JP2013530884A - パーソナルケア製品のディスペンサー - Google Patents

Abstract

パーソナルケア製品を皮膚上に分配するための装置は、基部及び複数のブラシ毛を備えるブラシヘッド（９０６）と、前記基部の周辺で前記ブラシヘッド（９００）に操作可能に接続される装置本体と、を備え、前記装置本体は、外側容器（５００）と、外側容器（５００）内に配置される少なくとも部分的に拡張した折り畳み式袋（４１８）と、弾性部材（１４）が軸方向及び半径方向に伸張されるように折り畳み式袋（４１８）の少なくとも一部分を取り囲む弾性部材（１４）であって、弾性部材（１４）の少なくとも一部分を通して赤外線の透過を可能にする弾性的延伸性材料で構成されている、弾性部材（１４）と、前記基部を通って前記折り畳み式袋（４１８）と流体連通する少なくとも１つの液体分配導管（９２６）と、を備える。

Description

分配容器上でのブラシの使用は周知である。既知のディスペンサー（disperser）及びブラシの非限定例は、米国特許第６，００３，５２３号、同第４，６０３，９９２号、及び同第４，２５２，４５５号、並びに米国特許公開第２００９／０２６３１７５号、同第２００９／０２６３１７４号、同第２００８／０３１７５４４号、同第２００６／１１０２１０号、及び同第２００５／００４５２００号に記載されている。

しかし、従来のブラシ型ディスペンサー装置は、複数の部品を要する場合がある従来の弁を典型的に使用しており、組み立てにコストがかかり複雑である。エアゾールで用いられる既知の弁システム非限定例として、米国特許第３，３５７，６０４号、同第３，４７７，６１３号、同第３，５８６，０６８号、同第３，８１７，４２９号、同第３，８４５，８８７号、同第４，１２２，９８２号、同第５，４２７，２８２号、同第６，００６，７４５号、及び同第６，４７４，５１３号が挙げられる。一部の弁システムは、ゴム又はその他合成材料で作られた一体型グロメット又は封止部としても開示されている。例えば、米国特許第４，００８，８３４号、同第６，１１３，０７０号、及び同第６，９１８，５１６号を参照されたい。しかし、分配システムにゴムの部品を用いる多くの試みは、チップ及びアプリケータに関するものである。

更に、多くの分配システムは、典型的に発泡剤又は他の加圧ガス、つまり定量ポンプシステムを用いるエアゾール技術に依存する。エアゾール容器と類似するが、ポンプに付随する多くの欠点がなく、制御された分配を提供するためのアプローチが開発されている。このアプローチは、エラストマーバンドに取り囲まれた折り畳み式容器を含む。常時閉弁及びアクチュエータ組立体が容器に固着される。容器が製品で初期に充填されるとき、その容器は取り囲むエラストマーバンドと共に伸張する。エラストマーバンドが伸張するにつれて、位置エネルギーが生成される。アクチュエータが弁を開くように作動するとき、位置エネルギーが運動エネルギーに変換されて、アクチュエータが解除されるまで製品を容器から分配する。そのような分配システムの例は、米国特許第４，９６４，５４０号、及び同第５，２３２，１２６号に開示されている。これらのシステムのエラストマーバンドの主な伸張及び収縮は、半径方向である。その結果、かなりの量の製品が容器の閉鎖端に閉じ込められる場合がある。

米国特許第６，００３，５２３号 米国特許第４，６０３，９９２号 米国特許第４，２５２，４５５号 米国特許公開第２００９／０２６３１７５号 米国特許公開第２００９／０２６３１７４号 米国特許公開第２００８／０３１７５４４号 米国特許公開第２００６／１１０２１０号 米国特許公開第２００５／００４５２００号 米国特許第３，３５７，６０４号 米国特許第３，４７７，６１３号 米国特許第３，５８６，０６８号 米国特許第３，８１７，４２９号 米国特許第３，８４５，８８７号 米国特許第４，１２２，９８２号 米国特許第５，４２７，２８２号 米国特許第６，００６，７４５号 米国特許第６，４７４，５１３号 米国特許第４，００８，８３４号 米国特許第６，１１３，０７０号 米国特許第６，９１８，５１６号 米国特許第４，９６４，５４０号 米国特許第５，２３２，１２６号

これら及び他の試みにもかかわらず、ブラシヘッド中及び／又はブラシヘッド上に好適に製品を分散させるパーソナルケア製品分配用の新たなパッケージの必要性が依然として存在する。

本発明の一態様は、パーソナルケア製品を皮膚上に分配するための、基部及び複数のブラシ毛を備えるブラシヘッドと、前記基部の周辺で前記ブラシヘッドに操作可能に接続される装置本体と、を備える装置を提供し、前記装置本体は、外側容器と、外側容器内に配置される少なくとも部分的に拡張した折り畳み式袋と、弾性部材が軸方向及び半径方向に伸張されるように折り畳み式袋の少なくとも一部分を取り囲む弾性部材であって、弾性部材の少なくとも一部分を通して赤外線の透過を可能にする弾性的延伸性材料で構成されている、弾性部材と、前記基部を通って前記折り畳み式袋と流体連通する少なくとも１つの液体分配導管と、を備える。

スキンケア製品の実施形態の断面図。 スキンケア製品の実施形態の断面図。 スキンケア製品の実施形態の断面図。 容器プリフォームの開口部内に挿入される弁部材の部分断面図。 例示的な容器プリフォームの側面図。 図３に示される例示的な容器プリフォームの断面図。 例示的なポリマープリフォームの斜視図。 図５に示される例示的なポリマープリフォームの側面図。 容器プリフォームの例示的な実施形態の断面図。 スキンケア製品の側面図。 図８のスキンケア製品の断面図。 ２種類の例示的な管の側面図。 ２種類の例示的な管の側面図。 容器の斜視図。 容器プリフォームから折り畳み式袋への変換後に起こり得る例示的な寸法変化を示す。 容器プリフォームから折り畳み式袋への変換後に起こり得る例示的な寸法変化を示す。 本明細書で説明する弾性的延伸性のスリーブ内管式のディスペンサーを含み得るパーソナルケア製品の例。

本発明のパーソナルケア製品は、弾性的延伸性があるスリーブ内管式のディスペンサーを利用して、パーソナルケア組成物を皮膚に塗布するのに使いやすく環境に優しい方法を提供する。本明細書に開示されるスリーブ内管式ディスペンサーは、内部に保存される実質的に全ての皮膚組成物（例えば、９０％超、９２％超、９３％超、９４％超、９５％超、又は理想的には１００％）を分配可能であり、好ましくない化学的噴射剤を必要としない。更には、本発明のスリーブ内管式ディスペンサーは、保存されるパーソナルケア組成物を、様々な容器の向き（例えば、逆さま、正しい向き、又は横向き）で望ましく分配することが可能である。本発明のパーソナルケア製品は、エアゾールディスペンサーの様に高度に加圧する必要がないため、周囲環境の温度と実質的に変わらない温度でパーソナルケア組成物を分配できる。驚くべきことに、本発明のパーソナルケア製品は、周知のエアゾール及びポンプ式ディスペンサーよりも製造費が実質的に安いという予期しない効果をもたらすこともわかっている。好適な分配用ブラシの非限定例は、米国特許公開第２００９／０２６３１７５号、同第２００９／０２６３１７４号に開示されている。

本明細書で説明する特定の性質は、１つ以上の値域を包含し得る。当然のことながら、これらの値は、範囲内の個々の値が特に開示されていない場合でも範囲内の全ての値を包含する。

「軸方向」は、一般に物品の長手方向に相当する方向を意味する。

「折り畳み式」及びその変形は、物品又は構成要素（例えば、折り畳み式袋又はその他可撓性容器）の体積を、物品又は構成要素の性能を実質的に悪化する、あるいは物品の継続使用を害するように周囲の構成要素を損傷することなく、１００ｋＰａ〜６００ｋＰａ（例えば、２００〜４００ｋＰａ、２６０〜３４０ｋＰａ、又は更には３００ｋＰａ）の外部からかけられた圧力により、拡張状態の体積に対して少なくとも５０％、ただし１００％未満（例えば、６０％、７０％、８０％、９０％、９５％、９８％、又は更には９９％）に減少できることを意味する。

「障害皮膚」は、皮膚病、例えば本明細書に開示される１つ以上の皮膚病を患っている皮膚を意味する。

「弾性」及び「弾性的延伸性」は、所与の負荷において、破裂又は破損がない状態で少なくとも５０％伸張し、負荷が取り除かれると、弾性材料又は構成要素が少なくとも８０％の回復を示す（すなわち、２０％未満のセットを有する）材料の性能を意味する。例えば、初期長が１００ｍｍの弾性材料は少なくとも１５０ｍｍ（５０％伸張）まで延伸でき、力が取り除かれると長さ１１０ｍｍ（すなわち、１０ｍｍ、つまり１０％のセット）に戻ることができる。回復を伴う伸張（ひずみ、ひずみパーセント、又は伸長と称されることもある）及びセットは、それぞれ当該技術分野において既知の好適なヒステリシス試験によって決定され得る。しかし、この弾性の定義が、好適なヒステリシス試験の適切な対象となるために適切な寸法（例えば、十分な幅）を有さない材料には適用されないことは理解されるべきである。代わりに、そのような材料は、付勢力の付加に際して少なくとも５０％に伸張し、付勢力の解放の際にその元の長さに実質的に戻る（すなわち、２０％未満のセットを呈する）ことができる場合、弾性であるとみなされる。

