JP2013538291A - 濡れ特性を制御するための階層構造化表面 - Google Patents

濡れ特性を制御するための階層構造化表面 Download PDF

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Abstract

濡れ特性の制御が改善された階層表面、およびその階層表面を形成するための方法が記載される。階層表面は、少なくとも1つの1次特性特徴を有する1次構造と、少なくとも1つの2次特性特徴を有する2次構造とを含み、少なくとも1つの2次特性特徴のサイズは、少なくとも1つの1次特性特徴のサイズよりも大きい。さらに、1次構造および2次構造は、1次構造または2次構造のみの機械的特性および濡れ特性の制御に勝る、改善された機械的特性および濡れ特性の制御を、相乗的に提供する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2010年7月19日出願の米国特許出願第61/365,615号の先の出願日の利益を請求し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
液体による濡れに耐性を示す構造は、徹底的に研究されている。1つの提案される構造は、高表面積の構造化表面を形成することである。
しかしながら、高表面積の構造化表面コーティングを生成するための方法は、典型的には、極めて複雑で高価な、複数段階の連続的および低処理量のナノファブリケーション方法に依存する。
本開示は、その濡れ特性を制御するための階層構造化表面に関する。ある特定の実施形態において、1次構造および2次構造を有する基板を含む物品が記載される。ある特定の実施形態において、2次構造は、基板上に配置され、1次構造は、2次構造の少なくとも一部上に配置される。ある特定の実施形態において、1次構造は、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有し、2次構造は、1次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有する。ある特定の実施形態において、1次構造および2次構造は、1次構造または2次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する。
ある特定の実施形態において、階層構造化表面を生成するための方法が記載される。ある特定の実施形態において、方法は、基板を提供することと、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有する1次構造を提供することと、1次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有する2次構造を提供することと、を含む。ある特定の実施形態において、2次構造は、基板上に配置され、1次構造は、2次構造の少なくとも一部上に配置される。ある特定の実施形態において、1次構造および2次構造は、1次構造または2次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する。
ある特定の実施形態において、1次構造は、複数の隆起を備え、2次構造は、隆起の表面から延在する複数の突起を備える。
ある特定の実施形態において、1次構造、2次構造および3次構造を有する基板を含む物品が記載される。ある特定の実施形態において、3次構造は、基板上に配置され、2次構造は、3次構造の少なくとも一部上に配置され、1次構造は、2次構造の少なくとも一部上に配置される。ある特定の実施形態において、1次構造は、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有し、2次構造は、1次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有し、3次構造は、2次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの3次特性特徴を有する。ある特定の実施形態において、1次構造、2次構造、および3次構造は、1次構造、2次構造、または3次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する。
ある特定の実施形態において、階層構造化表面を生成するための方法が記載される。ある特定の実施形態において、方法、基板を提供することと、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有する1次構造を提供することと、1次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有する2次構造を提供することと、2次特性特徴の寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの3次特性特徴を有する3次構造を提供することと、を含む。ある特定の実施形態において、3次構造は、基板上に配置され、2次構造は、3次構造の少なくとも一部上に配置され、1次構造は、2次構造の少なくとも一部上に配置される。ある特定の実施形態において、1次構造、2次構造、および3次構造は、1次構造、2次構造、または3次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する。
ある特定の実施形態において、1次構造は、基板の少なくとも一部上に配置される。
ある特定の実施形態において、少なくとも1つの1次特性特徴のサイズは、数十ナノメートルである。
ある特定の実施形態において、1次構造は、複数のナノ繊維、ロッド、ナノ粒子、ナノボール、突起、またはそれらの組み合わせを含む。
ある特定の実施形態において、2次構造または3次構造は、複数のポスト、ハニカム、ブリック、隆起およびそれらの組み合わせを含む。
ある特定の実施形態において、2次構造または3次構造は、複数の高架構造を含み、高架構造の基部は、高架構造の頂部よりも大きい寸法を有する。
ある特定の実施形態において、液体は、水、アルコール、油、またはそれらの混合物である。
ある特定の実施形態において、1次構造または2次構造の少なくとも1つは、損傷後に修復可能である。
ある特定の実施形態において、基板は、実質的に非平面である。
ある特定の実施形態において、1次構造は、導電性ポリマーを含む。
ある特定の実施形態において、階層構造は、電解質溶液中で電圧が印加されると作動する繊毛状構造を形成する。
ある特定の実施形態において、階層構造は、ディスプレイ、電極、光学材料、タービン、抗菌表面、または分離膜用のコーティングを形成する。
ある特定の実施形態において、物質を防除する方法が記載される。方法は、本明細書に記載の階層構造を有する物品を提供することと、物品を物質に暴露することとを含む。
ある特定の実施形態において、物質は、液体である。
ある特定の実施形態において、液体は、水性である。
ある特定の実施形態において、液体は、有機である。
ある特定の実施形態において、物質は、固体である。
ある特定の実施形態において、固体は、氷、霜または雪である。
ある特定の実施形態に係る2つの例示的階層構造の概略図である。 ある特定の実施形態に係る階層構造の1つ以上の構造を変更するための方法の概略図を示す。 ある特定の実施形態に従い電着パラメータを変更することにより生じ得る異なる形態を示す図である。 ある特定の実施形態に係る損傷後の階層構造の修復可能性を示す概略図である。 ある特定の実施形態に従い階層構造が形成され得るいくつかの例示的表面を示す図である。 ある特定の実施形態に係る、(a)ナノポストアレイ上の短いナノ繊維、(b)ナノポストアレイ上の長く絡まったナノ繊維、(c)ナノポストアレイ上に装飾された粗大球状形態、および(d)ナノポストアレイ上に堆積された微小ナノ粒子の一連のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、ポリマーナノ繊維およびナノボールで装飾された湾曲ナノポストアレイのSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、(a)ナノポスト上のナノ繊維、(b)ナノポストの先端上のナノ繊維、(c)剛毛状表面、および(d)多孔質逆オパール構造上のナノ繊維のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る1次、2次および3次構造を有する階層構造のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る異なる階層および非階層構造の、エタノール/脱イオン水比の関数としての接触角を示す図である。 