JP2013533497A - 電解質および電極を含むピペット - Google Patents

電解質および電極を含むピペット Download PDF

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Abstract

【解決手段】装置は、セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットと、ピペットの第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液と、ピペットの第1チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第1電極と、ピペットの第2チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第2電極と、第1電極と第2電極との間に電位差を与える手段と、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる交流電流の成分を測定する手段と、ピペットを振動摂動させる手段と、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる測定された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整する手段とを備える。
【選択図】図2

Description

本願発明は、電解質および電極を含むピペットに関する。本願発明の実施形態は、電気化学および機能的画像化の分野に関する。
走査型プローブ顕微鏡(SPM)のなかでも、走査型電気化学顕微鏡(SECM)などの電気化学顕微鏡は、多様な表面および界面の機能およびトポグラフィをマッピングする手段として大きな注目を集めている。一般的に電流測定式SECMは、電気化学セルの一部に作用電極の先端部を用いており、対象試料はその全体が電解質溶液に浸される。
SECMは著しい進歩を見せているが、試料が溶液に長時間曝されることによって起こる課題があり(腐食、パッシベーションファウリングなど)、そして、従来用いられているSECM先端部分の設計および位置決め方法では表面反応性の測定では、いくつかの例においては、所望される程、直接的にも正確にも行えない。よって、得られる空間解像度および取得可能な情報の種類には限界があるということである。
本願発明の第1態様が提供する装置は、
セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットと、
ピペットの第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液と、
ピペットの第1チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第1電極と、
ピペットの第2チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第2電極と、
第1電極と第2電極との間に電位差を与える手段と、
第1電極へ流れる、または第1電極から流れる交流電流の成分を測定する手段と、
ピペットを振動摂動させる手段と、
第1電極へ流れる、または第1電極から流れる測定された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整する手段と
を備える。
電解質溶液は、水溶液などであってよい。
装置は、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる電流の直流の成分を測定する手段を備えてよい。
装置は、対象表面を支持する基板へ流れる、または基板から流れる電流を測定する手段を備えてよい。
第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整する手段は、振動摂動の周波数と同じ周波数を有する交流電流の成分に応じてよい。代替的に、或いは追加的に、第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を調整または制御するようピペットの位置を調整する手段は、振動摂動の調和振動数の交流電流の成分に応じてよい。いずれの場合であっても、第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整する手段は、交流電流の成分の振幅を一定に、または実質的に一定に維持するよう、ピペットの高さを調整してよい。
装置は、ピペットの先端部を対象表面に対して相対的に並進させる手段を備えてよい。
装置は、ピペットの先端部を対象表面に対して相対的に、一方向に線走査運動するよう並進させる手段を備えてよい。
装置は、測定された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整する手段の動作の前に、ピペットの位置を調整するユーザが操作可能な手段を備えてよい。
ピペットを振動摂動させる手段は、ピペットを正弦摂動させる手段を有してよい。
ピペットを振動摂動させる手段は、5から100000ヘルツの範囲の周波数でピペットを摂動させる手段を有してよい。
ピペットを振動摂動させる手段は、1nmから1μmの範囲の振幅でピペットを摂動させる手段を備えてよい。
交流電流の成分を測定する手段は、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる電流を継続的にモニタリングしてよい。
ピペットを振動摂動させる手段は、対象表面に対し垂直に、または実質的に垂直に、ピペットを振動摂動させてよい。
本願発明の第2態様が提供する方法は、
セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットを用意する段階と、
ピペットの第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液を用意する段階と、
ピペットの第1チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第1電極を用意する段階と、
ピペットの第2チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第2電極を用意する段階と、
第1電極と第2電極との間に電位差を与える段階と、
