JP2013540534A - ヒス束ペーシングのタイミングをとるための装置 - Google Patents

ヒス束ペーシングのタイミングをとるための装置 Download PDF

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Abstract

A−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用してA−H遅延を計算することによって、タイミング回路(211)を備える装置(102)において指定される。A−H遅延は、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時との間のタイミングを指定するために電気刺激エネルギー送出制御回路(212)によって使用されうる。

Description

本発明はヒス束ペーシングのタイミングをとるための装置に関する。
ある心臓律動または機能管理デバイスは、内因性心臓収縮を検知しうる、応答性心臓収縮を誘起するためにペーシングパルスを送出しうる、またはある不整脈を阻止するためにショックを送出しうる。ある例では、これは、患者の心臓律動を改善するのに役立つ、または、心臓収縮の空間的性質を協調させるのに役立つ可能性があり、そのいずれもが、血液の心拍出量を改善して、こうした心拍出量についての患者の代謝ニーズを満たすのに役立つ可能性がある。
2腔ペーシングは、右心房(RA)をペーシングすることと、それに続いて、通常、RV心尖部に送出される右心室(RV)ペースとを含みうる。ある例では、RVペースまたは検知されるRA収縮と予定される後続のRVペースとの間の房室(AV)遅延は、心室充満時間を最適にするために設計されることができ、それが、次に、血液のよりよい心拍出量を促進しうる。心臓再同期治療(CRT)は、より効率的なポンピングなどのために、RV収縮および左心室(LV)収縮を同期させる、または、空間的に協調させるために使用されうる。CRTは、LVの近くに1つまたは複数の電極を位置決めするために冠状静脈洞(CS)リード線を使用することを含みうる。CRTは、RVとLVの同時収縮を誘発するなどのために、(たとえば、CSリード線を介して)RV心尖部とLVの両方をペーシングすることを含みうる。しかし、こうした技法は、CSリード線がLVにアクセスすることを要求しうる。右心房(RA)またはRVヒス束ペーシングは、RVおよびCS/LV両室ペーシングの代わりに使用されうる。
「VENTRICULAR PACING」という名称のOrtega他の特許文献1は、心臓の右心室内に第1の電極および第2の電極を留置することを含む、患者の心臓の状態を処置するための方法および装置に言及する。「IMPLANTABLE MEDICAL DEVICE WITH HIS−PURKINJE ACTIVITY DETECTION」という名称のBorowitz他の特許文献2は、データを採取するために心房リード線および心室リード線を使用すること、および、ヒス束に関する電気的タイミングを示すためにデータを処理することに言及する。
心臓の伝導経路は、心臓の右心房内の洞房(SA)結節から始まる。適切に機能するとき、SA結節は、心臓の主要な自然のペースメーカであり、内因性の電気インパルスまたは活動電位を生成し、心房が収縮するようにトリガーする。SA結節から、伝導経路は、インターモーダル経路に追従して、心房と心室との間に位置する房室(AV)結節に至る。AV結節後、伝導は、引き続きヒス束を通り、左および右束枝に向かい、次に、プルキンエ線維、心臓の心尖部に向かい、そして最終的に心室心筋のいたるところに広がる。
内因性収縮などの自然伝導経路を利用する心臓収縮が、一般に、通常の心尖部または両室ペーシングに比べて有利であり、より迅速でより収束された効率的な収縮を提供することを、本発明者等はとりわけ認識した。相応して、自然伝導経路の一部分(たとえば、ヒス束など)に刺激エネルギー(たとえば、ペーシングエネルギー)を提供することは、(より遅い活性化筋細胞と対照的に)より速い伝導線維を利用し、より生理的な刺激およびより良好な血行動態的利益を提供しうる。
ヒス束にペーシングエネルギーを提供するときに、適切に機能する心臓において、内因
性電気エネルギーがヒス束に到達することになるときと同様なときに刺激エネルギーを提供することが有利である可能性があることを本発明者等は同様に認識した。したがって、検知される心房収縮後であるが心室収縮の開始前であるときにヒス束にペーシングエネルギーを提供することが有利である可能性がある。用語「心房−ヒス束(A−H)遅延(atrial-His-bundle(A-H) delay)」は、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間と予定されたヒス束ペーシング時間との間の指定されたタイミングを参照するために使用されうる。
A−H遅延の所望の値を指定するための考慮事項は、房室(A−V)遅延の考慮事項と異なりうることを本発明者等はとりわけ認識した。たとえば、ヒス束におけるペーシングは、結果として得られる心室収縮を誘起するときに心臓のより速い自然伝導経路を利用できるため、A−H遅延値はA−V遅延値と異なりうる。さらに、A−H遅延の所望の値を選択することは、心室充満を増加させるまたは最大にするのに役立つことに的を絞りうる。対照的に、A−V遅延の所望の値は、通常、心室内同期と心室充満の両方の考慮を必要とすることになり、したがって、心室充満を最大にすることが可能でない場合がある。
ヒス束ペーシングを送出するためのA−H遅延について従来のA−V遅延値を使用することは、うまく働かない場合がある、または、うまく働かない場合があると共にその一方で可能である場合があることを本発明者等は同様に認識した。たとえば、有効であるべきペーシングエネルギーは、ペーシングされる領域に、内因性電気エネルギーがその領域に到達する前に送出されるべきである。従来のA−V遅延値は、A−H遅延値より長い場合がある。その理由は、心臓の自然伝導経路に追従する電気エネルギーが、通常、心室心尖部心筋に到達する前にヒス束に到達するからである。従来のA−V遅延値を使用してヒス束に送出されるペースは、A−V遅延が経過した後に、内因性電気エネルギーが、ヒス束に既に到達している可能性があるため有効でない場合がある。相応して、本発明者等はとりわけ、RAヒス束ペーシングのための技法またはRV中隔ヒス束ペーシングのための技法など、ヒス束ペーシングのためのA−H遅延を確立するための技法を開発した。
米国特許第7512440号明細書 米国特許出願第2006/0064027号明細書
本文書は、とりわけ、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するなどのために、心房−ヒス(「A−H」)遅延が使用されうる装置および方法を述べる。
例1は、装置を含みうる主題を含み、装置は、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するために使用するために、指定されるA−H遅延を受信するように構成されたタイミング回路であって、指定されるA−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用して計算される、タイミング回路と、タイミング回路に通信可能に結合され、ペーシングされるまたは検知される心房収縮に応答しかつ指定されるA−H遅延を使用して、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号を提供するように構成された電気刺激エネルギー送出制御回路とを備える。
例2では、例1の主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定され
