JP2013530788A - 動く厚い組織の開口を閉鎖するための方法および装置 - Google Patents

動く厚い組織の開口を閉鎖するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、組織の一部、特に厚く及び/又は動く組織の一部に、縫合糸を通すための装置に関する。組織ウエルト用チップは、組織の一部にウエルトを形成するための谷部を有している。アライメントガイドは、上記谷部に隣接する先端部に、回動可能に設けられている。装置は、ガイドワイヤを収容する通路を有し、この通路は、そこを貫通するガイドワイヤと、長くスリーブスライド可能に係合している。スリーブ上の拡張可能な組織係合部材が、上記チップの通路を通過するのに十分小さな径を有する収縮形状から、組織部位に係合して上記谷部へ付勢するのに十分な大きさの径を有する拡張形状へと拡張する。この谷部への付勢により組織部位にはウエルトが形成される。装置は、後退可能な針を備えている。この針は、組織部位が上記谷部に係合している状態で、組織部位の少なくとも2箇所を通って伸びることができる。

Description

本発明は一般的に、比較的厚い動く組織を、縫合糸の両端をきつく引き寄せた時に、縫合糸内の組織が締め付けられるように縫合するための新しい方法と装置に関する。特に、低侵襲的で遠隔からの、同時の、止血の、複数の水平マットレス縫合のための方法および装置に関する。これら水平マットレス縫合は、創傷部位を通って留置されたガイドワイヤを中心にその周りを取り囲む。この創傷部位は、医学的介入を容易にするための通路を提供するために広げられ、その後密閉される。本発明の実施例の1つは、複数の針を有する手動の縫合器具を含む。これら針は、比較的厚い係合された組織を貫通して進み、各針が、縫合糸の端部をピックアップする(受け取る、引き取る)。これにより、予め搭載されたプレジェット付きの複数の同心状の水平マットレス縫合部を、所定深さで、正確な位置に方向付けることができる。拍動する心臓のような、動く可能性のある組織構造において、正確に装置を配置出来るようにするため、この縫合器具は、新しい薄型の、枢動または回動する機械式アライメントガイドを組み込んでいる。これにより、縫合器具の先端部を一時的ガイドワイヤによって特定された所望の位置へと制御して位置づけることが可能になる。上記ガイドワイヤはアクセス部位の中心を横切る。別の実施例によれば、このような厚い、動く組織構造をしっかり握った(係合した)状態を維持するため、縫合器具の縫合先端部を標的組織部位に正確かつ確実に係合するために、付加的な機械的手段を提供する。心尖部を通る心臓へのアクセス創および上行大動脈のカニュレーション部位を安全かつ確実に閉鎖するために、本発明を用いる新しい方法を示した例も、ここに記す。
診断的介入または治療的介入のために、より内部にある構造への通路やアクセスを提供すべく、生きた組織および器官における創傷が医師によってしばしば作られる。壁の厚さが厚く、位置固定されていない(例えば、移動する、あるいは活発に動いている)または加圧された流体や気体を保持するためのバリアとして働く組織構造に作られたアクセス創は、形成するのも閉じるのもより困難である。装置の配置の正確性の向上を期して、組織にアクセスする間の中心的標的および案内要素を提供するために、刺入創に一時的ガイドワイヤを配置することが日常的に行われている。たとえば、拍動するヒトの心臓の内部にアクセスするために、心尖付近の左心室側部に心筋を通るカニュレーションを行うことにより、心室腔を通って大動脈起始部、僧帽弁および左心房へのアクセスが可能になる。他の心臓の介入の例としては、心肺バイパス形成手術中に酸素を豊富に含んだ血液が順行通過する部位を提供するための、上行大動脈前部のカニュレーションがある。拍動する上行大動脈を貫いてアクセスしたり、収縮する、動いている左心室に心尖を通ってより良くアクセスするために、ガイドワイヤを差し込むことが出来る。さまざまな種類の創傷を閉鎖するための数々の手技および技術が既に存在しているが、高度な低侵襲性介入のために作られた、さまざまな組織の創傷を閉鎖する手段の改良が依然として求められている。この需要は、小さな開口を通って遠隔からアクセスするための創傷の閉鎖、特に、循環する動脈血等の加圧された流体を収容する比較的厚い組織の創傷をしっかりと閉じるために、非常に重要である。
本発明はさまざまな組織構造を固定(secure)するために利用可能であるが、心臓介入時によく見られるような、より厚い、固定されていない(non-fixed)組織に特に有用である。本発明は心臓への複数の応用が可能であるため、次に心臓の解剖学的構造の概略を記す。健康なヒトの心臓には4つの室がある。すなわち、右心房、右心室、左心房、および左心室である。この極めて重要な循環系器官は、一般的に「右」側と「左」側があると考えられている。「右」側では、右心房が酸素を与えた後の血液を体から受け取り、右心室がこの酸素の少ない血液を肺にポンプ式に送り出し、「左」側では、左心房が肺から酸素を与えられた血液を受け取り、左心室がこの酸素を豊富に含んだ血液を送り出しで体中に循環させる。正常な一方向の血流と生理学的血圧を維持するために、心臓には4つの弁がある。すなわち、右房室弁(三尖弁)、右心室と肺動脈との間に肺動脈弁、左房室弁(僧帽弁)、および、左心室と上行大動脈との間の大動脈弁である。
ここ10年の間に、筋肉質の心筋壁(典型的には左心室前部の先端つまり心尖付近の心筋壁)を直接貫いて作られた、小さなアクセス創を通して、拍動する心臓の内部に外科的に介入する可能性のために、さまざまな評価がされてきた。この、いわゆる経心尖アクセスというアプローチは、心房心内膜アブレーションから僧帽弁の修復、経カテーテル大動脈弁置換術に至る介入のために提案されてきた。心尖部を通る大動脈弁置換術は、現在、欧州および北米で臨床的に実用されている。
心尖を通る心内膜アブレーションおよび僧帽弁の修復を概観すると、例えば、Lattouf(米国特許公開2007/0270793)は、左心室心尖部の壁を貫通して作ったアクセス創を通って左心房の内室にアクセスし、その後左心室と僧帽弁とを通って後退することを提案した。左心房の室にアクセスして異常な心内膜組織を破壊した後、心尖部の閉鎖は、痛くて侵襲性の高い、胸壁の開胸切開を必要とする、伝統的な開胸手術の技法で行われた。Lattouf(米国特許6,978,176)はまた、左心室内に固定された僧帽弁の弦状アタッチメント(chordal attachment)の修復のための方法および装置を教示する。彼らは、心尖部へのアクセス創のカニュレーションのためにプラスチックのプラグを用いて、新しい僧帽弁の弦状修復フィラメントを固定し、心尖部の創傷を閉鎖することを提案する。Gammie(米国特許7,635,386)は、異なる縫合器を用いた、同様の、心尖部を通しての僧帽弁修復方法を示した。
心尖部を通る経カテーテル大動脈弁置換術は、現在、研究が集中し、臨床的に熱い注目を浴びている分野である。2010年5月のAmerican Association of Thoracic Surgeons(米国胸部外科医協会)では、このテーマで20以上の異なる発表が行われた。しかし、心尖部を通しての介入経路の侵襲性を最小化するために、低侵襲性またはシングルポートアクセスまたは経皮的技術を提供したものはなかった。この主題に関して公開された文献を調査したところ、現在臨床的に存在する、または研究によって提案されたものの中には、心尖部を通るアクセス部位の低侵襲性閉鎖のために公にされた方法は存在しないことが分かった。心尖部を通る経カテーテル大動脈弁置換術は、現在、最も重篤な心臓病患者に対して行われている。こうした患者は通常、高齢で、複数の他の並存疾患を抱えており、他の方法では手術出来ない、重篤な大動脈弁狭窄症で瀕死の状態にある。真に低侵襲性のアクセス方法があれば、これらの非常に重篤な患者に、安全な回復の最善の可能性を提供することが出来る。
心尖部を通る経カテーテル大動脈弁置換術用の製品は、特に欧州では、すでに多数の患者を助けているが、心尖部を通るアクセス創を遠隔から閉鎖する優れた方法は、いまだに確立されていない。Edwards(登録商標)Lifesciences(登録商標)(エドワーズライフサイエンス社)は、寸法31Fr.の心尖部を通るデリバリーシステムAscendra(登録商標)を提供している。これは、23mmおよび26mmのステンレス鋼の牛心膜を用いたバルーン拡張型大動脈弁異種移植片のためのものである。同社の全製品の発売開始は、2012年頃になるものと見込まれる。欧州では、Medtronic(登録商標:メドトロニック社)がCoreValue(登録商標)リバルビングシステムを販売している。これは、ブタの大動脈弁を砂時計型のニチノールのフレームに組み込んだもので、体温で自動的に拡張する。Medtronic(登録商標:メドトロニック社)の心尖部を通るデリバリーシステム製品Embracer(登録商標)および、その経大腿のバージョンであるVentor(登録商標)は、いずれも2014年に発売が見込まれている。このMedtronic(登録商標:メドトロニック社)のデリバリーシステムは寸法18Fr.で、最終的には20〜27mmにまで拡張される弁を届ける。Medtronic(登録商標:メドトロニック社)の経カテーテル肺動脈弁Melody(登録商標)は、最初、米国で2010年に販売された。St. Jude Medical(登録商標:セントジュードメディカル社)等の他の国際的企業も、心尖部を通る経カテーテル弁製品の開発を報告している。我々の知る限り、ここ5年以上にわたってその必要性がはっきりと認識されてきたにもかかわらず、真に低侵襲性の、経心尖アクセス部位の創傷の閉鎖を容易にする自動化された技術はいまだに報告されていない。
