JP2013537940A - 電解セル用のカソード - Google Patents

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    • C25C3/06Electrolytic production, recovery or refining of metals by electrolysis of melts of aluminium
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Abstract

本発明は、電解浴中で、アルミニウムをその酸化物から生産するための電解セル用のカソード(1)に関し、上記カソード(1)は、電解浴に面する上部(1a)と、電気引き込み用の接続部(1b1)が備えられた下部(1b)とを有する。本発明では、上記上部(1a)と上記下部(1b)とは、少なくとも部分的に中間層(1c)を介して分離可能に接続されている。

Description

本発明は、融解電解によってアルミニウムを生産するための電解セル用のカソードに関する。
アルミニウムをその酸化物から工業的に生産するために、現在、いわゆるホール・エルー法が用いられている。この方法は電解プロセスであり、当該電解プロセスにおいては、酸化アルミニウム(Al)を、融解した氷晶石(Na[AlF])に溶解し、さらに、これにより得られた混合物が、電解セルの電解液として用いられる。ホール・エルー法を実施するための、このような電解セルの原理的な構造は、図1aから1cに模式的に示される。ここで、図1aは、従来のセルの断面図を示し、図1bは外部から見たセルの側面図を示す。図1cは、電解セルの斜視図を示す。
参照符号1によりカソードが示され、当該カソードは、例えばグラファイト、無煙炭、またはその混合物から製造されうる。代替的に、コークスをベースとするグラファイト化されたカソードが用いられてもよい。上記カソード1は、一般に、スチールおよび/または耐火性材料またはその類似の材料からなる枠体2にはめ込まれている。上記カソード1は、一体として構成されていてもよいし、複数の個々のカソードブロックから構成されていてもよい。
セルの全長を超えて、上記カソード1の中に、複数の電気供給棒3が挿入され、ここで、図1aの断面図では、1つの電気供給棒3のみが認められる。図1cにおいては、カソードブロック1つにつき、例えば、2つの電気供給棒が備えられていてもよいことが示されている。上記電気供給棒は、セルに電解プロセスに必要な電気を供給するために用いられる。上記カソード1に対向して、複数の典型的には直方体のアノード4が配置される。ここで、図1aには、2つのアノード4が模式的に示される。図1cは、より詳しく、電解セル中のアノードの配置を示す。当該方法の実施においては、カソード1とアノード4との間に電圧を印加することにより、氷晶石の中に溶解している酸化アルミニウムは、アルミニウムイオンと酸素イオンとに解離する。そのとき、当該アルミニウムイオンは、融解アルミニウム−電気化学的には本来のカソード−の方向に移動して、そこで電子を受け取る。より大きな密度のため、液相のアルミニウム5は、酸化アルミニウムと氷晶石とからなる融解混合物6の下方に集まる。上記酸素イオンは、アノードにおいて酸素に還元され、当該酸素が、アノードの炭素と反応する。
参照符号7および8により、電解プロセスに必要な電圧を供給する電源装置の負極または正極が模式的に示される。当該電圧の値は、例えば、約3.5Vと5Vとの間である。
図1bの側面図において認められるように、上記枠体2および、従って、電解セル全体は、縦長の形状であり、ここでは、多数の電気供給棒3が、枠体2の側壁を通って垂直に挿入されている。典型的には、現在用いられているセルの長手方向の長さは、約8mと15mとの間であり、幅方向の長さは、約3mから4mまでである。図1aに示されているカソードは、例えばEP1845174に開示されている。
従来のカソードブロックでは、基本的に、すべての部品が1つの材料のみから形成される。しかしながら、そのことは、融解電解用のカソードの異なる部分に対して異なる要求があるという事実に対応し得ない。例えば、電解浴の領域、または上述のプロセスにおいて融解したアルミニウムに接触するカソードの部分には、特に、化学的および機械的過程、例えば流動により、カソード材料の摩耗による材料の欠損が生じる。そのため、時折カソードを新しいものと取り替える、すなわち、この場合、電解セルの内張りのすべてを取り替える必要がある。一般に、このような取り替えは、約1500日から3000日毎に行われる。さらに、それぞれの部品に関しては、そのそれぞれの部品に対する要求が部分的に相互に両立しないため、当該部品の最適な設計に関して妥協する必要がある。さらに、すべての材料、例えばカソードブロック、突き固めの素地、側面の枠体、および断熱材を頻繁に取り替えることから、アルミニウムの生産コストを過度に上昇させないために、高価な材料の使用を断念する必要がある。
