JP2013539168A - 色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013539168A
JP2013539168A JP2013524334A JP2013524334A JP2013539168A JP 2013539168 A JP2013539168 A JP 2013539168A JP 2013524334 A JP2013524334 A JP 2013524334A JP 2013524334 A JP2013524334 A JP 2013524334A JP 2013539168 A JP2013539168 A JP 2013539168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
dye
counter electrode
solar cell
sensitized solar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013524334A
Other languages
English (en)
Inventor
明▲傑▼ 周
平 王
▲輝▼ 黄
吉星 ▲陳▼
Original Assignee
▲海▼洋王照明科技股▲ふん▼有限公司
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ▲海▼洋王照明科技股▲ふん▼有限公司 filed Critical ▲海▼洋王照明科技股▲ふん▼有限公司
Publication of JP2013539168A publication Critical patent/JP2013539168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2022Light-sensitive devices characterized by he counter electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0224Electrodes
    • H01L31/022408Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier
    • H01L31/022425Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier for solar cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2027Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode
    • H01G9/2031Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode comprising titanium oxide, e.g. TiO2
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2059Light-sensitive devices comprising an organic dye as the active light absorbing material, e.g. adsorbed on an electrode or dissolved in solution
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/10Organic polymers or oligomers
    • H10K85/111Organic polymers or oligomers comprising aromatic, heteroaromatic, or aryl chains, e.g. polyaniline, polyphenylene or polyphenylene vinylene
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【解決手段】本発明は、色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法に関する。対電極は、導電性基板と、導電性基板の少なくとも一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層とを備えている。対電極の導電率を高め、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を低下し、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高める。対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び対電極の導電率を更に高め、且つ製造コストを低減する。また製造方法の製造工程は簡単であり、性能が安定した対電極を製造し、生産性を高め、設備に対する要件を少なくし、従って工業生産に適している。

Description

本発明は、太陽電池の技術分野に属し、具体的には色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法に関する。
1980年代以降、色素増感太陽電池は研究者に注目されている。1991年に、スイスのスイス連邦工科大学ローザンヌ校のエム.グレッツェル(M.Gratzel)教授及び彼の研究チームは、多孔質電極の色素増感の研究において重要な発見をした。彼らは、光増感剤として遷移金属であるルテニウムを含有する有機合成色素により増感された多孔質の二酸化チタン(TiO2 )薄膜電極を光陽極として用い、ヨウ素及びヨウ化リチウムを電解質として用い、白金電極を対電極として用いて新たな太陽電池である色素増感太陽電池を組み立て、AM1.5及び100mW/cm2 の模擬太陽光の照射下で7.1%〜7.9%の光電変換効率を得た。1993年には、エム.グレッツェル(M.Gratzel)教授らは光電変換効率が10%に達するナノメートルサイズの色素増感太陽電池を更に報告した。1997年には、光電変換効率が10〜11%に更に増加し、短絡回路電流が18mA/cm2 になり、開回路電圧が720mVに達した。それ以降、色素増感太陽電池は、全世界の大きな注目を集めている。
中華人民共和国特許出願公開第1415645 号明細書
色素増感太陽電池は主に、透明な導電性基板、多孔質ナノ結晶薄膜、増感剤、電解質(ヨウ化物イオンI- /三ヨウ化物イオンI3 -)溶液、及び透明な対電極から構成されている。色素増感太陽電池の光電変換のメカニズムとして、太陽光を色素増感太陽電池に照射すると、色素分子が太陽光からエネルギーを吸収し、色素分子中の電子が励起されて励起状態に遷移する。励起状態にある電子は、TiO2 伝導帯に迅速に送られ、色素分子は電子の損失により酸化状態になる。TiO2 伝導帯に送られた電子はTiO2 膜中で迅速に伝送され、膜と導電性ガラスとの接触面に瞬時に達し、導電性基板上に集まり、外部回路を通じて対電極に流れる。酸化状態にある色素分子は、電解質(I- /I3 -)溶液中の電子供与体(I- )から電子を受けて基底状態に戻り、色素分子が再生される。電解質溶液中の電子供与体(還元剤)は、電子を与えた後、対電極まで拡散し、電子を受けて還元される。このようにして光電化学反応サイクルが完成される。対電極は主に電子を集めるために用いられ、I- /I3 -と陰極電子との電子交換速度を速めて、I3 -とTiO2 伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。しかしながら、現在用いられている対電極は主に、表面被覆のために白金を用いた対電極である。このような対電極の触媒能力は優れているが、白金自体が高価且つ希少な材料であり、その製造工程が複雑であるため、このような対電極の製造コストが高くなり、大量生産及び適用に不利である。従って、白金電極を取替えて使用すべく、廉価且つ高効率の対電極のための新たな材料を開発することが本技術分野の傾向になっている。
本発明の目的は、導電率が高く低コストの色素増感太陽電池の対電極を提供することである。
更に、本発明の目的は、前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法を提供することである。
前記目的は、以下に記載の技術的解決法により達成される。
本発明の色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板と、該導電性基板の少なくとも一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層とを備えている。
更に、本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、
酸をドープしたポリアニリン溶液及び導電性基板を準備する工程と、
前記酸をドープしたポリアニリン溶液を前記導電性基板の少なくとも一方の面に塗布して乾燥し、前記少なくとも一方の面に、酸をドープしたポリアニリン層が被覆された色素増感太陽電池の対電極を得る工程と
を含む。
本発明の色素増感太陽電池の対電極は、酸をドープしたポリアニリン層を備えている。該酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高める。酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しているため、この対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を大きくし、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。また酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しているため、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高め、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。前記色素増感太陽電池の対電極の性能は、現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、前記色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は簡単であり、製造された色素増感太陽電池の対電極の性能は安定している。前記製造方法は、生産性が高く、設備に対する要件が少なく、工業生産に適している。
本発明の色素増感太陽電池の対電極の一構造を模式的に示す図である。 本発明の色素増感太陽電池の対電極の他の構造を模式的に示す図である。 本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法を示すフローチャートである。
