JP2013540347A5 - - Google Patents

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有機フォスファーを備える発光配置
本発明は、制御環境下維持された有機フォスファーを含む発光配置及びかかる発光配置を含むランプに関する。
発光ダイオード(LED)系照明装置は、広い種類の照明製品のためにますます使用されるようになってきた。LEDは、白熱灯及び蛍光灯などの従来の光源に対して、長寿命、高ルーメン効率、低作動電圧及びルーメン出力の高速変調などを含む利点を有する。
効率的ハイパワーLEDはしばしば青色発光材料に基づく。望ましい色(例えば白色)出力を持つLED系照明装置を製造するためには、通常フォスファーとして知られる好適な波長変換材料が、LEDによる発光の一部分をより長波長の光に変換して望ましいスペクトル特性を持つ光の組合せを作るために使用される。前記波長変換材料は、LEDダイに直接適用されてもよく、又は前記フォスファーからある距離設けられ得る(所謂リモート構成)。例えば、前記フォスファーは、前記装置を包埋する密閉構造の内側に適用され得る。
多くの無機材料が、LEDにより発光される青色光をより長波長の光へ変換するためのフォスファー材料として使用されてきた。しかし、無機フォスファー、価格が比較的高いという欠点を持つ。さらに、無機フォスファーは、粒子形状で提供され、これにより入射光の一部分を常に反射することから装置における効率損失をもたらす。さらに、無機フォスファーは、限られた量子収率及び比較的広い発光スペクトルを持ち、特に赤色発光無機フォスファーではさらなる効率損失をもたらす。現在、有機フォスファー材料を、EDの無機フォスファーることが検討さ、例えば白色光出力を達成するために青色光を緑色から赤色光への変換することが望ましい。有機フォスファーは、その発光スペクトルが、位置及びバンド幅に関して容易に調節可能であるという利点を持つ。有機フォスファーはまた、しばしば高透明性を示し、これは、前記照明システムの効率が、より光吸収性及び/又は反射性のフォスファー材料を用いるシステム比較して、改善されるという利点を持つ。さらに、有機フォスファーは無機フォスファーよりもずっと安価である。しかし、有機フォスファーは、前記LEDのエレクトロルミネッセンス活性の際に生成される熱に敏感であることから、有機フォスファーは主に、リモート構成装置で使用されている。
リモーフォスファーLED系照明システムでの有機フォスファー材料の適用を妨げる主な欠点は、その乏しい光化学的安定性であ。有機フォスファーは、酸素の存在下で青色光で照射されると急速に分解されることが観察されている。
Horiuchiらの米国特許出願公開第2007/0273274号には、発光装置を含み、気密空間内に設けられる有機フォスファーを含む半透明のラミネートシートが開示されている。前記フォスファーの劣化を防止するため、前記空間は有機フォスファーで充填され、そこは真空下又は不活性ガスの環境雰囲気下で酸素濃度が100ppm、及び好ましくは20ppm以下に維持された状態である。しかしかかる低濃度酸素下でこの操作を実施することは難しく費用がかかる。
従って、有機フォスファー材料を用い、改善された発光装置についての必要性が存在する。
米国特許出願公開第2007/0273274号明細書
本発明の課題は、記問題を解消することであり、前記フォスファー材料の分解が許容レベルで維持される有機フォスファーを用いる発光配置を提供することである。
本発明の第1の側面によれば、この及びその他の課題は発光配置により達成され、前記発光配置は:
第1の波長の光を発光するように適合される光源;第1の波長の光を受け、及び前記受けた光の少なくとも一部分を第2の波長の光に変換するように適合される有機波長変換材料を含む波長変換部材;及び波長変換部材を少なくとも部分的に囲み、波長変換部材を少なくとも含む密閉キャビティを形成する、密閉構造を含み、密閉キャビティが不活性ガス及び酸素ガスを含み、前記酸素ガスの濃度が、前記キャビティ内の全容積に基づき、0.05から3%の範囲である。
本発明者は、驚くべきことに、範囲の酸素濃度は有機フォスファーの分解速度にわずかな影響を与えるだけであるということを見出した。常圧又は常圧近くでのこれらの低酸素濃度は、既に示唆されたように、真空下又は完全不活性雰囲気下での前記フォスファーの密閉よりも容易に達成され、より低価格である。さらに、前記装置の寿命の間、前記密閉構造内に存在する前記波長変換部材又はその他の部品からのあらゆるガスの発生を防止することは難しく又は費用がかかるものであり得る。しかし、本発明は、前記酸素濃度を許容レベルに維持する可能性を提供する。その結果、前記有機フォスファーの寿命は長くなる。望ましい前記酸素濃度は典型的には、前記発光配置の全寿命にわたり維持される。