第1電極へ流れる、または第1電極から流れる交流電流の成分を測定すると、
ピペットを振動摂動させる段階と、
ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整することにより、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる測定された交流電流に応じる段階と
を備える。
電解質溶液は、水溶液であってよい。
方法は、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる電流の直流の成分を測定する段階を備えてよい。
方法は、対象表面を支持する基板へ流れる、または基板から流れる電流を測定する段階を備えてよい。
方法は、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整することにより、振動摂動の周波数と同じ周波数を有する、第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流の成分に応じる段階を備えてよい。
方法は、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整することにより、振動摂動の調和振動数の、第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流の成分に応じる段階を備えてよい。
方法は、交流電流の成分の振幅を一定に、または実質的に一定に維持するよう、ピペットの高さを調整することにより、第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流に応じる段階を備えてよい。
方法は、ピペットの先端部を対象表面に対して相対的に並進させる段階を備えてよい。
方法は、ピペットの先端部を対象表面に対して相対的に、一方向に線走査運動するよう並進させる段階を備えてよい。
方法は、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整することにより、測定された交流電流に応じる段階の前に、ピペットの位置を調整するユーザが操作可能な手段を用意する段階を備えてよい。
方法は、ピペットを正弦摂動させる段階を備えてよい。
方法は、5から100000ヘルツの範囲の周波数でピペットを摂動させる段階を備えてよい。
方法は、1nmから1μmの範囲の振幅でピペットを摂動させる段階を備えてよい。
方法は、第1電極へ流れる、または第1電極から流れる電流を継続的にモニタリングする段階を備えてよい。
方法は、空気中に、または湿潤環境にピペットを提供する段階を備えてよい。
本願発明の第3態様が提供する装置は、
セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットと、
ピペットの第1チャンネルおよび第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液と、
ピペットの第1チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第1電極と、
ピペットの第2チャンネル内の電解質溶液中へ延伸する第2電極と、
第1電極と第2電極との間に電位差を与える電圧源と、
第1電極へ流れる、または第1電極から流れる交流電流の成分を測定する電流計と、
ピペットを振動摂動させる機械的振動器と、
第1電極へ流れる、または第1電極から流れると検出された交流電流に応じて、ピペットの先端部と対象表面との間隔を制御するようピペットの位置を調整するピペット調整器と
を備える。
図1は、本願発明の例示的な実施形態に用いられる、メニスカスが表面に接触しており、周期振動によって交流が引き起こされているシータ毛細管を示す。 図2は、本願発明の様々な実施形態に係る走査型電気化学セル顕微鏡を実装する例示的な構成を示す。
図1は、シータピペット10の概略断面図を示す。テーパー状のシータピペット10を用いて、局所的かつ可動式の電気化学セルが形成される。ピペット10は、第1および第2チャンネル12、13を有する。チャンネル12、13は、セプタム9により分離されている。ピペット10は、例えば、必要とされる寸法となるよう、レーザープラーで引き伸ばし作製される。ピペット10は、ガラス、石英などから形成される。
ピペット10には、電解質溶液11が提供され、また好ましくは充填される。典型的には溶液11は水溶液であるが、他の溶液を代替的に用いることが出来る。例えば溶液は、有機性またはイオン性であってよい。第1電極14は、シータピペット10の第1チャンネル12内に配置される。第2電極15は、第2チャンネル13内に配置される。電極14、15は、銀(Ag)または塩化銀(AgCl)から形成されるか、或いは、電気化学の分野で一般的に用いられる電極など、他の種の電極であってよい。ピペット10は、対象表面16に対応して配置される。表面16とピペット10の下端18との距離が十分に小さい時、ピペット10の下端(先端部)18におけるメニスカス17が電解質11により形成され、表面16へと延びる。表面16とピペット10の下端18との距離が十分に小さくない時、メニスカス17は、ピペット10の下端18に亘って形成される。
電圧源19により、陽電位が選択的に第1電極14に適用される。第2電極15は、第1電流計21を介し、接地電位20へ接続される。電流計22は、対象表面16と接地電位20との間に接続される。第2電流計22は、isurfと示す表面電流を測定する。当該表面電流は、基板が導体か、または半導体の場合のみ、測定される。第1電流計21は、直流成分iDCおよび交流成分iACを測定する。交流成分は、ソフトウェアベースまたはハードウェアベースのロックイン増幅器を介して検知される。第1電流計21は、高感度の電流−電圧変換器を含んでよい。第2電流計22も、高感度の電流−電圧変換器を含んでよい。