本発明の解決すべき技術的課題、技術的解決法及び利点を更に明らかにするため、実施形態及び図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。ただし、ここに記載した具体的な実施形態は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の実施形態によれば、導電率が高く低コストの色素増感太陽電池の対電極を提供する。図1及び図2に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の少なくとも一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。このように、本実施形態の色素増感太陽電池の対電極は酸をドープしたポリアニリン層を備えており、該酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高める。酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しているため、前記対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質における三ヨウ化物イオンI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。また、酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しており、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高めるため、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。前記色素増感太陽電池の対電極の性能は、現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、前記色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。
具体的には、上記の実施形態の色素増感太陽電池の対電極は、以下に示す少なくとも2つの実施態様で実施され得る。
第1の実施態様は、図1に示す通りであり、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
第2の実施態様は、図2に示す通りであり、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の対向する両面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。このように、酸をドープしたポリアニリン層2が導電性基板1の対向する両面に被覆されているため、この色素増感太陽電池の対電極の導電性を更に高め、該対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させ、且つ、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。
更に、上記の実施形態における酸をドープしたポリアニリン層の厚さは、20nm〜5μmであることが好ましく、20nm〜50nmであることがより好ましい。酸をドープしたポリアニリン層の厚さは、色素増感太陽電池の光電変換効率に一定の影響を与える。該酸をドープしたポリアニリン層の厚さが上記の好ましい範囲内にある場合、色素増感太陽電池の光電変換効率を効果的に向上させることができる。
具体的には、上記の酸をドープしたポリアニリン層における酸はプロトン酸であることが好ましい。プロトン酸は、有機プロトン酸又は無機プロトン酸であってもよい。プロトン酸は、機能性有機プロトン酸であることが好ましく、スルホン酸及び/又はクエン酸であることが更に好ましい。前記スルホン酸は、カンフルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、スルホサリチル酸、p−スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸及びスルファニル酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。無機プロトン酸は、塩酸、硫酸及び過塩素酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。プロトン酸が好ましいのは、プロトン化が分子鎖のイミン窒素原子上で優先して生じ、プロトン酸HAが解離し、生じた水素プロトン(H+ )がポリアニリン分子鎖に転移して、分子鎖におけるイミン窒素原子をプロトン化し、荷電要素の励起状態にあるポーラロンを生成し、固有状態のポリアニリンがプロトン酸でドープされた後、ポリアニリン内のキノン環が消失し、電子雲が再度分配されて、窒素原子上の正電荷が共役π結合に非局在化され、ポリアニリンが高い導電性を示すためである。言うまでもなく、酸は、例えば、PCl5 、SOCl2 、TsCl及び/又はAlCl3 などの非プロトン酸から選択されてもよい。非プロトン酸でドープして得られた酸をドープしたポリアニリンの導電性は、プロトン酸でドープして得られた酸をドープしたポリアニリンの導電性より低い。前記酸をドープしたポリアニリン層は、好ましくは1:2〜1:5の質量比で混合された固有状態のポリアニリンと酸とから、下記のS12の工程により準備される。
上記の導電性基板1の材料は、インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つである。
本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態は、図3に示されており、該色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、
S1:酸をドープしたポリアニリン溶液と導電性基板1とを準備する工程(図1を参照)と、
S2:酸をドープしたポリアニリン溶液を導電性基板1の少なくとも一方の面に塗布して乾燥し、酸をドープしたポリアニリン層2が前記少なくとも一方の面に被覆された色素増感太陽電池の対電極を得る工程と
を含む。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS1では、酸をドープしたポリアニリン溶液中の酸をドープしたポリアニリンの質量濃度が1〜20%であることが好ましい。酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程は、以下の通りであってもよい。
S11:固有状態のポリアニリン、酸及び溶剤を準備する、
S12:固有状態のポリアニリンと酸とを混合し、水浴で加熱し及び/又は超音波処理を行い、その後、洗浄、濾過及び乾燥して酸をドープしたポリアニリン前駆体を得る、
S13:酸をドープしたポリアニリン前駆体を溶剤で溶解して希釈し、前記酸をドープしたポリアニリン溶液を得る。
具体的には、上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS11では、固有状態のポリアニリンと酸とを混合する質量比が1:2〜1:5であることが好ましく、固有状態のポリアニリンは市販のものであってよい。溶剤は、脱イオン水、N−メチルピロリドン、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。溶剤の使用量は、酸をドープしたポリアニリン溶液の最後の質量濃度が1〜20%であるような使用量であることが好ましい。前記酸は、純粋な酸液、例えば分析用純度の酸液であってもよく、又は純粋な酸液を希釈して調製された酸溶液であってもよい。該酸の選択は、上記に説明しており、簡潔さのために重複の説明を省略する。
上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS12では、水浴での加熱温度が50〜100℃であることが好ましく、加熱時間が8〜72時間であることが好ましく、超音波処理の時間が4〜40分であることが好ましい。水浴での加熱及び/又は超音波処理は、固有状態のポリアニリンと酸溶液とを十分且つ均一に混合して、固有状態のポリアニリンに対する酸溶液のドープ処理を促進するために行う。固有状態のポリアニリンは、溶解性が劣るため、最適な加工材料ではない。そのため、固有状態のポリアニリンに酸でドープ処理を行うことにより、その特性を改善することができる。例えば、大きな分子の有機プロトン酸は界面を活性化する作用を有するため、界面活性剤として機能し、ポリアニリンにドープ処理することにより、ポリアニリンの溶解性を大幅に向上させることができる。更に、有機プロトン酸をポリアニリンにドープ処理することにより、ポリアニリンの分子内構造及び分子間構造が、分子鎖における電荷の非局在化に更に有利になり、酸をドープしたポリアニリンの導電率が大幅に高められる。一方、無機プロトン酸を用いてドープ処理する工程は簡単であり、酸をドープしたポリアニリンの導電率は比較的高く、製造した電極のシート抵抗を低下させる。この工程における洗浄、濾過及び乾燥は、過剰な酸溶液を除去して、相対的に純粋な酸をドープしたポリアニリン前駆体を得るために行われる。乾燥は、オーブン乾燥、空気乾燥、又は自然乾燥等により行われてもよく、オーブン乾燥が行われる場合、その温度は、酸をドープしたポリアニリンの融点より低いことが好ましい。
上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS13では、得られた酸をドープしたポリアニリン溶液を、後の工程で容易に導電性基板1の表面に均一に塗布するために、酸をドープしたポリアニリン前駆体を溶剤中で溶解して希釈する。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS1では、導電性基板1の材料は、インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つであることが好ましい。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS2では、酸をドープしたポリアニリン溶液を導電性基板1に塗布する方法は、スピンコート法、バーコータ法、スクリーン印刷法又はスプレー塗布法であることが好ましい。スピンコート法を採用して酸をドープしたポリアニリン溶液を塗布する場合、スピンコートの回転速度が500〜4000回転/分であることが好ましく、回転時間が15〜60秒であることが好ましい。塗布が終了した後、酸をドープしたポリアニリン溶液が塗布された導電性基板1を乾燥して、導電性基板1の表面に、酸をドープしたポリアニリン層2を密に結合させる(図1及び図2を参照)。乾燥工程は、オーブン乾燥、空気乾燥又は自然乾燥等により行われることが可能であり、オーブン乾燥が行われる場合、その温度は0℃より高く、且つ200℃以下であることが好ましい。
