図1Aは、1つまたは複数の開示されている実施形態が実装される例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、映像、メッセージング、ブロードキャストなど、コンテンツを複数の無線ユーザに送る多元接続システムである。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用によってそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にする。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用する。
図1Aに示されているように、通信システム100は、無線送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むが、開示されている実施形態は任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることを理解されたい。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスである。たとえば、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成され、ユーザ機器(UE)、移動局、固定型もしくは移動型加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電などを含む。
また、通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bを含む。基地局114a、114bのそれぞれは、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つと無線でインターフェースし、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112など、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑にするように構成された任意のタイプのデバイスである。たとえば、基地局114a、114bは、ベーストランシーバ基地局(BTS)、ノードB、高度化ノードB、ホームノードB、ホーム高度化ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどである。基地局114a、114bは、それぞれが単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことを理解されたい。
基地局114aは、RAN104の一部であり、RAN104もまた、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなど、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)を含む。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれる特定の地理的領域内で無線信号を送信および/または受信するように構成される。さらに、セルは、セルセクタに分割される。たとえば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割される。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つ、すなわちセルの各セクタごとに1つ、トランシーバを含む。他の実施形態では、基地局114aは、多重入力・多重出力(MIMO)技術を使用し、したがって、セルの各セクタについて複数のトランシーバを使用する。
基地局114a、114bは、任意の好適な無線通信リンク(たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外(IR)、紫外(UV)、可視光など)であるエアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信する。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立される。
より具体的には、上記で指摘したように、通信システム100は、多元接続システムであり、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなど、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を使用する。たとえば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立するユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)など無線技術を実装する。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または発展型HSPA(HSPA+)など、通信プロトコルを含む。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含む。
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/または拡張LTE(LTE−A)を使用してエアインターフェース116を確立する拡張UMTS地上波無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)など無線技術を実装する。
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))、GSMエボリューション用の拡張データ転送速度(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)など、無線技術を実装する。
図1Aにおける基地局114bは、たとえば、無線ルータ、ホームノードB、ホーム高度化ノードB、またはアクセスポイントであり、事業所、自宅、乗物、キャンパスなど、局所的な領域での無線コネクティビティを円滑にするための任意の好適なRATを使用する。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立するために、IEEE802.11など無線技術を実装する。他の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立するために、IEEE802.15など無線技術を実装する。他の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、ピコセルまたはフェムトセルを確立するために、セルラベースのRAT(たとえば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を使用する。図1Aに示されているように、基地局114bは、インターネット110に対する直接接続を有する。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることが必要でない。
RAN104は、コアネットワーク106と通信し、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーネットワーク(VoIP)サービスを、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に提供するように構成された任意のタイプのネットワークである。たとえば、コアネットワーク106は、呼制御、支払い請求サービス、移動体位置をベースとするサービス、プリペイド呼、インターネットコネクティビティ、映像配信などを提供することができ、かつ/またはユーザ認証などハイレベルセキュリティ機能を実施する。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接または間接的に通信することを理解されたい。たとえば、E−UTRA無線技術を使用しているRAN104に接続されることに加えて、コアネットワーク106はまた、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信する。
また、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして働く。PSTN108は、基本電話サービス(POTS/plain old telephone service)を提供する回線交換電話網を含む。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)など、一般的な通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含む。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線もしくは無線通信ネットワークを含む。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含む。
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、102dの一部または全部がマルチモード機能を含む。すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、相異なる無線リンクを介して相異なる無線ネットワークと通信するために複数のトランシーバを含む。たとえば、図1Aに示されているWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用する基地局114a、およびIEEE802無線技術を使用する基地局114bと通信するように構成される。
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されているように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信エレメント122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、非取外し式メモリ106、取外し式メモリ132、電源134、全世界測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を含む。WTRU102は、一実施形態と一貫したまま前述の要素の任意のサブコンビネーションを含むことを理解されたい。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、状態機械などである。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能を実施する。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合され、トランシーバ120は、送信/受信エレメント122に結合される。図1Bは、プロセッサ118とトランシーバ120を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ内で共に集積されてもよいことを理解されたい。
送信/受信エレメント122は、エアインターフェース116を介して基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信する、または基地局から信号を受信するように構成される。たとえば、一実施形態では、送信/受信エレメント122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナである。他の実施形態では、送信/受信エレメント122は、たとえばIR信号、UV信号、または可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/ディテクタである。他の実施形態では、送信/受信エレメント122は、RF信号と光信号を共に送信および受信するように構成される。送信/受信エレメント122は、任意の組合せの無線信号を送信および/または受信するように構成されることを理解されたい。
さらに、送信/受信エレメント122は、図1Bに単一のエレメントとして示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信エレメント122を含む。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用する。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号を送信および受信するために2つ以上の送信/受信エレメント122(たとえば、複数のアンテナ)を含む。
トランシーバ120は、送信/受信エレメント122によって送信しようとする信号を変調するように、また送信/受信エレメント122によって受信される信号を復調するように構成される。上記で指摘したように、WTRU102は、マルチモード機能を有する。したがって、トランシーバ120は、たとえばUTRAおよびIEEE802.11など複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするために複数のトランシーバを含む。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイユニット、または有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合され、それらからユーザ入力データを受け取る。また、プロセッサ118は、ユーザデータをスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に出力する。さらに、プロセッサ118は、非取外し式メモリ106および/または取外し式メモリ132など、任意のタイプの好適なメモリからの情報にアクセスし、それらにデータを記憶させる。非取外し式メモリ106は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリ記憶装置を含む。取外し式メモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含む。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバ上または家庭用コンピュータ(図示せず)上など、物理的にWTRU102上に位置しないメモリからの情報にアクセスし、それらにデータを記憶させる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り、WTRU102内の他の構成要素に電力を分配し、かつ/またはその電力を制御するように構成される。電源134は、WTRU102に給電するための任意の好適なデバイスである。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(たとえば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などを含む。
また、プロセッサ118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(たとえば、経度および緯度)を提供するように構成されるGPSチップセット136に結合される。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、エアインターフェース116を介して基地局(たとえば、基地局114a、114b)から位置情報を受信し、かつ/または近くの2つ以上の基地局から受信される信号のタイミングに基づいてその位置を決定する。WTRU102は、一実施形態と一貫したまま任意の好適な位置決定方法により位置情報を獲得することを理解されたい。
さらに、プロセッサ118は他の周辺機器138に結合され、それらの周辺機器138は、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線コネクティビティを提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含む。たとえば、周辺機器138は、加速度計、電子コンパス(e−compass)、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンドフリー用ヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変換(FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含む。
