解されたタンパク質およびペプチドの分析を含むという理由から独特なものである。さらにこの取り組みは、虚血性疾患状態における、アルブミンに結合するタンパク質およびペプチドの変化に焦点を当てる。
虚血が疑われる対象における特定のアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体(ABPPC)のレベルを決定すること、および正常対象集団の対照レベルに対して決定されたレベルを定量することを含む、虚血を診断する方法が提供される。特定のABPPCのレベルの変動、およびABPPCのプロファイルの変動は虚血を示すことが見出された。
表に列挙された分子量および保持時間(分)を有する標準タンパク質についてのサイズ排除クロマトグラム。赤色のトレースは、ベースラインで対照患者から採取されたアルブミノーム(albuminome)試料のものである。 PTCAを受けた患者についてのABPPCのサイズ排除クロマトグラム。 対照および罹患患者から採取されたアルブミノームのSEC画分についての一次元SDS−PAGE。 対照および罹患患者から採取されたアルブミノームのSEC画分についての一次元SDS−PAGE。 対照および罹患患者から採取されたアルブミノームのSEC画分についての一次元SDS−PAGE。 対照および罹患患者から採取されたアルブミノームのSEC画分についての一次元SDS−PAGE。 A)時点1、ベースラインでの対照および罹患群におけるタンパク質のlog10スペクトルカウントの比較。B)時点8、PTCA後24時間での対照および罹患群におけるタンパク質のlog10スペクトルカウントの比較。分析はStataソフトウェアを使用して行った。
発明の詳細な説明
本発明者らは、健康な個体および罹患した個体におけるアルブミン結合タンパク質を決定するために、ヒト血清のアルブミンを富化した画分を試験した。
したがって、心筋虚血を有すると疑われる対象における特定のアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体(ABPPC)のレベルを決定すること、および決定されたレベルを正常対象集団の対照レベルに対して定量することを含む、虚血を診断する方法が提供される。特定のABPPCのレベルの変動、およびABPPCプロファイルの変動は虚血を示すことが見出された。
目的は、虚血患者および健康な受診者におけるアルブミンへ示差的に結合するタンパク質/タンパク質断片/ペプチドを、現在の血液採取プロトコールに適合した、費用対効果の高い迅速かつ高感度な方法で特徴付けることである。本発明者らはいかなる特定の仮説にも拘束されないが、これは、アルブミンが疾患に伴って変化し、その結果、アルブミンとその結合タンパク質およびペプチドとの複合体が変化するという仮説に基づく。ABPPCアッセイは、アルブミンの修飾またはABPPC組成の変化(すなわち1以上のタンパク質の存在または非存在)、1以上のタンパク質の変更した濃度(または化学量論比もしくはモル比)、タンパク質のPTM(翻訳後修飾)の変化(たとえば、タンパク質分解断片対アルブミンを含むインタクトなタンパク質)を測定することができる。翻訳後修飾は、酸化、シトルリン化、リン酸化およびグリコシル化を含み得る。
ABPPCは、心筋虚血(細胞壊死前)および心筋梗塞の患者において変更し、ABPPCは、血管炎患者および虚血、心筋梗塞患者および健康な個体において異なることが発見された。しかし、関与する実際のタンパク質およびペプチドは、以前には特定されていない。実際のタンパク質およびペプチドの特定は、特定のタンパク質/ペプチドを考慮してアルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体についてアッセイすることによって、虚血の診断を改善するであろう。虚血診断の分野における進歩はこの点にある。
本発明者らは、安定した狭心症の患者(SA、対照群)および血管形成を受けた(ある程度の心筋虚血を含む)心筋壊死または心筋梗塞の患者(MI、罹患群、細胞壊死および血液中のcTnIまたはcTnTの検出に基づく)から得たABPPCを分析した。ABPPCタンパク質は、質量分析法を使用して定量した。全スペクトルカウントが決定され、SA患者とMI患者との間で比較された。ある特定のタンパク質またはペプチドは、SA患者と比較してMI患者において増加または減少し、これらのタンパク質は、ABPPCを変化させる虚血性ならびに非虚血性疾患のための潜在的なバイオマーカーである。結果は表1に示される。
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虚血群において、増加または減少した特定のタンパク質/ペプチドを表2に示す。
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ここに開示された方法は、単独で、または他の診断試験と組み合わせて使用して、診断の精度と特異性を向上させることができる。これらは、cTnI、cTnT、ミオグロビン、CKMBのような一般的に用いられている心筋損傷バイオマーカーを含む。方法はまた、スクリーニング目的で使用して、この手段または他の手段によるさらなる試験のための「リスクがある」と思われる個体を特定することもできる。
したがって、一形態において、方法は、(a)前記対象から得られる生物学的試料中の、表2において特定されているタンパク質またはペプチドを含む少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを決定すること、および(b)ある特定のタンパク質またはペプチドの対照レベルと比較したバイオマーカーのレベルの上昇または減少が、疾患または障害を示すことを含む。一態様において、疾患は虚血である。他の態様において、疾患は心筋虚血である。他の態様において、疾患は腎虚血である。他の態様において、疾患は骨格筋虚血である。他の態様において、疾患は脳虚血である。他の態様において、疾患は臓器虚血である。