色素増感太陽電池の対電極の製造方法に関する上記の実施形態は、導電性基板1を表面処理する工程を更に含むことが好ましい。導電性基板1の表面処理は、酸素プラズマ処理、UV−オゾン処理、王水処理、過酸化水素処理、酸処理及び化学研磨処理からなる群より選ばれる1又は複数の処理方法であることが好ましい。導電性基板1の表面処理は、導電性基板1の表面から不純物及び酸化物を取り除くと共に、導電性基板1の表面の濡れ性及び吸収性を改善し、更に導電ガラスの表面から有機汚染物を除去するために行われる。このため、後の工程における処理が容易になり、後の工程で形成された酸をドープしたポリアニリン層2が導電性基板1の表面に密に結合されて、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率が更に高められる。
上記の実施形態の色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、以下の通りである。
陽極基板:インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、又は、ステンレス鋼板及びステンレス鋼網のような金属基板を使用してもよい。
多孔質ナノ結晶薄膜:TiO2 多孔質電極として、P25型の二酸化チタン粒子を使用することができ、ZnO、SnO2 、Nb2 5 又はSrTiO3 等のナノ半導体材料を使用してもよい。多孔質ナノ結晶薄膜の製造方法は、任意の適当な方法であってもよく、例えば、バーコータ法、スクリーン印刷法、ゲル法又はスプレー塗布法が用いられ得る。
電解質:0.5mol/Lのヨウ化カリウムKI及び0.05mol/Lのヨウ素I2 を含む液体電解質を使用してもよく、重合体電解質を使用してもよい。
色素増感剤:N719、N3、黒色素又は高効率のトリフェニルアミン類色素を使用してもよい。
具体的な実施例に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−スチレンスルホン酸との質量比が1:3であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、10wt%のp−スチレンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら50℃に水浴加熱する。72時間反応した後、p−スチレンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンを脱イオン水で十分溶解して、質量含有率1%のポリアニリン水溶液を調製する。インジウムをドープした酸化スズガラスを所望のサイズに切断した後、洗浄剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行う。洗浄しインジウムをドープした酸化スズガラスに酸素プラズマ処理を5〜15分間10〜50Wの出力で行う。このようにして、導電ガラスの表面の濡れ性及び吸収性を改善し、更に導電ガラスの表面の有機汚染物を除去する。処理が終了した後、導電ガラスを乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、4000回転/分の回転速度でインジウムをドープした酸化スズガラス上に15秒間スピンコートする。その後、塗布されたガラスを150℃のオーブンで40分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例1で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、以下の通りである。
陽極基板:インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つを使用する。ステンレス鋼は、ステンレス鋼板又はステンレス鋼網等の金属陽極基板であってもよく、その厚さは本技術分野における通常の厚さであってもよい。
多孔質ナノ結晶薄膜:TiO2 多孔質電極は、P25型の二酸化チタン粒子を使用し、多孔質ナノ結晶薄膜の製造方法は、任意の適当な方法、例えば、バーコータ法を使用してもよい。
電解質:0.5Mのヨウ化カリウムKI及び0.05Mのヨウ素I2 を含む液体電解質を使用する。
色素増感剤:N719を使用する。
本実施例1で製造された色素増感太陽電池の対電極は、測定してみると、有利にはヨウ化物イオンI- /三ヨウ化物イオンI3 -の酸化還元反応を促進し、I3 -と外部回路の電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を低下しており、I3 -と伝導帯における電子との再結合を避けて、色素増感太陽電池の光起電力特性を大幅に高めている。前記色素増感太陽電池の光電変換効率は5.6%であり、同じ条件下で測定した白金電極の6%の光電変換効率に近い。
実施例2
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ50nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−スチレンスルホン酸との質量比が1:5であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、4wt%のp−スチレンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら80℃に水浴加熱する。18時間反応した後、p−スチレンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンを脱イオン水で十分溶解して、質量含有率10%のポリアニリン水溶液を調製する。フッ素をドープした酸化スズガラス(FTO)を所望のサイズに切断した後、洗浄剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行う。洗浄しフッ素をドープした酸化スズガラスを乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、1000回転/分の回転速度で、インジウムをドープした酸化スズガラス上に30秒間スピンコートする。その後、塗布されたガラスを200℃のオーブンで30分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例2で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
本実施例1で製造した色素増感太陽電池の対電極は、測定してみると、有利にはI- /I3 -の酸化還元反応を促進し、I3 -と外部回路の電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を低下しており、I3 -と伝導帯における電子との再結合を避けて、色素増感太陽電池の光起電力特性を大幅に高めている。前記色素増感太陽電池の光電変換効率は7.15%であり、同じ条件下で測定した白金電極の6.9%の光電変換効率より高い。
実施例3
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ45nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−トルエンスルホン酸との質量比が1:4であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、4wt%のp−トルエンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら100℃に水浴加熱する。10時間反応した後、p−トルエンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。体積比1:1の脱イオン水及びn−ブタノールの混合溶剤を用いて、上記の酸をドープしたポリアニリンを十分に溶解し、質量含有率1%のポリアニリン水溶液を調製する。ステンレス鋼基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、化学研磨処理により表面から酸化物及び不純物を除去し、最後に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、500回転/分の回転速度でステンレス鋼板上に60秒スピンコートする。その後、塗布された基板を100℃のオーブンで60分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例3で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例4
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ5μmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと過塩素酸との質量比が1:2であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、純粋な過塩素酸を加えて混合し、撹拌しながら50℃に水浴加熱する。72時間反応した後、純粋な過塩素酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをメタノール中で十分に溶解し、質量含有率20%のポリアニリン水溶液を調製する。発泡銅の基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、化学研磨処理をして表面から酸化物及び不純物を除去し、最後に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液を、スクリーン印刷法で発泡銅の基板上に塗布する。その後、塗布された基板を180℃のオーブンで40分間加熱して乾燥し、所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例4で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例5
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと硫酸との質量比が1:5であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、硫酸溶液を加えて混合し、超音波処理を40分間行う。12時間反応した後、硫酸溶液を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをイソプロパノール中で十分溶解し、質量含有率10%のポリアニリン水溶液を調製する。発泡銅の基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、希塩酸で処理を行って表面から酸化物を除去し、次に、脱イオン水、アセトン及びエタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記のポリアニリン水溶液をスプレーガンに加えて、発泡銅の基板上にスプレー塗布して、均一な膜厚を有するポリアニリン薄膜を形成する。その後、塗布された基板を空気乾燥して所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例5で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例6
