JP2013534819A - アジピン酸ジアンモニウム又はアジピン酸モノアンモニウムを含む発酵培地からのカプロラクタム及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

アジピン酸ジアンモニウム又はアジピン酸モノアンモニウムを含む発酵培地からのカプロラクタム及びその誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

アジピン酸ジアンモニウム(DAA)又はアジピン酸モノアンモニウム(MAA)含有発酵培地から得たアジピン酸(AA)からカプロラクタム(CL)及びその誘導体を製造するための方法。

Description

関連出願
本出願は、2010年6月16日に出願した米国仮出願番号61/355,197の利益を主張する。この出願の主題は引用により本明細書に組み込まれる。
本開示発明は、アジピン酸ジアンモニウム(DAA)、又はアジピン酸モノアンモニウム(MAA)を含む発酵培地からのカプロラクタム(CL)の製造方法に関する。
糖発酵の炭素質産物の中には、炭素含有化学物質の製造原料として使用される石油由来材料の代替品と見做されているものがある。斯かる産物の一つがアジピン酸(AA)である。DAA含有発酵培地又はMAA含有発酵培地から、実質的に純粋なAAの直接製造のための斯かる方法と、CLの製造のための原料物質として斯かる純粋なAAの使用可能性のための斯かる方法とを提供することは、経済的、環境的に優しい方法で、CL及びその誘導体を製造するための方法を提供するために有用となるであろう。
本発明者等は、水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、AAと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、100℃超〜約300℃の温度で、超大気圧下培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なAAである固体部分とに分離させるのに、十分な温度及び組成物を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、液体部分から固体部分を分離し、CLを生成するために、約25℃〜約500℃の温度、及び約0.5〜40MPaの圧力で、任意により、溶媒の存在下、水素化触媒とアンモニア源の存在下、少なくとも固体部分の一部と水素とを接触することを含む、清澄化DAA含有発酵培地、又は清澄化MAA発酵培地からCLを製造するための方法を提供する。
また本発明者等は、アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を、培地に添加し、水とアンモニアとを含む上部、並びに、AAと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、培地を蒸留し、底部を液体部分と、実質的に純粋なAAである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成物を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、液体部分から固体部分を分離し、CLを生成するために、約25℃〜約500℃の温度、及び約0.5〜40MPaの圧力で、任意により、溶媒の存在下、水素化触媒とアンモニア源の存在下、少なくとも固体部分の一部と水素とを接触することを含む、清澄化DAA含有発酵培地、又は清澄化MAA発酵培地からCLを製造するための方法を提供する。
図1は、DAA含有発酵培地、又はMAA含有発酵培地からAAを製造するための方法の一例のブロック図である。 図2は、水に対するAAの溶解性を、温度の関数として表したグラフである。 図3は、AAからCLと、少なくとも1のCL誘導体を製造するためのフロー図である。
当然のことではあるが、以下の説明のうち少なくとも一部は、図における例示のために選択された方法の代表例を指すことを意図したものであり、添付の特許請求の範囲を除いて、本開示発明を定義又は限定することを意図したものではない。
本発明の方法は、例えば図1を参照することにより理解される。図1は、本発明の方法の代表例10をブロック図として表したものである。
生育槽12は、通常は備え付けの蒸気滅菌可能な発酵槽であって、DAA、MAA、及び/又はAA含有発酵培地の製造に用いられる微生物培養物(未記載)の培養に使用し得る。斯かる生育槽は本技術分野で公知であり、更に言及しない。
この微生物培養物は、炭水化物糖等の発酵性炭素源からAAを製造し得る微生物を含んでいてもよい。微生物の代表例としては、大腸菌(Escherichia coli)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)(また、ブレビバクテリウム フラバム(Brevibacterium flavum))、エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faecalis)、ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula)、アクチノバチルス スクシノゲネス(Atinobacillus succinogenes)、ペシロマイセス バリオッティ(Paecilomyces Varioti)、サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダ トロピカリス(Candida tropicalis)、バクテロイデス フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス ルミニコラ(Bacteroides ruminicola)、バクテロイデス アミロフィラス(Bacteroides amylophilus)、クルブシエラ ニューモニエ(Klebsiella pneumonae)、それらの混合物等が挙げられる。
好ましい微生物は、受託番号24887としてATCCに寄託されたカンジダ トロピカリス(Candida tropicalis)(カステラーニ(Castellani)バークアウト(Berkhout)アナモルフ株OH23、受託番号69875としてATCCに寄託された大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292、配列番号2で示され、アシネトバクター(Acinetobacter)株SE19由来の配列番号1によりコードされるアミノ酸配列を有するシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む指定された5B12、5F5、8F6、及び14D7大腸菌(E. coli)コスミドクローン、及びアルカン類、及び他の炭素源からAAを製造するバーデザイン(Verdezyne)社から入手できる酵母株(Carslbad, CA, USA; 以後「バーデザイン酵母」(Verdezyne Yeast)という)が挙げられる。