る心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例3では、例1〜2の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例4では、例1〜3の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、左心房圧信号のピークの時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例5では、例1〜4の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、測定される心臓血管生理的パラメータを受信し、受信された生理的パラメータを使用して、指定されるA−H遅延を計算するように構成されたタイミング回路を含みうる。
例6では、例1〜5の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、タイミング回路は、指定されるA−H遅延を計算することが、P波継続時間を使用すること、および、P波の終了とQRS群の開始との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含むように構成される。
例7では、例1〜6の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することが、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延(differential conduction delay)を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含むように構成されたタ
イミング回路を含みうる。
例8では、例1〜7の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、タイミング回路は、指定されるA−H遅延を計算することが、S1時間を使用すること、および、S1時間とヒス束ペーシング時間との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含むように構成される。
例9では、例1〜8の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することが、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含むように構成されたタイミング回路を含みうる。
例10は、例1〜9の1つまたは任意の組合せの主題を含むか、または、任意選択でその主題と組合されて、主題(方法、所定の行為を実施するための手段、または、機械によって実施されると、機械に所定の行為を実施させる命令を含む機械可読媒体など)であって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するために使用するために、指定されるA−H遅延を受信することであって、指定されるA−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用して計算される、受信すること、および、ペーシングされるまたは検知される心房収縮に応答しかつ指定されるA−H遅延を使用して、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号をトリガーすることを含む、主題を含みうる。
例11では、例1〜10の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例12では、例1〜11の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例13では、例1〜12の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、左心房圧信号のピークの時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例14では、例1〜13の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、測定される心臓血管生理的パラメータを受信すること、および、受信された生理的パラメータを使用して、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
例15では、例1〜14の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、指定されるA−H遅延を計算することは、P波継続時間を使用すること、および、P波の終了とQRS群の開始との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含む。
例16では、例1〜15の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することであって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含む、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
例17では、例1〜16の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、指定されるA−H遅延を計算することは、S1時間を使用すること、および、S1時間とヒス束ペーシング時間との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含む。
例18では、例1〜17の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することであって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含む、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
例19は、例1〜18の1つまたは任意の組合せの主題を含むか、または、任意選択でその主題と組合されて、主題(方法、所定の行為を実施するための手段、または、機械によって実施されると、機械に所定の行為を実施させる命令を含む機械可読媒体など)であって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するために使用するために、指定されるA−H遅延を受信することであって、指定されるA−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用して計算される、受信すること、および、ペーシングされるまたは検知される心房収縮に応答しかつ指定されるA−H遅延を使用して、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号をトリガーすることを含む、主題を含みうる。
例20では、例1〜19の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例21では、例1〜20の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例22では、例1〜21の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、左心房圧信号のピークの時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。
例23では、例1〜22の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、測定される心臓血管生理的パラメータを受信すること、および、受信された生理的パラメータを使用して、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