他の形態において、方法は、表2のタンパク質/ペプチドを含む少なくとも1つのバイオマーカーの存在について対象試料をアッセイすることを含み;前記バイオマーカーの検出は疾患または障害の診断と相関しており、相関は、正常対象と比較した対象試料中のバイオマーカーの存在およびレベルを考慮している。
バイオマーカーは、当業者に知られている任意の適した手段によって、たとえば、タンパク質またはペプチドアッセイ、結合アッセイまたはイムノアッセイを使用して検出することができる。バイオマーカーはまた、任意選択でABBPCの単離後の試料の適切な初期の処理の後に、質量分析(MS)を使用してインタクトなまたは消化されたペプチドのピークとして、または、たとえばサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を使用してゲルバンドとして、特定することができる。陽性診断では、バイオマーカーは、健康な対照の値と比較して上昇または減少し、または経時的な同じ個体における変化を使用することができる。多重反応モニタリング(MRM)は、他の態様において有用な、選択されたイオンのモニタリングを可能とする質量分析技術である。この技術を使うことにより、非常に特異的な化学的または生物学的な種をモニタリングすることができ、絶対的な定量値を得ることができる。たとえば、あるタンパク質の濃度を、そのタンパク質に独特の1以上のペプチドのモニタリングにより決定することができる。
対象試料は、たとえば、血液、血漿、血清または他の体液からなる群から選択することができる。好ましくは、試料は、アルブミンが富化された血清または血漿である。
この診断アッセイは、たとえば、緊急処置室に居る患者を評価するため、または病院内での長期継続ケアのため、または開業医の診察室において、または緊急移送(たとえば救急車)において、手術または治療上の処置の間またはその後(たとえば、血管形成または血栓溶解処置の間またはその後)に使用することができる。アッセイは、アルブミンが血清中に非常に豊富であるため(40〜50mg/ml)、個体から容易かつ再現可能に得ることができるという利点を有する。アルブミンに対する特異的抗体が利用可能であり、ABPPCは複雑なアッセイの必要なく、容易に富化または捕捉される。液体クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーおよびゲルに基づく方法を含む他の生化学的方法も同様に使用することができる。この天然に存在するサブプロテオームの捕捉は、試料の複雑性を低減させ、低いタンパク質濃度でのアッセイ感度に付随する問題を回避する。ABPPC中のいくつかのタンパク質は、アルブミンを枯渇させた血清中では観察されていないので、いくつかのバイオマーカーは、ABPPCに独特であるようである。
本明細書に記載されている方法を実施するためのキットも提供される。一態様において、キットは、以下のいずれかを含んでよい:内因性のアルブミンを特異的に捕捉または富化するための抗体(または化学的成分)、アルブミンに結合した1以上の特定のタンパク質(またはペプチドもしくは修飾タンパク質)に対する二次抗体(または化学的成分)、および結合している二次抗体の量の検出および/または定量のための成分。一態様において、二次抗体は、虚血において特定のタンパク質と共に変化することによってABPPCのタンパク質含有量の変化を定量する、表1または表2に列挙されたタンパク質(複数可)に対するものであり得る。
ある態様において、内因性のABPPCは(抗体または化学的部分により)捕捉され、続いて、インタクトなまたは酵素分解されたタンパク質の質量分析(MS)を使用して、目的のタンパク質を直接検出する。この態様において、キットは、ABPPCが、インタクトな質量についてはMS中への溶出後に富化され、または消化およびその後の(分析物についてのすべてのペプチドまたは特定の特徴的ペプチドの)MS分析については溶出されるであろうマトリックスにカップリングした抗アルブミン抗体(たとえば、小型カラム中のまたはピペットチップの先端に充填された)を含有してもよい。キットは、標識された内部タンパク質標準をさらに含んでいてもよい。本発明のキットは、複数のABPPC成分が同時に評価できるように、複数の抗体を含有してもよい。
結合しているABPPCと遊離している(循環している)ABPPCとの比も重要であり得ると考えられる。方法およびキットは、特定のタンパク質が、血清アルブミンに結合しているか遊離していると測定されるように修飾されてもよい。たとえば、いくつかのタンパク質は、ともにアルブミンに結合していることが観察されたが、血清のアルブミン枯渇画分においても観察され、遊離形態で存在し得ることを示している。これらのタンパク質の例は、アンチトロンビンIII、アポリポタンパク質、AII、AIV、CII、クラステリン、トランスサイレチンおよびビタミンD結合タンパク質を含む。実践者は、常法通りの実験により、特定の疾患状態においてその比がどのように変更するのかを決定することができる。
本発明の方法および組成物が有用であることが予期される疾患または障害は、虚血を含む。心筋虚血、臓器虚血、腎虚血および脳虚血を含む、異なる形態の虚血が検出可能であってよい。
定義
以下の用語は、ほかに示されていない限り、この出願において、以下に定義されるように用いられる。