AA含有発酵培地は、蒸留水100ml中に、NH42PO4 300mg、KH2PO4 200mg、K2HPO4 100mg、MgSO4・7H2O 50mg、ビオチン1μg、0.1%(w/v)酵母抽出物、及び約1%(v/v)n−ヘキサデカンを含む液体培地において32℃で、培養により、受託番号24887としてATCCに寄託されたカンジダ トロピカリス(Candida tropicalis)(カステラーニ(Castellani)バークアウト(Berkhout)アナモルフ株OH23から製造できる。n−ヘキサデカンを含むYM培地等の他の培地が、また用いられてもよい。受託番号24887としてATCCに寄託されたカンジダ トロピカリス(Candida tropicalis)(カステラーニ(Castellani)バークアウト(Berkhout)アナモルフ株OH23を培養することにより、n−ヘキサデカンを含む培地からAA含有発酵培地を製造するための手順は、またOkuhura et al., 35 Agr. Biol. Chem. 1376(1971)中に記載されている。この主題は引用により本明細書に組み込まれる。
AA含有発酵培地は、受託番号69875としてATCCに寄託された大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292からも製造できる。これは、以下のように行うことができる。IPTG(0.2mM)、アンピシリン(0.05g)、クロラムフェニコール(0.02g)、及びスペクチノマイシン(0.05g)を含むLB培地1L(4L三角振盪フラスコ中)に、大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292細胞の終夜培養物10mlを植菌し、37℃で10時間、250rpmで生育してもよい。細胞を回収し、56mM Dグルコース、シキミ酸(0.04g)、IPTG(0.2mM)、アンピシリン(0.05g)、クロラムフェニコール(0.02g)、及びスペクチノマイシン(0.05g)を含むM9ミネラル培地1L中に再懸濁してもよい。培養物を、その後37℃インキュベーションに戻してもよい。ミネラル培地中に再懸濁後、培養物のpHを、特に最初の12時間に亘って詳しく測定してもよい。培養物が、pH6.5に到達するとき、5N NaOH、又は水酸化アンモニウム等の適切な量の他の塩基を、再度約6.8のpHになるように調節するために添加してもよい。48時間の累積期間を通じて、培養物は、pH6.3未満にするべきではない。24時間後、培地中に、23mM D−グルコースと共に、12mM cis,cis−ムコン酸(muconate)及び1mMプロトカテク酸(protocatechuate)が検出されるかもしれない。48時間後、培地中で、大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292細胞は、実質的に培地中の56mM D−グルコースを17mM cis,cis−ムコン酸に置換できる。
AA含有発酵培地を製造するための微生物合成cis,cis−ムコン酸のAAへの還元は、以下のように行うことができる。炭素担持白金50mgを、約17.2mM cis,cis−ムコン酸を含む発酵培地由来の無細胞培養物上清6mlに添加してもよい。このサンプルをその後、AA含有発酵培地を製造するために、室温で3時間、50psi水素圧で、水素化してもよい。こうして製造した発酵培地は、例えば、約15.1mM AAを含むかもしれない。D−グルコースを含む生育培地中の培養により、大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292細胞を培養することによりAA含有発酵培地を製造するための手順は、Draths & Frost, 116J. Am. Chem. Soc. 399(1994)、Draths and Frost, 18 Biotechnol. Prog. 201(2002)、米国特許第5,487,987号、及び米国特許第5,616,496号に、また記載される。これらの主題は引用により本明細書に組み込まれる。
AA含有発酵培地は、アシネトバクター(Acinetobacter)株SE19由来の配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼ配列番号2を発現するベクターを含む指定された5B12、5F5、8F6、及び14D7大腸菌(E. coli)コスミドクローンを、炭素源として0.4%グルコースを補ったM9ミネラル培地中で培養することにより、これらのクローンからまた製造できる。細胞は、培地に330ppmのシクロヘキサノールを添加して、30℃で2時間、振盪しながら培養する。これは、続いて30℃で2時間、4時間、20時間、又は他の時間間隔等の付加期間の間、更なるインキュベーションを行える。D−グルコース及びシクロヘキサノールを含む生育培地で、アシネトバクター(Acinetobacter)株SE19由来の配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む指定された5B12、5F5、8F6、及び14D7大腸菌(E. coli)コスミドクローンを培養することにより、AA含有発酵培地を製造するための手順は、米国特許第6,794,165号中にまた記載される。この特許の主題は引用により本明細書に組み込まれる。
AA含有発酵培地は、アルカン類、又は糖類及び植物性油等の炭素源を含む培地(例えば、SD培地)中で培養する場合、AAを製造することが2010年2月8日に報告されたバーデザイン(Verdezyne)社(Carslbad, CA, USA)から入手できるバーデザイン酵母(Verdezyne Yeast)株でまた製造できる。