図2は、電流測定に関する構成を概略的に示す。図2に示すように、ピペット10は、対象表面16を含む容器またはセル30内に支持される。容器30は、例えば、受動的な防振機能を有する光学テーブルであってよい、安定した表面31上に支持される。ピペット10の対象表面16に対する相対的な位置は、x、y、z軸圧電位置決め装置32により制御される。位置決め装置32は、圧電制御装置33により制御される。ここではデスクトップ型パソコンなどの汎用コンピュータの形態で示す制御装置34は、第1および第2電流計21、22、第1電極14、並びに位置決め装置32に接続される。コンピュータ34は、出力信号を圧電制御装置33に供給する信号加算器35にも接続される。信号加算器35は、外部の独立型発生器であるか、或いは、例えばハードウェアベースのロックイン増幅器またはソフトウェアベースのロックイン増幅器に内蔵されている波発生器36から信号を受信する。波発生器36は、コンピュータ34から提供される信号に対し信号加算器35によって加えられる振動信号を生成する。その結果得られる信号は、位置決め装置32を制御する圧電制御装置33の入力部へ提供される。圧電位置決め装置の光学テーブル31に対する相対的な位置は、例えばマイクロメータねじであるx、y、z軸走査ねじ37により制御される。容器30、ベンチ31、ねじ37、位置決め装置32および電流計21、22は、ファラデー箱38内に収容される。
コンピュータ34は、単一のコアプロセッサであってよいか、或いは、複数のコアおよび/または複数のプロセッサを有してよい処理手段40を含む。コンピュータ34は、揮発性メモリ41および第1不揮発性メモリ42も含む。プロセッサは、コンピュータプログラムの形態のソフトウェアを実行する。プログラムは通常、第1不揮発性メモリ42に格納される。処理手段40は揮発性メモリ41を用い、プログラムを実行する。コンピュータ34は、容器30と同じ場所に配置されていてもよく、或いは遠隔地に配置されてもよい。コンピュータ34は分散型であってもよい。プログラムは、例えばクラウドストレージなど、処理手段40の遠隔地に配置された不揮発性メモリ内に格納されてもよい。コンピュータ34は、装置の動作の結果得られるデータが記録される第2不揮発性メモリ43を含む。第2不揮発性メモリ43は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であってよい。第1および第2不揮発性メモリ42、43は、単一のメモリとして提供されてもよい。
使用の際には、2つの電極14、15間に与えられた(直流電位または交流電位の)電位差により、2つのチャンネル12、13間に導電電流が流れる。典型的には1nm〜1μmかつ典型的には5〜100,000Hzの振動位置摂動(振動振幅)δが、対象表面16に対して垂直にピペット10に加えられる。先端部18が表面16に接近すると、この振動により、位置摂動の周波数を伴う交流インダクタンスを有する電流成分が、発生する。典型的には振動は、プローブ10の高さを有し、先端部18の平均高さを中心とした、
Figure 2013533497
で表される正弦波振動であるが、他の波形を代替的に用いることも出来る。
ピペット10の下端18のメニスカス17が対象表面16と接触すると、先端部18の位置の垂直振動により、メニスカス17は周期的に変形する。ロックイン技術を用いて、δによって起こる交流成分iACを容易に検知できる。ユーザによって設定された交流振幅の値を用いて、メニスカス17を表面に接触させ、圧電位置決め装置32または他の位置決め装置により先端部18の高さを調整および測定しつつ表面16に亘って先端部18を横方向に並進させフィードバック画像化を行う。ピペットチャンネル12、13間の電流、および(基板が導体、半導体、または導電性高分子である場合には)表面16を流れる電流をモニタリングすることにより、局所的な機能および電気化学情報を取得する。電流フォロワまたは他の電流測定機器をこの目的で用いることが出来る。
実施についていくつかの例を示して詳細に説明する。これらの例は、電流接近曲線測定および電流測定画像化について説明する。
装置及び器具 (例えばSutter Instruments(米国)によって供給されるP−2000などの)レーザープラーを用い、元の寸法が1.5mm(外径)×0.23mm(内径)であり、0.17mmのセプタムを有する(Harvard Apparatus(英国)から供給されるタイプの)ホウケイ酸シータガラス毛細管を引き伸ばしデュアルチャンネルピペットプローブ10を作製する。本例においては、テーパー状のシータピペット10の下端18は、先端部10の下端18において、それぞれ直径がおよそ500nmの2つのチャンネル12、13を含む。他のサイズのオリフィスを用いることも出来る。典型的には、チャンネル12、13のオリフィスの直径は、10nm〜100μmの範囲である。
ピペット10は基板表面16に対し垂直に設置されるが、代わりに異なる角度で設置することも可能である。引っ張り作製されたデュアルチャンネルピペットの粗調整は、操作ねじ37によって制御される3次元マニュアルx、y、z軸ステージによって、手動で行う。微調整は、歪みゲージセンサ(図示せず)を備える3つの(x、y、z)圧電位置決め装置32によって行う。代替的に、圧電位置決め装置32は、容量センサまたは他の位置測定装置を備えてよい。x、y軸圧電位置決め装置32は、閉ループで動作し、z軸圧電位置決め装置32は、開ループで動作する。z軸位置決め装置32の移動範囲は、与えられる電圧に関する校正曲線に基づいて決定され、位置決め装置32の一部として提供される増幅器/サーボによって制御される。圧電位置決め装置の増幅器/サーボは、信号加算器35および圧電制御装置33を介し、コンピュータ34によって制御される。波発生器36が発生させるAC信号は、コンピュータ34からz軸圧電位置決め装置32に提供される信号に加えられる。AC信号によって、プローブ10の高さを有し、先端部18の平均高さを中心とした、
Figure 2013533497
で表される正弦波振動が生成されるが、他の振動プロファイルを代替的に用いることも出来る。
ピペット10が電解質水溶液11で充填される場合、容器30は、加湿されたセルである。他の例において、このことは必須ではない。多くの方法を用いることが出来るが、そのうちの1つにおいては、ピペット10の下端18からの電解質11の蒸発を最小限とすべく、試料16の周りの堀として飽和KCl(塩化カリウム)溶液を用いる。
