JP2013531977A - 形質遺伝子移入のためのトウモロコシにおける褐色中肋−3遺伝子特異的マーカーの使用 - Google Patents
形質遺伝子移入のためのトウモロコシにおける褐色中肋−3遺伝子特異的マーカーの使用 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本出願は、2010年5月12日に出願された「USE OF BROWN MIDRIB-3 GENE SPECIFIC MARKERS IN MAIZE FOR TRAIT INTROGRESSION」についての米国特許仮出願第61/334,073号の出願日の恩恵を主張するものである。
添付の配列表に載っている核酸配列は、37 C.F.R.§1.822において定義されているとおりの、ヌクレオチド塩基についての標準的文字略記を用いて示されている。各核酸配列の一方の鎖しか示されていないが、表示されている鎖へ任意の参照によりその相補鎖が含まれると解される。添付の配列表において:
配列番号:1は、トウモロコシCOMT部分遺伝子を増幅するために使用したフォワードプライマー配列(BM35_F):TACTCTACTGGCTGCGGCTAGCを示す。
配列番号:2は、トウモロコシCOMT部分遺伝子を増幅するために使用したリバースプライマー配列(BM35_R):TAACCTTGATTGTTATTACTCGCACATGGを示す。
配列番号:3は、トウモロコシCOMT部分遺伝子をシークエンスするために使用したCOMT遺伝子からオリゴヌクレオチド配列(BM1234R):ATCAGCATCAGCCAGGCAGGを示す。
配列番号:4は、突然変異体bm3対立遺伝子を同定するために使用したフォワードプライマー配列(BM3_F):AAAAAGAACGAGGTTGCAAAAGATAを示す。
配列番号:5は、突然変異体bm3対立遺伝子を同定するために使用したリバースプライマー配列(BM3_R):TTAGAATCCACGACATGCAAGAGを示す。
配列番号:6は、5’末端にFMA及び3’末端にMGBNFQを有する突然変異体bm3対立遺伝子を同定するために使用したプローブ配列(BM3_Probe):FAM−ACAAACCAAAGGATGTCG−MGBNFQを示す。
配列番号:7は、野生型COMT対立遺伝子を同定するために使用したフォワードプライマー配列(COMT_F):CGCACTCGACGACGATGACを示す。
配列番号:8は、野生型COMT対立遺伝子を同定するために使用したリバースプライマー配列(COMT_R):CACGCTGCTCAAGAACTGCTAを示す。
配列番号:9は、5’末端にVIC及び3’末端にMGBNFQを有する野生型COMT対立遺伝子を同定するために使用したプローブ配列(COMT_Probe):VIC−CATTTTCCGGCAGCGC−MGBNFQを示す。
配列番号:10は、bm3ヌクレオチド配列を示す。
配列番号:11は、部分COMTヌクレオチド配列を示す。
BMR含有植物系統についての育種プロセスを大いに向上させることができるbm3トウモロコシ品種のハイスループットPCRベース分子特性決定方法を本明細書に開示する。特定の実施形態において、該方法は、単離されたゲノムDNAのサンプルをトウモロコシ植物から得る工程、該単離されたゲノムDNAを、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子と接触させる工程、及び該トウモロコシ植物からの単離されたゲノムDNA中のbm3突然変異の接合状態を決定する工程を含む。特定の実施形態において、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子は、10ヌクレオチドと35ヌクレオチドの間の長さである。一部の実施形態において、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子は、配列番号:10の10と35の間の連続したヌクレオチドと少なくとも95%同一である。一部の実施形態において、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子は、配列番号:11の10と35の間の連続したヌクレオチドと少なくとも95%同一である。一部の実施形態において、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列は、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができない。一定の実施形態において、配列番号:10又は配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子は、配列番号:1〜9からなる群より選択される。
BMR 褐色中肋
MGBNFQ Minor Grove Binding Non Flourescence Quencher(商標)I
FAM 6−カルボキシ−フルオレセイン
PCR ポリメラーゼ連鎖反応
RFU 相対蛍光単位
VIC 6−カルボキシ−ローダミン
後に続く説明及び表において多数の用語を用いる。そのような用語が与えられている範囲を含む、本明細書及び特許請求の範囲の明確な及び一致した理解をもたらすために、以下の定義を提供する:
戻し交配:戻し交配は、育種家が、親の1つに雑種後代、例えばF1雑種の親遺伝子型の1つを有する第一世代雑種F1を戻すように繰り返し交配するプロセスである。
BMRトウモロコシ:本明細書において用いる場合、用語「BMRトウモロコシ」は、褐色中肋突然変異、例えばbm1、bm2、bm3及びbm4として特性決定される突然変異を有するトウモロコシ品種を指す。BMRトウモロコシ品種は、概して、葉の中肋の赤褐色着色を呈示する。BMRトウモロコシは、概して、より低いリグニン含有率、より高い繊維可消化率及びより高い乾物摂取量も特徴とする。BMRトウモロコシ品種の非限定的な例としては、F2F297、F2F383、F2F488、F2F449、F2F566、F2F610、F2F622、F2F665、F2F633、F2F682、F2F721、F2F700、及びF2F797が挙げられる。
ハイブリダイゼーション:オリゴヌクレオチド及びそれらの類似体は、相補塩基間で、ワトソン・クリック(Watson−Crick)、フーグスティーン(Hoogsteen)又は逆フーグスティーン水素結合を含む、水素結合によってハイブリダイズする。一般に、核酸分子は、ピリミジン(シトシン(C)、ウラシル(U)、及びチミン(T))又はプリン(アデニン(A)及びグアニン(G))のいずれかである窒素含有塩基からなる。これらの窒素含有塩基は、ピリミジンとプリンの間で水素結合を形成し、ピリミジンのプリンへの結合は、「塩基対合」と呼ばれる。より具体的には、Aは、T又はUに水素結合することとなり、Gは、Cに結合することとなる。「相補的」は、2つの異なる核酸配列間で又は同じ核酸配列の2つの異なる領域間で発生する塩基対合を指す。
「特異的にハイブリダイズ可能な」及び「特異的に相補的な」は、安定した特異的な結合がオリゴヌクレオチドとDNA又はRNAターゲットとの間で発生するような十分な相補性度を示す用語である。オリゴヌクレオチドは、特異的にハイブリダイズ可能であるためにそのターゲット配列に100%相補的である必要はない。オリゴヌクレオチドは、該オリゴヌクレオチドのターゲットDNA又はRNA分子への結合が、該ターゲットDNA又はRNAの正常な機能に干渉するとき、及び特異的結合が望まれる条件下、例えばインビボアッセイ又は系の場合に生理条件下で非ターゲット配列への該オリゴヌクレオチドの非特異的結合を回避するために十分な相補性度が存在するとき、特異的にハイブリダイズ可能である。そのような結合は、特異的ハイブリダイゼーションと呼ばれる。
特定のストリンジェンシー度を生じさせる結果となるハイブリダイゼーション条件は、選択されるハイブリダイゼーション法の性質、並びにハイブリダイズする核酸配列の組成及び長さに依存して、様々である。一般に、ハイブリダイゼーションの温度及びハイブリダイゼーション緩衝液のイオン強度(とりわけ、Na+及び/又はMg2+濃度)は、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーの一因となるが、洗浄時間もストリンジェンシーに影響を及ぼす。特定のストリンジェンシー度を達成するために必要とされるハイブリダイゼーション条件についての計算は、Sambrook et al. (ed.), Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., vol. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989, chs. 9 and 11において論じられている。
本開示のために、「ストリンジェント条件」は、ハイブリダイゼーション分子とターゲット配列の間に25%未満のミスマッチがある場合にハイブリダイゼーションが発生する条件を包含する。「ストリンジェント条件」は、特定のストリンジェンシーレベルにさらに定義することができる。従って、本明細書において用いる場合、「中程度(moderate)ストリンジェンシー」条件は、25%より多くのミスマッチを有する分子がハイブリダイズしない条件である。「中(medium)ストリンジェンシー」の条件は、15%より多くのミスマッチを有する分子がハイブリダイズしない条件であり、及び「高ストリンジェンシー」の条件は、10%より多くのミスマッチを有する配列がハイブリダイズしない条件である。「超高ストリンジェンシー」の条件は、6%より多くのミスマッチを有する配列がハイブリダイズしない条件である。
特定の実施形態において、ストリンジェント条件は、製造業者の説示に従って希釈されたTaqMan(登録商標)遺伝子型判定用マスターミックス(カリフォルニア州フォスター・シティーのApplied Biosystems、カタログ#4371355)中、60℃でのハイブリダイゼーションを含み得る。
単離された:「単離された」生体成分(例えば、核酸又はタンパク質)は、該成分が天然に存在する生物の細胞内の他の生体成分、すなわち他の染色体及び染色体外DNA及びRNA並びにタンパク質から実質的に分離された、該他の生体成分とは別に生産された、又は該他の生体成分から精製された。「単離された」核酸分子及びタンパク質は、標準的な精製法によって精製された核酸分子及びタンパク質を含む。この用語は、宿主細胞における組換え発現によって調製された核酸及びタンパク質、並びに化学合成された核酸分子、タンパク質及びペプチドも包含する。