例24では、例1〜23の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、電気心臓信号のP波継続時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、指定されるA−H遅延を計算することは、P波継続時間を使用すること、および、P波の終了
とQRS群の開始との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含む。
例25では、例1〜24の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することであって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含む、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
例26では、例1〜25の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、心音信号のS1時間を含む、測定される心臓血管生理的パラメータを含みうる。また、指定されるA−H遅延を計算することは、S1時間を使用すること、および、S1時間とヒス束ペーシング時間との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含む。
例27では、例1〜26の1つまたは任意の組合せの主題は、任意選択で、指定されるA−H遅延を計算することであって、ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含む、指定されるA−H遅延を計算することを含みうる。
必ずしも一定比例尺に従って描かれていない図面では、同じ数字は、異なる図において類似のコンポーネントを述べる場合がある。異なる添え字を有する同じ数字は、類似のコンポーネントの異なる例を示す場合がある。図面は、一般に、本文書で論じられる種々の実施形態を、制限としてではなく例として示す。
A−H遅延を指定すること、および、A−H遅延を使用することを可能にしうる装置の所定部分の例を示す図。 埋め込み式医療デバイスの所定部分の例を示す模式図。 A−H遅延を指定すること、および、A−H遅延を使用することを可能にしうるリモートインタフェースの所定部分の例を示す図。 受信される心臓血管生理的パラメータを使用してA−H遅延を計算し、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するためにA−H遅延を使用し、A−H遅延を使用して、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号をトリガーするための技法の例を示すフローチャート。 ECG信号を例示するグラフ。 ECG信号および関連する心音信号を例示するグラフ。 ECG信号および関連する左心房圧信号を例示するグラフ。
本文書は、とりわけ、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するなどのために、心房−ヒス(「A−H」)遅延が使用されうる装置および方法を述べる。
図1は、A−H遅延を指定し、A−H遅延を使用するために使用されうるような装置100の所定部分の例を示す。図1の例では、埋め込み型医療デバイス(IMD)102などの携帯型医療デバイスは、患者101に対する治療を監視するまたは提供するように構成されうる。ある例では、携帯型医療デバイスは、とりわけ、外部(たとえば、装着可能)医療デバイスまたは埋め込み型医療デバイスを含みうる。たとえば、携帯型医療デバイスは、ペースメーカ、埋め込み型カルディオバータ除細動器(ICD)、心臓再同期治療
ペースメーカ(CRT−P)、心臓再同期治療除細動器(CRT−D)、肺動脈(PA)圧センサ、神経刺激デバイス、生理的信号モニタ、心臓血管モニタ、ステント、薬物ポンプ、または同様なものの1つまたは複数を含みうる。ある例では、IMD102は、生理的データを検知する、生理的尺度または相関を導出する、あるいは、後で通信または参照するなどのためにデータを記憶するように構成されうる。生理的データの例は、埋め込み型電位図、表面心電図、心拍数間隔(たとえば、AA、VV、AV、またはVA間隔)、頻脈性不整脈弁別などのための電位図テンプレート、圧力(たとえば、心臓内圧または動脈圧)、酸素飽和度、活動、心拍数変動、心音、インピーダンス、呼吸、姿勢、内因性脱分極振幅、または同様なものを含みうる。2つ以上のIMD102が埋め込まれることができる。たとえば、特定の機能を有する医療デバイスは、その機能に応じて留置されうる。さらに、IMD102は、それぞれが1つまたは複数の機能を有する2つ以上のデバイスから構成されうる。同様に、IMD102の位置は変動しうる。他の場所の例は、患者の腹部、背中、腕、または同様なものを含みうる。
ある例では、IMD102は、1つまたは複数のリード線によって担持されうるような1つまたは複数の電極を含みうる、または、1つまたは複数の電極に結合されうる。こうしたリード線は、1つまたは複数の心臓内リード線103A〜103Cであって、心臓内リード線103A〜103Cの所定部分が心臓105に挿入された状態で人間の身体内に埋め込まれうる、1つまたは複数の心臓内リード線103A〜103Cを含みうる。心臓内リード線103A〜103Cは、心臓105内に位置決め可能な1つまたは複数の電極であって、心臓105の電気活動を検知する、または、心臓105に電気刺激エネルギーを送出するように構成された、1つまたは複数の電極を含みうる。ある例では、心臓内リード線103A〜103Cの1つまたは複数は、種々の不整脈を処置するためにペーシングパルスを送出するように構成されうる。心臓内リード線103A〜103Cの1つまたは複数は、1つまたは種々の不整脈を処置するなどのために、ペーシングパルスまたは除細動ショックを送出するように構成されうる。IMD102は、皮下リード線、胸筋下リード線、および心外膜リード線などの1つまたは複数の外部リード線を含みうる。ある例では、心臓内リード線103A〜103Cの1つまたは複数は、図1の例のリード線103Aによって示されるようなヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所124に位置決めされうる。
ある例では、IMD102は、接続116を使用した外部または他のローカルインタフェース118との双方向通信などの通信が可能であるように構成されうる。接続116の例は、誘導、無線周波数(RF)、ブルートゥース、赤外線などのワイヤレステレメトリ、あるいは、1つまたは複数の他の通信接続を含みうる。ローカルインタフェース118は、入力を受信する、命令を処理する、データを記憶する、人間可読形態でデータを提示する、または他のデバイスと通信するなどのために構成されたデバイスでありうる。IMD102は、ローカルインタフェース118からコマンドを受信する、または、1つまたは複数の患者指標をローカルインタフェース118に通信するように構成されうる。患者指標の例は、心拍数、心拍数変動、心音、虚血事象に関連するデータ、頻脈性不整脈エピソードに関連するデータ、血行動態および血行動態安定性、呼吸、心臓運動、心臓収縮性、心拍出量、患者活動、治療履歴、自律平衡、運動傾向、頻脈性不整脈弁別のために電位図テンプレート、心拍数変動傾向またはテンプレート、あるいは、検知される生理的データから導出される傾向、テンプレート、または抽象化などの1つまたは複数の検知されるまたは導出される測定値を含みうる。患者指標は、上述した生理的データなどの1つまたは複数の生理的指標を含みうる、または、1つまたは複数の生理的指標から導出されうる。IMD102はまた、1つまたは複数のデバイス指標をローカルインタフェース118に通信するように構成されうる。デバイス指標の例は、リード線/ショックインピーダンス、ペーシング振幅、ペーシング捕捉閾値、あるいは、1つまたは複数の他のデバイスメトリックを含みうる。ある例では、IMD102は、検知される生理的信号データをロー