2つのチャンネル12、13間の測定された電流(iDCおよびiAC)は、電流計21により検知され、データ取得の前に電圧へ変換されてもよい。対象表面16が導体基板および半導体基板である場合、第2電流計22を用いて表面酸化還元電流、充電電流などを直接測定する。この電流はisurfで示す。電流iDC、iAC、isurfおよび圧電位置決め装置32の位置は第2不揮発性メモリ43に同時に記録され、先端部位置に対応する様々な電流量の画像を提供する。SECCM装置は、一例において、拡散制限構成において動作する。この場合、シータピペット10内の電極14、15のうち一方は、制限された拡散率で対象表面において対象化学物質を電解するよう任意の電位を維持される。他の一定電位を採用することも出来、その例としては半波酸化還元電位、形式電位、四分波電位、3/4波電位、およびその他多くの電位が考えられる。例えば、サイクリックボルタモグラム、電位ステップ、電流トランジェント、a.c.インピーダンス測定、および他の電気化学手法を高度に局所化した方法で記録すべく、他の多くの電位波形を用いることが出来る。
接近曲線測定の利用について説明する。
ユーザがカメラ(図示せず)を用いて操作ねじ37を観察し、操作することにより、SECCM先端部18が基板表面16に近づけられる。接近曲線測定は、基板16に対して垂直方向のz軸圧電位置決め装置32を用い、先端部18を基板16に向けて並進させることによって実行される。同時に、先端部18は典型的には、70Hz(或いはさらに高く300Hz、または1000Hz)の周波数、かつ、先端部18の内径の1〜2%、または代替的に1〜20%の振幅で、振動させられる。典型的な先端部径の場合、振幅は、10〜150nm、または10〜200nmである。振動は、波発生器36によって引き起こされる。iACおよびiDCの値は、z軸圧電的伸長の関数として測定されプロットされる。毛細管チャンネル12、13間を流れる電流の振動成分が検知されると、接近曲線は終端する(つまり、プローブの並進が停止させられる)。この振動成分は、第1電流計21のロックイン増幅器を介した出力の観察により、交流成分iACとして検知される。振動成分は、表面16と接するメニスカス17の可逆的な変形によって生成される。プローブの位置は、圧電位置決め装置32を用いてメニスカス17を所望される点に対し非常に正確に接近させ、ゆっくりと押し付けることにより、精密に制御することも出来る。iDCの値は、iACの値と同時に測定される。観察されるiDCの値は、この接点において変化することもあり得る。
画像化モードでの利用について説明する。
先端部18は、上述したようにピペットチャンネル12、13間を流れる直流の振動成分が検知されたときに終端する接近曲線を用いて、表面16と連係する。その後、結果として得られる振動信号iDCの振幅値をモニタリングすることにより、適切な設定点が選択される。画像は、典型的には一連の一方向の線走査を用いて構築される。また他の走査パターンを用いることも出来、それら走査パターンには、走査型プローブ顕微鏡の分野で周知のものが含まれる。走査の間、先端部18の高さは、比例制御装置、積分制御装置、または他の適切な制御装置を用いて更新される。比例制御装置は、
Figure 2013533497
に従って動作し、ここで、
Figure 2013533497
および
Figure 2013533497
は、それぞれ、新しい先端部高さと直前の先端部高さであり、
Figure 2013533497
は走査前に選択されるAC信号の振幅であり、
Figure 2013533497
は、対象となるスポットで測定されたAC振幅である。
ピペットチャンネル12、13内の電極14、15間の電流は、線走査間に計測され、いくつかの基板においては、電流isurfは、基板16から直接測定することも出来る。よって、(先端部による様々な電流測定に基づく)化学的活性および(z軸圧電位置決め装置の場所に基づく)基板/先端部高さの画像が、同時に構築される。
適用例および実験例をいくつか説明する。
実施例1
図1および2に示すSECCM装置を用いて、25μm幅の金の帯をガラス上に複数含む固体基板16を画像化する。金の帯は、それぞれ、20μmだけ離間されている。ピペットプローブ10は20mM KClを含有し、第1電極14に対し500mVのバイアスを与え、第2電極は接地電位とした。iACを設定点として用い、プローブ10の下端の電解質11のメニスカス17を、表面16の走査中、接触したままとした。そして、トポグラフィ特徴を、x、y軸圧電位置決め装置32の関数として記録されるz軸圧電位置決め装置32の変化に基づいてマッピングした。データは、2Dカラーマップ、等高線図、または3D表面レリーフマップなどである。これらのマップを用い、表面トポグラフィおよび表面特徴の特定に活用することが出来る。これらのマップは特に、以下に説明する機能的画像化マップと併せて用いると有用である。検討する実施例において、200nmの高さを有する金の帯と一致する表面トポグラフィから特徴が明らかとなっている。
同時に記録するiDC画像も、2Dカラーマップ、等高線図、または3Dプロットなどとして提供される。これらのデータは、基板16を構成する異なる素材に対し、iDCがいかに反応するか、ということを示す。ガラス領域においては、iDCはおよそ1.8nAだが、金の帯の付近では、当該値は、2.2nAまで高くなる。この容易に検知され一貫した変化は、メニスカス17(基板の湿潤箇所)のサイズの小さな変化によるものである可能性が高い。
図1および2に示すSECCM装置によれば、iAC(設定点)に関する画像の取得も可能となる。このことを利用し、表面接触が画像化の間、常に保たれているかどうかを知らせることも出来る。例えば、画像化される領域の大部分において設定点の値は、およそ20pAであるが、この誤りの画像は、ガラスから金へと移り、電流が設定点を超える境界、および金からガラスへと移り、低い値が観察される(x軸走査方向の)後縁を鮮明に強調している。本発明者はこの現象を、走査プローブ10による金/電解質界面の一時的な充電および放電、並びにフィードバック制御装置の応答時間によるものと考える。iDC(およびiAC)の変動は、先端部10が厳密には表面16から一定距離には保たれておらず、(上記にて強調したように)トポグラフィをある程度忠実に表現していることを意味している。iACおよびiDCの値をさらに分析することにより、トポグラフィ情報をさらに洗練することが出来る。
この実施例は、SECCMが機能的画像化に用いることが出来ることを強調している。他の同様な適用例においては、指紋などの化学的または物理的特性の変化が観察される表面として、金属表面、ガラス表面、プラスチック表面、紙表面などの他の表面16が用いられる。これらの場合、ピペット10からの溶液による表面16の局所的な濡れの変化(例えば、指紋の領域ではより疎水性が高いなど)が起こり、このことがiDCの局所的な値に反映される。
実施例2