本発明の実施態様では、前記波長変換部材、すなわち前記フォスファーを含む前記キャビティ内の酸素ガスの濃度は、密閉キャビティの全ガス容積に対して0.05から1%、及び好ましくは0.05から0.6%の範囲でありる。0.6%濃度より低いと、酸素ガスのフォスファー分解速度への影響は、前記フォスファー分解速度への非常に限られた影響を持つものと予想される。例えば、0.1%の酸素ガス濃度は、有機フォスファーの寿命へほとんど影響を与えないことが示された。
本発明の実施態様では、酸素ゲッターが前記密閉キャビティ内に設けられる。前記酸素ゲッターは、望まれるよりも高い酸素濃度を含む雰囲気下で前記フォスファーを含む前記キャビティを密閉すること、及び/又は前記ゲッターのない場合には望ましくない酸素濃度をもたらし得る速度で前記キャビティ内への酸素の侵入を可能にする透過性密閉部使用することを可能にする。
本発明の実施態様では、前記密閉構造は、気密密閉を含み、よって、これは酸素ガス及び他の分解性成分を透過させない。従って、前記キャビティ内の酸素濃度は、容易に望ましいレベルに維持されることができる
又は、本発明の実施態様によると、前記密閉構造は、非気密性であり酸素透過性である密閉を含んでもよい。従って酸素の前記キャビティ内への透過が可能となり得る。前記酸素透過速度が遅い場合及び/又は酸素ゲッターが使用される場合には酸素ガスの濃度はなお、望ましい範囲に維持され得る。
本発明の実施態様によると、前記波長変換材料はペリレン誘導体を含む。ペリレン誘導体フォスファーは、低酸素雰囲気下で特に優れた安定性を持つことが見出された。好ましくは、前記波長変換材料は、次の一般式のペリレン誘導体からなる群から選択される化合物:
Figure 2013540347
を含み、
ここでGは直鎖又は分岐アルキル基又は酸素含有アルキル基C2n+1であり、nは1から44の整数であり、m<n/2であり、又はYであり;
A、B、C、J及びQのそれぞれは独立して、水素、イソプロピル、t−ブチル、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキルC 2n+1でありnは1から16の整数であり;
、G 及び のぞれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数であり、又はXであり;及び
D、E、I、L及びMのそれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数である。
一例は、GがYである。又はGがYであり、G、G、G及びGのそれぞれがXでありA及びCのそれぞれイソプロピルであり、及びB、J、Q、D、E、I、L及びMのそれぞれが水素である。この波長変換化合物は、他のペリレン誘導体化合物と比較して、低酸素雰囲気で特に優れた安定性を有することが見出された。
本発明の実施態様によると、前記波長変換部材はマトリクス材料を含む。前記マトリクス材料は、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、PETコポリマー、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びPENコポリマーからなる群から選択され得る。特にPETマトリクス中に前記有機フォスファーを組み込むことが、前記フォスファーの寿命を大きく伸ばすことが見出された。しかし他の好適なマトリクス材料もまた使用され得る。
本発明の実施態様によると、前記光源は少なくとも1つのLEDを含む典型的には、前記波長変換部材及び光源は相互に空間的に離れており、すなわち、前記波長変換部材は前記光源に関して離れた(リモート)位置で設けられる。
他の側面では、本発明は、ここで説明される発光配置を含むランプ、例えばレトロフィットランプを提供する。
留意すべきことは、本発明は特許請求の範囲に記載される特徴あらゆる可能な組合せに関する、ということである。
本発明のこの及びその他の側面について、本発明の実施態様を示す添付図面を参照して、以下でより詳細に説明る。図中に示されるように、層及び領域の寸法は、例示目的のために誇張されている場合があり、従って本発明の実施態様の一般的構造を例示するために提供されている。
図1は、有機フォスファーの分解を時間の関数として示すグラフである。 図2は、種々の酸素濃度について、温度の関数として、有機フォスファーの分解速度を示すグラフである。 図3は、窒素ガス中の酸素濃度の関数として測定された有機フォスファーの分解速度を示すグラフである。 図4aは本発明の実施態様による発光配置例示する 図4bは本発明の実施態様による発光配置例示する