オリゴヌクレオチド:オリゴヌクレオチドは、短い核酸ポリマーである。オリゴヌクレオチドは、より長い核酸セグメントの切断によって、又は個々のヌクレオチド前駆体を合成することによって形成され得る。自動合成装置は、数百塩基対までの長さのオリゴヌクレオチドの合成を可能にする。オリゴヌクレオチドは相補ヌクレオチド配列に結合することができるので、DNA又はRNAを検出するためのプローブとしてそれらを使用することができる。DNAで構成されているオリゴヌクレオチド(オリゴデオキシリボヌクレオチド)をPCR、小さいDNA配列の増幅のための技術において使用することができる。PCRにおいて、該オリゴヌクレオチドは、概して、「プライマー」と呼ばれ、これは、DNAポリメラーゼがオリゴヌクレオチドを伸長すること及び相補鎖を複製することを可能にするものである。
接合状態:本明細書において用いる場合、用語「接合状態」は、生物における遺伝形質のための遺伝子の対立遺伝子の類似性又はそれらの欠失を指す。両方の対立遺伝子が同じである場合、その生物は、その形質について「ホモ接合性」である。両方の対立遺伝子が異なる場合、その生物は、その形質について「ヘテロ接合性」である。一方の対立遺伝子が欠けている場合、それは、「ヘミ接合性」である。両方の対立遺伝子が欠けている場合、それは、「ヌル接合性」である。
特に別の説明がない限り、本明細書において用いるすべての専門用語及び科学用語は、本開示が属する分野の通常の技術者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。分子生物学における一般的な用語の定義は、例えば、Lewin B., Genes V, Oxford University Press, 1994 (ISBN 0-19-854287-9); Kendrew et al. (eds.), The Encyclopedia of Molecular Biology, Blackwell Science Ltd., 1994 (ISBN 0-632-02182-9);及びMeyers R.A. (ed.), Molecular Biology and Biotechnology: A Comprehensive Desk Reference, VCH Publishers, Inc., 1995 (ISBN 1-56081-569-8)において見つけることができる。
A.概観
BMRトウモロコシ又は推定BMRトウモロコシの接合状態分析に一般に有用な遺伝子特異的エンドポイントTaqMan(登録商標)PCRアッセイをここで説明する。特定の実施例は、同じアッセイにおいてbm3欠失に特異的なオリゴヌクレオチドと対応する野生型配列に特異的なオリゴヌクレオチドのバイプレックスとを利用する。これらの実施例では、bm3突然変異体及び野生型COMT対立遺伝子の存在/不在によって、接合状態を決定することができる。該アッセイをさらなる実行のためにハイスループットゲノム分析グループに付託した。該アッセイは、BMR遺伝子移入プロジェクトの育種プロセスを大きく向上させることができる。
褐色中肋(BMR)トウモロコシ植物は、V4からV6期における葉の中肋の褐色着色及び房を付けた後の髄の淡褐色呈色を特徴とする。褐色中肋ハイブリッドトウモロコシは、トウモロコシ植物組織中のリグニン含有率を低下させる遺伝子突然変異、例えば、bm2突然変異又はbm3突然変異を有する。褐色中肋3遺伝子は、染色体4の短いアーム上に位置し、bm3対立遺伝子は、劣性である。褐色中肋2遺伝子は、染色体1の長いアーム上に位置し、bm2対立遺伝子も劣性である。リグニンポリマーは、トウモロコシ植物中の繊維の可消化性を制限する。褐色中肋トウモロコシ中の低減されたリグニンは、結果として、通常のトウモロコシより可消化性が高い繊維を有するサイレージを生じさせる。動物飼養試験により、通常のサイレージと比較して、BMRトウモロコシサイレージでの約10パーセント多い摂取量及び増加された産乳量が証明された。
BMRトウモロコシ又は推定BMRトウモロコシの接合状態分析に一般に有用な遺伝子特異的エンドポイントTaqMan(登録商標)PCRアッセイをここで説明する。特定の実施形態では、遺伝子特異的エンドポイントTaqMan(登録商標)PCRアッセイを用いて、トウモロコシの接合状態をbm3突然変異について分析することができる。
遺伝子特異的エンドポイントTaqMan(登録商標)PCRアッセイにおいて使用するためのプライマー及びプローブを、対象の遺伝子における公知突然変異に基づいて、設計することができる。例えば、bm3特異的アッセイ用のプライマー及びプローブを、コーヒー酸O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)遺伝子の3’末端での978bp欠失に基づいて、設計することができる。突然変異(例えば、bm3)に特異的なオリゴヌクレオチド及び破壊されていない野生型遺伝子(例えば、COMT)に特異的なオリゴヌクレオチドを同じアッセイにおいて使用するバイプレックス反応において、該特異的オリゴヌクレオチドは、ゲノムDNAサンプル中に存在する該突然変異遺伝子及び/又は該野生型遺伝子のいずれか又は両方からの配列を選択的に増幅する。