「拡張性」及びその変形は、物品又は構成要素（例えば、ポリマープリフォーム又は折り畳み式袋）の体積が、要素の破裂又は破損がない状態で、弛緩又は折り畳まれた状態の体積の少なくとも５０％、最大１０００倍（例えば、１００％、４００％、８００％、１２００％、２０００％、６０００％以上）増加できることを意味する。例えば、プリフォームの初期体積が１０ｍＬの場合、ただし拡張されると（例えば、気体及び／又はパーソナルケア組成物の充填により）、その体積が１リットルに増加する。

「延伸性」は、破裂又は破損がない状態で、少なくとも５０％伸張又は伸長する能力を意味する。

「赤外線」又は「赤外光」（「ＩＲ」）は、７００ナノメートル（「ｎｍ」）〜１ミリメートル（「ｍｍ」）の波長を有する電磁放射線を意味する。

「接合された」は、要素を他の要素に直接固着することにより、要素を別の要素に直接固定する構成、及び要素を中間部材に固着し、これが次に他の要素に固着されることにより、要素が別の要素に間接的に固定される構成を意味する。

本明細書で使用するとき「泡立て可能」は、撹拌又は皮膚上に塗布されると泡又は泡沫を形成できるパーソナルケア製品を指す。液体パーソナルケア製品は、空気を封入することにより、界面活性剤型の物質を含むことにより、又は当業者に既知の別の手段により、泡立つことができる。泡又は泡沫を得るために水を添加する必要があっても又はなくてもよいが、水の添加により、使用する製品の種類によっては効果又は結果が向上する場合がある。攪拌又は塗布は手で行ってもよいが、アプリケータで行うことが好ましい。攪拌又は塗布は素早く又はゆっくり行ってもよく、不規則的及び規則的な動きを含んでいてもよい。本明細書で使用するとき「泡立て」という用語は、パーソナルケア製品を撹拌又は皮膚上に塗布して泡又は泡沫を生成する行為を意味する。例えば、製品をジェルとして分配した後、泡立てて泡状にすることができる。製品がそのパッケージから分配されると既に泡又は泡沫の形態である場合、泡立ては皮膚領域を覆うように製品を皮膚上に塗布することを含み得る。

「プラスチック性」及び「可塑的延伸性」は、所与の負荷において、破裂又は破損がない状態で少なくとも５０％伸張し、負荷が取り除かれると、その材料又は構成要素が少なくとも２０％のセットを示す（すなわち、８０％未満回復する）材料の性能を意味する。例えば、当該技術分野において既知の好適なヒステリシス試験を行ったとき、初期長が１００ｍｍの延伸性材料は、少なくとも１５０ｍｍまで伸張することができ（５０％伸張）、付加された力が解放されると長さ３５ｍｍ（すなわち、３５ｍｍのセット（３５％セット））に戻ることができる。

「動作的に使い尽された」は、容器中に含まれる組成物を使い切り、容器が既に目的通りに組成物を分配できないようになることを意味する。例として、まずパーソナルケア組成物で最大容量まで容器を満たし（すなわち、１００％充填）、次に、容器がそれ以上の組成物の分配を停止したときに初期量の５％未満ただし０％超が残るまで組成物を分配する。この例では、依然として容器内に残っている若干量の残留組成物があるが、この容器は動作的に使い尽されている。組成物が目的通りに分配されない場合（例えば、出口圧が低すぎる、スパッタリング、液だれなど）、容器が動作的に使い尽されても組成物が分配される場合があることを理解されたい。理想的には、本明細書に開示されるパーソナルケア製品は、動作的に使い尽される前に、内部に保存される実質的に全ての組成物を分配する。

「プリフォーム」は、予備成形を受けているがまだ最終形状ではない材料、要素、構成要素、又は物品を意味する。

「半径方向」は、軸方向に対して垂直の方向を意味し、一般に物品の横方向に相当する。

「弛緩された」は、要素に作用する外力が重力以外に実質的にない、静止時の要素、材料又は構成要素の状態を意味する。

１）分配装置
ａ）ブラシヘッド
本発明の装置はブラシヘッドを備える。ブラシヘッドは、基部と、複数のブラシ毛であって、前記複数のブラシ毛が遠位端及び近位端を有し、前記遠位端が基部に結合され、前記近位端が皮膚接触領域を形成するブラシ毛と、を備える。装置は、折り畳み式袋に収容される内容物からブラシ基部を通過して液体分配導管内へ至る、任意には前記ブラシヘッド内に形成されるブラシ毛密度が比較的低い領域内へ至る流路を備える。

一実施形態では、遠位端は近位端より高いブラシ毛密度を有し、前記複数のブラシ毛は、前記遠位端から前記近位端に至る少なくとも１つの流路を形成する。理論に束縛されるものではないが、近位端におけるよりも遠位端において高いブラシ毛密度は、ブラシ毛の遠位端から近位端への組成物の移送を容易にすると考えられている。この機構は、乱雑状態が低減した、より使いやすいブラシをもたらす。本発明のブラシはまた、少量の組成物のみがブラシ毛の遠位端に入ることができ、したがってこれらの物質を除去する必要性を排除することができるので、より手入れが簡単である。近位端は密度が低いので、ブラシ毛の密度の低い端部により、近位端の手入れが更に容易になる。

更に、一実施形態では、流路の少なくとも一部分は、ブラシ毛の分布数が少ない分離領域により形成される。ブラシ毛の分布数の少ない領域とは、基部からブラシ毛の近位端である皮膚接触領域の方に向けてブラシが延びている場合、前記分離領域内の面積当たりのブラシ毛の数が、この領域を囲む面積当たりのブラシ毛よりも計れる程度に少ないことを意味する。一実施形態では、面積当たりのブラシ毛の数は、この領域を囲む面積当たりのブラシ毛の数よりも、少なくとも約２０％少ない、あるいは少なくとも約４０％少ない、あるいは少なくとも約５０％少ない、あるいは少なくとも約７５％少ない。ブラシ毛の分布数は、面積の平方ｍｍ又は平方ｃｍを単位として計算され得る。一実施形態では、ブラシ毛密度の低い領域には、ブラシ毛がない又はブラシ毛が本質的にない。「ブラシ毛が本質的にない」とは、領域内に形成されるブラシ毛がないことを意味する。ブラシ毛は可撓性であり、流路であることが企図される領域内にブラシ毛が曲がることができることは、当業者には理解されよう。ブラシ毛が流路内に曲がることができるのは、本発明の範囲内である。一実施形態では、流路は、基部から皮膚接触領域に至る実質的に一貫性のある形状を保つ。

一実施形態では、折り畳み式袋からブラシに至る流路はまた、前記流路の一部まで延びることができる１つ以上の液体分配導管も備える。一実施形態では、液体分配導管は、分配容器を出てすぐに流路の一部分を形成し、基部の上方であるが接触領域の下方まである程度離れて延在する。ブラシは基部から離れて延びるので、流路は液体分配導管を越えて続き得ることを、当業者は理解するであろう。理論に制限されるものではないが、液体分配導管及びブラシ毛の分布数の少ない領域の両方で作られている流路を設けることによって、ブラシヘッドが組成物を基部から皮膚接触領域まで移送し易くなると考えられる。一実施形態では、前記液体分配導管を通って分配される組成物が、基部から離れて同じ一般経路を移動し続けるように、ブラシ毛の分布数の少ない領域は前記液体分配導管と流体連通する。一実施形態では、液体分配導管は、ゴムなどの可撓性のあるエラストマー材で作られている。

一実施形態において、液体分配導管の少なくとも一部分は、液体分配導管の長さの少なくとも一部分にわたって延びる内部構造を有することができる。好適な内部構造の非限定的な例としては、１つ以上の隔壁が挙げられ、これにより、管内に２つの半円、又は液体分配導管内に３つ、若しくは４つの経路を形成する。理論に制限されるものではないが、前記１つ以上の隔壁を提供することによって、基部を離れて出口オリフィスの方に向けて、最終的にブラシヘッドの皮膚接触領域の方に向けて組成物の直接流動を助けることができると考えられる。一実施形態では、前記１つ以上の隔壁は、管内に管を形成することができる。これは、容器の中で複数種類の組成物を使用する場合に、特に有用であり得る。

好適なブラシヘッドの非限定例は、米国特許公開第２００９／０２６３１７５号、同第２００９／０２６３１７４号、同第２００６／１１０２１０号、及び同第２００５／００４５２００号に開示されている。

ｂ）ブラシ基部
本発明の基部は、ブラシ毛を機能的に取り付けることができる任意の材料で作られ得る。一実施形態において、基部は、プラスチック、金属、複合材料、磁器、ガラス、又はこれらの組み合わせから選択される材料で作られている。当業者は、基部を作るのに好適な材料を容易に選択することができるであろう。

本発明の基部は、複数のブラシ毛の遠位端に機能的に取り付けられる。複数のブラシ毛を基部に固定するために用いることができる多くの取り付け機構が存在することを、当業者は認識するであろう。機械的、化学的、及び／又は熱に基づく機構によって、ブラシ毛を基部に取り付けることが考えられる。本発明のブラシ毛を基部に取り付ける方法は、当業者には良く知られている。

一実施形態において、基部は容器に機能的に取り付けられる。本発明の容器は、組成物を不定の期間保持することができるあらゆる入れ物（vessel）に関連している。本発明の容器は、例えばプラスチック、金属等などの任意の数の材料で作られてもよい。容器は、ブラシで適用される任意の組成物を収容する。一実施形態では、ブラシは容器に着脱自在に取り付けられる。そのような実施形態では、組成物は皮膚に直接適用される、及び／又は容器内にありかつ表面に適用される組成物の中にブラシ（brushed）を設置する。