色素増感太陽電池の対電極は、図2に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の両面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと硫酸との質量比が1:3であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、質量比1:1のスルホサリチル酸及びクエン酸の混合物と混合する。得られた混合物を4分間超音波処理した後、スルホサリチル酸を用いて洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをN−メチルピロリドン中で十分溶解して、質量含有率15%のポリアニリンのN−メチルピロリドン溶液を調製する。マグネシウム・インジウム酸化物ガラスを面積が10×20cmである板に切断した後、洗浄剤で洗浄し、次に、イソプロパノールに一晩浸漬して、表面から残留している油を十分に除去し、脱イオン水、アセトン及びエタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記のポリアニリンのN−メチルピロリドン溶液を、ガラス棒を使用してバーコータ法で前記マグネシウム・インジウム酸化物ガラスの2つの対向する面に塗布して、均一な膜厚を有するポリアニリン薄膜を形成する。その後、塗布されたガラスを所望のサイズに切断し、最後に100℃のオーブンで30分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例5で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
上記の実施例1〜6で得られた色素増感太陽電池の対電極を検査して、以下の特性を有していることが確認された。即ち、上記の酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高めている。また、酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しており、前記対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を高めるため、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。更に、酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しており、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高めるため、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。色素増感太陽電池の対電極の性能は現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。該色素増感太陽電池の対電極の製造方法は簡単であり、製造された色素増感太陽電池の対電極の性能は安定している。前記製造方法は、生産性が高く、設備に対する要件が少なく、工業生産に適している。
上記の記載は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で行われるいかなる変更、同等の置換及び改良なども、すべて本発明の権利範囲内に含まれるべきである。
本発明は、太陽電池の技術分野に属し、具体的には色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法に関する。
1980年代以降、色素増感太陽電池は研究者に注目されている。1991年に、スイスのスイス連邦工科大学ローザンヌ校のエム.グレッツェル(M.Gratzel)教授及び彼の研究チームは、多孔質電極の色素増感の研究において重要な発見をした。彼らは、光増感剤として遷移金属であるルテニウムを含有する有機合成色素により増感された多孔質の二酸化チタン(TiO2 )薄膜電極を光陽極として用い、ヨウ素及びヨウ化リチウムを電解質として用い、白金電極を対電極として用いて新たな太陽電池である色素増感太陽電池を組み立て、AM1.5及び100mW/cm2 の模擬太陽光の照射下で7.1%〜7.9%の光電変換効率を得た。1993年には、エム.グレッツェル(M.Gratzel)教授らは光電変換効率が10%に達するナノメートルサイズの色素増感太陽電池を更に報告した。1997年には、光電変換効率が10〜11%に更に増加し、短絡回路電流が18mA/cm2 になり、開回路電圧が720mVに達した。それ以降、色素増感太陽電池は、全世界の大きな注目を集めている。
中華人民共和国特許出願公開第1415645 号明細書
色素増感太陽電池は主に、透明な導電性基板、多孔質ナノ結晶薄膜、増感剤、電解質(ヨウ化物イオンI- /三ヨウ化物イオンI3 -)溶液、及び透明な対電極から構成されている。色素増感太陽電池の光電変換のメカニズムとして、太陽光を色素増感太陽電池に照射すると、色素分子が太陽光からエネルギーを吸収し、色素分子中の電子が励起されて励起状態に遷移する。励起状態にある電子は、TiO2 伝導帯に迅速に送られ、色素分子は電子の損失により酸化状態になる。TiO2 伝導帯に送られた電子はTiO2 膜中で迅速に伝送され、膜と導電性ガラスとの接触面に瞬時に達し、導電性基板上に集まり、外部回路を通じて対電極に流れる。酸化状態にある色素分子は、電解質(I- /I3 -)溶液中の電子供与体(I- )から電子を受けて基底状態に戻り、色素分子が再生される。電解質溶液中の電子供与体(還元剤)は、電子を与えた後、対電極まで拡散し、電子を受けて還元される。このようにして光電化学反応サイクルが完成される。対電極は主に電子を集めるために用いられ、I- /I3 -と陰極電子との電子交換速度を速めて、I3 -とTiO2 伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。しかしながら、現在用いられている対電極は主に、表面被覆のために白金を用いた対電極である。このような対電極の触媒能力は優れているが、白金自体が高価且つ希少な材料であり、その製造工程が複雑であるため、このような対電極の製造コストが高くなり、大量生産及び適用に不利である。従って、白金電極を取替えて使用すべく、廉価且つ高効率の対電極のための新たな材料を開発することが本技術分野の傾向になっている。
本発明の目的は、導電率が高く低コストの色素増感太陽電池の対電極を提供することである。
更に、本発明の目的は、前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法を提供することである。
前記目的は、以下に記載の技術的解決法により達成される。
本発明の色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板と、該導電性基板の少なくとも一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層とを備えている。
更に、本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、
酸をドープしたポリアニリン溶液及び導電性基板を準備する工程と、
前記酸をドープしたポリアニリン溶液を前記導電性基板の少なくとも一方の面に塗布して乾燥し、前記少なくとも一方の面に、酸をドープしたポリアニリン層が被覆された色素増感太陽電池の対電極を得る工程と
を含む。
本発明の色素増感太陽電池の対電極は、酸をドープしたポリアニリン層を備えている。該酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高める。酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しているため、この対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を大きくし、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。また酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しているため、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高め、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。前記色素増感太陽電池の対電極の性能は、現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、前記色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は簡単であり、製造された色素増感太陽電池の対電極の性能は安定している。前記製造方法は、生産性が高く、設備に対する要件が少なく、工業生産に適している。
本発明の色素増感太陽電池の対電極の一構造を模式的に示す図である。 本発明の色素増感太陽電池の対電極の他の構造を模式的に示す図である。 本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法を示すフローチャートである。
本発明の解決すべき技術的課題、技術的解決法及び利点を更に明らかにするため、実施形態及び図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。ただし、ここに記載した具体的な実施形態は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の実施形態によれば、導電率が高く低コストの色素増感太陽電池の対電極を提供する。図1及び図2に示すように、本実施形態の色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の少なくとも一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。このように、本実施形態の色素増感太陽電池の対電極は酸をドープしたポリアニリン層を備えており、該酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高める。酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しているため、前記対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質における三ヨウ化物イオンI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。また、酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しており、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高めるため、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。前記色素増感太陽電池の対電極の性能は、現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、前記色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。