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上記で指摘したように、RAN104は、UTRA無線技術を使用し、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信する。また、RAN104は、コアネットワーク106と通信する。図1Cに示されているように、RAN104は、ノードB140a、140b、140cを含み、ノードB140a、140b、140cは、それぞれが、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバを含む。ノードB140a、140b、140cは、それぞれがRAN104内の特定のセル(図示せず)に関連付けられる。また、RAN104は、RNC142a、142bを含む。RAN104は、一実施形態と一貫したまま任意の数のノードBおよびRNCを含むことを理解されたい。
図1Cに示されているように、ノードB140a、140bは、RNC142aと通信する。さらに、ノードB140cは、RNC142bと通信する。ノードB140a、140b、140cは、Iubインターフェースを介して、それぞれのRNC142a、142bと通信する。RNC142a、142bは、Iurインターフェースを介して互いに通信する。RNC142a、142bのそれぞれは、接続されているそれぞれのノードB140a、140b、140cを制御するように構成される。さらに、RNC142a、142bのそれぞれは、外部ループ電力制御、負荷制御、許可制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバ制御、マクロダイバシティ、セキュリティ機能、データ暗号化など、他の機能を実施する、またはサポートするように構成される。
図1Cに示されているコアネットワークは、メディアゲートウェイ(MGW)144、移動交換センタ(MSC)146、サービングGPRSサポートノード(SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)150を含む。前述の要素のそれぞれはコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれか1つがコアネットワークオペレータ以外の企業体(entity)によって所有および/または運営されてもよいことを理解されたい。
RAN104内のRNC142aは、IuCSインターフェースを介してコアネットワーク106内のMSC146に接続される。MSC146は、MGW144に接続される。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、102cがPSTN108など回線交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスとの間の通信を円滑にする。
また、RAN104内のRNC142aは、IuPSインターフェースを介してコアネットワーク106内のSGSN148に接続される。SGSN148は、GGSN150に接続される。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、102cがインターネット110などパケット交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑にする。
上記で指摘したように、コアネットワーク106はまた、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含むネットワーク112に接続される。
図1Dは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上記で指摘したように、RAN104は、E−UTRA無線技術を使用し、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信する。また、RAN104は、コアネットワーク106と通信する。
RAN104は高度化ノードB160a、160b、160cを含むが、RAN104は、一実施形態と一貫したまま任意の数の高度化ノードBを含むことを理解されたい。高度化ノードB160a、160b、160cは、それぞれが、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバを含む。一実施形態では、高度化ノードB160a、160b、160cは、MIMO技術を実装する。したがって、たとえば高度化ノードB160aは、複数のアンテナを使用し、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。
高度化ノードB160a、160b、160cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられ、無線リソース管理判断、ハンドオーバ判断、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成される。図1Dに示されているように、高度化ノードB160a、160b、160cは、X2インターフェースを介して互いに通信する。
図1Dに示されているコアネットワーク106は、無線通信移動管理装置(MME)162、サービングゲートウェイ164、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ166を含む。前述の要素のそれぞれはコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれか1つがコアネットワークオペレータ以外の企業体によって所有および/または運営されてもよいことを理解されたい。
MME162は、S1インターフェースを介してRAN104内の高度化ノードB160a、160b、160cのそれぞれに接続され、制御ノードとして働く。たとえば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザを認証すること、ベアラの活動化/非活動化、WTRU102a、102b、102cの最初のアタッチ中に特定のサービングゲートウェイを選択することなどの責任を担う。また、MME162は、RAN104と、GSMまたはWCDMAなど他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)との間で切り替えるための制御プレーン機能を提供する。
サービングゲートウェイ164は、S1インターフェースを介してRAN104内の高度化ノードB160a、160b、160cのそれぞれに接続される。サービングゲートウェイ164は、一般に、ユーザデータパケットをWTRU102a、102b、102cに/WTRU102a、102b、102cからルーティングおよび転送する。また、サービングゲートウェイ164は、高度化ノードB間ハンドオーバ中にユーザプレーンをアンカリングすること、WTRU102a、102b、102cにダウンリンクデータが使用可能であるときページングをトリガすること、およびWTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理および記憶することなど、他の機能を実施する。
また、サービングゲートウェイ164はPDNゲートウェイ166に接続され、PDNゲートウェイ166は、WTRU102a、102b、102cがインターネット110などパケット交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑にする。
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を円滑にする。たとえば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cがPSTN108など回線交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスとの間の通信を円滑にする。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108の間のインターフェースとして働くIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含み、またはIPゲートウェイと通信する。さらに、コアネットワーク106は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含むネットワーク112に、WTRU102a、102b、102cがアクセスすることを可能にする。
図1Eは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。RAN104は、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するためにIEEE802.16無線技術を使用するアクセスサービスネットワーク(ASN)である。下記でさらに論じるように、WTRU102a、102b、102c、RAN104、およびコアネットワーク106の異なる機能エンティティ間の通信リンクが、参照ポイントとして定義される。
図1Eに示されているように、RAN104は、基地局180a、180b、180c、およびASNゲートウェイ182を含むが、RAN104は、一実施形態と一貫したまま任意の数のノードBおよびRNCを含むことを理解されたい。
基地局180a、180b、180cは、それぞれがRAN104内の特定のセル(図示せず)に関連付けられ、それぞれが、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するために1つまたは複数のトランシーバを含む。一実施形態では、基地局180a、180b、180cは、MIMO技術を実装する。したがって、たとえば基地局180aは、複数のアンテナを使用し、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信する。また、基地局180a、180b、180cは、ハンドオフのトリガ、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、サービス品質(QoS)ポリシ施行など、移動管理機能を提供する。ASNゲートウェイ182は、トラフィック集約ポイントとして働き、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、コアネットワーク106へのルーティングなどの責任を担う。
WTRU102a、102b、102cとRAN104の間のエアインターフェース116は、IEEE802.16仕様を実装するR1参照ポイントとして定義される。さらに、WTRU102a、102b、102cのそれぞれは、コアネットワーク106との論理インターフェース(図示せず)を確立する。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106の間の論理インターフェースは、R2参照ポイントとして定義され、認証、許可、IPホスト構成管理、および/または移動管理のために使用される。
基地局180a、180b、180cのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバおよび基地局間のデータの転送を円滑にするためのプロトコルを含むR8参照ポイントとして定義される。基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182の間の通信リンクは、R6参照ポイントとして定義される。R6参照ポイントは、WTRU102a、102b、100cのそれぞれに関連する移動イベントに基づいて移動管理を円滑にするためのプロトコルを含む。
図1Eに示されているように、RAN104は、コアネットワーク106に接続される。RAN104とコアネットワーク106の間の通信リンクは、たとえばデータ転送および移動管理機能を円滑にするためのプロトコルを含むR3参照ポイントとして定義される。コアネットワーク106は、移動IPホームエージェント(MIP−HA)184と、認証、許可、アカウンティング(AAA)サーバ186と、ゲートウェイ188とを含む。前述の要素のそれぞれはコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれか1つがコアネットワークオペレータ以外の企業体によって所有および/または運営されてもよいことを理解されたい。
MIP−HAは、IPアドレス管理の責任を担い、WTRU102a、102b、102cが、異なるASNおよび/または異なるコアネットワーク間でローミングすることを可能にする。MIP−HA184は、WTRU102a、102b、102cがインターネット110などパケット交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスの間の通信を円滑にする。AAAサーバ186は、ユーザ認証、およびユーザサービスをサポートすることの責任を担う。ゲートウェイ188は、他のネットワークとの網間接続を円滑にする。たとえば、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、102cがPSTN108など回線交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスとの間の通信を円滑にする。さらに、ゲートウェイ188は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含むネットワーク112に、WTRU102a、102b、102cがアクセスすることを可能にする。
図1Eには示されていないが、RAN104は他のASNに接続され、コアネットワーク106は他のコアネットワークに接続されることを理解されたい。RAN104と他のASNとの間の通信リンクは、RAN104と他のASNとの間でのWTRU102a、102b、102cの移動を調整するためのプロトコルを含むR4参照ポイントとして定義される。コアネットワーク106と他のコアネットワークとの間の通信リンクは、ホームコアネットワークと訪問を受けるコアネットワークとの間の網間接続を円滑にするためのプロトコルを含むR5参照ポイントとして定義される。
図2は、実施形態が実装される例示的なシステムアーキテクチャを示す。図2に示されているように、WTRU1 202、WTRU2 204、WTRU3 206、およびWTRU4 208など複数のデバイスが、IPネットワーク210を介して通信する。これらのWTRUは、無線通信プロトコルおよび/または有線通信プロトコルを介して通信する。たとえば、WTRU1 202は、WTRU2 204と通信セッションを確立する。たとえば、WTRU1 202とWTRU2 204は、ストリーミングビデオ会議を確立する。この例では、ストリーミングデータが音声データおよびビデオデータを含む。ストリーミングビデオ会議を確立すると、組み合わされた音声およびビデオデータが、IPネットワーク210を介し、フロー212を介してWTRU1 202とWTRU2 204の間で送られる。フロー212は、WTRU1 202とWTRU2 204の間の音声および/またはビデオデータを含む。
フロー212が未決定の間は、WTRU2 204からの音声および/またはビデオデータがWTRU1 202以外のデバイスにリダイレクトされることが望ましい。たとえば、WTRU1 202のユーザが、フロー212の確立中に移動していたが、今では、ユーザの事務所に到着している。この例では、フロー212の全部または一部を1つまたは複数の異なるデバイスに転送することが望ましい。たとえば、WTRU1 202のユーザは、フロー212の音声データをWTRU3 206に、またフロー212のビデオデータをWTRU4 308に転送しようと決める。音声データとビデオデータをそれぞれWTRU3 206とWTRU4 208に転送すると、新しいデータフローは、フロー214と呼ばれる。
図3は、UE1 302がPSSアダプタ/サーバ312とIMSセッションを確立した例示的なメッセージング図を示す。この例では、UE1 302は、IMSプロトコルを使用してUE2 304にデータセッションを転送する。転送元(UE1 302)から転送先(UE2 304)に継続中のPSSセッションを転送するために、IUTが使用される。IUTは、セッション制御ならびにメディアフローの転送を含む。この例では、UE1 302およびUE2 304は、同じユーザ加入申込み下にあり、同じサービス制御機能(Service Control Function)310によってサービスを提供される。さらに、UE間セッション転送は、たとえば、非特許文献1および非特許文献2に定義されている一般的なUE間セッション転送手順に従う。プッシュモードでは、セッション転送は、UE1 302によって開始される。