PCRアッセイ(例えば、エンドポイントTaqMan(登録商標)PCRアッセイ)を、BMRトウモロコシ又は推定BMRトウモロコシの遺伝子型及び/又は接合状態分析に使用することができる。一部の実施形態では、遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブをレポーター(例えば、蛍光部分)で標識することができる。蛍光検出を用いるアッセイについては、プローブの検出に適している励起及び発光波長設定を用いて分光蛍光光度計(例えば、Tecan GENios(商標);スイス、メンネドルフ)でPCR反応生成物を分析することができる。例えば、蛍光色素、FAMを、485nmの励起波長及び535nmの発光波長で測定することができる。あるいは、蛍光色素、VICを、525nmの励起波長及び560nmの発光波長で測定することができる。
有性生殖を含む従来の植物育種によって、リグニン含有率が低いトウモロコシ植物(例えば、BMRトウモロコシ)を生産するための方法をここで説明する。方法は、BMR突然変異の少なくとも1つのコピー(例えば、bm3、bm3−1、bm3−2)をそのゲノム内に含む第一の親トウモロコシ植物を第二の親トウモロコシ植物に交配させて、F1後代を生産することを含み得る。該第一の植物は、例えば、BMRトウモロコシ品種F2F297、F2F383、F2F488、F2F449、F2F566、F2F610、F2F622、F2F665、F2F633、F2F682、F2F721、F2F700及びF2F797を含む、任意のBMRトウモロコシ植物であり得る。該第二の親トウモロコシ植物は、該第一のトウモロコシ植物と交配させたときに生育可能な後代トウモロコシ植物(すなわち、種子)を生産することができる任意のトウモロコシ植物であり得る。該第一及び第二の親トウモロコシ植物は、同じトウモロコシ種(例えば、ジーメイズ(Zea mays)(トウモロコシ))のものであってもよい。該方法は、F1後代を自家受粉させてF2後代を生産することをさらに含むことができる。方法は、F1又はF2後代植物を第一又は第二いずれかの親トウモロコシ植物と同じ系統又は遺伝子型の植物へと戻し交配することから1又はそれ以上の世代をさらに含むことができる。あるいは、第一の交配のF1後代、又は任意の後続の交配種を、第一又は第二いずれかの植物とは異なる系統又は遺伝子型のものである第三のトウモロコシ植物に交配させることができる。
植物及び遺伝物質。ホモ接合性bm3対立遺伝子及びホモ接合性野生型COMT対立遺伝子を含有するトウモロコシ葉サンプルを用意した。
bm3突然変異体についての遺伝子特異的TaqMan(登録商標)アッセイを設計するために、正確な配列情報を必要とした。そのために、2つのオリゴヌクレオチドを設計して、12のbm3及び3つの非bm3系統からのゲノムDNAからの部分COMT遺伝子(図1)を増幅した。図2。これらのフラグメントをpCR4−TOPO(登録商標)ベクターにクローニングし、T7及びT3プロモーター、並びにBM1234R(配列番号:3)でのシークエンシングのためにCogenics,Inc.に送った。BM1234Rは、COMT遺伝子の中央に位置し、それを使用して完全長配列情報を獲得した。Sequencher(登録商標)4.8を使用して、9つのbm3系統からの高品質配列を分析及びアラインした。bm3系統からのコンセンサス配列を野生型サンプルと比較した。COMT遺伝子の3’末端において複数の欠失/挿入突然変異が同定された。例えば、3つの突然変異が確認され、それらに下線を引いた。図3。
bm3突然変異に関してのトウモロコシ植物の接合状態を上で説明したように決定する。トウモロコシ植物がbm3突然変異についてホモ接合性であることを決定する。植物を、従来の植物育種により、野生型COMT遺伝子についてホモ接合性であることが公知であるトウモロコシ植物、及びbm3突然変異についてホモ接合性のトウモロコシ植物と交配させる。その交配種のF1後代を生産する。その後、該交配種のF1後代を自家受粉させてF2後代を生産する。F2後代のゲノムDNAのサンプルを調製し、F2後代植物の接合状態を上で説明したように決定する。
Claims (19)
- トウモロコシ植物組織を使用して対立遺伝子の接合状態及び/又は存在/不在を決定するための方法であって、
単離されたゲノムDNAのサンプルをトウモロコシ植物組織から得る工程、
前記単離されたゲノムDNAを、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができる少なくとも1つの核酸分子と接触させる工程、及び
前記単離されたゲノムDNA中のbm3突然変異の接合状態を決定する工程
を含む方法。 - 前記単離されたゲノムDNAを、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列をそれぞれが含む2つの核酸分子、及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができる2つの核酸分子と接触させる工程、