AA含有発酵培地は、スクシニル−CoA:アセチル−CoA アセチルトランスフェラーゼ、3−ヒドロキシアセチル−CoA デヒドロゲナーゼ、3−ヒドロキシアジピル−CoA デヒドラターゼ、5−カルボキシ−2−ペンテノイル−CoA レダクターゼ、アジピル−CoA シンテターゼ、ホスホトランスアジピラーゼ/アジピン酸キナーゼ、アジピル−CoA トランスフェラーゼ、又はアジピル−CoA ヒドロラーゼをコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物からも製造できる。AA含有発酵培地は、スクシニル−CoA:アセチルCoA アシルトランスフェラーゼ、3−オキソアジピル−CoA トランスフェラーゼ、3−オキソアジピン酸 レダクターゼ、3−ヒドロキシアジピン酸 デヒドラターゼ、及び2−エノエート レダクターゼをコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物から更に製造できる。AA含有発酵培地は、α−ケトアジピル−CoA シンテターゼ、ホスホトランスケトアジピラーゼ/α−ケトアジピン酸 キナーゼ、又はα−ケトアジピル−CoA:アセチル−CoA トランスフェラーゼ、2−ヒドロキシアジピル−CoA デヒドロゲナーゼ、2−ヒドロキシアジピル−CoA デヒドラターゼ、5−カルボキシ−2−ペンテノイル−CoA レダクターゼ、及びアジピル−CoA シンテターゼ、ホスホトランスアジピラーゼ/アジピン酸 キナーゼ、アジピル−CoA:アセチル−CoA トランスフェラーゼ、又はアジピル−CoA ヒドロラーゼをコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物からも製造できる。AA含有発酵培地は、2−ヒドロキシアジピン酸 デヒドロゲナーゼ、2−ヒドロキシアジピル−CoA シンテターゼ、ホスホトランスヒドロキシアジピラーゼ/2−ヒドロキシアジピン酸 キナーゼ、又は2−ヒドロキシアジピル−CoA:アセチル−CoA トランスフェラーゼ、2−ヒドロキシアジピル−CoA デヒドラターゼ、5−カルボキシ−2−ペンテノイル−CoA レダクターゼ、及びアジピル−CoA シンテターゼ、ホスホトランスアジピラーゼ/アジピン酸 キナーゼ、アジピル−CoA:アセチル−CoA トランスフェラーゼ、又はアジピル−CoA ヒドロラーゼをコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物から更に製造できる。
これらの酵素をコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物での発酵は、標準培地(例えば、M9ミネラル培地)及び形質転換された表現型を維持するために必要な適切な抗生物質又は栄養補助剤中で、標準条件下、様々な異なる炭素源を用いて行ってもよい。これらの酵素をコードする核酸で形質転換された大腸菌(E. coli)又は他の微生物、適切な生育培地、及び炭素源を培養することによりAA含有発酵培地を製造するための手順は、米国特許出願公開第2009/0305364号中にまた記載される。この主題は引用により本明細書に組み込まれる。
サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)及び他の株、微生物株、適切な生育培地、並びに炭素源を培養することによりAA等のジカルボン酸を含む発酵培地を製造するための手順は、国際公開第2010/003728号中に記載される。この主題は引用により本明細書に組み込まれる。
発酵性炭素源(例えば炭水化物及び糖類)を、任意により窒素源及び複合栄養素(例えばコーンスティープリカー)、ビタミン、塩、細胞成長及び/又は産物生成を改善し得る他の材料等の追加培地成分、並びに水と共に、微生物培養物の生育及び維持のために生育槽12に供給してもよい。一般的には、微生物培養物は、酸素富化ガス(例えば空気)の散布により提供される好気性条件下で培養される。一般的には、微生物培養物の培養の間、pH調節のために酸(例えば硫酸)及び水酸化アンモニウムを供給する。
ある例(未記載)によれば、酸素富化ガスを酸素欠乏ガス(例えば、CO2等)に変えることにより、生育槽12内の(酸素富化ガス散布により提供される)好気性条件を、嫌気性条件に変更する。嫌気性環境により、生育槽12ではインサイチュ(in situ)で、発酵性炭素源からAAへの生物変換が生じ得る。発酵性炭素源からAAへの生物変換の間、pH調節のために、水酸化アンモニウムを供給する。水酸化アンモニウムの存在により、製造されたAAは、仮に完全にでなくても、少なくとも一部は中和されてDAAとなり、DAAを含有する培地が製造される。CO2の添加は、AA製造のための更なる炭素源を提供してもよい。
他の例によれば、生育槽12の内容物を、流部(stream)14を経由して、炭水化物源からAAへの生物変換用の別の生物変換槽16に移送してもよい。AA製造を生じさせる嫌気性条件を提供するために、生物変換槽16には酸素欠乏ガス(例えばCO2等)を散布する。炭水化物源からAAへの生物変換の間、pH調節のために水酸化アンモニウムを供給する。水酸化アンモニウムの存在により、製造されたAAの少なくとも一部は中和されてDAAとなり、DAAを含有する培地が製造される。CO2の添加は、AA製造のための更なる炭素源を提供してもよい。
他の例によれば、生物変換を比較的低いpH(例えば3〜6)で行ってもよい。炭水化物源からAAへの生物変換の間、pH調節のために塩基(水酸化アンモニウム又はアンモニア)を供給してもよい。所望のpHに応じて、水酸化アンモニウムの存在又は不在により、AAが製造されるか、或いは製造されたAAの少なくとも一部が中和されて、MAA、DAA、又はAA、MAA及び/又はDAAを含む混合物となる。即ち、生物変換時に製造されたAAは、任意により追加工程としてアンモニア又は水酸化アンモニウムの何れかを供給することにより、その後に中和されて、DAAを含有する培地が製造される。従って、「DAA含有発酵培地」とは通常、発酵培地がDAAと共に、添加及び/又は生物変換等により製造された任意の数の他の成分、例えばMAA及び/又はAAを含むことを意味する。同様に、「MAA含有発酵培地」とは通常、発酵培地がMAAと共に、添加及び/又は生物変換等により製造された任意の数の他の成分、例えばDAA及び/又はAAを含むことを意味する。
発酵性炭素源の生物変換の結果として(生物変換を行う場所に応じて生育槽12又は生物変換槽16で)生じる培地は、通常は不溶性固体、例えば細胞性バイオマスや他の懸濁物等を含む。そこで、蒸留前に流部18を経由して清澄化装置20に移送し、不溶性固体を除去して培地を清澄化する。これによって後の蒸留装置の汚損を低減し又は予防する。不溶性固体の除去は、数種の固液分離技術の何れかを単独又は組合せで用いて行うことができる。固液分離技術としては、限定されるものではないが、遠心分離や濾過(限定されるものではないが、限外濾過、精密濾過又は深層濾過が挙げられる)が挙げられる。濾過技術は公知技術に基づいて選択し得る。可溶性無機化合物は、複数の公知の方法により除去することができる。例としては、限定されるものではないが、イオン交換、物理吸着等が挙げられる。