本発明者は、米国特許出願公開第2007/0273274号に開示されるものよりも高い酸素濃度が、有機フォスファー化合物の分解速度に関して許容され得る、ということを見出した。非常に驚くべきことに、0.05から3%の範囲の酸素濃度は非常に許容される範囲であり、前記フォスファー分解速度をわずかに増加させるのみである、ということが見出された。特に、本発明者は、ポリマーマトリクス内の、青色光で照射された赤色発光有機フォスファーの分解速度が酸素濃度が約0.6%以下である限り、酸素濃度の増加によってほとんど影響を受けない、ということを見出した。本発明によると、前記有機フォスファーを含む密閉された区画内での酸素濃度は、前記発光配置の全寿命の間かかる許容レベルに維持され得る。
図1は、時間の関数として、光束密度4.2W/cm での450nmのレーザー発光により照射された、PMMAマトリクス内の0.1%Lumogen(登録商標)Red F−305色素(BASF社より市販、入手可能)で代表される有機フォスファーの層からの発光を示すグラフである。青色光照射下のRed F−305フォスファーの分解により、Red F−305フォスファーの発光強度は時間と共に低下する。前記層内の初期吸収は10%であり、従って前記強度減少は分解されてもはや発光しなくなったフォスファー分子の濃度に直接関連し得る。光強度の変化は時間の指数関数、c(t)=c(0)*e−ktであり、分解数kは有機フォスファー化合物の分解速度を表すことを読み取ることができる
次に、前記分解速度kが、窒素中の種々の酸素濃度(パーセント)で温度の関数として、光束密度4.2W/cmで青色光照射下で測定された。結果が図2に示される(対数目盛)。
図3は、窒素ガス中の酸素濃度の関数として120℃で測定された前記有機フォスファーの分解速度を、対数目盛で示すグラフである。興味深いことに、2つの異なるレジーム(regime)が同定され得る。0.1%酸素の測定点までは、前記分解定数酸素濃度増加に対してほとんど増加しない。1%以上の測定濃度では、前記分解速度は酸素濃度の増加と共に急激に増加する。図3で示される測定点を通るように直線を引くと、これらのレジームが明らかに見て分かる。さらに、これらのラインは酸素濃度が約0.6%で交差する。従って、約0.6%以下の酸素濃度では酸素含有前記有機フォスファーの分解速度極めて限られた影響を与え、一方約0.6%よりもい酸素濃度では、酸素含有前記有機フォスファーの分解速度に大きく影響する、ということが予想できる。
分解定数kの大きさは光束密度、温度、酸素濃度及びフォスファー化合物のタイプに依存する。前記光束密度及び温度は前記装置構成に大きく関連する。留意すべきは、光束密度4.2W/cmは、有機フォスファーを含むLED系照明装置で通常使用されるものよりも高い、ということである。また、温度120℃は、ほとんどのリモートフォスファー応用における温度よりも高い。従って前記試験から得られる図1から3のグラフは、加速条件を表す。
これらの知見から、有機フォスファーは、不活性ガス中の限定された量、好ましくは約0.6%以下の酸素ガス又は他の分解性ガスを含む制御された雰囲気下に維持されるべきである、ということが示唆される。しかし、酸素濃度が3%まで、又は5%までであっても、前記フォスファーの寿命が、少なくともあるLED系照明システムにおける用途には十分であることから、許容可能と考えられる。
図4aは、本発明の実施態様による発光配置400を模式的に示す。この実施態様での発光配置400を、レトロフィットランプとして提供する。語句「レトロフィットランプは、当業者によく知られており、LEDを持たなかった古いタイプのランプの外観を持つLED系ランプを意味する。アノード及びカソード(図示されていない)に接続されるエレクトロルミネッセンス層をそれぞれ含む複数のLED401aを含む光源401が本体部402上に設けられ、前記本体部には、エジソンスクリュキャップ又は押し込みキャプなどの従来のキャップが設けられる。球形状光出力部材404を含む密閉構造403が、前記LED401aの上に設けられ、かつキャビティ405を封止する。有機波長変換化合物を含む波長変換部材406が前記キャビティ405内で、前記光出力部材404の内側(即ち、前記キャビティ405に面する前記光出力部材の側)に設けられる。典型的には、前記波長変換化合物は、ポリマーマトリクス又はキャリア内に分散されている。前記波長変換部材及び前記光源は、相互に空間的に離れて設けられており、前記波長変換部材は前記LED対して離れた位置設けられていることを意味する(所謂リモートフォスファー構成)。