カルインタフェース118に通信するように構成されることができ、ローカルインタフェース118は、次に、処理するなどのために、信号データをリモートデバイスに通信しうる。ある例では、2つ以上のIMD102が使用されるとき、複数のIMD102デバイスは、接続116を使用することなどによって互いに通信するように構成されうる。
ある例では、ローカルインタフェース118は、患者101に非常に接近して位置しうる。ローカルインタフェース118は、パーソナルコンピュータまたは医療デバイスプログラマなどの専用デバイスに関して取付けられうる、結合されうる、一体化されうる、または組込まれうる。ある例では、ローカルインタフェース118は、携帯情報端末(PDA)またはスマートフォンなどの手持ち式デバイスでありうる。複数の例では、ローカルインタフェース118は、専用デバイスまたはパーソナルコンピュータでありうる。ある例では、ローカルインタフェース118は、リモートインタフェース122と通信するために適合されうる。リモートインタフェースの例は、リモートコンピュータまたはサーバあるいは同様なものを含みうる。ローカルインタフェース118とリモートインタフェース122との間の通信リンクは、コンピュータまたは電気通信ネットワーク120を通して行われうる。ネットワーク120は、種々の例では、インターネット、衛星テレメトリ、セルラーまたは他のモバイル電話テレメトリ、マイクロ波テレメトリなどの1つまたは複数の有線または無線ネットワーキングを含みうる、あるいは、1つまたは複数の他の長距離通信ネットワークを使用しうる。
図2は、IMD102の所定部分の例を示す。図2の例では、IMD102は、リード線103A〜103C上または他の所に位置しうるような、種々のセンサの1つまたは複数に選択的に接続するなどのためのスイッチング回路214を含みうる。ある例では、検出回路210は、スイッチング回路214などによって、種々のセンサに選択的に結合されうる。ある例では、検出回路210は、1つまたは複数のセンス増幅器、フィルタ回路、アナログ−デジタル変換器、レベル検出回路、または心臓信号などの1つまたは複数の信号を検知するまたは信号処理するなどのための他の回路を含みうる。
ある例では、タイミング回路211は、指定されたA−H遅延を受信するように構成されうる。A−H遅延は、以下でさらに説明されるような、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するなどのために使用されうる。
ある例では、タイミング回路211は、1つまたは複数の生理的センサを使用して1つまたは複数の心臓血管生理的パラメータを受信するように構成されうる。1つまたは複数の心臓血管生理的パラメータを受信するために使用されうるセンサの例は、限定はしないが、電気心臓信号検知回路、心音センサ、経胸郭インピーダンス測定回路、心臓内インピーダンス測定回路、加速度計、血圧センサ、壁運動センサ、心拍数変動センサ、または生理的活動センサの1つまたは複数を含みうる。ある例では、タイミング回路は、以下でさらに説明されるような、受信された心臓血管生理的パラメータを使用してA−H遅延を計算するように構成されうる。
ある例では、電気刺激エネルギー送出制御回路212は、スイッチング回路214などによって、種々のセンサに選択的に結合されうる。電気刺激エネルギー送出制御回路212は、電気刺激、カルディオバージョン、除細動、薬物送出、または他のエネルギーを生成する、貯蔵する、または送出するなどのために、治療エネルギー発生回路要素(たとえば、容量性、誘導性、またはその他)を含みうる。
ある例では、検出回路210、タイミング回路211、または電気刺激エネルギー送出制御回路212は、プロセッサ回路206に結合されうる。プロセッサ回路206は、タ
イミング回路211によって導出される信号を信号処理するための、電気刺激エネルギー送出制御回路212の動作を制御するための、またはIMD102の1つまたは複数の他の動作を制御するためなどの命令を実施しうる。
ある例では、プロセッサ回路206は、命令またはデータを記憶するまたは検索するなどのために、メモリ回路208に結合されうる、または、メモリ回路208を含みうる。プロセッサ回路206は、ローカルインタフェース118などの別の場所と通信するなどのために、通信回路204に結合されうる、または、通信回路204を含みうる。ある例では、IMD102は、複数のプロセッサ回路206を含みうる。1つまたは複数のプロセッサ回路は、IMD102の電力消費を減少させるなどのために、処理負荷を分散させるなどのために、IMD102、ローカルインタフェース118、またはリモートインタフェース122内に含まれうる。
図3は、リモートインタフェース122の例を示す。ある例では、リモートインタフェース122は、データベース管理サーバ308、メッセージングサーバ310、ファイルサーバ306、アプリケーションサーバ304、またはウェブサーバ302などの1つまたは複数のコンピュータを含みうる。データベース管理サーバ308は、リモートインタフェース122などの中で、1つまたは複数の他のサーバを含むうる1つまたは複数のクライアントに1つまたは複数のデータベースサービスを提供するように構成されうる。メッセージングサーバ310は、リモートインタフェース122の1つまたは複数のユーザのために通信プラットフォームを提供するように構成されうる。たとえば、メッセージングサーバ310は、電子メール通信プラットフォームを提供しうる。他のタイプのメッセージングの例は、ショートメッセージサービス(SMS)、インスタントメッセージング、またはページングサービスの1つまたは複数を含みうる。ファイルサーバ306は、患者データ、デバイスデータ、文書、画像、およびウェブサーバ302のためのまたは一般的な文書リポジトリとしての他のファイルを記憶するために使用されうる。アプリケーションサーバ304は、1つまたは複数のアプリケーションをウェブサーバ302に提供しうる。これらのサーバ302、304、306、308、および310によって提供されるこれらのサービスのいくつかを使用可能にするために、リモートインタフェース122は、オペレーションズデータベース312を含みうる。オペレーションズデータベース312は、種々の機能のために使用され、論理的にまたは物理的に別個の1つまたは複数のデータベースから構成されうる。オペレーションズデータベース312は、個々の患者、1つまたは複数の患者集団、1つまたは複数の患者トライアru、または同様なものなどのための臨床データを記憶するために使用されうる。ある例では、オペレーションズデータベース312は、個々の患者、1つまたは複数の患者集団、1つまたは複数の患者トライアル、または同様なものなどのための患者データを記憶するために使用されうる。たとえば、オペレーションズデータベース312は、電子医療記録(electronic medical records)(EMR)システムのコピー、その一部分、その要約、または、それからの他のデータを含みうる。ある例では、オペレーションズデータベース312は、特定の患者または患者のグループなどのための1つまたは複数のデバイス設定、特定臨床医のまたは臨床医のグループなどのための1つまたは複数の好ましいデバイス設定、デバイス製造情報、または同様なものなどのデバイス情報を記憶しうる。ある例では、オペレーションズデータベース312は、たとえば1つまたは複数の確率論的結果(たとえば、患者集団プロファイルおよび対応する1年生存曲線)と共に、1つまたは複数の患者指標などの、未処理、中間、または要約データを記憶するために使用されうる。
図4は、A−H遅延を計算するための技法400の例を示す図である。
402にて、測定される心臓血管生理的パラメータが受信されうる。心臓血管生理的パラメータの例は、埋め込み型電位図、表面心電図、測定される心拍数間隔(たとえば、AA、VV、AV、またはVA間隔)、圧力(たとえば、心臓内圧または動脈圧)、心音、
心臓インピーダンス、または内因性脱分極振幅の1つまたは複数を含む。