遠心分離の例として、連続ディスクスタック遠心分離が挙げられる。場合によっては、遠心分離後に、デッドエンド濾過やクロスフロー濾過等の研磨濾過(polishing filtration)工程を追加すると有益である。斯かる濾過には、珪藻土等の濾過助剤を使用してもよい。研磨濾過として、より好ましくは限外濾過又は精密濾過である。限外濾過又は精密濾過膜は、例えばセラミックやポリマー等からなる。ポリマー膜の一例として、Koch Membrane System(850 Main Street, Wilmington, MA, USA)製SelRO MPS-U20P(pH安定限外濾過膜)が挙げられる。これは分子量カットオフ25000ダルトンの市販ポリエーテルスルホン膜であって、通常は圧力0.35〜1.38MPa(最大圧力1.55Mpa)、最高温度50℃で使用できる。或いは、濾過工程は、限外又は精密濾過膜を用いて単独で実施してもよい。
こうして清澄化された、実質的に微生物培養物や他の固体を含まないDAA含有培地又はMAA含有培地を、流部22を経由して蒸留装置24に移送する。
清澄化蒸留培地は、DAAを、培地中の全ジカルボン酸ジアンモニウム塩の少なくとも大部分、好ましくは少なくとも約70wt%、より好ましくは80wt%、最も好ましくは少なくとも約90wt%の量で含むべきである。DAA及び/又はMAAの濃度は、発酵培地中の全ジカルボン酸塩に対する重量パーセント(wt%)として、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)やその他の公知法により決定できる。
蒸留装置24から水及びアンモニアが上部(overhead)として除去されるとともに、任意により、少なくとも一部が流部26を経由して生物変換槽16(或いは嫌気性モードで操作の場合、生育槽12)で再利用(recycle)される。
特定の蒸留温度及び圧力は重要ではなく、少なくとも蒸留上部が水及びアンモニアを含み、蒸留底部(bottoms)が少なくとも幾らかのAAと少なくとも約20wt%の水とを含むように、蒸留を実施すればよい。水の量は少なくとも約30wt%がより好ましく、少なくとも約40wt%が更に好ましい。蒸留工程からのアンモニア除去率は、温度を上昇させるに従って増加し、また、蒸留時に蒸気を注入することにより(未記載)増加させることができる。蒸留時のアンモニア除去率は、真空下で蒸留を行い、或いは蒸留装置に空気、窒素等の不活性ガスを散布することによっても増加させることができる。
蒸留工程時の水の除去は、底部が少なくとも約20%の水を含む限りにおいて、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、ヘプタン等の有機共沸剤の使用により促進することができる。水と共沸混合物を形成し得る有機剤の存在下で蒸留を行うと、蒸留によって水相及び有機相を含む二相性底部が生じる。この場合、水相を有機相から分離し、蒸留底部として使用することができる。底部における水のレベルを少なくとも約30wt%に維持すれば、アジピミド(adipimide)やアジパミド(adipamide)等の副生物を実質的に避けることができる。
蒸留工程の好ましい温度は、圧力にもよるが、約50〜約300℃の範囲である。より好ましい温度範囲は、圧力にもよるが、約150〜約240℃である。約170〜約230℃の蒸留温度が好適である。「蒸留温度」とは底部の温度を指す(バッチ蒸留の場合は、最終的に所望量の上部が得られた時点の温度でもよい。)。
水混和性有機溶媒又はアンモニア分離溶媒を添加することにより、上述した範囲の蒸留温度及び圧力において、脱アンモニアが容易になる。斯かる溶媒としては、受動的水素結合を形成し得る非プロトン性、双極性、酸素含有溶媒が挙げられるであろう。例としては、限定されるものではないが、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド、ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミド等のアミド、ジメチルスルホン、ガンマブチロラクトン(GBL)、スルホラン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)等のスルホン、ジオキサン、メチルエチルケトン(MEK)等のエーテル等が挙げられる。斯かる溶媒は、清澄化培地中のDAA又はMAAからアンモニアの除去に役立つ。蒸留法によらず、蒸留は、底部に少なくとも幾らかのMAAと、少なくとも約20wt%、より有利には少なくとも約30wt%の水とが保持されるように行うことが重要である。蒸留は、大気圧下、亜大気圧下、又は超大気圧下で行うことができる。
蒸留を共沸剤又はアンモニア分離溶媒の不在下で行う場合等、他の条件下では、蒸留は、水とアンモニアとを含む上部、並びに、AAと少なくとも20wt%の水とを含む液体底部を形成するために、100℃超〜300℃の温度で、超大気圧下で行う。超大気圧は、一般的に、大気圧超から約25気圧までの範囲内に収まる。少なくとも30wt%の水の量が、有利である。
蒸留としては、一段フラッシュ(one stage flash)、多段式蒸留(即ち、多段式カラム蒸留)等が挙げられる。一段フラッシュは、任意の種類のフラッシャー(例えば塗膜エバポレーター、薄膜エバポレーター、サーモサイフォンフラッシャー、強制循環フラッシャー等)で行うことができる。多段蒸留カラムは、トレー、充填物(packing)等を用いて達成することができる。充填物は、不規則充填物(例えばラシヒ(Raschig)リング、ポール(Pall)リング、バール(Berl)サドル等)でも、規則充填物(例えばコークスルザー(Koch Sulzer)充填物、インタロックス(Intalox)充填物、メラパック(Mellapak)等)でもよい。トレーは、任意のデザイン(例えばシーブトレー、バルブトレー、バブルカップトレー等)でもよい。蒸留は任意の理論段数で行うことができる。
蒸留装置がカラムの場合、その構成は特に重要ではなく、周知の基準に基づいて設計することができる。カラムは、ストリッピングモード、精留(rectifying)モード、又は分留(fractionation)モードの何れかで操作することができる。蒸留は、バッチモード、半連続モード、又は連続モードの何れかで行ってもよい。連続モードでは、培地を蒸留装置に連続的に注入してもよく、また、上部及び底部の形成に伴いこれらを連続的に装置から除去してもよい。蒸留により得られる蒸留物はアンモニア水溶液であり、蒸留底部はMAA及びAAの液体状の水溶液である。これらは更に、他の発酵副生物の塩(即ち、酢酸アンモニウム、ギ酸アンモニウム、乳酸アンモニウム等)や、色素体を含んでもよい。