それ故に、本発明の課題は、アルミニウムを生産するための電解セル用のカソードであって、当該カソードによって、従来技術の上記の不利な点を克服することができ、特に、材料コストの節約を達成し、且つ、カソードを機能に関して最適化することができるカソードを提供することにある。
本発明によれば、上記課題は、請求項1の特徴を有するカソードにより解決される。さらなる好ましい実施形態は従属請求項に規定される。
電解浴中でアルミニウムをその酸化物から生産するための電解セル用の、本発明の実施形態によるカソードは、以下の部分を有する:a)電解浴に面する上部と、b)電気引き込み用の接続部が備えられた下部の部分。本発明では、上記上部と上記下部とは、少なくとも部分的に中間層により分離可能に接続される。このとき、上記上部は、電解浴に直接接触する底部槽を形成する。
本発明の枠内において"カソード"という概念により、上部と下部との結合体が示される。
本発明の意図するところでは、カソードという概念は、一般的な意味に理解される。
ここでは、例えば、−しかしこれに限定されるものではないが−、複数の個々のカソードブロックにより構成される所謂カソード底部が挙げられ、それ故に、本発明に基づく中心的な局面−すなわち、上部と下部との結合からなる上述した構成−が、全体としてこのカソード底部によって実現される。
カソードという概念により、しかし、このようなカソード底部を形成するカソードブロックという意味での部分構造もまた、論じられてもよい。"カソード"に関連して、本発明に寄与するすべての特徴は、以下に明示的に説明されなくても、同様に、"カソードブロック"に関しても、本発明に含まれる。
カソードの二分された形態により、製造において異なる機能の領域を最適化できる。例えば、上部は、上記プロセスにおいて電解液および最終生産物、すなわち融解アルミニウムを収容するために用いられる。
カソードの"消耗部分"とも称されうる上記上部は、その構造に関して、例えば機械的、熱的、および/または化学的負荷による摩耗に対してできる限り耐性を有するべきである。電解反応におけるカソード材料の摩耗により、上記上部は、必ず時折取り替えなければならないため、上部の材料コストは低くした方がよい。これに対して、カソードの下部は最適な電気供給および電流分布の観点から設計することができる。本発明の特徴である上記の二分された構成により、当該2つの部分(上部および下部)は、相互に独立して製造され、その後中間層を介して組み立てられうる。これによって、それぞれの部分は、その機能に関して、他方の部分の機能に好ましくない影響を与えずに、最適化されうる。従って、例えば、下部は、上部の摩耗あるいは摩耗による取り替えに関係しないために、高品質、高価で、しかし、耐摩耗性がそれほど高くない材料から構成されうる。これにより、全体としては、すべての場合に、カソード全体を取り替える必要がなく、あるいはすべてのカソードブロックを取り替える必要がないため、かなりの材料コストの削減が達成される。
本発明のさらなる有利な点は、下部が、中間層により電解浴に由来する化学的影響から保護され得ることである。従って、上記中間層は、先ず、上部および下部に分離された構造を可能にするのみではなく、下部が価値の高い材料から製造されうるという有利な点が、下部にまで浸透する腐食性の液体または気体、例えば液体アルミニウムまたは電解液成分により、無にならないことにも有利に働く。
上部を下部と結合する上記中間層は、例えば、グラファイトフィルムから製造されていてもよく、特に、グラファイトフィルムであってもよい。グラファイトフィルムは、特に、液体および/または気体の浴成分、例えば液体アルミニウムまたは電解液成分の、下部への浸透を回避または少なくとも大幅に防ぐために好適であり、カソード全体の本来の機能が、本質的に変えられることはない。中間層としての上記グラファイトフィルムは、カソードの部品、特に、そのカソードの下部と類似した電気的特性を有する。膨張グラファイトの少なくとも部分的な圧縮により製造されたグラファイトフィルムは、そのフィルム面における異方性、および、これに伴う、フィルムに垂直な方向のとりわけ低い浸透性により、電解浴による化学的影響に対する分離層として作用することにとりわけ適している。さらに、グラファイトフィルムは、上部と下部との表面構造の違い、および、特に、上部の熱膨張運動および熱収縮運動を緩和するために作用する。グラファイトフィルムは、他の炭素材料に対して、低い接触抵抗およびとりわけ高い導電性を有する。グラファイトフィルムに垂直な方向の比電気抵抗が、そのフィルムの平面における比電気抵抗より高いにもかかわらず、グラファイトフィルムの厚さが非常に小さいため、非常に小さい絶対電気抵抗を達成することが可能になる。