基部の代替実施形態は、分配装置を備える。分配装置は、基部に流体的に取り付けられて、複数のブラシ毛の間の基部を通って容器の外側に組成物を伝達することができ、これにより、組成物を表面に適用することができる。一実施形態では、分配装置は、複数のブラシ毛に対して実質的に平行な方向に組成物を分配することができる。代替実施形態では、分配装置は、複数のブラシ毛に対して実質的に非平行な方向に組成物を分配することができる。更に、分配装置は、複数のブラシ毛に対して実質的に垂直な方向に組成物を分配することができる。複数のブラシ毛に実質的に垂直な様式で組成物が分配されると、組成物に空気を取り込む更なる機会を提供するのに加えて、ブラシのブラシ毛内への組成物の送達がより均一になると考えられている。更に、複数のブラシ毛を通り抜ける組成物の移送は、組成物を複数のブラシ毛の近位端に推進するブラシ毛密度、並びにブラシ毛の疎水性の性質によって促進される。

ｃ）ブラシ形状
本発明のブラシは、特に顔面上での使用し易い形状を有する。一実施形態において、ブラシの基部に平行なブラシ毛の断面を測定することにより画定されるブラシの断面の外形は、長方形である。形状が長方形であることにより、断面は、第２の寸法よりも長い第１の寸法、例えば、幅より長い全長を有する。長方形状は、楕円形、長方円、矩形、長円等を包含する。別の実施形態では、ブラシの断面の外形は、円、正方形、又は正多角形である。任意の多角形の角を丸くすることができることが考えられる。「Ｄ」字形などのその他の形状も考えられる。

一実施形態において、ブラシの近位端は、基部に対して実質的に平行である。代替実施形態では、ブラシの近位端は、最も高いブラシ毛をほぼ中央に含む。その場合ブラシ毛の高さは、中央から縁部の方に向けて、曲線状、段階的、角度の付いた、及び／又は弓形の様式で減少する。一実施形態において、ブラシの中央のブラシ毛の平均高さと、ブラシの縁部のブラシ毛の平均高さとの差異は、約２．５４ｍｍ〜約１２．７ｍｍ（約０．１インチ〜約０．５インチ）、代替実施形態では、約２．５４ｍｍ〜約７．６２ｍｍ（約０．１インチ〜約０．３インチ）である。高さが減少するブラシ毛を有することによって、ユーザーは、適用力を変化させることによって、表面と接触するブラシ毛の量を変化させることが可能になる、と考えられる。このような機構は、機械的作用の増加をもたらし、ブラシによる泡生成の増加を引き起こす。

ブラシの少なくとも一部分に、四角形縁部などの実質的に角度の付いた縁部を有することもまた考えられる。そのような縁部は、表面のよりタイトな部分に入るように成形されることによって、ブラシ動作の増大した制御を提供することができる。

ｄ）ブラシ毛
本発明は、複数のブラシ毛を包含する。複数のブラシ毛の遠位端は、基部に機能的に取り付けられる。一実施形態において、前記複数のブラシ毛の少なくとも１本は、疎水性材料を含む。別の実施形態では、前記複数のブラシ毛の少なくとも１本は、親水性材料を含む。更に別の実施形態では、複数のブラシ毛は、疎水性材料、親水性材料、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む。特に組成物が水系のとき、特に好ましい材料は疎水性のものであろう。理論に束縛されるものではないが、複数のブラシ毛の疎水性の性質と、近位端よりも遠位端においてブラシ毛密度が高い複数のブラシ毛を組み合わせると、複数のブラシ毛の近位端及び表面上への組成物の移送に相乗的に作用すると考えられる。この組成物の移送は、改善されたブラシの使用経験、並びにより効率的かつ清潔なブラシ操作をもたらす。

一実施形態では、任意の親水性材料を選択して複数のブラシ毛を作る。親水性のプラスチックが、本発明に適している。一実施形態では、ナイロンは、複数のブラシ毛に利用される親水性のプラスチックである。一実施形態では、前記少なくとも１本のブラシ毛の少なくとも一部分を作るのに使用される疎水性材料は、ナイロン、天然の毛髪（アナグマの毛が挙げられるがこれに限定されない）及びポリエチレンテレフタレンからなる群から選択される。他の既知のブラシのブラシ毛材料を使用することも可能である。

ブラシ毛の使用に関し、ブラシ毛の材料及び物理的特性は、例えば、肌触り及び泡立ち性などのブラシ性能に影響を与える可能性がある。一実施形態において、ブラシ毛の直径は、約０．０２５〜約０．２５ｍｍ（約０．００１〜約０．０１インチ）、代替実施形態では約０．０５１〜約０．１５２ｍｍ（約０．００２〜約０．００６インチ）、代替実施形態では約０．０７６〜約０．１０２ｍｍ（約０．００３〜約０．００４インチ）である。本発明のブラシ毛は、約２．５４〜約３３．０ｍｍ（約０．１〜約１．３インチ）、代替実施形態では約７．６２〜約２５．４ｍｍ（約０．３〜約１．０インチ）、代替実施形態では約１２．７〜約２２．９ｍｍ（約０．５〜約０．９インチ）の平均長さを有する。ブラシ毛の寸法設定は、使用中にブラシ毛が折り重なるべきではなく又は圧壊すべきではなく、ブラシ毛がほぼ元の形状に戻ることができるようなものでなければならない。

一実施形態において、ブラシは、米国特許出願第２００５／００４５２００号（Ｚｅｕｎｉｋ）に記載の空洞と同様の凹部を、ブラシの皮膚接触領域に含む。一実施形態において、組成物の流路は、前記基部から延びて、前記凹部の中に放出する。凹部は、下にあるブラシ毛の高さが、ブラシの残りの部分を形成しているブラシ毛の残りの部分の平均長さよりも低い、ブラシの分離領域である。このようにして、ブラシの凹部が形成される。理論に制限されるものではないが、容器から基部を通って最終的に凹部の中に組成物を移動させることにより、ユーザーは、ブラシの先端を越えて組成物があふれ出る又は先端から落ちることを心配せずに、所望量の組成物を分配することが可能になる。一実施形態において、凹部は、複数の前記ブラシ毛をクリンプして、これらクリンプされたブラシ毛が、凹部を囲んでいるブラシ毛と同じだけ基部から離れて延在しないようにすることによって形成される。別の実施形態では、凹部は、クリンプ状のブラシ毛又は相対的により短いブラシ毛の組み合わせによって形成される。

一実施形態において、液体分配導管は、前記凹部の前記基部に面する部分に開口している分配オリフィスを含む。分配オリフィスは、液体分配導管の一部で形成されることができ、又はブラシ毛の分布数の少ない領域から形成されることができる。一実施形態では、凹部は、約０．２５〜約２５．４ｍｍ（約０．０１０インチ〜約１インチ）、あるいは約１．２７ｍｍ〜約１２．７ｍｍ（約０．０５インチ〜約０．５インチ）、あるいは約５．０８ｍｍ〜約１０．２ｍｍ（約０．２インチ〜約０．４インチ）の深さを有する。凹部が、皮膚と接触する前の組成物の体積を収容する役割を果たすことができる限り、凹部の寸法は様々であり得ることを、当業者は理解するであろう。一実施形態において、凹部は、円、長円、楕円形、三角形、正方形、矩形、星形、月形、文字又は数字などからなる群から選択される形状を有する。一実施形態において、凹部の形状は、ブラシの形状と略同一である。

一実施形態において、ブラシヘッドは、中心軸と、前記中心軸に垂直な断面とを有し、断面が、凹部の断面積及びブラシの断面積を規定し、凹部の断面積は、前記ブラシの断面積の約１０％〜約７５％、あるいは約２５％〜約５０％、あるいは約３０％〜約４０％である。

一実施形態において、複数のブラシ毛は前記流体流路を形成する。一実施形態において、流体流路は、液体分配導管、ブラシ毛がない若しくは本質的にない領域、又はこれらの組み合わせを含む。

このブラシと共に使用するために、複数のブラシ毛の近位端に様々な処理を施すことが考えられる。一実施形態では、末端部の丸み付け、傾斜付け、先細化等を用いて、複数のブラシ毛に、ユーザーが許容できる感触をもたらす。

様々な色合い及び／又は色のブラシ毛を、ブラシ内で利用し得ることが考えられる。例えば、色は、増大及び／又は減少した硬度のブラシ毛がどこにあるかを示す機能を提供してもよい。色を使用して、ブランド、ブランド名、スタイル、及び／又は他の美的尺度を表すことも可能である。色を使用して、関連組成物の利益を表すことも可能である（例えば、アロエを表すための緑のブラシ毛など）。

ｅ）ブラシ毛密度
本発明のブラシは複数のブラシ毛を含み、遠位端のブラシ毛密度は、近位端のブラシ毛密度よりも高い。ブラシ毛密度は、個々のブラシ毛の断面積の合計を決定して、最も外側のブラシ毛によって画定される断面（断面はブラシ毛の間の空隙を本質的に含む）でこの合計を割り、次にパーセンテージを決定することによって決定される。