(iDCおよびiACと同時に)画像化処理の間、基板表面を流れる電流isurfを測定すべく図1および2に示すSECCM装置を用いた、電極表面の直接測定画像化を示す。後半の反応は本質的に、実施例1で説明した通りである。図1および2に示すSECCM装置を用いて、(それぞれ20μmだけ離間されている)25μm幅の金の帯をガラス上に複数含む固体基板を画像化する。ピペットプローブは、20mM KClを含有し、ピペットチャンネル12、13間にバイアスを与える(電極14、15の一方を接地電位とし、他方を−500mVとする)。iACを設定点として用い、プローブ10の下端のメニスカス17を、表面16の走査中、接触したままとした。ミクロバンドアレイ基板16を接地電位に保っているときのisurfの応答を、ピペットの場所の関数として測定した。ピペット10がガラス16の領域にあるとき、この表面の部分は電気絶縁体であるので、電流の流れはない。ピペット10が金の帯の上方を移動する時、2pAの正味電流が流れる(平均数1000のデータ点を25kHzで測定し、測定期間は40msであり、ピペット10を新たな場所へ移動させる際、電流測定に遅延はなかった)。この電流値は、およそ15μCcm−2の電荷密度に対応し、電極二重層充電に関して予測されるものと同程度であった。
さらに他の実施例において、酸化還元活性化合物である2mMフェロセニルメチルトリメチルアンモニウム(FcTMA+)を、ピペット10の充填に用いる電解質溶液11へ混ぜた。ピペット10内の擬似参照電極14に与える電位は、表面16上の金のエリアにおいてFcTMA+に一電子の拡散の限られた酸化が起こるよう調整した。結果的に、電流の振幅が大きくなった。ピペット10がガラスのエリアから金へと並進し、電流の流れが促進される先端部分を除いて、金の帯の大部分に亘って測定される値は、(定常状態の)ボルタンメトリー測定により点ごとに決定される値と一貫している。
実施例2において報告する実験は、活性が不均一な基板表面16の局所的な電気化学測定を行う機能を強調している。当該技術により、電気導体であり、かつ/あるいは不均一な電子の移動プロセスを促進出来る領域が強調される。電気分析および電極触媒作用に用いられる幅広い種類の電極は性質的に不均一であり、SECCMはこの不均一性の検査において貴重なものであると考えられている。さらにSECCMは、金属および合金の腐食のサイトおよび腐食孔の前駆体のサイトの特定において、特に貴重である。
実施例3
図1および2に示すSECCM装置を用いて生体鉱物(例えば、骨または歯)、鉱物、結晶表面、組織表面または膜表面などを画像化し、表面および溶液間のイオン移動または分子移動を検査出来る。ここで表面16は電気絶縁体であり、ピペット10内の電解質溶液11の組成は、ピペット10内の溶液11と検査する表面16との間でイオン交換またはイオン移動が起こるよう調整されている。イオン交換またはイオン移動プロセスは、ピペット10が表面上を走査する際、局所的に起こり、どの程度起こるかは、iDC(振動する電位波形がピペット内の電極に適用される場合、他の電流成分)の局所的な値に反映される。よって、当該技術によると、イオン取込、イオン放出、溶解、結晶成長、吸着/脱着などイオン交換ダイナミクスを明らかにする局所的な電流のマップが生成される。
2011年6月14日発行のJ.Am.Chem.Soc.2011,133,10744−10747に発表されたStanley C.S.Lai,Petr V.Dudin,Julie V.MacphersonおよびPatrick R.Unwinによる「Visualizing Zeptomole(Electro)Catalysis at Single Nanoparticles within an Ensemble」に説明される他の実施形態においては、代替的な配置が示されている。ここで第1および第2電極14、15間に、基板16へ与えられる電位とは別に電位が与えられる。よって、電極14、15間には電位差が与えられ、また各電極と基板16との間にも電位差が与えられる。
この代替的な構成を用いて、導電性(ピペット)セルに対して可変の電位(線形走査ポテンシャル)にバイアスを与えられた導電性表面の局所領域のボルタンメトリー挙動を測定する。またこの配置を用い、シリコン/二酸化シリコンウェハ上に化学蒸着により成長させた単層カーボンナノチューブネットワークの電流測定画像化を非常に高い解像度で(50〜100nmの先端部径)行った。先端部は、上述した方法と同様に表面に亘って走査され、電気化学的に活性なカーボンナノチューブの上方にあるときに酸化還元信号が生成された。ナノチューブネットワークのパターンは容易に感知することが出来、またナノチューブの全体に亘って電気化学活性が見られた。ピペットのz軸圧電位置をモニタリングすることにより、擬似的なトポグラフィを特定できた。
重要なのは、この構成により、表面の電流のマップを、第1電極14に対する、一連の表面16の明確な電位を用いて記録することが出来たということである。
マルチチャンネルパッチクランプ増幅器など他の一般的なタイプの電位制御装置を用い、電極14、15間の電位および表面16と電極14との間の電位を独立して制御し、結果として得られる固有の電流を測定することが出来る。
要約すると、SECCMを用いることにより、単純な、電解質溶液を含有し、各チャンネルに(例えばAg/AgClなどの)電極を含んだ可動式のシータピペットを用い、一方の電極にバイアスを与え、他方は接地電位とすることにより、トポグラフィの画像化と併せて、高解像度の電気化学測定(導電、ボルタンメトリー−電流測定)を行うことが可能となる。前述した研究では、表面および界面の機能的画像化をどのようにして実施し、イオン取込−放出および表面電気化学などの表面のダイナミックプロセスの測定がいかにして可能となるかについて強調した。
SECCM技術には他にも多くの利用方法がある。第1に、サイズのより小さなピペットを作製することにより、より高い解像度の画像化が可能となる。第2に、SECCMは、例えばイオン吸着/脱着/交換、溶解、および成長などによって局所的なイオン濃度の変化が起こる界面のダイナミクスを検査する有用な手段を構成する。また当該技術により、本明細書で簡単に説明されるように、様々な界面における電気二重層現象を検査する手段も提供する。第3に、電極触媒作用、電気分析、および腐食において、局所的な電極活性を特徴づける能力は、非常に大きな重要性を有する。SECCMは局所的なボルタンメトリー−電流測定分析を行う手段を提供するだけでなく、導電性に関する応答とトポグラフィに関する応答の両方を同時に感知することにより、補足的な情報を得ることが出来る。SECCMと関連して、他の周知の電気化学技術を採用することが出来る。
