JP2013533758A - インターベンション医療機器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本願発明は外面に少なくとも一層のコーティング層を設け、前記コーティング層における最外層コーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体であるインターベンション医療機器及びその製造方法に関する。
本願発明において、該インターベンション医療機器の最外層コーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体であり、該スルホン酸基の存在により、重合物はヘパリンと同じ表面特性及び適切な親水性を具備する。該インターベンション医療機器が人体に植込まれると、体液環境において、インターベンション医療機器の表面は、一層の親水膜を形成するとともに、表面に負電荷を帯び、細胞との適合性を強くし、細胞はその表面で壁に貼りついて成長しやすくなる。また、ヘパリンと同じ表面特性を有するため、材料に優れた抗凝血性能を付与し、これにより血栓の形成を抑制し、術後の併発病の発生率を低減することができる。
【選択図】図4

Description

本願発明は医療機器分野に関し、特にインターベンション医療機器及びその製造方法に関する。
インターベンション医療機器はここ二十年で新たに発展してきた医療機器技術であり、患者の創傷を低減し、治療効果を高める点において非常に重要な役割を持つ。例えば、人体の各管腔内に使用されるインターベンション機器としては、血管ステント、胆道ステント、食道ステント、腸ステント、膵臓ステント、尿道ステント、気管ステント等、及び相応のインターベンションカテーテル、バルーン、フィルター等がある。中でも、インターベンション医療機器分野におけるステントの効果は特に優れており、血管のつまりやその他の原因による血管の病気に対して、ステントは比較的成功している長期的に血管に植込まれるインターベンション医療機器として認められている。手術では、ステントを搬送手段により血管つまり病変部位に送り、その後ステントを放出し、ステントの膨張により塞がれている血管を押し広げて血管の通りを良くする。
体内におけるインターベンション医療機器の生体適合性効果と治療効果を高めるために、更に、これら機器本体の表面の一部又は全部に薬剤及び/又は重合体を塗布できる。例えば、ステント表面には薬剤を含んだ重合体コーティング層を塗布でき、薬剤コーティング層を有したステントが人体に植込まれると、塞がれた血管を押し広げるだけでなく、その薬剤コーティング層が、接触する病変血管組織に薬剤を絶えず放出するため、完全治療の目的を達成することができる。
しかし人体の体内生理構造は複雑であるため、インターベンション医療機器を人体内で使用すること自体、複雑な生体適合性の問題が存在する他、重合体材料をインターベンション医療機器に塗布するときにも体内に生体適合性の問題が存在する。現在よく用いられている重合体材料は主にポリメタクリレート類重合体、ふっ素重合体、ポリエチレン類重合体、ポリスチレン類重合体であり、これら重合体の使用初期は全て工業使用のもので、生体適合性が劣っていた。
したがって、従来のインターベンション医療機器が長期的に人体に植込まれる場合、生体適合性が良くないために比較的重度な血栓や術後の併発病を引き起こす。
上記技術課題を解決するために、本願発明は以下のインターベンション医療機器を提供する。
外面に少なくとも一層のコーティング層を設け、前記コーティング層における最外層コーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体であるインターベンション医療機器。
前記スルホン酸基を含有する重合体はスルホン化された熱可塑性弾性体であることが好ましい。
前記スルホン化された熱可塑性弾性体はスルホン化スチレン-オレフィン共重合体であることが好ましい。
前記スルホン化スチレン-オレフィン共重合体はスチレン-イソブテン二元ブロック又は三元ブロック共重合体であることが好ましい。
前記スチレン-イソブテン二元ブロック又は三元ブロック共重合体におけるスチレンの含有量(重量%)は25%〜55%であることが好ましい。
前記最外層コーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は5%〜30%であることが好ましい。
前記最外層コーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は10%〜20%であることが好ましい。
該インターベンション医療機器において、前記コーティング層が多層であるとき、最外層以外の他の層のコーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体である。
前記最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は最外層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率よりも低いことが好ましい。
前記最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は0%〜15%であることが好ましい。