多くの重篤な心臓病患者が心臓弁の置換を必要としているが、より外傷が小さい、安全で有効な別の方法が臨床的に利用可能であれば、大きな胸壁の創傷を好む者はいないであろう。患者に対する最初の経カテーテル大動脈弁置換術は、2002年にフランスで行われた。今では、世界中で毎週50件の心尖部を通る大動脈弁置換術が行われているものと推定される。これらの非常に重篤な患者のすべてにおいて、前側第6肋間腔を貫く、開胸手術が必要である。この開胸術は、伝統的な手による縫合技術を可能にするため、心臓の心尖部を通るアクセス部位の準備として、拍動する心臓の前部(前方表面)を露出させるものである。ハイブリッド手術室は、介入的心臓病学の手技を結集させる、心臓の弁置換を有効に行うことが出来る。心臓の弁置換は、最近まで、心臓外科医の熟練した手を直接用いることを必要としていた。この現代的なコラボレーションは、真に最小限の心臓の経心尖介入のための、安全で信頼性の高い技術および技法が利用可能になるまでは、限定的なものにとどまるであろう。
過去50年間にわたって、何百万人もの患者が心肺バイパスの恩恵を受けてきた。このバイパスでは、体外酸素供給と、心臓停止状態で心臓切開手術を受けている患者の血液循環へと血液を戻す血液加圧を可能にする。心肺バイパス患者の血液循環に、酸素を与えられた血液を戻すための管を提供するためによく使われる技法には、患者の上行大動脈にカニュレーションすることが含まれる。このカニュレーションでは、クロスクランプをかけた大動脈起始部の上方で血液循環へのアクセスを提供するために、管が、加圧され酸素を供給された血液を運ぶ。灌流カニューレ管を設置し、その後大動脈カニュレーション部位の創傷を閉鎖するための、より良い、より侵襲性の低い方法が必要とされている。
多くの低侵襲性の心臓手術処置において、効果的な介入を確実にし、要求される可視化を可能にするために、いまだに、心臓を停止させることが求められている。患者は、低侵襲性の心尖弁修復に利用される、はるかに小さな胸部の創傷から大きな恩恵を受けることが出来、さらに長期的な治療上の効果を得ることが出来る。標準的な持針器を用い、低侵襲性の小さな遠隔のポート部位を介して、上行大動脈に伝統的な二重巾着縫合を手で施すのは非常に難しいため、ほとんどの外科医にとっては、この付加的な危険を冒す価値はない。低侵襲性の心臓手術において、直接的に壁を通る上行大動脈のカニュレーションを避けるために、最適とは言えないが、さまざまな製品が利用可能である。たとえば、Edwards(登録商標)Lifesciences(登録商標)(エドワーズライフサイエンス社)は、EndoDirect(登録商標)という、長いバルーンカテーテルを提供する。この製品は、鼠径部の脈動する大腿動脈を通り、上方へ大動脈弓を越えて逆行させることが出来、この大動脈弓にバルーンを入れて最も近くの大動脈を塞ぎ、心停止中に、加圧され酸素を豊富に含んだ血液を血液循環に注入することを可能にする。これらのバルーンはあまり適切でない位置に移動する傾向があり、しばしば位置直しが必要になる。大動脈弓を通るあらゆるカテーテルには、塞栓物質を変位させ、脳卒中その他の合併症を引き起こす危険性がある。大腿動脈の壁を貫く大きな創傷は、通常、動脈切開修復のために開腹手術を必要とする。低侵襲的に供給されて、心肺バイパス中に大動脈カニューレを固定し、その後で、壁を貫くアクセス創を密閉する装置があれば、大きな前進であろう。
低侵襲手術(MIS)革命により、いくつかの入手可能な縫合製品が、小さなアクセス部位を通して作業する外科医に、手による縫合や手による糸結びの代替策を提供してきた。腹腔鏡または胸腔鏡下で用いる特殊化されていない持針器の使用は、人間工学にかなった正確な遠隔縫合への大きな制約となる。LSI SOLUTIONS(登録商標:エルエスアイソルーションズ社)のSEW-RIGHT SR?5(登録商標:米国特許5,431,666)、Running Device(登録商標:米国特許7,407,505)およびTK-5(登録商標)Ti-Knot(登録商標)の技術、Covidien(登録商標:コヴィディエン社)のEndostitch、およびBoston Scientific(登録商標ボストン・サイエンティフィック社)のCapio(登録商標)等のMIS用縫合器は、遠隔操作で縫合するシャフト式の器具を提供している。これらのいずれの製品によっても、必要とされる組織の位置に、正確に、同時に同心的な縫合を行うことは容易には出来ない。
もう一つの関連した遠隔縫合器のカテゴリーは、通常トロカール創傷閉鎖装置と呼ばれる、通常、前腹壁のトロカールカニュレーション部位におけるアクセス部位創傷を閉鎖するために用いられるものである。通常、これらの装置は縫合糸を介在し、装置の先端部が閉鎖しようとする穴に挿入されるが、そのことは、上述の例においては問題となる。これらのタイプの装置はまた、通常、血液のような加圧された流体とは関係のない穴を閉じるものである。ここ20年の間にさまざまな種類のトロカール創傷閉鎖装置が用いられるようになったが(米国特許5,368,611および米国特許5,620,456)、この経心尖創傷あるいは大動脈カニュレーション部位の準備および閉鎖を可能にするものとして知られているものはない。
血管の創傷(例えば、鼠径部における大腿動脈の経皮的アクセス部位等)の閉鎖に利用可能な、別の群の製品としては、動脈切開の創傷閉鎖装置がある。刺創を閉鎖する別の方法を提供するべく、さまざまな縫合器が記述されており、米国特許5,766,183、6,368,334、および6,641,592はそのような技術を開示している。別の方法としては、創傷の縁に対向する金属製クリップ(米国特許4,929,240)および吸収性プラグ(米国特許4,852,568および米国特許5,342,393)が開発された。これらの装置も利用可能になってからしばらく時間が経つが、経心尖アクセス部位および大動脈カニュレーション部位の閉鎖等への適用のためには、受け入れがたいものに思われる。
先行発明(巾着縫合をし、穴を開け、ガイドワイヤを通すための医療機器:米国特許7,731,727)は、本発明にいくぶん類似しているように見えるが、さまざまな明確な違いがある。先行発明の技術は、壁の薄い組織に遠隔から適用するもので、内蔵の真空室を用いて、壁の薄い組織を真空で吸って位置付け、針を配置する。この組織は、胃壁や直腸壁等であるが、真空による変形を可能にするためには、非常に従順である必要がある。壁の厚い構造は、真空だけではしっかりと保持できないことが考えられる。この先行発明の器具を、加圧された流体を押しとどめるためのバリアとして働く組織に用いることは、意図されていなかった。針は組織の厚さ全体を貫き、そのことは、加圧された流体が即座に漏れるような事態を引き起こしかねない。また、内蔵された切刃の使用は、たとえば、拍動する心臓において、即座の出血を引き起こしかねない。加えて、この真空を介した技術においては、巾着縫合がなされ、壁を通して切開がなされた後、処置の最後にガイドワイヤが機器に通される。これは、本発明のように予め置かれたガイドワイヤを通る技術とは逆である。厚い組織に用いるため、本発明によれば、標的となる組織の部位への案内としての役を果たすために一時的ガイドワイヤが事前に設置されており、装置の端部を、既に存在しているガイドワイヤ上を、そのガイドワイヤに沿って挿入する。上記先行技術は、機械的な器具を組織へ位置決めする機構、あるいは、外側アンカーと内側アンカーとの間の圧縮に基づく、器具の組織への確実係合手段を教示していない。従来技術は、壁の厚い動く構造に用いることを意図したものではなかった。
重要な臨床的な必要性が長い間認識されてきたにもかかわらず、多くの治療的介入(特に厚い組織が関わる心臓処置に関連したいくつかの治療的介入)において要求される、ある種のアクセス創の安全で有効な低侵襲性の閉鎖技術は、知られていない。本発明は、新しい、潜在的に有効性が高くかつ安全な選択肢を、将来の患者に提供する。
1本またはそれ以上のフィラメント状の構造(filamentous structure)を単一のまたは複数の組織部位を通して配置する外科的行為は、縫合(suturing or stitching)と呼ばれている。綿、シルク、プラスチックポリマー、金属等を含む多様な材料から作ることができる糸、コード、ワイヤ等からなるフィラメント状構造は、縫合糸(suture or stich)と総称される。
単一の縫合糸を組織に通して配置する工程または場所は、それぞれ「咬合する(taking a bite)」,「咬合部(the bite)」と呼ばれる。
水平マットレス縫合(horizontal mattress suture)(その形状からU字縫合(U−stitch)とも表現される)は、組織においてほぼ同一深さをなすとともに、組織領域によって互いに離間した2つの平行な組織咬合部を配置するために、単一の縫合糸を用いることを含む。通常は、各組織咬合部の長さはほぼ等しい。そのため、縫合糸の一端部が組織に入り組織を出るまでの組織における間隔は、隣接する組織において縫合糸の他端部によってかけられた間隔に匹敵する。最も単純な水平マットレス縫合は、3つの辺を有する平底の逆U字形、より簡単に言えば開いたボックス形状をなしている。開いたボックスの平底部は組織の外側にある。連続した縫合糸の2つの部分は、開いたボックス形状の平底部と直交し互いに平行をなして組織内に配置され、同方向に組織から出ている。組織の外において、出ている一方の縫合糸端部と他方の縫合糸端部とを連結することにより、4つの辺を有する、閉じられたボックス形状の、正方形または長方形の縫合糸形状が得られる。縫合糸端部をよりきつく引くことにより、組織咬合部間で保持された組織は、一緒に引かれ締め付けられる。このような外科的技術は、治療のため、出血制御のため、または両方のために、組織や傷を適切に維持する技術として知られている。