「マーカー」または「バイオマーカー」は、本明細書において互換的に使用され、本発明との関連において、対照値と比較して特定の疾患または障害を有する患者から採取される試料中に示差的に存在する、(特に特定の同一性または見かけの分子量の)ABPPCを指し、対照値は、たとえば、対照対象(たとえば、陰性診断を有する人、正常なまたは健康な対象)から採取される、比較可能な試料における平均または算術平均値からなる。バイオマーカーは、アルブミンと現在結合しているまたはそれから切断された特定のペプチドまたはタンパク質(表1または表2)として、または質量分析、サイズ排除クロマトグラフィー、もしくは他の分離プロセスまたは抗体検出における特定のピーク、バンド、画分などとして決定されてもよい。いくつかの適用において、たとえば、質量分析もしくは他のプロファイルまたは複数の抗体を使用して、複数のバイオマーカーを決定してもよく、個々のバイオマーカー間の差異および/または部分的なもしくは完全なプロファイルを、診断のために使用してもよい。
「示差的に存在する(differentially present)」という句は、対照対象と比較した特定の疾患または障害を有する患者から採取した試料中に存在するマーカーの量および/または頻度の差異を指す。たとえば、マーカーは、疾患または障害を有する患者の試料中の、対照値(たとえば、対照対象の試料により決定された値)と比較して上昇したレベルまたは減少したレベルで存在するABPPCとすることができる。代替として、マーカーは、対照対象の試料と比較して、患者の試料中に高頻度または低頻度で検出されるABPPCとすることができる。マーカーは、量、頻度またはその両方の観点から示差的に存在していればよい。マーカーは、単なる存在/検出量の増減ではなく、マーカーであるタンパク質の物理的な変化/修飾であってもよい。たとえば、それは、変化しているタンパク質の翻訳後修飾、切断、またはアイソフォームであってよく、アッセイによって検出されるのはこの変化である。これは、疾患対対照の異なる量の決定とは区別される。
試料中のマーカー、化合物、組成物または物質の量が、他の試料におけるマーカー、化合物、組成物または物質の量と、または対照値と統計的に有意に異なる場合、試料中のマーカー、化合物、組成物または物質は、試料中に示差的に存在している。たとえば、化合物は、それが、他の試料(たとえば対照)中に存在するよりも少なくとも約120%、少なくとも約130%、少なくとも約150%、少なくとも約180%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約500%、少なくとも約700%、少なくとも約900%、または少なくとも約1000%多くまたは少なく存在している場合、または、1つの試料においては検出できるが他の試料では検出できないという場合、示差的に存在している。
代替としてまたはさらに、マーカー、化合物、組成物または物質は、たとえば特定の疾患または障害を有する患者の試料におけるマーカー等の検出の頻度が、健康な個体から得られる対照試料または対照値よりも統計的に有意に高いまたは低い場合、試料間で示差的に存在している。たとえば、バイオマーカーは、一方の試料が他の試料よりも少なくとも約120%、少なくとも約130%、少なくとも約150%、少なくとも約180%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約500%、少なくとも約700%、少なくとも約900%、または少なくとも約1000%高頻度または低頻度で観察される場合、2セットの試料間で示差的に存在している。これらの例示的な値にもかかわらず、当業者は、マーカーが示差的に存在しているか否かを決定する統計的に有意な差異を現すカットオフポイント等を決定できることが予期される。
「診断的」とは、病的状態の存在または性質を特定することを意味し、特定の疾患または障害を発症するリスクのある患者を特定することを含む。診断方法は、その感度および特異性において異なる。診断アッセイの「感度」とは、試験で陽性となった者のうちの患者のパーセントである(「真陽性」のパーセント)。アッセイによって検出されない罹患個体は、「偽陰性」である。罹患しておらずアッセイにおいて陰性である対象は、「真陰性」と呼ばれる。診断アッセイの「特異性」は、1−偽陽性率であり、「偽陽性」率は、試験で陽性であり疾患を有さない対象の比率と定義される。特定の診断方法は、状態の確定診断を提供しないが、方法が診断に役立つ陽性を示すものであれば十分である。
「検出」、「検出する」等の用語は、バイオマーカーの検出、または疾患または障害の検出(たとえば、陽性のアッセイ結果が得られたとき)との関連において使用されてよい。後者の関連では、「検出」および「診断」は同義語とみなされる。
「のリスクがある」は、正常な対象と比較してまたは対照群、たとえば患者集団と比較して増加したリスクがあることを意味することが意図されている。したがって、特定のマーカーを保有する対象は、特定の疾患または障害について増加したリスクを有してもよく、さらなる試験を必要とすると特定されてもよい。「増加したリスク」または「上昇したリスク」は、たとえばその対象がその障害を有するという、確率の統計学的に有意な増加を意味する。リスクは、好ましくは、比較している対照群に対して少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、さらにより好ましくは少なくとも50%増加する。
マーカーの「試験量」は、試験されている試料中に存在するマーカーの量を指す。試験量は、絶対的な量(たとえば、μg/ml)または相対的な量(たとえば、シグナルの相対強度)のいずれかとすることができる。