図3における情報フローは、UE1 302からUE2 304への、PSSアダプタ/サーバ312とのIMSセッションの転送を示す。SIP REFER320、SIP REFER322、REFER要求許可324、SIP REFER326、SIP REFER328、SIP330、SIP332、SIP334、SIP336、SIP通知(Notify)344、SIP通知346、SIP通知348、SIP通知350、SIP352、SIP354、SIP356、およびSIP358は、非特許文献3に定義されているセッション転送手順に従う。このシーケンスは、たとえばセッション進行メッセージを省略することによって簡略化されている。IMSサービス制御(IMS Service Control)314は、UE1とPSSアダプタ/サーバの間のメディア経路316を制御する。UE1 302とPSSアダプタ/サーバ316の間の、IMSによって制御されるPSSセッションは、メディアストリームを可能にする。UE1 302は、ブックマーク作成318、たとえば非特許文献4によるブックマーク作成を開始する。
SIP REFER320は、UE2へのUE間転送を開始し、UE1 302からIMSコアネットワーク(IM CN)サブシステム(IMS Core Network Subsystem)306に送られる。IM CNサブシステム306は、SIP REFER322をサービス集中化およびコンティニュイティ(Service Centralization and Continuity/SCC)308に送る。SCC308は、この要求をREFER要求許可324でIUTのために処理する。SCC208は、この要求を、SIP326を介してIM CNサブシステム306に転送して返し、さらにIM CNサブシステム306は、この要求をSIP REFER328を介してUE2 304に転送する。UE2 304は、SIP330を介してIM CNサブシステム306に応答する。IM CNサブシステム306は、この応答を、SIP332を介してSCC308に転送し、SCC308は、この応答を、SIP334を介してIM CNサブシステム306に転送し、さらにIM CNサブシステム306は、この応答を、SIP336を介してUE1 302に転送する。次いで、PSSセッション確立338が、たとえば非特許文献5に従って開始されたブックマークを使用して開始され、PSSアダプタ/サーバ312は、UE1 302からUE2 304への転送について知らせを受ける。PSSセッション確立338したとき、IMSサービス制御340は、UE2とPSSアダプタ/サーバの間のメディア経路342を介して確立されたセッションを制御する。
UE2とPSSアダプタ/サーバの間のメディア経路342を解体するために、SIP通知344がUE2 304からIM CNサブシステム306に送られる。IMサブシステム306は、この要求を、SIP346を介してSCC308に転送する。SCC308は、この要求を、SIP通知348を介してIM CNサブシステム306に転送し、IM CNサブシステム306は、この要求をSIP通知350を介してUE1 302に転送する。UE1 302は、SIP352をIM CNサブシステム306に送ることによってこの解体を受け入れ、IM CNサブシステム306は、この受入れを、SIP354を介してSCC308に転送し、SCC308は、この受入れを、SIP356を介してIM CNサブシステム306に転送し、IM CNサブシステム306は、この受入れを、SIP358を介してUE2 304に転送する。次いで、PSSセッション解体(Teardown)360が完了され、PSSアダプタ/サーバ312は、たとえば非特許文献6に従ってセッションがUE1 302に戻ったという知らせを受ける。
理解されるように、IMSセッション転送手順は、大量のシグナリングオーバーヘッドを必要とし、セッションのための全当事者が、セッション転送が行われるという知らせを受けることを必要とする。さらに、IMSセッション転送手順を利用するために、デバイスがIMSプロトコルをサポートすることを必要とする。実施形態は、セッションまたはデータフローに対する少なくとも1つの当事者が、セッションまたはフロー転送が行われたことに気付かない手順を企図している。また、実施形態は、IMSおよびSIPをサポートしないデバイスがIUTを開始しIUTに関与する転送プロトコルを企図している。
図4は、実施形態が実装される例示的なシステムアーキテクチャを示す。対応ノード(Correspondence Node/CN)402は、WTRU1 412、WTRU2 414、および/またはWTRU3 416と通信する。たとえば、CN402は、音声データおよびビデオデータを含む通信セッションをWTRU1 412と確立する。この通信セッションは、データフロー、または単純にフローと呼ばれる。WTRU1 412、WTRU2 414、および/またはWTRU3 416の移動を、CN402によってこれらのデバイスのためのアドレスを更新することなしに可能にするために、CN402は、ホームエージェント(Home Agent:HA)404を介してWTRU1 412、WTRU2 414、および/またはWTRU3 416と通信する。HA404は、WTRU1 412、WTRU2 414、および/またはWTRU3 416のためのアドレスの更新されたリストをバインディングテーブル406内で保つ。たとえば、WTRU1 412は、ネットワーク410内の実際のIPアドレスを有する。この実際のIPアドレスは、気付アドレス(CoA)と呼ばれる。WTRU1のCoAにアドレス指定されたIPパケットは、ネットワーク410内でWTRU1 412にルーティングされる。同様に、WTRU2 414およびWTRU3 416も共に、ネットワーク410内のそれらの実際のネットワークIPアドレスに対応するCoAを有する。WTRU1 412、WTRU2 414、および/またはWTRU3 416は、それらのCoAをHA404に登録する。HA404は、WTRU412のためのCoAをホームアドレス(Home Address:HoA)に関連付ける。HoAは、所与のCoAのためのプロキシアドレスである。たとえば、HA404によって発行されるHoAは、そのHoAにアドレス指定されたIPパケットをネットワーク410内のHA404へルーティングさせる。バインディングテーブル406内でHoAをCoAに関連付けることにより、次いでHA404は、そのHoAにアドレス指定されたパケットを、デバイスが位置するCoAにルーティングする。
例として、CoA1をHA404に登録したWTRU1 412を考えてみる。HA404は、WTRU1 412のためにバインディングテーブル406内のエントリを作成する。このエントリはCoA1を含む。さらに、HA404は、WTRU1 412のためのプロキシアドレスであるHoA1を作成する。HoA1は、バインディングテーブル406内でCoA1に関連付けられ、さらに、この例ではBID1であるバインディング識別(Binding Identification:BID)を含む。WTRUは、各CoAについてBIDを生成し、そのBIDをHAに送る。あるいは、HAは、BIDを生成し、UEに知らせる。したがって、この例では、HoA1、BID1、およびCoA1を含む一意のエントリがバインディングテーブル406内で作成される。一例では、HA404は、HoA1についてWTRU1 412に知らせる。別のデバイス、たとえばCN402と通信セッションを確立するとき、WTRU1 412は、そのアドレスがHoA1であることを示す。したがって、WTRU1 412宛である、セッション中に送られるパケットは、HoA1にアドレス指定される。HoA1にアドレス指定されたパケットは、HA404にルーティングされる。HA404は、HoA1にアドレス指定されたパケットを受信し、バインディングテーブル406を使用してCoA1を決定し、CoA1を使用してWTRU1にパケットを転送する。このように登録することにより、WTRU1 412は、ネットワーク410全体を移動し、これはそのCoAをたとえばCoA2に変更することを含む。このシナリオでは、WTRU1 412は、バインディング更新(BU)をHA404に送り、HoA1およびBID1が今CoA2に関連付けられていることを示すようにバインディングテーブル406を更新する。バインディングエントリは、HoA/BID/CoAトリプレットである。この手順は、WTRU1 412がそのCoAを変更するたびにCN402を更新する必要なしにWTRU1 412の移動を可能にする。
別の例では、WTRU1 412が複数のインターフェースを含む。この例では、各インターフェースが関連のCoAを含む。WTRU1 412は、各インターフェースおよび関連のCoAがバインディングテーブル406に含まれるようにそれらをHA404に登録する。この例では、WTRU1 412のインターフェースのすべてが、同じHoA、たとえばHoA1を共用する。しかし、インターフェース、およびそれらの対応するCoAがバインディングテーブル406内で一意に識別されるように、各インターフェースに異なるBIDが割り当てられる。たとえば、WTRU1 412は、CoA1でインターフェース1を含む。バインディングテーブル406内のインターフェース1のためのエントリは、HoA1/BID1/CoA1である。同様に、WTRU1 412は、CoA2でインターフェース2を含む。バインディングテーブル406内のインターフェース1のためのエントリは、HoA1/BID2/CoA2である。したがって、HA404は、HoA1およびBID1に関連付けられているパケットを識別する場合、バインディングテーブル406内のエントリを使用してCoAを認識し、そのパケットをCoA1を介してインターフェース1にルーティングする。同様に、HA404は、HoA1およびBID2に関連付けられているパケットを識別する場合、バインディングテーブル406内のエントリを使用してCoAを認識し、そのパケットをCoA2を介してインターフェース2にルーティングする。他の実施形態では、これらのエントリは、ユーザ機器識別(User Equipment Identification:UEID)を使用して一意に識別される。UEIDは、バインディングテーブル406内に含まれる。
大量のデータ、またはデータストリームが、HA404に登録されたデバイスに送られている通信セッションのためには、データフローまたはフローが確立される。フローは、トラフィックセレクタに一致するIPパケットのセットである。フローは、WTRUがHAによる特別な処理を望む一連のパケットである。トラフィックセレクタは、パケットを分類するためにパケットのヘッダ内のフィールドに対してマッチングされる1つまたは複数のパラメータである。そのようなパラメータの例は、ソースおよび/または宛先IPアドレス、トランスポートプロトコル番号、ソースおよび宛先ポート番号、IPおよびそれより高いレイヤのヘッダ内の他のフィールドなどを含む。HAでフローを識別するために、たとえばフローテーブル408内でフローバインディングが作成される。フローテーブルは、HAに登録された各HoAについて存在する。フローバインディングは、トラフィックセレクタおよびアクションである。フローバインディングに関連付けられたトラフィックセレクタに一致する1つまたは複数のフローからのIPパケットが、フローバインディングに関連付けられたアクションに従って処理される。フローは、フロー識別子(FID)によって一意に識別される。たとえば、FIDはWTRU1 412によって生成され、そのFIDが、フローテーブル408内でHA1 404によって維持されるフローバインディングエントリのテーブル内に含まれるようにHA404に送られる。
たとえば、図4を参照すると、CN402とWTRU1 412の間でフローが確立される。WTRU1 412は、フローの作成についてHA404に知らせる。WTRU1 412は、FIDについてHA404に知らせ、HA404に、指定されたHoAおよびBIDを使用してフローに関連付けられたパケットを転送するように指令する。たとえば、WTRU1 412は、CN402およびWTRU1 412に関連付けられたフローのためのFID1を含むバインディング更新をHA404に送る。このバインディング更新は、FID1に関連付けられたパケットを、HoA1/BID1対を使用して、たとえばバインディング参照(Binding Reference)サブオプションを使用してルーティングするための命令をも含む。バインディング参照サブオプションは、フローを1つまたは複数の登録されたBIDに関連付ける。HoA1/BID1対は、バインディングテーブル406内でCoA1に関連付けられる。バインディング更新を受信すると、HA404は、CN402およびWTRU1 412に関連付けられたフローのための、フローテーブル408内のエントリを作成する。このエントリは、FID1と、HA404によって作成されたトラフィックセレクタと、この場合にはバインディング更新内でWTRU1 412によって示された、CoA1に転送されたアクションとを含む。あるいは、WTRU1 412は、トラフィックセレクタを、バインディング更新の一部として、または異なるメッセージ内でHA404に送る。HA404によって受信されたパケットは、作成済みのトラフィックセレクタに一致した場合、フローテーブル内に含まれるHoA/BID対を使用してルーティングされる。たとえば、入来パケットが、FID1に関連付けられたトラフィックセレクタに一致した場合、HA404は、フローテーブル408を使用してHoA1/BID1をそのパケットの宛先として識別する。別の例では、パケットは、たとえばバインディングテーブル内の各BIDが一意のHoAに関連付けられている場合、BID1に基づいてルーティングされる。次いで、HA404は、バインディングテーブル406を使用して識別されるCoA1を使用してパケットをルーティングする。
CN402とWTRU1 412の間でフローを確立した後、そのフローは、1つまたは複数の異なるデバイスに転送されることが望ましい。たとえば、CN402とWTRU1 412の間のフロー、たとえばフロー1が、音声データおよびビデオデータを含むものと考えてみる。WTRU1 412は、音声データをフロー1からWTRU2 414に、またビデオデータをフロー1からWTRU3 416に転送したいと望んでいる。また、WTRU1 412は、転送が透過的に行われること、すなわちフロー1がWTRU1 412からWTRU2 414およびWTRU3 416に転送されたことにCN402が気付かないことを望んでいる。実施形態は、フローの透過的な転送が行われるようにWTRU1 412、WTRU2 414、およびWTRU3 416がバインディング更新をHA404など1つまたは複数のHAに送るいくつかの方法を企図している。
フロー転送を開始する前に、転送に関係するWTRUの1つもしくは複数、転送に関係する1つもしくは複数のノード(たとえば、HA)、または1つもしくは複数のCNは、フロー転送の開始を要求し、フロー転送について許可を要求し、かつ/または転送に関係する各デバイスが確実にフロー転送をサポートすることが可能であるようにする。たとえば、図5は、あるデバイスがフロー転送を要求および許可する例示的な信号図を示す。図5を参照すると、WTRU1 502およびWTRU2 504は、フローを受け入れ使用することが可能なデバイスである。HA1 506およびHA2 508は、WTRU1 502およびWTRU2 504などデバイスの移動をサポートすることが可能なホームエージェントである。許可/サービス集中化コンティニュイティ(Authorization/Service Centralization Continuity:Auth/SCC)510は、セッションコンティニュイティおよび認証をグローバルレベルで管理する(たとえば複数のHAを管理する)ことが可能なノードである。Auth/SCC510は、システム内の別個のノードであっても、別のノード、たとえばHA1 506またはHA2 508の一部であってもよい。
図5に示されているように、WTRU1 502は、514でHA1 506に登録する。登録は、バインディング更新の形態である。このバインディング更新は、WTRU1 502のためのBIDおよびCoA、たとえばBID1およびCoA1を含む。HA1 506は、WTRU1 502から受信されたBID1およびCoA1を使用し、WTRU1 502のためのバインディングテーブルエントリを更新する。HA1 506は、WTRU1 502のためのHoA、たとえばHoA1を生成する。WTRU1 502のためのバインディングテーブルエントリは、HoA1、BID1、および/またはCoA1を含む。HA1 506は、WTRU1 502がHA1 506への登録に成功したことを示すバインディング確認応答メッセージ内でHoA1をWTRU1 502に送る。同様に、WTRU2 504は、516でHA2 508に登録する。登録は、バインディング更新の形態である。このバインディング更新は、WTRU2 504のためのBIDおよびCoA、たとえばBID2およびCoA2を含む。HA2 508は、WTRU2 504から受信されたBID2およびCoA2を使用し、WTRU2 504のためのバインディングテーブルエントリを更新する。HA2 508は、WTRU2 504のためのHoA、たとえばHoA2を生成する。WTRU2 504のためのバインディングテーブルエントリは、HoA2、BID2、および/またはCoA2を含む。HA2 508は、WTRU2 504がHA2 508への登録に成功したことを示すバインディング確認応答メッセージ内でHoA2をWTRU2 504に送る。