本発明は、標的となる組織部位の周りに2つの同心的な水平マットレス縫合を確実に配置する。この組織部位は、厚い壁を有していてもよく、動いていてもよい。縫合閉鎖部を保護するために、プレジェット(pledget)と称される付加的な要素が時々用いられる。このプレジェットは、ボルスター(bolster)とも呼ばれ、頑丈でありながら柔らかく迎合的なパッド状の材料であり、テフロン布や圧延綿のリンネル等からなる。このプレジェットは、細い縫合糸と繊細な組織との間に配置され、締め付け工程よび治療工程の間に組織が過度に圧縮されるのを回避する。上記ボックス形状の平底部において、両縫合糸の外側の部位は、装置の先端部に保持された4つの穴を有する単一のプレジェットの中央部を越える。各縫合糸の2つの端部は、プレジェットに形成された4つの対応する穴を通り、4つの組織咬合部を形成した後、プレジェットが組織上に引き寄せられる。ボックス形状の頂部を閉じるべく、4つの穴を有する第2の単一のプレジェット、又は2つの穴を有する2つのプレジェットが、組織縫合部の基端側に出た縫合糸の自由端を固定するために用いられる。縫合糸の自由端はプレジェットの穴を通り、結ばれた縫合糸結合部と下方の組織との間にクッション緩衝部が提供される。縫合糸を結び又は固定することにより、ボックス形状の頂部が実質的に永久に固定され、縫合糸とプレジェットとの間で組織を一緒に圧縮する。
これは新規の複数のプレジェットを有する縫合部を遠隔設置する縫合器具である。これら縫合部は、拍動する心臓や大動脈の壁構造等の比較的厚く従順でない組織に形成された標的組織の傷口を中心にしてこれを囲むようにして配される。その縫合糸は、予め決められた組織深さで所定間隔をもって供給される。装置の先端部が傷口に入る必要はなく、アクセス創が完全に開く前に、存在しているガイドワイヤの周りにしっかりした縫合部を設置する。縫合器具は、ピストルグリップ式のハンドルと、心尖近傍の心臓前面や上行大動脈等、標的となるアクセス部に複数の水平マットレス縫合部を正確に設置するための手動レバーを有している。器具のシャフトがその基端でハンドルに連結されている。このハンドルは、患者の外部で術者の直接的なコントロール下に置かれる。例えば、経心尖のアクセス部を作りかつ閉じる際に、シャフトが左胸壁にて患者の体に入り通過し、これにより、縫合部設置が行われる装置先端部を、標的となる手術位置(例えば拍動する心臓の心尖)へと進める。
この縫合器具は、その先端部を機械的に制御して所望の組織位置に位置決めできるように、薄型の回動するロック可能な機械式組織アライメントガイドを組み込んでいる。非ロック状態のアライメント機構は回動して、先端部とこの先端部に内在するガイドワイヤが狭い開口をより自由に通過できるようにする。ロック状態では、アライメントガイドは安定したガイド機構を提供し、縫合部を設置するために、内在するガイドワイヤを、縫合器具の組織収容ジョー(組織収容顎部:tissue receiving jaw)またはウエルト用谷部(welting trough)と直交する好ましい位置に向ける。
さらに、この器具は、この器具の先端部を標的となる組織部位に正確にしっかりと係合させるための機械的アッセンブリを備えている。1つの組織係合アッセンブリは、連結された2つのバルーンを備えている。両バルーンが満たされ膨らんだ時に、組織のリッジないしはウエルト(隆起部、うね部:ridge or welt)を、バルーンと、器具の先端部における収容ギャップないしはウエルト用谷部との間のスペースで圧縮するとともに挟む。これにより、標的となる組織を最も適切な縫合位置へと動かし再適合させる。別の組織係合アッセンブリは、内側のヒンジ付き膨張可能な機械式アンカーを備えている。このアンカーは、組織を、縫合ジョーの下面のウエルト用谷部と対向する縫合位置へと引く。この際、外側の圧縮スプリングが回動アライメントガイド機構の頂部に力を付与し、ウエルト用谷部を組織係合部へと押し付ける。
本発明を含む最近の研究成果が、2011年の胸部手術の年次会議において発表された。その提案のタイトルは、「自動化された遠隔の経心尖創傷閉塞システム:豚の心臓の破裂圧力の研究と死体の内視鏡的デモンストレーション」である。この研究の要約は、下記の通りである。
経カテーテル治療は、構造的な心臓疾患の処置として急速に主流になってきている。胸部の肋骨を広げない単一ポートの手術法は、短い距離の苦痛を伴わない直接的アクセスを提供し、しっかりした経心尖の傷の閉塞を含み、この順方向処置をさらに進化させる。
50体の豚の心臓(47体は生体外、3体は拍動中)と、10体の人間の死体(8体は開胸、2体は内視鏡的)における、前側の左心室への経心尖アクセス創は、この手動遠隔縫合技術で、成功裏に閉じられた。この技術では、2つの同心的な(concentric)プレジェットを有する水平マットレス縫合部を3〜5mmの範囲の正確な深さで設置している。通常の閉塞時間は2分未満であった。この破裂圧力研究のために、医療で用いられている拡張器を用いて、取り出したばかりの豚の心臓に経心尖の傷を作り、機械的縫合された閉塞部(10件)と手により縫合された閉塞部(5件)を、加圧された食塩水注入により、漏れテストした。この技術は、3体の生きていない豚の拍動している心臓における経心尖の傷口を閉じるための開胸術を介して用いられた。人の死体は、このビデオ内視鏡の単一ポート技術により、自動化された経心尖の傷口の閉塞処置を受けた。
拡張された後にこの開発プロジェクトを通して縫合され閉じられた経心尖のアクセス創は、密封して閉塞された。新鮮な豚の心臓の破裂圧力研究において、第1の手で縫合された2つの閉塞部は、完全に壁を貫くような縫合を受けた。両方とも、平均圧222mmHg、ピーク圧298mmHgで、縫合糸のトラックから離れて、持続的な漏れを示した。他の全ての閉塞部は、高い心室内注入圧力にも拘わらず(平均、最低、最大圧力は、自動縫合の場合それぞれ327,262,348mmHgであり、手による縫合の場合それぞれ303,222,358である)、漏れ無し状態を維持した。この高い圧力では、生体外モデルの心臓の弁と心房が駄目になり、それ以上の圧力を発生させることができなかった。映像は、この研究におけるテスト対象である注入された心臓の膨張限界を示している。豚の拍動する心臓の閉塞部は、止血性を有していた。内視鏡の映像は、人間の死体における経心尖アクセス創の単一ポートを閉じるために、この方法を用いることが容易であることを示している。
改良された特注ツールは、低侵襲的な心臓手術の非常に重要な領域において、心臓胸郭部の外科医が先導し続けることを保証する必要がある。内視鏡使用のために発展した、経心尖アクセス創を閉塞する自動化された技術及び技法が、人間工学的で、早く、効果的で、高い信頼性を有していることが、示された。新鮮な豚の心臓の破裂圧力研究は、遠隔縫合された傷の閉塞部が、テスト対象である心臓の他の構成要素が耐えられないほどの注入圧力を超えて密封状態を維持できることを示した。この早期の成功の結果(豚の生体内での拍動する心臓における止血性閉塞部を示し、人の死体モデルにおける単一ポートを通しての、経胸部の、全体的に内視鏡による心尖閉塞部を示す)は、更なる評価を促す。
上述した本発明の目的、特徴および利点は、添付図と関連した後述の説明によって、より明瞭なものとなるであろう。
本発明の組織縫合器具の好ましい実施例を示す斜視図である。
図1の組織縫合器具を、この器具のハウジングの右側のカバーを省いて示す斜視図である。 図2AのA−A線に沿う、シャフト要素の拡大断面図である。
図1の組織縫合器具を分解して示す斜視図であり、ハンドル半体同士を分離して示すとともに、縫合糸配置、機械式アライメント、組織係合のための機能要素を示す。
図1の組織縫合器具を分解して示す斜視図であり、図を簡略化するために、縫合糸と組織係合アッセンブリを省いて示す。
図1の組織縫合器具の斜視図であり、当該器具の湾曲した先端部を示す。
図3の針駆動構成要素を示す斜視図である。 針連結部材と4本の針を示す斜視図である。 図6Bの針の基端部の拡大斜視図である。 図6Bの針の先端部の拡大斜視図である。
図3の縫合糸とプレジェットの収蔵部を示す斜視図である。 両縫合糸の各々の端のフェルールと、図7Aの単一のプレジェットおよび表示縫合糸ループを通って組み込まれた両縫合糸と、を示す図である。
図1の器具の部分斜視図であり、縫合糸パッドより基部側に位置する表示(tell-tale)縫合糸ループがハンドルの窓越しに見え、これによりフェルールがそのフェルール室にあることを表示している状態を示す。 図8Aの器具の先端部を下方から見た部分斜視図であり、ジョー(顎部;jaw)の先端側の所定位置にあるフェルールを示す。 図8Aと似た器具の部分斜視図であるが、縫合糸ループがハンドルの窓から見られるように縫合糸パッドより先端側にあり、これによりフェルールが後方に引かれ縫合糸が器具のウエルト用谷部を通過している状態を示す。 図8Cの器具の先端部を下方から見た部分斜視図であり、縫合糸がウエルト用谷部(ウエルト形成用谷部:welting trough)を通過している状態を示す。
図1の器具の回動機械式アライメントガイドの構成要素の部分斜視図であり、ロック制御ノブが完全に前方へ移動していて機械式アライメント部が非ロック状態にある状態を示す。 図9Aの器具における機械式アライメントガイドの構成要素の部分斜視図であり、ロック制御ノブが完全にロック位置に後退していて、機械式アライメントガイドが上方に回動し所定位置にロックされている状態を示す。
非ロック状態の機械式アライメントガイドを示す断面図である。 ロック状態の機械式アライメントガイドを示す断面図である。
バルーンが作動する前の状態を示す組織係合アッセンブリの斜視図である。 内側の係合バルーンが膨らんだ状態を示す組織係合アッセンブリの斜視図である。 内側の係合バルーンと外側係合バルーンの両方が膨らんだ状態を示す組織係合アッセンブリの斜視図である。