マーカーの「診断量」とは、特定の疾患または障害の診断と一致する対象の試料中のマーカーの量を指す。診断量は、絶対量(たとえば、μg/ml)または相対量(たとえば、シグナルの相対強度)のいずれかとすることができる。
マーカーの「対照量」は、マーカーの試験量に対して比較される任意の量または量の範囲とすることができる。たとえば、マーカーの対照量は、診断される疾患または障害に罹患していない人におけるマーカーの量とすることができる。対照量は、絶対量(たとえば、μg/ml)または相対量(たとえば、シグナルの相対強度)のいずれかとすることができる。
「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」という用語は、本明細書において互換的に使用されて、α−アミノ酸残基の、特に天然に存在するα−アミノ酸のポリマーを指す。この用語は、天然に存在するアミノ酸ポリマーと同様に、1以上のアミノ酸残基が、天然に存在するアミノ酸に対応する類似体または模倣物であるアミノ酸ポリマーにも適用される。ポリペプチドは、たとえば、炭水化物残基の付加による糖タンパク質の形成、リンタンパク質を形成するリン酸化、および多くの化学的修飾(たとえば、酸化、脱アミド、アミド化、メチル化、ホルミル化、ヒドロキシメチル化、グアニジン化)により修飾されていても、ならびに分解、還元、架橋されていてもよい。「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」という用語は、タンパク質のすべての非修飾および修飾形態を含む。
「検出可能な部分」または「標識」は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段により検出可能な組成物を指す。たとえば、有用な標識は、32P、35S、蛍光色素、高電子密度試薬、酵素(たとえば、ELISAで一般的に使用されるような)、ビオチン−ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン、ハプテンおよび抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能なタンパク質、または標的に相補的な配列を有する核酸分子である。検出可能な部分は、しばしば、試料における結合している検出可能な部分の量を定量するために使用することができる、測定可能なシグナル、たとえば放射線、色素、または蛍光シグナルなどを発生する。シグナルの定量は、たとえば、シンチレーション計数、デンシトメトリー、フローサイトメトリー、またはインタクトなもしくはその後消化されたペプチド(1つ以上のペプチドを評価することができる)の質量分析による直接分析によって達成される。
「抗体」とは、エピトープ(たとえば抗原)に特異的に結合および認識する1つもしくは複数の免疫グロブリン遺伝子、またはそれらの断片により実質的にコードされるポリペプチドリガンドを指す。認識された免疫グロブリン遺伝子は、κおよびλ軽鎖の定常領域遺伝子、α、γ、δ、υおよびμ重鎖定常領域遺伝子、および無数の免疫グロブリン可変領域遺伝子を含む。抗体は、たとえば、インタクトな免疫グロブリンまたは種々のペプチダーゼによる消化により生成される多くのよく特徴付けられたその断片として存在する。これは、たとえば、Fab’およびF(ab)’断片を含む。「抗体」という用語は、本明細書において使用される場合、抗体全体の修飾、または組み換えDNA手法を使用してデノボ合成されたもののいずれかによって生成された抗体断片も含む。それはまた、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体または一本鎖抗体も含む。抗体の「Fc」部分は、1以上の重鎖定常領域ドメイン、CH、CHおよびCHを含むが、重鎖可変領域を含まない、免疫グロブリン重鎖の部分を指す。
「結合アッセイ」は、バイオマーカーが、作用物質、たとえば抗体などへの結合によって検出され、それにより検出プロセスが実施される生化学的アッセイを意味する。検出プロセスは、放射性または蛍光標識などを含んでもよい。アッセイは、バイオマーカーの固定を含んでもよく、溶液中で行われてもよい。
「イムノアッセイ」は、抗原(たとえば、マーカー)に特異的に結合する抗体を使用するアッセイである。イムノアッセイは、抗原を単離、補足および/または定量するために、特定の抗体の特異的結合特性を利用することによって特徴付けられる。
タンパク質またはペプチドを指すときの、抗体「に特異的に(または選択的に)結合する」またはそれ「と特異的に(または選択的に)免疫反応性の」という句は、タンパク質および他の生物製剤の不均一な集団におけるタンパク質の存在を決定する結合反応を指す。したがって、指定されたイムノアッセイ条件下で、指定の抗体は特定のタンパク質にバックグラウンドで少なくとも2回結合し、試料中に存在する他のタンパク質には有意な量では実質的に結合しない。そのような条件下での抗体への特異的な結合は、特定のタンパク質ついてのその特異性のために選択される抗体を必要としてもよい。種々のイムノアッセイフォーマットが、特定のタンパク質と特異的に免疫反応性の抗体を選択するために使用されてもよい。たとえば、固相ELISAイムノアッセイは、タンパク質と特異的に免疫反応性の抗体を選択するために常法として使用されている(たとえば、特定の免疫反応性を決定するために使用することができるイムノアッセイフォーマットおよび条件の説明については、Harlow&Lane、Antibodies,A Laboratory Manual(1988)を参照されたい)。