さらに、上述したようなSECCMを用いることにより、メニスカスにおける気体の交換が可能となる。よって、気体/液体/固体(電極)の反応を検査することが可能となる。気相を、電解質溶液を含む様々な液相で置換することも可能となる。
応答の定量分析を可能とするSECCMのマス移動モデルを開発した。イオンフラックスおよび電極表面反応速度は、既にiACの反応とiDCの反応とを組み合わせることにより定量化することが出来る。将来的には、iACの反応とiDCの反応とを組み合わせてより正確なトポグラフィデータを取得することも考えられる。
走査型電気化学セル顕微鏡(SECCM)について、一般的な用語を用いて説明する。SECCMの実施形態は、シータピペット電気化学セルを用い、トポグラフィの測定と、イオン取込、電荷移動、表面の濡れなどを含む界面の様々な局所的な特性の測定とを同時に行う。簡単に説明すると、電解質溶液を含有するテーパー状のガラスシータピペットの、2つのチャンネルのそれぞれに1つずつ含まれる2つの電極間に電位を与える。電極は、互いに異なる電位に保たれる。実際には、一方の電極は接地電位とされ、他方には、接地電位に対して、所定の電位が与えられる。プローブの垂直方向(対象表面に対し垂直方向)の位置は、小さな振幅で変動させられ、直流(DC)および交流(AC)反応を測定し、高解像度の導電性測定およびトポグラフィ画像化に用いる。2つのチャンネル間のセプタムを跨いでピペットの下端に形成される電解質溶液が表面と接触すると、メニスカスの周期的な(可逆性の)変形により、表面から離れた位置では発生しない交流iACが発生する。このように、iACを設定点として用い、電気化学セルを表面と確実に接触させる。同時に、平均電流、すなわち直流導電電流iDCを測定できる。プローブの形状およびサイズにも依存するが、iDCは、表面特性にも反応する。例えば、ピペット内の溶液から表面へのイオンの流れにより、先端部の下端のメニスカスにおいて局所的な電解質濃度の低下が引き起こされ、抵抗が大きくなる(iDCは低下)。同様に、塩または鉱物を溶解することにより、ピペットの下端におけるイオンが蓄積し、iDCが結果として増加する。iACおよびiDCの両方を測定することにより、この単純な導電性セルで、界面の機能的画像化を行うことが可能となる。
(例えば、金属、半導体、導電性高分子など)導電性の表面の場合には、試料を作用電極として繋ぐことにより、局所的なダイナミクスの電気化学(ボルタンメトリー−電流測定)セルとして、ピペットを使用することが可能である。この場合もiACを位置決めに用い、iDCによって導電性、および結果として界面の特性が明らかとなり、加えて、表面酸化還元処理、二重層充電などにより試料を流れる電流を測定することも可能となる。本願発明の実施形態に用いられるタイプの変調プローブは、表面のトポグラフィ(iACを用い)トレースし、たんぱく質を局所的に堆積させることを目的として提案されている(米国特許第7,297,486B2参照)。しかし当該特許は、DC導電性測定については開示しておらず、iDCがプローブの局所的な環境に大きく反応し、本願明細書に開示されるような機能的画像化を可能とすることを認識しているとは示していない。またこのタイプのプローブは、上述したような直接的な高解像度の表面電気化学画像化に用いられてこなかった。実質的に、本明細書に説明するSECCMは、変調された電流成分(iAC)だけでは真の意味でのトポグラフィ情報を必ずしも提供出来ないことを明らかにしている。
本明細書に説明するSECCMはピペットベースの電気化学画像化法の利用範囲と能力を広げるものである。従来のアプローチのうち最も洗練されたものは、先端部の試料との接触を保つべく、単一のチャンネルプローブと複雑なせん断力フィードバックプロトコルとを用いるか、或いは、同様の共鳴法を用いてきた。金属の溶解の検査を目的とした、フィードバック制御の機能を有しないデュアルチャンネルピペットベースのフローセルも説明されてきた。当該セルは、SECCMよりもはるかに大きな長さスケールで動作する。SECCMは異なる原理を用いており、これらの限界のある電気化学セルを大きく発展させる。SECCMは、可動式の電気化学セルの中で最もサイズが小さい。SECCMは、トポグラフィマッピングの機能と、直接電気化学測定を組み合わせた機能的画像化の機能とを併せ持つ。
SECCMは、新しいタイプの高解像度の電気化学走査プローブ顕微鏡技術である。当該技術により、高解像度の電気化学測定および画像化が可能となる。当該技術においては、電解質溶液で充填されたシータピペットの下端に形成された1滴の溶液を用い、トポグラフィ、並びに局所的な電気化学および表面特性を独立して分析することが出来る。
SECCMを用いることにより、多様な(電極表面を含む)界面および表面において高空間解像度の電気化学測定が可能となり、界面フラックスを測定し可視化する手段が提供される。SECCMを用いることにより、表面トポグラフィ、並びに界面特性および反応性の測定および画像化が同時に行えるようになる。
要約すると、SECCMは、対象の電解質溶液11で充填されたガラス(或いは石英、または同等のもの)で形成されるシータ毛細管10を用いる。ピペットの2つのチャンネルにそれぞれ1つずつ含まれる2つの(Ag/AgClであることが多いが、他のものを用いることも出来る)電極間に電位差が与えられる。2つのチャンネル間に複数の波形および周波数を有する交流電位を与えることも出来る。表面に対して垂直方向のピペットプローブの位置に重畳振動成分を適用し、2チャンネル間を流れる電流をモニタリングことにより、先端部の位置決めが可能となる。等しく、試料の位置を垂直運動するよう振動させてもよい。この振動により、電流成分が生成される。この電流成分をフィードバックプロトコルとして用いて表面と接触する溶液の接触面積を略一定に保ち、点測定またはピペットによる画像化を行うことが出来る。(例えば平均電流、第一高調波など)他の電流成分を用いて、界面特性の機能的画像化が可能となる。局所的なインピーダンス測定も可能となる。導体表面および半導体表面の場合、表面を流れる電流を測定することも可能である。