図11Aの断面図である。 図11Bの断面図である。 図11Cの断面図である。
組織係合アッセンブリの第2実施形態の部分斜視図であり、このアッセンブリは、機械的に膨らむヒンジ付きフレームの内側組織係合アンカーと、外側係合のための圧縮スプリング機構とを提供する。 図13Aの断面図である。
器具の先端部の部分斜視図であり、上記アライメント機構が非ロック状態にあり、両方の組織係合部が膨らんでおらず、縫合糸とプレジェットが搭載位置にあり、針が完全に後退している状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、アライメント機構がロック状態にあり、両方の組織係合部が膨らんでおらず、縫合糸とプレジェットが搭載位置にあり、針が完全に後退している状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、アライメント機構がロック状態にあり、両方の組織係合部が膨らんでおり、縫合糸とプレジェットが搭載位置にあり、針が完全に後退している状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、アライメント機構がロック状態にあり、両方の組織係合部が膨らんでおり、縫合糸とプレジェットが搭載位置にあり、針が前進途中の状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、アライメント機構がロック状態にあり、両方の組織係合部が膨らんでおり、プレジェットが搭載位置にあり、フェルールとこのフェルールに取り付けられた縫合糸と針が完全に後退した状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、プレジェットが搭載位置にあるが、アライメント機構が非ロック状態にあり、内側の組織係合バルーンがまだ膨らんでおり、外側の組織係合バルーンが膨らんでおらず、針とフェルールと縫合糸が完全に後退した状態を示す。 器具の先端部の部分斜視図であり、アライメント機構が非ロック状態にあり、内側の組織係合バルーンがまだ膨らんでおり、外側の組織係合バルーンが膨らんでおらず、縫合糸が繰り出され、プレジェットが搭載位置から外れた状態を示す。
器具の先端部の部分斜視図であり、搭載されたアライメントガイドがガイドワイヤに被さって供給され、組織部位に向かって、共通バルーンチューブと同軸をなしている状態を示す。 組織部位に置かれた器具の先端部の部分斜視図であり、組織アライメント部がロック位置にあり、内側バルーンが膨らんだ状態を示す。 図15Bと同様の図であるが、外側バルーンも膨らみ、ウエルト用谷部を、2つの膨らんだバルーン間に保持された組織に押し付けた状態を示す。 ウエルト用谷部が決まった位置でバルーン間に圧縮された状態を示す部分斜視図であり、組織を通る針を隠れ線で示す。 図15Dと似ているが、ここでは隠れ線で縫合糸が組織咬合部を通過している状態を示す。 器具の先端部を示し、非ロック状態にある機械式アライメント部が共通のバルーンチューブとガイドワイヤに被さって、組織部位から離れるように引かれ、縫合糸が繰り出され、プレジェットが組織に向かって下方に移動している状態を示す。 組織閉塞部位を示す図であり、器具の先端部が除去された後、プレジェットが決められた位置にあり、基端側の縫合糸が組織から出ており、内側のバルーンが決められた位置でまだ膨らんでいる状態を示す。 傷閉塞部位を示す図であり、プレジェットを有する両方の水平マットレス縫合部が標的となる組織部位に決められた位置で固定されている状態を示す。
老人の胸部を示す図であり、心臓のシルエットを覆う肋骨構造を示す。 同老人の胸部を示すが、ここでは肋骨構造が省略され、人体胸部における心臓の位置を示す。
人間の心臓を示す図であり、ガイドワイヤが左心室の左前面の心尖部「はげた部分」に入っている状態を示す。 本発明の器具の先端部を示す図であり、外側バルーンが膨らむ前に、この先端部が、決められた位置で、左心室の心尖部に固定されたガイドワイヤに被さっている状態を示す。 プレジェットを有する水平マットレス縫合部間に固定された閉塞状態の心尖アクセス部位を示す。
心臓を示す図であり、ガイドワイヤが上行大動脈の前面に入り込んでいる状態を示す。 本発明の器具の先端部を示す図であり、外側バルーンが膨らむ前に、この先端部が、上行大動脈の前面に位置決めされた状態を示す。 上行大動脈におけるプレジェットを有する二重のマットレス縫合傷閉塞部を示す図である。
本発明の好ましい実施例にしたがって遠隔縫合器具が提供される。この器具は、厚く、従順でない組織構造を固定するために、ガイドワイヤで目標とされた位置に、予め決められた方向、深さ、長さで、複数のプレジェットを有する水平マットレス縫合部を正確に配置する。ここに開示する新規開発の実施例は、プレジェット付き縫合糸の収蔵と解放のコンセプトを伴う複数の針を駆動する特徴と、長く延びるチューブを含む回動する組織アライメントガイド機構と、縫合する組織をより良く保持し位置決めするための、2つの異なる機械式組織係合アッセンブリ(1方はバルーンを組み込んでおり、他方はヒンジ付きアンカーと圧縮スプリングを含む)とを備えている。
図1は、本発明の第1実施形態による組織縫合器具10の斜視図である。ピストルグリップ式のハンドルアッセンブリ20は、右ハンドル部22と左ハンドル部24とから構成されており、これらハンドル部は好ましくは射出成形プラスチック等から形成され、これらに次の構成要素が取り付けられている。細長いシャフトチューブ34がハンドルから器具の先端部32へと延びている。この先端部には、組織収容ジョー(tissue receiving jaw)ないしはウエルト用谷部(welting trough)32Aが配置されている。スライドするロック制御ノブ82がシャフトチューブ34の基端に配置されており、ハンドルに向かってスライドされて、回転機械式組織アライメントガイド46を上向きにロックすることができるようになっている。縫合糸観察窓62は、後で詳しく記述するように、好ましくはハンドル20の頂部に配置されている。
図1〜図4を参照しながら説明すると、器具10の針とフェルールに取り付けられた縫合糸を用いた図示の縫合技術のある態様は、米国特許5431666、5766183,6997931,7731727号公報および1995年2月23日に出願され1998年10月14日に特許された欧州特許0669101号に示されたものと似ており(引用することにより、ここに組み込まれる)、ニューヨーク州VictorのLSI,SOLUTIONS,INC.(正式にはLaserSurge,Inc.)が製造したSew-Right(登録商標)、SR・5(登録商標)Running Device(登録商標)、ESD(商標)の製品に用いられている。
図2Aは、図1の組織縫合器具の斜視図であり、内部構成要素を示すために、器具のハウジングの右ハンドル部22を除去してある。図2AのA−A部が、図2Bにおける断面で示されている。図3は、図1の組織縫合器具を分解して示す斜視図であり、ハンドル半体同士を分離して示すとともに、針送り、プレジェット付きの同心の2重マットレス縫合部の設置、回転機械式組織アライメント、組織係合を助けるバルーンアッセンブリを示す。図4は、図1の組織縫合器具を分解して示す斜視図である。
ハンドル20を握りながらユーザーの指で操作されるように構成されたレバー64は、器具10の内側の針56と外側の針58を前進、後退させるために提供されている。細長いシャフトチューブ34(この実施形態では剛性であるが、フレキシブルであってもよい)は、ハンドルアッセンブリ20から先方に突出している。ハンドルアッセンブリ20のハウジングは、ピストルに似た体形をなし、右ハンドル22と左ハンドル24の成形プラスチック要素からなる2部品構造のハンドル部を有している。細長い内側針56と外側針58(これらは外科用ステンレススチール等の金属から作ることができる)の2つの対は、ハウジング20からシャフトチューブ34を通り、組織係合先端32に入っている。内側針56と外側針58の各々は、組織非係合端、すなわち基端取付端56A,58Aを有している。これら端56A,58Aは、ハウジング内において針取付部材42の4つの対応する穴に接着、溶接、ろう付け等の手段で取り付けられている。この針取付部材42は、細長い連結シャフト42Aを用いて、回転軸42Bに固定されている。
縫合器具10は作動部材64(actuator member)を含んでいる。この作動部材64は好ましくはレバーを含んでいる。このレバーは、ハウジングの右ハンドル22と左ハンドル24の側部に形成された穴22A,24Aに入り込む2つのレバーピン64Aを有しており、これらピンにより、作動部材がハウジングに回動可能に設けられている。図3、図4に示すように、作動レバー64の一部は、ハウジング20のレバー用開口22G,24G(図4)を通って突出しており、上記ピン64Aを中心にして回動可能になっている。引張スプリング66が装備され、その一端は作動レバー64のスプリング取付用ノッチ64Eに掛けられ、他端はハンドルスプリングポスト24Eの周りに連結されている。このハンドルスプリングポストは、ハウジングの右ハンドル22と左ハンドル24の側部に配置されたハンドルポスト収容ポケットに収容されており、これにより、作動レバー64はばね付勢され、通常は例えば図1に示すように前方位置に維持されている。図3は、共通バルーンチューブ94を備えたバルーン組織係合アッセンブリ90を示す。このバルーンチューブは、約3つのポート、すなわちガイドワイヤポート92と内側バルーンポート96Aと外側バルーンポート98Aと連携する共通ハブ94Aに取り付けられている。内側バルーン96と外側バルーン98は、共通バルーンチューブ94に、その先端開口端94Bの近傍で取り付けられている。