前記最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は5%〜10%であることが好ましい。
前記コーティング層において少なくとも一層は薬剤を含有することが好ましい。
該インターベンション医療機器において、前記薬剤と前記スルホン酸基を含有する重合体とが反応するとき、前記薬剤を含有するコーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体を採用しない。前記薬剤を含有するコーティング層とスルホン酸基を含有する重合体コーティング層との間には少なくとも一層のセパレート層を有し、前記セパレート層の材料はスルホン酸基を含有する重合体を採用しないことが好ましい。
前記インターベンション医療機器は人体管腔ステントであることが好ましい。
前記人体管腔ステントは、冠状動脈血管ステント、頭蓋内血管ステント、末梢血管ステント、術中ステント、心臓弁膜ステント、胆道ステント、食道ステント、腸ステント、膵臓ステント、尿道ステント、又は気管ステントを含み、冠状動脈血管ステントが好ましい。
本願発明が提供するインターベンション医療機器は、その最外層コーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体であり、該スルホン酸基の存在により重合物はヘパリンと同じ表面特性及び適切な親水性を具備する。該インターベンション医療機器が人体に植込まれると、体液環境において、材料表面のスルホン酸基の存在により、材料が一層の薄い分子レベルの親水膜を形成するとともに、表面に負電荷を帯び、細胞との適合性を強くすることができる。
したがって、該インターベンション医療機器が人体に植込まれると、最外層は細胞に友好的な表面を有し、細胞はその表面で壁に貼りついて成長しやすくなり、また、ヘパリンと同じ表面特性を有することから血栓の形成を抑制し、術後の併発病の発生率を低減することができる。
この他、該スルホン酸基を含有する重合体には脂肪親和性の主鎖を含有することにより、薬剤と分子レベルで適合できるため、該インターベンション医療機器のスルホン酸基を含有する重合体コーティング層は生体活性薬剤を搭載できるだけでなく、薬剤がゆっくりと放出されるよう制御することもでき、治療効果を高めることができる。
本発明は以下のインターベンション医療機器の製造方法を提供する。
スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得ること、
薬剤を前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液に溶解し、薬剤を含有したスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を得ること、及び
インターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記薬剤を含有したスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布することを具備するインターベンション医療機器の製造方法。
スルホン酸基を含有する重合体は当業者によく知られる従来の脂溶性熱可塑性弾性体の更なる改変であり、通常のスルホン化反応により得られる。前記従来の脂溶性熱可塑性弾性体は、ポリメタクリレート類、ふっ素重合体類、ポリエチレン系熱可塑性弾性体類、及び/又はポリスチレン系熱可塑性弾性体を含むが、それらに限定されるものではない。ポリスチレン系熱可塑性弾性体が好ましく、ポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン弾性体がより好ましい。
従来の脂溶性熱可塑性弾性体をスルホン化反応して得たスルホン酸基を含有する重合体の顕著な特徴は良好な脂溶性を有するだけでなく、一定の親水性を有することである。その親水性の側鎖は機器と良好な細胞適合性を付与し、その脂溶性の主鎖は同様に脂溶性を有する薬剤と分子レベルで適合でき、インターベンション医療機器を製造する際に薬剤を埋め込み、薬剤の放出を制御するのに有益である。また、これら熱可塑性弾性体は、更に、良好な物理機械性能と粘着性能を有し、インターベンション医療機器に塗布すると、コーティング層の割れや剥離を防止できる。
本発明に使用する有機溶剤は、テトラヒドロフラン、塩化アルカン、トルエン及び/又はアルコールを含むが、それらに限定されるものではない。テトラヒドロフランとアルコールの混合物が好ましく、テトラヒドロフランとエタノールの割合が2:1の混合物がより好ましい。
本発明に基づく、好ましいスルホン化された熱可塑性弾性体の製造方法は以下のとおりである。
脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、混合溶液を得ること、
前記混合溶液にスルホン化剤を加え、加熱条件で反応させ、反応混合物を得ること、
前記反応混合物にアルコールを加え、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を得ること、及び
前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を純化すること、