例示的な計算として、１０，０００本のブラシ毛を収容している半径５．０８ｍｍ（０．２インチ）の円形パッチで、各ブラシ毛の直径が０．０５１ｍｍ（０．００２インチ）の場合、ブラシ毛密度は次のように計算されることになる。
直径０．０５１ｍｍ／２＝半径０．０２６ｍｍ（直径０．００２インチ／２＝半径０．００１インチ）
（１本のブラシ毛の半径）
ｐｉ^＊０．０２５ｍｍ＾２＝７．９８Ｅ−５ｍｍ＾２（ｐｉ^＊０．００１インチ＾２＝０．０００００３１４インチ＾２）
（１本のブラシ毛の断面積→ｐｉ^＊（ブラシ毛の半径）＾２）
７．９８Ｅ−５ｍｍ^＊１０，０００＝０．７９ｍｍ＾２（０．０００００３１４インチ^＊１０，０００＝０．０３１４インチ＾２）
（１０，０００本のブラシ毛の断面積→単一ブラシ毛の断面積^＊ブラシ毛の総数）
ｐｉ^＊５．０８ｍｍ＾２＝３．２ｍｍ（ｐｉ^＊０．２インチ＾２＝０．１２６インチ＾２）
（ブラシ毛及び空隙領域を含む総面積→ｐｉ^＊（円形パッチの半径）＾２）
０．０３１４／０．１２６^＊１００＝２５％
（ブラシ毛密度→１０，０００本のブラシ毛の断面積／総面積^＊１００）

一実施形態では、遠位端のブラシ毛密度は、近位端のブラシ毛密度より高い。一実施形態では、複数のブラシ毛の遠位端におけるブラシ毛密度は、３０〜約８０％超、代替実施形態では約３５〜約７０％、代替実施形態では約４０〜約６０％、代替実施形態では約４５〜約５５％である。一実施形態では、複数のブラシ毛の近位端におけるブラシ毛密度は、１０から最大３０％、代替実施形態では約１５％〜約２８％、代替実施形態では約１９〜約２６％である。

ブラシ毛内に追加の空隙を形成するための１つの手段は、ブラシ毛を外広がりにする又は大きく広げる（flair out）ことである。一実施形態では、外広がりは、波状又はクリンプ状のブラシ毛を、複数のブラシ毛の少なくとも一部として使用することによって形成される。クリンプ状のブラシ毛は、クリンプ毛深さ（ピーク・トゥ・ピーク振幅、ピークからトラフまで）及びクリンプ頻度を有する、実質的に周期波形を有するブラシ毛である。クリンプ状のブラシ毛は、約０．１３ｍｍ〜約０．７６ｍｍ（約０．００５インチ〜約０．０３インチ）、あるいは約０．２５ｍｍ〜約０．５１ｍｍ（約０．０１０インチ〜約０．０２０インチ）のクリンプ深さを含む。クリンプ状のブラシ毛は、１ｃｍ当たり約０．７９〜約３．９４クリンプ（１インチ当たり約２〜約１０クリンプ）、あるいは１ｃｍ当たり約１．１８〜約２．７６クリンプ（１インチ当たり約３〜約７クリンプ）のクリンプ毛頻度を含む。

理論に束縛されるものではないが、クリンプ状のブラシ毛の間の隙間が大きいほど、ブラシが対象とする表面にこすりつけられているときに、各ブラシ毛が更に不規則に動くことができると考えられる。この隙間は、ブラシ毛が増加された機械的作用を提供するのを可能にし、組成物のエアレーションを強化する。シェービング組成物と一緒に使用する場合、この機械的作用は、更なる泡を形成（crates）し、カットしやすくするために表面の毛髪を持ち上げ、皮膚剥脱を助ける。

ｆ）液体分配導管
本発明の装置は、少なくとも１つの液体分配導管を備える。分配ノズルは、前記基部を通って前記折り畳み式袋と流体連通し、装置から組成物の分配を可能にする。一実施形態では、液体分配導管の一部は、弁システムから液体分配導管内への流体の通過を作動し、容易にするために用い得る管を形成する。

一実施形態では、液体分配導管は、２００９年９月３０日出願の米国特許出願第６１／２４７３８８号、出願人整理番号１１４６１Ｐに概説される分配導管である。一実施形態では、液体分配導管は、中央部長手方向軸と、近位端と、遠位端とを含む分配導管であり、近位端が本体と流体連通する入口を備え、遠位端がアプリケータ基部から延在し、前記遠位端が少なくとも１つのオリフィスを備え、前記中央部長手方向軸が少なくとも１つのオリフィスと交差しない。

ｇ）装置本体
装置本体は、外側容器と、外側容器内に配置される少なくとも部分的に拡張した折り畳み式袋と、弾性部材が軸方向及び半径方向に伸張するように折り畳み式袋の少なくとも一部分を取り囲む弾性部材であって、弾性部材の少なくとも一部分を通して赤外線の透過を可能にする弾性的延伸性材料で構成されている、弾性部材と、前記基部を通って前記折り畳み式袋と流体連通する液体分配導管と、を備える。ブラシを有する製品分配用の更なる好適な装置は、米国特許公開第２００９／０２６３１７５号、同第２００９／０２６３１７４号に詳細に記載されている。

装置本体は、折り畳み式袋、及びその袋の少なくとも一部分を取り囲むバンドを一般に含み得る。例示的な一実施形態では、袋はバンドより少なくとも約５０％長い長さを有する。別の例示的な実施形態では、バンドは、不可視光波がバンドの壁を通過し得る材料で構成され、これによってバンドが、袋プリフォームの周りに配置されるとき、不可視光線が、バンドを通過して、プリフォームが最終の袋の形体に吹いて膨らまされる前に加熱されることを可能にする。更に別の例示的な実施形態では、袋は、約０．１０２ｍｍ（４ミル）未満、又は約０．０５１ｍｍ（２ミル）未満、及び更には約０．０２５ｍｍ（１ミル）の薄さの壁厚を有する少なくとも１つの区分（側壁等）を含む。更なる一実施形態では、袋は、約０．５〜約１．０、又は０．５８の固有粘度値を有する射出成型等級のポリエステルから作られる。好ましい一実施形態では、バンドは、例えば、化学的手段によって、又は単なる摩擦以上の機械的な手段を介して、袋に固着される。バンドを袋に固着する好適な方法の非限定的な例としては、収縮スリーブを使用する、又は複合材料で製造された止め輪／バンドをオーバーモールドして、弾性的に変形可能なバンドをプリフォームに固定させることが挙げられる。装置は、複数のチャンバを備える袋によって多数の製品を分配するように適合されてもよい。

非充填の及び充填された装置も本発明によって提供される。パッケージは、外側容器と、本発明に従ってその内部に配置される装置とを包含できる。外側容器は、様々な特徴を用いることができる。一実施形態では、外側容器は、ブロー成形されたプラスチック容器、射出成型容器、ガラス容器、可撓性包装、紙若しくはセルロースの包装、ゴム容器、又はそれらの組み合わせ若しくは混合物からなる群から選択される。例えば、外側容器は、エアゾール製品で従来用いられていない様々な形及び形状を取ってもよい。容器は、例えば縮径区分を有してもよいし、テーパーした区分を有してもよいし、楕円形又は正方形でもよい。外側容器は、取替用製品を購入すべき時期が分かるように、（装置の外観が変わることで）どれだけの製品がパッケージ内に残っているかがユーザーに見えるように透明、半透明であってもよく、又は窓を用いてもよい。装置の少なくとも一部分が見える実施形態では、内部に収容された製品の様相を伝えるために、装置は色及び／又はしるしを用いてもよい。いくつかの実施形態では、外側容器は装置を完全に包み込まなくてよい。すなわち、外側容器は、美的及び／又は機能的な特徴のために、例えば装置の基部若しくはレッグ部、又は装置のハンドル等の、外部被覆の一部だけを形成してもよい。外側容器は、剛性であっても可撓性であってもよく、又は様々な物理的特性を有する部分を有してもよい。パッケージは、例えば、剃毛組成物、ヘアケア組成物、制汗剤／脱臭剤組成物、スキンケア製剤、及び口腔ケア組成物（歯磨き及び義歯接着剤を含む（例えば米国特許第５，０７３，６０４号及び同第６，０２５，４１１号を参照））が挙げられるが、それらに限定されないパーソナルケア組成物などの、多数の異なる流動性の組成物で充填されることができる。他の流動性の製品もまた、本発明から分配されてよい。単なる例として、布地／空気ケア組成物、ペットケア組成物、及び食品もまた本発明のシステムから分配されてよい。

装置本体に関する更なる詳細は、図の説明中に示されている。

２）パーソナルケア組成物
本明細書で用いるパーソナルケア組成物は特に限定されず、例えば、スキンケア組成物、抗真菌組成物、及び酵素阻害組成物が挙げられる。好適なパーソナルケア組成物は、例えば、ローション、クリーム、ペースト、バルム、軟膏、ポマード、ジェル、液体、これら及びその他同種のものの組み合わせの形状であってよく、消費者にとっての効果を更に向上させるために固体を含有してもよい。本明細書に開示されるパーソナルケア組成物は、少なくとも１つの有効成分を含む。好適な有効成分の例として、化粧品活性物質が挙げられる。

パーソナルケア組成物の例示的な製品形態として、ジェル、後発泡ジェル、クリーム、発泡性及び非発泡性の液体、機械的にポンプ可能な液体、非エアゾールジェル、エアゾールジェル、エアゾールフォーム、ペースト、セラム、及びスプレーが挙げられる。装置内に収容される好適な製品の例として、ボディウォッシュボディーローション、洗顔剤、顔用ローション、シャンプー、コンディショナー、防臭剤、剃毛ジェル又はクリーム、セルフタナー、マニキュア液、除光液、及び他のパーソナルケア製品が挙げられる。好ましい実施形態では、液体パーソナルケア製品はプレシェーブ組成物であり、エマルション（クリーム／ローション）又はジェルであってよく、最も一般的にはポリマーで増粘した界面活性剤系からなる。ほとんどの非エアロゾルシェービング補助剤は、ｐＨ ５〜９の範囲に収まり、これにより、いくつもの増粘剤の使用、ひいては透明、半透明、又は不透明な生成物の開発が可能になる。例えば、米国特許公開第２００７／０２０７１０６号、米国特許第５，９０２，５７４号、及び同第５，２６２，１５４号を参照されたい。