前記密閉構造403はまた、密閉部407を含み、これは前記球形状光出力部材404の縁部に沿って伸びている。前記密閉部407は気密密閉又はガス透過性密閉であり得る。前記密閉構造の前記光出力部材404はガス非透過性材料から形成される。
前記密閉部407が気密密閉である場合、前記密閉構造は、キャビティ405と前記密閉構造のりの外部雰囲気との間にガス非透過性バリアを提供する。本発明によれば、前記密閉構造内部、即ちキャビティ405内の雰囲気は、主に、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスから構成されるが、酸素などの非不活性ガスを少量得る。又は本発明の実施態様では、前記キャビティ405は気密に密閉される必要はない。かかる実施態様では、前記密閉部407は、低速度のガス(例えば酸素)透過を可能にするような透過性であり得る。透過性密閉部は典型的には、エポキシ系接着剤などの有機接着剤である。
留意すべきことは、本中で、前記密閉構造403は1以上の壁を持ち、これはガラス、セラミック、金属又はポリマー材料(場合によりバリアコーティング又は膜が設けられる)により形成されてもよい。前記密閉構造は少なくとも部分的に光透過性であり得る。例えば図4aの実施態様では、前記光出力部材は光透過性材料からなる。本発明の実施態様では、前記密閉構造は複数の壁又は壁部分を持ち、これらは、ガス透過性又はガス非透過性であり得る接着剤で共に結合され得る。
酸素は、酸素含有雰囲気下で密閉する結果として前記キャビティ405内に存在し得る、及び/又は酸素は、透過性密閉部を介して前記キャビティ405へ入り得る、及び/又は酸素は、前記発光配置の作動中に前記キャビティ405内の材料又は部品、例えば前記波長変換部材の前記マトリクス材料から放出又は生成され得る。
図4bは本発明の他の実施態様による発光配置例示する。前記発光配置400は複数のLED401aを含み、これらは本体部402上に配置され、及びドーム形状密閉構造403を含み、これは前記LED401aを覆う光出力部材404を含む。しかし、この実施態様では、前記光出力部材は、内部バリアを形成する内部壁404aと外部バリアを形成する外部壁404bとのサンドイッチ構造を含み、及び前記リモート波長変換部材406が前記外部壁404bと前記内部壁404aとの間に設けられる。前記外部及び内部壁404b及び404aは前記本体部と、及び前記内部及び外部壁の周縁端部に沿ってびる前記密閉部407にり互いに接続されている。前記光出力部材404はそれにより、相互に空間的に離れた内部及び外部壁404a、404bの間の前記密閉キャビティ405を形成する。前記波長変換部材を含む前記密閉キャビティ405は、前記密閉構造404と前記本体部402により形成されLED401aを含む区画409から分離される。前記さらなる区画409内になんら特に酸素感受性部品が存在しないことから、特別な環境又は雰囲気は必要ないが、空気を含むことも可能である。しかし前記区画409に、最初に前記キャビティ405と同じ雰囲気を与えることも可能であり、というのは区画409は事実前記密閉部407により前記環境から密閉されているからであり、それはさらに前記光出力部材404を前記本体部402へ付けるために使用されるからである。
図4bで示されるように、前記波長変換部材は、前記光源401に関してリモート位置に設けられている。
2以上の壁部分が前記密閉構造404を形成するために使用され得る、と考えられる。又は、前記壁404a、404bは半球状、ドーム形状又は曲線形状でさえある必要はないがあらゆる好適な形状を持ち得るものであり、及び例えば複数の部分を含むことも可能である。
前記発光配置の実施態様によると、前記密閉構造は、円筒形状チューブ、例えばガラスチューブとして形成される光出力部材を含むことができ、ここで前記密閉構造がさらに、図4aに関連して記した密閉により前記円筒形状チューブに接続される端部キャップを含。この実施態様は、例えばレトロフィット蛍光灯として設けらることができ、前記密閉キャビティを形成する前記チューブの内部が図4aに関して記した前記キャビティ405に対応する。
前記キャビティ405の密閉は、前記キャビティ内の酸素などの分解性ガスの含有量を減少させる方法及び条件を用いて実施され得る。かかる方法及び条件は当業者に知られており、これには、その密閉前に前記キャビティを真空ポンプして不活性ガスを充填する;前記キャビティを密閉する際に不活性ガスでフラッシュする;又はグローブボックスなどの無酸素環境下で前記キャビティを密閉する方法、などが含まれる。