を具備するスルホン化された熱可塑性弾性体の製造方法。
本発明に使用するスルホン化剤は、濃硫酸、三酸化硫黄、クロロスルホン酸、アシルスルホン酸エステル、塩化アシルと硫酸の反応生成物又は酸無水物と硫酸の反応生成物を含むが、それらに限定されるものではない。上記スルホン化剤は購入しても自分で調製してもよい。本発明に使用するスルホン化剤はクロロスルホン酸、アシルスルホン酸エステル、塩化アシル又は酸無水物と硫酸の反応生成物が好ましい。本発明でスルホン化反応中にアルコールを加える目的は、アルコールにより反応で残ったスルホン化剤を不活性化し、反応を終了させるためである。本発明の不活性化に用いられるアルコールは当業者によく知られている、メタノール、エタノール及び/又はプロピルアルコールを含むが、それらに限定されるものではない。プロピルアルコールが好ましく、イソプロピルアルコールがより好ましい。本発明におけるスルホン化反応の反応温度は20〜80℃に制御し、反応温度を30〜60℃に制御するのが好ましい。スルホン化反応の反応時間は1〜24時間に制御し、反応時間を3〜12時間に制御するのが好ましい。
本発明に使用するスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体のスルホン化率は20%より小さいことが好ましい。材料の物理性能に対する脂溶性熱可塑性弾性体のスルホン化率(即ち、脂溶性熱可塑性弾性体におけるスルホン酸基の含有量)の影響は非常に大きく、ポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性体を例として、スルホン化率は50%より大きくなると、材料は弾性と成膜性を失う。スルホン化率が30%より大きくなると、材料の強度は不十分となり、粘着性も比較的劣る。スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体のスルホン化率が20%以下の場合、ステントに塗布されてもコーティング層は割れも剥がれもせず、物理性能は要求を満たせることが実験で証明されている。本発明のスルホン化の脂溶性熱可塑性弾性体のスルホン化率は5%が好ましい。
本発明に基づき、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得た後、該溶液に薬剤を加え、薬剤をスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液に十分に溶解する。本発明に使用する薬剤は当業者によく知られる活性薬剤であり、抗凝血剤、抗がん剤、微生物免疫抑制剤、ホルモン剤、及びその他の抗血管再狭窄薬剤を含むが、それらに限定されるものではない。ラパマイシンが好ましい。
本発明に基づき、薬剤を含有するスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得た後、インターベンション医療機器の外面に一層又は多層の前記薬剤を含有するスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布すれば、必要な薬剤インターベンション医療機器を作製できる。
本発明の製造方法で製造されたインターベンション医療機器、例えば当業者によく知られている人体内管腔ステントは、血管ステント、食道ステント、胆管ステントを含むが、それらに限定されるものではない。心血管ステントが好ましい。前記心血管ステントは裸の金属弾性ステントを含むが、それらに限定されるものではない。スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体のステント上の付着力を高めるために、前記心血管ステントは酸・アルカリ腐食孔形成処理及び/又は表面に基層をコーティングされた金属弾性ステントとすることもできる。
本発明のコーティング方法は当業者によく知られるコーティング技術であり、浸漬コーティング、スプレーコーティング又は静電コーティングを含むが、それらに限定されるものではない。スプレーコーティングが好ましい。
本発明の製造方法で製造された薬剤インターベンション医療機器は、従来技術に比べ、外面は親油性及び親水性の両方を有するスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体コーティング層である。親油性は薬剤インターベンション医療機器のコーティング層と薬剤とを分子レベルで適合させることができるため、生体活性薬剤を搭載できるとともに薬剤をゆっくりと放出するよう制御できる。親水性は薬剤インターベンション医療機器のコーティング層にヘパリンと同じ表面特性を備えさせることができ、体液環境において、薬剤インターベンション医療機器の外面に一層の親水表面を形成できるだけでなく、外面に負電荷を帯びることができ、細胞の適合性を強くすることができる。
したがって、本発明の製造方法で製造された薬剤インターベンション医療機器は薬剤を携帯できるだけでなく薬剤の放出を制御できる上、人体に植込まれると、インターベンション医療機器の最外層は細胞環境に友好的な層を形成でき、血管内皮細胞はその薬剤インターベンション医療機器の表面で壁に貼りついて成長しやすくなり、これにより血管内皮化を促進し、末期血栓の形成を抑制することができる。