圧力下で保持されるとき、透明で安定した乳剤を形成するように、アミン系石鹸が揮発性炭化水素と合わせられる。いったん分注されて、機械的に撹拌されると、これらのゲルは、濃厚なフォームに転換する。

別の実施形態では、パーソナルケア組成物は後発泡シェービングジェルである。例えば、米国特許第５，３２６，５５６号、及び同第５，５００，２１１号を参照されたい。一実施形態では、後発泡シェービングジェルは、潤滑性を増すためにアクリル酸（acryulate）グリセリル／アクリル酸コポリマーなどの１つ以上のポリマーを含む。例えば、米国特許公開第２００７／０２０７１０６号、米国特許第５，９０２，５７４号、及び同第５，２６２，１５４号を参照されたい。更に、場合によっては、ポリエチレンオキシド又はポリビニルピロリドンなどの潤滑性水溶性ポリマーが添加されている。例えば、米国特許第５，５６０，８５９号、及び同第５，８５８，３４３号を参照されたい。別の場合では、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、又はポリアミド（ナイロン）粒子などの非水溶性ポリマー粒子、及び二酸化チタン又はガラスビーズなどの非水溶性無機粒子を含む、非水溶性粒子が添加されている。例えば、米国特許第５，５８７，１５６号、及び同第４，１５５，８７０号を参照されたい。その他様々なシェービングジェルが開示されている。例えば、米国特許公開第２００６／０２５７３４９号、同第２００６／０２５７３５０号、及び同第２００５／０１７５５７５号、並びに米国特許第５，５００，２１１号、及び同第６，３５２，６８９号を参照されたい。これら及びその他の既知のシェービング用調製品が本発明の装置と共に用いられる。

図の説明に移る。

図１Ａは、容器プリフォーム１０の例示的な実施形態を示す。容器プリフォーム１０は、例えば、吹込み成形又は射出成形プロセスで用いられる種類の成形型などの、成形型３０の上部に挿入されているものとして示される。容器プリフォーム１０は、ポリマープリフォーム１２と、弾性的に変形可能なバンド１４とを含んでよく、このバンドは、ポリマープリフォーム１２の一部又は更には全部を少なくとも部分的に取り囲む。弾性バンド１４は、ポリマープリフォーム及び／又は弾性バンド１４の拡張能及び／又は折り畳み能を好ましくなく干渉しない限りは、当該技術分野において既知の任意の手段でポリマープリフォーム１２に接合されてよい。ポリマープリフォーム１２は、弾性的又は可塑的に延伸性であってよく、例えば、本明細書に開示される１つ以上のパーソナルケア組成物などの流動性組成物を収容するように構成される。特定の実施形態では、ポリマープリフォーム１２を拡張して折り畳み式袋を形成してよい（例えば、ポリマープリフォーム１２を気体及び／又はパーソナルケア組成物で充填、又は部分的に充填することによる）。伸張された弾性バンド１４及び／又は折り畳み式袋内に十分な位置エネルギーが蓄えられ、折り畳み式袋内に保存される少なくとも一部、又は実質的に全ての皮膚組成物を意図したように放出するように、ポリマープリフォーム１２及び／又はバンド１４を拡張してよい。例えば、弾性バンド１４内に蓄えられた位置エネルギーは、３０ＲＰＭで回転するＲＶ＃３スピンドルを用いて、ＤＶ−ＩＩＩ＋レオメーター（Ｂｒｏｏｋｆｉｅｌｄ Ｉｎｃ．から入手可能）により２２Ｃで測定する際に組成物が５０〜５０００ｃＰの粘度を有するとき、拡張ポリマープリフォーム内に保存された液体組成物を３０センチメートル（「ｃｍ」）〜１２５ｃｍ、例えば、４０〜１００ｃｍ、５０〜８０ｃｍ、又は更には６０〜７０ｃｍの距離を放出するのに十分であってよい。

ポリマープリフォーム１２を可撓性、延伸性、及び任意に弾性の材料で作製してよい。ポリマープリフォーム１２の形成に好適な材料例として、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリブチレン、ポリエステル（例えば、ポリエチレンテレフタレート）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、ポリアミド系材料、アクリロニトリル材料、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。特に好適な例は、ＤＯＷ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙ（Ｍｉｄｌａｎｄ Ｍｉｃｈｉｇａｎ）から入手可能なＳＡＲＡＮＥＸブランドのプラスチック樹脂、及びＢＰ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｏｈｉｏ）から入手可能なＢＡＲＥＸ ２１８ブランドの熱可塑性アクリル樹脂である。例えば、共押出し吹込み成形プロセス中に、ポリマープリフォーム１２を２つ以上の材料から形成してよい。特定の実施形態では、ポリマープリフォーム１２の形成に用いる材料は、折り畳み式袋の内容物に付与される好ましくない味やにおいが実質的にないように、比較的不活性である。更に、不活性ポリマープリフォーム１２は、特定の成分がスキンケア組成物から折り畳み式袋へ、及びその逆へ、望ましくなく移行することを抑制する、又は更には予防してよい。例えば、あるスキンケア組成物は、防腐剤を用いて皮膚組成物の有効期間を延長する。これらの防腐剤がスキンケア組成物から折り畳み式袋の材料内に移行した場合、ユーザーに対して期待される効果を発揮しない、又は好ましくない特性（例えば、悪臭又は外観変化）を呈するなど、スキンケア組成物が望まれない影響を受ける（例えば、不快臭になる）恐れがある。ポリマープリフォーム１２は、首部領域１３に若干の剛性を提供することが望ましいがそれ以外は、半径方向及び軸方向寸法のどちらにも実質的に表面全体が可撓性であってよい。特定の実施形態では、自立するように長さ全体が十分に剛性であるポリマープリフォーム１２の提供が望ましい場合もある。ポリマープリフォーム１２の壁部は、所望される任意の好適な厚さであってよい。例えば、ポリマープリフォーム１２は、任意に首部領域１３以外の、実質的に長さ全体において、伸張される前は１．５ｍｍ〜９．５ｍｍ、又は更には３．２ｍｍの平均壁厚、完全に拡張されると２５．４マイクロメートル（「μｍ」）〜５０．８μｍ（例えば、３０．５μｍ〜４６μｍ）の平均側壁厚を有してよい。ポリマープリフォーム１２の、首部領域１３を形成する部分は、ポリマープリフォーム１２が拡張されるときに弁部材１６から２．５ｃｍ以内にあってよく、より厚くてよい。本明細書においてポリマープリフォームの任意の所与の横断面におけるわずかな厚さの変化が想到され、本開示の範囲及び趣旨に含まれることを理解されたい。

容器プリフォーム１０の製造時、伸張及び／又はスキンケア組成物の収容に先立ち、ポリマープリフォーム１２を加熱することが望ましい場合がある。理論によって制限されることなく、ポリマープリフォーム１２及び／又は弾性バンド１４を加熱すると、軟化する、及び／又はプリフォーム１２及び／又はバンド１４の柔軟性が増すと考えられる。特定の実施形態では、ポリマープリフォーム１２の全体又は少なくとも一部分を、ポリマープリフォーム１２のガラス転移温度（「Ｔ_ｇ」）を０．５〜１５℃、又は５〜１０℃超える範囲の温度まで加熱してよい。別の実施形態では、弾性バンド１４も同じ温度まで加熱してよい。弾性バンド１４を通してＩＲ又は他の電磁放射線をポリマープリフォーム１２まで伝達することにより、加熱を実施してよい。ポリマープリフォーム１２の内部に圧力が加えられ、ポリマープリフォーム１２を折り畳み式袋に可塑的又は弾性的に拡張し、弾性バンド１４を弾性的に拡張する。この圧力は、加圧ガス（例えば、空気又は窒素）、駆動ロッド若しくはその他物理的部材、スキンケア組成物の挿入、又はこれらの組み合わせにより提供されてよい。一実施形態では、加えられた圧力は１５０ｋＰａ〜１０００ｋＰａ、又は更には５８４ｋＰａである。理論に制限されるものではないが、５８４ｋＰａ ±２００ｋＰａ、±１８０ｋＰａ、又は更には±１６０ｋＰａ以内の加えられた圧力は、ポリマープリフォーム１２又は弾性バンド１４に望まれない損傷を与えることなく、ポリマープリフォーム１２を素早くかつ均一に拡張（expending）するのに特に好適であり得ると考えられる。拡張されたときのポリマープリフォーム１２の容積は特に制限されず、例えば、１００ｍＬ〜１リットル（例えば、２００ｍＬ、５００ｍＬ、７５０ｍＬ）であってよい。弾性バンドは、初期未伸張時の長さ及び／又は幅の少なくとも５０％、最大７５０％超、軸方向及び／又は半径方向に伸張可能である。例として、図１２及び１３は、伸張した状態（すなわち、図１３）に対して、緩んだ状態（すなわち、図１２）の弾性バンド６１４とポリマープリフォーム６１２／折り畳み式袋６１０の寸法の違いを示している。同様に、弾性バンド６１４は使用中、製品が動作的に使い尽されると、最初の使用時の初期分配から最終的に分配を完了するまで、軸方向及び／又は半径方向に５０〜９５％収縮又は縮小できる。弾性バンド６１４の大きな軸方向拡張及び縮小の可能性のため、ポリマープリフォーム６１２の長さは、緩んだ／未伸張状態の弾性バンド６１４の長さよりも顕著に長くなり得る。例えば、ポリマープリフォーム６１２は、結合して緩んでいる弾性バンド６１４の長さの少なくとも約１００％、１５０％、２００％、又は３００％であってよい。好適な弾性バンド６１４の軸方向拡張をもたらす例示的な方法は、同時係属の米国特許公開第２０１０／０１３３２９５号に開示されている。