HA1 506に登録した後で、WTRU1 502は、CN512とのフローを作成したいと望んでいる。518では、CN512からWTRU1 502へのフロー1が作成される。フロー1は、図4を参照して述べたものと同様にして確立される。たとえば、WTRU1 502は、FID、たとえばFID1と、トラフィックセレクタとを含むバインディング更新をHA1 506に送る。トラフィックセレクタは、パケットヘッダに基づいてフローに関連付けられたパケットを識別するために使用される。HA1 506は、フロー1のためのフローテーブル内のエントリを作成する。このフローテーブルエントリは、FID1と、WTRU1 502によって送られたトラフィックセレクタと、トラフィックセレクタに一致するパケットに対して実施すべきアクションとを含む。たとえば、アクションは、パケットをCoA1に転送するための命令である。別の例では、アクションは、パケットをHoA1に転送することである。別の例では、アクションは、BID1に関連付けられたバインディングエントリを使用してパケットを転送することである。別の例では、アクションは、HoA/BID対、たとえばHoA1/BID1を使用して一意に識別されるバインディングテーブル内のエントリを使用してパケットを転送することである。この例では、HA1は、トラフィックセレクタに一致するパケットを受信した場合、HoA1/BID1対を使用し、HoA1/BID1/CoA1バインディングエントリに基づいてCoA1をパケットの所期のアドレスとして識別することになる。フロー1のためのフローテーブル内のエントリを作成したとき、HA1 506は、バインディング確認応答をWTRU1 502に送る。次いでWTRU1 502は、パケットをフロー1の一部としてCN512に、HoA1をそのアドレスとして使用して送る。CN512は、フロー1に含まれるパケットをHoA1にアドレス指定する。HoA1にアドレス指定されたパケットは、HA1 506にルーティングされる。HA1 506は、パケットヘッダをフロー1のためのトラフィックセレクタにマッチングし、そのフローテーブルおよびバインディングテーブル内の作成済みのエントリに基づいてパケットをWTRU1 502にルーティングする。このパケット転送は、トンネリングと呼ばれる。
フロー1の確立後、フロー1の宛先が変更される。たとえば、フロー1に関連付けられたパケットの全部または一部がWTRU1 502ではなくWTRU2 504にルーティングされる。520では、WTRU1 502は、ピア発見に参加する。ピア発見は、WTRU1 502によって開始されても、別のデバイス、たとえばWTRU2 504、HA1 506、HA2 508、および/またはAuth/SCC510によって開始されてもよい。ピア発見中、WTRU1 502は、WTRU2 504を発見する。WTRU1 502とWTRU2 504は、関連の情報、たとえばアドレッシング情報を交換する。アドレッシング情報は、HoA(たとえば、HoA1および/またはHoA2)、CoA(たとえば、CoA1および/またはCoA2)、HA情報(たとえば、HA1 506およびHA2 508のためのアドレスまたは他の識別用標識)などを含む。WTRU1 502がWTRU2 504を発見した後で、WTRU1 502は、IUT準備および許可のためにWTRU2 504に接触する。たとえば、図5に示されているように、WTRU1 502は、IUT準備要求(IUT Prep Request)522をWTRU2 504に送る。IUT準備要求522は、フロー1を使用するアプリケーションのタイプおよび識別に関する情報を含み、WTRU2 504にフロー1の転送を受け入れるように要求する。別の例として、IUT準備要求522は、フロー1に関連付けられたアプリケーションからのアプリケーションデータを含む。たとえば、フロー1がビデオデータを含む場合、例示的なアプリケーションデータは、ビデオコーデックである。理解されるように、アプリケーションデータは、フロー1を使用するアプリケーション特有の様々な情報である。別の例では、IUT準備要求522は、HA1 506のための識別または他の識別用情報、たとえばIPアドレスに関する情報を含む。IUT準備要求522は、CN512のための識別、アドレス、特性などに関する情報を含む。
WTRU2 504は、IUT準備要求522を受信したとき、転送を受け入れることが許されることを確認する。たとえば、WTRU2 504は、フロー1の転送を確実にサポートするために、そのローカル構成をチェックする。例示的な実施形態では、WTRU2 504は、たとえばフローがHA2 508を通ってルーティングされることになっている場合、フロー1の転送が確実にサポートされるように、そのHA(たとえば、HA2 508)にチェックする。WTRU2 504は、フロー1の転送を受け入れることが許可されているかどうか判定する。たとえば、図5に示されているように、WTRU2 504は、IUT許可要求(IUT Authorization Request)524を、セッションコントローラとして働くAuth/SCC510に送る。一実施形態では、Auth/SCC510は、別のネットワークノード、たとえばHA1 504またはHA2 506内に論理的に含まれる。IUT許可要求524は、それだけには限らないがWTRU1 502に関する情報、WTRU2 504に関する情報、フロー1を使用するアプリケーションの識別、フロー1を使用するアプリケーション特有のデータなど、様々な情報を含む。他の実施形態では、WTRU2 504は、ローカル構成ポリシ情報、およびIUTが許されるかどうかWTRU2 504がローカルで判定することを可能にする他の情報を含む。この例では、IUT許可要求524は任意選択である。Auth/SCC510は、IUTが許されると判定した場合、そのようなものとしてIUT許可応答(IUT Authorization Response)526内で示し、IUT許可応答526は、WTRU2 504に送られる。あるいは、Auth/SCC510は、IUTを拒否し、そのようなものとしてIUT許可応答526内で示す。
Auth/SCC510がIUT許可応答526内でフロー1のためのIUTを許可している場合、528で、WTRU2 504は、アプリケーションIUT準備を始める。たとえば、WTRU2 504は、WTRU2 504上でフロー1に関連付けられたアプリケーションを起動する。WTRU2 504は、フロー1に関連する情報を、フロー1に関連付けられたローカルアプリケーションに渡す。WTRU2 504は、フロー1に関連するデータを受信するためにローカルアプリケーションを準備する手順を開始する。HA2 508は、IUTについて知らせを受ける。たとえば、WTRU2 504は、バインディング更新530をHA2 508に送り、HA2 508にそのバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルを更新するように指令する。下記でより詳細に論じるように、転送がHA2 508にとって透過的であるため、バインディング更新530をHA2 508に送ることは任意選択である。しかし、HA2は、バインディング更新530を介してバインディング更新を実施するように指令された場合、532で、そのバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルを修正する。例示的な実施形態では、WTRU2 504は、IUT準備完了(IUT Ready)534をHA1 506に送り、WTRU2 504がIUTのための準備完了状態にあることをHA1 506に知らせる。WTRU2 504は、IUT準備応答(IUT Prep Response)536をWTRU1 502に送り、WTRU2 504がIUTを受け入れること、および/またはWTRU2 504がIUTのための準備完了状態にあることをWTRU1 502に知らせる。
WTRU1 502は、バインディング更新538をHA1 506に送る。バインディング更新538は、フロー1に関連付けられたパケットをWTRU2 504にルーティングするために使用されるトラフィックセレクタを含む。バインディング更新、修正されたバインディングテーブル、修正されたフローテーブル、および/またはパケットをリダイレクトする方法の詳細については、下記でより詳細に論じる。540では、HA1 506が、バインディング更新538に含まれる情報に基づいてそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを修正する。1つまたは複数のテーブルを修正した後で、542では、CN512によって依然としてHoA1にアドレス指定されているフロー1が、HA1 506によってWTRU2 504にルーティングされる。フロー1に関連付けられたパケットは、下記でより詳細に論じるように、HA2 508を介してルーティングされても、HA1 506によってWTRU2 504に直接ルーティングされてもよい。WTRU1 502からWTRU2 504へのフロー1の転送は、CN512にとって透過的である。IUT準備および/または許可に使用されるプロトコルは、別個のプロトコルでも、IUTに適合されたプロトコルでもよい。たとえば、このプロトコルは、IUT準備要求および応答メッセージ、IUT許可要求および応答メッセージ、ならびに/またはIUT準備完了インジケータメッセージを含む。
例示的な実施形態では、MIPv6プロトコルが、IUTをサポートするように修正される。たとえば、IUTをサポートするために、モビリティオプション(mobility option)がMIPv6内に定義される。モビリティオプションは、多数のタイプのMIPメッセージ、たとえばバインディング更新メッセージ、バインディング確認応答メッセージ、バインディングリフレッシュメッセージ、および/または同様のものに含まれる。他の例示的な実施形態では、IUTをサポートするために、SIPプロトコルが修正される。たとえば、ペイロードタイプが「IUT」に設定された、かつ/またはコンテンツタイプが「アプリケーション/IUT」に設定されたSDPメッセージ本文(SDP Message Body)を使用し、IUT要求および許可をサポートする。別の例では、プロトコルのミックスを使用し、IUTメッセージをサポートする。たとえば、転送が行われているWTRU間の直接通信のために新しいプロトコルが使用され、WTRUとHAの間もしくは2つのHA間でIUT情報を輸送するためにMIPメッセージが使用され、かつ/またはHAとSCCの間でIUT情報を輸送するためにSIPが使用される。理解されるように、この組合せは例であり、プロトコルの組合せは様々である。混合プロトコル許可の一例については、図7を参照して下記でより詳細に述べる。
図6は、別の例示的なIUT要求および許可シナリオを示す。この例では、転送に関係するWTRU間の直接通信ではなく、HAを介してWTRUに、またWTRUから要求および許可が送られる。たとえば、図6に示されているように、WTRUl 602、WTRU2 604、HA1 606、HA2 608、Auth/SCC610、およびCN612がフロールーティングおよび/またはIUTに関係する。614でWTRUl 602がHA1 606に登録し、616でWTRU2 604がHA2 608に登録する。この登録は、上述の方法と同様にして実施される。618で、CN612とWTRUl 602の間でフロー1が確立される。620では、WTRUl 602、WTRU2 604、HA1 606、HA2 608、および/またはAuth/SCC610がピア発見に関与する。たとえば、WTRUl 602がWTRU2 604を発見する。WTRUl 602とWTRU2 604は、関連の情報、たとえばアドレッシング情報を交換する。アドレッシング情報は、HoA、CoA、HA情報などを含む。WTRUl 602は、IUTを要求する、かつ/またはIUTに対する許可を要求するIUT準備要求622をHA1 606に送る。IUT準備要求622は、フロー1を使用するアプリケーションのタイプまたは識別に関する情報を含む。一実施形態では、IUT準備要求622は、フロー1に関連付けられたアプリケーションからのアプリケーションデータを含む。たとえば、フロー1がビデオデータを含む場合、例示的なアプリケーションデータは、ビデオコーデックである。理解されるように、アプリケーションデータは、フロー1を使用するアプリケーション特有の様々な情報である。例示的なIUT準備要求622は、WTRU2 604のための識別または他の識別用情報、たとえばIPアドレス、HoA、および/またはCoAに関する情報を含む。IUT準備要求622は、CN612の識別、アドレス、特性などに関する情報を含む。
HA1 606は、IUT準備要求622を受信したとき、フロー1に対してIUTが許されるかどうか確認または判定する。一実施形態では、HA1 606は、フロー1を受信するためにWTRU2 604を準備するためのアクションに関与する。HA1 606は、IUT許可要求624をAuth/SCC610に送る。IUT許可要求624は、それだけには限らないがWTRU1 602に関する情報、WTRU2 604に関する情報、フロー1を使用するアプリケーションの識別、フロー1を使用するアプリケーション特有のデータなど、様々な情報を含む。他の実施形態では、HA1 606は、ローカル構成ポリシ情報、およびIUTが許されるかどうかHA1 606がローカルで判定することを可能にする他の情報を含む。たとえば、Auth/SCC610は、HA1 606の論理部分である。別の例では、IUT許可要求624は、IUTに対する許可を要求するために、HA2 608に送られる。IUTが許可されるかどうか判定したとき、Auth/SCC610は、IUT許可応答626をHA1 606に送る。Auth/SCC610は、IUT要求を受け入れても拒否してもよい。IUTが許可される場合、IUT準備要求628がHA1 606からWTRU2 604に送られる。IUT準備要求628は、フロー1を使用するアプリケーションのタイプまたは識別に関する情報を含む。一実施形態では、IUT準備要求628は、フロー1に関連付けられたアプリケーションからのアプリケーションデータを含む。例示的なIUT準備要求628は、WTRU1 602のための識別または他の識別用情報、たとえばIPアドレス、HoA、およびCoAに関する情報を含む。IUT準備要求628は、CN612の識別、アドレス、特性などに関する情報を含む。
630で、WTRU2 604は、アプリケーションIUT準備を始める。たとえば、WTRU2 604は、WTRU2 604上でフロー1に関連付けられたアプリケーションを起動する。WTRU2 604は、フロー1に関連する情報を、フロー1に関連付けられたローカルアプリケーションに渡す。WTRU2 604は、フロー1に関連するデータを受信するためにローカルアプリケーションを準備する手順を開始する。HA2 608は、IUTについて知らせを受ける。たとえば、WTRU2 604は、バインディング更新632をHA2 608に送り、HA2 608にそのバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルを更新するように指令する。下記でより詳細に論じるように、転送がHA2 608にとって透過的であるため、バインディング更新632をHA2 608に送ることは任意選択である。しかし、HA2 608がバインディング更新632を介してバインディング更新を実施するように指令された場合、632で、HA2 608は、そのバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルを修正する。例示的な実施形態では、WTRU2 604は、IUT準備応答636をHA1 606に送り、WTRU2 604がIUTのための準備完了状態にあることをHA1 606に知らせる。HA1 606は、IUT準備応答638をWTRU1 602に送り、IUTが許可され、受け入れられたことをWTRU1 602に知らせる。また、IUT準備応答638は、WTRU2 604がIUTのための準備完了状態にあることをも示す。