ある特定の実施形態に係る様々な異なる階層および非階層構造上での異なる溶媒の接触角を示す図である。 ある特定の実施形態に係る異なる種類の階層および非階層構造に衝突する水滴を示す、高速度カメラにより撮影された動画からの一連の静止画像である。 ある特定の実施形態に係る損傷後の階層構造の修復可能性を示す一連のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、機械的安定性を改善するためのナノポストの基部の変更を示す一連のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、形状変換による2次構造の機械的強化を示す一連のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、強化前および強化後の圧縮負荷下での2次構造の有限要素モデリングを示す図である。 ある特定の実施形態に係る、Al合金上の階層構造の形成を示す一連のSEM画像である。 ある特定の実施形態に係る、フッ素化材料での表面改質を有する、および有さない未コーティングAl表面と比較した、Al表面上に電気化学的に堆積された階層構造上の霜の形成を示す図である。
本開示は、液体による濡れ挙動を制御することができる表面に関する。より具体的には、本開示は、水、アルコール、油、および様々な他の低表面張力液体等の例示的な液体を始めとする、幅広い範囲およびクラスの液体による濡れ挙動を制御することができる複数階層構造化表面に関する。濡れ挙動は、超疎水性、超親水性、超疎油性、超親水性等を含む、疎水性、親水性、疎油性、および親油性を含み得る(ただしこれらに限定されない)。本明細書において使用される場合、超疎水性は、典型的には水滴に対し高い接触角(>150度)および低い滑落角(<10度)を有する、水に濡れない表面の特性を指す。本明細書において使用される場合、超親水性は、典型的には水滴に対し非常に低い接触角(ゼロ付近)を有する、水に濡れる表面の特性を指す。本明細書において使用される場合、超疎油性は、典型的には油滴に対し高い接触角(>150度)および低い滑落角(<10度)を有する、油に濡れない表面の特性を指す。本明細書において使用される場合、超親油性は、典型的には油滴または炭化水素に対し非常に低い接触角(ゼロ付近)を有する、油または炭化水素に濡れる表面の特性を指す。
様々なレベルの複数階層構造化表面が、本発明の範囲に含まれる。以下でより十分に説明されるように、本開示は、濡れ特性の改善された制御を提供する1つ以上の構造的特徴を有するある特定の構造を備える表面を提供する。1つ以上の異なる種類の構造が存在し得るが、具体的種類の構造のそれぞれは、ある特定の特徴サイズにより特徴付けられる。本明細書において使用される場合、特徴サイズは、平均的または周期的構造間距離、個々のナノスケールの特徴の直径、個々のナノスケールの特徴の長さ等、構造のある特定の特性属性の寸法を含むことが意図される。
ある特定の実施形態において、本開示の階層構造は、液体の改善された濡れ耐性を提供することができる。例えば、階層構造は、他の従来の超疎水性表面と比較して改善された超疎水性を提供することができる。
ある特定の実施形態において、本開示の階層構造は、液体を濡らす改善された傾向を提供することができる。例えば、階層構造は、他の従来の超親水性表面と比較して改善された超親水性を提供することができる。
階層構造
ある特定の実施形態において、平坦基板上の表面等の表面に、本明細書において「1次構造」と呼ばれる、濡れ特性の制御を付与する第1の特性サイズスケールを有する構造を提供することができる。特徴は、階層構造の最小特徴サイズを示すことが意図される場合、「1次構造」と呼ばれる。1次構造は、ナノ繊維、ナノロッド等の構造を含むことができる。そのようなナノスケールの「1次構造」は、数ナノメートルから数十ナノメートル、または数百ナノメートルのサイズ、例えば5nm未満から200nmの少なくとも1つの特徴サイズを有し得る。例えば、約5、10、25、50またはさらに100nmの直径を有するナノ繊維が企図される。
1次構造は、濡れ特性のさらに改善された制御を表面に提供する2次構造上に配置される。「2次構造」は、上述の「1次構造」よりも大きい。例えば、直径約100nmの特徴サイズを有する「1次構造」が使用される場合、「2次構造」は、100nmを超える、例えば150nm、300nm、500nm、または1000nm以上の特徴サイズを有することができ、1次構造と組み合わせて、非濡れ性、超親水性、修復可能性等の特性を提供し得る。
より低次の(1次および2次)構造よりも大きい特徴サイズをそれぞれ有する追加的なより高次の構造、例えば「3次構造」等が、任意選択で含まれてもよい。そのような追加的構造は、より低次の構造により付与される利益に加えてさらなる利益を提供することができる。
一般に、最も高次の構造が、階層構造が形成される基板または物品に付着する。ある特定の場合において、最も高次の構造は、その下の基板または物品の一体部分を形成し得る。さらに、より低次の構造もまた、より低次の構造のいずれかに付着、一体化、または形成され得る。例えば、1次、2次および3次構造を有する階層の場合、3次構造は、強固な機械的接着によりその下の基板に結合されてもよい。さらに、2次材料は、3次構造から延在してもよく、3次構造に付着されるか、またはそこから一体的に成長してもよい。ある特定の実施形態において、2次材料は、その下の基板から延在し得る。1次構造も同様に、2次構造、3次構造、および/またはその下の基板から生じてもよい。
理論に束縛されることを望むものではないが、「1次、2次、3次、またはより高次の構造」のそれぞれは、液体が動的に表面上に衝突した場合にも非濡れ特性を達成するために極めて望ましい、高表面積および多くの凹部曲面を提供することができる。本明細書において使用される場合、液体の「動的衝突」は、表面上への液体の滴下/射出/衝突もしくは表面に沿った流れ等のある動きもしくは力により表面上に提供される液体、または、そのような液体に動的に衝突する表面を指すように意図される。2つ、3つまたはそれ以上の異なる寸法を有する表面特徴の使用は、濡れ特性の改善された制御を促進すると同時に、強度および堅牢性を提供する、ある程度の複雑性を表面に提供する。そのような構造の階層は、多くの異なる長さスケールでの所望の濡れ特性および所望の高表面積を維持する上で、冗長な安全機構を提供し得る。
例示を目的として、「1次および2次構造」を示す概略図が図1に示されている。平坦基板100に垂直に起立しているロッド状円筒構造102が「2次構造」であり、円筒102上の毛髪状構造101が「1次構造」である。この例示的実施形態において、円筒102は、基板100と一体であってもよく、例えば、同じ型からキャストされていてもよく、または単一基材からエッチングされていてもよい。同じく例示を目的として、1次構造101は、基板100および/または円筒102上に堆積または成長されてもよく、また異なる材料組成を有してもよい。「3次構造」(図示せず)等の追加的階層構造が含まれてもよく、「2次構造」(例えば、ロッド状円筒構造102)よりも大きい特徴サイズを有する。この規定により、概略図に示される「1次構造」よりも小さい特徴サイズを有する追加的階層構造が含まれる場合、このより小さいサイズの構造が「1次構造」となり、それまでの1次および2次構造は、それぞれ2次および3次構造となる。
当業者に認識されるように、「1次構造」、「2次構造」および「3次構造」等の本明細書に記載の様々な構造は、想定される具体的用途のために必要に応じて選択することができ、必ずしも本明細書において明示的に示される構造に限定されるわけではない。例えば、「1次構造」は、必ずしもナノ繊維であるわけではなく、ナノスケールのポストのアレイ、ナノ粒子または他の高架構造であってもよい。別の例において、「2次構造」は、必ずしもポストのアレイに限定されず、任意の他の高架構造、例えば無作為に配設されたポスト、コーン等、または独立気泡構造、ハニカムのアレイ、卵型閉鎖壁、ブリックのアレイ等を含み得る。図1Bは、3次構造として、頂点および谷(ここでは複数の隆起203として示される)により特徴付けられる粗面化表面、2次構造として複数のナノ繊維202、ならびに基板200上の1次構造としてナノ繊維よりも小さい複数の突起または延長部(ここではボール201として示される)を有する例示的階層構造を示す。