弾性バンド１４の拡張により生じた位置エネルギーは、吹込み成形プロセスによる内圧が取り除かれると、通常は折り畳み式袋１８を折り畳むのに十分なものである。ポリマープリフォーム１２を折り畳み式袋１８に拡張し、続いて折り畳んだ後に、流動性パーソナルケア組成物を充填できる。この充填プロセスの間、折り畳まれた袋は半径方向及び軸方向の両方向に拡張し、これにより弾性バンド１４を拡張させ、弾性バンド１４の拡張による位置エネルギーが再び生じる。常時閉弁部材１６を充填済みの袋と接合し、スキンケア組成物が流れる開閉可能な経路を提供できるが、弾性バンド１４内に蓄えられた位置エネルギーが充填済み折り畳み式袋１８に好ましくなく作用し、折り畳み式袋１８からスキンケア組成物を飛び出させるのを防ぐことができる。

弾性的に変形可能なバンド１４を弾性的延伸性材料（例えば、天然ゴム、合成ゴム、及び／又は熱可塑性エラストマー）から形成してよい。好適な天然ゴムとして、少なくとも２４．１メガパスカル（「ＭＰａ」）の引張り強度を有するものが挙げられる。更に、天然ゴムは、３０〜４０の硬度（ショアＡ）、及び最大８６２キロパスカル（「ｋＰａ」）の１００％弾性率を有してよい。本明細書に開示されるものなどのゴム材料の特性を測定する好適な方法は、「Ｓｔａｎｄａｒｄ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄｓ ｆｏｒ Ｖｕｌｃａｎｉｚｅｄ Ｒｕｂｂｅｒ ａｎｄ Ｔｈｅｒｍｏｐｌａｓｔｉｃ Ｅｌａｓｔｏｍｅｒｓ」という表題のＡＳＴＭ Ｎｏ．Ｄ ４１２−０６ａ^ε２に開示されている。弾性的に変形可能なバンド１４を、例えば、ゴム科植物（例えば、Ｇｕａｙｕｌｅ ｓｈｒｕｂ又はＨｅｖｅａ ｔｒｅｅ）で作られる天然ゴム、又はラテックス添加剤で修飾された天然ゴムから形成してよい。弾性バンド１４を一体型スリーブ（例えば、図１Ａ〜１Ｃに示すような）として形成してよく、又はポリマープリフォーム１２に接合された弾性材料の１つ以上の別個のバンドとして形成してよい。弾性バンド１４は、折り畳み式袋１８の様々な部分に均一な又は不均一な圧力をもたらすよう構成してよい。例えば、様々な厚さのいくつかの別個の弾性バンドを折り畳み式袋１８の様々な位置に配置してよい。バンドが厚くなると、薄いバンドと比べて、接合された折り畳み式袋１８の部分に提供される圧力がより高くなってよい。弾性バンドにより発生する圧力は、特にその厚さ、バンドを形成する材料の弾性率、又はこれらの組み合わせに依存し得る。

弾性的に変形可能なバンド１４は、特定の波長、つまり電磁放射線の波長の透過を過度に遮る、又は干渉し得るカーボンブラック、又は任意のその他成分を含まない、又は実質的に含まなくてよい。例えば、弾性バンド１４の全体又は少なくても一部分をＩＲ放射線が通過できるように、弾性バンド１４を構成することが望ましい場合がある。ＩＲ透過性により、弾性部材１４及びポリマープリフォーム１２の同時加熱を可能にする優れた利益がもたらされ、既知の容器及びかかる容器の製造法に比べて製造の複雑度及び／又はコストを低減できる。特定の実施形態では、電磁放射線の異なる波長、強度、及び／又は組み合わせ（例えば、ＵＶ、可視光線、マイクロ波、高周波、及び／又はＸ線照射）を透過するように弾性バンド１４を構成してよい。

図１Ｂは、部分的に拡張した容器プリフォーム１０の例示的な実施形態を示す。ポリマープリフォーム１２及び弾性バンド１４が、軸方向及び半径方向の両方向に拡張しているのが示される。特定の実施形態では、ポリマープリフォーム１２は可塑的に拡張し、弾性バンド１４は弾性的に拡張又は伸張する。弾性バンドの伸張の結果生じた位置エネルギーは、折り畳み式袋１８及び／又はその内容物に１０００ｋＰａ以下、例えば、３４０ｋＰａ、３１０ｋＰａ未満、又は更には２４０ｋＰａ未満であるが、１００ｋＰａ超の静水圧を生じるのに十分であってよい。弾性バンドにより生じる圧力は、特に弾性バンドの厚さ、弾性バンドを形成する材料の弾性率、又はこれらの組み合わせに依存し得る。つまり、弾性バンドが厚いほど、伸張される際に生じ得る位置エネルギーが高い。本明細書で用いるのに好適な実質的に均一な弾性バンド１４は、弛緩の際、１〜１０ｍｍの平均壁厚を有してよい。伸張されて目的通りに拡張された折り畳み式袋１８（例えば、図１Ｃに示されるような）になると、同じ弾性バンド１４は、１００μｍ〜４００μｍ、又は１８０μｍ〜２４０μｍ、又は更には２００μｍ〜２２０μｍの平均壁厚を有してよい。

図１Ｃは、完全に拡張されたポリマープリフォーム１２の例を示す。ポリマープリフォーム１２及び弾性バンド１４は、成形型３０の壁に対して全ての方向に延び、折り畳み式袋１８及び／又は容器を画成する。内圧が折り畳み式袋１８から開放される場合、弾性バンド１４に付随する位置エネルギーが折り畳み式袋１８に作用し、軸方向及び半径方向の両方向に折り畳み式袋１８を少なくとも部分的に折り畳む。

先行技術の容器は、様々な異なる弁アセンブリを利用し、容器内に保存される流動性内容物を分配するための開閉可能な流路をもたらし得る。これらの弁のいくつかは、製造プロセスに更なる困難とコスト高をもたらし得る複雑な構成の部品（例えば、フェルール、コイルバネ、弁座部材、止め輪）を利用する。対照的に、本明細書に開示される容器は、比較的単純な弁部材１６を備えてよい。図２は、本明細書で用いるのに好適な例示的な弁部材１６を示す。弁部材１６は、剛性挿入部１９と協働する弾性的に変形可能な本体４０を備えてよい。弾性的に変形可能な本体４０は、当該技術分野において既知の任意の好適なエラストマー材で作製されてよい。特定の実施形態では、ポリマープリフォーム１４の内壁又は首部領域１３を用いて、挿入部１９を機能的に置き替えてもよい。挿入部１９（あるいはポリマープリフォーム１２の首部領域１３）を、弁１６を常時閉じた位置に密閉するためのスリーブとして機能するよう構成してよい。弁本体４０は、開口端４２と、対向する閉鎖端４３と、開口端４２に近接して配置されるフランジ４４とを備えてよい。特定の実施形態では、止り穴４５（すなわち、弁部材１６を完全に通過しない穴）が開口端４２から延び、止り穴底面４６で終端する。図２に示すように、止り穴４５は弁本体側壁４７の内側表面を画成する。貫通孔４８は、側壁４７の内側表面から外側表面まで延び（すなわち、側壁４７を完全に通過する）てよく、開口端４２と止り穴４５の底面４６との間に位置する。特定の実施形態では、弁１６は、止り穴４５を含まず、流路をもたらすよう配置される２つ以上の貫通孔４８を含んでよい。本体４０及び／又は貫通孔４８を配置し、挿入部１９の壁と共に封止部を形成してよい。挿入部１９を、例えば、プラスチック、金属、硬質エラストマー、ガラス、及び厚紙又は他のセルロース系材料などの硬質材料で作製し、所望の密封面を提供してよい。例えば、弁本体４０が伸長し、その直径が減少するように十分量の軸方向応力を加え、弁本体４０を弾性的に変形させることにより、弁部材１６はユーザーによって作動されてよい。その後、本体４０が伸長して直径が減少するにつれて、流体流路が、本体４０の外面と挿入部１９との間に形成され得る。一旦流体流路ができると、貫通孔４８、止り穴４５、及び開口端４２を通る、折り畳み式袋の内部から外部環境への流体の経路ができる。本明細書で用いる好適な弁部材の別の例は、同時係属の米国特許公開第２０１０／０１３３３０１号に開示されている。