「対象」、「患者」または「個体」という用語は一般にヒトを指すが、本発明の方法はヒトに限定されず、アルブミンは種間で相同であるため、他の動物(たとえば、鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類)において、特に哺乳動物において有用であるべきである。
「試料」は、その最も広い意味で、本明細書において使用される。試料は、血液、血清、血漿、涙液、房水および硝子体液、髄液を含む体液;細胞もしくは組織調製物の可溶性画分、または細胞を増殖させた培地;細胞小器官、または細胞もしくは組織から単離もしくは抽出された膜;溶液中のまたは基板に結合しているポリペプチド、またはペプチド;細胞;組織;組織プリント;フィンガープリント、皮膚または毛髪;その断片および誘導体を含んでいてもよい。対象試料は通常、血液、血漿および血清を含む血液製剤の誘導体を含む。
「アルブミン富化された血清または血漿」は、処理されて、アルブミン以外の成分ならびにそれに結合している関連ペプチドおよびタンパク質を低減または除去された血清または血漿を意味する。
血清または血漿からアルブミンを単離するための利用可能な2つの主な方法:親和性ベースの(たとえば、抗体、Cibacronブルー)および化学物質ベースの方法(たとえば、NaCl/EtOH(Fu,Q.、Garnham,C.P.、Elliott,S.T.、Bovenkamp,D.E.ら、Proteomics 2005、5、2656〜2664.Colantonio,D.A.、Dunkinson,C.、Bovenkamp,D.E.、Van Eyk,J.E.、Proteomics 2005、5、3831〜3835.)TCA/アセトン(Chen,Y.Y.、Lin,S.Y.、Yeh,Y.Y.、Hsiao,H.H.ら、Electrophoresis 2005、26、2117〜2127))がある。親和性ベースの方法の多くが比較されており、アルブミンを効率的に除去することが示されている(Zolotarjova,N.、Martosella,J.、Nicol,G.、Bailey,J.ら、Proteomics 2005、5、3304〜3313;Bjorhall,K.、Miliotis,T.、Davidsson,P.、Proteomics 2005、5、307〜317;Chromy,B.A.、Gonzales,A.D.、Perkins,J.、Choi,M.W.ら、J.Proteome Res.2004、3、1120〜1127)。しかしながら、これらの方法は、LCカラムの場合、タンパク質/ペプチドのリガンドおよびカラム材料に対する非特異的結合ならびに実験間のキャリーオーバーに対して弱い(Zolotarjova,N.、Martosella,J.、Nicol,G.、Bailey,J.ら、Proteomics 2005、5、3304〜3313;Colantonio,D.A.、Dunkinson,C.、Bovenkamp,D.E.、Van Eyk,J.E.、Proteomics 2005、5、3831〜3835;Bjorhall,K.、Miliotis,T.、Davidsson,P.、Proteomics 2005、5、307〜317;Chromy,B.A.、Gonzales,A.D.、Perkins,J.、Choi,M.W.ら、J.Proteome Res.2004、3、1120〜1127;Steel,L.F.、Trotter,M.G.、Nakajima,P.B.、Mattu,T.S.ら、Mol.Cell.Proteomics 2003、2、262〜270;Stanley,B.A.、Gundry,R.L.、Cotter,R.J.、Van Eyk,J.E.、Dis.Markers 2004、20、167〜178)。代替として、アルブミンは、1940年代からNaCl/EtOH沈殿を使用して精製されており(Cohn,E.J.、Strong,L.E.、Hughes,W.L.、Mulford,D.J.ら、J.Am.Chem.Soc.1946,68,459〜475)、この方法は、医薬品グレードのアルブミンを単離するために常法として使用されている。最近、このプロセスが、アルブミンの効率的な精製および除去のために必要とされるステップを最小化するために、プロテオミクス分野で最適化されたが(Fu,Q.、Garnham,C.P.、Elliott,S.T.、Bovenkamp,D.E.ら、Proteomics 2005、5、2656〜2664)、他のタンパク質の同時精製は依然として問題になり得る。
例1
コホート:ヒト血清を、待機的な血管形成術(PTCA)を受けている患者から得た。血清を、手順の全体にわたって様々な時点で大腿動脈から取り出した。患者試料を、心臓トロポニンI(cTnI)の非存在または存在にそれぞれ基づいて非罹患(対照)または罹患(心筋梗塞、MI)に分類した。分析のために、各群から3つの時点、T−ベースライン、T−PTCA後1時間、およびT−PTCA後24時間を選んだ。
材料:すべての試薬および溶媒は、利用可能な最高グレードであった。サイズ排除標準はすべて、Sigma Aldrichから購入し、少なくとも90%純粋であった。