本発明はもう一つの以下のインターベンション医療機器の製造方法を提供する。
脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得ること、
薬剤を前記脂溶性熱可塑性弾性体溶液に溶解し、薬剤を含有した脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得ること、
インターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記薬剤を含有した脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布すること、
スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得ること、及び
前記薬剤コーティング層を塗布したステント外面に、一層又は多層の前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布し、薬剤インターベンション医療機器を得ること、
を具備するインターベンション医療機器の製造方法。
本発明に基づき、まずインターベンション医療機器に、一層又は多層の薬剤を含有した脂溶性熱可塑性弾性体を薬剤搭載層として塗布し、その後、インターベンション医療機器の最外層に、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を細胞に友好的な層として塗布する。
スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を薬剤搭載層とするときに、ある薬剤と反応することを防ぐために、本発明では、前記薬剤コーティング層を塗布したインターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布する前に、さらに、前記薬剤コーティング層を塗布したインターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布することを具備する。
本発明に基づき、このようにすれば、薬剤搭載層(薬剤を含有する脂溶性熱可塑性弾性体コーティング層)と細胞に友好的な層(スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体コーティング層)との間に、一層又は多層の薬剤を含有しない脂溶性熱可塑性弾性体コーティング層をセパレート層として増やすことができ、薬剤とスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体コーティング層がセパレートし、薬剤とスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体が反応するのを防止できる。
本発明の製造方法で製造された薬剤インターベンション医療機器は、従来技術と比べ、最外層が細胞に友好的な層となり、血管内皮化を促進し、血栓の形成を抑制することができる。
本願発明の実施例又は従来技術の技術手段をより分かりやすく説明するために、以下に実施例又は従来技術の説明に必要な図面について簡単に紹介する。下記説明中の図面は本願発明に記載の一部の実施例にすぎず、当業者は創造的労働を行わない前提において、これら図面から他の図面を得られることは言うまでもない。
図1は本願出願の実施例1のインターベンション医療機器の構造概略図である。 図2は本願出願の実施例2のインターベンション医療機器の構造概略図である。 図3は本願出願の実施例3のインターベンション医療機器の構造概略図である。 図4は本願出願の実施例4の薬剤を含有するインターベンション医療機器の構造概略図である。 図5は本願出願の実施例4の別の薬剤を含有するインターベンション医療機器の構造概略図である。 図6はスルホン酸基を含有する重合体とスルホン酸基を含有しない重合体の薬剤放出制御性能の比較図である。
本願発明が提供するインターベンション医療機器は、その最外層の重合体コーティング層の材料は親水性を有するスルホン酸基を含有する重合体であり、人体に植込まれると、該インターベンション医療機器の外表面は細胞と適合する細胞環境に友好的な層を形成するため、細胞はその表面で壁に貼りついて成長しやすくなり、また、ヘパリンと同じ表面特性を有することから血栓の形成を抑制し、術後の併発病の発生率を低減することができる。
以上が本願出願の中心思想である。当業者が本願出願の技術手段をより良く理解できるように、以下に本願出願の実施例の図面を合わせて本願出願の実施例の技術手段について明瞭に、全面的に説明を行う。但し、記載の実施例は本願出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本願出願の実施例に基づき、当業者は創造的労働を行わない前提で得られる他の実施例も全て本願出願の請求の範囲に属すと理解されるべきである。
図1は本願出願の実施例1のインターベンション医療機器の構造概略図である。
図1に示すように、該インターベンション医療機器はステント本体1とステント本体1の外面に設けられるコーティング層2とを備え、コーティング層2の材料はスルホン酸基を含有する重合体である。