一実施形態では、プラグは、Ｃｈａｎらにより２０１１年４月１３日に出願された米国特許出願第１３，０８５，６７７号（出願人整理番号Ｚ−８４５６）に開示されるような、１つ以上の放射状に配置された及び／又は直径上に配置されたオリフィスを有する。このような実施形態では、装置は弁システムを含み、このシステムは、プラグ受け部材内に挿入されると、プラグの高圧側からプラグの低圧側までの流体の流れを選択的に阻止する、及び通すプラグを備え、前記プラグは、長手方向軸、第１の端部、長手方向で対向する第２の端部、及び周辺外部側壁を有し、プラグが挿入されると、前記外部側壁がプラグ受け部材の内壁を封止的に係合する、概ね細長い弾性的に変形可能なプラグ本体と、前記第１の端部内に配置され、長手方向に盲端まで延びる止り穴であって、前記穴が前記細長い本体内の内部側壁を画成する、止り穴と、前記第１の端部に並列し、前記外壁から半径方向に離れて延びるフランジであって、内部フランジ壁及び外部フランジ壁を有する、フランジとを含み、前記プラグは、前記内部側壁の少なくとも一部分から、前記外部側壁、前記外部フランジ壁、又はこれらの組み合わせの少なくとも１つまで延びる少なくとも１つのオリフィスを形成し、好ましくは少なくとも部分的に前記プラグ本体内に形成され、これにより前記プラグは、前記止り穴の前記盲端に加えられる長手方向の力に応じて長手方向に弾性的に伸長可能であり、前記長手方向の伸長に応じて前記プラグは半径方向に縮小し、前記半径方向の縮小により前記第２の端部から前記第１の端部までの流体流路が生じる。一実施形態では、前記少なくとも１つのオリフィスは、前記オリフィスが前記内部側壁と前記外部側壁との間を延びるように、前記概ね細長い弾性的に変形可能なプラグ本体により形成される。別の実施形態では、前記少なくとも１つのオリフィスは、少なくとも１つの放射状に配置されたオリフィスである。明確にするために、放射状に配置されたオリフィスとは、図２に示す貫通孔４８に類似するものであり得る。別の実施形態では、前記少なくとも１つのオリフィスは２つ以上のオリフィスを含み、２つの正反対の位置で放射状に配置されたオリフィスであってよい。一実施形態では、前記２つの正反対の位置で放射状に配置されたオリフィスは、長手方向に同じ場所にあり、直径上に配置されたオリフィスを形成する。別の実施形態では、前記複数のオリフィスは周囲方向に等間隔で離れている。更に別の実施形態では、前記２つ以上のオリフィスは長手方向に同じ位置にない。これらの及びその他類似するプラグは、Ｃｈａｎらにより２０１１年４月１３日に出願された米国特許出願第１３，０８５，６７７号（出願人整理番号Ｚ−８４５６）に、放射状に配置された、又は直径上に配置されたオリフィスとして説明されている。

別の実施形態では、プラグは、Ｃｈａｎらにより２０１０年４月２６日に出願された米国特許出願６１／３２７，９８１号（出願人整理番号Ｚ−８４５５Ｐ）に開示される１つ以上のフランジオリフィスを形成する。このような実施形態では、装置は弁システムを含み、このシステムは、プラグ受け部材内に挿入されると、プラグの高圧側からプラグの低圧側までの流体の流れを選択的に阻止する、及び通すプラグを備え、前記プラグは、長手方向軸、第１の端部、長手方向で対向する第２の端部、及び周辺外部側壁を有し、プラグが挿入されると、前記外部側壁がプラグ受け部材の内壁を封止的に係合する、概ね細長い弾性的に変形可能なプラグ本体と、前記第１の端部内に配置され、長手方向に盲端まで延びる止り穴であって、前記穴が細長い本体内の内部側壁を画成する、止り穴と、前記第１の端部に並列し、前記外壁から半径方向に離れて延びるフランジであって、内部フランジ壁及び外部フランジ壁を有する、フランジとを含み、前記プラグは、前記外部側壁、前記内部フランジ壁、又はこれらの組み合わせの少なくとも１つから、前記内部側壁、前記外部フランジ壁、又はこれらの組み合わせの少なくとも１つまで延びる少なくとも１つのオリフィスを形成し、好ましくは少なくとも部分的に前記フランジ内に形成され、これにより前記プラグは、前記止り穴の前記盲端に加えられる長手方向の力に応じて長手方向に弾性的に伸長可能であり、前記長手方向の伸長に応じて前記プラグは半径方向に縮小し、前記半径方向の縮小により前記第２の端部から前記第１の端部までの流体流路が生じる。明確にするために、フランジは図２に要素４４として、及び図６に要素２２４として示される。図２より、外部側壁は挿入部１９に接触する側壁４７の一部であり得る。内部側壁は、止り穴４５を形成するプラグの一部であり得る。挿入部１９に接触するフランジ４４の一部は、内部フランジ壁であり得る。外部フランジ壁は、プラグの本体から離れて開口端に面するフランジの一部であり得る。一実施形態では、前記少なくとも１つのオリフィスは、前記内部フランジ壁から延びるフランジオリフィスである。別の実施形態では、前記フランジオリフィスは外部フランジ壁まで延びる。これら及び他の形態のフランジオリフィスは、Ｃｈａｎらにより２０１０年４月２６日に出願された米国特許出願６１／３２７，９８１号（出願人整理番号Ｚ−８４５５Ｐ）に詳細に説明されている。

更に別の実施形態では、プラグは、１つ以上の放射状に配置された及び／又は直径上に配置されたオリフィスと、１つ以上のフランジオリフィスとを備えてよい。好ましい一実施形態では、プラグは少なくとも１つの直径上に配置されたオリフィスを備える。

図３は、容器プリフォーム１００の別の例示的な実施形態を示す。容器プリフォーム１００は、ポリマープリフォーム１１２と、弾性的に変形可能なバンド１１４と、弁部材１１６と、弁部材１１６とポリマープリフォーム１１２の首部領域１１３との間に配置された任意のアダプタ／挿入部１１９とを備える。図４は、図３の容器プリフォーム１０の軸方向断面図を示す。

図５及び６は、ポリマープリフォーム２１２の例示的な実施形態を示す。ポリマープリフォーム２１２は、開口端２２０（実際の開口部は図示せず）及び対向する閉鎖端２２２を備える。ポリマープリフォーム２１２は、開口端２２０に近接するフランジ２２４を備え、ポリマープリフォーム２１２の、吹込み成形型の特定位置への保持に役立てることができる。フランジ２２４は、拡張されたポリマープリフォーム２１２を、外側容器、及び／又は、弁若しくはアクチュエータアセンブリの一部に接合するのに用いることもできる。追加のフランジ２２５及び２２６、並びに溝２２７及び２２８を備え、弾性バンド２１４を所望の様々な形状に配置し、保持するのに役立ててよい。例えば、弾性バンド２１４を、開口端２２０及び／又は閉鎖端２２２に近接する１つ以上の点でポリマープリフォーム２１２に接合してよい。特定の実施形態では、接着剤を溝２２７及び／又は２２８に置き、弾性バンド２１４をポリマープリフォーム２１２に固着してよい。溝２２７及び２２８は、接着剤を収容するよう構成してよいが、当然のことながら、任意の溝２２７及び２２８などのいかなる特定の収容特徴部がないときは、ポリマープリフォーム２１２の外面上に接着剤を置くこともできる。本明細書で用いるのに好適な接着剤の非限定例として、弾性的に変形可能な材料をプラスチック材料に好適に接着可能なエポキシ、ウレタン、アクリル酸、及び／又はその他接着剤が挙げられる。接着剤は、空気硬化型、光硬化型、及び／又は化学的架橋による硬化型であってよい。本明細書で用いるのに特に好適な接着剤の例は、ＬＯＣＴＩＴＥ ４３０６及び４３０７ブランドの光硬化型接着剤、並びにＬＯＣＴＩＴＥ ４０６、４５０１、及び４９５ブランドの接着剤であり、全てＨｅｎｋｅｌ（Ｇｅｒｍａｎｙ）から入手できる。特定の実施形態では、弾性バンド２１４による制約なくポリマープリフォーム２１２の壁が吹込み成形型の境界までできるだけ効果的かつ効率的に拡張できるように、弾性バンド２１４は、ポリマープリフォーム２１２の端部２２０及び２２２から離れて配置される点（すなわち、開口端２２０及び閉鎖端２２２から非常に離れた点）においてポリマープリフォーム２１２に固着されない。また、機械的手段を用いて弾性バンド２１４をポリマープリフォーム２１２に接合してもよい。あるいは又は追加的に、バンドの遠位部をポリマープリフォーム２１２に固着する必要がないように、弾性バンド２１４を構成してよい。

図７は、弾性バンド３１４が、ポリマープリフォーム３１２の閉鎖端３２２を覆って閉じた遠位端３１５を有する例示的な実施形態を示す。ポリマープリフォーム３１２が、例えば吹込み成形中に軸方向に拡張すると、それに応じて弾性バンド３１４が軸方向に伸張できる。弾性バンド３１４の内壁部分を互いに接着剤で接着することにより、閉じた遠位端３１５を形成してよい。あるいは又は追加的に、拘束部材（例えば、クランプ）を遠位端３１５の外面周囲に配置し、閉じた状態にしてよい。遠位端３１５は完全に閉じて示されているが、ポリマープリフォーム３１２、及びポリマープリフォーム３１２から吹込み成形され得る任意の折り畳み式袋が、弾性バンド３１４の遠位端３１５を通って突き出ないように、部分的に閉じているか、又は対向側よりも小さい開口部を有するように製造してもよい。