蒸留底部を、流部28を経由して冷却装置30に移送し、常法により冷却してもよい。冷却法は重要ではない。熱交換機(熱回収型)を使用することができる。フラッシュ気化冷却器を用いて底部を約15℃まで冷却してもよい。15℃までの冷却には、通常は冷蔵冷却剤を用いる。例としてはグリコール溶液や、それほど好ましくはないが、塩水等が挙げられる。収量の更なる増大を図る目的で、冷却の前に濃縮工程を組み入れてもよい。更に、公知の方法、例えば、真空エバポレーションと共に、一体型冷却ジャケット及び/又は外部熱交換器を用いた徐熱等を用いて、濃縮及び冷却の両方を組み合わせてもよい。
本発明者等は、液体底部に幾らかのMAAが存在することで、液体状の水溶液たるMAA含有底部に対するAAの溶解性が低下し、これによって底部が容易に、少なくともAA「から実質的になる」(consisting essentially of)(固体部分が少なくとも実質的に純粋な結晶AAであることを意味する)固体部分と、これに接する液体部分とに冷却誘導分離されることを見出した。図2は、水中でのAAの溶解性を示す。ここから本発明者等は、AA水溶液に幾らかのMAAが含まれている方が、水溶液からAAをより完全に結晶化できることを見出した。斯かる溶液中のMAAの好ましい濃度は、約20wt%である。斯かる溶液中のMAAのより好ましい濃度は、ppmレベルから約3wt%までの範囲である。これによって、MAAが存在しない場合に必要な温度よりも高い温度で、AAを結晶化する(即ち、蒸留底部の固体部分を形成する)ことが可能となる。
蒸留底部を、固体部分を液体部分から分離するために、流部32を経由して分離器34に導入する。分離は、加圧濾過(例えば、Nutsche又はRosenmond型加圧濾過器)、遠心分離等により達成できる。生じた固体産物を産物36として回収し、所望により標準法で乾燥してもよい。
分離後、固体部分の(1又は2以上の)表面に液体部分が残存することのないように、固体部分を処理することが望ましい。固体部分の表面に残る液体部分の量を最小化するための一つの方法は、分離した固体部分を水洗し、洗浄後の固体部分を乾燥することである(未記載)。固体部分を洗浄するための簡便な方法としては、いわゆる「バスケット遠心分離」の使用が挙げられる(未記載)。適切なバスケット遠心分離機は、The Western States Machine Company(Hamilton, OH, USA)から入手できる。
蒸留底部34の液体部分(即ち母液)は、残存する溶解AA、任意の非変換MAA、酢酸アンモニウム、乳酸類(lactate)、ギ酸類(formate)等の任意の発酵副生物、その他の微量不純物を含む場合がある。この液体部分を、流部38を経由して下流装置40に導入する。一例によれば、装置40は、混合物を適量の水酸化カリウムで処理することにより、例えばアンモニウム塩をカリウム塩に変換し、解氷剤(de-icer)を作製する手段であってもよい。この反応で生じたアンモニアを回収し、生物変換槽16(又は嫌気性モードで操作する生育槽12)で再利用してもよい。得られたカリウム塩混合物は、解氷剤及び防氷剤(anti-icer)として有用である。
AAの回収を一層促進し、更にはMAAからAAへの変換を推進するために、固体分離工程34由来の母液を、流部42を経由して、蒸留装置24で再利用(又はその一部を再利用)してもよい。
冷却誘導結晶化の固体部分は、実質的に純粋なAAであり、ひいてはAAの公知用途に有用である。
HPLCを用いて、アジパミドやアジピミド等の窒素含有不純物の存在を検出してもよい。AAの純度は元素炭素及び窒素分析により決定できる。アンモニア電極を用いてAA純度の粗近似値を決定することも可能である。
状況や種々の操作入力によっては、発酵培地が清澄化MAA含有発酵培地又は清澄化AA含有発酵培地である場合がある。斯かる状況では、実質的に純粋なAAの製造を容易にするために、これらの発酵培地にMAA、DAA及び/又はAA、並びに、任意によりアンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加するのが有利な場合もある。例えば、培地がMAA含有培地、又はAA含有培地となるような方向に、発酵培地のpHを操作してもよい。上述した実質的に純粋なAAの製造を容易にするために、これらの発酵培地にMAA、DAA、AA、アンモニア及び/又は水酸化アンモニウムを添加し、培地のpHを好ましくは6未満に調整してもよい。ある特定の形態によれば、蒸留工程24で得られる液体底部から、AA、MAA、及び水を発酵培地及び/又は清澄化発酵培地に再導入(recycle)するのが特に有利である。MAA含有培地については、斯かる培地は通常、発酵培地がMAAと共に、添加及び/又は生物変換等により製造された任意の数の他の成分、例えばDAA及び/又はAA等を含むことを意味する。
図3中で示されるようにAA含有流部は、選択された温度及び圧力で、様々な(1又は2以上の)反応物質及び(1又は2以上の)触媒と接触し、CLを製造してもよい。AAは、CLへの変換等の下流の反応中で用いるために、水、又はジオキサン等の溶媒中に溶解又は懸濁してもよい。アンモニア源(例えば、NH3又はNH4OH)の添加により、斯かるAA溶液又は懸濁液を変換できる(及びMAAからDAAに変換できる)。即ち、AA溶液又は懸濁液は、AAのアミドを形成するために脱水してもよく、その後に、CLを形成するためにアミドの水素化が続いてもよい。
CLは、例えば英国特許第778,253号中で開示される方法等の様々な方法により製造してもよい。英国特許第778,253号は、AA、アジピン酸ジアミド、又はAAのジアミド形成誘導体が、一段階でCLに変換できることを開示する。AA、そのジアミド、又はそのジアミド形成誘導体は、高温、好ましくは220℃を超えない温度で、アンモニア及び水素化触媒の存在下、圧力下で、水素を有する液体として処理してもよい。本発明の工程は、アンモニアを有するCLを除去しないが、予想できるように、ヘキサメチレンジアミン(HMD)を製造しない。アジピン酸ジアミド、又はそのジアンモニウム塩は、出発材料として使用でき、又は二酸塩化物若しくはジエステルのようにAA若しくはAAのジアミド形成誘導体は、アジピン酸ジアミド中にアンモニアを添加することにより、その結果CLに変換する。上記英国特許第778,253号の主題及び内容は、引用により本明細書に組み込まれる。