溝形状の軸収容部64Bが作動レバー64に形成され、この軸収容部64Bは、針取付部材42の軸42Bとその連結シャフト42Aを収容する形状をなしている。内側針56と外側針58は、操作者が作動レバー64を引き、レバー用開口部22G,24Gの範囲で作動レバー64をレバーピン軸64Aを中心として回動させることにより、前方へと駆動される。シャフトスロット64C(図3)は、連結シャフト42Aが連結機能を果たすとともに針取付部材42の軸42Bまわりに回動するのを許容するように、提供されている。レバーが示されているが、直線的な押し引きノブ、トリガー、ボタン等の他の機構を用いてもよい。
図2Aでは、右ハンドル半体22が省かれ、左ハンドル半体24が示され、ハンドルハウジング20と細長いシャフトチューブ34との関係が最も良く示されている。翼状部が設けられたシャフトコネクタが左側ハンドル24に収容され、その右側の翼状部72Aが縫合糸用穴72Bとともに露出されている。露出していないシャフトコネクタの左側の翼状部は左側ハンドル24のコネクタ翼状部用開口24D(図4に最も良く示す)内に係合されている。上記翼状部を設けたシャフトコネクタ72は、細長いシャフトチューブ34に接着剤、固定具等の手段により取り付けられている。ハンドル20内でシャフト34を保持するために、シャフトコネクタ72の突出した翼状部72Aが、ハンドル22,24の対応する開口22D(図示しない)、24Dと係合する。ハンドルアッセンブリ20との結合部において、細長いシャフトチューブ34はシャフト用開口22B,24Bを通って外に出る。図2Bに示すように、内側針56と、外側針58と、内側縫合糸および外側縫合糸を収容した縫合糸収蔵チューブ38が、ロック制御チューブ84とロック制御ワイヤ86と一緒にシャフトチューブ34に収容されている。縫合糸は、縫合糸通過用開口22F,24Fとハンドル22,24を通る。
図3の一部分解した斜視図は、組織縫合器具10の主たる機能要素を示している。これら機能要素は、ハンドルアッセンブリ20と、シャフトチューブアッセンブリ30と、針駆動および縫合糸と、プレジェット貯蔵アッセンブリ40と、回転機械式アライメントガイドアッセンブリ80とバルーン組織係合アッセンブリ90を含む。これらは、それぞれ、プレジェットが設けられた縫合糸の位置決め、より自動化された組織アライメントガイド、向上した組織係合を可能にし、全ては、標的組織に通されたガイドワイヤに被さるように方向付けされている。透明プラスチックの観察窓62がハンドル20に対する所定位置に設けられている。この観察窓は、圧縮縫合糸パッド76が基端側に露出した(tell-tale)縫合糸表示ループ52B,54Bを優しく保持しているのを見せている。
図4は、組織縫合器具10を完全に分解して示す斜視図であり、右ハンドル22、左ハンドル24、針作動レバー64、引張スプリング66を示す。しかし、簡明にするために、縫合糸とバルーン組織係合アッセンブリはこの図から省かれている。分解されたシャフトチューブアッセンブリ30は、先端から基端までにわたり、先端32と、細長いシャフトチューブ34と、4本の針ガイドチューブ44と、ロック制御チューブ84と、2本の縫合糸チューブ38とを有している。ロック制御ワイヤ86は、その基端86Aにおいて、スライド(摺動)するロック制御ノブ82に連結され、その先端で曲げられて、回転機械式組織アライメントガイド46のカムトラック46Aと係合している。
図5は、図1と似た器具の斜視図であり、ここでは、細長いシャフトチューブ34は、別の先端部36を有しており、この先端部は曲がり部36Aで示されるように、曲げられているか、フレキシブルか、柔順か、操縦可能(方向制御可能)である。真直でないか剛性でないシャフトは、真直な又は剛性の器具では到達できない多くの治療関連部位にアクセスすることができる。
本発明のこの実施例の基本的機能は、厚い組織に、制御された深さで、プレジェットが設けられた2本の水平なマットレス縫合を正確に配置できることである。この重要な機能のための個々の構成要素は、図6A〜図8Dに分けて最も良く示されている。水平のマットレス縫合はUステッチ(U−stich)とも呼ばれており、組織を単一のステッチで囲うことによって作られる。
図6A-図6Dを参照して説明すると、本発明の好ましい実施例は、内側と外側の針56,58を2対用いている。これら針は先端部32の組織収容ジョーにおける開口ないしはウエルト用谷部を通過する。この谷部に適切に保持された組織は、4つの組織咬合(bite)を受け、2本(またはそれ以上)のマットレス縫合糸の各々に、2つの咬合(bite)を対応させることができる。咬合深さは、組織のウエルトの頂部およびジョー内での組織圧縮に対する通過針の位置に依存する。例えば、心尖(apex of the heart)を閉じるために、1つの好ましい装置構造は、9.5mmの組織スパンを横切り4,0mmの組織深さで9.0mm離れて移動する2本の内側の針56を有している。2本の外側の針58は互いに13.2mm離れ(隣接する対応の内側針から2.1mm離れ)、組織深さ5mmで13.1mmの組織スパンを横切って通過する。
両組の針の先端56B,58Bは、対応するフェルール52D,54D(図7A,図7B)と係合することにより、縫合糸の両端と係合し、受け取る(ピックアップ)する。針が完全に組織を貫通し完全に前進してフェルールに入り込んだ時に、フェルールはフェルールが取り付けられた縫合糸とともに針に固定される。これにより、内側針56および外側針58が組織を通って後退した時に、内側縫合糸52と外側縫合糸54が標的組織を通って後方へと引かれる。
図6A−図6Dには、針の前進、後退の駆動機構が分解して示されている。2本の内側針56は、その基端側の取付端56Aで、針取付部材42の上側の2つの穴に取り付けらている。内側針の先端56Bは、2本の外側針58の先端58B間に位置している。外側針58は、その基端側の取付端58Aで針取付部材42の下側の2つの穴に連結されている。レバー64の下部をハンドル方向に力を加える(または引き絞ること)により、レバーピンである軸64Aを中心とする回動が生じる。レバー引き絞り時に、溝状の軸受入部64Bによる針取付部材の軸42Bへの前方への圧力が、連結シャフト42Aにより変換され、これにより、針取付部材42をレバー64の頂部と一緒に前方へ駆動する。シャフト42Aによって軸42Bに取り付けられた針取付部材42は、レバー64の溝状軸受入部64内で回ることにより、実質的に水平な向き(姿勢)を維持することができる。
レバー64を解放すると、引張スプリング66により、レバーピンである軸64Aを中心とする逆方向の回動が生じる。針取付部材42は、連結された内側針56と外側針58を引き(フェルールおよび縫合糸と一緒に引き)、最初の後退位置に戻る。
上記針は、長いシャフトチューブ34と器具の先端部32内で拘束されており、これにより、基端側の針取付部材42への変換された力が、内側針56と外側針58の先端56B、58Bを後退位置から組織収容ジョーを横切って前進させ、この谷部内に保持された組織を貫通する。上記先端56B、58Bは、フェルール室32B(図8B、図8Dに示す)に保持されたフェルール52D,54D(図7A,図7Bに示す)に入る。これらフェルール室は、上記組織係合ジョーまたはウエルト用谷部32Aの先端側に位置している。
図7Aは、本実施例の縫合糸貯蔵能力を示す。図を明解にするために、4つの全てのフェルール52D,54Dがフェルール室32B外に示されている(実際には、これらフェルールはピックアップ前にはフェルール室に位置している)。透明な縫合糸観察窓62とハンドル20の頂部のスペースとの間に保持された縫合糸パッド76は、軽度の圧縮力で縫合糸表示ループ52B,54Bを正確な位置に保持している。縫合糸パッド76は、先端のフェルール52D,54Dが上記フェルール室にしっかりと配置されるように、縫合糸部分への張力を維持しながら、縫合糸表示ループ52B,54Bを保持する。縫合糸表示ループ52B,54Bの移動や短縮化は、窓62を通して見ることができ、これにより、針の後退と、フェルールのピックアップの成就と、対応する縫合糸52,54が組織係合ジョー32Aを通って引かれたことを、表示する。図7Aにおいて細長いシャフトチューブの破断した部分は、内側縫合糸52と外側縫合糸54とともに縫合糸収蔵チューブ38を示す。内側糸52と外側糸54は、翼状部を設けたシャッターコネクタ72の縫合糸通し穴73Bに再び現れる。
図8Aは、装置の部分的な頂部を示す図であり、透明な縫合糸窓の下で縫合糸パッドにより保持された表示ループ52B,54Bを示す。4つの全ての縫合糸ループ52B,54Bは縫合糸パッドの基部側にあり、フェルールがそれらの室内にあることを表示している。図8Bは、図8Aの器具の先端部を示す図である。この図は、4つの全てのフェルール52D,54Dが、未だそれらのフェルール室32B内に保持されていることを示している。
図8Cは、縫合糸表示ループ52B,54Bが縫合糸パッド76に対して変化した位置、より前方の位置にある状態を示しており、これは、縫合糸が先端部の組織係合ジョー32Aを通過したことを表示している。フェルール52D,54Dを引くことにより、内側縫合糸52と外側縫合糸54の各々の先端は組織係合ジョーを通り、対応する縫合糸の表示ループ52B,54Bは、縫合糸が長いシャフトチューブ34を通って移動するのと同方向に前方へ移動する。図8Dは、4本の内側縫合糸52と外側縫合糸54の一部が、先端部32のジョー32A内のウエルト用谷部にかかっている状態を示す。
図9A〜図10Bと図11A〜図13Bは、機械式組織アライメントガイドと組織係合アッセンブリをそれぞれ示す。