404にて、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するために使用するためのA−H遅延は、受信された生理的パラメータを使用して計算されうる。たとえば、A−H遅延は、埋め込み型電位図または表面心電図信号の1つまたは複数などの電気心臓信号を使用することなどによって計算されうる。
図5Aを参照すると、心電図(ECG)信号500が示される。P波502は、心房の電気活動を表しうる。継続時間504は、P波502の継続時間を表しうる。Q波508の発生は、右心室活動の開始を意味しうる。オフセット506は、P波502の終了とQ波508の開始との間の遅延を表すデバイスパラメータでありうる。
ECG信号500は、外部または内部センサから取得されうる。たとえば、ECG信号500は、1つまたは複数の皮膚電極を実装する心電図デバイスによって生成される無侵襲記録などによって取得されうる。ある例では、ECG信号500は、IMD102などの埋め込み式デバイスから取得されうる。たとえば、ECG信号500は、皮下電極またはリード線103A〜103Cなどの心臓内リード線を使用して取得されうる。心臓内リード線の場所の例は、右心房(RA)の底部、中隔領域、または冠状静脈洞を含みうる。ある例では、ECG信号500は、右心房内に位置するリード線上の電極を単極検知モードで使用して、また、缶電極としてIMD102のハウジングを使用して取得されうる。ある例では、ECG信号500は、IMD102のハウジングに位置する2つの電極を使用して取得されうる。
ある例では、ECG信号500は、平均化信号を使用して取得されうるような複合信号を表しうる。たとえば、複数の心周期が、心電図デバイスによって捕捉され、形態解析を使用して整列させられうる。異常なまたは変則的な信号は、平均化信号の良好な表現を取得するために廃棄されうる。さらに、信号は、さらなる分解能を提供するなどのためにアップサンプリングされうる。
ある例では、ECG信号500は、患者101から取得された1つまたは複数のECG信号を表しうる。ある例では、ECG信号500は、複数の患者からの平均信号を表しうる。たとえば、ECG信号500は、患者101に対して同様の特性を有する、患者集団の平均ECG信号から選択されうる。患者特性の例は、限定はしないが、患者の年齢、性別、民族性、左心室駆出率(LVEF)、ニューヨーク心臓協会(NYHA)心不全分類、6分歩行検査(6MW)の結果、生活の質、心不全の病因、肥満指数(body mass index)(BMI)、血圧、薬剤、疾患合併、不整脈履歴、インプラント履歴、または地理的場
所の1つまたは複数を含みうる。
ある例では、A−H遅延は、測定されるP波継続時間504および測定されるオフセット506などによって計算されうる。たとえば、A−H遅延は、P波継続時間504とオフセット506を加算することなどによって計算されうる。
ある例では、P波継続時間504は、ECG信号500の検討などによって決定されうる。検討は、P波継続時間504の推定を含み、臨床医、介護者、または他の人の1人または複数人によって実施されうる。ある例では、P波継続時間504は、IMD102などによって決定されうる。ある例では、IMD102は、所定期間にわたって患者101から1つまたは複数のP波を捕捉しうる。P波継続時間504は、IMD102によって捕捉される1つまたは複数のP波を使用することなどによってデバイスによって自動的に決定されうる。これは、P波の発生およびP波の終了を検出するためのレベル検出器回路
、ならびに、両者の間の時間間隔を測定するためのタイマ回路を使用することなどによってP波の各継続時間を決定するための、1つまたは複数の捕捉されたP波の形態解析を含みうる。P波継続時間504は、1つまたは複数の捕捉されたP波の継続時間の、ミーン(mean)、メジアン、または他の中心的傾向値を使用してP波継続時間504の値を割当てることなどによって、捕捉されたP波の1つまたは複数の継続時間を使用して決定されうる。
ある例では、P波継続時間504は、IMD102によってまたは臨床医、介護者、または他の人によってなどで、再帰的ベースで(on a recurring basis)決定されうる。こうした再帰的ベースの例は、限定はしないが、拍動ごと、1時間ごと、1日ごと、1週間ごと、1カ月ごと、1年ごと、患者健康診断ごと、または患者データの検討ごとを含みうる。
ある例では、オフセット506は、ECG信号500を使用して決定されうる。たとえば、P波継続時間504の決定と同様に、オフセット506は、ECG信号500を検討することなどによって決定されうる。検討は、オフセット506の推定を含み、臨床医、介護者、または他の人の1人または複数人によって実施されうる。
ある例では、オフセット506は、ゼロと50ミリ秒との間である時間を表す値などの公称値を割当てられうる。たとえば、オフセット506は、10ミリ秒の公称値を割当てられうる。ある例では、オフセット506は、患者集団に対応する値を割当てられうる。オフセット506は、上述した特性などの患者101の特性を使用して患者集団から選択されうる。
ある例では、オフセット506は、IMD102などによって自動的に決定されうる。たとえば、IMD102は、患者101から、所定期間にわたって1つまたは複数のECG信号を捕捉しうる。オフセット506は、IMD102によって捕捉された1つまたは複数の信号を使用することなどによって決定されうる。これは、P波の終了からQRS群の開始までの継続時間を推定するための、1つまたは複数の信号の形態解析を含みうる。これは、P波の終了を検出するためのレベル検出器回路と、QRS群を検出するためのレベル検出器回路と、両者の間の時間間隔を測定するためのタイマ回路とを使用することを含みうる。オフセット506は、測定された継続時間の、ミーン、メジアン、または他の中心的傾向値を使用してオフセット506の値を割当てることなどによって、1つまたは複数のこうした継続時間を使用して決定されうる。オフセット506は、RAリード線の位置に基づいて変化しうる。RAリード線が心房内の下方に(たとえば、RAの底部に)位置決めされる場合、心房活動は、心室活動の開始に近い時間に検知されうる。こうした例では、オフセット506は、RAリード線が心房内の上方に(たとえば、中隔領域に)位置決めされる場合に比べて、大きさが小さい可能性がある。
ある例では、オフセット506は、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所124において送出される電気刺激に対する患者101の血行動態応答を使用して値が割当てられうる。ある例では、患者101の心臓収縮性は、心臓収縮の強度の指標として監視されうる。たとえば、心腔内血圧の変化レート(dP/dt)は、心臓インピーダンスセンサを使用することなどによって監視されうる。監視されるdP/dtは、患者101の左心室収縮強度を示すプロキシとして使用されうる。電気刺激エネルギーは、いろいろなオフセット値を使用してヒス束にまたはヒス束の近くに送出されることができ、血行動態応答変数(たとえば、dP/dt)が監視されうる。こうした検査に基づいて、オフセット506は、オフセットの対応する値についてより強い収縮を示す、送出される電気刺激に応答してdP/dtの最大マグニチュードを生じる値を割当てられうる。ある例では、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所124において送出される電気刺激に応答す
る患者101の心臓インピーダンスは、心臓インピーダンスセンサを使用することなどによって監視されうる。電気刺激エネルギーは、いろいろなオフセット値を使用してヒス束にまたはヒス束の近くに送出されることができ、血行動態応答変数(たとえば、心臓インピーダンス)が監視されうる。こうした検査に基づいて、オフセット506は、オフセットの対応する値についてより強い収縮を示す、心臓収縮中に心臓インピーダンスの最大減少レートを生じる値を割当てられうる。ある例では、患者101の心拍出量の指標は、患者101のパルス圧または左心室駆出率(LFEF)を測定することなどによって監視されうる。たとえば、心拍出量は、肺動脈圧センサまたは心臓インピーダンスセンサを使用することなどによって監視されうる。電気刺激エネルギーは、いろいろなオフセット値を使用してヒス束にまたはヒス束の近くに送出されることができ、血行動態応答(たとえば、パルス圧またはLVEFを示す)変数が監視されうる。オフセット506は、送出される電気刺激に応答して最大心拍出量を生じる値を割当てられうる。