具体的には、上記の実施形態の色素増感太陽電池の対電極は、以下に示す少なくとも2つの実施態様で実施され得る。
第1の実施態様は、図1に示す通りであり、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の一方の面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
第2の実施態様は、図2に示す通りであり、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、この導電性基板1の対向する両面に被覆された酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。このように、酸をドープしたポリアニリン層2が導電性基板1の対向する両面に被覆されているため、この色素増感太陽電池の対電極の導電性を更に高め、該対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させ、且つ、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。
更に、上記の実施形態における酸をドープしたポリアニリン層の厚さは、20nm〜5μmであることが好ましく、20nm〜50nmであることがより好ましい。酸をドープしたポリアニリン層の厚さは、色素増感太陽電池の光電変換効率に一定の影響を与える。該酸をドープしたポリアニリン層の厚さが上記の好ましい範囲内にある場合、色素増感太陽電池の光電変換効率を効果的に向上させることができる。
具体的には、上記の酸をドープしたポリアニリン層における酸はプロトン酸であることが好ましい。プロトン酸は、有機プロトン酸又は無機プロトン酸であってもよい。プロトン酸は、機能性有機プロトン酸であることが好ましく、スルホン酸及び/又はクエン酸であることが更に好ましい。前記スルホン酸は、カンフルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、スルホサリチル酸、p−スチレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸及びスルファニル酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。無機プロトン酸は、塩酸、硫酸及び過塩素酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。プロトン酸が好ましいのは、プロトン化が分子鎖のイミン窒素原子上で優先して生じ、プロトン酸HAが解離し、生じた水素プロトン(H+ )がポリアニリン分子鎖に転移して、分子鎖におけるイミン窒素原子をプロトン化し、荷電要素の励起状態にあるポーラロンを生成し、固有状態のポリアニリンがプロトン酸でドープされた後、ポリアニリン内のキノン環が消失し、電子雲が再度分配されて、窒素原子上の正電荷が共役π結合に非局在化され、ポリアニリンが高い導電性を示すためである。言うまでもなく、酸は、例えば、PCl5 、SOCl2 、TsCl及び/又はAlCl3 などの非プロトン酸から選択されてもよい。非プロトン酸でドープして得られた酸をドープしたポリアニリンの導電性は、プロトン酸でドープして得られた酸をドープしたポリアニリンの導電性より低い。前記酸をドープしたポリアニリン層は、好ましくは1:2〜1:5の質量比で混合された固有状態のポリアニリンと酸とから、下記のS12の工程により準備される。
上記の導電性基板1の材料は、インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つである。
本発明の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態は、図3に示されており、該色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、
S1:酸をドープしたポリアニリン溶液と導電性基板1とを準備する工程(図1を参照)と、
S2:酸をドープしたポリアニリン溶液を導電性基板1の少なくとも一方の面に塗布して乾燥し、酸をドープしたポリアニリン層2が前記少なくとも一方の面に被覆された色素増感太陽電池の対電極を得る工程と
を含む。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS1では、酸をドープしたポリアニリン溶液中の酸をドープしたポリアニリンの質量濃度が1〜20%であることが好ましい。酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程は、以下の通りであってもよい。
S11:固有状態のポリアニリン、酸及び溶剤を準備する、
S12:固有状態のポリアニリンと酸とを混合し、水浴で加熱し及び/又は超音波処理を行い、その後、洗浄、濾過及び乾燥して酸をドープしたポリアニリン前駆体を得る、
S13:酸をドープしたポリアニリン前駆体を溶剤で溶解して希釈し、前記酸をドープしたポリアニリン溶液を得る。
具体的には、上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS11では、固有状態のポリアニリンと酸とを混合する質量比が1:2〜1:5であることが好ましく、固有状態のポリアニリンは市販のものであってよい。溶剤は、脱イオン水、N−メチルピロリドン、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。溶剤の使用量は、酸をドープしたポリアニリン溶液の最後の質量濃度が1〜20%であるような使用量であることが好ましい。前記酸は、純粋な酸液、例えば分析用純度の酸液であってもよく、又は純粋な酸液を希釈して調製された酸溶液であってもよい。該酸の選択は、上記に説明しており、簡潔さのために重複の説明を省略する。
上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS12では、水浴での加熱温度が50〜100℃であることが好ましく、加熱時間が8〜72時間であることが好ましく、超音波処理の時間が4〜40分であることが好ましい。水浴での加熱及び/又は超音波処理は、固有状態のポリアニリンと酸溶液とを十分且つ均一に混合して、固有状態のポリアニリンに対する酸溶液のドープ処理を促進するために行う。固有状態のポリアニリンは、溶解性が劣るため、最適な加工材料ではない。そのため、固有状態のポリアニリンに酸でドープ処理を行うことにより、その特性を改善することができる。例えば、大きな分子の有機プロトン酸は界面を活性化する作用を有するため、界面活性剤として機能し、ポリアニリンにドープ処理することにより、ポリアニリンの溶解性を大幅に向上させることができる。更に、有機プロトン酸をポリアニリンにドープ処理することにより、ポリアニリンの分子内構造及び分子間構造が、分子鎖における電荷の非局在化に更に有利になり、酸をドープしたポリアニリンの導電率が大幅に高められる。一方、無機プロトン酸を用いてドープ処理する工程は簡単であり、酸をドープしたポリアニリンの導電率は比較的高く、製造した電極のシート抵抗を低下させる。この工程における洗浄、濾過及び乾燥は、過剰な酸溶液を除去して、相対的に純粋な酸をドープしたポリアニリン前駆体を得るために行われる。乾燥は、オーブン乾燥、空気乾燥、又は自然乾燥等により行われてもよく、オーブン乾燥が行われる場合、その温度は、酸をドープしたポリアニリンの融点より低いことが好ましい。
上記の酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程におけるステップS13では、得られた酸をドープしたポリアニリン溶液を、後の工程で容易に導電性基板1の表面に均一に塗布するために、酸をドープしたポリアニリン前駆体を溶剤中で溶解して希釈する。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS1では、導電性基板1の材料は、インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つであることが好ましい。
上記の色素増感太陽電池の対電極の製造方法の実施形態におけるステップS2では、酸をドープしたポリアニリン溶液を導電性基板1に塗布する方法は、スピンコート法、バーコータ法、スクリーン印刷法又はスプレー塗布法であることが好ましい。スピンコート法を採用して酸をドープしたポリアニリン溶液を塗布する場合、スピンコートの回転速度が500〜4000回転/分であることが好ましく、回転時間が15〜60秒であることが好ましい。塗布が終了した後、酸をドープしたポリアニリン溶液が塗布された導電性基板1を乾燥して、導電性基板1の表面に、酸をドープしたポリアニリン層2を密に結合させる(図1及び図2を参照)。乾燥工程は、オーブン乾燥、空気乾燥又は自然乾燥等により行われることが可能であり、オーブン乾燥が行われる場合、その温度は0℃より高く、且つ200℃以下であることが好ましい。
色素増感太陽電池の対電極の製造方法に関する上記の実施形態は、導電性基板1を表面処理する工程を更に含むことが好ましい。導電性基板1の表面処理は、酸素プラズマ処理、UV−オゾン処理、王水処理、過酸化水素処理、酸処理及び化学研磨処理からなる群より選ばれる1又は複数の処理方法であることが好ましい。導電性基板1の表面処理は、導電性基板1の表面から不純物及び酸化物を取り除くと共に、導電性基板1の表面の濡れ性及び吸収性を改善し、更に導電ガラスの表面から有機汚染物を除去するために行われる。このため、後の工程における処理が容易になり、後の工程で形成された酸をドープしたポリアニリン層2が導電性基板1の表面に密に結合されて、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率が更に高められる。
上記の実施形態の色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、以下の通りである。
陽極基板:インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、又は、ステンレス鋼板及びステンレス鋼網のような金属基板を使用してもよい。