上記のようにCL単独で製造することは可能であるが、HMD等の他の有用な材料とCLとを共同で製造することもできる。ある例が、特公昭49−019250号公報中に見出されるであろう。この特許の主題は引用により本明細書に組み込まれる。CL及びHMDは、Ru金属触媒の存在下、NH3及びH2を有するAA、アジパミド、DAA、又はアルキルアジペートの何れかを処理することにより、同時に製造できる。ある例は、AA 36.5g、H2O 4.5g、液体NH3 255g、及び5%Ru含有活性C 20gが、水素下、60kg/cm2ゲージ、240℃で、4時間処理されることを開示する。これは、CL 9.2gとHMD 7.7gを生じる。AAとその誘導体を含有する蒸留残留物、例えばアミノカプロン酸は、再利用され、追加のCL 4.4gとHMD 3.7gをもたらす。
更に、英国特許第778,253号にも開示されるように、AAのジアミド又はモノアミド等のアジパミドからCLを製造することが可能である。例えば、英国特許第778,253号では、250水素圧下、220℃で、5L攪拌オートクレーブにおいて、Raneyニッケル45gを有する約3L工業用ジオキサン中で、アジポアミド180gの懸濁液を処理した。圧力は、約380気圧に増加した。加熱は、15時間後に中止した。オートクレーブは、冷却し、触媒から生成物を分離した。ダイオキシンを留去し、真空で、軽油を分画した。最初の運転の数滴後、120℃〜130℃/6mmの沸点範囲で留去し、融点69℃で結晶化した。CLは、その後、約220℃の融点を有するポリアミドに、公知の方法により重合してもよい。
AAからCLの変換のための水素化触媒は、触媒の活性又は選択性を増強するために発展させてもよい。プロモーターは、触媒成分の化学的加工中の任意の工程の間に、触媒内に組み込んでもよい。化学的プロモーターは、一般的に触媒の物理的又は化学的機能を高めるだけでなく、望まない副反応を妨害するために添加できる。適切なプロモーターは、これらに限定されるものではないが、スズ、亜鉛、銅、レニウム、金、銀、及びそれらの混合物が挙げられる。使用し得る他のプロモーターは、周期表のグループI及びグループIIから選択される元素である。
触媒は、担持されてもよく、担持されなくてもよい。担持触媒は、活性触媒が、噴霧、浸漬、又は物理的混合、続いて乾燥、か焼、及び必要に応じて、還元又は酸化等の方法を通して活性化などのいくつかの方法により支持材料上に蓄積されたものである。支持体として頻繁に使用される材料は、触媒の単位重量当り活性部位の高い濃縮を提供できる高い総表面積(外部及び内部)を有する多孔質固体である。触媒支持体は、触媒の機能を高めるであろう。担持金属触媒は、触媒が金属である担持触媒である。
触媒担持材料上に担持されていない触媒は、非担持触媒である。非担持触媒は、例えば、白金黒(platinum black)又はRaney(登録商標)(W. R. Grace & Co., Columbia, MD)触媒であってもよい。Raney(登録商標)触媒は、(1又は2以上の)活性金属(active metal)及び浸出可能金属(leachable metal)(通常、アルミニウム)を含む合金を選択的に浸出するために、高い表面積を有する。Raney(登録商標)触媒は、より高い特定の領域のため高い活性を有し、水素化反応においてより低い温度での使用を可能にする。Raney(登録商標)触媒の活性金属は、ニッケル、銅、コバルト、鉄、ロジウム、ルテニウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、パラジウム、それらの化合物、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
プロモーター金属は、Raney(登録商標)触媒の選択性及び/又は活性に影響を及ぼすために、基剤(base)Raney(登録商標)金属にまた添加してもよい。Raney(登録商標)触媒用のプロモーター金属は、元素の周期表のグループIIIAからVIIIA、IB、及びIIBまでの遷移金属から選択してもよい。プロモーター金属の例は、一般的に総金属の約2wt%で、クロム、モリブデン、白金、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、及びパラジウムが挙げられる。
触媒支持体は、任意の固体、不活性物質、これらに限定される訳ではないが、シリカ、アルミナ、及びチタニアなどの酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、並びに炭素が挙げられる。触媒支持体は、粉末、顆粒、ペレットなどの形態でもよい。
好ましい支持体材料は、炭素、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、チタニア、チタニア−アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、及びそれらの化合物のうちの少なくとも1であってもよい。担持金属触媒は、1又は2以上の化合物から作られた支持体材料を、また有することができる。より好ましい支持体は、炭素、チタニア、及びアルミナである。更に好ましい支持体は、約100m2/g超の表面積を有する炭素である。更に好ましい支持体は、約200m2/g超の表面積を有する炭素である。好ましくは、炭素は、触媒支持体の約5wt%未満の灰分含量を有する。灰分含量は、炭素の焼却後に残る無機残留物である(炭素の元の重量のパーセンテージとして表す)。
担持触媒中の金属触媒の好ましい含量は、金属触媒重量+支持体重量に基づく担持触媒の約0.1%〜約20%であってもよい。より好ましい金属触媒含量範囲は、担持触媒の約1%〜約10%である。
金属触媒と支持体系との組合せは、本明細書中で言及した任意の支持体を有する、本明細書中で言及した任意の金属を含んでもよい。好ましい金属触媒と支持体との組合せは、炭素担持パラジウム、アルミナ担持パラジウム、チタニア担持パラジウム、炭素担持プラチナ、アルミナ担持プラチナ、シリカ担持プラチナ、シリカ担持イリジウム、炭素担持イリジウム、アルミナ担持イリジウム、炭素担持ロジウム、シリカ担持ロジウム、アルミナ担持ロジウム、炭素担持ニッケル、アルミナ担持ニッケル、シリカ担持ニッケル、炭素担持レニウム、シリカ担持レニウム、アルミナ担持レニウム、炭素担持ルテニウム、アルミナ担持ルテニウム、及びシリカ担持ルテニウムが挙げられる。
更に好ましい金属触媒と支持体との組合せは、炭素担持ルテニウム、アルミナ担持ルテニウム、炭素担持パラジウム、アルミナ担持パラジウム、チタニア担持パラジウム、炭素担持プラチナ、アルミナ担持プラチナ、炭素担持ロジウム、及びアルミナ担持ロジウムが挙げられる。
一般的に、水素化反応は、約6〜約20MPaまでの圧力で維持された反応槽で、約100℃〜約500℃までの温度で行う。