カソードが、複数の個々のカソードブロックからなる構造である場合、上記中間層は、好ましくは、カソードブロックの大きさに一致しているのではなく、それぞれのカソードブロックの下部より大きい面積を覆う。上記中間層は、好ましくは、カソード全体の大きさに一致する面積を有してもよい。
上記中間層は、とりわけ小さい厚さを有するように形成されていてもよい。例えば、当該層は、単一のグラファイトフィルムであってもよい。好適なフィルムの厚さとしては、例えば、1mmから5mmまでの範囲が実証されている。その厚さは、上述した機能を満たすためには十分であり、他方で、フィルムの特性がカソード全体の機能性を本質的に妨害しないように、十分に薄い。
また、複数の積層されたグラファイトフィルムを用いること、またはより大きい厚さを有するグラファイトフィルムを用いることも好ましい。上記中間層は、その比電気伝導率および/または接触電気抵抗に関して、所望されるように、または必要に応じて設定されていてもよい。そのために、接触抵抗を低下させる、中間層の被覆が行われていてもよい。更に、厚さ方向のグラファイトフィルムの比電気伝導率が、公知の方法により、目的に応じて向上されていてもよい。
カソード内部における、適合する従来技術の電流経路を、カソード表面における材料欠損を、カソード槽の内部においてできるだけ均一に保持するために用いることができる。本発明の実施形態においては、電流経路の最適化が、下部において目的に応じて行われうるために、上部をその形状、および、従って、その製造に関して、単純な形状で形成することが可能になる。
本発明のカソードでは、上部が、電解セルの側壁と共に一体として形成されうる。これは、底壁および側壁が、単一の部材から形成されていることを意味する。これにより、底壁と側壁との間の密閉および接合の問題が回避される。
カソードの下部は、融解電解プロセスでの使用において、電解液または溶解アルミニウムに接触しないため、当該部分の機械的または化学的摩耗に対する耐性は基準とはならない。従って、この部分は、整備の必然性が低いかまたはまったくなく、上部と違って、規則的な時間間隔で交換する必要がない。それ故に、下部により高品質の材料が用いられうる。そのような材料は、例えば、高導電性のグラファイトである。グラファイトの主な欠点、すなわち、低い機械的耐摩耗性は、この使用においては影響しないためである。
上記下部は、本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、原料としたニードルコークスを用いて製造されていてもよい。周知のように、ニードルコークスは、質のもっとも高い石油コークスまたはピッチコークスであり、ここで、その名称は、その針状の構造に由来する。ニードルコークスは、グラファイト化の後、針状の構造の長手方向において、より低い熱膨張係数およびより低い比電気抵抗を有することを特徴とする。これは、特に、電流が高い密度で流れる、カソードの下部において有利に働く。適合した設計により、針状のコークス粒子の配向を、垂直の方向にすることができる。比電気抵抗の減少により、カソードにおける電圧低下が減少し、それ故、融解電解における、より高いエネルギー効率を達成することができる。エネルギーコストがプロセスの総コストの大部分を占めるため、これにより相当の節約が達成されうる。
カソードの上部は、カソードとしての使用に適切なすべての公知材料から製造されうる。この枠内において、原料として、特に、か焼された無煙炭、コークス、またはグラファイトを挙げることができる。当該原料は粉砕され、粒子サイズに応じて分類される。粒度分布の画分の規定された混合物を、ピッチと混合し、その後その混合物から上部を形成する。その後、1または複数の製造工程が、上昇された温度で実施され、ここで、熱処理の温度および原料により、グラファイト化されたカソード材料と、グラファイトのカソード材料と、アモルファスのカソード材料とに区別される。
好ましくは、カソードには、垂直方向に電気供給が行われる。これは、下方から垂直方向にカソードの下部の中へ電気を供給することと理解することができる。これにより、有利に、従来の水平方向の電気供給におけるカソード内の不均一な電流分布を回避することが可能となる。
本発明のカソードの一実施形態によれば、上記下部には、垂直のピンが電気供給部として備えられていてもよい。上記ピンは、ねじ付きピンとして形成されていてもよく、ここで、上記下部は、ねじ付きピンを収容するために、ねじ穴を接続部として有する。このねじ穴の中に、雄ねじ付きピンを、垂直または略垂直の方向にカソードの下部にねじ込むことができる。このようにして、融解電解の枠内において、電気が、略垂直方向にカソードの中に供給されうる。ここで、上記ピンの数および直径をカソードの形状に適合させることにより、電気供給は、極めて均一に保持されうる。