多孔質ナノ結晶薄膜:TiO2 多孔質電極として、P25型の二酸化チタン粒子を使用することができ、ZnO、SnO2 、Nb2 5 又はSrTiO3 等のナノ半導体材料を使用してもよい。多孔質ナノ結晶薄膜の製造方法は、任意の適当な方法であってもよく、例えば、バーコータ法、スクリーン印刷法、ゲル法又はスプレー塗布法が用いられ得る。
電解質:0.5mol/Lのヨウ化カリウムKI及び0.05mol/Lのヨウ素I2 を含む液体電解質を使用してもよく、重合体電解質を使用してもよい。
色素増感剤:N719、N3、黒色素又は高効率のトリフェニルアミン類色素を使用してもよい。
具体的な実施例に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、前記色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−スチレンスルホン酸との質量比が1:3であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、10wt%のp−スチレンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら50℃に水浴加熱する。72時間反応した後、p−スチレンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンを脱イオン水で十分溶解して、質量含有率1%のポリアニリン水溶液を調製する。インジウムをドープした酸化スズガラスを所望のサイズに切断した後、洗浄剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行う。洗浄しインジウムをドープした酸化スズガラスに酸素プラズマ処理を5〜15分間10〜50Wの出力で行う。このようにして、導電ガラスの表面の濡れ性及び吸収性を改善し、更に導電ガラスの表面の有機汚染物を除去する。処理が終了した後、導電ガラスを乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、4000回転/分の回転速度でインジウムをドープした酸化スズガラス上に15秒間スピンコートする。その後、塗布されたガラスを150℃のオーブンで40分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例1で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、以下の通りである。
陽極基板:インジウムをドープした酸化スズガラス、フッ素をドープした酸化スズガラス、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム・インジウム酸化物、ニッケル・タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、金属硫化物、発泡銅、発泡アルミニウム、発泡銅合金及び発泡アルミニウム合金からなる群より選ばれる1つを使用する。ステンレス鋼は、ステンレス鋼板又はステンレス鋼網等の金属陽極基板であってもよく、その厚さは本技術分野における通常の厚さであってもよい。
多孔質ナノ結晶薄膜:TiO2 多孔質電極は、P25型の二酸化チタン粒子を使用し、多孔質ナノ結晶薄膜の製造方法は、任意の適当な方法、例えば、バーコータ法を使用してもよい。
電解質:0.5Mのヨウ化カリウムKI及び0.05Mのヨウ素I2 を含む液体電解質を使用する。
色素増感剤:N719を使用する。
本実施例1で製造された色素増感太陽電池の対電極は、測定してみると、有利にはヨウ化物イオンI- /三ヨウ化物イオンI3 -の酸化還元反応を促進し、I3 -と外部回路の電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を低下しており、I3 -と伝導帯における電子との再結合を避けて、色素増感太陽電池の光起電力特性を大幅に高めている。前記色素増感太陽電池の光電変換効率は5.6%であり、同じ条件下で測定した白金電極の6%の光電変換効率に近い。
実施例2
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ50nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−スチレンスルホン酸との質量比が1:5であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、4wt%のp−スチレンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら80℃に水浴加熱する。18時間反応した後、p−スチレンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンを脱イオン水で十分溶解して、質量含有率10%のポリアニリン水溶液を調製する。フッ素をドープした酸化スズガラス(FTO)を所望のサイズに切断した後、洗浄剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行う。洗浄しフッ素をドープした酸化スズガラスを乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、1000回転/分の回転速度で、フッ素をドープした酸化スズガラス上に30秒間スピンコートする。その後、塗布されたガラスを200℃のオーブンで30分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例2で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
本実施例2で製造した色素増感太陽電池の対電極は、測定してみると、有利にはI- /I3 -の酸化還元反応を促進し、I3 -と外部回路の電子との酸化還元反応の確率を高めて、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を低下しており、I3 -と伝導帯における電子との再結合を避けて、色素増感太陽電池の光起電力特性を大幅に高めている。前記色素増感太陽電池の光電変換効率は7.15%であり、同じ条件下で測定した白金電極の6.9%の光電変換効率より高い。
実施例3
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ45nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンとp−トルエンスルホン酸との質量比が1:4であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、4wt%のp−トルエンスルホン酸溶液を加えて混合し、撹拌しながら100℃に水浴加熱する。10時間反応した後、p−トルエンスルホン酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。体積比1:1の脱イオン水及びn−ブタノールの混合溶剤を用いて、上記の酸をドープしたポリアニリンを十分に溶解し、質量含有率1%のポリアニリン水溶液を調製する。ステンレス鋼基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、化学研磨処理により表面から酸化物及び不純物を除去し、最後に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液をスピンコータ上に滴下し、500回転/分の回転速度でステンレス鋼板上に60秒スピンコートする。その後、塗布された基板を100℃のオーブンで60分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例3で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例4
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ5μmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと過塩素酸との質量比が1:2であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、純粋な過塩素酸を加えて混合し、撹拌しながら50℃に水浴加熱する。72時間反応した後、純粋な過塩素酸を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをメタノール中で十分に溶解し、質量含有率20%のポリアニリン水溶液を調製する。発泡銅の基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、化学研磨処理をして表面から酸化物及び不純物を除去し、最後に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記の調製したポリアニリン水溶液を、スクリーン印刷法で発泡銅の基板上に塗布する。その後、塗布された基板を180℃のオーブンで40分間加熱して乾燥し、所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例4で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例5
色素増感太陽電池の対電極は、図1に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の一方の面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと硫酸との質量比が1:5であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、硫酸溶液を加えて混合し、超音波処理を40分間行う。12時間反応した後、硫酸溶液を用いて混合物を洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをイソプロパノール中で十分溶解し、質量含有率10%のポリアニリン水溶液を調製する。発泡銅の基板を所望のサイズに切断し、洗浄剤で洗浄した後、希塩酸で処理を行って表面から酸化物を除去し、次に、脱イオン水、アセトン及びエタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記のポリアニリン水溶液をスプレーガンに加えて、発泡銅の基板上にスプレー塗布して、均一な膜厚を有するポリアニリン薄膜を形成する。その後、塗布された基板を空気乾燥して所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例5で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
実施例6