ある特定の実施形態において、階層構造は、濡れ特性だけでなく、安定性、機械的強度、疎水性、環境安定性、所望の電気および/または光学特性等の他の望ましい特性の改善された制御を提供するために最適化され得る。例えば、「1次構造」または「2次構造」として機能し得るポストのアレイは、図2に示されるように、引っかき抵抗性または耐衝撃性を改善し得るより厚いポストのアレイまたは円錐形のポストのアレイを生成するように変更され得る。
図2Aを参照すると、連続電極(例えば、ナノポスト205上の金属化コーティング)が、スパッタリングにより親基板206上に形成され得る。その後、ポリピロール等の導電性ポリマーが堆積されて(例えば、電着)、寸法および機械的強度が増加した複合構造205aを形成し得る。図2Bは、ポリピロールの堆積前および堆積後の写真を示す。
代替の手法において、一組の不連続電極210が、出発高架構造212の波形端部211上の金属電極上に蒸着により形成されてもよく、パターンは、側壁の波形構造に起因した影を反映している。その後、ポリピロール等の導電性ポリマーが堆積されて(例えば、電着)、寸法および機械的強度が増加した円錐型複合構造210aを形成し得る。図2Cは、ポリピロールの堆積後の円錐型複合構造210aのSEM画像を示す。
さらに別の実施形態において、波形構造、および高架構造の一方側が金属化される(220)傾斜蒸着の組み合わせが、基部から開始し金属化側に沿った成長をもたらす。その後、ポリピロール等の導電性ポリマーが堆積されて(例えば、電着)、寸法および機械的強度が増加した湾曲した円錐型複合構造220aを形成し得る。図2Eは、ポリピロールの堆積後の湾曲した円錐型複合構造220aのSEM画像を示す。
ある特定の実施形態において、複合構造は、1次構造(例えば、ナノフィブリル、ナノ粒子等)を変更された複合構造上に堆積させ、所望の階層構造を形成することにより2次構造として使用することができる。
ある特定の実施形態において、階層構造の1次、2次、またはより高次の構造の任意の1つ以上は、任意の所望の材料、例えばシラン化剤、フッ素化剤、および他の同様の表面でコーティングされてもよい。
ある特定の実施形態において、材料の選択は、非階層構造の特定の濡れ特性と比較して、ある特定の液体の改善された濡れ耐性からより大きな濡れ性にわたる所望の濡れ特性を提供し得る。
例えば、階層構造の一部として疎水性材料またはコーティングを提供することにより、非階層構造と比較して、極性液体(例えば、水、アルコール等)に対する改善された濡れ耐性(例えば、超疎水性)が提供され得る。極性液体に対する改善された濡れ耐性を提供し得る他の材料またはコーティングは、フッ素化小分子および疎水性ポリマー、例えばテフロン(登録商標)およびポリエチレン等を含む。
対照的に、階層構造の一部として親水性材料またはコーティングを提供することにより、非階層構造と比較して、改善された超親水性が提供され得る。改善された超親水性を提供し得る他の材料またはコーティングは、イオン基または極性基を含有する小分子およびポリマー、ならびに表面ヒドロキシ基に富むいくつかの金属酸化物で作製された多孔質基板を含む。
ある特定の実施形態において、階層構造の一部として疎油性材料またはコーティングを提供することにより、非階層構造と比較して、改善された超疎油性が提供され得る。そのような材料は、液体と固体基板との間に封入空気を提供する凹部曲面を有する、低表面エネルギーコーティング(例えば、フッ素化材料)を含む。
ある特定の実施形態において、階層構造の一部として親油性材料またはコーティングを提供することにより、非階層構造と比較して、改善された超親油性が提供され得る。そのような材料は、非極性材料で作製された多孔質基板を含む。
ある特定の実施形態において、改善された濡れ特性に加え、材料選択は、ある特定の所与の光学特性、例えば低減された光反射を提供し得る。例えば、ポリピロールの使用は、その階層構造と組み合わされた高い吸収特性により、極めて暗い(例えば黒色の)表面を提供し得る。
材料の選択は限定されない。例えば、階層構造は、金属、半導体、ポリマー、小分子、オリゴマー、セラミック等の任意の組み合わせを用いて作製され得る。例えば、ニッケル、銅、金、アルミニウム、ケイ素、ガリウムヒ素、導電性ポリマー(例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等)、非導電性ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ヒドロゲル等)、界面活性剤(例えば、シラン化剤、フッ素化剤等)、および多くの他の種類の材料等の材料を使用することができる。具体的な材料の選択は、特性(例えば、フッ素化表面は、フッ素化液体を引き付けながら水の濡れに抵抗し得る)を改変し得るとともに、階層構造の製造可能性に対するある特定の制限を提供し得る(例えば、電着は、導電性材料を必要とし得るが、その場合導電性ポリマーが使用され得る)。
製造方法
本開示の階層構造化表面の「1次、2次、3次、およびより高次の構造」は、いくつかの異なる種類の技術、例えばフォトリソグラフィー、電子ビームリソグラフィー、ソフトリソグラフィー、レプリカモールディング、溶液堆積、溶液重合、電解重合、電界紡糸、電気めっき、蒸着、コンタクトプリント、エッチング、転写パターニング、マイクロインプリント、自己集合等により生成され得る。(例えば、Mark J.Madou“Fundamentals of microfabrication:the science of miniaturization”CRC Press 2002、John A.Rogers and Hong.H.Lee“Unconventional Nanopatterning Techniques and Applications”Wiley 2008、Guozhong Cao and Ying Wang“Nanostructures and Nanomaterials:Synthesis,Properties,and Applications”World Scientific Series in Nanoscience and Nanotechnology 2011、Geoffrey A Ozin,Andre C Arsenault,Ludovico Cademartiri,Chad A Mirkin“Nanochemistry:A Chemical Approach to Nanomaterials”Royal Society of Chemistry 2008を参照されたいが、これらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。)
ある特定の実施形態において、異なる製造技術の組み合わせを使用して階層構造を生成することができる。例えば、マイクロスケールの特徴サイズを有する「2次構造」上に形成されたナノスケールの「1次構造」(例えば、高アスペクト比の構造のアレイ)による表面コーティングが、以下のように生成され得る。まず、リソグラフィーおよび/または複製技術、例えば、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれるAizenbergおよびHattonによる米国特許出願公開第2011/0077172号明細書、名称「Assembly and deposition of materials using a superhydrophobic surface structure」、ならびにAizenbergおよびPokroyによる国際公開第09/158631号、名称「Versatile high aspect ratio actuatable nanostructured materials through replication」に記載の技術等を使用して、マイクロスケールの2次構造が生成され得る。次いで、噴霧(例えば、参照によりその内容が本明細書に組み込まれる、A.Jaworek and A.T.Sobczyk“Electrospraying route to nanotechnology:An overview”Journal of Electrostatics,2008を参照されたい)、電界紡糸(例えば、参照によりその内容が本明細書に組み込まれる、D.Li,Y.Xia“Electrospinning of Nanofibers:Reinventing the Wheel?”Advanced Materials,2004を参照されたい)、電着等の技術を行って、2次構造上にナノスケールの「1次構造」を形成することができる。