ある例では、オフセット506は、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所124において送出される電気刺激に応答したヒス束の捕捉を検証する技法を使用して値を割当てられうる。たとえば、電気刺激エネルギーは、上述したような、所望の血行動態応答を生成するために決定されたオフセット値を使用することなどによって、いろいろなオフセット値を使用してヒス束にまたはヒス束の近くに送出されうる。ある例では、電気心臓信号は、捕捉判定の説明を含む、参照によりその全体が本明細書に組込まれる、2010年5月6日に出願された「HIS−BUNDLE CAPTURE VERIFICATION AND MONITORING」という名称の、Dong他の米国仮特許出願第61/328,248号において述べられ参照により組込まれるように、ヒス束捕捉を示す応答が存在するかどうかを判定するために監視されうる。
ある例では、オフセット506は、非再帰的技法を使用して決定されうる。たとえば、電気刺激エネルギーは、いろいろなオフセット値を使用して送出されうる。オフセット506は、上述したように、患者101の血行動態応答を使用することなどによって、いろいろなオフセット値から最適オフセット値を選択することなどによって決定されうる。これは、臨床医、介護者、または他の人の1人または複数人によって実施されうる。同様に、最適オフセット値の選択は、患者101の血行動態応答を使用することなどによって、IMD102などによって決定されうる。
ある例では、オフセット506は、IMD102によってまたは臨床医、介護者、または他の人によってなどで、再帰的ベースで決定されうる。こうした再帰的ベースの例は、限定はしないが、拍動ごと、1時間ごと、1日ごと、1週間ごと、1カ月ごと、1年ごと、患者健康診断ごと、または患者データの検討ごとを含みうる。
ある例では、心房収縮がペーシングされた心房収縮である場合、A−H遅延は、P波継続時間504、オフセット506、およびA−ペースオフセット510を加算することなどによって、A−ペースオフセット510を使用して計算されうる。A−ペースオフセット510は、心房ペーシングと心房検知との間の示差伝導遅延を表しうる。たとえば、心房収縮が心房ペースによって誘発される場合、送出されるペーシングエネルギーは、ペーシング電極からSA結節まで伝播するのに時間がかかりうる。A−ペースオフセット510は、ペーシング電極からSA結節までの伝播時間を表しうる。ある例では、ペーシングされた心房収縮が、身体の代謝需要より高いレートで誘発される場合、インターモーダル経路に追従して房室(AV)結節に至る電気エネルギーの伝播時間は増加しうる。こうした場合、P波継続時間504は増加しうる。A−ペースオフセット510は、心房ペーシングによって誘発された増加したP波継続時間を表しうる。
オフセット506と同様にA−ペースオフセット510は、30ミリ秒と70ミリ秒と
の間にある時間を表す値などの公称値を割当てられうる。たとえば、A−ペースオフセット510は、30ミリ秒の公称値を割当てられうる。ある例では、A−ペースオフセット510は、オフセット506に関連する論議において上述したような、患者集団に対応する値を割当てられうる。A−ペースオフセット510は、IMD102などによって決定されうる。たとえば、IMD102は、患者101から、心臓収縮を表す1つまたは複数のECG信号を所定期間にわたって捕捉しうる。A−ペースオフセット510は、1つまたは複数のECG信号を使用して決定されうる。これは、ペーシング時間とP波の開始時間との間の継続時間を決定するための、1つまたは複数の信号のタイミングおよび形態解析を含みうる。A−ペースオフセット510は、継続時間のミーン、メジアン、または他の中心的傾向値を使用してA−ペースオフセット510の値を割当てることなどによって、1つまたは複数の継続時間を使用して決定されうる。ある例では、オフセット506に関連する論議において上述したような、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所124において送出される電気刺激に対する患者101の血行動態応答を使用して値が割当てられうる。同様に、A−ペースオフセット510は、非再帰的技法を使用してまたは再帰的ベースでヒス束捕捉検証を使用して値が割当てられうる。
図5Bを参照すると、心電図(ECG)信号520が、関連する心音信号522と共に示される。心音は、患者の心臓の活動および心臓を通る血液の流れによる機械的振動に関連する。心音は、各心周期に伴って繰返し、振動に関連する活動に応じて分離され分類される。第1の心音(S1)524は、僧帽弁の検査中に心臓によって作られる振動音である。第2の心音(S2)は、拡張期の開始を特徴付ける。第3の心音(S3)および第4の心音(S4)は、拡張期中の左心室の充満圧に関連する。先に論じたように、ECG信号520のP波は、心房の電気活動を表しうる。P波開始時間526は、心房の電気活動の発生を表しうる。Q波発生時間528は、左心室アクションの開始を意味しうる。S1心音時間530は、心室アクションの終了を表しうる。オフセット532は、心室アクションの開始とS1心音時間530との間の時間を表しうる。
S1心音信号522は、音響センサまたは加速度計などの埋め込み型または外部心音センサを使用して取得されうる。ある例では、心音信号522は、平均化信号を表しうる。たとえば、複数の心周期が、心音センサによって捕捉され、形態解析を使用して整列させられうる。異常なまたは変則的な信号は、平均信号の良好な表現を取得するために廃棄されうる。さらに、信号は、さらなる分解能を提供するなどのためにアップサンプリングされうる。
ある例では、心音信号522は、患者101から取得される1つまたは複数の心音信号を表しうる。ある例では、心音信号522は、複数の患者からの平均信号を表しうる。たとえば、心音信号522は、上述した特性などの、患者101に対して同様の特性を有する、患者集団の平均心音信号から選択されうる。
ある例では、A−H遅延は、S1心音時間530およびオフセット532を使用して計算されうる。たとえば、A−H遅延は、S1心音時間530からオフセット532を減算することなどによって計算されうる。オフセット532は、オフセット506(図5A)に関連した論議において上述したような技法を使用して値を割当てられうる。これは、S1心音時間530とQ波発生時間528との間の時間を決定するためなどの、臨床医、介護者、または他の人などによるECG信号520および心音信号522の検討、すなわち、患者101に対して同様の特性を有する患者集団を使用することなどによって公称値をオフセット532に割当てること、形態およびタイミング解析を使用することなどによってIMD102を使用して値をオフセット532に割当てること、患者の心臓収縮性または心拍出量の一方または両方を使用することなどによって患者101の血行動態応答を使用して値をオフセット532に割当てること、ヒス束捕捉検証を示す情報を使用して値を
オフセット532に割当てること、または、オープンループ技法を使用してまたは再帰的ベースで値をオフセット532に割当てることを含みうる。
ある例では、心房収縮がペーシングされた心房収縮である場合、A−H遅延は、A−ペースオフセット510をS1心音時間530に加算することなどによって、A−ペースオフセット510を使用して計算されうる。