シータピペットの下端、かつ、2つのチャンネル間において形成された液体メニスカスが表面に接触すると、プローブの振動運動によって引き起こされるメニスカスの周期的変形により、表面から離れた位置では発生しない、交流成分iACが発生する。そしてiACを設定点として用い、電解質溶液が表面と接触した時を特定する。同時に、(一定の電位が与えられたときに)平均電流、すなわち直流iDCを測定し、または交流電位の場合、電位振動の周波数と同じ周波数(または他の周波数)を有する交流を測定する。電位振動に対する電流の位相を測定することも出来る。プローブの形状およびサイズにも依存するが、iDCは、特に表面の濡れの程度などの表面特性にも反応し、また、表面がいつイオン(または分子)を取り込み、放出するかにも反応する。導電性基板の検査において、基板電極を流れる酸化還元電流または充電電流を測定し、直接的な空間分解された電気化学電流を得ることも出来る。この場合、試料は通常、一定の電位に保たれるか、或いは当分野で周知の電位波形を適用し、電流の応答を記録する(例えば、定常状態、電流−電位、または電流−時間)。
本明細書で説明するSECCMは、安価、堅牢かつ単純な、小型の(可動式の)電気化学セルを製造する手段を提供し、基板トポグラフィおよび表面活性マップを生成可能な機能的かつ電気化学的な画像化を可能とする方法を提供する。出力として得られるのは、多くの場合、表面の領域に関するマルチカラーの画像またはプロットである。それらの画像およびプロットは、表面トポグラフィ、並びに、活性、イオン取込、濡れ、または(測定される電流量に依存して)他のものも含む特性を明らかにする。本明細書で説明するSECCMは、ピペットプローブの下端に形成されるメニスカスによって画定される超小型電気化学セルを実現する手段を提供する。用いられるシータピペット先端部は、周知の規格を用いて作製することが出来、準備を単純かつ迅速に行うことが出来る。(表面と接触させるのに用いられる)フィードバックが得られるということは、表面のトポグラフィ情報を得られるということである。同時に、(一定の電位が与えられた)シータピペットチャンネル間の直流(平均電流)をモニタリングすることにより、および/または、(表面が導体、半導体、または導電性高分子などである場合には)表面を流れる電流を測定することにより、基板に関する追加的な情報を得ることも出来る。

Claims (31)

  1. セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットと、
    前記ピペットの前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液と、
    前記ピペットの前記第1チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第1電極と、
    前記ピペットの前記第2チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を与える手段と、
    前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる交流電流の成分を測定する手段と、
    前記ピペットを振動摂動させる手段と、
    前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる前記交流電流の成分の測定結果に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整する手段と
    を備える装置。
  2. 前記電解質溶液は、水溶液などである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる電流の直流の成分を測定する手段を備える、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記対象表面を支持する基板へ流れる、または前記基板から流れる電流を測定する手段を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整する手段は、前記振動摂動の周波数と同じ周波数を有する前記交流電流の成分に応じる、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を調整または制御するよう前記ピペットの位置を調整する手段は、前記振動摂動の調和振動数の前記交流電流の成分に応じる、請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整する手段は、前記交流の前記成分の振幅を一定に、または実質的に一定に維持するよう、前記ピペットの高さを調整する、請求項5または6に記載の装置。
  8. 前記ピペットの前記先端部を前記対象表面に対して相対的に並進させる手段を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記ピペットの前記先端部を前記対象表面に対して相対的に、一方向に線走査運動するよう並進させる手段を備える、請求項1から8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記測定された交流電流に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整する手段の動作の前に、前記ピペットの前記位置を調整するユーザが操作可能な手段を備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記ピペットを振動摂動させる手段は、前記ピペットを正弦摂動させる手段を有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記ピペットを振動摂動させる手段は、5から100000ヘルツの範囲の周波数で前記ピペットを摂動させる手段を有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記ピペットを振動摂動させる手段は、1nmから1μmの範囲の振幅で前記ピペットを摂動させる手段を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記交流電流の成分を測定する手段は、前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる電流を継続的にモニタリングする、請求項1から13のいずれか1項に記載の装置。