電気化学堆積による導電性有機ポリマーのその場堆積が、本明細書に記載の階層構造の形成において特に有用な技術となり得る。導電性有機ポリマーの形態は、モノマーの濃度、電解質および緩衝液の種類、堆積温度および時間、ならびに印加電位等の電気化学的条件等の堆積条件を変化させることにより制御され得る。例えば、電気化学溶液中のモノマーの濃度、印加電位、および/または温度を増加させると、一般に、より速い重合速度、および成長中の多くの規制的な核形成部位がもたらされ、カリフラワーに類似した形態が生じる(図3A参照)。対照的に、より低い濃度のモノマー、より低い印加電位、およびより低い温度は、実質的に均一な直径のナノフィブリル成長をもたらし得る(図3B参照)。モノマー濃度または印加電位をさらに低下させると、低い表面被覆率でのポリマーナノ繊維の短いロッドがもたらされ得る(図3C参照)。別の例において、より酸性の溶液を得るために電解質および緩衝液の種類を増加させると、カリフラワー形状の形成(図3A参照)またはポリマーの過剰成長(図3D参照)がもたらされ得る。別の例において、印加電圧を周期化して堆積ポリマー層の異なる酸化状態をもたらすことができ、これは、多くの場合色の変化(例えば、印加電圧を増加させるに伴い、暗青色から緑色、次いで淡黄色に変化)として現れる。さらに別の例において、印加電圧を一定電圧でパルス化して、下のマイクロポスト構造の先端のみにポリマーを形成させ、キノコ型形態(図3E参照)をもたらすことができる。したがって、導電性有機ポリマーの形態は、ナノメートルからマイクロメートル以上のスケールまで微細に制御することができ、また正確に制御された形態を有する表面コーティングが、単純な変更により生成することができ、これにより、形態の設計および制御による様々な表面特性のカスタム化が期待される。
ある特定の実施形態において、1次、2次、3次、および/または他のより高次の構造が同時に製造され得る。例えば、電着の処理パラメータ(例えば、印加電圧、電着溶液濃度、pH、時間等)を制御することにより、2つ以上の特性特徴サイズを有する構造が生成され得る。作製され得る例示的な構造は、より大きな隆起および各隆起から生じる突起を含む。
ある特定の実施形態において、階層構造は、例えば冷蔵庫のコイル、大型金属シート、屋根板、羽目板シート、医療デバイス、管の内側(例えば、金属または金属化送水管または油送管)、チューブ、中空金属構造、パターン化電極、メッシュ、ワイヤ、多孔質導電性表面等の、いかなる任意の形状の表面上にも形成することができる。例えば、電気化学堆積は、導電性である任意の表面(例えば、金、銀、白金、スチール、ステンレススチール、アルミニウム、銅、ニッケル等)上に行うことができる。所望の表面が導電性でない場合、導電性材料の薄層を表面上に堆積させることができる(例えば、蒸着、溶液コーティング、無電解めっき等)。次いで、例えば電気化学堆積を使用して、その上に所望の階層構造を上述のように形成することができる。そのような技術は、幾何学的に最も複雑な物品に対しても階層表面が形成され得るように、複雑な表面の金属化を提供し得る。いかなる任意の形状の表面にも階層構造を形成するために有用となり得る他の好適な技術は、無電解堆積、噴霧コーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、蒸着等を含む。(例えば、参照によりその内容が組み込まれる、Mark J.Madou“Fundamentals of microfabrication:the science of miniaturization”CRC Press 2002、John A.Rogers and Hong.H.Lee“Unconventional Nanopatterning Techniques and Applications”Wiley 2008を参照されたい。)
ある特定の実施形態において、階層構造は、特定の種類の液体に対する濡れ耐性をさらに増加させるために、化学的に改質され得る。例えば、階層構造(1次、2次、3次、および/またはより高次の構造を含む)の表面は、極性液体に対する濡れ耐性を改善するために、フッ素化基で化学的に改質され得る。別の例において、導電性ポリマーのためのアニオン性ドーパントは、堆積後の表面改質なしに超疎水性を付与するために、フッ素化アニオン、例えばパーフルオロセバシン酸であってもよい。
利点
本開示は、従来のシステムに勝る多くの大きな利点を提供する。例えば、そのような高表面積の非濡れ表面コーティングを生成するための従来の方法は、典型的には、極めて複雑で高価な、複数段階の連続的および低処理量のナノファブリケーション方法に依存する。対照的に、本開示のある特定の実施形態に係る階層構造は、低コストで単純な一段階製造方法により、広い面積に対し高い忠実度で生成することができる。
さらに、そのような不要に高価で複雑な製造技術により生成される従来の表面は、製造方法における現在の制限に起因して、一度損傷すると修復が著しく困難である。いくつかの他の場合において、損傷表面の修復は、技術的には可能であるが、実際には高い修復コストに起因して望ましくない。対照的に、本明細書に記載の電着を使用してナノポスト「2次構造」上に形成されたナノ繊維「1次構造」等の、本開示のある特定の実施形態に係る階層構造の多くは、損傷後も低コストで容易に再生することができる。
図4は、提案される再生プロセスを概略的に示す。図4Aは、いかなる損傷領域も有さない階層構造を示す。図4Bにおいて、使用中、局所的に損傷した領域(亀裂)が形成し得るが、これは、例えば、電極の表面を露出することにより、濡れ耐性を劣化させ得る。損傷領域を修復するために、損傷領域は、電着溶液に暴露され、ポリマーナノ繊維の成長を可能とする条件に供され得る。図4Cおよび4Dに示されるように、ナノ繊維は、損傷領域付近のみにおいて、所望の高さに局所的に成長し得る。非損傷領域は、電着溶液の濡れに抵抗し、電着溶液が電極に達してナノ繊維成長を生じるのを防ぐため、修復プロセスは、基板全体が電着溶液に暴露されたとしても、局所的プロセスとして行われ得る。損傷後のそのような容易な修復可能性は、幅広い汎用性ならびにエネルギーおよびコスト効率を追加し、コーティング層の再設置、交換、および外部修復が実際には不可能である箇所におけるそのような階層非濡れ構造の使用を可能とする。
ある特定の実施形態において、ある特定の実施形態に係る階層構造は、未処理表面またはさらに1次構造のみで処理された表面と比較して、はるかに優れた濡れ耐性を提供し得る。理論に束縛されることを望むものではないが、階層構造は、複数のサイズスケールでの濡れを防止する異なるサイズレベルの構造を提供し得る。ある特定の実施形態において、階層構造は、高い衝撃圧力下であっても、ただ1つのサイズスケールを有する従来の構造の場合のようなWenzel状態に移行するのではなく、Cassie状態を維持して濡れ耐性を促進することができてもよい。ある特定の実施形態において、階層構造は、より大きな機械的安定性を有するナノポスト(例えば、より広い、またはさらにテーパ状となった、例えば頂部よりも基部付近でより広くなったナノポストまたは他の2次構造)を使用して調製されてもよく、一方これは、高い衝撃圧力下での濡れに耐える能力をさらに改善し得る。
さらに、本開示のある特定の実施形態に係る階層構造は、実質的にあらゆる地形学的にパターン化された、または平坦な表面上にも生成することができる。階層構造を形成することができるいくつかの例示的表面を、図5に示す。したがって、多種多様な表面に対する濡れおよび長期接触に起因して、あるいは他により未コーティング表面上に悪影響をもたらす、広範な液体による濡れの制御が達成され得る。例えば、極めてねじ曲げられた構造を有する冷蔵庫コイルに、改善された階層濡れ耐性表面を提供することができる。
用途
本開示は、表面の濡れが望ましくないいくつかの用途において使用することができる。そのような用途としては、以下が挙げられる。
−高圧環境下で作動する超疎水性コーティング(例えば、検層のためのセンサ表面)
−スーパーキャパシタ、バッテリー、燃料電池(高表面積、高電子伝導性電極)
−防曇コーティング(超親水性)−家庭用光学製品
−制御凝縮用コーティング(発電所におけるタービン、乾燥環境における貯水、軍事用途)
−抵抗性の低い石油輸送用パイプラインの内側コーティング
−抗菌コーティング