サイズ排除クロマトグラフィー:ヒト血清アルブミン(HSA)を、NaCl/EtOH溶媒系を使用して非HSA関連タンパク質を沈殿させ、HSAおよびその関連タンパク質/ペプチドは上清中にとどまる化学的枯渇によって、血清試料から除去した。次いでHSAを含有する上清を、BioSep−SEC−S2000 300×7.8mmカラム(Phenomenex、Torrance、CA、米国)を使用してProteomeLab PF2D HPLCシステム(Beckman Coulter、Fullerton、CA、米国)において実施される非変性サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)に供した。移動相は、50mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.8であり、これをアイソクラティックで0.25mL/minの流速で流した。各試料について、200μgの全タンパク質をSECカラム上に2回ロードし、両方のランの画分を合わせた。画分を0.5分毎に回収し、関連タンパク質/ペプチドが結合しているHSAを含有する画分を集め、10分間にわたって2分間の画分プールずつ一緒にプールした(画分はA→Eとラベルした)。次いで画分AおよびBを合わせて画分ABとし、これにより、各試料について4つの全プールSEC画分が存在した。各プールした画分(AB、C、DおよびE)についての全タンパク質濃度を、製造業者のプロトコールに従ってマイクロBCAアッセイキット(Sigma Aldrich、St.Louis、MO、米国)を使用して決定した。6つの分子量標準もまた、同じ実験条件を使用して流した(アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)由来β−ガラクトシダーゼ116.3kDa、ヒト血清アルブミン67kDa、ニワトリのオボアルブミン45kDa、ウシ赤血球由来炭酸脱水酵素30kDa、ウマ心臓由来ミオグロビン16.7kDaおよびウシ酸化インスリンβ−鎖3.5kDa)。
1−D SDS−PAGEおよびトリプシン消化:次いで、各画分プールの375ナノグラムの全タンパク質を凍結乾燥し、タンパク質を、20mM DTT:4×Invitrogenローディング緩衝液の3:1混合物中に再懸濁した。次いで試料を95℃で5分間沸騰させ、Invitrogen4〜12%Bis−Trisゲル上にロードした。ゲルを、1×MESランニング緩衝液中で、140Vで20分間、次いで200Vで追跡色素がゲルの底部に到達するまで流した。Shevchenkoらのプロトコールに従ってゲルを銀染色した(ShevchenkoらAnalytical Chemistry 1996、68:850〜858)。アルブミンおよびアルブミン二量体に対応するバンドをゲルから切り取り、廃棄した。次いで、各レーンの残っているゲルを2.0mLエッペンドルフチューブ中に入れ、トリプシンで消化した。
質量分析:各プールした画分について、製造業者のプロトコールに従ってOmix C18ZipTips(Varian、Santa Clara、CA、米国)を使用してペプチド溶液を脱塩し、30μlの70%アセトニトリル(MeCN)、0.1%ギ酸(FA)で溶出した。LC−MS/MS分析の前に、2マイクロリットルの画分ABおよびCを合わせ、2μlの画分DおよびEを合わせた。各組合せの2つのテクニカルレプリケートを、ナノエレクトロスプレーイオン源を備えたLTQ−Orbitrap質量分析計(Thermo、Waltham、MA、米国)に接続されたAgilent1200ナノ−LCシステム(Agilent、Santa Clara、CA、米国)において分析した。ペプチドを、移動相Aが水中0.1%v/vギ酸であり、移動相Bが水中90%アセトニトリル、0.1%ギ酸であるC18RP−HPLCカラム(5μm、200Å Magic C18を自己充填した75μm×10cm;Michrom BioResources、Auburn、CA、米国)において、300nl/minの流速で分離した。直線勾配は、40分間で10〜45%のBとした。各MS1スキャンの後に、7つの最も豊富なプレカーサーイオンの衝突誘起解離(CID、LTQ部分において取得した)を24秒間の動的排除で行った。MS1シグナルが1000カウントを超える場合のみ、MS2スキャンを開始した。MS1では、500msの最大時間にわたって2×10イオンをOrbitrap中に蓄積し、60,000FWHM(375〜2000m/z)の分解能でスキャンした。MS2スペクトル(衝突誘起解離(CID)を介した)を、LTQにおいて通常のスキャンモードで、10イオンの標的設定および30msの蓄積時間で取得した。正規化された衝突エネルギーは、35%に設定し、各スペクトルについて1つのマイクロスキャンを取得した。ヒト血清アルブミンおよびウシ膵臓トリプシンペプチドに対応する134m/z値の排除リストを以前のMSランに基づいて作成し、これによりこれらの値がMS2分析のために選択されることを排除した。
データベース検索。生のMSデータをInternational Protein Indexヒトv.3.62データベースに対して検索し、これは、Sorcerer 2(商標)−SEQUEST(登録商標)(Sage−N Research、Milpitas、CA、米国)を使用して実施し、検索後分析は、Scaffold3(Proteome Software,Inc.、Portland、OR、米国)を使用して実施した。すべての生データピーク抽出は、Sorcerer2−SEQUESTデフォルト設定を使用して実施した。データベース検索パラメータは以下の通りであった:切断失敗が最大で2回までのトリプシン(LysまたはArgの後)での半酵素消化;400〜4500amuのモノアイソトピックプレカーサー質量範囲;メチオニンの示差的な酸化およびシステインの静的なカルボアミドメチル化は許容された。ペプチド質量許容誤差は50ppmに設定し、断片質量タイプはモノアイソトピックに設定し、修飾の最大数はペプチド1つ当たり4個に設定した。可能にした高度な検索オプションは、以下を含んでいた:1.5のXCorrスコアカットオフ;1.003355amuの質量シフトを使用した同位体チェック;最終的なスコアリングのために上位2000の予備段階の結果を保持しておく;結果ファイルで最大200個までのペプチドの結果を表示する;結果ファイルで最大5個までの完全なタンパク質の説明を表示する;結果ファイルで最大1個までの二重測定タンパク質参照を表示する。エラー率(偽発見率)およびタンパク質確率(p)はScaffoldによって計算した。各試料についての各AB−CおよびD−E二重測定の生データを、単一のデータベース検索に組み合わせた。