色素増感太陽電池の対電極は、図2に示すような構造を有しており、この色素増感太陽電池の対電極は、導電性基板1と、該導電性基板1の両面に被覆された厚さ20nmの酸をドープしたポリアニリン層2とを備えている。
前記色素増感太陽電池の対電極の製造方法は、以下の通りである。
ポリアニリンと、質量比1:1のスルホサリチル酸及びクエン酸の混合溶液との質量比が1:3であるように、固有状態のポリアニリンを秤量し、質量比1:1のスルホサリチル酸及びクエン酸の混合物と混合する。得られた混合物を4分間超音波処理した後、スルホサリチル酸を用いて洗浄して濾過し、最後に乾燥してドープしたポリアニリンを得る。上記の酸をドープしたポリアニリンをN−メチルピロリドン中で十分溶解して、質量含有率15%のポリアニリンのN−メチルピロリドン溶液を調製する。マグネシウム・インジウム酸化物ガラスを面積が10×20cmである板に切断した後、洗浄剤で洗浄し、次に、イソプロパノールに一晩浸漬して、表面から残留している油を十分に除去し、脱イオン水、アセトン及びエタノールを順番に使用して夫々15分間超音波処理を行い、乾燥する。上記のポリアニリンのN−メチルピロリドン溶液を、ガラス棒を使用してバーコータ法で前記マグネシウム・インジウム酸化物ガラスの2つの対向する面に塗布して、均一な膜厚を有するポリアニリン薄膜を形成する。その後、塗布されたガラスを所望のサイズに切断し、最後に100℃のオーブンで30分間加熱して乾燥し所望の色素増感太陽電池の対電極を得る。
本実施例6で得た色素増感太陽電池の対電極を色素増感太陽電池に用いる場合、色素増感太陽電池の陽極基板、多孔質ナノ結晶薄膜、色素増感剤及び電解質等の他の要素の材料及び製造方法は、実施例1の通りである。
上記の実施例1〜6で得られた色素増感太陽電池の対電極を検査して、以下の特性を有していることが確認された。即ち、上記の酸をドープしたポリアニリン層における酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い導電率を有しているため、前記対電極のシート抵抗を低下させ、前記対電極の導電率を高めている。また、酸をドープしたポリアニリンは、非常に優れた触媒能力を有しており、前記対電極を備えた色素増感太陽電池の電解質におけるI3 -と外部回路における電子との酸化還元反応の確率を高めるため、I3 -と伝導帯における電子との再結合の確率を最大限に低下させる。更に、酸をドープしたポリアニリンは、比較的高い粘性を有しており、酸をドープしたポリアニリン層と導電性基板との結合強度を高めるため、対電極及び外部回路間の電子伝送速度及び導電率を更に高める。色素増感太陽電池の対電極の性能は現在使用されている白金の対電極の性能に匹敵し、色素増感太陽電池の対電極の製造コストを低減する。該色素増感太陽電池の対電極の製造方法は簡単であり、製造された色素増感太陽電池の対電極の性能は安定している。前記製造方法は、生産性が高く、設備に対する要件が少なく、工業生産に適している。
上記の記載は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で行われるいかなる変更、同等の置換及び改良なども、すべて本発明の権利範囲内に含まれるべきである。

Claims (10)

  1. 色素増感太陽電池の対電極において、
    導電性基板を備えており、
    該導電性基板の少なくとも一方の面に、酸をドープしたポリアニリン層が被覆されていることを特徴とする色素増感太陽電池の対電極。
  2. 前記酸をドープしたポリアニリン層の厚さは、20nm〜5μmであることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池の対電極。
  3. 前記酸をドープしたポリアニリン層における酸は、機能性有機プロトン酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池の対電極。
  4. 前記酸をドープしたポリアニリン層における酸は、スルホン酸及び/又はクエン酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池の対電極。
  5. 前記スルホン酸は、カンフルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、スルホサリチル酸、p−スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸及びスルファニル酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池の対電極。
  6. 色素増感太陽電池の対電極の製造方法において、
    酸をドープしたポリアニリン溶液及び導電性基板を準備する工程と、
    前記酸をドープしたポリアニリン溶液を、前記導電性基板の少なくとも一方の面に塗布して乾燥し、酸をドープしたポリアニリン層が前記導電性基板の少なくとも一方の面に被覆された色素増感太陽電池の対電極を得る工程と
    を含むことを特徴とする色素増感太陽電池の対電極の製造方法。
  7. 前記酸をドープしたポリアニリン溶液を準備する工程は、
    固有状態のポリアニリン、酸及び溶剤を準備する工程と、
    前記固有状態のポリアニリンと酸とを混合し、更に水浴で加熱し、及び/又は超音波処理を行い、その後、洗浄、濾過及び乾燥して、酸をドープしたポリアニリン前駆体を得る工程と、
    該酸をドープしたポリアニリン前駆体を前記溶剤中で溶解して希釈し、前記酸をドープしたポリアニリン溶液を得る工程と
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の色素増感太陽電池の対電極の製造方法。
  8. 前記固有状態のポリアニリンと酸とを1:2〜1:5の質量比で混合し、
    前記酸をドープしたポリアニリン溶液における酸をドープしたポリアニリンの質量濃度が、1〜20%であることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池の対電極の製造方法。
  9. 前記溶剤は、脱イオン水、N−メチルピロリドン、メタノール、イソプロパノール、n−ブタノ−ル及びエタノールからなる群より選ばれる少なくとも1つであり、
    前記酸は、カンフルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、スルホサリチル酸、p−スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸、スルファニル酸、クエン酸、塩酸、硫酸及び過塩素酸からなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項7に記載の色素増感太陽電池の対電極の製造方法。
  10. 前記導電性基板に表面処理を行う工程を更に含み、
    前記導電性基板に行われる表面処理は、酸素プラズマ処理、UV−オゾン処理、王水処理、過酸化水素処理、酸処理及び化学研磨処理からなる群より選ばれる少なくとも1つであり、
    前記酸をドープしたポリアニリン溶液を前記導電性基板に塗布する工程は、スピンコート法、バーコータ法、スクリーン印刷法又はスプレー塗布法であり、
    乾燥の温度は、0℃より高く、且つ200℃以下であることを特徴とする請求項6に記載の色素増感太陽電池の対電極の製造方法。
JP2013524334A 2010-09-27 2010-09-27 色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法 Pending JP2013539168A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2010/077366 WO2012040894A1 (zh) 2010-09-27 2010-09-27 一种染料敏化太阳能电池对电极及其制备方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013539168A true JP2013539168A (ja) 2013-10-17

Family

ID=45891794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013524334A Pending JP2013539168A (ja) 2010-09-27 2010-09-27 色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20130186465A1 (ja)
EP (1) EP2624305A4 (ja)
JP (1) JP2013539168A (ja)
CN (1) CN102959718A (ja)
WO (1) WO2012040894A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103987664B (zh) 2011-12-06 2017-03-08 德尔塔阀门公司 龙头中的臭氧分配
KR101359440B1 (ko) * 2012-08-08 2014-02-11 성균관대학교산학협력단 염료감응 태양전지, 및 이의 제조 방법
US11458214B2 (en) 2015-12-21 2022-10-04 Delta Faucet Company Fluid delivery system including a disinfectant device
CA3068535A1 (en) 2017-06-29 2019-01-03 Dow Global Technologies Llc Plastic living hinges with block composite polymer
CN109216564B (zh) * 2018-07-25 2022-08-02 安徽理工大学 一种聚苯胺光敏芯片及其制备方法
CN112768252A (zh) * 2020-12-25 2021-05-07 合肥工业大学 一种二硫化铁纳米片对电极及其应用
CN117809985B (zh) * 2024-02-29 2024-05-10 山东恒嘉高纯铝业科技股份有限公司 一种含有六铝酸钙的薄膜电极及其制备方法和应用

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0328229A (ja) * 1988-09-30 1991-02-06 Nitto Denko Corp 有機重合体又は導電性有機重合体組成物のフィルム,繊維又は複合体の製造方法
JPH08250016A (ja) * 1995-03-07 1996-09-27 Tdk Corp 過電流保護素子およびその製造方法
JP2005223038A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 光電変換素子およびその製造方法