−氷結防止コーティング、例えば道路標識、商業的画像、広告板等の屋外標識
−実際には修復が不可能である箇所の超疎水性コーティング(例えば、宇宙用途、深海用途)
−分離膜用コーティング(油分離、フィルタ、環境用途)
−電気活性ポリマーが電圧の印加により可逆的酸化および還元を受け、一方これがポリマーネットワーク内外への対イオンの移動をもたらして、酸化還元反応中の電気的中性を復元する、マイクロ流体工学における推進機構および流量制御を提供する繊毛状コーティング。対イオンは、典型的には水和し、大きな歪み(最大30%)を引き起こし得る。電極をパターン化し、続いて繊毛状ナノポストアレイの周りに導電性ポリマーを堆積させることにより、電解質溶液中で電圧を印加することによるそのようなナノ構造の制御された動作を達成することができる。
−表面化学が疎水性である場合の、抗濡れ特性(すなわち固液界面)を維持しながらの乾燥条件下(すなわち固固界面)での接着
−下のより高次の構造の周りに導電性ポリマーコーティングを形成することにより付与される、抗腐食コーティング
実施例1
電子ビームリソグラフィーまたはUVフォトリソグラフィーによりパターン化された様々な直径の円のアレイパターンでマスクされたSiウエハーの深堀反応性イオンエッチングにより、複数のナノポストを作製した。シリコン上に形成された得られたナノポストアレイは、陰像ポリジメチルシロキサン(DOW Sylgard 184 PDMS)モールドを作製することにより複製した。次いで、UV硬化性エポキシを、陰像PDMSモールドにキャストした。複製されたエポキシナノポストは親構造として機能し、スパッタコーティングまたはシャドー蒸発を使用して金属電極をパターン化した。
続くポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PAni)、およびポリチオフェン(PTh)等の導電性有機ポリマーの電気化学堆積により、サイズおよび形状の微調整を達成することができる新たな表面コーティング層がもたらされる。
ピロール(Py)は、使用前に、小規模の場合アルミナカラムにより、または蒸留により精製した。0.1Mのピロールおよび0.1Mのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(Na+ DBS−)の水溶液を調製し、乾燥窒素で10分間パージした。この溶液に、作用電極としてのパターン化金属電極を有するテンプレート構造を入れた。次いで、標準的な三電極構成を使用して、ポリピロールフィルムを電気化学的に堆積させた。定電位条件下で+0.55V対Ag/AgCl(NaClで飽和)のアノード電位を印加し、白金メッシュを対極として使用した。全堆積時間にわたり、溶液から一定速度で試料を引き出すことにより、堆積されるポリピロール膜の厚さの勾配を形成した。堆積直後のポリピロール層を脱イオン水で洗浄し、送風により乾燥させた。
連続フィルム堆積のために、0.07Mの過塩素酸リチウム(LiClO4)とともに、0.2〜0.3MのPBS緩衝液(pH6〜7)中の0.08〜0.1Mのピロールの溶液を、乾燥窒素により10分間パージした。Ptワイヤおよびメッシュ対極およびAg/AgCl基準電極による典型的な三電極構成を使用した。典型的に、薄膜PPyフィルムの成長のために、1mV/sの速度での0〜0.5Vから開始して0.8〜1.0Vまでの線形走査ボルタンメトリーを、作用電極としての試料表面に適用し、続いて、繊維状PPyの成長のために、追加の期間約0.85Vでクロノアンペロメトリーを行った。より高濃度のPBS(>0.25M)および高いpH(>7)は、均一なPPyナノ繊維を生成する傾向を有する。
ナノボールを堆積させるために、より高濃度(>0.1M)のピロールを0.2〜0.3MのPBS緩衝液(pH6〜7)中で、および0.07Mの過塩素酸リチウム(LiCl0)とともに使用した。約0.85Vで300〜600秒のクロノアンペロメトリーは、ナノボールの形成をもたらした。
図6は、スパッタコーティングされたナノポストを使用して生成された、複雑な階層3Dナノ構造化表面コーティングを示す。図示されるように、ナノ繊維を有する、またはナノボールを有する、生体表面(例えば、水をはじく植物の葉、水をはじき選択的に凝縮する虫の皮膚)に類似した階層構造が生成される。
図7は、構造化表面上に形成する金属電極の視線堆積(電子ビーム蒸発)により形成されたナノポストを使用して形成されている階層構造を示す。図7に示されるように、ポストおよび堆積された導電性ポリマーの熱膨張の不整合によりもたらされる構造の湾曲による異方性を有する超疎水性コーティング層が得られる。そのような非対称構造は、生体繊毛に極めて類似し、マイクロ流体チャネル内の推進または流量制御等の液体の方向制御が必要とされる用途における有望性を示す。
実施例2
実施例1に記載されるように、複数のエポキシナノポストを調製した。
配列したナノ繊維を形成するために、低濃度のアニリンを使用してポリアニリン(PANi)ナノ繊維を形成した。典型的には、0.02Mのアニリン溶液を1MのHClO4中で調製して酸性状態をもたらし、酸化剤であるペルオキシ硫酸アンモニウム(APS)を、アニリンに対し様々な比で添加した(アニリン/APS=1から4)。最初の誘導期間中、基板を浮かせることにより基板を溶液上に設置した。反応物を、冷蔵庫(<4℃)内で24時間〜48時間維持した。次いで、試料を脱イオン水で濯ぎ、臨界点乾燥または窒素吹き付け乾燥により乾燥させた。いくつかの場合において、デシケータ内で24時間、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクタトリクロロシランの蒸気に暴露することにより、テンプレート表面を疎水性処理した。
高アスペクト比のナノ構造へのポリアニリンナノ繊維の直接溶液堆積は、非常に秩序化された階層ナノ構造をもたらした。電着および直接溶液堆積を組み合わせて、複数階層構造を得ることができる。例えば、図8A(特に図8Aの挿入図内の、先端領域の高解像度拡大画像)に示されるように、高密度秩序化1Dナノ繊維を、ポリマーナノポスト上に電着させることができる。そのような構造は、圧力安定超疎水性表面、高表面積電極、および抗菌表面に有益となり得る。図8Bは、ナノポストの先端上のみのポリマーナノ繊維の選択的堆積を示す。そのような表面は、凝縮が先端領域上に選択的に集中され、合体した水滴が容易に除去および収集され得るため、スチームおよび水蒸気の制御された凝縮に利用することができる。図7Cは、増加した接触表面積により、乾燥接着剤として潜在的に有用となり得る剛毛状表面を示す。図7Dは、導電性ポリマーナノ繊維で被覆された多孔質逆オパールテンプレートを示し、これは、超親水性および高表面積コーティングを提供することにより、スーパーキャパシタおよびバッテリー用の極めて多孔質および高表面積の電極として潜在的に有用となり得る。
コーティングは、非濡れ状態の安定性をさらに増加させるために、2つ以上の段階的粗度を使用して設計および生成され得る。例えば、ナノポストアレイを、まず、電気化学的に処理して50〜100nmの厚さのPPyの湾曲ナノ繊維ネットワークのコーティングを形成し、続いて、10〜20nmの厚さおよび約50nmのPANiの短いナノ繊維の無電解堆積を行うことができる。これは、表面粗度をさらに増加させ、さらにより多くの凹部曲面をコーティング層にもたらすことができてもよい。
そのような構造は、1次、2次および3次構造を有する階層構造のSEM画像を示す図9に示されている。1次構造は、5〜10nmのポリアニリンナノ繊維であり、2次構造は、50〜150nmのポリピロールナノ繊維であり、3次構造は、300nmのナノポストアレイである。画像中、2次構造(50〜150nmのポリピロールナノ繊維)が3次構造を覆っているため、3次構造(300mナノポストアレイ)は直接的には見えない。さらに、3次構造は、拡大しても容易には見えないが、2次構造の表面から生じる微小な白いスポット/繊維として表れる。
実施例3
本開示のある特定の実施形態に係る階層構造の非濡れ特性を、コーティング上での様々な液体の接触角測定を行うことにより検査した。
以下に示すようにいくつかの異なる表面を調製した。
−NGは、「1次構造」の一例としての、正方形のアレイに配設された、各ナノポストが300nmの直径、8μmの高さ、および2μmのナノポスト間の分離距離を有する単純なナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