前記波長変換部材は、前記有機波長変換化合物のためのポリマー性マトリクス又はキャリアであり得る。前記マトリクス好適なポリマー性材料の例は、ポリエチレンテレフタレート)(PET)及びそのコポリマー、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びそのコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン、ポリシロキサン及びアクリレートポリマーを含む。
本発明の前記装置で使用される前記波長変換化合物は、あらゆる従来の有機フォスファーであり得る。例えば、前記波長変換化合物はペリレン誘導体であり得る。特に、次の一般式を持つペリレン誘導体が本発明による発光配置で使用され得る:
Figure 2013540347
ここでGは直鎖又は分岐アルキル基又は酸素含有アルキル基C2n+1であり、nは1から44の整数であり、m<n/2であり、又はYであり;
A、B、C、J及びQのそれぞれは独立して、水素、イソプロピル、t−ブチル、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキルC 2n+1でありnは1から16の整数であり;
、G 及び のぞれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数であり、又はXであり;及び
D、E、I、L及びMのそれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数である。
典型的には、G、G、G及びGは独立して水素又はXであり、及びD、E、I、L及びMの少なくとも1つは水素であり得る。またJ及びQの少なくとも1つは水素であり得る。例えば、D、E、I、L及びMの少なくとも1つは水素であり得る。一例ではG はYである。有利には、GがYである場合には、G、G、G及びGそれぞれXであり、A及びCのそれぞれはイソプロピルであり、B、J、Q、D、E、I、L及びMのそれぞれ水素である。これらの波長変換化合物は、PETマトリクス内で特に優れた安定性を持つことが見出された。
典型的には、D、E、I、L及びMの少なくとも1つは水素であり得る。例えば、D、E、I、L及びMの少なくとも2つは水素であり得る。これに代えて、又はこれに加えて、J及びQの少なくとも1つは水素であり得る。部位A、B、C、J、Q、D、E、I、L及びMの機能は、前記構造の安定性を改善することである。
記一般式に対応するフォスファー化合物が試験され、他の有機フォスファー(他のペリレン誘導体有機フォスファーを含めて)に比べて優れた安定性を持つことが見出された。
本発明実施態様では、酸素ゲッター408が前記キャビティ405内に、前記波長変換部材と共に設けられる。「酸素ゲッター」は、酸素を吸収又は酸素と反応し、それにより前記キャビティ405内の雰囲気から酸素を除去する材料を意味する。
前記ゲッターは、LEDフォスファー応用分野で使用される従来のあらゆるゲッターであり得る。前記ゲッター408は、前記キャビティ405内に入るガスを吸収することが可能である。前記ゲッターは、前記有機波長変換部材406、特に前記波長変換化合物を劣化させ得るガスを吸収するように設けられる。前記LED配置400のこの構造では、非気密性の密閉、即ち透過性密閉を設けることが可能となる。前記ゲッターは典型的には、固体材料形成され、及び前記密閉部407aに隣接して設けられる。前記の位置は、とりわけ、前記ゲッター408が出力光路、即ち前記LED装置400からの出力である光を妨げることを回避するために選択される。前記ゲッターはリフレクタの後ろに配置され得る。前記ゲッター自体また反射性にし得る。本発明の実施態様では、前記ゲッターは粒子状材料であり、透過性キャリア材料内又は透過性キャリア材料の上に適用され、例えば透過性パッチに含まれ、又は例えばコーティングとして前記密閉構造の内部表面上に適用され得る。
本発明の実施態様では、不活性ガスに加えて、前記キャビティ405は、前記キャビティ405内の酸素と反応する、さらなるガスを含み得る。例えば水素ガスが酸素ゲッターとして使用され得る。例えば、前記キャビティ405内に設けられるLED部品又はその他の部は、前記発光配置400の作動又は寿命を損なう分解性ガスを生成し得る。そこで、前記分解性ガスと化学的に反応して安定な成分又は追加のゲッターで容易に吸収され得る成分を生成する反応性ガスを選択することが可能である。
実施例
異なる有機フォスファー化合物の寿命を異なる条件試験した。使用した前記化合物は次通りであった
Figure 2013540347
化合物IIIは、BASF社から、Lumogen(登録商標)Red F−305として入手可能であり、これは、記一般式で、A及びCのそれぞれがイソプロピルであり、Bが水素であり、及びD、E、I、L及びMのそれぞれが水素であるものに対応する。