本願発明の実施例において、コーティング層2に使用するスルホン酸基を含有する重合体はスルホン化された熱可塑性弾性体を含むが、それらに限定されるものではない。スルホン化スチレン−オレフィン共重合体が好ましく、スチレン−イソブテン二元ブロック又は三元ブロック共重合体がより好ましく、その中におけるスチレンの含有量(重量%)は25%〜55%である。この他、該スルホン化された熱可塑性弾性体は、当業者によく知られる他の共重合体とすることもできる。
本願発明の実施例において、コーティング層2に使用するスルホン酸基を含有する重合体におけるスルホン化率は5%〜30%が好ましい。それは、共重合体材料の性能に対する共重合体におけるスルホン酸基の添加量(即ちスルホン酸基の含有量)の影響は非常に大きいためである。スルホン酸基の添加量として常用されるスルホン化率(即ち何パーセントのベンゼン環がスルホン化されるか)により表すと、ポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレンを例に、スルホン化率は50%より大きくなると、材料は弾性と成膜性を失う。スルホン化率が30%より大きくなると、材料の強度は不十分となり、粘着性も比較的劣る。したがって、本願発明の実施例において、スルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は5%〜30%であり、この範囲内で、スルホン酸基を含有する重合体をステント本体1に塗布すれば、コーティング層は力を受けても割れたり、剥がれたりせず、物理性能は要求を満たすことができる。本願発明の実施例において、コーティング層2に使用するスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は10%〜20%がより好ましい。
図2は本願出願の実施例2のインターベンション医療機器の構造概略図である。
図2に示すように、該インターベンション医療機器はステント本体1とステント本体1の外面に設けられるコーティング層2と、内層コーティング層3とを備え、最外層コーティング層2の材料はスルホン酸基を含有する重合体であり、最外層コーティング層2に使用するスルホン酸基を含有する重合体におけるスルホン化率は5%〜30%であり、10%〜20%がより好ましい。
内層コーティング層3の材料は無機コーティング層、有機コーティング層又は従来の重合体コーティング層とすることができ、スルホン酸基を含有する重合体コーティング層とすることもできる。内層コーティング層3の材料がスルホン酸基を含有する重合体であるとき、内層コーティング層3は最外層コーティング層2の箇所と環境が異なるため、材料特性要求も異なり、材料の粘着性能もより強いものが必要となる故、内層コーティング層3におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は最外層コーティング層2におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率よりも小さく、本願発明の実施例において、内層コーティング層3におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は15%以下に制御されなければならず、好ましくは5〜10%に制御されなければならない。
図3は本願出願の実施例3のインターベンション医療機器の構造概略図である。
図3に示すように、実施例2を基に、必要に応じて内層コーティング層3とステント本体1との間に一層の基層コーティング層4を増やす。
実施例2の内層コーティング層3と同様、基層コーティング層4の材料も無機コーティング層、有機コーティング層又は従来の重合体コーティング層とすることができ、スルホン酸基を含有する重合体コーティング層とすることもできる。基層コーティング層4の材料がスルホン酸基を含有する重合体であるとき、基層コーティング層4におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率は15%以下に制御されなければならず、好ましくは5〜10%に制御されなければならない。
本願発明の実施例において、ステント本体1の外面には多層コーティング層が設けられ、最外層コーティング層の材料はスルホン酸基を含有する重合体であり、最外層コーティング層2に使用するスルホン酸基を含有する重合体におけるスルホン化率は5%〜30%であり、10%〜20%がより好ましく、且つ多層コーティング層の少なくとも一層は薬剤を含有する。
図4に示すように、本願発明の実施例において、ステント1の外面には三層のコーティング層が塗布されており、それぞれ、最外層コーティング層2、内層コーティング層3、基層コーティング層4であり、そのうち、内層コーティング層3内に薬剤が含有される。
本願発明の実施例において、ある特定の薬剤と最外層コーティング層2のスルホン酸基を含有する重合体とが反応することを防ぐために、図5に示すように、薬剤を含有した内層コーティング層と最外層コーティング層との間に、更にセパレート層5を設けるとともに、薬剤を含有した内層コーティング層3の材料はスルホン酸基を含有する重合体を採用できない。
5%のスルホン化率のポリスチレン類熱可塑性弾性体の合成
ポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン(SIBS)のスルホン化反応の合成及び表現方法は“Sulfonation and characterization of poly(styrene-isobutylene-styrene) triblock copolymer at high ion-exchange capacities”,Yossef A. Elabda, Eugene Napadensky, Polymer 45, 3038 (2004) 3037-3043を参照。
25mLの錐形瓶の中に順に12mLのジクロロメタンと4.25mL(0.045mol)の無水酢酸を加え、0−5℃の氷浴の中で10min撹拌する。撹拌しながら1.63mL(0.03mol)の濃硫酸を加え、0−5℃で約10min撹拌し続け、澄んだ透明の反応液を得て、最後に錐形瓶を氷浴から取り出し、室温まで戻し、待機する。
250mLの三頭フラスコに10gのポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性体(スチレンの含有量は37.2mol%)と100mlのジクロロメタンを加え、約40℃まで昇温して完全に溶解する。そして再び1.5mLの上記反応液をゆっくりと加え、40℃で約5時間反応させる。20mlのイソプロピルアルコールを加え、反応を停止する。
25%のスルホン化率のポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性体の合成
25mLの錐形瓶の中に順に12mLのジクロロメタンと4.25mL(0.045mol)の無水酢酸を加え、0−5℃の氷浴の中で10min撹拌する。撹拌しながら1.63mL(0.03mol)の濃硫酸を加え、0−5℃で約10min撹拌し続け、澄んだ透明の反応液を得て、最後に錐形瓶を氷浴から取り出し、室温まで戻し、待機する。
250mLの三頭フラスコに10gのポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性体(スチレンの含有量は37.2mol%)と100mlのジクロロエタンを加え、約40℃まで昇温して完全に溶解する。そして再び7.5mLの上記反応液をゆっくりと加え、60℃で約12時間反応させる。20mlのイソプロピルアルコールを加え、反応を停止する。
純化
実施例5と実施例6の反応生成物を収集し、換気フードに入れて自然風で乾燥させる。そして、50mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解するまで撹拌し、その後、濾過する。濾過後、撹拌しながら適量のエチルアセテートを加え、重合体は微粒状で析出される。その後、濾過し、濾過後の微粒状の重合体をガラス皿の上に平らに敷き、自然風で2時間乾燥させる。微粒子状重合体が互いに粘着して大きなフィルムになるまで乾燥させる。その後、再びエタノールで複数回抽出し、毎回の抽出時間は5分とする。それから水で快速洗浄し、最後に水分を切り、真空オーブンに入れて乾燥させる。
薬剤ステントの製造
0.1gのエチレン−ビニルアルコール共重合体に2mlのN,N−ジメチルアセトアミドを加え、80℃の条件で均一に分散し、その後、ステント表面にスプレーし、ステントを60℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.2gのスルホン化率10%のスルホン化された熱可塑性弾性体に10mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解するまで撹拌し、そして0.1gのラパマイシンを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.1gのスルホン化率10%のスルホン化された熱可塑性弾性体に5mlのテトラヒドロフランとエタノール(2:1)の混合溶液を加え、常温条件で完全に溶解する。上記ステントを取り出し、スプレーの方法でステントの外面に塗布する。その後、ステントを再び真空オーブンに入れ、48時間減圧乾燥処理する。
薬剤ステントの製造
0.2gのポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性と0.1gのスルホン化率15%のスルホン化された熱可塑性弾性体に30mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解し、そして0.1gのラパマイシンを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、48時間減圧処理する。
薬剤ステントの製造
0.1gのポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性と0.1gのスルホン化率10%のスルホン化された熱可塑性弾性体に10mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解し、そして0.1gのパクリタキセルを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.1gのスルホン化率25%のスルホン化された熱可塑性弾性体に5mlのテトラヒドロフランとエタノール(2:1)の混合溶液を加え、常温条件で完全に溶解する。上記ステントを取り出し、スプレーの方法でステントの外面に塗布する。その後、ステントを再び真空オーブンに入れ、48時間減圧乾燥処理する。