図9A,図9Bは、図1の器具の回転機械式アライメントガイドを示す。この組織アライメント機構の機能要素をより良く表すために、先端部の右側が省かれている。この装置に組み込まれた新規のアライメントガイドは、予め配置された一時的なガイドワイヤに沿って、器具が通過するのを許容する。このガイドワイヤは、回転機械式組織アライメントガイド46のニップル46B内の中心に位置している。このニップル46Bは図4においてアライメントガイド46から離れて示されている。この回転は重要である。なぜなら、装置10の端部が、引っ込めることができない肋骨間のスペースのような、狭いアクセスチャンネルを通過することが必要となるかも知れないからである。この装置の端部32の回転アライメントガイドとともに、機械式アライメントガイド内のガイドワイヤは、体の狭い開口を通って長手方向に通過することができる。もし機械式アライメントガイドが回転せず上方(直交する方向)に保持されていたなら、ガイドワイヤはシャフトの長いアクセスに対して直交して(直角または90度で)保持され、大きなアクセス開口を必要とするだろう。
図9A〜図9Bにおいて、細長いボデイシャフトチューブ34(短く示されている)は、先端部32を、翼状部を有するシャフトコネクタ72を介してハンドル20(図示しない)に連結する。細長いシャフトチューブ34には、基端側ロック制御チューブ保持部材88が連結されている。図10A,図10Bに最も良く示すように、このロック制御チューブ保持部材88は、細長いシャフトチューブ34の内側にあるロック制御チューブ84の基端を固定する。摺動ロック制御ノブ82は、ハンドル(ここでは翼状部を有するシャフトコネクタ72によって代表されている)に向かってスライドする。図10A,図10Bに最も良く示すように、摺動ロック制御ノブ82はロック制御ワイヤ86にこのロック制御ワイヤの基端86Aで連結されている。摺動ロック制御ノブ82とこれに取り付けられたロック制御ワイヤ86がハンドル方向に移動することにより、ロック制御ワイヤは基端側のロック制御チューブ保持部材88とこれに連結されたロック制御チューブ84から離れる。ロック制御ワイヤ86のための通路が先端部32に存在する。このロック制御ワイヤ86は、回転機械式組織アライメントガイド46に形成されたカムトラック46Aと係合する曲げられた先端86Bを有している。非ロック状態では、回転機械式組織アライメントガイド46はその軸48を中心に部分的に回動する。
図9Bは、図9Aと同じ特徴を示しているが、次の点で異なる。すなわち、摺動ロック制御ノブ82が基端側へ移動し、それに取り付けられたロック制御ワイヤ86を基端側へ引き、これにより、機械式組織アライメントガイド46を回動させ、ロック制御ワイヤの曲げられた先端86Bがカムトラック46Aの真直部と係合した状態で、機械式組織アライメントガイドを所定位置でロックする。
図10A,10Bは、図9A,図9Bに対応する断面図である。これら図は、ロック制御ワイヤ86に取り付けられた基端側の摺動ロック制御ノブ82が、基端側のロック制御チューブ保持部材88とロック制御チューブ84に対して、移動する機構をより良く示している。図10Aにおいて、機械式組織アライメントガイド46が非ロック位置へと下方に回動されていて、突出したニップル46Bが前方を向いている状態を示す。図10Aに最も良く示すように、曲げられた先端86Bはカムトラックの湾曲部を走り、又は回転アライメントガイドの軸48を中心に半径方向に走り、これにより、ロック制御ワイヤの曲げられた先端86Bが前方の非ロック位置にある時、機械式組織アライメントガイド46が自由に動く。図10Bでは、摺動ロック制御ノブ86Bをハンドルに向かって移動させることにより、ロック制御ワイヤの曲げられた先端86Bが後方へ引かれ、回転する機械式組織アライメントガイド46が上方位置で固定されている。この状態で、突出したニップル46Bは下方を向き先端部32の長手軸と直交し、組織収容ジョーないしはウエルト用谷部32B内の中央に位置し、標的組織(図示しない)の表面に直接向く。
図11A〜図12Cは、この装置の、バルーンを基本とした組織係合・圧縮アッセンブリの好ましい形態の構成要素を示す。図13Aおよび図13Bは、内側のヒンジ付きフレームと外側の圧縮スプリングを備えた別の組織係合アッセンブリを示す。本発明のどちらの組織係合アッセンブリでも、組織に付与される機械的力を用いて、組織を装置の組織係合ジョー32A内で圧縮し、これによりウエルトを形成して針の通過をより良好に行えるようにする。この機械式組織係合の仕方は、たとえ先端部が遠隔位置にあるために組織を押し下げることができなくても、先端部がウエルトを形成して組織を保持することを可能にする。
図11Aは、細長いシャフトチューブ34の端に取り付けられた先端部32を示す。図11A〜図11Cでは、簡明化するために先端ジョーの右側部が部分的に除去されている。回転機械式組織アライメントガイド46は、上方かつ直交する位置でロックされている。バルーンが膨張していない状態の共通バルーンチューブ94が、この装置の細長いシャフトチューブ34に沿って、先端部32に沿って、平行に通過し、回転機械式組織アライメントガイド46の下方を向く突出ニップル46Bを通過する。この共通バルーンチューブ94は、ガイドワイヤ(図示しない)に沿って進む。このガイドワイヤについては図15A〜図15Hにおいて説明を開始する。
図11Bは、図11Aと同じ特徴部を示すが、下記の点が異なる。すなわち、内部バルーン96が回転機械式組織アライメントガイド46の先端側で膨らんでいる。実際に用いられる時、内側バルーン96は標的組織の内側に位置している。
図11Cは、図11Bと同じ特徴部を示すが、下記の点が異なる。すなわち、外側バルーン98が膨らみ、内側バルーン96を先端部32に向かって戻す方向に引く。内側バルーン96と外側バルーン98の両方を膨らませることにより、ジョーのウエルト形成用谷部32Aが、標的組織の頂部おいてバルーン間に挟まれる。
図12A〜図12Cは、前述した図に対応する断面図である。これら図は、共通バルーンチューブ94とその先端94Bの相対的位置を示す。これらは、先端部32と共通バルーンチューブ94に対するシャフトチューブ34を示す。バルーンチューブ94は、上方ロック位置にある回転機械式組織アライメントガイド46の下方を向く突出ニップル46Bを通っている。
図12Aは、両バルーンが膨らんでいない共通バルーンチューブ94を示す。図12Bは、図12Aと同じ特徴を示すが、内側バルーンは膨らんでいる。図12Cは図12Bと同じ特徴を示すが、外側バルーン98も膨らんでいる。外側バルーンの膨張は、内側バルーン96と共通バルーンチューブの先端開口94Bを、ジョーに向けて戻す方向に引き寄せる。組織が2つのバルーン96,98と先端部32のウエルト用谷部32Aとの間に挟まれた時、組織は、所望の位置(ウエルトを形成し、縫合のための適切な組織咬合を保証するための位置)で圧縮される。
図13Aおよび図13Bは、組織係合機構アッセンブリの別の例を示す斜視図と断面図である。図13Aは、先端部32に取り付けられた細長いシャフトチューブ34を示す。この図において、先端部32の右側部は部分的に図示を省略されている。機械式アライメントガイド46は上方のロック位置にあり、それと一体をなして突出するニップル46Bは組織部位に対面している。しかし本例では、バルーンの内側組織係合手段の代わりに、内側のヒンジ付きフレーム機構のエキスパンダーアンカー(膨張アンカー)102が装備されている。ここに示すエキスパンダーアンカー102は、スリットを形成されたチューブからなりリビングヒンジ(薄くフレキシブルなヒンジ:living hinge)を有しており、圧縮された時に径方向、外方向に広がる。このエキスパンダーアンカー102の押し引き管からなる内側機械式エキスパンダー102Aを引くと、このヒンジ付きフレーム機構が縮められ、これにより、ヒンジ付きフレーム部は外方向に膨らみ内側アンカー102となる。上記押し引き管102Aは他の管、内側のヒンジ付きフレーム機械式エキスパンダー管102Bを通っている。この管102Bは、外側の圧縮スプリングチューブ104を通っている。このスプリングチューブ104Aは、外側圧縮スプリング104に連結されている。上記押し引き管の内側機械式エキスパンダー102Aを引くとともに、管102Bを保持することにより、上記内側のヒンジ付きフレームの機械式エキスパンダーアンカー102が開き、組織をウエルト用ジョー32Aへと引き寄せる。外側の圧縮スプリングチューブ104Aを押すことにより、外側の圧縮スプリング104が先端に向かって先端部32のアライメントガイド46の露出された頂部を押し、これにより組織が組織収容ジョー32Aに押し込まれる(引き込まれる)。
次に、本発明の特徴部を、縫合、アライメントおよび係合のための構成要素の機能の連携とともに説明する。簡明にするため、図14A〜14Gでは、組織部位を表していない。
図14は、ハンドルの部分斜視図であり、図1の器具の先端部を拡大して示す。図14では、共通バルーンチューブ94が介在されたアッセンブリが、組織係合アッセンブリとして用いられている。ハンドル20が縫合糸観察窓62および縫合糸パッド76とともに示されている。図14Aには、摺動ロック制御ノブ82が非ロック位置で示されている。レバー64は前方位置で示されている。共通バルーンチューブ94は先端部32の組織アライメントガイド46を通った状態で示されている。機械式アライメントガイド46は、そのニップル46B(この図には示されていない)が器具端部の長手軸に沿ってほぼ前方を向いた状態で、示されている。共通バルーンチューブ94は、その先端開口94Bが装置の外にある状態で機械式アライメントガイド46を通っている。内側糸52および外側糸54は、4つの穴を有するプレジェット78と一緒に搭載位置で示されている。