上記ピンの形状は、好ましくは、電気炉を用いるスチール生産のためのグラファイト電極用のねじ付きニップルと同様の形状とすることが可能である。電流分布、機械的強度、およびねじ込むことができる点に関しては、上記形状は、とりわけ有利であることが実証されている。上記ピンの比較的大きい断面は、大きい電流を実現し、上記ピンの長さは、強い冷却が可能となるように、カソード、従って、電解セルの、電気供給棒からの十分に大きい間隔を実現する。
本発明の好ましい一実施形態によれば、上記ピンはグラファイトから製造される。これによって、ピンの高い熱的安定性および低い電気抵抗が達成され、その結果、融解電解の実施における単位生産物当たりのエネルギーコストが削減される。
均一な電気供給という意味において、さらに、カソードの下部が下方に先細りになる台形の本体の形で形成されることが好適であることが見出された。この形により、垂直または略垂直の方向に供給された電流は、均一、且つ、一様にカソードの上部に分布される。カソードが複数の個々のカソードブロックからなるカソードの構造の場合、好ましくは、カソードの少なくともいくつかのカソードブロックが、下方に先細りになる上述した台形の本体を有し、ここで、当該本体は好適に互いに平行に延びる。上記台形の本体は、例えば、カソードの長手方向またはその垂直の方向に延びる。
これに関連して補足すべきことは、本発明の枠内において、"略垂直"の用語は、すべての、垂直線に対して約20°より小さい角をなすすべての方向を含むものとして用いられる。しかしながら、最も広い意味では、"垂直"の概念に、すべての垂直方向の供給路が含まれ、当該供給路は従来の水平
本発明は、次に、より詳しく、添付した図面に基づいて、限定されない実施形態により説明される。図面は以下の事項を示す:
模式的に、アルミニウムを酸化アルミニウムから生産するための従来技術による電解セルを、断面により示す。 図1aの電解セルを、外部から見た縦面図により示す。 アルミニウムを酸化アルミニウムから生産するための従来技術による電解セルを、部分断面斜視図により示す。 本発明の一実施形態に係るカソードユニットの斜視図を示す。 図2aのカソードユニットの図面を、90°回転した視点により示す。
図面においては、異なる図面における同一または対応する要素を示すために、同一の参照番号が用いられている。
図2aおよび2bでは、本発明の一実施形態に係るカソードを有する電解セルが、それぞれ異なる視点から示されている。示されているカソード1は、ホール・エルー法による酸化アルミニウムからのアルミニウム生産における使用に適する。ここで、上記電解セルには、2つの側壁1a1が備え付けられ、当該側壁が、1つの底壁1a2と共に電解浴を収容している。示されている例では、側壁1a1は、カソード1の長手方向の側面に沿って延びる。側面1a1は、複数の単一の側壁ブロック1a3から構成されている。上記底壁1a2は、カソード1の上部または第1部1aである。上記カソード1は、この実施形態において、複数の個々のカソードブロック11から構成されている。
示されている実施形態では、上記カソード1の下部1bは、複数の接続部1b1を含み、当該接続部は、下方にV字形に先細りになる台形の本体1b2の下部領域内に形成されている。上記接続部1b1は、例えば、カソード1へ電気を供給するための、対応する雄ねじを有するピン9のそれぞれを収容するため、雌ねじの形で(図面では認識できない)形成されていてもよい。複数のピン9は、その、接続部1b1に向かい合う側において、電気供給棒3に接続され、当該電気供給棒3は、カソード1を電源装置の対応する極に接続するために、集電レール10に接続されている。
上部1aと下部1bとは、中間層1cを介して接続され、上記中間層1cは、例えば、グラファイトフィルムであってもよい。これは、下部に損傷を与えずにカソードの上部を取り外すことを可能にする。同時に、上記グラファイトフィルムは、液体アルミニウムまたは電解質が、下部まで浸透しないことを保証し、且つ、この意味で、分離層として作用する。ここで、グラファイトフィルムは、フィルム面内における電気伝導率に比べて、フィルム面に垂直な方向においてより低い比電気伝導率を有するにもかかわらず、その、例えば数ミリメートルの薄い厚さのため、非常に低い絶対電気抵抗を有し、カソードの機能性が妨げられないように、上部と下部との非常に良い電気的接触を実現する。さらに、中間層は、例えば熱的変動による上記2つの部分1a、1bの膨張を緩和する。
上記上部1aと下部1bとは、分離して形成されているため、この2つの部分は、異なる材料から形成され、熱的膨張および電気抵抗に関して、異なる特性も有していてもよい。従って、各部分は、その機能に関して最適化されうる。特に、上部1aは、例えば、機械的摩耗および不均一な電気化学的分解による摩耗に、できるだけ有効に耐えるように構成することができる。