− 平坦+PPyは、「1次構造」の別の例としての、表面上に不規則に分布した直径50〜100nmの繊維を有するPPyナノ繊維で被覆された平坦エポキシ基板に対応する。
− 平坦+PANiは、「1次構造」のさらに別の例としての、エポキシ基板の表面上に不規則に分布した直径10nmのPANiナノ繊維で被覆された平坦エポキシ基板
に対応する。
− NG+PPyは、「1次構造」および「2次構造」の一例としての、正方形アレイに配設され、その上に不規則に分布した直径50〜100nmのPPyナノ繊維で装飾された、直径300nmのポスト、8μmの高さ、および2μmの分離距離を有するナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
− NG+PANiは、「1次構造」および「2次構造」の第2の例としての、正方形アレイに配設され、その上に不規則に分布した直径10nmのPANiナノ繊維で装飾された、各ナノポストが300nmの直径、8μmの高さ、および2μmのナノポスト間の分離距離を有するナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
図10は、上述の異なる構造に対するエタノール/脱イオン水比の関数としての接触角を示す。図示されるように、階層「1次」および「2次」構造を有する構造(NG+PPyおよびNG+PANiと標示されている)は、水中のエタノールのより幅広い体積パーセントにわたって、「1次構造」のみを有する他の構造よりも濡れに対する耐性を有している(より高い接触角により証明されるように)。
図10に示されるこれらの結果は、表1に表形式で再現される。
全体を通して、測定された接触角が示されている。ある特定の場合において、最初に液滴が形成されるが、接触角測定中に液体が室温で徐々に落ち込み表面を濡らした場合、この挙動は、(表面をすぐに濡らす「濡れ」に対して)「動力学的濡れ」として分類された。理論に束縛されることを望むものではないが、動力学的濡れ挙動は、エタノールの蒸発および再凝縮に起因して生じる。高い表面積を有する階層構造においては、動力学的濡れ挙動は、典型的には、高い蒸気圧を有する液体に観察された。
図11は、100%の水、30%のエタノール、60%を超えるエタノール、80%を超えるエタノール、90%を超えるエタノール、100%のエタノール、デカン、およびヘプタンに対して説明される、多種多様な表面上での接触角を示す。図11に示される結果は、表2に表形式で再現される。
示されるように、1次構造および2次構造を有する階層表面(NG+PPyおよびNG+PANi)は、概して、測定された全ての溶媒に対して、1次構造のみを有する構造(30%エタノールに対するNGだけは例外)と比較して、より高い接触角を有する。
実施例4
本開示のある特定の実施形態に係る階層構造表面は、極めて高い動的衝撃に耐えることができる。雨滴の終速度(直径4mmの雨滴の場合9m/s)と同程度の高い速度で表面に衝突する液滴は、これらの表面からはじかれ、一方「1次構造」のみを有する構造は、動的濡れを受ける。図12は、異なる種類の表面に衝突する水滴を示す、高速度カメラにより撮影された動画からの静止画である。以下の異なる表面を調製した。
以下に示すようないくつかの異なる表面を調製した。
−平坦は、平坦エポキシ基板に対応する
−平坦Si上のPANi nfは、「1次構造」の一例としての、ケイ素基板の表面上に不規則に分布した直径10nmのPANiナノ繊維で被覆された平坦シリコン基板に対応する。
−エポキシNGは、「1次構造」の一例としての、正方形のアレイに配設された、各ナノポストが300nmの直径、8μmの高さ、および2μmのナノポスト間の分離距離を有する単純なナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
−エポキシNG+PANi nfは、「1次構造」および「2次構造」の第2の例としての、正方形アレイに配設され、その上に不規則に分布した直径10nmのPANiナノ繊維で装飾された、各ナノポストが300nmの直径、8μmの高さ、および2μmのナノポスト間の分離距離を有するナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
−エポキシNG+PPy nfは、「1次構造」および「2次構造」の一例としての、正方形アレイに配設され、その上に不規則に分布した直径50〜100nmのPPyナノ繊維で装飾された、直径300nmのポスト、8μmの高さ、および2μmの分離距離を有するナノポスト(「ナノグラス」)のエポキシレプリカに対応する。
図12に示されるように、衝突時(P=8kPa)、水は、表面が「1次構造」のみを有する(「平坦Si上のPANi nf」および「エポキシNG」として標示される)か、「1次構造および2次構造」の組み合わせを有する(「エポキシNG+PANi n」および「エポキシNG+PPy n」として標示される)かによらず、広がる。水が表面から後退する際、平坦なエポキシおよび「1次構造」のみを有する表面(「平坦Si上のPANi nf」および「エポキシNG」として標示される)は全て、望ましいCassie状態を失ってWenzel状態に移行し、これにより水が表面上に貼り付くことになる。対照的に、「1次および2次構造」の組み合わせを有する表面(「エポキシNG+PANi n」および「エポキシNG+PPy n」として標示される)は、Cassie状態を維持して、強い衝突時での撥水性を改善し得る。
実施例5
コーティングを引っかき、次いで導電性ポリマーを含有する溶液にコーティングを暴露することにより、回復能力を検査した。非損傷領域は、改善された撥水性を維持し、導電性有機ポリマーを含有する溶液は、表面の非損傷領域を濡らさなかった。対照的に、損傷領域は溶液で濡れ、これによりその下の電極との接触がもたらされた。導電性ナノ繊維を成長させるのに必要な電流を印加すると、処理された表面は撥水性を改善した。
新たな導電性有機ポリマーの堆積は、(電圧の印加による)電気化学堆積または直接溶液堆積により達成することができる。図13Aに示されるように、ナノポストの階層構造を有する表面およびポリマーナノ繊維は、表面を引っかくことにより損傷した。図13Bは、非損傷領域を拡大したSEM画像を示し、一方図13Cは、損傷領域を拡大したSEM画像を示す。次いで、導電性有機ポリマーを含有する溶液に表面全体を暴露し、上述の条件に供してポリマーナノ繊維を成長させた。ナノ繊維の堆積は、恐らくは導電性有機ポリマーを含有する溶液の非濡れ作用に起因して、非損傷部分には観察されなかった。対照的に、図13Dに示されるように、損傷領域は局所的濡れを受け、損傷領域のみにナノ繊維を成長させることにより部分的に修復された。
実施例6
2次構造(またはより高次の構造)は、衝撃および引っかきに対する改善された機械的強度を示すように設計することができる。
市販のUV硬化性エポキシ樹脂(UVO114、Epotek)を、親構造の陰像を有するPDMSモールド内にキャストし、陽像レプリカを生成した。Boschプロセスにより元のSiマスター製造し、したがって、HARナノ構造は、特徴的な波状の側壁(「波形構造」)を示し、これはエポキシレプリカにおいて正確に再現された。次いで、このエポキシ親構造上に、スパッタコーティングまたは電子ビーム蒸着により、厚さ100nmの金または白金層を堆積させた。金属層は、典型的な三電極構成を有する電気化学電池における作用電極として機能し、PPyは、定電圧条件下(0.5V〜0.7V対Ag/AgCl基準電極)で、0.1Mのピロール(Py)および0.1MのNaDBSを含有する水溶液から電気化学的に堆積された。PPy堆積はまた、フィルム厚および表面粗度を監視するために、平坦基板上にも行った。PPy堆積速度は、電着の電圧を変化させることにより制御することができ、また少なくとも20分の期間にわたり一定に維持することができるが、電圧の正確な制御は、得られるHAR構造のサイズおよび形状の対応する制御を可能とする。
ポストアレイの強化された2次構造の例を、図14Aおよび14Bに示す。図14Aに示されるように、各マイクロポストの基部の直径は、様々な厚さのPPyを堆積させることにより増加させた。電着は、0.1MのNaDBSおよび0.1Mのピロールを含有する水溶液中で行った。堆積電圧は、約0.65Vであった。この具体例において、金属電極は、視線蒸着により、各マイクロポストの方向に沿って配列した蒸発源から堆積された。波形構造(側壁の襞)の存在に起因して、各ポストの側壁上の電極は、一連の孤立したリングを形成する。PPyの電着が底部表面から生じるにつれて、これらの孤立したリング電極は、新しく堆積された導電性PPyフィルムにより電気的にブリッジされる。その結果、基部は頂部よりも厚いPPy層を有し、円筒状ポストを円錐状ポストに転換して、その機械的特性を強化する。図14Bは、元のナノポストと比較してより厚い基部領域を有するナノポストの、相対的な機械的安定性を比較している。