WTRUl 602は、バインディング更新640をHA1 606に送る。バインディング更新640は、フロー1に関連付けられたパケットをWTRU2 604にルーティングするために使用されるトラフィックセレクタを含む。バインディング更新、修正されたバインディングテーブル、修正されたフローテーブル、および/またはパケットをリダイレクトする方法の詳細については、下記でより詳細に論じる。642では、HA1 606が、バインディング更新640に含まれる情報に基づいてそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを修正する。1つまたは複数のテーブルを修正した後で、644では、CN612によって依然としてWTRUl 602のHoAにアドレス指定されているフロー1が、HA1 606によってWTRU2 604にルーティングされる。フロー1に関連付けられたパケットは、下記でより詳細に論じるように、HA2 608を介してルーティングされても、HA1 606によってWTRU2 604に直接ルーティングされてもよい。WTRU1 602からWTRU2 604へのフロー1の転送は、CN612にとって透過的である。
図7は、MIPプロトコルとSIPプロトコルの修正されたミックスを使用することによるIUTの要求および許可のための例示的なシグナリング図を示す。図7における実線矢印は、MIPメッセージを表し、破線矢印は、SIPメッセージを示す。この例示的な実施形態では、MIPメッセージは、WTRUおよび/またはHA間の通信のために使用され、SIPメッセージは、Auth/SCCとの通信のために使用される。図7に示されているように、WTRUl 702、WTRU2 704、HA1 706、HA2 708、Auth/SCC710、およびCN712がフロールーティングおよび/またはIUTに関係する。714でWTRUl 702がHA1 706に登録し、716でWTRU2 704がHA2 708に登録する。この登録は、上述の方法と同様にして実施される。718で、CN712とWTRUl 702の間でフロー1が確立される。720では、WTRUl 702、WTRU2 704、HA1 706、HA2 708、および/またはAuth/SCC710がピア発見に関与する。たとえば、WTRUl 702がWTRU2 704を発見する。WTRUl 702とWTRU2 704は、関連の情報、たとえばアドレッシング情報を交換する。アドレッシング情報は、HoA、CoA、HA情報などを含む。WTRUl 702は、IUTを要求する、かつ/またはIUTに対する許可を要求するIUT準備要求722をHA1 706に送る。IUT準備要求722は、修正されたMIPメッセージである。IUT準備要求722は、フロー1を使用するアプリケーションのタイプまたは識別に関する情報を含む。一実施形態では、IUT準備要求722は、フロー1に関連付けられたアプリケーションからのアプリケーションデータを含む。例示的なIUT準備要求722は、WTRU2 704のための識別または他の識別用情報、たとえばIPアドレス、HoA、および/またはCoAに関する情報を含む。IUT準備要求722は、CN712の識別、アドレス、特性などに関する情報を含む。
HA1 606は、IUT準備要求722を受信したとき、フロー1に対してIUTが許されるかどうか確認または判定する。一実施形態では、HA1 706は、フロー1を受信するためにWTRU2 704を準備するためのアクションに関与する。HA1 706は、IUT準備要求724をAuth/SCC710に送る。IUT準備要求724は、修正されたSIPメッセージである。IUT準備要求724は、それだけには限らないがWTRU1 702に関する情報、WTRU2 704に関する情報、フロー1を使用するアプリケーションの識別、フロー1を使用するアプリケーション特有のデータなど、様々な情報を含む。他の実施形態では、HA1 706は、ローカル構成ポリシ情報、およびIUTが許されるかどうかHA1 706がローカルで判定することを可能にする他の情報を含む。たとえば、Auth/SCC710は、HA1 706の論理部分である。別の例では、IUT準備要求724は、IUTに対する許可を要求するために、HA2 708に送られる。IUT準備要求726は、それだけには限らないがWTRU1 702に関する情報、WTRU2 704に関する情報、フロー1を使用するアプリケーションの識別、フロー1を使用するアプリケーション特有のデータなど、様々な情報を含む。IUTが許されるかどうか判定すると、Auth/SCC710は、IUT準備要求726をHA2 708に送る。修正されたMIPメッセージであるIUT準備要求728が、HA2 708からWTRU2 704に送られる。IUT準備要求728は、フロー1を使用するアプリケーションのタイプまたは識別に関する情報を含む。一実施形態では、IUT準備要求728は、フロー1に関連付けられたアプリケーションからのアプリケーションデータを含む。例示的なIUT準備要求728は、WTRU1 702のための識別または他の識別用情報、たとえばIPアドレス、HoA、および/またはCoAに関する情報を含む。IUT準備要求728は、CN712の識別、アドレス、特性などに関する情報を含む。
730で、WTRU2 704は、アプリケーションIUT準備を始める。たとえば、WTRU2 704は、WTRU2 704上でフロー1に関連付けられたアプリケーションを起動する。WTRU2 704は、フロー1に関連する情報を、フロー1に関連付けられたローカルアプリケーションに渡す。WTRU2 704は、フロー1に関連するデータを受信するためにローカルアプリケーションを準備する手順を開始する。WTRU2 704は、IUT準備応答732を送ることによって、IUTのための準備完了状態にあることをHA2 708に知らせる。たとえば、修正されたMIPメッセージであるIUT準備応答732を受信すると、HA2 708は、修正されたSIPメッセージであるIUT準備応答734をAuth/SCC710に送る。Auth/SCC710は、修正されたMIPメッセージであるIUT準備応答メッセージ736を送ることによって、WTRU2 704がIUTのための準備完了状態にあることをHA1 706に知らせる。HA1 706は、修正されたMIPメッセージであるIUT準備応答738をWTRUl 702に送り、IUTが許可され、かつ/または受け入れられたことをWTRUl 702に知らせる。また、IUT準備応答738は、WTRU2 704がIUTのための準備完了状態にあることをも示す。
WTRUl 702は、バインディング更新740をHA1 706に送る。バインディング更新740は、修正されたMIPメッセージであり、フロー1に関連付けられたパケットをWTRU2 704にルーティングするために使用されるトラフィックセレクタを含む。バインディング更新、修正されたバインディングテーブル、修正されたフローテーブル、および/またはパケットをリダイレクトする方法の詳細については、下記でより詳細に論じる。742では、HA1 706が、バインディング更新740に含まれる情報に基づいてそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを修正する。1つまたは複数のテーブルを修正した後で、744では、CN712によって依然としてWTRUl 702のHoAにアドレス指定されているフロー1が、HA1 706によってWTRU2 704にルーティングされる。フロー1に関連付けられたパケットは、下記でより詳細に論じるように、HA2 708を介してルーティングされても、HA1 706によってWTRU2 704に直接ルーティングされてもよい。WTRU1 702からWTRU2 704へのフロー1の転送は、CN712にとって透過的である。この例示的なシーケンスでは、HA2 708のバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルは、バインディング更新メッセージを介して更新されなかった。他の例では、HA2 708のためのバインディングテーブルおよび/またはフローテーブルは、IUTをサポートするように更新される。
IUTおよびデバイスモビリティをサポートするために、フローのソースにとって透過的であるそのフローのIUTを実現するように手順が定義される。複数のCoAが単一のHoAに関連付けられることを可能にするために、BIDがHAバインディングテーブルに追加される。HoAに関連付けられた各CoAは、関連の一意のBIDを有する。WTRUは、HAへの登録中に、登録する各CoAについて一意のBIDを生成する。したがって、WTRUは、それぞれが同じHoAに関連付けられる複数のCoAを登録する。HAのためのフローテーブル内のエントリは、特定のフローが1つまたは複数のCoAに関連付けられるように定義される。このために、HAフローテーブル内に、バインディングエントリが作成される。バインディングエントリは、同じHoAを使用する他のフローに影響を及ぼすことなしに、特定のフローを1つまたは複数のCoAにバインドする。トラフィックセレクタを使用し、トラフィックセレクタを入来IPパケットと比較することによってフローを識別する。トラフィックセレクタに一致するIPパケットに対して、アクションが指定される。例示的なアクションは、DELETE(削除)またはFORWARD(転送)を含む。入来パケットが、関連付けられたアクションがDELETEであるトラフィックセレクタに一致した場合、そのパケットはHAによって破棄される。入来パケットが、関連付けられたアクションがFORWARDであるトラフィックセレクタに一致した場合、そのパケットは、指定されたアドレスにルーティングされる。
例示的な実施形態では、特定の加入者に関連付けられたデバイスすべてが、その加入者に関連付けられたHAに登録され、同じHoAを共用する。たとえば、WTRU1、WTRU2、およびWTRU3は、第1の加入者に関連付けられたデバイスである。各デバイスは、その加入者のためのHAに登録し、それぞれが、あるHoA、たとえばHoA1に関連付けられる。登録は、デバイス(WTRU1、WTRU2、および/またはWTRU3)からHAに送られるバインディング更新を介して行われる。同じHoA(たとえば、HoA1)を共用する異なるバインディングエントリが、HAのバインディングテーブル内に作成される。各デバイスは、それらがHAに登録するとき、バインディング更新内に一意のBIDを含む。他の例示的な実施形態では、一意の識別子がBID/HoA対を補う、またはそれに置き換わる。一意の識別子は、ユーザ機器識別(UEID)である。デバイスにUEIDが割り当てられている場合には、HAのバインディングテーブル内のバインディングエントリ(一意のCoAに対応するエントリ)が、HoA/BID/UEIDトリプレットを使用して一意に識別される。たとえば、HoAが各WTRUについて異なる場合、HoA/BIDまたはUEID/BID(WTRUとHAの間のMIPメッセージ交換の場合)を使用して、バインディングエントリが一意に識別される。HoAが複数のWTRU間で共用されている場合、バインディングエントリを一意に識別するためにトリプレット(HoA/BID/UEID)が使用される。
異なるHoAに位置する、または異なるHAに登録されているデバイス間でIUTを可能にするために、WTRU間でBIDを一意に識別するようにフローバインディングテーブルが修正される。一実施形態では、HoAがフローバインディングエントリに追加される。別の例では、BIDがフローバインディングテーブルに追加される。別の例では、HoAおよびBIDが共にフローバインディングテーブルに追加される。たとえば、デバイスがすべて同じユーザ加入申込み下にある場合には、修正されるフローバインディングエントリのためのトラフィックセレクタにフローが一致したときとるべきアクションを一意に識別するために、デバイスのUEIDがフローバインディングテーブルに追加される。
フローが確実に他のデバイスに転送されるようにするために、HAに登録する各デバイスについて、フローバインディングの使用が強制される。たとえば、デバイスは、HAがあるローカルネットワークに現在位置する場合でさえ、そのHAに登録する。別の例では、デバイスは、ルート最適化を使用する。別の例では、UEは、フローバインディングを利用する異なる手順を使用するが、HAのバインディングテーブル内では未登録のままである。注意として、以下のバインディング更新手順については、HAのためのバインディングおよびフローバインディングテーブルを参照して述べられている。理解されるように、実施形態は、同様の手順がCNおよびモビリティエージェント上で実施されることを企図している。
図8は、HAのためのバインディングテーブルおよびフローテーブルを更新するための例示的なシグナリング図を示す。この例では、CN810からWTRUl 802へのフローが、WTRU2 804およびWTRU3 806に転送される。812では、WTRUl 802がHA 808に登録する。たとえば、WTRUl 802は、CoA1(すなわち、WTRUl 802が位置するCoA)およびWTRUl 802独自のBIDであるBID1を含むバインディング更新をHA 808に送る。BID1は、WTRUl独自のものであるが、HA 808について繰り返されることに留意されたい。たとえば、814では、WTRU2 804がHA 808に登録する。WTRU2 804は、HA 808にBIDを送る。WTRU2 804によって送られるBIDは、WTRUl 802によって送られるBID1と同じである。しかし、WTRUl 802とWTRU2 804には異なるHoAが割り当てられるので、HA 808のバインディングテーブル内の各エントリは、HoA/BID対によって一意に識別される。あるいは、WTRUl 802とWTRU2 804に同じHoAが割り当てられる場合、たとえばWTRUl 802とWTRU2 804が同じ加入者に属する場合、バインディングテーブルは、任意選択でWTRUlおよびWTRU2について一意のUEIDを含み、その結果、各デバイスのための対応するバインディングエントリが一意に識別される。
図8に示されている例を続けると、816で、WTRU3 806が、WTRUl 802およびWTRU2 804と同様にしてHA 808に登録する。WTRUl 802、WTRU2 804、およびWTRU3 806の登録が完了したとき、3つのエントリが、HA 808のためのバインディングテーブル内に作成される。バインディングテーブルの例示的な一区間が下記の表1に示されている。
第1のエントリはWTRUl 802に対応し、第2のエントリはWTRU2 804に対応し、第3のエントリはWTRU3 806に対応する。各CoAは、HoA/BID対に基づいて一意に識別される。
818では、HA 808のためのフローテーブル内に、第1のトラフィックセレクタが作成される。たとえば、WTRUl 802は、そのトラフィックセレクタと、そのトラフィックセレクタに一致するパケットを、HoA1/BID1を使用して転送するための要求とを含むバインディング更新をHA 808に送る。トラフィックセレクタは、たとえば、パケットを分類するために使用される1つまたは複数のパラメータまたはフィルタである。あるいは、HA 808が一致するパケットを、CoA1を使用して転送することを、WTRUl 802が要求する。また、WTRUl 802は、フローに対して一意であるフロー識別(FID)をHA 808に送る。あるいは、HA 808がFIDを決定し、FIDをWTRUl 802に送っても送らなくてもよい。HA 808は、バインディング更新を受け入れたとき、バインディング確認応答をWTRUl 802に送り、そのフローテーブルを更新する。作成されたフローは、フロー1と呼ばれる。フロー1のためのHA 808のフローテーブル内の例示的なエントリが表2に示されている。HA 808に登録された各HoAについて、フローテーブルが作成される。
フローバインディングエントリ、たとえば表2に示されているエントリを作成すると、次にHA 808は、フロー1の一部であるパケットをルーティングする。たとえば、CN810は、ビデオおよび音声データを含むストリーミングメディアサーバである。WTRUl 802は、CN810と通信セッションを確立し、WTRUl 802のためのアドレスがHoA1であることをCN810に示す。CN810は、フロー1の一部であるWTRUl 802のためのパケットをHoA1にアドレス指定する。HoA1にアドレス指定されたパケットは、HA 808にルーティングされる。HA 808は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケットを受信したとき、受信されたパケットを、そのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。フロー1のためのパケットは、表2に示されている「フロー1のためのフィルタ」トラフィックセレクタに一致する。次いで、HA 808は、それらのパケットを、HoA1/BID1対を使用して転送する。HA 808は、CoA1を、そのバインディングテーブルに基づいて、HoA1/BID1対独自のルーティングアドレスとして識別する。HA 808は、それらのパケットを、CoA1に位置するWTRUl 802にトンネリングする。