図5Cを参照すると、心電図(ECG)信号540は、関連する左心房圧(LAP)信号542と共に示される。ECG信号540のP波は、心房の電気活動を表しうる。P波発生時間546は、心房の電気活動の発生を表しうる。心房の収縮は、LAP信号542のa波によって示される心房内の圧力の上昇をもたらす。ECG信号540のQRS群は心室の電気活動を表しうる。心室収縮は、心室圧の上昇をもたらす。A−V弁は、心室圧が心房圧を超えるときに閉鎖する。A−V弁の閉鎖は、LAP信号542のc波によって示される心房内の圧力の上昇をもたらしうる。a波のピーク圧544は、心房収縮中の心房内のピーク圧を表しうる。ピーク圧時間548は、心房収縮中の心房内のピーク圧の時間を表しうる。
ある例では、LAP信号542は平均信号を表しうる。たとえば、複数の心周期が、捕捉され、形態解析を使用して整列させられうる。異常なまたは変則的な信号は、平均信号の良好な表現を取得するために廃棄されうる。さらに、信号は、さらなる分解能を提供するなどのためにアップサンプリングされうる。
ある例では、A−H遅延は、A−H遅延をピーク圧時間548に設定することなどによってLAPピーク圧時間548を使用して計算されうる。ある例では、LAP信号542は、患者101から取得される1つまたは複数のLAP信号を表しうる。ある例では、LAP信号542は、複数の患者からの平均信号を表しうる。たとえば、LAP信号542は、上述した特性などの、患者101に対して同様の特性を有する、患者集団の平均LAP信号から選択されうる。
ある例では、ピーク圧544およびピーク圧時間548は、臨床医、介護者、または他の人によるLAP信号542の検討などによって検出されうる。ある例では、ピーク圧544およびピーク圧時間548は、形態およびタイミング解析を使用することなどによって、IMD102などによって検出されうる。
ある例では、A−H遅延は、1つまたは複数の心拍数センサからの情報を使用して計算されうる。たとえば、A−H遅延は、患者の心拍数が増加すると短縮されうる、または、患者の心拍数が減少すると伸張されうる。ある例では、A−H遅延は、1つまたは複数の身体活動センサからの情報を使用して計算されうる。たとえば、A−H遅延は、患者の身体活動が増加すると短縮されうる、または、患者の身体活動が減少すると伸張されうる。1つまたは複数の心拍数センサあるいは1つまたは複数の身体活動センサの一方または両方は、拍動−拍動ベースで、1秒に1回、1分に1回、または同様の頻度など、再帰的ベースでA−H遅延の計算において使用されうる。たとえば、患者の心拍数は連続して監視されうる。計算されるA−H遅延は、患者の心拍数が閾量だけ増加するか、または、閾値より大きいレートで増加する場合に短縮されうる。同様に、計算されるA−H遅延は、患者の心拍数が閾量だけ減少するか、または、閾レートより大きいレートで減少する場合に伸張されうる。同様の論理が、患者の測定される身体活動に当てはまりうる。ある例では、患者の身体活動が閾量より大きい量だけ増加するか、または、閾レートより大きなレートで増加する場合、A−H遅延は短縮されうる。患者の身体活動が閾量より大きい量だけ増加減少するか、または、閾レートより大きなレートで減少する場合、A−H遅延は伸張されうる。
再び図4を参照すると、406にて、ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間とヒス束ペーシング時間との間のタイミングを指定するために使用するためのA−H遅延が受信されうる。ある例では、A−H遅延は、通信回路204を使用することなどによってIMD102などによって受信されうる。たとえば、A−H遅延は、臨床医、介護者、リモートデバイス、または他のものによって計算された場合、リモートインタフェース122またはローカルインタフェース118の一方または両方を使用することなどによってIMD102に通信されうる。
ある例では、A−H遅延は、通信回路204またはプロセッサ回路206などからタイミング回路211によって受信されうる。たとえば、A−H遅延は、通信回路204によって受信された場合、図2に示すようなIMD102の通信経路を使用することなどによってタイミング回路に通信されうる。A−H遅延は、プロセッサ回路206などによって計算された場合、同様に、IMD102の通信経路を使用してタイミング回路211に通信されうる。
408にて、ヒス束にあるかまたはヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号は、A−H遅延を使用してトリガーされうる。たとえば、制御信号は、検出回路210などからP波の発生の指標を受信した後などに、タイミング回路211によってトリガーされうる。制御信号は、電気刺激エネルギー送出制御回路212などに通信されうる。電気刺激エネルギー送出制御回路212は、心臓再同期、除細動、または同様なものなどのためにスイッチング回路214を使用することなどによって電気刺激を送出しうる。
追加事項
上述した説明は、詳細な説明の一部を形成する添付図面に対する参照を含む。図面は、例証として、本発明が実施されうる特定の実施形態を示す。これらの実施形態はまた、本明細書で「例(example)」とも呼ばれる。こうした例は、示し述べた要素以外の要素を含
みうる。しかし、本発明者等はまた、示し述べる要素だけがそこで提供される例を企図する。さらに、本発明者等はまた、特定の例(あるいは1つまたは複数のその態様)に関してまたは他の例(あるいは1つまたは複数のその態様)に関して示し述べる要素の任意の組合せまたは並べ替えを使用した例を企図する。
本文書と、参照により組込まれる文書との間に矛盾する使用法がある場合、本文書における使用法に規制される。
本文書において、用語「ある(a)」または「ある(an)」は、特許文書で一般的であるよ
うに、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つまたは複数(one or more)」の任
意の他の例または使用と独立に、1つまたは2つ以上を含むために使用される。本文書では、用語「または(or)」は、非排他的なまたは(or)を指すのに使用される。したがって、特に指示されない限り、「AまたはB」は「BでなくA」、「AではなくB」および「AおよびB」を含む。添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「そこで(in which)」は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「そこで(wherein)」の平易な英語の等価物として使用される。同様に、添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」は、オープンエンドである、すなわち、特許請
求項の範囲においてこうした用語の後に挙げられる要素に加えて要素を含むシステム、デバイス、物品、またはプロセスは、依然としてその特許請求項の範囲内に入るとみなされる。さらに、添付特許請求の範囲では、用語「第1の(first)」、「第2の(second)」お
よび「第3の(third)」などは、単にラベルとして使用され、その対象に数値要件を課す
ことを意図されない。
本明細書で述べる方法例は、少なくとも部分的に、機械実施式であるかまたはコンピュータ実施式でありうる。いくつかの例は、上記例で述べた方法を実施するよう電子デバイスを構成するように働く命令をエンコードされるコンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含みうる。こうした方法の実施態様は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コード、または同様なものなどのコードを含みうる。こうしたコードは、種々の方法を実施するためのコンピュータ可読命令を含みうる。コードは、コンピュータプログラム製品の所定部分を形成することができる。さらに、コードは、実行中、または、他の時に、1つまたは複数の揮発性または不揮発性の有形のコンピュータ可読媒体上に有形に格納されることができる。これらの有形のコンピュータ可読媒体は、限定はしないが、ハードディスク、取外し可能磁気ディスク、取外し可能光ディスク(たとえば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ならびに同様なものを含みうる。