強化された2次構造の別の例を、図15A〜15Eに示す。Y型マイクロポストのアレイは、コンフォーマルなPPy堆積後の均一に増加した厚さにより(図15A)、またはSTEPS II後の増加した基部の厚さ(図15A)により増強された。後者の場合において、構造は、断面においてテーパ状となり、底部において増加した幅を有し、曲げ応力に抵抗する。Agilent G200ナノインデンテーションシステムを使用して、元のY型マイクロポスト構造(図15C、左)および段階的に強化されたマイクロ構造の構造変化を比較した。10mNのナノインデンテーションを、標準Berkovichチップで付与した。図15Cは、構造が強化されると永久的な変形が急激に減少したことを示し、右側の画像(強化された構造)では、Y構造のねじれがより少ないことが明らかであり、一方左側の画像では、Y構造のねじれが大きいことが明らかである。図15Dおよび15Eは、元のY型マイクロポスト(図15D)および強化されたY型マイクロポスト(図15E)のエポキシレプリカの構造的応答をモデル化するための有限要素法(FEM)シミュレーションを示す。長さ4μmおよび幅1μmの腕を有する高さ5μmの元のY型マイクロポスト構造が、COMSOL FEMソフトウェアを使用してモデル化された。テーパ状Y型マイクロポスト構造は、底部において幅2μmであり、頂部において1μmにテーパしていた。UV硬化エポキシ樹脂の材料特性を使用して、両方の構造に対し均一に分布した100MPaの圧縮負荷を想定した。シミュレーション結果は、テーパ状マイクロポスト構造が、元のY型マイクロポストと比較して、最大誘起応力の2倍の低下を示すことを示している。
さらに、Y型マイクロポストのアレイは、2次構造を改変するために達成され得る形状発展の特性特徴の幅を示す。他の特性の中でも、これは、孤立した円筒から、新たな異なる2次構造として使用され得る相互接続された壁を有する独立気泡構造への転換の良好な例を提供する。
実施例7
冷蔵庫コイルからAl1100合金を切り出し、油圧プレスを使用して平板化し、次いで、超音波浴中、アセトンで15分間清浄化した。図16Aは、Al1100合金表面のSEM画像を示す。
この実施例において「第1の層」と呼ばれる単一層に1次および2次構造の両方を提供する条件下で、ポリピロールの電気化学堆積を行った。第1の層を堆積させるために、脱イオン水中の0.1Mのピロール、0.1Mのドデシルベンゼンスルホン酸、およびナトリウム塩(SDBS)を含有する電着浴を調製した。
アルミナカラムを通した濾過によりピロールを精製し、すぐに使用した。SDBSのpHが塩基性である場合、堆積は非常に遅く、Al1100合金上では不均一となるため、0.1MのSDBSのpHを若干酸性(pH6.52)にした。
ポテンショスタットを使用した電着のために、標準的な三電極構成を使用した。銀/塩化銀(NaClで飽和)基準電極を使用した。高表面積白金電極(10cm×10cm、100メッシュ)を対極として使用した。均一なコーティングを達成するためには、高表面積対極を有することが重要である。また、均一な堆積には、堆積浴を常に撹拌することが重要である。対極として、他の種類の対極(例えば、白金化チタンメッシュ)が使用されてもよい。対極および基準電極を主堆積浴から分離することが必要である場合、塩橋が使用されてもよい。
清浄化した基板を、堆積浴中に含浸した。Al基板を10分間浸漬した後、0.9〜1.0V対Ag/AgClの定電位を0〜600秒印加することにより電着を行った(すなわち、クロノアンペロメトリー)。第1の層の電着後、基板を脱イオン水で濯ぎ、空気を吹き付けることにより乾燥させた。
容器の曲面に沿って対極を垂直に設置した。基板を垂直に設置すると、対極に面した表面上に、次いで裏面に堆積が生じる。基板を水平に設置すると、底部表面上に、次いで上部表面上に堆積が生じる。
図16Bは、第1の層のSEM画像を示す。図示されるように、堆積された第1の層は、隆起表面のそれぞれの上の複数の微細スケールの突起(1次構造)とともに、複数の隆起(2次構造)を含む。図16Bにおいて、1つの例示的な隆起が白丸で囲まれ、1つの例示的な突起が白色の矢印により示されている。したがって、適切な電着条件を選択することにより、1次および2次構造の両方が同時に堆積された。
第2の電気化学的堆積を行った。第2の電着浴は、0.2Mのリン酸緩衝液(pH=6〜7)、0.01〜0.1Mの過塩素酸塩(例えばLiClO4)溶液および0.08〜0.1Mの脱イオン水中のピロールを含有していた。使用前に、窒素を溶液に吹き込んだ。いくつかの場合において、追加の鋳型剤(例えば、可溶性デンプン、ヘパリン、ポリスチレンスルホン等)が添加されてもよい。
第2の電着浴を使用したAl1100表面への直接堆積は、ピロールモノマーが酸化および重合することができる以前にアノード(作用電極)におけるアルミニウムが酸化したため、うまくいかなかったことに留意されたい。酸化されたアルミニウム(アルミニウムイオン)は、リン酸アニオンと反応してAl電極の表面上に白色析出塩をもたらす傾向がある。しかしながら、上述の第1の層を有するAl1100に対して同じ条件を使用して電着を行うことにより、ポリピロールの第2の層が堆積に成功し、第1の層の上にナノフィブリルを形成した。図16Cは、第1の層の上に形成されたポリピロールナノフィブリル構造のSEM画像を示す。
ピロールモノマーの濃度が第2の浴中で0.12Mに増加すると、より低密度のナノ繊維とともに円環体状形態が形成される。さらに、図16Dに示されるように、複数の微細スケールの突起もまた存在する。したがって、この技術は、1次、2次、および3次構造が全て単一プロセスで形成され得ることを示している。
実施例8
小型バイアルに入れた数滴のヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリクロロシランとともに、試料を真空デシケータ内で24時間超設置することにより、実施例7からの全ての試料をフッ素化した。
以下の表3に示されるように、フッ素化後、接触角ゴニオメータを使用して各試料上での脱イオン水の静的接触角を測定することにより、試料の疎水性を試験した。
手製の湿度および温度制御チャンバ内で、氷/霜形成試験を行った。45度の傾斜角を有する熱電冷却器に、熱伝導性ペーストを使用して試料を装着した。RH=60%を維持するように湿度を能動的に制御した。安定した湿度に達した後、試料の温度を5℃に設定した。この時点から、試料を2℃/分で−20℃まで冷却する間、動画ファイルを記録した。
図17は、以下の異なる試料に対する記録動画からの一連の撮影静止画像を示す。試料Aは、ポリピロールのナノフィブリルとともにカリフラワー状形態(隆起および隆起から延在する突起)を有するポリピロールで被覆されたAl1100合金に対応する(図16C参照)。試料Bは、フルオロシランで被覆された裸のAl1100合金に対応する。試料Cは、カリフラワー状形態(隆起および隆起から延在する突起)を有するポリピロールで被覆されたAl1100合金に対応する(図16B参照)。試料Dは、裸のAl1100合金に対応する。最後に、試料Eは、カリフラワー状形態(隆起および隆起から延在する突起)およびその上の円環状材料を有するポリピロールで被覆されたAl1100合金に対応する(図16D参照)。図示されるように、階層構造化表面コーティング(試料A、CおよびE)は、非コーティングAl基板と比較して、霜形成に著しく抵抗する。より具体的には、PPyコーティングを有する試料上では霜形成が著しく遅れ、霜の蓄積が低減される(最も顕著な低減は、カリフラワーコーティング試料上で観察された)。また、PPy被覆試料上の霜形成は、ほとんどの場合試料の周縁部に生じ、隣接材料上に堆積して進行し、試験領域を被覆することに留意されたい。
本発明の説明および実施形態を検討すれば、本発明の本質から逸脱せずに、本発明を実施する上で変更および等価の置き換えを行うことができることが、当業者に認識される。したがって、本発明は、上で明示的に説明された実施形態により限定されることを意図しない。

Claims (31)