例示的な実施形態では、WTRUl 802は、ある加入者用のスマートフォンに対応する。WTRU2 804は、ある加入者用のTVに対応する。WTRU3 806は、ある加入者用のサウンドシステムに対応する。この例を続けると、加入者は、WTRUl 802およびWTRU3 806とは異なるロケールに位置する間に、フロー1を確立済みである。WTRU3 804およびWTRU4 806を含むロケールを入ったとき、加入者は、フロー1からのビデオデータがWTRU2 804にリダイレクトされ、フロー1のためのサウンドデータがWTRU3 806にリダイレクトされるようにIUTを実施したいと望んでいる。一例として、WTRUl 802は、IUTを実施するためにピア発見822を開始する。WTRUl 802、WTRU2 804、WTRU3 806、および/またはHA 808は、ピア発見822中に情報を交換する。たとえば、これらのデバイスは、それらのそれぞれのHoA、BID、CoA、FID、トラフィックセレクタなどの情報を交換する。824では、WTRUl 802が、フローをWTRU2 804および/またはWTRU3 806に転送することに決める。826では、WTRUl 802は、用途特有のデータを目標デバイス(たとえば、WTRU2 804および/またはWTRU3 806)に送る。たとえば、WTRU2 804がビデオデータを受信することになっている場合、WTRUl 802は、WTRU2 804にビデオコーデックを送る。WTRU3 806がサウンドデータを受信することになっている場合、WTRUl 802は、WTRU3 806にオーディオコーデックを送る。WTRUl 802は、WTRU2 804およびWTRU3 806がローカルポート上でHoA1を構成し、それによりWTRU2 804およびWTRU3 806がダウンロードをCN810でシームレスに継続するように、WTRU2 804およびWTRU3 806にHoA1を送る。
WTRUl 802は、フローテーブルを更新するために、MIPバインディング更新828をHA 808に送る。たとえば、WTRUl 802は、データをWTRU2 804に転送するための対応するアクションを有するフロー1ビデオデータのためのトラフィックセレクタを作成するバインディング更新を送る。たとえば、WTRUl 802は、データをCoA2に転送する、またはHoA2/BID2対を使用してデータを転送するようにHA 808に指令する。同様に、MIPバインディング更新828は、データをWTRU3 806に転送するための対応するアクションを有するフロー1サウンドデータのためのトラフィックセレクタを作成する。たとえば、WTRUl 802は、データをCoA3に転送する、またはHoA3/BID1対を使用してデータを転送するようにHA 808に指令する。MIPバインディング更新828は、WTRUl 802のためのトラフィックセレクタを削除する。830では、HA 808がフローテーブルを更新する。
例示的な更新されたフローバインディングテーブルが表3に示されている。
FID1のための表3内のエントリは、例示のために示されていることに留意されたい。FID1エントリは、このフローテーブルに関して完全に除去され、アクションは削除され、かつ/またはトラフィックセレクタは削除される。832では、CN810からのフロー1が、HA 808によってWTRU2 804およびWTRU3 806にルーティングされる。
ユーザは、フローをWTRUl 802に転送して戻そうと思っている。たとえば、WTRUl 802は、MIPバインディング更新834をHA 808に送る。MIPバインディング更新834は、フロー1のためのパケットすべてに一致するトラフィックセレクタを作成し、それらのパケットをWTRUl 802に転送するための対応するアクションを作成する。また、MIPバインディング更新834は、フロー1に対応するWTRU2 804およびWTRU3 806のためのトラフィックセレクタまたはフローエントリを削除する。たとえば、HA 808は、MIPバインディング更新834を受信した後で、表2に示されているエントリを反映するようにフローテーブルを更新する。フローテーブルを更新した後、836で、HA 808は、フロー1パケットをWTRUl 802にリダイレクトし始める。
実施形態は、複数のHAが関係するときシームレスかつ透過的なIUTを企図している。たとえば、図9は、実施形態が実装される例示的なアーキテクチャを示す。図9に示されているように、CN902は、フローデータのソースである。たとえば、CN902は、ストリーミングメディアサーバである。図9には示されていないが、CN902は、ネットワーク916にアクセスする。HA1 904およびHA2 910は、ネットワーク916と通信することが可能なHAである。HA1 904は、バインディングテーブル906およびフローテーブル908を含む。HA2 910は、バインディングテーブル912およびフローテーブル914を含む。WTRU1 918は、ネットワーク918と通信するデバイスである。一例では、WTRU1 918は、HA1 904に登録する。同様に、WTRU2 920はネットワーク918と通信するデバイスであり、WTRU1 920は、HA1 904およびHA2 910に登録する。たとえば、CN902とWTRU1 918の間で、HA1 904を介して、フローが確立される。あるユーザが、HA2 910に登録されているWTRU2 920にフローを転送したいと望んでいる。図10、図11、および図12は、図9に示されているアーキテクチャ内で実施されるIUTのための例示的なシグナリング図を示す。
図10は、2重トンネリングを使用するIUTシーケンスフローのための例示的なシグナリング図を示す。WTRU1 1002およびWTRU2 1004は、フローを受信することが可能なデバイスである。HA1 1006およびHA2 1008は、IUTおよびデバイスモビリティを円滑にするHAである。CN1010は、フローのソースである。たとえば、CN1010は、ビデオサーバなどコンテンツソースである。1012では、WTRU1 1002がHA1 1006に登録する。たとえば、WTRU1 1002は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU1 1002は、HA1 1006に登録するためにCoA1およびBID1をHA1 1006に送る。HA1 1006は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU1 1002に送る。たとえば、HA1 1006は、WTRU1 1002のためのHoAとして働くHoA1をWTRU1 1002に送る。1014では、WTRU2 1004がHA2 1008に登録する。たとえば、WTRU2 1004は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU2 1004は、HA2 1008に登録するためにCoA2およびBID2をHA2 1008に送る。HA2 1008は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU2 1004に送る。たとえば、HA2 1008は、WTRU2 1004のためのHoAとして働くHoA2をWTRU2 1004に送る。1016では、HA1 1006がWTRU1 1002のためのバインディングエントリを作成する。HA1 1006のための例示的なバインディングエントリが、下記の表4に示されている。
1018では、HA2 1008がWTRU2 1004のためのバインディングエントリを作成する。HA2 1008のための例示的なバインディングエントリが、下記の表5に示されている。
WTRU1 1002は、CN1010からのデータのためのフローを確立する。このフローを確立するために、WTRU1 1002は、このフローのためのトラフィックセレクタを含むバインディング更新をHA1 1006に送る。たとえば、CN1010からのフローはフロー1と呼ばれ、トラフィックセレクタは、フロー1に関連付けられるパケットのヘッダの全部または一部に一致する。別の例では、トラフィックセレクタは、フロー1に関連付けられたパケットを識別する方法をHA1 1006に提供する任意のフィルタまたは識別用標識である。WTRU1 1002は、トラフィックセレクタに一致するパケットについてHA1 1006が実施すべきアクションを送る。アクションは、パケットをHoA1/BID1に転送することである。1020では、HA1 1006が、フロー1のためのフローテーブル(またはフローバインディングテーブル)内のバインディングエントリを作成する。例示的なフローバインディングエントリが、下記の表6に示されている。フローバインディングエントリは、HoA1のためのフローテーブルに含まれる。
CN1010は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022を、たとえばフロー1の一部として送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022は、HA1 1006にルーティングされる。HA1 1006は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022を受信し、それをHoA1のためのフローテーブル内のエントリに比較する。HA1 1006は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022を、FID1のためのトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022は、フロー1の一部なので、FID1のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1006は、フローテーブルに含まれるHoA1/BID1識別に基づいてパケットを転送する。HA1 1006は、HoA1/BID1対を使用し、そのバインディングテーブルに基づいて、CoA1がそのパケットのための転送アドレスであると決定する。HA1 1006は、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1024をWTRU1 1002に送る。HA1 1006は、CoA1アドレスを、受信されたパケット、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022のヘッダに添付する。CoA1アドレスを受信されたパケットに添付することは、トンネリングと呼ばれる。たとえば、HA1 1006は、受信されたフロー1パケットをCoA1にあるWTRU1 1002にトンネルする。CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1024を受信すると、WTRU1 1002は、パケットをトンネル解除し、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1024に含まれるデータを、処理するためにWTRU1 1002上の適切なアプリケーションに転送する。
WTRU1 1002のあるユーザおよび/または加入者が、フロー1のためのIUTを実施したいと望んでいる。1026では、WTRU1 1002が、IUTを円滑にするためにピア発見を実施する。WTRU1 1002は、フロー1を受け入れることが可能であるWTRU2 1004を発見する。1028では、WTRU1 1002およびWTRU2 1004が、転送準備および許可を実施する。IUT要求、情報交換、およびIUT許可が、上述と同様にして実施される。たとえば、転送準備および許可は、図5、図6、および/または図7を参照して上述した方法と同様にして実施される。たとえば、WTRU1 1002とWTRU2 1004は、アプリケーションおよびアドレッシング情報を交換する。
WTRU2 1004が能力を有するものであり、フロー1を受信する準備完了状態にあり、かつ/またはフロー1を受信することが許可されていると決定すると、WTRU1 1002は、IUTを実施するためにMIPバインディング更新1030をHA1 1002に送る。図10では単一のメッセージとして示されているが、MIPバインディング更新1030内の情報は、複数のメッセージに含まれてもよい。MIPバインディング更新1030は、フロー1のためのトラフィックセレクタと、フロー1に関連付けられたパケットをWTRU2 1004に転送するようにHA1 1006に指令するアクションとを含む。フロー1に関連付けられていないがHoA1にアドレス指定されているパケットは、依然としてHA1 1006からWTRU1 1002にルーティングされる。1032では、HA1 1006は、MIPバインディング更新1030に基づいて、IUTを円滑にするためにそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを更新する。たとえば、HA1 1006は、WTRU2 1004のためのエントリを作成することによってそのバインディングテーブルを更新し、また新たに受信されたトラフィックセレクタを含むようにHoA1のためのそのフローテーブルを更新する。たとえば、最新のバインディングテーブルが表7に示されており、更新されたフローテーブルが表8に示されている。
表7に示されているように、MIPバインディング更新1030に基づいて、WTRU2のためにHA1 1006のバインディングテーブル内に、新しいエントリが作成される。この例では、WTRU2 1004のためのCoAはHoA2であり、これはHA2 1008に登録されたHoAである。表8に示されているように、新しいフローバインディングエントリが、HoA1のためのフローバインディングテーブルに作成される。この例では、フロー1のための元のトラフィックセレクタが削除される。これは、フロー1に関連付けられたパケットすべてが、FID2フローバインディングエントリに基づいてルーティングされることを示す。別の例では、元のトラフィックセレクタが修正され、またはFID1フローバインディングエントリ全体が削除される。
この例を続けると、CN1010は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034を送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034は、HA1 1006にルーティングされる。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034を受信すると、HA1 1006は、目標アドレスをHoA1として識別する。HA1 1006は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034を、HoA1のためのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034は、FID2のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1006は、パケットをHoA2/BID2に転送することであるFID2のためのアクションを実施する。HA1 1006は、HoA2/BID2対、およびHA1 1006のためのフローバインディングテーブルに基づいて、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034のための適切な宛先アドレスを決定する。HA1 1006は、適切な宛先がHoA2であると決定する。HA1 1006は、HoA2アドレスをHoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034に添付し、またはHoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1034をHoA2にトンネルする。トンネルされたパケットは、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036である。HA1 1006は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036を送る。HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036は、HA2 1008にルーティングされる。
HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036を受信すると、HA2 1008は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036のための適切な宛先アドレスを決定する。HA2 1008上に、HoA2のためのフローテーブルが存在することがある。HA2 1008上にHoA2のためのフローテーブルが存在する場合、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036が、そのフローテーブル内のエントリに比較される。フローテーブルが存在しない場合、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036は、HoA2のためのバインディングテーブル内のエントリに基づいてトンネルされる。たとえば、CoA2がHoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1036に添付され、パケットがWTRU2 1004にトンネルされる。トンネルされたパケットは、CoA2/HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1038である。HA2 1008は、CoA2/HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1038をWTRU2 1004に送る。1040では、WTRU2 1004が、CoA2/HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1038をトンネル解除し、データを適切なアプリケーションに転送する。WTRU1 1002からWTRU2 1004へのフロー1のIUTは、CN1010にとって透過的である。
図11は、2つのトンネリングを使用するIUTシーケンスフローのための例示的なシグナリング図を示す。WTRU1 1102およびWTRU2 1104は、フローを受信することが可能なデバイスである。HA1 1106およびHA2 1108は、IUTおよびデバイスモビリティを円滑にするHAである。CN1110は、フローのソースである。たとえば、CN1110は、ビデオサーバなどコンテンツソースである。1112では、WTRU1 1102がHA1 1106に登録する。たとえば、WTRU1 1102は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU1 1102は、HA1 1106に登録するためにCoA1およびBID1をHA1 1106に送る。HA1 1106は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU1 1102に送る。たとえば、HA1 1106は、WTRU1 1102のためのHoAとして働くHoA1をWTRU1 1102に送る。1114では、WTRU2 1104がHA2 1108に登録する。たとえば、WTRU2 1104は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU2 1104は、HA2 1108に登録するためにCoA2およびBID2をHA2 1108に送る。HA2 1108は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU2 1104に送る。たとえば、HA2 1108は、WTRU1 1002のためのHoAとして働くHoA2をWTRU2 1104に送る。1116では、HA1 1106がWTRU1 1102のためのバインディングエントリを作成する。HA1 1106のための例示的なバインディングエントリが、下記の表9に示されている。
1118では、HA2 1108がWTRU2 1104のためのバインディングエントリを作成する。HA2 1108のための例示的なバインディングエントリが、下記の表10に示されている。
WTRU1 1102は、CN1110からのデータのためのフローを確立する。このフローを確立するために、WTRU1 1102は、このフローのためのトラフィックセレクタを含むバインディング更新をHA1 1106に送る。たとえば、CN1110からのフローはフロー1と呼ばれ、トラフィックセレクタは、フロー1に関連付けられたパケットを識別する方法をHA1 1106に提供する任意のフィルタまたは識別用標識である。WTRU1 1102は、トラフィックセレクタに一致するパケットについてHA1 1106が実施すべきアクションを送る。アクションは、パケットをHoA1/BID1に転送することである。1120では、HA1 1106が、フロー1のためのフローテーブル(またはフローバインディングテーブル)内のバインディングエントリを作成する。例示的なフローバインディングエントリが、下記の表11に示されている。フローバインディングエントリは、HoA1のためのフローテーブルに含まれる。
CN1110は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122を、たとえばフロー1の一部として送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122は、HA1 1106にルーティングされる。HA1 1106は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122を受信し、それをHoA1のためのフローテーブル内のエントリに比較する。HA1 1106は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122を、FID1のためのトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122の一部なので、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1122は、FID1のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1106は、フローテーブルに含まれるHoA1/BID1識別に基づいてパケットを転送する。HA1 1106は、HoA1/BID1対を使用し、そのバインディングテーブルに基づいて、CoA1がそのパケットのための転送アドレスであると決定する。HA1 1106は、CoA1アドレスを、受信されたパケット、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1022のヘッダに添付する。たとえば、HA1 1106は、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1124をWTRU1 1102に送ることによって、受信されたフロー1パケットをCoA1にあるWTRU1 1102にトンネルする。CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1124を受信すると、WTRU1 1102は、パケットをトンネル解除し、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1024に含まれるデータを、処理するためにWTRU1 1102上の適切なアプリケーションに転送する。
WTRU1 1102のあるユーザおよび/または加入者が、フロー1のためのIUTを実施したいと望んでいる。1126では、WTRU1 1102が、IUTを円滑にするためにピア発見を実施する。WTRU1 1102は、フロー1を受け入れることが可能であるWTRU2 1104を発見する。1128では、WTRU1 1102およびWTRU2 1104が、転送準備および許可を実施する。IUT要求、情報交換、およびIUT許可が、上述と同様にして実施される。たとえば、転送準備および許可は、図5、図6、および/または図7を参照して上述した方法と同様にして実施される。たとえば、WTRU1 1102とWTRU 1104は、アプリケーションおよびアドレッシング情報を交換する。
WTRU2 1104が能力を有するものであり、フロー1を受信する準備完了状態にあり、かつ/またはフロー1を受信することが許可されていると決定すると、WTRU1 1102は、IUTを実施するためにMIPバインディング更新1130をHA1 1102に送る。この例では、WTRU1 1002は、フロー1の一部、たとえばビデオ部分を受信し続け、IUTは、フロー1の他のデータ、たとえばオーディオデータについて実施される。図11では単一のメッセージとして示されているが、MIPバインディング更新1130内の情報は、複数のメッセージに含まれてもよい。MIPバインディング更新1130は、フロー1ビデオパケットのための更新されたトラフィックセレクタを含む。MIPバインディング更新1130は、フロー1オーディオパケットのための新しいトラフィックセレクタと、フロー1オーディオに関連付けられたパケットをWTRU2 1104に転送するようにHA1 1106に指令するアクションとを含む。1132では、HA1 1106は、MIPバインディング更新1130に基づいて、IUTを円滑にするためにそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを更新する。たとえば、HA1 1106は、WTRU2 1104のためのエントリを作成することによってそのバインディングテーブルを更新し、またフロー1ビデオのためのトラフィックセレクタを更新し、フロー1ビデオのための新しいトラフィックセレクタで新しいエントリを作成するようにHoA1のためのそのフローテーブルを更新する。たとえば、最新のバインディングテーブルが表12に示されており、更新されたフローテーブルが表13に示されている。
表12に示されているように、MIPバインディング更新1130に基づいて、WTRU2のためにHA1 1106のためのバインディングテーブル内に、新しいエントリが作成される。この例では、WTRU2 1104のためのCoAはHoA2であり、これはHA2 1108に登録されたHoAである。表13に示されているように、新しいフローバインディングエントリが、HoA1のためのフローバインディングテーブルに作成される。この例では、フロー1のための元のトラフィックセレクタは、フロー1ビデオパケットに一致するように更新される。WTRU2 1104は、MIPバインディング更新1134をHA2 1108に送る。MIPバインディング更新1134に基づいて、1136で、HA2 1008は、フローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを更新する。たとえば、HA2 1008は、HA2 1108上でフロー1オーディオのためのフローバインディングエントリを作成する。MIPバインディング更新1134は、フロー1オーディオパケットのためのトラフィックセレクタを含み、またそのトラフィックセレクタに一致するパケットのためのアクションを含む。アクションは、トンネル解除および転送である。たとえば、HA2 1108は、トラフィックセレクタに一致するパケットのIPヘッダを取り替え、新しいIPヘッダで指定された宛先にパケットを転送する。HA2 1008上のHoA2のためのフローテーブル上で作成される例示的なフローバインディングが表14に示されている。
この例を続けると、CN1110は、HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138を送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138は、HA1 1106にルーティングされる。HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138を受信すると、HA1 1106は、目標アドレスをHoA1として識別する。HA1 1106は、HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138を、HoA1のためのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138は、FID1のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1106は、パケットをHoA1/BID1に転送することであるFID1のためのアクションを実施する。HA1 1106は、HoA1/BID1対、およびHA1 1106のためのフローバインディングテーブルに基づいて、HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138のための適切な宛先アドレスを決定する。HA1 1106 適切な宛先がCoA1であると決定する。HA1 1106は、CoA1アドレスをHoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138に添付し、またはHoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1138をCoA1にトンネルする。トンネルされたパケットは、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1140である。HA1 1106は、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1140を送る。CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1ビデオパケット1140は、WTRU1 1102にルーティングされる。1142では、WTRU1 1102がパケットをトンネル解除し、データを適切なアプリケーションに送る。
CN1110は、HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144を送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144は、HA1 1106にルーティングされる。HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144を受信すると、HA1 1106は、目標アドレスをHoA1として識別する。HA1 1106は、HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144を、HoA1のためのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144は、FID2のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1106は、パケットをHoA2/BID2に転送することであるFID2のためのアクションを実施する。HA1 1106は、HoA2/BID2対、およびHA1 1106のためのフローバインディングテーブルに基づいて、HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144のための適切な宛先アドレスを決定する。HA1 1106は、適切な宛先がHoA2であると決定する。HA1 1106は、HoA2アドレスをHoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144に添付し、またはHoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1144をHoA2にトンネルする。トンネルされたパケットは、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146である。
HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146を受信すると、HA2 1108は、目標アドレスをHoA2として識別する。HA2 1108は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146を、HoA2のためのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146は、HoA2フローテーブル内のFID1のためのトラフィックセレクタに一致する。HA2 1108は、トンネル解除およびHoA2/BID2への転送であるFID1のためのアクションを実施する。HA2 1108は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146からIPヘッダの全部または一部を除去する。たとえば、HA2 1108は、IPヘッダからHoA2アドレスを除去する。HA2 1108は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146のための適切な宛先アドレスを決定する。HA2 1108のためのバインディングテーブルに基づいて、HA2 1108は、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146のためのルーティングアドレスがCoA2であると決定する。CoA2が、トンネル解除された、HoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1146に添付され、パケットがWTRU2 1104にトンネルされる。トンネルされたパケットは、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1148である。HA2 1108は、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1148をWTRU2 1104に送る。1150では、WTRU2 1104が、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1オーディオパケット1148をトンネル解除し、データを適切なアプリケーションに転送する。WTRU1 1102からWTRU2 1104へのフロー1オーディオデータのIUTは、CN1110にとって透過的である。