AA又はMAAを含むフィードを水素化するために触媒を使用する方法は、通常公知の操作の様々な様式により行うことができる。従って、全体的な水素化処理は、固定床型反応槽(fixed bed reactor)、ガス又は機械的攪拌式のいずれかの様々な種類の攪拌式スラリー反応槽などで、行うことができる。水素化処理は、バッチ又は連続モードのいずれかで操作でき、ここで水素化する前駆体を含む水相が、高圧で水素を含む気相及び粒状の固体触媒と接触する。
温度、溶媒、触媒、反応槽形状、圧力、及び混合速度は、変換及び選択性に影響を与えることができる全てのパラメーターである。これらのパラメーター間の関係は、本処理の反応において、所望する変換、反応速度、及び選択性をもたらすために調節されてもよい。
好ましい温度は、約25℃〜500℃まで、より好ましくは約100℃〜約400℃まで、最も好ましくは、約150℃〜400℃までである。圧力は、好ましくは約0.5〜約40MPaであってもよい。
本処理及び/又は変換は、バッチ、逐次バッチ(即ち、一連のバッチ反応槽)又は連続方法のために習慣的に使用される任意の装置において、連続モードで行われてもよい。反応生成物として形成される腹水は、斯かる分離のために習慣的に使用される分離方法により除去される。
図4に示すように、CLをナイロン6等のポリアミドに変換することができる。斯かる変換のための方法としては、特開2008−144075号公報に開示の方法が挙げられる。この出願の主題は引用により本明細書に組み込まれる。本方法は、少なくともCLと水とを含む原料組成物を重合することを含む。原料組成物は、それから末端キャッピング剤として、(a)少なくとも1種のモノカルボン酸化合物と少なくとも1種の第1級又は第2級モノアミン化合物、(b)少なくとも1種のモノカルボン酸化合物と少なくとも1種の第1級ジアミン化合物又は第2級ジアミン化合物、及び(c)少なくとも1種のジカルボン酸化合物と少なくとも1種の第1級モノアミン化合物又は第2級ジアミン化合物からなる3つの組み合わせの間から選択される任意の1つを含む。少なくとも約240℃の温度で原料組成物を加熱し、重合を開始してもよい。
本発明の方法を、以下の非限定的な代表例により説明する。実際の培地に見られる典型的な発酵副生物の溶解性ゆえに、合成DAA溶液の使用は、本発明の方法における実際の培地の挙動を表す良いモデルであると考えられる。発酵時に生成される主な副生物は、酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、及びギ酸アンモニウムである。酢酸アンモニウム、乳酸アンモニウム、及びギ酸アンモニウムは、AAよりも有意に高い水溶性を示し、各々の培地中の濃度は、一般的にDAA濃度の10%未満である。加えて、たとえ蒸留工程時に酸(酢酸、ギ酸及び乳酸)が形成されたとしても、これらは水と混和性であり、水から結晶化しないであろう。これは、母液(即ち液体部分)に溶解した酸不純物を残したまま、AAのみが飽和に達し、溶液から結晶化する(即ち固体部分を形成する)ことを意味する。
実施例1
本実施例は、DAAからMAAへの変換を示す。
丸底フラスコ1Lに、4.5%合成DAA溶液800gを入れた。蒸留ヘッドを装着した5トレーオールダーショウ(Oldershaw)セクションを取り付けた。蒸留物を氷冷レシーバに採取した。フラスコの内容物を加熱マントルで加熱し、マグネチックスターラーで攪拌した。蒸留を開始し、蒸留物719.7gを得た。蒸留物を滴定したところ、0.29%アンモニア溶液(即ち、DAAからMAAへの変換率は約61%)であった。その後、熱い残留物(76g)を、フラスコから排出(discharge)し、三角フラスコ(Erlenmeyer flask)に移し、攪拌しつつ週末を通して室温にゆっくりと冷却した。内容物をその後、攪拌しつつ60分間、15℃に冷却し、その後60分間、10℃に冷却し、最終的に60分間、5℃に冷却した。固体を濾過し、75℃で2時間、真空オーブンで乾燥し、16.2gを回収した。アンモニア電極による固体のアンモニア含量分析では、アンモニアとAAのモル比は、約1:1であった。
実施例2
本実施例は、MAAからAAへの変換を示す。
パール(Parr)オートクレーブ300mLに、合成MAA80gと水124gを入れた。オートクレーブを密閉し、内容物を攪拌し、約200℃に加熱した(自発圧力(autogenic pressure)約203psigであった)。内容物が当該温度に達したら、水を速度約2g/分でオートクレーブに注入し、背圧調整弁で蒸気を速度約2g/分でオートクレーブから除去した。オートクレーブから除去した蒸気を濃縮し、レシーバに採取した。合計1210gの水を注入し、合計1185gの蒸留物を採取するまで、オートクレーブの運転を上記条件で継続した。オートクレーブの内容物(209g)の一部を冷却し、反応槽から排出した。スラリーを三角フラスコ内で攪拌下、室温で終夜に亘り静置した。その後、スラリーを濾過し、固体を水25gで洗浄した。湿潤固体を75℃の真空オーブンで1時間乾燥し、AA生成物59gを得た。アンモニウムイオン電極を用いた分析により、0.015ミリモルのアンモニウムイオン/gの固体であることが分かった。回収した固体の融点は、151〜154℃であった。
実施例3
本実施例は溶媒存在下、DAAからMAAへの変換を示す。
ビーカーに蒸留水36.8gと濃縮水酸化アンモニウム19.7gを入れた。その後、アジピン酸23.5gをゆっくりと添加した。混合物を、透明溶液を形成するように攪拌し、その後スターラーバーを含む丸底フラスコ500mL中に移した。トリグリム(80g)を、その後フラスコに添加した。フラスコに、その後、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”オールダーショウカラムセクションを取り付けた。蒸留ヘッドを、アイスバス冷却レシーバに取り付けた。蒸留フラスコに、蒸留水150gを含む滴下ロートをまた取り付けた。内容物を、その後攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。滴下ロート中の全ての水を添加したとき、蒸留を停止した。合計158gの蒸留物を取得した。蒸留物の滴定により、アンモニア含量1.6%であることが分かった。これは、添加したアンモニアの46%に相当する。言い換えると、残留物は、アジピン酸モノアンモニウム/アジピン酸ジアンモニウムの91/9混合物である。室温に冷却した後、残留物を、三角フラスコ250mLに移し、攪拌しつつ5℃に、ゆっくりと冷却した。スラリーを濾過し、その後湿潤結晶を、2時間、真空オーブンで乾燥し、固体5.5gを回収した。固体分析により、実質的に1対1のアンモニウムイオンとアジピン酸イオン(即ち、アジピン酸モノアンモニウム)の比であることが分かった。