薬剤ステントの製造
0.1gのエチレン−ビニルアルコール共重合体に2mlのN,N−ジメチルアセトアミドを加え、80℃の条件で均一に分散し、その後、ステント表面にスプレーし、ステントを60℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.3gのスルホン化率10%のスルホン化された熱可塑性弾性体に30mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解するまで撹拌し、そして0.1gのパクリタキセルを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、48時間減圧処理する。
薬剤ステントの製造
0.1gのポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレン熱可塑性弾性に10mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解し、そして0.1gのラパマイシンを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.1gのスルホン化率25%のスルホン化された熱可塑性弾性体に10mlのテトラヒドロフランとエタノール(2:1)の混合溶液を加え、常温条件で完全に溶解する。上記ステントを取り出し、スプレーの方法でステントの外面に塗布する。その後、ステントを再び真空オーブンに入れ、48時間減圧乾燥処理する。
薬剤ステントの製造
0.1gのスルホン化率5%のスルホン化されたポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレンに10mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解するまで撹拌し、そして0.1gのラパマイシンを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.1gのスルホン化率5%のスルホン化された熱可塑性弾性体に10mlのテトラヒドロフランとエタノール(2:1)の混合溶液を加え、常温条件で完全に溶解する。上記ステントを取り出し、スプレーの方法でステントの外面に塗布する。その後、ステントを再び真空オーブンに入れ、48時間減圧乾燥処理する。
薬剤ステントの製造
0.1gのスルホン化率5%のスルホン化されたポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレンに10mlのテトラヒドロフランを加え、常温条件で完全に溶解するまで撹拌し、そして0.1gのラパマイシンを加え、室温条件で均一に分散する。上記ステントを取り出し、分散液をステント表面にスプレーし、ステントを40℃の真空オーブンに入れ、24時間固化する。
0.1gのスルホン化率25%のスルホン化された熱可塑性弾性体に10mlのテトラヒドロフランとエタノール(2:1)の混合溶液を加え、常温条件で完全に溶解する。上記ステントを取り出し、スプレーの方法でステントの外面に塗布する。その後、ステントを再び真空オーブンに入れ、48時間減圧乾燥処理する。
図6はスルホン酸基を含有する重合体とスルホン酸基を含有しない重合体の薬剤放出制御性能の比較図である。該図において、1曲線の材料はスルホン酸基を含有しない重合体であり、n曲線の材料はスルホン化率5%のスルホン酸基を含有する重合体(実施例13参照)であり、m曲線の材料はスルホン化率25%のスルホン酸基を含有する重合体(実施例14参照)である。図から分かるように、該薬剤ステントのスルホン酸基を含有する重合体コーティング層は生体活性薬剤を搭載できるだけでなく、薬剤がゆっくりと放出されるよう制御することもでき、治療効果を高めることができる。
以上の実施例の説明は本発明の方法及びその中心思想を理解しやすくするためのものである。当業者は本発明の原理を外れない前提において、本発明に対して若干の改良や変更を行うことができ、これら改良や変更も本発明の請求の範囲内に入ると理解されるべきである。

Claims (19)

  1. 外面に少なくとも一層のコーティング層が設けられ、前記コーティング層における最外層コーティング層の材料がスルホン酸基を含有する重合体であることを特徴とするインターベンション医療機器。
  2. スルホン酸基を含有する重合体が、スルホン化された熱可塑性弾性体であることを特徴とする請求項1に記載のインターベンション医療機器。
  3. スルホン化された熱可塑性弾性体が、スルホン化スチレン−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項2に記載のインターベンション医療機器。
  4. スルホン化スチレン−オレフィン共重合体が、スチレン−イソブテン二元ブロック又は三元ブロック共重合体であることを特徴とする請求項3に記載のインターベンション医療機器。