図12は、単一のトンネルを使用するIUTシーケンスフローのための例示的なシグナリング図を示す。WTRU1 1202およびWTRU2 1204は、フローを受信することが可能なデバイスである。HA1 1206およびHA2 1208は、IUTおよびデバイスモビリティを円滑にするHAである。CN1210は、フローのソースである。たとえば、CN1210は、ビデオサーバなどコンテンツソースである。1212では、WTRU1 1202がHA1 1206に登録する。たとえば、WTRU1 1202は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU1 1202は、HA1 1206に登録するためにCoA1およびBID1をHA1 1206に送る。HA1 1206は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU1 1202に送る。たとえば、HA1 1206は、WTRU1 1202のためのHoAとして働くHoA1をWTRU1 1202に送る。1214では、WTRU2 1204がHA2 1208に登録する。たとえば、WTRU2 1204は、CoAおよび/またはBIDを含むバインディング更新を送る。例として、WTRU2 1204は、HA2 1208に登録するためにCoA2およびBID2をHA2 1208に送る。HA2 1208は、HoAを含むバインディング確認応答をWTRU2 1204に送る。たとえば、HA2 1208は、WTRU2 1204のためのHoAとして働くHoA2をWTRU2 1204に送る。1216では、HA1 1006がWTRU1 1202のためのバインディングエントリを作成する。HA1 1206のための例示的なバインディングエントリが、下記の表15に示されている。
1218では、HA2 1208がWTRU2 1204のためのバインディングエントリを作成する。HA2 1208のための例示的なバインディングエントリが、下記の表16に示されている。
WTRU1 1202は、CN1210からのデータのためのフローを確立する。このフローを確立するために、WTRU1 1202は、このフローのためのトラフィックセレクタを含むバインディング更新をHA1 1206に送る。たとえば、CN1210からのフローはフロー1と呼ばれ、トラフィックセレクタは、フロー1に関連付けられるパケットのヘッダの全部または一部に一致する。別の例では、トラフィックセレクタは、フロー1に関連付けられたパケットを識別する方法をHA1 1206に提供する任意のフィルタまたは識別用標識である。WTRU1 1202は、トラフィックセレクタに一致するパケットについてHA1 1206が実施すべきアクションを送る。アクションは、パケットをHoA1/BID1に転送することである。1220では、HA1 1206が、フロー1のためのフローテーブル(またはフローバインディングテーブル)内のバインディングエントリを作成する。例示的なフローバインディングエントリが、下記の表17に示されている。フローバインディングエントリは、HoA1のためのフローテーブルに含まれる。
CN1210は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222を、たとえばフロー1の一部として送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222は、HA1 1206にルーティングされる。HA1 1206は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222を受信し、それをHoA1のためのフローテーブル内のエントリに比較する。HA1 1206は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222を、FID1のためのトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222は、フロー1の一部なので、FID1のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1206は、フローテーブルに含まれるHoA1/BID1識別に基づいてパケットを転送する。HA1 1206は、HoA1/BID1対を使用し、そのバインディングテーブルに基づいて、CoA1がそのパケットのための転送アドレスであると決定する。HA1 1206は、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1224をWTRU1 1202に送る。HA1 1206は、CoA1アドレスを、受信されたパケットである、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1222のヘッダに添付する。CoA1アドレスを受信されたパケットに添付することは、トンネリングと呼ばれる。たとえば、HA1 1206は、受信されたフロー1パケットをCoA1にあるWTRU1 1202にトンネルする。CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1224を受信すると、WTRU1 1202は、パケットをトンネル解除し、CoA1/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1224に含まれるデータを、処理するためにWTRU1 1202上の適切なアプリケーションに転送する。
WTRU1 1202のあるユーザおよび/または加入者が、フロー1のためのIUTを実施したいと望んでいる。1226では、WTRU1 1202が、IUTを円滑にするためにピア発見を実施する。WTRU1 1202は、フロー1を受け入れることが可能であるWTRU2 1204を発見する。1228では、WTRU1 1202およびWTRU2 1204が、転送準備および許可を実施する。IUT要求、情報交換、およびIUT許可が、上述と同様にして実施される。たとえば、転送準備および許可は、図5、図6、および/または図7を参照して上述した方法と同様にして実施される。たとえば、WTRU1 1202とWTRU 1204は、アプリケーションおよびアドレッシング情報を交換する。
WTRU2 1204が能力を有するものであり、フロー1を受信する準備完了状態にあり、かつ/またはフロー1を受信することが許可されていると決定すると、WTRU1 1202は、IUTを実施するためにMIPバインディング更新1230をHA1 1202に送る。図12では単一のメッセージとして示されているが、MIPバインディング更新1230内の情報は、複数のメッセージに含まれてもよい。MIPバインディング更新1230は、フロー1のためのトラフィックセレクタと、フロー1に関連付けられたパケットをWTRU2 1204に転送するようにHA1 1206に指令するアクションとを含む。フロー1に関連付けられていないがHoA1にアドレス指定されているパケットは、依然としてHA1 1206からWTRU1 1202にルーティングされる。1232では、HA1 1206は、MIPバインディング更新1230に基づいて、IUTを円滑にするためにそのフローテーブルおよび/またはバインディングテーブルを更新する。たとえば、HA1 1206は、WTRU2 1204のためのエントリを作成することによってそのバインディングテーブルを更新し、また新たに受信されたトラフィックセレクタを含むようにHoA1のためのそのフローテーブルを更新する。たとえば、最新のバインディングテーブルが表18に示されており、更新されたフローテーブルが表19に示されている。
表18に示されているように、MIPバインディング更新1230に基づいて、WTRU2のためにHA1 1206のためのバインディングテーブル内に、新しいエントリが作成される。この例では、WTRU2 1204のためのCoAはCoA2であり、これは、たとえばWTRU2 1204のための現在のIPアドレスである。表19に示されているように、新しいフローバインディングエントリが、HoA1のためのフローバインディングテーブルに作成される。この例では、フロー1のための元のトラフィックセレクタが削除される。これは、フロー1に関連付けられたパケットすべてが、FID2フローバインディングエントリに基づいてルーティングされることを示す。別の例では、元のトラフィックセレクタが修正され、またはFID1フローバインディングエントリ全体が削除される。
この例を続けると、CN1210は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234を送る。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234は、HA1 1206にルーティングされる。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234を受信すると、HA1 1206は、目標アドレスをHoA1として識別する。HA1 1206は、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234を、HoA1のためのフローテーブルに含まれるトラフィックセレクタに比較する。HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234は、FID2のためのトラフィックセレクタに一致する。HA1 1006は、パケットをHoA2/BID2に転送することであるFID2のためのアクションを実施する。HA1 1206は、HoA2/BID2対、およびHA1 1206のためのフローバインディングテーブルに基づいて、HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234のための適切な宛先アドレスを決定する。HA1 1206は、適切な宛先がCoA2であると決定する。HA1 1206は、CoA2アドレスをHoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234に添付し、またはHoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1234をCoA2にトンネルする。トンネルされたパケットは、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1236である。HA1 1206は、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1236を送る。CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1236は、WTRU2 1204にルーティングされる。1238では、WTRU2 1204が、CoA2/HoA1にアドレス指定されたフロー1パケット1236をトンネル解除し、データを適切なアプリケーションに転送する。WTRU1 1202からWTRU2 1204へのフロー1のIUTは、CN1210にとって透過的である。
図13は、例示的なバインディングテーブルおよびフローテーブルを示す。たとえば、図13に示されているバインディングテーブルおよびフローテーブルは、HAにおいて論理的に実装される。バインディングテーブル1306が、例示的なバインディングテーブルである。バインディングテーブル1306は、それだけには限らないが、ホームアドレス1320、バインディング識別1322、およびルーティングアドレス1324などのエントリを含む。例示的な実施形態では、バインディングテーブル1308内のエントリは、ホームアドレス1320/バインディングID1322対を使用して一意に識別される。他の実施形態では、たとえばHoAが単一のCoAに関連付けられる場合、バインディング識別1322によって一意に識別される。HoAがフローテーブルに関連付けられる。たとえば、HoA1フローテーブル1302は、HoA1に関連付けられたフローテーブルである。HoA1にアドレス指定されたパケットをHoA1フローテーブル1302内のエントリに比較し、パケットがトラフィックセレクタに一致するかどうか判定する。HoA1フローテーブル1302は、それだけには限らないが、フローID1308、トラフィックセレクタ1310、および/またはアクション1312などのエントリを含む。同様に、HoA2フローテーブル1304は、HoA2に関連付けられたフローテーブルである。HoA2にアドレス指定されたパケットをHoA2フローテーブル1304内のエントリに比較し、パケットがトラフィックセレクタに一致するかどうか判定する。HoA2フローテーブル1304は、それだけには限らないが、フローID1314、トラフィックセレクタ1316、および/またはアクション1318などのエントリを含む。
たとえば、図13に示されているように、バインディングテーブル1306は、異なるHoAを使用する2つのデバイスのためのバインディングテーブルである。第1のデバイスは、HoA1に関連付けられ、1つのインターフェースを有する。HoA1フローテーブル1302に示されているように、HoA1にアドレス指定されたトラフィックの一部がHoA1/BID1に転送され、一方、いくらかのトラフィックがHoA2/BID2に転送される。バインディングテーブル1306内のエントリに基づいて、HoA1/BID1に転送されるトラフィックがCoA_Xにルーティングされ、HoA2/BID2に転送されるトラフィックがCoA_Zにルーティングされる。第2のデバイスは、HoA2に関連付けられ、2つのインターフェースを有する。HoA2フローテーブル1304に示されているように、HoA2にアドレス指定されたトラフィックの一部がHoA2/BID1に転送され、一方、いくらかのトラフィックがHoA2/BID2に転送される。バインディングテーブル1306内のエントリに基づいて、HoA2/BID1に転送されるトラフィックがCoA_Yにルーティングされ、HoA2/BID2に転送されるトラフィックがCoA_Zにルーティングされる。
図14は、MIPメッセージのための例示的な修正バインディング参照サブオプションを示す。一例として、図14に示されている修正バインディング参照サブオプションは、MIPv6で表されているが、他のフォーマットが使用されてもよい。一例として、バインディング参照サブオプションは、フローテーブル内でリダイレクトするように指定されているバインディングエントリがHoA/BID対を使用して一意に識別されることを可能にするHoA1408を含むように修正される。別の例では、UEIDを使用し、バインディングテーブルおよび/またはフローテーブル内のバインディングエントリを一意に識別する。Sub−opt Type1402は、サブオプションタイプを指定する。Sub−opt Type1402は、8ビット符号なし整数である。Sub−opt Len1404は、フロー識別サブオプションの長さである。たとえば、Sub−opt Len1404は、サブオプション長をオクテットで指定する8ビット符号なし整数である。BID1406および/またはBID1410は、HAのためのバインディングテーブルエントリを表す。
上記では特徴および要素が特定の組合せで述べられているが、各特徴および要素は、単独で、または他の特徴および要素との任意の組合せで使用することができることを、当業者なら理解するであろう。さらに、本明細書に記載の方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するためのコンピュータ可読媒体内に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線接続または無線接続を介して伝送される)電子信号、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、それだけには限らないが、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクや取外し式ディスクなど磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(DVD)など光媒体を含む。ソフトウェアと関連付けられたプロセッサを使用し、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用するために、無線周波数トランシーバを実装することができる。