実施例4
本実施例は、溶媒存在下、MAAからAAへの変換を示す。
ビーカーに蒸留水46.7gと濃縮水酸化アンモニウム9.9gを入れた。その後、アジピン酸23.5gをゆっくりと添加した。混合物を、透明溶液を形成するように攪拌し、その後スターラーバーを含む丸底フラスコ500mL中に移した。トリグリム(80g)を、その後フラスコに添加した。フラスコに、その後、蒸留ヘッドを装着した5トレー1”オールダーショウカラムセクションを取り付けた。蒸留ヘッドを、アイスバス冷却レシーバに取り付けた。蒸留フラスコに、蒸留水1800gを含む滴下ロートをまた取り付けた。内容物を、その後攪拌し、加熱マントルで加熱した。蒸留物が変化し始めたところで、蒸留物を取得するのと同じ速度で、滴下ロートの水をフラスコに添加した。滴下ロート中の全ての水を添加したとき、蒸留を停止した。合計1806.2gの蒸留物を取得した。蒸留物の滴定により、アンモニア含量0.11%であることが分かった。これは、添加したアンモニアの72%に相当する。言い換えると、残留物は、アジピン酸/アジピン酸モノアンモニウムの72/28混合物である。残留物を、その後、三角フラスコに移し、攪拌下、0℃に冷却し、1時間、静置した。スラリーを濾過し、湿潤ケーキ18.8gと母液114.3gとを回収した。固体を、その後80℃で2時間、真空下で乾燥し、固体13.5gを回収した。固体を、その後、熱水114g中に溶解し、その後、5℃に冷却し、攪拌しつつ45分間保持した。スラリーを濾過し、湿潤固体13.5gと母液109.2gとを回収した。固体を、80℃で2時間、真空下で乾燥し、乾燥固体11.7gを回収した。固体分析により、アンモニウムイオン含量0.0117ミリモル/g(即ち、実質的に純粋なアジピン酸)であることが分かった。
本発明の方法をその具体的な工程及び態様に即して記載したが、添付の特許請求の範囲に記載した本開示発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本明細書に記載の具体的な要素及び工程に代えて、広範な範囲から選択される均等物を用いてもよい。

Claims (6)

  1. 清澄化DAA含有発酵培地又はMAA含有発酵培地からCLを製造するための方法であって、
    (a)水とアンモニアとを含む上部(overhead)、並びに、AAと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部(liquid bottoms)を形成するために、100℃超〜約300℃の温度で、超大気圧下蒸留し、
    (b)底部を液体部分と、実質的に純粋なAAである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成物を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (c)液体部分から固体部分を分離し、
    (d)CLを製造するために、約25℃〜約500℃の温度、及び約0.5〜40MPaの圧力で、任意により、溶媒の存在下、水素化触媒とアンモニア源の存在下、少なくとも固体部分の一部と水素とを接触する
    ことを含む方法。
  2. 清澄化DAA含有発酵培地又はMAA含有発酵培地からCLを製造するための方法であって、
    (a)アンモニア分離溶媒及び/又は水共沸溶媒を培地に添加し、
    (b)水とアンモニアとを含む上部、並びに、AAと少なくとも約20wt%の水とを含む液体底部を形成するのに十分な温度及び圧力で、培地を蒸留し、
    (c)底部を液体部分と、実質的に純粋なAAである固体部分とに分離させるのに十分な温度及び組成物を達成するために、底部を冷却及び/又はエバポレートし、
    (d)液体部分から固体部分を分離し、
    (e)CLを製造するために、約25℃〜約500℃の温度、及び約0.5〜40MPaの圧力で、任意により、溶媒の存在下、水素化触媒とアンモニア源の存在下、少なくとも固体部分の一部と水素とを接触する
    ことを含む方法。
  3. 前記CLの製造が、AAのアミドを製造するためにアンモニア源の存在下、前記固体部分の少なくとも一部を脱水し、続いてCLを形成するために前記アミドを水素化することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記CLからナイロン6へ変換することを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記発酵培地が、受託番号24887としてATCCに寄託されたカンジダ トロピカリス(Candida tropicalis)(カステラーニ(Castellani)バークアウト(Berkhout)アナモルフ株OH23、受託番号69875としてATCCに寄託された大腸菌(E. coli)株AB2834/pKD136/pKD8.243A/pKD8.292、配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む大腸菌(E. coli)コスミドクローン5B12、配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む大腸菌(E. coli)コスミドクローン5F5、配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む大腸菌(E. coli)コスミドクローン8F6、配列番号1によりコードされるシクロヘキサノン モノオキシゲナーゼを発現するベクターを含む大腸菌(E. coli)コスミドクローン14D7、及びバーデザイン(Verdezyne)酵母からなる群から選択される微生物の存在下、炭素源を発酵することにより得られる、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記培地の蒸留が、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、スルホキシド、アミド、スルホン、ポリエチレングリコール(PEG)、ブトキシトリグリコール、N−メチルピロリドン(NMP)、エーテル、及びメチルエチルケトン(MEK)からなる群から選択される少なくとも1つのアンモニア分離溶媒の存在下、又はトルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン、及びヘプタンからなる群から選択される少なくとも1つの水共沸溶媒の存在下行われる、請求項2に記載の方法。
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