これに対して、下部1bは、できるだけ均一な電気供給およびできるだけ高いエネルギー効率を目的にして構成される必要がある。このために、上記下部1bは、時折取り替えなければならない、比較的に早く摩耗される上部1aが下部1bと別々に製造されることにより、用いる材料に関して最適化されうる。従って、寿命の長い下部1bを、所望されている均一の電流分布に関して最適化するため、高価な材料、例えばニードルコークスを、選択することが可能である。
電気供給棒3に好適な材料としては、低い比電気抵抗のために、特に、銅およびアルミニウムを挙げることができる。上記電気供給棒は、ピン9を介して、カソード1から隔たって備えられているため、強く冷却され、それ故に、当該電気供給棒3を耐熱性スチールから構成する必要はない。電気供給棒3のための上述した金属の低い比電気抵抗により、廃熱に変換されるエネルギーがより少なくなり、融解電解のエネルギー効率は著しく向上されうる。台形の本体の示されている先細り1dは、カソード1の上部1aと電気を通す電気供給棒3との間隔を大きくする部分として、従って、電気供給棒3の冷却を促進して作用する。
カソードの材料としては、アルミニウムをその酸化物から電解のための、専門家に公知の、適合するすべての材料が用いられていてもよい。適合する材料は、例えば、DE10261745に挙げられており、当該DE10261745のこれに関する事項は、ここに、関連付けにより組み入れられる。上記ピン9は、特に、カソード1と同じ材料から製造されていてもよい。これに関して、グラファイトは、その耐熱性および低い比電気抵抗のため、とりわけ好適であることが判明した。
1 カソード
1a 上部
1a1 側壁
1a2 底壁
1a3 側壁ブロック
1b 下部
1b1 接続部
1b2 台形の本体
1c 中間層
2 枠体
3 電気供給棒、電気レール
4 アノード
5 アルミニウム
6 電解浴の混合物(酸化アルミニウム、氷晶石)
7 負極 電源装置
8 正極 電源装置
9 ピン
10 集電レール
11 カソードブロック

Claims (10)

  1. 電解浴中でアルミニウムをその酸化物から生産するための電解セル用のカソード(1)であって、
    上記カソード(1)は、電解浴に面する上部(1a)と、電気引き込み用の接続部(1b1)が備えられた下部(1b)とを有し、
    上記上部(1a)と上記下部(1b)とは、少なくとも部分的に中間層(1c)を介して分離可能に接続されていることを特徴とするカソード(1)。
  2. 上記中間層(1c)は、グラファイトから製造されていることを特徴とする、請求項1に記載のカソード(1)。
  3. 上記中間層(1c)は、グラファイトフィルムであることを特徴とする、請求項1または2に記載のカソード(1)。
  4. 上記下部(1b)は、原料としてニードルコークスを用いて製造されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)。
  5. 上記下部(1b)には、垂直方向に電気供給が行われることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)。
  6. 上記下部(1b)には、ねじ穴が、ねじ付きピンを受入れるための接続部(1b1)として備えられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)。
  7. 上記上部(1a)は、無煙炭、コークス、またはグラファイトから製造されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)。
  8. 上記下部(1b)は、下方に先細りする台形の本体(1b2)の形で形成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)。
  9. 上記カソード(1)は、複数のカソードブロック(11)を含み、特に、複数のカソードブロック(11)から構成され、
    当該カソードブロック(11)が、特に、幾何学的および/または構造的に同一に、または同様に作動するように構成され、および/または互いに側面が隣接するように配置されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のカソード(1)。
  10. アルミニウムをその酸化物から生産するための電解セルであって、
    上記電解セルは、請求項1から9までのいずれか1または複数項に記載のカソード(1)を含む電解セル。
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