先の説明は、例証的であり、制限的でないことを意図される。たとえば、上述した例(またはその1つまたは複数の態様)は、互いに組合せて使用されてもよい。先の説明を検討することによって、他の実施形態が当業者などによって使用されうる。要約は、読者が技術的開示の特質を迅速に確認することを可能にするために、37C.F.R.§1.72(b)に対応するように提供される。要約は、特許請求項の範囲または意味を解釈するかまたは制限するために使用されることがないという理解のもとに提出される。同様に、上記詳細な説明では、種々の特徴は、開示を簡素化するために共にグループ化されてもよい。このことは、未請求の開示特徴が、任意の特許請求項に必須であることを意図するものとして解釈されるべきでない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施形態の全ての特徴より少ない特徴に存在する可能性がある。そのため、添付特許請求項は、各請求項が別個の実施形態として独自に成立する状態で詳細な説明に組込まれ、こうした実施形態が、種々の組合せまたは並べ替えで互いに組合されうることが企図される。本発明の範囲は、添付特許請求の範囲を参照して、添付特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に決定されるべきである。

Claims (18)

  1. 装置であって、
    ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間(A)とヒス束ペーシング時間(H)との間のタイミングを指定するために使用するために、指定されるA−H遅延を受信するように構成されたタイミング回路であって、前記指定されるA−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用して計算される、タイミング回路と、
    前記タイミング回路に通信可能に結合され、ペーシングされるまたは検知される心房収縮に応答しかつ前記指定されるA−H遅延を使用して、前記ヒス束にあるかまたは前記ヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号を提供するように構成された電気刺激エネルギー送出制御回路とを備える装置。
  2. 前記測定される心臓血管生理的パラメータには、電気心臓信号のP波継続時間が含まれる請求項1に記載の装置。
  3. 前記測定される心臓血管生理的パラメータには、心音信号のS1時間が含まれる請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記測定される心臓血管生理的パラメータには、左心房圧信号のピークの時間が含まれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記タイミング回路は、
    前記測定される心臓血管生理的パラメータを受信し、
    前記受信された生理的パラメータを使用して前記指定されるA−H遅延を計算する
    ように構成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記測定される心臓血管生理的パラメータは、電気心臓信号のP波継続時間を含み、前記タイミング回路は、前記指定されるA−H遅延を計算することが、
    前記P波継続時間を使用すること、および、
    前記P波の終了とQRS群の開始との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含んでなるように構成される請求項5に記載の装置。
  7. 前記タイミング回路は、前記指定されるA−H遅延を計算することが、前記ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含んでなるように構成される請求項6に記載の装置。
  8. 前記測定される心臓血管生理的パラメータは、心音信号のS1時間を含み、前記タイミング回路は、前記指定されるA−H遅延を計算することが、
    前記S1時間を使用すること、および、
    前記S1時間と前記ヒス束ペーシング時間との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含んでなるように構成される請求項5〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記タイミング回路は、前記指定されるA−H遅延を計算することが、前記ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含んでなるように構成される請求項8に記載の装置。
  10. 命令を含むプロセッサ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実施されると、
    ペーシングされるまたは検知される心房収縮時間(A)とヒス束ペーシング時間(H)との間のタイミングを指定するために使用するために、指定されるA−H遅延を受信することであって、前記指定されるA−H遅延は、測定される心臓血管生理的パラメータを使用して計算される、受信すること、および、
    ペーシングされるまたは検知される心房収縮に応答しかつ前記指定されるA−H遅延を使用して、前記ヒス束にあるかまたは前記ヒス束の近くにある場所に電気刺激を送出するための制御信号をトリガーすることを含んでなる、プロセッサ可読媒体。
  11. 前記測定される心臓血管生理的パラメータには、電気心臓信号のP波継続時間が含まれる請求項10に記載のプロセッサ可読媒体。
  12. 前記測定される心臓血管生理的パラメータには、心音信号のS1時間が含まれる請求項10または11に記載のプロセッサ可読媒体。
  13. 前記測定される心臓血管生理的パラメータは、左心房圧信号のピークの時間を含む請求項10〜12のいずれか1項に記載のプロセッサ可読媒体。
  14. 前記測定される心臓血管生理的パラメータを受信すること、および、
    前記受信された生理的パラメータを使用して前記指定されるA−H遅延を計算することを含んでなる、請求項10〜13のいずれか1項に記載のプロセッサ可読媒体。
  15. 前記測定される心臓血管生理的パラメータは、電気心臓信号のP波継続時間を含み、前記指定されるA−H遅延を計算することは、
    前記P波継続時間を使用すること、および、
    前記P波の終了とQRS群の開始との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含んでなる、請求項14に記載のプロセッサ可読媒体。
  16. 前記指定されるA−H遅延を計算することが、前記ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含んでなる、請求項15に記載のプロセッサ可読媒体。
  17. 前記測定される心臓血管生理的パラメータは、心音信号のS1時間を含み、前記指定されるA−H遅延を計算することは、
    前記S1時間を使用すること、および、
    前記S1時間と前記ヒス束ペーシング時間との間の遅延を表すオフセット時間を使用することを含んでなる、請求項14〜16のいずれか1項に記載のプロセッサ可読媒体。
  18. 前記指定されるA−H遅延を計算することは、前記ペーシングされるまたは検知される心房収縮がペーシングされる心房収縮であるときに、心房ペーシング−心房検知示差伝導遅延を表すA−ペースオフセット時間を使用することを含んでなる、請求項17に記載のプロセッサ可読媒体。
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