ブラシヘッド９００を含む例示的なパーソナルケア製品４００を図８に示す。図９は、図８のパーソナルケア製品４００の軸方向断面図を示す。パーソナルケア製品４００は、成形容器４１２と、外側キャップ４１４とを含む。図８に示す外側キャップ４１４は透明であるが、外側キャップ４１４が半透明、又は更には不透明でもよいことを理解されたい。装置４１６は容器４１２内に配置され、ポリマープリフォーム、例えば本明細書に開示されるポリマープリフォームの１つから形成される折り畳み式袋４１８を含む。折り畳み式袋４１８は、流動性パーソナルケア組成物４１９で充填される。この例におけるアクチュエータ４２２はブラシヘッド９００であってよく、皮膚上に塗布時に押し下げる、又は皮膚と接触前に押し下げることができる。別の実施形態では、ブラシヘッド９００の固定（押し下げ可能ではない）が所望される場合もある。このような実施形態では、ボタンをアクチュエータとして用いることができるため、ブラシヘッドの全ての動作とは別に作動が起こり得る。一実施形態では、アクチュエータは管４２６及び／又は液体分配導管９２６であってよく、ブラシへの下向き圧力が、液体分配導管の弁内への押し込みを引き起こす。ここで示すように、管４２６及び液体分配導管９２６を同じ管構造から形成でき、ここでこの管はブラシヘッドの下方に存在し、液体分配導管はブラシヘッド内に延びる。このような実施形態では、管４２６の動作が液体分配導管の動作につながることを、当業者は理解するであろう。ブラシが押し下げ可能ではない実施形態では、ボタン又はその他レバーを用いて管４２６を押し下げてよい。図１４は、本明細書で説明する弾性的延伸性のスリーブ内管式のディスペンサーを含み得るパーソナルケア製品の例である。図１４に示すように、ブラシヘッド、液体分配導管、及び管を含む全体構造が作動中に押し下げられるように、ボタンをディスペンサーヘッドに配置してよい。

続いて、長手位置に弾性的に変形可能である弁が伸張され、半径方向に縮小され得る。管は液体分配導管の一部を形成してよく、又は管は、液体分配導管と流体連通する別個の構造体であってよい。管４２６を弾性的に変形可能な弁部材４２８に接続してよい。管４２６の下向きへの移動により、パーソナルケア組成物４１９の一部が貫通孔４２９内を通過できるように弁部材４２８を配置するが、パーソナルケア組成物４１９が管４２６の長さ全体を流れ、パッケージ４１０から出ていけるように、管４２６上の第２の貫通孔及び／又は開口スロット（例えば、図１０Ａは管４２６上に第２の貫通孔６６を示し、図１０Ｂは管４２６上に開口スロット４６６を示す）を一直線に揃えてよい。特定の実施形態では、ある位置で第１の貫通孔６６が第２の貫通孔４２９と一直線になり、別の位置でそうでないように、管４２６は弁部材４２８内で回転可能であってよい。アクチュエータが不注意にぶつけられる又は押された場合に、組成物４１９の放出を防ぐ又は限定するように、この特徴部は所望のロック態様を提供してよい。

特定の実施形態では、特定のパターン（例えば、円錐形、平面、単一流、複数流、又は不定形）、液滴直径、特定の圧力、及び／又は範囲（すなわち、分配された組成物が移動できる有効距離）で、パーソナルケア組成物が分配されるのが望ましい場合がある。例えば、容器は、ノズルが皮膚から１５．２４ｃｍ〜３０．４８ｃｍ離れた距離に保持されるとき、２．５４ｃｍ^２〜１５．２４ｃｍ^２、５．０８ｃｍ^２〜１０．１６ｃｍ^２、又は更には７ｃｍ^２〜９ｃｍ^２の有効適用範囲を有する円錐形パターンで、パーソナルケア組成物を分配するように構成された開口部を有する液体分配導管を備えてよい。特定の実施形態では、パーソナルケア（person care）組成物は、１ｃｍ^２〜２２５ｃｍ^２の有効適用範囲を有するスプレーパターンで分配されてよい。更に、特定の実施形態では、パーソナルケア組成物を含有する特定の粒子中の粒子が開口部で固まってディスペンサーを詰まらせないように、ディスペンサー開口部の大きさを決めることが重要な場合がある。本明細書に開示されるパーソナルケア製品を目的通りに用いると、ユーザー又は受益者が組成物を更に操作する必要なく（例えば、組成物を更に塗り広げる又は擦り込む必要がない）、パーソナルケア組成物の実質的に均一なフィルムをユーザーが受益者の皮膚に塗布できるようになる。好適な粘度及び表面張力を有するようにパーソナルケア組成物を構成することに加え、表面に組成物を好適なフィルム形状で塗布するよう構成される開口部を有するノズルを提供することが重要である。例えば、ノズル開口部は、特定の圧力低下（すなわち、容器中組成物にかけられる圧力と表面への塗布時の圧力との差）及び／又は剪断速度をもたらすよう構成されてよい。開口部を選択的に構成することにより、例えば剪断速度を制御し、組成物へのずり増粘又はずり減粘といった好ましくない影響を最小限にできる。

図１１は、本明細書で用いるのに好適な外側容器５００の例示的な実施形態を示す。外側容器５００は、ポリマープリフォーム、折り畳み式袋、及び／又は弁部材の挿入のため、容器の上部に開口部５９０を備えてよい。外側容器５００は、当該技術分野において既知の任意の好適な材料で作られてよい。特定の実施形態では、外側容器５００はポリマープリフォームと同じ材料で形成されてよい。パーソナルケア製品の製造方法の例は、Ｋｌｏｆｔａらにより２０１０年４月２６日に出願され、米国特許出願第１２／７６７，２８３号（出願人整理番号１１６９４）で識別される、表題「ＭＥＴＨＯＤ ＦＯＲ ＭＡＫＩＮＧ Ａ ＰＥＲＳＯＮＡＬ ＣＡＲＥ ＰＲＯＤＵＣＴ」の同時係属米国特許出願に開示されている。

本明細書に開示した寸法及び値は、記述された正確な数値に厳しく限定されるものと理解すべきでない。むしろ、特に言及しない限り、そのようなそれぞれの寸法は、記述された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「４０ｍｍ」として開示された寸法は、「約４０ｍｍ」を意味することを意図する。

本発明の「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそうした文献が本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。

本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

Claims (15)

1. パーソナルケア製品を皮膚上に分配する装置であって、
   （ａ）基部と、複数のブラシ毛と、を備えるブラシヘッドと、
   （ｂ）前記ブラシヘッド、前記基部に操作可能に接続される装置本体であって、
   （ｉ）外側容器と、
   （ｉｉ）前記外側容器内に配置される少なくとも部分的に拡張した折り畳み式袋と、弾性部材が軸方向及び半径方向に伸張されるように前記折り畳み式袋の少なくとも一部分を取り囲む弾性部材であって、前記弾性部材の少なくとも一部分を通して赤外線の透過を可能にする弾性的延伸性材料で構成されている、弾性部材と、を含む、装置本体と、
   （ｃ）前記基部を通って前記折り畳み式袋と流体連通する少なくとも１つの液体分配導管と、を備える、装置。
2. 前記複数のブラシ毛が、前記遠位端から前記近位端に至る少なくとも１つの流路を形成する、請求項１に記載の装置。
3. 前記液体分配導管が、前記複数のブラシ毛内に形成される前記少なくとも１つの流路内に少なくとも部分的に延在する、請求項１又は２に記載の装置。
4. 前記折り畳み式袋内に収容されるパーソナルケア組成物を更に含み、前記パーソナルケア組成物が、シェービング用調製品、スキンケア組成物、抗真菌組成物、抗菌組成物、創傷治癒組成物、及び酵素阻害組成物のうち少なくとも１つを含む、請求項１〜３のいずれか一項に記載の装置。
5. 前記パーソナルケア組成物が、ジェル、後発泡ジェル、クリーム、発泡性及び非発泡性の液体、機械的にポンプ可能な液体、非エアゾールジェル、エアゾールジェル、エアゾールフォーム、ペースト、セラム、及びスプレーからなる群から選択される製品形態を有する、請求項４に記載の装置。
6. 前記シェービング用調製品が、後発泡ジェルを含む、請求項４又は５に記載の装置。
7. 前記折り畳み式袋が、１００マイクロメートル未満の壁厚を有する少なくとも１つの区分を含む、請求項１〜６のいずれか一項に記載の装置。
8. 前記折り畳み式袋が、開口端及び前記開口端に対向する閉鎖端を有し、前記弾性的延伸性バンドが、前記袋の開口端に近接する第１の端部、及び前記袋の閉鎖端に近接して前記袋に接合される第２の端部を含む、請求項１〜７のいずれか一項に記載の装置。
9. 前記弾性部材が、接着剤、機械的締結具、又はこれらの組み合わせのうち少なくとも１つにより前記折り畳み式袋に接合される、請求項１〜８のいずれか一項に記載の装置。
10. 前記弾性部材が、前記折り畳み式袋に１３５〜４８０キロパスカルの静水圧をかける、請求項１〜９のいずれか一項に記載の装置。
11. 前記製品が動作的に使い尽されると、前記折り畳み式袋に配置される前記パーソナルケア組成物の少なくとも９５％が分配される、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の装置。
12. 前記弾性部材が、伸張時の長さ及び未伸張時の長さを有し、前記伸張時の長さが、前記未伸張時の長さよりも少なくとも５０％長い、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の装置。
13. 前記折り畳み式袋が、袋の開口端及び袋の閉鎖端を含み、物品が、前記袋の開口端内に配置される弁部材を更に含み、前記弁部材が、前記折り畳み式袋から流出する流動性組成物の流路を提供する、請求項１〜１２のいずれか一項に記載の物品。
14. 前記弁部材が、剛性挿入部と、前記弁部材を通過する開閉可能な流路を提供するよう操作可能に構成された可撓性本体部材と、を備える、請求項１３に記載の物品。
15. 前記弁部材が、少なくとも１つの貫通孔と止り穴とを備える、請求項１３又は１４に記載の物品。

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