WO2006085574A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Japan Carlit Co., Ltd. 色素増感型太陽電池用の触媒電極、及びそれを備えた色素増感型太陽電池
JP2007128750A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Erekuseru Kk 色素増感太陽電池
JP2008208497A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Japan Exlan Co Ltd 導電性繊維およびその製造方法
JP2009081046A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Nissan Chem Ind Ltd 三極二層型光二次電池
JP2009134838A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
WO2009087848A1 (ja) * 2008-01-08 2009-07-16 Konica Minolta Holdings, Inc. 色素増感型太陽電池
JP2010020976A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Japan Carlit Co Ltd:The 導電性高分子電極とその製造方法、導電性高分子層形成用塗布液、およびそれを備えた色素増感太陽電池

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1189502C (zh) * 2002-11-14 2005-02-16 华东理工大学 可溶性导电聚苯胺的制备方法
JP4187764B2 (ja) * 2004-03-31 2008-11-26 横浜ゴム株式会社 光電変換素子及びそれを用いた色素増感太陽電池
DE102006006412A1 (de) * 2006-02-13 2007-08-16 Merck Patent Gmbh Elektronisches Bauteil, Verfahren zu dessen Herstellung und dessen Verwendung
US20100282308A1 (en) * 2007-07-25 2010-11-11 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. Dye-Sensitized Solar Cell

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0328229A (ja) * 1988-09-30 1991-02-06 Nitto Denko Corp 有機重合体又は導電性有機重合体組成物のフィルム,繊維又は複合体の製造方法
JPH08250016A (ja) * 1995-03-07 1996-09-27 Tdk Corp 過電流保護素子およびその製造方法
JP2005223038A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 光電変換素子およびその製造方法
WO2006085574A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Japan Carlit Co., Ltd. 色素増感型太陽電池用の触媒電極、及びそれを備えた色素増感型太陽電池
JP2007128750A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Erekuseru Kk 色素増感太陽電池
JP2008208497A (ja) * 2007-02-28 2008-09-11 Japan Exlan Co Ltd 導電性繊維およびその製造方法
JP2009081046A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Nissan Chem Ind Ltd 三極二層型光二次電池
JP2009134838A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Fujifilm Corp 磁気記録媒体
WO2009087848A1 (ja) * 2008-01-08 2009-07-16 Konica Minolta Holdings, Inc. 色素増感型太陽電池
JP2010020976A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Japan Carlit Co Ltd:The 導電性高分子電極とその製造方法、導電性高分子層形成用塗布液、およびそれを備えた色素増感太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
US20130186465A1 (en) 2013-07-25
EP2624305A4 (en) 2017-10-04
CN102959718A (zh) 2013-03-06
EP2624305A1 (en) 2013-08-07
WO2012040894A1 (zh) 2012-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Study of H2SO4 concentration on properties of H2SO4 doped polyaniline counter electrodes for dye-sensitized solar cells
JP2013539168A (ja) 色素増感太陽電池の対電極及びその製造方法
KR100637421B1 (ko) 다공성 멤브레인을 이용한 고체 염료감응형 태양전지 및그 제조방법
Shah et al. A stable gel electrolyte based on poly butyl acrylate (PBA)-co-poly acrylonitrile (PAN) for solid-state dye-sensitized solar cells
CN101901693A (zh) 石墨烯复合染料敏化太阳能电池的光阳极及其制备方法
Ku et al. Inexpensive room temperature ionic liquids for low volatility electrolytes of dye-sensitized solar cells
TWI396778B (zh) 鐵酸鋅薄膜及其製備方法與運用
KR101726127B1 (ko) 블록 공중합체를 이용한 염료감응 태양전지용 상대전극 및 이를 포함하는 염료감응 태양전지
Yeh et al. Preparing core–shell structure of ZnO@ TiO2 nanowires through a simple dipping–rinse–hydrolyzation process as the photoanode for dye-sensitized solar cells
CN104465113A (zh) 一种氮掺杂石墨烯对电极制备方法及其在染料敏化太阳能电池中的应用
Peng et al. Platinum/polyaniline transparent counter electrodes for quasi-solid dye-sensitized solar cells with electrospun PVDF-HFP/TiO2 membrane electrolyte
Sangiorgi et al. Influence of electropolymerized polypyrrole optical properties on bifacial Dye-Sensitized Solar Cells
KR101627161B1 (ko) 고분자 지지층을 포함하는 염료감응 태양전지, 및 이의 제조 방법
Xiao et al. Low temperature fabrication of high performance and transparent Pt counter electrodes for use in flexible dye-sensitized solar cells
Kurokawa et al. Controlling the electrocatalytic activities of conducting polymer thin films toward suitability as cost-effective counter electrodes of dye-sensitized solar cells
CN103714973B (zh) 一种光电化学太阳能电池用Cu3SnS4/Cu2SnSe3复合光阴极及其制备方法
Lee et al. Efficient and stable back-illuminated sub-module dye-sensitized solar cells by decorating SiO 2 porous layer with TiO 2 electrode
Effendi et al. Studies on graphene zinc-oxide nanocomposites photoanodes for high-efficient dye-sensitized solar cells
Van Le et al. Lead sulfide cathode for quantum dot solar cells: electrosynthesis and characterization
Dao Highly transparent Pt-TiO2 as an efficient catalyst for triiodide reduction of bifacial liquid-junction photovoltaic devices
Zhao et al. Screen-printed Pt counter electrodes exhibiting high catalytic activity
JP2003303628A (ja) 高分子固体電解質及び光電変換素子
CN102568852A (zh) 基于三维石墨烯的光伏电池及其制备方法
Ma et al. Economically synthesized NiCo2S4/TiO2 with high reflectance ability as the counter electrode to replace Pt for dye-sensitized solar cells
Wu et al. Impact of Electrocatalytic Activities of Doping Surfactants on Polyaniline as Pt-free Counter Electrode in DSSCs

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150106