図14Bは図14Aと似ているが、下記の点で異なる。すなわち、この図では、摺動ロック制御ノブが後方へ引かれ、回転機械式組織アライメントガイド46が上方へ回動してロックされ、これにより、突出したガイド筒(図示しない)が下方に組織の表面と直交するように突出している。共通バルーンチューブ94はジョーとほぼ直交するように方向付けされている。この姿勢は、組織を直接にウエルト用谷部に引き込むための創傷部アライメントにおいて、最も有効である。図14Aと図14Bは、なぜ回転アライメントガイドが狭いスペースを通る良好なアクセスを提供できるのかを、最も良く示している。先端部32での鉛直プロフィールは図14Aに示す形態の方が図14Bに示す形態よりかなり低い。図14Aでは、先端部32内での共通バルーン94の向きは、狭いスペースを通る長手方向の通過を可能にする。これに対して、図14Bでは、回転機械式組織アライメントロックガイド46が上方位置でロックされており、直交する向きのガイドワイヤに被さった器具が、狭いスペース(例えば肋骨間等)を通るために必要とされる鉛直方向高さは、かなり増大してしまう。
図14Bに続く図14Cは、内側バルーン96と外側バルーン98の両方が膨らんだ状態を示す。この装置の実際の使用手順は、最初に内側バルーンを膨らませ、次に外側バルーンを膨らませて、組織への装置の加圧を最適化する。回転機械式組織アライメントガイド46は、ロックされ、他の構成要素はその搭載位置にある。
図14Dは、レバー64が部分的に引き絞られ、針端56B、58Bが部分的に組織収容ジョーのスペース32Aに入る。組織がジョーのウエルト用谷部32Aにあれば、これら針がその組織を貫通する。
図14Eは、図14Dと同じ構成および機能を示すが、下記の点で異なる。すなわち、この図では、針が、完全に前方へ移動してフェルール室に保持されたフェルールに入り込んだ後、取り付けられた縫合糸と一緒にジョーを通過して後方へ引かれた状態を示す。図14Eは、内側糸52と外側糸54が、取り付けられたフェルール(後退する針上のフェルール)と一緒に後方へ引かれた後、谷部を移動している状態を示す。実際の使用では、針とフェルールと糸は、組織に形成されたウエルトを通過する。
図14Fは、図14Eと同じ構成を示すが、下記の点で異なる。すなわち、この図では、外側バルーンが収縮され、摺動ロック制御ノブ82が前方へ押し戻され、これにより、回動機械式組織ガイド46を解放して自由に揺動可能にする。図14Fでは、装置の先端部32を、標的組織部位とまだ膨らんだ状態の内側バルーンから引き離すことができる。図14E,図14Fは、縫合糸表示ループ52B,54Bが縫合糸パッド76の前方に位置している状態を示す。
この作業手順の最後の工程が図14Gに示されている。この図でも先端部32が拡大して示されている。縫合糸表示ループ52B,54Bは、縫合糸のさらなる供給がされたことを表示している。内側バルーン96がまだ膨張したままであるが、装置の先端部32が4本の縫合糸の噛み合いを残して創傷部から引き離され、これにより、4つの穴を有するプレジェット78が、先端部32の遠方端での搭載位置から解放される。この図では、先端部32における縫合糸通路スロット32Cが、よく見える。4本の縫合糸の部分がこのスロットを通るとともに、縫合糸収蔵チューブ38を通っている。
図15A〜図15Hは、図14A〜図14Gと内容が似ているが、平坦な組織のサンプル部分124を通るガイドワイヤ122を示している。
図15Aでは、共通バルーンチューブ94が非ロック状態の回動機械式組織アライメントガイド46を通っている状態で、先端部32がガイドワイヤ122に沿って平坦な組織サンプル124へと前進している。この組織サンプルには上気ガイドワイヤ122が通っている。縫合糸と針は搭載された駆動前の位置にある。
図15Bは、図15Aの器具を示すが、ここでは回動機械式組織アライメントガイド46が上方位置でロックされ、ニップルが創傷部に入り、共通バルーンチューブ94が平坦な組織サンプル構造124を通り、内部バルーン96が膨らんでいる。
図15Cは次の工程を示し、ここでは、外側バルーンが膨らんでいる。内側バルーン96と外側バルーン98の両方が膨らんだ状態で、ウエルト用谷部32Aおよび内側バルーン96との機械的係合を介してウエルトを形成するために、平坦な組織サンプル124が組織圧縮領域124Aに適合される。
図15Dは、隠れ線により、どのようにして内側針56と外側針58が、ジョーのウエルト用谷部内に係合された組織圧縮部124Aのウエルト領域を通過できるかを示している。図15Eは、隠れ線により、針が後退し、縫合糸52,53が標的組織の4つの咬合部を通っていることを示す。
図15Fは先端部32を示し、ここでは、回動機械式組織アライメントガイド46が非ロック状態にあり、外側バルーン98がしぼみ、内側バルーン96が平坦な組織サンプル124の内側で膨らんでいる。図15Fは、縫合糸52,54が、プレジェット78から共通バルーンチューブの周囲を通り平坦な組織部分124(この組織領域はもはや圧縮されていない)の反対側に出ていることを示す。縫合糸52,54がどのようにしてプレジェット78から共通バルーンチューブの周りを通り反対側に出るのかを示すために、プレジェット78は平坦な組織サンプル124から離れて持ち上げられている。
図15Gでは、図15Fに示されていた先端部が完全に除去されている。4つの縫合糸部分52,54は、ガイドワイヤとバルーンの周りに配されている。治療手順上必要となる、カニューレまたは器具を水平なマットレス縫合間にアクセスするための治療工程はここでは示されていない。例えば、心尖へのアクセス手順では、カニューレをガイドワイヤに被せて心臓内に配置しなければならない。内側バルーン96は収縮され、共通バルーンチューブ94がガイドワイヤ122を残して除去される。ガイドワイヤはまだ心臓内に配置されている。止血を保証するために、組織から出た縫合糸にテンションが加えられ、一時的にマットレス縫合構造を締め付ける。治療介入のためのカニューレ設置アクセスを可能にするために、拡張器またはバルーンアッセンブリを、内在するガイドワイヤに被せるようにして通過させ、マットレス縫合間の穴を広げることができる。
図15Hは、前工程で提供された水平マットレス縫合部の締められた封止部を示す。各水平マットレス縫合部の封止を完全なものとするために、外科的に手で結んだ部分または機械的な縫合糸ノット132を形成することができる。プレジェット間の傷封止部での湾曲した線124Bは、続いて閉じられた拡張アクセス部を示す。これは今や2つの水平マットレス縫合間で固定されている。
図16Aは、老人の胸部140を示す。肋骨間のスペースとその下の心臓152の位置を表すために、肋骨構造が示されている。心尖の正面側(腹側)の面は、患者の乳首146の下方において左横の胸壁に向かって突出している。例えば、心臓の心尖へは、左横からアクセスすることができる。5番目と6番目の肋骨142間の内部スペース144がより直接的なアクセスルートを提供する。上行大動脈へは、右上の横からのアクセスすることができる。
図16Bは、胸部140における心臓の構造を肋骨を省いて示す。心臓152の左心室の心尖152Aは、左横方向に位置している。腹側の上行大動脈154、すなわち心肺バイパス挿管のための潜在的なアクセスサイトが胸の中央で示されている。
図17Aは、左心室の心尖152Aに配されたガイドワイヤ122を示す。この領域は幾分脂肪を欠いており、度々、心室の「はげた部分」と呼ばれている。ガイドワイヤを心臓に通しチャンバー内に置くことにより、最小の負担で心臓治療のためのチャンバーへのアクセスチューブ設置を可能にする。図17Bでは、共通バルーンチューブ94の外側バルーンが膨らむ前に、ガイドワイヤに被さって配置された装置端部32が方向付けされ、細長いシャフトチューブ34が左横の胸壁を通過するようにしている。図17Cは、経心尖の処置の完了時点での、完成された傷の封止部を示す。最初のプレジェット78は、内側縫合プレジェット126および外側縫合プレジェット128とともに、封止されたアクセス部を囲んでいる。
図18A〜図18Cは、図17A〜図17Cと似ている。しかし、図18Aは、腹側の上行大動脈154の腹側の表面に置かれたガイドワイヤを示す。このチューブ状の構造は体の中で最も大きい動脈であり、度々、心臓―肺バイパスを必要とする処置のためのカニュレーションの場所となる。図18Bにおいて、ガイドワイヤ122に被さる位置で装置の先端部32が示されており、この状態で、器具の細長いシャフトチューブ34は右横の胸壁を通過している。共通バルーンチューブ94は、外側のバルーンが膨らんでいない状態で、所定位置に示されている。図18Cには、プレジェット78,126,128と水平なマットレス縫合糸52,54で固定された最後の大動脈創傷封止部が示されている。
本発明を、多数の好ましい実施例と関連して説明したが、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の趣旨および範囲から離れることなく、当業者は多くの改良および変更が可能であることを認識するであろう。

Claims (38)

  1. 1本またはそれ以上の縫合糸を組織部位に通すようにして配置するための装置において、
    上記組織部位にウエルトを形成するための組織ウエルト用谷部を有する器具の先端部と、
    上記先端部に設けられ、ガイドワイヤを収容する通路を有するアライメントガイドと、
    上記ガイドワイヤと係合可能な細長いスリーブと、
    上記スリーブに設けられた膨張可能な組織係合部材であって、上記アライメントガイドの通路を通過するのに十分小さい径を有する収縮形態から、上記組織部位に係合し組織部位を上記谷部へと押して組織部位にウエルトを形成するのに十分大きい径を有する膨張形態へと、選択的に膨張してすることができる組織係合部材と、