  5. スチレン−イソブテン二元ブロック又は三元ブロック共重合体におけるスチレンの含有量(重量%)が、25%〜55%であることを特徴とする請求項4に記載のインターベンション医療機器。
  6. 最外層コーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率が、5%〜30%であることを特徴とする請求項1に記載のインターベンション医療機器。
  7. 最外層コーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率が、10%〜20%であることを特徴とする請求項6に記載のインターベンション医療機器。
  8. コーティング層が多層であるとき、最外層以外の他の層のコーティング層の材料が、スルホン酸基を含有する重合体であることを特徴とする請求項1に記載のインターベンション医療機器。
  9. 最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率が、最外層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率よりも低いことを特徴とする請求項8に記載のインターベンション医療機器。
  10. 最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率が、0%〜15%であることを特徴とする請求項8に記載のインターベンション医療機器。
  11. 最外層以外の他の層のコーティング層におけるスルホン酸基を含有する重合体のスルホン化率が、5%〜10%であることを特徴とする請求項10に記載のインターベンション医療機器。
  12. コーティング層において少なくとも一層が、薬剤を含有することを特徴とする請求項1又は8に記載のインターベンション医療機器。
  13. 薬剤とスルホン酸基を含有する重合体とが反応する場合、薬剤を含有するコーティング層の材料としてスルホン酸基を含有する重合体を採用しないことを特徴とする請求項12に記載のインターベンション医療機器。
  14. 薬剤を含有するコーティング層とスルホン酸基を含有する重合体コーティング層との間には少なくとも一層のセパレート層を有し、前記セパレート層の材料としてスルホン酸基を含有する重合体を採用しないことを特徴とする請求項13に記載のインターベンション医療機器。
  15. インターベンション医療機器が、人体管腔ステントであることを特徴とする請求項12に記載のインターベンション医療機器。
  16. 人体管腔ステントが、冠状動脈血管ステント、頭蓋内血管ステント、末梢血管ステント、術中ステント、心臓弁膜ステント、胆道ステント、食道ステント、腸ステント、膵臓ステント、尿道ステント、又は気管ステントであることを特徴とする請求項15に記載のインターベンション医療機器。
  17. スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得るステップ、
    薬剤を前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液に溶解し、薬剤を含有したスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を得るステップ、及び
    インターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記薬剤を含有したスルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布するステップ、
    を備えることを特徴とするインターベンション医療機器の製造方法。
  18. 脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得るステップ、
    薬剤を前記脂溶性熱可塑性弾性体溶液に溶解し、薬剤を含有した脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得るステップ、
    インターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記薬剤を含有した脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布し、薬剤コーティング層を塗布したインターベンション医療機器を得るステップ、
    スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体を有機溶剤に溶解し、スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を得るステップ、及び
    前記薬剤コーティング層を塗布したインターベンション医療機器外面に、一層又は多層の前記スルホン化された脂溶性熱可塑性弾性体溶液を塗布し、薬剤インターベンション医療機器を得るステップ、
    を備えることを特徴とするインターベンション医療機器の製造方法。
  19. インターベンション医療機器の製造におけるスルホン酸基を含有する重合体の使用。
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