結果
待機的な血管形成術(PTCA)を受けている6人の患者(3対照、3罹患)の血清を、上述した通り3つの時点で集めた。これらの試料のそれぞれのABPPCを、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、1−D電気泳動およびLC−MS/MSによって分析した。分子量標準を、ABPPC試料の分析の前にSECカラム上に流し、クロマトグラムを図1に示している。各ABPPC試料についてのサイズ排除クロマトグラムを、図2に示している。
図2のSECクロマトグラムを見ると、ABPPCが個体間で実際に異なることが明白であり、これは、患者間でABPPCの生物学的変動が存在することを示す。加えて、ABPPCはまた、一部の患者についての22分から28分の間の小さいピークの変化によって分かるように、患者内でも変化している。SEC画分についての1−DEゲルプロファイルもまた、特に、それぞれ22.5〜26および26.5〜28分の間に集めたABおよびC画分において、患者間で異なる(図3)。これらの画分は、図1において示されているように、66kDaより大きいMW範囲で溶出する小さいピークに対応する。SECのこの領域は、ABPPCの大部分が位置している可能性が最も高く、そのためこのことは、個体間で生物学的変動が存在するというさらなる証拠である。
SECクロマトグラムのいくつかにおいて見られる45〜50分の間の大きいピーク(MW標準のクロマトグラムから決定される約3,500DaのMWに対応する)はまだ特定されていない。44〜50分の範囲の画分を集め、これらのプールした画分はBCA方法によってアッセイした場合595nmの吸光度を報告したが、1−DE SDS−PAGEは、銀染色した場合この画分についてバンドを示さなかった(結果は示さず)。加えて、これらの画分のトリプシン消化およびLC−MS/MS分析は、ヒトタンパク質またはペプチドの存在を示さなかった。
各画分についてゲル片(アルブミンを引いたもの)をトリプシンで消化し、LC−MS/MSによって分析した。ヒトIPIデータベースの検索は、試料全体にわたって分布している187の全タンパク質を返した。これらのタンパク質の大部分は、疾患#2のPTCA後24時間の試料にのみ存在していた。ゼロのスペクトルカウントを報告したタンパク質は、0.5の値を任意に割り当てた。データ分析のために、各群の患者についてすべての3つの時点で各タンパク質について平均スペクトルカウントを使用した。次いで、対照群における各タンパク質についての平均スペクトルカウントのlog10を計算し、罹患群における各タンパク質についての平均スペクトルカウントのlog10に対して、時点1および8についてプロットした(それぞれ図4aおよび4b)。上部の赤色破線より上にあるタンパク質は、罹患群において上昇するタンパク質であり、下部の赤色破線より下にあるタンパク質は、対照群において上昇するタンパク質である。2つの赤色破線の間にあるタンパク質は、2つの群間で顕著に異ならないが、この領域にあるタンパク質はさらなる評価において依然として興味深いものである可能性がある。
図4Aを見ると、破線の外側にあるタンパク質は多くなく、このことは、これがベースライン時点であるため予期することができる。しかしながら、図4bを見ると、破線の外側のタンパク質の数は劇的に増加する。「非常に興味深いタンパク質」と考えられる、時点8で罹患群において増加する3つのタンパク質が存在し、それらはタンパク質7、8および31であり、これは、それぞれアネキシンA2、プラコグロビンおよびセルピンB3に対応する。これらのタンパク質は、表1においてボールド体である。時点8で罹患群において減少するタンパク質もまた興味深いタンパク質であり、それらは表1においてイタリック体である。ボールド体またはイタリック体でないタンパク質は、さらなる調査から排除されず、重要である可能性がある。特に、タンパク質1、3および6は、それらが血清中で遊離していることが分かったため興味深く、これらのタンパク質について、ならびに列挙されている他のタンパク質のいずれかについて、遊離対結合の比が疾患プロセスを示す可能性がある。最終的に、補遺の表において列挙されているいずれかのタンパク質は、潜在的な臨床用途を有し得るタンパク質である可能性がある。
「非常に興味深い」3つのタンパク質は、それらが既知の疾患に関与しており、時点8で罹患患者において上昇するため、特に興味を引く。プラコグロビンは、それが、中間フィラメントを原形質膜にアンカーしている主要な細胞内接着ジャンクションであるデスモソームの成分であるため興味を引く(GreenらNature Reviews Molecular Cell Biology 2000、1:208〜216)。心臓のデスモソームタンパク質をコードしている遺伝子中の突然変異は、不整脈を伴う右心室異形成症/心筋症(ARVD/C)、特定の電気的、機能的および構造的な右心室の異常の存在によって臨床的に、および線維または線維脂肪組織による心筋細胞の置換によって組織学的に定義される遺伝性の心疾患を有する患者に多い(Bassoら、Lancet 2009、373:1289〜1300;McKennaら、British Heart Journal 1994、71:215〜218)。過去10年間にわたる取り組みは、ARVCが、デスモソーム内で見出される重要な構造タンパク質をコードする遺伝子中の突然変異によって頻繁に引き起こされる常染色体優性の形質であることを示している(Awadら、Nat Clin Pract Cardiovasc Med 2008、5:258〜267)。最近の取り組みは、デスモソームタンパク質をコードしている遺伝子中の突然変異はまた、拡張型心筋症患者にも多いことを示している(Elliottら、Circulation Cardiovascula rGenetics2010、3:314〜322)。