  15. セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットを用意する段階と、
    前記ピペットの前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液を用意する段階と、
    前記ピペットの前記第1チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第1電極を用意する段階と、
    前記ピペットの前記第2チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第2電極を用意する段階と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を与える段階と、
    前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる交流電流の成分を測定すると、
    前記ピペットを振動摂動させる段階と、
    前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整することにより、前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる測定された前記交流に応じる段階と
    を備える方法。
  16. 前記電解質溶液は、水溶液である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる電流の直流の成分を測定する段階を備える、請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記対象表面を支持する基板へ流れる、または前記基板から流れる電流を測定する段階を備える、請求項15から17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整することにより、前記振動摂動の周波数と同じ周波数を有する、前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流電流の成分に応じる段階を備える、請求項15から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整することにより、前記振動摂動の調和振動数の、前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流電流の成分に応じる段階を備える、請求項15から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記交流の前記成分の振幅を一定に、または実質的に一定に維持するよう、前記ピペットの高さを調整することにより、前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流に応じる段階を備える、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記ピペットの前記先端部を前記対象表面に対して相対的に並進させる段階を備える、請求項15から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記ピペットの前記先端部を前記対象表面に対して相対的に、一方向に線走査運動するよう並進させる段階を備える、請求項15から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整することにより、前記測定された交流電流に応じる段階の前に、前記ピペットの前記位置を調整するユーザが操作可能な手段を用意する段階を備える、請求項15から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記ピペットを正弦摂動させる段階を備える、請求項15から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 5から100000ヘルツの範囲の周波数で前記ピペットを摂動させる段階を備える、請求項15から25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 1nmから1μmの範囲の振幅で前記ピペットを摂動させる段階を備える、請求項15から26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる電流を継続的にモニタリングする段階を備える、請求項15から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 空気中に、または湿潤環境に前記ピペットを提供する段階を備える、請求項15から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記ピペットを振動摂動させる手段は、前記対象表面に対し垂直に、または実質的に垂直に、前記ピペットを振動摂動させる、請求項1から14のいずれか1項に記載の装置。
  31. セプタムによって分離された第1チャンネルおよび第2チャンネルを有し、前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれが開口する先端部を有するピペットと、
    前記ピペットの前記第1チャンネルおよび前記第2チャンネルのそれぞれに含有される電解質溶液と、
    前記ピペットの前記第1チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第1電極と、
    前記ピペットの前記第2チャンネル内の前記電解質溶液中へ延伸する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を与える電圧源と、
    前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れる交流電流の成分を測定する電流計と、
    前記ピペットを振動摂動させる機械的振動器と、
    前記第1電極へ流れる、または前記第1電極から流れると検出された前記交流に応じて、前記ピペットの前記先端部と対象表面との間隔を制御するよう前記ピペットの位置を調整するピペット調整器と
    を備える装置。
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