  1. 1次構造および2次構造を備える基板を備える物品であって、前記2次構造は、前記基板上に配置され、前記1次構造は、前記2次構造の少なくとも一部上に配置され、
    前記1次構造は、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有し、
    前記2次構造は、前記1次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有し、
    前記1次構造および前記2次構造は、前記1次構造または前記2次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する、物品。
  2. 前記1次構造は、複数の隆起を備え、前記2次構造は、前記隆起の表面から延在する複数の突起を備える、請求項1に記載の物品。
  3. 1次構造、2次構造および3次構造を備える基板を備える物品であって、前記3次構造は、前記基板上に配置され、前記2次構造は、前記3次構造の少なくとも一部上に配置され、前記1次構造は、前記2次構造の少なくとも一部上に配置され、
    前記1次構造は、ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有し、
    前記2次構造は、前記1次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有し、
    前記3次構造は、前記2次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの3次特性特徴を有し、
    前記1次構造、前記2次構造、および前記3次構造は、前記1次構造、前記2次構造、または前記3次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する、物品。
  4. 前記1次構造は、前記基板の少なくとも一部上に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品。
  5. 前記少なくとも1つの1次特性特徴のサイズは、数十ナノメートルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の物品。
  6. 前記1次構造は、複数のナノ繊維、ロッド、ナノ粒子、ナノボール、突起、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品。
  7. 前記2次構造または3次構造は、複数のポスト、ハニカム、ブリック、隆起およびそれらの組み合わせを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の物品。
  8. 前記2次構造または前記3次構造は、複数の高架構造を含み、前記高架構造の基部は、前記高架構造の頂部よりも大きい寸法を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の物品。
  9. 液体は、水、アルコール、油、またはそれらの混合物である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の物品。
  10. 前記1次構造または前記2次構造の少なくとも1つは、損傷後に修復可能である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の物品。
  11. 前記基板は、実質的に非平面である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の物品。
  12. 前記1次構造は、導電性ポリマーを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の物品。
  13. 階層構造は、電解質溶液中で電圧が印加されると作動する繊毛状構造を形成する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の物品。
  14. 前記階層構造は、ディスプレイ、電極、光学材料、タービン、抗菌表面、または分離膜用のコーティングを形成する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の物品。
  15. 基板を提供することと、
    ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有する1次構造を提供することと、
    前記1次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有する2次構造を提供することと、
    を含み、
    前記2次構造は、前記基板上に配置され、前記1次構造は、前記2次構造の少なくとも一部上に配置され、
    前記1次構造および前記2次構造は、前記1次構造または前記2次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する、方法。
  16. 前記1次構造は、複数の隆起を備え、前記2次構造は、前記隆起の表面から延在する複数の突起を備える、請求項15に記載の方法。
  17. 基板を提供することと、
    ナノスケールの寸法を有する少なくとも1つの1次特性特徴を有する1次構造を提供することと、
    前記1次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの2次特性特徴を有する2次構造を提供することと、
    前記2次特性特徴の前記寸法よりも大きい寸法を有する少なくとも1つの3次特性特徴を有する3次構造を提供することと、
    を含み、
    前記3次構造は、前記基板上に配置され、前記2次構造は、前記3次構造の少なくとも一部上に配置され、前記1次構造は、前記2次構造の少なくとも一部上に配置され、
    前記1次構造、前記2次構造、および前記3次構造は、前記1次構造、前記2次構造、または前記3次構造のみの濡れ特性の制御よりも改善された濡れ特性の制御を提供する、方法。
  18. 前記1次構造は、前記基板の少なくとも一部上に配置される、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの1次特性特徴のサイズは、数十ナノメートルである、請求項15〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記1次構造は、複数のナノ繊維、ロッド、ナノ粒子、ナノボール、突起、またはそれらの組み合わせを含む、請求項15〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記液体は、水、アルコール、油、またはそれらの混合物である、請求項15〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 損傷後に前記1次構造または前記2次構造の少なくとも1つを修復することをさらに含む、請求項15〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記1次構造および2次構造を同時に形成することをさらに含む、請求項15〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記2次構造または前記3次構造を、改善された機械的安定性を提供するように変更することをさらに含む、請求項15〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記2次構造または前記3次構造は、複数の高架構造を含み、前記高架構造の基部は、前記高架構造の頂部よりも大きい寸法を有する、請求項24に記載の方法。
  26. 物質を防除する方法であって、
    請求項1〜14のいずれか一項の物品を提供することと、
    前記物品を前記物質に暴露することと、
    を含む方法。
  27. 前記物質は、液体である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記液体は、水性である、請求項26に記載の方法。
  29. 前記液体は、有機である、請求項26に記載の方法。
  30. 前記物質は、固体である、請求項26に記載の方法。
  31. 前記固体は、氷、霜または雪である、請求項26に記載の方法。
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