それぞれの化合物を、2つの異なるポリマー性マトリクスに組み込み、層を形成し、空気中又は0.1%酸素を含む制御された雰囲気に置かれた。前記フォスファー材料を含む前記層を、60℃の温度、4.1W/cmの青色光で照射した。フォスファー濃度及び層厚さは、青色光透過率が90%となるように選択された。前記フォスファーの寿命は、光強度が10%低減されるとして推定された。結果を表1に表す
Figure 2013540347
表1から見て分かるように、試験された前記化合物は、酸素の低減された量を含む雰囲気下で維持される場合にかなりより長い寿命を示した。特に化合物IIIは、PETマトリクス中に含まれ、かつ低酸素雰囲気下で維持される場合に桁外れの安定性を示す。
当業者は、本発明が、上記の好ましい実施態様に決して制限されるものではないこと理解する。対照的に、多くの変更・変法が添付の特許請求の範囲の範囲内で可能である。

Claims (13)

  1. 1の波長の光を発光するように適合される光源;及び
    第1の波長の光を受け、前記受けた光の少なくとも一部分を第2の波長の光へ変換するように適合される有機波長変換材料を含む波長変換部材;及び
    少なくとも波長変換部材を含む密閉キャビティを形成するための波長変換部材を少なくとも部分的に囲む密閉構造
    を含み、
    密閉キャビティが不活性ガス及び酸素ガスを含み、前記酸素ガスの濃度が、密閉キャビティ内の容積に対して0.05から3%の範囲であり、
    ここで、
    波長変換材料がペリレン誘導体を含み、及び前記波長変換部材が、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)及びそのコポリマー、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びそのコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン、ポリシロキサン及びアクリレートポリマーからなる群から選択されるマトリクス材料を含む、
    発光配置
  2. キャビティ内の前記酸素ガスの濃度が、密閉キャビティ内の容積に対して0.05から1%の範囲である、請求項1に記載の発光配置
  3. キャビティ内の前記酸素ガスの濃度が、キャビティ内の容積に対して0.05から0.6%の範囲である、請求項1に記載の発光配置
  4. キャビティ内の前記酸素ガスの濃度が、キャビティ内の容積に対して約0.1%である、請求項1に記載の発光配置
  5. 記密閉構造が気密密閉を含む、請求項1に記載の発光配置
  6. 記密閉構造が、非気密であり酸素透過性である密閉部を含む、請求項1に記載の発光配置
  7. らに、密閉キャビティ内に設けられる酸素ゲッターを含む、請求項1に記載の発光配置
  8. 波長変換材料が、以下の一般式のペリレン誘導体からなる群から選択される化合物を含
    Figure 2013540347
    ここで、
    は直鎖又は分岐アルキル基又は酸素含有アルキル基C2n+1であり、nは1から44の整数であり、m<n/2であり、又はYであり;
    A、B、C、J及びQのそれぞれは独立して、水素、イソプロピル、t−ブチル、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキルC 2n+1でありnは1から16の整数であり;
    、G 及び のぞれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数であり、又はXであり;及び
    D、E、I、L及びMのそれぞれは独立して、水素、フッ素、メトキシ又は無置換飽和アルキル基C2n+1でありnは1から16の整数である
    請求項1に記載の発光配置
  9. がYである、請求項8に記載の発光配置
  10. 、G、G及びG のそれぞれがXであり、A及びCのそれぞれがイソプロピルであり、B、J、Q、D、E、I、L及びMのそれぞれが水素である、請求項9に記載の発光配置
  11. 記波長変換部材が、ポリ(エチレンテレフタレート)、PETコポリマー、ポリエチレンナフタレート(PEN)及びPENコポリマーからなる群から選択されるマトリクス材料を含む、請求項1に記載の発光配置
  12. 波長変換部材及び光源が相互に空間的に離れて設けられる、請求項1に記載の発光配置
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の発光配置を含む、ランプ。
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