    上記組織部位が上記谷部と係合している状態で組織部位の少なくとも2つの部位を貫通して進むことができる後退可能な針と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  2. 細長いシャフトを備え、上記組織ウエルト用谷部がこのシャフトの先端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 上記通路から上記谷部に突出するニップルを備えたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 上記アライメントガイドが回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 上記アライメントガイドに連結されたロック制御部材を備え、このロック制御部材は、上記ニップルがほぼ長手方向に上記シャフトと並んだ第1位置と、上記ニップルが上記シャフトと直交する第2位置の一方で、上記アライメントガイドをロックするたことを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 上記第2位置で、上記ニップルはほぼ谷部にアライメントされ谷部の中央に位置していることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 上記ロック制御部材の基端に設けられたロック制御ノブを備え、このロック制御ノブが、上記シャフトに対して移動することを特徴とする請求項5に記載の装置。
  8. 上記膨張可能な組織係合部材が膨張可能なバルーンを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 上記膨張可能な組織係合部材が、内側の膨張可能なヒンジ付きフレーム及び/又は外側の圧縮スプリングを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 上記谷部を横切って進むことができる4本のほぼ平行な針を備えたことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  11. 上記4本の針を同時に前進させ後退させるアクチュエータを備えたことを特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 上記器具の先端部が4つのフェルール受入室を備えていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
  13. 2本の縫合糸を含み、各縫合糸がそれぞれの端にフェルールを有し、各フェルールが上記フェルール受入室の一つに配置されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 上記室が台形状に構成されていることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. バッフルを備え、このバッフルは、上記縫合糸が通るスロットを有する上記器具の先端部に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 少なくとも1本の縫合糸を通すプレジェットを備えたことを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 上記縫合糸を保持する部屋を備えたことを特徴とする請求項13に記載の装置。
  18. 上記縫合糸へのテンションを維持する縫合糸パッドを備えたことを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 上記縫合糸が見える窓を備えたことを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 上記スリーブに設けられた膨張可能な第2の組織係合部材を備え、この第2の組織係合部材は、上記アライメントガイドの通路を通過するのに十分小さい径を有する収縮形態から、上記組織部位の反対側で上記アライメントガイドに係合し上記組織部位を圧縮し組織部位を上記谷部へと押して組織部位にウエルトを形成するのに十分大きい径を有する膨張形態へと、選択的に膨張することができることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  21. 上記針は、上記組織へ入ったり出たりするが完全に組織を貫通せずに通過するように、上記谷部に対して位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の器具。
  22. 組織部位の開口を閉じる方法であって下記工程を備えていることを特徴とする方法。
    上記開口を通るガイドワイヤを提供する工程。
    器具を案内する工程。この器具は、その先端部に設けられた、組織部位にウエルトを形成するための組織ウエルト用谷部およびアライメントガイドと、上記ガイドワイヤを通すようにして受け入れる上記アライメントガイドの通路と、上記ガイドワイヤと係合可能な細長いスリーブと、上記スリーブに設けられた組織係合部材とを有しており、この組織係合部材が、上記アライメントガイドの通路を通過するのに十分小さい径を有する収縮形態から、上記組織部位に係合し組織部位を上記谷部へと押して組織部位にウエルトを形成するのに十分大きい径を有する膨張形態へと、選択的に膨張してすることができる。この工程において、上記器具は、上記膨張可能な組織係合部材が上記開口の内側に位置するように案内される。
    上記組織係合部材を膨張させて上記開口に隣接した組織を上記谷部と係合するように押し付けてウエルトを形成する工程。
    上記組織部位が上記谷部に係合している状態で、後退可能な針を上記組織部位の少なくとも2箇所に通す工程。
  23. 複数の針を上記組織部位に通すことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 複数の針を実質的に同時に組織部位に通すことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 4本の針を上記組織部位に通すことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  26. 上記針で縫合糸の端をピックアップし、この縫合糸を引いて上記組織部位に通すことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  27. 2本の縫合糸の各端を針によりピックアップし、これら縫合糸の端を引いて上記組織部位に通すことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 上記アライメントガイドは器具の先端部に対して回動可能で、2つの位置でロック可能であり、
    器具を挿入する際、器具のシャフトとアライメントする第1位置で上記アライメントガイドをロックし、針を進める工程において、器具とほぼ直交する第2位置でアライメントガイドをロックすることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  29. 2本の縫合糸を、その端を組織部位に通す前に、プレジェットに通す工程を備えたことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 2本の糸を組織部位に通した後で、その端を第2のプレジェットに通す工程と、これら縫合糸とプレジェットとを組織部位に固定する工程とを備えたことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 上記組織部位が、動く組織の部位を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  32. 上記動く組織部位が、拍動する心臓の部位を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  33. ガイドワイヤが通る組織部位の開口のまわりに縫合を施すための装置であって、
    組織部位にウエルトを形成するための谷部と、
    上記ガイドワイヤを通して受け入れる通路を有するアライメントガイドと、
    ガイドワイヤに設けられ、上記通路を通るスリーブと、
    上記スリーブに設けられ、上記組織部位に係合し組織部位を上記谷部に向かって押し付けて上記ウエルトを形成する膨張可能な組織係合部材と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  34. 上記谷部の反対側において上記スリーブに設けられた第2の膨張可能な組織係合部材を備え、上記第1、第2の膨張可能な組織係合部材間において、上記組織部位を谷部内に圧縮することを特徴とする請求項33に記載の装置。
  35. 上記第1、第2の組織係合部材はバルーンを含むことを特徴とする請求項34に記載の装置。
  36. 上記通路から突出するニップルを備え、このニップルは、上記谷部を上記組織の開口にアライメントするために、ガイドワイヤが通っている上記組織の開口に挿入可能であることを特徴とする請求項33に記載の装置。
  37. 上記アライメントガイドは、上記通路が上記谷部内に位置するように回動可能であることを特徴とする請求項33に記載の装置。
  38. 上記アライメントガイドは、上記ニップルが上記谷部内に位置するように回動可能であることを特徴とする請求項36に記載の装置。
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