罹患患者においてABPPCに結合しているプラコグロビンの量の増加が観察されるという事実は、これらの患者においてデスモソームの分解が存在すること、したがって心筋内の細胞間相互作用の構造完全性の喪失を示し、このことは、この群における患者は上昇したレベルのcTnIを示しているため、非常にもっともらしい。アルブミンは、分解されたデスモソームから放出されるこれらのタンパク質を結合するためのスポンジとして機能し得る。そうであるなら、また、これらのならびに他のデスモソームタンパク質、たとえば、プラコフィリン、デスモグレインおよびデスモコリン(そのすべてはABPPCにおいて提示される)が心筋虚血の結果としてABPPCにおいて上昇するなら、それらがまた、他の心臓障害を有する患者についてもABPPCにおいて上昇し、心血管医学において強力なバイオマーカーとして使用することできることは当然考えられる。
セルピンB3は、TGF−βのそのモジュレーション(Turatoら、Laboratory Investigation 2010、90:1016〜1023)によって、扁平上皮癌細胞の生存(Ahmedら、Biochem Biophys Res Commun 2009、378:821〜825)および慢性肝臓疾患に関与するペプチダーゼ阻害剤である。アネキシンA2は、細胞増殖の制御においておよびシグナル伝達経路において役割を果たすカルシウム依存性リン脂質結合タンパク質のファミリーであるアネキシンファミリーのメンバーである。アネキシンは、小胞のトラフィッキングおよび組織化、エキソおよびエンドサイトーシスを含む様々な細胞プロセスに、ならびにカルシウムイオンチャネル形成に関わることが示されており(Gerkeら、Nat Rev Mol Cell Biol 2005、6:449〜461)、アネキシンA2は、肝細胞腫瘍の示差的な診断マーカーとして提案されている(Jiら、Inter J Mol Med 2009、24:765〜771;Longrichら、Pathol Res Pract 2010、Article in Press doi:10.1016/j.prp.2010.09.007)。疾患におけるこれらのタンパク質の遊離形態の潜在的重要性により、それらがABPPCにおいて観察されるという事実は非常に興味を引くものであり、これらのタンパク質のABPPCに結合している形態(またはABPPCにおいて観察されるタンパク質のいずれか)は、大きな診断の潜在能力を有し得る。

Claims (13)

  1. 対象の虚血を診断する方法であって、
    (a)前記対象から得られる生物学的試料中の、表2のリストから選択される、アルブミン結合タンパク質/ペプチド複合体(ABPPC)を含む少なくとも1つのバイオマーカーのレベルを決定すること、および
    (b)前記生物学的試料中の決定されたレベルを正常対象集団における対照レベルに対して定量し、対照レベルと比較したレベルの増加または減少が虚血を示すこと
    を含む、方法。
  2. 診断アッセイである、請求項1に記載の方法。
  3. 予後診断またはモニタリングアッセイである、請求項1に記載の方法。
  4. 虚血が、心筋虚血、臓器虚血、腎虚血および脳虚血からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ABPPCが、アネキシンA2、プラコグロビンおよびセルピンB3からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記対象試料が、血液、血漿または体液に由来する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記バイオマーカーが、質量分析法を使用して検出される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記バイオマーカーが、SEC、HPLC、アフィニティクロマトグラフィー、ゲル方法および/またはイムノアッセイを使用して検出される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記対象が哺乳動物である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記対象がヒトである、請求項9に記載の方法。
  11. 診断または予後診断キットであって、
    生物学的試料中のアルブミンを特異的に捕捉または富化する抗体または化学的部分;
    表2のリストから選択されるアルブミンに結合した1つ以上の特定の修飾または非修飾タンパク質またはペプチドに対する二次抗体または化学的部分;および
    結合した二次抗体の量の検出および/または定量のための少なくとも1つの成分
    を含むキット。
  12. 複数の二次抗体を含む、請求項11に記載のキット。
  13. 表2のリストから選択されるタンパク質またはタンパク質断片に対する少なくとも1つの抗体;および
    質量分析標識された内部タンパク質標準
    を含む質量分析キット。
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