前記単離されたゲノムDNAのヌクレオチド配列を、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列をそれぞれが含む前記2つの核酸分子にハイブリダイズする前記単離されたゲノムDNAのヌクレオチド配列間で増幅する工程、
前記単離されたゲノムDNAのヌクレオチド配列を、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列をそれぞれが含む前記2つの核酸分子にハイブリダイズする前記単離されたゲノムDNAのヌクレオチド配列間で増幅する工程、
第一のレポーターで標識されている、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子、及び第二のレポーターで標識されている、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができる少なくとも1つの核酸分子を、前記増幅反応に含める工程、及び
前記第一及び第二のレポーターのレベルを検出する工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 前記第一のレポーター及び前記第二のレポーターが、区別可能な励起/発光スペクトルを有する蛍光色素である、請求項2に記載の方法。
- 前記第一のレポーターがFAMであり、及び前記第二のレポーターがVICである、請求項3に記載の方法。
- 配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む前記少なくとも1つの核酸分子が、10ヌクレオチドと35ヌクレオチドの間の長さである、請求項1に記載の方法。
- 配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む前記少なくとも1つの核酸分子が、15ヌクレオチドと30ヌクレオチドの間の長さである、請求項5に記載の方法。
- 配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む前記少なくとも1つの核酸分子の1つが、配列番号:10の10と35の間の連続したヌクレオチドと少なくとも95%同一である、請求項5に記載の方法。
- 配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む前記少なくとも1つの核酸分子が、配列番号:4、配列番号:5、及び配列番号:6からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
- 高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子が、蛍光色素で標識され、及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができる少なくとも1つの核酸分子が、区別可能な励起/発光スペクトルを有する第二の蛍光色素で標識される、請求項1に記載の方法。
- 高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を含む少なくとも1つの核酸分子が、FAMで標識され、及び高ストリンジェンシー条件下で配列番号:11にハイブリダイズすることができる少なくとも1つの核酸分子が、VICで標識される、請求項9に記載の方法。
- 前記ヌクレオチド配列の増幅が、PCR反応での増幅を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ヌクレオチド配列の増幅が、非PCRベースの反応での増幅を含む、請求項1に記載の方法。
- ジーメイズ(Zea mays)におけるCOMT突然変異を同定するための方法であって、配列番号:6を含む核酸分子にジーメイズ核酸を暴露する工程を含む方法。
- 植物生殖質に低リグニン含有率の形質を確実に及び予想どおりに遺伝子移入するための方法であって、
COMT遺伝子における突然変異を有する植物を別の植物と交配させる工程、
前記交配によって生産された後代植物から単離されたゲノムDNAのサンプルを得る工程、
前記単離された核酸を、高ストリンジェンシー条件下で配列番号:10にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を有する少なくとも1つの核酸分子と、接触させる工程、及び
COMT遺伝子における突然変異を含む交配物から、サンプルを得た植物を繁殖させることにより、高ストリンジェンシーで少なくとも1つの核酸分子を結合する後代を選択する工程、それによって、遺伝子組換え植物であって、低リグニン含有率の形質が前記遺伝子組換え植物の生殖質に遺伝子移入されたものである遺伝子組換え植物を生産する工程
を含む方法。 - 請求項1に記載の方法によって決定される接合状態を有するトウモロコシ植物。
- 請求項2に記載の方法によって決定される接合状態を有するトウモロコシ植物。
- 請求項14に記載の方法によって生産される低リグニン含有率を呈示する遺伝子組換え植物。
- 請求項14に記載の方法によって決定される特異的対立遺伝子検出試験でのトウモロコシ植物。
- 請求項14に記載の方法によって決定される特異的対立遺伝子検出試験でのトウモロコシ植物。
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